(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176596
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】カラオケ装置
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20221122BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021083108
(22)【出願日】2021-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】野村 直孝
【テーマコード(参考)】
5D208
【Fターム(参考)】
5D208CA11
5D208CC11
5D208CC12
5D208CC13
(57)【要約】
【課題】ネットワークを介して他のカラオケ装置と接続した状態で利用する場合において、様々な利用態様に合わせたカラオケ演奏の制御を可能とするカラオケ装置を提供する。
【解決手段】利用者により選曲された楽曲の楽曲識別情報と、当該利用者により選択されたカラオケ装置の利用態様を示す利用モードの識別情報とを紐付けて予約リストに登録する登録部、他のカラオケ装置から送信された利用モードの実施状況に基づいて、当該他のカラオケ装置の使用状況を特定する特定部、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モード、及び特定された使用状況に基づいて、当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を制御すると共に、他のカラオケ装置に利用モードの実施状況を送信する演奏制御部を有するカラオケ装置。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
他のカラオケ装置と通信可能に接続されたカラオケ装置であって、
利用者により選曲された楽曲の楽曲識別情報と、当該利用者により選択されたカラオケ装置の利用態様を示す利用モードの識別情報とを紐付けて予約リストに登録する登録部と、
前記他のカラオケ装置から送信された、当該他のカラオケ装置における利用モードの実施状況に基づいて、当該他のカラオケ装置の使用状況を特定する特定部と、
前記予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モード、及び特定された前記使用状況に基づいて、当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を制御すると共に、前記他のカラオケ装置に利用モードの実施状況を送信する演奏制御部と、
を有するカラオケ装置。
【請求項2】
前記利用モードは、通常モード、配信モード、及びデュエットモードを含み、
前記演奏制御部は、
前記予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが通常モードまたは配信モードであって、且つ特定された前記使用状況が未使用または通常モードの実施中である場合、当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、前記他のカラオケ装置に通常モードまたは配信モードでの演奏開始を示す実施状況を送信し、
前記予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが通常モードまたは配信モードであって、且つ特定された前記使用状況が配信モードの実施中である場合、前記他のカラオケ装置に通常モードまたは配信モードでの待機中を示す実施状況を送信し、当該他のカラオケ装置から前記配信モードが終了した旨の情報を受信した後に当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、当該他のカラオケ装置に通常モードまたは配信モードでの演奏開始を示す実施状況を送信し、
前記予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって、且つ特定された前記使用状況がデュエットモードの待機中である場合、前記他のカラオケ装置において実施される当該楽曲のカラオケ演奏と同期させて当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、当該他のカラオケ装置にデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信し、
前記予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって、且つ特定された前記使用状況が未使用である場合、前記他のカラオケ装置に対して、当該他のカラオケ装置の予約リストの先頭に、前記予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲の登録を指示し、当該他のカラオケ装置において実施される当該楽曲のカラオケ演奏と同期させて当該楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、当該他のカラオケ装置にデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信し、
前記予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって、且つ特定された前記使用状況が通常モードまたは配信モードの実施中である場合、前記他のカラオケ装置に対して、当該他のカラオケ装置の予約リストの先頭に、前記予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲の登録を指示して、当該他のカラオケ装置にデュエットモードでの待機中を示す実施状況を送信し、当該他のカラオケ装置から前記通常モードまたは前記配信モードが終了した旨の情報を受信した後に、当該他のカラオケ装置において実施される当該楽曲のカラオケ演奏と同期させて当該楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、当該他のカラオケ装置にデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信する、
ことを特徴とする請求項1記載のカラオケ装置。
【請求項3】
前記予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが配信モードである場合、前記楽曲のカラオケ演奏に基づくカラオケ演奏音及び当該カラオケ演奏に合わせて行ったカラオケ歌唱に基づく歌唱音声を前記他のカラオケ装置に送信し、
