IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラドキュメントソリューションズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-電子機器 図1
  • 特開-電子機器 図2
  • 特開-電子機器 図3
  • 特開-電子機器 図4
  • 特開-電子機器 図5
  • 特開-電子機器 図6
  • 特開-電子機器 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022175698
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20221117BHJP
   G06F 1/18 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
H05K3/46 Q
H05K3/46 Z
G06F1/18 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021082329
(22)【出願日】2021-05-14
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114971
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修
(72)【発明者】
【氏名】川岡 未来
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA15
5E316AA41
5E316BB02
5E316FF01
5E316HH04
5E316JJ01
(57)【要約】
【課題】 メモリーチップとコントローラーチップとの間で良好な品質で信号が伝送される電子機器を得る。
【解決手段】 メモリーチップ1は、第1チャネルの第1バイトの信号用の第1端子群11-1と、第1チャネルの第2バイトの信号用の第2端子群11-2と、第2チャネルの第1バイトの信号用の第3端子群12-1と、第2チャネルの第2バイトの信号用の第4端子群12-2とを備える。多層基板3は、第1端子群11-1、第2端子群11-2、第3端子群12-1、および第4端子群12-1とコントローラーチップ2とをそれぞれ電気的に接続する第1配線群、第2配線群、第3配線群、および第4配線群とを備える。そして、第1配線群および第4配線群は、多層基板3の複数の配線層のうちの第1特定層に実装され、第2配線群および第3配線群は、その複数の配線層のうちの第1特定層とは異なる第2特定層に実装される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の配線層を有する多層基板と、
前記多層基板に実装されるメモリーチップと、
前記多層基板に実装されるコントローラーチップとを備え、
前記メモリーチップは、第1チャネルの第1バイトの信号用の第1端子群と、前記第1チャネルの第2バイトの信号用の第2端子群と、第2チャネルの第1バイトの信号用の第3端子群と、前記第2チャネルの第2バイトの信号用の第4端子群とを備え、
前記多層基板は、前記第1端子群と前記コントローラーチップとを電気的に接続する第1配線群と、前記第2端子群と前記コントローラーチップとを電気的に接続する第2配線群と、前記第3端子群と前記コントローラーチップとを電気的に接続する第3配線群と、前記第4端子群と前記コントローラーチップとを電気的に接続する第4配線群とを備え、
前記第1配線群および前記第4配線群は、前記複数の配線層のうちの第1特定層に実装され、
前記第2配線群および前記第3配線群は、前記複数の配線層のうちの前記第1特定層とは異なる第2特定層に実装されること、
を特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記メモリーチップは、前記コントローラーチップに面する第1側面と、前記第1側面の両端から垂直に延びる2つの第2側面とを備え、
前記第1特定層において、前記第1配線群および前記第4配線群の少なくとも一方の少なくとも一部は、前記第2側面側を介して配設され、前記第1配線群および前記第4配線群の残りの部分は、前記第1側面側を介して配設され、
前記第2特定層において、前記第2配線群および前記第3配線群の少なくとも一方の少なくとも一部は、前記第2側面側を介して配設され、前記第2配線群および前記第3配線群の残りの部分は、前記第1側面側を介して配設されること、
