(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176571
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】回転霧化式塗装装置
(51)【国際特許分類】
B05B 5/04 20060101AFI20221122BHJP
【FI】
B05B5/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021083075
(22)【出願日】2021-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】菊地 隆
(72)【発明者】
【氏名】八嶋 治
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 拓実
【テーマコード(参考)】
4F034
【Fターム(参考)】
4F034AA03
4F034BA23
4F034BB02
4F034BB25
4F034BB28
(57)【要約】
【課題】ベルカップから噴霧する塗料の粒子径を安定させることができる回転霧化式塗装装置を提供する。
【解決手段】回転霧化式塗装装置は、回転駆動軸12にベルカップ20が取り付けられている。ベルカップは、側面部22が回転駆動軸に並行に形成されている。側面部の内面31には、側面部の外面32方向に向かって陥凹する第1溝部41、第2溝部42、および第3溝部43が設けられている。第1溝部、第2溝部、および第3溝部には、第1挿通孔45、第2挿通孔46、および第3挿通孔47が設けられている。第1挿通孔、第2挿通孔、および第3挿通孔は、内面と外面とを挿通し、塗料をベルカップの外側に噴出する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗装装置の回転駆動軸にベルカップを取り付けた回転霧化式塗装装置であって、
前記ベルカップは少なくとも一部が前記回転駆動軸に並行な側面部を有し、
前記側面部の内面に、前記側面部の外面の方向に向かって陥凹する溝部を設け、
前記溝部に、前記内面と前記外面とを挿通し、塗料を噴出する挿通孔を設ける、
ことを特徴とする回転霧化式塗装装置。
【請求項2】
前記溝部は、前記内面において環状に設けられ、
前記側面部に、前記溝部を前記回転駆動軸の軸方向に複数並べて配置する、
ことを特徴とする請求項1に記載の回転霧化式塗装装置。
【請求項3】
前記溝部は、前記挿通孔を複数有し、
複数の前記挿通孔は、前記軸方向において隣接する前記挿通孔がちどり配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の回転霧化式塗装装置。
【請求項4】
前記側面部のうち前記回転駆動軸の軸方向の先端領域において、前記内面から前記回転駆動軸に向かって突出する凸部を設け、
前記凸部は、前記内面に環状に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の回転霧化式塗装装置。
【請求項5】
前記側面部の先端領域において、前記内面のうち前記先端領域の内面部位に前記回転駆動軸の軸方向に延びるV字形状の切り込み部を設け、
前記切り込み部は、前記内面部位に環状に複数設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の回転霧化式塗装装置。
【請求項6】
前記側面部の先端領域において、前記回転駆動軸の軸方向の先端に前記回転駆動軸の半径方向に向かうV字形状の他の切り込み部を設け、
前記他の切り込み部は、前記先端に環状に複数設けられている、
ことを特徴とする請求項5に記載の回転霧化式塗装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転霧化式塗装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
回転霧化式塗装装置として、回転駆動軸にベルカップが設けられ、ベルカップが回転駆動軸で回転されることによりベルカップから塗料を外側に噴出(噴霧)するものが知られている。ベルカップは、例えば、周壁(以下、側面部という)がベルカップの回転軸に沿って円筒状に形成され、側面部の内面と外面とに貫通された複数の挿通孔が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この回転霧化式塗装装置によれば、ベルカップが回転駆動軸を中心に回転することにより、側面部の内面まで供給された塗料が複数の挿通孔を通過して側面部の外側(すなわち、ベルカップの外側)に噴出される。このように、複数の挿通孔に塗料を通過させることにより、側面部の外側に噴出する塗料の粒子径が挿通孔の孔径より大きくならないように制限できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の回転霧化式塗装装置は、側面部の内面まで供給された塗料の供給量が少ない場合には、挿通孔を通過する塗料が挿通孔に対して相対的に不足して、塗料の粒子径が挿通孔の孔径より小さいまま噴出されることが考えられる。