前記予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードである場合、前記他のカラオケ装置において実施される楽曲のカラオケ演奏と同期したカラオケ演奏に合わせて行ったカラオケ歌唱に基づく歌唱音声を、当該他のカラオケ装置に送信する送信部を有することを特徴とする請求項2記載のカラオケ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカラオケ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介して複数のカラオケ装置を相互に通信可能に接続し、離れた拠点にいる利用者同士が一緒にデュエット歌唱を楽しむことができるカラオケシステムが提案されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、遠隔地且つ多拠点の利用者同士で、双方の空間の映像・音響信号を共有できる多拠点におけるデュエット・合唱カラオケ制御方式を提供する技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2及び3には、各カラオケ演奏端末においてネットワーク合唱を行うためのカラオケ楽曲の予約順序を調整し、各カラオケ演奏端末で同時にカラオケ楽曲の演奏を開始させること効率よくネットワーク合唱を行えるようにする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-077485号公報
【特許文献1】特開2014-167581号公報
【特許文献1】特開2014-199373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ネットワークを介して互いに接続されたカラオケ装置を利用する場合、常にデュエット歌唱や合唱を行うとは限らない。
【0007】
たとえば、一のカラオケ装置と他のカラオケ装置において別々にカラオケ歌唱を行う場合や、一のカラオケ装置において行うカラオケ歌唱に基づく歌唱音声を配信し、他のカラオケ装置で鑑賞するといった楽しみ方もある。
【0008】
本発明の目的は、ネットワークを介して他のカラオケ装置と接続した状態で利用する場合において、様々な利用態様に合わせたカラオケ演奏の制御を可能とするカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための一の発明は、他のカラオケ装置と通信可能に接続されたカラオケ装置であって、利用者により選曲された楽曲の楽曲識別情報と、当該利用者により選択されたカラオケ装置の利用態様を示す利用モードの識別情報とを紐付けて予約リストに登録する登録部と、前記他のカラオケ装置から送信された、当該他のカラオケ装置における利用モードの実施状況に基づいて、当該他のカラオケ装置の使用状況を特定する特定部と、前記予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モード、及び特定された前記使用状況に基づいて、当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を制御すると共に、前記他のカラオケ装置に利用モードの実施状況を送信する演奏制御部と、を有するカラオケ装置である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ネットワークを介して他のカラオケ装置と接続した状態で利用する場合において、様々な利用態様に合わせたカラオケ演奏の制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態に係る複数のカラオケ装置を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係るカラオケ装置を示す図である。
【
図3】第1実施形態に係るカラオケ装置のカラオケ本体を示す図である。
【
図4】第1実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
【
図5】第1実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
【
図6】第2実施形態に係るカラオケ装置のカラオケ本体を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1実施形態>
図1から
図5を参照して、第1実施形態に係るカラオケ装置について説明する。
【0013】
図1に示すように、カラオケ装置K1とカラオケ装置K2とはネットワークNを介してたとえば、P2Pの方式により通信可能に接続されている。
【0014】
カラオケ装置は、楽曲のカラオケ演奏及びカラオケ歌唱を行うための機能を有する。各カラオケ装置は、異なるカラオケ店舗や、同じカラオケ店舗における別々のカラオケルームに設置されている。本実施形態において、カラオケ装置K2は「他のカラオケ装置」に相当する。
【0015】
図1に示した利用者U1はカラオケ装置K1を利用する利用者であり、利用者U2はカラオケ装置K2を利用する利用者である。
【0016】
==カラオケ装置==
カラオケ装置K1及びカラオケ装置K2は同様の構成であるため、以下カラオケ装置K1を例に説明を行う。
【0017】
図2に示すように、カラオケ装置K1は、カラオケ本体10、スピーカ20、表示装置30、マイク40、リモコン装置50、及び撮影手段60を備える。
【0018】
カラオケ本体10は、選曲された楽曲のカラオケ演奏制御、歌詞や背景映像等の表示制御、マイク40を通じて入力された音声信号の処理といった、カラオケ演奏やカラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。スピーカ20は、カラオケ本体10からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置30は、カラオケ本体10からの信号に基づいて映像や画像を表示画面に表示するための構成である。マイク40は、利用者によるカラオケ歌唱に伴う歌唱音声を集音し、アナログの音声信号に変換してカラオケ本体10に入力するための構成である。リモコン装置50は、カラオケ本体10に対する各種操作をおこなうための装置である。
【0019】
撮影手段60は、利用者を撮影可能なカメラである。一のカラオケ装置は、通信可能に接続された他のカラオケ装置に対し、利用者を撮影して得られた映像を送信する。
