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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176039
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】熱処理オーブンのヒーターユニット
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/324 20060101AFI20221117BHJP
   H05B 3/20 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
H01L21/324 J
H01L21/324 T
H05B3/20 305
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021175208
(22)【出願日】2021-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0061427
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520252033
【氏名又は名称】コヨ サーモ システム コリア カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【弁理士】
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】ナカニシ サトル
(72)【発明者】
【氏名】ハ ジェウク
【テーマコード(参考)】
3K034
【Fターム(参考)】
3K034BB14
(57)【要約】
【課題】チャンバー内でパーティクルの発生を抑制し、冷却時の冷却速度を向上させた熱処理オーブンのヒーターユニットを提供する。
【解決手段】本発明は、熱処理オーブンのヒーターユニットであって、発熱体を挟んで上部側及び下部側にそれぞれ上部プレート及び下部プレートがサンドイッチ構造で結合し、前記上部プレート及び下部プレートの一端に装着されてヒーター線が外部に露出するように誘導するスリーブと;前記スリーブの上部側と下部側に位置し、それぞれ上部プレートと下部プレートとの間の密閉度を高めるように前記上部プレート及び下部プレートの一端部に装着されて前記上部プレートと下部プレートとの相互間の摩擦によるパーティクルの発生を抑制するスリーブ固定ブロックと;前記ヒーターユニットに装着され、外部側の冷却流体を流動させる冷却手段と;を含んで構成できる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱処理オーブンのヒーターユニットであって、
発熱体を挟んで上部側及び下部側にそれぞれ上部プレート及び下部プレートがサンドイッチ構造で結合し、前記上部プレート及び下部プレートの一端に装着されてヒーター線が外部に露出するように誘導するスリーブと;
前記スリーブの上部側と下部側に位置し、それぞれ上部プレートと下部プレートとの間の密閉度を高めるように前記上部プレート及び下部プレートの一端部に装着されて前記上部プレートと下部プレートとの相互間の摩擦によるパーティクルの発生を抑制するスリーブ固定ブロックと;
前記ヒーターユニットに装着され、外部側の冷却流体を流動させる冷却手段と;を備えることを特徴とする、熱処理オーブンのヒーターユニット。
【請求項2】
前記スリーブと上部プレート及び下部プレートとの間の隙間を最小限に抑えるために、前記スリーブの外形を円筒状に形成し、前記スリーブ固定ブロックは、それぞれのスリーブを密着させて結合することができるように、スリーブが結合する対応位置に半円形の溝を加工して構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の熱処理オーブンのヒーターユニット。
【請求項3】
前記スリーブ固定ブロックは、上部側のスリーブ固定ブロックと下部側のスリーブ固定ブロックに分けられており、上部側のスリーブ固定ブロックと下部側のスリーブ固定ブロックは、それぞれ円形のスリーブを密着させて誘導結合することができるように対応位置に半円形の溝を備えることを特徴とする、請求項1に記載の熱処理オーブンのヒーターユニット。
【請求項4】
前記冷却手段は、前記下部プレートの表面に沿って密着して冷却流体を流動させる冷却ダクトで構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の熱処理オーブンのヒーターユニット。
【請求項5】
前記冷却手段は、
