(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022175590
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】光学部材固定装置及び投影装置
(51)【国際特許分類】
G03B 21/14 20060101AFI20221117BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20221117BHJP
G02B 7/00 20210101ALI20221117BHJP
【FI】
G03B21/14 E
G03B21/14 A
G03B21/00 D
G02B7/00 F
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021082134
(22)【出願日】2021-05-14
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三浦 航平
【テーマコード(参考)】
2H043
2K203
【Fターム(参考)】
2H043AE17
2H043AE23
2K203FA07
2K203FA44
2K203FA45
2K203FA54
2K203GA22
2K203GA37
2K203GA39
2K203GA40
2K203HA03
2K203HB28
2K203KA07
2K203KA78
2K203MA11
2K203MA35
(57)【要約】
【課題】光学部材を確実に固定すると共に組立性も良い光学部材固定装置及び投影装置を提供する。
【解決手段】光学部材固定装置300は、光学部材である第二反射ミラー145の第1面である前面145aと当接する第1当接部310、及び、第二反射ミラー145の第2面である上端縁面145cと当接する第2当接部320を備える光学ケース61と、第二反射ミラー145を第1当接部310に向けて付勢する第1弾性部351、及び、第1弾性部351と接続して第二反射ミラー145を第2当接部320に向けて付勢する第2弾性部352を備える固定部材350と、を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学部材の第1面と当接する第1当接部、及び、前記光学部材の第2面と当接する第2当接部を備えるケースと、
前記光学部材を前記第1当接部に向けて付勢する第1弾性部、及び、前記第1弾性部と接続して前記光学部材を前記第2当接部に向けて付勢する第2弾性部を備える固定部材と、
を有することを特徴とする光学部材固定装置。
【請求項2】
前記第2弾性部は、前記第1弾性部と弾性的に接続することを特徴とする請求項1に記載の光学部材固定装置。
【請求項3】
前記固定部材は、板金部材により一体的に形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学部材固定装置。
【請求項4】
前記ケースは、前記第1弾性部が挿入されるガイド溝部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の光学部材固定装置。
【請求項5】
前記第2弾性部は、前記ケースに取り付けられるカバー部材と前記光学部材との間に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の光学部材固定装置。
【請求項6】
前記第1弾性部は、前記光学部材と対向する前記ケースの部位と当接するホルダ当接部と、前記光学部材と当接する第1光学部材当接部と、を備え、前記ホルダ当接部と前記第1光学部材当接部とは弾性的に接続することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の光学部材固定装置。
【請求項7】
前記第2弾性部は、前記ケースに取り付けられるカバー部材と当接するカバー部材当接部と、前記光学部材と当接する第2光学部材当接部と、を備え、前記カバー部材当接部と前記第2光学部材当接部とは弾性的に接続することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の光学部材固定装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7の何れかに記載の光学部材固定装置を含む光源装置と、
を有することを特徴とする投影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学部材固定装置及び投影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の光学部材が収納される光学ケース等のホルダやケースに対して光学部材を固定する光学部材固定装置が提案されている。例えば、特許文献1に示す投影装置では、光学部材であるミラーと当接する当接部が光学ケースに設けられ、該ミラーは、板バネにより背面側から当接部に向けて付勢される。そして、光学ケースの開口部に取り付けられるカバー部材により、ミラーの上面側の側縁が覆われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光学部材をカバー部材で覆うだけでは、投影装置に強い衝撃が加わった際に光学部材の位置ズレが生じることがある。カバー部材と光学部材との間に別の保持構造を備えると、光学部材の組立性が悪くなることが懸念される。
【0005】