【0020】
本実施形態において、カラオケ装置K1は、利用者U1を撮影して得られた映像をカラオケ装置K2に送信する。カラオケ装置K2は、受信した映像を表示装置30の表示画面に表示させることができる。同様に、カラオケ装置K2は、利用者U2を撮影して得られた映像をカラオケ装置K1に送信する。カラオケ装置K1は、受信した映像を表示装置30の表示画面に表示させることができる。
【0021】
図3に示すように、本実施形態に係るカラオケ本体10は、記憶手段10a、通信手段10b、入力手段10c、演奏手段10d、及び制御手段10eを備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
【0022】
[記憶手段]
記憶手段10aは、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置であり、たとえばハードディスクドライブなどである。記憶手段10aは、楽曲データを記憶する。
【0023】
楽曲データは、個々の楽曲を特定するための楽曲識別情報が付与されている。楽曲識別情報は、楽曲を識別するための楽曲ID等、各楽曲に固有の情報である。楽曲データは、伴奏データ、リファレンスデータ等を含む。伴奏データは、カラオケ演奏音の元となるデータである。リファレンスデータは、カラオケ演奏された楽曲の主旋律を示すデータである。また、記憶手段10aは、カラオケ演奏時に表示装置30等に表示される背景映像等の背景映像データ、及び楽曲の属性情報(歌手名、ジャンル等)を記憶する。
【0024】
[通信手段・入力手段]
通信手段10bは、カラオケ装置K2やリモコン装置50との通信を行うためのインターフェースを提供する。入力手段10cは、利用者が各種の指示入力を行うための構成である。入力手段10cは、カラオケ本体10に設けられたボタン等である。或いは、リモコン装置50が入力手段10cとして機能してもよい。
【0025】
[演奏手段]
演奏手段10dは、制御手段10eの制御に基づき、楽曲のカラオケ演奏、及びマイク40を通じて入力された音声信号の処理を行う。演奏手段10dは、音源、ミキサ、アンプ等を含む(いずれも図示なし)。
【0026】
[制御手段]
制御手段10eは、カラオケ装置K1における各種の制御を行う。制御手段10eは、CPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0027】
本実施形態においてはカラオケ装置K1のCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御手段10eは、登録部100、特定部200、及び演奏制御部300として機能する。
【0028】
(登録部)
登録部100は、利用者により選曲された楽曲の楽曲識別情報と、当該利用者により選択された利用モードの識別情報とを紐付けて予約リストに登録する。
【0029】
利用モードは、カラオケ装置の利用態様を示す。利用モードの識別情報は、モードを識別するためのモードID等、各利用モードに固有の情報である。
【0030】
本実施形態において、利用モードは、通常モード、配信モード、及びデュエットモードを含む。
【0031】
通常モードは、カラオケ装置のみでカラオケ歌唱を行うためのモードである。通常モードの場合、他のカラオケ装置には、撮影手段60により撮影して得られた映像のみが送信される。配信モードは、カラオケ装置を利用して行ったカラオケ歌唱を他のカラオケ装置にライブ配信するためのモードである。配信モードの場合、他のカラオケ装置には、映像だけでなく、カラオケ演奏音及び歌唱音声も送信される。デュエットモードは、他のカラオケ装置の利用者とデュエットや合唱を行うためのモードである。デュエットモードの場合、他のカラオケ装置には、映像だけでなく歌唱音声も送信される。また、他のカラオケ装置からは、映像だけでなく歌唱音声も受信する。なお、歌唱音声等の送信については第2実施形態で説明する。
【0032】
たとえば、カラオケ装置K1を利用する利用者U1は、リモコン装置50を介して、楽曲X1を選曲し、且つ利用モードとして「通常モード」を選択したとする。この場合、登録部100は、楽曲X1の楽曲IDと通常モードのモードIDとを紐付けて予約リストに登録する。楽曲の楽曲識別情報及び利用モードの識別情報を紐付けて予約リストに登録することにより、カラオケ演奏の予約が完了する。
【0033】
ここで、通常モードで映像のみが送信されている間に、他のカラオケ装置にて通常モード、または配信モードで楽曲が予約された場合、他のカラオケ装置は直ぐにカラオケ演奏を開始できる一方、デュエットモードで楽曲が予約された場合には同期演奏が必要となるため他のカラオケ装置はカラオケ演奏を待機状態とする。また、配信モードで映像、カラオケ演奏音及び歌唱音声が送信されている間に、他のカラオケ装置にて何れかのモードで楽曲が予約された場合、配信モードによる送信を優先するため他のカラオケ装置は、カラオケ演奏を待機状態とする。また、デュエットモードで映像及び歌唱音声が送信されている間に、他のカラオケ装置にて何れかのモードで楽曲が予約された場合、他のカラオケ装置は同期演奏中である。よって、他のカラオケ装置は、予約された楽曲のカラオケ演奏を待機状態とする。
【0034】
(特定部)
特定部200は、他のカラオケ装置から送信された、当該他のカラオケ装置における利用モードの実施状況に基づいて、当該他のカラオケ装置の使用状況を特定する。
【0035】
実施状況は、カラオケ装置において実施されている利用モードを含む情報である。使用状況は、カラオケ装置が使用中(カラオケ演奏中)、未使用、または待機中のいずれであるか、及び使用中または待機中の場合には実施中または待機中の利用モードを示す情報である。特定した使用状況は、記憶手段10aに記憶される。
【0036】
たとえば、カラオケ装置K2が、通常モードで楽曲X2のカラオケ演奏を行うとする。ここで、カラオケ装置K1の使用状況が未使用、または通常モードでカラオケ演奏中であった場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、通常モードのモードID、及び楽曲X2のカラオケ演奏開始を示す開始情報をカラオケ装置K1に送信する。一方、カラオケ装置K1の使用状況が配信モードでカラオケ演奏中であった場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、通常モードのモードID、及び通常モードの待機状態であることを示す待機情報をカラオケ装置K1に送信する。その後、カラオケ装置K1の使用状況が未使用になった場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、通常モードのモードID、及び楽曲X2のカラオケ演奏開始を示す開始情報をカラオケ装置K1に送信する。
