(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022174939
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】露光装置及び画像形成装置並びに受光装置及び読取装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/447 20060101AFI20221117BHJP
B41J 2/45 20060101ALI20221117BHJP
H04N 1/036 20060101ALI20221117BHJP
H04N 1/028 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
B41J2/447 101A
B41J2/45
H04N1/036
H04N1/028 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021081000
(22)【出願日】2021-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 徹哉
【テーマコード(参考)】
2C162
5C051
【Fターム(参考)】
2C162AE12
2C162AE28
2C162AE40
2C162AE47
2C162AE73
2C162FA04
2C162FA17
2C162FA45
2C162FA50
2C162FA55
2C162FA63
2C162FA68
5C051AA01
5C051AA02
5C051BA04
5C051CA08
5C051DA03
5C051DB01
5C051DB02
5C051DB04
5C051DB05
5C051DB22
5C051DB29
5C051DB35
5C051DC01
5C051DC07
5C051DD02
5C051FA01
(57)【要約】
【課題】組み立てをより簡単にする。
【解決手段】LEDヘッド16は、基板55と、レンズアレイ53と、接着剤60と、基板55の少なくとも一部分を覆うフィルム部材としての保護フィルム58とを設け、基板55は、LEDアレイ56が配置されるLEDアレイ配置面55BとLEDアレイ配置面55Bの反対面である電子部品配置面55Aとを有し、保護フィルム58は、電子部品配置面55Aと接触するフィルム基板接着面58Bを有し、接着剤60は、基板55の基板短手方向端面55ESと保護フィルム58のフィルム基板接着面58Bの反対面とに塗布され、基板55をホルダ51に対して固定する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子が配置される基板と、前記発光素子からの光が入射されるレンズ部材と、前記基板及び前記レンズ部材を保持するホルダ部材とを有する露光装置であって、
前記基板を前記ホルダ部材に固定する接着剤と、
前記基板の少なくとも一部分を覆うフィルム部材と
を有し、
前記基板は、
複数の前記発光素子が配置される第1の面と前記第1の面の反対面である第2の面と
を有し、
前記フィルム部材は、
前記第2の面と接触する接触面
を有し、
前記接着剤は、
前記基板の側面と前記フィルム部材の前記接触面の反対面とに塗布され、前記基板を前記ホルダ部材に対して固定する
ことを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記基板は、
前記第2の面に配置される搭載部品をさらに有し
前記フィルム部材は、
前記搭載部品に対応する位置に開口を有する
ことを特徴する請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記フィルム部材は、前記基板に対し分離可能に接着される
ことを特徴する請求項1又は請求項2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記フィルム部材は、前記接触面の反対面側から見た際に、前記第2の面のうち、前記接着剤の外形よりも内側の領域の全領域を少なくとも覆う
ことを特徴する請求項2に記載の露光装置。
【請求項5】
前記フィルム部材は、
前記基板の短手方向の中心部側から前記短手方向の外側へ向かって、少なくとも前記基板の前記短手方向の端部まで延びる
ことを特徴する請求項4に記載の露光装置。
【請求項6】
前記フィルム部材は、
前記基板の前記短手方向の中心部側から前記短手方向の外側へ向かって、前記基板の前記短手方向の端部よりも外側まで延びる
ことを特徴する請求項5に記載の露光装置。
【請求項7】
前記フィルム部材は、
前記基板の前記短手方向の中心部側から前記短手方向の外側へ向かって、前記基板の前記短手方向の端部よりも外側まで延び、前記第1の面に向かって前記基板の前記側面へ屈曲する
ことを特徴する請求項6に記載の露光装置。
【請求項8】
前記開口は、それぞれの前記搭載部品に対し個別に形成される
ことを特徴する請求項2に記載の露光装置。
【請求項9】
前記開口は、複数の前記搭載部品を含むように形成される
ことを特徴する請求項8に記載の露光装置。
【請求項10】
前記フィルム部材は、前記基板の短手方向に分割されている
ことを特徴する請求項9に記載の露光装置。
【請求項11】
前記接着剤は、硬化前粘度が1400[mPa・s]以上である
ことを特徴する請求項2に記載の露光装置。
【請求項12】
請求項1乃至請求項11の何れかの露光装置を具えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
複数の受光素子が配置される基板と、前記受光素子に放射される光が入射されるレンズ部材と、前記基板及び前記レンズ部材を保持するホルダ部材とを有する受光装置であって、
前記基板を前記ホルダ部材に固定する接着剤と
前記基板の少なくとも一部分を覆うフィルム部材と
を有し、
前記基板は、
複数の前記受光素子が配置される第1の面と前記第1の面の反対面である第2の面と
を有し、
前記フィルム部材は、
前記第2の面と接触する接触面
を有し、
前記接着剤は、
前記基板の側面と前記フィルム部材の前記接触面の反対面とに塗布され、前記基板を前記ホルダ部材に対して固定する
ことを特徴とする受光装置。
【請求項14】
請求項13の受光装置を具えることを特徴とする読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は露光装置及び画像形成装置並びに受光装置及び読取装置に関し、例えば電子写真式の画像形成装置に搭載される露光装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置としては、露光用の光を発光する露光装置から、感光体ドラムの表面に光を照射して感光体ドラムの表面に静電潜像を形成し、さらにその静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を現像することにより、画像の印刷を行うものが広く普及している。この露光装置としては、例えば発光素子であるLED(Light Emitting Diode)から出射される光を利用するLEDヘッドがある。
【0003】
