(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022174346
(43)【公開日】2022-11-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221115BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022160996
(22)【出願日】2022-10-05
(62)【分割の表示】P 2020161248の分割
【原出願日】2020-09-25
(71)【出願人】
【識別番号】500453821
【氏名又は名称】デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】唐鎌 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】五百井 亮
(72)【発明者】
【氏名】金野 将
(72)【発明者】
【氏名】田中 將平
(57)【要約】
【課題】Iot機器に関する情報に基づいて端末IDをセグメントに分割することができる情報処理装置、プログラム及びシステムを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、情報処理装置は、インターフェースと、記憶部と、プロセッサと、を備える。インターフェースは、Iot機器の識別子を含む動作ログを取得する。記憶部は、前記Iot機器の識別子と端末を示す端末IDとを対応付けたマッピングテーブルを格納する。プロセッサは、前記動作ログと前記マッピングテーブルとに基づいて前記端末IDのセグメントを生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Iot機器の識別子を含む動作ログを取得するインターフェースと、
前記Iot機器の識別子と端末を示す端末IDとを対応付けたマッピングテーブルを格納する記憶部と、
前記動作ログと前記マッピングテーブルとに基づいて前記端末IDのセグメントを生成するプロセッサと、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記Iot機器の製品情報にさらに基づいて前記端末IDのセグメントを生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記動作ログ及び前記製品情報は、前記Iot機器の製品型番を含み、
前記プロセッサは、
製品型番に基づいて、前記識別子と前記製品情報とを対応づけたデータベースを生成し、
前記データベースに基づいて、前記セグメントを生成する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記動作ログは、前記Iot機器の動作を示す動作情報を含む、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記動作情報は、前記Iot機器の動作のタイムスタンプ及び動作内容を含む、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記製品情報は、前記Iot機器の電源タイプ、畳数、能力(kW)、消費電力(W)、省エネ、AI機能、無線LAN内蔵、お掃除ロボット、空気清浄機能、寸法、質量、スマートスピーカー連携、空気清浄機能、洗剤自動投入、温水洗浄、ヒートポンプ乾燥、タッチパネル、洗濯・脱水容量、乾燥容量、ジェット乾燥、内容積、自動製氷、集じん容積、運転時間、充電時間、色、スチーム機能、オーブン機能、レンジ機能、搭載チューナー、チューナー数、録画・再生機能、カラー、年度モデル、省エネ性能、通信機能、スマホ・タブレット連携、VODサービス、再生可能メディア、録画可能メディア、耐久性能、燃費、センサに関する項目を含む、
請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記動作ログに基づいて前記端末IDが示す端末を所持するユーザの世帯の構成を推定し、
推定された世帯の構成に基づいて前記セグメントを生成する、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記Iot機器は、家電である、
請求項1乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記Iot機器は、冷蔵庫、エアコン、洗濯機、空気清浄機、掃除機、自動車、カーナビ、調理機器、時計、鍵、スピーカ、プリンタ、カメラ、マイク、センサ、ライト、ドローン、モニタ、トイレ、浴槽又はリモコンの何れかである、
請求項1乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記識別子は、IPアドレスである、
請求項1乃至9の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
