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特開2022-176445溶接教育スシテム、及び溶接教育コンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176445
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】溶接教育スシテム、及び溶接教育コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   B23K 9/10 20060101AFI20221122BHJP
   B23K 9/095 20060101ALI20221122BHJP
   B23K 31/00 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
B23K9/10 Z
B23K9/095 515Z
B23K31/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021082887
(22)【出願日】2021-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】511280250
【氏名又は名称】デジタルソリューション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146020
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 善光
(74)【代理人】
【識別番号】100062328
【弁理士】
【氏名又は名称】古田 剛啓
(72)【発明者】
【氏名】上田 寛治
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 公太
(72)【発明者】
【氏名】浜広 直樹
(72)【発明者】
【氏名】山根 正登
【テーマコード(参考)】
4E082
【Fターム(参考)】
4E082AA02
4E082AA03
4E082AA04
4E082AA08
4E082EC13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】アーク溶接の実行中の溶接電流値を指導者と訓練者が確認でき、指導者による訓練者への助言を行いスキル習得の早期化を図ることができる溶接教育スシテム等を提供する。
【解決手段】溶接電流を測定する溶接電流測定手段5と、溶接電流測定手段5と有線で接続した、測定アプリケーションをインストールした測定側情報端末2と、画像表示アプリケーションをインストールした、指導者の情報端末3と、画像表示アプリケーションをインストールした、訓練者の情報端末4と、を備え、訓練するアーク溶接に適する設定溶接電流値と実測溶接電流平均値と差を表す所定の画像データに変換させたことにより共通認識でかつ溶接電流の見えないものの見える化実現で指導者は助言しやすくなり訓練者はスキル向上が目で見えるので早期にアーク溶接スキルのコツを習得することができる溶接教育システム1。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アーク溶接のスキルを習得したい訓練者と、該訓練者を指導する指導者との間で、通信ネットワークを介したリアルタイム指導を可能とする溶接教育システムであって、
溶接電流を測定する溶接電流測定手段と、
前記溶接電流測定手段と有線で接続した、測定アプリケーションをインストールした測定側情報端末と、
画像表示アプリケーションをインストールした、指導者の情報端末と、
ウェアラブルデバイスと接続し、画像表示アプリケーションをインストールした、訓練者の情報端末と、を備え、
前記測定側情報端末、前記指導者の情報端末及び前記訓練者の情報端末は、無線通信ネットワークを介して接続されており、
前記測定側情報端末の制御部が、前記測定アプリケーションにより、前記溶接電流測定手段に溶接電流の瞬時値を所定の時間間隔ごとに連続して測定させ、その測定した実測溶接電流値を所定の時間間隔ごとに平均した実測溶接電流平均値を記憶部に記憶させ、
前記指導者の情報端末の制御部が、前記画像表示アプリケーションにより、前記測定側情報端末に記憶されている実測溶接電流平均値を所定の時間間隔ごとに連続して受信させ、受信した実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に前記情報端末の、又は、ウェアラブルデバイスを接続した場合はウェアラブルデバイスの表示画面に表示させ、
前記訓練者の情報端末の制御部が、前記画像表示アプリケーションにより、前記測定側情報端末から前記記憶部に記憶されている実測溶接電流平均値を所定の時間間隔ごとに連続して受信させ、受信した実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に前記ウェアラブルデバイスの表示画面に表示させることを特徴とする溶接教育シムテム。