LEDヘッドは、例えば、複数のLEDが直線状に配置されたLEDアレイが実装された基板と、各LEDから出射される光をそれぞれ集光させる複数のレンズが整列されたレンズユニットと、基板及びレンズユニットを保持するホルダとを有するものがある。そして、基板に搭載されたLEDアレイから放射された光がレンズユニットを通過し収束され、そのレンズユニットの結像位置に配設された感光体ドラムの表面に露光することにより、静電潜像が形成される。そのようなLEDヘッドにおいては、基板がホルダに接着剤で直接接着されることにより、部品点数を削減するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような露光装置や受光装置等の光学装置においては、組み立てをより簡単にすることが望まれている。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、組み立てをより簡単にし得る露光装置及び画像形成装置並びに受光装置及び読取装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明の露光装置においては、複数の発光素子が配置される基板と、発光素子からの光が入射されるレンズ部材と、基板及びレンズ部材を保持するホルダ部材とを有する露光装置であって、基板をホルダ部材に固定する接着剤と、基板の少なくとも一部分を覆うフィルム部材とを設け、基板は、複数の発光素子が配置される第1の面と第1の面の反対面である第2の面とを有し、フィルム部材は、第2の面と接触する接触面を有し、接着剤は、基板の側面とフィルム部材の接触面の反対面とに塗布され、基板をホルダ部材に対して固定するようにした。
【0008】
また本発明の画像形成装置においては、上述した露光装置を設けるようにした。
【0009】
さらに本発明の受光装置においては、複数の受光素子が配置される基板と、受光素子に放射される光が入射されるレンズ部材と、基板及びレンズ部材を保持するホルダ部材とを有する受光装置であって、基板をホルダ部材に固定する接着剤と基板の少なくとも一部分を覆うフィルム部材とを設け、基板は、複数の受光素子が配置される第1の面と第1の面の反対面である第2の面とを有し、フィルム部材は、第2の面と接触する接触面を有し、接着剤は、基板の側面とフィルム部材の接触面の反対面とに塗布され、基板をホルダ部材に対して固定するようにした。
【0010】
さらに本発明の読取装置においては、上述した受光装置を設けるようにした。
【0011】
本発明は、製造工程での修復作業において基板がホルダから取り外される際に基板から接着剤を容易に除去させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、組み立てをより簡単にし得る露光装置及び画像形成装置並びに受光装置及び読取装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1乃至第4の実施の形態によるカラープリンタの構成を示す左側面図である。
【
図2】第1乃至第4の実施の形態によるLEDヘッドの構成を示す斜視図である。
【
図3】第1の実施の形態によるLEDヘッドの構成(1)を示し、
図2におけるX-X矢視断面図である。
【
図4】第1の実施の形態によるLEDヘッドの構成(2)を示す平面図である。
【
図5】第1の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成(1)を示す斜視図である。
【
図6】第1の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成(2)を示す分解斜視図である。
【
図7】第1の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成(3)を示し、
図5におけるX1-X1矢視断面図である。
【
図8】第1の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成(4)を示し、
図5におけるX2-X2矢視断面図である。
【
図9】第2の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成(1)を示す斜視図である。
【
図10】第2の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成(2)を示す分解斜視図である。
【
図11】第2の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成(3)を示し、
図9におけるX1-X1矢視断面図である。
【
図12】第2の実施の形態による基板、保護フィルム及び治具の構成(1)を示す斜視図である。
【
図13】第2の実施の形態による基板、保護フィルム及び治具の構成(2)を示す平面図である。
【
図14】第2の実施の形態による基板、保護フィルム及び治具の構成(3)を示す左側面図である。
【
図15】第3の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成(1)を示す斜視図である。
【
図16】第3の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成(2)を示す分解斜視図である。
【
図17】第3の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成(3)を示し、
図15におけるX1-X1矢視断面図である。
【
図18】第4の実施の形態による基板及び保護フィルムの構成を示す断面図である。
【
図19】第5の実施の形態によるスキャナの構成を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
【0015】
[1.第1の実施の形態]
[1-1.カラープリンタの構成]
図1に左側面図を示すように、カラープリンタ1は、カラー用電子写真式プリンタであり、例えばA3サイズやA4サイズ等の大きさでなる用紙に対し、所望のカラー画像を印刷する。カラープリンタ1は、略箱型に形成されたプリンタ筐体2の内部に種々の部品が配置されている。因みに以下では、
図1における右端部分をカラープリンタ1の正面とし、この正面と対峙して見た場合の上下方向、左右方向及び前後方向をそれぞれ定義した上で説明する。カラープリンタ1は、制御部(図示せず)により全体を統括制御する。この制御部は、図示しない通信処理部を介して、パーソナルコンピュータのような上位装置(図示せず)と無線又は有線により接続されている。制御部は、上位装置から印刷対象のカラー画像を表す画像データが与えられると共に該カラー画像の印刷が指示されると、用紙の表面に印刷画像を形成する印刷処理を実行する。
【0016】
プリンタ筐体2内の最下部には、用紙を収容する用紙収容カセット3が設けられている。ピックアップローラ5は、用紙収容カセット3の前端上側に位置しており、用紙収容カセット3内から用紙を引き出す。給紙ローラ6及び分離ローラ7は、ピックアップローラ5の前方において接触した状態で対に配設されており、例えば、用紙が複数同時に引き出された場合に、一枚ずつこの用紙をその下流に位置する搬送ローラ対8へ向けて搬送部4に順次繰り出す。搬送部4は、上流から下流へ向けて順に配置された搬送ローラ対8及び9を有している。搬送ローラ対8及び9は、給紙ローラ6及び分離ローラ7から繰り出された用紙を挟持して搬送すると共に、その際に用紙の斜行を修正し転写ベルト10へ向けて搬送方向に沿って搬送する。
【0017】
プリンタ筐体2内における用紙収容カセット3の上方には、該プリンタ筐体2内を前後に大きく横切る転写ベルト10が設けられている。転写ベルト10は、中心軸を左右方向に向け前後に1個ずつ配置されたローラを周回するように張架されている。また転写ベルト10は、左右方向の幅が広く、且つ無端状のベルトとして形成されており、ローラの回転に伴って走行することにより、搬送ローラ対9から受け渡された用紙を上面に載せて後方向へ搬送する。
【0018】
