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特開2022-176076方向性熱伝導シート及びその製造方法、並びに半導体放熱装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176076
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】方向性熱伝導シート及びその製造方法、並びに半導体放熱装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 41/30 20060101AFI20221117BHJP
   B29C 41/36 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
B29C41/30
B29C41/36
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035704
(22)【出願日】2022-03-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】202110514873.4
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522092273
【氏名又は名称】広東思泉新材料股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GuangDong Suqun New Material Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】1,2/FL., Building A, Jinlei Industrial Park, Jiangbian Village, Qishi Town, Dongguan, Guangdong 523000, China.
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】任澤明
(72)【発明者】
【氏名】王号
【テーマコード(参考)】
4F205
【Fターム(参考)】
4F205AA33
4F205AB13
4F205AB18
4F205AB25
4F205AC05
4F205AD16
4F205AE10
4F205AG01
4F205GA07
4F205GB01
4F205GB11
4F205GC02
4F205GF05
4F205GN29
4F205GW23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高方向性、高熱伝導性及び均一性を有する方向性熱伝導シートの製造方法を提供する。
【解決手段】熱伝導シート用流体組成物を調製するステップS1で得られた流体組成物を配向成形装置内に置き、流体組成物に対して層ごとに円運動をする高速せん断力を加え、流体組成物内の熱伝導フィラーをせん断方向に沿って配向させ、配向された薄層組成物を形成し、薄層組成物を層ごとに金型内に集め、連続的な多層集合体を形成するステップS2と、多層集合体を熱硬化し、配向組成物ブロックを得るステップS3と、配向組成物ブロックを配向に垂直な方向に沿ってスライスし、方向性熱伝導シートを得るステップS4と、を含む。本発明の方法で製造された集合体は配向性が高く、欠陥が少なく、効率が高く、スライス処理により得られた熱伝導性シートは高指向性、高熱伝導性及び均一性を有し、また、当該熱伝導性シートは半導体放熱装置に好適に適用することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝導シート用流体組成物を調製するステップS1と、
配向成形であって、ステップS1で得られた流体組成物を配向成形装置内に置き、流体組成物に対して層ごとに円運動をする高速せん断力を加え、流体組成物内の熱伝導フィラーをせん断方向に沿って配向させ、配向された薄層組成物を形成し、前記薄層組成物を層ごとに金型内に集め、連続的な多層集合体を形成するステップS2と、
硬化であって、ステップS2で得られた多層集合体を熱硬化し、配向組成物ブロックを得るステップS3と、
スライスであって、ステップS3で得られた配向組成物ブロックを配向に垂直な方向に沿ってスライスし、方向性熱伝導シートを得るステップS4と、を含み、
前記配向成形装置は、
円筒状ドラムであって、前記ドラムの中心軸線に回転軸が固定的に設けられ、回転軸の一端は第1のモータであり、前記第1のモータは回転軸によって前記ドラムの回転を駆動し、前記ドラムに材料入れ領域が設けられ、前記材料入れ領域のドラム底部側面にドラム開口が設けられる円筒状ドラムと、
スリーブであって、前記スリーブがドラムの外に嵌設され、前記ドラムはスリーブの内部で回転でき、前記ドラム開口に対向するスリーブの側面にドラム開口の大きさに一致するスリーブ開口が設けられるスリーブと、
