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特開2022-176342ゲーム装置、ゲーム装置のプログラム、及び、ゲームシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176342
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】ゲーム装置、ゲーム装置のプログラム、及び、ゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/87 20140101AFI20221117BHJP
   A63F 13/56 20140101ALI20221117BHJP
【FI】
A63F13/87
A63F13/56
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022161343
(22)【出願日】2022-10-06
(62)【分割の表示】P 2018148985の分割
【原出願日】2017-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堤崎 陽太
(57)【要約】
【課題】複数のユーザの各々がゲーム空間内のプレイヤキャラクタを操作するゲームにおいて、少ない負担でユーザ間でのコミュニケーションを図る。
【解決手段】プロセッサ1000を具備するゲーム装置10のプログラムであって、プロセッサ1000を、ユーザU1の操作を受け付ける操作受付部112と、ユーザU1の操作に基づいて所定のゲームのプレイヤキャラクタCPに動作を実行させる動作実行部113として機能させ、動作実行部113は、ユーザU2の操作に基づいて所定のゲームの仲間キャラクタCFによる伝達動作が実行される場合に、ユーザU1の操作に基づいてプレイヤキャラクタCPに伝達動作に対応する応答動作を実行させる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを具備するゲーム装置のプログラムであって、
前記プロセッサを、
ユーザの操作を受け付ける受付部と、
前記ユーザの操作に基づいてゲームのキャラクタに動作を実行させる動作実行部と、
して機能させ、
前記動作実行部は、
他のユーザの操作に基づいて前記ゲームの他のキャラクタによる伝達動作が実行される場合に、
前記ユーザの操作に基づいて前記キャラクタに前記伝達動作に対応する応答動作を実行させる、
ことを特徴とする、ゲーム装置のプログラム。
【請求項2】
前記動作実行部は、
前記ゲームに係る仮想空間において、
前記キャラクタと前記他のキャラクタとが所定の配置関係を有する場合に、
前記キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、
ことを特徴とする、請求項1に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項3】
前記プロセッサを、
前記仮想空間における前記キャラクタの位置と、前記仮想空間において前記他のキャラクタに対応して設けられた基準エリアの位置及び形状の少なくとも一方とに基づいて、前記キャラクタと前記他のキャラクタとが前記所定の配置関係を有するか否かを判定する判定部として更に機能させる、
ことを特徴とする、請求項2に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項4】
前記動作実行部は、
前記ゲームに係る仮想空間において、
前記キャラクタと前記他のキャラクタとの距離が基準距離以下である場合に、
前記キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、
ことを特徴とする、請求項2に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項5】
前記動作実行部は、
前記ゲームにおいて、
前記キャラクタと前記他のキャラクタとが所定の協同関係を有する場合に、
前記キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、
ことを特徴とする、請求項1乃至4のうち何れか1項に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項6】
前記動作実行部は、
前記ユーザの操作に基づいて前記キャラクタに前記伝達動作を実行させることが可能であり、
前記伝達動作は、
前記ユーザの操作に基づいて、複数の伝達候補動作の中から指定された動作であり、
前記複数の伝達候補動作は、
複数の実行可能動作の中から、前記ユーザにより選択された動作である、
ことを特徴とする、請求項1乃至5のうち何れか1項に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項7】
前記ゲーム装置は、
前記複数の実行可能動作を表す動作情報と、
前記複数の実行可能動作の各々について、前記ユーザが前記伝達動作として指定可能か否かを示す指定可否情報と、
を記憶する記憶部を備える、
ことを特徴とする、請求項6に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項8】
前記動作実行部は、
前記応答動作が前記複数の伝達候補動作に含まれない場合であっても、
前記キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、
ことを特徴とする、請求項6または7に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項9】
前記応答動作は、
前記ユーザの操作に基づいて、複数の応答候補動作の中から指定された動作であり、
前記複数の応答候補動作の各々は、
前記伝達動作に対応する動作である、
ことを特徴とする、請求項1乃至8のうち何れか1項に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項10】
前記他のキャラクタは、
前記キャラクタによる前記応答動作の開始に応じたタイミングで、前記伝達動作を開始する、
ことを特徴とする、請求項1乃至9のうち何れか1項に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項11】
ユーザの操作を受け付ける受付部と、
前記ユーザの操作に基づいてゲームのキャラクタに動作を実行させる動作実行部と、
を備え、
前記動作実行部は、
他のユーザの操作に基づいて前記ゲームの他のキャラクタによる伝達動作が実行される場合に、
前記ユーザの操作に基づいて前記キャラクタに前記伝達動作に対応する応答動作を実行させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項12】
第1ゲーム装置と、前記第1ゲーム装置と通信可能な第2ゲーム装置と、を備えるゲームシステムであって、
前記第1ゲーム装置は、
第1ユーザの操作を受け付ける第1受付部と、
前記第1ユーザの操作に基づいてゲームの第1キャラクタに伝達動作を実行させる第1動作実行部と、
を備え、
前記第2ゲーム装置は、
第2ユーザの操作を受け付ける第2受付部と、
前記第1キャラクタが前記伝達動作を実行する場合に、
前記第2ユーザの操作に基づいて前記ゲームの第2キャラクタに前記伝達動作に対応する応答動作を実行させる第2動作実行部と、
を備える、
ことを特徴とするゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置のプログラム、及び、ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザの各々がゲーム空間(「仮想空間」の一例)内のプレイヤキャラクタを操作するゲームにおいて、チャット等のメッセージ交換手段によりユーザ間でコミュニケーションを図ることを可能とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-016146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のメッセージ交換手段では、他のユーザからメッセージを受信したユーザが、当該他のユーザに対して応答しようとする場合、例えば、応答用のメッセージを検討したうえで、当該応答用のメッセージを入力する操作を行うことが必要になる。しかし、ユーザは、ゲームを進行させるために、プレイヤキャラクタを操作する必要があり、応答用のメッセージを検討して入力する操作を行うことが負担となることがあった。
【0005】
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、複数のユーザの各々がゲーム空間内のプレイヤキャラクタを操作するゲームにおいて、従来に比べて少ない負担でユーザ間でのコミュニケーションを図ることを可能とする技術の提供を、解決課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、本発明の一態様に係るゲーム装置のプログラムは、プロセッサを具備するゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、ユーザの操作を受け付ける受付部と、前記ユーザの操作に基づいてゲームのキャラクタに動作を実行させる動作実行部と、して機能させ、前記動作実行部は、他のユーザの操作に基づいて前記ゲームの他のキャラクタによる伝達動作が実行される場合に、前記ユーザの操作に基づいて前記キャラクタに前記伝達動作に対応する応答動作を実行させる、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係るゲームシステム1の概要の一例を示す説明図である。
図2】ゲーム装置10の構成の一例を示すブロック図である。
図3】ゲーム装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】フィールド画面G1の一例を示す説明図である。
図5】フィールド画面G1の一例を示す説明図である。
図6】フィールド画面G1の一例を示す説明図である。
図7】フィールド画面G1の一例を示す説明図である。
図8】フィールド画面G1の一例を示す説明図である。
図9】ゲーム装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
図10】プレイヤキャラクタ管理テーブルTBL1のデータ構成の一例を示す図である。
図11】ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2のデータ構成の一例を示す図である。
図12】動作情報テーブルTBL4のデータ構成の一例を示す図である。
図13】動作情報テーブルTBL4のデータ構成の一例を示す図である。
図14】応答動作情報テーブルTBL5のデータ構成の一例を示す図である。
図15】動作可否管理テーブルTBL6のデータ構成の一例を示す図である。
図16】本発明の変形例4に係るゲームシステム1Aの概要を示す説明図である。
図17】サーバ装置50Aの構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0009】
[A.実施形態]
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0010】
[1.ゲームシステムの概要]
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の概要を説明するための説明図である。以下、図1を参照しつつ、ゲームシステム1の概要について説明する。
【0011】
図1に例示するように、ゲームシステム1は、所定のゲームを実行可能な複数のゲーム装置10-1~10-Mと、当該複数のゲーム装置10-1~10-Mに対応して設けられた複数の表示装置30-1~30-Mと、を備える(Mは1以上の自然数)。以下では、複数のゲーム装置10-1~10-Mのうち、m番目のゲーム装置10を、ゲーム装置10-mと称する場合がある(mは、1≦m≦Mを満たす自然数)。同様に、複数の表示装置30-1~30-Mのうち、m番目の表示装置30を、表示装置30-mと称する場合がある。
