(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176104
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】照明器具、入力アダプタ、送り用出力アダプタ、及び送り用入力アダプタ
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20221117BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20221117BHJP
F21V 23/06 20060101ALI20221117BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221117BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20221117BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20221117BHJP
【FI】
F21S2/00 110
F21S2/00 230
F21V23/00 160
F21V23/06
F21Y115:10
F21Y115:15
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069017
(22)【出願日】2022-04-19
(31)【優先権主張番号】P 2021081685
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】片山 照夫
(72)【発明者】
【氏名】光澤 啓逸
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014HA01
3K014HA03
(57)【要約】
【課題】作業者の負担を軽減できる照明器具及び入力アダプタを提供する。
【解決手段】照明器具100は、光源部6と、電源部10と、入力線33と、入力コネクタ34と、入力アダプタ40とを備える。光源部6は、光を出射する。電源部10は、光源部6を駆動する電力を生成する。入力線33は、電源部10に電力を入力する。入力コネクタ34は、入力線33の一端に結合する。入力アダプタ40は、入力コネクタ34に接続し、入力コネクタ34及び入力線33を介して電源部10に電力を供給する。入力アダプタ40は、端子部41と、コネクタ部42とを有する。端子部41には、外部電力線VAが接続する。コネクタ部42は、入力コネクタ34に接続する。入力アダプタ40は、外部電力線VAから端子部41に伝送された電力を、コネクタ部42から入力コネクタ34に供給する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出射する光源部と、
前記光源部を駆動する電力を生成する電源部と、
前記電源部に電力を入力する入力線と、
前記入力線の一端に結合する入力コネクタと、
前記入力コネクタに接続し、前記入力コネクタ及び前記入力線を介して前記電源部に電力を供給する入力アダプタと
を備え、
前記入力アダプタは、
外部電力線が接続する端子部と、
前記入力コネクタに接続するコネクタ部と
を有し、
前記入力アダプタは、前記外部電力線から前記端子部に伝送された電力を、前記コネクタ部から前記入力コネクタに供給する、照明器具。
【請求項2】
他の照明器具の入力コネクタに接続する出力コネクタを更に備える、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記端子部及び前記コネクタ部は別体であり、
前記入力アダプタは、前記端子部と前記コネクタ部とを電気的に接続する中継電力線を更に有する、請求項1又は請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
光を出射する光源部と、
前記光源部を駆動する電力を生成する電源部と、
前記電源部に電力を入力する入力線と、
前記入力線から分岐する送り配線と、
前記送り配線の一端に結合する出力コネクタと、
前記出力コネクタに接続する送り用出力アダプタと
を備え、
前記送り用出力アダプタは、
前記出力コネクタに接続する送り用第1コネクタ部と、
外部電力線の一端が接続する送り用第1端子部と
を有し、
前記送り用出力アダプタは、前記出力コネクタから前記送り用第1コネクタ部に伝送された電力を、前記送り用第1端子部から前記外部電力線に供給する、照明器具。
【請求項5】
他の照明器具の入力コネクタに接続する送り用入力アダプタを更に備え、
前記送り用入力アダプタは、
前記他の照明器具の入力コネクタに接続する送り用第2コネクタ部と、
前記外部電力線の他端が接続する送り用第2端子部と
を有し、
前記送り用入力アダプタは、前記外部電力線から前記送り用第2端子部に伝送された電力を、前記送り用第2コネクタ部から前記他の照明器具の入力コネクタに供給する、請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
照明器具の電源部に電力を供給する入力アダプタであって、
外部電力線が接続する端子部と、
前記電源部に電力を入力する入力線の一端に結合する入力コネクタに接続するコネクタ部と
を備え、
前記外部電力線から前記端子部に伝送された電力を、前記コネクタ部から前記入力コネクタに供給する、入力アダプタ。
【請求項7】
第1照明器具から第2照明器具に電力を伝送するための送り用出力アダプタであって、
前記第1照明器具の出力コネクタに接続するコネクタ部と、
外部電力線が接続する端子部と
を備え、
前記出力コネクタから前記コネクタ部に伝送された電力を、前記端子部から前記外部電力線に供給する、送り用出力アダプタ。
【請求項8】
第1照明器具から第2照明器具に電力を伝送するための送り用入力アダプタであって、
前記第2照明器具の入力コネクタに接続するコネクタ部と、
前記第1照明器具から供給される電力を伝送する外部電力線が接続する端子部と
を備え、
前記外部電力線から前記端子部に伝送された電力を、前記コネクタ部から前記第2照明器具の入力コネクタに供給する、送り用入力アダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具、入力アダプタ、送り用出力アダプタ、及び送り用入力アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
