(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022017517
(43)【公開日】2022-01-25
(54)【発明の名称】車両整列情報を特定する方法及び装置、電子機器、路側機器、クラウド制御プラットフォーム、記憶媒体並びにコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
G08G 1/04 20060101AFI20220118BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20220118BHJP
【FI】
G08G1/04 D
G06T7/00 650B
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2021181617
(22)【出願日】2021-11-08
(31)【優先権主張番号】202011521984.X
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】321013266
【氏名又は名称】阿波羅智聯(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Apollo Intelligent Connectivity (Beijing) Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】101, 1st floor, building 1, yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】高 旭
【テーマコード(参考)】
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB13
5H181CC04
5H181DD03
5H181DD04
5H181FF33
5L096BA04
5L096CA04
5L096DA02
5L096HA04
5L096HA11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】正確性を向上できる車両整列情報を特定する方法、装置、電子機器、クラウド制御プラットフォーム、記憶媒体及びコンピュータプログラム製品を提供する。
【解決手段】複数の時刻に撮影された目標車道に対する複数の画像を取得することとS210、複数の画像のうちの各画像に対して、目標車道に位置する少なくとも1台の車両及び少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での走行速度を特定しS230、少なくとも1台の車両の走行速度に基づいて、少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での状態情報を特定することとS250、複数の画像に対して特定された全ての状態情報に基づいて、複数の時刻のうちの第1の時刻での目標車道上の整列車両を特定することとS270、整列車両に基づいて、第1の時刻における目標車道に対する車両整列情報を特定することS290とを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の時刻に撮影された目標車道に対する複数の画像を取得することと、
前記複数の画像のうちの各画像に対して、
前記目標車道に位置する少なくとも1台の車両及び前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像撮影時刻での走行速度を特定し、
前記少なくとも1台の車両の走行速度に基づいて、前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像撮影時刻での状態情報を特定することと、
前記複数の画像に対して特定された全ての状態情報に基づいて、前記複数の時刻のうちの第1の時刻に前記目標車道上の整列車両を特定することと、
前記整列車両に基づいて、前記第1の時刻における前記目標車道に対する車両整列情報を特定することと、を含む、
車両整列情報を特定する方法。
【請求項2】
前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像撮影時刻での状態情報を特定することは、
前記少なくとも1台の車両の状態組合せを特定して、少なくとも2つの状態組合せを得ることであって、各状態組合せが前記少なくとも1台の車両のそれぞれに対する状態を含み、車両の状態が走行状態及び静止状態を含むことと、
前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像撮影時刻での走行速度に基づいて、少なくとも1つの状態組合せにおいて所定の損失関数の値を最小にする目標組合せを特定することにより、前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像撮影時刻での状態情報を得ることと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像撮影時刻での状態情報を特定することは、さらに、
前記目標組合せに基づいて、前記少なくとも1台の車両における、状態情報が第1の所定数の隣接車両の状態情報と異なる車両を含む異常車両を特定することと、
前記異常車両の状態情報を変更することにより、前記異常車両の変更後の状態情報が前記第1の所定数の隣接車両の状態情報と同じになるようにすることと、を含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記所定の損失関数は、下記の式の通りであり、
【数1】
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の時刻のうちの第1の時刻に前記目標車道上の整列車両を特定することは、
前記複数の画像のうち各車両が撮影された少なくとも1つの画像を特定して、前記各車両に対する目標画像とすることと、
前記目標画像に対して特定された前記各車両の状態情報に基づいて、前記各車両の前記第1の時刻における状態情報を初期状態情報として特定することと、
前記複数の画像において前記目標車道に位置する全ての車両の初期状態情報に基づいて、前記全ての車両における整列車両を特定することと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記各車両の前記第1の時刻における状態情報を特定することは、
前記各車両に対する目標画像が複数である場合、前記目標画像に対して特定された前記各車両の複数の状態情報のうち、数が多い状態情報を前記各車両の前記第1の時刻での状態情報とすること、を含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
車両の状態は、走行状態と静止状態を含み、
前記全ての車両における整列車両を特定することは、
前記複数の画像の撮影時刻に基づいて、前記複数の画像において前記目標車道に位置する全ての車両が出現する時間順序を特定することと、
前記時間順序に基づいて前記全ての車両の初期状態情報を早い順に配列し、状態情報シーケンスを得ることと、
前記状態情報シーケンスが連続的な第2の所定数の走行状態を含む場合、前記状態情報シーケンスにおいて前記連続的な第2の所定数の走行状態の前に位置する初期状態情報に対応する車両が前記整列車両であると特定することと、を含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の時刻のうち第1の時刻と第2の時刻との間の時間間隔は、前記目標車道に対する交通信号灯の変化周期、及び前記目標車道の道路状況に関連する、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の時刻における前記目標車道に対する車両整列情報を特定することは、
前記整列車両のうちの各車両の車体長さを特定することと、
前記各車両の車体長さと所定の車間距離に基づいて、前記目標車道の前記第1の時刻での車両整列長さを特定して、前記車両整列情報とすることと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複数の時刻に撮影された目標車道に対する複数の画像を取得するための画像取得モジュールと、
前記複数の画像のうちの各画像に対して、前記目標車道上に位置する少なくとも1台の車両及び前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像撮影時刻での走行速度を特定するための車道車両特定モジュールと、
