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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022175080
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】積層造形装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/20008 20180101AFI20221117BHJP
   G01N 23/20 20180101ALI20221117BHJP
   G21K 5/02 20060101ALI20221117BHJP
   H01J 35/08 20060101ALI20221117BHJP
   H01J 35/14 20060101ALI20221117BHJP
   H01J 35/16 20060101ALI20221117BHJP
   H01J 35/30 20060101ALI20221117BHJP
   B22F 3/105 20060101ALI20221117BHJP
   B22F 3/16 20060101ALI20221117BHJP
   B22F 12/60 20210101ALI20221117BHJP
   B22F 12/90 20210101ALI20221117BHJP
   B22F 10/85 20210101ALI20221117BHJP
【FI】
G01N23/20008
G01N23/20
G21K5/02 X
H01J35/08 E
H01J35/14
H01J35/16
H01J35/30
B22F3/105
B22F3/16
B22F12/60
B22F12/90
B22F10/85
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021081222
(22)【出願日】2021-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】池田 顕夫
(72)【発明者】
【氏名】松田 竜一
(72)【発明者】
【氏名】半田 隆信
(72)【発明者】
【氏名】青井 辰史
(72)【発明者】
【氏名】山本 修作
(72)【発明者】
【氏名】塘中 哲也
【テーマコード(参考)】
2G001
4K018
【Fターム(参考)】
2G001AA01
2G001AA13
2G001BA15
2G001CA01
2G001DA09
2G001HA13
2G001KA03
2G001LA02
2G001SA01
2G001SA29
4K018CA44
4K018EA51
4K018EA60
(57)【要約】
【課題】積層造形された造形物の検査を効率良く行い、積層造形により造形物を形成するのに要する時間を短縮する。
【解決手段】積層造形装置は、造形物の造形面に粉末材料を供給し、供給された粉末材料に粉末材料が溶融する溶融ビームを照射することで、造形物を積層造形する積層造形装置であって、造形面に沿った第一方向に移動しながら、造形面上に粉末材料を均すリコータと、リコータに設けられ、検査用のX線を造形面に照射するため電子ビームをX線に変換する照射ターゲットと、照射ターゲットに電子ビームを照射する電子ビーム源と、リコータに設けられ、照射ターゲットで変換されたX線が照射されて造形面で散乱したX線を検出する検出器と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
造形物の造形面に粉末材料を供給し、供給された前記粉末材料に溶融ビームを照射することで前記粉末材料を溶融させ、前記造形物を積層造形する積層造形装置であって、
前記造形面に沿った第一方向に移動しながら、前記造形面上に前記粉末材料を均すリコータと、
前記リコータに設けられ、電子ビームから変換することによって前記造形面に検査用のX線を照射するX線源と、
前記リコータに設けられ、前記X線源からX線が照射されて前記造形面で散乱した前記X線を検出する検出器と、
を備える積層造形装置。
【請求項2】
前記X線源は、電子ビーム源および照射ターゲットから構成され、電子ビーム源は前記造形面に沿い、かつ前記第一方向に交差する第二方向に沿って、前記造形面に照射する前記電子ビームを走査させ、照射ターゲットは第二方向に沿って配置させることで、X線を走査させる
請求項1に記載の積層造形装置。
【請求項3】
前記電子ビーム源は、前記電子ビームに電界又は磁界を印加することによって、前記電子ビームを前記第二方向に走査させる
請求項2に記載の積層造形装置。
【請求項4】
前記電子ビームを前記第二方向に沿って走査させる走査速度を制御する電子ビーム制御部をさらに備える
請求項2または3に記載の積層造形装置。
【請求項5】
前記電子ビーム制御部は、前記造形面の形状に応じて、前記電子ビームの走査速度を制御する
