(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022175804
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】情報処理装置及びダム情報通知システム
(51)【国際特許分類】
G08B 27/00 20060101AFI20221117BHJP
G08B 21/10 20060101ALI20221117BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20221117BHJP
H04M 11/04 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
G08B27/00
G08B21/10
H04M11/00 301
H04M11/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021082502
(22)【出願日】2021-05-14
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】安達 怜史
(72)【発明者】
【氏名】藤井 義徳
(72)【発明者】
【氏名】土江 真吾
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
5K201
【Fターム(参考)】
5C086AA15
5C086BA30
5C086DA07
5C086FA02
5C086FA11
5C087AA02
5C087AA11
5C087AA42
5C087BB73
5C087DD02
5C087DD49
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
5C087GG84
5K201BA02
5K201BA03
5K201CC09
5K201ED09
(57)【要約】
【課題】より良い作業効率でダムに関する通知情報を通知可能な情報処理装置及びダム情報通知システムを提供すること。
【解決手段】ダム情報収集サーバ22は、所定のタイミングでダム管サーバ10からダムの状態を示すダム情報を取得するダム情報取得部64を備える。正サーバ20は、外部の通知管理端末11aからダム情報に関する通知情報の送信要求を受信すると、送信要求に基づいて指定される受信確認端末30に出力する通知管理部54を備える。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のタイミングで外部のダム管理機器からダムの状態を示すダム情報を取得するダム情報取得部と、
外部の操作端末から前記ダム情報に関する通知情報の送信要求を受信すると、前記送信要求に基づいて前記通知情報を指定される指定端末に出力する通知管理部と、を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記所定のタイミングは、前記ダム管理機器に記憶されている前記ダム情報の変化を前記ダム情報取得部により検知したタイミングである請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通知情報は、前記ダム情報が反映された所定の形式のテキストメッセージである請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記通知情報に関連した音声データの出力要求を外部の出力装置に送信する音声出力処理部を備え、
前記通知管理部は、前記通知情報を出力してから所定の時間経過後に、前記通知情報が前記指定端末によって受信されたことを示す受信確認情報を受信していない場合に、前記音声出力処理部に前記出力要求を送信させる請求項1~3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
ダムの状態を示すダム情報を記憶する記憶部を有するダム管理機器と、
外部と通信可能な第1通信部と、所定のタイミングで前記第1通信部を介して前記ダム管理機器から前記ダム情報を取得するダム情報取得部と、を有するダム情報取得装置と、
外部と通信可能な第2通信部と、前記第2通信部を介して外部の操作端末から前記ダム情報に関する通知情報の送信要求を受信すると、前記送信要求に基づいて前記通知情報を指定される指定端末に出力する通知管理部と、を有するダム情報通知装置と、を備えるダム情報通知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びダム情報通知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダムからの放流や警戒態勢に関する情報の通知や通報を行う通知通報システムが知られている。この種の技術が記載されているものとして特許文献1がある。特許文献1には、ダムからの放流や警戒態勢に関する取得データを通知通報用に集約されたサーバのデータベースに格納し、通知通報用画面から連絡用のファクスや電話用の音声やメールを生成して抽出した連絡先に生成したデータにより通知を行い、連絡先の相手方が受信しない場合にダム管理所にエラー通知する通知通報システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているような従来のダム情報通知システムでは、集約されたサーバへのダムの状態を示すダム情報の入力は、作業者による手作業で行う必要があり、作業効率という観点で改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より良い作業効率でダムに関する通知情報を通知可能な情報処理装置及びダム情報通知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明による情報処理装置は、所定のタイミングで外部のダム管理機器からダムの状態を示すダム情報を取得するダム情報取得部と、外部の操作端末から前記ダム情報に関する通知情報の送信要求を受信すると、前記送信要求に基づいて前記通知情報を指定される指定端末に出力する通知管理部と、を備える。
