(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022175604
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】光学系および撮像装置
(51)【国際特許分類】
G02B 15/20 20060101AFI20221117BHJP
G02B 13/00 20060101ALI20221117BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
G02B15/20
G02B13/00
G02B13/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021082159
(22)【出願日】2021-05-14
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】木村 公平
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087KA02
2H087MA07
2H087MA15
2H087MA16
2H087NA07
2H087PA15
2H087PA16
2H087PB20
2H087QA02
2H087QA05
2H087QA07
2H087QA12
2H087QA17
2H087QA21
2H087QA25
2H087QA26
2H087QA33
2H087QA34
2H087QA37
2H087QA41
2H087QA42
2H087QA46
2H087RA04
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA32
2H087RA44
2H087SA43
2H087SA47
2H087SA49
2H087SA53
2H087SA56
2H087SA57
2H087SA61
2H087SA62
2H087SA63
2H087SA64
2H087SA65
2H087SA66
2H087SA71
2H087SA72
2H087SA73
2H087SB03
2H087SB04
2H087SB05
2H087SB16
2H087SB17
2H087SB21
2H087SB24
2H087SB32
2H087SB34
2H087SB35
2H087SB43
2H087UA01
(57)【要約】
【課題】光軸に対して偏心する可動群を小型軽量化しつつ、可動群による色収差の発生を抑制する。
【解決手段】光学系1aは複数のレンズ群L1~L7からなり、いずれかのレンズ群は光軸に対して偏心する方向に移動可能な可動群ISを有する。可動群は、屈折力を有する樹脂層repと母材レンズとを接合した接合レンズを含む。樹脂層の焦点距離をfr、可動群の焦点距離をfisとするとき、-0.95≦fis/fr<0なる条件を満足する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光軸に対して偏心する方向に移動可能な可動群を有し、
前記可動群は、互いに接合された樹脂層とレンズとを含み、
前記樹脂層の焦点距離をfr、前記可動群の焦点距離をfisとするとき、
-0.95≦fis/fr<0
なる条件を満足することを特徴とする光学系。
【請求項2】
前記樹脂層のd線を基準とするアッベ数をνd_rとするとき、
15≦νd_r≦40
なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
【請求項3】
前記樹脂層のd線に対する屈折率をnd_rとするとき、
1.50≦nd_r≦1.75
なる条件を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
【請求項4】
前記樹脂層の光軸上での厚みをdr、前記可動群の全体の光軸上での厚みをDisとするとき、
0.001≦dr/Dis≦0.850
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項5】
前記光学系の焦点距離が最大の状態において、前記可動群の横倍率をβist、前記可動群よりも像側に配置された全てのレンズの合成横倍率をβrtとするとき、
0.1≦|(1-βist)βrt|≦5.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項6】
前記可動群における最も物体側のレンズ面の曲率半径をR1、前記可動群における最も像側のレンズ面の曲率半径をR2とするとき、
|(R2+R1)/(R2-R1)|≦2.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項7】
前記樹脂層の光軸方向での最大肉厚をDmax、最小肉厚をDminとするとき、
1.1≦Dmax/Dmin≦30.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項8】
前記光学系は、前記可動群よりも物体側に配置された開口絞りを有し、
前記光学系の焦点距離が最小の状態において、前記開口絞りから前記可動群までの光軸上での距離をDstpw、前記光学系における最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上での距離をOTDwとするとき、
|Dstpw/OTDw|≦0.8
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項9】
前記光学系の最大の焦点距離をftとするとき、
0.05≦|fis/ft|≦2.00
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項10】
前記樹脂層のd線を基準とするアッベ数をνd_r、前記可動群に含まれる前記樹脂層以外のレンズの平均アッベ数をνd_gaveとするとき、
5.0≦|νd_gave-νd_r|≦60.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項11】
前記樹脂層は、空気と接触する光学面を有することを特徴とする請求項1から10いずれか一項に記載の光学系。
【請求項12】
前記光学面は、非球面であることを特徴とする請求項11に記載の光学系。
【請求項13】
前記可動群が、互いに接合された前記樹脂層と少なくとも一つのレンズにより構成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項14】
前記樹脂層が、紫外線硬化樹脂からなることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項15】
物体側から像側へ順に配置された正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、少なくとも一つのレンズ群を含む後群とを有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化し、
前記可動群が、前記第2レンズ群または前記後群に含まれていることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項16】
物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群、負の屈折力の第6レンズ群、および正の屈折力の第7レンズ群からなり、
前記可動群が、前記第3レンズ群に含まれていることを特徴とする請求項15に記載の光学系。
【請求項17】
物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、負の屈折力の第4レンズ群、および負の屈折力の第5レンズ群からなり、
前記可動群が、前記第2レンズ群に含まれていることを特徴とする請求項15に記載の光学系。
【請求項18】
物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群および正の屈折力の第4レンズ群からなり、
前記可動群が、前記第3レンズ群に含まれていることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項19】
前記可動群は、像振れ補正に際して移動することを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項に記載の光学系と、
