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特開2022-17599クリーニング管理方法およびクリーニング管理システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022017599
(43)【公開日】2022-01-25
(54)【発明の名称】クリーニング管理方法およびクリーニング管理システム
(51)【国際特許分類】
   D06F 93/00 20060101AFI20220118BHJP
   D06F 95/00 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
D06F93/00
D06F95/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021186043
(22)【出願日】2021-11-15
(62)【分割の表示】P 2020081626の分割
【原出願日】2020-05-03
(31)【優先権主張番号】P 2019038108
(32)【優先日】2019-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】504469684
【氏名又は名称】有限会社ランドリーポケット
(74)【代理人】
【識別番号】100145861
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 薫
(72)【発明者】
【氏名】久保田 彰
(57)【要約】
【課題】重量測定器および/または計数器により、クリーニング対象品の重量を測定および/または点数を計数することができるクリーニング管理方法およびクリーニング管理システムを提供する。
【解決手段】本発明のクリーニング管理システム1は、クリーニング対象品Aの管理を行うクリーニング管理システム1であって、クリーニング対象品Aの重量を測定する重量測定器13および/または点数を計数する計数器14を有する。また、本発明のクリーニング管理システム1は、クリーニング対象品Aを収納体301に密閉して収納する収納手段300を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クリーニング対象品の管理を行うクリーニング管理方法であって、
重量測定器および/または計数器により、前記クリーニング対象品の重量を測定および/または点数を計数するステップを含むことを特徴とするクリーニング管理方法。
【請求項2】
前記クリーニング対象品を収納体に密閉して収納するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のクリーニング管理方法。
【請求項3】
前記重量測定器により測定された重量を補正するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載のクリーニング管理方法。
【請求項4】
前記重量の補正は、湿度に基づいて行うことを特徴とする請求項3に記載のクリーニング管理方法。
【請求項5】
クリーニング対象品の管理を行うクリーニング管理システムであって、
前記クリーニング対象品の重量を測定する重量測定器および/または点数を計数する計数器を有することを特徴とするクリーニング管理システム。
【請求項6】
前記計数器により計数された前記クリーニング対象品の点数が所定の点数以上であるか否かを判断する点数判断部を有することを特徴とする請求項5に記載のクリーニング管理システム。
【請求項7】
前記クリーニング対象品を収納体に密閉して収納する収納手段を有することを特徴とする請求項5に記載のクリーニング管理システム。
【請求項8】
前記クリーニング対象品を移送するための移送手段を有するとともに、前記移送手段の移送経路上に供給した前記収納体に前記クリーニング対象品が収納された状態で前記収納体の供給口を密閉して閉塞し収納する収納手段を有することを特徴とする請求項5に記載のクリーニング管理システム。
【請求項9】
前記重量測定器により測定された重量を補正する重量補正部を有することを特徴とする請求項5に記載のクリーニング管理システム。
【請求項10】
前記重量補正部による重量の補正は、湿度に基づいて行うことを特徴とする請求項9に記載のクリーニング管理システム。
【請求項11】
前記重量測定器は、顧客のクリーニングの申し込みを受け付ける受け付けカウンターに備えられることを特徴とする請求項5に記載のクリーニング管理システム。
【請求項12】
前記受け付けカウンターと前記受け付けカウンターの奥側とを仕切る仕切りを有することを特徴とする請求項11に記載のクリーニング管理システム。
【請求項13】
前記仕切りは、開閉可能なシャッター構造とすることを特徴とする請求項12に記載のクリーニング管理システム。
【請求項14】
前記受け付けカウンターは、前記重量測定器および/または前記計数器を所定の昇降台に載置し、前記昇降台により、前記受け付けカウンターの上面に出没するように前記重量測定器および/または前記計数器を昇降可能に設けることを特徴とする請求項11に記載のクリーニング管理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリーニング管理方法およびクリーニング管理システムに関し、特に重量測定器および/または計数器により、クリーニング対象品の重量を測定および/または点数を計数するクリーニング管理方法およびクリーニング管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からクリーニング業者においては、クリーニングコストの削減の観点から無人店舗(セルフサービスの店舗)の実現が期待されており、例えば特許文献1に開示されるクリーニング管理システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-028066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、無人店舗においては、クリーニング後にクリーニング対象品を顧客に受け渡す際にクリーニング対象品の点数が顧客の申告と一致しない等のトラブルが危惧されるため、無人店舗の実現に向けてかかる問題を解決したクリーニング管理方法およびクリーニング管理システムの提案が期待されている。
【0005】
本願発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、クリーニング対象品の重量を測定および/または点数を計数することができるクリーニング管理方法およびクリーニング管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1のクリーニング管理方法に係る発明は、クリーニング対象品の管理を行うクリーニング管理方法であって、重量測定器および/または計数器により、前記クリーニング対象品の重量を測定および/または点数を計数するステップを含むことを特徴とする。