Iot機器の識別子を含む動作ログを取得するインターフェースと、
前記動作ログに基づいて前記識別子のセグメントを生成するプロセッサと、
を備える情報処理装置。
【請求項12】
プロセッサによって実行されるプログラムであって、
前記プロセッサに、
Iot機器の識別子を含む動作ログを取得する機能と、
前記Iot機器の識別子と端末を示す端末IDとを対応付けたマッピングテーブルを格納する記憶部と
前記動作ログと、前記Iot機器の識別子と端末を示す端末IDとを対応付けたマッピングテーブルとに基づいて前記端末IDのセグメントを生成する機能と、
を実現させるプログラム。
【請求項13】
情報処理装置と広告サーバとを備えるシステムであって、
前記情報処理装置は、
Iot機器の識別子を含む動作ログを取得する第1のインターフェースと、
前記Iot機器の識別子と端末を示す端末IDとを対応付けたマッピングテーブルを格納する記憶部と、
前記動作ログと前記マッピングテーブルとに基づいて前記端末IDのセグメントを生成する第2のプロセッサと、
を備え、
前記広告サーバは、
端末とデータを送受信する第2のインターフェースと、
前記第2のインターフェースを通じて、前記端末を所持するユーザのセグメントに対応する広告を前記端末に配信する第2のプロセッサと、
を備える、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザ又は複数のユーザから構成される世帯などをセグメントに分割しセグメントごとに広告を配信する技術が提供されている。そのような技術は、ユーザが閲覧したWebサイトのログなどに基づいて性別、年齢、所在地又は家族構成などの属性を推定してユーザが所持する端末の端末IDをセグメントに分割する。
【0003】
また、近年、インターネットに接続する冷蔵庫、スピーカ又は照明などの機器(Iot機器)が提供されている。
【0004】
Iot機器に関する情報に基づいてユーザが所持する端末の端末IDをセグメントに分割する技術が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の課題を解決するため、Iot機器に関する情報に基づいて端末IDをセグメントに分割することができる情報処理装置、プログラム及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、情報処理装置は、インターフェースと、記憶部と、プロセッサと、を備える。インターフェースは、Iot機器の識別子を含む動作ログを取得する。記憶部は、前記Iot機器の識別子と端末を示す端末IDとを対応付けたマッピングテーブルを格納する。プロセッサは、前記動作ログと前記マッピングテーブルとに基づいて前記端末IDのセグメントを生成する。
【発明の効果】
【0008】
実施形態によれば、DMPは、ユーザが使用するIot機器に関連する情報を取得する。DMPは、当該情報に基づいてIot機器に対応する端末IDのセグメントを生成する。その結果、DMPは、Iot機器に関連する情報に基づくセグメントを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る広告システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るDMPの構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る広告サーバの構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る動作ログの構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る製品データベースの構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るマッピングテーブルの構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る集計データベースの構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るDMPの動作例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態に係る広告サーバの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
実施形態に係る広告システムは、ユーザが使用するIot機器に関連する情報に基づいてユーザをセグメント化(いくつかのセグメントに分類)する。広告システムは、セグメントごとに広告を配信する。たとえば、広告システムは、ユーザが所持する端末などに広告を配信する。
【0011】
図1は、実施形態に係る広告システム1の構成例を示す。