前記光学系を介して物体を撮像する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光軸に対して偏心する方向に移動可能な可動群を有する光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置に用いられる光学系において、防振群としてのレンズまたはレンズ群を光軸に対して偏心する方向に移動(シフト)させることで、手振れ等による撮像装置の振れに起因する像振れを低減(補正)することが可能である。特許文献1および特許文献2には、中間レンズ群の一部を防振群として光軸に直交する方向にシフトさせる光学系が開示されている。具体的には、特許文献1には、物体側から像側へ順に配置された正、負、正、負および正レンズ群としての第1~第5レンズ群を有するポジティブリード型のズームレンズであって、第3レンズ群の全体を防振群とした光学系が開示されている。また、特許文献2には、物体側から像側へ順に配置された正、負、正、負、正、負および正レンズ群としての第1~第7レンズ群を有するポジティブリード型のズームレンズであって、2つの負レンズを接合した接合レンズにより構成される第4レンズ群の全体を防振群とした光学系が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-106681号公報
【特許文献2】特開2020-086331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された光学系では、防振群である第3レンズ群が物体側から順に配置された正、負、正および負の4つのレンズで構成されており、重量が大きい。このため、第3レンズ群全体を光軸に対してシフトさせるための駆動機構が大型化し、結果として撮像光学系を収容するレンズ鏡筒が大型化する。また、特許文献2に開示された撮像光学系では、防振群である第4レンズ群が2つのレンズにより構成されているため、小型で軽量であるものの、第4レンズ群がシフトした状態での色収差の発生を抑制することが困難である。
【0005】
本発明は、光軸に対して偏心する可動群を小型軽量化しつつ、可動群による色収差の発生も抑制することができるようにした光学系および撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面としての光学系は、複数のレンズ群からなり、該複数のレンズ群のうちいずれかのレンズ群は、光軸に対して偏心する方向に移動可能な可動群を有する。可動群は、屈折力を有する樹脂層と母材レンズとを接合した接合レンズを含む。樹脂層の焦点距離をfr、可動群の焦点距離をfisとするとき、
-0.95≦fis/fr<0
なる条件を満足することを特徴とする。なお、上記光学系を有する撮像装置も、本発明の他の一側面を構成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、光軸に対して偏心する可動群を小型軽量化しつつ、可動群による色収差の発生も抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施例1のズームレンズの広角端での断面図。
【
図2】実施例1のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における縦収差図。
【
図3】実施例1のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における横収差図。
【
図4】実施例1のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における0.3度防振時の横収差図。
【
図5】実施例2のズームレンズの広角端での断面図。
【
図6】実施例2のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における縦収差図。
【
図7】実施例2のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における横収差図。
【
図8】実施例2のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における0.3度防振時の横収差図。
【
図9】実施例3のズームレンズの広角端での断面図。
【
図10】実施例3のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における縦収差図。
【
図11】実施例3のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における横収差図。
【
図12】実施例3のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における0.3度防振時の横収差図。
【
図16】実施例4のズームレンズの0.3度防振時の横収差図。
【
図17】実施例5のズームレンズの広角端での断面図。
【
図18】実施例5のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における縦収差図。
【
図19】実施例5のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における横収差図。
【
図20】実施例5のズームレンズの(A)広角端、(B)中間ズーム位置および(C)望遠端における0.3度防振時の横収差図。
【
図21】各実施例のレンズ備えた撮像装置を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0010】
まず、具体的な実施例の説明に先立って、各実施例に共通する事項について説明する。各実施例の光学系は、複数のレンズ群を有する。各実施例において、レンズ群は単一のレンズまたは複数のレンズで構成されたものである。隣り合うレンズ群の間隔は、ズーミングおよびフォーカシングの少なくとも一方に際して変化する。いずれかのレンズ群は光軸に垂直な成分を含む方向(偏心する方向)に移動(シフト)して像振れを低減(補正)する可動群としての防振群である。防振群は、屈折力を有する樹脂層と母材レンズとを接合(接着)した接合レンズを含む。
【0011】
なお、防振群は、光軸上の回動中心回りで光軸に直交する成分を含む方向に回動してもよい。すなわち、防振群は、光軸に対して偏心する方向に移動すればよい。また、各実施例では、像振れを補正するために可動群を移動させる場合について説明するが、あおり撮影や動体撮像時の動体への追従等、像振れ補正以外の目的で可動群を移動させてもよい。
【0012】
実施例1~3および実施例5の光学系は焦点距離が可変であるズームレンズであり、実施例4の光学系は焦点距離が変化しない単焦点レンズである。ズームレンズにおいて、レンズ群は、広角端と望遠端との間での変倍(ズーミング)に際して一体で移動する1または複数のレンズのまとまりである。すなわち、ズーミングに際して隣り合うレンズ群間の間隔が変化する。レンズ群は、開口絞りを含んでもよい。また、広角端と望遠端はそれぞれ、ズーミングに際して移動するレンズ群が光軸上を機構上または制御上、移動可能な範囲の両端に位置したときの最大画角(最小焦点距離)と最小画角(最大焦点距離)のズーム状態を示す。単焦点レンズでは、開口絞りの前後で分けられるレンズのまとまりや、防振群のように移動するレンズのまとまりとその前後で分けられるレンズのまとまりをそれぞれレンズ群とする。実施例1~5のそれぞれに対応する具体的な数値例1~5を後に記載する。
【0013】
図1、
図5、
図9および
図17はそれぞれ、実施例1~3および実施例5のズームレンズ1a、1b、1c、1dの広角端における無限遠合焦状態での断面を示している。実施例1(数値例1)のズームレンズ1aのズーム比は4.7倍、Fナンバーは2.9程度である。ズームレンズ1aの広角端での半画角は37度、望遠端での半画角は11度である。実施例2(数値例2)のズームレンズ1bのズーム比は4.7倍、Fナンバーは2.9程度である。ズームレンズ1bの広角端での半画角は37度、望遠端での半画角は11度である。実施例3(数値例3)のズームレンズ1cのズーム比は4.7倍、Fナンバーは2.9程度である。ズームレンズ1cの広角端での半画角は37度、望遠端での半画角は11度である。実施例5(数値例5)のズームレンズ1eのズーム比は3.8倍、Fナンバーは4.6から7.3程度である。ズームレンズ1eの広角端での半画角は12度、望遠端での半画角は3度である。
【0014】
図2、
図6、
図10および
図18の(A)、(B)、(C)はそれぞれ、実施例1~3および実施例5のズームレンズ1a、1b、1c、1dの広角端、中間ズーム位置および望遠端での縦収差を示している。
図3、
図7、
図11および
図19の(A)、(B)、(C)はそれぞれ、ズームレンズ1a、1b、1c、1dの広角端、中間ズーム位置および望遠端での横収差を示している。
図4、
図8、
図12および
図20の(A)、(B)、(C)はそれぞれ、ズームレンズ1a、1b、1c、1dの広角端、中間ズーム位置および望遠端において防振群を0.3度の角度振れを補正する位置にシフトさせた状態での横収差を示している。
【0015】
また、