端子台を備える照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の照明器具は、速結端子を備える。速結端子は、放熱板に固定されている。速結端子には、外部電源線が接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の照明器具では、放熱板に固定された速結端子(端子台)に外部電源線を接続する必要がある。そのため、作業者の負担が大きい。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業者の負担を軽減できる照明器具、入力アダプタ、送り用出力アダプタ、及び送り用入力アダプタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する照明器具は、光源部と、電源部と、入力線と、入力コネクタと、入力アダプタとを備える。前記光源部は、光を出射する。前記電源部は、前記光源部を駆動する電力を生成する。前記入力線は、前記電源部に電力を入力する。前記入力コネクタは、前記入力線の一端に結合する。前記入力アダプタは、前記入力コネクタに接続し、前記入力コネクタ及び前記入力線を介して前記電源部に電力を供給する。前記入力アダプタは、端子部と、コネクタ部とを有する。前記端子部には、外部電力線が接続する。前記コネクタ部は、前記入力コネクタに接続する。前記入力アダプタは、前記外部電力線から前記端子部に伝送された電力を、前記コネクタ部から前記入力コネクタに供給する。
【0007】
本願に開示する照明器具は、他の照明器具の入力コネクタに接続する出力コネクタを更に備えてもよい。
【0008】
本願に開示する照明器具において、前記端子部及び前記コネクタ部は別体であってもよい。この場合、前記入力アダプタは、前記端子部と前記コネクタ部とを電気的に接続する中継電力線を更に有してもよい。
【0009】
本願に開示する他の照明器具は、光源部と、電源部と、入力線と、送り配線と、出力コネクタと、送り用出力アダプタとを備える。前記光源部は、光を出射する。前記電源部は、前記光源部を駆動する電力を生成する。前記入力線は、前記電源部に電力を入力する。前記送り配線は、前記入力線から分岐する。前記出力コネクタは、前記送り配線の一端に結合する。前記送り用出力アダプタは、前記出力コネクタに接続する。前記送り用出力アダプタは、送り用第1コネクタ部と、送り用第1端子部とを有する。前記送り用第1コネクタ部は、前記出力コネクタに接続する。前記送り用第1端子部には外部電力線の一端が接続する。前記送り用出力アダプタは、前記出力コネクタから前記送り用第1コネクタ部に伝送された電力を、前記送り用第1端子部から前記外部電力線に供給する。
【0010】
本願に開示する他の照明器具は、他の照明器具の入力コネクタに接続する送り用入力アダプタを更に備えてもよい。前記送り用入力アダプタは、送り用第2コネクタ部と、送り用第2端子部とを有してもよい。前記送り用第2コネクタ部は、前記他の照明器具の入力コネクタに接続してもよい。前記送り用第2端子部には前記外部電力線の他端が接続してもよい。前記送り用入力アダプタは、前記外部電力線から前記送り用第2端子部に伝送された電力を、前記送り用第2コネクタ部から前記他の照明器具の入力コネクタに供給してもよい。
【0011】
本願に開示する入力アダプタは、照明器具の電源部に電力を供給する。本願に開示する入力アダプタは、端子部と、コネクタ部とを備える。前記端子部には、外部電力線が接続する。前記コネクタ部は、前記電源部に電力を入力する入力線の一端に結合する入力コネクタに接続する。本願に開示する入力アダプタは、前記外部電力線から前記端子部に伝送された電力を、前記コネクタ部から前記入力コネクタに供給する。
【0012】
本願に開示する送り用出力アダプタは、第1照明器具から第2照明器具に電力を伝送するためのアダプタである。本願に開示する送り用出力アダプタは、コネクタ部と、端子部とを備える。前記コネクタ部は、前記第1照明器具の出力コネクタに接続する。前記端子部には外部電力線が接続する。本願に開示する送り用出力アダプタは、前記出力コネクタから前記コネクタ部に伝送された電力を、前記端子部から前記外部電力線に供給する。
【0013】
本願に開示する送り用入力アダプタは、第1照明器具から第2照明器具に電力を伝送するためのアダプタである。本願に開示する送り用入力アダプタは、コネクタ部と、端子部とを備える。前記コネクタ部は、前記第2照明器具の入力コネクタに接続する。前記端子部には、前記第1照明器具から供給される電力を伝送する外部電力線が接続する。本願に開示する送り用入力アダプタは、前記外部電力線から前記端子部に伝送された電力を、前記コネクタ部から前記第2照明器具の入力コネクタに供給する。
【発明の効果】
【0014】
本願に開示する照明器具、入力アダプタ、送り用出力アダプタ、及び送り用入力アダプタによれば、作業者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態1に係る照明器具を示す側面図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る照明器具の分解斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態1に係る照明器具に含まれる筐体の斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態1に係る照明器具の構成を示す一部分解斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態1に係る照明器具に含まれる電源部、入力線、入力コネクタ、及び入力アダプタを示す側面図である。
【
図6】本発明の実施形態1に係る照明器具に含まれる電源部、入力線、入力コネクタ、及び入力アダプタを示す他の側面図である。
【
図7】2台の照明器具を連結する際の配線作業を示す斜視図である。
【
図8】本発明の実施形態1に係る入力アダプタの変形例を示す側面図である。
【
図9】本発明の実施形態2に係る照明器具を含む照明システムの構成を示すブロック図である。
【
図10】本発明の実施形態2に係る送り用出力アダプタを示す平面図である。
【
図11】本発明の実施形態2に係る送り用入力アダプタを示す平面図である。
【
図12】本発明の実施形態2に係る照明器具を含む照明システムの他の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面(
図1~
図12)を参照して本発明の照明器具、入力アダプタ、送り用出力アダプタ、及び送り用入力アダプタに係る実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0017】
本願明細書では、発明の理解を容易にするために、互いに直交するX方向、Y方向及びZ方向を参照して説明することがある。例えば、X方向及びY方向は水平方向に平行であり、Z方向は鉛直方向に平行である。但し、X方向及びY方向は水平方向以外の方向に平行であってもよく、Z方向は鉛直方向以外の方向に平行であってもよい。