金型であって、前記金型に内部キャビティと内部キャビティ開口が設けられ、前記内部キャビティ開口の縁はドラム開口の縁と面一でありかつ密接に設けられ、ドラムの中心軸線に垂直な方向を水平方向とし、前記内部キャビティ開口の縁は水平方向に沿って内向きに延びて前記内部キャビティの側壁を形成し、前記金型内にピストンと第2のモータが内部キャビティの壁に密接に設けるように設けられ、前記第2のモータはスリーブ開口方向から離れるようにピストンを駆動し、前記ピストンの開始位置はスリーブ開口と面一である金型と、
金型の内部キャビティを加熱するように設けられる電気加熱モジュールと、を含み、
前記ドラムとスリーブとの間に隙間があり、前記隙間のピッチは0.1~5mmであり、
前記ピストンはモータの駆動で間欠的にスリーブ開口から離れることを特徴とする方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項2】
ステップS1は具体的に、付加型シリコーンオイル、熱伝導フィラーを撹拌及び脱泡した後に一定の粘度の流体組成物を形成することであることを特徴とする請求項1に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項3】
ステップS1において、前記熱伝導フィラーは2種類の熱伝導フィラーを含み、1つは繊維状高熱伝導フィラー及び/又はシート状高熱伝導フィラーであり、もう1つは球状熱伝導フィラーであることを特徴とする請求項2に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項4】
前記繊維状高熱伝導フィラーは炭素繊維、カーボンナノチューブ繊維又はグラフェン繊維であり、前記シート状高熱伝導フィラーは六方晶窒化ホウ素マイクロシート又はグラファイトマイクロシートであり、前記球状熱伝導フィラーは酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素の1種又は複数種であることを特徴とする請求項3に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項5】
ステップS1において、前記繊維状又はシート状高熱伝導フィラーとシリコーンオイルとの質量比は0.5~2.5であり、球状熱伝導フィラーは前記流体組成物全質量の50~80%を占めることを特徴とする請求項3に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項6】
ステップS1において、前記流体組成物の粘度は20万~300万mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項7】
ステップS2において、配向成形装置は、円運動をするように流体組成物を駆動し、円運動の過程において、円周に沿った流体組成物に層ごとに高速せん断力を加え、流体組成物中の熱伝導フィラーをせん断方向に沿って配向させ、配向された薄層組成物を形成することを特徴とする請求項1に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項8】
前記材料入れ領域は前記ドラムの中心軸線に沿って対称に設けられ、
ここで、前記材料入れ領域はドラムの中心軸線に対して対称に設けられる2つの扇形円柱領域であり、
前記スリーブ内に中間層が設けられ、前記中間層内に冷却媒体が充填されることを特徴とする請求項1に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の方向性熱伝導シートの製造方法を用いて製造されることを特徴とする方向性熱伝導シート。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか1項に記載の方向性熱伝導シートの製造方法で製造される方向性熱伝導シートを含み、前記方向性熱伝導シートがパッケージングされたチップと放熱器との間に挟持されることを特徴とする半導体放熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱伝導シートの製造技術及び半導体放熱分野に関し、具体的には方向性熱伝導シートの製造方法及び半導体放熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
5G技術の発展に伴い、チップの電力密度は絶えず増加し、チップの放熱に対する要求はより高くなる。放熱モジュールにおいて、一般的に熱伝導シリコーンゴムスペーサーを用いてチップと放熱器との間の界面熱抵抗を低減させ、放熱効率を向上させる。
【0003】