【請求項2】
前記測定側情報端末の前記記憶部に記憶した実測溶接電流値又は実測溶接電流平均値を、前記測定側情報端末の電源オフで消去、前記測定側情報端末の電源オフで消去せず前記記憶部に記憶、又は、前記測定側情報端末の前記記憶部に記憶後に別設の記憶サーバーに送信して前記記憶サーバーの記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の溶接教育システム。
【請求項3】
アーク溶接のスキルを習得したい訓練者と、該訓練者を指導する指導者との間で、通信ネットワークを介したリアルタイム指導を可能とする溶接教育コンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、溶接電流を測定する溶接電流測定手段と有線で接続した測定側情報端末の記憶部に記憶される測定アプリケーションプログラム、指導者と訓練者のそれぞれの情報端末の記憶部にそれぞれ記憶される画像表示アプリケーションプログラムからなり、
前記測定側情報端末にインストールされる前記測定アプリケーションプログラムは、前記測定アプリケーションの制御部であるコンピュータに、溶接電流測定手段に溶接電流の瞬時値を所定の時間間隔ごとに連続して測定させ、その測定した実測溶接電流値を所定の時間間隔ごとに平均した実測溶接電流平均値を記憶部に記憶させ、
前記指導者及び前記訓練者のそれぞれの情報端末にインストールされる前記画像表示アプリケーションプログラムは、前記指導者又は前記訓練者の情報端末の制御部であるコンピュータに、前記測定側情報端末に記憶されている実測溶接電流平均値を所定の時間間隔ごとに連続して受信させ、受信した実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に、訓練者の場合にはウェアラブルデバイスの画面に、又は、指導者の場合には情報端末又はウェアラブルデバイスの画面に表示させることを特徴とする溶接教育コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アーク溶接のスキル習得を目指す訓練者の溶接作業を、訓練者と指導者が溶接作業中の評価をリアルタイムで共有化して把握することができ、リアルタイムで指導することができる溶接教育システム、及び溶接教育システムに使用される溶接教育コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、溶接電流を測定する測定側情報端末と、溶接電圧を測定する溶接電圧測定器と、前記測定側情報端末の測定した溶接電流値及び前記溶接電圧測定器の測定した溶接電圧値を送信する送信機と、前記送信機から送信された溶接電流値及び溶接電圧値を受信する受信機と、前記受信機の受信した溶接電流値及び溶接電圧値を表示する透過液晶ディスプレイを備える溶接条件監視装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、溶接電源と、ヘッドアップディスプレイ(HUD)と、前記HUDに動作可能に接続された制御及び通信回路とを有するコンピュータ化されたアイウェアデバイスと、を含み、前記コンピュータ化されたアイウェアデバイスは、保護溶接用ヘルメットも着用しながら、眼鏡をかけるようにユーザによって装着されるように構成され、かつ、前記溶接電源と無線通信するように構成される、アーク溶接システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-37538号公報
【特許文献2】特表2016-525945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の発明は、溶接電流値によって溶接遮光面に取り付けた遮光板の透過率を変化させようとする技術であり、アーク溶接の火花が発生する部分を視認しやすくすることを目的としており、予め設定した設定溶接電流値と実測溶接電流との差をリアルタイムで表示する技術ではなく、特許文献1の発明をアーク溶接作業訓練に当てはめると、溶接後の品質評価から改善すべき課題を見つけて次の溶接作業訓練をすることになるので、アーク溶接のスキル習得ができるまで日数がかかるという問題があった。
【0006】
特許文献2の発明は、アイウェアデバイスに溶接電源と無線通信された情報を表示する技術であり、溶接電源に係る種々のデータは実測値のみを表示することを目的にしており、予め設定した設定溶接電流値と実測溶接電流との差をリアルタイムで表示する技術ではなく、特許文献2の発明をアーク溶接作業訓練に当てはめると、溶接後の品質評価から改善すべき課題を見つけて次の溶接作業訓練をすることになるので、アーク溶接のスキル習得ができるまで日数がかかるという問題があった。