【0018】
[実施形態1]
まず、
図1を参照して、本実施形態の照明器具100を説明する。
図1は、本実施形態の照明器具100を示す側面図である。
図1に示すように、照明器具100は、器具本体101を備える。器具本体101は、本体部1と、送り配線31と、出力コネクタ32とを有する。
【0019】
本体部1は、光を出射する。本体部1は、X方向(一定方向)に延びる。以下、本体部1が延びる方向を、「長手方向X」と記載する場合がある。送り配線31は、本体部1の内部から外部に引き出される。具体的には、送り配線31は、本体部1の-X側の端部(長手方向Xの一方側の端部)から引き出される。出力コネクタ32は、本体部1の外部に配置される。出力コネクタ32は、送り配線31の一方の端部に結合して、送り配線31に電気的に接続する。
【0020】
送り配線31は、電力線を含む。電力線は、極性が正側(+側)の電力線(芯線)と、極性が負側(-側)の電力線(芯線)とを含む。送り配線31の電力線は、電力(外部電力)を伝送する。例えば、送り配線31の電力線は、商用電源からの交流電力(外部電力)を伝送する。
【0021】
なお、送り配線31は、接地線(芯線)を更に含んでもよい。接地線の一端は、
図2を参照して後述するベース部材8が金属製である場合、ベース部材8に電気的に接続されてもよい。例えば、接地線の一端はベース部材8にビス止めされてもよい。
【0022】
また、送り配線31は、信号線を更に含んでもよい。信号線は、極性が正側(+側)の信号線(芯線)と、極性が負側(-側)の信号線(芯線)とを含む。送り配線31の信号線は、他の照明器具100に含まれる本体部1を制御する制御信号を伝送する。例えば、本体部1(照明器具100)の制御方式がDALI(Digital Addressable Lighting Interface)制御方式である場合、信号線はDALI信号を伝送する。本体部1(照明器具100)の制御方式がPWM(Pulse Width Modulation;パルス幅変調)制御方式である場合、信号線はPWM信号を伝送する。
【0023】
続いて、
図1を参照して、本体部1を説明する。
図1に示すように、本体部1は、筐体2と、カバー部材4とを備える。筐体2及びカバー部材4はそれぞれ、長手方向Xに延びる長尺の部材である。カバー部材4は、筐体2に対して-Z側に配置される。換言すると、カバー部材4は、筐体2から-Z側に突出する。カバー部材4は、例えば、セード、又は拡散カバーである。
【0024】
続いて、
図2を参照して、照明器具100を更に説明する。
図2は、本実施形態の照明器具100の分解斜視図である。詳しくは、
図2は、本体部1の分解斜視図である。なお、
図2では、図面の簡略化のために、
図1に示す送り配線31及び出力コネクタ32を省略している。
【0025】
図2に示すように、筐体2は、例えば、断面視において角張った略U字形状を有する。換言すると、筐体2は、内部が空洞の直方体状であり、-Z側の面2cが開放されている。本実施形態において、筐体2は、+X側(長手方向Xの一方側)の端面2a及び-X側(長手方向Xの他方側)の端面2bも開放されている。筐体2は、例えば、一体成型品である。筐体2の材料は、例えば、アルミニウムのような金属である。筐体2の材料が金属であることにより、照明器具100(器具本体101)の放熱性が向上する。
【0026】
筐体2(照明器具100)は、例えば天井面、壁面(側壁)又は床面のような取付面に取り付けられる。天井面は、水平方向に平行であってもよいし、水平方向に対して傾斜していてもよい。水平方向に平行な天井面に筐体2(照明器具100)を取り付ける場合、+Z側は上側であり、-Z側は下側である。なお、筐体2(照明器具100)は、天井面に直接取り付けられてもよく、天井面から吊り下げられてもよい。
【0027】
図2に示すように、本体部1(照明器具100)は、発光モジュール6と、ベース部材8と、電源部10と、3つの取付部材12と、第1端部材14aと、第2端部材14bとを更に備える。筐体2は、電源部10、3つの取付部材12、ベース部材8、及び発光モジュール6を収容する。
【0028】
発光モジュール6は、長手方向Xに延びる長尺の部材である。発光モジュール6は、光を出射する。発光モジュール6は、光源部の一例である。発光モジュール6は、ベース部材8の-Z側に配置される。発光モジュール6は、カバー部材4の内面に対向し、カバー部材4の内面に向かって光を出射する。その結果、光は、カバー部材4を通して、本体部1の外部に出射する。
【0029】
具体的には、発光モジュール6は、複数の発光素子61と、基板62とを有する。複数の発光素子61は基板62に実装される。発光素子61の各々は、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。あるいは、発光素子61の各々は、有機EL(Electro-Luminescence)素子、又はレーザーダイオードであってもよい。
【0030】
発光モジュール6は、例えば、COB(Chip on Board)構造を有してもよい。具体的には、発光モジュール6は、複数の発光素子61を基板62の実装面上に載置して蛍光体で封止した構造を有してもよい。あるいは、発光モジュール6は、SMD(Surface Mount Device)構造を有してもよい。具体的には、発光モジュール6は、1つの発光素子61と蛍光体とを一体化した複数のユニットを基板62の導電体に電気的に接続した構造を有してもよい。
【0031】
複数の発光素子61は、長手方向Xに沿って一列に並ぶように配置される。但し、複数の発光素子61の配列は1列に限定されない。複数の発光素子61は、長手方向Xに沿って2列以上に並んでもよいし、千鳥状に並んでもよい。
【0032】
なお、本体部1(照明器具100)は、1つの発光モジュール6を備えてもよいし、長手方向Xに沿って配置された複数の発光モジュール6を備えてもよい。
【0033】
カバー部材4は、-Z側から発光モジュール6を覆う。カバー部材4は、その内部が空洞であり、+Z側の面が開放されている。本実施形態において、カバー部材4は、+X側(長手方向Xの一方側)の端面4a及び-X側(長手方向Xの他方側)の端面(図示せず)も開放されている。
【0034】
カバー部材4は、例えば、発光モジュール6が出射した光を拡散する。カバー部材4は、例えば、白色半透明であってもよい。カバー部材4は、例えば、光拡散材料を含有した樹脂を成形することによって形成してもよいし、透明材料で成形した後に表面に光拡散処理を施して形成してもよい。
【0035】