一方、転写ベルト10の上側、すなわちプリンタ筐体2における中央よりも上寄りには、4個の画像形成ユニット12C、12M、12Y及び12K(以下、これらをまとめて画像形成ユニット12と呼ぶ)が後側から前側へ向かって順に配置されている。すなわち各色の画像形成ユニット12は、いわゆるタンデム方式で配置されている。この画像形成ユニット12C、12M、12Y及び12Kは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の各色にそれぞれ対応している。また画像形成ユニット12C、12M、12Y及び12Kは、互いに同様に構成されており、対応するトナーの色のみがそれぞれ相違する。画像形成ユニット12は、用紙の左右幅に対応するべく、左右方向に比較的長い略箱状に形成されている。
【0019】
またプリンタ筐体2内には、各画像形成ユニット12C、12M、12Y及び12Kとそれぞれ対応するように、LEDヘッド16C、16M、16Y及び16K(以下、これらをまとめてLEDヘッド16と呼ぶ)が設けられている。このLEDヘッド16は、左右方向に細長い直方体状に構成されると共に、その内部に複数のLEDが左右方向に沿って並ぶように配置されており、制御部から供給される画像データに応じた発光パターンで各LEDを発光させる。画像形成ユニット12は、プリンタ筐体2に装着された際、このLEDヘッド16と極めて近接するようになっており、該LEDヘッド16からの光により露光処理が行われる。
【0020】
また各画像形成ユニット12C、12M、12Y及び12Kは、それぞれ上方にトナーカートリッジ18C、18M、18Y及び18K(以下、これらをまとめてトナーカートリッジ18と呼ぶ)が接続されている。トナーカートリッジ18は、左右方向に長い中空の容器であり、粉末状でなる各色のトナーがそれぞれ収容されると共に、所定の撹拌機構が組み込まれている。各画像形成ユニット12の真下となる4箇所には、それぞれ転写ローラ13C、13M、13Y及び13K(以下、これらをまとめて転写ローラ13と呼ぶ)が設けられている。すなわち各画像形成ユニット12は、各転写ローラ13との間に転写ベルト10の上側部分を挟んでいる。因みに転写ローラ13は、帯電し得るように構成されている。
【0021】
カラープリンタ1は、トナーカートリッジ18からトナーを画像形成ユニット12へ供給させる。これと共にカラープリンタ1は、上位装置(図示せず)から供給された画像データに応じた発光パターンを形成するようにLEDヘッド16を発光させる。これに応じて各画像形成ユニット12は、トナーカートリッジ18から供給されるトナーを用い、LEDヘッド16の発光パターンに応じたトナー画像を形成し、このトナー画像を用紙にそれぞれ転写する。これにより、転写ベルト10によって搬送されている用紙上には、画像データに応じた4色のトナー画像が順次転写されていく。
【0022】
転写ベルト10の後方、すなわちプリンタ筐体2の後端近傍における上下の中央近傍には、定着器ユニット20が設けられている。定着器ユニット20は、搬送部4の上側に配置され内部にヒータを有し表面を弾性体で形成された加熱ローラと、搬送部4の下側に配置され上側の表面を加熱ローラに押し付けた加圧ローラとのローラ対からなり、転写ベルト10から送り出された用紙上のトナー画像に熱と圧力を印加して該トナー画像を用紙に定着させる。その後、用紙は、排出ローラ対21によって搬送され、やがてプリンタ筐体2の上面に形成された排出トレイ2Tへ排出される。
【0023】
さらに、転写ベルト10の下側、すなわちプリンタ筐体2における中央よりも下寄りには、両面搬送ユニット22が設けられている。両面搬送ユニット22は、用紙の表裏を反転させてから該用紙を搬送ローラ対8へ再度搬送する。
【0024】
[1-2.LEDヘッドの構成]
次に、LEDヘッド16の構成について説明する。
図2及び
図3に示すように、LEDヘッド16は、全体として左右方向に細長い直方体状に形成されており、ホルダ51に各種部品が取り付けられた構成となっている。
【0025】
[1-3.ホルダの構成]
図2、
図3及び
図4に示すようにホルダ51は、例えば板金プレス加工にて所定の肉厚を有するように作製されており、全体として、左右方向に沿って形成された内部空間であるホルダ内部空間51ISを有する中空の四角柱から反照射方向側の側面を取り除いたような形状となっており、その横断面が英大文字の「U」のような形状となっている。またホルダ51は、左右方向に細長く上下方向に薄い板状の底部51Bを中心に構成されている。さらにホルダ51は、底部51Bにおける前後両辺から該底部51Bに対し直交するように上方へ向けて、左右方向に細長く前後方向に薄い板状の側部51Wがそれぞれ互いに平行になるように延設されており、上端部において開放するホルダ開口部51Aが形成されている。底部51Bにおける前後方向のほぼ中央には、左右方向に細長いスリット状のレンズアレイ孔部51Hが上下方向に貫通するように穿設されている。
【0026】
前後一対の側部51Wにおけるホルダ内部空間51IS側の面、すなわち、前側の側部51Wにおける後面と、後側の側部51Wにおける前面とには、上下方向及び左右方向に沿って延びる平面であるホルダ内壁面51WSが形成されている。また側部51Wは、ホルダ内壁面51WSからホルダ内部空間51ISに向かって、すなわち、それぞれ前側の側部51Wのホルダ内壁面51WSから後側へ、後側の側部51Wのホルダ内壁面51WSから前側へ向かって、突起部51Pが突出している。突起部51Pは、全体として円錐台形状であり、基板55における前後方向の端面である基板短手方向端面55ESと前後方向に対向する箇所に形成されている。また前側の側部51Wにおける突起部51Pと、後側の側部51Wにおける突起部51Pとは、左右方向の位置が一致するように一対で配置されている。LEDヘッド16は、接着剤60が塗布される位置と同じ左右方向に位置にのみ、ホルダ51において突起部51Pが形成されている。
【0027】
さらに突起部51Pは、ホルダ内壁面51WSの右端部から左端部までに亘って左右方向に沿って所定間隔を空けて前後それぞれの側部51Wに複数対設けられており、上下左右方向に所定の長さを有している。この突起部51Pは、金型によるホルダ51の製造工程において、側部51Wの前後方向の外側面側からホルダ内部空間51IS側へ向かって、側部51Wが打ち出されるように押し出されることにより形成される。具体的に突起部51Pは、前後方向の高さが、ホルダ内壁面51WSと基板55の基板短手方向端面55ESとの間隔の3分の1程度となっている。
【0028】
突起部51Pにおけるホルダ内部空間51IS側には、上下方向及び左右方向に沿って延びる円形状の平面であり、接着剤60が塗布される土台となる突起部内側面51PSが形成されている。突起部内側面51PSは、基板55の上面である電子部品配置面55Aに接着された保護フィルム58よりも反照射方向側から、基板55の下面であるLEDアレイ配置面55Bよりも照射方向側までに亘って形成されている。また突起部内側面51PSは、基板55における基板短手方向端面55ESとの間に僅かな隙間を空けるように形成されている。この突起部内側面51PSには、接着剤60が塗布されている。
【0029】
またレンズアレイ孔部51Hには、レンズアレイ53が挿入されて取り付けられている。これにより、レンズアレイ53はホルダ51に支持されている。レンズアレイ53は、全体として左右方向に細長い直方体状に形成されており、左右方向に沿って多数の微小なレンズを並べるように保持している。このレンズは、後述するLEDアレイ56から放射される光を収束させるような光学特性を有している。レンズアレイ53は、該レンズアレイ53において光が入射される端面である上面と、LEDアレイ56の表面である下面との入射距離が、レンズアレイ53の特性上最適な値になるような位置となるように、ホルダ51に固着されている。
【0030】