【0007】
本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、アーク溶接作業中の実測溶接電流平均値と予め設定された設定溶接電流値とを図表でリアルタイムに容易に比較ができ、かつその比較を指導者と訓練者が共有化できる溶接教育スシテム、及び溶接教育コンピュータプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の溶接教育シムテムは、アーク溶接のスキルを習得したい訓練者と、該訓練者を指導する指導者との間で、通信ネットワークを介したリアルタイム指導を可能とする溶接教育システムであって、溶接電流を測定する溶接電流測定手段と、前記溶接電流測定手段と有線で接続した、測定アプリケーションをインストールした測定側情報端末と、画像表示アプリケーションをインストールした、指導者の情報端末と、ウェアラブルデバイスと接続し、画像表示アプリケーションをインストールした、訓練者の情報端末と、を備え、前記測定側情報端末、前記指導者の情報端末及び前記訓練者の情報端末は、無線通信ネットワークを介して接続されており、前記測定側情報端末の制御部が、前記測定アプリケーションにより、前記溶接電流測定手段に溶接電流の瞬時値を所定の時間間隔ごとに連続して測定させ、その測定した実測溶接電流値を所定の時間間隔ごとに平均した実測溶接電流平均値を記憶部に記憶させ、前記指導者の情報端末の制御部が、前記画像表示アプリケーションにより、前記測定側情報端末に記憶されている実測溶接電流平均値を所定の時間間隔ごとに連続して受信させ、受信した実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に前記情報端末の、又は、ウェアラブルデバイスを接続した場合はウェアラブルデバイスの表示画面に表示させ、前記訓練者の情報端末の制御部が、前記画像表示アプリケーションにより、前記測定側情報端末から前記記憶部に記憶されている実測溶接電流平均値を所定の時間間隔ごとに連続して受信させ、受信した実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に前記ウェアラブルデバイスの表示画面に表示させることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の溶接教育シムテムは、請求項1において、前記測定側情報端末の前記記憶部に記憶した実測溶接電流値又は実測溶接電流平均値を、前記測定側情報端末の電源オフで消去、前記測定側情報端末の電源オフで消去せず前記記憶部に記憶、又は、前記測定側情報端末の前記記憶部に記憶後に別設の記憶サーバーに送信して前記記憶サーバーの記憶部に記憶させることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の溶接教育コンピュータプログラムは、アーク溶接のスキルを習得したい訓練者と、該訓練者を指導する指導者との間で、通信ネットワークを介したリアルタイム指導を可能とする溶接教育コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、溶接電流を測定する溶接電流測定手段と有線で接続した測定側情報端末の記憶部に記憶される測定アプリケーションプログラム、指導者と訓練者のそれぞれの情報端末の記憶部にそれぞれ記憶される画像表示アプリケーションプログラムからなり、前記測定側情報端末にインストールされる前記測定アプリケーションプログラムは、前記測定アプリケーションの制御部であるコンピュータに、溶接電流測定手段に溶接電流の瞬時値を所定の時間間隔ごとに連続して測定させ、その測定した実測溶接電流値を所定の時間間隔ごとに平均した実測溶接電流平均値を記憶部に記憶させ、前記指導者及び前記訓練者のそれぞれの情報端末にインストールされる前記画像表示アプリケーションプログラムは、前記指導者又は前記訓練者の情報端末の制御部であるコンピュータに、前記測定側情報端末に記憶されている実測溶接電流平均値を所定の時間間隔ごとに連続して受信させ、受信した実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に、訓練者の場合にはウェアラブルデバイスの画面に、又は、指導者の場合には情報端末又はウェアラブルデバイスの画面に表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1~3のいずれかに記載の本発明は、アーク溶接における溶接電流の実測値と、設定された溶接電流値との差を、溶接作業をしながらリアルタイムで画像により目視で容易に視認できるので、指導者の助言を聞きながら、かつアーク溶接の火花の個所を正面に見ながら、設定と実測との差の電流値を横目で見ながら、訓練者が納得して溶接棒の高さ・速度・傾きを修正することができ、修正後の成果も溶接作業しながらリアルタイムで確認できるので、訓練者のやる気を醸成させ、訓練者はアーク溶接技能の早期習得を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の溶接教育シムテムの構成説明図である。