ベース部材8は、長手方向Xに延びる長尺の部材である。ベース部材8は、例えば、一体成型品である。ベース部材8の材料は、例えば、アルミニウムのような金属である。ベース部材8に、発光モジュール6及びカバー部材4が取り付けられる。換言すると、ベース部材8は、発光モジュール6及びカバー部材4を支持する。なお、ベース部材8が金属製である場合、ベース部材8は発光モジュール6のヒートシンクとして機能する。
【0036】
電源部10は、長手方向Xに沿って延びる。電源部10は、略直方体形状を有する。電源部10は、ベース部材8に対して+Z側に配置される。電源部10は、ベース部材8に取り付けられる。換言すると、ベース部材8は電源部10を支持する。例えば、電源部10は、ビスのような締結部材によってベース部材8に固定されてもよい。ベース部材8が金属製である場合、ベース部材8は電源部10のヒートシンクとして機能する。
【0037】
電源部10は、発光モジュール6を駆動する電力を生成する。換言すると、電源部10は、複数の発光素子61から光を発生させる電力を生成する。以下、電源部10が生成する電力を、「内部電力」と記載する場合がある。内部電力は、二次側出力配線(不図示)を介して発光モジュール6に供給される。例えば、発光素子61がLEDである場合、電源部10は、直流電流を生成する。
【0038】
具体的には、電源部10は、電源回路を含む。電源回路は、例えば、商用電源からの外部電力に基づいて内部電力を生成する。電源部10は更に、電源回路を制御する制御回路を含んでもよい。例えば、本体部1(照明器具100)の制御方式がDALI制御方式である場合、制御回路は、DALI信号に基づいて電源回路を制御する。本体部1(照明器具100)の制御方式がPWM制御方式である場合、制御回路は、PWM信号に基づいて電源回路を制御する。制御回路は、例えば、マイクロコンピュータを含む。
【0039】
3つの取付部材12は、ベース部材8に対して+Z側に配置される。3つの取付部材12は、長手方向Xに沿って1列に並ぶ。3つの取付部材12は、ベース部材8に取り付けられる。換言すると、ベース部材8は3つの取付部材12を支持する。例えば、取付部材12はそれぞれ、ビスのような締結部材によってベース部材8に固定されてもよい。
【0040】
取付部材12の各々は、弾性力を有する。取付部材12の各々は、弾性力によって筐体2の内部に嵌る。取付部材12の各々が筐体2の内部に嵌ることにより、ベース部材8が筐体2に取り付けられる。
【0041】
第1端部材14aは、本体部1の+X側の開口(長手方向Xの一方側の開口)を閉塞する。具体的には、第1端部材14aは、筐体2の端面2aの開口とベース部材8の端面4aの開口とを閉塞する。第1端部材14aは、ベース部材8の+X側(長手方向Xの一方側)の端部に取り付けられる。換言すると、ベース部材8は、第1端部材14aを支持する。例えば、第1端部材14aは、ビスのような締結部材によってベース部材8に固定されてもよい。
【0042】
同様に、第2端部材14bは、本体部1の-X側の開口(長手方向Xの他方側の開口)を閉塞する。具体的には、第2端部材14bは、筐体2の端面2bの開口とベース部材8の-X側の端面の開口とを閉塞する。第2端部材14bは、ベース部材8の-X側(長手方向Xの他方側)の端部に取り付けられる。換言すると、ベース部材8は、第2端部材14bを支持する。例えば、第2端部材14bは、ビスのような締結部材によってベース部材8に固定されてもよい。
【0043】
第1端部材14a及び第2端部材14bはそれぞれ、連通部141を有する。連通部141は、本体部1の内部と外部とを連通する。連通部141は、例えば、切り欠きである。
図1を参照して説明した送り配線31は、第2端部材14bの連通部141に挿通される。なお、第1端部材14aの連通部141には、他の照明器具100の送り配線31が挿通される。第1端部材14a及び第2端部材14bは、例えば、樹脂製である。
【0044】
続いて、
図3を参照して、筐体2を更に説明する。
図3は、本実施形態の照明器具100に含まれる筐体2の斜視図である。
図3に示すように、筐体2は、第1壁部21~第3壁部23を有する。第1壁部21~第3壁部23はそれぞれ長手方向Xに延びる。
【0045】
図3に示すように、第1壁部21は、XY平面と平行である。第2壁部22は、第1壁部21の+Y側の端部から-Z側に突出する。第3壁部23は、第1壁部21の-Y側の端部から-Z側に突出する。
【0046】
図3に示すように、筐体2は、挿通穴21aを有する。挿通穴21aには、外部電源線VAが挿通される。本実施形態において、挿通穴21aは、第1壁部21に設けられる。
【0047】
続いて、
図4~
図6を参照して、本実施形態の照明器具100を更に説明する。
図4は、本実施形態の照明器具100の構成を示す一部分解斜視図である。
図5は、本実施形態の照明器具100に含まれる電源部10、入力線33、入力コネクタ34、及び入力アダプタ40を示す側面図である。
図6は、本実施形態の照明器具100に含まれる電源部10、入力線33、入力コネクタ34、及び入力アダプタ40を示す他の側面図である。詳しくは、
図5は、入力コネクタ34と入力アダプタ40とが接続している状態を示す。
図6は、入力コネクタ34と入力アダプタ40とが接続していない状態を示す。
図4~
図6に示すように、照明器具100は、入力アダプタ40を更に備える。また、器具本体101は、入力線33と、入力コネクタ34とを更に有する。
【0048】
入力線33の一方の端部は、電源部10と電気的に接続している。入力線33は、電源部10に外部電力を入力する。具体的には、入力線33は、電力線を含む。電力線は、極性が正側(+側)の電力線(芯線)と、極性が負側(-側)の電力線(芯線)とを含む。入力線33の電力線は、外部電力を伝送する。例えば、入力線33の電力線は、商用電源からの交流電力を伝送する。
【0049】
なお、入力線33は、接地線(芯線)を更に含んでもよい。また、入力線33は、信号線を更に含んでもよい。信号線は、極性が正側(+側)の信号線(芯線)と、極性が負側(-側)の信号線(芯線)とを含む。信号線は、本体部1を制御する制御信号を伝送する。
【0050】
入力コネクタ34は、入力線33の他方の端部に結合して、入力線33に電気的に接続する。入力アダプタ40は、入力コネクタ34と着脱自在に接続する。入力アダプタ40と入力コネクタ34とが物理的に接続すると、入力アダプタ40は、入力コネクタ34と電気的に接続する。入力アダプタ40は、入力コネクタ34及び入力線33を介して電源部10に外部電力を供給する。
【0051】
具体的には、入力アダプタ40は、端子部41と、コネクタ部42とを有する。端子部41には、外部電源線VAが接続される。詳しくは、外部電源線VAに含まれる複数の芯線が端子部41に接続される。端子部41は、例えば、速結端子である。入力アダプタ40は、端子部41に入力された外部電力を、コネクタ部42から入力コネクタ34に供給する。