加えて、塗料の粒子径が挿通孔の孔径より小さい範囲においては、塗料の供給量に応じて粒子径が変化するため、塗料径を安定させることが難しい。このため、特許文献1の回転霧化式塗装装置では、塗装品質が安定しない課題が考えられる。
【0006】
本発明は、ベルカップから噴霧する塗料の粒子径を安定させることができる回転霧化式塗装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明に係る回転霧化式塗装装置は、塗装装置の回転駆動軸(例えば、実施形態の回転駆動軸12)にベルカップ(例えば、実施形態のベルカップ20,200)を取り付けた回転霧化式塗装装置(例えば、実施形態の回転霧化式塗装装置1、塗装装置1)であって、前記ベルカップは少なくとも一部(例えば、実施形態の側面部22,110,120,130,170,180,190)が前記回転駆動軸に並行な側面部(例えば、実施形態の側面部22,110,120,130,170,180,190,201)を有し、前記側面部の内面(例えば、実施形態の内面31)に、前記側面部の外面(例えば、実施形態の外面32)の方向に向かって陥凹する溝部(例えば、実施形態の第1溝部41、第2溝部42、第3溝部43、溝部203)を設け、前記溝部に、前記内面と前記外面とを挿通し、塗料(例えば、実施形態の塗料5)を噴出する挿通孔(例えば、実施形態の第1挿通孔45,141,151,161、第2挿通孔46,142,152,162、第3挿通孔47,143,153,163、挿通孔206)を設けている。
【0008】
この構成によれば、ベルカップに側面部を設け、側面部の内面に溝部を設けた。溝部は、側面部の外面の方向に向かって陥凹されている。よって、側面部に供給された塗料を溝部に集める(溜める)ことができる。また、溝部に挿通孔を設け、挿通孔を内面と前記外面とに挿通させた。よって、溝部に集められた塗料をベルカップの外側に挿通孔を通して噴出(噴霧)させることができる。
これにより、塗装機から供給される塗料の供給量が少ない場合でも、塗料を溝部に集めることにより、挿通孔から噴出する塗料の噴出量を確保できる。したがって、ベルカップから噴出する塗料の粒子径を安定させることができる。
【0009】
(2)前記溝部は、前記内面において環状に設けられ、前記側面部に、前記溝部を前記回転駆動軸の軸方向に複数並べて配置してもよい。
【0010】
この構成によれば、溝部を内面において環状に設けることにより、溝部を内面の周方向に沿って連続する線状(円弧のライン状)に設けることができる。よって、側面部において溝部を回転駆動軸方向へ複数並べて配置した状態において、塗料の供給口から近い溝部に優先して塗料を集めることができる。
これにより、塗料の供給量が少ない場合には、塗料の供給口側の溝部(1列目)に優先して塗料を集める(溜める)ことができる。よって、塗料の供給量が少ない場合でも、挿通孔から噴出する塗料の噴出量を確保できる。これにより、ベルカップから噴出する塗料の粒子径を安定させて、安定した塗装品質が得られる。
【0011】
また、溝部を側面部において軸方向(前後方向)に複数設けることにより、塗料の供給量に応じて複数の溝部に塗料を集めることができる。
これにより、塗料の供給量が多い場合には、塗料の供給口側の溝部(1列目)から溢れた塗料を、回転するベルカップの遠心力で次の溝部(2列目)に向かって流して溝部に集める(溜める)ことができる。よって、塗料の供給量が多い場合、または塗料の供給量が途中で変化して増加した場合でも、挿通孔以外のベルカップから塗料が漏れ出ることを抑制できる。これにより、ベルカップから噴出する塗料の粒子径を安定させて、安定した塗装品質が得られる。
【0012】
(3)前記溝部は、前記挿通孔を複数有し、複数の前記挿通孔は、前記軸方向において隣接する前記挿通孔がちどり配置されていてもよい。
【0013】
この構成によれば、複数の挿通孔のうち、回転駆動軸の軸方向において隣接する挿通孔同士を、回転駆動軸の軸方向に対して直交する周方向にずらすことによりちどり配置とした。よって、隣接する挿通孔同士の間隔を適正に確保して、隣接する挿通孔から噴出する塗料の粒子同士が干渉(衝突)することを抑制できる。これにより、隣接する挿通孔から噴出する塗料を重ならないように塗布でき、一層安定した塗装品質が得られる。
【0014】
また、隣接する挿通孔をちどり配置することにより、溝部に供給された塗料を複数の挿通孔に集める際に、1つの挿通孔当たりが集める塗料の領域を、隣接する挿通孔が集める塗料の領域に対して重ならないようにできる。これにより、ベルカップに供給された塗料を無駄にすることなく、ベルカップの限られた表面積を有効活用できる。
