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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022174785
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/04 20060101AFI20221117BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20221117BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20221117BHJP
   F21V 14/06 20060101ALI20221117BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221117BHJP
   F21Y 113/13 20160101ALN20221117BHJP
【FI】
F21S8/04 100
F21V5/00 510
F21V5/04 650
F21V14/06
F21Y115:10
F21Y113:13
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021080744
(22)【出願日】2021-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】安間 巳緒
(72)【発明者】
【氏名】高山 良平
(72)【発明者】
【氏名】羽根田 涼
(72)【発明者】
【氏名】山田 灯
(57)【要約】
【課題】グレアを低減させ、中心付近の光束比率を高めること。
【解決手段】実施形態の照明装置は、光源と、カップレンズと、集光レンズとを備える。前記光源は、点状に発光する。前記カップレンズは、前記光源の出射側に配置される。前記集光レンズは、前記カップレンズの出射側に配置される。前記カップレンズは、第1の外形の略円形の底面と、前記第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、前記底面よりも出射側に光軸方向に離間した天面と、前記底面と前記天面とに連なる側面と、前記底面の略中央に設けられ、前記光源を収容する略円筒状の凹部とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点状に発光する光源と、
前記光源の出射側に配置されるカップレンズと、
前記カップレンズの出射側に配置される集光レンズと、
を備え、
前記カップレンズは、
第1の外形の略円形の底面と、
前記第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、前記底面よりも出射側に光軸方向に離間した天面と、
前記底面と前記天面とに連なる側面と、
前記底面の略中央に設けられ、前記光源を収容する略円筒状の凹部と、
を備える照明装置。
【請求項2】
前記集光レンズは、フレネルレンズである、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記集光レンズは、前記光源および前記カップレンズに対して、光軸方向に移動可能に支持される、
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記カップレンズは、前記天面の略中央に設けられる凸部を有する、
請求項1~3のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項5】
前記カップレンズは、前記天面の外周部から中央に向けて入射側に傾斜する傾斜部を有する、
請求項1~4のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項6】
前記光源は、発光波長の異なる複数の発光素子が多灯配置され、
前記カップレンズの入射面となる前記凹部の底面は、フラットな面または入射側に対して凹となる面である、
請求項1~3のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項7】
前記光源は、発光波長の異なる複数の発光素子が多灯配置され、
前記カップレンズの出射面となる前記天面は、フラットな面またはすり鉢状の面である、
請求項1~3、6のいずれか一つに記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
