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特開2022-174873バッテリマネジメントシステム、駆動制御装置、管制制御装置、バッテリマネジメント方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022174873
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】バッテリマネジメントシステム、駆動制御装置、管制制御装置、バッテリマネジメント方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60L 53/80 20190101AFI20221117BHJP
   B60L 15/20 20060101ALI20221117BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20221117BHJP
   B60L 53/65 20190101ALI20221117BHJP
   B60L 58/12 20190101ALI20221117BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20221117BHJP
   G08G 1/123 20060101ALI20221117BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20221117BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20221117BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20221117BHJP
   G16Y 20/30 20200101ALI20221117BHJP
【FI】
B60L53/80
B60L15/20 J
B60L50/60
B60L53/65
B60L58/12
B60L3/00 S
G08G1/123 A
G01C21/26 B
H02J7/00 P
H02J7/00 X
G16Y10/40
G16Y20/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021080884
(22)【出願日】2021-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】金成 昌幸
(72)【発明者】
【氏名】塚本 準
【テーマコード(参考)】
2F129
5G503
5H125
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA06
2F129BB03
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD46
2F129DD49
2F129DD66
2F129EE02
2F129EE52
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE81
2F129EE94
2F129FF02
2F129FF15
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF51
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF65
2F129FF71
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH18
2F129HH20
5G503AA01
5G503AA07
5G503BA02
5G503BB02
5G503BB03
5G503DA08
5G503DA17
5G503DA18
5G503FA06
5G503GA01
5G503GD03
5G503GD06
5H125AA01
5H125AB01
5H125AC12
5H125BC08
5H125BC26
5H125BE01
5H125CA18
5H125CC04
5H125CC06
5H125EE27
5H125EE41
5H125EE51
5H125EE55
5H125EE57
5H181AA15
5H181BB04
5H181BB08
5H181BB13
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF14
5H181FF17
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF33
5H181MA41
5H181MA48
5H181MB03
(57)【要約】
【課題】電動車両の各車輪それぞれに設けられた交換式のバッテリを効率良く交換することができるようにする。
【解決手段】駆動制御装置は、駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両に積載される荷物の重量と、当該荷物を積載された電動車両が走行する走行ルートを示す情報とを含む走行情報を受信する走行情報受信部と、荷物の重量に基づいて、電動車両が走行ルートを走行するために必要な電力の予測値を算出する必要電力算出部と、走行ルートの出発地点におけるバッテリの残電力の予測値を算出する残電力算出部と、必要な電力の予測値と残電力の予測値とを含む電力情報を管制制御装置に送信する電力情報送信部とを有する。管制制御装置は、電力情報に基づいて、出発地点において電動車両が交換するバッテリの個数を決定する交換数決定部を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動制御装置と、管制制御装置とを備えるバッテリマネジメントシステムであって、
前記駆動制御装置は、
駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両に積載される荷物の重量と、当該荷物を積載された前記電動車両が走行する走行ルートを示す情報とを含む走行情報を受信する走行情報受信部と、
前記荷物の重量に基づいて、前記電動車両が前記走行ルートを走行するために必要な電力の予測値を算出する必要電力算出部と、
前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値を算出する残電力算出部と、
前記必要な電力の予測値と前記残電力の予測値とを含む電力情報を前記管制制御装置に送信する電力情報送信部と、
を有し、
前記管制制御装置は、
前記電力情報に基づいて、前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定する交換数決定部と、
を有するバッテリマネジメントシステム。
【請求項2】
前記管制制御装置は、
前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を示す予約情報を前記駆動制御装置に送信する予約情報送信部を有し、
前記駆動制御装置は、
前記予約情報に基づいて、交換しないバッテリの残電力が交換するバッテリより多くなるよう各駆動輪を駆動制御する駆動制御部と、
を有する
請求項1に記載のバッテリマネジメントシステム。
【請求項3】
前記予約情報には、交換時に前記電動車両に搭載する交換後のバッテリの識別情報が含まれ、
前記駆動制御装置は、
前記電動車両が搭載する複数のバッテリのうち前記出発地点において交換するバッテリと、前記交換後のバッテリの識別情報とを通知する通知部を有する