【0052】
外部電源線VAは、
図3を参照して説明した挿通穴21aを挿通されて、本体部1の外部から内部に配線される。外部電源線VAは、電力線を含む。電力線は、極性が正側(+側)の電力線(芯線)と、極性が負側(-側)の電力線(芯線)とを含む。外部電源線VAの電力線は、外部電力を伝送する。例えば、外部電源線VAの電力線は、商用電源からの交流電力を伝送する。外部電源線VAは、例えば、VVFケーブル(Vinyl insulated Vinyl sheathed Flat-type cable)である。外部電源線VAは、外部電力線の一例である。
【0053】
なお、外部電源線VAは、接地線(芯線)を更に含んでもよい。接地線の一端は、
図2を参照して説明したベース部材8が金属製である場合、ベース部材8に電気的に接続されてもよい。例えば、接地線の一端はベース部材8にビス止めされてもよい。
【0054】
また、外部電源線VAは、信号線を更に含んでもよい。信号線は、極性が正側(+側)の信号線(芯線)と、極性が負側(-側)の信号線(芯線)とを含む。外部電源線VAの信号線は、本体部1を制御する制御信号を伝送する。
【0055】
ここで、端子部41について更に説明する。端子部41は、樹脂などの絶縁体で形成された端子本体を備える。端子部41の端子本体は、外部電源線VAに含まれる複数の芯線を挿入可能な複数の開口を有する。また、端子部41は、端子本体の内部に設けられた複数の電極を有する。複数の電極はそれぞれ、端子本体の複数の開口に対応する。外部電源線VAに含まれる複数の芯線が端子部41(端子本体)の複数の開口にそれぞれ挿入されて、端子本体内部の複数の電極と電気的に接続する。
【0056】
コネクタ部42は、入力コネクタ34と着脱自在に接続する。コネクタ部42が入力コネクタ34に接続すると、コネクタ部42と入力コネクタ34とが電気的に接続する。入力アダプタ40は、外部電源線VAから端子部41に伝送された外部電力を、コネクタ部42から入力コネクタ34に供給する。
【0057】
ここで、コネクタ部42及び入力コネクタ34について更に説明する。コネクタ部42は、樹脂などの絶縁体で形成されたコネクタ本体を備える。また、コネクタ部42は、コネクタ本体の内部に設けられた複数の電極を備える。入力コネクタ34は、樹脂などの絶縁体で形成されたコネクタ本体を備える。入力コネクタ34のコネクタ本体は、コネクタ部42のコネクタ本体を挿入可能な開口を有する。また、入力コネクタ34は、コネクタ本体の内部に設けられた複数の電極を有する。コネクタ部42(コネクタ本体)が入力コネクタ34(コネクタ本体)の開口に挿入されて、コネクタ部42の複数の電極がそれぞれ入力コネクタ34の複数の電極と電気的に接続する。
【0058】
例えば、入力コネクタ34は複数のピン状電極を有してもよい。あるいは、コネクタ部42が複数のピン状電極を有してもよい。入力コネクタ34が複数のピン状電極を有する場合、コネクタ部42のコネクタ本体は、入力コネクタ34の複数のピン状電極を挿入可能な複数のピン挿入用開口を有する。コネクタ部42の複数の電極はそれぞれ複数のピン挿入用開口に対応する。コネクタ部42が入力コネクタ34に接続すると、入力コネクタ34の複数のピン状電極がコネクタ部42の複数のピン挿入用開口にそれぞれ挿入されて、コネクタ部42の複数の電極と電気的に接続する。コネクタ部42が複数のピン状電極を有する場合も同様である。
【0059】
なお、外部電源線VAが信号線を含む場合、入力アダプタ40は、外部電源線VAから端子部41に伝送された制御信号を、コネクタ部42から入力コネクタ34に伝送する。この結果、電源部10に制御信号が入力される。
【0060】
本実施形態において、端子部41とコネクタ部42とは別体であり、入力アダプタ40は、中継電源線43を更に有する。中継電源線43の一方の端部は端子部41と結合し、中継電源線43の他方の端部はコネクタ部42と結合している。中継電源線43は、端子部41とコネクタ部42とを電気的に接続する。
【0061】
中継電源線43は、電力線を含む。電力線は、極性が正側(+側)の電力線(芯線)と、極性が負側(-側)の電力線(芯線)とを含む。中継電源線43の電力線は、外部電力を伝送する。例えば、中継電源線43の電力線は、商用電源からの交流電力を伝送する。中継電源線43は、中継電力線の一例である。
【0062】
なお、中継電源線43は、接地線(芯線)を更に含んでもよい。また、中継電源線43は、信号線を更に含んでもよい。信号線は、極性が正側(+側)の信号線(芯線)と、極性が負側(-側)の信号線(芯線)とを含む。中継電源線43の信号線は、本体部1を制御する制御信号を伝送する。
【0063】
ここで、
図4~
図6を参照して、照明器具100の施工時に作業者が行う作業を説明する。まず、作業者は、
図3を参照して説明した挿通穴21aに外部電源線VAを挿通させて、本体部1の内側に外部電源線VAを引き込む。その後、作業者は、入力アダプタ40の端子部41に外部電源線VAを接続する。作業者は、入力アダプタ40の端子部41に外部電源線VAを接続した後に、入力アダプタ40のコネクタ部42と入力コネクタ34とを接続する。
【0064】
図4~
図6を参照して説明したように、作業者は、器具本体101に固定されていない状態の入力アダプタ40の端子部41に外部電源線VAを接続すればよい。よって、本体部1に固定されている端子台に外部電源線VAを接続する場合と比べて、作業者による外部電源線VAの接続作業の負担を軽減することができる。例えば、外部電源線VAが電力線、信号線、及び接地線を含む場合、本体部1に固定されている端子台に外部電源線VAを接続する構成では、本体部1に固定されている端子台に5本の芯線を接続する必要があり、作業者の負担が大きくなる。これに対し、本実施形態によれば、器具本体101に固定されていない状態の入力アダプタ40の端子部41に外部電源線VAを接続すればよいため、作業者の負担を軽減できる。
【0065】
続いて、
図7を参照して、2台の照明器具100を連結する際の配線作業について説明する。
図7は、2台の照明器具100を連結する際の配線作業を示す斜視図である。
【0066】
以下、2台の照明器具100のうち、
図4~
図7を参照して説明した外部電源線VAが接続される照明器具100を「第1照明器具100A」と記載し、残りの一方の照明器具100を「第2照明器具100B」と記載する場合がある。また、第1照明器具100Aの器具本体101を「第1器具本体101A」と記載し、第2照明器具100Bの器具本体101を「第2器具本体101B」と記載する場合がある。なお、
図7に示す例において、少なくとも第2照明器具100Bは入力アダプタ40を含まない。
【0067】