本発明によれば、重量測定器および/または計数器により、前記クリーニング対象品の重量を測定および/または点数を計数することができる。
【0007】
すなわち、重量測定器および/または計数器により、前記クリーニング対象品の重量を測定および/または点数を計数することにより、顧客との間で生じるクリーニング対象品の点数を巡るトラブルを防止し、無人店舗におけるトラブルを少なくすることが可能となる。
前記クリーニング対象品を収納体に密閉して収納するステップを含むこととすれば、クリーニング対象品の湿度等による重量変化を少なくすることができ、時間差や環境の変化がある場合にあっても、顧客側が把握する重量とクリーニング業者側が把握する重量が相違することを少なくすることが可能となる。
【0008】
前記重量測定器により測定された重量を補正するステップを含むこととすれば、時間差や環境の変化により、顧客側が把握する重量とクリーニング業者側が把握する重量が相違する場合にあっても補正して比較することが可能となる。
前記重量の補正は、湿度に基づいて行うこととすれば、時間差や環境の変化に対応して重量の補正を行うことが可能となる。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項5のクリーニング管理システムに係る発明は、クリーニング対象品の管理を行うクリーニング管理システムであって、前記クリーニング対象品の重量を測定する重量測定器および/または点数を計数する計数器を有することを特徴とする。
本発明によれば、前記クリーニング対象品の重量を測定する重量測定器および/または点数を計数する計数器を有することとしたので、重量測定器および/または計数器により、前記クリーニング対象品の重量を測定および/または点数を計数することができる。
【0010】
すなわち、重量測定器および/または計数器により、前記クリーニング対象品の重量を測定および/または点数を計数することにより、顧客との間で生じるクリーニング対象品の点数を巡るトラブルを防止し、無人店舗におけるトラブルを少なくすることが可能となる。
【0011】
前記計数器により計数された前記クリーニング対象品の点数が所定の点数以上であるか否かを判断する点数判断部を有することとすれば、クリーニング対象品の点数が所定の点数以上であるときに、顧客に対し所定に報知することによりクリーニング対象品の点数を制限することができる。すなわち、クリーニング対象品の点数が相対的に多い場合にあっては、湿気等による重量の変化量も多くなり、顧客側と店舗側との重量の認識が相違する場合があるが、クリーニング対象品の点数を制限することにより、このような顧客側と店側との重量の認識の相違を少なくすることができる。
前記クリーニング対象品を収納体に密閉して収納する収納手段を有することとすれば、クリーニング対象品の湿度等による重量変化を少なくすることができ、時間差や環境の変化がある場合にあっても、顧客側が把握する重量とクリーニング業者側が把握する重量が相違することを少なくすることが可能となる。
【0012】
前記クリーニング対象品を移送するための移送手段を有するとともに、前記移送手段の移送経路上に供給した前記収納体に前記クリーニング対象品が収納された状態で前記収納体の供給口を密閉して閉塞し収納する収納手段を有することとすることができる。
【0013】
前記重量測定器により測定された重量を補正する重量補正部を有することとすれば、時間差や環境の変化により、顧客側が把握する重量とクリーニング業者側が把握する重量が相違する場合にあっても補正して比較することが可能となる。
【0014】
前記重量補正部による重量の補正は、湿度に基づいて行うこととすれば、時間差や環境の変化に対応して重量の補正を行うことが可能となる。
【0015】
前記重量測定器は、前記顧客のクリーニングの申し込みを受け付ける受け付けカウンターに備えることができる。
【0016】
前記受け付けカウンターと前記受け付けカウンターの奥側とを仕切る仕切りを有することとすれば、無人店舗においても顧客が受け付けカウンターの奥側に侵入することを防止することが可能となる。
【0017】
前記仕切りは、開閉可能なシャッター構造とすることとすれば、シャッターを閉塞することにより受け付けカウンターを無人カウンターとし、シャッターを開放することにより受け付けカウンターを有人カウンターとする等、受け付けカウンターを無人および有人のいずれにも利用可能とすることができる。
【0018】
前記受け付けカウンターは、前記重量測定器および/または前記計数器を所定の昇降台に載置し、前記昇降台により、前記受け付けカウンターの上面に出没するように前記重量測定器および/または前記計数器を昇降可能に設けることとすれば、受け付けカウンターを無人および有人のいずれにも利用可能とすることができる。
【0019】
前記収納手段は、保持手段と、繰り出し手段と、干渉手段と、第1の密閉手段と、第2の密閉手段と、切断手段と、を有し、前記保持手段は、前記筒状の収納体を閉塞した状態で保持し、前記繰り出し手段は、前記保持手段からの前記筒状の収納体の繰り出し経路上に備えられ、前記保持手段から前記クリーニング対象品を収納する収納位置に前記筒状の収納体を繰り出し、前記干渉手段は、前記繰り出し経路上に、かつ、前記繰り出し手段により繰り出された筒状の収納体の内側に備えられ、前記繰り出される筒状の収納体の内側の面と干渉することにより前記収納体を閉塞した状態から開口した状態とし、前記第1の密閉手段は、前記干渉手段に対し前記繰り出し経路上の下流側に備えられるとともに、前記収納体の前記繰り出し経路の上流側を密閉し、前記第2の密閉手段は、前記第1の密閉手段に対し前記繰り出し経路の下流側に備えられるとともに、前記収納体の前記繰り出し経路の下流側における前記クリーニング対象品を供給するための供給口を密閉し、前記一対の切断手段は、前記第1の密閉手段に対し前記繰り出し経路の上流側に備えられるとともに、前記収納体を挟んで切断し、前記繰り出し手段により前記保持手段から前記収納体を繰り出しつつ前記干渉手段により前記収納体を閉塞した状態から開口した状態として、前記第1の密閉手段により前記収納体の上流側を密閉しつつ前記供給口から前記クリーニング対象品を供給し、該供給後に前記第2の密閉手段により前記供給口を密閉して前記収納体を袋状とし、更に前記切断手段により前記袋状とした収納体を切断して前記保持手段から繰り出された筒状の収納体と前記袋状の収納体とを分離することができる。
【0020】
前記繰り出し経路は、前記上流側から前記下流側にかけて上昇するように傾斜し、前記供給口は、上方を向くように位置が設定されることができる。