本発明は、光学部材を確実に固定すると共に組立性も良い光学部材固定装置及び投影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の光学部材固定装置は、光学部材の第1面と当接する第1当接部、及び、前記光学部材の第2面と当接する第2当接部を備えるケースと、前記光学部材を前記第1当接部に向けて付勢する第1弾性部、及び、前記第1弾性部と接続して前記光学部材を前記第2当接部に向けて付勢する第2弾性部を備える固定部材と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、光学部材を確実に固定すると共に組立性も良い光学部材固定装置及び投影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る投影装置の機能回路ブロックを示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る投影装置の内部構造を示す平面模式図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る投影装置における光源装置を下側から見た分解斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る光学部材固定装置を示す図であり、第二反射ミラーを
図2のP方向から見て光学ケースの底面を上側にして一部を断面とした正面図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る光学部材固定装置を示す、
図4のV-V断面図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る光学ケースの第二反射ミラー配置部を示す図であり、(a)は下方から見た平面図であり、(b)は下方から見た斜視図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る固定部材を示す図であり、(a)は第2弾性部側から見た斜視図であり、(b)は屈曲部側から見た斜視図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る光学部材固定装置を組み立てる様子を示す、固定部材を光学ケースに挿入し始めた状態の図であり、(a)は
図4に相当する正面図であり、(b)は
図5に相当する断面図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る光学部材固定装置を組み立てる様子を示す、固定部材を光学ケースに取り付けた図であり、(a)は
図4に相当する正面図であり、(b)は
図5に相当する断面図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る光学部材固定装置の組み立てにおけるカバー部材を取り付ける過程を示す、
図5の断面図に相当する要部拡大断面図であり、(a)はカバー部材と第2弾性部が当接し始めた状態を示し、(b)は光学ケースの開口部にカバー部材が取り付けられた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について述べる。
図1は、投影装置10の機能回路ブロック図である。投影装置制御部は、画像変換部23と制御部38とを含むCPU、入出力インターフェース22を含むフロントエンドユニット、表示エンコーダ24と表示駆動部26とを含むフォーマッタユニットを備える。入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバスSBを介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に出力される。
【0010】
また、表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶した上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
【0011】
表示駆動部26は、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜のフレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動する。投影装置10は、光源装置60から出射された光線束を、導光光学系を介して表示素子51に照射することにより、表示素子51の反射光で光画像を形成し、投影光学系220を介して図示しないスクリーン等の被投影体に画像を投影表示する。なお、この投影光学系220の可動レンズ群235は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動を行うことができる。
【0012】
また、画像圧縮/伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体であるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行う。さらに、画像圧縮/伸長部31は、再生モード時にメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長し、画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力する。よって、画像圧縮/伸長部31は、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の出力を行うことができる。
【0013】
制御部38は、投影装置10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成される。
【0014】
キー/インジケータ部37は、筐体に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成される。キー/インジケータ部37の操作信号は、制御部38に直接送出される。また、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36でコード信号に復調されて制御部38に出力される。
【0015】