【0007】
(2)前記所定のタイミングは、前記ダム管理機器に記憶されている前記ダム情報の変化を前記ダム情報取得部により検知したタイミングである。
【0008】
(3)前記通知情報は、前記ダム情報が反映された所定の形式のテキストメッセージである。
【0009】
(4)前記通知情報に関連した音声データの出力要求を外部の出力装置に送信する音声出力処理部を備え、前記通知管理部は、前記通知情報を出力してから所定の時間経過後に、前記通知情報が前記指定端末によって受信されたことを示す受信確認情報を受信していない場合に、前記音声出力処理部に前記出力要求を送信させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、より良い作業効率でダムに関する通知情報を通知可能な情報処理装置及びダム情報通知システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態に係るダム情報通知システムの全体構成を示す模式図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る通知カードの一例を示す模式図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る正サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る正サーバの機能的構成のうちダム情報通知処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るダム情報収集サーバの機能的構成のうちダム情報通知処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る自動音声サーバの機能的構成のうちダム情報通知処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【
図7】本発明の実施形態に係るダム情報通知処理時のダム情報の流れを示した模式図である。
【
図8】本発明の実施形態に係るダム情報通知処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<ダム情報通知システム>
以下、本発明の実施形態に係るダム情報通知システムSの構成について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係るダム情報通知システムSの全体構成を示す模式図である。
図1に示すように、ダム情報通知システムSは、複数の通知管理機器群1(1-1、1-2、・・・1-n)、複数のダム情報管理装置2(2-1、2-2)、ダム管理システムサーバ(以下、ダム管サーバと称する)10、複数の受信機器群3(3-1、3-2、・・・、3-n)を含む。ここで、nは任意の自然数を示す。
【0013】
ダム情報通知システムSは、ダム放流に伴ってダムの状態を示すダム情報に関する通知情報を関係各所へ、印刷、ファクス、自動音声通話によって通知することで通知業務の迅速、的確な実施を図るダム情報通知処理を行うためのシステムである。ここで、本実施形態に係るダム情報とは、例えばダム水位や流水量等のダムの状態を示すデータ、ダム操作記録データ、放流に関する情報等がある。また、以下の説明において、本処理で通知する通知情報には通報情報や警戒情報が含まれたものとして説明する。また、ダム情報通知処理については、後述する。
【0014】
本実施形態において、複数の通知管理機器群1(1-1、-2、・・・1-n)、複数のダム情報管理装置2(2-1、2-2、・・・2-n)と、複数の受信機器群3(3-1、3-2、・・・3-n)とは、特に区別しない場合、それぞれ通知管理機器群1、ダム情報管理装置2、受信機器群3として説明する。
【0015】
通知管理機器群1は、ダム管理所に設けられる。ダム管理所は、ダムの貯水量等の計測やダムの放流操作等のダムの管理業務を行うためにダム毎に設けられた施設である。通知管理機器群1には、ダム情報通知処理のための指令発信や動作を行う各種の機器が含まれる。例えば、通知管理機器群1には、操作端末としての通知管理端末11aや複合機11bやマルチメディアボックス11cや警報装置11dが含まれる。
【0016】
通知管理端末11aは、後述する正サーバ20に指令を出すことでダム情報を出力させたりダム情報に関する通知情報を関係各所に通知したりする機能を有するパーソナルコンピュータである。具体的には、本実施形態に係る通知管理端末11aは、通知情報としての通知カード又は通知音声メッセージの作成、修正、削除、スキャン画像の取込、送信設定や、通知カードの送信印刷、ファクス送信や、通知カードの送信状況、進捗状況の確認や、機器状態の確認や、ユーザに設定可能なマスターデータの更新、設定データの更新等を行うことができる。
【0017】
通知カードは、
図2に示すように所定の書式に沿ってダム情報が記載された画像データである。
図2は、本実施形態に係る通知カードの一例を示す模式図である。
図2の通知カードにおける網点がかかっていない文字は、初めから記載されている文字である。一方、網点がかかった文字は、初めは何も記載されておらず、ダム情報に沿ってユーザにより記入される文字である。例えば、通知カードの対象のダム名や流水量や通知するメッセージや送信先名や発信者名等は、初めは記入されておらず、ユーザにより入力される設定となっている。
【0018】
このように、通知カードには、ダム情報が反映された所定の形式のテキストメッセージが含まれる。
