(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176600
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造
(51)【国際特許分類】
A23L 17/60 20160101AFI20221122BHJP
【FI】
A23L17/60 103C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021083114
(22)【出願日】2021-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】391008294
【氏名又は名称】フルタ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(72)【発明者】
【氏名】古田 成広
(72)【発明者】
【氏名】加納 誠
(72)【発明者】
【氏名】鰐部 幸政
【テーマコード(参考)】
4B019
【Fターム(参考)】
4B019LT04
4B019LT05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】生海苔連続軟化洗浄装置の弾性ベーンの劣化防止、及び耐久性向上を図る手段として、開口周面、及び孔と、弾性ベーンの接触抵抗発生回避(劣化防止等)を可能とする構成を提供する。
【解決手段】ハウジングに内装した生海苔用入り口部と出口部、多数の透孔6a,6bを備えた円筒体、円筒体に摺接する多数の弾性ベーンを放射状に突設した撹拌羽根、でなる生海苔連続軟化洗浄装置であって、円筒体に入り口部用、及び出口部用の開口と、透孔をそれぞれ開設し、弾性ベーンの先端部は、開口、透孔の孔からはみ出し困難な球体を備え、この入り口部、及び出口部の開口周面と、孔周面は、弾性ベーンの先端部が衝突しない曲面とし、曲面で、開口周面、孔と弾性ベーンの接触抵抗発生回避をする。また、生海苔表面に付着した、珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生海苔混合液の出入り口部を備えた略環状のハウジングと、
このハウジングに設けた、生海苔用の入り口部と出口部、及び多数の透孔を備えた円筒体と、
この円筒体に摺接する多数の弾性ベーンを放射状に突設した撹拌羽根と、
この撹拌羽根を駆動する駆動部と、
で構成した生海苔連続軟化洗浄装置において、
前記円筒体には生海苔の前記入り口部用、及び前記出口部用の開口を、また、この円筒体の、この開口を除いた部位には、前記透孔をそれぞれ開設し、
前記弾性ベーンの先端部は、この開口、及び前記透孔の孔からはみ出し困難な球体を備えるとともに、前記入り口部及び前記出口部の開口周面、及び前記孔の孔周面は、前記弾性ベーンの前記先端部と衝突しない曲面を備え、
このはみ出し困難な球体、及びこの曲面は、前記開口周面、及び前記孔との接触抵抗発生回避を可能とする構成とした生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造。
【請求項2】
請求項1の曲面は、前記開口周面に形成した曲面、又は円弧であって、
直線を除く構成とした請求項1に記載の生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造。
【請求項3】
請求項1の曲面は、前記開口周面に形成した曲面、又は円弧であって、
この曲面、又は円弧は、前記円筒体の横断方向に形成される構成とした請求項1に記載の生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造。
【請求項4】
請求項1の曲面は、前記孔周面に形成した曲面、又は円弧であって、
直線を除く構成とした請求項1に記載の生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造。
【請求項5】
請求項1の曲面は、前記孔周面に形成した曲面、又は円弧であって、
この曲面、又は円弧は、前記円筒体の横断方向に形成される構成とした請求項1に記載の生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造。
【請求項6】
前記弾性ベーンは、前記生海苔、又は生海苔塊を押し広げ、この生海苔、又はこの生海苔塊に付着した、珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭する構成とした請求項1に記載の生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造。
【請求項7】
前記弾性ベーンは、前記円筒体に摺接移動することで、前記生海苔、又は生海苔塊を、押し広げ、かつこの生海苔、又はこの生海苔塊に付着した、珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭する構成とした請求項1に記載の生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生海苔(生海苔葉)の前処理工程に配備される生海苔(生海苔葉)連続軟化洗浄装置であって、この装置の開口と透孔の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の生海苔連続軟化洗浄装置に関しては、大別すると、円筒体(ハウジング)と弾性ベーンの組合せ構想である「ベーン構想」と、筒部(ハウジング)と送りスクリューの組合せ構想である「スクリュー構想」になる。