【0012】
本実施形態では、ゲーム装置10が家庭用のゲーム機器である場合を一例として想定する。但し、ゲーム装置10としては、任意の情報処理装置を採用しうる。例えば、ゲーム装置10は、店舗や遊戯施設等に設置された業務用のゲーム機器であってもよいし、携帯電話若しくはスマートフォン等のモバイル機器であってもよいし、また、パーソナルコンピュータ等の端末型の情報機器であってもよい。
【0013】
ゲーム装置10-mは、当該ゲーム装置10-mに対応して設けられた表示装置30-mと通信可能である。そして、ゲーム装置10-mは、ゲーム装置10-mにおいて実行されている所定のゲームに関する画像を、当該ゲーム装置10-mに対応して設けられた表示装置30-mが具備する表示部31-mに表示させることができる。
【0014】
複数のゲーム装置10-1~10-Mのうちゲーム装置10-1は、ネットワークNWを介して、ゲーム装置10-2と通信可能である。具体的には、ゲーム装置10-1は、ゲーム装置10-2に対して、ゲーム装置10-1で実行されている所定のゲームに関する情報を送信する。また、ゲーム装置10-2は、ゲーム装置10-1に対して、ゲーム装置10-2で実行されている所定のゲームに関する情報を送信する。このため、各ゲーム装置10-mで実行されている所定のゲームに関する情報を、複数のゲーム装置10-1~10-Mの間で共有させることができる。これにより、ゲーム装置10-1のユーザU1と、ゲーム装置10-2のユーザU2(他のユーザ)とは、所定のゲームにおいて互いに協力しつつミッションをクリアしたり、または、所定のゲームにおいて対戦したりすることが可能である。本実施形態では、ゲーム装置10-1のユーザU1と、ゲーム装置10-2のユーザU2とが、所定のゲームにおいて互いに協力しつつミッションのクリアを目指す場合を想定する。
【0015】
なお、本実施形態では、一例として、ゲーム装置10同士がネットワークNWを介して通信しつつ所定のゲームを実行する場合を例示するが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、各ゲーム装置10は、他のゲーム装置10と通信することなく、単独で所定のゲームを実行してもよい。この場合、各ゲーム装置10のユーザUは、単独で所定のゲームをプレイすることが可能であってもよい。
また、本実施形態では、一例として、各ゲーム装置10が単一のユーザUにより操作される場合を想定するが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、複数のユーザUが単一のゲーム装置10を操作することで、当該単一のゲーム装置10を操作する複数のユーザUが互いに協力しつつ(または対戦しつつ)、所定のゲームをプレイすることが可能であってもよい。
【0016】
また、本実施形態において、ゲーム装置10で実行される所定のゲームとは、例えば、ゲーム装置10のユーザUが、ゲーム装置10を操作して、ゲーム装置10のユーザUの操作対象であるプレイヤキャラクタを、所定のゲームにおける仮想的なフィールドFd(「仮想空間」の一例)内で動作させることで、所定のゲームにおいて予め設定された所定のミッションの達成を目指すゲームである。
本実施形態では、一例として、ゲーム装置10-1のユーザU1が操作するプレイヤキャラクタと、ゲーム装置10-2のユーザU2が操作するプレイヤキャラクタとが協力しつつ、所定のミッションの達成を目指す場合を想定する。以下では、説明の便宜上、ユーザU1が操作するプレイヤキャラクタを、プレイヤキャラクタCP(「キャラクタ」の一例)と称し、ユーザU2が操作するプレイヤキャラクタを、仲間キャラクタCF(「他のキャラクタ」の一例)と称する場合がある。
また、本実施形態では、一例として、フィールドFdが、3次元の空間である場合を想定する。但し、フィールドFdは、2次元の空間であっても良い。
また、本実施形態では、一例として、所定のミッションが、フィールドFd内に存在する敵キャラクタCEから、フィールドFd内に設けられた防衛拠点を防衛する任務である場合を想定する。但し、所定のミッションは、例えば、フィールドFdに存在する敵キャラクタCEを倒すこと、フィールドFdにおいて所定のアイテムを獲得すること、フィールドFdに存在する所定の味方キャラクタを救出すること、ゲーム装置10のユーザUによる所定のゲームのプレイ時間が所定の時間に達すること、または、ゲーム装置10のユーザUが所定のゲームにおいて獲得した得点が所定の値に達すること、等であってもよい。
なお、以下では、プレイヤキャラクタCP及び仲間キャラクタCFを含むプレイヤキャラクタと、敵キャラクタCEとを、ゲームキャラクタCGと総称する場合がある。
【0017】
[2.ゲーム装置の構成]
以下、図2及び図3を参照しつつ、ゲーム装置10の構成について説明する。
【0018】
図2は、ゲーム装置10の構成の一例を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、ゲーム装置10は、ゲーム装置10の各部を制御する制御部110と、各種情報を記憶する記憶部130と、表示装置30及び他のゲーム装置10等の外部装置との間の通信を実行するための通信部140と、ゲーム装置10のユーザUによる操作を受け付けるための操作部150と、光ディスク等の記録媒体から情報を読み込むための情報読込部160と、を備える。
【0019】
制御部110は、ゲーム制御部111と、操作受付部112(「受付部」の一例)と、動作実行部113と、情報取得部114と、応答判定部120(「判定部」の一例)と、を備える。
このうち、ゲーム制御部111は、ゲーム装置10において実行される所定のゲームの進行を制御する。また、操作受付部112は、ゲーム装置10のユーザUが操作部150を操作した場合に、当該操作を受け付ける。また、動作実行部113は、操作受付部112が受け付けたゲーム装置10のユーザUによる操作に基づいて、ゲーム装置10のユーザUの操作対象であるゲームキャラクタCG(プレイヤキャラクタ)に動作を実行させる。
ここで、「ゲームキャラクタの動作」とは、フィールドFdにおいて、ゲームキャラクタCGの位置及び姿勢の一方または双方が変化すること、並びに、ゲームキャラクタCGがポーズをとること、の双方を含む概念である。「ゲームキャラクタの姿勢」とは、フィールドFdにおけるゲームキャラクタCGの体勢、及び、フィールドFdにおけるゲームキャラクタCGの向き、の一方または双方を含む概念である。「ゲームキャラクタがポーズをとる」とは、フィールドFdにおいてゲームキャラクタCGが予め定められた体勢をとることである。なお、ゲームキャラクタCGがポーズをとる場合、ゲームキャラクタCGの位置及び姿勢の少なくとも一方が変化してもよいし、ゲームキャラクタCGの位置及び姿勢の双方が変化しなくてもよい。
また、情報取得部114は、ユーザUの操作するゲーム装置10と他のユーザUが操作する他のゲーム装置10とが通信しつつ、共同で所定のゲームを実行する場合に、通信部140を介して、他のゲーム装置10から所定のゲームに関する情報を取得する。
【0020】
なお、本実施形態では、プレイヤキャラクタが実行することのできる動作として、伝達動作と、応答動作と、一般動作とが存在する場合を想定する。
【0021】
本実施形態において、伝達動作とは、プレイヤキャラクタを操作するユーザUが、他のユーザUに対して意思表示をするためのプレイヤキャラクタの動作であり、例えば、「手を振る」、「敬礼(をする)」、「ハイタッチ(を求める)」、「握手(を求める)」、及び、「(伝達動作として予め定められた)ポーズをとる」、等の動作を例示することができる。
但し、本発明において、伝達動作は、ユーザUが他のユーザUに対して意思表示をするための動作に限定されるものではなく、伝達動作は、所定のゲームの進行に影響を与えない動作であればよい。
「所定のゲームの進行に影響を与えない動作」とは、例えば、プレイヤキャラクタによる所定のゲームの継続可能性に影響を与えない動作、プレイヤキャラクタの状態に影響を与えない動作、及び、敵キャラクタCEの状態に影響を与えない動作、の一部または全部を包含する概念である。
ここで、「プレイヤキャラクタによる所定のゲームの継続可能性」とは、プレイヤキャラクタを操作することにより所定のゲームのプレイを継続することができる可能性であり、例えば、プレイヤキャラクタを操作することにより所定のゲームをプレイする場合に、ゲームオーバーとならない可能性である。
「プレイヤキャラクタの状態」とは、プレイヤキャラクタの存続可能性に関する状態、及び、プレイヤキャラクタの能力に関する状態、の一部または全部を包含する概念である。このうち、「プレイヤキャラクタの存続可能性」とは、所定のゲームにおいて、プレイヤキャラクタが消滅しない可能性であり、例えば、プレイヤキャラクタに残された体力(残存ヒットポイント)、または、プレイヤキャラクタが受けたダメージの少なさ、等である。また、「プレイヤキャラクタの能力」とは、例えば、プレイヤキャラクタの攻撃能力、防御能力、生存能力、及び、知能指数、等の一部または全部を包含する概念である。
「敵キャラクタCEの状態」とは、敵キャラクタCEの存続可能性に関する状態、及び、敵キャラクタCEの能力に関する状態、の一部または全部を包含する概念である。
【0022】
本実施形態において、応答動作とは、他のユーザUの操作する他のプレイヤキャラクタが伝達動作を実行した場合に、ユーザUの操作するプレイヤキャラクタが、当該伝達動作に応じて実行する動作であり、例えば、「手を振る」、「了承(を示すポーズをする)」、「拒否(を示すポーズをする)」、「敬礼(をする)」、「ハイタッチ(に応じる)」、「握手(に応じる)」、及び、「(応答動作として予め定められた)ポーズをとる」、等の動作を例示することができる。
但し、本発明において、応答動作は、伝達動作に応じて実行される動作に限定されるものではなく、応答動作は、所定のゲームの進行に影響を与えない動作であればよい。
【0023】
本実施形態において、一般動作とは、プレイヤキャラクタが実行可能な動作のうち、伝達動作及び応答動作以外の動作の総称であり、例えば、「歩く」、「走る」、「(敵キャラクタCEを)攻撃する」、等の動作を例示することができる。なお、本実施形態では、説明の便宜上、プレイヤキャラクタが如何なる動作も実行せずに「待機する」ことも、「一般動作」に含まれる概念であることとする。
【0024】
応答判定部120は、他のプレイヤキャラクタが伝達動作を実行した場合に、プレイヤキャラクタが当該伝達動作に応じた応答動作を実行可能か否かを判定する。
【0025】
本実施形態において、応答判定部120は、基準エリア設定部121と配置条件判定部122とを備える。
基準エリア設定部121は、他のプレイヤキャラクタが伝達動作を実行した場合に、当該他のプレイヤキャラクタに対応して基準エリアを設定する。ここで、基準エリアとは、他のプレイヤキャラクタが伝達動作を実行した場合に、プレイヤキャラクタが、当該伝達動作に対応して応答動作を実行することが可能なエリアである。本実施形態において、基準エリア設定部121は、基準エリアを、伝達動作を実行した他のプレイヤキャラクタを含む位置に設定する。また、本実施形態において、基準エリア設定部121は、基準エリアの形状を、他のプレイヤキャラクタにより実行された伝達動作の種類に応じた形状に設定する。また、本実施形態において、基準エリア設定部121は、基準エリアのサイズを、他のプレイヤキャラクタにより実行された伝達動作の種類に応じたサイズに設定する。
【0026】
配置条件判定部122は、他のプレイヤキャラクタにより伝達動作が実行された場合に、プレイヤキャラクタが、他のプレイヤキャラクタに対応して設定された基準エリア内に位置するか否かを判定する。プレイヤキャラクタは、他のプレイヤキャラクタに対応して設定された基準エリア内に位置する場合に、他のプレイヤキャラクタにより実行された伝達動作に対応する応答動作を実行することができる。
【0027】