【0015】
(4)前記側面部のうち前記回転駆動軸の軸方向の先端領域(例えば、実施形態の先端領域52)において、前記内面から前記回転駆動軸に向かって突出する凸部(例えば、実施形態の凸部48)を設け、前記凸部は、前記内面に環状に設けられていてもよい。
【0016】
この構成によれば、側面部(ベルカップ)の先端領域に環状の凸部(ダム部)を設けた。よって、ベルカップへの塗料の供給量が多い場合でも、供給された塗料がベルカップの先端から噴出されることを抑制できる。これにより、ベルカップに供給された塗料を複数の挿通孔のみに通過させて、複数の挿通孔のみから塗料を噴出させることができる。
【0017】
(5)前記側面部(例えば、実施形態の側面部180)の先端領域(例えば、実施形態の先端領域181)において、前記内面のうち前記先端領域の内面部位(例えば、実施形態の内周面182)に前記回転駆動軸の軸方向に延びるV字形状の切り込み部(例えば、実施形態の切り込み部183)を設け、前記切り込み部は、前記内面部位に環状に複数設けられていてもよい。
【0018】
ここで、ベルカップに供給される塗料の供給量が多い場合には、供給された塗料がベルカップの先端から噴出することが考えられる。そこで、側面部の先端領域において、内面部位に切り込み部を環状に設けた。よって、塗料がベルカップの先端から噴出する場合には、切り込み部を塗料が通過する。
また、塗料が通過する切り込み部はV字形状の溝に形成されている。これにより、側面部の先端から噴出する塗料の粒子径を、切り込み部で安定させることができ、安定した塗装品質が得られる。
【0019】
(6)前記側面部の先端領域(例えば、実施形態の先端領域191)において、前記回転駆動軸の軸方向の先端(例えば、実施形態の先端192)に前記回転駆動軸の半径方向に向かうV字形状の他の切り込み部(例えば、実施形態の先端切り込み部193)を設け、前記他の切り込み部は、前記先端に環状に複数設けられていてもよい。
【0020】
この構成によれば、側面部の先端領域において、先端に他の切り込み部を環状に設けた。よって、ベルカップに多くの塗料が供給されることにより、ベルカップの先端部から塗料が噴出する場合に、他の切り込み部を塗料が通過する。
また、塗料が通過する切り込み部はV字形状の溝に形成されている。これにより、側面部の先端から噴出する塗料の粒子径を、切り込み部で安定させることができ、安定した塗装品質が得られる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、塗料を溝部に集めて挿通孔を通して噴出させるようにした。これにより、塗料の供給量が少ない場合でもベルカップから噴霧する塗料の粒子径を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明に係る第1実施形態の回転霧化式塗装装置で車両のボディに塗装する例を説明する斜視図である。
【
図2】第1実施形態の回転霧化式塗装装置に備えたベルカップを示す断面図である。
【
図3】
図2のベルカップに設けられた側面部を軸方向に破断した状態で示す斜視図である。
【
図5】第1実施形態のベルカップの第1溝部に設けられた第1挿通孔を示す展開図である。
【
図6】(a)は、ベルカップの第1溝部に塗料を集めて第1挿通孔から噴出する例を説明する断面図、(b)は、ベルカップの第2溝部に塗料を集めて第2挿通孔から噴出する例を説明する断面図、(c)は、ベルカップの第3溝部に塗料を集めて第3挿通孔から噴出する例を説明する断面図、(d)は、ベルカップの凸部で塗料を止める例を説明する断面図である。
【
図8】(a)は、第1実施形態の変形例1の側面部を示す断面図、(b)は、第1実施形態の変形例2の側面部を示す断面図、(c)は、第1実施形態の変形例3の側面部を示す断面図である。
【
図9】(a)は、第1実施形態の変形例4の第1挿通孔から第3挿通孔を示す展開図、(b)は、第1実施形態の変形例5の第1挿通孔から第3挿通孔を示す展開図、(c)は、第1実施形態の変形例6の第1挿通孔から第3挿通孔を示す展開図である。
【
図10】第1実施形態の変形例7の側面部を示す断面図である。
【
図11】本発明に係る第2実施形態の側面部を示す断面図である。
【
図12】本発明に係る第3実施形態の側面部を示す断面図である。
【
図13】第3実施形態の側面部を先端側からみた正面図である。
【
図14】本発明に係る第4実施形態のベルカップを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて回転霧化式塗装装置を説明する。
<第1実施形態>
図1、
図2に示すように、回転霧化式塗装装置1は、霧状の塗料を被塗装物である車両のボディ2に静電塗装するものである。回転霧化式塗装装置1は、装置本体10と、装置本体10に回転可能に設けられた回転駆動軸12と、回転駆動軸12の先端部に取り付けられたベルカップ(回転霧化頭)20と、を備える。以下、回転霧化式塗装装置1を「塗装装置1」と略記することもある。