図7に示すように、作業者は、配線作業時に、第1照明器具100Aの出力コネクタ32を、第2照明器具100Bの入力コネクタ34に接続させる。この結果、第1照明器具100Aの出力コネクタ32と第2照明器具100Bの入力コネクタ34とが電気的に接続される。第1照明器具100Aの出力コネクタ32と第2照明器具100Bの入力コネクタ34とが電気的に接続されることにより、第1照明器具100Aの送り配線31によって伝送される外部電力が、第1照明器具100Aの出力コネクタ32と、第2照明器具100Bの入力コネクタ34と、第2照明器具100Bの入力線33とを介して、第2照明器具100Bの電源部10に入力される。
【0068】
なお、送り配線31は、
図4~
図6を参照して説明した入力線33から分岐する。したがって、入力線33から送り配線31に外部電力が供給される。送り配線31は、入力線33から供給された外部電力を出力コネクタ32まで伝送する。送り配線31は、例えば、ベース部材8と電源部10との間を長手方向Xに沿って延びてもよい。
【0069】
第1照明器具100Aと第2照明器具100Bとが連結された場合、第1照明器具100Aの送り配線31は、第1照明器具100Aの第2端部材14bの連通部141と、第2照明器具100Bの第1端部材14aの連通部141とを通って、第1器具本体101Aから第2器具本体101Bまで配線される。なお、第1器具本体101Aと第2器具本体101Bとは、
図7に示すように、連結金具CNによって連結される。
【0070】
以上、
図7を参照して説明したように、本実施形態によれば、作業者は、複数台の照明器具100を連結する際に、出力コネクタ32と入力コネクタ34とを接続すればよい。よって、本体部1に固定されている端子台に送り配線31を接続する場合と比べて、複数台の照明器具100を連結する際の配線作業の負担を軽減することができる。例えば、送り配線31が電力線、信号線、及び接地線を含む場合、送り配線31を端子台に接続する構成では、本体部1に固定されている端子台に5本の芯線を接続する必要がある。これに対し、本実施形態によれば、出力コネクタ32と入力コネクタ34とを接続すればよいため、作業者の負担を軽減することができる。
【0071】
続いて、
図8を参照して、入力アダプタ40の変形例を説明する。
図8は、本実施形態の入力アダプタ40の変形例を示す側面図である。以下、
図4~
図6に示す入力アダプタ40を「入力アダプタ40A」と記載し、
図8に示す入力アダプタ40を、「入力アダプタ40B」と記載する。
【0072】
図8に示すように、入力アダプタ40Bは、入力アダプタ40Aと比べて、中継電源線43が省略されている。具体的には、入力アダプタ40Bは、端子部41Bと、コネクタ部42Bとを有する。入力アダプタ40Bにおいて、端子部41Bとコネクタ部42Bとは一体である。詳しくは、入力アダプタ40Bの内部において、端子部41Bの電気回路とコネクタ部42Bの電気回路とが電気的に接続されている。
【0073】
以上、
図1~
図8を参照して本発明の実施形態1について説明した。本実施形態によれば、作業者の負担を軽減することができる。
【0074】
更に、本実施形態によれば、入力アダプタ40と器具本体101とが別体(着脱自在)であるため、外部電源線VAを接続する器具本体101の構成と、他の照明器具100の送り配線31を接続する器具本体101の構成とを共通化することができる。すなわち、外部電源線VAを接続する器具本体101と、他の照明器具100の送り配線31を接続する器具本体101とを、それぞれ異なる仕様で製造する必要がなくなる。その結果、外部電源線VAに接続する器具本体101と、他の照明器具100の送り配線31を接続する器具本体101との2種類の器具本体101を製造する場合と比べて、例えば、照明器具100の製造者又は販売者における在庫の管理が容易になる。
【0075】
また、本実施形態によれば、照明器具100の施工者は、複数台の照明器具100を連結して施工しようとする際に、1種類の器具本体101を複数個発注すればよいため、発注作業が容易になるとともに、発注の誤りも低減できる。また、器具本体101が1種類であるため、施工者は、複数台の照明器具100を連結する際に、器具本体101の種類を意識せずに、器具本体101の取付作業を行うことができる。したがって、取付作業が容易になる。
【0076】
また、本実施形態によれば、入力アダプタ40と器具本体101とが別体(着脱自在)であるため、入力アダプタ40と器具本体101とを個別に流通させることができる。すなわち、入力アダプタ40を照明器具100の付属品としなくてもよい。つまり、入力アダプタ40と器具本体101とを同梱しなくてもよい。
【0077】
[実施形態2]
続いて
図9~
図12を参照して本発明の実施形態2について説明する。但し、実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態2は、照明器具100が送り用出力アダプタ70及び送り用入力アダプタ80を更に備える点で実施形態1と異なる。なお、以下の説明では、入力アダプタ40に接続する外部電源線VAを、「第1外部電源線VA1」と記載する。
【0078】
図9は、本実施形態の照明器具100を含む照明システム1000の構成を示すブロック図である。
図9に示す例において、照明システム1000は、2台の照明器具100(第1照明器具100A及び第2照明器具100B)を含む。2台の照明器具100(第1照明器具100A及び第2照明器具100B)は離れて配置される。
【0079】
図9に示すように、照明システム1000において、第1照明器具100Aは、入力アダプタ40、送り用出力アダプタ70、及び送り用入力アダプタ80を備える。
図1~
図8を参照して説明したように、入力アダプタ40には、外部電力が入力される。例えば、
図9に示すように、商用電源Gからの交流電力が第1外部電源線VA1を介して入力アダプタ40に入力される。一方、第2照明器具100Bは、入力アダプタ40、送り用出力アダプタ70、及び送り用入力アダプタ80を含まない。
【0080】
送り用出力アダプタ70は、第1照明器具100Aから第2照明器具100Bに外部電力を伝送するためのアダプタである。送り用出力アダプタ70は、送り用第1コネクタ部71と、送り用第1端子部72とを備える。送り用第1コネクタ部71は、第1照明器具100Aの出力コネクタ32に接続する。送り用第1端子部72には、第2外部電源線VA2が接続する。送り用出力アダプタ70は、第1照明器具100Aの出力コネクタ32から送り用第1コネクタ部71に伝送された外部電力を、送り用第1端子部72から第2外部電源線VA2に供給する。
【0081】