図13は、実施例4の単焦点レンズの無限遠合焦状態での断面を示している。実施例4(数値例4)の単焦点レンズ1dのFナンバーは1.45程度、半画角は15度である。
図13および
図14はそれぞれ、実施例4の単焦点レンズの縦収差および横収差を示している。
図15は、実施例4の単焦点レンズにおいて防振群を0.3度の角度振れを補正する位置にシフトさせた状態での横収差を示している。
【0016】
レンズ1a~1eは、デジタルカメラ、ビデオカメラ、放送用カメラ、監視用カメラおよび銀塩フィルムカメラ等の撮像装置の撮像光学系として用いられる。また、レンズ1a~1eは、画像投射装置(プロジェクタ)の投射光学系として用いることもできる。
【0017】
図1、
図5、
図9、
図13および
図17において、左側が物体側(前側)であり、右側が像側(後側)である。Li(i=1、2、…)は、物体側から数えてi番目のレンズ群を示す。ISは防振群を示す。Grepは樹脂層を示す。SPは開口絞り(絞り群)を示す。IPは像面を示す。像面IPには、CCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面や銀塩フィルムのフィルム面が配置される。
図1、
図5、
図9および
図17には、広角端から望遠端へのズーミングに際して移動するレンズ群および開口絞りSPの移動軌跡を矢印で示している。「FOCUS」を付した矢印は、無限遠物体から近距離物体へのフォーカシングに際してのレンズ群の移動方向を示している。
【0018】
図2、
図6、
図6、
図10および
図18の球面収差図において、FnoはFナンバーを示し、実線はd線(波長587.6nm)に対する球面収差を、二点鎖線はg線(波長435.8nm)に対する球面収差をそれぞれ示している。非点収差図において、実線Sはd線におけるサジタル像面を、破線Mはd線におけるメリディオナル像面を示している。歪曲収差図は、d線に対する歪曲収差を示している。色収差図は、g線における倍率色収差を示している。ωは半画角(°)である。
【0019】
以下、各実施例のレンズ構成について説明する。
【0020】
図1に示す実施例1のズームレンズ1aは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、負の屈折力の第5レンズ群L5、負の屈折力の第6レンズ群L6および正の屈折力の第7レンズ群L7により構成される7群ズームレンズである。
【0021】
広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1は物体側へ移動し、第2レンズ群L2は像側へ移動した後に物体側へ移動する。第3レンズ群L3は物体側へ移動し、第4レンズ群L4は第3レンズ群L3との間隔が小さくなるように物体側へ移動する。第5レンズ群L5は、第4レンズ群L4との間隔が狭まった後に広がるように物体側へ移動する。第6レンズ群L6は、第5レンズ群L5との間隔が広がるように、物体側へ移動した後に像側へ移動する。最終レンズ群である第7レンズ群L7は、ズーミングに際して不動である。第5レンズ群L5は、フォーカシングに際して移動する。開口絞りSPは、第2レンズ群と第3レンズ群の間に配置されており、ズーミングに際して不動である。
【0022】
実施例1では、第3レンズ群L3における最も像側に、全体として負の屈折力の防振群ISが配置されている。防振群ISは、物体側から像側へ順に配置された樹脂層Grepからなる正レンズと、母材レンズとしての負レンズの2要素が互いに接着されて構成されている。
【0023】
図5に示す実施例2のズームレンズ1bは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、負の屈折力の第5レンズ群L5、負の屈折力の第6レンズ群L6および正の屈折力の第7レンズ群L7により構成される7群ズームレンズである。
【0024】
広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1は不動であり、第2レンズ群L2は像側へ移動する。第3レンズ群L3は物体側へ移動し、第4レンズ群L4は第3レンズ群L3との間隔が小さくなるように物体側へ移動する。第5レンズ群L5は、第4レンズ群L4との間隔が狭まった後に広がるように物体側へ移動する。第6レンズ群L6は、第5レンズ群L5との間隔が広がるように、物体側へ移動した後に像側へ移動する。最終レンズ群である第7レンズ群は、ズーミングに際して不動である。第5レンズ群L5は、フォーカシングに際して移動する。開口絞りSPは、第2レンズ群と第3レンズ群の間に配置されており、ズーミングに際して不動である。
【0025】
実施例2では、第3レンズ群L3における最も像側に、全体として負の屈折力の防振群ISが配置されている。防振群ISは、物体側から像側へ順に配置された樹脂層Grepからなる正レンズと、母材レンズとしての正レンズと、負レンズの3要素が互いに接着されて構成されている。
【0026】
図9に示す実施例3のズームレンズ1cは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、負の屈折力の第5レンズ群L5、負の屈折力の第6レンズ群L6および正の屈折力の第7レンズ群L7により構成される7群ズームレンズである。
【0027】
実施例3における広角端から望遠端へのズーミングに際しておよびフォーカシングに際しての各レンズ群の移動は実施例2のズームレンズ1bと同様である。また本実施例でも、開口絞りSPは第2レンズ群と第3レンズ群の間に配置されており、ズーミングに際して不動である。
【0028】
実施例3では、第3レンズ群L3における像側から2つ目に防振群ISが配置されている。防振群ISは、物体側から像側へ順に配置された樹脂層Grepからなる負レンズと、母材レンズとしての負レンズの2要素が互いに接着されて構成されている。
【0029】
図13に示す実施例4の単焦点レンズ1dは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、負の屈折力の第3レンズ群L3および正の屈折力の第4レンズ群L4により構成された4群レンズである。開口絞りSPは、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の間に配置されている。第2レンズ群L2は、フォーカシングに際して移動する。
【0030】
実施例4では、第3レンズ群L3の全体を防振群ISとしている。第3レンズ群L3は、物体側から像側へ配置された、樹脂層Grepからなる正レンズと、母材レンズとしての負レンズの2要素が互いに接着されて構成されている。
【0031】
実施例5のズームレンズ1eは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、負の屈折力の第4レンズ群L4および負の屈折力の第5レンズ群L5により構成される5群ズームレンズである。
【0032】
広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1は物体側へ移動し、第2レンズ群L2は不動である。第3レンズ群L3は物体側へ移動し、第4レンズ群L4は第3レンズ群L3との間隔が狭まった後に広がるように物体側へ移動する。最終レンズ群である第5レンズ群L5は、第4レンズ群L4との間隔が広がった後にやや狭まるように物体側へ移動する。第4レンズ群L4は、フォーカシングに際して移動する。開口絞りSPは、第2レンズ群L2における最も物体側に配置されている。
【0033】
実施例5では、第2レンズ群L2における最も物体側に、全体として負の屈折力の防振群ISが配置されている。防振群ISは、物体側から像側へ順に配置された樹脂層Grepからなる正レンズと、母材レンズとしての負レンズと、正レンズの3要素が互いに接着されて構成されている。
【0034】
上述したように各実施例では、防振群ISは、レンズとしての樹脂層Grepと母材レンズとが接合された光学要素(接合レンズ)を含んでいる。一般に、樹脂材料は硝子より比重が軽く、防振群に樹脂層を使用することで、防振群全体の小型化と軽量化に有利である。また、樹脂材料を母材と密着させて一体の光学要素を構成することで、防振群としての構成を簡略化し、光軸方向においてレンズ全系を小型化したり防振群とこれを駆動する機構を含む防振ユニットを軽量化したりすることを可能としている。各実施例では、防振群ISの樹脂層Grepの屈折力は、防振群IS全体の屈折力に対して異符号の正または負に設定されている。これにより、樹脂層Grepによる防振群IS内での軸上色収差やシフト時(移動時)に発生する偏心色収差の抑制が可能になる。
【0035】
各実施例(数値例)のレンズ1a~1eは、防振群ISの樹脂層Grepの焦点距離をfr、防振群ISの焦点距離をfisとするとき、以下の式(1)の条件を満足する。
-0.95≦fis/fr<0 (1)
