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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022174700
(43)【公開日】2022-11-24
(54)【発明の名称】架台上載型破砕機
(51)【国際特許分類】
   B02C 1/02 20060101AFI20221116BHJP
   B02C 21/02 20060101ALI20221116BHJP
【FI】
B02C1/02 B
B02C21/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021102778
(22)【出願日】2021-05-11
(71)【出願人】
【識別番号】593003949
【氏名又は名称】ウエダ産業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】植田 敏治
(72)【発明者】
【氏名】吉川 忠男
【テーマコード(参考)】
4D063
4D067
【Fターム(参考)】
4D063AA10
4D063AA18
4D063GA07
4D063GA10
4D063GB02
4D063GC02
4D063GC08
4D063GC14
4D063GC40
4D063GD04
4D063GD15
4D063GD19
4D067DD02
4D067DD04
4D067DD13
4D067DD14
4D067GA02
4D067GA03
4D067GB04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】設置式、可搬式及び自走式の架台上載型破砕機の被破砕物の確実な供給と、ジョー歯間に詰まりが生じた場合に、詰まり解除を短時間に行え、その作業を省人化できる架台上載型破砕機を提供する。
【解決手段】設置式、可搬式及び自走式の破砕機の架台3上の投入ホッパー部1に供給用にリンクチェーン21コンベヤを設備し、架台3に上載したジョークラッシャー2全体を一体で傾動させ、ジョー歯間に詰まった被破砕物30を吐き出して、ジョークラッシャー2の詰まりを解除させる架台上載型破砕機を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョークラッシャー(2)の本体フレーム(2-1)の外両側の任意位置に、可動フレーム(4)を偏心駆動する偏心軸(7)と平行に傾動ピン(12)を設け、該ピン(12)を架台(3)上に支承し、架台(3)から本体フレーム(2-1)を傾動させる傾動シリンダー(14)を連結し、本体フレーム(2-1)を破砕作業位置で架台(3)に保持する固定装置を設けたことを特徴とする架台上載型破砕機。
【請求項2】
傾動ピン(12)を中心として傾動する本体フレーム(2-1)の軌跡円弧(32)の外側には、ジョークラッシャー(2)を構成する部品が存在しないことを特徴とする請求項1。
【請求項3】
可動フレーム(4)の可動軸受(5)に軸支し、さらに本体フレーム(2-1)の本体軸受(6)に軸支した偏心軸(7)の一端に駆動モーター(8)を直結し、他端にフライホイール(9)を固着し、可動軸受(5)間にカウンターウエイト(10)を設けたことを特徴とする請求項1。
【請求項4】
本体フレーム(2-1)を架台(3)上の破砕作業位置で保持する装置を、架台(3)から出し入れ可能に設けたことを特徴とする請求項1。
【請求項5】
投入ホッパー(1)の底面の両外側にリンクチェーン(21)(21’)を前後の鎖車(22)(22’)に掛け渡し、前方の鎖車軸に駆動装置(26)を設け、後方の鎖車軸を従動軸とし、それぞれの軸を架台(3)上に軸受し、両リンクチェーン(21)(22’)に長手方向の一定間隔に掻き板(23)を複数個設け、投入ホッパー(1)の底面鋼板(24)上及びグリズリ(25)上を移動するリンクチェーンコンベヤを設けたことを特徴とする請求項1。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、設置式、可搬式及び自走式破砕機等の架台に上載される破砕機構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、架台上載の投入ホッパーは底面が鋼板に続いてグリズリで構成され、投入された被破砕物は前記ホッパーの振動により架台上載クラッシャーへ供給されていた。この場合、グリズリに軟質岩や泥状物の付着や、グリズリの隙間にさせこんだ被破砕物が抵抗となり、クラッシャーへの供給が不規則になり、異常供給や破砕不可物の介在等によりクラッシャーが詰まって破砕作業が停止するトラブルがあった。この詰まりを除去する作業には労力を要し、作業休止時間もかり費やしていた。