制御部38はシステムバスSBを介して音声処理部47と接続されている。音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させる。
【0016】
制御部38は、光源制御回路41を制御している。光源制御回路41は、画像生成時に要求される所定波長帯域の光が光源装置60から出射されるように、光源装置60の励起光照射装置の動作を個別に制御する。
【0017】
さらに、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43に光源装置60等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から冷却ファン280の回転速度を制御させている。また、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43にタイマー等により投影装置10本体の電源オフ後も冷却ファン280の回転を持続させる、あるいは、温度センサによる温度検出の結果によっては投影装置10本体の電源をオフにする等の制御も行う。
【0018】
次に、この投影装置10の内部構造について述べる。
図2は、投影装置10の内部構造を示す平面模式図である。ここで、投影装置10の筐体は、略箱状に形成されて、図示しない上面パネル及び下面パネルと、正面パネル12、背面パネル13、右側パネル14及び左側パネル15を備える。なお、以下の説明においては、投影装置10における左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とは投影装置10のスクリーン側方向及び光線束の進行方向に対しての前後方向を示す。
【0019】
投影装置10は、右側パネル14と背面パネル13が交差する角部近傍に設けられる冷却ファン280の背面パネル13側に電源回路基板285が設けられる。また、図示しないが、光学ケース61の上面には、制御回路基板が設けられる。右側パネル14の後方には、電源回路基板285と接続される電源コネクタが設けられる。左側パネル15の後方には、制御回路基板と接続する各種の入出力コネクタ部が設けられる。なお、光学ケース61(ケース)は、後述するが、有底状に形成され、底部が上面側に配置され、下面側に開口部61aが配置される。
図2は、光学ケース61の底部を省略して上面側から見た平面図としている。
【0020】
光源装置60は、投影装置10の略中央に設けられ、赤色波長帯域光の光源である赤色光源装置120と、緑色波長帯域光の光源である緑色光源装置80と、青色波長帯域光の光源である青色光源装置であると共に励起光源でもある励起光照射装置70と、を備える。緑色光源装置80は、励起光照射装置70と、蛍光板装置100により構成される。光源装置60は、導光光学系140を有する。導光光学系140は、緑色波長帯域光及び青色波長帯域光及び赤色波長帯域光の光線束を合わせて、各色波長帯域の光線束を同一光路上に導光する。
【0021】
励起光照射装置70は、光学ケース61の略中央後側に配置される。励起光照射装置70は、背面パネル13と光軸が平行になるよう配置された複数の半導体発光素子を備える。本実施形態の半導体発光素子は、青色波長帯域光を発する複数の青色レーザダイオード71である。各青色レーザダイオード71には、青色レーザダイオード71からの出射光の指向性を高めて平行光に変換するコリメータレンズ73が一体的に取り付けられている。これら青色レーザダイオード71は、保持プレート74に固定される。保持プレート74には、2行4列で合計8個の青色レーザダイオード71が設けられる。
【0022】
また、励起光照射装置70は、反射ミラー群76、集光レンズ77、拡散板78を備える。反射ミラー群76は、右側から左側に出射された各青色レーザダイオード71からの出射光の光軸を後側から前側、すなわち、集光レンズ77に向けて略90度変換する。集光レンズ77の前側に配置される拡散板78は、反射ミラー群76で反射して集光レンズ77により集光された各青色レーザダイオード71からの出射光を予め定められた拡散角度で拡散する。励起光照射装置70は、保持プレート74の背面側でヒートパイプ79と接続される。ヒートパイプ79は、第1ヒートシンク281と接続される。複数の青色レーザダイオード71は、第1ヒートシンク281により冷却される。
【0023】
赤色光源装置120は、光学ケース61における励起光照射装置70の前側に設けられる。赤色光源装置120は、青色レーザダイオード71の光線束と光軸が平行となるように配置された赤色光源121と、赤色光源121からの出射光を集光する集光レンズ群125と、を備える。この赤色光源121は、赤色波長帯域光を出射する半導体発光素子である赤色発光ダイオードである。赤色光源装置120は、赤色光源装置120が出射する赤色波長帯域光の光軸が、蛍光板101から出射される緑色波長帯域光の光軸と交差するように配置される。赤色光源装置120の背面側は、ヒートパイプ129と接続される。ヒートパイプ129は、第2ヒートシンク282と接続される。発光ダイオードである赤色光源121は、第2ヒートシンク282により冷却される。
【0024】
緑色光源装置80を構成する蛍光板装置100は、蛍光板101、モータ110、入射側の集光レンズ群117を備える。蛍光板101は、励起光照射装置70からの出射光の光軸と直交するように配置された蛍光ホイールである。この蛍光板101はモータ110により回転駆動する。集光レンズ群117は、励起光照射装置70から出射される励起光の光線束を蛍光板101に集光する。
【0025】
蛍光板101には、図示しないが、蛍光発光領域と拡散透過領域とが周方向に並設されている。蛍光発光領域は、青色レーザダイオード71から出射された青色波長帯域光を励起光として受けて、励起された緑色波長帯域の蛍光を出射する。拡散透過領域は、青色レーザダイオード71からの出射光を拡散透過する。拡散透過した出射光は、光源装置60の青色波長帯域光として出射される。