式(1)は、防振群ISが像振れを補正するために光軸に対してシフトしたときに発生する偏心色収差と偏心コマ収差を良好に補正するための樹脂層レンズGrepの焦点距離frと防振群IS全体の焦点距離fisとの関係に関する条件を示す。式(1)の範囲は負となっている。これは、防振群ISに対して樹脂層Grepの焦点距離frが必ず異符号となることを意味する。これにより、防振群ISとしての色収差補正とシフト時の偏心色収差および偏心コマ収差を補正する。fis/frが式(1)の上限値を超えるように防振群ISの焦点距離fisが小さいと、防振群ISの屈折力が強くなりすぎて偏心コマ収差や偏心像面湾曲収差を十分に補正することが困難となるため、好ましくない。また、fis/frが式(1)の上限値である0を超えるように樹脂層Grepの焦点距離frが大きいと、防振群ISとしての色収差補正やシフト時の偏心色収差や偏心コマ収差の抑制が困難となるため、好ましくない。
【0036】
一方、fis/frが式(1)の下限値を下回るように防振群ISの焦点距離fisが大きいと、像振れを補正するための防振群ISのシフト量を大きくする必要がある。このため、防振ユニットが大型化するため、好ましくない。さらに、防振群ISのシフト量が大きくなりすぎることで、高次の偏心コマ収差等も大きくなるため、好ましくない。また、fis/frが式(1)の下限値を下回るように樹脂層Grepの焦点距離frが小さいと、樹脂層Grepの屈折力が強くなりすぎて防振群ISでの色収差や偏心色の収差が過剰となり易く、好ましくない。さらに、樹脂層Grepの屈折力を確保するために樹脂層の体積が増加するため、軽量化の観点からも好ましくない。
【0037】
なお、式(1)の数値範囲を以下のようにすると、より好ましい。
【0038】
-0.50≦fis/fr≦-0.01 (1a)
また、式(1)の数値範囲を以下のようにすると、さらに好ましい。
【0039】
-0.30≦fis/fr≦-0.05 (1b)
また、樹脂層Grepのd線を基準とするアッベ数をνd_r、樹脂層Grepのd線に対する屈折率をnd_r、樹脂層Grepの光軸上の厚みをdr、防振群IS全体の光軸上の厚みをDisとする。レンズ(1a~1e)全系の焦点距離が最大の状態における防振群ISの横倍率をβist、同状態における防振群ISより像側の全てのレンズ群の合成横倍率をβrtとする。防振群ISにおける最も物体側のレンズ面の曲率半径をR1、最も像側のレンズ面の曲率半径をR2とする。樹脂層Grepの有効径内における光軸方向での最大厚みをDmax、最小厚みをDminとする。レンズ全系の焦点距離が最小の状態における開口絞りSPから防振群ISにおける最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離をDstpw、同状態におけるレンズ全系の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離(レンズ全長)をOTDwとする。ズームレンズ(1a~1c、1e)の望遠端でのレンズ全系の焦点距離をft、防振群IS内の樹脂層以外の少なくとも1つのレンズのd線を基準とする平均アッベ数をνd_gave、樹脂層Grepのd線を基準とするアッベ数をνd_rとする。このとき各実施例のレンズは、以下の式(2)~(10)の条件のうち少なくとも1つを満足することが好ましい。
15≦νd_r≦40 (2)
1.50≦nd_r≦1.75 (3)
0.001≦dr/Dis≦0.850 (4)
0.1≦|(1-βist)βrt|≦5.0 (5)
|(R2+R1)/(R2-R1)|≦2.0 (6)
1.1≦Dmax/Dmin≦30.0 (7)
|Dstpw/OTDw|≦0.8 (8)
0.05≦|fis/ft|≦2.00 (9)
5.0≦|νd_gave-νd_r|≦60.0 (10)
式(2)は、防振群ISのシフト時の良好な色収差補正のための樹脂層Grepのアッベ数νd_rに関する条件を示す。νd_rが式(2)の上限値を超えると、防振群ISでの色収差補正が過剰となり易い。また、νd_rが母材レンズのアッベ数に近くなり、母材レンズと樹脂層Grepのそれぞれの屈折力が強くなり易く、この結果、防振群ISが大型化するため、好ましくない。
【0040】
一方、νd_rが式(2)の下限値を下回ると、防振群ISの1次の色収差補正には有利ではあるが、g線に対する部分分散比ΘgFが大きくなるために2次の色収差補正が困難となる。また、樹脂材料として式(2)の下限を下回るアッベ数を持つことが困難であるため、好ましくない。
【0041】
式(3)は、防振群ISのシフト時の偏心コマ収差の抑制と防振群ISの軽量化とを両立するための樹脂層Grepの屈折率nd_rに関する条件を示している。nd_rが式(3)の上限値を超えると、防振群ISの軽量化には有利である。しかし、樹脂層Grepの屈折率nd_rが高すぎるため、樹脂層の面精度が製造誤差等により設計値からずれた場合にコマ収差等の光学性能の劣化が大きくなりすぎるため好ましくない。また、樹脂材料として式(3)の上限値を超える屈折率を得ることは困難である。
【0042】
一方、nd_rが式(3)の下限値を下回ると、樹脂層Grepの体積が大きくなり、小型軽量化の観点から好ましくない。また、樹脂材料の屈折率が小さくなると、アッベ数νd_rが大きくなる傾向にあり、防振群ISでの色収差の補正の観点では母材レンズの硝子の選択自由度が限られてくるため、好ましくない。さらに、樹脂材料として式(3)の下限値を下回る屈折率を得ることは困難である。
【0043】
式(4)は、防振群ISの軽量化とシフト時の諸収差の抑制とを両立するための樹脂層Grepの厚みdrと防振群ISの全体の厚みDisに関する条件を示している。dr/Disが式(4)の上限値を超えるように樹脂層Grepの厚みが大きいと、防振群ISの小型軽量化が困難となるため、好ましくない。またdr/Disが式(4)の上限値を超えるように防振群ISの厚みが小さいと、相対的に樹脂層Grepの厚みが大きくなり、樹脂層Grepを製造する上での高精度な樹脂面の成形性が低下し易くなるため、好ましくない。
【0044】
一方、dr/Disが、式(4)の下限値を下回るように樹脂層Grepの厚みが小さいと、防振群ISの小型軽量化の観点からは有利である。しかし、樹脂層Grepが正レンズとなる場合に屈折力を十分に大きくすることが困難となる。この結果、シフト時の色収差補正を十分に行えないため、好ましくない。さらに樹脂層Grepが負レンズとなる場合に偏心収差を十分に補正する場合に光軸上での厚みと有効径付近での厚みとの比である偏肉比を大きくする必要があるため、成形性の観点から好ましくない。またdr/Disが式(4)の上限値を超えるように樹脂層Grepの厚みが大きいと、防振群ISの全体の体積が増加するため、小型軽量化の観点から好ましくない。さらにdr/Disが式(4)の上限値を超えるように防振群ISの厚みが小さいと、相対的に樹脂層Grepの厚みが大きくなり、樹脂層Grepを製造する上での高精度な樹脂面の成形性が低下し易いため、好ましくない。
【0045】
式(5)は、防振群ISの像振れ補正性能の確保と小型軽量化とを両立するための防振群ISの横倍率βistと防振群ISより像側の全レンズ群の合成横倍率βrtとの関係に関する条件を示している。ここでの横倍率βistと合成横倍率βrtは、ズームレンズでは望遠端での値である。式(5)の|(1-βist)βrt|は、防振群ISのシフト量に対する像面上での像のシフト量の割合、いわゆる偏心敏感度を示している。
【0046】
|(1-βist)βrt|が式(5)の上限値を超えるように防振群ISの横倍率が大きいと、防振群ISのシフト量を抑制することができて防振ユニットの小型化に有利である。しかし、偏心敏感度が大きすぎて、像振れが発生していない状況で防振群ISが製造誤差等によって光軸上からシフトすると、偏心コマ収差等が発生するため、好ましくない。また、防振群ISのシフト量のメカニカルな制御も困難となるため、好ましくない。
【0047】
一方、|(1-βist)βrt|が式(5)の下限値を下回るように防振群ISの横倍率が小さいと、像振れに対する十分な補正量(補正角)を得るためには、防振群ISのシフト量を大きくする必要があり、この結果、防振ユニットが大型化するため、好ましくない。
【0048】
式(6)は、防振群ISのシフト時の偏心収差を補正するための防振群ISの最も物体側および最も像側のレンズ面の曲率半径R1、R2の比、いわゆるシェイプファクタに関する条件を示している。|(R2+R1)/(R2-R1)|が式(6)の上限値を超えると、防振群IS全体の形状がメニスカス形状になるため、シフト時の偏心コマ収差を抑制することが困難となるため、好ましくない。
【0049】