【0003】
例えば、トンネル工事に自走式クラッシャーを採用する場合は、トンネル延長にわたって岩質が一定でなく、一部軟岩や泥状混合物層では苦慮していた。従って、被破砕物の性状変化に強い機種が望まれている。
又、設置式クラッシャーを設備する作業場では搬入される被破砕物を選択する必要があった。
【0004】
また、従来方式では、投入ホッパーの振動送り装置の振動及び振動音が気になるという苦情もあり、作業場所を選ぶという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特願平8-111259
【特許文献2】特願2002-34644
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
架台上の被破砕物投入ホッパーへは、油圧ショベル等のバケットで一気に直接投入され、ホッパーの振動送り機能により、ジョークラッシャーの投入口に運ばれていた。途中のグリズリ部では破砕不要な大きさの物は事前に除去される。
しかし振動送りでは、被破砕物の形状が不そろいのため、ジョークラッシャーへの投入量や、塊状物がホッパーのグリズリ端部からジョークラッシャーの破砕能力を超えて投入されクラッシャーの詰まり破砕作業が停止することがあった。
ジョークラッシャーに被破砕物が詰まると、その解除に労力と時間が費やされることになる。
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、架台に上載の投入ホッパーに機械的送りができ、架台に上載のジョークラッシャーの詰まりを簡単に解除できる構造の破砕機を提供することを目的とする。
【発明を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、図1の設置式の架台上載型破砕機、図2の可搬式の架台上載型破砕機及び図3自走式の架台上載型破砕機等の架台に上載したクラッシャー構造に関するもので、(1)投入ホッパーの所定供給量を確保するためにリンクチェーンコンベヤを油圧モーターの回転数制御でコンベアによる供給量を制御し、(2)ジョークラッシャーの詰まりの早期解除のためにジョークラッシャー本体を傾動させてジョー歯間にかみ込んだ被破砕物をジョークラッシャーの供給口から吐き出さる構造を提供する。
【0009】
上記投入ホッパー(1)のコンベヤはリンクチェーンを所定の間隔で二条の無端状にし、両端部に鎖車を設け、鎖車は軸支して駆動源の油圧モーターで回転させる。二条の無端状リンクチェーン間に複数の鋼板の掻き板を配置し、投入ホッパー(1)の底面シュートと底面シュートに続いて設けられたグリズリ上をすりながら、投入された被破砕物を移動させる。
【0010】
上記ジョークラッシャー(2)は、本体フレーム(2-1)内に固定ジョー歯、可動ジョー歯を設けた可動フレーム(4)及び駆動設備、トッグル装置、開口調整等の破砕機機能を一体になったものを傾動させる回転部が設備されている。
【0011】
ジョークラッシャー(2)の傾動は、本体フレーム(2-1)の両外側に可動ジョー歯を偏心駆動させる偏心軸(7)に平行に突出させた傾動ピン(12)を架台上に軸支し、傾動シリンダー(14)により所定角度傾動させ、可動ジョー歯を正又は逆転させて、固定・可動ジョー歯間の詰まり物を吐き出させる。
【0012】
ジョークラッシャー(2)の傾動作業の前後には、クラッシャー本体フレーム(2-1)を保持する固定装置を「脱」「着」し、クラッシャー本体フレーム(2-1)を安全状態にしておくことは言うまでもない。
【0013】
ジョークラッシャー(2)の駆動装置は、偏心軸(7)上の一端に油圧モーター(8)、他端にフライホイール(9)、可動フレームの可動軸受(5)間にカウンターウエイト(10)を設備し、本体フレーム(2-1)の傾動操作を容易にするために、本体フレーム(2-1)の傾動軌跡円弧から突出した部品配置をなくした構造である。
【0014】
例えば文献1図3の従来のジョークラッシャーの偏心軸をVベルトで回転させる構造では、傾動する本体フレームの傾動円弧内から突出するのでジョークラッシャー(2)を一体型で傾動させることは困難である。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、従来の問題点を解決し、広範囲の岩質に適する設置式、可搬式及び自走式の架台上載型破砕機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】この発明の設置式の架台上載型破砕機
図2】この発明の可搬式の架台上載型破砕機
図3】この発明の自走式の架台上載型破砕機
図4】この発明のジョークラッシャーが傾動した側面図
図5】この発明のジョークラッシャの側面図
図6】この発明のジョークラッシャーの断面図