図2に示すように、通知カードには、連絡先等の送信先情報やダムの水位や放水状況等のダム情報や送信者名等の送信元情報等が含まれる。
【0019】
また、通知音声メッセージは、所定の形式に沿ってダム情報が反映された音声が録音されたメッセージである。本実施形態に係るダム情報通知システムSでは、通知カード又は通知音声メッセージが関係各所に送信されることで通知が行われる。
【0020】
マスターデータとは、ダム情報通知処理のために予め登録された基本データである。マスターデータは、例えば管轄するダム名、ダムに関連する関係各所名、連絡先情報、通知で使用する通知カードのフォーマット等のデータがある。通知管理端末11aでは、これらのマスターデータを活用して通知カードや通知音声メッセージを作成する。
【0021】
通知管理端末11aが管理する通知カードの情報は、後述する正サーバ20の記憶部45に記憶されている。通知管理端末11aは、正サーバ20にアクセスして通知カードの編集ができる。通知管理端末11aによる通知カードの編集について具体的に説明する。
【0022】
通知管理端末11aは、正サーバ20にアクセスして記憶部45内の通知カードのマスターデータを読み込む。次に、通知管理端末11aは、読み込んだ通知カードのマスターデータに対象とするダムのダム情報に基づいてダム情報の入力や送信先の設定、送信元について入力する。これにより、通知管理端末11aは、対象とするダムの通知カードの作成、編集できる。
【0023】
また、通知カードは、以上の説明と同様の手順によって複数枚の作成や編集が可能である。作成、編集された通知カードは、正サーバ20の記憶部45に記憶される。なお、通知カードの作成方法は、上述のような正サーバ20のデータ上で作成する方法に限らない。例えば、通知カードは、手書きで作成した通知カードをスキャンして正サーバの記憶部45に記憶させて作成しても良い。具体的には、まず、マスターデータから通知カードが印刷される。次に、印刷された通知カードは、ユーザにより直接記入される。次に、直接された通知カードが複合機11bによりスキャンされ正サーバ20上に保管される。このようして、通知カードは、手書きのものをスキャンして作成しても良い。
【0024】
また、通知管理端末11aは、正サーバ20に指令を出力して記憶部45に記憶されている通知カードを送付できる。通知カードには送信先の情報が含まれており、正サーバ20は、送信先の情報を抽出して設定された送信先に送付する。また、本実施形態では、送付先の相手方が通知カードを受信すると、そのままプリンタ31で通知カードが印刷される設定となっている。また、通知管理端末11aは、正サーバ20に指令を出力して記憶部45に記憶されている通知カードをファクス送信することもできる。
【0025】
また、通知管理端末11aは、上述のように通知カードを送信した場合に送信した各通知カードの送信状況や進捗状況を確認できる。
【0026】
また、通知管理端末11aは、正サーバ20にアクセスしてマスターデータのうちユーザに許可された内容に関して編集できる。また、通知管理端末11aは、正サーバ20にアクセスして通知カードの送信等の各種設定データを編集できる。なお、通知管理端末11aは、パーソナルコンピュータに限らず、タブレット端末やスマートフォンでも良い。
【0027】
複合機11bは、スキャナー機能と印刷機能を持つLED複合機である。ダム情報収集サーバ22より受信した通知情報の印刷や受信確認時の印刷、スキャナー読み込みが行える。なお、複合機11bの印刷機能は、LED方式に限らない。例えば、複合機11bの印刷機能は、レーザー方式やインクジェット方式でも良い。
【0028】
マルチメディアボックス11cは、LAN配線や電話設備等をコンパクトにまとめた機器であり、例えば音声通知モデムやファクスモデム等を収容している。従って、マルチメディアボックス11cは、ファクス34へのファクス送信や、固定電話33や個人電話35に対する自動音声通話の発信等の各種機能を有する。即ち、本実施形態に係るダム情報通知システムSでは、固定電話33、ファクス34、個人電話35等への通知カード又は通知音声メッセージの送信は、マルチメディアボックス11cを介して行われる。また、本実施形態に係るマルチメディアボックス11cは、通知音声メッセージを送信する場合に自動音声応答を行うことができ、ユーザのプッシュ操作で受信確認をできる。
【0029】
また、本実施形態における通知音声メッセージの送信は、通知音声メッセージと通知音声メッセージの出力指令をマルチメディアボックス11cに正サーバ20から送信することで、マルチメディアボックス11cからネットワークN4を介して固定電話33や個人電話35に自動音声通話を行わせる。しかし、これに限らない。例えば、固定電話33や個人電話35に通知音声メッセージを予め記憶させておいて、マルチメディアボックス11cから固定電話33や個人電話35へ記憶された通知音声メッセージの再生指令を送信するようにしても良い。
【0030】
警報装置11dは、ランプとブザーとを有する。本実施形態に係る警報装置11dは、通知管理端末11aのダムに関する情報の送受信やネットワーク上の機器の状態と関連して、送受信に関する通知をランプ点灯及びブザーにて知らせる設定となっている。例えば、本実施形態に係る警報装置11dは、通知管理端末11aから通知指令を発信してから所定の時間経過しても受信確認できない場合やネットワークN1~4上の何れかの機器に故障が発生した場合にランプを点灯させブザーを鳴らす設定としている。
【0031】
また、点灯したランプやブザーは、警報装置のブザー停止ボタンを押すか通知管理端末11aのブザー停止ボタンを押下することで消灯、停止する。なお、本実施形態に係る警報装置11dは、ランプやブザーを有しているがこれに限らず、ランプやブザーの何れかだけでも良いし他の構成を有していても良い。