【0003】
前記「ベーン構想」には、次のような発明等がある。要点は、水中内での軟化と洗浄であり、特公昭63-17431号、特公昭63-5058号、特許第4537151号、が挙げられる。また、前記「スクリュー構想」には、実用新案登録第3051866号と、特開平11-308980号、が挙げられる。
【0004】
本発明は、この中で、「ベーン構想」に関する提案である。従って、弾性ベーンの劣化防止と耐久性の向上を図りつつ、珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭する(掻き落とす)ことを意図する。
【0005】
また、珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭する関連発明、考案として、切断プレートとナイフ、又はスクリュー等からなる機構がある。例えば、実用新案登録第3189010号、特開2007-275024号と、特開2006-7065号等が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特公昭63-17431号公報
【特許文献2】特公昭63-5058号公報
【特許文献3】特許第4537151号公報
【特許文献4】実用新案登録第3051866号公報
【特許文献5】特開平11-308980号公報
【特許文献6】実用新案登録第3189010号
【特許文献7】特開2007-275024号公報
【特許文献8】特開2006-7065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記弾性ベーンの劣化防止と耐久性の向上を図る手段として、例えば、円筒体の入り口部、及び出口部の開口周面、及び孔周面の俯瞰平面図より視て、曲面(曲面は
図6、
図8参照)とすることで、例えば、弾性ベーンの先端部の欠損(ゴム欠損等)を少なくし、かつ傷めることを少なくする等を図り得ることと、開口周面、及び孔と、弾性ベーンの接触抵抗発生回避を図る。即ち、弾性ベーンの劣化防止と耐久性の向上を図りつつ、珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭することを意図する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記に鑑み、本発明は、少なくとも、円筒体の入り口部、及び出口部の開口周面、及び孔周面は、弾性ベーンの先端部が衝突しない曲面を確保し、かつこの曲面は、円筒体の横断方向に形成する。これにより、開口周面、及び孔と、弾性ベーンの先端部との接触抵抗発生回避を可能とする。また、併せて、生海苔に付着する珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭することが可能になる。
【0009】
また、近時、本装置、及び関連装置の高速化が進んできたことに鑑み、従来の弾性ベーン、及び/又は、円筒体等に関し、改良の必要性が望まれている。例えば、弾性ベーンの欠損とか、傷発生頻度の減少化であり、その耐久性の確立が要望されている。そして、この際に、併せて、珪藻類、微小生物、塵、汚れを、確実に払拭し、品質向上、及び/又は、等級の向上を図ることが要望されている。
【発明の効果】
【0010】
請求項1では、
生海苔混合液の出入り口部を備えた略環状のハウジングと、
ハウジングに設けた、生海苔用の入り口部と出口部、及び多数の透孔を備えた円筒体と、
円筒体に摺接する多数の弾性ベーンを放射状に突設した撹拌羽根と、
撹拌羽根を駆動する駆動部と、
で構成した生海苔連続軟化洗浄装置において、
円筒体には生海苔の入り口部用、及び出口部用の開口を、また、円筒体の、開口を除いた部位には、透孔をそれぞれ開設し、
弾性ベーンの先端部は、開口、及び透孔の孔からはみ出し困難な球体を備えるとともに、入り口部及び出口部の開口周面、及び孔の孔周面は、弾性ベーンの先端部と衝突しない曲面を備え、
はみ出し困難な球体、及び曲面は、開口周面、及び孔との接触抵抗発生回避を可能とする構成とした生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造である。
【0011】
従って、請求項1においては、少なくとも、円筒体の入り口部、及び出口部の開口周面、及び透孔の孔周面は、弾性ベーンの先端部が衝突しない曲面を確保し、かつこの曲面は、円筒体の横断方向に形成し、開口周面、及び孔と、弾性ベーンの接触抵抗発生回避を可能とする。併せて、開口周面、及び孔と、弾性ベーンの接触抵抗の発生回避は、騒音発生の軽減化に寄与できる。また、これにより、例えば、従来の弾性ベーンの欠損とか、傷発生頻度の高まり解消に役立つ利点がある。併せて、珪藻類、微小生物、塵、汚れを、確実に払拭し、品質向上、及び/又は、等級の向上を図ることにある。
【0012】
請求項2では、
請求項1の曲面は、開口周面に形成した曲面、又は円弧であって、
直線を除く構成とした生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造である。
【0013】
従って、請求項2においては、請求項1の効果が期待できる。かつ、曲面の構造を特定できる。
【0014】
請求項3では、
請求項1の曲面は、開口周面に形成した曲面、又は円弧であって、