前記下部プレートに設けられ、冷却ダクトに沿って流動する冷却流体を発熱体に接触するように流動させる冷却空気流動ホールをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の熱処理オーブンのヒーターユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱処理オーブンのヒーターユニットに係り、より詳細には、ヒーターユニットの密閉度を高めて熱処理オーブンのチャンバー内でパーティクルの発生を抑制し、冷却時に冷却速度を向上させる、熱処理オーブンのヒーターユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、ディスプレイは、TV、携帯電話、モニターなどのさまざまな種類の画像装置に適用されており、急速な技術の発達により、製品の性能を向上させるための努力が続けられている。有機発光表示装置及びLCD基板(以下、「基板」または「ガラス基板」という)は、次世代ディスプレイ装置の一つであり、様々な製品分野に適用されている。ディスプレイ装置を構成するガラス基板は熱処理によって製造するが、熱処理の際に工程ごとに要求される条件を満たすためには、外気の影響を防ぎ、熱がチャンバーの外に放出されることを最小限に抑えなければならない。それにより、性能の低下を防止することができ、製品の不良率を下げることができる。また、完成品の歩留まりを向上させるためには熱処理の際に基板の面内バラツキが少ないほど良いので、より高性能の熱処理オーブンが求められており、継続的な研究が行われている。
【0003】
基板を製造するにあたり、温度管理と温度均一性は、良品の基板品質及び歩留まりの維持のために必ず必要である。例えば、熱処理オーブンを用いた基板製造工程では、基板の表面に有機物層が形成されて一定量の水分を含むことができるため、水分を蒸発させる乾燥工程を必要としているが、ガラス基板の製造工程では、基板の表面に感光膜をコートする前に洗浄工程を行い、洗浄工程の後には水分除去のための加熱乾燥工程を行っており、大部分の基板製造工程は、加熱及び乾燥工程を行って基板を製造している。このように基板製造工程から発生する水分は、赤外線を活用するか、或いは、シースヒーター(sheath heater)などの発熱体を含む熱処理オーブンのチャンバーに入れて加熱乾燥によって、基板に残留する水分を除去している。これに関連して、韓国登録特許第10-1238560号公報及び韓国公開特許第10-2013-0028322号公報には、「LCDガラスオーブンチャンバー」が提案されている。
【0004】
一方、熱処理オーブンを介して基板を熱処理するためには、基板の製造歩留まりを高めるために、熱処理空間の清浄度管理が重要であり、冷却時に温度をより速く冷却することができる構造を必要としている。
【0005】
例えば、ヒーターの冷却速度を向上させること、及びヒーターユニットから発生する粉塵及び異物などのパーティクル(particle)がチャンバーの内部に飛散して基板の熱処理歩留まりを低下させる問題を制御することを必要としているが、従来のヒーターユニットは、構造的に、冷却速度を向上させること、及び熱処理工程で発生するパーティクルの飛散を制御することは難しい。
【0006】
つまり、従来のヒーターユニットは、発熱体(Ml Heater-micro sheathed heater)の発熱時に発熱体と上部プレート及び下部プレートが膨張し、それぞれ素材の温度及び熱膨張係数が異なるため、素材間の摩擦が発生して多量の異物(パーティクル)を発生させる。
【0007】
このように異物が上部プレート及び下部プレート間の隙間を介して外部に排出されると、熱処理基板の不良率が上昇し、歩留まりが悪くなるので、ヒーターユニットの構造改善を必要としている。
【0008】
また、熱処理オーブン内の熱処理工程に応じて冷却工程が必要な場合、基板の製作歩留まりを高めるために冷却速度の向上を必要としているが、従来のヒーターユニットは冷却速度を人為的に制御するのに限界がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1238560号公報(公告日:2013年2月28日)
【特許文献2】韓国登録特許第10-0722154号公報(公告日:2007年5月28日)
【特許文献3】韓国公開特許第10-2013-0028322号公報(公開日:2013年3月19日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明で解決しようとする技術的課題の一つは、ヒーターユニットの密閉度を高めて熱処理オーブンのチャンバー内でパーティクルの発生を抑制することにある。
【0011】
本発明で解決しようとする技術的課題の一つは、ヒーターユニット自体に冷却性能を持つようにすることにより、冷却時の冷却速度を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的は、本発明によれば、熱処理オーブンのヒーターユニットであって、発熱体を挟んで上部側及び下部側にそれぞれ上部プレート及び下部プレートがサンドイッチ構造で結合し、前記上部プレート及び下部プレートの一端に装着されてヒーター線が外部に露出するように誘導するスリーブと;前記スリーブの上部側と下部側に位置し、それぞれ上部プレートと下部プレートとの間の密閉度を高めるように前記上部プレート及び下部プレートの一端部に装着されて前記上部プレートと下部プレートとの相互間の摩擦によるパーティクルの発生を抑制するスリーブ固定ブロックと;前記ヒーターユニットに装着され、外部側の冷却流体を流動させる冷却手段と;を含むことを特徴とする、熱処理オーブンのヒーターユニットから達成できる。