【0032】
次に、ダム情報管理装置2について、説明する。ダム情報管理装置2は、複数のダム情報を管理するサーバ群により構成される。各サーバについては、後述する。ダム情報管理装置2は、ダム情報管理所に設けられる。ダム情報管理所は、複数のダムの放流や警戒態勢に関するダム情報を集約して管理している。本実施形態に係るダム情報通知システムSでは、ダム情報管理所(A)、ダム情報管理所(B)が設けられている。
【0033】
ダム情報管理所(A)には、ダム情報管理装置2-1が設けられている。また、ダム情報管理所(B)には、ダム情報管理装置2-2が設けられている。
【0034】
この2つのダム情報管理所は、それぞれ互いに異なるダムを管理している。例えば、ダム情報管理所(A)は、ダム情報通知システムSを適用する地域のうちの東部に設けられたダムのダム情報を管理し、ダム情報管理所(B)は、ダム情報通知システムSのうちの西部に設けられたダムのダム情報を管理する。
【0035】
本実施形態では、主にダム情報管理所(A)の場合について、説明を行う。また、特に区別しない場合は、ダム情報管理装置2、正サーバ20、副サーバ21、ダム情報収集サーバ22、自動音声サーバ23として説明する。
【0036】
ダム情報管理装置2には、ダム情報通知サーバとしての正サーバ20、予備のダム情報通知サーバとしての副サーバ21、ダム情報収集サーバ22、自動音声サーバ23が含まれる。これらのサーバは、例えば、サーバ機能を有するコンピュータにより実現される。また、これらのサーバは、機能ブロックは異なるが、ハードウェア構成は略同一である。詳細については、後述する。
【0037】
次に、複数の受信機器群3について、説明する。受信機器群3は、ダムの下流側に位置する自治体やダムの下流の河川を管轄する警察署等に設けられている。自治体や警察署等の関係者は、受信機器群3によってダムの緊急放流や警戒態勢に関する情報管理所からのダム情報や通知情報を受信でき、ダム情報を把握できる。これにより、自治体や警察署等の関係者は、ダム情報に対して適切な対応を行うことができる。
【0038】
受信機器群3には、指定端末としての受信確認端末30やプリンタ31や警報装置32や固定電話33やファクス34や個人電話35が含まれる。
【0039】
受信確認端末30は、ダム管理所のユーザにより通知カードの送付先として指定された指定端末である。また、受信確認端末30は、正サーバ20より送信されてきた通知カードの受信や確認を行うためのパーソナルコンピュータである。例えば、受信確認端末30は、通知カードを受信した場合に表示画面に通知カードを表示したりダム情報の送信元に受信確認が済んだことを示す受信確認通知を送信したりできる。なお、受信確認端末30は、パーソナルコンピュータに限らず、タブレット端末やスマートフォンでも良い。
【0040】
プリンタ31は、受信したダム情報を印刷可能なLEDプリンタである。しかし、プリンタ31は、LEDプリンタに限らない。例えば、プリンタ31は、レーザープリンターでもインクジェットプリンターでも良い。
【0041】
警報装置32は、ランプとブザーとを有する。警報装置32は、受信確認端末30のダムに関する情報の送受信と関連付けられており、ランプ点灯及びブザーにて送受信に関する通知を知らせる。例えば、本実施形態に係る受信確認端末30は、ダム情報を受信した場合にランプ点灯及びブザーによって関係者にダム情報の受信を報せる。なお、本実施形態に係る警報装置32は、ランプやブザーを有しているがこれに限らず、ランプやブザーの何れかだけでも良いし他の構成を有していても良い。
【0042】
固定電話33は、例えば、公衆電話回線と接続しており、公衆電話回線を介して通知音声メッセージを受信したり、プッシュ操作により受信確認を送信したりすることが可能である。
【0043】
ファクス34は、例えば、後述するネットワークN4等の公衆電話回線と接続しており、公衆電話回線を介して通知カードのテキストメッセージを受信したり、受信確認のテキストメッセージを送信したりすることが可能である。
【0044】
個人電話35は、例えば、後述するネットワークN4等のインターネット回線と接続して、メールや電話により通知カードのテキストメッセージや通知音声メッセージを受信が可能なスマートフォンである。また、個人電話35は、受信確認画面の操作やプッシュ操作により受信確認を送信したりすることが可能である。また、個人電話35は、スマートフォンに限らず、例えばタブレット端末でも通話機能のみの携帯電話でも良い。
【0045】
また、複数の通知管理機器群1と、複数のダム情報管理装置2と、ダム管サーバ10とは、ネットワークN2を介して、相互に通信可能である。ネットワークN2は、業務用のIP網等の社内ネットワークである。
【0046】
また、複数の通知管理機器群1と、複数の受信機器群3とは、ネットワークN3及びネットワークN4を介して、相互に通信可能である。
【0047】
ネットワークN3は、例えばLAN(Local Area Network)又はインターネット等の情報通信ネットワークである。ネットワークN4は、例えば公衆電話回線である。また、ネットワークN3、N4は、有線又は無線のネットワークでも良いし、種々のネットワークを組み合わせたネットワークであっても良い。
【0048】
ダム管サーバ10は、複数のダムについてダムを管理する不図示のシステムと不図示のネットワークにより接続されている。これにより、ダム管サーバ10は、複数のダムのダム情報を取得し一元管理している。ダム管サーバ10は、例えば、サーバ機能を有するコンピュータにより実現される。本実施形態に係るダム情報通知システムSでは、後述する複数のダム情報管理装置2がダム管サーバ10から取得したダム情報に基づいてダム情報を通知している。
【0049】
<ダム情報管理装置>