前記複数の画像のうちの各画像に対して、前記少なくとも1台の車両の走行速度に基づいて、前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像撮影時刻での状態情報を特定するための状態情報特定モジュールと、
前記複数の画像に対して特定された全ての状態情報に基づいて、前記複数の時刻のうちの第1の時刻における前記目標車道上の整列車両を特定するための整列車両特定モジュールと、
前記整列車両に基づいて、前記第1の時刻における前記目標車道に対する車両整列情報を特定するための整列情報特定モジュールと、を含む、
車両整列情報を特定する装置。
【請求項11】
前記状態情報特定モジュールは、
前記少なくとも1台の車両の状態組合せを特定して、少なくとも2つの状態組合せを得るための状態組合せ特定サブモジュールであって、各状態組合せは、前記少なくとも1台の車両のそれぞれに対する状態を含み、車両の状態は、走行状態と静止状態を含む状態組合せ特定サブモジュールと、
前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像撮影時刻での走行速度に基づいて、少なくとも1つの状態組合せにおいて所定の損失関数の値を最小にする目標組合せを特定することにより、前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像撮影時刻での状態情報を得るための目標組合せ特定サブモジュールと、を含む、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記状態情報特定モジュールは、
前記目標組合せに基づいて、前記少なくとも1台の車両における、状態情報が第1の所定数の隣接車両の状態情報と異なる車両を含む異常車両を特定するための異常車両特定サブモジュールと、
前記異常車両の状態情報を変更することにより、前記異常車両の変更後の状態情報が前記第1の所定数の隣接車両の状態情報と同じになるようにするための状態情報変更サブモジュールと、を含む、
請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記所定の損失関数は、下記の式の通りであり、
【数2】
請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記整列車両特定モジュールは、
前記複数の画像のうち各車両が撮影された少なくとも1つの画像を特定して、前記各車両に対する目標画像とするための目標画像特定サブモジュールと、
前記目標画像に対して特定された前記各車両の状態情報に基づいて、前記各車両の前記第1の時刻における状態情報を特定して、初期状態情報とするための初期状態特定サブモジュールと、
前記複数の画像において前記目標車道に位置する全ての車両の初期状態情報に基づいて、前記全ての車両における整列車両を特定するための車両特定サブモジュールと、を含む、
請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記初期状態特定サブモジュールは、前記各車両に対する目標画像が複数である場合、前記目標画像に対して特定された前記各車両の複数の状態情報のうち、数が多い状態情報を前記各車両の前記第1の時刻での状態情報とするためのものである、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
車両の状態は、走行状態と静止状態を含み、
前記車両特定サブモジュールは、
前記複数の画像の撮影時刻に基づいて、前記複数の画像において前記目標車道に位置する全ての車両が出現する時間順序を特定するための順序特定手段と、
前記時間順序に基づいて前記全ての車両の初期状態情報を早い順に配列して、状態情報シーケンスを得るための状態並替手段と、
前記状態情報シーケンスが連続的な第2の所定数の走行状態を含む場合、前記状態情報シーケンスにおいて前記連続的な第2の所定数の走行状態の前に位置する初期状態情報に対応する車両が前記整列車両であると特定するための車両特定手段と、を含む、
請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記複数の時刻のうち第1の時刻と第2の時刻との間の時間間隔は、前記目標車道に対する交通信号灯の変化周期、及び前記目標車道の道路状況に関連する、
請求項10に記載の装置。
【請求項18】
前記整列情報特定モジュールは、
前記整列車両のうちの各車両の車体長さを特定するための車体長さ特定サブモジュールと、
前記各車両の車体長さと所定の車間距離に基づいて、前記目標車道の前記第1の時刻での車両整列長さを特定して、前記車両整列情報とするための整列長さ特定サブモジュールと、を含む、
請求項10に記載の装置。
【請求項19】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリとを含む電子機器であって、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行され得るコマンドが記憶されており、前記コマンドが前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実行することができる、
電子機器。
【請求項20】
請求項19に記載の電子機器を含む路側機器。
【請求項21】
請求項19に記載の電子機器を含むクラウド制御プラットフォーム。
【請求項22】
コンピュータに請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータコマンドを記憶している、非一時的コンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項23】
プロセッサによって実行される時に請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラムを含む、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、画像処理分野に関し、具体的に、インテリジェント交通、コンピュータ視覚とディープラーニング分野に関し、より具体的に、車両整列情報を特定する方法及び装置、電子機器、路側機器、クラウド制御プラットフォーム、記憶媒体並びにコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
情報技術の発展に伴い、インテリジェント態様で交通を管理することにより、交通渋滞現象を軽減し、都市通行効率を増加させることは、各級都市の主要な役割の一つとなる。ここで、車両整列情報を特定することは、交通インテリジェント管理の基礎であり、これによりインテリジェント信号灯の制御解決手段を合理的に制定することができる。
【0003】
関連技術において、車両整列情報を推定する時、カメラ監視範囲外の車両が考慮されないため、整列情報の推定に誤りがあり、精度が低いという技術問題が存在する。
【発明の概要】
【0004】
本願発明は、正確性を向上できる車両整列情報を特定する方法、装置、電子機器、クラウド制御プラットフォーム、記憶媒体及びコンピュータプログラム製品を提供しようとするものである。
【0005】
第1の局面によれば、車両整列情報を特定する方法であって、複数の時刻に撮影された目標車道に対する複数の画像を取得することと、複数の画像のうちの各画像に対して、目標車道に位置する少なくとも1台の車両及び少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での走行速度を特定し、少なくとも1台の車両の走行速度に基づいて、少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での状態情報を特定することと、複数の画像に対して特定された全ての状態情報に基づいて、複数の時刻のうちの第1の時刻に目標車道上の整列車両を特定することと、整列車両に基づいて、第1の時刻における目標車道に対する車両整列情報を特定することと、を含む車両整列情報を特定する方法が提供される。
【0006】
第2の局面によれば、複数の時刻に撮影された目標車道に対する複数の画像を取得するための画像取得モジュールと、複数の画像のうちの各画像に対して、目標車道上に位置する少なくとも1台の車両及び少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での走行速度を特定するための車道車両特定モジュールと、複数の画像のうちの各画像に対して、少なくとも1台の車両の走行速度に基づいて、少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での状態情報を特定するための状態情報特定モジュールと、複数の画像に対して特定された全ての状態情報に基づいて、複数の時刻のうちの第1の時刻における目標車道上の整列車両を特定するための整列車両特定モジュールと、整列車両に基づいて、第1の時刻における目標車道に対する車両整列情報を特定するための整列情報特定モジュールと、を含む車両整列情報を特定する装置が提供される。