請求項2に記載のバッテリマネジメントシステム。
【請求項4】
前記交換数決定部は、前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数に加えて、交換時に前記電動車両に搭載する交換後のバッテリの容量を決定する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のバッテリマネジメントシステム。
【請求項5】
前記駆動制御装置は、
複数の前記バッテリそれぞれの残電力を検出するバッテリ残量検出部を有し、
前記残電力算出部は、複数の前記バッテリそれぞれの残電力と、前記電動車両の現在位置から前記出発地点までの距離とに基づいて、前記残電力の予測値を算出する
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のバッテリマネジメントシステム。
【請求項6】
前記駆動制御装置は、
前記出発地点において交換する前記バッテリの個数のリクエストの入力を受け付ける操作入力部を有し、
前記電力情報送信部は、前記リクエストを含む電力情報を前記管制制御装置に送信する
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のバッテリマネジメントシステム。
【請求項7】
駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両に積載される荷物の重量と、当該荷物を積載された前記電動車両が走行する走行ルートを示す情報とを含む走行情報を受信する走行情報受信部と、
前記荷物の重量に基づいて、前記電動車両が前記走行ルートを走行するために必要な電力の予測値を算出する必要電力算出部と、
前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値を算出する残電力算出部と、
前記必要な電力の予測値と前記残電力の予測値とを含む電力情報を、前記電力情報に基づいて前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定する管制制御装置に送信する電力情報送信部と、
を有する駆動制御装置。
【請求項8】
駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両が荷物を積載して走行ルートを走行するために必要な電力の予測値と、前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値とを含む電力情報を受信する電力情報受信部と、
前記電力情報に基づいて、前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定する交換数決定部と、
を有する管制制御装置。
【請求項9】
駆動制御装置と、管制制御装置とを備えるバッテリマネジメントシステムにおけるバッテリマネジメント方法であって、
前記駆動制御装置が、駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両に積載される荷物の重量と、当該荷物を積載された前記電動車両が走行する走行ルートを示す情報とを含む走行情報を受信する走行情報受信工程と、
前記駆動制御装置が、前記荷物の重量に基づいて、前記電動車両が前記走行ルートを走行するために必要な電力の予測値を算出する必要電力算出工程と、
前記駆動制御装置が、前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値を算出する残電力算出工程と、
前記駆動制御装置が、前記必要な電力の予測値と前記残電力の予測値とを含む電力情報を前記管制制御装置に送信する電力情報送信工程と、
前記管制制御装置が、前記電力情報に基づいて、前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定する交換数決定工程と、
を含むバッテリマネジメント方法。
【請求項10】
コンピュータに、
駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両に積載される荷物の重量と、当該荷物を積載された前記電動車両が走行する走行ルートを示す情報とを含む走行情報を受信するステップと、
前記荷物の重量に基づいて、前記電動車両が前記走行ルートを走行するために必要な電力の予測値を算出するステップと、
前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値を算出するステップと、
前記必要な電力の予測値と前記残電力の予測値とを含む電力情報を、前記電力情報に基づいて前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定する管制制御装置に送信するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両が荷物を積載して走行ルートを走行するために必要な電力の予測値と、前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値とを含む電力情報を受信するステップと、
前記電力情報に基づいて、前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリマネジメントシステム、駆動制御装置、管制制御装置、バッテリマネジメント方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車の開発や市販化が進んでいるが、バッテリのコスト、サイズ、重量や充電インフラ不足や充電時間が長い等の課題もあり普及には至っていなかった。
開発されている電気自動車の多くは、既存のエンジン車両のエンジンがモータに置き換えられ、航続距離を長くするために大容量のバッテリが積載されている(例えば、特許文献1参照)。また、駆動時の電流を下げるためにバッテリを高電圧化する手法が用いられている。
【0003】
バッテリのセルは容量や電圧が決まっている。そのため、複数のセルを並列接続することでバッテリを大容量化し、複数のセルを直列接続することでバッテリを高電圧化することができる。このようにしてバッテリを大容量化又は高電圧化すると、セル数が多くなり、コスト、サイズ、及び重量が大きくなってしまう。現在主流のリチウムイオンバッテリは、並列化したセルを均等に充電する必要があるため、多数の並列化が難しい。特に、軽自動車では、車両サイズに制限があるため、並列化が特に困難である。
【0004】
そこで、電気自動車の車輪ごとにバッテリを設けることが考えられるが、車輪ごとにバッテリを設けると、各バッテリにおける消費電力が異なることで各バッテリの残量に差が生じてしまう。例えば、各バッテリの消費電力は、車輪ごとの駆動力の違いや、各バッテリの老朽化具合等に応じて異なる。また、各車輪の駆動力は、例えば、運転の仕方や路面状態等に応じて異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-266950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
バッテリの交換時、各バッテリの残量に差が生じている場合には、全ての車輪のバッテリを交換せず、特に残量が少ないバッテリのみを交換することで、交換しなかったバッテリに残っている電力を無駄にせずに済む。