次に、ダム情報管理装置2について詳しく説明する。上述のように、ダム情報管理装置2に含まれる複数のサーバのハードウェアの構成は、略同一である。このため、複数のサーバを代表して正サーバ20について
図3を用いて説明する。
図3は、本実施形態に係る正サーバ20のハードウェアの構成を示す図である。
【0050】
正サーバ20は、
図3に示すように、プロセッサであるCPU(Central Processing Unit)40と、ROM(Read Only Memory)41と、RAM(Random Access Memory)42と、入力部43と、出力部44と、記憶部45と、通信部46と、電源部47と、バス48と、入出力インターフェース49と、を備えている。
【0051】
CPU40は、ROM41に記録されているプログラム、又は、記憶部45からRAM42にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0052】
RAM42には、CPU40が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0053】
CPU40、ROM41及びRAM42は、バス48を介して相互に接続されている。このバス48にはまた、入出力インターフェース49も接続されている。入出力インターフェース49には、入力部43、出力部44、記憶部45、通信部46及び電源部47が接続されている。
【0054】
入力部43は、各種ボタンやマイク等で構成され、ユーザの指示操作や指示音声に応じて各種情報を入力する。
【0055】
出力部44は、液晶ディスプレイ等で構成され、CPU40が出力する画像データや映像データに対応する画像や映像を出力する。
【0056】
記憶部45は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリで構成され、各種データを記憶する。
【0057】
通信部46は、ネットワークN2を介して他の装置(例えば、ダム管サーバ10や通知管理機器群1に含まれる各機器)との間でCPU40が通信を行うための通信制御を行う。
【0058】
電源部47は、外部電源に接続されることによって正サーバ20の各部に電力を供給可能に構成される。
【0059】
また、正サーバ20は、上述したハードウェアに加えて他のハードウェアを更に備えていても良い。例えば、正サーバ20は、ランプやスピーカあるいは振動用モータ等で構成され光や音声あるいはバイブレーション信号を出力する出力部等を更に備えても良い。
【0060】
なお、上述のように、副サーバ21やダム情報収集サーバ22や自動音声サーバ23は、正サーバ20と略同一のハードウェア構成のため、同じ名称と符号を付して説明を省略する。
【0061】
次に、ダム情報管理装置2に含まれる複数のサーバの機能的構成について
図4~6を用いて説明する。なお、ダム情報管理装置2のうち副サーバ21の機能的構成については、上述のように正サーバ20と略同一のため同じ名称と符号を付して説明を省略する。
図4は、
図3の正サーバ20の機能的構成のうち、ダム情報通知処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
図5は、ダム情報収集サーバ22の機能的構成のうち、ダム情報通知処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
図6は、自動音声サーバ23の機能的構成のうち、ダム情報通知処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0062】
まず、正サーバ20のダム情報通知処理を実行する各機能ブロックについて説明する。本実施形態の制御部50は、
図4に示すように、通信処理部51と、出力処理部52と、入力処理部53と、通知管理部54と、ダム情報管理部55と、を有する。
【0063】
通信処理部51は、外部の機器と通信を行うための処理を行う。例えば、通知管理機器群1の通知管理端末11aと通信を行う。これにより、通知管理端末11aから送信されたダム情報通知処理に関する指令を受信することができる。
【0064】
出力処理部52は、出力部44の画面に画像を表示する制御を行う。例えば、記憶部45に記憶されているダム情報を出力部44の画面に表示する制御を行う。これにより、ダム情報は、正サーバ20の出力部44の画面に表示され、ユーザにより確認できる。
【0065】
入力処理部53は、入力部43に入力されたユーザによる操作を受け付ける処理を実行する。例えば、入力処理部53は、正サーバ20の記憶部45に記憶されているマスターデータについてユーザによる入力部43への編集操作を受け付ける。
【0066】
通知管理部54は、ダム情報の通知に必要な拠点毎のマスターデータや作成された通知カード等各種データを管理するための処理を行ったり、通知管理端末11aからダム情報通知処理に関する指令を受け取った場合に通知カードや通知音声メッセージを関係各所の受信機器群3に出力したりする。
【0067】
ダム情報管理部55は、ダム管サーバ10から受信したダム情報のデータベースの管理処理やダム情報管理所(B)の副サーバ21-2とのデータベースの同期処理を行う。本実施形態では、ダム情報管理所(A)の正サーバ20-1とダム情報管理所(B)の副サーバ21-2とは、ダム情報を常に同期している。これにより、正サーバ20-1が故障した場合に、副サーバ21-2は、正サーバ20-1の代理で処理を行うことが可能である。
【0068】
また、ダム情報管理所(B)の正サーバ20-2とダム情報管理所(A)の副サーバ21-1とは、ダム情報を常に同期している。これにより、正サーバ20-2が故障した場合に、副サーバ21-1は、正サーバ20-2の代理で処理を行うことが可能である。このようにして、本実施形態に係るダム情報通知システムSは、冗長性を確保している。
