(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022017651
(43)【公開日】2022-01-26
(54)【発明の名称】背負いベルト付きネット
(51)【国際特許分類】
A45F 3/14 20060101AFI20220119BHJP
【FI】
A45F3/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020120327
(22)【出願日】2020-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】720006021
【氏名又は名称】斎藤 和成
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 和成
【テーマコード(参考)】
2E181
【Fターム(参考)】
2E181BA00
2E181BB01
2E181BC00
2E181BD01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】手提げ鞄やビジネス鞄等の本来背負って使用しない鞄やボールや箱等を、背負うことを可能にする背負いベルト付きネットを提供する。
【解決手段】背負いベルト付きネット11は、ネット部12と、ネット固定部12aと、鞄上部固定ベルト13と、体上部固定ベルト14と、背負いベルト15と、鞄下部固定ベルト16と、体上部固定ベルト接続器具18と、体下部固定ベルト接続器具19と、背負いベルト通し孔20と、鞄下部固定ベルト調節器具21と、体下部固定ベルト17と、鞄下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具22と、から構成されている。鞄やボールや箱等を、前記ネット部12に収納し、前記鞄上部固定ベルト13と前記鞄下部固定ベルト16で鞄やボールや箱等と前記ネット部12を固定し、前記背負いベルト15に腕を通し背負い、前記体上部固定ベルト14と前記体下部固定ベルト17で鞄やボールや箱等と体を固定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収納するためのネット部およびネット固定部と、前記物品と前記ネット部を固定するための前記物品の上部に位置する鞄上部固定ベルトおよび前記物品の下部に位置する鞄下部固定ベルトと、前記鞄下部固定ベルトの長さを調節するための鞄下部固定ベルト調節器具と、
体と前記ネット部を固定するための体上部固定ベルトおよび体上部固定ベルト接続器具と、体下部固定ベルトおよび体下部固定ベルト接続器具と、
前記ネット部を背負うための背負いベルトと、前記背負いベルトを通し、前記背負いベルトの長さを調節するための背負いベルト通し孔と、
前記鞄下部固定ベルトおよび前記背負いベルトの長さの調節および固定するための鞄下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具と、から構成されていることを特徴とする背負いベルト付きネット。
【請求項2】
前記物品を、前記ネット部に収納し、前記鞄上部固定ベルトと前記鞄下部固定ベルトで前記物品と前記ネット部を固定し、前記背負いベルトに腕を通し背負い、前記体上部固定ベルトと前記体下部固定ベルトと、で前記物品と体を固定し、さらに背負うことができることを特徴とする請求項1に記載されている背負いベルト付きネット。
【請求項3】
前記鞄上部固定ベルトと、前記鞄下部固定ベルトと、前記鞄下部固定ベルト調節器具と、鞄下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具により、前記物品の大きさに合わせて前記ネット部と、前記鞄上部固定ベルトさらに前記鞄下部固定ベルトの間に前記物品を収納し固定できることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されている背負いベルト付きネット。
【請求項4】
使用しないときに、前記背負いベルト付きネットを収納することができる収納袋が前記ネット部の上部に付いていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載されている背負いベルト付きネット。
【請求項5】
前記背負いベルトの一部に、前記体上部固定ベルトおよび前記体下部固定ベルトを一時的に固定する保持部を有することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載されている背負いベルト付きネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品、例えば、手提げ鞄やビジネス鞄等の本来背負って使用しない鞄やボールや箱等を、背負うことを可能にする背負いベルト付きネットに関するものである。
また本発明は、鞄やボールや箱等と身体を密着、固定させることで、ランニングやウォーキング等の際に鞄が揺れたり、ずれたりしないため、背負って使用しない鞄やボールや箱等を使用し、ランニングやウォーキング等をする者等に都合の良い背負いベルト付きネットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特開2020ー069037号公報(特許文献1)には、移動時に背負ったまま必要な荷物を取り出し、また収納できるようにするとともに、肩幅の狭い人でも固定せずに楽に背負いながら、滑落を防止することができ、抱っこ紐を併用したときも使いやすいリュックサックと記載されている。