【0037】
特定部200は、受信した実施状況に基づいて、カラオケ装置K2の使用状況として「使用中」及び「通常モード」、または「待機中」及び「通常モード」を特定する。特定部200は、特定した使用状況を記憶手段10aに記憶させる。
【0038】
一方、通常モードにおいて楽曲X2のカラオケ演奏が終了した場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、通常モードのモードID、及び楽曲X2のカラオケ演奏終了を示す終了情報をカラオケ装置K1に送信する。
【0039】
特定部200は、受信した実施状況に基づいて、カラオケ装置K2の使用状況として「未使用」を特定する。特定部200は、記憶手段10aに記憶されているカラオケ装置K2の使用状況を「使用中」及び「通常モード」から「未使用」に更新する。
【0040】
また、たとえば、カラオケ装置K2が、配信モードでカラオケ装置K1への楽曲X2のライブ配信を行うとする。ここで、カラオケ装置K1の使用状況が未使用、または通常モードでカラオケ演奏中であった場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、配信モードのモードID、及び配信開始を示す開始情報をカラオケ装置K1に送信する。一方、カラオケ装置K1の使用状況が配信モードでカラオケ演奏中であった場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、配信モードのモードID、及び配信モードの待機状態であることを示す待機情報をカラオケ装置K1に送信する。その後、カラオケ装置K1の使用状況が未使用になった場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、配信モードのモードID、及び楽曲X2のカラオケ演奏開始を示す開始情報をカラオケ装置K1に送信する。
【0041】
特定部200は、受信した実施状況に基づいて、カラオケ装置K2の使用状況として「使用中」及び「配信モード」、または「待機中」及び「通常モード」を特定する。特定部200は、特定した使用状況を記憶手段10aに記憶させる。
【0042】
一方、配信モードにおいてライブ配信が終了した場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、配信モードのモードID、及び配信終了を示す終了情報をカラオケ装置K1に送信する。
【0043】
特定部200は、受信した実施状況に基づいて、カラオケ装置K2の使用状況として「未使用」を特定する。特定部200は、記憶手段10aに記憶されているカラオケ装置K2の使用状況を「使用中」及び「配信モード」から「未使用」に更新する。
【0044】
或いは、たとえば、カラオケ装置K2が、デュエットモードでカラオケ装置K1の利用者U1と楽曲X2のデュエット歌唱または合唱を行うとする。ここで、カラオケ装置K1の使用状況が未使用であった場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、デュエットモードのモードID、及び楽曲X2のカラオケ演奏開始を示す開始情報をカラオケ装置K1に送信する。一方、カラオケ装置K1の使用状況が通常モードまたは配信モードでカラオケ演奏中であった場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、デュエットモードのモードID、及びデュエットモードの待機状態であることを示す待機情報をカラオケ装置K1に送信する。その後、カラオケ装置K1の使用状況が未使用になった場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、デュエットモードのモードID、及び楽曲X2のカラオケ演奏開始を示す開始情報をカラオケ装置K1に送信する。
【0045】
特定部200は、受信した実施状況に基づいて、カラオケ装置K2の使用状況として「使用中」及び「デュエットモード」、または「待機中」及び「デュエットモード」を特定する。特定部200は、特定した使用状況を記憶手段10aに記憶させる。
【0046】
デュエットモードにおいてデュエット歌唱または合唱が終了した場合、カラオケ装置K2は、実施状況として、デュエットモードのモードID、及びデュエット終了を示す終了情報をカラオケ装置K1に送信する。
【0047】
特定部200は、受信した実施状況に基づいて、カラオケ装置K2の使用状況として「未使用」を特定する。特定部200は、記憶手段10aに記憶されているカラオケ装置K2の使用状況を「使用中」及び「デュエットモード」から「未使用」に更新する。
【0048】
(演奏制御部)
演奏制御部300は、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モード、及び特定された使用状況に基づいて、当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を制御すると共に、他のカラオケ装置に利用モードの実施状況を送信する。
【0049】
ここで、利用モードとして通常モード、配信モード、及びデュエットモードを含む場合、演奏制御部300は、それぞれのモード、及び他のカラオケ装置における利用モードの実施状況に応じてカラオケ演奏を制御すると共に、他のカラオケ装置にいずれかの利用モードの実施状況を送信する。
【0050】
具体的に、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが通常モードまたは配信モードであって、且つ特定された使用状況が未使用または通常モードの実施中である場合、演奏制御部300は、当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、他のカラオケ装置に通常モードまたは配信モードでの演奏開始を示す実施状況を送信する。
【0051】
たとえば、予約リストに、楽曲X1の楽曲IDと通常モードのモードIDとが紐付けられて登録されているとする。
【0052】
演奏制御部300は、楽曲X1のカラオケ演奏の順番が到来した場合、特定部200により特定されたカラオケ装置K2の使用状況を確認する。
【0053】
ここで、カラオケ装置K2の使用状況が「未使用」または「通常モードの実施中」である場合、演奏制御部300は、記憶手段10aから楽曲X1の楽曲データを読み出す。そして、演奏制御部300は、演奏手段10dを制御して楽曲X1のカラオケ演奏を開始すると共に、通常モードのモードIDと、通常モードでの演奏開始を示す実施状況をカラオケ装置K2に送信する。