図1が示すように、広告システム1は、DMP10、広告サーバ20、ログサーバ30、アクセスポイント40、Iot機器41、Iot機器42、端末43及びネットワーク50などを備える。DMP10、広告サーバ20、ログサーバ30及びアクセスポイント40は、ネットワーク50に接続する。Iot機器41、Iot機器42及び端末43は、アクセスポイント40に接続する。なお、広告システム1は、
図1に示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、広告システム1から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0012】
DMP10(Data Management Platform)(情報処理装置)は、Iot機器41及び42などに関する情報などに基づいて、ユーザのセグメントを生成する。DMP10については、後に詳述する。
【0013】
広告サーバ20は、DMP10が生成したセグメントに応じてユーザの端末に対して広告を配信する。広告サーバ20についは、後に詳述する。
【0014】
ログサーバ30は、Iot機器41及び42などの動作を示す動作ログを管理する。ログサーバ30は、Iot機器41及び42などから自身の動作などを示す動作情報などを受信する。ログサーバ30は、受信した動作情報などに基づいて動作ログを生成及び更新する。
【0015】
また、ログサーバ30は、動作ログをDMP10に送信する。たとえば、ログサーバ30は、動作ログのリクエストをDMP10から受信する。ログサーバ30は、動作ログを含むレスポンスをDMP10へ送信する。
動作ログについては、後に詳述する。
【0016】
ネットワーク50は、データを送受信するための通信網である。ここでは、ネットワーク50は、インターネットである。
【0017】
アクセスポイント40は、ローカルネットワークを形成する。アクセスポイント40は、ローカルネットワーク内の端末(たとえば、Iot機器41、Iot機器42及び端末43)をネットワーク50と接続させる。即ち、アクセスポイント40は、Iot機器41、Iot機器42及び端末43とネットワーク50とのデータの送受信を中継する。
【0018】
アクセスポイント40は、IPアドレス(識別子)を割り当てられる。アクセスポイント40は、割り当てられたIPアドレスからのデータとして、アクセスポイント40が形成するローカルネットワーク内の端末(たとえば、Iot機器41並びに42及び端末43)からのデータをネットワーク50へ送信する。即ち、ネットワーク50において、アクセスポイント40が形成するローカルネットワーク内の端末からのアクセスは、アクセスポイント40に割り当てられたIPアドレスからのアクセスとして扱われる。つまり、アクセスポイント40が形成するローカルネットワーク内の端末からのアクセスは、同一のIPアドレスからのアクセスとして扱われる。
【0019】
アクセスポイント40は、所定の領域内に存在する端末と接続する。たとえば、アクセスポイント40は、建造物(たとえば、住宅)内に存在する端末と接続する。
【0020】
Iot機器41は、ユーザが使用する機器である。Iot機器41は、ネットワーク50に接続する家電などの機器である。たとえば、Iot機器41は、生活に関する業務(家事など)を行う又は補助する機器である。
【0021】
たとえば、Iot機器41は、冷蔵庫、エアコン、洗濯機、空気清浄機、掃除機、自動車、カーナビ、調理機器(電子レンジ、オーブンなど)、時計、鍵、スピーカ、プリンタ、カメラ、マイク、各種センサ、ライト、ドローン、モニタ、トイレ、浴槽又はリモコンなどである。
【0022】
Iot機器41の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0023】
Iot機器41は、アクセスポイント40を介してネットワーク50に接続する。Iot機器41は、自身の動作を示す動作情報を生成する。ここでは、動作情報は、動作が行われた日時及び動作内容などを含む。Iot機器41は、自身を特定する識別情報と生成した動作情報とをログサーバ30に送信する。
たとえば、冷蔵庫である場合、Iot機器41は、ドアの開閉と、開閉された日時とを含む動作情報をログサーバ30に送信する。
また、Iot機器41は、所定のタイミング(動作が行われた時点又は所定の間隔など)で動作情報をログサーバ30に送信する。
【0024】
たとえば、動作内容は、Iot機器41内のセンサの検出ログなどであってもよい。
【0025】
動作情報の構成及び送信のタイミングは、特定の構成に限定されるものではない。
【0026】
Iot機器42は、Iot機器41と同様であるため説明を省略する。
【0027】
端末43は、ユーザが所持する端末である。端末43は、アクセスポイント40を通じてネットワーク50にアクセスする。たとえば、端末43は、ユーザの操作(入力)に基づいてブラウザ、ゲーム又はSNS(Social Network Service)クライアントなどのアプリケーションを実行する。また、端末43は、アプリケーションなどの動作に従って広告サーバ20が配信する広告を表示する。
【0028】