ホルダ51の底部51Bとレンズアレイ53との間隙には、接着剤62がこの隙間を埋めるように充填されている。接着剤62は、UV(Ultraviolet)光(紫外光)が照射されることにより硬化する紫外線硬化型接着剤である。またこの接着剤62は、強い接着力を有する強接着性の紫外線硬化型接着剤である。これによりLEDヘッド16は、ホルダ51にレンズアレイ53を固定すると共に、ホルダ51とレンズアレイ53との間隙を封止し、ホルダ51の底部51B及び前後の側部51W並びに基板55のLEDアレイ配置面55Bにより囲まれた空間をほぼ密閉して、この空間への光及び異物の侵入を防止している。
【0031】
またホルダ51には、レンズアレイ53の上方に、接着剤60に当接されるようにして長手方向を左右方向に沿わせた、
図5、
図6、
図7及び
図8に示す基板55が取り付けられている。基板55は、いわゆるガラスエポキシ基板でなり、左右方向に細長く上下方向に薄い板状に形成され、所定の配線パターンが形成された導電層が上下方向に複数積層された構成となっている。この基板55は、前後方向の長さがホルダ51における側部51W同士の間隔よりも短くなっている。
【0032】
[1-4.基板の構成]
基板55の下面であるLEDアレイ配置面55Bには、前後方向のほぼ中央において、レンズアレイ53と対向するようにLEDアレイ56が基板55の長手方向に沿って実装されている。このLEDアレイ56は、下方へ向けて光を発光する発光点が左右方向に沿って所定の微小間隔毎に並ぶように、複数個のLEDチップが左右方向に沿って配置されることにより構成されている。
【0033】
基板55の上面である電子部品配置面55Aには、LEDヘッド16を駆動する抵抗器やコンデンサ等の複数個の電子部品55Eが実装されている。電子部品55Eは、基板55の短手方向である前後方向のほぼ中央において、前後方向の位置がほぼ揃った状態で、基板55の長手方向である左右方向に並んで配置されている。
【0034】
また基板55の電子部品配置面55Aにおける右端部近傍には、基板55の各種電子部品55Eとカラープリンタ1(
図1)の制御部(図示せず)等とを導通させるケーブルを接続するコネクタ55Cが実装されている。以下では、電子部品55E及びコネクタ55Cをまとめて搭載部品55Mとも呼ぶ。これら搭載部品55Mは、電子部品配置面55Aに搭載されることにより、該電子部品配置面55Aから反照射方向側へ突出している。
【0035】
さらに基板55における左右方向の両端部には、ホルダ51のピン(図示せず)が嵌合する嵌合孔部55Hが穿設されている。LEDヘッド16は、ホルダ51のピン(図示せず)を基板55の嵌合孔部55Hに嵌合させることにより、ホルダ51内における基板55の左右前後方向位置を規制する。
【0036】
基板55は、保護フィルム58が電子部品配置面55Aに貼り付けられ該保護フィルム58によって電子部品配置面55Aの全面が覆われることにより、外部への露出が防止されている。
【0037】
[1-5.保護フィルムの構成]
保護フィルム58は、例えばPETフィルム等、ポリエステル製の絶縁性を有する材料により構成されており、厚さが約0.2[mm]で上下方向に薄く、前後方向の長さ(すなわち幅) が基板55よりも僅かに広く、左右方向に長いフィルム状に形成されている。
【0038】
また保護フィルム58には、電子部品55E及びコネクタ55Cを反照射方向側から見た際の外形形状に合わせて、該電子部品55E及びコネクタ55Cと同一位置、同一形状及び同一サイズでくり抜かれたフィルム孔部58H1及び58H2が形成されている。このため保護フィルム58は、基板55に貼り付けられた際に、電子部品55E及びコネクタ55C等を覆うことなく保護フィルム58の反照射方向側へ露出させる。さらに保護フィルム58には、嵌合孔部55Hを反照射方向側から見た際の形状に合わせて、該嵌合孔部55Hと同一位置、同一形状及び同一サイズでくり抜かれたフィルム孔部58H3が形成されている。このため保護フィルム58は、基板55に貼り付けられた際に、嵌合孔部55Hを覆うことなく保護フィルム58の反照射方向側へ露出させる。以下では、フィルム孔部58H1、58H2及び58H3をまとめてフィルム孔部58Hとも呼ぶ。このように保護フィルム58は、1つ1つの搭載部品55Mを内部に嵌め込ませる位置において互いに独立してフィルム孔部58Hが穿設されている。
【0039】
また保護フィルム58は、基板55の電子部品配置面55Aと対向する下面であるフィルム基板接着面58Bに設けられた粘着力の低い粘着層によって基板55の電子部品配置面55Aに接着されることにより、基板55に固定されている。
【0040】
図7に示すように、保護フィルム58の短手方向の長さである保護フィルム幅Wfは、基板55の短手方向の長さである基板幅Wb以上(すなわちWf≧Wb)に設定されている。このため保護フィルム58は、基板55の短手方向の長さ以上に形成されることにより、基板55の短手方向の端部(すなわち基板短手方向端面55ES)よりも該短手方向の両外側まで突出し、基板55の電子部品配置面55Aの全面を確実に覆っている。これにより保護フィルム58は、電子部品配置面55Aに接着剤60が付着することを防止すると共に、フィルム基板接着面58Bと電子部品配置面55Aとの間に接着剤60が侵入してしまうことを防止する。
【0041】
図3及び
図4に示すように、保護フィルム58の上面であるフィルム露出面58Aと、基板短手方向端面55ESと、ホルダ51のホルダ内壁面51WSとには、接着剤60が塗布されている。このため、フィルム露出面58Aとホルダ内壁面51WSとの間には接着剤60が塗布されていると共に、基板短手方向端面55ESとホルダ内壁面51WSとの間隙には、接着剤60がこの隙間を埋めるように充填されている。これによりLEDヘッド16は、保護フィルム58が固定された基板55をホルダ51に接着させる。
【0042】
このように保護フィルム58は、基板55の電子部品配置面55Aと接着剤60との間に介在することにより、基板55の電子部品配置面55Aに接着剤60が付着することを防止している。また保護フィルム58は、LEDヘッド16の製造工程での修復作業時において基板55から分離して剥がされやすいように粘着力の低い粘着層によって基板55に固定されている。しかしながら、接着剤60は、硬化前粘度が1400[mPa・s]以上と比較的高粘度であるため、保護フィルム58と基板55との隙間には入り込みにくい。
【0043】
このようにLEDヘッド16は、基板55の電子部品配置面55Aの全面を覆うように保護フィルム58が重ねられた状態で、該基板55が接着剤60によりホルダ51に固定される。
【0044】
[1-6.接着剤について]
接着剤60は、接着剤62と同様に紫外線硬化型接着剤である。接着剤60は、保護フィルム58よりも反照射方向側の部分が表面張力により四分の一球に近い形状となっていると共に、下端部が基板55のLEDアレイ配置面55Bとほぼ同じ上下方向の位置まで到達している。また接着剤60は、保護フィルム58のフィルム露出面58Aと、基板55の基板短手方向端面55ESと、ホルダ51のホルダ内壁面51WSとの接着強度が確保できるサイズと量とが塗布される。このため接着剤60は、突起部内側面51PSの領域内にほぼ収まり、突起部内側面51PSから上下左右方向にはみ出ていない状態となっている。さらに接着剤60は、前後方向の長さが、突起部内側面51PSと基板短手方向端面55ESとの間隔よりも広くなっている。このように基板55は、接着剤60のみによってホルダ51に固定されている。
【0045】
以下では、反照射方向側から照射方向側に向かって見た際に、基板55の電子部品配置面55Aのうち、接着剤60の外形よりも該接着剤60の内側の領域を、