現在、通常の熱伝導シリコーンゴムスペーサーはシリコーンゴムマトリックス内に等方性の球状熱伝導フィラー(酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛など)を充填して実現されるものであり、球状セラミックフィラーの固有熱伝導率が低いため、スペーサーの熱伝導率は一般的に10W/m・kを超えることが困難である。
【0004】
異方性熱伝導フィラーのうち、繊維状又はシート状の熱伝導フィラーは、繊維の長手方向又はシートの面内方向において高い熱伝導性を有することが多く、例えば、メソフェーズピッチ系炭素繊維の軸方向熱伝導率は900W/m・kに達することができ、六方晶窒化ホウ素マイクロシートの面内熱伝導率は400W/m・kに達することができる。このため、異方性熱伝導フィラーを用いて、スペーサーの厚さ方向に沿って配向させることは、高熱伝導シリコーンゴムスペーサーを製造する有効な方法の一つである。
【0005】
既に開示された特許では、磁場法、押出法及び流体せん断法を用いて異方性フィラーを配向させることが一般的である。特許CN100548099Cはポリマテック株式会社によって開示され、超伝導磁場を用い一定の周波数の振動を印加することで高充填の炭素繊維を高粘度組成物内において磁場方向に沿って配向させ、添加された酸化アルミニウムと炭素繊維フィラーの密度はそれぞれシリコーン樹脂マトリックスの密度の3、8倍と2倍であるため、振動を印加すると、フィラーが沈降することとなり、組成物全体の不均一を引き起こし、最終的に熱伝導特性の均一性に影響を与える。また、超伝導磁石の価格及び操業費用が高く、コストを増加させる。また、CN107004651A、CN108463882A及びCN109891577Aはデクセリアルズ株式会社によって開示され、当該方法は押出法により、炭素繊維を押出方向に沿って配向させ、試験によると、高熱伝導性シートを製造するために、充填された炭素繊維と樹脂の質量比が1.3より大きい場合、組成物の粘度が高く、流動性が低くなり、押出加工が困難である。また、中空金型内で成形する際には、流動性が低く、隣接する押出体間に隙間が発生しやすいため、押出法は高充填の組成物の配向に適しない。既に開示されたた特許CN110734562Aは環状溝を用いて円運動をし、溝内の組成物中の繊維を回転方向に沿って配向させ、当該方法には、1、得た環状硬化物の寸法が環状溝の寸法によって制限され、そのため、環状硬化物を半径方向に沿ってスライスして得た熱伝導性シートの幅も環状溝の幅によって制限され、幅の広い熱伝導シートを得ることができないことと、2、環状溝の幅が大きくなると、環状溝の壁の両側に近い組成物しか配向されず、組成物の内部が溝の壁との摩擦力を受けることができないため、特に高粘度の組成物において、組成物の配向が不十分となり、最終的に高配向性かつ高熱伝導性の熱伝導シートを得ることができなくなることとの2つの欠点が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術に存在する問題に対して、本発明は、高速せん断配向及び連続成形装置と結びつけ、製造した方向性熱伝導シートが高配向性、高熱伝導性及び均一性を有する方向性熱伝導シートの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は方向性熱伝導シートを提供することを別の目的とする。
【0008】
本発明は半導体放熱装置を提供することをさらに別の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
具体的な解決手段は以下のとおりである。
方向性熱伝導シートの製造方法は、
熱伝導シート用流体組成物を調製するステップS1と、
配向成形であって、ステップS1で得られた流体組成物を配向成形装置内に置き、流体組成物に対して層ごとに円運動をする高速せん断力を加え、流体組成物内の熱伝導フィラーをせん断方向に沿って配向させ、配向された薄層組成物を形成し、前記薄層組成物を層ごとに金型内に集め、連続的な多層集合体を形成するステップS2と、
硬化であって、ステップS2で得られた多層集合体を熱硬化し、配向組成物ブロックを得るステップS3と、
スライスであって、ステップS3で得られた配向組成物ブロックを配向に垂直な方向に沿ってスライスし、方向性熱伝導シートを得るステップS4と、を含むことを特徴とする。さらに、ステップS1は具体的に、付加型シリコーンオイル、熱伝導フィラーを撹拌及び脱泡した後に一定の粘度の流体組成物を形成することであり、前記流体組成物の粘度は20万~300万mPa・sであることが好ましい。前記付加型シリコーンオイルはビニルシリコーンオイル及び水素含有シリコーンオイルが触媒の作用で付加反応(加熱)を行った後にシリコーンゴムを得るものであり、前記付加型シリコーンオイルはビニルシリコーンオイルと水素含有シリコーンオイルと白金触媒との混合物であることが好ましい。
【0010】