なお、以下では、プレイヤキャラクタの位置及び向きと、プレイヤキャラクタに対応して設定された基準エリアの形状及びサイズとを、含む概念を、プレイヤキャラクタの配置と称する。すなわち、本実施形態において、動作実行部113は、プレイヤキャラクタの配置と、他のプレイヤキャラクタの配置とが、所定の配置関係である場合に、プレイヤキャラクタに対して、他のプレイヤキャラクタによる伝達動作に対応する応答動作を実行させることができる。
【0028】
図2に例示するように、記憶部130は、プレイヤキャラクタ管理テーブルTBL1と、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2と、敵キャラクタ情報テーブルTBL3と、動作情報テーブルTBL4と、応答動作情報テーブルTBL5と、動作可否管理テーブルTBL6と、ゲーム装置10の制御プログラムPRGと、を記憶している。
【0029】
詳細は後述するが、プレイヤキャラクタ管理テーブルTBL1は、プレイヤキャラクタCPのフィールドFdにおける位置、プレイヤキャラクタCPがフィールドFdにおいて向いている方向(プレイヤキャラクタCPの向き)、プレイヤキャラクタCPの動作内容、及び、プレイヤキャラクタCPに残された体力(残存ヒットポイント)等、所定のゲームにおいてプレイヤキャラクタCPを管理するための情報(以下、「プレイヤキャラクタ管理情報」と称する)を記憶している。
ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2は、ゲームキャラクタCGのフィールドFdにおける位置、ゲームキャラクタCGのフィールドFdにおける向き、ゲームキャラクタCGの動作内容、及び、ゲームキャラクタCGの残存ヒットポイント等、所定のゲームにおいてゲームキャラクタCGを管理するための情報(以下、「ゲームキャラクタ管理情報」と称する)を記憶している。なお、以下では、プレイヤキャラクタ管理情報とゲームキャラクタ管理情報とを、ゲーム進行情報と称する場合がある。
敵キャラクタ情報テーブルTBL3は、所定のゲームにおいて登場する可能性のある敵キャラクタCEに関する情報(以下、「敵キャラクタ情報」と称する)を記憶している。
動作情報テーブルTBL4は、所定のゲームにおいて存在する動作に関する情報(以下、「動作情報」と称する)を記憶している。
応答動作情報テーブルTBL5は、プレイヤキャラクタが伝達動作を実行した場合に、他のプレイヤキャラクタが当該伝達動作に対応して実行することができる応答動作に関する情報(以下、「応答動作情報」と称する)を記憶している。
動作可否管理テーブルTBL6は、プレイヤキャラクタが実行することが可能な動作に関する情報(以下、「動作可否管理情報」と称する)を記憶している。
【0030】
制御プログラムPRGは、ゲーム装置10を制御するプログラムである。本実施形態では、制御プログラムPRGは、例えば、ゲーム装置10の各部を制御するためのオペレーションシステムプログラム、及び、ゲーム装置10が所定のゲームを実行するためのアプリケーションプログラム(ゲームプログラム)、を含む。このうち、アプリケーションプログラムは、例えば、ゲーム装置10のユーザUが所定のゲームを開始する場合に、情報読込部160から読み込まれて、記憶部130に記憶されるものであってもよい。
【0031】
図3は、ゲーム装置10のハードウェア構成の一例を示す構成図である。
【0032】
図3に示すように、ゲーム装置10は、ゲーム装置10の各部を制御するプロセッサ1000と、各種情報を記憶するメモリ1001と、ゲーム装置10の外部に存在する外部装置との通信を行うための通信装置1002と、ゲーム装置10のユーザUによる操作を受け付けるための入力操作装置1003と、記録媒体から情報を読み込むためのディスク装置1004と、を備える。
【0033】
メモリ1001は、例えば、プロセッサ1000の作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと、ゲーム装置10の制御プログラムPRG等の各種情報を記憶するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリとを含み、記憶部130としての機能を提供する。
プロセッサ1000は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、メモリ1001に記憶された制御プログラムPRGを実行し、当該制御プログラムPRGに従って動作することで、制御部110として機能する。
通信装置1002は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの一方または双方を介して、ゲーム装置10の外部に存在する外部装置との通信を行うためのハードウェアであり、通信部140としての機能を提供する。
入力操作装置1003は、例えば、操作ボタンであり、ゲーム装置10のユーザUの操作を受け付ける操作部150としての機能を提供する。
ディスク装置1004は、例えば、光ディスク装置であり、光ディスク等の記録媒体に記録された制御プログラムPRG等の各種情報を読み込む情報読込部160としての機能を提供する。
【0034】
なお、プロセッサ1000は、CPUに加え、または、CPUに替えて、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、または、FPGA(Field Programmable Gate Array)、等の、ハードウェアを含んで構成されるものであってもよい。この場合、プロセッサ1000により実現される制御部110の一部または全部は、DSP等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0035】
[3.ゲームの概要]
図4乃至図8を参照しつつ、本実施形態に係るゲーム装置10において実行される所定のゲームの概要について説明する。
【0036】
図4乃至図8は、所定のゲームのフィールドFdを表すフィールド画面G1の一例を示す図である。ゲーム装置10のゲーム制御部111は、ゲーム装置10が所定のゲームを実行する場合に、ゲーム装置10に対応して設けられる表示装置30の表示部31にフィールド画面G1を表示させる。
図4乃至図8では、ゲーム装置10-1のユーザU1と、ゲーム装置10-2のユーザU2とが、協力して所定のゲームを実行する場合を想定する。なお、図4乃至図8は、ゲーム装置10-1に対応する表示装置30-1の表示部31-1に表示される、フィールド画面G1の一例である。
図4乃至図8に示すように、表示部31-1に表示されるフィールド画面G1には、例えば、所定のゲームのフィールドFdを表すフィールド画像GFdと、ゲーム装置10-1のユーザU1が操作するプレイヤキャラクタCPを表すキャラクタ画像GcPと、ゲーム装置10-2のユーザU2が操作する仲間キャラクタCFを表すキャラクタ画像GcFと、フィールドFdに存在する敵キャラクタCEを表すキャラクタ画像GcEと、が含まれる。
【0037】
図4は、ゲーム装置10-2のユーザU2により操作される仲間キャラクタCFが伝達動作を実行する場合に、ゲーム装置10-1に対応する表示部31-1に表示されるフィールド画面G1を例示する図である。なお、図4では、仲間キャラクタCFが実行する伝達動作が、「手を振る」という動作である場合を想定する。
【0038】
ゲーム装置10-2のゲーム制御部111は、ユーザU2が、ゲーム装置10-2を操作して仲間キャラクタCFに伝達動作を実行させる場合、仲間キャラクタCFが伝達動作を実行していることを示すゲームキャラクタ管理情報を、ゲーム装置10-1に対して送信するように、ゲーム装置10-2の各部を制御する。
ゲーム装置10-1のゲーム制御部111は、ゲーム装置10-1の情報取得部114が、仲間キャラクタCFが伝達動作を実行していることを示すゲームキャラクタ管理情報を取得すると、図4に示すように、フィールド画面G1において、仲間キャラクタCFが伝達動作を実行している様子を表示する。
【0039】
ゲーム装置10-1の基準エリア設定部121は、仲間キャラクタCFが伝達動作を実行していることを示すゲームキャラクタ管理情報を取得した場合、フィールドFdにおいて、仲間キャラクタCFが存在する位置PsFを含むように基準エリアを設定する。この場合、ゲーム装置10-1の基準エリア設定部121は、基準エリアを、仲間キャラクタCFにより実行された伝達動作に応じた形状となるように設定する。そして、ゲーム装置10-1の基準エリア設定部121は、設定した基準エリアを表す基準エリア画像ArFをフィールド画面G1に表示する。図4では、基準エリア設定部121が、フィールドFdにおける仲間キャラクタCFの位置PsFを含み、且つ、仲間キャラクタCFの向きVfと略同じ方向の長軸を有する楕円形のエリアとして、基準エリアを設定した場合を例示している。
【0040】
なお、本実施形態では、ゲーム装置10-2のユーザU2により操作される仲間キャラクタCFが伝達動作を実行している場合に、ゲーム装置10-1の基準エリア設定部121が、仲間キャラクタCFに対応する基準エリアを設定する場合を想定するが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ゲーム装置10-2の基準エリア設定部121が、仲間キャラクタCFに対応する基準エリアを設定してもよい。この場合、ゲーム装置10-2のゲーム制御部111は、ゲーム装置10-2の基準エリア設定部121が設定した基準エリアを示す情報を、ゲーム装置10-1に送信する制御を実行することが好ましい。
【0041】
ゲーム装置10-1の配置条件判定部122は、ゲーム装置10-2のユーザU2により操作される仲間キャラクタCFが伝達動作を実行している場合、プレイヤキャラクタCPの存在する位置PsPが、基準エリア内であるか否かを判定する。そして、配置条件判定部122は、判定の結果が肯定の場合、図4に示すように、仲間キャラクタCFによる伝達動作に対応して、プレイヤキャラクタCPが応答動作を実行することが可能であることを示す応答可能マークRMを、フィールド画面G1に表示させる。
【0042】
図5及び図6は、フィールド画面G1に応答可能マークRMが表示された場合であって、ゲーム装置10-2のユーザU2により操作される仲間キャラクタCFが実行する伝達動作に対応して、ゲーム装置10-1のユーザU1により操作されるプレイヤキャラクタCPが応答動作を実行する場合におけるフィールド画面G1の一例を示す図である。
【0043】
動作実行部113は、ユーザU2により操作される仲間キャラクタCFの実行する伝達動作に対応して、応答可能マークRMが表示された場合に、ユーザU1による操作部150の操作に基づいて、プレイヤキャラクタCPに対して、仲間キャラクタCFによる伝達動作に対応する応答動作を実行させることができる。
本実施形態では、プレイヤキャラクタCPが、仲間キャラクタCFによる伝達動作に対応して、1または複数種類の応答動作を実行可能である場合を想定する。すなわち、本実施形態では、プレイヤキャラクタCPを操作するユーザU1は、応答可能マークRMが表示された場合、操作部150を操作することで、仲間キャラクタCFによる伝達動作に対応して実行可能な1または複数種類の応答動作の中から、1種類の応答動作を選択し、当該選択した応答動作をプレイヤキャラクタCPに実行させることができる。
なお、本実施形態では、プレイヤキャラクタCPを操作するユーザU1は、応答可能マークRMが表示された場合であっても、仲間キャラクタCFの実行する伝達動作に対応する如何なる応答動作も選択せず、プレイヤキャラクタCPに応答動作を実行させないことも、可能である。
【0044】
図4に示すように、仲間キャラクタCFを操作するユーザU2が、仲間キャラクタCFに、「手を振る」という伝達動作を実行させることで、例えば、仲間キャラクタCFの近傍に存在する敵キャラクタCEと共に戦うことを要求する旨の意思表示をする場合において、プレイヤキャラクタCPを操作するユーザU1は、図5に示すように、プレイヤキャラクタCPに、「了承(を示すポーズをする)」という応答動作を実行させることで、例えば、敵キャラクタCEと共に戦うことを了承する旨の意思表示をすることが可能であり、または、図6に示すように、プレイヤキャラクタCPに、「拒否(を示すポーズをする)」という応答動作を実行させることで、例えば、敵キャラクタCEと共に戦うことを拒否する旨の意思表示をすることも可能である。