しかしながら、バッテリ交換後の走行ルートの距離等によっては、一部のバッテリの交換のみでは全体的な電力が不足するために、全てのバッテリを交換せざるを得ない場合がある。
このように、状況に応じて、一部のバッテリを交換する場合と全てのバッテリを交換する場合とがあり、従来技術では、交換式のバッテリを効率よく交換することが困難であった。
【0007】
上述の課題を鑑み、本発明は、電動車両の各車輪それぞれに設けられた交換式のバッテリを効率良く交換することができるバッテリマネジメントシステム、駆動制御装置、管制制御装置、バッテリマネジメント方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るバッテリマネジメントシステムは、駆動制御装置と、管制制御装置とを備えるバッテリマネジメントシステムであって、前記駆動制御装置は、駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両に積載される荷物の重量と、当該荷物を積載された前記電動車両が走行する走行ルートを示す情報とを含む走行情報を受信する走行情報受信部と、前記荷物の重量に基づいて、前記電動車両が前記走行ルートを走行するために必要な電力の予測値を算出する必要電力算出部と、前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値を算出する残電力算出部と、前記必要な電力の予測値と前記残電力の予測値とを含む電力情報を前記管制制御装置に送信する電力情報送信部と、を有し、前記管制制御装置は、前記電力情報に基づいて、前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定する交換数決定部と、を有する。
【0009】
本発明の一態様に係る駆動制御装置は、駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両に積載される荷物の重量と、当該荷物を積載された前記電動車両が走行する走行ルートを示す情報とを含む走行情報を受信する走行情報受信部と、前記荷物の重量に基づいて、前記電動車両が前記走行ルートを走行するために必要な電力の予測値を算出する必要電力算出部と、前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値を算出する残電力算出部と、前記必要な電力の予測値と前記残電力の予測値とを含む電力情報を、前記電力情報に基づいて前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定する管制制御装置に送信する電力情報送信部と、を有する。
【0010】
本発明の一態様に係る管制制御装置は、駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両が荷物を積載して走行ルートを走行するために必要な電力の予測値と、前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値とを含む電力情報を受信する電力情報受信部と、前記電力情報に基づいて、前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定する交換数決定部と、を有する。
【0011】
本発明の一態様に係るバッテリマネジメント方法は、駆動制御装置と、管制制御装置とを備えるバッテリマネジメントシステムにおけるバッテリマネジメント方法であって、前記駆動制御装置が、駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両に積載される荷物の重量と、当該荷物を積載された前記電動車両が走行する走行ルートを示す情報とを含む走行情報を受信する走行情報受信工程と、前記駆動制御装置が、前記荷物の重量に基づいて、前記電動車両が前記走行ルートを走行するために必要な電力の予測値を算出する必要電力算出工程と、前記駆動制御装置が、前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値を算出する残電力算出工程と、前記駆動制御装置が、前記必要な電力の予測値と前記残電力の予測値とを含む電力情報を前記管制制御装置に送信する電力情報送信工程と、前記管制制御装置が、前記電力情報に基づいて、前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定する交換数決定工程と、を含む。
【0012】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両に積載される荷物の重量と、当該荷物を積載された前記電動車両が走行する走行ルートを示す情報とを含む走行情報を受信するステップと、前記荷物の重量に基づいて、前記電動車両が前記走行ルートを走行するために必要な電力の予測値を算出するステップと、前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値を算出するステップと、前記必要な電力の予測値と前記残電力の予測値とを含む電力情報を、前記電力情報に基づいて前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定する管制制御装置に送信するステップと、を実行させるためのプログラムである。
【0013】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、駆動輪を駆動する電力を供給する複数の交換式のバッテリが複数の前記駆動輪のそれぞれに対応して設けられた電動車両が荷物を積載して走行ルートを走行するために必要な電力の予測値と、前記走行ルートの出発地点における前記バッテリの残電力の予測値とを含む電力情報を受信するステップと、前記電力情報に基づいて、前記出発地点において前記電動車両が交換するバッテリの個数を決定するステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、電動車両の各車輪それぞれに設けられた交換式のバッテリを効率良く交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施形態に係る電動車両の模式図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る電動車両の適用例を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係るバッテリマネジメントシステムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る管制制御装置が記憶する走行情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係るバッテリマネジメント処理の動作を示すシーケンス図である。
図6】本発明の第1の実施形態に係るバッテリ間電力偏り制御走行における処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本発明の第1の実施形態に係るバッテリ交換指示画面の一例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電動車両1の模式図である。なお、以下の説明では、電動車両1の進行方向に対して前方、後方を単に前方、後方と称する。進行方向に直交する電動車両1の車幅方向を単に車幅方向と称する。また、電動車両1が路面上を走行可能な状態に配置された状態での上下方向を単に上下方向と称する。また、車幅方向において電動車両1を上方から視認した際の左方、右方を単に左方、右方と称する。