【0024】
回転駆動軸12は、例えば、装置本体10にモータにより回転可能に支持されている。ベルカップ20は、例えば、静電塗装のための電圧がかけられた状態において、回転駆動軸12により回転可能に支持されている。ベルカップ20の回転による遠心力でベルカップ20から放射状に噴出(噴霧)された塗料5は、電荷を帯びて車両のボディ2に吸い寄せられるように塗着する。
【0025】
図2から
図4に示すように、ベルカップ20は、ベルカップ本体21と、側面部22と、を有する。ベルカップ本体21は、回転駆動軸12における軸線25の方向(すなわち、矢印A方向)に対して同軸上に配置された状態において回転駆動軸12に設けられている。ベルカップ本体21に閉塞部23が同軸上に収納されている。閉塞部23は、回転駆動軸12に設けられている。閉塞部23の空間24は、塗料に遠心力を与えるための霧化室である。
以下、回転駆動軸12における軸線25の方向を「回転駆動軸12の軸方向」、または単に「軸方向」ということもある。
【0026】
側面部22は、回転駆動軸12の軸線25に対して同軸上に配置された状態においてベルカップ本体21に一体に形成されている。具体的には、側面部22は、ベルカップ本体21の先端部から軸方向において回転駆動軸12から離れる側に向けて延び、軸方向に対して並行な筒状に形成された周壁部である。
側面部22は、筒状に形成されることにより、内面31および外面32が円周状の面に形成されている。また、側面部22は、例えば、溝部41,42,43と、挿通孔45,46,47と、凸部48と、を有する。溝部41,42,43は、例えば、第1溝部41と、第2溝部42と、第3溝部43と、により構成されている。
なお、実施形態においては、溝部として3つの溝部(すなわち、第1溝部41、第2溝部42、および第3溝部43)を例に説明するが、溝部の個数は任意に選択することが可能である。
【0027】
第1溝部41は、側面部22の内面31のうちベルカップ本体21に最も近い第1位置に設けられている。第1溝部41は、内面31の第1位置において、側面部22の外面32の方向に向かって陥凹するように環状に形成されている。よって、第1溝部41は、例えば、内面31の周方向に沿って連続する線状形(円弧のライン状)に設けられている。
【0028】
第2溝部42は、側面部22の内面31のうち第1位置よりベルカップ本体21から離れた第2位置に設けられている。第2溝部42は、内面31の第2位置において、側面部22の外面32の方向に向かって陥凹するように環状に形成されている。よって、第2溝部42は、例えば、第1溝部41と同様に、内面31の周方向に沿って連続する線状形(円弧のライン状)に設けられている。
【0029】
第3溝部43は、側面部22の内面31のうち第2位置よりベルカップ本体21から離れた第3位置に設けられている。第3溝部43は、内面31の第3位置において、側面部22の外面32の方向に向かって陥凹するように環状に形成されている。よって、第3溝部43は、例えば、第1溝部41および第2溝部42と同様に、内面31の周方向に沿って連続する線状形(円弧のライン状)に設けられている。
【0030】
すなわち、第1溝部41、第2溝部42、および第3溝部43は、側面部22において回転駆動軸12の軸方向(前後方向)に間隔をあけて複数並べて設けられている。これにより、塗料供給口(図示せず)から近い溝部に優先して塗料5(
図6(a)~(d)参照)を集めることができる。すなわち、側面部22に供給された塗料5を、塗料供給口から1列目の第1溝部41、2列目の第2溝部42、および3列目の第3溝部43の順に集めることができる。
また、第1溝部41、第2溝部42、および第3溝部43を軸方向に複数並べて設けることにより、塗料5の供給量に応じて第1溝部41、第2溝部42、および第3溝部43に塗料5を集めることができる。
【0031】
第1実施形態では、第1溝部41、第2溝部42、および第3溝部43の線状形を円弧形状に形成した例について説明するが、これに限らない。その他の例として、例えば、第1溝部41、第2溝部42、および第3溝部43の線状形を波型形状、ジグザグ形状など種々の形状から選択してもよい。
【0032】
第1溝部41は、挿通孔として第1挿通孔45を複数有する。第1挿通孔45は、内面31のうち第1溝部41の第1溝内面(底面)41aから外面32まで挿通され、例えば丸孔で形成されている。第1挿通孔45は、第1溝部41に供給された塗料5を側面部22(すなわち、ベルカップ20)の外側に噴出する。
【0033】
第2溝部42は、挿通孔として第2挿通孔46を複数有する。第2挿通孔46は、内面31のうち第2溝部42の第2溝内面(底面)42aから外面32まで挿通され、例えば丸孔で形成されている。第2挿通孔46は、第2溝部42に供給された塗料5を側面部22(すなわち、ベルカップ20)の外側に噴出する。