前記収納位置の下方に、前記切断手段による切断後に落下する前記袋状の収納体を受け取る受け取り部を有することができる。
【0021】
前記受け取り部の下方に前記重量測定器を備えることができる。
前記受け取り部は、開閉可能に構成され、閉塞し状態で前記収納体を受け取り、開放した状態で前記収納体の受け取りを解除して前記収納体を下方の重量測定器に落下させることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、クリーニング対象品の重量を測定および/または点数を計数することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に係るクリーニング管理システムの構成を示す図である。
図2】同クリーニング管理システムの構成を一部拡大して示す図である。
図3】同クリーニング管理システムの計数器を示す図である。
図4】同クリーニング管理システムの顧客情報を示す図である。
図5】同クリーニング管理システムの受け付け端末の表示画面の一例を示す図で、(a)は開始画面を示す図、(b)は確定画面を示す図である。
図6】同クリーニング管理システムにより出力される伝票を示す図である。
図7】同クリーニング管理システムの収納手段を示す図である。
図8】同クリーニング管理システムの収納手段を示す図7に続く図である。
図9】同クリーニング管理システムの管理サーバコンピュータの構成を示すブロック図である。
図10】同クリーニング管理システムの管理サーバコンピュータの表示画面の一例を示す図である。
図11】本発明のクリーニング管理方法を説明するためのフローチャートである。
図12】本発明のクリーニング管理方法を説明するための図11に続くフローチャートである。
図13】本発明の変形例を示す図である。
図14】本発明の別の変形例を示す図である。
図15】本発明の更に別の変形例を示す図である。
図16】本発明のまた更に別の変形例を示す図である。
図17】本発明の更にまた別の変形例を示す図である。
図18】本発明の更にまた別の変形例を示す図17に続く図である。
図19】本発明の他の変形例を示す図である。
図20】本発明の更に他の変形例を示す図である。
図21】本発明のまた更に他の変形例を示す図である。
図22】本発明の更にまた他の変形例を示す図である。
図23】本発明の更にまた他の変形例を示す図であり、図23と異なる補正方法を示す図である。
図24】本発明の別の変形例を示す平面図である。
図25】本発明の別の変形例の把持具の構成を示す側面図である。
図26】本発明の別の変形例の受け取り部の構成を示す図であり、(a)は閉塞した状態を示す平面図、(b)は開放した状態を示す平面図である。
図27】本発明の別の変形例の干渉手段の構成を示す側面図である。
図28】本発明の別の変形例の収納体の構成を示す図で、(a)は閉塞した状態を示す模式図、(b)は開いた状態を示す模式図である。
図29】本発明の別の変形例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るクリーニング管理システムの構成を示す図、図2は、同クリーニング管理システムの構成を一部拡大して示す図、図3は、同クリーニング管理システムの計数器を示す図、図4は、同クリーニング管理システムの顧客情報を示す図、図5は、同クリーニング管理システムの受け付け端末の表示画面の一例を示す図、図6は、同クリーニング管理システムにより出力される伝票を示す図、図7は、同クリーニング管理システムの収納手段を示す図、図8は、同クリーニング管理システムの収納手段を示す図7に続く図、図9は、同クリーニング管理システムの管理サーバコンピュータの構成を示すブロック図、図10は、同クリーニング管理システムの管理サーバコンピュータの表示画面の一例を示す図である。
【0025】
これらの図を参照して本発明のクリーニング管理システム1の概要を説明すると、クリーニング管理システム1は、クリーニング対象品Aの管理を行うシステムであって、店舗1a内に顧客のクリーニングの申し込みを受け付ける受付カウンター10を有している。受け付けカウンター10は、直方体形状となっており、受け付けカウンター10の奥側(店舗1aの奥側)は、クリーニング後のクリーニング対象品Aがハンガー等に掛けられ保管されるスペースであり、クリーニング業者の作業場となっている。
【0026】
受け付けカウンター10は、第1の受け付けカウンター11と第2の受け付けカウンター12を有している。
【0027】
第1の受け付けカウンター11は、クリーニング業者による有人の受け付けが不要な無人カウンターとしている。第2の受け付けカウンター12は、クリーニング業者による有人の受け付けが必要な有人カウンターとしており、第2の受け付けカウンター12の上面12aにおいてクリーニング業者と顧客との間でクリーニング対象品Aの受け渡しが行われる。
【0028】
顧客は、第1の受け付けカウンター11と第2の受け付けカウンター12のいずれかのカウンターにクリーニング対象品Aを持ち込んでクリーニングの申し込みをすることができる。すなわち、有人の第2の受け付けカウンター12が混雑しているときは、無人の第1の受け付けカウンター11への持ち込みを選択することができる。
【0029】
第1の受け付けカウンター11の上面11aには、重量測定器13、計数器14、受け付け端末15、ICカードリーダー16、伝票出力器17、および投入ボックス18が備えられている。重量測定器13、計数器14、受け付け端末15は、クリーニング業者の作業場に置かれた管理サーバコンピュータ100と有線または無線で接続されている。
【0030】
なお、管理サーバコンピュータ100は、更にクリーニング業者の作業場に備えられる撮影器19と有線または無線で接続されている。撮影器19は、クリーニング業者の作業場におけるクリーニング対象品Aの点数の確認風景を撮影可能なように所定の位置に備えられている(撮影器19は、カメラまたはビデオとすることができる)。管理サーバコンピュータ100は、重量測定器13、計数器14、受け付け端末15、ICカードリーダー16、伝票出力器17、および撮影器19と信号の入出力を可能に構成されている。
【0031】
重量測定器13は、クリーニング対象品Aの重量を測定する機能を有しており、クリーニング対象品Aは、第1の移送手段13aを介して重量測定器13に供給される。第1の移送手段13aは、シューターであり、始端13a1から終端13a2にかけて斜め下方側に傾斜するように延びる滑り台の如き傾斜台となっている。重量測定器13は、第1の移送手段13aの終端13a2に位置している。
【0032】