施設の天井等に設置される照明装置が知られている(例えば、特許文献1等を参照)。特許文献1に示される照明装置では、LED(Light Emitting Diode)等による光源がコーン状のリフレクタの短径側の開口内に配置され、光源およびリフレクタの光軸方向の前方には、光軸方向に移動可能なフレネルレンズ等の集光レンズが設けられている。光源と集光レンズとの間隔が変化することで、狭配光から広配光まで配光の制御が可能となっている。なお、リフレクタの表面は、正反射面(鏡面反射面)ではなく、白色等の拡散反射面となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-225799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示される照明装置では、光軸から若干離れた領域(例えば、光軸から40deg以上の領域)でグレア(眩輝、眩惑)が発生しやすく、中心付近(例えば、0~10degの領域)の光束比率が高められないという問題があった。すなわち、光源から集光レンズに直接に入射した光は、集光レンズにより設計通りの配光に制御されるが、リフレクタで拡散反射された光は迷光としてあらゆる角度に飛んでいき、グレアの原因になる。また、迷光のほとんどは中心付近に飛んでいかないため、中心付近の光束を減らして光束比率を低下させる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、グレアを低減させ、中心付近の光束比率を高めることのできる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る照明装置は、光源と、カップレンズと、集光レンズとを備える。前記光源は、点状に発光する。前記カップレンズは、前記光源の出射側に配置される。前記集光レンズは、前記カップレンズの出射側に配置される。前記カップレンズは、第1の外形の略円形の底面と、前記第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、前記底面よりも出射側に光軸方向に離間した天面と、前記底面と前記天面とに連なる側面と、前記底面の略中央に設けられ、前記光源を収容する略円筒状の凹部とを備える。
【0007】
本発明の一態様に係る照明装置は、グレアを低減させ、中心付近の光束比率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態にかかる照明装置の外観斜視図である。
図2図2は、図1におけるY-Y断面図である。
図3A図3Aは、カップレンズの平面図である。
図3B図3Bは、カップレンズの底面図である。
図3C図3Cは、カップレンズの正面図である。
図3D図3Dは、図3AにおけるY-Y断面図である。
図4A図4Aは、カップレンズと集光レンズとの間隔により配光が変えられる例を示す図(1)である。
図4B図4Bは、カップレンズと集光レンズとの間隔により配光が変えられる例を示す図(2)である。
図5A図5Aは、出射面に凸部が設けられたカップレンズの例を示す図である。
図5B図5Bは、図5Aのカップレンズによる出射面の明るさの例を示す図である。
図6A図6Aは、出射面に凸部がなくフラットなカップレンズの例を示す図である。
図6B図6Bは、図6Aのカップレンズによる出射面の明るさの例を示す図である。
図7A図7Aは、出射面に凸部がある場合とない場合とにおける配光分布の例を示す図(1)である。
図7B図7Bは、出射面に凸部がある場合とない場合とにおける配光分布の例を示す図(2)である。
図8A図8Aは、出射面に傾斜部があるカップレンズによる端部付近の光の広がりの例を示す図(1)である。
図8B図8Bは、出射面に傾斜部があるカップレンズによる端部付近の光の広がりの例を示す図(2)である。
図9A図9Aは、出射面に傾斜部がないカップレンズによる端部付近の光の広がりの例を示す図(1)である。
図9B図9Bは、出射面に傾斜部がないカップレンズによる端部付近の光の広がりの例を示す図(2)である。
図10図10は、カップレンズの形状の設計の例を示す図である。
図11図11は、比較例の照明装置の構成を示す断面図である。
図12A図12Aは、比較例において配光を変える例を示す図(1)である。
図12B図12Bは、比較例において配光を変える例を示す図(2)である。
図13A図13Aは、入射面が入光に対して凸で出射面がフラットなカップレンズの例を示す図である。
図13B図13Bは、図13Aのカップレンズによる光源からの光の経路の例を示す図である。
図13C図13Cは、図13Aのカップレンズによる出射面の明るさの例を示す図である。
図14A図14Aは、入射面がフラットで出射面がフラットなカップレンズの例を示す図である。
図14B図14Bは、図14Aのカップレンズによる光源からの光の経路の例を示す図である。
図14C図14Cは、図14Aのカップレンズによる出射面の明るさの例を示す図である。
図15A図15Aは、入射面が入光に対して凹で出射面がフラットなカップレンズの例を示す図である。
図15B図15Bは、図15Aのカップレンズによる光源からの光の経路の例を示す図である。
図15C図15Cは、図15Aのカップレンズによる出射面の明るさの例を示す図である。
図16A図16Aは、入射面がフラットで出射面が出射側に凸のカップレンズの例を示す図である。
図16B図16Bは、図16Aのカップレンズによる光源からの光の経路の例を示す図である。
図16C図16Cは、図16Aのカップレンズによる出射面の明るさの例を示す図である。
図17A図17Aは、入射面がフラットで出射面がすり鉢状のカップレンズの例を示す図である。
図17B図17Bは、図17Aのカップレンズによる光源からの光の経路の例を示す図である。