【0034】
第3溝部43は、挿通孔として第3挿通孔47を複数有する。第3挿通孔47は、内面31のうち第3溝部43の第3溝内面(底面)43aから外面32まで挿通され、例えば丸孔で形成されている。第3挿通孔47は、第3溝部43に供給された塗料5を側面部22(すなわち、ベルカップ20)の外側に噴出する。
【0035】
図5に示すように、複数の第1挿通孔45は、軸方向(すなわち、矢印A方向)において隣接する第1挿通孔45同士が、軸方向に対して直交する周方向にずらされることによりちどり状に配置されている。すなわち、複数の第1挿通孔45は、第1溝内面41aにおいてちどり状に配置されている。以下、ちどり状の配置を「ちどり配置」ということもある。
複数の第2挿通孔46および複数の第3挿通孔47も複数の第1挿通孔45と同様に、ちどり配置されている。なお、複数の第1挿通孔45、複数の第2挿通孔46、および複数の第3挿通孔47をちどり配置した理由については後で詳しく説明する。
【0036】
図3、
図4に戻って、側面部22のうち回転駆動軸12の軸方向の先端領域52には凸部(ダム部)48が設けられている。先端領域52は、側面部22の先端53から軸方向において第3溝部43の側に所定範囲L1だけ離れた位置54までの領域である。
凸部48は、先端領域52において、内面31から回転駆動軸12の軸線25(
図2参照)に向かって突出するように形成され、内面31に沿って環状に設けられている。凸部48は、実施形態では一例として、第3溝部43の先端53側の溝壁43bを形成している。
【0037】
つぎに、第1実施形態の塗装装置1で塗料5を噴出する例を
図6(a)から
図6(d)に基づいて説明する。
図6(a)に示すように、側面部22に供給される塗料5の供給量が少ない場合には、塗料供給口側に最も近い第1溝部41に優先して塗料を集める(溜める)ことができる。よって、塗料5の供給量が少ない場合でも、塗料5を第1溝部41に集めることにより、複数の第1挿通孔45から噴出する塗料5の噴出量を確保できる。これにより、側面部22(すなわち、ベルカップ20)から噴出する塗料5の粒子径を安定させて、安定した塗装品質が得られる。
【0038】
図6(b)に示すように、側面部22に供給される塗料5の供給量が多い場合には、第1溝部41から溢れた塗料5を、回転するベルカップ20の遠心力で第2溝部42に向かって流して第2溝部42にも集めることができる。よって、複数の第2挿通孔46から噴出する塗料5の噴出量を確保できる。
これにより、塗料5の供給量が多い場合、または塗料5の供給量が途中で変化して増加した場合でも、複数の第1挿通孔45および複数の第2挿通孔46以外のベルカップ20から塗料5が漏れ出ることを抑制できる。したがって、側面部22(すなわち、ベルカップ20)から噴出する塗料5の粒子径を安定させて、安定した塗装品質が得られる。
【0039】
図6(c)に示すように、側面部22に供給される塗料5の供給量がさらに増えた場合には、第2溝部42から溢れた塗料5を、回転するベルカップ20の遠心力で第3溝部43に向かって流して第3溝部43にも集めることができる。よって、複数の第3挿通孔47から噴出する塗料5の噴出量を確保できる。
これにより、塗料5の供給量がさらに増えて第2溝部42から塗料5が溢れた場合でも、複数の第1挿通孔45、複数の第2挿通孔46、および複数の第3挿通孔47以外のベルカップ20から塗料5が漏れ出ることを抑制できる。したがって、側面部22(すなわち、ベルカップ20)から噴出する塗料5の粒子径を安定させて、安定した塗装品質が得られる。
【0040】
図6(d)に示すように、側面部22の先端領域52には環状の凸部48が設けられている。凸部48は、側面部22に供給される塗料5の供給量がさらに増えた場合でも、供給された塗料5を止めるダムの役割を果たすことができる。よって、供給された塗料5が凸部48を超えて先端53から噴出されることを抑制できる。
これにより、側面部22に供給された塗料5を複数の第1挿通孔45、複数の第2挿通孔46、複数の第3挿通孔47のみに通過させて、各挿通孔45,46,47のみから塗料5を噴出させることができる。
【0041】
ついで、複数の第1挿通孔45、複数の第2挿通孔46、および複数の第3挿通孔47をちどり配置した理由について
図4、
図5、
図7に基づいて説明する。
図5は、複数の第1挿通孔45をちどり配置した第1実施形態を示す。
図7は、複数の第1挿通孔100を軸方向(矢印A方向)と周方向(矢印B方向)とに格子状に配置した比較例を示す。
図4、
図5に示すように、実施形態の複数の第1挿通孔45は、第1溝部41にちどり配置に設けられている。よって、複数の第1挿通孔45は、例えば、隣接する第1挿通孔45同士を同じ間隔L2に保ち、かつ、間隔L2を適正に確保できる。これにより、隣接する第1挿通孔45から側面部22の外側に噴出する塗料5(
図6(a)参照)の粒子同士が干渉(衝突)することを抑制できる。したがって、隣接する第1挿通孔45から噴出する塗料5を重ならないように塗布でき、一層安定した塗装品質が得られる。
【0042】
さらに、隣接する第1挿通孔45をちどり配置することにより、それぞれの第1挿通孔45で塗料を効率よく集めることができる。すなわち、第1溝部41に供給された塗料5を複数の第1挿通孔45に集める際に、1つの第1挿通孔45当たりが集める塗料5の領域58を、隣接する第1挿通孔45が集める塗料5の領域58に対して重ならないようにできる。
よって、塗料5が供給される側面部22の内面(表面)31において、少なくとも対比構造に対して重複領域や領域外となる面積を減少させることができる。これにより、側面部22に供給された塗料5を無駄にすることなく、側面部22(すなわち、ベルカップ20)の限られた表面積を有効活用できる。
【0043】
ところで、
図7に示すように、比較例の複数の第1挿通孔100は、第1溝部102に格子状に設けられている。よって、複数の第1挿通孔100は、例えば、軸方向(矢印A方向)、周方向(矢印B方向)、および対角線において、隣接する第1挿通孔100同士の第1間隔L3、第2間隔L4、第3間隔L5が異なることが考えられる。
第1間隔L3は、軸方向(矢印A方向)において隣接する第1挿通孔100同士の間隔である。第2間隔L4は、周方向(矢印B方向)において隣接する第1挿通孔100同士の間隔である。第3間隔L5は、対角線において隣接する第1挿通孔100同士の間隔である。
【0044】
ここで、第1間隔L3、第2間隔L4、第3間隔L5は、例えば、第1間隔L3より第2間隔L4が大きく、第2間隔L4より第3間隔L5が大きくなることが考えられる。
この場合、例えば、周方向において隣接する第1挿通孔100から噴出する塗料の粒子同士が干渉(衝突)しないように第2間隔L4を設定すると、軸方向において第1間隔L3に設定した隣接する第1挿通孔100から噴出する塗料の粒子同士が干渉する。さらに、対角線において第3間隔L5に設定した隣接する第1挿通孔100から噴出する塗料5の間に空間が生じる。このため、隣接する第1挿通孔100から噴出する塗料により安定した塗装品質を得ることが難しい。
【0045】
さらに、複数の第1挿通孔100を格子状に配置することにより、それぞれの第1挿通孔100で塗料を効率よく集めることが難しい。例えば、周方向に隣接する第1挿通孔100を第2間隔L4に設定することにより、一方の第1挿通孔100が集める塗料の領域103を、他方の第1挿通孔100が集める塗料の領域103に対して重ならないようにできる。
【0046】
しかし、例えば、軸方向において隣接する第1挿通孔100を第1間隔L3に設定することにより、一方の第1挿通孔100が集める塗料の領域103は、他方の第1挿通孔100が集める塗料の領域103に対して重なるようになる。さらに、例えば、対角線において隣接する第1挿通孔100を第3間隔L5に設定することにより、一方の第1挿通孔100が集める塗料の領域103は、他方の第1挿通孔100が集める塗料の領域103に対して間隔(隙間)105が生じる。
このため、複数の第1挿通孔100で第1溝部の塗料を効率よく集めることは難しい。
【0047】
図4に示す複数の第2挿通孔46および複数の第3挿通孔47も、複数の第1挿通孔45と同様に、第2溝部42および第3溝部43においてちどり配置されている。これにより、複数の第2挿通孔46から噴出する塗料5(
図6(b)参照)を重ならないように塗布できる。さらに、複数の第2挿通孔46に塗料を集める際に、1つの第2挿通孔46当たりが集める塗料5の領域を、隣接する第2挿通孔46が集める塗料5の領域に対して重ならないようにできる。
また、複数の第3挿通孔47から噴霧(噴出)する塗料5(
図6(c)参照)を重ならないように塗布できる。また、複数の第3挿通孔47に塗料を集める際に、1つの第3挿通孔47当たりが集める塗料5の領域を、隣接する第3挿通孔47が集める塗料5の領域に対して重ならないようにできる。
【0048】
つぎに、第1実施形態における側面部22の変形例1~変形例7を
図8(a)~
図8(c)、
図9(a)~
図9(c)、
図10に基づいて説明する。なお、変形例1から変形例7において第1実施形態の側面部22と同一、類似構成については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0049】
(変形例1)
図8(a)に示すように、側面部110は、先端111が傾斜状に形成されている。すなわち、側面部110の先端111は、側面部110の外面32から凸部112の内面(内周面)113に向かうに従って軸方向において第3溝部43の側に傾斜状に延びている。
変形例1の側面部110においても、第1実施形態の側面部22と同様に、側面部110に供給される塗料5(