なお、クリーニング対象品Aの重量を測定する際には、第1の収納体20より詳しくは専用バック20(以下、第1の収納体20は、専用バック20とする)をあけて重量測定器13に置いた状態として、第1の移送手段13aから供給されるクリーニング対象品Aを専用バック20に収納して行う(顧客は、持ち込んだクリーニング対象品Aの全てを専用バック20に収納する)。専用バック20には、ICチップ21が設けられ、ICチップ21には、図4に示すように、顧客情報Bとして、会員登録された顧客の会員番号、氏名、住所、電話番号、およびメールアドレス等が記憶されている。専用バック20は、会員登録をした顧客に提供される。
【0033】
計数器14は、第1の移送手段13aの移送経路の中間位置に備えられている。計数器14は、光を照射する照射部と光を受光する受光部を有しており、照射部によりクリーニング対象品Aに光を照射しつつ受光部により光を受光して、点数を計数することができる。すなわち、顧客は、クリーニング対象品Aを第1の移送手段13aの始端13a1から投入することができ、クリーニング対象品Aが第1の移送手段13aの中間位置に達するとその点数が計数器14により計数される。そして、クリーニング対象品Aが第1の移送手段13aの終端13a2に達すると専用バック20を介して重量測定器13に供給され、その重量が測定される。
なお、計数器14は、計数された点数の情報を点数判断部14aに所定に送信することができる。すなわち、点数判断部14aは、計数器14により計数されたクリーニング対象品Aの点数と所定の閾値とを比較し、計数器14により計数されたクリーニング対象品Aの点数が所定の閾値(所定の点数)以上であるか否かを判断する。
そして、点数判断部14aが、計数されたクリーニング対象品Aの点数が所定の閾値(所定の点数)以上であると判断した場合は、報知部14bが顧客に対し所定に報知することによりクリーニング対象品Aの点数を制限することができる。つまり、クリーニング対象品Aの点数が相対的に多い場合にあっては、湿気等による重量の変化量も多くなり、顧客側と店舗1a側との重量の認識が相違する場合があるが、クリーニング対象品Aの点数を制限することにより、このような顧客側と店舗1a側との重量の認識の相違を少なくすることができる。
【0034】
受け付け端末15は、顧客のクリーニングの申し込みを受け付ける機能を有している。すなわち、受け付け端末15は、タッチパネルにより操作可能となっており、図5に示すように、本クリーニング管理システム1の使用の開始ボタン15a(クリーニング対象品Aのお預けボタン)が表示される(図5(a))他、クリーニング対象品Aの点数15b、重量15c、確定ボタン15dが表示される(図5(b))。
【0035】
ICカードリーダー16は、ICカード22のICチップ23に記憶されている顧客情報Bを読み込む機能を有している。顧客は、会員登録することにより、上記した専用バック20とともに、ICカード22が提供される。ICカード22のICチップ23に記憶される顧客情報Bは、上記と同様に会員登録された顧客の会員番号、氏名、住所、電話番号、およびメールアドレス等である。ICチップ23に記憶された顧客情報Bを所定の方法で照合することにより、顧客は本クリーニング管理システム1を使用することができる。
【0036】
伝票出力器17は、図6に示す伝票200を印字して出力する機能を有している。伝票200には、伝票200の番号、顧客の会員番号、受け付けの日時、顧客の氏名、受け取りの日時、クリーニング対象品Aの点数、クリーニング対象品Aの重量、引き換え番号、および顧客の情報を読み出すためのQRコードが印字して表示されている。伝票出力器17は、重量測定器13により測定された重量、計数器14により計数された点数、およびICチップ23から読み込まれた顧客情報Bに基づいて伝票200を生成する。伝票出力器17による伝票200の出力は、受け付け端末15に表示される確定ボタン15dを押下することにより行うことができる。
【0037】
なお、受け付け日時の表示には、その受け付け日における顧客の来店順も含まれている。また、引き換え番号は、月、日、来店順、およびクリーニング対象品Aの点数を組み合わせて構成されている。
【0038】
投入ボックス18は、顧客が持ち込んだクリーニング対象品Aをクリーニング業者に預けるためのものであり、顧客は、重量を測定した後のクリーニング対象品Aの全てを専用バック20に収納した状態で投入ボックス18に投入する。
【0039】
投入ボックス18は、図7に示すように、第2の移送手段18aと接続されている。第2の移送手段18aは、シューターであり、始端18a1から終端18a2にかけて斜め下方側に傾斜するように延びる滑り台の如き傾斜台となっている。投入ボックス18は、第2の移送手段18aの始端18a1に位置しており、第2の移送手段18aの終端18a2は、クリーニング業者の作業場が位置している。すなわち、投入ボックス18に投入されたクリーニング対象品Aは、クリーニング業者の作業場に移送される。
【0040】
ここで、第2の移送手段18aの移送経路の中間位置には、収納手段300が備えられている。収納手段300は、第2の移送手段18aの移送経路上に供給した第2の収納体301に専用バック20を介してクリーニング対象品Aが収納された状態で第2の収納体301の供給口301aを密閉して閉塞し収納することができる(第2の収納体301には、顧客が持ち込んだクリーニング対象品Aの全てが収納される)。
【0041】
収納手段300は、対向配置される一対のブロック体300a,300bを有し、ブロック体300a,300bの内面側300a´,300b´には、加熱手段が設けられている。
【0042】
これにより、収納手段300は、第2の収納体301の供給口301aを一対のブロック体300a,300bで挟み込み圧着しながら第2の収納体301の供給口301aの熱シール(熱溶着)が可能な構成となっており、クリーニング対象品Aを第2の収納体301に密閉して収納することができる。第2の収納体301は、フィルム状であり、熱シールが可能なビニール等の材料で形成されている。
【0043】
管理サーバコンピュータ100は、クリーニング業者の作業場に備えられている。管理サーバコンピュータ100は、コンピュータとしての一般的な構成を備えており、中央処理装置(CPU)、記憶装置(メモリ、ハードディスク)、入力装置(キーボード、マウス、タッチパネル)、表示装置(ディスプレー)等を有している。記憶装置は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体として機能する。
【0044】
管理サーバコンピュータ100は、記憶部101、入力部102、撮影管理部103、表示部104、および確認部105を有している。
【0045】