図17C図17Cは、図17Aのカップレンズによる出射面の明るさの例を示す図である。
図18A図18Aは、入射面が入光に対して凹で出射面がすり鉢状のカップレンズの例を示す図である。
図18B図18Bは、図18Aのカップレンズによる光源からの光の経路の例を示す図である。
図18C図18Cは、図18Aのカップレンズによる出射面の明るさの例を示す図である。
図19A図19Aは、入射面が入光に対して凸で出射面がすり鉢状のカップレンズの例を示す図である。
図19B図19Bは、図19Aのカップレンズによる光源からの光の経路の例を示す図である。
図19C図19Cは、図19Aのカップレンズによる出射面の明るさの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態に係る照明装置について図面を参照して説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、1つの実施形態や変形例に記載された内容は、原則として他の実施形態や変形例にも同様に適用される。
【0010】
(構成)
図1は、一実施形態にかかる照明装置1の外観斜視図である。図2は、図1におけるY-Y断面図である。なお、各図における部材の配置関係を明確にするたに座標軸(X、Y、Z)が図示されているが、かかる座標軸は、一般に高さ方向をZ軸とする3次元空間とは関係なく、照明装置1は任意の姿勢で用いられることができる。
【0011】
図1および図2において、照明装置1は、フレーム2と、光源保持部3と、光源4と、カップレンズ5と、回転台6と、集光レンズ保持部7と、集光レンズ8と、カバーレンズ9とを備えている。なお、フレーム2の下端には、ヒートシンクや、支持アーム等が設けられるが、図示は省略されている。
【0012】
フレーム2は、略円筒状である。光源保持部3は、略円板状であり、フレーム2の一端(図における下端)の中央に配置されている。光源保持部3の中央にはLED等の点状に発光する光源4が配置されている。カップレンズ5は、光源4の出射側に、光源4を包み込むように配置されている。カップレンズ5の詳細については後述する。
【0013】
回転台6は、従来製品の回転するリフレクタが再利用されたものであり、コーン状の反射面6aと、この反射面6aを支える略円筒状の支持壁6bとを有している。反射面6aは、本実施形態では、光を反射する目的としては使用されていない。回転台6は、フレーム2の一端(図における下端)に配置されており、光源4の光軸と一致する回転の軸を中心に、図示しないモータ等により駆動されて回転可能となっている。
【0014】
集光レンズ保持部7は、略円筒状であり、一端(図における下端)が回転台6の外側の支持壁6bに係合している。回転台6の外側の支持壁6bの外面には図示しない螺旋状の溝が設けられ、集光レンズ保持部7の筒の内面には図示しないピンが設けられ、支持壁6bの溝に集光レンズ保持部7のピンが係合し、回転台6が回転することで、回転方向に応じ集光レンズ保持部7が図における上方向または下方向に移動する。
【0015】
集光レンズ8は、例えば略円板状のフレネルレンズであり、集光レンズ保持部7の他端(図における上端)側に固定されている。カバーレンズ9は、略円板状の透明な板であり、フレーム2の他端(図における上端)側に固定されている。
【0016】
図3Aは、カップレンズ5の平面図である。図3Bは、カップレンズ5の底面図である。図3Cは、カップレンズ5の正面図である。図3Dは、図3AにおけるY-Y断面図である。
【0017】
図3A図3Dにおいて、カップレンズ5は、第1の外形の略円形の底面5aと、第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、底面5aよりも出射側に光軸方向に離間した天面5bと、底面5aと天面5bとに、略円筒面状の縁部5iおよび略環状の段部5jを介して連なる略円錐面状の側面5cとを有している。また、底面5aの略中央には、光源4(図2)を収容する略円筒状の凹部5dが設けられている。凹部5dは、入射面を形成する壁面5eおよび底面(天面)5fを備えている。
【0018】
また、天面5bの略中央には、出射面の一部として、略半球状の凸部5gが設けられている。更に、天面5bの外周部から中央に向けて入射側に傾斜する略円錐面状の傾斜部5hが設けられており、傾斜部5hの中心側は凸部5gに連なっている。凸部5gと傾斜部5hは、一方または両方が省略される場合がある。
【0019】
(配光制御)
図4Aおよび図4Bは、カップレンズ5と集光レンズ8との間隔により配光が変えられる例を示す図である。図4Aは、カップレンズ5と集光レンズ8との間隔が広く設定された状態を示しており、カップレンズ5の出射光は集光レンズ8の有効径まで広がり、集光レンズ8によってほぼ平行光に屈折され、狭角の配光となる。
【0020】
図4Bは、カップレンズ5と集光レンズ8との間隔が狭く設定された状態を示しており、カップレンズ5の出射光は集光レンズ8によって充分に屈折されず、光軸から広がった状態となり、広角の配光となる。例えば、集光レンズ8が図4Aにおける位置と図4Bにおける位置との間で調整されることで、所望の配光に調整が可能である。