また、端末43は、製造時などにおいて予め端末IDを格納する。端末43は、ネットワーク50にアクセスする際に、端末IDを含むデータを送信する。
【0029】
たとえば、端末43は、スマートフォン、タブレットPC、ノートPC又はデスクトップPCなどである。端末43の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0030】
次に、DMP10の構成例について説明する。
図2は、DMP10の構成例を示すブロック図である。
図2が示すように、DMP10は、プロセッサ11、ROM12、RAM13、NVM14、通信部15、操作部16及び表示部17などを備える。プロセッサ11と、ROM12、RAM13、NVM14、通信部15、操作部16及び表示部17とは、データバスなどを介して互いに接続される。なお、DMP10は、
図2が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、DMP10から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0031】
プロセッサ11(第1のプロセッサ)は、DMP10全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ11は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ11は、内部メモリ、ROM12又はNVM14が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0032】
なお、プロセッサ11がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであってもよい。この場合、プロセッサ11は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
【0033】
ROM12は、制御プログラム及び制御データなどが予め記憶された不揮発性のメモリである。ROM12に記憶される制御プログラム及び制御データは、DMP10の仕様に応じて予め組み込まれる。ROM12は、たとえば、DMP10の回路基板を制御するプログラムなどを格納する。
【0034】
RAM13は、揮発性のメモリである。RAM13は、プロセッサ11の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAM13は、プロセッサ11からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムを格納する。また、RAM13は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0035】
NVM14(記憶部)は、データの書き込み及び書き換えが可能な不揮発性のメモリである。NVM14は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリなどから構成される。NVM14は、DMP10の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション及び種々のデータなどを格納する。
【0036】
NVM14は、製品データベースを格納する記憶領域14a及びマッピングテーブルを格納する記憶領域14bなどを備える。製品データベース及びマッピングテーブルについては、後に詳述する。
【0037】
通信部15(第1のインターフェース)は、ネットワーク50に接続するインターフェースである。即ち、通信部15は、ネットワーク50を通じて、広告サーバ20、ログサーバ30及びアクセスポイント40などの外部装置とデータを送受信する。たとえば、通信部15は、有線又は無線のLAN(Local Area Network)接続をサポートするインターフェースである。
【0038】
操作部16は、オペレータから種々の操作の入力を受け付ける。操作部16は、受け付けた操作を示す信号をプロセッサ11へ送信する。たとえば、操作部16は、キーボード、テンキー及びタッチパネルから構成される。
【0039】
表示部17は、プロセッサ11の制御により種々の情報を表示する。たとえば、表示部17は、液晶モニタから構成される。なお、操作部16がタッチパネルなどで構成される場合、表示部17は、操作部16と一体的に形成されてもよい。
【0040】
次に、広告サーバ20の構成例について説明する。
図3は、広告サーバ20の構成例を示すブロック図である。
図3が示すように、広告サーバ20は、プロセッサ21、ROM22、RAM23、NVM24、通信部25、操作部26及び表示部27などを備える。プロセッサ21と、ROM22、RAM23、NVM24、通信部25、操作部26及び表示部27とは、データバスなどを介して互いに接続される。なお、広告サーバ20は、