曲面、又は円弧は、円筒体の横断方向に形成される構成とした生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造である。
【0015】
従って、請求項3においては、請求項1の効果が期待できる。かつ、曲面の形状を特定できる。
【0016】
請求項4では、
請求項1の曲面は、孔周面に形成した曲面、又は円弧であって、
直線を除く構成とした生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造である。
【0017】
従って、請求項4においては、請求項1の効果が期待できる。かつ、曲面の特定を限定できる。
【0018】
請求項5では、
請求項1の曲面は、孔周面に形成した曲面、又は円弧であって、
曲面、又は円弧は、円筒体の横断方向に形成される構成とした生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造である。
【0019】
従って、請求項5においては、請求項1の効果が期待できる。かつ、曲面の形状と、曲面の位置を特定できる。
【0020】
請求項6は、
弾性ベーンは、生海苔、又は生海苔塊を押し広げ、生海苔、又は生海苔塊に付着した、珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭する構成とした生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造である。
【0021】
従って、請求項6においては、請求項1の効果が期待できる。かつ、生海苔、又は生海苔塊の洗浄効果と、洗浄効果の拡充が期待できる。
【0022】
請求項7は、
弾性ベーンは、円筒体に摺接移動することで、生海苔、又は生海苔塊を、押し広げ、かつ生海苔、又は生海苔塊に付着した、珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭する構成とした生海苔連続軟化洗浄装置の開口と透孔の構造である。
【0023】
従って、請求項7においては、請求項1の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図3】軟化洗浄装置の要部であるハウジングと、円筒体、及び弾性ベーン等の関係の一例を示した、一部欠截の拡大側面図
【
図5】
図4の要部であるハウジングと、円筒体、及び弾性ベーン等の関係の一例を示した、拡大断面図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の各実施例を説明する。各実施例は、好ましい一例であり、各実施例の説明、及び/又は、図面に限定されない。従って、発明の趣旨の範囲において構成の一部を変更する構造、又は同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【0026】
図1と
図2において、Aは生海苔連続軟化洗浄装置(本装置)の一例であり、
図3、
図4に示した本装置において、図中1は略環状のハウジング(外側円筒体)で、外周に開設した入り口部2と、同様に開口した出口部3を備えている。そして、このハウジング1には略環状の円筒体7が内挿されており、この円筒体7には、入り口部2と、出口部3に連なる入り口部4及び出口部5を備えてなり、かつこの入り口部4及び出口部5は、それぞれ、円筒体7の内筒部位7a、7bに位置する。
【0027】
そして、
図6~
図9に示した本装置において、円筒体7の、好ましい二例を示す。
図6と
図7の第一例では、入り口部4及び出口部5が長穴形状である。
図6は円筒体7の展開状態を示す図で、円筒体7は、センター取付孔700を中心に、左右に向かってそれぞれ順に、内筒部位7a、7b、両端部位7c、7d、端部7e、7fからなる。この内筒部位7a、7bに対峙するように開設された穴が、入り口部4及び出口部5となる。そして、両端部位7c、7d(入り口部4及び出口部5それぞれのセンター取付孔700とは逆の端面から、円筒体7の端部7e、7fに至る部位)に、透孔6a、6bが設けられる。そして、この入り口部4及び/又は出口部5の開口周面40、50と、入り口部2及び/又は出口部3の開口周面20、30は相似形である。尚、入り口部4、出口部5と、その開口周面40、50は、
図6に示してある。透孔6a、6bとその開口周面60a、60bは、
図5に示してある。
【0028】
そして、各開口周面40、50、60a、60bと、弾性ベーン10の関係、殊に弾性ベーン10の先端部100との関係に関し説明すると、
図5に示した如く、先端部100を、例えば、図示のように球体とすることで、開口周面40、50、60a、60bに衝突するように当接することが少なくなり、例えば、従来のように、衝突することと、その際の衝撃回避、及び/又は、欠損回避に役立つこと等が考えられる。更に開口周面40、50、60a、60b、及び/又は、透孔6a等の開口周面60a等の横断方向X(横断方向Xとは、円筒体7の長手方向Y(円筒状態での円周方向Qと同じ)に直交する方向)において、それぞれの曲面を、曲面40a、50a、
図6、7では曲面600a、600b、
図8、9では曲面6000a、6000bとする。これにより、前述の如く、従来のように、衝突することと、その際の衝撃回避、及び/又は、欠損回避に役立つこと等が考えられる。併せて、騒音減少に寄与できる(他の構造も同じ)。そして、
図5に示したように、生海苔Hに対する衝撃とか、洗浄、及び/又は、展開確保に有益である。