を特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1特定層および前記第2特定層は、前記複数の配線層のうちの内部の配線層であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記メモリーチップは、前記第1チャネルの前記第1バイトおよび前記第2バイトに共通な信号用の第5端子群と、前記第2チャネルの前記第1バイトおよび前記第2バイトに共通な信号用の第6端子群とを備え、
前記多層基板は、前記第5端子群と前記コントローラーチップとを電気的に接続する第5配線群と、前記第6端子群と前記コントローラーチップとを電気的に接続する第6配線群とをさらに備え、
前記第5配線群および前記第6配線群は、前記第1特定層および前記第2特定層とは異なる配線層に実装されること、
を特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の電子機器。
【請求項5】
前記メモリーチップは、LPDDR4のメモリーチップであり、
前記第1端子群は、前記第1チャネルの前記第1バイトのDQ信号用の端子を含み、
前記第2端子群は、前記第1チャネルの前記第2バイトのDQ信号用の端子を含み、
前記第3端子群は、前記第2チャネルの前記第1バイトのDQ信号用の端子を含み、
前記第4端子群は、前記第2チャネルの前記第2バイトのDQ信号用の端子を含むこと、
を特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ある電子機器では、多層基板上に、DDRメモリーチップとメモリーコントローラーチップが実装されており、両者が複数の配線層の配線で電気的に接続されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-33993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数チャネルのメモリーチップでは、メモリーチップとコントローラーチップとを電気的に接続する信号線が多くなる。そのため、信号線間の距離が短くなり、クロストークが発生しやすくなり、メモリーチップとコントローラーチップとの間で伝送される信号の品質が低くなる可能性がある。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、メモリーチップとコントローラーチップとの間で良好な品質で信号が伝送される電子機器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子機器は、複数の配線層を有する多層基板と、前記多層基板に実装されるメモリーチップと、前記多層基板に実装されるコントローラーチップとを備える。前記メモリーチップは、第1チャネルの第1バイトの信号用の第1端子群と、前記第1チャネルの第2バイトの信号用の第2端子群と、第2チャネルの第1バイトの信号用の第3端子群と、前記第2チャネルの第2バイトの信号用の第4端子群とを備える。前記多層基板は、前記第1端子群と前記コントローラーチップとを電気的に接続する第1配線群と、前記第2端子群と前記コントローラーチップとを電気的に接続する第2配線群と、前記第3端子群と前記コントローラーチップとを電気的に接続する第3配線群と、前記第4端子群と前記コントローラーチップとを電気的に接続する第4配線群とを備える。そして、前記第1配線群および前記第4配線群は、前記複数の配線層のうちの第1特定層に実装され、前記第2配線群および前記第3配線群は、前記複数の配線層のうちの前記第1特定層とは異なる第2特定層に実装される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、メモリーチップとコントローラーチップとの間で良好な品質で信号が伝送される電子機器が得られる。
【0008】
本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る電子機器の構成を示す斜視図である。
図2図2は、図1に示す電子機器の多層基板上でのメモリーチップに対するコントローラーチップの配置位置について説明する上面図である。
図3図3は、図2におけるメモリーチップおよびコントローラーチップの端子群の配置位置について説明する上面図である。
図4図4は、第1チャネルの第1バイトのDQS/DQ/DM信号および第2チャネルの第2バイトのDQS/DQ/DM信号の配線群について説明する上面図である。
図5図5は、第1チャネルの第2バイトのDQS/DQ/DM信号および第2チャネルの第1バイトのDQS/DQ/DM信号の配線群について説明する上面図である。
図6図6は、第1チャネルの第1バイトおよび第2バイトに共通なクロック信号、並びに第2チャネルの第1バイトおよび第2バイトに共通なクロック信号の配線群について説明する上面図である。
図7図7は、第1チャネルの第1バイトおよび第2バイトに共通なCA/CS/CKE/ODT信号、並びに第2チャネルの第1バイトおよび第2バイトに共通なCA/CS/CKE/ODT信号の配線群について説明する上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態に係る電子機器の構成を示す斜視図である。図1に示す電子機器は、メモリーチップ1と、コントローラーチップ2と、多層基板3とを備える。多層基板3は、複数(例えば6層または8層)の配線層を有し、メモリーチップ1およびコントローラーチップ2は、多層基板3(の第1層)に実装されている。コントローラーチップ2は、メモリーチップ1との間で各種信号を送受して、メモリーチップ1に対してデータのリードライトを行うASIC(Application Specific Integrated Circuit)である。
【0012】
図2は、図1に示す電子機器の多層基板3上でのメモリーチップに対するコントローラーチップ2の配置位置について説明する上面図である。図3は、図2におけるメモリーチップ1およびコントローラーチップ2の端子群の配置位置について説明する上面図である。
【0013】
図2に示すように、メモリーチップ1は、第1チャネルch0の第1バイトByte0の信号用の第1端子群11-1と、第1チャネルch0の第2バイトByte1の信号用の第2端子群11-2と、第2チャネルch1の第1バイトByte0の信号用の第3端子群12-1と、第2チャネルch1の第2バイトByte1の信号用の第4端子群12-2とを備える。
【0014】
さらに、メモリーチップ1は、第1チャネルch0の第1バイトByte0および第2バイトByte1に共通な信号用の第5端子群11-3と、第2チャネルch1の第1バイトByte0および第2バイトByte1に共通な信号用の第6端子群12-3とを備える。
【0015】
メモリーチップ1は、略長方形状の板状のチップであり、背面に上述の端子群11-1,11-2,12-1,12-2のボール端子を備える。端子群11-1,11-2は、メモリーチップ1の短手方向の側面に沿って配列されており、端子群12-1,12-2は、メモリーチップ1の短手方向の側面に沿って配列されており、端子群11-1,12-1は、メモリーチップ1の長手方向の側面に沿って配列されており、端子群11-2,12-2は、メモリーチップ1の長手方向の側面に沿って配列されている。
【0016】
また、図2に示すように、コントローラーチップ2は、当該メモリーチップ1のインターフェイス用の端子群2aを備える。コントローラーチップ2は、略長方形状(または略正方形状)の板状のチップであり、端子群2aのボール端子を備える。端子群2aは、コントローラーチップ2の背面において、略長方形状(または略正方形状)の特定の側面に隣接して配置されている。
【0017】
具体的には、図3に示すように、端子群2aは、端子群21-1、端子群21-2、端子群21-3、端子群21-3a、端子群22-1、端子群22-2、端子群22-3、端子群22-3a、および端子群23を含む。
【0018】
端子群21-1は、メモリーチップ1の第1チャネルch0の第1バイトByte0の信号用の端子群であって、メモリーチップ1の第1端子群11-1に対応する。端子群21-2は、メモリーチップ1の第1チャネルch0の第2バイトByte1の信号用の端子群であって、メモリーチップ1の第2端子群11-2に対応する。
【0019】
端子群21-3は、メモリーチップ1の第1チャネルch0の第1バイトByte0および第2バイトByte1に共通な信号用の端子群であって、メモリーチップ1の第5端子群11-3の一部に対応する。
【0020】
端子群21-3aは、メモリーチップ1の第1チャネルch0の第1バイトByte0および第2バイトByte1に共通なクロック信号用の端子群であって、メモリーチップ1の第5端子群11-3の一部に対応する。
【0021】
端子群22-1は、メモリーチップ1の第2チャネルch1の第1バイトByte0の信号用の端子群であって、メモリーチップ1の第3端子群12-1に対応する。端子群22-2は、メモリーチップ1の第2チャネルch1の第2バイトByte1の信号用の端子群であって、メモリーチップ1の第4端子群12-2に対応する。
【0022】
端子群22-3は、メモリーチップ1の第2チャネルch1の第1バイトByte0および第2バイトByte1に共通な信号用の端子群であって、メモリーチップ1の第6端子群12-3の一部に対応する。
【0023】
端子群22-3aは、メモリーチップ1の第2チャネルch1の第1バイトByte0および第2バイトByte1に共通なクロック信号用の端子群であって、メモリーチップ1の第6端子群12-3の一部に対応する。
【0024】
端子群23は、グランド用の端子群である。