図6(d)参照)の供給量が増えた場合でも、供給された塗料5を凸部112で止めることができる。
【0050】
(変形例2)
図8(b)に示すように、側面部120は、先端121が断面V字状に形成されている。すなわち、側面部120の先端121は、側面部120の径方向において、側面部120の外面32と凸部122の内面(内周面)123との中央121aが第3溝部43の反対側に突出されている。これにより、先端121は、第1傾斜面121bと第2傾斜面121cとにより断面V字状に形成されている。
変形例2の側面部120においても、第1実施形態の側面部22と同様に、側面部120に供給される塗料5(
図6(d)参照)の供給量が増えた場合でも、供給された塗料5を凸部122で止めることができる。
【0051】
(変形例3)
図8(c)に示すように、側面部130は、先端131が断面湾曲状に形成されている。すなわち、側面部130の先端131は、側面部130の径方向において、側面部130の外面32と凸部132の内面(内周面)133との中央131aが第3溝部43の反対側に湾曲状に突出されている。
変形例3の側面部130においても、第1実施形態の側面部22と同様に、側面部130に供給される塗料5(
図6(d)参照)の供給量が増えた場合でも、供給された塗料5を凸部132で止めることができる。
【0052】
(変形例4)
図9(a)に示すように、第1実施形態の第1挿通孔45、第2挿通孔46、および第3挿通孔47を丸孔から、楕円形孔や長孔の第1挿通孔141、第2挿通孔142、および第3挿通孔143に変更してもよい。第1挿通孔141、第2挿通孔142、および第3挿通孔143を楕円形孔や長孔に変更しても第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0053】
(変形例5)
図9(b)に示すように、第1実施形態の第1挿通孔45、第2挿通孔46、および第3挿通孔47を丸孔から、スリットの第1挿通孔151、第2挿通孔152、および第3挿通孔153に変更してもよい。第1挿通孔151、第2挿通孔152、および第3挿通孔153をスリットに変更しても第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0054】
(変形例6)
図9(c)に示すように、第1実施形態の第1挿通孔45、第2挿通孔46、および第3挿通孔47を丸孔から、十字形孔の第1挿通孔161、第2挿通孔162、および第3挿通孔163に変更してもよい。第1挿通孔161、第2挿通孔162、および第3挿通孔163を十字形孔に変更しても第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0055】
(変形例7)
図10に示すように、側面部170は、例えば、第1溝部41に丸孔の第1挿通孔45を形成し、第2溝部42に楕円や長孔の第2挿通孔142を形成し、第3溝部43にスリットの第3挿通孔153を形成してもよい。変形例7の側面部170においても、第1実施形態の側面部22と同様の効果が得られる。
【0056】
つぎに、第2実施形態および第3実施形態の側面部を
図11~
図13に基づいて説明し、第4実施形態のベルカップを
図14に基づいて説明する。なお、第2実施形態から第4実施形態において第1実施形態の側面部22やベルカップ20と同一、類似構成については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0057】
<第2実施形態>
図11に示すように、側面部180は、先端領域181の内周面(内面31のうち先端領域181の内面部位)182に設けられた切り込み部183を有する。先端領域181の内周面182は、側面部180の内面31に対して面一になるように円形状に形成されている。切り込み部183は、内周面182において軸方向(すなわち、矢印A方向)に向けて延びている。
切り込み部183は、内周面182から外面32に向かうに従って切り込み幅が徐々に小さくなるように断面V字形状の溝に形成されている。切り込み部183は、内周面182において、例えば側面部180の周方向に微小間隔をあけて連続して複数設けられることにより、内周面182に沿って環状に設けられている。
【0058】
先端領域181の内周面182に複数の切り込み部183を環状に設けた理由はつぎの通りである。すなわち、側面部180(ベルカップ20)に供給される塗料5(
図6(c)参照)の供給量が多い場合には、供給された塗料が側面部180の先端184から噴出することが考えられる。
そこで、側面部180の先端領域181において、内周面182に複数の切り込み部183を周方向へ環状に設けた。よって、塗料が側面部180の先端184から噴出する場合には、複数の切り込み部183を塗料5が通過する。また、塗料5が通過する複数の切り込み部183はV字形状の溝に形成されている。これにより、側面部180の先端184から噴出する塗料5の粒子径を、複数の切り込み部183で安定させることができ、安定した塗装品質が得られる。