【0045】
本実施形態において、配置条件判定部122は、図7に示すように、プレイヤキャラクタCPの存在する位置PsPが、仲間キャラクタCFに対応して設けられた基準エリア内に存在しないと判定した場合、フィールド画面G1に応答可能マークRMを表示させない。この場合、プレイヤキャラクタCPを操作するユーザU1は、プレイヤキャラクタCPに対して、仲間キャラクタCFの実行する伝達動作に対応する応答動作を実行させることができない。
よって、仲間キャラクタCFを操作するユーザU2は、仲間キャラクタCFによる伝達動作の実行に呼応して、プレイヤキャラクタCPによる応答動作の実行を望む場合には、図8に示すように、プレイヤキャラクタCPが、仲間キャラクタCFに対応して設けられる基準エリア内に入るまで、仲間キャラクタCFをプレイヤキャラクタCPに接近させたうえで、仲間キャラクタCFに伝達動作を実行させることが必要となる。
【0046】
なお、プレイヤキャラクタが、図4乃至図6に示す「手を振る」という動作を実行する場合の、当該プレイヤキャラクタの身振りは、プレイヤキャラクタが、図7及び図8に示す「敬礼(をする)」という動作を実行する場合の、当該プレイヤキャラクタの身振りと比較して大きい身振りである。このため、本実施形態に係る基準エリア設定部121は、プレイヤキャラクタが「手を振る」という伝達動作を実行する場合に、当該プレイヤキャラクタに対応して設定する基準エリアを、プレイヤキャラクタが「敬礼(をする)」という伝達動作を実行する場合に、当該プレイヤキャラクタに対応して設定する基準エリアよりも、大きいサイズとしている。
【0047】
[4.ゲーム装置の動作]
図9乃至図15を参照しつつ、ゲーム装置10が所定のゲームを実行する場合における、当該ゲーム装置10の動作の一例を説明する。
【0048】
図9は、ユーザU1の操作するゲーム装置10-1が所定のゲームを実行する場合における、当該ゲーム装置10-1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0049】
図9に示すように、ゲーム装置10-1において、所定のゲームが開始されると、ゲーム制御部111は、まず、ゲーム進行情報を初期化する(S100)。具体的には、ゲーム制御部111は、ステップS100において、プレイヤキャラクタ管理テーブルTBL1に記憶されているプレイヤキャラクタ管理情報と、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2に記憶されているゲームキャラクタ管理情報と、を初期化する。
【0050】
図10は、プレイヤキャラクタ管理テーブルTBL1のデータ構成の一例を示す図である。図10に示すように、プレイヤキャラクタ管理テーブルTBL1に記憶されているプレイヤキャラクタ管理情報は、例えば、所定のゲームに参加する複数のユーザUの中から、ゲーム装置10-1を操作するユーザU1を識別するためのユーザIDと、所定のゲームに登場する複数のゲームキャラクタCGの中から、ユーザU1の操作するプレイヤキャラクタCPを識別するためのゲームキャラクタIDと、所定のゲームに登場する全ての種類のゲームキャラクタCGの中から、プレイヤキャラクタCPの種別を識別するためのキャラクタ種別IDと、所定のゲームに登場する複数のゲームキャラクタCGが、複数のチームに分かれて対戦を行う場合に、当該複数のチームの中から、プレイヤキャラクタCPが属するチームを識別するためのチームIDと、プレイヤキャラクタCPのフィールドFdにおける位置PsPと、プレイヤキャラクタCPのフィールドFdにおける向きと、プレイヤキャラクタCPのヒットポイントの最大値である最大ヒットポイントと、プレイヤキャラクタCPに残されたヒットポイントである残存ヒットポイントと、プレイヤキャラクタCPのスキルの高さを示すスキルレベルと、プレイヤキャラクタCPの攻撃能力の高さを示す攻撃力と、プレイヤキャラクタCPの防御能力の高さを示す防御力と、プレイヤキャラクタCPの所持金と、プレイヤキャラクタCPが実行している動作を特定するための動作IDと、を含む。
【0051】
図11は、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2のデータ構成の一例を示す図である。図11に示すように、ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2は、所定のゲームに登場する可能性のある1または複数のゲームキャラクタCGと1対1に対応する、1または複数のレコードを有する。ゲームキャラクタ管理テーブルTBL2が有する各レコードは、各ゲームキャラクタCGに対応するゲームキャラクタ管理情報を記憶している。各ゲームキャラクタ管理情報は、例えば、ゲームキャラクタCGを識別するためのゲームキャラクタIDと、ゲームキャラクタCGを操作するユーザUを識別するためのユーザIDと、ゲームキャラクタCGが属するチームを識別するためのチームIDと、ゲームキャラクタCGの種別を識別するためのキャラクタ種別IDと、ゲームキャラクタCGのフィールドFdにおける位置と、ゲームキャラクタCGのフィールドFdにおける向きと、ゲームキャラクタCGの残存ヒットポイントと、ゲームキャラクタCGが実行している動作を特定するための動作IDと、を含む。
【0052】
なお、詳細な説明は省略するが、ユーザU2の操作する仲間キャラクタCFに関する詳細な情報、例えば、仲間キャラクタCFの最大ヒットポイント、スキルレベル、攻撃力、防御力、及び、所持金等の情報は、ユーザU2の操作するゲーム装置10-2の記憶部130に格納された、プレイヤキャラクタ管理テーブルTBL1に記憶されている。また、敵キャラクタCEに関する詳細な情報、例えば、敵キャラクタCEの最大ヒットポイント、攻撃力、及び、防御力等の情報は、敵キャラクタ情報テーブルTBL3において、敵キャラクタ情報として記憶されている。
【0053】
ゲーム制御部111は、ステップS100において、ゲーム進行情報のうち、ユーザIDに対して、各ユーザUを一意に識別可能な値を設定し、ゲームキャラクタIDに対して、各ゲームキャラクタCGを一意に識別可能な値を設定し、チームIDに対して、各ゲームキャラクタCGが属するチームを一意に識別可能な値を設定する。但し、ゲーム制御部111は、ゲームキャラクタCGが、ユーザUの操作対象ではないノンプレイヤキャラクタである場合、ユーザIDに「Null値」を設定する。また、ゲーム制御部111は、ステップS100において、ゲームキャラクタCGのキャラクタ種別ID、位置、向き、残存ヒットポイント、及び、動作ID等に対して、当該所定のゲームにおいて予め定められた値、または、ランダムな値を設定する。
【0054】
図9に示すように、情報取得部114は、ゲーム装置10-1が通信する他のゲーム装置10-2から、ゲーム進行情報を取得する(S102)。なお、本実施形態では、情報取得部114がステップS102において取得するゲーム進行情報が、仲間キャラクタCFに関するゲームキャラクタ管理情報である場合を想定する。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、情報取得部114は、ステップS102において、仲間キャラクタCFに関するゲームキャラクタ管理情報に加えて、敵キャラクタCEに関するゲームキャラクタ管理情報を取得してもよい。
【0055】
図9に示すように、ゲーム制御部111は、ステップS102において情報取得部114が取得したゲーム進行情報と、動作情報テーブルTBL4に記憶されている動作情報と、に基づいて、仲間キャラクタCFが伝達動作を実行しているか否かを判定する(S104)。
【0056】
図12及び図13は、動作情報テーブルTBL4のデータ構成の一例を示す図である。図12及び図13に示すように、動作情報テーブルTBL4は、所定のゲームにおいて、各プレイヤキャラクタが実行する可能性のある全ての種類の動作(「実行可能動作」の一例)と1対1に対応する、複数のレコードを有する。動作情報テーブルTBL4の各レコードは、各動作を識別するための動作IDと、当該動作の詳細を表す動作情報と、を記憶している。動作情報は、例えば、動作の名称(動作名称)と、動作種別情報と、購入コスト情報と、基準エリア情報と、動作内容情報と、を含む。
【0057】
ここで、動作情報に含まれる動作種別情報とは、動作IDに対応する動作が、伝達動作、応答動作、及び、一般動作の各々に該当するか否かを示す情報である。本実施形態において、動作種別情報は、伝達動作該当情報と、応答動作該当情報と、一般動作該当情報と、を含む。伝達動作該当情報は、動作IDに対応する動作が、伝達動作に該当するか否かを示す情報であり、該当する場合には「1」を示し、該当しない場合には「0」を示す。応答動作該当情報は、動作IDに対応する動作が、応答動作に該当するか否かを示す情報であり、該当する場合には「1」を示し、該当しない場合には「0」を示す。一般動作該当情報は、動作IDに対応する動作が、一般動作に該当するか否かを示す情報であり、該当する場合には「1」を示し、該当しない場合には「0」を示す。
【0058】
本実施形態では、プレイヤキャラクタCPが動作を実行するために、予め、プレイヤキャラクタCPが所持金を用いて当該動作を購入することで、当該動作を入手しておくことが必要な動作が存在する。
動作情報に含まれる購入コスト情報は、動作IDに対応する動作を購入するために必要なコスト(所持金の額)を示す。なお、購入コスト情報に「Null値」が設定されている動作は、プレイヤキャラクタCPによる購入を前提とせずに実行可能な動作である。すなわち、購入コスト情報に「Null値」が設定されている動作は、プレイヤキャラクタCPによる当該動作の購入が無くとも、最初からプレイヤキャラクタCPが当該動作を入手しているものと看做される動作である。
なお、本実施形態では、プレイヤキャラクタCPが、所定のゲームにおいて、プレイヤキャラクタCPの有する所持金を用いて、動作を購入することで、当該動作を入手する場合を想定する。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、本実施形態における動作の入手の態様は、一例に過ぎない。例えば、プレイヤキャラクタCPを操作するユーザU1が、所定のゲームとは別個に、ユーザU1の有する金銭等の価値を用いて、動作を購入することで、プレイヤキャラクタCPが当該動作を入手することが可能であってもよい。または、プレイヤキャラクタCPが、所定のゲームにおいて設定された特定の課題をクリアする等、所定のゲームにおいて設定された特定の条件を満たした場合に、プレイヤキャラクタCPが、当該条件に対応する動作を入手することができる、という態様であってもよい。または、プレイヤキャラクタCPが、所定のゲームにおいて特定の任務に従事し、若しくは、所定のゲームにおいて特定の役割を担う場合に、プレイヤキャラクタCPが、当該任務若しくは役割に応じた動作を入手することができる、という態様であってもよい。
なお、以下の説明では、プレイヤキャラクタCPによる動作の入手が、プレイヤキャラクタCPの有する所持金を用いた動作の「購入」を例示して説明するが、当該説明は、「購入」以外の上述した態様により動作を入手する場合についても同様に該当することとする。
【0059】
動作情報に含まれる基準エリア情報は、プレイヤキャラクタCPが、動作IDに対応する動作を、伝達動作として実行する場合に、プレイヤキャラクタCPに対応して設定される基準エリアの形状及びサイズを表す情報である。
動作情報に含まれる動作内容情報は、動作IDに対応する動作の具体的な内容を示す情報である。動作内容情報は、例えば、プレイヤキャラクタCPが位置及び姿勢のうち少なくとも一方を変化させる動作を実行する場合のプレイヤキャラクタCPの動画像を示す情報であってもよいし、プレイヤキャラクタCPが位置及び姿勢のうち少なくとも一方を変化させる動作を実行する場合にプレイヤキャラクタCPの各パーツの経時的な動きを数値的に表す情報であってもよいし、プレイヤキャラクタCPがポーズをとる場合の当該ポーズに対応する静止画像を示す情報であってもよい。