図2】本発明の、別設の記憶サーバーを設けた場合の溶接教育シムテムの構成説明図である。
図3】本発明の、指導者の表示画面をウェアラブルデバイスにした場合の溶接教育シムテムの構成説明図である。
図4】アーク半自動溶接装置の構成説明図である。
図5】アーク溶接におけるアーク発生状況の説明図である。
図6】ウェアラブルデバイスの表示画面の画像の例を示す図である。
図7】ウェアラブルデバイスの表示画面の画像の例を示す図で、(a)は実測溶接電流平均値が設定溶接電流値と一致したときの表示例であり、(b)は実測溶接電流平均値が設定溶接電流値未満のときの表示例であり、(c)は実測溶接電流平均値が設定溶接電流値超のときの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
アーク溶接には、母材11と、溶接棒又は溶接ワイヤ12との間でアーク9を発生させて母材11などを溶融させて一体化させる溶接であり、電極が消耗する消耗式電極の被膜アーク溶接、炭酸ガスアーク溶接又はMIG溶接などがあり、及び、電極は消耗しないで溶接棒や溶加材を溶融させる非消耗式電極のTIG溶接などがある。一般的には母材11を陰極にし溶接棒又は溶接ワイヤ12側を陽極にするが、溶け込み深さ等から母材11を陽極にし溶接棒又は溶接ワイヤ12側を陰極にする場合もある。いずれも場合も、溶接品質へ影響を及ぼす溶接条件には、溶接電流、アーク電圧及び溶接速度があるが、母材11等を溶融させるのに最も関与するのは、母材11と、溶接棒又は溶接ワイヤ121との間に流れる電流によって生じる強い光のアーク9の高熱によって母材11等を溶融させることから、溶接電流である。
【0014】
前記溶接電流値は、アーク溶接におけるアーク長14が一定ならが安定し、バラついたら不安定になり、前記アーク長14が適正範囲より短くなると溶接電流が適正範囲より高くなってオーバーラップや穴あきという溶接品質不良が生じやすくなり、前記アーク長14が適正範囲より長くなると溶接電流が適正範囲より低くなって溶け込み不良やアンダーカットという溶接品質不良が生じやすくなる。
【0015】
アーク溶接の中で、例えば炭酸ガスアーク半自動溶接は、図4又は図5に示すように、2つの母材11の突き合わせ溶接をする場合に、作業者が、母材11にアースの先端の導電部を接触させて溶接電源内在制御ボックス10のスイッチをオンさせた後に、溶接トーチ71のグリップ72をもってチップ・母材間距離15を少しずつ短くしてアーク9を発生させ、溶接ワイヤ12と前記母材11を溶融させながら、進行方向Hに前記溶接トーチ71を移動させる。このとき、ドラム74に巻かれているワイヤ12は、送給装置73により供給ケーブル75内を貫通させるように移動し、溶接トーチのチップ13から突き出されている。
【0016】
アーク9が強い光を生じるので、作業する者は裸眼でアーク9を目視することができないことから、アーク9を遮光マスクの遮光ガラスを透過させて見るが、周囲が暗い色で強い光とその光の周縁部しか見ることができないので、作業者はアーク9の大きさに影響が大きいアーク長14の長さを正確に把握することは困難である。また、図4に示すように、溶接トーチ71を握った手で、溶接方向Hに向けて移動しながら、安定した前記アーク長14を保持し続けることは、アーク溶接を初めて行う作業者にはとても無理である。
【0017】
また、適する溶接電流は、母材11の材質や板厚、炭酸ガスやアルゴンガス等の不活性ガスの有無、突き合わせ溶接継手や隅肉溶接継手などによって異なる。
【0018】
そこで、アーク溶接を初めて行う作業者が早期に一人前のスキルを得られやすくさせようと、母材11や不活性ガスなどが変わっても適正な溶接電流値と実測電流値の差の見える化を実現させる溶接教育システム1、及び溶接教育システムに使用されるコンピュータプログラムを発明した。
【0019】
本発明である溶接教育シムテム1は、図1図3に示すように、アーク溶接のスキルを習得したい訓練者と、該訓練者を指導する指導者との間で、通信ネットワーク7を介したリアルタイム指導を可能とする溶接教育システム1であって、溶接電流を測定する溶接電流測定手段5と、前記溶接電流測定手段5と有線で接続した、測定アプリケーションをインストールした測定側情報端末2と、画像表示アプリケーションをインストールした、指導者の情報端末3と、ウェアラブルデバイス40と接続し、画像表示アプリケーションをインストールした、訓練者の情報端末4と、を備え、前記測定側情報端末2、前記指導者の情報端末3及び前記訓練者の情報端末4は、無線通信ネットワーク7を介して接続されており、前記測定側情報端末2の制御部22が、前記測定アプリケーションにより、前記溶接電流測定手段2に溶接電流の瞬時値を所定の時間間隔ごとに連続して測定させ、その測定した実測溶接電流値を所定の時間間隔ごとに平均した実測溶接電流平均値を記憶部24に記憶させ、前記指導者の情報端末3の制御部33が、前記画像表示アプリケーションにより、前記測定側情報端末2から前記記憶部24に記憶されている実測溶接電流平均値を所定の時間間隔ごとに連続して受信させ、受信した実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に前記情報端末3の表示画面3a、又は、ウェアラブルデバイス30を接続した場合はウェアラブルデバイス30の表示画面30aに表示させ、前記訓練者の情報端末4の制御部43が、前記画像表示アプリケーションにより、前記測定側情報端末2から前記記憶部24に記憶されている実測溶接電流平均値を所定の時間間隔ごとに連続して受信させ、受信した実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に前記ウェアラブルデバイス40の表示画面40aに表示させる。
【0020】
前記溶接教育シムテム1は、溶接電流測定手段5、測定側情報端末2、指導者の情報端末3、ウェアラブル情報端末40と接続された、訓練者の情報端末4、を備える。溶接電流測定手段5と測定側情報端末2は有線で接続され、前記測定側情報端末2、指導者の情報端末3、訓練者の情報端末4は、無線の通信ネットワーク7を介して接続される。また、指導者の情報端末4にはウェアラブルデバイス40を接続した場合又は接続していない場合があり、画像データが表示されればいずれの場合でもよい。
【0021】
また、前記溶接電流測定手段5は、例えば図4に示すように供給ケーブル75に取り付けるCTセンサ5があり、現場で既に使用されている溶接電流が流れる部位、例えば供給ケーブル75に後付けで追加取付けすることができる。そして、前記溶接電流測定手段5は、測定側情報端末2からの指示により、溶接電流の瞬時値を所定の時間間隔ごとに連続して測定する。
【0022】
前記測定側情報端末2は、被溶接電流測定対象物の溶接電流を測定する溶接電流測定手段5であるCTセンサと有線8で接続され、演算処理部21、送受信部23、測定側アプリケーションプログラム及び測定した実測溶接電流平均値を記憶する記憶部24と、例えばバッテリーである電源部25と、全体を制御するコンピュータである制御部22を備えている。
【0023】
前記測定側情報端末2にインストールした測定アプリケーションにより、制御部22が、送受信部23に、前記溶接電流測定手段5に溶接電流の瞬時値を所定の時間間隔ごとに連続して測定させる指示を送信させ、前記溶接電流測定手段5からの所定の時間間隔で測定された溶接電流の瞬時値を受信させ、演算処理部21に、前記受信した溶接電流値のアナログ入力をデジタルの実測溶接電流値に変換させ、その変換した実測溶接電流値を所定の時間間隔ごとに平均して実測溶接電流平均値を算出させ、記憶部24に前記実測溶接電流平均値を記憶させる。
【0024】
そして、前記制御部22は、送受信部23に、指導者の情報端末3及び訓練者の情報端末4から実測溶接電流平均値の送信指示情報なるリクエスト情報を受信させ、その受信後に指導者の情報端末3及び訓練者の情報端末4に前記記憶部24に記憶させた実測溶接電流平均値を送信させる。
【0025】
また、前記制御部22は、前記測定側情報端末2の前記記憶部24に記憶した実測溶接電流平均値を、前記測定側情報端末2の電源オフで前記記憶部24から消去、前記測定側情報端末2の電源オフで消去せず前記記憶部24に記憶、又は、図2に示すように、前記制御部22により、前記記憶部24に記憶した前記溶接実測電流平均値を別設の記憶サーバー6に送信して前記記憶サーバー6の記憶部62に記憶させる。
【0026】
前記測定側情報端末2に設けた記憶部24の記憶容量が小さい場合は、図1又は図3に示すように、前記制御部22は、前記測定側情報端末2の前記記憶部24に記憶した実測溶接電流平均値を、前記測定側情報端末2の電源オフで消去するか、又は、図2に示すように、前記記憶部24に記憶させた実測溶接電流平均値を別設の記憶サーバー6に送信して前記記憶サーバー6の記憶部62に記憶させる。一方、測定側情報端末2に設けた記憶部24の記憶容量が大きい場合は、図1又は図3に示すように、前記制御部22は、電源オフしても前記記憶部24に記憶した実測溶接電流平均値をそのまま記憶したままとする。前記記憶サーバー6の記憶部62又は前記測定側情報端末2の記憶部24に、前記測定側情報端末2の電源オフでも記憶を維持させた場合は、例えば訓練者の訓練成果の経過をあとで確認することができる。
【0027】
記憶部24、記憶部35又は記憶部45としては、記憶可能なものであればよく、例えばハードディスク、メモリまたはSDカードなどがある。
【0028】