【0017】
図1に示すように、電動車両1は、車体2と、4つの車輪3-1~3-4と、各車輪3-1~3-4に個別に設けられた4つの駆動ユニット4-1~4-4と、各駆動ユニット4-1~4-4の駆動制御を行うモータ制御部5-1~5-4(MC:Motor Controller)と、各駆動ユニット4-1~4-4に電力を供給するバッテリ6-1~6-4(LB:Li-ion Battery)と、電動車両1を統括して制御する車両コントローラ15(VC:Vehicle Controller)とを備えている。
【0018】
各車輪3-1~3-4は、ホイールにタイヤ(いずれも図示しない)が装着される。各車輪3-1~3-4の車軸11-1~11-4には、駆動ユニット4-1~4-4が連結されている。車輪3-1~3-4のうち、車輪3-1及び3-2は、車体2の前方で、かつ車幅方向両側に配置された一組の前輪である。また、前輪となる車輪3-1及び3-2のホイールには、ステアリング10が連結されている。車輪3-3及び3-4は、車体2の後方で、かつ車幅方向両側に配置された一組の後輪である。車輪3-1~3-4は、駆動輪である。
【0019】
駆動ユニット4-1~4-4は、電動モータ8-1~8-4(M:Motor)と、電動モータ8-1~8-4による回転力を車軸11-1~11-4に伝達する伝達ギア9-1~9-4(G:Gear)と、を備えている。
【0020】
電動モータ8-1~8-4は、いわゆるSRモータ(スイッチトリラクタンスモータ)である。SRモータは、ロータとステータとの両方に突極を設けたモータである。SRモータは、ステータに設けられている複数のステータ突極にそれぞれ巻線が巻回されており、この巻線に電流を供給することによりステータ突極を励磁する。そして、ステータ突極に生じた磁気的吸引力によって、ロータに設けられている複数のロータ突極を吸引して回転力を発生させる。
【0021】
伝達ギア9-1~9-4は、電動モータ8-1~8-4の回転を減速させて車軸11-1~11-4に伝達する。
【0022】
モータ制御部5-1~5-4は、三相ブリッジ回路を含んで構成されており、電動モータ8-1~8-4のうち自身が接続された電動モータに対して駆動電流を印加することで、電動モータ8-1~8-4を回転駆動する。三相ブリッジ回路は、直列に接続された2つの図示しないスイッチング素子からなる回路を高電位側と接地電位との間に並列に複数組(U相、V相、W相の3組)接続された回路である。各スイッチング素子は、例えばFET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)、又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)が用いられる。
【0023】
モータ制御部5-1~5-4には、それぞれ個別に対応するバッテリ6-1~6-4が接続されている。
バッテリ6-1~6-4は、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、鉛電池等のうちいずれかの二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタを用いることもできる。バッテリ6-1~6-4は、例えば、電圧が60V(ボルト)未満の容易に交換可能な(交換式の)低電圧バッテリである。以下の説明において、バッテリ6-1~6-4を特に区別しない場合には、バッテリ6と記す。
各バッテリ6-1~6-4には、それぞれ個別に表示装置61-1~61-4が設置されている。表示装置61-1~61-4は、例えば、LED(Light Emitting Diode)から構成され、番号等を表示する。
【0024】
このように、第1の実施形態に係る電動車両1は、前後、左右の4つの車輪3-1~3-4に対して、それぞれ、モータ制御部5-1~5-4を含む駆動ユニット4-1~4-4が個別に設けられている。また、モータ制御部5-1~5-4にはそれぞれ個別にバッテリ6-1~6-4が接続されている。すなわち、前後、左右の4つの車輪3-1~3-4それぞれに対し、駆動するための電力を供給するバッテリ6-1~6-4が個別に設けられている。これにより、バッテリ電圧や容量のためにセルの直列化又は並列化をしてセルバランスを考慮する必要がない。また、既存の高電圧の電動車両からのリサイクルバッテリを利用しやすい。すなわち、電動車両1を駆動するためのバッテリの取り扱い及びメンテナンスが容易になる。
【0025】
また、各バッテリ6-1~6-4には、それぞれ対応するBMS(Battery Management System;バッテリマネジメントシステム)16-1~16-4が設けられている。各BMS16-1~16-4は、車両コントローラ15に接続している。BMS16-1~16-4は、それぞれ対応する各バッテリ6-1~6-4の残電力(以下、「バッテリ残量」とする。)を検出し、車両コントローラ15が備える駆動制御装置100に出力する。駆動制御装置100の詳細については後述する。
【0026】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る電動車両1の適用例を示す図である。本例では、荷物を配送する配送車両に電動車両1を適用する場合について説明する。配送車両は、例えば、軽貨物車両である。
【0027】
電動車両1には、4つの車輪3-1~3-4それぞれに対応する4つのバッテリ6-1~6-4が搭載されている。本例では、各バッテリ6-1~6-4は電圧45Vの交換式の低電圧バッテリである。よって、電動車両1全体のシステム電圧は45V×4である。以下、4つのバッテリ6-1~6-4を1組のバッテリと称する。なお、電動車両1に1又は複数のバッテリ6を非常用電源EPとして積み込み、持ち運んで利用することも可能である。
【0028】
バッテリ6-1~6-4は、運転者の自宅H0や配送する荷物を集荷する配送センタPCにある100V又は200Vのコンセントから充電可能である。例えば、電動車両1は、配送を行う前に、配送センタPCの駐車場等でバッテリ6-1~6-4を充電しておくことができる。
【0029】
また、配送センタPCは、バッテリ6の交換ステーションであり、電動車両1に搭載するための充電が完了したバッテリ6(以下、「充電済のバッテリ」とする。)を保管する。
よって、電動車両1の運転者は、配送センタPCで荷物を集荷する際に、使用済の1組のバッテリUBを充電済の1組のバッテリCBと交換することができる。
なお、配送センタPCに保管してあるバッテリ6は、配送事業者等にレンタルするものである。
【0030】
配送センタPCには、使用済の1組のバッテリUBを充電器BCの方向A1に向かって流すラインL1と、充電済の1組のバッテリCBが充電器BCの方から電動車両1の方向A2に向かって流れるラインL2と、配送する荷物が電動車両1の方向A3に向かって流れるラインL3とがある。
ラインL2には、充電器BCで既に充電された充電済のバッテリCBが1又は複数置いてある。例えば、バッテリ6の交換作業を行う作業者は、電動車両1から使用済の1組のバッテリUBをラインL1に積み下ろす。使用済の1組のバッテリUBは、ラインL1上を流れ、充電器BC内に格納されると充電される。
続いて、作業者は、充電済の1組のバッテリCBをラインL2から積み上げ、電動車両1に搭載する。その後、作業者又は運転者が、配送する荷物をラインL3から電動車両1に積み込む。配送センタPCを出た電動車両1は、配送先H1~H5へ荷物を配送する。