【0069】
まず、ダム情報収集サーバ22のダム情報通知処理を実行する各機能ブロックについて説明する。本実施形態の制御部60は、
図5に示すように、通信処理部61と、出力処理部62と、入力処理部63と、ダム情報取得部64と、状態判定部65と、ダム情報通知管理部66と、を有する。なお、既に説明した構成と共通又は同様の構成については同じ名称をつけて詳細な説明を省略する場合がある。
【0070】
ダム情報取得部64は、ダム管サーバ10と連携した連携ディレクトリを常時監視し、新たなデータが登録されると、正サーバ20のデータベースに登録しネットワークN2上の通知管理端末11aに一斉通知する処理を行う。ダム情報取得部64の連携ディレクトリは、ダム管サーバ10と連携しており、ダム管サーバ10のダム情報が更新されると連携ディレクトリのダム情報も更新される。即ち、ダム情報取得部64は、所定のタイミングでダム管サーバ10からダムの状態を示すダム情報を取得する。また、ダム情報取得部64は、ダム管サーバ10に記憶されているダム情報の変化を察知可能であり、所定のタイミングは、ダム管サーバ10に記憶されているダム情報の変化をダム情報取得部64により察知したタイミングである。
【0071】
状態判定部65は、ネットワークN1、N2に設定されたIPアドレスを持つ機器を常時監視し、その状態を通知装置に一斉通知する。例えば、状態判定部65は、ダム情報管理所(A)、ダム情報管理所(B)それぞれの正サーバ20、副サーバ21、ダム情報収集サーバ22、自動音声サーバ23の死活監視を行う。状態判定部65は、何れかのダム情報管理所の正サーバ20に障害が発生した場合、各拠点の通知管理端末11aに対して一斉通知する。
【0072】
ここで、本実施形態のダム情報通知システムSは、システムを構成する機器のうち何れかの機器が故障した場合に、他の機器が代行可能に構成されている。例えば、状態判定部65は、ダム情報管理装置2-1の正サーバ20-1に障害が生じた場合、自動的に接続先のサーバを正サーバ20-1から正サーバ20-1と同期しているダム情報管理装置2-2の副サーバ21-2に切り替える処理を行う。
【0073】
また、状態判定部65は、ダム情報収集サーバ22、23の何れかに障害が発生した場合も、その状況を各拠点の通知管理端末11aに対して一斉通知する。即ち、本実施形態のダム情報通知システムSは、ダム情報収集サーバ22、23の何れかに障害が発生した場合も、他の機器で代行可能である。例えば、状態判定部65は、ダム情報管理装置2-1のダム情報収集サーバ22-1に障害が生じた場合、ダム情報収集サーバ22-1の動作をダム情報管理装置2-2のダム情報収集サーバ22-2に切り替える処理を行う。
【0074】
また、状態判定部65は、ダム情報管理装置2-1の自動音声サーバ23-1に障害が生じた場合、自動音声サーバ23-1の動作をダム情報管理装置2-2の自動音声サーバ23-2に切り替える処理を行う。
【0075】
また、状態判定部65は、正サーバ20、副サーバ21、ダム情報収集サーバ22、自動音声サーバ23の他にネットワークN1~4と接続している複合機11b、プリンタ31、通知管理端末11a、受信確認端末30の受信確認用タッチパネル、VoIPルータ、警報装置32についても常時監視し、その状態を通知管理端末11aに一斉通知する。
【0076】
例えば、状態判定部65は、ダム管サーバ10からのデータ配信状況を監視し、2時間以上データ配信がない場合、拠点事務所及びダム管理所の警報装置11dにて通知する。上記の状態を検知した場合は、通知管理端末11aのすべての画面で故障発生を表示する。これにより、ダム情報通知システムSのユーザは、ネットワーク上の機器に障害が生じた場合に、より確実に対応できる。なお、ダム情報収集サーバ22により収集されたネットワーク上の機器の状態は、通知管理端末11aにより確認することができる。
【0077】
次に、自動音声サーバ23のダム情報通知処理を実行する各機能ブロックについて説明する。本実施形態の制御部70は、
図6に示すように、通信処理部71と、出力処理部72と、入力処理部73と、音声データ送信処理部74と、ファクス送信処理部75と、を有する。なお、既に説明した構成と共通又は同様の構成については同じ名称をつけて詳細な説明を省略する場合がある。
【0078】
音声データ送信処理部74は、サーバからの送信指示により音声ファクスモデムに発信処理を行い、自動的に音声再生通話を行うとともに音声通知確認の信号(例えば「♯」)を受信し正サーバ20に通知する。音声データ送信処理部74が送信するデータは、正サーバ20の記憶部45に保管された音声データでも良いし、自動音声サーバ23の記憶に保管されている音声データでも良い。
【0079】
ファクス送信処理部75は、正サーバ20からの送信指示を受けた場合、送信先にファクス送信を実行する。ファクス送信処理部75が送信するデータは、正サーバ20の記憶部45に保管された拠点毎の通知カードデータでも良いし、自動音声サーバ23の記憶部に保管されたテキストデータでも良い。
【0080】
<ダム情報通知処理>
次に、本実施形態に係るダム情報通知システムで実行されるダム情報通知処理における動作について
図7と
図8を用いて説明する。
図7は、本発明の実施形態に係る通常のダム情報通知処理時のダム情報の流れを示した模式図である。
図8は、本発明の実施形態に係るダム情報通知処理の流れを説明するフローチャートである。
【0081】
本実施形態に係るダム情報通知システムSでは、ダム情報管理所(A)のダム情報収集サーバ22-1は、上述のようにダム管サーバ10と連携する連携ディレクトリを有する。ダム情報収集サーバ22-1のダム情報取得部64は、ダム管サーバ10の有するダム情報を確認し(ステップS10)、ダム情報が変化している場合(ステップS10:YES)、