式(7)は、防振群ISの軽量化とシフト時の諸収差の抑制とを両立するための樹脂層Grepの光軸方向での最大肉厚Dmaxと最小肉厚Dminとの比、いわゆる偏肉比に関する条件を示している。最大肉厚Dmaxと最小肉厚Dminはいずれも、樹脂層Grepのレンズ有効径内の範囲から得るものとする。Dmax/Dminが式(7)の上限値を超えると、防振群ISの偏心収差の補正には有利になるものの、成形性が低下するため、製造の観点から好ましくない。また、偏肉比が大きいと、樹脂層Grepの体積も大きくなり易いため、軽量化の観点からも好ましくない。一方、Dmax/Dminが式(7)の下限値を下回ると、防振群ISのシフト時の偏心収差を十分に補正することが困難となるため、好ましくない。
【0050】
式(8)は、防振群ISのシフト時の諸収差の発生を抑制するための開口絞りSPから防振群ISの最も物体側のレンズ面までの距離Dstpwとレンズ全長OTDwとの関係に関する条件を示している。ここでの距離Dstpwとレンズ全長OTDwは、ズームレンズでは広角端での値である。|Dstpw/OTDw|が式(8)の上限値を超えると、開口絞りSPと防振群ISまでの距離Dstpwが大きくなり、防振群ISのシフト時の像面湾曲を抑制することが困難となるため、好ましくない。
【0051】
式(9)は、防振群ISのシフト時の諸収差の抑制と防振群ISの小型軽量化とを両立するためのレンズ全系の焦点距離ftと防振群ISの焦点距離fisとの関係に関する条件を示している。ここでの全系焦点距離ftは、ズームレンズでは望遠端での焦点距離である。|fis/ft|が式(9)の上限値を超えるように防振群ISの焦点距離が大きいと、防振群ISのシフト量を大きくする必要があり、小型軽量化の観点から好ましくない。また、|fis/ft|が式(9)の上限値を超えるように全系焦点距離が小さいと、ズームレンズにおけるズーム比が小さくなるため、好ましくない。
【0052】
一方、|fis/ft|が式(9)の下限値を下回るように防振群ISの焦点距離が小さいと、防振群ISのシフト量を抑制することはできる。しかし、防振群ISの屈折力が強すぎて、防振群ISがシフトしていない状態での諸収差やシフト時の偏心コマ収差等の諸収差を補正することが困難となるため、好ましくない。また、|fis/ft|が式(9)の下限値を下回るように全系焦点距離が大きいと、望遠端での軸上色収差等を抑制することが困難となるため、好ましくない。
【0053】
式(10)は、防振群ISで発生する軸上色収差や防振群ISのシフト時に発生する偏心色収差を良好に補正するための防振群ISの樹脂層以外のレンズの平均アッベ数νd_gaveと樹脂層Grepのアッベ数νd_rとの差に関する条件を示している。この差が式(10)の上限値を超えると、防振群ISで発生する色収差を抑制できる。しかし、樹脂層Grepと母材レンズとの屈折力差が小さくなり、この結果、防振群ISがシフトしていない状態での球面収差やコマ収差の抑制が困難となるため、好ましくない。
【0054】
一方、上記差が式(10)の下限値を下回ると、色収差を良好に抑制するために樹脂層Grepと母材レンズの屈折力差を大きくする必要があり、この結果、防振群ISのシフト時の偏心コマ収差を抑制することが困難となるため、好ましくない。また、上記差が式(10)の下限値を下回ると、防振群ISでの色収差の補正そのものが困難となるため、好ましくない。
【0055】
以上の式(2)~(10)の数値範囲を以下のようにすると、より好ましい。表1中の数値との関係で一部修正しました。
【0056】
20≦νd_r≦40 (2a)
1.50≦nd_r≦1.70 (3a)
0.005≦dr/Dis≦0.600 (4a)
0.2≦|(1-βist)βrt|≦4.0 (5a)
|(R2+R1)/(R2-R1)|≦1.7 (6a)
1.5≦Dmax/Dmin≦20.0 (7a)
|Dstpw/OTDw|≦0.7 (8a)
0.1≦|fis/ft|≦1.8 (9a)
8.0≦|νd_gave-νd_r|≦55.0 (10a)
また、式(2)~(10)の数値範囲を以下のようにすると、さらに好ましい。
【0057】
25≦νd_r≦38 (2b)
1.55≦nd_r≦1.65 (3b)
0.007≦dr/Dis≦0.400 (4b)
0.3≦|(1-βist)βrt|≦3.0 (5b)
|(R2+R1)/(R2-R1)|≦1.5 (6b)
2.0≦Dmax/Dmin≦15.0 (7b)
|Dstpw/OTDw|≦0.65 (8b)
0.15≦|fis/ft|≦1.50 (9b)
10.0≦|νd_gave-νd_r|≦52.0 (10b)
また、各実施例において、防振群ISの樹脂層Grepは、物体側もしくは像側のいずれかに空気と接触する光学面(空気接触面)を有することが好ましい。樹脂層Grepの物体側と像側のどちらも硝子に接合されていると、樹脂層Grepの色収差補正が十分に行えなくなるため、好ましくない。さらに、樹脂層Grepの空気接触面は、非球面であることが好ましい。非球面とすることで、防振群ISのシフト時の偏心コマ収差をより良好に補正することが可能となる。
【0058】
また、各実施例において、小型軽量化の観点から、防振群ISは、樹脂層Grepおよび樹脂層以外の少なくとも1つのレンズが全て接合された単一の接合レンズであることが好ましい。
【0059】
また、ズームレンズの実施例において、該ズームレンズは、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群L1と負の屈折力の第2レンズ群L2と、該第2のレンズ群より像側の後群(L3~)からなり、防振群ISは第2レンズ群L2または後群に含まれることが好ましい。このような構成によれば、ズームレンズの全長を小さくしつつ、防振群ISを小径化することができる。なお、後群は、少なくとも一つのレンズ群を含めばよい。
【0060】
さらに各実施例において、樹脂層Grepは紫外線硬化樹脂によって成形されることが好ましい。紫外線硬化樹脂を採用することで、樹脂層Grepを薄くすることが可能となり、小型軽量化の観点から好ましい。
【0061】
各実施例によれば、防振群ISを小型軽量化しつつ、防振群ISのシフト時の色収差の発生を抑制する等、高い光学性能を実現することができる。
【0062】
以下、実施例1~5のそれぞれ対応する数値例1~5を示す。各数値例において、面番号iは物体側から数えたときの光学面の順番を示す。r(mm)はi番目の光学面の曲率半径、d(mm)は第i面と第(i+1)面との間の光軸上のレンズ厚または距離(空気間隔)を表す。ndは第i面と第(i+1)面間の光学材料のd線に対する屈折率である。νdiは第i面と第(i+1)面間の光学材料のd線を基準とするアッベ数である。アッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をそれぞれNd、NF、NCとするとき、
νd=(Nd-1)/(NF-NC)
で表される。
【0063】
なお、各数値例において、d、焦点距離、Fナンバーおよび半画角(°)は、無限遠物体に焦点を合わせた状態での値である。「BF」(バックフォーカス)は、レンズ全系のうち最も像側のレンズ面である最終面から近軸像面までの光軸上の距離を空気換算長により表記したものである。「レンズ全長」は、レンズ全系のうち最も物体側のレンズ面である最前面から最終面までの光軸上の距離にバックフォーカスを加えた長さである。
【0064】
面番号に付された「*」は、その面が非球面であることを意味する。非球面の形状は、Xを光軸方向での面頂点からの変位量、Hを光軸に直交する方向での光軸からの高さ、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径、Kを円錐定数、A4、A6、A8、A10を非球面係数とするとき、以下の式で表される。「e-x」は、×10-xを意味する。
【0065】
【0066】
式(1)~(10)の条件と各実施例(数値例)との関係を表1にまとめて示す。実施例1~5のレンズ1a~1eはいずれも、式(1)~(10)(さらには式(1a)~(10a)および式(1b)~(10b))の条件を満足している。
(数値例1)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 287.836 2.20 1.84666 23.8 75.07
2 117.040 8.77 1.49700 81.5 72.42
3 -463.649 0.15 71.69
4 76.445 7.27 1.72916 54.7 67.41
5 288.757 (可変) 66.52
6 130.630 1.40 1.88300 40.8 36.21
7 24.178 6.11 29.46
8 -231.647 1.00 1.53775 74.7 28.71
9 43.461 0.10 26.53
10 37.552 3.58 1.85478 24.8 26.29
11 74.422 4.10 24.78