【0025】
そして、メモリーチップ1は、コントローラーチップ2の上述の側面とメモリーチップ1の長手方向とが略平行となるように、多層基板3上に配置される。また、メモリーチップ1の長手方向のサイズは、コントローラーチップ2の上述のサイズより小さい。このようにメモリーチップ1を配置することで、メモリーチップ1の長手方向に沿って両者間の配線が分散されるため、配線間の距離が長くなりクロストークが低減される。
【0026】
他方、多層基板3は、第1端子群11-1とコントローラーチップ2(端子群21-1)とを電気的に接続する第1配線群と、第2端子群11-2とコントローラーチップ2(端子群21-2)とを電気的に接続する第2配線群と、第3端子群12-1とコントローラーチップ2(端子群22-1)とを電気的に接続する第3配線群と、第4端子群とコントローラーチップ2(端子群22-2)とを電気的に接続する第4配線群とを備える。第1配線群、第2配線群、第3配線群、および第4配線群は、多層基板3において、後述のように特定の配線層に実装される。
【0027】
第1配線群および第4配線群は、多層基板3における複数の配線層のうちの1つの(単一の)配線層に実装され、第2配線群および第3配線群は、多層基板3における複数の配線層のうちの、第1配線群および第4配線群の配線層とは異なる1つの(単一の)配線層に実装される。
【0028】
この実施の形態では、これらの配線層は、それぞれ、多層基板3における複数の配線層のうちの内部の配線層(つまり、多層基板3の厚み方向における両端の配線層以外の配線層)とされる。これらの配線層を内部の配線層とすることで、これらの配線層における配線のインピーダンス特性が近くなり、信号の遅延量の差が少なくなる。
【0029】
この実施の形態では、多層基板3が8層基板である場合、第1配線群および第4配線群は、第3層および第6層のうちの一方に実装され、第2配線群および第3配線群は、第3層および第6層のうちの他方に実装される。また、この実施の形態では、多層基板3が6層基板である場合、第1配線群および第4配線群は、第3層および第4層のうちの一方に実装され、第2配線群および第3配線群は、第3層および第4層のうちの他方に実装される。なお、メモリーチップ1およびコントローラー2が実装されている配線層が第1層であり、最下層が第6層(6層基板の場合)または第8層(8層基板の場合)となる。また、隣接する2つ配線層の間には絶縁層が設けられている。
【0030】
この実施の形態では、メモリーチップ1は、LPDDR4(Low Power Double Data Rate 4)のメモリーチップであり、第1端子群11-1は、第1チャネルch0の第1バイトByte0のDQS/DQ/DM信号用の端子を含み、第2端子群11-2は、第1チャネルch0の第2バイトByte1のDQS/DQ/DM信号用の端子を含み、第3端子群12-1は、第2チャネルch1の第1バイトByte0のDQS/DQ/DM信号用の端子を含み、第4端子群12-2は、第2チャネルch1の第2バイトByte1のDQS/DQ/DM信号用の端子を含む。
【0031】
なお、DQS信号はデータストローブ信号であり、DQ信号はデータバス信号であり、DM信号はデータマスク信号であり、これらの信号は、データ伝送用の信号である。
【0032】
図4は、第1チャネルの第1バイトのDQS/DQ/DM信号および第2チャネルの第2バイトのDQS/DQ/DM信号の配線群(第1配線群および第4配線群)について説明する上面図である。図5は、第1チャネルの第2バイトのDQS/DQ/DM信号および第2チャネルの第1バイトのDQS/DQ/DM信号の配線群(第2配線群および第3配線群)について説明する上面図である。
【0033】
図4に示すように、第1配線群31および第4配線群34は、1つの配線層(第1特定層)に実装され、図5に示すように、第2配線群32および第3配線群33は、別の1つの配線層(第2特定層)に実装される。
【0034】
さらに、メモリーチップ1は、コントローラーチップ2に面する第1側面1aと、その第1側面1aの両端から垂直に延びる2つの第2側面1bとを備える。そして、第1特定層において、図4に示すように、第1配線群31および第4配線群34の少なくとも一方(図4では第4配線群34のみ)の少なくとも一部は、第2側面1b側を介して配設され、第1配線群31および第4配線群34の残りの部分は、第1側面1a側を介して配設される。また、第2特定層において、図5に示すように、第2配線群32および第3配線群33の少なくとも一方(図5では第2配線群32のみ)の少なくとも一部は、第2側面1b側を介して配設され、第2配線群32および第3配線群33の残りの部分は、第1側面1a側を介して配設される。
【0035】