【0013】
本発明の実施形態によれば、前記スリーブと上部プレート及び下部プレートとの間の隙間を最小限に抑えるために、前記スリーブの外形を円筒状に形成し、前記スリーブ固定ブロックは、それぞれのスリーブを密着させて結合することができるように、スリーブが結合する対応位置に半円形の溝を加工して構成できる。
【0014】
本発明の実施形態によれば、前記スリーブ固定ブロックは、上部側のスリーブ固定ブロックと下部側のスリーブ固定ブロックに分けられており、上部側のスリーブ固定ブロックと下部側のスリーブ固定ブロックは、それぞれ円形のスリーブを密着させて誘導結合することができるように対応位置に半円形の溝を備えて構成できる。
【0015】
本発明の実施形態によれば、前記冷却手段は、前記下部プレートの表面に沿って密着して冷却流体を流動させる冷却ダクトを備えて構成できる。
【0016】
本発明の実施形態によれば、前記冷却ダクトは、前記下部プレートの下部に別途のプレートを装着して構成できる。
【0017】
本発明の実施形態によれば、前記冷却手段は、前記下部プレートに設けられ、冷却ダクトに沿って流動する冷却流体を発熱体に接触するように流動させる冷却空気流動ホールをさらに備えて構成できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、熱処理オーブンを用いた基板の熱処理工程中にヒーターユニットから発生するパーティクルの飛散を抑制することができ、これにより熱処理オーブンのチャンバー内の清浄度管理を可能にして高収率及び高品質の基板の製作を可能にするという効果がある。
【0019】
また、本発明は、熱処理オーブンを用いた基板の熱処理工程中に冷却が必要な熱処理工程で冷却速度を向上させ、冷却にかかる時間を短縮させることもできるようにすることにより、熱処理工程の時間を短くし且つ基板の製作歩留まりを向上させるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】熱処理オーブンを示す例示図である。
図2】熱処理オーブンの正面を示す例示図である。
図3】熱処理オーブンの平面を示す例示図である。
図4】熱処理オーブンの一側面を示す例示図である。
図5】熱処理オーブンに配置されたヒーターユニットの例示図である。
図6】熱処理オーブンに配置された複数のヒーターユニットの配置構造を平面的に示す例示図である。
図7】本発明の一実施形態に係る熱処理オーブンのヒーターユニットを示す例示図である。
図8】本発明の一実施形態による熱処理オーブンのヒーターユニットの主要部分を示す例示図である。
図9図7のA-A´線に沿った断面図であって、本発明の一実施形態による熱処理オーブンのヒーターユニットを断面構造で示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施形態に係る「熱処理オーブンのヒーターユニット」を説明する。
【0022】
図1は熱処理オーブンを示す例示図である。図2は熱処理オーブンの正面を示す例示図である。図3は熱処理オーブンの平面を示す例示図である。図4は熱処理オーブンの側面を示す例示図である。
【0023】
図1乃至図4は熱処理オーブン100の全体構造を示すもので、チャンバー200を含んで構成された熱処理オーブン100の例示図である。
【0024】
熱処理オーブン100は、図1乃至図4に示されているように、基板を熱処理するために、熱処理対象基板を、チャンバー200内に設けられた各段に取り込んだり、熱処理工程済みの基板をチャンバー200から取り出したりするために、背面部にはドア部110、前面部にはシャッター部120をそれぞれ備えることができる。
【0025】
また、熱処理オーブン100は、加熱または乾燥が必要とされる基板を収容するチャンバー200を備え、チャンバー200内には発熱体310(図8及び図9参照)からなる複数のヒーターユニット300を実装することにより、そのヒーターユニット300から発生する熱で基板を加熱するか或いは水分を蒸発乾燥させるように構成される。
【0026】
そして、熱処理オーブン100は、チャンバー200の一側に、プロセスガスを含む流体を流入させる給気口、及びチャンバー200内の流体を排気させる排気口を備え、チャンバー200を支持又はサポートするラグ付きフレーム、及びヒーターユニット300の発熱線を接続して電流を通電させる多数のバスバー301が接続された導電部を含んで構成されている。
【0027】
また、仕様によって異なるが、通常の場合、図8及び図9に示されているように、ヒーターユニット300を構成する発熱体310の上部及び下部にはヒーティングプレートである上部プレート311及び下部プレート312を密着設置して、チャンバー200内で行われる基板加熱工程を効果的に行うように構成されている。
【0028】
一方、図1及び図4において、未説明符号「210」と「220」は、チャンバー200の「内外部ケーシング」を示す。未説明符号「230」は、チャンバー200に冷却気流を形成して、チャンバー200の内部に構成された冷却気流誘導路を介してチャンバー200を均一な温度分布で冷却させる「冷却ジャケット」を示す。未説明符号「240」は、フィードスルーを突出させ、これを介してチャンバー200内に電源を供給する「電源供給部」を示す。