指導者の情報端末3は、表示画面3a、表示部31、演算処理部32、送受信部34、画像表示アプリケーションプログラムをインストールされ記憶した記憶部35と、例えばバッテリーである電源部36と、前記画像表示アプリケーションプログラムにより全体を制御するコンピュータである制御部33を備えている。また、前記指導者が画像をウェアラブルデバイス30の表示画面30aで見たい場合は、前記情報端末3に前記ウェアラブルデバイス30を有線又は無線で接続させることもできる。また、指導者の情報端末3としては例えばスマートフォン又はタブレットの携帯タイプがある。
【0029】
前記情報端末3にインストールした画像表示アプリケーションプログラムにより、前記制御部33は、指導者が設定溶接電流値を入力すると、前記記憶部35にその入力した設定溶接電流値を記憶させる。そして、前記画像表示アプリケーションプログラムにより、前記制御部33が、送受信部34に、前記測定側情報端末2に対して実測溶接電流平均値のリクエストを所定の時間間隔ごとに連続して送信させて、前記測定側情報端末2から送信された実測溶接電流平均値を受信させて前記記憶部35に記憶させ、演算処理部32に、受信した前記実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、表示部31に、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に表示画面に表示させる。前記表示画面は、前記情報端末3の表示画面3a、又は、ウェアラブルデバイス30を接続した場合はウェアラブルデバイス30の表示画面30aとなる。
【0030】
次に、訓練者の情報端末4は、ウェアラブルデバイス30と有線又は無線で接続され、演算処理部42、送受信部44、画像表示アプリケーションプログラムをインストールされ記憶した記憶部45と、例えばバッテリーである電源部46と、前記画像表示アプリケーションプログラムにより全体を制御するコンピュータである制御部43を備えている。また、訓練者の情報端末4としては例えばスマートフォン又はタブレットがある。
【0031】
訓練者は、正面にアーク溶接の時々刻々変化するアーク発生個所を遮光マスクを通して見ながら、かつ横目で時々刻々変化する溶接電流値を前記ウェアラブルデバイス40の表示画面40aで見る。したがって、前記表示画面に表示される画像は瞬時に訓練者が表示内容を読み取れるものにする必要があり、例えば図6に示すように、画像表示アプリケーションプログラムにより、設定溶接電流値を中心に実測溶接電流平均値がどの位置にあるかを図示する表示画面としている。
【0032】
前記情報端末4にインストールした画像表示アプリケーションプログラムにより、前記制御部43が、訓練者が指導者と打ち合わせた設定溶接電流値を入力すると、前記記憶部45にその入力した設定溶接電流値を記憶させる。そして、前記画像表示アプリケーションプログラムにより、前記制御部43が、送受信部44に、前記測定側情報端末2に対して実測溶接電流平均値のリクエストを所定の時間間隔ごとに連続して送信させて、前記測定側情報端末2から送信された実測溶接電流平均値を受信させて前記記憶部45に記憶させ、演算処理部42に、受信した実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、表示部41に、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に表示画面に表示させる。前記表示画面は、接続したウェアラブルデバイス40の表示画面40aとなる。
【0033】
前記ウェアラブルデバイス40としては、図6に示すような眼鏡型ウェアラブルデバイス80、スマートグラスまたは網膜投影型ウェアラブルデバイスなどがある。
【0034】
前記測定側情報端末2、指導者の前記情報端末3、訓練者の前記情報端末4は、それぞれ無線通信ネットワーク7を介して接続されている。
【0035】
次に、溶接教育シムテム1の動作について説明する。まず、前記測定側情報端末2、指導者の前記情報端末3、訓練者の前記情報端末4のそれぞれの電源をオンにする。
【0036】
前記測定側情報端末2は、記憶部24に記憶された測定アプリケーションによる制御をする制御部22が、被溶接電流測定対象物の溶接電流を測定する溶接電流測定手段5であるCTセンサに、前記記憶部24に記憶させている所定の測定時間間隔、例えば0.001秒ごとに溶接電流の瞬時値を連続して測定させ、前記演算処理部21に前記CTセンサからのアナログ入力値をデジタルの溶接電流値に変換させて、所定の時間間隔ごとに、例えば0.1秒ごとに溶接電流値の平均を算出させて、前記演算処理部21が演算したデータである実測溶接電流平均値を前記記憶部24に記憶させる。
【0037】
