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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022175535
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】コップ類洗浄機
(51)【国際特許分類】
   A47L 17/00 20060101AFI20221117BHJP
【FI】
A47L17/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021082015
(22)【出願日】2021-05-14
(71)【出願人】
【識別番号】521208077
【氏名又は名称】マダン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111349
【弁理士】
【氏名又は名称】久留 徹
(72)【発明者】
【氏名】新井 史朗
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082GG02
(57)【要約】
【課題】コップ類の外面についても均一に綺麗にすることができるとともに、コンパクトな構造で、かつ、低コストでコップ類を洗浄することができるようにしたコップ類洗浄機を提供する。
【解決手段】コップやグラスなどのコップ類7を洗浄するコップ類洗浄機1において、コップ類7の内面71に接触する内側洗浄部材2と、当該内側洗浄部材2を回転させる電動ドリル3aと、当該内側洗浄部材2の回転中心を中心とする円筒状に設けられ、前記コップ類7の外面72に接触する外側洗浄部材4と、当該外側洗浄部材4の外側に設けられ、前記回転による水の飛散を防止する飛散防止カバー5とを設ける。飛散防止カバー5を内側洗浄部材2と一体的に回転させる場合は、飛散防止カバー5の下端部分に、水の飛散を防止するための水受部53を設けるようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コップやグラスなどのコップ類を洗浄するコップ類洗浄機において、
コップ類の内面に接触する内側洗浄部材と、
当該内側洗浄部材を回転させる回転機構と、
当該内側洗浄部材の回転中心を中心とする円筒状に設けられ、前記コップ類の外面に接触する外側洗浄部材と、
当該外側洗浄部材の外側に設けられ、前記回転による水の飛散を防止する飛散防止カバーと、
を設けるようにしたことを特徴とするコップ類洗浄機。
【請求項2】
前記外側洗浄部材が、前記回転機構によって前記内側洗浄部材と一体的に回転するものである請求項1に記載のコップ類洗浄機。
【請求項3】
前記外側洗浄部材を回転不能に固定して設けた請求項1に記載のコップ類洗浄機。
【請求項4】
前記外側洗浄部材が、前記飛散防止カバーに内接するように設けられ、
当該飛散防止カバーの円周状端部に、前記外側洗浄部材の円周状端部から中心側に向けて屈曲し、前記外側洗浄部材からの水の飛散を防止する水受部を設けるようにしたことを特徴とする請求項2に記載のコップ類洗浄機。
【請求項5】
前記飛散防止カバーに、コップ類の取手を差し込むためのスリット部を設けるようにした請求項3に記載のコップ類洗浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コップやグラスなどの円筒状の食器(以下、「コップ類」と称する)を洗浄するコップ類洗浄機に関するものであり、より詳しくは、コップやグラスの内面と外面を同時に洗浄できるようにしたコップ類洗浄機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、飲食店などにおいては、ビール、ワインなどの酒類が提供されているが、その際に提供されるコップやグラスなどを綺麗にしておくことが、店舗の品格を保つ重要な要素の一つとされている。
【0003】
このような、コップやグラスを綺麗にする方法として、手で洗浄する方法や、皿などと一緒に高温水を噴射して洗浄する洗浄機を使用する方法などがあるが、手で洗浄する方法では時間がかかり、奥底まで手が届かない場合がある。一方、高温水を噴射して洗浄する洗浄機を使用する場合、スポンジやブラシなどで洗浄する場合に比べて、汚れの落ち具合が劣り、また、更に時間がかかってしまう。
【0004】
これに対して、コップ類に特化した食器洗浄機であって、コップ類にスポンジやブラシなどを押し当てて洗浄するようにしたコップ類洗浄機が提案されている。
【0005】