【0026】
導光光学系140は、第一ダイクロイックミラー141、第一反射ミラー143、集光レンズ146、第二ダイクロイックミラー148、集光レンズ149、第二反射ミラー145、集光レンズ147を有する。第一ダイクロイックミラー141は、励起光照射装置70から出射される青色波長帯域光及び蛍光板101から出射される緑色波長帯域光と、赤色光源装置120から出射される赤色波長帯域光とが交差する位置に配置される。第一ダイクロイックミラー141は、青色波長帯域光及び赤色波長帯域光を透過し、緑色波長帯域光を反射する。第一ダイクロイックミラー141が反射した緑色波長帯域光の光軸は、集光レンズ149に向かう左側パネル15方向に90度変換される。従って、第一ダイクロイックミラー141を透過した赤色波長帯域光の光軸は、第一ダイクロイックミラー141により反射された緑色波長帯域光の光軸と一致する。
【0027】
集光レンズ149は、第一ダイクロイックミラー141の左側に配置される。第一ダイクロイックミラー141を透過した赤色波長帯域光及び第一ダイクロイックミラー141により反射された緑色波長帯域光は、共に集光レンズ149に入射する。第二ダイクロイックミラー148は、集光レンズ149の左側であって、集光レンズ147の後側に配置される。第二ダイクロイックミラー148は、赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光を反射し、青色波長帯域光を透過する。従って、集光レンズ149で集光された赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光は、第二ダイクロイックミラー148によって反射されて、光軸が後側に90度変換される。第二ダイクロイックミラー148の後側には、集光レンズ173が配置される。第二ダイクロイックミラー148により反射された赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光は、集光レンズ173に入射する。
【0028】
第一反射ミラー143は、蛍光板101を透過した青色波長帯域光の光軸上に配置される。第一反射ミラー143は、青色波長帯域光を反射して、この青色波長帯域光の光軸を左側に90度変換する。集光レンズ146は、第一反射ミラー143の左側に配置される。また、第二反射ミラー145は、集光レンズ146の左側に配置される。第二反射ミラー145は、第一反射ミラー143により反射されて、集光レンズ146により集光された青色波長帯域光の光軸を、後側に90度変換する。集光レンズ147は、第二反射ミラー145の後側に配置される。第二反射ミラー145により反射された青色波長帯域光は、集光レンズ147を介して第二ダイクロイックミラー148を透過し、集光レンズ173に入射する。このようにして、導光光学系140により導光された赤色、緑色、青色の各波長帯域光の光線束は、光源側光学系170の同一光路上に導光される。
【0029】
光源側光学系170は、集光レンズ173、光軸変換ミラー179、マイクロレンズアレイ175、集光レンズ183、照射ミラー185、コンデンサレンズ195を備える。なお、コンデンサレンズ195は、コンデンサレンズ195の後側に配置される表示素子51から出射された画像光を、投影光学系220に向けて出射するため、投影光学系220の一部でもある。
【0030】
集光レンズ173から出射した各光線束は、集光レンズ173の後側に配置される光軸変換ミラー179により略左方向に反射される。光軸変換ミラー179により反射された各光線束は、マイクロレンズアレイ175により均一な強度分布の光線束とされ、集光レンズ183を介して照射ミラー185に入射され、反射される。照射ミラー185により反射された各光線束は、コンデンサレンズ195を介して表示素子51に所定の角度で照射される。なお、表示素子51は、背面側でヒートパイプ59と接続する。ヒートパイプ59は第3ヒートシンク283と接続する。DMDとされる表示素子51は、第3ヒートシンク283により冷却される。
【0031】
光源側光学系170により表示素子51の画像形成面に照射された光源光である光線束は、表示素子51の画像形成面で反射され、投影光として投影光学系220を介してスクリーンに投影される。投影光学系220は、コンデンサレンズ195、レンズ鏡筒225を備える。レンズ鏡筒225には、可動レンズ群235や固定レンズ群を備える。
【0032】
投影装置10では、正面パネル12や背面パネル13の吸気口から外気が取り込まれて光源装置60や第3ヒートシンク283を冷却し、この外気は冷却ファン280の上面及び下面に設けられる開口部に流入する。
図2では、上面の開口部280aのみ図示している。そして、第2ヒートシンク282側に設けられる冷却ファン280の吐出口から冷却風が吐出されて、第2ヒートシンク282、第1ヒートシンク281の順に冷却されて、正面パネル12側の排気口を介して排気される。
【0033】
このように投影装置10を構成することで、蛍光板101を回転させるとともに励起光照射装置70及び赤色光源装置120から異なるタイミングで光を出射すると、赤色、緑色及び青色の各波長帯域光が導光光学系140を介して光源側光学系170の集光レンズ173に入射され、さらに光源側光学系170を介して表示素子51に入射される。よって、投影装置10の表示素子51であるDMDがデータに応じて各色の光を時分割表示することにより、投影口11からスクリーンにカラー画像を投影することができる。
【0034】
光学ケース61は、集光レンズやミラー等の光学部材のホルダともされ、
