IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 齋藤 めぐみの特許一覧

<>
  • 特開-刺繍枠 図1
  • 特開-刺繍枠 図2
  • 特開-刺繍枠 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022174432
(43)【公開日】2022-11-24
(54)【発明の名称】刺繍枠
(51)【国際特許分類】
   D05C 1/04 20060101AFI20221116BHJP
【FI】
D05C1/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021080221
(22)【出願日】2021-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】516260936
【氏名又は名称】齋藤 めぐみ
(74)【代理人】
【識別番号】100081558
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 晴男
(74)【代理人】
【識別番号】100154287
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 貴広
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 めぐみ
(57)【要約】
【課題】刺繍枠にセットした生地の目を、明確に視認することを可能にし、以て、針を刺す目の数を数えたり、同じ目に針を二度刺したりする作業を容易にし得る刺繍枠を提供することを課題とする。
【解決手段】外枠1と、外枠1内に嵌まり込む内枠6とから成り、内枠6の内周面に発光手段10が配備される。発光手段10は、予め内枠6の内周面に固定される。あるいは、内枠6は、その内周面に発光手段10を取り付けるためのクリップ7を備える。好ましくは、内枠6の内周面の一部又は全周に反射材8が定着される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外枠と、前記外枠内に嵌まり込む内枠とから成り、前記内枠の内周面に発光手段が配備されることを特徴とする刺繍枠。
【請求項2】
前記発光手段は、予め前記内枠の内周面に固定されている、請求項1に記載の刺繍枠。
【請求項3】
前記内枠は、その内周面に前記発光手段を取り付ける手段を備えている、請求項1に記載の刺繍枠。
【請求項4】
前記発光手段を取り付ける手段は、前記発光手段を嵌め付け保持可能なクリップである、請求項3に記載の刺繍枠。
【請求項5】
前記内枠の内周面の一部又は全周に反射材が定着されている、請求項1乃至4のいずれかに記載の刺繍枠。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刺繍枠に関するものである。
【背景技術】
【0002】
刺繍枠は一般に、外枠と、それに嵌まり込む内枠とから成り、内枠上に刺繍をする生地を置き、上から外枠を被せて内枠との間に生地を引っ張りながら挟み込み、内外枠間に生地を緊張状態に、あるいは、少し緩めた状態に張って支持する。多くの場合外枠は、1ヵ所が切り離されてネジ連結されており、そのネジを進退させることで、径を拡縮できるようになっている。
【0003】
言うまでもなく刺繍は、刺繍糸と針を使い、図案に合わせて縫っていくもので、その縫い方にも、ランニングステッチ、クロスステッチ、チェーンステッチ、バックステッチ等、種々の技法があるが、いずれの縫い方においても、針を生地の目に刺していくことを基本とする。そして、その場合、目の数を数える必要があり、また、同じ目に二度刺す場合もあるので、刺し目を正確に認識することが重要となるが、その作業は、特に高齢者にとって大きな負担となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-204595号公報
【特許文献2】実開平6-73186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、刺繍をする場合は、針を刺す目の数を数えながら針を刺していく必要があり、また、同じ目に二度刺す場合もあるので、目を正確に認識することが重要となるが、従来、この点に着目して、針を刺す生地の目を見やすくするための工夫は何らなされていなかった。
【0006】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたもので、刺繍枠にセットした生地の目を、明確に視認することを可能にし、以て、針を刺す目の数を数えたり、同じ目に針を二度刺したりする作業を容易に行い得る刺繍枠を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、外枠と、前記外枠内に嵌まり込む内枠とから成り、前記内枠の内周面に発光手段が配備されることを特徴とする刺繍枠である。
【0008】
一実施形態においては、前記発光手段は、予め前記内枠の内周面に固定されている。
【0009】
一実施形態においては、前記内枠は、その内周面に前記発光手段を取り付ける手段を備えている。例えば、前記発光手段を取り付ける手段は、前記発光手段を嵌め付け保持可能なクリップである。
【0010】
一実施形態においては、前記内枠の内周面の一部又は全周に反射材が定着される。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る刺繍枠は上記のとおりのものであって、内枠の内側に発光手段が配備されるため、刺繍作業中に生地の裏側から照射することにより、生地の目を明確に視認可能となり、以て、針を刺す目の数を数えたり、同じ目に針を二度刺したりする作業が容易となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る刺繍枠の使用方法を示す図である。
図2】本発明に係る刺繍枠の一実施形態の要部を示す図である。
図3】本発明に係る刺繍枠の他の実施形態の要部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を実施するための形態につき、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本発明に係る刺繍枠は、外枠1と、外枠1内に嵌まり込む内枠6とから成り、内枠6の内周面に発光手段10が配備され、あるいは、内枠6の内周面に発光手段10を脱着するための手段を備えていることを特徴とする。
【0014】
通例、外枠1は、1ヵ所が切り離され、その切離端が対向するように立ち上げられ、その対向片2,3同士がネジ4で連結される(図1参照)。外枠1は、刺繍をする生地5を被せた内枠6に嵌め付けるが、その際ネジ4を緩めて拡径化しておき、内枠6に嵌め付けた後にネジ4を締めて、生地5を内枠6との間にしっかりと挟み込む。なお、外枠1の径の拡縮手段はこれに限られず、他の種々の周知手段を採用できる。
【0015】
発光手段10は、内枠2の内側に収まる小さなサイズであれば、種類を問わない。例えば、既成のキーホルダーに取り付けて使用するLEDミニライト(小型乾電池式又は充電式)を使用することができる。もちろん、内枠6の湾曲度に合わせて湾曲させたライトを製作することとしてもよい。
【0016】
発光手段10は、予め、内枠6の内周面に固定される場合(図2参照)と、後から取り付けられる場合とがある。後者の場合は、例えば、内枠6の内周面にクリップ7を取り付けておき、使用に際してクリップ7に発光手段10を嵌め付ける(図3参照)。また、クリップ7も、販売時に予め内枠6に固定されていてもよいし、後に、接着、嵌め付け等により内枠6に固定されるものであってもよい。
【0017】
一実施形態においては、内枠6の内周面の一部又は全周に反射材8が定着される。そのようにした場合は、発光手段10からの光が反射されるために、明るさが増す。
【0018】
上記構成の刺繍枠を用いた場合、刺繍作業に際し、発光手段10によって生地5の裏側から照射されると、生地5の目から光が漏れるため、針を刺す目を明確に視認できるようになる。そのため、針を刺す目の数を数えたり、同じ目に針を二度刺したりする作業が容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明に係る刺繍枠は上記のとおりのものであって、内枠の内側に発光手段が配備されるため、刺繍作業中に生地の裏側から照射することにより、生地の目を明確に視認可能となり、以て、針を刺す目の数を数えたり、同じ目に針を二度刺したりする作業が容易となる効果があるので、その産業上の利用可能性は大である。
【符号の説明】
【0020】
1 外枠
2,3 対向片
4 ネジ
5 生地
6 内枠
7 クリップ
8 反射材
10 発光手段
図1
図2
図3