図4においてハッチングを付した電子部品配置面接着剤外形内領域55A1とも呼ぶ。保護フィルム58は、電子部品配置面接着剤外形内領域55A1の全領域を反照射方向側から覆うように、基板55に貼り付けられている。
【0046】
[1-7.LEDヘッドの製造]
次に、LEDヘッド16の製造工程について説明する。このLEDヘッド製造工程において、ホルダ51にはレンズアレイ53が接着剤62で固着されている。まず、基板55の電子部品配置面55Aに保護フィルム58のフィルム基板接着面58Bが対向した状態で、保護フィルム58が基板55の電子部品配置面55Aに貼り付けられる。このとき、フィルム孔部58H1及び58H2が、それぞれ電子部品55E及びコネクタ55Cに嵌まり込むように、保護フィルム58が基板55に向かって押し込まれることにより、基板55に対する保護フィルム58の前後左右方向の位置が位置決めされる。
【0047】
次に、LEDアレイ56とレンズアレイ53との間隔が最適になるように基板55の位置が調整されつつ、LEDアレイ56とレンズアレイ53とが上下方向に対向した状態で、ホルダ51に基板55が固定される。このとき、基板55の基板短手方向端面55ESとホルダ51の突起部内側面51PSとの隙間に、ホルダ開口部51A側から接着剤60が充填され、基板55の基板短手方向端面55ESとホルダ51の突起部内側面51PSとを接着する。また接着剤60は、フィルム露出面58Aにも塗布され、フィルム露出面58Aとホルダ内壁面51WSとを接着する。
【0048】
このようにLEDヘッド16は、保護フィルム58が貼り付けられた基板55の基板短手方向端面55ESとホルダ51との間と、フィルム露出面58Aとホルダ51との間とに接着剤60が塗布され、接着剤60が硬化するまで基板55が保持されることにより、基板55がホルダ51に固定される。
【0049】
[1-8.LEDヘッドの製造時における基板の取り外しについて]
ここで、LEDヘッド16の製造工程において、ホルダ51に固定された基板55に不良が発生し、該基板55が修復されるためにホルダ51から取り外される作業について説明する。まず、ホルダ内壁面51WS(
図4)と保護フィルム58の前後端部との隙間に例えば超音波カッターの刃が挿入され、前後方向に関しホルダ内壁面51WSと保護フィルム58の前後端部との間の位置において接着剤60が左右方向に沿って切断される。これにより、保護フィルム58が接着された状態の基板55がホルダ51から取り外される。続いて、基板55から保護フィルム58が剥がされることにより、接着剤60が基板55から除去される。
【0050】
[1-9.動作及び効果等]
以上の構成においてLEDヘッド16は、基板55の電子部品配置面55Aに保護フィルム58を貼り付け、保護フィルム58のフィルム露出面58Aと、基板55の基板短手方向端面55ESと、ホルダ51のホルダ内壁面51WSとに接着剤60を塗布し、基板55を該接着剤60によってホルダ51に固定するようにした。
【0051】
このためLEDヘッド16は、該LEDヘッド16の製造工程での修復作業において作業者が基板55をホルダ51から取り外す際に、基板55から保護フィルム58が剥がされだけで、接着剤60を基板55から容易に除去させ、基板55に接着剤60が残留することを確実に防止できる。これによりLEDヘッド16は、LEDヘッド16の製造工程での修復作業において、接着剤60を基板55から取り除かせやすくし、ホルダ51からの基板55の取り外し作業を作業者に対し容易に行わせることができる。かくしてLEDヘッド16は、修復作業を容易にし、製造効率及び生産性を向上できる。
【0052】
以上の構成によればカラープリンタ1のLEDヘッド16は、複数の発光素子としてのLEDアレイ56が配置される基板55と、LEDアレイ56からの光が入射されるレンズアレイ53と、基板55及びレンズアレイ53を保持するホルダ51とを有するLEDヘッド16であって、基板55をホルダ51に固定する接着剤60と、基板55の少なくとも一部分を覆う保護フィルム58とを設け、基板55は、LEDアレイ56が配置されるLEDアレイ配置面55Bと、LEDアレイ配置面55Bの反対面である電子部品配置面55Aとを有し、保護フィルム58は、電子部品配置面55Aと接触するフィルム基板接着面58Bを有し、接着剤60は、基板55の側面としての基板短手方向端面55ESと保護フィルム58のフィルム基板接着面58Bの反対面であるフィルム露出面58Aとに塗布され、基板55をホルダ51に対して固定するようにした。
【0053】
これによりLEDヘッド16は、製造工程での修復作業において基板55がホルダ51から取り外される際に基板55から接着剤60を容易に除去させることができる。
【0054】
[2.第2の実施の形態]
[2-1.カラープリンタの構成]
図1に示すように、第2の実施の形態によるカラープリンタ101は、第1の実施の形態によるカラープリンタ1と比較して、LEDヘッド16(LEDヘッド16C、16M、16Y及び16K)に代わるLEDヘッド116(LEDヘッド116C、116M、116Y及び116K)を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0055】
[2-2.LEDヘッドの構成]
図2と、
図5、
図6及び
図7と対応する部材に同一符号を付した
図9、
図10及び
図11とに示すように、第2の実施の形態によるLEDヘッド116は、第1の実施の形態によるLEDヘッド16と比較して、保護フィルム58に代わる保護フィルム158を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0056】
[2-3.保護フィルムの構成]
保護フィルム158は、保護フィルム58と比較して、フィルム孔部58H1に代わるフィルム孔部158H1を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。フィルム孔部158H1は、左右方向に関し、保護フィルム158が基板55に貼り付けられた際において、左側の嵌合孔部55Hよりも左側から、コネクタ55Cよりも左側近傍までに亘って穿設された開口部である。またフィルム孔部158H1の前後方向の長さは、コネクタ55Cよりも左側に実装された全ての搭載部品55Mにおける最も前後方向の長さが長い搭載部品55Mと同等となっている。このためフィルム孔部158H1は、保護フィルム58(
図6)における、コネクタ55Cよりも左側の複数のフィルム孔部58H1と左側のフィルム孔部58H3とを内部に含むような長方形形状となっている。これにより保護フィルム58には、1つのフィルム孔部158H1と、フィルム孔部58H2と、右側のフィルム孔部58H3とが穿設されている。以下では、フィルム孔部158H1、58H2及び右側の58H3をまとめてフィルム孔部158Hとも呼ぶ。
【0057】
このように保護フィルム158は、複数個の搭載部品55Mと対向する位置において該複数個の搭載部品55Mを開口部内に含めるようにフィルム孔部158H1が穿設されている。このため基板55は、保護フィルム158が電子部品配置面55Aに貼り付けられた際に、フィルム孔部158H1の内部における電子部品配置面55Aは外部に露出するものの、電子部品配置面55Aにおける少なくとも一部分である前後端部に配された電子部品配置面接着剤外形内領域55A1(
図4)は保護フィルム158によって覆われることにより、該前後端部の外部への露出が防止されている。
【0058】
[2-4.LEDヘッドの製造]
LEDヘッド116は、LEDヘッド16と比較して、基板55への保護フィルム158の貼り付け工程が異なるものの、それ以外の工程は同様となっている。
【0059】