12 -29.397 1.10 1.49700 81.5 24.36
13 560.309 2.50 1.85478 24.8 25.80
14 -82.474 (可変) 26.38
15(絞り) ∞ (可変) 27.44
16 44.442 4.32 1.89286 20.4 29.70
17 -8802.889 0.12 29.58
18 40.767 1.50 2.00100 29.1 29.23
19 23.094 11.28 1.49700 81.5 27.72
20 -29.992 0.29 27.34
21 -29.172 1.40 2.00069 25.5 27.15
22 474.342 2.01 28.12
23 84.351 5.21 1.49700 81.5 29.71
24 -52.194 0.82 30.06
25* -104.554 0.50 1.59022 30.1 30.09
26 -77.348 1.30 1.48749 70.2 30.09
27 111.339 (可変) 30.41
28 46.242 9.43 1.49700 81.5 36.90
29 -58.476 0.15 37.04
30* 63.823 0.16 1.59022 30.1 35.76
31 82.814 1.35 1.95906 17.5 35.69
32 46.540 5.00 2.00100 29.1 34.91
33 609.389 (可変) 34.38
34 186.529 3.09 1.95906 17.5 32.70
35 -171.732 0.15 32.13
36 -324.395 1.10 1.77047 29.7 31.62
37 33.303 (可変) 29.36
38* -29.257 0.45 1.59022 30.1 28.94
39 -25.615 1.60 1.72916 54.7 28.97
40 -94.099 (可変) 31.26
41 47.581 6.51 1.48749 70.2 40.90
42 ∞ (可変) 41.08
像面 ∞
非球面データ
第25面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.28501e-006 A 6=-9.97125e-010 A 8= 7.44439e-012
A10=-2.13750e-014 A12= 1.80140e-017
第30面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.17655e-006 A 6=-9.03755e-010 A 8=-1.77689e-011
A10= 4.08615e-014 A12=-4.01447e-017
第38面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.43322e-006 A 6= 1.45019e-008 A 8=-1.53727e-010
A10= 6.74684e-013 A12=-1.13415e-015
各種データ
ズーム比 4.71
広角 中間 望遠
焦点距離 24.72 61.33 116.36
Fナンバー 2.91 2.91 2.91
半画角(°) 37.12 19.43 10.53
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 178.45 191.24 204.02
BF 14.59 14.59 14.59
d 5 0.90 29.26 50.55
d14 24.92 9.35 0.84
d15 17.38 5.86 1.50
d27 8.70 5.14 2.79
d33 1.50 5.17 4.79
d37 13.65 15.48 26.81
d40 0.80 10.38 6.14
d42 14.59 14.59 14.59
入射瞳位置 36.26 88.83 157.67
射出瞳位置 -107.74 -89.47 -70.91
前側主点位置 55.98 114.02 115.66
後側主点位置 -10.14 -46.74 -101.77
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 122.94 18.39 5.51 -5.87
2 6 -24.45 19.89 3.09 -12.16
3 16 70.96 28.74 -10.25 -26.71
4 28 32.41 16.09 4.32 -5.68
5 34 -69.15 4.34 3.43 1.03
6 38 -56.65 2.05 -0.44 -1.67
7 41 97.60 6.51 0.00 -4.37
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -234.35
2 2 188.98
3 4 140.56
4 6 -33.81
5 8 -67.97
6 10 84.87
7 12 -56.17
8 13 84.26
9 16 49.54
10 18 -55.58
11 19 28.24
12 21 -27.42
13 23 65.71
14 25 500.22
15 26 -93.41
16 28 53.56
17 30 470.09
18 31 -112.84
19 32 50.11
20 34 93.62
21 36 -39.15
22 38 333.28
23 39 -48.75
24 41 97.60
(数値例2)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 2087.789 2.20 2.00100 29.1 74.30
2 118.129 8.40 1.49700 81.5 70.56
3 -432.633 0.15 69.80
4 155.344 5.06 1.49700 81.5 65.50
5 -1452.229 0.00 64.65
6 78.029 5.78 1.81600 46.6 58.71
7 357.852 (可変) 58.00
8 336.817 1.40 1.88300 40.8 44.02
9 29.285 7.33 35.80
10 -181.413 1.00 1.59522 67.7 35.46
11 67.132 0.11 33.57
12 43.305 3.00 1.85478 24.8 33.02
13 69.829 5.87 32.04
14 -37.040 1.10 1.49700 81.5 31.71
15 176.336 0.35 31.10
16 336.419 3.27 1.85478 24.8 31.10
17 -75.335 (可変) 30.99
18(絞り) ∞ (可変) 30.47
19 51.100 4.23 1.77830 23.9 33.04
20 646.565 12.18 32.94
21 31.714 1.50 2.00069 25.5 31.80
22 22.464 12.02 1.49700 81.5 30.03
23 -39.484 1.40 1.92286 18.9 29.28
24 -574.242 1.87 29.40
25* -183.377 0.20 1.56650 37.6 29.41
26 -156.034 4.62 1.92286 18.9 29.42
27 -32.348 1.30 1.84666 23.8 29.57
28 162.389 (可変) 30.61
29* 113.215 0.05 1.59022 30.1 36.97
30 131.870 5.06 1.49700 81.5 37.13
31 -120.504 0.14 38.00
32 65.847 8.24 1.77250 49.6 40.03
33 -71.507 (可変) 39.92
34 538.020 4.63 1.92286 18.9 35.17
35 -59.131 1.10 1.73800 32.3 34.60
36 42.302 (可変) 31.63
37* -36.742 0.45 1.59022 30.1 30.74
38 -30.526 1.60 1.72916 54.7 30.75
39 -148.485 (可変) 32.56
40 107.754 5.26 1.49700 81.5 39.78
41 -117.305 (可変) 40.19
像面 ∞
非球面データ
第25面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.17809e-007 A 6= 6.04584e-010 A 8=-1.25210e-012
A10=-1.01467e-014 A12= 2.97341e-017
第29面
K = 0.00000e+000 A 4=-5.60367e-006 A 6= 1.76853e-009 A 8=-7.01013e-012