記憶部101は、重量測定器13により測定されたクリーニング対象品Aの重量、計数器14により計数されたクリーニング対象品Aの点数、ICカードリーダー16により読み込まれたICカード22のICチップ23に記憶された顧客情報B(会員登録された顧客の会員番号、氏名、住所、電話番号、およびメールアドレス等)を入力し記憶する機能を有している。記憶部101による重量、点数、顧客情報Bの記憶は、受け付け端末15の確定ボタン15dの押下により出力される信号の管理サーバコンピュータ100への入力に基づいて行われる。記憶部101は、クリーニング対象品Aの重量および点数と顧客情報Bを対応させて受け付け情報104aとして記憶する。
【0046】
入力部102は、専用バック22のICチップ23に記憶された顧客情報Bを入力する機能を有している。顧客情報B(会員登録された顧客の会員番号、氏名、住所、電話番号、およびメールアドレス等)は、専用バック22のICチップ23から所定のリーダー等により読み込んで入力することができる。
【0047】
撮影管理部103は、クリーニング対象品Aの点数の確認風景の撮影器19による撮影を開始および終了させる機能を有している。すなわち、撮影の開始は、入力部102による専用バック20のICチップ21を介しての顧客情報Bの入力により行われる。
【0048】
また、撮影の終了は、確認部105により、クリーニング対象品Aの計数器14により計数された点数および重量測定器13により測定された重量が、クリーニング業者側が確認した点数および重量と一致することを確認したときに行われる。
【0049】
管理サーバコンピュータ100の表示部104には、図9に示すように、点数確認撮影風景104bおよび確認ボタン104cが表示される。すなわち、クリーニング業者が、点数確認風景104bの表示によりクリーニング対象品Aの点数を目視で確認し、更に作業場に備えられた重量測定器400によりクリーニング対象品Aの重量を測定し、これら点数と重量が計数器14により計数された点数および重量測定器13により測定された重量と一致したことを確認したときに、確認ボタン104cを押下する。この確認ボタン104cの押下により所定の信号が出力され、確認部105は、顧客側の点数および重量とクリーニング業者側の点数および重量が一致したことを確認する。
【0050】
次に、本発明のクリーニング管理方法を図11および図12のフローチャートに基づいて説明する。図11は、顧客側の操作を示し、図12はクリーニング業者側の操作を示している。
【0051】
図11に示すように、ステップS10において、顧客が来店し無人カウンターとなる第1の受け付けカウンター11を選択する。
【0052】
次いで、ステップS20において、顧客が受け付け端末15に表示される開始ボタン15aを押下する。
【0053】
次に、ステップS30において、顧客がICカードリーダー16を介してICカード22のICチップ23に記憶されている顧客情報Bの読み込みを行う。
【0054】
続いて、ステップS40において、顧客が専用バック20を重量測定器13に置きつつ第1の移送手段13aにクリーニング対象品Aを投入する。
【0055】
次いで、ステップS50において、計数器14がクリーニング対象品Aの点数を計数する(クリーニング対象品Aの点数を計数するステップ)。
【0056】
次に、ステップS60において、重量測定器13がクリーニング対象品Aの重量を測定する(クリーニング対象品Aの重量を測定するステップ)。
【0057】
続いて、ステップS70において、顧客が確定ボタン15dを押下する。これにより、ステップS80において、伝票出力器17が伝票200を出力するとともに、管理サーバコンピュータ100の記憶部101が、クリーニング対象品Aの点数および重量を顧客情報Bと対応させて受け付け情報104aとして記憶する。
【0058】
次に、ステップS90において、顧客が投入ボックス18にクリーニング対象品Aを投入する。
【0059】
続いて、ステップS100において、収納手段300が、クリーニング対象品Aを第2の収納体301に密閉して収納し、クリーニング対象品Aがクリーニング業者の作業場に送られる(クリーニング対象品Aを第2の収納体301に密閉して閉塞し収納するステップ)。これにより、顧客側の操作を終了する。
【0060】
次に、図12に示すように、ステップS200において、クリーニング業者が所定のリーダーを介して専用バック20のICチップ21の顧客情報Bを読み込む。
【0061】
続いて、ステップS210において、管理サーバコンピュータ100の撮影管理部103が撮影器19による点数確認風景104bの撮影を開始する。
【0062】
次いで、ステップS220において、管理サーバコンピュータ100の表示部104がステップS200で読み込まれた顧客情報Bと対応するクリーニング対象品Aの受け付け情報104aおよび点数確認風景104bを表示する。
【0063】
次に、ステップS230において、クリーニング業者が表示部104における点数確認風景104bの表示によりクリーニング対象品Aの点数を目視で確認する。
【0064】
次に、ステップS240において、クリーニング業者が作業場に備えられる重量測定器400によりクリーニング対象品Aの重量を測定する。
【0065】
続いて、ステップS250において、クリーニング業者が受け付け情報104aの点数および重量と点数確認風景104bの表示により確認した点数および重量測定器400により測定された重量が一致することを確認したときは、確認ボタン104cを押下する。これにより、確認部105が顧客側の点数および重量とクリーニング業者側の点数および重量が一致したことを確認し、ステップS260において、撮影管理部103が撮影器19による撮影を終了する。
【0066】
次いで、ステップS270において、クリーニング業者が料金の入力、クリーニングタグのタグ付け、検品を行い、クリーニング業者側の操作を終了する。
【0067】
以上説明したように、本発明によれば、重量測定器13および計数器14により、クリーニング対象品Aの重量を測定および点数を計数することにより、顧客との間で生じるクリーニング対象品Aの点数を巡るトラブルを防止し、無人化におけるトラブルを少なくすることが可能となる。
【0068】
また、クリーニング対象品Aを第2の収納体301に密閉して閉塞し収納する収納手段300を有することとしたので、クリーニング対象品Aの湿度等による重量変化を少なくすることができ、時間差や環境の変化がある場合にあっても、顧客側が把握する重量とクリーニング業者側が把握する重量が相違することを少なくすることが可能となる。
【0069】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることなく特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において種々の変形実施、応用実施が可能であることは勿論である。
【0070】