請求項4に記載の積層造形装置。
【請求項6】
前記電子ビーム制御部は、前記造形面に照射された溶融ビームの照射条件に応じて、前記電子ビームの走査速度を制御する
請求項4または5に記載の積層造形装置。
【請求項7】
前記X線源よりも前記検出器に近い位置に設けられ、前記電子ビーム源から出力された前記電子ビームが照射され、前記造形面に照射するX線へ変換させる照射ターゲットをさらに備える
請求項1から6の何れか一項に記載の積層造形装置。
【請求項8】
前記造形面に照射された前記X線を遮へいし一部を透過させるX線遮へい部材をさらに備える
請求項1から7の何れか一項に記載の積層造形装置。
【請求項9】
前記X線遮へい部材は、前記X線の一部を透過させる複数のピンホールを備える
請求項8に記載の積層造形装置。
【請求項10】
前記X線遮へい部材は、符号化開口を有する
請求項8に記載の積層造形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、積層造形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、積層造形された造形物の検査のため、後方散乱X線システムを備えた構成が開示されている。この構成において、後方散乱X線システムは、エミッタと検出器とを有する。エミッタは、造形物にX線を放射する。造形物に放射されたX線の一部は、造形物の一部を透過した後、X線が造形物に到達した造形物表面から再び造形物外に出る方向(後方)に散乱される。後方散乱したX線は、検出器で受け取られる。検出器で受け取ったX線の量(フォトン量)に基づいて、積層造形された造形物の状態が検査される。
特許文献1に開示された構成において、エミッタおよび検出器は、積層造形された造形物を支持する構築プラットフォームに対し、移動可能に設けられている。エミッタおよび検出器を用いた造形物の検査は、積層造形を行う構築プロセスの間に、エミッタおよび検出器を構築プラットフォーム上に移動させることで実施される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-108730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、後方散乱X線システムでX線を造形物に照射して造形物の検査を行うプロセスと、積層造形を行う構築プロセスとが別々に行われる。つまり、造形物の検査を行うことによって、積層造形を行う構築プロセスが中断される。このため、積層造形により造形物を形成するまでに要する時間が長期化してしまうという課題がある。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、積層造形された造形物の検査を効率良く行い、積層造形により造形物を形成するのに要する時間を短縮することができる積層造形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示に係る積層造形装置は、造形物の造形面に粉末材料を供給し、供給された前記粉末材料に溶融ビームを照射することで前記粉末材料を溶融させ、前記造形物を積層造形する積層造形装置であって、前記造形面に沿った第一方向に移動しながら、前記造形面上に前記粉末材料を均すリコータと、前記リコータに設けられ、検査用のX線を前記造形面に照射するX線源と、前記リコータに設けられ、前記X線源から照射されて前記造形面で散乱した前記X線を検出する検出器と、を備える。
造形面に照射するX線は電子ビームを照射ターゲットに照射することにより発生させる。照射ターゲットは造形面付近に第二方向に沿って設けられ、電子ビームを照射ターゲットに照射するとともに第二方向に走査することによって、第二方向に走査されたX線を得ることができる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の積層造形装置によれば、積層造形された造形物の検査を効率良く行い、積層造形により造形物を形成するのに要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の第1実施形態に係る積層造形装置の概略構成を示す側断面図である。
図2】本開示の実施形態に係る積層造形装置の概略構成を示す平面図である。
図3】本開示の実施形態に係る積層造形装置の検査部の構成を示す側断面図である。
図4】本開示の実施形態に係る検査部における、リコータとともに第一方向に移動するX線照射器で、電子ビームを第二方向に走査させるときの電子ビーム照射位置の変位を示す図である。
図5】本開示の実施形態に係る検査部におけるX線の照射領域を概念的に示す平面図である。
図6】本開示の実施形態に係る検査部におけるX線の照射領域を第一方向から見た断面図である。
図7】本開示の実施形態の第1変形例に係る検査部におけるX線の照射領域を概念的に示す平面図である。