【0059】
<第3実施形態>
図12、
図13に示すように、側面部190は、第2実施形態の側面部180に先端切り込み部(他の切り込み部)193が設けられたもので、その他の構成は第2実施形態の側面部180と同様である。
【0060】
先端切り込み部193は、側面部190の先端領域191のうち先端192に設けられている。先端領域191の先端192は、回転駆動軸12(
図2参照)の半径方向に沿った環状の平坦面に形成されている。複数の先端切り込み部193は、先端領域191の先端192において、回転駆動軸12の半径方向に向けて延びている。
先端切り込み部193は、先端192から軸方向において第3溝部43に向かうに従って切り込み幅が徐々に小さくなるように断面V字形状の溝に形成されている。先端切り込み部193は、先端192において、例えば側面部190の周方向に微小間隔をあけて連続して複数設けられることにより、先端192に沿って環状に設けられている。
【0061】
よって、側面部190(ベルカップ20)に多くの塗料5(
図6(c)参照)が供給されることにより、側面部190の先端192から塗料5が噴出する場合に、複数の切り込み部183を通過した後、複数の先端切り込み部193を通過する。
また、塗料5が通過する先端切り込み部193はV字形状の溝に形成されている。これにより、側面部190の先端192から噴出する塗料5の粒子径を、先端切り込み部193で安定させることができ、安定した塗装品質が得られる。
【0062】
<第4実施形態>
図14に示すように、ベルカップ200は、第1実施形態のベルカップ20に側面部22に代えて側面部201が設けられたもので、その他の構成は第1実施形態のベルカップ20と同様である。側面部201は、第1実施形態の側面部22と、傾斜側面部202と、を有する。また、側面部201は、第1実施形態の側面部22の先端領域52が内面31に対して面一に形成されている。
【0063】
傾斜側面部202は、側面部22の先端53に一体に設けられている。具体的には、傾斜側面部202は、側面部22の先端53から軸方向においてベルカップ本体21の反対側に向かうに従って徐々に縮径する筒状に形成されている。
すなわち、ベルカップ200は、少なくとも一部(すなわち、側面部22)が回転駆動軸12の軸方向において並行に形成されている。
【0064】
傾斜側面部202は、側面部22と同様に、少なくとも1つの溝部203が内面204に設けられている。溝部203は、側面部22の第1溝部41、第2溝部42、および第3溝部43と同様に、傾斜側面部202の内面204から外面205の方向に向かって陥凹するように環状に形成されている。溝部203には、第1溝部41の第1挿通孔45、第2溝部42の第2挿通孔46、および第3溝部43の第3挿通孔47と同様に、挿通孔として複数の挿通孔206がちどり配置に設けられている。
【0065】
ここで、ベルカップ200に供給される塗料5(
図6(c)参照)の供給量が増えて第3溝部43から塗料5が溢れることが考えられる。この場合には、第3溝部43から溢れた塗料5を、回転するベルカップ200の遠心力で傾斜側面部202の溝部203に向かって矢印Cの如く流して溝部203に集めることができる。よって、溝部203に形成された複数の挿通孔206から噴出する塗料5の噴出量を確保できる。
【0066】
これにより、塗料5の供給量が増えて第3溝部43から塗料5が溢れた場合でも、複数の第1挿通孔45、複数の第2挿通孔46、複数の第3挿通孔47、および複数の挿通孔206以外のベルカップ200から塗料5が漏れ出ることを抑制できる。したがって、側面部201(すなわち、ベルカップ200)から噴出する塗料5の粒子径を安定させて、安定した塗装品質が得られる。
【0067】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0068】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 回転霧化式塗装装置(塗装装置)
5 塗料
12 回転駆動軸
20,200 ベルカップ
22,110,120,130,170,180,190,201 側面部
31 内面
41 第1溝部(溝部)
42 第2溝部(溝部)
43 第3溝部(溝部)
45,141,151,161 第1挿通孔(挿通孔)
46,142,152,162 第2挿通孔(挿通孔)
47,143,153,163 第3挿通孔(挿通孔)
48 凸部
52,181,191 先端領域
182 内周面(内面のうち先端領域の内面部位)
183 切り込み部
192 先端
193 先端切り込み部(他の切り込み部)
202 傾斜側面部
203 溝部
206 挿通孔