図3が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、広告サーバ20から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0041】
プロセッサ21(第2のプロセッサ)は、広告サーバ20全体の動作を制御する機能を有する。
ROM22は、制御プログラム及び制御データなどが予め記憶された不揮発性のメモリである。
【0042】
RAM23は、揮発性のメモリである。
NVM24は、データの書き込み及び書き換えが可能な不揮発性のメモリである。 通信部25(第2のインターフェース)は、端末とデータを送受信するためのインターフェースである。通信部25は、アクセスポイント40とデータを送受信する。
【0043】
操作部26は、オペレータから種々の操作の入力を受け付ける。
表示部27は、プロセッサ21の制御により種々の情報を表示する。
【0044】
次に、ログサーバ30が管理する動作ログについて説明する。
前述の通り、動作ログは、Iot機器41及び42などの動作を示す。
【0045】
図4は、動作ログの構成例を示す。
図4が示すように、「機器ID」、「製品型番」、「IPアドレス」及び動作情報を対応づけて格納する。動作情報は、「タイムスタンプ」及び「動作内容」から構成される。なお、動作ログは、
図4に示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、動作ログから特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0046】
「機器ID」は、Iot機器を識別する識別情報である。たとえば、識別情報は、Iot機器の製造時などにおいて予めIot機器に格納される。たとえば、識別情報は、文字列、数値、記号又はそれらの組み合わせなどから構成される。なお、「機器ID」は、Iot機器がネットワーク50に接続する際に割り振られるものであってもよい。
【0047】
「製品型番」は、Iot機器の型ごとに割り振られる情報である。即ち、「製品型番」は、Iot機器の種別を示す。「製品型番」は、文字列、数値、記号又はそれらの組み合わせなどから構成される。
【0048】
「IPアドレス」は、Iot機器がネットワーク50にアクセスする際に用いられたIPアドレスである。即ち、「IPアドレス」は、Iot機器が接続するアクセスポイントに割り振られたIPアドレスである。
【0049】
「タイムスタンプ」は、Iot機器の動作が行われた日時を示す。
【0050】
「動作内容」は、Iot機器の動作を示す。たとえば、「動作内容」は、Iot機器のオン・オフなどである。
【0051】
また、「動作内容」は、Iot機器に対応するものであってもよい。たとえば、Iot機器が冷蔵庫である場合、「動作内容」は、ドアの開閉などであってもよい。また、Iot機器がエアコンである場合、「動作内容」は、動作モード(冷房又は暖房など)及び設定温度などであってもよい。また、「動作内容」は、Iot機器が測定した測定値などであってもよい。「動作内容」の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0052】
次に、記憶領域14aが格納する製品データベースについて説明する。
製品データベースは、Iot機器41及び42などの製品情報を示す。
【0053】
図5は、製品データベースの構成例を示す。
図5が示すように、製品データベースは、製品情報としての「製品型番」、「発売年月」、「サイズ」及び「アプリ連携」などから構成される。なお、製品データベースは、
図5に示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、製品データベースから特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0054】
「製品型番」は、前述の通りである。
【0055】
「発売年月」は、Iot機器が発売された年月を示す。
【0056】
「サイズ」は、製品の外寸又は容量などを示す。また、「サイズ」は、Iot機器に対応するものであってもよい。たとえば、Iot機器が冷蔵庫である場合、「サイズ」は、冷蔵庫の内容量などであってもよい。また、Iot機器がエアコンである場合、「サイズ」は、エアコンが対応する畳数(たとえば、6畳又は8畳など)などであってもよい。「サイズ」の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0057】
「アプリ連携」は、Iot機器がスマートフォンなどのアプリケーションと連動するか否かを示す。ここでは、「1」は、Iot機器がアプリケーションと連動することを示す。また、「0」は、Iot機器がアプリケーションと連動しないことを示す。
【0058】