【0029】
ちなみに、図1及び図4に示されているような、熱処理オーブン100を構成する基本的な構成、例えば、チャンバー200の構造及びプロセスガスの給気及び排気系統、ヒーターユニット300に電源を供給するバスバー301を含む導電部及び電源供給部240の構成は、本発明と直接の関連がない。そして、熱処理オーブン100の基本的な該当構成は、本発明の要旨とは無関係である公知の構成なので、本発明の構成及び動作の説明で省略することとする。
【0030】
図1乃至図4に示されているように、熱処理オーブンは、一般に、基板を熱処理するために、熱処理対象基板を、ヒーターユニットが設置されたチャンバー内に設けられた各段に取り込んだり、熱処理工程済みの基板をチャンバーから取り出したりするために、背面部にはドア部、前面部にはシャッター部をそれぞれ備えることができる。
【0031】
また、熱処理オーブンは、加熱または乾燥が必要とされる基板を収容するチャンバーを備え、チャンバー内には発熱体からなるヒーターユニットを実装することにより、ヒーターユニットから発生する熱で基板を加熱するか或いは水分を蒸発乾燥させるように構成できる。
【0032】
また、仕様によって異なるが、通常の場合、ヒーターユニットを構成する発熱体の上部及び下部には上部プレート及び下部プレートを密着設置して、基板加熱工程を行うように構成されている。
【0033】
また、熱処理オーブンのチャンバーの一側には、プロセスガスを含む流体を流入させる給気口、及びチャンバー内の流体を排気させる排気口を備え、チャンバーを支持及びサポートするラグ付きフレーム、及びヒーターユニットの発熱線を接続して電流を通電させる多数のバスバーが接続された導電部を含んで構成されている。
【0034】
一方、熱処理オーブンを介して基板を熱処理するためには、工程ごとに要求する条件があり、同じ時間にさらに多くの良品を量産するためには、温度をより速く高め、冷却することができる構造を必要とし、熱処理空間の清浄度管理を必要としている。
【0035】
例えば、ヒーターユニットの冷却速度を向上させること、及びヒーターユニット内の粉塵や異物などのパーティクル(particle)がチャンバーの内部に飛散する問題を適切に制御することを必要としているが、従来のヒーターユニットは、冷却速度を向上させること、及び熱処理工程で発生するパーティクルの飛散を構造的に制御することは難しい。
【0036】
つまり、従来のヒーターユニットは、発熱の際に発熱体と上部プレート及び下部プレートが膨張し、素材の温度及び熱膨張係数が異なるため、素材間の摩擦が発生して異物(パーティクル)を発生させる。
【0037】
このような異物がスリーブと上部プレート及び下部プレートとの隙間を介して外部に排出されると、チャンバー内に飛散流動し、これにより熱処理基板の不良率が上昇して歩留まりが悪くなる。
【0038】
また、熱処理オーブン内の熱処理工程に応じて冷却工程が必要な場合、基板の製作歩留まりを高めるために冷却速度の向上を必要としているが、従来のヒーターユニットは冷却速度を人為的に向上または制御するのは難しい。
【0039】
これにより、本発明は、熱処理オーブンのチャンバー内の清浄度管理を可能にするために、ヒーターユニットの発熱体の内部から外部に粉塵や異物などのパーティクルが飛散しうる相対的に脆弱な部分であるスリーブと、上部プレート及び下部プレートとの間の空間を密閉構造で密封するために、スリーブ形状を円筒状に製作し、そのスリーブを密閉構造に固定することができる別の上部側及び下部側のスリーブ固定ブロックの締結によって密閉度を向上させることにより、熱処理工程中の熱処理オーブンのチャンバー内の清浄度を管理することが可能なヒーターユニットを提示する。
【0040】
また、本発明は、ヒーターユニットの冷却性能を向上させるために、冷却ダクトをヒーターユニットに直接構成して、冷却が必要な基板熱処理工程で冷却速度を向上させることで、冷却にかかる時間を短縮させることができるようにすることにより、熱処理工程の時間を短くし、基板の製作歩留まりの増大に寄与することができるヒーターユニットを提示する。
【0041】
次に、本発明による熱処理オーブンのヒーターユニットを構成する主要構成について、図5乃至図9を参照して具体的に説明する。
【0042】
図5は熱処理オーブンに配置されたヒーターユニットの例示図である。図6は熱処理オーブンに配置されたヒーターユニットを平面構造で示す例示図である。
【0043】
本発明の一実施形態による熱処理オーブンのヒーターユニットは、図7乃至図9に示すように、ヒーターユニットの構造を変更して熱処理オーブンのチャンバー内の清浄度管理を可能にし、冷却速度を速くして熱処理工程時間を短くし、基板の製作歩留まりを増大させるように構成できる。
【0044】
図7は本発明の一実施形態に係る熱処理オーブンのヒーターユニットを示す例示図である。
【0045】
図8は本発明の一実施形態による熱処理オーブンのヒーターユニットの主要部分を示す例示図である。
【0046】