より詳しくは、送り用第1コネクタ部71は、出力コネクタ32と着脱自在に接続する。送り用第1コネクタ部71が出力コネクタ32に接続すると、送り用第1コネクタ部71と出力コネクタ32とが電気的に接続する。なお、送り用第1コネクタ部71及び出力コネクタ32の構成は、コネクタ部42及び入力コネクタ34の構成と略同様であるため、その詳しい説明は割愛する。
【0082】
送り用第1端子部72には、第2外部電源線VA2に含まれる複数の芯線のそれぞれの一端が接続する。送り用第1端子部72は、例えば、速結端子である。
図9に示す例では、第2外部電源線VA2は、電力線と、接地線(芯線)とを含む。電力線は、極性が正側(+側)の電力線(芯線)と、極性が負側(-側)の電力線(芯線)とを含む。送り用第1端子部72には、第2外部電源線VA2に含まれる3本の芯線の一端が接続する。第2外部電源線VA2は、例えば、VVFケーブルである。第2外部電源線VA2は、外部電力線の一例である。
【0083】
なお、第2外部電源線VA2は、信号線を更に含んでもよい。信号線は、極性が正側(+側)の信号線(芯線)と、極性が負側(-側)の信号線(芯線)とを含む。第2外部電源線VA2の信号線は、第2照明器具100Bを制御する制御信号を伝送する。
【0084】
本実施形態において、送り用第1コネクタ部71と送り用第1端子部72とは別体であり、送り用出力アダプタ70は、送り用第1中継電源線73を更に備える。送り用第1中継電源線73は、送り用第1コネクタ部71から送り用第1端子部72に外部電力を伝送する。具体的には、送り用第1中継電源線73の一方の端部は送り用第1コネクタ部71と結合し、送り用第1中継電源線73の他方の端部は送り用第1端子部72と結合している。送り用第1中継電源線73は、送り用第1コネクタ部71と送り用第1端子部72とを電気的に接続する。送り用第1中継電源線73は、中継電力線の一例である。
【0085】
送り用入力アダプタ80は、第1照明器具100Aから第2照明器具100Bに外部電力を伝送するためのアダプタである。送り用入力アダプタ80は、送り用第2コネクタ部81と、送り用第2端子部82とを備える。
【0086】
送り用第2コネクタ部81は、第2照明器具100Bの入力コネクタ34に接続する。送り用第2端子部82には第2外部電源線VA2が接続する。第2外部電源線VA2は、第1照明器具100Aから供給される外部電力を伝送する。詳しくは、第2外部電源線VA2は、送り用出力アダプタ70から供給される外部電力を伝送する。
【0087】
送り用入力アダプタ80は、第2外部電源線VA2から送り用第2端子部82に伝送された外部電力を、送り用第2コネクタ部81から第2照明器具100Bの入力コネクタ34に供給する。この結果、第1照明器具100Aから第2照明器具100Bの電源部10に外部電力が供給される。
【0088】
より詳しくは、送り用第2コネクタ部81は、入力コネクタ34と着脱自在に接続する。送り用第2コネクタ部81が入力コネクタ34に接続すると、送り用第2コネクタ部81と入力コネクタ34とが電気的に接続する。なお、送り用第2コネクタ部81及び入力コネクタ34の構成は、コネクタ部42及び入力コネクタ34の構成と略同様であるため、その詳しい説明は割愛する。
【0089】
送り用第2端子部82には、第2外部電源線VA2に含まれる複数の芯線のそれぞれの他端が接続する。送り用第2端子部82は、例えば、速結端子である。
図9に示す例では、第2外部電源線VA2に含まれる3本の芯線が送り用第2端子部82に接続する。
【0090】
本実施形態において、送り用第2コネクタ部81と送り用第2端子部82とは別体であり、送り用入力アダプタ80は、送り用第2中継電源線83を更に備える。送り用第2中継電源線83は、送り用第2端子部82から送り用第2コネクタ部81に外部電力を伝送する。具体的には、送り用第2中継電源線83の一方の端部は送り用第2コネクタ部81と結合し、送り用第2中継電源線83の他方の端部は送り用第2端子部82と結合している。送り用第2中継電源線83は、送り用第2コネクタ部81と送り用第2端子部82とを電気的に接続する。送り用第2中継電源線83は、中継電力線の一例である。
【0091】
なお、
図9に示す例において、出力コネクタ32は本体部1の内部に配置されているが、
図1及び
図7を参照して説明したように、出力コネクタ32は本体部1の外部に配置されてもよい。
【0092】
続いて、
図10を参照して、送り用出力アダプタ70を説明する。
図10は、本実施形態の送り用出力アダプタ70を示す平面図である。
図10に示すように、本実施形態において、送り用第1端子部72は、3つの端子部72a~72cを含む。また、送り用第1中継電源線73は、極性が正側の電力線73aと、接地線73bと、極性が負側の電力線73cとを含む。
【0093】
端子部72aには、送り用第1中継電源線73の電力線73aが結合している。また、端子部72aには、第2外部電源線VA2に含まれる極性が正側の電力線が接続される。端子部72aは、送り用第1中継電源線73の電力線73aを、第2外部電源線VA2に含まれる極性が正側の電力線に電気的に接続させる。端子部72aは、例えば、速結端子である。
【0094】
より詳しくは、端子部72aは、樹脂などの絶縁体で形成された端子本体を備える。端子部72aの端子本体は、第2外部電源線VA2に含まれる極性が正側の電力線を挿入可能な開口を有する。また、端子部72aは、端子本体の内部に設けられた電極を有する。第2外部電源線VA2に含まれる極性が正側の電力線が端子部72a(端子本体)の開口に挿入されて、端子本体内部の電極と電気的に接続する。その結果、送り用第1中継電源線73の電力線73aが、第2外部電源線VA2に含まれる極性が正側の電力線と電気的に接続する。
【0095】
端子部72bには、送り用第1中継電源線73の接地線73bが結合している。また、端子部72bには、第2外部電源線VA2に含まれる接地線が接続される。端子部72bは、送り用第1中継電源線73の接地線73bを、第2外部電源線VA2に含まれる接地線に接続させる。端子部72bは、例えば、速結端子である。端子部72bの構成は端子部72aの構成と略同様であるため、その説明は割愛する。
【0096】
端子部72cには、送り用第1中継電源線73の電力線73cが結合している。また、端子部72cには、第2外部電源線VA2に含まれる極性が負側の電力線が接続される。端子部72cは、送り用第1中継電源線73の電力線73cを、第2外部電源線VA2に含まれる極性が負側の電力線に電気的に接続させる。端子部72cは、例えば、速結端子である。端子部72cの構成は端子部72aの構成と略同様であるため、その説明は割愛する。
【0097】
なお、
図10に示す例において、端子部72a~72cは別体であるが、例えば入力アダプタ40の端子部41のように、端子部72a~72cは一体であってもよい。
【0098】
続いて、