【0031】
このように、配送センタPCにおいて、使用済の1組のバッテリUBを、既に充電されている充電済の1組のバッテリCBと交換することができるため、充電のために電動車両1を使用することができない時間を削減することができる。また、自宅H0や配送センタPCでバッテリ6-1~6-4を充電することができるため、既存インフラを利用することができる。
また、これにより、電動車両における効率的運用に寄与することができるので、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」に貢献することが可能となる。
【0032】
また、電動車両1では、必要な容量のバッテリ6-1~6-4を搭載することにより、バッテリサイズ、重量、及びコストを低減することができる。
また、これにより、電動車両における資源使用量のミニマム化に寄与することができるので、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの促進を図る」に貢献することが可能となる。
【0033】
上述した例では4つのバッテリ6-1~6-4全てを交換する場合について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、電動車両1のバッテリ6の残電力や配送センタPCにおいて充電が完了しているバッテリ6の数量に応じて、全てのバッテリ6-1~6-4を交換せずに、一部のバッテリ6のみを交換する運用が考えられる。しかし、この場合、次の配送を行うために、まだ電力が残った状態のバッテリ6を交換しなければならないことがある。例えば、バッテリ交換後の走行ルートの距離等によっては、一部のバッテリの交換のみでは全体的な電力が不足するために、全てのバッテリを交換せざるを得ない場合がある。この場合、まだ電力が残った状態のバッテリを交換しなければならず、当該バッテリに残っていた電力が無駄になってしまう。
【0034】
そこで、本実施形態における電動車両1は、バッテリ6の交換ステーションである配送センタPCまでの走行において、交換しないバッテリ6の残電力が交換するバッテリ6の残電力より多くなるよう各車輪3-1~3-4を駆動して走行する。これにより、電動車両1が配送センタPCに到着したときには、交換するバッテリ6の残電力を少ない状態にし、交換しないバッテリ6の残電力を多い状態にすることができる。
このようにして、交換しないバッテリ6の残電力を次の配送に足りる量に調整することで、電力が残っているバッテリの交換を最小限に抑えることができ、無駄になる電力を最小限に抑えることができる。
よって、電動車両1に搭載している交換式のバッテリ6を効率良く交換することができる。
【0035】
図3は、本発明の第1の実施形態に係るバッテリマネジメントシステムS1の概略構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、バッテリマネジメントシステムS1は、駆動制御装置100と、管制制御装置200と、交換ステーション端末300とを備えている。駆動制御装置100と管制制御装置200と交換ステーション端末300とは、インターネットや携帯電話網等を介して通信接続する。
【0036】
駆動制御装置100は、電動車両1が備える装置である。
図3に示すように、駆動制御装置100は、走行情報受信部101と、必要電力算出部102と、残電力算出部103と、操作入力部104と、位置情報取得部105と、バッテリ残量検出部106と、電力情報送信部107と、予約情報受信部108と、走行パターン生成部109と、交換情報送信部110と、駆動制御部111と、通知部112と、表示部113とを備えている。
【0037】
走行情報受信部101は、次の配送で電動車両1に積載する荷物の総重量(以下、「積載重量」とする。)と、電動車両1が当該荷物を積載して走行する走行ルート(以下、「配送ルート」とする。)とを含む走行情報を受信する。
【0038】
必要電力算出部102は、積載重量に基づいて、電動車両1が次の配送で荷物を積載して配送ルートを走行するために必要なバッテリ6-1~6-4の電力の予測値(以下、「必要電力予測値BE」とする。)を算出する。
【0039】
残電力算出部103は、配送ルートの出発地点におけるバッテリ6-1~6-4の残電力の予測値(以下、「車両残電力予測値VE」とする。)を算出する。ここで、配送ルートの出発地点は、例えば、バッテリ6の交換ステーションである配送センタPCである。
例えば、残電力算出部103は、バッテリ残量検出部106が検出する各バッテリ6-1~6-4のバッテリ残量と、電動車両1の現在位置から配送センタPCまでの距離(以下、「残距離」とする。)とに基づいて、車両残電力予測値VEを算出する。
このとき、残電力算出部103は、今回の配送を開始してからの走行距離の入力を操作入力部104から受け付け、予め記憶している今回の配送ルートの距離から入力された走行距離を減算することにより、残距離を算出する。今回の配送を開始してからの走行距離は、今回の配送のために配送センタPCを出発してから現在位置までの走行距離である。或いは、残電力算出部103は、位置情報取得部105から現在の位置情報を取得し、取得した現在の位置情報と予め記憶してある配送センタPCの位置情報とに基づいて、地図情報から残距離を算出してもよい。地図情報は、残電力算出部103が予め記憶していてもよいし、インターネットを介した地図に関するサービスを利用してもよい。
【0040】
操作入力部104は、各種ボタンや表示部113の表示画面に設置されるタッチパネルである。例えば、操作入力部104は、運転者から、次の配送のために配送センタPCにおいて交換したいバッテリ6の個数を示すバッテリ交換個数のリクエストや走行距離の入力を受け付ける。
【0041】
位置情報取得部105は、GPS(Global Positioning System)等により自電動車両1の位置情報を取得する。
【0042】
バッテリ残量検出部106は、各バッテリ6-1~6-4それぞれのバッテリ残量を検出する。具体的には、バッテリ残量検出部106は、各BMS16-1~16-4から各バッテリ6-1~6-4それぞれのバッテリ残量を取得する。
【0043】
電力情報送信部107は、必要電力予測値BEと車両残電力予測値VEとバッテリ交換個数のリクエストとを含む電力情報を管制制御装置200に送信する。
【0044】
予約情報受信部108は、電力情報に基づいて管制制御装置200が交換ステーション端末300に予約したバッテリ6に関する予約情報を受信する。予約情報には、配送センタPCにおいて交換するバッテリ6の個数(以下、「バッテリ交換予約個数」とする。)と、交換後のバッテリ6の容量(以下、「バッテリ交換予約容量」とする。)と、交換時に電動車両1に搭載する交換後のバッテリ6のバッテリID(以下、「交換バッテリID」とする)とを含む。バッテリIDは、各バッテリ6を識別する識別情報である。
【0045】
走行パターン生成部109は、バッテリ交換予約個数と各バッテリ6-1~6-4のバッテリ残量とに基づいて、バッテリ6-1~6-4のうち交換しないバッテリ6を決定する。そして、走行パターン生成部109は、配送センタPCまでの残距離に基づいて、交換しないバッテリ6の残電力をより多く残すための走行パターンを生成する。交換しないバッテリ6の残電力をより多く残すための走行パターンは、例えば、交換しないバッテリ6の消費電力が小さくなるよう、かつ交換するバッテリ6の消費電力が大きくなるよう駆動制御する走行パターンである。当該走行パターンにより、交換しないバッテリ6の残電力をより多く残すことができる。