図3に示すように、下面側に開口部61aが設けられる。そして、開口部61aには、カバー部材62が取り付けられる。カバー部材62は、開口部61aの開口部に沿って形成される取付面61a1に載置されて、複数のボルトにより取り付けられる。光学ケース61への光学部材の取り付けは、光学ケース61の上面部61b(換言すれば、有底状の光学ケース61の底部)を机上等に載置して開口部61aを上側にして、開口部61aを介して行われる。そして、カバー部材62を開口部61aに取り付けることで、光学部材が保持されるが、一部の光学部材では、光学部材固定装置300を用いて光学ケース61に保持される。以下、光学部材固定装置300のうち、第二反射ミラー145を光学ケース61に固定する光学部材固定装置300について説明する。
【0035】
図4及び
図5に示すように、第二反射ミラー145は、略等脚台形状の板状に形成される。第二反射ミラー145は、略等脚台形状の上底側が上側に配置されるように、光学ケース61の第二反射ミラー配置部301に配置され、光学部材固定装置300により固定される。光学部材固定装置300は、光学ケース61の第二反射ミラー配置部301に設けられる第1当接部310、第2当接部320、ガイド溝部303及び固定部材350を備える。
【0036】
図6(a)、
図6(b)に示すように、第1当接部310は、光学ケース61の上面部61bから垂直に立設するリブ状に形成されて、第二反射ミラー145の前面145a(第1面)側と当接可能な平坦面状に形成される(
図4参照)。従って、第1当接部310は、第二反射ミラー145の板面方向(すなわち光軸方向であって、前面145aと背面145bの各面に垂直な方向)で第二反射ミラー145と当接している。すなわち、第1当接部310は、
図5に示す第1方向で第二反射ミラー145と当接している。第1当接部310は、第二反射ミラー145における略等脚台形状の2つの脚に相当する部位の近傍の前面145a側と当接する一方脚側第1当接部311及び他方脚側第1当接部312と、第二反射ミラー145における略等脚台形状の上底に相当する部位の近傍の前面145a側と当接する一方上底側第1当接部313及び他方上底側第1当接部314とを備える。一方上底側第1当接部313及び他方上底側第1当接部314は、所定間隔で離間して配置される。一方脚側第1当接部311、他方脚側第1当接部312及び一方上底側第1当接部313、他方上底側第1当接部314は、同一平面上に形成されている。
【0037】
なお、一方脚側第1当接部311及び他方脚側第1当接部312が形成されるリブ状の部位は鉤状に形成され、一方脚側第1当接部311及び他方脚側第1当接部312と略直交するガイド面317,318がそれぞれ形成される。ガイド面317,318は、開口部61a側は漸次縮幅されるよう形成されている。第二反射ミラー145は、第二反射ミラー配置部301に挿入して配置される際に、このガイド面317,318により、第二反射ミラー145の脚側の側縁面がガイドされる。
【0038】
また、第2当接部320は、光学ケース61の上面部61bの内面(光学ケース61の内側の面)に平坦面状に設けられ、第二反射ミラー145の上底側である上端縁面145c(第2面)が当接可能に形成される。従って、第2当接部320は、第二反射ミラー145の上側から下側に向かう方向(光軸方向に垂直な方向)で第二反射ミラー145と当接している(
図4、
図5参照)。つまり、第2当接部320は、
図5に示す第2方向で第二反射ミラー145と当接している。すなわち、第2当接部320は、第1当接部310と異なる方向で第二反射ミラー145と当接している。第2当接部320は、第二反射ミラー145の上端縁面145cの長尺方向の長さよりも若干長く形成されている。
【0039】
第二反射ミラー配置部301には、第二反射ミラー145の背面145b側に第1当接部310と対向して(換言すれば、第二反射ミラー145の背面145bと対向して)固定部材保持面302が形成される。固定部材保持面302には、上下方向に長い凹溝とされるガイド溝部303が設けられる。ガイド溝部303は、光学ケース61の開口部61a側を開口して、上端部には第2当接部320の面から凹む凹部303aが形成される。
【0040】
図7(a)、
図7(b)に示すように、固定部材350は、第二反射ミラー145を第1当接部310に向けて付勢する第1弾性部351と、第二反射ミラー145を第2当接部320に向けて付勢する第2弾性部352を備える。固定部材350は、上下方向に長尺状に形成される第1弾性部351と、左右方向に長尺状に形成される第2弾性部352が屈曲部353を介して接続し、板金部材により一体的な略T字状に形成される。屈曲部353は、第1弾性部351の端縁(短尺方向の縁)と、第2弾性部352の側縁(長尺方向の縁)とを両者が略直角となるように接続する。屈曲部353の幅は、第1弾性部351の幅よりも狭く形成されている。従って、屈曲部353は、屈曲し易い。第2弾性部352は、屈曲部353により、第1弾性部351と弾性的に接続する。
【0041】
第1弾性部351は、屈曲部353と反対側に設けられる先端部351aと、先端部351aと接続する第1傾斜部351bと、第1傾斜部351bと接続するホルダ当接部351cと、ホルダ当接部351cと接続する第2傾斜部351dと、第1弾性部351の先端側で第2傾斜部351dと接続して先端側と反対側では屈曲部353を介して第2弾性部352と接続する基端部351eとを備える。
【0042】
第1弾性部351における長手方向略中央部のホルダ当接部351cは、第1弾性部351に対して第2弾性部352が突出する方向と反対方向に向かって突出するように形成される。従って、第1弾性部351は、側面視略凸形状に形成される。ホルダ当接部351cが突出する側の面は、ホルダ当接面351c1とされる。また、先端部351aと第1傾斜部351bの接続部は、先端部351aがホルダ当接部351c側に傾斜して、第2弾性部352側に突き出るように板材が屈曲する側面視頂部状の第1光学部材当接部351fが形成される。同様に、基端部351eと第2傾斜部351dの接続部は、基端部351eがホルダ当接部351c側に傾斜して、第2弾性部352側に突き出るように板材が屈曲する側面視頂部状の第1光学部材当接部351gが形成される。