なお、本実施形態では、フィールドFdが3次元空間である場合を想定するため、プレイヤキャラクタCPの動画像は、プレイヤキャラクタCPの3次元的な動きを示す動画像であり、プレイヤキャラクタCPの各パーツの経時的な動きを示す数値データは、プレイヤキャラクタCPの3次元的な動きを示す数値データであり、プレイヤキャラクタCPの静止画像は、プレイヤキャラクタCPの3次元的な形状を示す静止画像である。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、プレイヤキャラクタCPの動画像は、プレイヤキャラクタCPの2次元的な動きを示す動画像であってもよいし、プレイヤキャラクタCPの各パーツの経時的な動きを示す数値データは、プレイヤキャラクタCPの2次元的な動きを示す数値データであってもよいし、プレイヤキャラクタCPの静止画像は、プレイヤキャラクタCPの2次元的な形状を示す静止画像であってもよい。
また、本実施形態において、動作内容情報は、プレイヤキャラクタCP自体の動作の内容を示す情報であるが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。動作内容情報は、プレイヤキャラクタCPの動作に伴う情報、例えば、プレイヤキャラクタCPが動作を実行する場合に、当該プレイヤキャラクタCPが発する台詞を示す文字列を表す静止画像または動画像を含んでいてもよい。
【0060】
ゲーム制御部111は、ステップS104において、まず、情報取得部114が取得したゲームキャラクタ管理情報において、プレイヤキャラクタCPと同一のチームIDを有するレコードの動作IDを特定する。次に、ゲーム制御部111は、特定した動作IDに対応する動作情報の伝達動作該当情報が「1」を示すか否か判定する。そして、ゲーム制御部111は、当該伝達動作該当情報が「1」を示す場合に、仲間キャラクタCFが伝達動作を実行していると判定する。
【0061】
図9に示すように、ゲーム制御部111は、ステップS104における判定の結果が肯定である場合、フィールド画面G1において、仲間キャラクタCFが伝達動作を実行している様子を表示する(S106)。
また、基準エリア設定部121は、ステップS104における判定の結果が肯定である場合、仲間キャラクタCFに対応して基準エリアを設定するとともに、フィールド画面G1において、当該基準エリアを示す基準エリア画像ArFを表示する(S108)。
そして、配置条件判定部122は、プレイヤキャラクタCPの存在する位置PsPが、基準エリア内であるか否かを判定する(S110)。
【0062】
配置条件判定部122は、ステップS110における判定の結果が肯定である場合、フィールド画面G1において、応答可能マークRMを表示する(S112)。なお、配置条件判定部122は、ステップS110における判定の結果が否定である場合、処理をステップS122に進める。
【0063】
ユーザU1は、フィールド画面G1に応答可能マークRMが表示されると、操作部150を操作して、プレイヤキャラクタCPに対して、仲間キャラクタCFの伝達動作に対応する応答動作の実行を指示することができる。また、ユーザU1は、フィールド画面G1に応答可能マークRMが表示された場合であって、仲間キャラクタCFの伝達動作に対応する複数種類の応答動作が存在する場合、操作部150を操作して、当該複数種類の応答動作の中から1の応答動作を選択し、プレイヤキャラクタCPに対して、当該選択した応答動作の実行を指示することができる。また、ユーザU1は、フィールド画面G1に応答可能マークRMが表示された場合であっても、プレイヤキャラクタCPに対して、仲間キャラクタCFの伝達動作に対応する応答動作を実行しないことを指示することができる。
【0064】
なお、本実施形態において、ゲーム制御部111は、配置条件判定部122が応答可能マークRMを表示した場合に、応答動作情報テーブルTBL5に記憶された応答動作情報と、動作可否管理テーブルTBL6に記憶された動作可否管理情報と、に基づいて、ユーザU1に対して、プレイヤキャラクタCPが実行可能な応答動作(以下、「応答候補動作」と称する場合がある)の選択肢を提示してもよい。
【0065】
図14は、応答動作情報テーブルTBL5のデータ構成の一例を示す図である。図14に示すように、応答動作情報テーブルTBL5は、所定のゲームにおいて提供される全ての伝達動作(つまり、伝達動作該当情報が「1」である全ての動作)と1対1に対応する複数のレコードを有する。応答動作情報テーブルTBL5が有する各レコードは、各伝達動作に対応する応答動作情報を記憶している。応答動作情報は、例えば、各伝達動作の動作IDと、応答動作該当情報が「1」である応答動作の動作IDと、伝達動作及び応答動作との関係を示す動作関係情報DKと、を含む。
本実施形態において、動作関係情報DKは、応答動作の購入の有無に関わらず、伝達動作に対応して応答動作を実行可能な場合に「1」を示し、応答動作が購入されている場合に限り、伝達動作に対応して応答動作を実行可能な場合に「2」を示し、応答動作が伝達動作に対応しない場合に「0」を示す。例えば、図14に示す例では、仲間キャラクタCFの実行する伝達動作が「手を振る」という動作である場合、プレイヤキャラクタCPは、「手を振る」という応答動作を無条件に実行することが可能であるが、「了承」または「拒否」という応答動作については、当該応答動作をプレイヤキャラクタCPが購入している場合に限り実行することが可能である。
【0066】
図15は、動作可否管理テーブルTBL6のデータ構成の一例を示す図である。図15に示すように、動作可否管理テーブルTBL6は、所定のゲームにおいて提供される全ての種類の動作と1対1に対応する複数のレコードを有する。動作可否管理テーブルTBL6の各レコードは、各動作を識別するための動作IDと、動作可否管理情報と、を記憶している。動作可否管理情報は、例えば、動作名称と、購入有無情報と、動作可否情報と、を含む。
【0067】
ここで、動作可否管理情報に含まれる購入有無情報とは、プレイヤキャラクタCPが、動作IDに対応する動作を購入してるか否かを示す情報である。具体的には、購入有無情報は、プレイヤキャラクタCPが、動作IDに対応する動作を購入している場合には「1」を示し、購入していない場合には「0」を示す。なお、動作IDに対応する動作が、プレイヤキャラクタCPによる購入の有無に関わらず実行可能な動作である場合、購入有無情報には、「2」が設定される。
また、動作可否管理情報に含まれる動作可否情報とは、動作IDに対応する動作が、プレイヤキャラクタCPにより実行可能か否かを示す情報である。本実施形態において、動作可否情報は、伝達動作可否情報と、応答動作可否情報と、一般動作可否情報と、を含む。
伝達動作可否情報(「指定可否情報」の一例)は、プレイヤキャラクタCPが、動作IDに対応する動作を、伝達動作として実行可能であるか否かを示す情報であり、実行可能である場合には「1」を示し、実行できない場合には「0」を示す。なお、伝達動作可否情報が「1」を示す動作は、「伝達候補動作」の一例である。応答動作可否情報は、プレイヤキャラクタCPが、動作IDに対応する動作を、応答動作として実行可能であるか否かを示す情報であり、実行可能である場合には「1」を示し、実行できない場合には「0」を示す。一般動作可否情報は、プレイヤキャラクタCPが、動作IDに対応する動作を、一般動作として実行可能であるか否かを示す情報であり、実行可能である場合には「1」を示し、実行できない場合には「0」を示す。
例えば、図14及び図15に示す例では、プレイヤキャラクタCPは、「敬礼」という動作を購入していない。しかし、図14に示す動作関係情報DKは、「敬礼」という動作の購入の有無に関わらず、「敬礼」という伝達動作に対応して、「敬礼」という応答動作の実行が可能であることを示している。このため、プレイヤキャラクタCPは、「敬礼」という動作を、伝達動作として実行することはできないが、応答動作として実行することは可能である。
なお、本実施形態では、動作可否管理情報が、購入有無情報と動作可否情報とを含む場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、動作可否管理情報は、少なくとも購入有無情報を含んでいればよい。
【0068】
ゲーム制御部111は、配置条件判定部122が応答可能マークRMを表示した場合に、まず、応答動作情報テーブルTBL5の中から、仲間キャラクタCFによる伝達動作に対応するレコードを特定する。次に、ゲーム制御部111は、特定したレコードの中で、動作関係情報DKが「1」または「2」を示す応答動作を特定する。更に、ゲーム制御部111は、特定した応答動作の中から、応答動作可否情報が「1」を示す応答動作を抽出する。そして、ゲーム制御部111は、当該抽出した応答動作を、仲間キャラクタCFの伝達動作に対応して、プレイヤキャラクタCPが実行可能な「応答候補動作」として、ユーザU1に提示する。
【0069】
図9に示すように、操作受付部112は、配置条件判定部122が応答可能マークRMを表示し、ユーザU1が、操作部150を操作した場合に、当該操作内容を受け付ける(S114)。
動作実行部113は、操作受付部112がステップS114で受け付けた操作内容が、プレイヤキャラクタCPによる応答動作の実行を指示する内容であるか否かを判定する(S116)。
そして、動作実行部113は、ステップS116における判定の結果が肯定である場合、プレイヤキャラクタCPに、仲間キャラクタCFによる伝達動作に対応する応答動作を実行させ、フィールド画面G1において、プレイヤキャラクタCPが当該応答動作を実行している様子を表示する(S118)。他方、動作実行部113は、ステップS116における判定の結果が否定である場合、処理をステップS122に進める。
【0070】
なお、図9に示すフローチャートでは、ゲーム制御部111が、ステップS106において、仲間キャラクタCFの伝達動作を表示し、動作実行部113が、ステップS118において、プレイヤキャラクタCPの応答動作を表示するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
例えば、「ハイタッチ」や「握手」のように、伝達動作及び応答動作が同時に実行されることが好ましい場合、ゲーム制御部111は、ステップS118において、プレイヤキャラクタCPによる応答動作の開始に応じたタイミングで、仲間キャラクタCFの伝達動作を表示してもよい。この場合、ゲーム制御部111は、ステップS106において、伝達動作の準備動作を実行させてもよい。ここで、伝達動作の準備動作とは、例えば、伝達動作が「ハイタッチ」である場合には、「ハイタッチをするために両手を差し出す動作」であり、伝達動作が「握手」である場合には、「握手をするために手を差し伸べる動作」である。
【0071】
ステップS104における判定の結果が否定である場合、ゲーム制御部111は、仲間キャラクタCFが応答動作または一般動作を実行している様子を表示する(S120)。
また、操作受付部112は、ユーザU1が、プレイヤキャラクタCPによる応答動作の実行を指示する操作を行わない場合、ユーザU1による、その他の操作を受け付ける(S122)。ここで、ステップS122において操作受付部112が受け付けるその他の操作とは、例えば、プレイヤキャラクタCPによる応答動作以外の動作の実行を指示する操作である。
動作実行部113は、操作受付部112がステップS122で受け付けた操作内容が、プレイヤキャラクタCPによる伝達動作の実行を指示する内容であるか否かを判定する(S124)。
そして、動作実行部113は、ステップS124における判定の結果が肯定である場合、プレイヤキャラクタCPに、ステップS122で受け付けた操作内容に応じた伝達動作を実行させ、フィールド画面G1において、プレイヤキャラクタCPが当該伝達動作を実行している様子を表示する(S126)。
他方、動作実行部113は、ステップS124における判定の結果が否定である場合、プレイヤキャラクタCPに、ステップS122で受け付けた操作内容に応じた一般動作を実行させ、フィールド画面G1において、プレイヤキャラクタCPが当該一般動作を実行している様子を表示する(S128)。