【0046】
交換情報送信部110は、交換するバッテリ6を示す交換情報を交換ステーション端末300に送信する。
【0047】
駆動制御部111は、各車輪3-1~3-4を駆動制御する。例えば、駆動制御部111は、走行パターン生成部109が生成した走行パターンに応じて、意図的にバッテリ6-1~6-4間の電力に偏りを生じさせる制御であるバッテリ間電力偏り制御を行う。バッテリ間電力偏り制御を行う走行は、以下、バッテリ間電力偏り制御走行とも称される。本実施形態では、車輪3-1~3-4ごとにモータ制御部5-1~5-4とSRモータである電動モータ8-1~8-4が設けられており、各車輪3-1~3-4を駆動させるための駆動システムが車輪ごとに独立している。これにより、モータ制御部5-1~5-4によって、駆動(加速、即ち電力消費)と制動(減速、即ち電力発電)を電動モータ8-1~8-4の各々において制御できるため、バッテリ間電力偏り制御走行を実現できる。
バッテリ間電力偏り制御では、具体的に、バッテリ間で電力を移行する電力移行制御が行われている。より具体的に、バッテリ6の残電力を移行させたい場合、駆動制御部111は、当該バッテリ6に対応する車輪3の駆動力を大きくして加速させることで、当該バッテリ6における電力を消費させる。即ち、バッテリ6の残電力の移行では、電力を電動車両1の速度というエネルギーに変換している。一方、バッテリ6の残電力を増加させたい場合、駆動制御部111は、当該バッテリ6に対応する車輪3の制動力を大きくして減速させることで、当該バッテリ6における電力を発電させる。即ち、バッテリ6の残電力の増加では、電動車両1の速度というエネルギーを電力に変換している。
電力移行制御は、前輪と後輪に分けて行われる。例えば、前輪のバッテリ6から後輪のバッテリ6へ電力を移行したい場合、駆動制御部111は、前輪2輪に対する駆動指令値(%)を上げ、後輪2輪に対する制動指令値(%)を上げる。一方、後輪のバッテリ6から前輪のバッテリ6へ電力を移行したい場合、駆動制御部111は、後輪2輪に対する駆動指令値(%)を上げ、前輪2輪に対する制動指令値(%)を上げる。なお、電力移行制御では、車速が維持されるように、駆動指令値と制動指令値が制御される。
【0048】
通知部112は、電動車両1が搭載しているバッテリ6のうち配送センタPCにおいて交換するバッテリ6と交換後のバッテリ6のバッテリID(交換バッテリID)とを通知する。例えば、通知部112は、交換するバッテリ6と交換バッテリIDとを示すバッテリ交換指示画面を表示部113に表示させることにより、運転者に通知する。或いは、通知部112は、交換するバッテリ6の表示装置61-1~61-4に、交換バッテリIDを表示させることにより、バッテリ6の交換作業をする作業者に通知する。また、通知部112は、配送センタPCにおいて交換するバッテリ6と交換バッテリIDとを示す情報を管制制御装置200に送信する。
【0049】
表示部113は、種々の情報を表示する液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイ装置である。表示部113は、例えば、電動車両1内に設置されるナビゲーションシステムのディスプレイ装置である。
【0050】
管制制御装置200は、1又は複数の配送センタPCの運行を統括して制御する装置である。管制制御装置200は、荷物の配送ルートやその積載重量、各配送センタPCでのバッテリ6の充電状態等を記憶し、必要に応じた容量のバッテリ6のレンタルを管制制御する。
図3に示すように、管制制御装置200は、走行情報記憶部201と、走行情報送信部202と、電力情報受信部203と、交換数決定部204と、バッテリ予約部205と、予約情報送信部206と、バッテリ状態記憶部207とを備えている。
【0051】
走行情報記憶部201は、各電動車両1の走行情報を示す走行情報テーブルを記憶する。
【0052】
走行情報送信部202は、走行情報テーブルから走行情報を読み出し、読み出した走行情報を対応する電動車両1の駆動制御装置100に送信する。
【0053】
電力情報受信部203は、駆動制御装置100から電力情報を受信する。
【0054】
交換数決定部204は、電力情報に基づいて、配送センタPCにおいて電動車両1が交換するバッテリ交換予約個数を決定する。例えば、交換数決定部204は、必要電力予測値BEと車両残電力予測値VEとの差分より電力が大きくなる個数のうち、バッテリ交換個数のリクエストに近い個数をバッテリ交換予約個数とする。また、交換数決定部204は、バッテリ交換予約個数に加えて、交換時に電動車両1に搭載する交換後のバッテリ6のバッテリ交換予約容量を決定する。
【0055】
バッテリ予約部205は、交換ステーション端末300に対して、バッテリ交換予約個数が示す個数のバッテリ6を予約する。具体的には、バッテリ予約部205は、バッテリ状態記憶部207が記憶するバッテリ状態テーブルに基づいて、バッテリ交換予約容量が示す容量であるバッテリ6をバッテリ交換予約個数だけ選択し、選択したバッテリ6のバッテリID(交換バッテリID)を含む予約要求を交換ステーション端末300に送信する。
予約情報送信部206は、バッテリ交換予約個数と、バッテリ交換予約容量と、予約したバッテリ6のバッテリIDである交換バッテリIDとを含む予約情報を駆動制御装置100に送信する。
【0056】
バッテリ状態記憶部207は、各配送センタPCに保管されている各バッテリ6の状態を示すバッテリ状態テーブルを記憶する。バッテリ6の状態には、充電状態(充電中、充電済等)及び容量が含まれる。
【0057】
交換ステーション端末300は、配送センタPCにあるバッテリ6を管理する端末である。交換ステーション端末300は、例えば、管制制御装置200から受信する予約要求に基づき、予約処理を実行する。具体的に、交換ステーション端末300は、受信した予約要求に含まれる交換バッテリIDのバッテリ6が他の電動車両1に使用されないように予約処理を実行する。また、交換ステーション端末300は、予約要求に含まれる交換バッテリIDを表示する等して、配送センタPCの作業者に当該バッテリ6が予約されたことを通知する。
【0058】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る管制制御装置200が記憶する走行情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。図示するように、走行情報テーブルは、車両番号と、配送ルートと、荷物情報との各項目を有する。
【0059】
車両番号は、各電動車両1を識別する識別情報である。配送ルートは、電動車両1が次の配送で走行する配送ルートである。荷物情報は、電動車両1が次の配送で積載する荷物に関する情報である。荷物情報には、荷物番号と、重量と、体積と、配送先住所とが含まれる。荷物番号は、各荷物を識別する識別情報である。重量は、荷物の重量である。体積は、荷物の体積である。配送先住所は、荷物を配送する先の住所である。
【0060】
図示する例では、車両番号「001」の配送ルートは「ルートA」であり、荷物情報は「荷物情報01」である。また、車両番号「002」の配送ルートは「ルートB」であり、荷物情報は「荷物情報02」である。
【0061】