例えば、下記の特許文献1には、図8に示すように、コップ類の内面を洗浄する内側回転ブラシ61と、コップの外面を洗浄する複数本の外側回転ブラシ62と、これらの外側回転ブラシ62からの水の飛散を防止するカバー63などを備えたコップ類洗浄機が提案されている。このような装置を用いれば、内側回転ブラシ61にコップを差し込んで、コップの内面にブラシを押し当てて内面を洗浄することができるとともに、コップの外側の複数本の外側回転ブラシ62で、外面を洗浄することもできるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開昭54-168062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような構造では、次のような問題がある。
【0008】
すなわち、上記特許文献1のコップ類洗浄機は、コップ類の外側の複数本の外側回転ブラシ62によってコップ類の外面を洗浄するようになっているため、外側回転ブラシ62に接触しない部分については洗浄することができない。そのため、コップを手で回転させながら、洗浄していかなければならない。
【0009】
また、上記特許文献1では、複数本の外側回転ブラシ62を回転させるためのプーリー64などを設ける必要があるため、機構が複雑になり、またコストも掛かってしまう。
【0010】
さらには、上記特許文献1の構造では、外側回転ブラシ62から少し隙間を空けた外側に円筒状のカバー63を設けるようにしているため、カバー63までの寸法が大きくなってしまい、作業スペースが狭い厨房においては、このような装置が邪魔になってしまう。
【0011】
そこで、本発明は上記課題を解決するために、コップ類の外面についても均一に洗浄することができるとともに、コンパクトな構造で、かつ、低コストでコップ類を洗浄することができるようにしたコップ類洗浄機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、コップやグラスなどのコップ類を洗浄するコップ類洗浄機において、コップ類の内面に接触する内側洗浄部材と、当該内側洗浄部材を回転させる回転機構と、当該内側洗浄部材の回転中心を中心とする円筒状に設けられ、前記コップ類の外面に接触する外側洗浄部材と、当該外側洗浄部材の外側に設けられ、前記回転による水の飛散を防止する飛散防止カバーとを設けるようにしたものである。
【0013】
このように構成すれば、外側洗浄部材が円筒状なっているため、コップ類の外面全てに外側洗浄部材を押し当てることができ、コップ類の外面を均一に綺麗にすることができるようになる。
【0014】
また、このような発明において、前記外側洗浄部材を、前記回転機構によって前記内側洗浄部材と一体的に回転させるようにする。
【0015】
このように構成すれば、外側洗浄部材をコップ類の外周方向に沿って回転させることで、よりコップ類の外面を綺麗にすることができ、また、内側洗浄部材と同じ回転数で回転するため、内面と外面の洗浄状態を同じにすることができる。
【0016】
もしくは、前記外側洗浄部材を回転不能に設けるようにすることもできる。
【0017】
このように構成すれば、コップ類を挿し込む際や引き抜く際に、コップ類の外面に外側洗浄部材を押し当てて上下方向に洗浄することができるようになる。
【0018】
さらに、前記外側洗浄部材を、前記飛散防止カバーに内接するように設け、当該飛散防止カバーの円周状端部に、前記外側洗浄部材の円周状端部から中心側に向けて屈曲し、前記外側洗浄部材からの水の飛散を防止する水受部を設けるようにする。
【0019】
このように構成すれば、外側洗浄部材を飛散防止カバーに内接して設けているため、外側洗浄部材から水を飛散させるようなことがなく、また、飛散防止カバーの下端部に水受部を設けているため、そこから滴下した水が外部に飛散するようなこともなくなる。
【0020】
また、前記飛散防止カバーに、コップ類の取手を差し込むためのスリット部を設けるようにする。
【0021】
このように構成すれば、取手のあるビールジョッキなどのような食器についても、そのビールジョッキを挿し込んだり、引き抜いたりすることで外面を洗浄することができるようになる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、コップやグラスなどのコップ類を洗浄するコップ類洗浄機において、コップ類の内面に接触する内側洗浄部材と、当該内側洗浄部材を回転させる回転機構と、当該内側洗浄部材の回転中心を中心とする円筒状に設けられ、前記コップ類の外面に接触する外側洗浄部材と、当該外側洗浄部材の外面に設けられ、前記回転による水の飛散を防止する飛散防止カバーとを設けるようにしたので、コップ類の外面全てに外側洗浄部材を押し当てることができ、コップ類の外面を均一に綺麗にすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第一の実施の形態におけるコップ類洗浄機の概要を示す図