【0003】
また、実用新案登録第3224222号公報(特許文献2)には、ランドセルの左右背負いベルトの肩当部が広がって肩からずれるのを防止し、背負い易くする肩ずれ防止具と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020ー069037号公報
【特許文献2】実用新案登録第3224222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1および前記特許文献2によれば、背負いベルトの肩ずれ防止具により、背負いベルトを固定、調整するものは今まであったが、従来の手提げ鞄やビジネス鞄等の本来背負って使用しない鞄やボールや箱等を背負う際は、リュックサック等の背負うタイプの鞄を使用する以外に、これといった手段がなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る背負いベルト付きネットは、手提げ鞄やビジネス鞄等の本来背負って使用しない鞄やボールや箱等を、収納するネット部と前記ネット部と鞄やボールや箱等を固定するための複数の鞄固定ベルトと、ネット部と体を固定するための複数の体固定ベルトと、背負うための複数の背負いベルトと、複数のベルト調節器具と、から構成されている。
【0007】
前記背負いベルト付きネットは、本来背負って使用しない鞄やボールや箱等を複数の前記鞄固定ベルトを使用し収納できるとともに、鞄やボールや箱等と身体を複数の前記体固定ベルトを使用し密着、固定させることで、ランニングやウォーキング等の際に鞄やボールや箱等が揺れたり、ずれたりしない。
【0008】
前記背負いベルト付きネットは、複数の前記鞄固定ベルトが調節部材を介して鞄やボールや箱等の大きさに合わせて調節できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、手提げ鞄やビジネス鞄等の本来背負って使用しない鞄やボールや箱等を、背負うことを可能にし、鞄やボールや箱等と身体を密着、固定させることで、ランニングやウォーキング等の際に鞄やボールや箱等が揺れたり、ずれたりしない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】背負いベルト付きネットを説明するための平面図である。
【
図2】背負いベルト付きネットを説明するための背面図である。
【
図3】背負いベルト付きネットに大きい鞄を収納した状態を説明するための平面図である。
【
図4】背負いベルト付きネットの背負いベルトに、体上部固定ベルトの先端部と、体下部固定ベルトの先端部を取り付けた状態を説明するための平面図である。
【
図5】背負いベルト付きネットに収納袋を取り付けた状態を説明するための平面図である。
【
図6】背負いベルト付きネットに小さい鞄を収納した状態を説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1および
図3は、背負いベルト付きネット11を説明するための平面図である。
図2は、背負いベルト付きネット11を説明するための背面図である。
図1の斜線部は、マジックテープ(登録商標)の配置の一例を示している。
図1、
図2および
図3に示すように、背負いベルト付きネット11は、鞄固定部と、体固定部と、背負い部と、から構成されている。
さらに、鞄固定部は、ネット部12と、ネット固定部12aと、鞄上部固定ベルト13と、鞄下部固定ベルト16と、鞄下部固定ベルト調節器具21と、から構成されている。
また、体固定部は、体上部固定ベルト14と、体下部固定ベルト17と、体上部固定ベルト接続器具18と、体下部固定ベルト接続器具19と、から構成されている。
また、背負い部は、背負いベルト15と、背負いベルト通し孔20と、鞄下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具22と、から構成されている。
【0012】
以下に、背負いベルト付きネット11としての実際の使い方について説明する。
背負いベルト付きネット11に固定する物品として鞄を例示するが、鞄に限定されるものではなく、例えば本来背負って使用しない鞄やボールや人形または箱等も固定することができる。
鞄10aを、ネット部12の上に重ねて置き、鞄上部固定ベルト13で鞄10aの上部とネット部12を固定し、鞄上部固定ベルト13をマジックテープ(登録商標)で固定する。
次に、鞄下部固定ベルト調節器具21と、鞄下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具22と、で鞄下部固定ベルト16および背負いベルト15の長さ調節および固定し、鞄下部固定ベルト16で鞄10aの下部とネット部12を固定し、鞄下部固定ベルト16をマジックテープ(登録商標)で固定する。
次に、鞄上部固定ベルト13と背負いベルト15の間に腕を通し背負い、背負いベルト15の長さを背負いベルト通し孔20の孔で調節し、背負いベルト15をマジックテープ(登録商標)で固定する。
次に、体上部固定ベルト14を体上部固定ベルト接続器具18で体の前部で接続し、体上部固定ベルト14をマジックテープ(登録商標)で固定し、さらに、体下部固定ベルト17を体下部固定ベルト接続器具19で体の前部で接続し、体下部固定ベルト17をマジックテープ(登録商標)で固定し、背負いベルト付きネット11と体を固定して使用する。