【0007】
第3の局面によれば、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリとを含む電子機器であって、記メモリには、少なくとも1つのプロセッサによって実行され得るコマンドが記憶されており、コマンドが少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、少なくとも1つのプロセッサが本願に提供される車両整列情報を特定する方法を実行することができる電子機器が提供される。
【0008】
第4の局面によれば、上述したような電子機器を含む路側機器が提供される。
【0009】
第5の局面によれば、上記したような電子機器を含むクラウド制御プラットフォームが提供される。
【0010】
第6の局面によれば、コンピュータに上述した方法を実行させるためのコンピュータコマンドを記憶している非一時的コンピュータ読取可能な記憶媒体が提供される。
【0011】
第7の局面によれば、プロセッサにより実行されるときに本願が提供する車両整列情報を特定する方法を実現するコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品が提供される。
【0012】
この部分で説明した内容は、本開示の実施例の肝心な又は重要な特徴を表記するためのものでもなく、本開示の範囲を限定するためのものでもないと理解すべきである。本開示の他の特徴は、以下の明細書によって理解し易くなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図面は、本案がよりよく理解されるためのものであり、本願に対する限定を構成しない。
【
図1】
図1は本願の実施例による車両整列情報を特定する方法及び装置、路側機器、並びにクラウド制御プラットフォームの適用シーンの模式図である。
【
図2】
図2は本願の実施例による車両整列情報を特定する方法のフローチャートの模式図である。
【
図3】
図3は本願の実施例による各画像における目標車道上の各車両の各画像撮影時刻での状態情報を特定する原理模式図である。
【
図4】
図4は本願の実施例による第1の時刻における目標車道上の整列車両を特定する原理模式図である。
【
図5】
図5は本願の実施例による全ての車両における整列車両を特定する原理模式図である。
【
図6】
図6は本願の実施例による車両整列情報を特定する方法の原理模式図である。
【
図7】
図7は本願の実施例による車両整列情報を特定する装置の構成ブロック図である。
【
図8】
図8は本願の実施例の車両整列情報を特定する方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に合わせて本開示の例示的な実施例について説明する。その中、理解に役立つように本開示の実施例の各詳細を含み、これらはあくまで例示的なものであると理解すべきである。そのため、当業者は、本開示の範囲及び趣旨から逸脱せずに、ここで説明した実施例に対して、様々な変更や、修正をなし得ることに認識すべきである。同様に、明確及び簡明のために、以下の説明において公知の機能及び構成に対する説明を省略している。
【0015】
本願は、車両整列情報を特定する方法を提供した。この方法では、複数の時刻に撮影された目標車道に対する複数の画像を先に取得する。次に、複数の画像のそれぞれに対して、まず目標車道上に位置する少なくとも1台の車両及び少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での走行速度を特定し、次に少なくとも1台の車両の走行速度に基づいて、少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での状態情報を特定する。次に複数の画像に対して特定された全ての状態情報に基づいて、複数の時刻のうちの第1の時刻における目標車道上の整列車両を特定する。最後に整列車両に基づいて、第1の時刻において目標車道に対する車両整列情報を特定する。
【0016】
以下に、
図1を参照して本願に提供される方法及び装置の適用シーンを説明する。
【0017】
図1は、本願の実施例による車両整列情報を特定する方法及び装置、路側機器、並びにクラウド制御プラットフォームの適用シーンの模式図である。
【0018】
図1に示すように、この実施例の適用シーン100は、例えば、道路110、交通信号灯120、監視機器130、及び道路を走行する車両140を含むことができる。
【0019】
監視機器130は例えばカメラなどであってもよく、道路110を走行する車両140を監視するために用いられる。この監視機器130は、例えば交通信号灯120が設置された道路交差点に設置されて、道路交差点の渋滞情報を監視することができる。交通信号灯120は例えば自動車信号灯であってもよく、道路交差点における複数の車道上の車両の走行に指揮信号を提供するために用いられる。車両140のタイプは、例えば乗用車、カーゴ自動車、バス、トレーラなどの少なくとも一つを含むことができる。
【0020】
本開示の実施例によれば、
図1に示すように、この実施例の適用シーン100は例えば端末装置150をさらに含むことができ、この端末装置150は例えばネットワークを介して監視機器130と通信することにより、監視機器130が連続的に撮影した画像を取得することができる。
【0021】
例示的には、端末装置150は例えば処理機能を有する様々な電子機器であってもよく、ラップトップ型の携帯コンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバ等を含むがそれらに限定されない。この端末機器は、例えば、即時通信類アプリケーションなどのクライアントアプリケーションがインストールされていてもよい。この端末装置150は、取得された画像を処理することにより、交差点を構成するいずれかの車道における車両整列情報を取得することができる。
【0022】
一実施例において、端末装置150は例えば路側機器として車道の両側に設置されてもよく、または交差点のいずれかの方位角に設置されてもよい。別の実施例において、この端末装置150は、例えば、監視機器130を集積することができる。
【0023】
一実施例において、端末装置150は、例えばネットワークを介して交通信号灯120と通信することで、得られた整列情報に基づいて交通信号灯120の時間割当方案を調整することにより、調整後の時間割当方案が道路上の車両の走行需要をより良く満たせるようにし、道路の渋滞状況を効果的に緩和することができる。
【0024】
本開示の実施例によれば、
図1に示すように、この実施例の適用シーン100は、例えばサーバ160をさらに含むことができ、このサーバ160はネットワークを介して端末装置150と通信することができる。このサーバ160は、例えば様々なサービスを提供するサーバであってもよく、例えば、端末装置150におけるクライアントアプリケーションの実行にサポートするバックグラウンド管理サーバ(例に過ぎない)を提供してもよい。サーバ160は、例えばアプリケーションプログラムサーバ、分布式システムのサーバであってもよく、またはブロックチェーンを結合したサーバであってもよい。或いは、サーバは、仮想サーバ又はクラウドサーバなどであってもよい。
【0025】
一実施例において、端末装置150は、例えば取得された画像をサーバ160に送信し、サーバにより画像を処理し、交差点を構成するいずれかの車道における車両の整列情報を取得することができる。端末装置150は、サーバ160からフィードバックされた整列情報に基づいて交通信号灯120の時間割当方案を制定することができ、これにより交通信号灯120の周期変化が道路上の車両の走行需要をより良く満たすことができる。
【0026】
ちなみに、本開示の実施例に提供される車両整列情報を特定する方法は、一般的に端末装置150により実行されてもよく、またはサーバ160により実行されてもよい。これに対応して、本開示の実施例に提供される車両整列情報を特定する装置は、一般的に端末装置150に設置されてもよく、またはサーバ160に設置されてもよい。
【0027】