A10= 1.89743e-014 A12=-1.92142e-017
第37面
K = 0.00000e+000 A 4=-5.62020e-006 A 6=-1.34754e-009 A 8=-2.04562e-011
A10= 3.24662e-014 A12=-6.83028e-017
各種データ
ズーム比 4.71
広角 中間 望遠
焦点距離 24.73 39.98 116.36
Fナンバー 2.91 2.91 2.91
半画角(°) 37.39 28.42 10.53
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 213.46 213.46 213.46
BF 13.81 13.81 13.81
d 7 0.90 10.57 41.17
d17 40.70 31.03 0.43
d18 19.51 10.63 3.00
d28 10.18 6.80 2.30
d33 3.34 1.50 4.26
d36 13.36 17.76 27.79
d39 0.80 10.50 9.84
d41 13.81 13.81 13.81
入射瞳位置 42.40 58.24 130.41
射出瞳位置 -148.93 -125.59 -94.68
前側主点位置 63.37 86.76 121.98
後側主点位置 -10.91 -26.16 -102.54
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 106.16 21.59 11.21 -1.93
2 8 -28.55 23.42 2.16 -17.17
3 19 81.72 39.31 -24.35 -40.92
4 29 33.65 13.49 4.76 -3.70
5 34 -80.05 5.73 3.64 0.58
6 37 -64.06 2.05 -0.30 -1.51
7 40 113.89 5.26 1.70 -1.85
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -125.16
2 2 187.66
3 4 282.66
4 6 121.16
5 8 -36.40
6 10 -82.20
7 12 126.77
8 14 -61.49
9 16 72.27
10 19 71.07
11 21 -83.76
12 22 30.79
13 23 -46.00
14 25 1842.37
15 26 43.44
16 27 -31.76
17 29 1354.57
18 30 127.54
19 32 45.57
20 34 57.94
21 35 -33.26
22 37 297.68
23 38 -53.00
24 40 113.89
(数値例3)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 304.000 2.20 1.84666 23.8 71.53
2 92.955 9.24 1.49700 81.5 65.89
3 -371.952 0.15 64.74
4 76.828 5.61 1.83481 42.7 56.54
5 364.502 (可変) 55.27
6 421.524 1.40 1.88300 40.8 46.29
7 30.091 7.99 37.33
8 -159.885 1.00 1.49700 81.5 36.91
9 51.475 0.08 34.34
10 43.008 3.06 2.05090 26.9 34.07
11 67.114 6.21 33.04
12 -38.079 1.10 1.49700 81.5 32.68
13 327.741 4.59 1.85478 24.8 32.00
14 -81.468 (可変) 31.67
15(絞り) ∞ (可変) 32.41
16 54.786 3.49 1.92286 18.9 34.29
17 177.454 8.45 34.14
18 30.263 1.50 2.00069 25.5 33.97
19 22.637 10.55 1.49700 81.5 32.06
20 -147.905 0.13 31.31
21 -282.889 1.40 1.80810 22.8 31.07
22 58.671 1.50 30.32
23* 56.597 0.05 1.59022 30.1 30.43
24 52.518 5.69 1.49700 81.5 30.39
25 -75.427 2.44 30.41
26 -47.713 1.30 1.80810 22.8 30.40
27 159.626 (可変) 31.74
28* 84.668 0.07 1.59022 30.1 38.87
29 106.190 5.61 1.49700 81.5 39.01
30 -99.010 0.15 39.77
31 84.097 7.77 1.90043 37.4 41.84
32 -75.592 (可変) 41.78
33 293.202 3.43 1.98612 16.5 36.51
34 -121.711 0.15 35.94
35 -172.611 1.10 1.90043 37.4 35.22
36 43.474 (可変) 32.84
37* -30.478 0.45 1.59022 30.1 32.11
38 -27.469 1.60 1.72916 54.7 32.14
39 -70.075 (可変) 34.71
40 65.669 5.25 1.72916 54.7 43.05
41 ∞ (可変) 43.06
像面 ∞
非球面データ
第23面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.56777e-006 A 6=-2.16556e-009 A 8= 6.57664e-012
A10=-1.33254e-014 A12= 1.71769e-017
第28面
K = 0.00000e+000 A 4=-5.98706e-006 A 6= 4.16976e-009 A 8=-1.36129e-011
A10= 2.95803e-014 A12=-2.54789e-017
第37面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.64638e-006 A 6= 2.34537e-009 A 8=-3.38245e-011
A10= 9.90165e-014 A12=-1.71434e-016
各種データ
ズーム比 4.71
広角 中間 望遠
焦点距離 24.72 39.97 116.37
Fナンバー 2.91 2.91 2.91
半画角(°) 37.12 28.42 10.53
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 208.46 208.46 208.46
BF 13.50 13.50 13.50
d 5 0.90 9.49 38.99
d14 38.94 30.35 0.85
d15 22.77 12.22 1.50
d27 8.95 6.28 2.34
d32 3.41 1.62 4.50
d36 14.49 18.45 28.45
d39 0.80 11.86 13.62
d41 13.50 13.50 13.50
入射瞳位置 41.45 55.51 122.04
射出瞳位置 -253.62 -186.07 -135.48
前側主点位置 63.88 87.48 147.51
後側主点位置 -11.22 -26.47 -102.87
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 110.47 17.20 7.03 -3.52
2 6 -30.54 25.43 1.82 -18.95
3 16 90.23 36.48 -35.10 -44.29
4 28 31.24 13.60 4.81 -3.51
5 33 -70.22 4.68 3.27 0.78
6 37 -72.71 2.05 -0.81 -2.04
7 40 90.06 5.25 0.00 -3.04
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -158.91
2 2 150.63
3 4 115.58
4 6 -36.76
5 8 -78.22
6 10 106.98
7 12 -68.57
8 13 76.73
9 16 84.72
10 18 -99.56
11 19 40.33
12 21 -60.02
13 23 -1240.33
14 24 63.23
15 26 -45.33
16 28 706.86
17 29 104.04
18 31 45.25
19 33 87.58
20 35 -38.47
21 37 446.65
22 38 -62.96
23 40 90.06