[2-5.基板への保護フィルムの貼り付け]
第1の実施の形態によるLEDヘッド16においては、基板55のそれぞれの搭載部品55Mと対向する位置において互いに独立して穿設された個別のフィルム孔部58Hが搭載部品55Mに嵌まり込むことにより、基板55に対する保護フィルム58の前後左右方向の位置が位置決めされた。
【0060】
これに対しLEDヘッド116においては、複数個の搭載部品55Mを開口部内に含めるような大きなフィルム孔部158H1が保護フィルム158に穿設されているため、搭載部品55Mをフィルム孔部158H内に配置しても、基板55に対し保護フィルム158の位置合わせを正確に行うことができない。
【0061】
これに対しLEDヘッド116においては、
図12、
図13及び
図14に示すような治具68が用いられることにより、基板55に対し保護フィルム158の前後左右方向の位置合わせが行われる。治具68は、全体として横断面が英大文字の「U」のような形状であり、基板載置面68S1、保護フィルム一端突き当て面68S2、LED退避部68L及び治具ポスト68Pが形成されている。基板載置面68S1は、水平方向に沿う平面であり、基板55のLEDアレイ配置面55Bと当接し、該基板55を載置させる。保護フィルム一端突き当て面68S2は、基板載置面68S1における後端部から、該基板載置面68S1に対し直交するように鉛直方向へ沿って延びる平面であり、保護フィルム58の後側の端面が突き当てられる。LED退避部68Lは、基板載置面68S1から下側へ向かって凹設されており、基板載置面68S1に基板55が載せられた際に、治具68がLEDアレイ56に物理的に干渉しないように、LEDアレイ56を内部に収める空間が形成されている。治具ポスト68Pは、LED退避部68Lの底面における左右両端部から上方向へ向かって立設する円筒形状の部材である。この治具ポスト68Pは、基板載置面68S1に基板55が載せられた際に、基板55の嵌合孔部55Hの内部を貫通して嵌合し、保護フィルム58のフィルム露出面58Aよりも上側まで突出する。
【0062】
基板載置面68S1における、LED退避部68Lよりも後側の前後方向の長さである基板載置面後側長さL1は、治具ポスト68Pが基板55の嵌合孔部55Hを貫通した状態で、基板55の後側の基板短手方向端面55ESと保護フィルム一端突き当て面68S2との間に僅かに前後方向の隙間を形成する長さに設定されている。このため、この状態において、保護フィルム58の後側の端面が保護フィルム一端突き当て面68S2に突き当てられつつ基板55に貼り付けられると、保護フィルム58の後側端部が基板55の後側の基板短手方向端面55ESよりも後側まで突出した状態となる。またこの状態においては、保護フィルム58の前側端部が基板55の前側の基板短手方向端面55ESよりも前側まで突出した状態となるように、基板55及び保護フィルム58の短手方向の長さが設定されている。
【0063】
かかる構成において、まず、治具68の基板載置面68S1にLEDアレイ配置面55Bが当接するように基板55が基板載置面68S1に載置される。このとき、基板55の後側の基板短手方向端面55ESと保護フィルム一端突き当て面68S2との間に僅かに前後方向の隙間が形成された状態で、治具ポスト68Pが基板55の嵌合孔部55Hを貫通した状態となり、基板55が固定される。
【0064】
続いて、基板55の電子部品配置面55Aに保護フィルム158のフィルム基板接着面58Bが対向した状態で、保護フィルム158が基板55の電子部品配置面55Aに貼り付けられる。このとき、フィルム孔部158H1がコネクタ55Cよりも左側の全ての電子部品55Eを開口部の内部に含むと共に、フィルム孔部58H2がコネクタ55Cに嵌まり込んだ状態で、保護フィルム158の後側の端面が保護フィルム一端突き当て面68S2に突き当てられつつ保護フィルム158が基板55に貼り付けられることにより、基板55に対する保護フィルム158の前後左右方向の位置が位置決めされる。
【0065】
[2-6.効果等]
第1の実施の形態によるLEDヘッド16においては、それぞれの搭載部品55Mと対向する位置において互いに独立してフィルム孔部58Hが穿設されていた。このためLEDヘッド16は、1つ1つの搭載部品55Mと位置、形状及びサイズを合わせてフィルム孔部58Hを形成する必要があった。
【0066】
これに対しLEDヘッド116は、複数個の搭載部品55Mと対向する位置において該複数個の搭載部品55Mを開口部内に含めるように保護フィルム158にフィルム孔部158H1を形成するようにした。このためLEDヘッド116は、LEDヘッド16と比較して、保護フィルム158におけるフィルム孔部158Hの形状を、保護フィルム58のフィルム孔部58Hよりも単純にできると共に、フィルム孔部158Hの個数をフィルム孔部58Hよりも削減できる。これによりLEDヘッド116は、LEDヘッド16と比較して保護フィルム158の製造難易度を低下させることができる。
【0067】
その他、第2の実施の形態によるLEDヘッド116は、第1の実施の形態によるLEDヘッド16と同様の作用効果を奏し得る。
【0068】
[3.第3の実施の形態]
[3-1.カラープリンタの構成]
図1に示すように、第3の実施の形態によるカラープリンタ201は、第2の実施の形態によるカラープリンタ101と比較して、LEDヘッド116(LEDヘッド116C、116M、116Y及び116K)に代わるLEDヘッド216(LEDヘッド216C、216M、216Y及び216K)を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0069】
[3-2.LEDヘッドの構成]
図2と、
図9、
図10及び
図11と対応する部材に同一符号を付した
図15、
図16及び
図17とに示すように、第3の実施の形態によるLEDヘッド216は、第2の実施の形態によるLEDヘッド116と比較して、保護フィルム158に代わる保護フィルム258を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0070】
[3-3.保護フィルムの構成]
保護フィルム258は、保護フィルム158と比較して、前側の保護フィルム258Fと後側の保護フィルム258Bとに分割されており、保護フィルム258Fと保護フィルム258Bとが互いに独立して個別に形成されている。このため、保護フィルム258Fの後側端部と保護フィルム258Bの前側端部と間には、搭載部品55Mを反照射方向側へ露出させる開口部258Hが形成されている。また保護フィルム258Fの後側端部と保護フィルム258Bの前側端部との前後方向の間隔は、基板55の電子部品配置面55Aに実装された全ての搭載部品55Mにおける最も前後方向の長さが長い搭載部品55Mと同等となっている。以下では、保護フィルム258F及び保護フィルム258Bをまとめて、保護フィルム258とも呼ぶ。
【0071】
[3-4.LEDヘッドの製造]
LEDヘッド216は、LEDヘッド116と比較して、基板55への保護フィルム258の貼り付け工程が異なるものの、それ以外の工程は同様となっている。
【0072】
[3-5.基板への保護フィルムの貼り付け]
まず、治具68(
図12、
図13及び
図14)の基板載置面68S1にLEDアレイ配置面55Bが当接するように基板55が基板載置面68S1に載置される。このとき、基板55の後側の基板短手方向端面55ESと保護フィルム一端突き当て面68S2との間に僅かに前後方向の隙間が形成された状態で、治具ポスト68Pが基板55の嵌合孔部55Hを貫通した状態となり、基板55が固定される。
【0073】