図1における道路、監視機器、交通信号灯、車両、端末装置及びサーバのタイプ及び数は、単に例示的なものであると、理解されるべきである。必要に応じて、任意のタイプ及び数の道路、監視機器、交通信号灯、車両、端末装置及びサーバを有することができる。
【0028】
以下に、
図1に示された適用シーンに合わせて、
図2~
図6により本願の実施例が提供する車両整列情報を特定する方法について詳細に説明する。
【0029】
図2は本願の実施例による車両整列情報を特定する方法のフローチャートである。
【0030】
図2に示すように、この実施例の車両整列情報を特定する方法200は、例えば操作S210、操作S230、操作S250、操作S270及び操作S290を含むことができる。
【0031】
操作S210において、複数の時刻に撮影された目標車道に対する複数の画像を取得する。
【0032】
本願の実施例によれば、この操作S210は、監視範囲が目標車道を含む監視機器によって所定時間帯内に連続的に撮影された複数の画像を取得することができる。ここで、所定時間帯は、例えば目標車道に指示情報を提供する交通信号灯の変化周期に基づいて設定することができる。例えば、この所定時間帯は、交通信号灯が変化するいずれか1つの周期時間帯であってもよい。或いは、監視機器の撮影頻度に基づいて、監視機器が交通信号灯の変化周期内に取得された複数の画像から、所定の数の画像ごとに1つの画像を抽出し、最終的に抽出された画像を複数の時刻で撮影された目標車道に対する複数の画像とする。
【0033】
本開示の実施例によれば、画像を取得する場合、例えば、交通信号灯が赤信号から青信号に変化する時刻を開始時刻として、監視機器によって所定時間帯内に撮影された複数の画像を取得してもよい。この所定時間帯の長さは、例えば、交通信号灯が青信号の表示を継続する時間帯の長さ以下であってもよい。
【0034】
本開示の実施例によれば、目標車道は、例えば左折車道、直進車道、右折車道、左折兼直進車道、右折兼直進車道のうちのいずれか1つの車道であってもよい。
【0035】
操作S230において、複数の画像のうちの各画像に対して、目標車道上に位置する少なくとも1台の車両及び少なくとも1台の車両のそれぞれの画像撮影時刻での走行速度を特定する。
【0036】
本開示の実施例によれば、複数の画像を取得した後、各画像を画像認識し、各画像において目標車道に位置する車両を認識して取得することができる。ここで、各画像のそれぞれが目標車道だけでなく他の車道を含む場合には、例えばまず画像における車道の間の境界線、及び車道上の指示標識を認識することにより目標車道を特定することができる。そして、目標車道上の車両をさらに認識する。
【0037】
例示的には、各画像を畳み込みニューラルネットワークの入力として、各画像に標定された少なくとも1つの矩形枠の中心位置座標、矩形枠の高さ及び幅を出力して得ることができる。それぞれの矩形枠は、1つの目標車道上の1台の車両に対するものである。上記した目標車道に位置する少なくとも1台の車両を特定する方法は、本開示の理解を容易にするための例示に過ぎず、本開示はこれを限定しないと理解できる。
【0038】
例示的には、画像ごとに少なくとも1台の車両を特定した後、例えば、この画像に対して得られた第1の矩形枠と第2の矩形枠との間で特徴マッチングを行うことにより、同一車両を画定する第1の矩形枠と第2の矩形枠をマッチングして得ることができる。ここで、第2の矩形枠は、複数の画像のうちこの各画像と撮影時刻が隣接する前の画像に対して得られた矩形枠である。その後、第1の矩形枠と第2の矩形枠との中心位置座標値の差分値、及び各画像とそれに隣接する前の画像との撮影時刻との差分値に基づいて、この画定された同一車両の走行速度を特定する。
【0039】
例示的には、各画像において矩形枠で囲まれたある車両に対して、この各画像の前の画像においてマッチングされた矩形枠が見つからないと、このある車両が監視機器の監視範囲内に入ったばかりであると特定することができる。この場合、このある車両の走行速度が所定値であるように設定することができる。この所定値は、実際の需要に応じて設定することができ、例えば、この所定値は0であってもよく、または10km/hより小さい値などであってもよく、本開示はこの所定値の値を限定しない。
【0040】
操作S250において、少なくとも1台の車両の走行速度に基づいて、少なくとも1台の車両の各画像撮影時刻での状態情報を特定する。
【0041】
本開示の実施例によれば、速度閾値を予め設定することができる。各画像において目標車道に位置する車両の走行速度がこの速度閾値より小さいと、この車両の各画像撮影時刻での状態情報が静止状態にあると特定される。そうでない場合には、この車両の各画像撮影時刻での状態情報が走行状態にあると特定される。
【0042】
本開示の実施例によれば、車両の走行速度と速度閾値との比較に基づいて特定された状態情報を初期状態情報とすることができる。そして、各画像上の目標車道に位置する複数の車両の初期状態情報を比較する。ある車両の前の複数の車両の初期状態情報がいずれも走行状態にあれば、このある車両の初期状態情報が静止状態である場合、このある車両の状態情報が走行状態にあると特定する。これによって、特別な原因で走行を停止する車両の車両整列情報への干渉を回避して、最終的に特定された車両整列情報の正確性を向上させることができる。
【0043】
操作S270において、複数の画像に対して特定された全ての状態情報に基づいて、複数の時刻のうちの第1の時刻における目標車道上の整列車両を特定する。
【0044】
本願の実施例によれば、各画像に対して操作S230及び操作S250を実行することにより、各画像において目標車道に位置する全ての車両の撮影時刻での状態情報を得ることができる。
【0045】
本開示の実施例によれば、目標車道に位置して整列によって停止状態にある車両に対して、複数の時刻のうちの少なくとも2つの隣接する時刻においていずれも撮影された状況が存在する。それに対応して、複数の画像に対して特定された全ての状態情報において、1台の車両に対する少なくとも2つの状態情報を含む。この場合、この実施例では、まず全ての状態情報を車両に基づいてグループ化し、複数の状態情報群が得られて、それぞれの状態情報群が1台の車両に対応する。その後、各車両の状態情報群に基づいて、各車両が複数の時刻のうちの第1の時刻において目標車道上の整列車両であるか否かを特定する。
【0046】
例示的には、状態情報群に少なくとも2つの状態情報がある場合、この少なくとも2つの状態情報を対応する時刻に基づいて先から後へソートすることができる。ソートされた状態情報において前のm個の状態情報が静止状態であると、この状態情報群に対応する車両が整列車両であると特定する。ここで、mは2以上の整数である。
【0047】
例示的には、前記した前のm個の状態情報が静止状態である状態情報群に対応する車両を候補整列車両としてもよい。最後に、全ての車両を複数の時刻のうちの最初の出現時刻に基づいて先から後へソートし、ソート後のすべての車両のうち候補整列車両に隣接するn個の車両がいずれも候補整列車両でなければ、この候補整列車両が第1の時刻での整列車両ではないと特定する。このように類推して、候補整列車両のうちの各車両が整列車両であるか否かを特定し、最終的に第1の時刻での目標車道上の整列車両が得られる。
【0048】
この実施例における車両が整列車両であるか否かを特定する方法は、本開示の理解を容易にするための例示に過ぎず、本開示はこれを限定しないと理解できる。
【0049】
本開示の実施例によれば、複数の時刻のうちの隣接する2つの時刻の間の時間間隔は、車両が所定の車速で走行して、監視機器に入る監視範囲から監視機器の監視範囲を出るまでに必要な時間長よりも小さくすべきである。複数の時刻における第1の時刻は、例えば交通信号灯が赤信号から青信号に変化する時刻、即ち目標車道が車両通行禁止状態から車両通行許可状態に変更する時刻であってもよい。
【0050】
操作S290において、整列車両に基づいて、第1の時刻における目標車道に対する車両整列情報を特定する。
【0051】
本開示の実施例によれば、整列車両を特定した後、この整列車両数と所定の長さとの積を第1の時刻における目標車道に対する車両整列情報とすることができる。ここで、所定の長さは、例えば車道を走行する車両タイプ、各タイプの車両が全ての車両を占める割合及び各タイプの車両の車体長さに基づいて設定することができる。
【0052】
本開示の実施例によれば、先に複数の時刻に撮影された複数の画像における車両の状態情報を特定し、複数の画像に対して得られた全ての状態情報に基づいて整列車両を特定することにより、カメラのカバー範囲外に整列した車両の第1の時刻における状態に対する監視を実現することができ、特定された車両整列情報の正確性を向上させることができる。