図8】本開示の実施形態の第1変形例に係る検査部におけるX線の照射領域を第一方向から見た断面図である。
図9】本開示の実施形態の第2変形例に係る積層造形装置の検査部の構成を示す側断面図である。
図10】本開示の実施形態に係る第2変形例に係る積層造形装置の検査部における、検出器における散乱X線の照射領域を示す平面図である。
図11】本開示の実施形態の第3変形例に係る積層造形装置の検査部の構成を示す側断面図である。
図12】本開示の実施形態の第3変形例に係る積層造形装置の検査部に備えた符号化開口の一例を示す平面図である。
図13】本開示の第2実施形態に係る積層造形装置において、X線の走査速度を異ならせる一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第一実施形態>
(積層造形装置の構成)
以下、本開示の実施形態に係る積層造形装置について、図1図6を参照して説明する。
図1図2に示すように積層造形装置1Aは、造形部2と、検査部10と、を主に備えている。造形部2は、造形ステージ3と、リコータ4と、溶融ビーム照射部(図示なし)と、を備えている。
【0010】
造形ステージ3は、その上面に、水平面に沿った造形物載置面3fを有している。造形ステージ3は、上下方向Dvに昇降可能に設けられている。造形ステージ3は、予め定められた寸法ずつ、順次下降する。
【0011】
リコータ4は、造形ステージ3の上方に配置されている。リコータ4は、材料供給部(図示なし)から供給される金属等からなる粉末材料Pを、造形物載置面3f上、または造形物載置面3f上に形成された造形物100上に均しながら供給する。リコータ4は、上下方向Dvに直交する水平面に沿った第一方向Daに移動可能に設けられている。リコータ4は、造形ステージ3の造形物載置面3fの上方で、リコータ駆動機構(図示なし)によって、第一方向Daに沿って往復動する。リコータ4は、水平面に沿い、第一方向Daに直交する第二方向Dbに延びている。リコータ4は、第二方向Dbにおいて、造形物載置面3fの全体を横切るように形成されている。リコータ4の下面4bは、水平面に沿っている。リコータ4において、第一方向Daの第一側Da1には、エッジ部4eが形成されている。エッジ部4eは、第二方向Dbから見て、下面4bから上下方向Dvの上方に立ち上がっている。エッジ部4eは、第二方向Dbに延びている。リコータ4は、粉末材料Pを供給する際、造形ステージ3の第一方向Daの第二側Da2から第一側Da1に移動する。造形ステージ3の第一方向Daの第二側Da2には、リコータ4に粉末材料Pを供給する材料供給部(図示なし)が設けられている。リコータ4は、第一方向Daの第二側Da2から第一側Da1に移動し、造形物の端まで到達したのちは反対方向に移動して戻ることで、材料供給部から供給される粉末材料Pを、均しながら供給する。
【0012】
溶融ビーム照射部(図示なし)は、造形物載置面3f上に供給された粉末材料Pに、レーザ光等の溶融ビームを、予め設定された造形物100の形状に合わせたパターンで照射する。造形物載置面3f上に供給された粉末材料Pは、溶融ビームが照射されることで溶融する。造形物載置面3f上で、粉末材料Pが溶融することによって、溶融金属が生成される。溶融金属が凝固すると、造形物載置面3f上に、造形物100を形成する金属層100mが形成される。
【0013】
上記リコータ4による粉末材料Pの供給と、溶融ビーム照射部(図示なし)による溶融ビームの照射と、造形ステージ3の下降と、を繰り返すことで、造形物載置面3f上に、金属層100mが順次積層される。
【0014】
図3に示すように、検査部10は、X線源11と、検出器12と、欠陥検査部50と、を備えている。X線源11、および検出器12は、リコータ4に対して第一方向Daの第一側Da1に設けられている。
X線源11は、電子ビーム源13と、照射ターゲット14と、を備えている。
【0015】
電子ビーム源13は、造形ステージ3上に形成される造形物100の造形面100fに、照射ターゲット14で変換したX線を照射する。造形面100fは、造形ステージ3上に順次積層される各金属層100mの表面である。電子ビーム源13は、いわゆる電子銃であり、真空チャンバ15内に設けられている。真空チャンバ15は、検出器12とともにリコータ4に取り付けられている。真空チャンバ15は、上下方向Dvの上方から下方に向かって第一方向Daの第一側Da1に傾斜して延びている。真空チャンバ15は、第二方向Dbにおいて造形ステージ3の全体を覆うように延びている。真空チャンバ15は中空密閉構造で、その内部が所定の真空度となるように真空引きされている。電子ビーム源13から照射ターゲット14に照射される電子ビームB1は、電子ビーム制御部16Aの制御により、偏向電極(図示なし)による電界、または電磁石(図示なし)による磁界が印加されることで第二方向Dbに偏向する。図4に示すように、電子ビーム制御部16Aは、リコータ4が第一方向Daの第一側Da1に向かって移動している間、電子ビーム源13から照射される電子ビームB1を真空チャンバ15内で第二方向Dbに沿って繰り返し走査させる。