指導者が、これから行うアーク溶接の母材11の材質や厚さ、不活性ガスの種類、溶け込み量の程度等から、溶接品質が良好になる最適な溶接電流を設定し、訓練者に打ち合わせ時に伝える。そして、指導者は、前記設定溶接電流値を指導者の情報端末3の操作部(図示なし)で入力する。すると、指導者の情報端末3の制御部33が、画像表示アプリケーションにより、記憶部35に前記設定溶接電流値を記憶させる。
【0038】
訓練者は前記設定溶接電流値を前記情報端末4の操作部(図示なし)で入力する。すると、訓練者の前記情報端末4の制御部43が、前記画像表示アプリケーションにより、前記記憶部45に前記設定溶接電流値を記憶させる。
【0039】
次に、訓練者によりアーク溶接の訓練が開始される。アーク溶接の開始は、図4に示すように、溶接電源内在制御ボックス10のスイッチをオンさせることにより、訓練者がグリップ72を握って溶接トーチ71を、母材11に近づけてチップ13から突き出ている溶接ワイヤ12の先端との間でアーク9を発生させる。そして、図4に示すように、方向Hに向けて溶接トーチ71を移動させていく。このとき、前記グリップ72にあるスイッチを握ると送給装置73が作動し、ドラム74に巻かれた溶接ワイヤ12が絶え間なく送り出されてくる。
【0040】
よって、図5に示すように、溶接電流値に影響を与えるアーク長14は、アーク9の高熱により溶接ワイヤ12が溶融されて短くなり前記アーク長14は長くなるが、一方供給装置73で送り出された溶接ワイヤ12は絶え間なく突き出てくるので前記アーク長14は短くなる。しかも、前記溶接トーチ71は訓練者が手で掴んで移動させるため姿勢が安定しないと、母材11と溶接トーチ71のチップ13との間隔は不安定になりアーク長14が短くなったり長くなったりする。これらのアーク長14が短くなったり長くなったりして不安定になると溶接電流も不安定になり、アーク9が不安定になって溶接品質がばらつき、アンダーカットやオーバーラップ等の溶接品質不良が発生することになる。
【0041】
そこで、指導者の前記情報端末3及び訓練者の前記情報端末4は、それぞれの制御部33又は制御部43により、送受信部34、44に、前記測定側情報端末2に対して実測溶接電流平均値のリクエストの送信を所定の時間間隔、例えば0.2秒ごとに行なわせる。そして、前記測定側情報端末2の制御部22は、送受信部23が受信した指導者の前記情報端末3及び訓練者の前記情報端末4からのリクエスト情報を受けて、前記送受信部23に、前記記憶部24に記憶されている実測溶接電流平均値を指導者の前記情報端末3及び訓練者の前記情報端末4の送受信部34、44に送信させる。
【0042】
指導者の前記情報端末3の制御部33は、送受信部34に実測溶接電流平均値の情報を受信させて、前記記憶部35に記憶させ、前記演算処理部32に前記記憶部35に記憶させている設定溶接電流値と実測溶接電流平均値との差を、予め定めた所定の画像データに変換させ、表示部31に変換させた画像データを表示画面に表示させる。前記表示画面は、前記情報端末3にウェアラブルデバイス30を接続していない場合は前記情報端末3の表示画面3aとなり、又は、前記情報端末3にウェアラブルデバイス30を接続している場合は前記ウェアラブルデバイス30の表示画面30aとなる。
【0043】
一方、訓練者の前記情報端末4の制御部43は、送受信部44に実測溶接電流平均値の情報を受信させて、前記記憶部45に記憶させ、前記演算処理部42に前記記憶部45に記憶させている設定溶接電流値と実測溶接電流平均値との差を、予め定めた所定の画像データに変換させ、表示部41に変換させた画像データを、前記情報端末4に接続しているウェアラブルデバイス40の表示画面40aに表示させる。
【0044】
前記画像データとしては、設定溶接電流値と取得した実測溶接電流平均値との差を瞬間的にわかるようにする画像データであればいずれの画像データでもよく、例えば図6に示すように複数の縦長のマークを横方向に列設した画像データがある。前記設定溶接電流値及び前記実測溶接電流平均値と、複数の縦長のマークとの関係は、例えば、設定溶接電流値を決め、前記設定溶接電流値の前後を表示しようとする実績溶接電流平均値の最小値と最大値を決めて、その最小値と最大値との間を縦長のマークの数で等分割する。
【0045】
図6に示すような前記縦長マークの画像データの場合に実測溶接電流平均値を当てはめて説明すると、設定溶接電流値を200Aと設定した場合、その200Aの前後で最小値を155Aとし最大値を245Aとすると、縦長のマーク数が9本あるので最大値と最小値の間の90Aを9本で除算すると前記縦長のマークの間隔は10Aずつとなる。すると、中央の縦長のマーク90は実測溶接電流平均値が195A以上~205A未満となり、左側の縦長マーク群は実測溶接電流平均値が低い場合を示し、例えば左側の縦長のマーク91は実測溶接電流平均値が185A以上~195A未満となり、右側の縦長マーク群は実測溶接電流平均値が高い場合を示し、例えば右側の縦長のマーク95は実測溶接電流平均値が205A以上~215A未満となる。他の縦長のマーク92なども同じように実測溶接電流平均値を割り振っていく。