【0053】
本願の実施例によれば、複数の時刻のうち第1の時刻と第2の時刻との間の時間間隔は、目標車道に対する交通信号灯の変化周期に関連する。ここで、第2の時刻は、例えば複数の時刻のうちの最も遅い時刻であってもよい。この第1の時刻と第2の時刻との間の時間間隔は、例えば、信号機の変化周期と等しくてもよい。或いは、この第1の時刻と第2の時刻との間の時間間隔は、例えば交通信号灯の青信号持続時間と等しくてもよい。
【0054】
本開示の実施例によれば、複数の時刻に撮影された画像を取得する時に、例えば目標車道の道路状況に応じて第1の時刻と第2の時刻との間の時間間隔を柔軟に調整することができる。例えば、目標車道の渋滞が深刻である場合、第1の時刻と第2の時刻との間の時間間隔を大きい値に設定することができ、目標車道の走行がスムーズである場合、第1の時刻と第2の時刻との間の時間間隔を小さい値に設定することができる。この設定によって、目標道路区間の渋滞が深刻になることにより整列車両が長時間に前に走行しない場合に、時間間隔が小さいために整列車両を正確に特定できない状況を回避することができ、これによって特定された車両整列情報の正確性をさらに向上させることができる。
【0055】
図3は本願の実施例による各画像における目標車道上の各車両の各画像撮影時刻での状態情報を特定する原理模式図である。
【0056】
本開示の実施例によれば、少なくとも1台の車両のそれぞれが各画像撮影時刻での状態情報を特定する時に、例えば各画像に対して、この各画像における目標車道上の全ての車両の走行速度を総合して、車両の走行速度に関連する損失関数の最小値を特定することができる。最終的には、この損失関数の最小値に対応する各車両の状態情報が、この各画像の撮影時刻における各車両の状態情報とする。この損失関数の導入によって、特定された車両の状態情報の正確性をある程度向上させることができる。
【0057】
例示的には、車両の状態情報は、所定の数値で示すことができる。例えば、状態情報が走行状態である場合、状態情報を示す所定の数値は、第1の数値であってもよく、状態情報が静止状態である場合、状態情報を示す所定の数値は、第2の数値である。状態情報を特定する場合、まず各画像に対してこの画像における目標車道上の全車両の状態組合せを特定し、少なくとも2つの状態組合せを得ることができる。ここで、それぞれの状態組合せは、少なくとも1台の車両のそれぞれに対する状態を含む。少なくとも2つの状態組合せを得た後、少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像の撮影時刻での走行速度に基づいて、少なくとも1つの状態組合せのうち所定の損失関数の値を最小にする目標組合せを特定することにより、前記少なくとも1台の車両のそれぞれの前記各画像の撮影時刻での状態情報を得ることができる。
【0058】
例示的には、
図3に示す実施例300において、画像における目標車道上の車両が車両310及び車両320を含むときに、車両310の状態情報は、走行状態311が可能となり、静止状態312も可能となり、同様に、車両320の状態情報は、走行状態321が可能となり、静止状態322も可能となる。状態組合せを特定するときに、走行状態311と走行状態321で構成された第1の状態組合せ331、静止状態312と走行状態321で構成された第2の状態組合せ332、走行状態311と静止状態322で構成された第3の状態組合せ333、及び静止状態312と静止状態322で構成された第4の状態組合せ334を得ることができる。理解できるように、この状態組合せの個数は、各画像における目標車道上の車両数に基づいて特定することができる。例えば、状態組合せの個数Sと車両数pとの間の関係は、Sが2のp乗に等しいとなる。4つの状態組合せを得た後、第1の状態組合せ331における各状態情報を示す数値列、車両310の画像撮影時刻での走行速度、及び車両320の画像撮影時刻での走行速度を所定の損失関数340に代入し、所定の損失関数340の第1の値を算出することができる。同様に、第2の状態組合せ332における各状態情報を示す数値列、第3の状態組合せ333における各状態情報を示す数値列、及び第4の状態組合せ334における各状態情報を示す数値列を順次に所定の損失関数340に代入することにより、所定の損失関数340の第2の値、第3の値及び第4の値を得ることができる。その後、第1の値、第2の値、第3の値及び第4の値のうちの最小値を特定し、最小値を得たときに代入された状態組合せを最終的な目標組合せ350とする。
【0059】
例示的に、所定の損失関数は、例えば以下の式で表すことができる。
【0060】
【0061】
ここで、状態情報が走行状態であるときに、状態情報の値はQであり、状態情報が静止状態であるときに、状態情報の値は0である。例示的に、Q及びτは、例えばハイパーパラメータであってもよく、実際の需要に応じてハイパーパラメータの値を設定することができ、本開示はこれを限定しない。一実施例において、Qの値は、例えば1であってもよい。
【0062】
例示的に、所定の損失関数は、例えば以下の式で表すことができる。
【0063】
【0064】
前記実施例の所定の損失関数は、本開示の理解を容易にするための例示に過ぎず、本開示はこれを限定しないと理解できる。実際の需要に応じて、所定の損失関数は、任意の関数であってもよく、または、以上に列挙された損失関数の任意の変形であってもよい。
【0065】
本開示の実施例によれば、目標組合せを得た後に、例えば、実際の状況に基づいて目標組合せにおける状態情報を示す数値列に対して平滑化処理を行うことにより、平滑化処理後に得られた状態情報組合せが実際の状況によりマッチングするようになり、これによって特定された整列車両及び車両整列情報の正確性を向上させることができる。
【0066】
例示的には、まず、目標組合せに基づいて、各画像において目標車道に位置する少なくとも1台の車両における異常車両を特定することができる。異常車両とは、状態情報が第1の所定数の隣接車両の状態情報と異なる車両である。その後、異常車両の状態情報を変更することにより、異常車両の変更後の状態情報は第1の所定数の隣接車両の状態情報と同じになる。
【0067】
一実施例において、目標組合せにおける各状態情報を対応する車両の目標車道上の前後順位に基づいて、各状態情報をソートすることができる。その後に、ソートされた状態情報において隣接する第1の所定数の状態情報と不一致である状態情報を特定する。最後に、この不一致である状態情報に対応する車両を異常車両として特定する。
【0068】
図4は本開示の実施例による第1の時刻における目標車道上の整列車両を特定する原理模式図である。
【0069】
本開示の実施例によれば、全ての画像に対して目標組合せを得た後に、例えば、まず、全ての目標組合せにおいて同一車両に対応する状態情報をまとめて、各車両に対応する状態情報シーケンスを得ることができる。そして、この状態情報シーケンスに基づいて、各車両の初期状態情報を特定する。最後に、全ての車両の初期状態情報に基づいて、車両における整列車両を特定する。このようにすることによって、特定された車両の状態情報を、複数の画像を総合的に考慮したものにすることができ、特定された車両の状態情報の正確性を向上させることができる。
【0070】
例示的には、
図4に示す実施例400において、それぞれの車両に対して、まず複数の画像のうちこの車両が撮影された少なくとも1つの画像を特定して、車両に対する目標画像とすることができる。例えば、車両410に対して、複数の画像420から撮影時刻に従って早い順に配列された目標画像431~433を抽出することができる。この目標画像431~433において、破線枠で囲まれた車両は、車両410である。次に、目標画像に対して特定された各車両の状態情報に基づいて、各車両の第1の時刻における状態情報を特定して、初期状態情報とする。最後に、複数の画像のうち目標車道上に位置する全ての車両の初期状態情報に基づいて、全ての車両における整列車両を特定する。
【0071】
例示的には、各車両の初期状態情報を特定するときに、例えば各車両に対する目標画像が複数である場合、目標画像に対して特定された各車両の複数の状態情報のうち、数が多い状態情報を各車両の第1の時刻での状態情報とすることができる。このようにすることによって、複数の目標画像に対して特定された状態情報の平滑化処理を実現することができるので、特定された車両状態情報の正確性をある程度向上させて、特定された整列情報の正確性を向上させることができる。例えば、目標画像431に対して特定された車両410の状態情報が静止状態441であり、目標画像432に対して特定された車両410の状態情報が静止状態442であり、目標画像433に対して特定された車両410の状態情報が走行状態443であれば、初期状態情報450が静止状態であると特定することができる。