【0016】
図3に示すように、電子ビーム源13は、真空チャンバ15内に設けられた照射ターゲット14に向けて電子ビームB1を照射する。照射ターゲット14は、電子ビーム源13から照射される電子ビームB1をX線に変換し、造形面100fに向けてX線X1を照射する。照射ターゲット14は、真空チャンバ15内の下部に設けられている。照射ターゲット14は、第一方向Daに交差する面に沿って設けられている。照射ターゲット14は、第二方向Dbに沿って連続している。真空チャンバ15の底部には、電子ビーム源13から照射され、照射ターゲット14で変換されたX線X1が透過する透過窓15wが設けられている。照射ターゲット14で変換され、透過窓15wを透過したX線X1は、下方に向かって第一方向Daの第二側Da2に傾斜して進行し、造形面100f上に照射される。電子ビーム源13は、照射ターゲット14に対し、第一方向Daから見て例えば矩形状の範囲に電子ビームB1を照射する。これにより、図3図5に示すように、照射ターゲット14で変換されたX線X1が造形面100f上に照射される照射領域A1は、上方から見て角の丸い矩形状となる。本実施形態において、造形面100f上でX線強度が比較的強く分布する照射領域A1は、第一方向Da、および第二方向Dbの長さLa、Lbがそれぞれ7mmの矩形領域として扱う。
【0017】
図3に示すように、検出器12は、中空箱状で、第二方向Dbから見ると、矩形状の断面を有している。検出器12は、第二方向Dbに延び、第二方向Dbにおいて造形ステージ3の全体を覆うように設けられている。検出器12は、リコータ4の第一方向Daの第一側Da1の端部4aに支持されている。検出器12の一部は、リコータ4の端部4aから第一方向Daの第一側Da1に突出している。
【0018】
検出器12内の上部には、ラインセンサ17が設けられている。ラインセンサ17は、上下方向Dvに直交する面に沿って設けられている。ラインセンサ17は、第一方向Daに所定の幅寸法を有している。ラインセンサ17は、第二方向Dbに連続して延びている。ラインセンサ17は、造形面100fに対して上方に間隔をあけて配置されている。ラインセンサ17は、第一方向Da、および第二方向Dbにそれぞれ配列された複数の検出ピクセル(図示なし)を備えている。ラインセンサ17は、各検出ピクセルで検出されるX線の量(吸収線量、フォトン数)に基づいて、ラインセンサ17に照射されるX線の量(吸収線量、フォトン数)を検出する。
【0019】
検出器12の下面には、X線遮へい部材30Aが設けられている。X線遮へい部材30Aは、板状で、上下方向Dvに直交する面に沿って設けられている。X線遮へい部材30Aは、検出器12と、造形面100fにおける照射領域A1との間に配置されている。X線遮へい部材30Aは、照射領域A1で後方散乱した散乱X線X2の経路上に配置されている。X線遮へい部材30Aは、造形面100fで後方散乱した散乱X線X2を遮へいし一部を透過する。X線ビーム透過部材30Aを透過した散乱X線X2は、ラインセンサ17に到達する。
【0020】
X線遮へい部材30Aは、複数のピンホール31を備えている。ピンホール31は、造形面100fで散乱するX線の照射領域A1よりも小さい。ピンホール31は、例えば直径が0.4mm程度の円形とされている。図5に示すように、ピンホール31は、X線遮へい部材30Aに対し、第二方向Dbに等間隔をあけて複数形成されている。検出したい最小の欠陥サイズ0.1mmとするとき、ピンホール31の径は0.4mm以下とされるのが好ましい。
【0021】
散乱X線X2は、ピンホール31を通ってラインセンサ17に照射される。ラインセンサ17に対する散乱X線X2の照射領域A2は、造形面100fにおける照射領域A1に対応した形状となる。ここで、本実施形態では、X線遮へい部材30Aを、例えば、造形面100fに対する上下方向Dvにおける距離Zと、ラインセンサ17に対する上下方向Dvにおける距離Dとが、同じ(Z=D)となるように配置している。これにより、ピンホール31を通ってラインセンサ17に照射される散乱X線X2の照射領域A2は、造形面100fにおける照射領域A1と同じ面積となる。
【0022】
ここで、第二方向Dbにおけるピンホール31の設置間隔Pbは、造形面100fにおけるX線X1の照射領域A1の第二方向Dbの長さLbに対し、例えば1/2とするのが好ましい(Pb=1/2×Lb)。すると、図5図6に示すように、X線X1を照射した場合に、複数のピンホール31のそれぞれを通ってラインセンサ17に照射される散乱X線X2の照射領域A2が、互いに干渉するのを抑えつつ、第二方向Dbの両側にも形成される。ラインセンサ17で、これら複数の照射領域A2における散乱X線X2のX線量の和を取得することで、ラインセンサ17に到達する散乱X線X2の検出解像度が高まる。