さらに、ステップS1において、前記熱伝導フィラーは2種類の熱伝導フィラーを含み、1つは繊維状高熱伝導フィラー及び/又はシート状高熱伝導フィラーであり、もう1つは球状熱伝導フィラーである。本発明は球状熱伝導フィラーを添加して、隣接する高熱伝導フィラー間の接触をかけ、熱伝導ネットワークをより豊富にさせる。
【0011】
さらに、前記繊維状高熱伝導フィラーは炭素繊維、カーボンナノチューブ繊維又はグラフェン繊維であり、前記シート状高熱伝導フィラーは六方晶窒化ホウ素マイクロシート又はグラファイトマイクロシートであり、前記球状熱伝導フィラーは酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素の1種又は複数種である。
【0012】
さらに、ステップS1において、前記繊維状又はシート状高熱伝導フィラーとシリコーンオイルとの質量比は0.5~2.5であり、球状熱伝導フィラーは組成物全質量の50~80%を占める。
【0013】
さらに、ステップS2において、配向成形装置は、円運動をするように流体組成物を駆動し、円運動の過程において、円周に沿った流体組成物に層ごとに高速せん断力を加え、流体組成物中の熱伝導フィラーをせん断方向に沿って配向させ、配向された薄層組成物を形成する。
【0014】
さらに、ステップS2において、本発明は配向成形装置を用い、前記配向成形装置は、
円筒状ドラムであって、前記ドラムの中心軸線に回転軸が固定的に設けられ、回転軸の一端は第1のモータであり、前記第1のモータは回転軸によって前記ドラムの回転を駆動し、前記ドラムに材料入れ領域が設けられ、前記材料入れ領域のドラム底部側面にドラム開口が設けられる円筒状ドラムと、
スリーブであって、前記スリーブがドラムの外に嵌設され、前記ドラムはスリーブの内部で回転でき、前記ドラム開口に対向するスリーブの側面にドラム開口の大きさに一致するスリーブ開口が設けられるスリーブと、
金型であって、前記金型に内部キャビティと内部キャビティ開口が設けられ、前記内部キャビティ開口の縁はドラム開口の縁と面一でありかつ密接に設けられ、ドラムの中心軸線に垂直な方向を水平方向とし、前記内部キャビティ開口の縁は水平方向に沿って内向きに延びて前記内部キャビティの側壁を形成し、前記金型内にピストンと第2のモータが内部キャビティの壁に密接に設けるように設けられ、前記第2のモータはスリーブ開口方向から離れるようにピストンを駆動し、前記ピストンの開始位置はスリーブ開口と面一である金型と、
金型の内部キャビティを加熱するように設けられる電気加熱モジュールと、を含む。
【0015】
さらに、前記ドラムとスリーブとの間に隙間があり、前記隙間のピッチは0.1~5mmである。
【0016】
さらに、前記材料入れ領域は前記ドラムの中心軸線に沿って対称に設けられ、前記材料入れ領域はドラムの中心軸線に対して対称に設けられる2つの扇形円柱領域であることが好ましい。
【0017】
さらに、本発明の前記ピストンはモータの駆動で間欠的にスリーブ開口から離れ、好ましくは、その間欠的な間隔時間をt(min)とし、前記t≧π/ω、ωはドラムの角速度(r/min)である。
【0018】
さらに、好ましくは、本発明は前記ピストンが毎回スリーブ開口から離れる速度がv(mm/min)であり、前記v≦D・ω/2、D(mm)はドラムとスリーブとの間の間隔距離であり、ωはドラムの角速度(r/min)である。
【0019】
さらに、前記スリーブ内に中間層が設けられ、前記中間層内に冷却媒体が充填される。好ましくは、前記冷却媒体は水である。
【0020】
本発明は上記方向性熱伝導シートの製造方法で製造される方向性熱伝導シートをさらに開示する。
【0021】
本発明は、上記方向性熱伝導シートの製造方法で製造される方向性熱伝導シートを含み、前記方向性熱伝導シートがパッケージングされたチップと放熱器との間に挟持される半導体放熱装置をさらに開示する。
【0022】
さらに、前記放熱器はフィン放熱器又はベイパーチャンバーである。
【発明の効果】
【0023】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
本発明は連続的薄層流体せん断配向法を創造的に用い、当該方法は高速せん断配向と連続成形装置を結合し、高速せん断配向技術を用いることで、各薄層組成物中の繊維状又はシート状高熱伝導フィラーを十分に配向されるように効果的にさせることができ、適用する組成物の粘度範囲が広く、連続成形装置を用いて十分に配向された各薄層組成物が緻密な集合体になるようにさせ、そのため当該方法により製造される集合体は配向性が高く、欠陥が少なく、効率が高く、スライス処理により得られた熱伝導シートは高配向性、高熱伝導性及び均一性を有し、また、当該熱伝導シートは半導体放熱装置に好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の一部を構成する図面は本発明へのさらなる理解を提供するために用いられ、本発明の例示的な実施例及びその説明は本発明を説明するために用いられ、本発明を不適切に限定するものではない。