【0072】
例示的には、各車両の初期状態情報を特定するときに、例えば、複数の目標画像に基づいて特定された複数の状態情報を、対応する目標画像の撮影時刻に基づいて早い順にソートすることができる。次に、ソートされた複数の状態情報に基づいて、前のm個の状態情報が一致するか否かを特定し、一致すれば、この一致する状態情報を初期状態情報とする。そうでなければ、車両の初期状態情報が走行状態であると特定する。
【0073】
本開示の実施例によれば、全ての車両の初期状態情報を得た後、初期状態情報が静止状態である車両を第1の時刻での整列車両とすることができる。
【0074】
図5は本開示の実施例による全ての車両における整列車両を特定する原理模式図である。
【0075】
本開示の実施例によれば、全ての車両の初期状態情報を得た後、まず、複数の画像の撮影時刻に基づいて、複数の画像において目標車道に位置する全ての車両が出現する時間順序を特定することができる。次に、時間順序に基づいて全ての車両の初期状態情報を早い順に配列し、状態情報シーケンスを得る。最後に、状態シーケンスが連続的な第2の所定数の走行状態を含む場合、状態シーケンスにおいて連続的な第2の所定数の走行状態の前に位置する初期状態情報に対応する車両が整列車両であると特定する。
【0076】
例示的には、車両の複数の目標画像に対する複数の撮影時刻の平均値を車両の出現時刻とすることができる。または、複数の目標画像のうち撮影時刻が最も早い画像を先に特定し、この画像の撮影時刻を車両の出現時刻とすることができる。このような場合に、複数の車両の出現時刻が同じであると、画像認識によって得られた矩形枠を照合して、大きい矩形枠で画定された車両を出現時刻が早い車両に設定することができる。
【0077】
例示的には、
図5に示す実施例500に示すように、複数の画像において目標車道に位置する車両は、6台の車両を含み、この6台の車両は、出現する時間順に配列して車両511~車両516を含む。これらの車両511~車両516の状態情報を対応する車両の出現する時間順に配列した後、状態情報シーケンス{静止状態521,静止状態522,走行状態523,静止状態524,走行状態525,走行状態526}を得ることができる。
この状態情報シーケンスは、数値で示されると、数値列530{0,0,1,0,1,1}を
得ることができる。第2の所定数が1である場合、行列車両が静止状態521と静止状態522に対応する車両、すなわち車両511と車両512であると特定することができる。第2の所定数が2である場合、整列車両540が静止状態521、静止状態522、走行状態523及び静止状態524に対応する車両、すなわち車両511、車両512、車両513及び車両514であると特定することができる。
【0078】
理解できるように、第2の所定数は実際の需要に応じて設定することができ、本開示はこれを限定しない。一実施例において、整列状態で個別車両が非自動車道又は目標車道両側の車道を占用して追い越した後に再び目標車道に入り、車速が大きいことによってこの車両に対して得られた状態情報が正確ではないことを回避するために、この実施例は、第2の所定数を2以上の値に設定することができる。
【0079】
本開示の実施例によれば、整列車両を得た後、例えば先に整列車両のうちの各車両の車体長さを特定することができる。次に、各車両の車体長さに基づいて目標車道の第1の時刻での車両整列長さを特定し、これを車両整列情報とする。
【0080】
例示的に、整列車両のうちの各車両の車体長さを特定するときに、まず所定の分類モデルを利用して各車両のタイプを特定することができる。次に予め構築された車両タイプ及び車体長さの対照テーブルに基づいて、各車両の車体長さを特定する。ここで、所定の分類モデルは、例えばロジスティック回帰ニューラルネットワークモデルなどであってもよい。ここで、車両の間に一定の車間距離を保持する必要があることを考慮したので、予め構築された対照テーブルにおいて、車体長さに実際の車体長さよりも大きい値を割り当てることができる。各車両の車体長さを得た後、全ての整列車両の車体長さの和を車両整列長さとすることができる。
【0081】
本開示の実施例によれば、整列車両を得た後、例えばまず整列車両のうちの各車両の車体長さを特定することができる。その後に各車両の車体長さと所定の車間距離に基づいて、目標車道の第1の時刻での車両整列長さを特定して、車両整列情報とする。この実施例において車両の車体長さを特定する方法は、前記した実施例の方法と同様である。各車両の車体長さを得た後、まず整列車両の車体長さの和、および所定の車間距離と整列車両の数との積を特定し、最後に車体長さの和と積との和を車両整列長さとすることができる。
【0082】
この実施例は、整列車両のうちの各車両の車体長さに基づいて車両整列長さを特定することにより、関連技術において最後の整列車両の位置のみに基づいて整列長さを特定することに比べて、最後の整列車両の位置の位置決めが正確でないことによって整列長さが不正確であるという問題を回避することができ、これによって特定された行列長さの精度を向上させることができる。
【0083】
図6は本開示の実施例による車両整列情報を特定する方法の原理模式図である。
【0084】
本開示の実施例によれば、
図6に示すように、この実施例に係る車両整列情報を特定する方法600は、操作S610~操作S630を含むことができる。
【0085】
操作S610において、車両状態を推定する。この操作では、まず取得された複数の画像における1枚目の画像を識別し、1枚目の画像における目標車道に位置する各車両の速度及び位置611を得ることができる。複数の画像のうちの2枚目の画像を識別し、2枚目の画像における目標車道に位置する各車両の速度及び位置621を得る。これによって類推して、複数の画像のうちの各画像に対する車両の速度及び位置を得ることができる。その後、1枚目の画像における各車両の速度、及び全ての状態情報組合せを所定の損失関数630に代入し、1枚目の画像における各車両の状態情報を示す値が、静止状態613を示す0又は走行状態614を示す1であると特定する。同様に、所定の損失関数630によって、2枚目の画像における各車両の状態情報を示す値が、静止状態623を示す0又は走行状態624を示す1であることを得ることができる。これによって類推して、各画像に対して含まれる各車両状態情報を示す値を得ることができる。これによって各画像に対して、含まれる各車両の状態情報を示す数値シーケンス640を得ることができる。
【0086】
操作S620において、整列車両を推定する。この操作は、例えば、操作S621~操作S623を含むことができる。操作S621において、各画像に対する数値シーケンス640に対して平滑化処理を行い、調整後の数値シーケンスを得る。これと同時に、複数の数値シーケンス640に基づいて、各車両の第1の時刻での初期状態情報を特定し、各車両の初期状態情報を示す数値を各車両の監視機器の監視範囲内に出現する時間順に応じてソートし、全ての車両の状態情報に対する数値シーケンスを得る。操作S622において、全ての車両の状態情報に対する数値シーケンスにおいて、先端に配列された静止状態を示す状態情報の数を統計する。操作S623において、先端が静止状態を示す状態情報に対応する車両を整列車両として、整列車両の数を特定する。
【0087】
操作S630において、整列情報を推定する。この操作は、操作S631~操作S632を含むことができる。操作S631において、整列車両を得た後、異なるタイプの車両の車体アプリオリ長さを取得する。その後、操作S632を実行し、異なるタイプの車両の車体アプリオリ長さに基づいて、整列車両のうちの各車両の車体長さを特定し、この各車両の車体長さに基づいて車両整列長さを特定する。この車両整列長さを車両整列情報として、この車両整列情報を交通信号灯の変化規則を制定する参考とすることができる。
【0088】
この実施例に係る車両整列情報を特定する方法は、複数の時刻に撮影された複数の画像に基づいて整列情報を特定することで、時間を利用してより多くの空間情報を取得することができ、監視機器が感知した目標車道上の車両数を向上させることで、特定された車両整列情報の正確性を向上させることができる。これを基に、交通信号灯の制御を効果的に計画することができる。テストによって分かるように、この方法では、特定された整列長さの誤差率を14%程度低下させることができる。
【0089】
図7は本開示の実施例による車両整列情報を特定する装置の構成ブロック図である。