【0023】
ラインセンサ17では、このようにして照射された照射領域A2における散乱X線の量(吸収線量、フォトン数)を検出する。ラインセンサ17は、照射領域A2におけるX線量の情報を、欠陥検査部50に出力する。
【0024】
欠陥検査部50は、ラインセンサ17に照射されたX線の量(吸収線量、フォトン数)を取得する。欠陥検査部50は、取得されたX線量に基づいて、造形面100fにおける欠陥の有無、欠陥の形状を判定する。このとき、周囲の欠陥の無い部分に比較し、欠陥がある部分では、ラインセンサ17で検出されるX線量が低下する。欠陥検査部50では、X線の量(吸収線量、フォトン数)が低下している部分を検出することで、造形面100fに欠陥が生じている部位を検出する。欠陥検査部50は、例えば、周囲の欠陥の無い部分に対するX線の量(吸収線量、フォトン数)の差が、予め設定した閾値以上であるときに、欠陥が存在している、と判定する。
(作用効果)
【0025】
本実施形態では、積層造形装置1Aは、電子ビーム源13、および検出器12をリコータ4に設けている。このため、リコータ4で造形面100f上に粉末材料Pを均すことと並行して、電子ビーム源13から造形面100fにX線を照射し、その散乱X線を検出器12で検出することができる。したがって、積層造形により造形物100を形成する工程を、造形面100fの検査のために中断する必要がない。その結果、積層造形された造形物100の検査を効率良く行い、積層造形により造形物100を形成するのに要する時間を短縮することができる。
【0026】
さらに、積層造形装置1Aは、リコータ4を第一方向Daに移動しながら、電子ビーム源13から照射される電子ビームB1を第二方向Dbに沿って走査させる。この場合、X線X1を造形面100fの第二方向Db全体に一度に照射する場合に比較し、電子ビームB1の照射エネルギーが少なくて済む。これにより、電子ビームB1の照射コストを抑えることができる。
【0027】
さらに、積層造形装置1Aは、電子ビーム源13を、機械的に第二方向Dbに移動させるのではなく、電界または磁界の印加によって第二方向Dbに走査させる。このため、電子ビームB1の走査を短時間で行うことができる。
【0028】
さらに、積層造形装置1Aは、電子ビーム源13よりも検出器12に近い位置に照射ターゲット14を設けている。このため、照射ターゲット14で変換したX線X1が、造形面100fに照射されるまでに拡散されるのを抑えることができる。これにより、造形面100fにX線を集中的に効率良く照射させることができる。したがって、電子ビームB1の出力を抑えることができ、造形面100fの検査を効率良く行うことが可能となる。
【0029】
さらに、積層造形装置1Aは、X線遮へい部材30Aに設置したピンホール31で造形面100fからの散乱X線X2の一部を透過させることによって、造形面100fを高精度に検査することができる。
【0030】
さらに、X線遮へい部材30Aは、複数のピンホール31を備える。これにより、X線遮へい部材30Aの複数のピンホール31を、造形面100fからの散乱X線X2の一部が透過することによって、検出器12に到達するX線量を増やすことができる。これにより、造形面100fの欠陥の検出精度が高まる。
【0031】
(第1実施形態の第1変形例)
上記実施形態において、X線遮へい部材30Aに備える複数のピンホール31の設置間隔Pbを、造形面100fにおける照射領域A1の第二方向Dbの長さLbの1/2としたが、これに限られない。
例えば、図7図8に示すように、X線遮へい部材30Aに備える複数のピンホール31の設置間隔Pbを、造形面100fにおける照射領域A1の第二方向Dbの長さLbの1/4としてもよい。
これにより、X線X1を第二方向Dbに走査させた場合に、複数のピンホール31のそれぞれを通ってラインセンサ17に照射される散乱X線X2の照射領域A2同士が、第二方向Dbで半分ずつ重なり合う。すると、ラインセンサ17の各検出ピクセルでは、互いに隣り合う3つのピンホール31を透過した散乱X線X2が入射されることになる。したがって、X線照射部(図示なし)における散乱X線X2の照射量を減らすことなく、ラインセンサ17で検出されるX線量を2倍に増やすことができる。したがって、造形面100fの表面状態を、より高感度に検出することが可能となる。
【0032】
(第1実施形態の第2変形例)
また、図9に示すように、X線遮へい部材30Aに備える複数のピンホール31を、第二方向Dbだけでなく、第一方向Daにおいても、等間隔で複数設けるようにしてもよい。