図2】同形態における内側洗浄部材を示す図
図3】同形態における飛散防止カバーと外側洗浄部材を示す図
図4】飛散防止カバーと外側洗浄部材にスリット部を設けた状態を示す図
図5】他の実施の形態における飛散防止カバーと外側洗浄部材を示す図
図6】第二の実施の形態における飛散防止カバーと外側洗浄部材を示す図
図7】他の実施の形態における飛散防止カバーを示す図
図8】従来例におけるコップ類洗浄機
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
まず、この実施の形態におけるコップ類洗浄機1は、コップ類7の内面71と外面72にスポンジやブラシ(以下、スポンジとまとめて称する)などを押し当てて洗浄できるようにしたものであって、図1に示すように、コップ類7の内面71に押し当ててコップ類7の内面71を洗浄する内側洗浄部材2と、この内側洗浄部材2を回転させる回転機構3と、前記内側洗浄部材2の回転中心を中心とする円筒状に設けられ、コップ類7の外面72に接触してコップ類7の外面72を洗浄する外側洗浄部材4と、内側洗浄部材2や外側洗浄部材4の回転による水の飛散を防止する飛散防止カバー5などを備えて構成される。そして、第一の実施の形態では、その外側洗浄部材4を回転しないように設けておき、コップ類7を挿し込む際や、引き抜く際に、外側洗浄部材4をコップ類7の外面72全てに押し当てて上下方向に洗浄できるようにしたものである。以下、第一の実施の形態におけるコップ類洗浄機1について詳細に説明する。
【0026】
まず、内側洗浄部材2は、コップ類7の内面71を洗浄するものであって、大きさの異なるコップ類7も洗浄できるように、厚みのあるスポンジ21などを備えてなる。このスポンジ21は、図2に示すように、回転軸22に取り付けられるようになっており、その回転軸22を回転させることによって、回転軸22と一体的に回転できるようになっている。なお、スポンジ21については、コップ類の洗浄によって汚れて交換が必要になる場合がため、回転軸22をU字状に構成しておき、そのスリット部23に軸方向に扁平状のスポンジ21を挿入して交換できるようにしている。なお、図2においては、スリット部23に圧縮して差し込まれたスポンジ21を縦長方向に切断した断面図を示している。
【0027】
この内側洗浄部材2を回転させる回転機構3は、モーターなどを備えて構成されるものであって、好ましくは、ハンディ―タイプのもので構成される。このようなハンディ―タイプの回転機構3としては、例えば、バッテリーを内蔵し(もしくは、AC電源に接続され)、また、回転軸22に対してハンドル32を離れた位置に設けた電動ドリル3aなどを用いることができる。このような電動ドリル3aを用いれば、市販品を用いることでコストを安くすることができるとともに、電動ドリル3aの回転部分に対してハンドル32が離れた位置に設けられているため、洗浄時における回転による反動を軽い力で抑えることができるというメリットがある。そして、このような電動ドリル3aの先端に設けられた六角形状をなす工具挿入口31に、内側洗浄部材2の回転軸22の六角形状の取付端部24を挿入し、内側洗浄部材2を回転させるようにしている。
【0028】
一方、外側洗浄部材4は、図3に示すように、内側洗浄部材2の回転軸22を中心とする円筒状に構成されるものであって、大きさの異なるコップ類7の外面72を洗浄できるように、ある程度厚みのあるスポンジなどによって構成される。この外側洗浄部材4は、内側洗浄部材2の回転による水の飛散を防止する飛散防止カバー5の内面に取り付けられており、これによって、その飛散防止カバー5を用いて外側洗浄部材4の膨らみを抑えてコップ類7を外から押圧し、その外面72を洗浄できるようにしている。
【0029】
この飛散防止カバー5は、樹脂などによって構成される円筒状のものであって、内側洗浄部材2の回転による水の飛散を防止するとともに、外側洗浄部材4の膨らみを防止できるように構成される。この飛散防止カバー5は、この実施の形態においては、内側洗浄部材2の回転軸22に対して遊離して設けられており、これによって、内側洗浄部材2と一体的に回転しないようになっている。このとき、飛散防止カバー5の上端部分については、電動ドリル3aに装着された内側洗浄部材2の回転軸22からの水の飛散を防止できるように、回転軸22を覆う小径の軸カバー51を設けてもよく(図3参照)、あるいは、図5に示すように、軸カバー51を設けることなく、小径部分を切除するようにしてもよい。また、このように回転しないように飛散防止カバー5を設ける場合、ビールジョッキなどのような取手を有するコップ類を洗浄する場合、その取手が邪魔になるため、その取手を避けるためのスリット部52を設けるようにしてもよい(図4参照)。また、このようなスリット部52を飛散防止カバー5に設ける場合、その内面に設けられた外側洗浄部材4にスリット部41を設けておき、これによって、取手も洗浄できるようにする。