【0090】
図7に示すように、この実施例に係る車両整列情報を特定する装置700は、画像取得モジュール710、車道車両特定モジュール730、状態情報特定モジュール750、整列車両特定モジュール770、及び整列情報特定モジュール790を含むことができる。
【0091】
画像取得モジュール710は、複数の時刻に撮影された目標車道に対する複数の画像を取得するためのものである。一実施例において、画像取得モジュール710は、例えば前述した操作S210を実行するために用いられてもよく、ここで説明を繰り返さない。
【0092】
車道車両特定モジュール730は、複数の画像のうちの各画像に対して、目標車道上に位置する少なくとも1台の車両及び少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での走行速度を特定するために用いられる。一実施例において、車道車両特定モジュール730は、例えば前記した操作S230を実行するために用いられてもよく、ここで説明を繰り返さない。
【0093】
状態情報特定モジュール750は、複数の画像のうちの各画像に対して、少なくとも1台の車両の走行速度に基づいて、少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻における状態情報を特定するために用いられる。一実施例において、状態情報特定モジュール750は、例えば前記した操作S250を実行するために用いられてもよく、ここで説明を繰り返さない。
【0094】
整列車両特定モジュール770は、複数の画像に対して特定された全ての状態情報に基づいて、複数の時刻のうちの第1の時刻における目標車道上の整列車両を特定するために用いられる。一実施例において、整列車両特定モジュール770は、例えば前記した操作S270を実行するために用いられてもよく、ここで説明を繰り返さない。
【0095】
整列情報特定モジュール790は、整列車両に基づいて、第1の時刻における前記目標車道に対する車両整列情報を特定するために用いられる。一実施例において、整列情報特定モジュール790は、例えば前記した操作S290を実行するために用いられてもよく、ここで説明を繰り返さない。
【0096】
本開示の実施例によれば、状態情報特定モジュール750は、例えば状態組合せ特定サブモジュールと目標組合せ特定サブモジュールを含むことができる。状態組合せ特定サブモジュールは、少なくとも1台の車両の状態組合せを特定し、少なくとも2つの状態組合せを得るために用いられ、各状態組合せは少なくとも1台の車両のそれぞれに対する状態を含み、車両の状態は走行状態と静止状態を含む。目標組合せ特定サブモジュールは、少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での走行速度に基づいて、少なくとも1つの状態組合せにおいて所定の損失関数の値を最小にする目標組合せを特定することにより、少なくとも1台の車両のそれぞれの各画像撮影時刻での状態情報を得るために用いられる。
【0097】
本開示の実施例によれば、状態情報特定モジュールは、さらに異常車両特定サブモジュールと状態情報変更サブモジュールを含む。異常車両特定サブモジュールは、目標組合せに基づいて、少なくとも1台の車両における異常車両を特定するために用いられ、異常車両とは、状態情報が第1の所定数の隣接車両の状態情報と異なる車両を含む。状態情報変更サブモジュールは、異常車両の状態情報を変更することにより、異常車両の変更後の状態情報が第1の所定数の隣接車両の状態情報と同じになるようにするために用いられる。
【0098】
本開示の実施例によれば、上記所定の損失関数は、以下の通りである。
【0099】
【0100】
本開示の実施例によれば、整列車両特定モジュールは、目標画像特定サブモジュール、初期状態特定サブモジュール、及び車両特定サブモジュールを含む。目標画像特定サブモジュールは、複数の画像において各車両が撮影された少なくとも1つの画像を特定して、各車両に対する目標画像とすることに用いられる。初期状態特定サブモジュールは、目標画像に対して特定された各車両の状態情報に基づいて、各車両の第1の時刻における状態情報を特定して、初期状態情報とするために用いられる。車両特定サブモジュールは、複数の画像において目標車道に位置する全ての車両の初期状態情報に基づいて、全ての車両における整列車両を特定するために用いられる。
【0101】
本開示の実施例によれば、初期状態特定サブモジュールは、各車両に対する目標画像が複数である場合、目標画像に対して特定された各車両の複数の状態情報のうち、数が多い状態情報を各車両の第1の時刻での状態情報とするために用いられる。
【0102】
本開示の実施例によれば、車両の状態は、走行状態と静止状態を含む。車両特定サブモジュールは、順序特定手段と、状態並替手段と、車両特定手段とを含む。順序特定手段は、複数の画像の撮影時刻に基づいて、複数の画像において目標車道に位置する全ての車両が出現する時間順序を特定するために用いられる。状態並替手段は、時間順序に基づいて全ての車両の初期状態情報を早い順に配列して、状態情報シーケンスを得るために用いられる。車両特定手段は、状態情報シーケンスが連続的な第2の所定数の走行状態を含む場合、状態情報シーケンスにおいて連続的な第2の所定数の走行状態の前に位置する初期状態情報に対応する車両が整列車両であると特定するために用いられる。
【0103】
本開示の実施例によれば、複数の時刻において第1の時刻と第2の時刻との間の時間間隔は、目標車道に対する交通信号灯の変化周期、及び目標車道の道路状況に関連する。
【0104】
本開示の実施例によれば、整列情報特定モジュールは、車体長さ特定サブモジュールと整列長さ特定サブモジュールとを含む。車体長さ特定サブモジュールは、整列車両のうちの各車両の車体長さを特定するために用いられる。整列長さ特定サブモジュールは、各車両の車体長さと所定の車間距離に基づいて、目標車道の第1の時刻での車両整列長さを特定して、車両整列情報とするために用いられる。
【0105】
本願の実施例によれば、本願は、電子機器、読取可能な記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品をさらに提供した。
【0106】
図8は、本開示の実施例を実施するための例示電子機器800を示す模式的ブロック図である。電子機器は、様々な形式のデジタルコンピュータ、例えば、ラップトップ型コンピュータと、デスクトップコンピュータと、ワークベンチと、パーソナル・デジタル・アシスタントと、サーバと、ブレードサーバと、大型コンピュータと、他の適宜なコンピュータとを表す旨である。電子機器は、様々な形式の移動装置、例えば、パーソナル・デジタル・アシスタントと、携帯電話と、スマートフォンと、ウェアラブル機器と、他の類似する計算装置とを表してもよい。本文に示す部品と、それらの接続及び関係と、それらの機能とは単に例示であり、本文で説明した及び/又は要求した本開示の実現を限定することを意図しない。
【0107】
図8に示すように、機器800は、計算手段801を含み、それはリードオンリーメモリ(ROM)802に記憶されたコンピュータプログラム又は記憶ユニット808からランダムアクセスメモリ(RAM)803にロードされたコンピュータプログラムに基づいて,各種の適宜な動作及び処理を実行することができる。RAM803には、機器800の操作に必要な各種のプログラム及びデータが記憶されてもよい。計算手段801、ROM802、およびRAM803は、バス804を介して接続される。入力・出力(I/O)インターフェース805もバス804に接続される。
【0108】
機器700における複数の部品は、I/Oインターフェース805に接続され、キーボード、マウスなどの入力手段806と、各種タイプのディスプレイ、スピーカなどの出力手段807と、磁気ディスク、光ディスクなどの記憶手段808と、ネットワークカード、モデム、無線通信送受信機などの通信手段809とを含む。通信手段809は、機器800がインターネットといったコンピュータネットワーク及び/又は各種電気通信ネットワークを介して他の機器と情報・データをやりとりすることが可能にする。
【0109】