図7に示すようにダム情報取得部64は、ダム管サーバ10からダム情報を取得し(ステップS11)、連携ディレクトリのダム情報を更新する。
【0082】
また、ダム情報管理所(A)のダム情報収集サーバ22-1のダム情報取得部64は、取得したダム情報をダム情報管理所(A)の正サーバ20-1の記憶部45に設けられたデータベースに登録する(ステップS12)。正サーバ20-1のダム情報管理部55は、ダム情報管理所(A)の正サーバ20-1に登録されたダム情報をダム情報管理所(B)の副サーバ21-2の記憶部に設けられたデータベースに同期する(ステップS13)。
【0083】
また、通知管理端末11aは、
図7に示すようにダム情報管理所(A)の正サーバ20-1のデータベースとデータの送受信が可能であり、記憶部45に設けられたデータベース上のダム情報を確認可能である。ダム管理所のユーザは、確認したダム情報をもとに通知を行うか判断し、通知管理端末11aにダム情報通知処理の開始の操作を行ってダム情報通知処理を開始させる。
【0084】
まず、通知管理端末11aのタッチパネルでメニュー画面の中の「カード送信」ボタンがユーザにより押下されると、通知管理端末11aの表示画面がメニュー画面からカード送信画面に遷移する。
【0085】
通知管理端末11aのタッチパネルでカード送信画面上に表示された通知カードの一覧から送信する通知カードがユーザにより選択される。
【0086】
次に、通知管理端末11aのタッチパネルで送信者名の一覧から送信者名を選択する。この時、正サーバ20-1の記憶部45に保存されている通知カードのうち選択された通知カードに送信者名が反映される。これにより、通知カードの送信準備が完了する。
【0087】
なお、複数カードを選択する場合は、それぞれに対して上述の作業を行い通知カードの送信準備を行う。
【0088】
次に、通知管理端末11aのタッチパネルでユーザにより通知管理端末11aの送信ボタンを押下される。これにより、通知管理端末11aは、当該通知カードの送信要求を正サーバ20-1に送信する。
【0089】
図8のステップS14から説明する。まず、正サーバ20-1の通知管理部54は、送信要求の受信を確認する(ステップS14)。送信要求が受信されていない場合(ステップS14:NO)、通知管理部54は、処理をステップS10に移行させる。送信要求を受信した場合(ステップS14:YES)、通知管理部54は、当該通知カードに含まれる送信先情報からIPアドレス等の連絡先を抽出し、当該通知カードを抽出した送信先に送信する(ステップS15)。
【0090】
上述のように通知カードには、連絡先等の送信先の情報が含まれており、正サーバ20-1は、通知カード情報に含まれる送信先の連絡先に対して通知カードを送信する。本実施形態では、ユーザにより受信確認端末30やプリンタ31、固定電話33、ファクス34、個人電話35等で送信先を選択可能である。例えば、受信確認端末30やプリンタ31へ通知カードを送信する場合では、通知カードは、受信確認端末30やプリンタ31へ正サーバ20-1からネットワークN3を介して送信される。
【0091】
この場合、プリンタ31に送信されたカードデータが正常に印刷され送信完了すると、正サーバ20-1は、受信確認端末30に送信データ内容を送信し、警報装置11dのブザーを鳴らす。受信確認端末30は、警報装置11dのブザー停止後に確認ボタンが表示される。受信確認端末30は、ユーザにより確認ボタンが押下されることで正サーバ20-1に受信確認通知を送信する。
【0092】
本実施形態に係るダム情報通知システムでは、受信確認端末30、プリンタ31等の送信先の機器が通知カードを受信した場合に送信する受信確認通知は、正サーバ20-1に送信される設定となっている。通知管理端末11aでは、正サーバ20-1が受信した受信確認通知を確認することができる。また、固定電話33、ファクス34、個人電話35が通知カード又は通知音声メッセージを受信した場合に送信する受信確認通知は、マルチメディアボックス11cを介して正サーバ20-1に送信される設定となっている。この場合も、通知管理端末11aでは、正サーバ20-1が受信した受信確認通知を確認することで、通知カードを関係各所で受信できたか確認ができる。
【0093】
本実施形態では、通知カードが送信先の送信対象機器に正常に出力された場合、送信元のプリンタである複合機11bに通知カードが出力され、関係各所で通知カードが受信されたことを示す設定としている。
【0094】
また、本実施形態に係る正サーバ20-1の通知管理部54は、ステップS15の通知情報の出力処理から所定時間経過したか否かを確認する(ステップS16)。所定時間経過した場合(ステップS16:YES)、通知管理部54は、受信確認通知を受信したか否かを確認する(ステップS17)。受信確認通知を受信した場合(ステップS17:YES)、通知管理部54は、処理をステップS21に移行させる。
【0095】
一方、正サーバ20-1では、受信確認通知を受信していない場合(ステップS17:NO)、通知管理部54は、登録されているファクス番号に通知カードをファクス送信したり自動音声サーバ23に指令を出力して、通知音声メッセージの送信をさせたりする(ステップS18)。
【0096】
本実施形態では、受信確認通知がない場合にマルチメディアボックス11cから固定電話33やファクス34、個人電話35等に通知カードや通知音声メッセージを送信するようにしている。この時、自動音声サーバ23からダム管理所のマルチメディアボックス11cに送信してネットワークN4を介して固定電話33、ファクス34、個人電話35に通知カードや通知音声メッセージを送信している。
【0097】
これにより、本実施形態に係るダム情報通知システムSでは、プリンタ31が不調で印刷できない場合等でも関係各所に通知カードや通知音声メッセージを送信できる。