複数のピンホール31の第一方向Da、第二方向Dbの設置間隔Pa、Pbを、上記第1変形例と同様、造形面100fにおける照射領域A1の第一方向Da、第二方向Dbの長さLa、Lbの1/4とした場合、図9図10に示すように、複数のピンホール31のそれぞれを通ってラインセンサ17に照射される散乱X線X2の照射領域A2同士が、第一方向Da、第二方向Dbのそれぞれで半分ずつ重なり合う。すると、ラインセンサ17の各検出ピクセルでは、第一方向Da、第二方向Dbのそれぞれで互いに隣り合う3つ(合計9つ)のピンホール31を透過した散乱X線X2が入射される。したがって、電子ビーム源13における電子ビームB1の照射量を増やすことなく、図10に示すように、ラインセンサ17で検出される散乱X線X2の量を、上記第1実施形態に比較して増やすことができる。したがって、造形面100fの表面状態を、より高感度に検出することが可能となる。
【0033】
(第1実施形態の第3変形例)
また、上記実施形態、及び各変形例では、X線遮へい部材30Aに、複数のピンホール31を備えるようにしたが、これに限られない。
例えば、図11図12に示すように、造形面100fで散乱されたX線X2を遮へいし一部を透過するX線遮へい部材30Bに、符号化開口33を備えるようにしてもよい。符号化開口33は、予め定めた規則(符号)にしたがって配置した複数の開口33hを有している。造形面100fの照射領域A1で後方散乱した散乱X線X2は、符号化開口33の複数の開口33hを通して検出器12のラインセンサ17に照射される。ラインセンサ17は、散乱X線X2の各検出ピクセルにおけるX線の量(吸収線量、フォトン数)の分布を、逆演算すると、造形面100fの照射領域A1における造形面100fの表面状態を検出することができる。ここで、符号化開口33の自己相関関数が、δ関数に近いものであれば、その種類(複数の開口33hのレイアウト)は問わない。
【0034】
また、X線遮へい部材30Bの造形面100fに対する上下方向Dvにおける距離をZ、X線遮へい部材30Bのラインセンサ17に対する上下方向Dvにおける距離をD、符号化開口33の第二方向Dbにおける開口33hのピッチをp(図12参照)とし、検出したい造形面100fにおける欠陥の第二方向DbにおけるサイズをΔxとした場合、次式(1)を満足するのが好ましい。
p=D/(D+Z)×Δx …(1)
上式(1)に基づき、X線遮へい部材30Bの造形面100fに対する上下方向Dvにおける距離Zと、ラインセンサ17に対する上下方向Dvにおける距離Dとが、同じ(Z=D)である場合、符号化開口33のピッチpは、検出対象となる造形面100fにおける欠陥のサイズΔxの1/2である必要がある。
【0035】
このように、符号化開口33が、造形面100fからの散乱X線X2の一部を透過させることによって、検出器12に到達するX線量を増やすことができる。符号化開口33は、ピンホール31に比較して開口面積を多くすることができるので、検出器12に到達するX線量をさらに増やすことができる。
【0036】
<第二実施形態>
次に本発明の第二実施形態について図13を参照して説明する。第二実施形態において、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
(積層造形装置の構成)
図3に示すように、本実施形態に係る積層造形装置1Bにおける電子ビーム制御部16Bは、X線源11の電子ビーム源13から照射される電子ビームの制御を行う。電子ビーム制御部16Bは、偏向電極(図示なし)による電界、または電磁石(図示なし)による磁界を印加することで、真空チャンバ15内で第二方向Dbに沿って電子ビームBを走査させる。電子ビーム制御部16Bは、電子ビームBを第二方向Dbに沿って走査させる走査速度を制御する。
【0037】
電子ビーム制御部16Bは、例えば、造形面100fの形状に応じて、電子ビームBの走査速度を制御するのが好ましい。具体的には、図13に示すように、造形面100fの形状が複雑である部分K1では、造形面100fの形状が平坦である部分K2に比較し、電子ビームBの走査速度を遅くするのが好ましい。また、造形物100の形状に基づき、造形物100が形成されない部分K3では、電子ビームBの走査自体を行わないようにしてもよい。造形面100fの形状が複雑である部分K1、平坦である部分K2、造形物100が形成されない部分K3は、例えば、積層造形装置1Bのオペレータや、積層造形装置1Bの動作プログラムを作成するプログラマー等による判断で設定してもよい。また、造形面100fの形状が複雑である部分K1、平坦である部分K2、造形物100が形成されない部分K3の設定は、造形面100fの設計データに基づいて設定するようにしてもよい。
【0038】
また、電子ビーム制御部16Bは、造形面100fに照射された溶融ビームの照射条件に応じて、電子ビームBの走査速度を制御するようにしてもよい。溶融ビームの照射によって造形面100fが形成される部分には、溶融ビームの照射が行われる。これに対し、造形面100fが形成されない部分には、溶融ビームの照射が行われない。また、造形面100fが平坦である部分と、造形面100fの形状が複雑である部分とで、例えば、溶融ビームの移動速度、溶融ビームの出力、ビーム径等の照射条件を異ならせることがある。電子ビーム制御部16Bは、このような溶融ビームの照射条件に応じて、電子ビームBの走査速度を異ならせるようにしてもよい。