【0030】
次に、このように構成されたコップ類洗浄機1の使用方法について説明する。
【0031】
まず、このコップ類洗浄機1を使用する場合、内側洗浄部材2の回転軸22のU字状のスリット部23に、スポンジ21などを挿し込み、そのスポンジ21などに洗浄剤を染み込ませる。
【0032】
また、外側洗浄部材4についても、同様に、洗浄剤を染み込ませる。
【0033】
そして、電動ドリル3aの工具挿入口31に飛散防止カバー5の上側の開口部分を位置させ、その状態で、工具挿入口31に内側洗浄部材2の取付端部24を装着させる。このとき、飛散防止カバー5や外側洗浄部材4については、内側洗浄部材2の回転軸22に対して遊離して設けられることになり、手で飛散防止カバー5を保持することで、飛散防止カバー5を回転させないようにすることができる。
【0034】
そして、このように組み立てられたコップ類洗浄機1を使用する場合、コップ類7の飲口側から内側洗浄部材2を挿し込み、底に当たるまで挿入する。一方、外側洗浄部材4については、コップ類7の外面72を覆うように挿し込んでいき、また、ビールジョッキなどのように取手が存在する場合は、その取手をスリット部52に挿し込ませるようにする。すると、その挿し込みの動作によって、外側洗浄部材4がコップ類7の外面72を払拭し、コップ類7の外面72を洗浄することができるようになる。
【0035】
そして、このようにコップ類洗浄機1を挿し込んだ後、飛散防止カバー5を保持した状態で、回転機構3を作動させて内側洗浄部材2を回転させ、コップ類7の内面71を洗浄する。このとき、コップ類7の飲口からはみ出た内側洗浄部材2の上方部分からは、回転動作によって水が飛散することになるが、飛散防止カバー5によって、その飛散を防止することができるとともに、その飛散した洗浄剤が、外側洗浄部材4に付着し、その洗浄剤を使って外面72を洗浄することができるようになる。また、このように内側洗浄部材2を回転させる際、その回転摩擦によって電動ドリル3aが反対側に回転しようとするが、ハンドル32が回転中心と離れた位置に存在しているため、その回転による反動を軽い力で抑えることができるようになる。
【0036】
そして、内側洗浄部材2の回転による内面71の洗浄が終わった際、そのコップ類洗浄機1を引き抜く。すると、その引き抜きの動作によって、外側洗浄部材4がコップ類の外面72に払拭することになり、外面72を洗浄することができるようになる。そして、そのコップ類7に付着した洗剤を水で流して拭き取り、保管する。
【0037】
<第二の実施の形態>
【0038】
次に、第二の実施の形態について、図6を用いて説明する。上述の第一の実施の形態では、飛散防止カバー5や外側洗浄部材4を回転させないようにしたが、この第二の実施の形態では、飛散防止カバー5と外側洗浄部材4とを一体的に回転させるようにしたものである。以下、第二の実施の形態について説明する。
【0039】
この実施の形態における内側洗浄部材2と回転機構3は、第一の実施の形態と同じ構成であるため、説明を省略する。
【0040】
一方、飛散防止カバー5は、内側洗浄部材2の回転軸22と一体的に回転し、これに伴って、その飛散防止カバー5の内側に設けられた外側洗浄部材4も一体的に回転するようになっている。この飛散防止カバー5を一体的に回転させる場合、内側洗浄部材2の回転軸22に、外方向に向けて立設した突起25を設けておき、また、これに対応して、飛散防止カバー5の上部に設けられた軸カバー51に、その突起25を嵌合させるための開口部54を設けて嵌合させ、飛散防止カバー5を回転軸22と一体的に回転させるようにする。この突起25は、軸カバー51よりも僅かに大きく構成されており、樹脂で構成された軸カバー51に突起25を押し込んで開口部54に嵌合させる。
【0041】
なお、このように飛散防止カバー5も回転させるようにした場合、その飛散防止カバー5から滴下した水が下端部の縁から飛び散ってしまう。このため、この実施の形態では、飛散防止カバー5の下端部に、中心方向に向けて屈曲させた水受部53を設けるようにしている。この水受部53は、外側洗浄部材4から滴下した水を受け取ることができるようにしたもので、遠心力によって、その水を飛散防止カバー5の内面側に押し付けて、下方への滴下を防止できるようにしている。