【0054】
また、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが通常モードまたは配信モードであって、且つ特定された使用状況が配信モードの実施中である場合、他のカラオケ装置に通常モードまたは配信モードでの待機中を示す実施状況を送信し、演奏制御部300は、他のカラオケ装置から配信モードが終了した旨の情報を受信した後に当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始し、当該他のカラオケ装置に通常モードまたは配信モードでの演奏開始を示す実施状況を送信する。
【0055】
たとえば、予約リストに、楽曲X2の楽曲IDと配信モードのモードIDとが紐付けられて登録されているとする。
【0056】
演奏制御部300は、楽曲X2のカラオケ演奏の順番が到来した場合、特定部200により特定されたカラオケ装置K2の使用状況を確認する。
【0057】
ここで、カラオケ装置K2の使用状況が「配信モードの実施中」である場合、カラオケ装置K2からライブ配信が行われている状況であり、カラオケ装置K1ではこのライブ配信の視聴を優先することとなる。よって、演奏制御部300は楽曲X2のカラオケ演奏を開始しない。また、演奏制御部300は、配信モードのモードID、及び配信モードでの待機中を示す実施状況をカラオケ装置K2に送信する。
【0058】
一方、配信モードによるライブ配信が終了した後、カラオケ装置K2は、カラオケ装置K1に対し、配信モードが終了した旨の情報を送信する。この場合、カラオケ装置K2は、「未使用」の状態となる。
【0059】
よって、演奏制御部300は、カラオケ装置K2から配信モードが終了した旨の情報を受信した後に楽曲X2のカラオケ演奏を開始し、配信モードのモードID、及び配信モードでの演奏開始を示す実施状況をカラオケ装置K2に送信する。
【0060】
また、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって、且つ特定された使用状況がデュエットモードの待機中である場合、演奏制御部300は、他のカラオケ装置において実施される当該楽曲のカラオケ演奏と同期させて当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、他のカラオケ装置にデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信する。
【0061】
たとえば、予約リストに、楽曲X3の楽曲IDとデュエットモードのモードIDとが紐付けられて登録されているとする。
【0062】
演奏制御部300は、楽曲X3のカラオケ演奏の順番が到来した場合、特定部200により特定されたカラオケ装置K2の使用状況を確認する。
【0063】
ここで、カラオケ装置K2の使用状況が「デュエットモードの待機中」である場合、カラオケ装置K2ではデュエットモードの待機状態にある。すなわち、カラオケ装置K2の利用者U2がデュエットモードでのカラオケ歌唱を希望している。
【0064】
たとえば、カラオケ装置K2の予約リストの先頭に、楽曲X3の楽曲IDと、デュエットモードのモードIDとが紐付けて登録されているとする。ここで、カラオケ装置K1の使用状況が「通常モードの実施中」または「配信モードの実施中」であった場合、カラオケ装置K2は、実施状況を送信する際、デュエットモードのモードID、及びデュエットモードの待機状態であることを示す待機情報と、カラオケ歌唱を希望する楽曲X3の楽曲IDを合わせて送信する。登録部100は、使用状況(「通常モードの実施中」または「配信モードの実施中」)に対し、受信したデュエットモードのモードID、及び楽曲X3の楽曲IDを紐付けて予約リストの先頭に登録する。
【0065】
演奏制御部300は、「通常モード」または「配信モード」による楽曲のカラオケ演奏終了後、記憶手段10aから楽曲X3の楽曲データを読み出す。そして、演奏制御部300は、演奏手段10dを制御し、カラオケ装置K2において実施される楽曲X3のカラオケ演奏と同期させて、楽曲X3のカラオケ演奏を開始すると共に、デュエットモードのモードID、及びデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況をカラオケ装置K2に送信する。なお、カラオケ演奏の同期処理については、公知の手法を用いることができる。
【0066】
また、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって、且つ特定された使用状況が未使用である場合、演奏制御部300は、他のカラオケ装置に対して、当該他のカラオケ装置の予約リストの先頭に、予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲の登録を指示し、当該他のカラオケ装置において実施される当該楽曲のカラオケ演奏と同期させて当該楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、当該他のカラオケ装置にデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信する。
【0067】
たとえば、予約リストに、楽曲X3の楽曲IDとデュエットモードのモードIDとが紐付けられて登録されているとする。
【0068】
演奏制御部300は、楽曲X3のカラオケ演奏の順番が到来した場合、特定部200により特定されたカラオケ装置K2の使用状況を確認する。
【0069】
ここで、カラオケ装置K2の使用状況が「未使用」である場合、演奏制御部300は、カラオケ装置K2に対して、カラオケ装置K2の予約リストの先頭に、カラオケ装置K1の予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲X3の登録を指示する。カラオケ装置K2は、当該指示に基づき、楽曲X3の楽曲IDとデュエットモードのモードIDとを紐付けて予約リストの先頭に登録する。
【0070】
演奏制御部300は、記憶手段10aから楽曲X3の楽曲データを読み出す。そして、演奏制御部300は、演奏手段10dを制御し、カラオケ装置K2において実施される楽曲X3のカラオケ演奏と同期させて、楽曲X3のカラオケ演奏を開始すると共に、デュエットモードのモードID、及びデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況をカラオケ装置K2に送信する。