(作用効果)
【0039】
本実施形態では、積層造形装置1Bは、電子ビームBを第二方向Dbに沿って走査させる走査速度を制御する電子ビーム制御部16Bを備える。これにより、X線を照射して造形面100fの検査を行うに際し、電子ビームBの走査速度を変化させることができる。電子ビームBの走査速度を変化させると、造形面100fの検査精度を異ならせることができる。
【0040】
さらに、電子ビーム制御部16Bは、前記造形面100fの形状に応じて、前記電子ビームBの走査速度を制御する。これにより、例えば造形面100fの形状が平坦である場合には、電子ビームBの走査速度を高め、造形面100fの形状が複雑である場合には、電子ビームBの走査速度を低める等して、造形面100fの形状に応じ、検査精度と検査効率とを適切なものとすることができる。
【0041】
さらに、電子ビーム制御部16Bは、溶融ビームの照射条件に応じて、電子ビームBの走査速度を制御する。
これにより、例えば、溶融ビームの移動速度、出力、ビーム径等の照射条件に応じて、電子ビームBの走査速度を制御することができる。溶融ビームの照射条件は、例えば造形面100fの形状の複雑さ等に応じて変更される。このため、溶融ビームの照射条件に応じて電子ビームBの走査速度を制御することで、造形面100fの形状に応じ、検査精度と検査効率とを適切なものとすることができる。
【0042】
さらに、積層造形装置1Bは、上記第1実施形態と同様、積層造形された造形物100の検査を効率良く行い、積層造形により造形物を形成するのに要する時間を短縮することができる。
【0043】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0044】
<付記>
各実施形態に記載の積層造形装置1A、1Bは、例えば以下のように把握される。
【0045】
(1)第1の態様に係る積層造形装置1A、1Bは、造形物100の造形面100fに粉末材料Pを供給し、供給された前記粉末材料Pに前記粉末材料Pが溶融する溶融ビームを照射することで、前記造形物100を積層造形する積層造形装置1A、1Bであって、前記造形面100fに沿った第一方向Daに移動しながら、前記造形面100f上に前記粉末材料Pを均すリコータ4と、前記リコータ4に設けられ、検査用のX線X1を前記造形面100fに照射するX線源11と、前記リコータ4に設けられ、前記X線源11から照射されて前記造形面100fで散乱したX線X2を検出する検出器12と、を備える。
【0046】
この積層造形装置1A、1Bは、電子ビーム源13、および検出器12をリコータ4に設けている。このため、リコータ4で造形面100f上に粉末材料Pを均すことと並行して、電子ビーム源13から造形面100fにX線X1を照射し、その散乱X線X2を検出器12で検出することができる。したがって、積層造形により造形物100を形成する工程を、造形面100fの検査のために中断する必要がない。その結果、積層造形された造形物100の検査を効率良く行い、積層造形により造形物を形成するのに要する時間を短縮することができる。
【0047】
(2)第2の態様に係る積層造形装置1A、1Bは、(1)の積層造形装置1A、1Bであって、前記電子ビーム源13は、前記造形面100fに沿い、かつ前記第一方向Daに交差する第二方向Dbに沿って、前記造形面100fに照射する前記電子ビームB1を走査させる。
【0048】
これにより、リコータ4を第一方向Daに移動しながら、電子ビーム源13から照射される電子ビームB1を第二方向Dbに沿って走査させることで、X線を造形面100fの第二方向Db全体に一度に照射する場合に比較し、電子ビームB1の照射エネルギーが少なくて済む。これにより、電子ビームB1の照射コストを抑えることができる。
【0049】
(3)第3の態様に係る積層造形装置1A、1Bは、(2)の積層造形装置1A、1Bであって、前記電子ビーム源13は、前記電子ビームB1に電界又は磁界を印加することによって、前記電子ビームB1を前記第二方向Dbに走査させる。
【0050】
このように、電子ビーム源13を、機械的に第二方向Dbに移動させるのではなく、電界または磁界の印加によって第二方向Dbに走査させることで、電子ビームB1の走査を短時間で行うことができる。
【0051】
(4)第4の態様に係る積層造形装置1Bは、(2)または(3)の積層造形装置1Bであって、前記電子ビームB1を前記第二方向Dbに沿って走査させる走査速度を制御する電子ビーム制御部16Bをさらに備える。
【0052】