【0043】
また、第2弾性部352は、屈曲部353と接続するカバー部材当接部352aを備える。カバー部材当接部352aにおける第1弾性部351の先端部351a側方向と反対側の面は、カバー部材当接面352a1とされる。カバー部材当接部352aは、左右両側で傾斜部352b,352cと接続する。各傾斜部352b,352cは、第1弾性部351の先端部351a側に向けて傾斜して、端部352d,352eと接続する。各端部352d,352eは、各傾斜部352b,352cが傾斜する方向と反対側に傾斜する。従って、傾斜部352b,352cと端部352d,352eとの接続部は、それぞれ、板材が屈曲する正面視頂部状に形成される第2光学部材当接部352f,352gとされる。なお、カバー部材当接部352aは、屈曲部353と反対側の縁部が突出し、傾斜部352b,352cや端部352d,352eよりも幅広に形成される。
【0044】
図5に示すように、第二反射ミラー配置部301に固定部材350が配置された状態においては、第1弾性部351は、板面が第二反射ミラー145の背面145bと略対向する。そして、第1弾性部351のホルダ当接部351cのホルダ当接面351c1は、ガイド溝部303の底面303bと当接する。ここで、固定部材保持面302(ガイド溝部303の底面303b)とホルダ当接部351cは略平行に形成され、ホルダ当接面351c1は底面303bと密着する。一方、第1光学部材当接部351f,351gは、第二反射ミラー145の背面145bと当接する。ホルダ当接部351cと第1光学部材当接部351f,351gは、第1傾斜部351b、第2傾斜部351dにより弾性的に接続している。固定部材350が第二反射ミラー配置部301に配置されているとき、第1光学部材当接部351f,351gからホルダ当接部351cまでの高さが縮小される。従って、第1弾性部351の第1光学部材当接部351f,351gは、第二反射ミラー145を第1当接部310に向けて付勢する。
【0045】
また、
図4に示すように、第二反射ミラー配置部301に固定部材350が配置された状態においては、第2弾性部352は、板面が第二反射ミラー145の下端縁面145dと対向する。第2弾性部352はカバー部材62と第二反射ミラー145の間に配置される。そして、カバー部材当接部352aは、カバー部材62と略平行に配置される。カバー部材62の内面(上面である内部面62a1)と対向するカバー部材当接部352aの面であるカバー部材当接面352a1は、カバー部材62の内面(凸部62aのの内面)と略密着して当接する。一方、第2光学部材当接部352f,352gは、第二反射ミラー145の下端縁面145dと当接する。カバー部材当接部352aと第2光学部材当接部352f,352gは、傾斜部352b,352cにより弾性的に接続している。固定部材350が第二反射ミラー配置部301に配置されてカバー部材62が光学ケース61に取り付けられているとき、第2光学部材当接部352f,352gからカバー部材当接部352aまでの高さが縮小される。従って、第2弾性部352の第2光学部材当接部352f,352gは、第二反射ミラー145を第2当接部320に向けて付勢する。
【0046】
光学部材固定装置300による第二反射ミラー145の固定方法について、説明する。先ず、
図8(a)、
図8(b)に示すように、第二反射ミラー145を第二反射ミラー配置部301に挿入して配置する。このとき、第二反射ミラー145の反射面である前面145aと第1当接部310は、近接又は接触するように第二反射ミラー145を挿入する。第二反射ミラー145の挿入は、第二反射ミラー145の上端縁面145cと第2当接部320が当接するまで行う。このとき、第二反射ミラー145の背面145bと固定部材保持面302との間にはスペースが形成される。
【0047】
次に、固定部材350の第1弾性部351をガイド溝部303に沿って挿入して、固定部材350を第二反射ミラー配置部301に配置する。このとき、第1弾性部351のホルダ当接部351cにおけるホルダ当接面351c1が、ガイド溝部303の底面303bと摺接し、第1弾性部351はガイド溝部303によりガイドされる。固定部材350の挿入は、先端部351aの端部がガイド溝部303の凹部303aに当接するまで行う。すると、
図9(a)、
図9(b)に示すように、第1光学部材当接部351f,351gからホルダ当接部351c(ホルダ当接面351c1)までの高さが縮小される。従って、第二反射ミラー145は、第1光学部材当接部351f,351gにより、第1当接部310に付勢されて、押し付けられる。このとき、第二反射ミラー145は、強い衝撃が加わると落下することもあるが、光学ケース61の開口部61aを下側にしても第二反射ミラー145が落下することはなく、保持される。
【0048】
また、先端部351aの端部がガイド溝部303の凹部303aに当接するとき、第2光学部材当接部352f,352gは、第二反射ミラー145の下端縁面145dと当接する。第2弾性部352は、第2光学部材当接部352f,352gを介して下端縁面145dから反力を受ける。すると、屈曲部353が湾曲し、第2弾性部352は、光学ケース61の開口部61a側に傾斜して開くように位置される。
【0049】
そして、第二反射ミラー145及び他の光学部材の光学ケース61への配置が完了した後、
図10(a)、
図10(b)に示すように、カバー部材62を開口部61aに取り付ける。カバー部材62は、開口部61aの取付面61a1に載置されるようにして取り付けられる。ここで、カバー部材62における第二反射ミラー配置部301に対応する位置には、光学ケース61の内部側に突出する凸部62aが設けられている(