すなわち、例えば、上述した実施形態にあっては、受け付けカウンター10は、第1の受け付けカウンター11と第2の受け付けカウンター12を有することとしているが、図13に示すように、無人の第1の受け付けカウンター11のみとすることとしてもよい。
【0071】
かかる場合にあっては、無人店舗が可能となるため、クリーニング対象品Aの受け取りは、伝票200により指定することができ、クリーニング後のクリーニング対象品Aを例えば店舗1a内に備えられるロッカー500に収納して行うことができる(顧客には、クリーニング対象品Aを引き取る際のロッカー500の番号や暗証番号等を別途通知する)。
【0072】
なお、無人店舗とする場合には、防犯上の観点から店舗1aの入り口側にもICカードリーダー16´を備え、顧客情報Bを所定の方法で照合し、顧客の入店を許可するとともに、店舗1a内には、監視カメラ550を備えることとするとより好ましい。
【0073】
また、無人店舗とする場合には、クリーニング対象品Aの受け取り方法は、ロッカー500での受け取りの他、図14の伝票200に示すように、他の有人の店舗を指定した受け取り(図14では「新宿支店」となっている)、図15の伝票200に示すように、宅配による受け取りを指定することができる。
【0074】
更に、無人店舗においては、当該無人店舗における無人の第1の受け付けカウンター11での受け取りも可能である。
【0075】
すなわち、図16に示すように、かかる場合にあっては、クリーニング後のクリーニング対象品Aをコンベア600により第1の受け付けカウンター11の位置まで移動させ、顧客による第1の受け付けカウンター11での受け取りを可能とすることとしてもよい。コンベア600によるクリーニング対象品Aの移動は、顧客によるICチップ23の読み込みや受け付け端末15における会員番号や伝票番号の入力操作等により行うことができる。なお、無人店舗とする場合は、顧客が、クリーニング対象品Aの仕上がり日や電子マネー決済、クレジット決済、インターネットバンキング決済等による決済方法を選択可能とすることとしてもよい。また、料金をメールや電話等により顧客に連絡可能なように構成することとしてもよい。
【0076】
また、図17および図18に示すように、店舗1a内に第1の受け付けカウンター11のみを有する場合において、第1の受け付けカウンター11は、重量測定器13、計数器14、受け付け端末15、ICカードリーダー16、伝票出力器17、および投入ボックス18等を所定の昇降台700に載置し、昇降台700により、第1の受け付けカウンター11の上面11aに出没するように重量測定器13、計数器14、受け付け端末15、ICカードリーダー16、伝票出力器17、および投入ボックス18等を昇降可能に設けることとしてもよい。
【0077】
これにより、第1の受け付けカウンター11を無人および有人のいずれにも利用可能とすることができる。
【0078】
すなわち、昇降台700により重量測定器13等を上昇させ第1の受け付けカウンター11の上面11aに配置したときは、第1の受け付けカウンター11を無人カウンターとして使用し、昇降台700により重量測定器13等を下降させ第1の受け付けカウンター11の内部に没した状態としたときは、第1の受け付けカウンター11を有人カウンターとして使用することができる。
【0079】
昇降台700には、重量測定器13等を載置するテーブル701と、テーブル701を昇降させ上下動可能に構成されたシャフト702と、シャフト702を上下動可能に支持しシャフト702を出没可能に収納するカバー部材703と、を有し、所定の駆動源704により駆動力を付与することによりシャフト702が上下動し、テーブル701を昇降させることができる。駆動源704による駆動は、モータ駆動、エア駆動、油圧駆動等、公知または周知の駆動機構を採用することができる。
【0080】
ここで、第1の受け付けカウンター11と、第1の受け付けカウンター11の奥側と、を仕切る仕切り800を有することとするとより好ましい。
【0081】
すなわち、仕切り800は、開閉可能なシャッター構造とすることができ、シャッターを閉塞することにより、顧客が第1の受け付けカウンター11の奥側のクリーニング業者の作業場に侵入することを防止して、第1の受け付けカウンター11を無人カウンターとして使用することができる。
【0082】
一方、シャッターを開放することにより、第1の受け付けカウンター11の奥側のクリーニング業者の作業場との仕切り800がない状態となり、第1の受け付けカウンター11を有人カウンターとして使用することもできる。
【0083】
また、上述した実施形態にあっては、計数器14を備えてクリーニング対象品Aの点数を計数することとしているが、図19に示す変形例にように、受け付け端末15に点数を入力する機能を設けて顧客が点数を入力することとしてもよい。ただし、上述した実施形態の如く、計数器14によりクリーニング対象品Aの点数を計数することとした方が、正確に計数することができより好ましい。
【0084】
更に、図20に示すように、計数器14とともに、撮影器19´(ビデオやカメラ)を備えて、第1の移送手段13aに投入されたクリーニング対象物Aを撮影し、撮影した画像を管理サーバコンピュータ100の記憶部101に記憶することとしてもよい。すなわち、計数器14による顧客側の点数とクリーニング業者が確認した点数が一致しない場合には、管理サーバコンピュータ100の表示部104に撮影器19´により撮影した画像を表示させ点数を確認することとしてもよい。
【0085】
更にまた、上述した実施形態にあっては、クリーニング対象品Aを第2の収納体301に密閉して収納することとしているが、図21に示すように、管理サーバコンピュータ100に重量補正部106を設け重量測定器13,400により測定された重量を補正することとしてもよい(かかる場合には、クリーニング管理方法として重量測定器13により測定された重量を補正するステップを含む)。
【0086】
また更に、重量補正部106による重量の補正は、湿度に基づいて行うことができる。すなわち、湿度は、湿度計により測定するとともに、湿度計と管理サーバコンピュータ100とを有線または無線で接続し、重量を顧客側が測定した日時における湿度とクリーニング業者が測定した日時における湿度を管理サーバコンピュータ100に入力して行うことができる。また、湿度を目視により確認し、管理サーバコンピュータ100に適宜に入力することとしてもよい。
【0087】
なお、湿度に基づく重量の補正は、より詳しくは、図22および図23に示すように、湿度とクリーニング対象品Aの重量の増加率との相関関係を示すデータを管理サーバコンピュータ100の記憶部101に予め記憶させる。そして、この相関関係を用いて、測定された重量を、上記で管理サーバコンピュータ100に入力した顧客側が測定した日時における湿度またはクリーニング業者が測定した日時における湿度のいずれか一方の湿度における重量に補正(図22)若しくは基準湿度を設定して顧客側が測定した日時における湿度およびクリーニング業者が測定した日時における湿度における重量を基準湿度における重量に補正することにより行うことができる。