【0021】
(カップレンズの出射面の凸部)
図5Aは、出射面に凸部5gが設けられたカップレンズ5-01の例を示す図である。図5Bは、図5Aのカップレンズ5-01による出射面の明るさの例を示す図である。なお、図2図4Bのカップレンズ5と異なり、凸部5gのみの効果を示すために、出射面に傾斜部5hは設けられていない。
【0022】
図6Aは、出射面に凸部がなくフラットなカップレンズ5-02の例を示す図である。図6Bは、図6Aのカップレンズ5-02による出射面の明るさの例を示す図である。
【0023】
図6Aでは光源4からの出射光が出射面の中心の周辺付近においても光軸から広がってしまっているため、図6Bのように中心の周辺付近における明るさが目立ち、見栄えが悪くなっている。
【0024】
これに対し、図5Aでは光源4からの出射光が出射面の中心の周辺付近において光軸側に集光されるため、図5Bのように中心の周辺付近における明るさが抑えられ、見栄えが改善している。
【0025】
図7Aおよび図7Bは、出射面に凸部がある場合とない場合とにおける配光分布の例を示す図であり、図7B図7Aにおける太枠部分の拡大図である。図7Aおよび図7Bにおいて、凸部がない場合に比べ、凸部がある場合は、光軸方向である角度0への集光の度合いが強まっている。
【0026】
(カップレンズの出射面の傾斜部)
図8Aおよび図8Bは、出射面に傾斜部5hがあるカップレンズ5による端部付近の光の広がりの例を示す図であり、図8Aはカップレンズ5と集光レンズ8との間隔が広く設定された状態、図8Bはカップレンズ5と集光レンズ8との間隔が狭く設定された状態である。
【0027】
図9Aおよび図9Bは、出射面に傾斜部がないカップレンズ5-03による端部付近の光の広がりの例を示す図であり、図9Aはカップレンズ5-03と集光レンズ8との間隔が広く設定された状態、図9Bはカップレンズ5-03と集光レンズ8との間隔が狭く設定された状態である。
【0028】
一般論として、カップレンズからの出射光の配光は、光軸から外側に広がる設計とされている。カップレンズが大型化していくと、その後段にある集光レンズの有効径とカップレンズの外径サイズとの差が小さくなるため、集光レンズに入射する光の角度(法線方向に対する角度)は小さくなる。集光レンズに入射する光の角度が小さくなると、集光レンズがカップレンズに近づく広角の配光時、集光レンズへの入射位置の変化量が小さく、広角の配光を実現することが難しくなる。
【0029】
そこで、本実施形態では、図8Aおよび図8Bのように、カップレンズ5を小型化し、出射面に傾斜部5hを設け、カップレンズ5の配光の角度θ1を大きくしている。図9Aおよび図9Bでは、カップレンズ5-03が図8Aおよび図8Bよりも大きく、カップレンズ5の配光の角度θ2が図8Aおよび図8Bよりも小さい。これにより、図8Aおよび図8Bの実施形態では、カップレンズ5と集光レンズ8との距離を変化させた場合に、集光レンズ8に入射する領域(光が入射する最外周の径)を大きく変化させることができる。この結果、カップレンズ5に対して集光レンズ8を所定の距離内で変位させた場合に、配光角を大きく変化させることができ、特に広角の配光時のコントロールが容易となる。また、カップレンズ5を小型化することによっても、カップレンズ5と集光レンズ8との距離が大きくなり、この点でも配光時のコントロールが容易になる。
【0030】
(カップレンズの設計例)
図10は、カップレンズ5の形状の設計の例を示す図である。図10に示されるように、「光源からの出射角度」に応じ、「カップレンズからの出射角度」が設定され、その設定に従って光が反射・屈折されるようにカップレンズ5の各部の面の形状が決定される。例えば、「光源からの出射角度」が10degの場合のように、光源4から直上方向に出射する光は、凹部5dの底面5f(図3D)の内側カーブと、凸部5g(図3D)の外側カーブとで屈折されて出射するので、光が0degで出射するように、それらの面の形状が決定される。また、例えば、「光源からの出射角度」が40degのように、光源4から寝た方向に出射する光は、側面5c(図3D)の外側カーブの内面で全反射し、傾斜部5h(図3D)の外側カーブで屈折されて出射するので、光が23.5degで出射するように、それらの面の形状が決定される。
【0031】
(比較例)
図11は、比較例の照明装置1’の構成を示す断面図である。図11において、フレーム2’、光源保持部3’、光源4’、回転台6’、反射面6a’、支持壁6b’、集光レンズ保持部7’、集光レンズ8’、カバーレンズ9’は、図2のフレーム2、光源保持部3、光源4、回転台6、反射面6a、支持壁6b、集光レンズ保持部7、集光レンズ8、カバーレンズ9に対応している。異なるのは、カップレンズ5が設けられていないことと、反射面6a’が光源4’からの光を反射するために用いられていることである。
【0032】