図1】実施例1における配向成形装置の断面概略図である。
図2】実施例1における配向成形装置の平面概略図である。
図3】方向性熱伝導シートの製造過程において実施例1における配向成形装置を用いて配向させた後の集合体の概略図である。
図4】方向性熱伝導シートの製造過程において実施例1における配向成形装置を用いて集合体を硬化しスライスした後に得た方向性熱伝導シートの概略図である。
図5】実施例2で得られた方向性熱伝導シートの電子顕微鏡写真である(図Aは方向性熱伝導シートの断面走査電子顕微鏡写真であり、図B図A中の指定部分の部分拡大走査電子顕微鏡写真である)。
図6】実施例7に係る半導体放熱装置の断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明し、本部分の説明は例示的及び説明的なものに過ぎず、本発明の保護範囲を制限するものではない。さらに、当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、本明細書の実施例及び様々な実施例における特徴を適宜組み合わせることができる。
【0026】
実施例1
本実施例は配向成形装置を提供し、図1及び図2に示すように、当該配向成形装置は円筒状ドラム2と、スリーブ3と、金型9と、電気加熱モジュール13とを含む。
【0027】
前記ドラム2の中心軸線に回転軸5が固定的に設けられ、回転軸5の一端は第1のモータ6であり、前記第1のモータ6は回転軸5によって前記ドラム2の回転を駆動し、前記ドラム2に軸対称となる材料入れ領域1が設けられ、前記材料入れ領域1は2つの扇形円柱領域であり、前記2つの扇形円柱領域はドラムの中心軸線に対して対称に設けられる。前記材料入れ領域1におけるドラム2の底部側面にドラム開口が設けられる。
【0028】
前記スリーブ3内に中間層が設けられ、前記中間層内に冷却媒体4が充填される。前記スリーブ3はドラム2の外に嵌設され、本実施例において、ドラム2とスリーブ3との間に隙間14が設けられ、前記隙間14のピッチは0.1~5mmである。前記ドラム2はスリーブ3の内部で回転でき、前記ドラム開口に対向するスリーブ3の側面にドラム開口の大きさに一致するスリーブ開口が設けられる。
【0029】
前記金型9に内部キャビティと内部キャビティ開口が設けられ、前記内部キャビティ開口の縁はドラム開口の縁と面一でありかつ密接に設けられ、ドラム2の中心軸線に垂直な方向を水平方向とし、前記内部キャビティ開口の縁は水平方向に沿って内向きに延びて前記内部キャビティの側壁を形成し、前記金型9内にピストン12と第2のモータ11が内部キャビティの壁に密接に設けるように設けられ、前記第2のモータ11の出力端はボルト10であり、前記ボルトはピストン12に連結され、前記第2のモータ11はスリーブ開口方向から離れるようにピストン12をボルト10によって駆動し、前記ピストン12の開始位置はスリーブ開口と面一であり、本実施例の配向成形装置の運転中に、前記ピストンはモータの駆動で間欠的にスリーブ開口から離れ、その間欠的な間隔時間をt(min)とし、前記t≧π/ω、ωはドラムの角速度(r/min)であり、毎回スリーブ開口から離れる速度はv(mm/min)であり、v≦D・ω/2を満たし、D(mm)はドラムとスリーブとの間のピッチであり、ωはドラムの角速度(r/min)である。
【0030】
電気加熱モジュール13は金型9の内部キャビティを加熱するように設けられる。
【0031】
具体的に本実施例の配向成形装置を用いて方向性熱伝導シートを製造する際に、具体的な操作ステップは以下のとおりである。
調製された流体組成物を配向成形装置のドラム2における対称となる材料入れ領域1内に置き、ドラム2の角速度をωに設定して円運動をするようにさせ、固定的に配置されたスリーブ3内の中間層に循環冷却媒体4を充填し、円運動の過程において、材料入れ領域1における流体組成物は遠心力の作用を受けてドラム2の底部側面のドラム開口部からドラム2とスリーブ3との隙間14に入り、具体的には図2に示すとおりであり、隙間14において、流体組成物は高速せん断されて炭素繊維がせん断方向に沿って配向された薄層組成物7を形成し、ピストン12がスリーブ開口から離れる間隔時間をt、毎回スリーブ開口から離れる速度をvに設定し、この場合、図3に示すように、薄層組成物7は内部キャビティ開口を経由して層ごとに金型9の内部キャビティ内に集合し、連続的な多層集合体8を形成し、本実施例において、流体組成物は繊維状又はシート状高熱伝導フィラー15と、球状熱伝導フィラー16と、シリコーンゴムマトリックス17で構成され、図2及び図3に示す多層集合体8を参照すると、繊維状又はシート状高熱伝導フィラー15と球状熱伝導フィラー16とシリコーンゴムマトリックス17はせん断力方向に向かって多層集合体8中に均一に分散していることが分かり、多層集合体8を形成した後、電気加熱モジュール13をオンにし、適切な温度と時間になるまで金型9を電気的に加熱し、金型9の内部の多層集合体8を熱硬化させ、配向組成物ブロックを得て、続いてスライスプロセスを行い、図4に示すように、超音波切断刃18を用いて配向組成物ブロックを厚さ方向に沿ってステッピングスライスし、毎回のステッピング増分を設定し、特定の厚さの方向性熱伝導シート19を得る。