これにより、X線を照射して造形面100fの検査を行うに際し、電子ビームB1の走査速度を変化させることができる。電子ビームB1の走査速度を変化させると、造形面100fの検査精度を異ならせることができる。
【0053】
(5)第5の態様に係る積層造形装置1Bは、(4)の積層造形装置1Bであって、前記電子ビーム制御部16Bは、前記造形面100fの形状に応じて、前記電子ビームB1の走査速度を制御する。
【0054】
これにより、例えば造形面100fの形状が平坦である場合には、電子ビームB1の走査速度を高め、造形面100fの形状が複雑である場合には、電子ビームB1の走査速度を低める等して、造形面100fの形状に応じ、検査精度と検査効率とを適切なものとすることができる。
【0055】
(6)第6の態様に係る積層造形装置1Bは、(4)または(5)の積層造形装置1Bであって、前記電子ビーム制御部16Bは、前記造形面100fに照射された溶融ビームの照射条件に応じて、前記電子ビームB1の走査速度を制御する。
【0056】
これにより、例えば、溶融ビームの移動速度、出力、ビーム径等の照射条件に応じて、電子ビームB1の走査速度を制御することができる。溶融ビームの照射条件は、例えば造形面100fの形状の複雑さ等に応じて変更される。このため、溶融ビームの照射条件に応じて電子ビームB1の走査速度を制御することで、造形面100fの形状に応じ、検査精度と検査効率とを適切なものとすることができる。
【0057】
(7)第7の態様に係る積層造形装置1A、1Bは、(1)から(6)の何れか一つの積層造形装置1A、1Bであって、前記電子ビーム源13よりも前記検出器12に近い位置に設けられ、前記電子ビーム源13から出力された前記電子ビームB1が照射され、前記造形面100fに前記電子ビームB1をX線に変換させる照射ターゲット14をさらに備える。
【0058】
これにより、電子ビーム源13よりも検出器12に近い位置に照射ターゲット14を設けると、照射ターゲット14で変換したX線X1が、造形面100fに照射されるまでに拡散されるのを抑えることができる。これにより、造形面100fに電子ビームB1を集中的に効率良く照射させることができる。したがって、電子ビームB1の出力を抑えることができ、造形面100fの検査を効率良く行うことが可能となる。
【0059】
(8)第8の態様に係る積層造形装置1A、1Bは、(1)から(7)の何れか一つの積層造形装置1A、1Bであって、前記造形面100fに照射された前記X線を遮へいし一部を透過させるX線遮へい部材30A、30Bをさらに備える。
【0060】
これにより、X線遮へい部材30A、30Bで造形面100fからの散乱X線X2を遮へいし一部を透過させることによって、造形面100fを高感度で検査することができる。
【0061】
(9)第9の態様に係る積層造形装置1A、1Bは、(8)の積層造形装置1A、1Bであって、前記X線遮へい部材30Aは、前記X線の一部を透過させる複数のピンホール31を備える。
【0062】
これにより、X線遮へい部材30Aの複数のピンホール31を、造形面100fからの散乱X線の一部が透過することによって、検出器12に到達するX線量を増やすことができる。複数のピンホール31の間隔を調整することにより、造形面100fの欠陥の検出精度が高まる。
【0063】
(10)第10の態様に係る積層造形装置1A、1Bは、(8)の積層造形装置1A、1Bであって、前記X線遮へい部材30Aは、符号化開口33を有する。
【0064】
これにより、X線遮へい部材30Aの符号化開口33を、造形面100fからの散乱X線の一部が透過することによって、検出器12に到達するX線量を増やすことができる。符号化開口33は、ピンホール31に比較して開口面積を多くすることができるので、検出器12に到達するX線の量(吸収線量、フォトン数)をさらに増やすことができる。
【符号の説明】
【0065】
1A、1B…積層造形装置
2…造形部
3…造形ステージ
3f…造形物載置面
4…リコータ
4a…端部
4b…下面
4e…エッジ部
10…検査部
11…X線源
12…検出器
13…電子ビーム源
14…照射ターゲット
15…真空チャンバ
15w…透過窓
16A、16B…電子ビーム制御部
17…ラインセンサ
30A、30B…X線遮へい部材
31…ピンホール
33…符号化開口
33h…開口
50…欠陥検査部
100…造形物
100f…造形面
100m…金属層
A1…照射領域
A2…照射領域
B1…電子ビーム
X1…X線
X2…散乱X線
Da…第一方向
Da1…第一側
Da2…第二側
Db…第二方向
Dv…上下方向
K1…造形面の形状が複雑である部分
K2…平坦である部分
K3…造形物が形成されない部分
P…粉末材料
Pa、Pb…設置間隔
D…X線遮へい部材と検出器との距離
Z…X線遮へい部材と造形面との距離
p…ピッチ
Δx…サイズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13