【0098】
通知管理部54は、再び受信確認通知を受信したか否かを確認する(ステップS19)。受信確認通知を受信した場合(ステップS19:YES)、通知管理部54は、処理をステップS21に移行させる。受信確認通知を受信していない場合(ステップS19:NO)、通知管理部54は、ネットワーク4を介して警報装置11dに指令を出してランプの点灯とブザーの駆動を行わせる(ステップS20)。
【0099】
これにより、ユーザは、送付先の受信確認機器群に不調があることに気づくことができ、不調に対する対応をとることができる。
【0100】
次に、通知管理部54は、入力部43にダム情報通知処理の終了操作が入力されたか否かを確認する(ステップS21)。入力部43に終了操作が入力されていない場合(ステップS21:NO)、通知管理部54は、処理をステップS10に移行させる。入力部43に終了操作が入力された場合(ステップS21:YES)、通知管理部54は、ダム情報通知処理を終了させる。
【0101】
以上から本実施形態に係るダム情報管理装置2は、所定のタイミングでダム管サーバ10からダムの状態を示すダム情報を取得するダム情報取得部64と、外部の通知管理端末11aからダム情報に関する通知情報の送信要求を受信すると、送信要求に基づいて指定される受信確認端末30に出力する通知管理部54と、を備える。これにより、本発明によれば、より良い作業効率でダムに関する通知情報を通知可能なダム情報処理装置2及びダム情報通知システムSを提供できる。
【0102】
また、本実施形態に係るダム情報管理装置2では、所定のタイミングは、ダム管サーバ10に記憶されているダム情報の変化をダム情報取得部64により検知したタイミングである。
【0103】
これにより、本実施形態に係るダム情報管理装置2では、ダム情報は、随時ダム情報管理所の正サーバ20に集約され各ダム管理所の通知管理端末11aにて確認可能となり、より迅速にダム情報通知を行うことができる。
【0104】
また、本実施形態に係るダム情報管理装置2では、通知情報は、ダム情報が反映された所定の形式のテキストメッセージである。
【0105】
これにより、本実施形態に係るダム情報管理装置2では、通知情報がテキストメッセージにより通知されることで、より正確に関係各所に通知情報を伝達できる。
【0106】
また、本実施形態に係るダム情報管理装置2では、通知情報に関連した音声データの出力要求を固定電話33又は個人電話35に送信する音声データ送信処理部74を備え、通知管理部54は、通知情報を出力してから所定の時間経過後に、通知情報が受信確認端末30によって受信されたことを示す受信確認情報を受信していない場合に、音声データ送信処理部74に出力要求を送信させる。
【0107】
これにより、本実施形態に係るダム情報管理装置2では、より確実に関係各所に通知情報を伝達できる。
【0108】
なお、本実施形態に係るダム情報管理装置2は、2つ設けられていたが2つに限らない。例えば、設けるダム情報管理装置2の数は1つでも良い。ただ、本実施形態では、2つのダム情報管理装置2のうち1つが故障しても、もう一方のダム情報管理装置2が代理可能な構成となっている。従って、ダム情報管理装置2は、システムの冗長性を確保するために2つ以上あることが好ましい。また、コストの面からなるべく設けるダム情報管理装置2の数は減らすことが好ましい。
【0109】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、
図4~6に示した機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が正サーバ20、副サーバ21、ダム情報収集サーバ22、自動音声サーバ23に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図4~6の例に限定されない。また、他にも、例えば、正サーバ20、副サーバ21、ダム情報収集サーバ22、自動音声サーバ23がそれぞれ単一のサーバ装置で実現されても良い。また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0110】
本実施形態における機能的構成は、演算処理を実行するプロセッサによって実現され、本実施形態に用いることが可能なプロセッサには、シングルプロセッサ、マルチプロセッサ及びマルチコアプロセッサ等の各種処理装置単体によって構成されるものの他、これら各種処理装置と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field‐Programmable Gate Array)等の処理回路とが組み合わせられたものを含む。
【0111】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0112】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu-ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている
図3のROM41や記憶部45に含まれる半導体メモリ等で構成される。
【0113】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。また、記録媒体に記録されるプログラムにより実行されるステップは、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、任意の順番に実行されてよい。
【符号の説明】
【0114】
S ダム情報通知システム
1 通知管理機器群
2 ダム情報管理装置
3 受信機器群
10 ダム管サーバ
11a 通知管理端末
20 正サーバ
22 ダム情報収集サーバ
30 受信確認端末
54 通知管理部
64 ダム情報取得部