続いて、基板55の電子部品配置面55Aに保護フィルム258Bのフィルム基板接着面58Bが対向した状態で、保護フィルム258Bが基板55の電子部品配置面55Aに貼り付けられる。このとき、保護フィルム258Bの前側端部が全ての搭載部品55Mよりも後側に位置した状態で、保護フィルム258Bの後側の端面が保護フィルム一端突き当て面68S2に突き当てられつつ基板55に貼り付けられることにより、基板55に対する保護フィルム258Bの前後左右方向の位置が位置決めされる。
【0074】
続いて、保護フィルム258Bが貼り付けられた基板55が、上下方向を軸として180[°]回転され、電子部品配置面55Aに保護フィルム258Fのフィルム基板接着面58Bが対向した状態で、保護フィルム258Fが基板55の電子部品配置面55Aに貼り付けられる。このとき、保護フィルム258Fの前側端部(製造後においては後側端部)が全ての搭載部品55Mよりも後側(製造後においては前側)に位置した状態で、保護フィルム258Bの後側(製造後においては前側)の端面が保護フィルム一端突き当て面68S2に突き当てられつつ基板55に貼り付けられることにより、基板55に対する保護フィルム258Fの前後左右方向の位置が位置決めされる。
【0075】
LEDヘッド116は、LEDヘッド16と比較して、保護フィルム258を用いる部材の量を削減できる。
【0076】
その他、第3の実施の形態によるLEDヘッド216は、第2の実施の形態によるLEDヘッド116と同様の作用効果を奏し得る。
【0077】
[4.第4の実施の形態]
[4-1.カラープリンタの構成]
図1に示すように、第4の実施の形態によるカラープリンタ301は、第1の実施の形態によるカラープリンタ1と比較して、LEDヘッド16(LEDヘッド16C、16M、16Y及び16K)に代わるLEDヘッド316(LEDヘッド316C、316M、316Y及び316K)を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0078】
[4-2.LEDヘッドの構成]
図2に示すように、第4の実施の形態によるLEDヘッド316は、第1の実施の形態によるLEDヘッド16と比較して、保護フィルム58に代わる保護フィルム358を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0079】
[4-3.保護フィルムの構成]
図8と対応する部材に同一符号を付した
図18に示すように、第4の実施の形態による保護フィルム358は、第1の実施の形態による保護フィルム58と比較して、短手方向の長さが長く形成されており、基板55の短手方向の中心から見て、該短手方向の外側ヘ向かい、基板55の前後端部において直角に下方向へ屈曲し、基板短手方向端面55ESにおける上下方向のほぼ中央部まで到達している点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0080】
[4-4.効果等]
以上の構成においてLEDヘッド316は、保護フィルム358の短手方向の両端部を、基板短手方向端面55ESの厚さ方向のほぼ中央部まで到達させるようにした。このためLEDヘッド316は、LEDヘッド16と比較して、基板短手方向端面55ESの上半分程度を覆うことができる。これによりLEDヘッド316は、LEDヘッド16と比較して、反照射方向側から接着剤60が塗布される際に、フィルム基板接着面58Bと電子部品配置面55Aとの間に接着剤60が侵入してしまうことを、より一層防止できる。
【0081】
またLEDヘッド316は、基板短手方向端面55ESの下半分と、ホルダ51のホルダ内壁面51WSとの間には、保護フィルム358を介在させないようにした。このためLEDヘッド316は、基板短手方向端面55ESの下半分と、ホルダ51の
ホルダ内壁面51WSとの間を接着剤60で直接接合できる。これによりLEDヘッド316は、ホルダ51に対する基板55の接着力を維持しホルダ51に対し基板55が移動しないよう位置決めして固定させ、基板55のLEDアレイ56とレンズアレイ53との間隔が最適な状態を保つことができる。
【0082】
その他、第4の実施の形態によるLEDヘッド316は、第1の実施の形態によるLEDヘッド16と同様の作用効果を奏し得る。
【0083】
[5.第5の実施の形態]
[5-1.スキャナの構成]
図19に側面図を示すようにスキャナ82は、原稿読取装置であり、例えばA3サイズやA4サイズ等の大きさでなる媒体としての原稿Mを読み取って電子データを生成する。読取装置としてのスキャナ82は、読取ヘッド83、ランプ84、原稿台85、レール86、駆動ベルト87及びモータ88等により構成されている。ランプ84は、照射した光が光源としての原稿Mの表面で反射して読取ヘッド83内に取り込まれるように配置されている。原稿台85は、可視光線を透過する素材で形成されており、原稿Mを載置する。レール86は、原稿台85の下方に配置されており、読取ヘッド83を移動可能に支持する。受光装置としての読取ヘッド83は、複数の滑車90により張架された駆動ベルト87にその一部が接続されており、モータ88で駆動された駆動ベルト87によりレール86上を移動可能に構成されている。この読取ヘッド83は、ランプ84により照射され原稿Mの表面で反射した光線を取り込み電子データに変換する。
【0084】
[5-2.読取ヘッドの構成]
読取ヘッド83は、全体として、LEDヘッド16のLEDアレイ56(
図3)に代えて検出器であるラインセンサ94を、感光体ドラム(
図1)に代えて被写体である原稿Mを配置したような構成となっている。この読取ヘッド83は、レンズユニット92、ミラー93及びラインセンサ94により構成されている。レンズユニット92は、第1の実施の形態によるレンズアレイ53(
図3)と同様に構成されている。ミラー93は、原稿Mで反射された光線の光路を折り曲げてレンズユニット92へ入射させる。ラインセンサ94は、複数の受光素子が所定の間隔で直線上に配置されており、レンズユニット92により形成された原稿画像の結像を電気信号に変換する。本実施の形態においては、ラインセンサ94は600[dpi]の解像度であるため、受光素子が1インチ当たり600個配置されている。すなわち受光素子が長手方向の間隔を0.0423[mm]として配列されている。
【0085】
かかる構成においてスキャナ82は、ランプ84を点灯させて原稿Mの表面に光を照射し、原稿Mの表面で反射した光線を読取ヘッド83内に取り込む。スキャナ82は、モータ88により駆動ベルト87を駆動させて読取ヘッド83及びランプ84を
図19における紙面の左右方向に移動させ、原稿Mの全面から反射した光線を読取ヘッド83に取り込む。
【0086】
このとき原稿Mで反射された光線は、原稿台85を透過し、ミラー93で光路が折り曲げられレンズユニット92に入射する。レンズユニット92により結像された原稿画像の結像はラインセンサ94上に形成され、ラインセンサ94は形成された原稿画像の結像を電気信号に変換して電子データを生成する。
【0087】
その他第5の実施の形態による読取ヘッド83を有するスキャナ82は、第1の実施の形態によるLEDヘッド16を有するカラープリンタ1とほぼ同様の作用効果を奏し得る。
【0088】
[6.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、保護フィルム58をPETフィルムにより構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、保護フィルム58をPETフィルム以外の他の種々の部材により構しても良く、また、厚さが0.2[mm]よりも厚い板状の部材により構成しても良い。要は、基板55から容易に分離可能であり、基板55における電子部品配置面接着剤外形内領域55A1の全領域を反照射方向側から覆う部材であれば良い。第2乃至第5の実施の形態においても同様である。