図5は、本発明の第1の実施形態に係るバッテリマネジメント処理の動作を示すシーケンス図である。例えば、管制制御装置200は、電動車両1の次の配送の走行情報が決定し、当該走行情報が走行情報テーブルに書き込まれたときに、図5に示すバッテリマネジメント処理を実行する。或いは、管制制御装置200は、電動車両1からの要求に応じて、図5に示すバッテリマネジメント処理を実行してもよい。図5に示すバッテリマネジメント処理は、例えば、電動車両1の配送中等、電動車両1が次の配送のために配送センタPCに到着する前に実行される。
【0062】
(ステップS101)管制制御装置200の走行情報送信部202は、走行情報を駆動制御装置100に送信する。駆動制御装置100の走行情報受信部101は、走行情報を受信する。
(ステップS102)駆動制御装置100の操作入力部104は、走行距離及びバッテリ交換個数のリクエストの入力を受け付ける。
【0063】
(ステップS103)駆動制御装置100の必要電力算出部102は、走行情報に基づいて、必要電力予測値BEを算出する。
(ステップS104)駆動制御装置100の残電力算出部103は、入力された走行距離に基づく配送センタPCまでの残距離と、バッテリ6-1~6-4のバッテリ残量とに基づいて、車両残電力予測値VEを算出する。
(ステップS105)駆動制御装置100の電力情報送信部107は、必要電力予測値BEと車両残電力予測値VEとバッテリ交換個数のリクエストとを含む電力情報を管制制御装置200に送信する。管制制御装置200の電力情報受信部203は、電力情報を受信する。
【0064】
(ステップS106)管制制御装置200の交換数決定部204は、電力情報に基づいて、配送センタPCにおいて電動車両1が交換するバッテリ交換予約個数とバッテリ交換予約容量とを決定する。
(ステップS107)管制制御装置200のバッテリ予約部205は、バッテリ状態テーブルに基づいて、バッテリ交換予約容量のバッテリ6をバッテリ交換予約個数だけ選択する。そして、バッテリ予約部205は、選択したバッテリ6のバッテリID(交換バッテリID)を含む予約要求を交換ステーション端末300に送信することにより、バッテリ6を予約する。
交換ステーション端末300は、予約要求を受信し、受信した予約要求に含まれる交換バッテリIDのバッテリ6が他の電動車両1に使用されないように予約処理を実行する。また、交換ステーション端末300は、予約要求に含まれる交換バッテリIDを表示する等して、配送センタPCの作業者に当該バッテリ6が予約されたことを通知する。
(ステップS108)管制制御装置200の予約情報送信部206は、バッテリ交換予約個数とバッテリ交換予約容量と交換バッテリIDとを含む予約情報を駆動制御装置100に送信する。駆動制御装置100の予約情報受信部108は、予約情報を受信する。
【0065】
(ステップS109)駆動制御装置100の走行パターン生成部109は、予約情報に含まれるバッテリ交換予約個数に基づいて、全てのバッテリ6-1~6-4を交換するか否かを判定する。例えば、走行パターン生成部109は、バッテリ交換予約個数が4個である場合に、全てのバッテリ6-1~6-4を交換すると判定する。
全てのバッテリ6-1~6-4を交換すると判定した場合(ステップS109:Yes)、処理をステップS113に進める。一方、一部のバッテリ6-1~6-4のみを交換すると判定した場合(ステップS109:No)、処理をステップS110に進める。
【0066】
(ステップS110)駆動制御装置100の走行パターン生成部109は、配送センタPCまでの残距離に基づいて、交換しないバッテリ6の残電力をより多く残すための走行パターンを生成する。
(ステップS111)駆動制御装置100の交換情報送信部110は、交換情報を交換ステーション端末300に送信する。
(ステップS112)駆動制御装置100の駆動制御部111は、生成した走行パターンに従って各車輪3-1~3-4を駆動制御する。これにより、電動車両1は、各バッテリ6-1~6-4間の消費電力に偏りが生じるバッテリ間電力偏り制御走行をする。なお、バッテリ間電力偏り制御走行における処理の詳細は、後述する。
【0067】
(ステップS113)駆動制御装置100の通知部112は、電動車両1が配送センタPCに到着したか否かを判定する。例えば、通知部112は、位置情報取得部105が取得する現在の位置情報が配送センタPCの位置情報と一致する場合に、電動車両1が配送センタPCに到着したと判定する。
電動車両1が配送センタPCに到着した場合(ステップS113:Yes)、処理をステップS114に進める。一方、電動車両1が配送センタPCに到着していない場合(ステップS113:No)、ステップS113の処理を再度実行する。
【0068】
(ステップS114)駆動制御装置100の通知部112は、バッテリ交換指示画面を表示部113に表示させるとともに、交換するバッテリ6の表示装置61-1~61-4に交換バッテリIDを表示させる。また、通知部112は、交換するバッテリ6と交換バッテリIDとを示す情報を管制制御装置200に送信する。
【0069】
図6は、本発明の第1の実施形態に係るバッテリ間電力偏り制御走行における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6のフローチャートは、図5におけるステップS112の処理の詳細を示している。
【0070】
(ステップS201)駆動制御装置100の駆動制御部111は、電動車両1が一定速度で走行中であるか否かを判定する。電動車両1が一定速度で走行中である場合(ステップS201:Yes)、駆動制御部111は、処理をステップS202へ進める。一方、電動車両1が一定速度で走行中でない場合(ステップS201:No)、駆動制御部111は、ステップS201の処理を繰り返す。
(ステップS202)駆動制御部111は、電力移行制御を実行する。
【0071】
図7は、本発明の第1の実施形態に係るバッテリ交換指示画面の一例を示すイメージ図である。駆動制御装置100は、上述したステップS114の処理において、表示部113に対して、図7に示すバッテリ交換指示画面を表示させる。
図示するように、バッテリ交換指示画面には、バッテリ6を交換する指示「以下のバッテリIDのバッテリに交換してください。」と、交換するバッテリ6と交換バッテリIDとを示す「右側の前輪:111111」「左側の後輪:111112」とが表示される。本例では、右側の前輪のバッテリ6-2をバッテリID「111111」のバッテリ6に交換し、左側の後輪のバッテリ6-3をバッテリID「111112」のバッテリ6に交換する指示が表示されている。
【0072】
このように、本実施形態における駆動制御装置100は、バッテリ6の交換ステーションである配送センタPCに電動車両1が到着すると、表示部113に図7に示すバッテリ交換指示画面を表示させる。
これにより、運転者は、バッテリ6の交換個数と、交換するバッテリ6と、交換バッテリIDとを知ることができる。
また、駆動制御装置100は、交換するバッテリ6の表示装置61-1~61-4に、交換バッテリIDを表示する。
これにより、交換作業を行う作業者は、電動車両1に搭載されているどのバッテリ6を、配送センタPCにある充電済のどのバッテリ6に交換すればよいのかを容易に知ることができる。
【0073】
また、本実施形態における駆動制御装置100は、走行情報に基づいて、次の配送で荷物を積載して配送ルートを走行するための必要電力予測値BEを算出する。また、駆動制御装置100は、配送センタPCまでの残距離と、バッテリ6-1~6-4のバッテリ残量とに基づいて、車両残電力予測値VEを算出する。そして、駆動制御装置100は、必要電力予測値BEと車両残電力予測値VEとバッテリ交換個数のリクエストとを含む電力情報を管制制御装置200に送信する。