【0032】
実施例2
本実施例は方向性熱伝導シートの製造方法を提供し、実施例1における配向成形装置を用い、具体的な実施ステップは以下のS1~S5である。
【0033】
S1、配合において、付加型シリコーンオイル100g(ビニルシリコーンオイル55gと水素含有シリコーンオイル44.9gと白金触媒0.1gとの混合物)と、炭素繊維粉体75g(長さ0.1mm、直径15μm)と、球状酸化アルミニウム300gを、30min混合撹拌し、5min真空脱泡した後に粘度が20万mPa・sの流体組成物を形成する。
【0034】
S2、配向成形において、ステップS1で得られた流体組成物を配向成形装置のドラムにおける対称となる材料入れ領域内に置き、ドラムの角速度を70r/minに設定して円運動をするようにさせ、円運動の過程において、組成物は遠心力の作用を受けてドラムの底部開口部からドラムとスリーブとの隙間に入り、ドラムとスリーブとの間隔距離を0.1mmとし、スリーブに循環冷却水を充填し、当該組成物を高速せん断して炭素繊維がせん断方向にそって配向された薄層組成物を形成し、ピストンがスリーブから離れる間隔を3s、毎回スリーブから離れる速度を3mm/minに設定し、薄層組成物を層ごとに金型内に集め、連続的な多層集合体を形成する。
【0035】
S3、硬化において、ステップS2の金型を120℃まで加熱し、30min加熱し、金型内部の多層集合体を熱硬化させ、配向組成物ブロックを得て、金型から取り出す。
【0036】
S4、スライスにおいて、超音波切断刃を用いてステップS3で得られた配向組成物ブロックを厚さ方向に沿ってステッピングスライスし、毎回のステッピング増分を2mmに設定し、厚さが2mmの方向性熱伝導シートを得る。
【0037】
図5は実施例で得られた方向性熱伝導シートの電子顕微鏡写真である。ここで、図Aは方向性熱伝導シートの断面走査電子顕微鏡写真であり、図B図A中の指定部分の部分拡大走査電子顕微鏡写真であり、本実施例で得られた方向性熱伝導シート中の炭素繊維が十分に配向されることが分かる。
【0038】
実施例3
本実施例は方向性熱伝導シートの製造方法を提供し、実施例1における配向成形装置を用い、具体的な実施ステップは以下のS1~S5である。
【0039】
S1、配合において、反応性シリコーンオイル100g(ビニルシリコーンオイル55gと水素含有シリコーンオイル44.9gと白金触媒0.1gとの混合物)と、炭素繊維粉体120g(長さ0.1mm、直径15μm)と、球状酸化アルミニウム300gと、球状窒化アルミニウム50gを、30min混合撹拌し、5min真空脱泡した後に粘度が65万mPa・sの流体組成物を形成する。
【0040】
S2、配向成形において、ステップS1で得られた流体組成物を配向成形装置のドラムにおける対称となる材料入れ領域内に置き、ドラムの角速度を90r/minに設定して円運動をするようにさせ、円運動の過程において、組成物は遠心力の作用を受けてドラムの底部開口部からドラムとスリーブとの隙間に入り、ドラムとスリーブとの間隔距離を0.2mmとし、スリーブに循環冷却水を充填し、当該組成物を高速せん断して炭素繊維がせん断方向にそって配向された薄層組成物を形成し、ピストンがスリーブから離れる間隔時間を5s、毎回スリーブから離れる速度を4mm/minに設定し、薄層組成物を層ごとに金型内に集め、連続的な多層集合体を形成する。
【0041】
S3、硬化において、ステップS2の金型を120℃まで加熱し、30min加熱し、金型内部の多層集合体を熱硬化させ、配向組成物ブロックを得て、金型から取り出す。
【0042】
S4、スライスにおいて、超音波切断刃を用いてステップS3で得られた配向組成物ブロックを厚さ方向に沿ってステッピングスライスし、毎回のステッピング増分を2mmに設定し、厚さが2mmの方向性熱伝導シートを得る。
【0043】
実施例4
本実施例は方向性熱伝導シートの製造方法を提供し、実施例1における配向成形装置を用い、具体的な実施ステップは以下のS1~S5である。
【0044】
S1、配合において、反応性シリコーンオイル100g(ビニルシリコーンオイル55gと水素含有シリコーンオイル44.9gと白金触媒0.1gとの混合物)と、窒化ホウ素マイクロシート85gと、球状酸化アルミニウム350gと、球状炭化珪素50gを、30min混合撹拌し、5min真空脱泡した後に粘度が100万mPa・sの流体組成物を形成する。
【0045】