図11において、光源4’から光L1’のように集光レンズ8’に直接に入射する光は設計通りの配光に制御されるが、光L2’、L3’のように反射面6a’で拡散反射された光は迷光としてあらゆる角度に飛んでいき、グレアの原因になる。また、迷光のほとんどは中心付近に飛んでいかないため、中心付近の光束を減らして光束比率を低下させる。その結果、光軸から若干離れた領域(例えば、光軸から40deg以上の領域)でグレア(眩輝、眩惑)が発生しやすく、中心付近(例えば、0~10degの領域)の光束比率が高められないという問題があった。
【0033】
図12Aおよび図12Bは、比較例において配光を変える例を示す図である。図12Aは、光源4’および反射面6a’と集光レンズ8’との間隔が広く設定された状態を示しており、光源4’の出射光は集光レンズ8’の有効径まで広がり、集光レンズ8’によってほぼ平行光に屈折され、狭角の配光となる。図12Bは、光源4’および反射面6a’と集光レンズ8’との間隔が狭く設定された状態を示しており、光源4’の出射光は集光レンズ8’によって充分に屈折されず、光軸から広がった状態となり、広角の配光となる。
【0034】
(光束比率)
図11図12Bに示された比較例と、図1図4Bに示された実施形態との、光軸に対する角度毎の光束比率と、その累計が表1に示されている。比較例では40~90degの漏れ光の光束比率が24.43%であったのに対し、実施形態では7.6%に減少している。漏れ光の減少により、グレアが低減する。また、比較例では0~10degの中心付近の光束比率が31.30%であったのに対し、実施形態では約2倍の59.5%に増大している。
【0035】
【表1】
【0036】
(色ムラの低減)
一般照明の分野では、演出の際などに、RGB(Red、Green、Blue)の光源を利用した、白色以外の色が照射可能な「カラー照明」が利用される場合がある。ここで、光源には、赤色、緑色、青色に対応する発光波長の異なる複数のLED等の発光素子が使用されるが、この場合、発光波長の異なる発光素子が微小ではあるが離間して配置されることに起因して充分に混色が行われず、照射面に色ムラが発生しやすい。
【0037】
装置の構成は図1図4Bに示された照明装置1と同様であるが、光源4は、発光波長の異なる複数のLED等の発光素子が多灯配置されたものとなる。また、カップレンズ5の基本的な形状は同様であるが、入射面と出射面のそれぞれについて、色ムラを低減させる観点から異なる点がある。
【0038】
図13Aは、入射面Iが入光に対して凸で出射面Oがフラットなカップレンズ5-11の例を示す図である。より正確には、前述の図3Dにおけるカップレンズ5の凹部5dの底面5fが入光に対して凸となっており、凸部5gおよび傾斜部5hがなく、天面5bがフラットに延びている。以下、図19Cまでの説明において、入射面Iは、図3Dにおけるカップレンズ5の凹部5dの底面5fの部分を指すものとする。また、出射面Oは、図3Dにおけるカップレンズ5の天面5b、凸部5gおよび傾斜部5hの部分を指すものとする。
【0039】
図13Bは、図13Aのカップレンズ5-11による光源4からの光の経路の例を示す図である。図13Cは、図13Aのカップレンズ5-11による出射面Oの明るさの例を示す図である。
【0040】
図14Aは、入射面Iがフラットで出射面Oがフラットなカップレンズ5-12の例を示す図である。図14Bは、図14Aのカップレンズ5-12による光源4からの光の経路の例を示す図である。図14Cは、図14Aのカップレンズ5-12による出射面Oの明るさの例を示す図である。
【0041】
図15Aは、入射面Iが入光に対して凹で出射面Oがフラットなカップレンズ5-13の例を示す図である。図15Bは、図15Aのカップレンズ5-13による光源4からの光の経路の例を示す図である。図15Cは、図15Aのカップレンズ5-13による出射面Oの明るさの例を示す図である。
【0042】
図16Aは、入射面Iがフラットで出射面Oが出射側に凸のカップレンズ5-14の例を示す図である。図16Bは、図16Aのカップレンズ5-14による光源4からの光の経路の例を示す図である。図16Cは、図16Aのカップレンズ5-14による出射面Oの明るさの例を示す図である。
【0043】
図17Aは、入射面Iがフラットで出射面Oが(傾斜部を有する)すり鉢状のカップレンズ5-15の例を示す図である。図17Bは、図17Aのカップレンズ5-15による光源4からの光の経路の例を示す図である。図17Cは、図17Aのカップレンズ5-15による出射面Oの明るさの例を示す図である。
【0044】
図18Aは、入射面Iが入光に対して凹で出射面Oがすり鉢状のカップレンズ5-16の例を示す図である。図18Bは、図18Aのカップレンズ5-16による光源4からの光の経路の例を示す図である。図18Cは、図18Aのカップレンズ5-16による出射面Oの明るさの例を示す図である。
【0045】
図19Aは、入射面Iが入光に対して凸で出射面Oがすり鉢状のカップレンズ5-17の例を示す図である。図19Bは、図19Aのカップレンズ5-17による光源4からの光の経路の例を示す図である。図19Cは、図19Aのカップレンズ5-17による出射面Oの明るさの例を示す図である。
【0046】