【0071】
また、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって、且つ特定された使用状況が通常モードまたは配信モードの実施中である場合、演奏制御部300は、他のカラオケ装置に対して、当該他のカラオケ装置の予約リストの先頭に、予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲の登録を指示して、当該他のカラオケ装置にデュエットモードでの待機中を示す実施状況を送信し、当該他のカラオケ装置から通常モードまたは配信モードが終了した旨の情報を受信した後に、当該他のカラオケ装置において実施される当該楽曲のカラオケ演奏と同期させて当該楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、当該他のカラオケ装置にデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信する。
【0072】
たとえば、予約リストに、楽曲X3の楽曲IDとデュエットモードのモードIDとが紐付けられて登録されているとする。
【0073】
演奏制御部300は、楽曲X3のカラオケ演奏の順番が到来した場合、特定部200により特定されたカラオケ装置K2の使用状況を確認する。
【0074】
ここで、カラオケ装置K2の使用状況が「通常モードの実施中」または「配信モードの実施中」である場合、楽曲X3の同期演奏を行えないため、カラオケ装置K2の利用者U2とデュエットモードを利用することはできない。
【0075】
よって、演奏制御部300は楽曲X3のカラオケ演奏を開始しない。一方、演奏制御部300は、カラオケ装置K2に対して、カラオケ装置K2の予約リストの先頭に、カラオケ装置K1の予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲X3の登録を指示して、デュエットモードのモードID、及びデュエットモードでの待機中を示す実施状況を送信する。カラオケ装置K2は、当該指示に基づき、楽曲X3の楽曲IDとデュエットモードのモードIDとを紐付けて予約リストの先頭に登録する。
【0076】
通常モードでのカラオケ歌唱または配信モードによるライブ配信が終了した後、カラオケ装置K2は、カラオケ装置K1に対し、通常モードまたは配信モードが終了した旨の情報を送信する。この場合、カラオケ装置K2は、「未使用」の状態となる。
【0077】
演奏制御部300は、記憶手段10aから楽曲X3の楽曲データを読み出す。そして、演奏制御部300は、演奏手段10dを制御し、カラオケ装置K2において実施される楽曲X3のカラオケ演奏と同期させて、楽曲X3のカラオケ演奏を開始すると共に、デュエットモードのモードID、及びデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況をカラオケ装置K2に送信する。
【0078】
なお、デュエットモードの楽曲の演奏終了時には、各カラオケ装置の使用状況は未使用になる。従って、たとえば、一のカラオケ装置及び他のカラオケ装置の双方の予約リストに配信モードの次曲が登録されていた場合、一のカラオケ装置及び他のカラオケ装置それぞれが相手のカラオケ装置の使用状況が未使用と特定することができる。この場合、それぞれのカラオケ装置において、配信モードでの演奏開始がなされてしまうという不都合が生じる。そこで、デュエットモードの楽曲の予約を指示した側のカラオケ装置は、デュエットモードの楽曲の演奏終了時に、次曲のカラオケ演奏を所定時間待機させ、デュエットモードの楽曲の予約を指示された側のカラオケ装置の次曲を優先的させることで、この不都合を回避することができる。
【0079】
==カラオケ装置の動作について==
次に、
図4及び
図5を参照して本実施形態におけるカラオケ装置K1の動作の具体例について述べる。
図4及び
図5はカラオケ装置K1における動作を示すフローチャートである。カラオケ装置K1は、カラオケ装置K2と通信可能に接続されている。また、利用モードは、通常モード、配信モード、及びデュエットモードであるとする。
【0080】
登録部100は、利用者により選曲された楽曲の楽曲IDと、当該利用者により選択されたカラオケ装置の利用態様を示す利用モードのモードIDとを紐付けて予約リストに登録する(楽曲IDとモードIDとを紐付けて登録。ステップ10)。
【0081】
特定部200は、カラオケ装置K2から送信された、カラオケ装置K2における利用モードの実施状況に基づいて、カラオケ装置K2の使用状況を特定する(カラオケ装置K2の使用状況を特定。ステップ11)。
【0082】
予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが通常モードまたは配信モードであって(ステップ12でYの場合)、且つステップ11で特定された使用状況が配信モードの実施中である場合(ステップ13でYの場合)、演奏制御部300は、カラオケ装置K2に通常モードまたは配信モードのモードID、及び通常モードまたは配信モードでの待機中を示す実施状況を送信する(カラオケ装置K2に利用モードと待機中を示す実施状況を送信。ステップ14)。
【0083】
カラオケ装置K2から配信モードが終了した旨の情報を受信した場合(ステップ15でYの場合)、演奏制御部300は、予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始する(カラオケ演奏を開始。ステップ16)。また、演奏制御部300は、カラオケ装置K2に通常モードまたは配信モードのモードID、及び通常モードまたは配信モードでの演奏開始を示す実施状況を送信する(カラオケ装置K2に利用モードと使用中を示す実施状況を送信。ステップ17)
【0084】
また、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが通常モードまたは配信モードであって(ステップ12でYの場合)、且つステップ11で特定された使用状況が未使用または通常モードの実施中である場合(ステップ13でNの場合)、演奏制御部300は、予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始する(カラオケ演奏を開始。ステップ16)。また、演奏制御部300は、カラオケ装置K2に通常モードまたは配信モードのモードID、及び通常モードまたは配信モードでの演奏開始を示す実施状況を送信する(カラオケ装置K2に利用モードと使用中を示す実施状況を送信。ステップ17)。
【0085】