なお、製品データベースは、製品情報として、電源タイプ、畳数、能力(kW)、消費電力(W)、省エネ、AI機能、無線LAN内蔵、お掃除ロボット、空気清浄機能、寸法、質量、スマートスピーカー連携、空気清浄機能、洗剤自動投入、温水洗浄、ヒートポンプ乾燥、タッチパネル、洗濯・脱水容量、乾燥容量、ジェット乾燥、内容積、自動製氷、集じん容積、運転時間、充電時間、色、スチーム機能、オーブン機能、レンジ機能、搭載チューナー、チューナー数、録画・再生機能、カラー、年度モデル、省エネ性能、通信機能、スマホ・タブレット連携、VODサービス、再生可能メディア、録画可能メディア、耐久性能、燃費、センサに関する項目(たとえば、数値又は有無など)などを備えてもよい。製品情報は、さらの他の情報を備えるものであってもよい。
【0059】
次に、記憶領域14bが格納するマッピングテーブルについて説明する。
マッピングテーブルは、端末43などがネットワーク50にアクセスした際に割り振られたIPアドレスを示す。
図6は、マッピングテーブルの構成例を示す図である。
【0060】
図6が示すように、マッピングテーブルは、「端末ID」及び「IPアドレス」を対応付けて格納する。なお、製品データベースは、
図6示すような構成の他に必要に応じた構成を具備してもよい。
【0061】
「端末ID」は、ネットワーク50にアクセスした端末を特定する識別情報である。たとえば、「端末ID」は、端末の製造時において端末に格納される広告ID(IDFA、ADIDなど)である。また、「端末ID」は、製造後に生成されたクッキーに含まれる情報であってもよい。
【0062】
「IPアドレス」は、端末がネットワーク50にアクセスする際に割り振られたIPアドレスである。「IPアドレス」は、端末が接続するアクセスポイントに割り振られたIPアドレスである。
【0063】
マッピングテーブルは、端末がネットワーク50にアクセスしたログなどに基づいて生成される。たとえば、DMP10は、端末の動作を監視してアクセスログを取得し、マッピングテーブルを生成する。
【0064】
なお、プロセッサ11は、通信部15などを通じて外部装置からマッピングテーブルを取得してもよい。
【0065】
次に、DMP10が実現する機能について説明する。DMP10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ、ROM12又はNVM14などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0066】
まず、プロセッサ11は、動作ログを取得する機能を有する。
プロセッサ11は、オペレータなどから所定の操作などを受け付けると、通信部15を通じてログサーバ30からログサーバ30が予め格納する動作ログをダウンロード(取得)する。たとえば、プロセッサ11は、通信部15を通じて動作ログのリクエストをログサーバ30へ送信する。プロセッサ11は、通信部15を通じて動作ログを含むレスポンスをログサーバ30から受信する。
【0067】
なお、プロセッサ11は、DMP10に接続されるメモリ(USBメモリなど)から動作ログを取得してもよい。
プロセッサ11が動作ログを取得する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0068】
また、プロセッサ11は、各Iot機器についてIPアドレス、製品情報及び動作情報を対応づける機能を有する。
【0069】
ここでは、製品情報及び動作情報は、Iot機器に関連するIot機器情報を構成する。
【0070】
プロセッサ11は、記憶領域14aから製品データベースを取得する。また、プロセッサ11は、動作ログの1つのレコードから「製品型番」を取得する。「製品型番」を取得すると、プロセッサ11は、製品データベースを参照して、取得した「製品型番」を含む対応する製品情報を取得する。
【0071】
製品情報を取得すると、プロセッサ11は、当該レコードの「IPアドレス」、取得した製品情報及び当該レコードの動作情報などを対応づけて格納する。
【0072】
プロセッサ11は、動作ログの各レコードについて同様の動作を行う。
【0073】
プロセッサ11は、動作ログの各レコードについて、IPアドレス、製品情報及び動作情報を対応づけて格納する集計データベースを生成する。
【0074】
図7は、プロセッサ11が生成した集計データベースの構成例を示す。
図7が示すように、集計データベースは、「ID」、「IPアドレス」、「製品型番」、製品情報及び動作情報を対応づけて格納する。製品情報は、「発売年月」、「サイズ」及び「アプリ連携」などから構成される。動作情報は、「タイムスタンプ」及び「動作内容」から構成される。
【0075】
「ID」は、レコードを識別するための識別情報である。
【0076】
「IPアドレス」、「製品型番」、製品情報及び動作情報は、前述の通りである。
【0077】
また、プロセッサ11は、各Iot機器の製品情報及び動作情報に基づいて端末IDをセグメント化する機能を有する。
【0078】