【0088】
また、上述した実施形態にあっては、専用バック20やICカード22にICチップ21,23を設けて顧客情報Bを読み込むこととしているが、QRコードやバーコードにより顧客情報Bを読み込むこととしてもよい。
【0089】
更に、上述した実施した実施形態にあっては、クリーニング管理システム1は、重量測定器13および計数器14のいずれも備えることとしているが、いずれか一方とすることとしても所定の効果を奏する。すなわち、重量測定器13および/または計数器14を有することとすれば所定の効果を奏する。ただし、重量測定器13および計数器14のいずれも備えることとする方が、顧客との間で生ずるトラブルをより少なくすることができ好ましい。
【0090】
更にまた、上述した実施形態にあっては、クリーニング対象品Aを第2の収納体301に密閉して収納する収納手段300を有することとしているが、例えば、収納手段300は、以下のような構成とすることもできる。
【0091】
すなわち、図24乃至図29に示すように、収納手段300は、保持手段310、繰り出し手段320、干渉手段330、第1の一対の狭持手段340、第2の一対の狭持手段350、第1の一対の密閉手段360、第2の一対の密閉手段370、一対の切断手段380、および受け取り部390を有している。
【0092】
つまり、保持手段310は、フィルム状の第2の収納体301を所定に保持することができる。より詳しくは、保持手段310は、筒状の第2の収納体301を閉塞し畳んだ状態(図28(a))で円筒状の軸心311に巻き回して保持することができる。保持手段310は、軸心311を中心として回転可能となっており、繰り出し手段320による第2の収納体301の繰り出しに対応して回転可能となっている。
【0093】
繰り出し手段320は、保持手段310からの筒状の第2の収納体301の繰り出し経路X上に備えられている。繰り出し手段320は、所定の繰り出し方向X´に沿って、保持手段310からクリーニング対象品A(より詳しくは専用バック20に収納された状態のクリーニング対象品A)を収納する収納位置Yに筒状の第2の収納体301を繰り出すことができる。
【0094】
すなわち、繰り出し手段320は、第2の収納体301の先端301´を把持する把持具321を有している。つまり、把持具321は、第2の収納体301の先端301´を把持しながら第2の収納体301を繰り出し経路Xの上流側から下流側に繰り出すことができる。把持具321は、第1の把持部321aと第2の把持部321bを有しており、これら第1の把持部321aと第2の把持部321bとの間に第2の収納体301の先端301´を挟み込んで把持することができる。
【0095】
なお、繰り出し手段320は、把持具321を繰り出し経路Xの上流側から下流側に移動させる移動手段322を有している。移動手段322は、例えばモータにより構成することができ、モータの駆動力を第1のシャフト323および第2のシャフト324を介して把持具321に伝達し該把持具321を移動させることができる。
【0096】
干渉手段330は、繰り出し経路X上に備えられている。また、干渉手段330は、繰り出し手段320により繰り出された筒状の第2の収納体301の内側に主に備えられている。すなわち、干渉手段330は、所定の繰り出し方向X´に沿って連続的に繰り出される筒状の第2の収納体301の内側の面と干渉することにより、第2の収納体301を、閉塞し畳んだ状態(図28(a))から開いて開口した状態(図28(b))とすることができる。
【0097】
干渉手段330は、円筒形状のローラ331を有しており、該ローラ331は、筒状の第2の収納体301の繰り出しに対応して回転可能となっている。このローラ331は、円筒形状の軸中心を回転中心として回転することができ、繰り出し手段320による筒状の第2の収納体301の繰り出しに対応して第2の収納体301の内面側と接触しながら干渉し連れ回りすることができる。また、干渉手段330は、ローラ331の上流側に平面視が略台形形状で繰り出し経路Xに沿って延びる枠部332とローラ332の下流側に傾斜部333を有している。傾斜部333は、上部側と下部側の間隔が上流側から下流側にかけて漸次拡大するように傾斜しており、上部側が上方に傾斜し、下部側が下方に傾斜している。干渉手段330は、枠部332および傾斜部333が更に第2の収納体301と接触しながら干渉することにより、第2の収納体301をスムーズに開口した状態とすることができる。
【0098】
第1の一対の狭持手段340は、保持手段310から繰り出された筒状の第2の収納体301の内側の両側方に備えられている。つまり、第1の一対の狭持つ手段340は、繰り出される筒状の第2の収納体301の内側の両側方を外側に付勢して押圧し所定に狭持することができる。
【0099】
第1の一対の狭持手段340は、円筒形状のローラ341を有しており、該ローラ341は、筒状の第2の収納体301の繰り出しに対応して回転可能となっている。このローラ341は、円筒形状の軸中心を回転中心として回転するとともに、繰り出し手段320による筒状の第2の収納体301の繰り出しに対応して第2の収納体301の内面側と接触しながら連れ回りすることができる。また、第1の一対の狭持手段340は、コイルバネ等の弾性部材342を有しており、弾性部材342は、干渉手段330における円筒形状のローラ331の内側に備えられている。この弾性部材342により第1の一対の狭持手段340を外側の側方に押圧することができる。
【0100】
第2の一対の狭持手段350は、第1の一対の狭持手段340と筒状の第2の収納体301を挟んで外側に対向して配置されている。
【0101】
第2の一対の狭持手段350は、繰り出し経路Xに沿って設けられる溝351を有している。この溝351により筒状の第2の収納体301を繰り出し経路Xに沿って案内することができる。第2の一対の狭持手段350は、円筒形状のローラ351を有しており、ローラ351は、筒状の第2の収納体301の繰り出しに対応して回転可能となっている。このローラ351は、円筒形状の軸中心を回転中心として回転するとともに、繰り出し手段320による筒状の第2の収納体301の繰り出しに対応して第2の収納体301の外面側と接触しながら連れ回りすることができる。
【0102】