【0072】
その後、ゲーム制御部111は、ステップS118、S126、または、S128における、プレイヤキャラクタCPの動作に基づいて、ゲーム進行情報を更新する(S130)。
そして、ゲーム制御部111は、予め定められたゲーム終了条件が充足されているか否かを判定する(S132)。本実施形態において、ゲーム終了条件とは、所定のミッションが達成されたこと、所定のミッションの達成が不可能であることが確定したこと、プレイヤキャラクタCPによる所定のゲームの継続が不可能となったこと、所定のゲームの開始から所定の時間が経過したこと、及び、フィールドFdに存在する全ての敵キャラクタCEを倒したこと、等の一部または全部である。
ゲーム制御部111は、ステップS132における判定の結果が肯定である場合、図9に示す処理を終了させる。他方、ゲーム制御部111は、ステップS132における判定の結果が否定である場合、処理をステップS102に進める。
【0073】
[5.実施形態の結論]
従来、複数のユーザUの各々が、フィールドFd内のプレイヤキャラクタを操作するゲームにおいて、ユーザU同士がコミュニケーションを図る場合、チャット等のメッセージ交換手段を用いることが一般的であった。しかし、従来のように、メッセージ交換手段により一のユーザUが他のユーザUに対して意思を表示する場合、一のユーザUは、表示すべき意思を文字列として入力する必要があり煩雑であった。また、従来のように、文字列により一のユーザUの意思が表示される場合、当該一のユーザUの意思を確認する他のユーザUは、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタの操作とは別個に、一のユーザUの意思を示す文字列を確認する必要が生じ、プレイヤキャラクタの操作に支障をきたす場合があった。また、従来のように、文字列により一のユーザUの意思が表示される場合、プレイヤキャラクタが存在するフィールドFd上に、または、当該フィールドFdとは別個に文字列が表示されるため、フィールドFdにより表されるゲームに係る仮想世界の現実感が低下する可能性があった。また、従来のように、文字列により一のユーザUの意思が表示される場合、当該一のユーザUは、プレイヤキャラクタの操作と並行して、短い時間で文字列の入力を行う必要があり、入力された短い文字列により一のユーザUの意思を正確に表現しきれない可能性が高かった。
これに対して、本実施形態によれば、プレイヤキャラクタCPを操作するユーザU1が、プレイヤキャラクタCPによる応答動作を利用して、仲間キャラクタCFを操作するユーザU2に対して応答する。このため、本実施形態によれば、従来のようなメッセージ交換手段を用いる場合と比較して、ユーザU1のユーザU2に対する応答を行うための負荷を軽減することが可能となる。
また、本実施形態によれば、プレイヤキャラクタCPを操作するユーザU1は、プレイヤキャラクタCPによる伝達動作を利用して、ユーザU2に意思を表示する。このため、本実施形態によれば、ユーザU1は、従来のように文字列を入力して意思を表示する場合と比較して、プレイヤキャラクタCPの操作に支障をきたすことなく意思を表示できる可能性を高くすることができる。
また、本実施形態によれば、フィールドFdに存在するプレイヤキャラクタの動作としてユーザUの意思が表示される、このため、本実施形態によれば、従来のように文字列としてユーザUの意思を表示する場合と比較して、ユーザU間のコミュニケーションに伴う、所定のゲームに係る仮想世界(フィールドFd)の現実感が低下の程度を低減することができる。
また、本実施形態によれば、ユーザUの意思に応じたプレイヤキャラクタの動作により、ユーザUの意思を表示することができる。このため、本実施形態によれば、従来のように文字列で意思を表示する場合と比較して、ユーザUによる意思表示の正確性を向上させることが可能となる。
【0074】
また、本実施形態によれば、動作実行部113が、ユーザU1による指示に基づいて、仲間キャラクタCFによる伝達動作に対応する応答動作をプレイヤキャラクタCPに実行させる。このため、ユーザU1が、プレイヤキャラクタCPを自由に操作してプレイヤキャラクタCPを動作させることで、ユーザU2に応答する場合と比較して、ユーザU1のユーザU2に対する応答を行うための負荷を軽減することが可能となる。
【0075】
また、本実施形態によれば、動作実行部113が、ユーザU1による指示に基づいて、仲間キャラクタCFによる伝達動作に対応する応答動作をプレイヤキャラクタCPに実行させるため、ユーザU1が、プレイヤキャラクタCPを自由に操作してプレイヤキャラクタCPを動作させることで、ユーザU2に応答する場合と比較して、ユーザU2への応答としてより適切な動作をプレイヤキャラクタCPに実行させることが可能となる。
【0076】
また、本実施形態によれば、動作実行部113は、フィールドFdにおいて、プレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとが、所定の配置関係である場合に、プレイヤキャラクタCPに対して、仲間キャラクタCFによる伝達動作に対応する応答動作を実行させる。このため、ユーザU1により操作されるプレイヤキャラクタCPと、ユーザU2により操作される仲間キャラクタCFとが、プレイヤキャラクタCPによる応答動作を用いて、ユーザU1がユーザU2に応答することに関して適切な配置関係を有していない場合に、プレイヤキャラクタCPによる応答動作の実行を制限することができる。これにより、ユーザU1が、不要な操作を実行する可能性を低減することができる。
【0077】
[B.変形例]
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0078】
[変形例1]
上述した実施形態において、プレイヤキャラクタに対応して設定される基準エリアは、プレイヤキャラクタによる伝達動作に応じた形状及びサイズを有するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。プレイヤキャラクタに対応して設定される基準エリアは、予め定められた形状を有するものであってもよいし、予め定められたサイズを有するものであってもよい。
【0079】
[変形例2]
上述した実施形態において、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタの配置は、プレイヤキャラクタの位置、プレイヤキャラクタの向き、並びに、プレイヤキャラクタに応じて設定された基準エリアの形状及びサイズを含む概念であるが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタの配置は、プレイヤキャラクタの位置と、プレイヤキャラクタの向きと、プレイヤキャラクタに応じて設定された基準エリアの形状及びサイズと、のうち、少なくとも1つを含む概念であればよい。
【0080】
例えば、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタの配置が、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタの位置として定義される場合、応答判定部120は、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとの位置関係に基づいて、プレイヤキャラクタCPが、仲間キャラクタCFによる伝達動作に応じた応答動作を実行可能か否かを判定してもよい。この場合、応答判定部120は、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとの間の距離が、基準距離以下であるか否かを判定してもよい。つまり、この場合、動作実行部113は、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとの間の距離が、基準距離以下である場合に、プレイヤキャラクタCPに応答動作を実行させてもよい。
ここで、基準距離とは、仲間キャラクタCFによる伝達動作に基づいて定められる距離であってもよいし、予め定められた距離であってもよい。
また、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとの間の距離とは、フィールドFdが3次元空間である場合に、プレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとを結ぶ3次元ベクトルのノルムであってもよいし、当該3次元ベクトルを、所定の2次元平面(例えば、フィールドFdの水平面)に対して射影することで得られる2次元ベクトルのノルムであってもよい。
【0081】
また、例えば、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタの配置が、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタの向きとして定義される場合、応答判定部120は、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタCPの向きと仲間キャラクタCFの向きとの関係に基づいて、プレイヤキャラクタCPが、仲間キャラクタCFによる伝達動作に応じた応答動作を実行可能か否かを判定してもよい。この場合、動作実行部113は、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタCPの向きと仲間キャラクタCFの向きとのなす角度が、基準角度以下である場合に、プレイヤキャラクタCPに応答動作を実行させてもよい。
ここで、基準角度とは、仲間キャラクタCFによる伝達動作に基づいて定められる角度であってもよいし、予め定められた角度であってもよい。
【0082】
[変形例3]
上述した実施形態及び変形例において、応答判定部120は、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとの配置関係に基づいて、プレイヤキャラクタCPが、仲間キャラクタCFによる伝達動作に応じた応答動作を実行可能か否かを判定するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。応答判定部120は、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとの配置関係を考慮せずに、プレイヤキャラクタCPが、仲間キャラクタCFによる伝達動作に応じた応答動作を実行可能か否かを判定してもよい。
例えば、応答判定部120は、プレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとが所定の協同関係を有するか否かに基づいて、プレイヤキャラクタCPが、仲間キャラクタCFによる伝達動作に応じた応答動作を実行可能か否かを判定してもよい。ここで、所定の協同関係とは、プレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとが同一のチームに属している、という関係であってもよい。
【0083】
また、上述した実施形態及び変形例において、動作実行部113は、プレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとが所定の協同関係を有する場合(つまり、チームIDが同一の場合)に、プレイヤキャラクタCPに、仲間キャラクタCFによる伝達動作に応じた応答動作を実行させるが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。動作実行部113は、プレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとが所定の協同関係を有するか否かに関わらず、フィールドFdにおけるプレイヤキャラクタCPと仲間キャラクタCFとの配置関係のみに基づいて、プレイヤキャラクタCPに、仲間キャラクタCFによる伝達動作に応じた応答動作を実行させてもよい。
【0084】
[変形例4]