図13A図14A図15Aでは、カップレンズ5-11、5-12、5-13の出射面Oがフラットであるのに対し、入射面Iの形状が異なっており、図13Aでは入光に対して凸、図14Aではフラット、図15Aでは入光に対して凹となっている。それぞれの光の経路を示す図13B図14B図15Bと、出射面Oの明るさを示す図13C図14C図15Cとから明らかなように、入射面Iをフラットとした図14Aのカップレンズ5-12と、入射面Iを凹とした図15Aのカップレンズ5-13とでは中央部の拡散性が上がり、カップレンズ5-12、5-13から出射された段階で色ムラが低減される。最終的な照明装置としての照射面も、外周部の色ムラが緩和され、色差Δu’v’も0.005まで低下したことが確認されている。
【0047】
また、図16Aのように、出射面Oが凸、入射面Iがフラットのカップレンズ5-14の場合は、色ムラが目立ったものとなる。この場合、図14Aのように出射面Oをフラットとし、または、図17Aのように出射面Oをすり鉢状とすることで、ミキシングの効果が得られ、色ムラが低減する。
【0048】
出射面Oがすり鉢状の場合(図17A図18A図19A)、入射面Iに関しては、図18Aのように凹の場合は色ムラ低減の効果があるが、図19Aのように凸の場合は色ムラが悪化してしまう。
【0049】
以上より、光源から出射する光の混色の観点からは、カップレンズ5の入射面Iは、フラットな面または入射側に対して凹となる面であることが望ましい。また、カップレンズ5の出射面Oは、フラットな面またはすり鉢状の面であることが望ましい。なお、カップレンズ5の入射面Iと出射面Oの形状によって最終的な照射面の中央部分の色ムラを完全に消すことはできず、完全に消し去るには、集光レンズ8とさらにその上に取り付けられるカバーレンズ9の拡散性を上げる必要がある場合がある。
【0050】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0051】
以上のように、実施形態に係る照明装置は、点状に発光する光源と、光源の出射側に配置されるカップレンズと、カップレンズの出射側に配置される集光レンズとを備え、カップレンズは、第1の外形の略円形の底面と、第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、底面よりも出射側に光軸方向に離間した天面と、底面と天面とに連なる側面と、底面の略中央に設けられ、光源を収容する略円筒状の凹部とを備える。これにより、グレアを低減させ、中心付近の光束比率を高めることができる。すなわち、光源から出た光はカップレンズにより設計通りに集光レンズに集めることができ、迷光が発生しないためグレアを低減させる。また、迷光となっていた光を中心付近に集めることができ、光束比率を高めることができる。
【0052】
また、集光レンズは、フレネルレンズである。これにより、集光レンズを薄型で実現することができ、照明装置を小型化することができる。
【0053】
また、集光レンズは、光源およびカップレンズに対して、光軸方向に移動可能に支持される。これにより、狭配光から広配光まで配光の制御が可能となる。
【0054】
また、カップレンズは、天面の略中央に設けられる凸部を有する。これにより、出射面の中心の周辺付近の光を集光し、中心の周辺付近の光が広がって見栄えが悪くなる問題を解消することができる。
【0055】
また、カップレンズは、天面の外周部から中央に向けて入射側に傾斜する傾斜部を有する。これにより、カップレンズからの出射光を光軸からより広がったものとすることができ、集光レンズとカップレンズとの間隔の調整による配光制御が容易になるとともに、カップレンズの小型化が図れる。
【0056】
また、光源は、発光波長の異なる複数の発光素子が多灯配置され、カップレンズの入射面となる凹部の底面は、フラットな面または入射側に対して凹となる面である。これにより、発光波長の異なる複数のLED等の発光素子が多灯配置された光源が用いられる場合であっても、色ムラを低減させることができる。
【0057】
また、光源は、発光波長の異なる複数の発光素子が多灯配置され、カップレンズの出射面となる天面は、フラットな面またはすり鉢状の面である。これにより、発光波長の異なる複数のLED等の発光素子が多灯配置された光源が用いられる場合であっても、色ムラを低減させることができる。
【0058】
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 照明装置,2 フレーム,3 光源保持部,4 光源,5 カップレンズ,5a 底面,5b 天面,5c 側面,5d 凹部,5e 壁面,5f 底面,5g 凸部,6 回転台,7 集光レンズ保持部,8 集光レンズ,9 カバーレンズ
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図17C
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図19C
【手続補正書】