たとえば、プロセッサ11は、マッピングテーブルを参照して端末IDに対応するIPアドレスを取得する。端末IDに対応するIPアドレスを取得すると、プロセッサ11は、集計データベースを参照して、所定のIPアドレスに対応する製品情報及び動作情報を取得する。集計データベースが当該IPアドレスを含むレコードを複数個備える場合、プロセッサ11は、当該IPアドレスに対応する各製品情報及び動作情報を取得する。
【0079】
プロセッサ11は、IPアドレスに対応する製品情報及び動作情報に基づいて端末IDに属性を設定する。
【0080】
たとえば、属性は、ユーザが所持するIot機器に関連する。
【0081】
たとえば、属性は、ユーザが所定の製品型番のIot機器を所持することである。即ち、属性は、端末IDが所定の製品番号と対応付けられていることである。
【0082】
また、属性は、ユーザが所定の「サイズ」のIot機器を所持していることである。即ち、属性は、端末IDが所定の「サイズ」と対応付けられていることである。
【0083】
たとえば、属性は、ユーザがIot機器としてのエアコンを所持しエアコンが所定の畳数(たとえば、畳数が所定の閾値以下又は以上)に対応していることである。また、属性は、ユーザがIot機器として冷蔵庫を所持し冷蔵庫の容量が所定の値(たとえば、内容量が所定の閾値以下又は以上)であることである。
【0084】
また、属性は、ユーザが所定の期間にIot機器を使用することである。即ち、属性は、タイムスタンプが所定の期間に含まれる動作情報に対応することである。
【0085】
また、属性は、ユーザが所定の動作を行う所定のIot機器を所定の期間に使用することである。即ち、属性は、タイムスタンプが所定の期間に含まれ、かつ、動作内容が所定の動作に整合する動作情報に対応することである。たとえば、属性は、ユーザがエアコンを所定の時刻(たとえば、夕方以降など)にオンにすることである。
【0086】
また、属性は、ユーザの世帯の構成であってもよい。たとえば、世帯の構成は、人数、形態(単身又は二世帯同居など)、住居の間取り又は生活スタイルなどである。
【0087】
たとえば、プロセッサ11は、製品情報のサイズなどからユーザの住居の広さなどを推定する。また、プロセッサ11は、動作情報のタイムスタンプなどからユーザが住居に滞在している時間帯などを推定する。プロセッサ11は、住居の広さ及び当該時間帯などに基づいて、世帯の構成を推定する。プロセッサ11は、他の要素から世帯の構成を推定してもよい。
【0088】
プロセッサ11は、端末IDに属性として推定された世帯の構成を設定する。
【0089】
なお、プロセッサ11は、ユーザのWebログにさらに基づいて端末IDに属性を設定してもよい。たとえば、プロセッサ11は、所定のIPアドレスからアクセスされたWebログを取得する。プロセッサ11は、当該IPアドレスに対応する製品情報及び動作情報と当該IPアドレスのWebログとに基づいて端末IDに属性を設定する。
【0090】
プロセッサ11は、同様に各端末IDに属性を設定する。
【0091】
なお、プロセッサ11は、製品情報及び動作情報に基づいてIPアドレスに属性を設定して、セグメント化してもよい。この場合、プロセッサ11は、同様に、IPアドレスに対応するIot機器の製品情報及び動作情報に基づいてIPアドレスに属性を設定する。
【0092】
また、プロセッサ11は、属性に基づいて端末IDをセグメント化する機能を有する。
【0093】
たとえば、プロセッサ11は、操作部16を通じてオペレータから属性の入力を受け付ける。なお、プロセッサ11は、複数の属性の入力を受け付けてもよい。
【0094】
プロセッサ11は、入力された属性を設定された端末IDをセグメント化する。プロセッサ11は、セグメント化した端末IDをNVM14などに格納する。
また、プロセッサ11は、通信部15を通じて、セグメント化した端末IDを広告サーバ20に送信する。たとえば、プロセッサ11は、広告サーバ20からのリクエストに従って、セグメント化した端末IDを含むレスポンスを広告サーバ20へ送信する。
また、プロセッサ11は、外部メモリ(USBメモリなど)にセグメント化した端末IDを格納してもよい。
【0095】
次に、広告サーバ20が実現する機能について説明する。広告サーバ20が実現する機能は、プロセッサ21が内部メモリ、ROM22又はNVM24などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0096】
プロセッサ21は、DMP10から端末IDのセグメントを取得する機能を有する。
【0097】
プロセッサ21は、通信部25を通じて、端末IDのセグメントを要求するリクエストを送信する。プロセッサ21は、通信部25を通じて、端末IDのセグメントを含むレスポンスをDMP10から受信する。
【0098】
また、プロセッサ21は、外部メモリ(USBメモリなど)から端末IDのセグメントを取得してもよい。
プロセッサ21が端末IDのセグメントを取得する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0099】