上述した実施形態及び変形例において、所定のゲームは、ゲーム装置10において実行されるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、ゲーム装置10以外の構成要素において実行されてもよい。
図16は、本変形例に係るゲームシステム1Aの概要を示す説明図である。ゲームシステム1Aは、複数の端末装置70(70-1~70-M)と、当該複数の端末装置70に対応して設けられた複数の表示装置30(30-1~30-M)と、サーバ装置50Aと、を備える。サーバ装置50Aは、所定のゲームを実行することができ、また、ネットワークNWを介して、各端末装置70と通信可能である。
図17は、本変形例に係るサーバ装置50Aの構成の一例を示す機能ブロック図である。図17に示すように、サーバ装置50Aは、制御部110と、記憶部130と、通信部140とを備える点において、図1に示す実施形態に係るゲーム装置10と同様である。
なお、サーバ装置50Aが備える制御部110は、所定のゲームに係る表示情報を生成し、生成した表示情報を、通信部140を介して、端末装置70に供給する。端末装置70は、サーバ装置50Aから供給された表示情報に基づく画面を、表示装置30の表示部31に表示させる。
また、サーバ装置50Aが備える制御部110に設けられた情報取得部114は、端末装置70のユーザUが端末装置70から入力した操作内容を、通信部140を介して取得し、当該取得した操作内容に基づいて、所定のゲームを実行する。
【0085】
[C.付記]
以上の記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の参照符号を便宜的に括弧書きで付記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0086】
[付記1]
本発明の一態様に係るゲーム装置のプログラムは、プロセッサを具備するゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、ユーザの操作を受け付ける受付部と、前記ユーザの操作に基づいてゲームのキャラクタに動作を実行させる動作実行部と、して機能させ、前記動作実行部は、他のユーザの操作に基づいて前記ゲームの他のキャラクタによる伝達動作が実行される場合に、前記ユーザの操作に基づいて前記キャラクタに前記伝達動作に対応する応答動作を実行させる、ことを特徴とする。
【0087】
この態様によれば、キャラクタを操作するユーザが、キャラクタの応答動作を利用して、他のユーザに対する応答を行うため、例えば文章により応答を行う場合と比較して、応答を行うための負荷を軽減することが可能となる。
また、この態様によれば、動作実行部は、伝達動作に対応する応答動作をキャラクタに実行させる。このため、ユーザがキャラクタを自由に操作してキャラクタを動作させることで他のユーザに応答する場合と比較して、応答を行うための負荷を軽減することが可能となる。また、ユーザがキャラクタを自由に操作してキャラクタを動作させることで他のユーザに応答する場合と比較して、他のユーザへの応答としてより相応しい動作をキャラクタに実行させることが可能となる。
【0088】
なお、上記態様において、「他のユーザの操作」とは、例えば、ユーザの操作するゲーム装置と同一のゲーム装置を他のユーザが操作することであってもよいし、または、ユーザの操作するゲーム装置とは異なるゲーム装置を他のユーザが操作することであってもよい。
「伝達動作」とは、ゲームにおいて、キャラクタまたは他のキャラクタにより実行される任意の動作であればよい。例えば、「伝達動作」は、ゲームの進行に影響を与えない動作であってもよい。ここで、「ゲームの進行に影響を与えない動作」とは、例えば、キャラクタによるゲームの継続可能性に影響を与えない動作であってもよいし、または、キャラクタの生存可能性またはキャラクタの攻撃力等のキャラクタの状態に影響を与えない動作であってもよい。なお、「伝達動作」は、キャラクタによる伝達動作を介してユーザが意思表示を行うことのできる動作であってもよいし、キャラクタによる伝達動作を介してユーザが他のユーザに対して意思を伝達できる動作であってもよい。
「応答動作」は、ゲームの進行に影響を与えない動作であってもよい。また、「応答動作」は、伝達動作が開始された後に開始される動作であってもよいし、伝達動作と同時に開始される動作であってもよい。また、「応答動作」は、伝達動作が行われた場合に、当該伝達動作に対する応答として行われる動作であってもよい。
【0089】
[付記2]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記動作実行部は、前記ゲームに係る仮想空間において、前記キャラクタと前記他のキャラクタとが所定の配置関係を有する場合に、前記キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタと他のキャラクタとの配置関係が、キャラクタの応答動作を用いて他のユーザに応答することに関して適切な配置関係ではない場合に、キャラクタによる応答動作の実行を制限することができるため、ユーザに不必要な操作を行わせることを抑制することが可能となる。
【0090】
なお、上記態様において、「仮想空間」とは、水平方向の広がりと高さ方向との広がりとを有する3次元空間であってもよいし、水平方向の広がりのみを有する2次元空間であってもよい。「配置関係」とは、仮想空間におけるキャラクタの配置と、他のキャラクタの配置との関係である。ここで、「キャラクタの配置」とは、例えば、仮想空間におけるキャラクタの位置、仮想空間におけるキャラクタの向き、並びに、仮想空間においてキャラクタに対応して設けられた当該キャラクタの基準エリアの位置及び形状、の一部または全部を含む概念であってもよい。「キャラクタの位置」とは、例えば、仮想空間が3次元空間である場合、仮想空間の水平方向におけるキャラクタの位置、及び、仮想空間の高さ方向におけるキャラクタの位置、の少なくとも一方を含む概念であってもよい。「キャラクタの向き」とは、例えば、仮想空間においてキャラクタが向いている方向である。「キャラクタの基準エリア」は、例えば、キャラクタが伝達動作を実行した場合に、当該キャラクタを含む位置に設けられてもよい。また、「キャラクタの基準エリア」は、例えば、所定の形状を有するものであってもよい。この場合、キャラクタの基準エリアは、円形、四角形、または、楕円形等の2次元の形状を有していもよいし、球形、多角形、または、楕円体形等の3次元の形状を有していてもよい。また、「キャラクタの基準エリア」は、例えば、キャラクタが伝達動作を実行した場合に、当該キャラクタにより実行された伝達動作に基づいて定められる形状を有していてもよい。また、「キャラクタの基準エリア」は、例えば、キャラクタが伝達動作を実行した場合に、当該キャラクタの向きに基づいて定められる形状を有していてもよい。
「所定の配置関係」とは、例えば、仮想空間においてキャラクタと他のキャラクタとの間の距離が基準距離以下であるという関係であってもよい。ここで、「仮想空間における距離」とは、仮想空間が水平方向の広がりと高さ方向との広がりとを有する3次元空間である場合、当該3次元空間上の距離であってもよいし、水平方向の広がりを表す2次元空間上の距離であってもよい。また、「所定の配置関係」とは、例えば、キャラクタの向いている方向と、他のキャラクタの向いている方向とのなす角度が基準角度以下であるという関係(例えば、キャラクタと他のキャラクタとが向かい合っている関係)であってもよい。また、「所定の配置関係」とは、例えば、キャラクタの向いている方向とキャラクタ及び他のキャラクタを結ぶ線分とのなす角度、または、他のキャラクタの向いている方向と他のキャラクタ及びキャラクタを結ぶ線分とのなす角度が基準角度以下であるという関係であってもよい。また、「所定の配置関係」とは、例えば、キャラクタの位置が、伝達動作を実行した他のキャラクタの基準エリアに含まれる、という関係であってもよい。なお、「基準距離」や「基準角度」は、伝達動作の種類に応じて定められてもよいし、予め定められた値でもよい。
【0091】
[付記3]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記2に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記プロセッサを、前記仮想空間における前記キャラクタの位置と、前記仮想空間において前記他のキャラクタに対応して設けられた基準エリアの位置及び形状の少なくとも一方とに基づいて、前記キャラクタと前記他のキャラクタとが前記所定の配置関係を有するか否かを判定する判定部として更に機能させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタと他のキャラクタとの配置関係が、キャラクタの応答動作を用いて他のユーザに応答することに関して適切な配置関係であるか否かを判定するため、ユーザに不必要な操作を行わせることを抑制することが可能となる。
【0092】
[付記4]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記2に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記動作実行部は、前記ゲームに係る仮想空間において、前記キャラクタと前記他のキャラクタとの距離が基準距離以下である場合に、前記キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタと他のキャラクタとの距離が、キャラクタの応答動作を用いて他のユーザに応答することに関して適切な距離ではない場合に、キャラクタによる応答動作の実行を制限することができるため、ユーザに不必要な操作を行わせることを抑制することが可能となる。
【0093】
[付記5]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至4に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記動作実行部は、前記ゲームにおいて、前記キャラクタと前記他のキャラクタとが所定の協同関係を有する場合に、前記キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタと他のキャラクタとが所定の共同関係を有し、ユーザと他のユーザとが、例えばゲームを進行させるためにコミュニケーションを図る必要がある場合に、キャラクタの応答動作を用いて他のユーザに応答させるため、ユーザに不必要な操作を行わせることを抑制することが可能となる。
【0094】
なお、上記態様において、「所定の協同関係」とは、例えば、キャラクタと他のキャラクタとが、協力してゲームを進行させることが可能な関係であってもよい。「キャラクタと他のキャラクタとが、協力してゲームを進行させることが可能な関係」とは、例えば、複数のキャラクタがチームを組んでゲームを進行させる場合に、キャラクタと他のキャラクタとが同一のチームに属している、という関係であってもよい。
【0095】
[付記6]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至5に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記動作実行部は、前記ユーザの操作に基づいて前記キャラクタに前記伝達動作を実行させることが可能であり、前記伝達動作は、前記ユーザの操作に基づいて、複数の伝達候補動作の中から指定された動作であり、前記複数の伝達候補動作は、複数の実行可能動作の中から、前記ユーザにより選択された動作である、ことを特徴とする。
この態様によれば、伝達動作が複数の伝達候補動作の中から指定された動作であるため、伝達動作が予め定められた1種類の動作である場合と比較して、ユーザ間におけるより正確な意思の伝達が可能となる。また、この態様によれば、伝達候補動作が複数の実行可能動作の中から選択された動作であるため、伝達候補動作が予め定められた動作である場合と比較して、ユーザによるより自由な意思の表示が可能となる。
【0096】