S2、配向成形において、ステップS1で得られた流体組成物を配向成形装置のドラムにおける対称となる材料入れ領域内に置き、ドラムの角速度を90r/minに設定して円運動をするようにさせ、円運動の過程において、組成物は遠心力の作用を受けてドラムの底部開口部からドラムとスリーブとの隙間に入り、ドラムとスリーブとの間隔を1mmとし、スリーブに循環冷却水を充填し、当該組成物を高速せん断して窒化ホウ素マイクロシートがせん断方向に沿って配向された薄層組成物を形成し、ピストンがスリーブから離れる間隔時間を5s、毎回スリーブから離れる速度を40mm/minに設定し、薄層組成物を層ごとに金型内に集め、連続的な多層集合体を形成する。
【0046】
S3、硬化において、ステップS2の金型を120℃まで加熱し、30min加熱し、金型内部の多層集合体を熱硬化させ、配向組成物ブロックを得て、金型から取り出す。
【0047】
S4、スライスにおいて、超音波切断刃を用いてステップS3で得られた配向組成物ブロックを厚さ方向に沿ってステッピングスライスし、毎回のステッピング増分を2mmに設定し、厚さが2mmの方向性熱伝導シートを得る。
【0048】
実施例5
本実施例は方向性熱伝導シートの製造方法を提供し、実施例1における配向成形装置を用い、具体的な実施ステップは以下のS1~S5である。
【0049】
S1、配合において、反応性シリコーンオイル100g(ビニルシリコーンオイル55gと水素含有シリコーンオイル44.9gと白金触媒0.1gとの混合物)と、炭素繊維粉体150g(長さ0.1mm、直径15μm)と、球状酸化アルミニウム400gを、30min混合撹拌し、5min真空脱泡した後に粘度が200万mPa・sの流体組成物を形成する。
【0050】
S2、配向成形において、ステップS1で得られた流体組成物を配向成形装置のドラムにおける対称となる材料入れ領域内に置き、ドラムの角速度を150r/minに設定して円運動をするようにさせ、円運動の過程において、組成物は遠心力の作用を受けてドラムの底部開口部からドラムとスリーブとの隙間に入り、ドラムとスリーブとの間隔を2mmとし、スリーブに循環冷却水を充填し、当該組成物を高速せん断して炭素繊維がせん断方向にそって配向された薄層組成物を形成し、ピストンがスリーブから離れる間隔時間を2s、毎回スリーブから離れる速度を140mm/minに設定し、薄層組成物を層ごとに金型内に集め、連続的な多層集合体を形成する。
【0051】
S3、硬化において、ステップS2の金型を120℃まで加熱し、30min加熱し、金型内部の多層集合体を熱硬化させ、配向組成物ブロックを得て、金型から取り出す。
【0052】
S4、スライスにおいて、超音波切断刃を用いてステップS3で得られた配向組成物ブロックを厚さ方向に沿ってステッピングスライスし、毎回のステッピング増分を2mmに設定し、厚さが2mmの方向性熱伝導シートを得る。
【0053】
実施例6 特性測定試験
本実施例は実施例2-5で製造された方向性熱伝導シートに対して熱伝導特性測定を行う。熱伝導特性の測定方法は熱安定状態法を用い、測定標準はASTM D5470であり、ステップは、厚さ2mmの熱伝導スペーサーを26*26mmの角片に裁断し、Long Win社のLW-9389熱伝導率測定器に置き、圧力を10psiに設定し、熱伝導率を測定することである。結果を以下の表に示す。
【0054】
以上から分かるように、本発明の方法で製造された方向性熱伝導シートは高熱伝導性を有する。
【0055】
実施例7
本実施例は実施例2~5で得られた方向性熱伝導シートを適用する半導体放熱装置を提供し、本実施例に記載の半導体放熱装置は方向性熱伝導シート19が放熱器20とパッケージングされたチップ21に対向する面との間に固定され、図6に示すように、前記半導体放熱装置は回路基板23のパッケージングされたチップ21に設けられ、前記半導体放熱装置はチップ21に設けられた方向性熱伝導シート19と、方向性熱伝導シート19に設けられた放熱器20とを含み、前記パッケージングされたチップ21の側面にピン22が設けられる。
【0056】
以上は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、当業者は、本発明の原理から逸脱することなく、いくつかの改善及び修飾を行うことができることが指摘されるべきであり、これらの改善及び修飾も本発明の保護範囲として見なされるべきである。
【符号の説明】
【0057】
1...材料入れ領域、2...ドラム、3...スリーブ、4...冷却媒体、5...回転軸、6...第1のモータ、7...配向薄層組成物、8...集合体、9...金型、10...ボルト、11...第2のモータ、12...ピストン、13...電気加熱モジュール、14...隙間、15...繊維状又はシート状高熱伝導フィラー、16...球状熱伝導フィラー、17...シリコーンゴムマトリックス、18...超音波切断刃、19...方向性熱伝導シート、20...放熱器、21...パッケージングされたチップ、22...ピン、23...回路基板。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝導シート用流体組成物を調製するステップS1と、