図7】この発明のリンクチェーンコンベヤ側面図
図8】この発明のリンクチェーンコンベヤ平面図
図9】この発明のリンクチェーンコンベヤ立面図
図10】この発明の本体フレームの作業位置保持装置
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1はこの発明の設置式の架台上載型破砕機で、(1)は投入ホッパー、(2)はジョークラッシャーの破砕作業位置、(3)は架台を示す。
【0018】
図2はこの発明の可搬式の架台上載型破砕機で、(1)は投入ホッパー、(2)はジョークラッシャ―の破砕作業位置、(3)は架台を示す。
【0019】
図3はこの発明の自走式の架台上載型破砕機で、(1)は投入ホッパー、(2)はジョークラッシャーの破砕作業位置、(3)は架台、(12)は傾動ピン、(14)は傾動シリンダーを示す。(21)はリンクチェーン、(22)は鎖車、(23)は掻き板でリンクチェーンコンベヤを構成し、投入ホッパー(1)の被破砕物をリンクチェーンコンベヤでジョークラッシャー(2)に供給している状態を示す。
【0020】
図4はこの発明のジョークラッシャー(2)が傾動ピン(12)で架台(3)に軸支された状態で、傾動した姿勢(2a)を示し、クラッシャー(2)に詰まった被破砕物(30)を吐き出す状態を示す。吐き出された被破砕物(30)は、排出コンベヤ(31)の逆転によりジョークラッシャー(2)外に排出される。
【0021】
図5はこの発明のジョークラッシャーの側面図、図6図5の断面図を示す。(4)は可動フレーム、(5)は可動軸受で可動フレーム(4)に固着している。(6)は(2-1)本体フレームに設けた本体軸受けで、偏心軸(7)により軸支された可動フレーム(4)は、本体軸受(6)により本体フレーム(2-1)に軸支され、偏心軸(7)の回転により可動フレーム(4)は偏心運動をする。(8)は油圧モーター、(9)はフライホイール、(10)はカウンターウエイトを示す。(11)はトッグルプレートで、可動フレーム(4)を偏心軸受(5)と共に偏心運動を許容させている。
(12)傾動ピンで、本体フレーム(2-1)の両側に突出している。(13)は本体フレーム(2-1)に設けた固定穴、(14)は傾動シリンダーで、ロッドヘッド(15)は本体フレーム(2-1)のピン(16)で軸支されクレビス(17)は架台(3)に固定した受け材(18)で軸支されている。(19)は固定ジョー歯、(20)は可動ジョー歯である。
【0022】
図7はリンクチェーンコンベヤの側面を示し、図8図7の平面を、図9は立面を示す。(21)(21’)はリンクチェーン、(22)(22’)は鎖車で二条の無端リンクチェーンがホッパー(1)の底面の外側で前後の鎖車間に掛け回され、前部を駆動鎖車、後部を従動鎖車とし、二条のリンクチェーンにはリンクチェーンの長さ方向に所定間隔で複数個の掻き板(23)を取り付け、ホッパー底面鋼板部(24)とこの鋼板(24)に続いたグリズリ(25)上を前部の駆動モーター(26)で引きずる構造である。
【0023】
図10はクラッシャー(2)の本体フレーム(2-1)をクラッシャーの破砕作業位置で保持する固定ピン(27)の着脱装置を示す。固定ピン(27)の着脱はシリンダー(28)によりレバー(29)を介して固定ピン穴に着脱する構造で、(27)は固定ピンが着、(27’)は固定ピンが脱の位置を示す。
【符号の説明】
【0024】
1 投入ホッパー
2 ジョークラッシャー
2-2 本体フレーム
3 架台
4 可動フレーム
5 可動軸受
6 本体軸受
7 偏心軸
8 油圧モーター
9 フライホイール
10 カウンターウエイト
12 傾動ピン
13 固定ピン穴
14 傾動シリンダー
21 リンクチェーン
22 鎖車
23 掻き板
24 ホッパー底面鋼板
25 グリズリ
26 駆動装置
27 固定ピン
30 被破砕物
32 軌跡円弧
図1
図2
図3
図4
【図
【図
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-08-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
図1】この発明の設置式の架台上載型破砕機
図2】この発明の可搬式の架台上載型破砕機
図3】この発明の自走式の架台上載型破砕機
図4】この発明のジョークラッシャーが傾動した側面図
図5】この発明のジョークラッシャーの断面図
図6】この発明のジョークラッシャーの側面図
図7】この発明のリンクチェーンコンベヤの平面図
図8】この発明のリンクチェーンコンベヤの側面図
図9】この発明のリンクチェーンコンベヤの立面図
図10】この発明の本体フレームの作業位置保持装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10