【0089】
また上述した第1の実施の形態においては、保護フィルム58を基板短手方向端面55ESよりも基板55の短手方向の両外側まで突出させる場合について述べた。本発明はこれに限らず、基板55の短手方向の中心から見て、保護フィルム58における短手方向の両外側端部を基板55の基板短手方向端面55ESと短手方向の同一の位置としても良い。要は、基板55の短手方向に関し、保護フィルム58を基板短手方向端面55ESと同一か、又は、それよりも外側まで突出させれば良い。第2乃至第5の実施の形態においても同様である。
【0090】
さらに上述した第1の実施の形態においては、フィルム孔部58H1及び58H2を、電子部品55E及びコネクタ55Cを反照射方向側から見た際の外形形状に合わせて同一形状及び大きさでくり抜く場合について述べた。本発明はこれに限らず、フィルム孔部58H1及び58H2を、電子部品55E及びコネクタ55Cを反照射方向側から見た際の外形形状よりも僅かに小さくくり抜くことにより、保護フィルム58が基板55に貼り付けられる際に、フィルム孔部58H1及び58H2がそれぞれ電子部品55E及びコネクタ55Cに嵌まり込むように、保護フィルム58が基板55に向かって圧入されることにより、基板55に対する保護フィルム58の前後左右方向の位置を位置決めしても良い。第5の実施の形態においても同様である。
【0091】
さらに上述した第1の実施の形態においては、接着剤60及び62を紫外線硬化型接着剤により構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、促進剤により硬化する接着剤、時間経過により硬化する接着剤、温度変化により硬化する接着剤や、それらの混合型の接着剤等、他の種々の部材により、接着剤60及び62を構成しても良い。第2乃至第5の実施の形態においても同様である。
【0092】
さらに上述した第1の実施の形態においては、接着剤60及び62を同一の部材とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、接着剤60及び62を互いに異なる部材としても良い。第2乃至第5の実施の形態においても同様である。
【0093】
さらに上述した第1の実施の形態においては、タンデム方式のカラープリンタ1において、前後方向に沿って直列に配置された各色の画像形成ユニット12とそれぞれ対応する各色のLEDヘッド16に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば4サイクル方式等、他の種々の方式のカラープリンタに搭載されるLEDヘッドに適用しても良い。第2乃至第4の実施の形態においても同様である。
【0094】
さらに上述した第1の実施の形態においては、カラー印刷を行うカラープリンタ1のプリンタ筐体2に対し、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色に対応した4個のLEDヘッド16を取り付ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えばカラープリンタにおいて使用されるトナーの色数に応じて、プリンタ筐体2に対し3個以下や5個以上のLEDヘッド16を取り付けるようにしても良く、またモノクロ印刷を行うモノクロプリンタにおいて1個のLEDヘッド16を取り付けるようにしても良い。第2乃至第4の実施の形態においても同様である。
【0095】
さらに上述した第1の実施の形態では、カラープリンタ1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、カラープリンタ1と同様にLEDヘッド16を有する装置であれば、ファクシミリ、MFP(MultiFunction Printer:複合機)、複写機等の装置に本発明を適用しても良い。第2乃至第4の実施の形態においても同様である。
【0096】
さらに上述した第5の実施の形態においては、スキャナ82に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、光学的信号を電気信号に変換するセンサ、スイッチや、それらを用いた入出力装置、生体認証装置、通信装置又は寸法測定器等にも本発明を適用しても良い。
【0097】
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態にも本発明の適用範囲が及ぶものである。また、本発明は、上述した各実施の形態及び上述した他の実施の形態のうち任意の実施の形態に記載された構成の一部を抽出し、上述した実施の形態及び他の実施の形態のうちの任意の実施の形態の構成の一部と置換・転用する場合や、該抽出された構成の一部を任意の実施の形態に追加する場合にも本発明の適用範囲が及ぶものである。
【0098】
さらに上述した第1の実施の形態においては、基板としての基板55と、レンズ部材としてのレンズアレイ53と、ホルダ部材としてのホルダ51とによって、露光装置としてのLEDヘッド16を構成し、またこれを有する画像形成装置としてのカラープリンタ1を構成し、さらに、接着剤としての接着剤60と、フィルム部材としての保護フィルム58とを設け、基板は、第1の面としてのLEDアレイ配置面55Bと、第2の面としての電子部品配置面55Aとを有し、保護フィルム58は、接触面としてのフィルム基板接着面58Bを有する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる基板と、レンズ部材と、ホルダ部材とによって、露光装置を構成し、またこれを有する画像形成装置を構成し、さらに、その他種々の構成でなる接着剤と、フィルム部材とを設け、基板は、その他種々の構成でなる第1の面と、第2の面とを有し、フィルム部材は、その他種々の構成でなる接触面を有しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、例えば電子写真式のプリンタに搭載するLEDヘッドで利用できる。
【符号の説明】
【0100】
1……カラープリンタ、2……プリンタ筐体、2T……排出トレイ、3……用紙収容カセット、4……搬送部、5……ピックアップローラ、6……給紙ローラ、7……分離ローラ、8、9……搬送ローラ対、10……転写ベルト、12……画像形成ユニット、16、116、216、316……LEDヘッド、18……トナーカートリッジ、20……定着器ユニット、21……排出ローラ対、22……両面搬送ユニット、51……ホルダ、51IS……ホルダ内部空間、51B……底部、51W……側部、51WS……ホルダ内壁面、51H……レンズアレイ孔部、51A……ホルダ開口部、51P……突起部、51PS……突起部内側面、53……レンズアレイ、55……基板、55A……電子部品配置面、55B……LEDアレイ配置面、55ES……基板短手方向端面、55H……嵌合孔部、55E……電子部品、55C……コネクタ、55A1……電子部品配置面接着剤外形内領域、56……LEDアレイ、58、158、258、358……保護フィルム、58A……フィルム露出面、58B……フィルム基板接着面、58H1、58H2、58H3、158H1……フィルム孔部、258H……開口部、60……接着剤、62……接着剤、68……治具、68S1……基板載置面、68S2……保護フィルム一端突き当て面、68L……LED退避部、68P……治具ポスト、L1……基板載置面後側長さ、82……スキャナ、83……読取ヘッド、84……ランプ、85……原稿台、86……レール、87……駆動ベルト、88……モータ、90……滑車、92……レンズユニット、93……ミラー、94……ラインセンサ。