配向成形であって、ステップS1で得られた流体組成物を配向成形装置内に置き、流体組成物に対して層ごとに円運動をする高速せん断力を加え、流体組成物内の熱伝導フィラーをせん断方向に沿って配向させ、配向された薄層組成物を形成し、前記薄層組成物を層ごとに金型内に集め、連続的な多層集合体を形成するステップS2と、
硬化であって、ステップS2で得られた多層集合体を熱硬化し、配向組成物ブロックを得るステップS3と、
スライスであって、ステップS3で得られた配向組成物ブロックを配向に垂直な方向に沿ってスライスし、方向性熱伝導シートを得るステップS4と、を含み、
前記配向成形装置は、
円筒状ドラムであって、前記ドラムの中心軸線に回転軸が固定的に設けられ、回転軸の一端は第1のモータであり、前記第1のモータは回転軸によって前記ドラムの回転を駆動し、前記ドラムに材料入れ領域が設けられ、前記材料入れ領域のドラム底部側面にドラム開口が設けられる円筒状ドラムと、
スリーブであって、前記スリーブがドラムの外に嵌設され、前記ドラムはスリーブの内部で回転でき、前記ドラム開口に対向するスリーブの側面にドラム開口の大きさに一致するスリーブ開口が設けられるスリーブと、
金型であって、前記金型に内部キャビティと内部キャビティ開口が設けられ、前記内部キャビティ開口の縁はドラム開口の縁と面一でありかつ密接に設けられ、ドラムの中心軸線に垂直な方向を水平方向とし、前記内部キャビティ開口の縁は水平方向に沿って内向きに延びて前記内部キャビティの側壁を形成し、前記金型内にピストンと第2のモータが内部キャビティの壁に密接に設けるように設けられ、前記第2のモータはスリーブ開口方向から離れるようにピストンを駆動し、前記ピストンの開始位置はスリーブ開口と面一である金型と、
金型の内部キャビティを加熱するように設けられる電気加熱モジュールと、を含み、
前記ドラムとスリーブとの間に隙間があり、前記隙間のピッチは0.1~5mmであり、
前記ピストンはモータの駆動で間欠的にスリーブ開口から離れることを特徴とする方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項2】
ステップS1は具体的に、付加型シリコーンオイル、熱伝導フィラーを撹拌及び脱泡した後に一定の粘度の流体組成物を形成することであることを特徴とする請求項1に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項3】
ステップS1において、前記熱伝導フィラーは2種類の熱伝導フィラーを含み、1つは繊維状高熱伝導フィラー及び/又はシート状高熱伝導フィラーであり、もう1つは球状熱伝導フィラーであることを特徴とする請求項2に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項4】
前記繊維状高熱伝導フィラーは炭素繊維、カーボンナノチューブ繊維又はグラフェン繊維であり、前記シート状高熱伝導フィラーは六方晶窒化ホウ素マイクロシート又はグラファイトマイクロシートであり、前記球状熱伝導フィラーは酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素の1種又は複数種であることを特徴とする請求項3に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項5】
ステップS1において、前記繊維状又はシート状高熱伝導フィラーとシリコーンオイルとの質量比は0.5~2.5であり、球状熱伝導フィラーは前記流体組成物全質量の50~80%を占めることを特徴とする請求項3に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項6】
ステップS1において、前記流体組成物の粘度は20万~300万mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項7】
ステップS2において、配向成形装置は、円運動をするように流体組成物を駆動し、円運動の過程において、円周に沿った流体組成物に層ごとに高速せん断力を加え、流体組成物中の熱伝導フィラーをせん断方向に沿って配向させ、配向された薄層組成物を形成することを特徴とする請求項1に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。
【請求項8】
前記材料入れ領域は前記ドラムの中心軸線に沿って対称に設けられ、
ここで、前記材料入れ領域はドラムの中心軸線に対して対称に設けられる2つの扇形円柱領域であり、
前記スリーブ内に中間層が設けられ、前記中間層内に冷却媒体が充填されることを特徴とする請求項1に記載の方向性熱伝導シートの製造方法。