他方、多層基板3は、第5端子群11-3とコントローラーチップ2(端子群21-3,21-3a)とを電気的に接続する第5配線群と、第6端子群12-3とコントローラーチップ2(端子群22-3,22-3a)とを電気的に接続する第6配線群とをさらに備える。第5配線群および第6配線群は、多層基板3において、後述のように特定の配線層に実装される。
【0036】
この実施の形態では、第5配線群および第6配線群は、上述の第1配線群、第2配線群、第3配線群、および第4配線群が設けられる配線層とは異なる配線層に実装される。
【0037】
この実施の形態では、メモリーチップ1は、LPDDR4のメモリーチップであり、第5端子群11-3は、第1チャネルch0の第1バイトByte0および第2バイトByte1に共通なCA/CS/CKE/ODT信号およびクロック信号用の端子を含み、第6端子群12-3は、第2チャネルch1の第1バイトByte0および第2バイトByte1に共通なCA/CS/CKE/ODT信号およびクロック信号用の端子を含む。
【0038】
なお、CA信号はコマンド・アドレス信号であり、CS信号はチップセレクト信号であり、CKE信号はクロックイネーブル信号であり、ODT信号はCA信号のオンダイターミネーションのオンオフ制御信号であり、これらの信号は、設定用の信号である。
【0039】
図6は、第1チャネルの第1バイトおよび第2バイトに共通なクロック信号、並びに第2チャネルの第1バイトおよび第2バイトに共通なクロック信号の配線群について説明する上面図である。図7は、第1チャネルの第1バイトおよび第2バイトに共通なCA/CS/CKE/ODT信号、並びに第2チャネルの第1バイトおよび第2バイトに共通なCA/CS/CKE/ODT信号の配線群について説明する上面図である。
【0040】
図6に示すように、第5配線群および第6配線群のうち、第1チャネルch0および第2チャネルch1用のクロック信号の配線35a,36aが第1層に実装されている。なお、クロック信号は高周波信号であるため、ビアホールでの反射が発生しないように、配線35a,36aは第1層に実装される。
【0041】
また、図7に示すように、第5配線群および第6配線群のうち、第1チャネルch0および第2チャネルch1用のCA/CS/CKE/ODT信号の配線群35,36が最下層(6層基板の場合の第6層または8層基板の場合の第8層)に実装される。
【0042】
なお、第1層以外の配線層における配線群については、対応する端子群にビアホールを使用して電気的に接続される。
【0043】
以上のように、上記実施の形態によれば、メモリーチップ1は、第1チャネルch0の第1バイトByte0の信号用の第1端子群11-1と、第1チャネルch0の第2バイトByte1の信号用の第2端子群11-2と、第2チャネルch1の第1バイトByte0の信号用の第3端子群12-1と、第2チャネルch1の第2バイトByte1の信号用の第4端子群12-2とを備える。多層基板3は、第1端子群11-1とコントローラーチップ2とを電気的に接続する第1配線群31と、第2端子群11-2とコントローラーチップ2とを電気的に接続する第2配線群32と、第3端子群12-1とコントローラーチップ2とを電気的に接続する第3配線群33と、第4端子群12-2とコントローラーチップ2とを電気的に接続する第4配線群34とを備える。そして、第1配線群31および第4配線群34は、多層基板3の複数の配線層のうちの第1特定層に実装され、第2配線群32および第3配線群33は、その複数の配線層のうちの第1特定層とは異なる第2特定層に実装される。
【0044】
これにより、第1配線群31、第2配線群32、第3配線群33、および第4配線群34が分散されて配置されるため、クロストークが低減され、メモリーチップ1とコントローラーチップ2との間で良好な品質で信号が伝送される。
【0045】
なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、例えば、DDRメモリーを有する電子機器に適用可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 メモリーチップ
2 コントローラーチップ
3 多層基板
11-1 第1端子群
11-2 第2端子群
11-3 第5端子群
12-1 第3端子群
12-2 第4端子群
12-3 第6端子群
31 第1配線群
32 第2配線群
33 第3配線群
34 第4配線群
35 配線群(第5配線群の一例の一部)
35a 配線(第5配線群の一例の一部)
36 配線群(第6配線群の一例の一部)
36a 配線(第6配線群の一例の一部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7