図11を参照して、送り用入力アダプタ80を説明する。
図11は、本実施形態の送り用入力アダプタ80を示す平面図である。
図11に示すように、本実施形態において、送り用第2端子部82は、3つの端子部82a~82cを含む。また、送り用第2中継電源線83は、極性が正側の電力線83aと、接地線83bと、極性が負側の電力線83cとを含む。
【0099】
端子部82aには、送り用第2中継電源線83の電力線83aが結合している。また、端子部82aには、第2外部電源線VA2に含まれる極性が正側の電力線が接続される。端子部82bには、送り用第2中継電源線83の接地線83bが結合している。また、端子部82bには、第2外部電源線VA2に含まれる接地線が接続される。端子部82cには、送り用第2中継電源線83の電力線83cが結合している。また、端子部82cには、第2外部電源線VA2に含まれる極性が負側の電力線が接続される。端子部82a~82cは、例えば、速結端子である。端子部82a~82cの構成は、
図10を参照して説明した端子部72a~72cの構成と略同様であるため、それらの説明は割愛する。
【0100】
なお、
図11に示す例において、端子部82a~82cは別体であるが、例えば入力アダプタ40の端子部41のように、端子部82a~82cは一体であってもよい。
【0101】
続いて、本実施形態の照明器具100を含む照明システム1000の他の例を説明する。
図12は、本実施形態の照明器具100を含む照明システム1000の他の構成を示すブロック図である。
図9~
図11を参照して説明した照明システム1000では、送り用第1端子部72と送り用第2端子部82とに第2外部電源線VA2の接地線が接続されたが、照明システム1000は、
図12に示すように、送り用第1端子部72と送り用第2端子部82とに第2外部電源線VA2の接地線を接続しない構成であってもよい。
【0102】
なお、本実施形態において、照明システム1000は2台の照明器具100を含んだが、照明器具100の台数は2台に限定されない。照明器具100の台数は3台以上であってもよい。
【0103】
また、本実施形態において、送り用第1コネクタ部71と送り用第1端子部72とは別体であったが、
図8を参照して説明した入力アダプタ40Bと同様に、送り用第1コネクタ部71と送り用第1端子部72とは一体であってもよい。また、本実施形態において、送り用第2コネクタ部81と送り用第2端子部82とは別体であったが、送り用第2コネクタ部81と送り用第2端子部82とは一体であってもよい。
【0104】
以上、
図9~
図12を参照して説明したように、本実施形態によれば、第1照明器具100Aから第2照明器具100Bへの外部電力の伝送に第2外部電源線VA2を用いることができる。したがって、第1照明器具100Aと第2照明器具100Bとを任意の間隔を空けて配置することが可能となる。その結果、照明器具100を設置する作業者の負担を軽減することができる。
【0105】
例えば、
図7を参照して説明したように出力コネクタ32と入力コネクタ34とを接続する場合、第1照明器具100Aと第2照明器具100Bとの間隔は送り配線31の長さの制約を受ける。したがって、第1照明器具100A及び第2照明器具100Bの配置の自由度が制約されるため、照明器具100の設置作業が困難になる可能性がある。これに対し、本実施形態によれば、第1照明器具100Aと第2照明器具100Bとの間隔に制約がないため、第1照明器具100A及び第2照明器具100Bを自由に配置することができる。その結果、作業者の負担が軽減される。
【0106】
更に、本実施形態によれば、送り用出力アダプタ70及び送り用入力アダプタ80と器具本体101とが別体(着脱自在)であるため、器具本体101の構成を共通化することができる。その結果、照明器具100の製造者又は販売者における在庫の管理や、施工者による発注作業が容易になるとともに、発注の誤りも低減できる。
【0107】
また、本実施形態によれば、器具本体101の構成を共通化することができるため、施工者は、複数台の照明器具100を配置する際に、器具本体101の種類を意識せずに、照明器具100の取付作業を行うことができる。したがって、取付作業が容易になる。
【0108】
また、本実施形態によれば、送り用出力アダプタ70及び送り用入力アダプタ80と器具本体101とが別体(着脱自在)であるため、送り用出力アダプタ70と、送り用入力アダプタ80と、器具本体101とを個別に流通させることができる。すなわち、送り用出力アダプタ70及び送り用入力アダプタ80を照明器具100の付属品としなくてもよい。つまり、送り用出力アダプタ70及び送り用入力アダプタ80と器具本体101とを同梱しなくてもよい。
【0109】
以上、図面(
図1~
図12)を参照して本発明の実施形態について説明した。なお、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0110】
図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0111】
例えば、
図1~
図8を参照して説明した実施形態において、照明器具100は送り配線31及び出力コネクタ32を備えたが、送り配線31及び出力コネクタ32は省略されてもよい。
【0112】
また、
図1~
図12を参照して説明した実施形態において、照明器具100は複数の発光素子61を備えたが、照明器具100は、1つの発光素子61を備えてもよい。
【0113】
また、
図1~
図12を参照して説明した実施形態において、照明器具100は3つの取付部材12を備えたが、取付部材12の数は3つに限定されない。取付部材12の弾性力によって電源部10、ベース部材8、発光モジュール6及びカバー部材4が筐体2に支持される限り、取付部材12の数は特に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明は、照明器具、入力アダプタ、送り用出力アダプタ、及び送り用入力アダプタを提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0115】
6:発光モジュール(光源部)
10:電源部
31:送り配線
32:出力コネクタ
33:入力線
34:入力コネクタ
40、40B:入力アダプタ
41、41B:端子部
42、42B:コネクタ部
43:中継電源線(中継電力線)
70:送り用出力アダプタ
71:送り用第1コネクタ部(コネクタ部)
72:送り用第1端子部(端子部)
80:送り用入力アダプタ
81:送り用第2コネクタ部(コネクタ部)
82:送り用第2端子部(端子部)
100:照明器具
100A:第1照明器具
100B:第2照明器具
VA:外部電源線(外部電力線)
VA2:第2外部電源線(外部電力線)