管制制御装置200は、電力情報に基づいて、配送センタPCにおいて電動車両1が交換するバッテリ交換予約個数とバッテリ交換予約容量とを決定する。
【0074】
これにより、電動車両1は、配送センタPCにおいて、必要に応じた容量のバッテリ6に交換することができる。また、電力情報にはバッテリ交換個数のリクエストが含まれているため、運転者からのリクエストに沿ってバッテリ交換予約個数を決定することができる。
よって、電動車両1の各車輪3-1~3-4それぞれに設けられた交換式のバッテリ6-1~6-4を効率良く交換することができる。
【0075】
1配送毎の賃金体制では、配送する荷物の数量が少ない場合にバッテリ6のレンタル料金を払えない場合が想定される。これをバッテリ6のレンタル個数や容量に応じてレンタル価格を変動することにより、配送事業者が仕事を受けやすいシステムを構築することができる。例えば、バッテリ6の個数はもとより、バッテリ6の容量に応じてバッテリ6のレンタル価格を変動する運用をすることで、配送する荷物が少ない場合であっても配送事業者への利益が出るシステムとなる。また、劣化したバッテリ6を安く借りられるようにすることで、劣化したバッテリ6を活用することができる。
【0076】
また、バッテリ6の交換ステーションである配送センタPCでは、常に複数のバッテリ6を充電する必要が有り、大幅な電力使用量の引上げが想定される。そこで、充電するバッテリ6の個数を制限したり、満充電まで充電しないバッテリ6を使用することで、配送に必要な最小限の電力分をバッテリ6に充電すれば配送業務を成立させることができ、低コストでの運用が可能となる。
【0077】
また、本実施形態における駆動制御装置100は、バッテリ6の交換ステーションである配送センタPCまでの走行において、交換しないバッテリ6の残電力が交換するバッテリ6の残電力より多くなるよう車輪3-1~3-4を駆動制御する。これにより、配送センタPCに到着した時点で、交換しないバッテリ6の残電力を多くし、交換するバッテリ6の残電力を少なくすることができる。よって、残電力の多い状態のバッテリ6を交換する必要がなくなり、より効率的にバッテリ6を交換することができる。
【0078】
また、本実施形態における電動車両1では、前後、左右の4つの車輪3-1~3-4それぞれに対し、駆動するための電力を供給するバッテリ6-1~6-4が個別に設けられている。これにより、バッテリ電圧や容量のためにセルの直列化又は並列化をしてセルバランスを考慮する必要がない。また、バッテリ6-1~6-4は60V未満の低電圧バッテリであるため、既存の高電圧の電動車両からのリサイクルバッテリを利用しやすい。すなわち、電動車両1を駆動するためのバッテリの取り扱い及びメンテナンスが容易になる。
また、これにより、電動車両における廃棄物の発生抑制に寄与することができるので、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標11「包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を再現する」及び目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」に貢献することが可能となる。
【0079】
また、本実施形態における電動車両1では、前後、左右の4つの車輪3-1~3-4が、それぞれバッテリ6-1~6-4まで完全に独立した4系統で制御されるため、トルクベクタリングによる小回り性を向上することができる。また、完全4系統であるため、冗長機能に優れる。また、重量配分を均等にすることができる。すなわち、電動車両1は、4輪の駆動力や制動力を制御し、効率的で最適な走行を実現できる。
【0080】
また、本実施形態における電動車両1では、電動モータ8-1~8-4がマグネットを使用しないSRモータであるため、マグネットによる逆起電力が発生しない。よって、電動車両1では、引き釣りトルクもなく、力行/回生/フリーラン等の切換え制御が容易である。また、着磁機の大電力抑制によりCO2(二酸化炭素)削減効果ある。また、電動モータ8-1~8-4の分解、リサイクルが容易である。また、熱減磁による性能劣化やマグネット供給リスクなく信頼性が高い。
また、これにより、電動車両における温室効果ガスの排出量の削減及び電動車両における廃棄物の発生抑制に寄与することができるので、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」、目標11「包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を再現する」、目標12「持続可能な生産消費形態を確保する」、及び目標13「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」に貢献することが可能となる。
【0081】
また、本実施形態における電動車両1では、バッテリ6-1~6-4が交換式のバッテリであるため、自宅や配送センタ等で交換を行うことにより、充電時間のロスを削減することができる。
また、これにより、電動車両における効率的運用に寄与することができるので、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」に貢献することが可能となる。
【0082】
なお、本実施形態では、4つの車輪をそれぞれ独立したバッテリで駆動する場合について説明したが、2つのモータで前輪もしくは後輪を駆動する車両や、2つのバッテリで前輪もしくは後輪を駆動する車両の場合にも適用できる。
【0083】
上述した実施形態における走行情報受信部、必要電力算出部、残電力算出部、位置情報取得部、バッテリ残量検出部、電力情報送信部、予約情報受信部、走行パターン生成部、交換情報送信部、駆動制御部、通知部、走行情報送信部、電力情報受信部、交換数決定部、バッテリ予約部、予約情報送信部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0084】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0085】
1…電動車両、3,3-1~3-4…車輪、4,4-1~4-4…駆動ユニット、5,5-1~5-4…モータ制御部、6,6-1~6-4…バッテリ、8,8-1~8-4…電動モータ、9,9-1~9-4…伝達ギア、11,11-1~11-4…車軸、15…車両コントローラ、16,16-1~16-4…BMS、61,61-1~61-4…表示装置、S1…バッテリマネジメントシステム、100…駆動制御装置、101…走行情報受信部、102…必要電力算出部、103…残電力算出部、104…操作入力部、105…位置情報取得部、106…バッテリ残量検出部、107…電力情報送信部、108…予約情報受信部、109…走行パターン生成部、110…交換情報送信部、111…駆動制御部、112…通知部、113…表示部、200…管制制御装置、201…走行情報記憶部、202…走行情報送信部、203…電力情報受信部、204…交換数決定部、205…バッテリ予約部、206…予約情報送信部、207…バッテリ状態記憶部、300…交換ステーション端末
図1
図2
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図5
図6
図7