(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176743
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】自転車の荷台搭載物の取付構造
(51)【国際特許分類】
B62J 9/27 20200101AFI20221122BHJP
【FI】
B62J9/27
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021083322
(22)【出願日】2021-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】596085922
【氏名又は名称】服部 元信
(72)【発明者】
【氏名】服部元信
(57)【要約】
【課題】
荷台搭載物を荷台に着脱する時、枠の形状寸法や太さ寸法の違う多種類の荷台に対して取付具(連結手段)の前後左右の幅広い位置調整がより簡単にでき、また既存の荷台搭載物に簡単な穴加工を施すだけで着脱式取付具(連結手段)を適用できるようにする。
【解決手段】
第2連結手段を取付け、前後方向の位置調節するための長穴82や凹凸部を有する取付板8を荷台搭載物と別体にして、その取付板8を荷台搭載物の穴(長穴)に取付けた取付板8を左右方向の位置調節することによって第2連結手段の左右方向の位置調節する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物かご、子供席などの荷台搭載物2を自転車の荷台1に着脱するための取付構造であって、荷台搭載物の前部下方において荷台の横方向の第1枠部1aに引掛ける第1連結手段3を有し、かつ荷台搭載物の下面後方において第1枠部と概ね平行の関係にある荷台の第2枠部1bに引掛けて連結される第2連結手段6を有するもので、
第2連結手段6を取付ける取付穴(少なくとも1つの穴または長穴)82を有する部位が荷台搭載物と別体の取付板8であって、荷台搭載物側の前記部位を含む位置に設けた取付穴7の前後(または左右)縁部に、左右(または前後)方向に長穴(長溝)71(または72)を有し、その長穴(長溝)に取付板8を取付けるように構成して、
荷台の形状寸法の違いに対して、取付板8を取付穴7内で左右(または前後)方向に変位させることによって第2連結手段6を左右(または前後)方向に変位できることを特徴とする自転車の荷台搭載物の取付構造。
【請求項2】
荷物かご、子供席などの荷台搭載物2を自転車の荷台1に着脱するための取付構造であって、荷台搭載物の前部下方において荷台の横方向の第1枠部1aに引掛ける第1連結手段3を有し、かつ荷台搭載物の下面後方において第1枠部と概ね平行の関係にある荷台の第2枠部1bに引掛けて連結される第2連結手段6を有するもので、
第2連結手段6を取付ける取付板8(荷台搭載物と別体の取付板)が、その前後に設けた穴86(少なくとも一つの穴または左右方向の長穴)または少なくとも一つのネジ穴86bと、荷台搭載物底面の対応する位置に設けた穴76(少なくとも一つの穴76aまたは左右方向の長穴76b)とで荷台搭載物底面下部において結合手段86(86a)によって結合され、
取付板8と第2連結手段6はその接触面で第2連結手段6の前後方向と上下方向の動きを阻止するような(前後方向に切った左右方向の)断面形状で嵌め合う凹凸部87、65を有しており、その嵌め合いが(緩やかで)左(または右)方向に動きがあって外れる可能性がある場合は、少なくともその方向に外れ防止部89を設け(左右方向共に設ける場合は少なくともいずれかが外れ防止機能を解除できるように設け)、さらに取付板8側の凹凸部87が第2連結手段6の前後方向の変位範囲に配置されように構成されて、
取付板と第2連結手段6の凹凸部の嵌め合いの場所を変えることによって、第2連結手段6を前後方向に変位できるように作用すると共に、第2連結手段6を左右方向にずらして嵌め合わせ、また嵌め合いを外して(工具を使わずに)第2連結手段6を取付け、取外しができることを特徴とする自転車の荷台搭載物の取付構造。
【請求項3】
荷物かご、子供席などの荷台搭載物2を自転車の荷台1に着脱するための取付構造であって、荷台搭載物の前部下方において、弾性付勢力に抗して前方に引いた引掛け部31aを荷台の第1枠部1aに引掛ける第1連結手段3を有し、かつ荷台搭載物の下面後方において第1枠部と概ね平行の関係にある荷台の第2枠部1bに後方から引掛けて連結される第2連結手段6を有するもので、
第1連結手段3の取付板33の左右下の端部33b、33cを挿入して受止める受け部(挿入部)51a,51bを左右下部に有する受け板5を荷台搭載物2の前部下方(前面板部)に結合手段で取付け固定するように構成し、
第1連結手段3の取付板33を受け板5の受け部(挿入部)51に挿入した後、引掛け部31aを引いて弾性付勢力が生じても、その力に耐える受け部51によって、第1枠部1aに引掛け部を引掛けた第1連結手段3を安定して保持するように作用することを特徴とする自転車の荷台搭載物の取付構造。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3において、荷台1の第1枠部1a(または別の第3枠部1e)と第2枠部1bの間隔寸法が大き(小さ)過ぎるために第1連結手段3または第2連結手段6が引掛けられない場合であって、