図9図7のA-A´線に沿った断面図であって、本発明の一実施形態による熱処理オーブンのヒーターユニットを断面構造で示す例示図である。
【0047】
本発明の一実施形態による熱処理オーブンのヒーターユニット300は、図7乃至図9に示されているように、発熱体310を挟んで上部側及び下部側にそれぞれ上部プレート311及び下部プレート312がサンドイッチ構造で結合し、上部プレート311及び下部プレート312の一端に装着されてヒーター線313を外部に露出するように誘導するスリーブ314で構成できる。
【0048】
そして、スリーブ314の上部側と下部側に位置し、それぞれ上部プレート311と下部プレート312との密閉度を高めるように上部プレート311及び下部プレート312の一端部に装着されて上部プレート311と下部プレート312との相互間の摩擦によるパーティクルの発生を抑制するスリーブ固定ブロック315を含んで構成できる。
【0049】
ヒーターユニット300の表面に沿って装着され、外部側の冷却流体を流動させる冷却手段を含んで構成できる。
【0050】
また、本発明の一実施形態による熱処理オーブンのヒーターユニット300は、図7図9に示されているように、スリーブ314と上部プレート311及び下部プレート312との間の隙間を最小限に抑えるために、スリーブ314の外形を円筒状に形成し、スリーブ固定ブロック315は、それぞれのスリーブ314を密着させて結合することができるように、スリーブ314が結合する対応位置を半円形の溝316に加工して構成できる。
【0051】
ここで、円筒形のスリーブ314とスリーブ固定ブロック315に設けられた半円形の溝316は、スリーブ314と上部プレート311及び下部プレート312との間の隙間を最小限に抑え、密閉度を高めながら組み立てるのに有利な形状であることができる。
【0052】
また、スリーブ固定ブロック315は、上部側のスリーブ固定ブロック317と下部側のスリーブ固定ブロック318に分割された構造で構成できる。つまり、スリーブ固定ブロック315は、上部側のスリーブ固定ブロック317と下部側のスリーブ固定ブロック318にそれぞれ分けられ、組み立てられた分割構造が好ましく、これらはそれぞれ円形のスリーブ314を密着させて誘導結合することができるように対応位置に半円形の溝316を備えて構成できる。
【0053】
ここで、円筒形のスリーブ314と上部側のスリーブ固定ブロック317及び下部側のスリーブ固定ブロック318の対応位置にそれぞれ形成された半円形の溝316は、スリーブ314と上部プレート311及び下部プレート312との間の隙間を最小限に抑え、密閉度を高めながら組み立てるのに有利な形状であることができる。
【0054】
また、本発明の一実施形態による熱処理オーブンのヒーターユニット300に構成される冷却手段は、下部プレート312の表面に沿って密着して冷却流体を流動させる冷却ダクト320で構成できる。
【0055】
また、冷却手段を構成する冷却ダクト320は、下部プレート312の下部に別途のプレート321を装着して構成できる。
【0056】
また、冷却手段は、図9に示されているように、下部プレート312に設けられ、冷却ダクト320に沿って流動する冷却流体を発熱体310に接触するように流動させる冷却空気流動ホール312aをさらに備えて構成できる。
【0057】
このように、本発明による熱処理オーブンのヒーターユニットは、ヒーターユニットの発熱体の内部から外部に粉塵や異物などのパーティクルが飛散しうる相対的に脆弱な部分であるスリーブと上部プレート及び下部プレートとの間の空間の密閉度を密閉構造で高めてヒーターユニットを製作することができるので、熱処理工程中の熱処理オーブンのチャンバー内の清浄度管理を可能にし、これにより高収率および高品質の基板製作を可能にするという利点がある。
【0058】
また、本発明は、ヒーターユニットに冷却ダクトを構成して、冷却が必要な基板の熱処理工程で冷却速度を向上させ、冷却にかかる時間を短縮させることができるので、これにより熱処理工程の時間を短くし、基板の製作歩留まりの増大を期待することができるという利点がある。
【0059】
本発明は、図示された一実施形態を参照して説明されたが、実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱することなく修正及び変更して実施することができ、それらの修正と変更も本発明の技術思想に含まれると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0060】
100 熱処理オーブン
200 チャンバー
300 ヒーターユニット
301 バスバー(busbar)
310 発熱体(Ml Heater-micro sheathed heater)
311 上部プレート
312 下部プレート
312a 冷却空気流動ホール
313 ヒーター線(wire)
314 スリーブ(sleeve)
315 スリーブ固定ブロック
316 半円形の溝
317 上部側のスリーブ固定ブロック
318 下部側のスリーブ固定ブロック
320 冷却ダクト
321 プレート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9