計算手段801は、各種の処理及び計算能力を有する汎用及び/又は専用処理コンポーネントであってもよい。計算手段801の幾つかの例示は、中央処理ユニット(CPU)と、図形処理ユニット(GPU)と、各種の専用の人工知能(AI)計算チップと、各種の機器学習モデルアルゴリズムを実行する計算ユニットと、デジタル信号プロセッサ(DSP)と、任意の適宜なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどを含むが、これらに限られない。計算手段801は、前文で説明した各方法及び処理、例えば車両整列情報を特定する方法を実行する。例えば、幾つかの実施例において、車両整列情報を特定する方法は、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよく、それが機器読取可能な媒体、例えば記憶手段808に有形的に含まれる。幾つかの実施例において、コンピュータプログラムの一部又は全部がROM802及び/又は通信手段809を介して機器800上にロード及び/又はインストールされ得る。コンピュータプログラムがRAM803にロードされ、計算手段801によって実行される時に、前文で説明した車両整列情報を特定する方法の1つ又は複数のステップを実行することができる。選択的に、他の実施例において、計算手段801が他の任意の適宜な方式を介して(例えば、ファームウェアを介して)交通を制御する方法を実行するように配置される。
【0110】
本文で以上に説明したシステム及び技術の各種実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、専用集積回路(ASIC)、専用標準製品(ASSP)、システム・オン・チップのシステム(SOC)、負荷プログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組合せで実現され得る。これらの各種実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実行されることを含んでもよく、この1つ又は複数のコンピュータプログラムが、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上に実行及び/又は解釈されてもよく、このプログラマブルプロセッサは専用又は汎用プログラマブルプロセッサであり、記憶システムと、少なくとも1つの入力装置と、少なくとも1つの出力装置とから、データ及びコマンドを受信し、データ及びコマンドをこの記憶システム、この少なくとも1つの入力装置、及びこの少なくとも1つの出力装置に転送してもよい。
【0111】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組合せによって書かれてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されて、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行される時にフローチャート及び/又はブロック図に規定された機能・操作が実施されるようにしてもよい。プログラムコードは、完全に機器上に実行されてもよいし、部分的に機器上に実行されてもよく、独立ソフトウェアパッケージとして部分的に機器上に実行され且つ部分的に遠隔機器上に実行され、或いは完全に遠隔機器又はサーバ上に実行される。
【0112】
本開示のコンテキストにおいて、機器読取可能な媒体は、有形的な媒体であってもよく、それが、コマンド実行システム、装置又は機器に使用され、又はコマンド実行システム、装置又は機器と組合せて使用されるプログラムを含み、或いは記憶してもよい。機器読取可能な媒体は、機器読取可能な信号媒体や、機器読取可能な記憶媒体であってもよい。機器読取可能な媒体は、電子的なもの、磁性的なもの、光学的なもの、電磁的なもの、赤外のもの、又は半導体システム、装置又は機器、或いは上記内容の任意の適宜な組合せを含むが、これらに限られない。機器読取可能な記憶媒体のより具体的な例示は、1つ又は複数のラインによる電気接続、携帯コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学的記憶デバイス、磁気的記憶デ
バイス、又は上記内容の任意の適宜な組合せを含む。
【0113】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータでここで説明したシステム及び技術を実施してもよく、このコンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及び指向装置(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、このキーボード及びこの指向装置によって、入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置は、ユーザとのインタラクションを提供するためのものであってもよく、例えば、ユーザに提供するフィードバックは、任意の形式のセンサーフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形式(声入力、語音入力、又は触覚入力を含む)でユーザからの入力を受信してもよい。
【0114】
ここで説明したシステム及び技術は、バックグラウンド部品を含む計算システム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェア部品を含む計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンド部品を含む計算システム(例えば、グラフィカル・ユーザー・インターフェース又はネットワークブラウザを有するユーザコンピュータ、ユーザはこのグラフィカル・ユーザー・インターフェース又はこのネットワークブラウザを介してここで説明したシステム及び技術の実施形態とインタラクションすることができる)、又はこのようなバックグラウンド部品、ミドルウェア部品、或いはフロントエンド部品の任意の組合せを含む計算システムで実施されてもよい。任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介してシステムの部品を相互に接続してもよい。通信ネットワークの例示は、ローカルエリアネットワーク(LAN)と、広域ネットワーク(WAN)と、インターネットとを含む。
【0115】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバとを含んでもよい。クライアントとサーバとは、一般的に互いに離れて、且つ通常に通信ネットワークを介してインタラクションする。相応するコンピュータで実行されるとともに、互いにクライアント-サーバの関
係を有するコンピュータプログラムによって、クライアントとサーバとの関係を形成する。
【0116】
以上の電子機器に基づいて、本開示は、前記の電子機器を含む路側機器をさらに提供する。この路側機器は、例えば、通信部品等を含んでもよい。電子機器は、通信部品と一体に集積されてもよく、別体に設置されてもよい。電子機器は、感知機器(例えば路側の監視機器)のデータを取得し、データ計算を行うことができる。ここで、取得されたデータは、例えば画像やビデオなどを含むことができ、行われたデータ計算は、例えば画像とビデオに対して画像認識、目標追跡等の処理を行うことであってもよい。
【0117】
以上の電子機器に基づいて、本開示は、前記の電子機器を含むクラウド制御プラットフォームをさらに提供する。このクラウド制御プラットフォームは、クラウドで処理を実行することができ、含まれる電子機器が、感知機器(例えば道路両側の監視機器)のデータを取得し、データ計算を行うことができる。ここで、取得されたデータは、例えば画像やビデオなどを含むことができ、行われたデータ計算は、例えば画像とビデオに対して画像認識、目標追跡等の処理を行うことであってもよい。一実施例において、クラウド制御プラットフォームは、例えば、車両・道路協同管理プラットフォーム、エッジ計算プラットフォーム、クラウド計算プラットフォーム、中心システム、クラウドサーバなどと称してもよい。
【0118】
上述した具体的な実施形態は、本開示の保護範囲に対する限定を構成しない。当業者は、設計要求や他の要因に応じて、さまざまな修正、組合、サブ組合及び置換を行うことができると理解すべきである。本開示の趣旨及び原則の範囲内になされた任意の修正、等価な置換、改進などは、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。
【0119】
上記に示した様々な形式のフローを利用して、ステップを並び替え、追加又は削除することができると理解すべきである。例えば、本開示に記載された各ステップは、並行に実行されてもよいし、順に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよく、本開示が開示した技術案が所望する結果を実現できる限り、本文はここで限定しない。