【0046】
そして、例えば、実測溶接電流平均値が195A以上~205A未満のときは、図7(a)に示すように、真ん中の縦長のマーク90が、色彩が変わったり点灯表示し、実測溶接電流平均値が設定溶接電流値より低い175A以上~185A未満のときは、図7(b)に示すように、小さい縦長のマーク92が、色彩が変わったり点灯表示し、同時に実測溶接電流平均値が低いという注意喚起の矢印型マーク101が点滅表示し、実測溶接電流平均値が設定溶接電流値より高い225A以上~235A未満のときは、図7(c)に示すように、小さい縦長のマーク97が、色彩が変わったり点灯表示し、同時に実測溶接電流平均値が高いという注意喚起の矢印型マーク102が点滅表示するという表示ができる。
【0047】
訓練者は溶接アーク9の方を遮光メガネの付いた遮光マスクを顔の前面に掲げて作業しているので、いかに容易に実測溶接電流平均値が設定溶接電流値と比較してどの位置にあるかを瞬間的に認識できるようにすることは重要な要件である。本発明の溶接教育シムテム1は、文字や数字でなく図で表示することにより溶接作業しながら瞬間的に設定溶接電流値と実測溶接電流平均値の差の大小を認識することができるので、この重要な要件を満足させることができる。
【0048】
表示された画像データを確認した指導者は、訓練者に対して口頭で溶接トーチ71の高さや傾き、溶接速度等の必要な助言を伝え、聞いた訓練者が改善をするという繰り返しを積み重ねることによりアーク溶接のスキルの向上を早めることができる。このときに訓練者は自分で設定溶接電流値通りにアーク溶接作業しているかを知っているので訓練者の助言を受けやすく、自分の手の動きと設定溶接電流値との相関を肌で感じることができるため、改善すればリアルタイムで満足感を得ることができ正しいアーク溶接作業のコツを短期間で習得することができる。
【0049】
次に、溶接教育コンピュータプログラムについて説明する。溶接教育コンピュータプログラムは、アーク溶接のスキルを習得したい訓練者と、該訓練者を指導する指導者との間で、通信ネットワークを介したリアルタイム指導を可能とする溶接教育コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、溶接電流を測定する溶接電流測定手段と有線で接続した測定側情報端末の記憶部に記憶される測定アプリケーションプログラム、指導者と訓練者のそれぞれの情報端末の記憶部にそれぞれ記憶される画像表示アプリケーションプログラムからなり、前記測定側情報端末にインストールされる前記測定アプリケーションプログラムは、前記測定アプリケーションの制御部であるコンピュータに、溶接電流測定手段に溶接電流の瞬時値を所定の時間間隔ごとに連続して測定させ、その測定した実測溶接電流値を所定の時間間隔ごとに平均した実測溶接電流平均値を記憶部に記憶させ、前記指導者及び前記訓練者のそれぞれの情報端末にインストールされる前記画像表示アプリケーションプログラムは、前記指導者又は前記訓練者の情報端末の制御部であるコンピュータに、前記測定側情報端末に記憶されている実測溶接電流平均値を所定の時間間隔ごとに連続して受信させ、受信した実測溶接電流平均値と、予め設定された設定溶接電流値との比較を表す所定の画像データに変換させ、その画像データを所定の時間間隔ごとに更新させながら連続的に、訓練者の場合にはウェアラブルデバイスの画面に、又は、指導者の場合には情報端末又はウェアラブルデバイスの画面に表示させる。
【0050】
前記コンピュータプログラムは、前記測定アプリケーションプログラム及び前記画像表示アプリケーションプログラムからなり、前記測定アプリケーションプログラムによって前記測定側情報端末2のコンピュータである制御部22に情報処理を実行させ、前記画像表示アプリケーションプログラムによって指導者の前記情報端末3のコンピュータである制御部33に情報処理を実行させ、前記画像表示アプリケーションプログラムによって訓練者の前記情報端末4のコンピュータである制御部43に情報処理を実行させている。
【符号の説明】
【0051】
1 溶接教育シムテム
2 測定側情報端末
3 情報端末
4 情報端末
5 溶接電流測定手段
6 記憶サーバー
7 通信ネットワーク
8 有線
9 アーク
10 溶接電源内在制御ボックス
11 母材
12 溶接ワイヤ
13 チップ
14 アーク長
15 チップ・母材間距離
30 ウェアラブルデバイス
30a 表示画面
40 ウェアラブルデバイス
40a 表示画面
70 炭酸ガス半自動溶接機
71 溶接トーチ
72 グリップ
73 送給装置
74 ドラム
75 供給ケーブル
76 アース
77 チップ
80 眼鏡型ウェアラブルデバイス
H 方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7