【提出日】2022-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る照明装置は、光源と、カップレンズと、集光レンズとを備える。前記光源は、点状に発光する。前記カップレンズは、前記光源の出射側に配置される。前記集光レンズは、前記カップレンズの出射側に配置される。前記カップレンズは、第1の外形の略円形の底面と、前記第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、前記底面よりも出射側に光軸方向に離間した天面と、前記底面と前記天面とに連なる側面と、前記底面の略中央に設けられ、前記光源を収容する略円筒状の凹部とを備える。前記カップレンズは、前記天面の外周部から中央に向けて入射側に傾斜する傾斜部を有し、前記傾斜部から出射する光が光軸から外側に拡がるように構成されており、前記集光レンズの外径は前記カップレンズの外径よりも大きい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点状に発光する光源と、
前記光源の出射側に配置されるカップレンズと、
前記カップレンズの出射側に配置される集光レンズと、
を備え、
前記カップレンズは、
第1の外形の略円形の底面と、
前記第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、前記底面よりも出射側に光軸方向に離間した天面と、
前記底面と前記天面とに連なる側面と、
前記底面の略中央に設けられ、前記光源を収容する略円筒状の凹部と、を備え、
前記カップレンズは、前記天面の外周部から中央に向けて入射側に傾斜する傾斜部を有し、
前記傾斜部から出射する光が光軸から外側に拡がるように構成されており、
前記集光レンズの外径は前記カップレンズの外径よりも大きい、
照明装置。
【請求項2】
前記集光レンズの外径は、前記カップレンズから前記集光レンズが変位する所定の距離内で最大に離された位置での、前記カップレンズから出射した光の最外周の径よりも大きい、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記集光レンズは、フレネルレンズである、
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記集光レンズは、前記光源および前記カップレンズに対して、光軸方向に移動可能に支持される、
請求項1~3のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項5】
前記カップレンズは、前記天面の略中央に設けられる凸部を有する、
請求項1~のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項6】
前記光源は、発光波長の異なる複数の発光素子が多灯配置され、
前記カップレンズの入射面となる前記凹部の底面は、フラットな面または入射側に対して凹となる面である、
請求項1~のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項7】
前記光源は、発光波長の異なる複数の発光素子が多灯配置され、
前記カップレンズの出射面となる前記天面はすり鉢状の面である、
請求項1~のいずれか一つに記載の照明装置。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る照明装置は、光源と、カップレンズと、集光レンズとを備える。前記光源は、点状に発光する。前記カップレンズは、前記光源の出射側に配置される。前記集光レンズは、前記カップレンズの出射側に配置される。前記カップレンズは、第1の外形の略円形の底面と、前記第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、前記底面よりも出射側に光軸方向に離間した天面と、前記底面と前記天面とに連なる側面と、前記底面の略中央に設けられ、前記光源を収容する略円筒状の凹部とを備える。前記カップレンズは、前記天面の外周部から中央に向けて入射側に傾斜する傾斜部を有し、前記傾斜部から出射する光が光軸から外側に拡がるように構成されており、前記集光レンズの外径は前記カップレンズの外径よりも大きく、前記カップレンズの前記側面は、少なくとも外周部において光を光軸よりも外側に傾ける。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点状に発光する光源と、
前記光源の出射側に配置されるカップレンズと、
前記カップレンズの出射側に配置される集光レンズと、
を備え、
前記カップレンズは、
第1の外形の略円形の底面と、
前記第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、前記底面よりも出射側に光軸方向に離間した天面と、
前記底面と前記天面とに連なる側面と、
前記底面の略中央に設けられ、前記光源を収容する略円筒状の凹部と、を備え、
前記カップレンズは、前記天面の外周部から中央に向けて入射側に傾斜する傾斜部を有し、
前記傾斜部から出射する光が光軸から外側に拡がるように構成されており、
前記集光レンズの外径は前記カップレンズの外径よりも大きく、
前記カップレンズの前記側面は、少なくとも外周部において光を光軸よりも外側に傾ける、