[付記7]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記6に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記ゲーム装置は、前記複数の実行可能動作を表す動作情報と、前記複数の実行可能動作の各々について、前記ユーザが前記伝達動作として指定可能か否かを示す指定可否情報と、を記憶する記憶部を備える、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタは、ゲーム装置に記憶された動作情報に基づいて伝達動作を実行するため、例えば、ゲーム装置の外部の装置に動作情報が記憶されている場合と比較して、キャラクタが伝達動作を実行する場合における、ゲーム装置の処理負荷及び通信負荷等を低減することが可能となる。
【0097】
[付記8]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記6または7に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記動作実行部は、前記応答動作が前記複数の伝達候補動作に含まれない場合であっても、前記キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、ことを特徴とする。
この態様によれば、応答動作が伝達候補動作に限定される場合と比較して、他のユーザへの応答としてより相応しい応答動作をキャラクタに実行させることが可能となる。
【0098】
[付記9]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至8に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記応答動作は、前記ユーザの操作に基づいて、複数の応答候補動作の中から指定された動作であり、前記複数の応答候補動作の各々は、前記伝達動作に対応する動作である、ことを特徴とする。
この態様によれば、応答動作が複数の応答候補動作の中から指定された動作であるため、応答動作が予め定められた1種類の動作である場合と比較して、ユーザによるより自由な意思の表示が可能となる。
【0099】
[付記10]
本発明の他の態様に係るゲーム装置のプログラムは、付記1乃至9に記載のゲーム装置のプログラムであって、前記他のキャラクタは、前記キャラクタによる前記応答動作の開始に応じたタイミングで、前記伝達動作を開始する、ことを特徴とする。
この態様によれば、伝達動作と応答動作との同期を図ることができるため、ユーザ及び他のユーザ間で円滑なコミニュケーションを図ることが可能となる。
【0100】
[付記11]
本発明の一態様に係るゲーム装置は、ユーザの操作を受け付ける受付部と、前記ユーザの操作に基づいてゲームのキャラクタに動作を実行させる動作実行部と、を備え、前記動作実行部は、他のユーザの操作に基づいて前記ゲームの他のキャラクタによる伝達動作が実行される場合に、前記ユーザの操作に基づいて前記キャラクタに前記伝達動作に対応する応答動作を実行させる、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャラクタを操作するユーザが、例えば文章により他のユーザに応答する場合と比較して、応答を行うための負荷を軽減することが可能となる。また、この態様によれば、ユーザがキャラクタを自由に操作することで他のユーザに応答する場合と比較して、応答を行うための負荷を軽減することが可能となる。また、この態様によれば、ユーザがキャラクタを自由に操作することで他のユーザに応答する場合と比較して、他のユーザへの応答としてより相応しい動作をキャラクタに実行させることが可能となる。
【0101】
[付記12]
本発明の一態様に係るゲームシステムは、第1ゲーム装置と、前記第1ゲーム装置と通信可能な第2ゲーム装置と、を備えるゲームシステムであって、前記第1ゲーム装置は、第1ユーザの操作を受け付ける第1受付部と、前記第1ユーザの操作に基づいてゲームの第1キャラクタに伝達動作を実行させる第1動作実行部と、を備え、前記第2ゲーム装置は、第2ユーザの操作を受け付ける第2受付部と、前記第1キャラクタが前記伝達動作を実行する場合に、前記第2ユーザの操作に基づいて前記ゲームの第2キャラクタに前記伝達動作に対応する応答動作を実行させる第2動作実行部と、を備える、ことを特徴とする。
この態様によれば、第1ユーザと第2ユーザとが、第1キャラクタの伝達動作と第2キャラクタの応答動作とを用いてコミニュケーションを図るため、例えば文章によりコミニュケーションを図る場合と比較して、コミニュケーションのための負荷を軽減することが可能となる。また、この態様によれば、第2ユーザは、伝達動作に対応する応答動作を第2キャラクタに実行させることで、第1ユーザに応答するため、第2ユーザが第2キャラクタを自由に操作することで第1ユーザに応答する場合と比較して、応答を行うための負荷を軽減することが可能となる。また、この態様によれば、第2ユーザが第2キャラクタを自由に操作することで第1ユーザに応答する場合と比較して、第1ユーザへの応答としてより相応しい動作を第2キャラクタに実行させることが可能となる。
【符号の説明】
【0102】
1…ゲームシステム、10…ゲーム装置、30…表示装置、110…制御部、111…ゲーム制御部、112…操作受付部、113…動作実行部、114…情報取得部、120…応答判定部、121…基準エリア設定部、122…配置条件判定部、130…記憶部、140…通信部、150…操作部、1000…プロセッサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2022-11-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを具備し、外部ゲーム装置と通信可能なゲーム装置のプログラムであって、
前記プロセッサを、
前記ゲーム装置を操作する第1ユーザの操作を受け付ける受付部と、
前記第1ユーザの操作に基づいてゲームの第1キャラクタに動作を実行させる動作実行部と、
して機能させ、
前記動作実行部は、前記外部ゲーム装置を操作する第2ユーザの操作に基づいて前記ゲームの第2キャラクタが伝達動作の準備動作を実行した場合に、前記伝達動作に対応する応答動作を特定し、前記第1ユーザの操作に基づいて前記第1キャラクタに前記応答動作を実行させ、
前記第1キャラクタによる前記応答動作の開始に応じたタイミングで、前記第2キャラクタによる前記伝達動作が開始される、
ことを特徴とする、ゲーム装置のプログラム。
【請求項2】
プロセッサを具備するゲーム装置のプログラムであって、
前記プロセッサを、
前記ゲーム装置を操作する第1ユーザの操作および前記ゲーム装置を操作する第2ユーザの操作を受け付ける受付部と、
前記第1ユーザの操作に基づいてゲームの第1キャラクタに動作を実行させ、前記第2ユーザの操作に基づいて前記ゲームの第2キャラクタに動作を実行させる動作実行部と、
して機能させ、
前記動作実行部は、前記ゲーム装置を操作する前記第2ユーザの操作に基づいて前記ゲームの前記第2キャラクタが伝達動作の準備動作を実行した場合に、前記伝達動作に対応する応答動作を特定し、前記第1ユーザの操作に基づいて前記第1キャラクタに前記応答動作を実行させ、前記第1キャラクタによる前記応答動作の開始に応じたタイミングで、前記第2キャラクタに前記伝達動作を開始させる、
ことを特徴とする、ゲーム装置のプログラム。
【請求項3】
前記動作実行部は、
前記ゲームに係る仮想空間において、
前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとが所定の配置関係を有する場合に、
前記第1キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、
ことを特徴とする、請求項1または2に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項4】
前記プロセッサを、
前記仮想空間における前記第1キャラクタの位置と、前記仮想空間において前記第2キャラクタに対応して設けられた基準エリアの位置及び形状の少なくとも一方とに基づいて、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとが前記所定の配置関係を有するか否かを判定する判定部として更に機能させる、
ことを特徴とする、請求項3に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項5】
前記動作実行部は、
前記ゲームに係る仮想空間において、
前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとの距離が基準距離以下である場合に、
前記第1キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、
ことを特徴とする、請求項3に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項6】
前記動作実行部は、
前記ゲームにおいて、
前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとが所定の協同関係を有する場合に、
前記第1キャラクタに前記応答動作を実行させることが可能である、
ことを特徴とする、請求項1乃至5のうち何れか1項に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項7】
前記動作実行部は、前記第1ユーザの操作に基づいて前記第1キャラクタに伝達動作を実行させることが可能であり、
前記伝達動作は、前記第1ユーザが前記第2ユーザに対して意思表示をするための、前記第1キャラクタの動作であって、前記第1ユーザの操作に基づいて、複数の伝達候補動作の中から指定された動作であり、
前記複数の伝達候補動作は、複数の実行可能動作の中から、前記第1ユーザにより予め選択された動作を含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項8】
前記ゲーム装置は、
前記複数の実行可能動作を表す動作情報と、
前記複数の実行可能動作の各々について、前記第1ユーザが前記伝達動作として指定可能か否かを示す指定可否情報と、
を記憶する記憶部を備える、
ことを特徴とする、請求項7に記載のゲーム装置のプログラム。
【請求項9】
ゲーム装置であって、
前記ゲーム装置を操作する第1ユーザの操作および前記ゲーム装置を操作する第2ユーザの操作を受け付ける受付部と、
前記第1ユーザの操作に基づいてゲームの第1キャラクタに動作を実行させ、前記第2ユーザの操作に基づいて前記ゲームの第2キャラクタに動作を実行させる動作実行部と、
を備え、
前記動作実行部は、前記第2ユーザの操作に基づいて前記ゲームの前記第2キャラクタが伝達動作の準備動作を実行した場合に、前記伝達動作に対応する応答動作を特定し、前記第1ユーザの操作に基づいて前記第1キャラクタに前記応答動作を実行させ、前記第1キャラクタによる前記応答動作の開始に応じたタイミングで、前記第2キャラクタによる前記伝達動作を開始させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
第1ゲーム装置と、前記第1ゲーム装置と通信可能な第2ゲーム装置と、を備えるゲームシステムであって、
前記第1ゲーム装置は、
第1ユーザの操作を受け付ける第1受付部と、
前記第1ユーザの操作に基づいてゲームの第1キャラクタに伝達動作を実行させる第1動作実行部と、
を備え、
前記第2ゲーム装置は、
第2ユーザの操作を受け付ける第2受付部と、
前記第1キャラクタが前記伝達動作の準備動作を実行した場合に、前記伝達動作に対応する応答動作を特定し、前記第2ユーザの操作に基づいて前記ゲームの第2キャラクタに前記応答動作を実行させる第2動作実行部と、
を備え、
前記第1動作実行部は、前記第2キャラクタによる前記応答動作の開始に応じたタイミングで、前記第1キャラクタに前記伝達動作を開始させる、
ことを特徴とするゲームシステム。