【0042】
次に、このように構成されたコップ類洗浄機1の使用方法について説明する。
【0043】
まず、このコップ類洗浄機1を使用する場合、内側洗浄部材2の回転軸22のU字状のスリット部23に、スポンジ21などを挿し込み、そのスポンジ21などに洗浄剤を染み込ませる。
【0044】
また、外側洗浄部材4についても、同様に、洗浄剤を染み込ませる。
【0045】
そして、内側洗浄部材2の回転軸22の突起25を、飛散防止カバー5の開口部54に嵌合させ、それぞれを一体化させた状態で、電動ドリル3aの工具挿入口31に取り付ける。
【0046】
そして、このように組み立てられたコップ類洗浄機1を使用する場合、コップ類7の飲口側から内側洗浄部材2を挿し込み、底に当たるまで挿入する。一方、外側洗浄部材4については、コップ類7の外面72を覆うように挿し込んでいく。
【0047】
そして、このようにコップ類洗浄機1を挿し込んだ後、電動ドリル3aを作動させて内側洗浄部材2の回転軸22を回転させ、コップ類7の内面71を洗浄し、また、その回転軸22と一体的に回転する外側洗浄部材4でコップ類7の外面72を洗浄する。
【0048】
このとき、飛散防止カバー5も一体的に回転するため、下端部分から垂れた水が飛散するようになるが、水受部53でその垂れた水を受けることができるため、水の飛散を防止することができるようになる。また、外側洗浄部材4と内側洗浄部材2が同じ回転数で回転するため、コップ類7の内面71と外面72を同じ状態で綺麗にすることができる。
【0049】
そして、内側洗浄部材2や外側洗浄部材4の回転による内面71の洗浄が終わった際、そのコップ類洗浄機1を引き抜き、水を拭き取って保管する。
【0050】
このように上記実施の形態によれば、コップ類7を洗浄するコップ類洗浄機1において、コップ類7の内面71に接触する内側洗浄部材2と、当該内側洗浄部材2を回転させる電動ドリル3aと、当該内側洗浄部材2の回転中心を中心とする円筒状に設けられ、前記コップ類7の外面72に接触する外側洗浄部材4と、当該外側洗浄部材4の外側に設けられ、前記回転による水の飛散を防止する飛散防止カバー5とを設けるようにしたので、コップ類7の外面72を全面的に綺麗にすることができるようになる。
【0051】
また、第一の実施の形態では、外側洗浄部材4を内側洗浄部材2と遊離して設けるようにしているため、コップ類洗浄機1の挿し込み時や引き抜き時に、その摺動によって外面を洗浄することができるようになる。
【0052】
また、第二の実施の形態では、外側洗浄部材4も内側洗浄部材2と一体的に回転させて洗浄させるようにしているため、内面71と外面72を同じ綺麗さを有するように洗浄することができる。また、飛散防止カバー5の下端部に水受部53を設けているため、水の飛散を防止することができるようになる。
【0053】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
【0054】
例えば、上記実施の形態では、ハンディータイプのコップ類洗浄機1を例に挙げて説明したが、据え置きタイプのものであってもよい。
【0055】
また、上記第一の実施の形態では、内側洗浄部材2の回転軸22に対して遊離するように飛散防止カバー5を設けるようにしたが、飛散防止カバー5を電動ドリル3aに固定できるようにしてもよい。
【0056】
さらに、上記第二の実施の形態では、飛散防止カバー5からの水の飛散を防止するために、水受部53を設けるにようにしたが、これに限らず、飛散防止カバー5の上方(電動ドリル3a側)を大径とし、下方を小径としたテーパー状に設けて水の飛散を防止するようにしてもよい。このように構成すれば、回転による遠心力によって、垂れた水が上方に上がっていき、下端部分からの水の飛散を防止することができるようになる。また、このようなテーパー部55を構成する場合、図7に示すように、飛散防止カバー5の下方側にのみ、このようなテーパー部55を設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0057】
1・・・コップ類洗浄機
2・・・内側洗浄部材
3・・・回転機構(電動ドリル)
4・・・外側洗浄部材
5・・・飛散防止カバー
52・・・スリット部
53・・・水受部
7・・・コップ
71・・・内面
72・・・外面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8