【0013】
(変形例1)
図4は、背負いベルト15に、体上部固定ベルト14の先端部と、体下部固定ベルト17の先端部を取り付けた状態を説明するための平面図である。
背負いベルト15の一部に保持部を有していて、例えばマジックテープ(登録商標)などで、体上部固定ベルト14および体下部固定ベルト17を保持部に容易に取り付けたり取り外すことができる。
実際の使い方は、背負いベルト15の上部に腕を通し、背負いベルト付きネット11を背負った後に、背負いベルト15から体上部固定ベルト14を取り外し、体上部固定ベルト接続器具18を用いて、体の前部で接続し、さらに、背負いベルト15から体下部固定ベルト17を取り外し、体下部固定ベルト接続器具19を用いて、体の前部で接続して使用する。
【0014】
(変形例2)
図5は、ネット部12の上部に、背負いベルト付きネット11を、収納するための収納袋31を、取りつけた状態を説明するための平面図である。
図5では、収納袋31を鎖線で示しており、収納袋31が、ネット部12と背負いベルト15の間に位置している状態を表している。
使用しないときは、背負いベルト付きネット11を収納袋31に入れることができる。
【0015】
(変形例3)
図6は、背負いベルト付きネット11に、前記
図3に示した鞄10aよりも小さい鞄10bまたは箱等を、収納した状態を説明するための平面図である。
小さい鞄10bを、ネット部12(
図5参照)の上に重ねて置き、鞄上部固定ベルト13で小さい鞄10bの上部と前記ネット部12を固定する。
次に鞄下部固定ベルト調節器具21と、鞄下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具22を用いて、鞄下部固定ベルト16の長さを調節し、前記鞄下部固定ベルト16で小さい鞄10bの下部と前記ネット部12を固定する。
また、鞄下部固定ベルト16が長いときは、ネット部12の一部の1ヶ所または2ヶ所以上に通して、鞄10bのサイズに合わせて鞄下部固定ベルト16の長さを調節し固定することができる。
【0016】
鞄上部固定ベルト13、鞄下部固定ベルト16、体上部固定ベルト14、体下部固定ベルト17、背負いベルト15の部材は布素材またはゴム素材。
また、本実施形態では、鞄上部固定ベルト13、鞄下部固定ベルト16、体上部固定ベルト14、体下部固定ベルト17の4本のベルトを用いたが、それぞれのベルトの本数を増やすことも減らすこともできる。
【0017】
ネット部12の部材はゴム素材が好ましいが、布素材またはプラスチック素材でもよい。またネット部12のゴムの本数を増やしても減らしてもよい。
【0018】
鞄上部固定ベルト13、鞄下部固定ベルト16、体上部固定ベルト14、体下部固定ベルト17、背負いベルト15を固定する器具として、マジックテープ(登録商標)を例示するが、これに限定されるものではなく、テープアジャスターでも、テープクリップでもよい。また、ベルト同士を結んでもよい。
【0019】
背負いベルト15の長さを調節する器具の背負いベルト通し孔20は孔を例示するが、これに限定されるものではなく、テープアジャスターでもテープクリップでもよい。また、ベルト同士を結んでもよい。
【0020】
鞄下部固定ベルト16および背負いベルト15の長さ調節および固定する器具である鞄下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具22は、紐でも紐とコードロックでもテープアジャスターでもテープクリップでもよい。また、紐のときは紐同士を結んでもよい。
【0021】
以上、本実施例を詳述したが、本発明は、前記本実施例に限定されるものではなく、特許請求に記載されている事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。また、例えば、本発明のネット部12、ネット固定部12a、鞄上部固定ベルト13、鞄下部固定ベルト16、体上部固定ベルト14、体下部固定ベルト17、背負いベルト15、体上部固定ベルト接続器具18、体下部固定ベルト接続器具19、背負いベルト通し孔20、鞄下部固定ベルト調節器具(物品下部固定ベルト調節器具)21、鞄下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具(物品下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具)22、収納袋31は、公知または周知の素材を使用することができる。
【符号の説明】
【0022】
10a,10b・・・鞄
11・・・背負いベルト付きネット
12・・・ネット部
12a・・・ネット固定部
13・・・鞄上部固定ベルト(物品上部固定ベルト)
14・・・体上部固定ベルト
15・・・背負いベルト
16・・・鞄下部固定ベルト(物品下部固定ベルト)
17・・・体下部固定ベルト
18・・・体上部固定ベルト接続器具
19・・・体下部固定ベルト接続器具
20・・・背負いベルト通し孔
21・・・鞄下部固定ベルト調節器具(物品下部固定ベルト調節器具)
22・・・鞄下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具(物品下部固定ベルト及び背負いベルト長さ調節及び固定器具)
31・・・収納袋