一方、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって(ステップ12でNの場合)、且つステップ11で特定された使用状況がデュエットモードで待機中である場合(ステップ18でYの場合)、演奏制御部300は、カラオケ装置K2において実施される楽曲のカラオケ演奏と同期させて予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始する(カラオケ装置K2とカラオケ演奏を同期させて演奏を開始。ステップ19)。また、演奏制御部300は、カラオケ装置K2にデュエットモードのモードID、及びデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信する(カラオケ装置K2に利用モードと使用中を示す実施状況を送信。ステップ17)。
【0086】
また、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって(ステップ12でNの場合)、且つ特定された使用状況が未使用か、通常モードまたは配信モードである場合(ステップ18でNの場合)、演奏制御部300は、カラオケ装置K2に対して、カラオケ装置K2の予約リストの先頭に、予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲の登録を指示する(カラオケ装置K2の予約リストの先頭に楽曲の登録を指示。ステップ20)。
【0087】
ここで、特定された使用状況が未使用であった場合(ステップ21でYの場合)、演奏制御部300は、カラオケ装置K2への指示によって予約リストの先頭に登録され、カラオケ装置K2において実施される楽曲のカラオケ演奏と同期させて、予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始する(カラオケ装置K2とカラオケ演奏を同期させて演奏を開始。ステップ19)。
【0088】
また、特定された使用状況が通常モードまたは配信モードの実施中である場合(ステップ21でNの場合)、演奏制御部300は、カラオケ装置K2にデュエットモードのモードID、及びデュエットモードでの待機中を示す実施状況を送信する(カラオケ装置K2に利用モードと待機中を示す実施状況を送信。ステップ22)。
【0089】
そして、演奏制御部300は、カラオケ装置K2から通常モードまたは配信モードが終了した旨の情報を受信した場合(ステップ23でYの場合)、カラオケ装置K2において実施される楽曲のカラオケ演奏と同期させて、予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始する(カラオケ装置K2とカラオケ演奏を同期させて演奏を開始。ステップ19)。また、演奏制御部300は、カラオケ装置K2にデュエットモードのモードID、及びデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信する(カラオケ装置K2に利用モードと使用中を示す実施状況を送信。ステップ17)。
【0090】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置K1は、カラオケ装置K2と通信可能に接続されている。カラオケ装置K1は、利用者により選曲された楽曲の楽曲識別情報と、当該利用者により選択されたカラオケ装置の利用態様を示す利用モードの識別情報とを紐付けて予約リストに登録する登録部100と、カラオケ装置K2から送信された、カラオケ装置K2における利用モードの実施状況に基づいて、カラオケ装置K2の使用状況を特定する特定部200と、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モード、及び特定された使用状況に基づいて、当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を制御すると共に、カラオケ装置K2に利用モードの実施状況を送信する演奏制御部300と、を有する。
【0091】
このようなカラオケ装置K1によれば、通信可能に接続されたカラオケ装置K2の使用状況に応じて、予約リストに登録した楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を制御することができる。すなわち、本実施形態に係るカラオケ装置K1によれば、ネットワークを介して他のカラオケ装置と接続した状態で利用する場合において、様々な利用態様に合わせたカラオケ演奏の制御ができる。
【0092】
より具体的に、本実施形態に係るカラオケ装置K1において、利用モードは、通常モード、配信モード、及びデュエットモードを含む。演奏制御部300は、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが通常モードまたは配信モードであって、且つ特定された使用状況が未使用または通常モードの実施中である場合、当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、カラオケ装置K2に通常モードまたは配信モードでの演奏開始を示す実施状況を送信し、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが通常モードまたは配信モードであって、且つ特定された使用状況が配信モードの実施中である場合、カラオケ装置K2に通常モードまたは配信モードでの待機中を示す実施状況を送信し、カラオケ装置K2から配信モードが終了した旨の情報を受信した後に当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、カラオケ装置K2に通常モードまたは配信モードでの演奏開始を示す実施状況を送信し、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって、且つ特定された使用状況がデュエットモードの待機中である場合、カラオケ装置K2において実施される当該楽曲のカラオケ演奏と同期させて当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、カラオケ装置K2にデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信し、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって、且つ特定された使用状況が未使用である場合、カラオケ装置K2に対して、カラオケ装置K2の予約リストの先頭に、予