また、プロセッサ21は、端末IDのセグメントに基づいて、端末に広告を配信する機能を有する。
【0100】
NVM24は、セグメントごとの広告を予め格納する。たとえば、NVM24は、セグメントの性質又は属性などに対応する広告を格納する。たとえば、NVM24は、世帯の形態が単身であるセグメントに対して単身者向けの広告を格納する。
【0101】
プロセッサ21は、通信部25を通じて、端末からのリクエストに応じて広告を配信する。プロセッサ21は、リクエストに含まれる端末ID(リクエストを送信した端末の端末ID)が含まれるセグメントを特定する。セグメントを特定すると、プロセッサ21は、通信部25を通じて、特定したセグメントに対応する広告を当該端末に送信する。
【0102】
たとえば、リクエストは、端末がWebサイトなど閲覧した際に端末から送信されるものである。
【0103】
また、プロセッサ21は、セグメントを分割したサブセグメントの端末に広告を配信してもよい。たとえば、プロセッサ21は、端末IDが示す端末を所持するユーザの属性(たとえば、性別など)に応じてセグメントを複数のサブセグメントに分割する。プロセッサ21は、サブセグメントに含まれる端末IDの端末に広告を配信してもよい。
【0104】
また、プロセッサ21は、広告配信の結果を取得するものであってもよい。たとえば、プロセッサ21は、広告配信の結果として、配信した広告のインプレッション数、クリック率又はコンバージョン率などを取得する。
【0105】
また、プロセッサ21は、結果の分析を行うものであってもよい。たとえば、プロセッサ21は、結果を示すレポートなどを生成するものであってもよい。プロセッサ21は、生成したレポートを表示部27などに表示してもよい、また、プロセッサ21は、生成したレポートを外部装置に送信してもよい。
【0106】
次に、DMP10の動作例について説明する。
図8は、DMP10の動作例について説明するためのフローチャートである。
【0107】
まず、DMP10のプロセッサ11は、通信部15を通じて動作ログをログサーバ30からダウンロードする(S11)。動作ログをログサーバ30からダウンロードすると、プロセッサ11は、製品データベースを取得する(S12)。
【0108】
製品データベースを取得すると、プロセッサ11は、IPアドレス、製品情報及び動作情報を対応づけて集計データベースを生成する(S13)。集計データベースを取得すると、プロセッサ11は、集計データベースに基づいて各端末IDに属性を設定する(S14)。
【0109】
各端末IDに属性を設定すると、プロセッサ11は、設定した属性に基づいて、端末IDをセグメント化する(S15)。
端末IDのセグメント化すると、プロセッサ11は、動作を終了する。
【0110】
次に、広告サーバ20の動作例について説明する。
図9は、広告サーバ20の動作例について説明するためのフローチャートである。
【0111】
まず、広告サーバ20のプロセッサ21は、通信部25を通じて端末IDのセグメントをDMP10から取得する(S21)。端末IDのセグメントをDMP10から取得すると、プロセッサ21は、通信部25を通じて、端末IDが示す端末に、当該端末が分類されているセグメントに対応する広告を配信する(S22)。
【0112】
広告を配信すると、プロセッサ21は、広告配信の結果を取得する(S23)。広告配信の結果を取得すると、プロセッサ21は、広告配信の結果を分析する(S24)。 広告配信の結果を分析すると、プロセッサ21は、動作を終了する。
【0113】
なお、DMP10のプロセッサ11は、広告サーバ20又はログサーバ30の機能又は機能の一部を実現するものであってもよい。
また、DMP10は、広告サーバ20又はログサーバ30とネットワーク50を介さずに接続するものであってもよい。
【0114】
また、DMP10のプロセッサ11は、IPアドレスの用途を判定して、所定の用途(たとえば、家庭用)のIPアドレスをセグメント化してもよい。
なお、広告サーバ20は、広告配信の結果を分析しなくともよい。
【0115】
また、DMP10のプロセッサ11は、Iot機器41及び42と端末43とに共通に割り振られた識別子として、IPアドレスの代わりに、メールアドレスをハッシュ化したハッシュ値、DMP事業者が発行する共通ID又は任意の文字列であってもよい。識別子の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0116】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0117】
1…広告システム、10…DMP、11…プロセッサ、12…ROM、13…RAM、14…NVM、14a及び14b…記憶領域、15…通信部、16…操作部、17…表示部、20…広告サーバ、21…プロセッサ、22…ROM、23…RAM、24…NVM、25…通信部、26…操作部、27…表示部、30…ログサーバ、40…アクセスポイント、41及び42…Iot機器、43…端末、50…ネットワーク。