(数値例4)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 70.752 6.52 1.90043 37.4 56.88
2 440.500 0.15 56.29
3 57.565 9.57 1.49700 81.5 52.51
4 -332.389 2.00 1.88300 40.8 50.73
5 84.915 0.15 47.13
6 50.200 6.94 1.49700 81.5 45.81
7 334.045 0.15 44.29
8 135.929 2.00 1.67270 32.1 43.09
9 32.936 2.62 38.36
10 49.461 4.03 1.72916 54.7 38.26
11 142.439 (可変) 37.51
12(絞り) ∞ 2.30 36.57
13 -555.457 1.68 1.92286 18.9 35.07
14 -154.056 1.30 1.59522 67.7 34.74
15 38.151 (可変) 32.08
16* 414.834 0.50 1.59022 30.1 29.58
17 -615.628 1.00 1.82522 41.7 29.57
18 78.957 (可変) 29.25
19 41.210 11.92 1.59522 67.7 32.94
20 -28.912 1.30 1.66565 35.6 33.86
21 298.910 0.19 36.43
22 197.707 1.80 1.80810 22.8 36.77
23 32.848 11.15 1.88300 40.8 38.82
24 -92.968 1.75 39.36
25 -59.032 1.80 1.57197 38.1 39.36
26 35.777 11.74 1.99202 27.0 42.46
27 -100.164 8.69 42.17
28* -50.963 2.00 1.76802 49.2 37.57
29 -3568.112 (可変) 38.81
像面 ∞
非球面データ
第16面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.59786e-007 A 6= 1.73424e-009 A 8=-1.56292e-012
第28面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.01224e-005 A 6= 2.28729e-008 A 8=-1.22091e-010
A10= 2.83964e-013 A12=-2.41602e-016
焦点距離 82.47
Fナンバー 1.45
半画角(°) 14.70
像高 21.64
レンズ全長 126.52
BF 13.50
d11 2.50
d15 16.06
d18 1.20
d29 13.50
入射瞳位置 40.78
射出瞳位置 -67.48
前側主点位置 39.26
後側主点位置 -68.97
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 79.48 34.14 -7.82 -27.66
2 12 -66.01 5.28 3.91 -0.07
3 16 -106.39 1.50 0.97 0.11
4 19 39.11 52.34 1.11 -28.22
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 92.84
2 3 99.54
3 4 -76.43
4 6 117.91
5 8 -65.13
6 10 102.05
7 13 230.54
8 14 -51.24
9 16 419.97
10 17 -84.75
11 19 30.48
12 20 -39.54
13 22 -48.99
14 23 28.68
15 25 -38.68
16 26 27.77
17 28 -67.34
(数値例5)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 88.418 1.50 1.88300 40.8 58.70
2 63.666 8.74 1.49700 81.5 57.43
3 -833.690 (可変) 57.10
4* -106.403 1.00 1.59022 30.1 32.47
5 -64.250 1.10 1.72916 54.7 32.47
6 29.236 4.74 1.76200 40.1 32.73
7 79.904 1.26 32.74
8 94.393 4.99 1.76182 26.5 33.09
9 -71.324 0.15 33.14
10 90.907 5.93 1.49700 81.5 32.03
11 -45.508 1.25 2.05090 26.9 31.47
12 896.670 1.06 31.34
13(絞り) ∞ (可変) 31.31
14 126.596 1.30 2.05090 26.9 34.71
15 52.713 7.76 1.58313 59.4 34.97
16 -72.568 0.15 35.80
17 67.589 3.92 1.72916 54.7 36.93
18 -1930.147 (可変) 36.79
19 509.219 1.15 1.53775 74.7 29.60
20 28.124 (可変) 28.85
21 -57.869 6.04 1.59270 35.3 31.10
22 -22.224 1.60 1.49700 81.5 31.77
23 -4514.292 (可変) 34.70
像面 ∞
非球面データ
第4面
K = 0.00000e+000 A 4= 6.85519e-007 A 6= 4.19594e-009 A 8=-4.15125e-011
A10= 2.06560e-013 A12=-3.86264e-016
各種データ
ズーム比 3.76
広角 中間 望遠
焦点距離 103.16 216.79 387.89
Fナンバー 4.64 6.50 7.30
半画角(°) 11.84 5.70 3.19
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 176.10 235.23 288.59
BF 15.98 50.92 63.01
d 3 2.11 61.24 114.60
d13 61.57 37.67 27.84
d18 29.18 15.57 1.86
d20 13.60 16.18 27.63
d23 15.98 50.92 63.01
入射瞳位置 24.02 127.92 345.02
射出瞳位置 -64.37 -51.72 -52.41
前側主点位置 -5.27 -113.18 -570.71
後側主点位置 -87.18 -165.87 -324.88
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 219.80 10.24 -0.19 -6.85
2 4 -225.92 21.49 4.50 -8.67
3 14 53.78 13.13 5.57 -2.43
4 19 -55.40 1.15 0.79 0.04
5 21 -176.88 7.64 -2.98 -7.96
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -265.09
2 2 119.40
3 4 272.37
4 5 -27.42
5 6 58.15
6 8 54.03
7 10 61.91
8 11 -41.18
9 14 -86.73
10 15 53.58
11 17 89.63
12 19 -55.40
13 21 57.26
14 22 -44.94
【0067】
【0068】
図21は、各実施例のレンズ(1a~1e)を撮像光学系として用いた撮像装置としてのデジタルスチルカメラ10を示している。
図21において、113はカメラ本体、111は撮像光学系である。112は、カメラ本体113に内蔵され、撮像光学系111によって形成された光学像を受光して撮像(光電変換)するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)である。カメラ本体113は、クイックターンミラーを有する一眼レフカメラでも良いし、クイックターンミラーを有さないミラーレスカメラでもよい。
【0069】
各実施例によれば、撮像光学系を収容するレンズ鏡筒が小型軽量でありながらも、防振群のシフト時にも高い光学性能が得られる撮像装置を提供することができる。
【0070】
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0071】
1a~1e レンズ
L1~L7 レンズ群
SP 開口絞り
IS 防振群
Grep 樹脂層
IP 像面