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲の登録を指示し、カラオケ装置K2において実施される当該楽曲のカラオケ演奏と同期させて当該楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、カラオケ装置K2にデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信し、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードであって、且つ特定された使用状況が通常モードまたは配信モードの実施中である場合、カラオケ装置K2に対して、カラオケ装置K2の予約リストの先頭に、予約リストに登録された楽曲識別情報に対応する楽曲の登録を指示して、カラオケ装置K2にデュエットモードでの待機中を示す実施状況を送信し、カラオケ装置K2から通常モードまたは配信モードが終了した旨の情報を受信した後に、カラオケ装置K2において実施される当該楽曲のカラオケ演奏と同期させて当該楽曲のカラオケ演奏を開始すると共に、カラオケ装置K2にデュエットモードでの演奏開始を示す実施状況を送信する。
【0093】
このようなカラオケ装置K1によれば、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モード、及び通信可能に接続されたカラオケ装置K2の使用状況に応じて、楽曲のカラオケ演奏を開始するタイミングを制御することができる。よって、他のカラオケ装置の使用状況を考慮しつつ、配信モードやデュエットモードにおけるカラオケ演奏を開始することができる。
【0094】
<第2実施形態>
次に、
図6を参照して、第2実施形態に係るカラオケ装置について説明する。本実施形態に係るカラオケ装置は、通信可能に接続された他のカラオケ装置に対し、カラオケ演奏に合わせて行ったカラオケ歌唱に基づく歌唱音声等を送信することができる。第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0095】
==カラオケ装置==
[制御手段]
本実施形態においてはカラオケ装置K1のCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御手段10eは、登録部100、特定部200、演奏制御部300、及び送信部400として機能する(
図6参照)。
【0096】
(送信部)
送信部400は、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが配信モードである場合、楽曲のカラオケ演奏に基づくカラオケ演奏音及び当該カラオケ演奏に合わせて行ったカラオケ歌唱に基づく歌唱音声を他のカラオケ装置に送信する。また、送信部400は、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードである場合、他のカラオケ装置において実施される楽曲のカラオケ演奏と同期したカラオケ演奏に合わせて行ったカラオケ歌唱に基づく歌唱音声を、当該他のカラオケ装置に送信する。
【0097】
第1実施形態で述べた通り、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが配信モードである場合、演奏制御部300は、当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を開始する。
【0098】
たとえば、第1実施形態で述べたように、演奏制御部300は楽曲X2のカラオケ演奏を開始する。利用者U1は、マイク40を介し、楽曲X2のカラオケ演奏に合わせてカラオケ歌唱を行う。
【0099】
送信部400は、楽曲X2のカラオケ演奏に基づくカラオケ演奏音及びカラオケ演奏に合わせて行ったカラオケ歌唱に基づく歌唱音声をカラオケ装置K2に送信する。カラオケ装置K2は、受信したカラオケ演奏音及び歌唱音声をミキシングしてスピーカ20から放音させることができる。
【0100】
一方、第1実施形態で述べた通り、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードである場合、演奏制御部300は、当該楽曲識別情報に対応する楽曲のカラオケ演奏を、他のカラオケ装置において実施される当該楽曲のカラオケ演奏と同期させて開始する。
【0101】
たとえば、第1実施形態で述べたように、カラオケ装置K2は、楽曲X3のカラオケ演奏を行う。
【0102】
カラオケ装置K1の演奏制御部300は、記憶手段10aから楽曲X3の楽曲データを読み出す。そして、演奏制御部300は、演奏手段10dを制御し、カラオケ装置K2において実施される楽曲X3のカラオケ演奏と同期させて楽曲X3のカラオケ演奏を開始する。利用者U1は、マイク40を介し、楽曲X3のカラオケ演奏に合わせてカラオケ歌唱を行う。
【0103】
送信部400は、楽曲X3のカラオケ演奏に合わせて行ったカラオケ歌唱に基づく歌唱音声をカラオケ装置K2に送信する。カラオケ装置K2は、受信した歌唱音声を、カラオケ演奏音とミキシングしてスピーカ20から放音させることができる。なお、カラオケ装置K1の演奏制御部300は、同様の処理により、利用者U2の歌唱音声を、カラオケ演奏音とミキシングしてスピーカ20から放音させることができる。
【0104】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置K1は、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードが配信モードである場合、楽曲のカラオケ演奏に基づくカラオケ演奏音及び当該カラオケ演奏に合わせて行ったカラオケ歌唱に基づく歌唱音声を他のカラオケ装置に送信し、予約リストに登録された楽曲識別情報に紐付けられた利用モードがデュエットモードである場合、他のカラオケ装置において実施される楽曲のカラオケ演奏と同期したカラオケ演奏に合わせて行ったカラオケ歌唱に基づく歌唱音声を、当該他のカラオケ装置に送信する送信部400を有する。このようなカラオケ装置K1によれば、他のカラオケ装置の利用者は、カラオケ装置K1からのライブ配信を楽しむことができる。また、このようなカラオケ装置K1によれば、カラオケ装置K1の利用者及び他のカラオケ装置の利用者でデュエット歌唱や合唱を楽しむことができる。
【0105】
<その他>
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0106】
100 登録部
200 特定部
300 演奏制御部
400 送信部
K1、K2 カラオケ装置