図3も参照)。カバー部材62を開口部61aに取り付けると、
図10(a)に示すように、カバー部材62の凸部62aの内部面62a1が、第2弾性部352のカバー部材当接部352aのカバー部材当接面352a1と当接する。内部面62a1とカバー部材当接面352a1の当接は、カバー部材当接部352aの突出する縁部側寄りで当接する。カバー部材62を開口部61aに取り付けると、
図10(b)及び
図4(a)、
図4(b)に示すように、屈曲部353が屈曲し、第2弾性部352がカバー部材62の凸部62aにより第二反射ミラー145に押し付けられた状態となる。従って、第二反射ミラー145は、第2光学部材当接部352f,352gにより、第2当接部320に付勢されて、押し付けられる。なお、カバー部材62の開口部61aへの取り付けの際には、屈曲部353による弾発力に抗して第2弾性部352が第二反射ミラー145に押し付けられるので、第1弾性部351が変形することはない。
【0050】
このようにして、第二反射ミラー145は、固定部材350の第1弾性部351により光学ケース61に保持され、更に第2弾性部352により、投影装置10における上下方向に固定されているので、投影装置10が落下等の衝撃を受けても、容易に第二反射ミラー145の光軸がズレてしまうことがない。
【0051】
以上、本発明の本実施形態を説明したが、本発明は本実施形態によって限定されることは無く、種々の変更を加えて実施することができる。例えば、光学部材固定装置300で固定される光学部材は、第二反射ミラー145である反射ミラーに限定されることは無く、集光レンズや導光ロッド等の他の光学部材であってもよい。例えば集光レンズを固定する場合には、固定部材350は、U字状に形成することで集光レンズの縁部を2か所の第1弾性部により第1当接部に向けて付勢することができる。このように、固定部材350は、光学部材に入射して出射される光線束に干渉しないように、光学部材の形態に合わせて、種々の形状とすることができる。また、本実施形態においては、固定部材350を板金部材により形成して、第1弾性部351、第2弾性部352にバネ性を持たせた構成としたが、コイルバネや弾性を有するゴム材等の他の付勢手段を用いることもできる。
【0052】
また、光学部材を固定するホルダは、本実施形態においては光学ケース61としたが、光学ケース61に別体として取り付けられるホルダに光学部材を取り付ける構造の光学部材固定装置300とすることもできる。また、本実施形態においては、光学部材固定装置300を投影装置10に設けたが、他の光学機器、例えばビデオカメラ等にも光学部材固定装置300を用いることができる。
【0053】
以上の実施形態によれば、光学部材固定装置300は、光学部材である第二反射ミラー145の第1面である前面145aと当接する第1当接部310、及び、光学部材である第二反射ミラー145の第2面である上端縁面145cと当接する第2当接部320を備えるホルダである光学ケース61と、第二反射ミラー145を第1当接部310に向けて付勢する第1弾性部351、及び、第1弾性部351と接続して第二反射ミラー145を第2当接部320に向けて付勢する第2弾性部352を備える固定部材350と、を有する。
【0054】
これにより、固定部材350を略T字状等の簡易な形態としつつ、2方向から第二反射ミラー145を固定して保持することができるので、高精度に光学部材を保持することができる。また、ネジなどの機械的固定を必要としないので、組立作業性を向上することができる。そして、省スペースを実現でき、光学部材と光学ケース61との間のクリアランスの制約を受け難く、汎用性も高い光学部材固定装置300とすることができる。
【0055】
また、第2弾性部352は、第1弾性部351と屈曲部353により弾性的に接続する。これにより、第1弾性部351と第2弾性部352を接続しつつ、第2弾性部352を他の部材(カバー部材62)の取り付けにより弾発力を発生させることができる。
【0056】
また、固定部材350は、板金部材により一体的に形成される。これにより、弾性力を有しつつ固定部材350を一体的に形成して取扱いし易い固定部材350を備える光学部材固定装置300とすることができる。そして、熱によりガスを発生してしまうような材料(例えばゴム材料等)の使用を回避することができる。
【0057】
また、光学ケース61は、第1弾性部351が挿入されるガイド溝部303を有する。これにより、固定部材350の組付けの際に第1弾性部351を案内することができるので、更に容易に組み立てを行うことができる。そして、光学ケース61の壁面が光学部材(第二反射ミラー145)に近くクッション等を配置できない場合であっても、精度良く光学部材を固定することができる。
【0058】
また、第2弾性部352は、光学ケース61に取り付けられるカバー部材62と第二反射ミラー145との間に配置される。これにより、光学部材固定装置300は、カバー部材62を光学ケース61の取付面61a1へ取り付ける際に干渉することなく、よってカバー部材62と取付面61a1とを密着させることができ、光学ケース61内部の防塵性能への悪影響を回避することができる。
【0059】
また、第2弾性部352は、光学ケース61に取り付けられるカバー部材62と第二反射ミラー145との間に配置される。これにより、組立の際に、カバー部材62を光学ケース61に取り付けるまでは第1弾性部351により第二反射ミラー145を光学ケース61に保持させて組立作業中に位置ズレを低減させて、カバー部材62の取り付けにより完全に光学ケース61に固定して保持させるようにすることができる。
【0060】
また、第1弾性部351は、第二反射ミラー145と対向する光学ケース61の部位である固定部材保持面302のガイド溝部303の底面303bと当接するホルダ当接部351cと、第二反射ミラー145と当接する第1光学部材当接部351f,351gと、を備え、ホルダ当接部351cと第1光学部材当接部351f,351gとは弾性的に接続する。これにより、第1弾性部351を凸状等の簡単な形状とすることができる。