第1の一対の密閉手段360は、干渉手段330に対し繰り出し経路X上の下流側に備えられている。第1の一対の密閉手段360は、繰り出し経路Xを挟んで上下に対向して配置されている。すなわち、第1の一対の密閉手段360は、第2の収納体301を挟んで熱シールを行い、第2の収納体301の繰り出し経路Xの上流側を密閉することができる。第1の一対の密閉手段360は、ブロック状の形状となっている。
【0103】
第2の一対の密閉手段370は、第1の一対の密閉手段350に対し繰り出し経路Xの下流側に備えられている。第2の一対の密閉手段370は、繰り出し経路Xを挟んで上下に対向して配置されている。第2の一対の密閉手段370は、第2の収納体301を挟んで熱シールを行い、第2の収納体301の繰り出し経路Xの下流側における開口する供給口301a(クリーニング対象品A(より詳しくは専用バック20に収納された状態のクリーニング対象品A)を供給するための供給口301a)を密閉することができる。第2の一対の密閉手段370は、ブロック状の形状となっている。
【0104】
一対の切断手段380は、第1の密閉手段360に対し繰り出し経路Xの上流側に備えられている。一対の切断手段380は、繰り出し経路Xを挟んで上下に対向して配置されて、第2の収納体301を挟みながら切断することができる。切断手段380は、カッターの如く鋭利な刃先381を有している。
【0105】
受け取り部390は、収納位置Yの下方に備えられている。受け取り部390は、一対の切断手段380による切断後に落下するクリーニング対象品A(より詳しくは専用バック20に収納された状態のクリーニング対象品A)を収納した袋状の第2の収納体301を受け取ることができる。この受け取り部390の下方には、重量測定器400が備えられている。
【0106】
すなわち、受け取り部390は、格子状で扉の如き開閉可能な構成となっている。つまり、受け取り部390は、閉塞した状態で落下する第2の収納体301を受け取り、開放した状態では開口391が形成され、第2の収納体301の受け取りを解除して第2の収納体301を下方の重量測定器400に落下させることができる。受け取り部390の開閉は、モータの駆動力により行うことができる。
【0107】
このように構成された変形例における動作を説明すると次のようになる。すなわち、まず繰り出し手段320の把持具321により第2の収納体301の先端301´を把持しながら把持具321を移動手段322により移動させて保持手段310から第2の収納体301を繰り出す。
【0108】
この繰り出しに対応して、干渉手段330が第2の収納体301の内面側と接触し、繰り出した第2の収納体301を、閉塞し畳んだ状態(図28(a))から開いた開口した状態(図28(b))とする。
【0109】
また、この繰り出しは、第1の一対の狭持部材340および第2の一対の狭持部材350により第2の収納体301の側方を狭持しつつ第2の一対の狭持部材350の溝351により繰り出し方向X´に沿って第2の収納体301を案内しながら行うことができる。
【0110】
繰り出し手段320により、第2の収納体301が繰り出し経路Xの上流側の所定位置に達すると、第1の一対の密閉手段360により第2の収納体301の上流側を密閉する。
【0111】
続いて、第2の収納体301の先端301´の開口する供給口301aから投入ボックス18を介してクリーニング対象品A(より詳しくは専用バック20に収納された状態のクリーニング対象品A)を供給する。
【0112】
次に、前記供給後に第2の一対の密閉手段370により第2の収納体301の下流側すなわち供給口301を密閉して第1の収納体301を袋状としつつクリーニング対象品A(より詳しくは専用バック20に収納された状態のクリーニング対象品A)を袋状の第2の収納体301の内部に収納した状態とする。
【0113】
次いで、一対の切断手段380により袋状とした第2の収納体301を切断して保持手段310から繰り出された筒状の第2の収納体301と袋状に形成された第2の収納体301とを分離する。
【0114】
続いて、受け取り部390が、閉塞した状態で第2の収納体301を受け取り、次いで、開放した状態として開口391を形成し、開口391を介して第2の収納体301を下方の重量測定器400に落下させる。これにより、クリーニング対象品A(より詳しくは専用バック20に収納された状態のクリーニング対象品A)を収納した第2の収納体301の重量を測定することができる。
【0115】
なお、図29からも明らかなように、繰り出し経路Xは、上流側から下流側にかけて上昇するように傾斜し、第2の収納体301の供給口301aは、斜め上方を向くように位置が設定されている。これにより、投入ボックス18から供給されるクリーニング対象品A(より詳しくは専用バック20に収納された状態のクリーニング対象品A)を確実に第2の収納体301の内部に供給することができる。
【符号の説明】
【0116】
A:クリーニング対象品
B:顧客情報
X:繰り出し経路
X´繰り出し方向
Y:収納位置
1:クリーニング管理システム
1a:店舗
10:受け付けカウンター
11:第1の受け付けカウンター
11a:上面
12:第2の受け付けカウンター
12a:上面
13:重量測定器
13a:第1の移送手段
13a1:始端
13a2:終端
14:計数器
15:受け付け端末
15a:開始ボタン
15b:点数の表示
15c:重量の表示
15d:確定ボタン
16,16´ICカードリーダー
17:伝票出力器
18:投入ボックス
18a:第2の移送手段
18a1:始端
18a2:終端
19:撮影器
19´:撮影器
20:専用バック(第1の収納体)
21:ICチップ
22:ICカード
23:ICチップ
100:管理サーバコンピュータ
101:記憶部
102:入力部
103:撮影管理部
104:表示部
104a:受け付け情報
104b:点数確認風景
104c:確認ボタン
105:確認部
106:重量補正部
200:伝票
300:収納手段
300a,300b:ブロック体
300a´,300b´:内面側
301:第2の収納体
301´:先端
301a:供給口
310:保持手段
311:軸心
320:繰り出し手段
321:把持具
321a:第1の把持片
321b:第2の把持片
322:移動手段
323:第1のシャフト
324:第2のシャフト
330:干渉手段
331:ローラ
340:第1の一対の狭持手段
341:ローラ
342:弾性部材
350:第2の一対の狭持手段
351:ローラ
360:第1の一対の密閉手段
370:第2の一対の密閉手段
380:一対の切断手段
381:刃先
390:受け取り部
391:開口
400:重量測定器
500:ロッカー
550:監視カメラ
600:コンベア
700:昇降台
800:仕切り
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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