【0029】
図6、
図7に開示した、第1例では、円筒体7の展開図と、使用状態の環状状態の斜視図において説明する。
図7の如く、入り口部4と出口部5が対峙し、透孔6aと透孔6bが連設する状態となり、弾性ベーン10は、円筒体7の内周面70を摺接するように回転(移動)する。この移動時に、弾性ベーン10の先端部100は、入り口部4の円弧状の開口周面40と出口部5の円弧状の開口周面50に摺接するが(
図4のA参照)、摺接時に開口周面40、50は曲面40a、50aであることから、前述と同様に接触抵抗発生回避を可能とする構成である。また、先端部100の損傷も少なくなると考えられる。この先端部100は、円筒曲面成形(球体)とし、かつ円筒体7の幅7g(図中の横断方向X)全体に、複数箇所(限定されない)配置される。従って、入り口部4の円弧状の開口周面40と出口部5の円弧状の開口周面50をなめるような感覚で(
図5~
図9参照)、摺接し、かつ生海苔Hの表面H2を擦る。この擦り操作で、少なくとも、表面H2に付着した、珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭する。即ち、珪藻類、微小生物、塵、汚れを、確実に払拭し、品質向上、及び/又は、等級の向上を図ることにある。この効果は長期的に確保されることは明らかである。諸般の状況を考え、かつ発明者の考えと、経験則から判断すると、この
図6と
図7の考え方、構造が最適な第1例である。
【0030】
図8、
図9に開示した、第2例では、円筒体7の展開図と、使用状態の環状状態の斜視図において説明する。原則として、前述した
図6と
図7の第1例に準ずるが、相違点を述べると、入り口部4の欠截円弧状の開口周面40の曲面40aと、出口部5の欠截円弧状の開口周面50aであり、その他の構造と働きは同じと考えてよい。また、作用効果と弾性ベーン10と、入り口部4の欠截円弧状の開口周面40と出口部5の欠截円弧状の開口周面50に関しても、前述の第1例と相違は少ないこと、また、弾性ベーン10の先端部100の摩耗、及び/又は、損傷とか、珪藻類、微小生物、塵等の払拭には、その効果の差は少ないが、望ましくは、
図6と
図7の考え方、構造を採用したい。
【0031】
尚、この洗浄・軟化処理通路Cに相当する箇所(
図4参照)には透孔6a、6bが多数個設けられていることから、この各透孔6a、6bと後述する撹拌羽根12の弾性ベーン10との間で
図5に示すような擦り揉み作業を行って、表面の珪藻類等の異物の剥離と、生海苔Hの軟化をする。従って、この各透孔6a、6bの形状の変更及び/又は個数・配列・配置を適宜変更し、後述する最良の状態が確保できる構成とする。尚、前記擦り揉み作業は海水中において行われることから、生海苔に対して優しい擦り揉み作業となり、この生海苔の細胞・特性を傷めることなく、逆に軟化の促進と、異物剥離に好影響を与えることが考えられる。
【0032】
図示しないが、入り口部2及び/又は出口部3の開口周面20、30に対して、円筒体7の入り口部4及び/又は出口部5の開口周面40、50の口径を小さくすることが可能となった。
【0033】
図3に示す、12は洗浄・軟化処理通路C内に摺接状態で挿入(嵌入)されるゴム、プラスチック等の弾性部材で構成された撹拌羽根で、この撹拌羽根12は筒状の本体部と、この本体部の放射方向に延設した多数の弾性ベーン10とで構成されており、円筒体7内に挿入された状態で、この弾性ベーン10が撓んだ状態となる。この弾性ベーン10の円筒体7の板部との撓みと、透孔6a、6bに至ったときの復帰との反復動作と、この相乗効果とを介して生海苔の軟化促進と、異物剥離の向上とを図る。尚、少なくとも弾性ベーン10は、円筒体7の内周面70を全周にわたり摺接可能な長さを備えており、円筒体7に存在する生海苔Hの全体に摺接する。これにより、表面H2に付着した、珪藻類、微小生物、塵、汚れを払拭できることと、生海苔Hの軟化の促進と、この種の珪藻類、微小生物等の異物剥離の向上に役立てる。また弾性ベーン10の先端部100は、断面団子形状を形成しており、前述の効果の達成と、この弾性ベーン10の耐久性の向上等を意図する。
【0034】
そして、
図4の13は撹拌羽根12を支持する回転軸で、ハウジング1に軸受け(図示しない)を介して支持されている。またこの回転軸13には回転を伝えるプーリー(図示せず)を備えている。この回転機構を利用して前記撹拌羽根12を回転する。
【0035】
前述した、各実施例は、好ましい一例である。この各実施例の趣旨の範囲において、構成の一部を変更する構造、又は同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【符号の説明】
【0036】
1 ハウジング
2 入り口部
20 開口周面
3 出口部
30 開口周面
4 入り口部
40 開口周面
40a 曲面
5 出口部
50 開口周面
50a 曲面
6a 透孔
60a 開口周面
600a 曲面
6000a 曲面
6b 透孔
60b 開口周面
600b 曲面
6000b 曲面
7 円筒体
7a 内筒部位
7b 内筒部位
7c 両端部位
7d 両端部位
7e 端部
7f 端部
7g 幅
70 内周面
700 センター取付孔
10 弾性ベーン
100 先端部
11 止め具用孔
12 撹拌羽根
13 回転軸
A 生海苔連続軟化洗浄装置
C 処理通路
H 生海苔
H2 表面
X 横断方向
Y 長手方向
Q 円周方向