【0061】
また、第2弾性部352は、カバー部材62と当接するカバー部材当接部352aと、第二反射ミラー145と当接する第2光学部材当接部352f,352gと、を備え、カバー部材当接部352aと第2光学部材当接部352f,352gとは弾性的に接続する。これにより、第2弾性部352を凸状等の簡単な形状とすることができる。
【0062】
また、投影装置10は、光学部材固定装置300を有する。そして、光学ケース61には第二反射ミラー145以外にも光学部材が収納されて、投影装置10は、更に、光源装置60と、光源装置60からの光源光が照射されて画像光を形成する表示素子51と、表示素子51から出射された画像光をスクリーンに投影する投影光学系220と、光源装置60と表示素子51を制御する投影装置制御部とを有する。これにより、光学部材を確実に固定すると共に組立性も良い投影装置10を提供することができる。
【0063】
なお、以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0064】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]光学部材の第1面と当接する第1当接部、及び、前記光学部材の第2面と当接する第2当接部を備えるケースと、
前記光学部材を前記第1当接部に向けて付勢する第1弾性部、及び、前記第1弾性部と接続して前記光学部材を前記第2当接部に向けて付勢する第2弾性部を備える固定部材と、
を有することを特徴とする光学部材固定装置。
[2]前記第2弾性部は、前記第1弾性部と弾性的に接続することを特徴とする前記[1]に記載の光学部材固定装置。
[3]前記固定部材は、板金部材により一体的に形成されることを特徴とする前記[1]又は前記[2]に記載の光学部材固定装置。
[4]前記ケースは、前記第1弾性部が挿入されるガイド溝部を有することを特徴とする前記[1]乃至前記[3]の何れかに記載の光学部材固定装置。
[5]前記第2弾性部は、前記ケースに取り付けられるカバー部材と前記光学部材との間に配置されることを特徴とする前記[1]乃至前記[4]の何れかに記載の光学部材固定装置。
[6]前記第1弾性部は、前記光学部材と対向する前記ケースの部位と当接するホルダ当接部と、前記光学部材と当接する第1光学部材当接部と、を備え、前記ホルダ当接部と前記第1光学部材当接部とは弾性的に接続することを特徴とする前記[1]乃至前記[5]の何れかに記載の光学部材固定装置。
[7]前記第2弾性部は、前記ケースに取り付けられるカバー部材と当接するカバー部材当接部と、前記光学部材と当接する第2光学部材当接部と、を備え、前記カバー部材当接部と前記第2光学部材当接部とは弾性的に接続することを特徴とする前記[1]乃至前記[6]の何れかに記載の光学部材固定装置。
[8]前記[1]乃至前記[7]の何れかに記載の光学部材固定装置を含む光源装置と、
を有することを特徴とする投影装置。
【符号の説明】
【0065】
10 投影装置 11 投影口
12 正面パネル 13 背面パネル
14 右側パネル 15 左側パネル
21 入出力コネクタ部 22 入出力インターフェース
23 画像変換部 24 表示エンコーダ
25 ビデオRAM 26 表示駆動部
31 画像圧縮/伸長部 32 メモリカード
35 Ir受信部 36 Ir処理部
37 キー/インジケータ部 38 制御部
41 光源制御回路 43 冷却ファン駆動制御回路
45 レンズモータ 47 音声処理部
48 スピーカ 51 表示素子
59 ヒートパイプ 60 光源装置
61 光学ケース 61a 開口部
61a1 取付面 61b 上面部
62 カバー部材 62a 凸部
62a1 内部面 70 励起光照射装置
71 青色レーザダイオード 73 コリメータレンズ
74 保持プレート 76 反射ミラー群
77 集光レンズ 78 拡散板
79 ヒートパイプ 80 緑色光源装置
100 蛍光板装置 101 蛍光板
110 モータ 117 集光レンズ群
120 赤色光源装置 121 赤色光源
125 集光レンズ群 129 ヒートパイプ
140 導光光学系 141 第一ダイクロイックミラー
143 第一反射ミラー 145 第二反射ミラー
145a 前面 145b 背面
145c 上端縁面 145d 下端縁面
146 集光レンズ 147 集光レンズ
148 第二ダイクロイックミラー 149 集光レンズ
170 光源側光学系 173 集光レンズ
175 マイクロレンズアレイ 179 光軸変換ミラー
183 集光レンズ 185 照射ミラー
195 コンデンサレンズ 220 投影光学系
225 レンズ鏡筒 235 可動レンズ群
280 冷却ファン 280a 開口部
281 第1ヒートシンク 282 第2ヒートシンク
283 第3ヒートシンク 285 電源回路基板
300 光学部材固定装置 301 第二反射ミラー配置部
302 固定部材保持面 303 ガイド溝部
303a 凹部 303b 底面
310 第1当接部 311 一方脚側第1当接部
312 他方脚側第1当接部 313 一方上底側第1当接部
314 他方上底側第1当接部 317 ガイド面
318 ガイド面 320 第2当接部
350 固定部材 351 第1弾性部
351a 先端部 351b 第1傾斜部
351c ホルダ当接部 351c1 ホルダ当接面
351d 第2傾斜部 351e 基端部
351f 第1光学部材当接部 351g 第1光学部材当接部
352 第2弾性部 352a カバー部材当接部
352a1 カバー部材当接面 352b 傾斜部
352c 傾斜部 352d 端部
352e 端部 352f 第2光学部材当接部
352g 第2光学部材当接部 353 屈曲部
SB システムバス