照明装置。
【請求項2】
前記集光レンズの外径は、前記カップレンズから前記集光レンズが変位する所定の距離内で最大に離された位置での、前記カップレンズから出射した光の最外周の径よりも大きい、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記集光レンズは、略円板状のフレネルレンズである、
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記集光レンズは、前記光源および前記カップレンズに対して、光軸方向に移動可能に支持される、
請求項1~3のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項5】
前記カップレンズは、前記天面の略中央に設けられる凸部を有する、
請求項1~4のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項6】
前記光源は、発光波長の異なる複数の発光素子が多灯配置され、
前記カップレンズの入射面となる前記凹部の底面は、フラットな面または入射側に対して凹となる面である、
請求項1~5のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項7】
前記光源は、発光波長の異なる複数の発光素子が多灯配置され、
前記カップレンズの出射面となる前記天面は、すり鉢状の面である、
請求項1~のいずれか一つに記載の照明装置。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る照明装置は、光源と、カップレンズと、集光レンズとを備える。前記光源は、点状に発光する。前記カップレンズは、前記光源の出射側に配置される。前記集光レンズは、前記カップレンズの出射側に配置される。前記カップレンズは、第1の外形の略円形の底面と、前記第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、前記底面よりも出射側に光軸方向に離間した天面と、前記底面と前記天面とに連なる側面と、前記底面の略中央に設けられ、前記光源を収容する略円筒状の凹部とを備える。前記カップレンズは、前記天面の外周部から中央に向けて入射側に傾斜する傾斜部を有し、前記傾斜部から出射する光が光軸から外側に拡がるように構成されており、前記集光レンズの外径は前記カップレンズの外径よりも大きい。前記集光レンズは、略円板状のフレネルレンズであり、前記集光レンズは、前記光源および前記カップレンズに対して、光軸方向に移動可能に支持され、前記集光レンズの外径は、前記カップレンズから前記集光レンズが変位する所定の距離内で最大に離された位置での、前記光源の中心から出射した光のうち前記カップレンズの前記傾斜部の最外周から出射した光の前記集光レンズに入射する際の径である最外周の径よりも大きく、前記集光レンズは、前記カップレンズから前記集光レンズが前記所定の距離内で離れるほど、前記最外周の径が大きくなる前記略円板状のフレネルレンズである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点状に発光する光源と、
前記光源の出射側に配置されるカップレンズと、
前記カップレンズの出射側に配置される集光レンズと、
を備え、
前記カップレンズは、
第1の外形の略円形の底面と、
前記第1の外形よりも大きい第2の外形の略円形で、前記底面よりも出射側に光軸方向に離間した天面と、
前記底面と前記天面とに連なる側面と、
前記底面の略中央に設けられ、前記光源を収容する略円筒状の凹部と、を備え、
前記カップレンズは、前記天面の外周部から中央に向けて入射側に傾斜する傾斜部を有し、
前記傾斜部から出射する光が光軸から外側に拡がるように構成されており、
前記集光レンズの外径は前記カップレンズの外径よりも大きく、
前記集光レンズは、略円板状のフレネルレンズであり、
前記集光レンズは、前記光源および前記カップレンズに対して、光軸方向に移動可能に支持され、
前記集光レンズの外径は、前記カップレンズから前記集光レンズが変位する所定の距離内で最大に離された位置での、前記光源の中心から出射した光のうち前記カップレンズの前記傾斜部の最外周から出射した光の前記集光レンズに入射する際の径である最外周の径よりも大きく、
前記集光レンズは、前記カップレンズから前記集光レンズが前記所定の距離内で離れるほど、前記最外周の径が大きくなる前記略円板状のフレネルレンズである、
照明装置。
【請求項2】
前記カップレンズは、前記天面の略中央に設けられる凸部を有する、
請求項に記載の照明装置。
【請求項3】
前記光源は、発光波長の異なる複数の発光素子が多灯配置され、
前記カップレンズの入射面となる前記凹部の底面は、フラットな面または入射側に対して凹となる面である、
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記光源は、発光波長の異なる複数の発光素子が多灯配置され、
前記カップレンズの出射面となる前記天面は、すり鉢状の面である、
請求項に記載の照明装置。