それらの横枠と平行になるように第2連結手段6の引掛け部に対応する位置に設ける代用枠1f(引掛け枠)と、荷台の前後方向に伸びる左右2つの内枠1dの直ぐ内側それぞれで、代用枠1fを巻き込んでそれを保持する保持部A91、内枠1dを巻き込んで(引掛けて)保持部Aと結合手段で結合される保持部B93、及びその後方で代用枠の前後方向の位置調整用の複数穴92a(または長穴)を備えて保持部Aと結合手段で結合され、かつ第2枠部1bを巻き込む(引掛ける)調整部92から成り、保持部A91、保持部B93、調整部92によって代用枠1fを支持、固定するように構成され、
第2連結手段6を代用枠1fに引掛け、第1連結手段3を第1枠部1aに引掛けて、荷台搭載物2を荷台1に着脱できるようにすることを特徴とする自転車の荷台搭載物の取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物かご、子供席などの荷台搭載物を自転車の荷台に着脱するための荷台搭載物の取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1の従来例1は、市販されている荷物かごの取付構造である。荷物かご2を荷台1の上に置き、荷台の前方と後方でそれぞれ荷台の下方から雌ネジ穴を有する概ね平板の棒3A、4Aを当て、荷物かご2に設けた穴(長穴)23にネジを通して荷台枠を挟むようにしてネジ締めで固定するもので、殆んど全ての種類の荷台に取付け可能である。
【0003】
図2、
図3の従来例2(特許文献1)の取付構造は全ての取付具が荷物かご側に装着され、荷物かごを荷台に容易に着脱できるものである。荷物かごを取外した荷台には何も残らないので、荷台を他の用途にすぐ使用でき、また他の自転車の荷台に形状寸法が合えば、すぐに荷物かごを付替えできる。
【0004】
この荷物かごは、その前部下方に第1連結手段3を有し、下面後方の左右に第2連結手段4を有している。第1連結手段は可動枠31と取付板(板部)33とバネ(付勢部)32で構成されており、2つの第2連結手段を荷台1の第2枠部(後方横枠)1bに後方から前方に向けて差込んだ後、第1連結手段の可動枠の引掛け部31aをばね32による弾性付勢力に抗して前方に引きながら、荷台の第1枠部(前方横枠)1aに引掛け可能なところまで移動し、付勢状態のまま第1枠部に引掛けて荷物かご2を荷台1に取付ける。
【0005】
荷台の第2枠部に差込まれる第2連結手段4については、
図2のように、第1枠部1aと第2枠部1bの間隔寸法の違いに対して、取付位置を調節できるように荷物かご下面の取付穴21が前後方向の長穴になっており、さらに荷台内枠と外枠の左右方向の幅寸法や間隔寸法の違いに対して、取付位置を変えられるように、左右の第2連結手段に対して前後方向の長穴が左右方向にそれぞれ複数設けられている。
また
図3では、荷台内枠と外枠の左右方向の幅寸法や間隔寸法の違いに対して、取付位置を調節できるように荷物かご下面の取付穴21が左右方向の長穴になっており、荷台の第1枠部と第2枠部の間隔寸法の違いに対しては、左右方向の長穴が前後方向に複数設けられて第2連結手段4を離散的に位置調整できるようになっている。その離散的な間隔は第1連結手段3のバネの弾性付勢力の強さで吸収できるため、第1枠部(前方横枠)1aと第2枠部(後方横枠)1bの間隔の寸法の違いに対応できる。
【0006】
図4、
図5の従来例3(特許文献1)の取付構造は、自転車の荷物かごの前部下方に第1連結手段を有し、下面後方の左右に第2連結手段4を有しているが、第2連結手段は荷物かごの底面の左右に設けた取付穴(角穴)24に取付ける(荷物かごとは別体の)取付板42上の長穴42aに取付けられる構造になっている。
取付板42は
図4のように正方形で、90度、180度、270度の回転させて取付けでき、
図5に示すように長穴の方向や位置を離散的ではあるが広い範囲で変更でき、従来例2よりも荷台寸法の違いに適応し易くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来例1の荷台搭載物の取付構造は、完全固定式であって容易に着脱できないという問題がある(問題点1)。
【0009】
従来例2の取付構造の問題点として、
まず第一に、
図2の場合、前後方向の長穴21と平行にある隣の長穴との距離が、第2連結手段4の左右位置変更の最小寸法になるが、荷台内枠と外枠の左右方向の幅や間隔寸法によっては、この最小寸法では第2連結手段が内枠や外枠に当たって左右位置調整できないことが生じる問題がある(問題点2)。
【0010】
第二に、
図2、
図3の場合、第2連結手段4を別の長穴21に付替える時に、ネジ43を緩めるだけではなく、ネジをいったん取外してから第2連結手段を移動した後、改めてネジを取付けて締付けなければならず、この手間は意外に簡単ではなく、不便であるという問題がある(問題点3)。
【0011】
従来例3の取付構造は、従来例2に比べて荷台寸法の違いに対し、広い範囲で適応できるが、問題点として
第一に、第2連結手段の取付位置を変更する時に、第2連結手段のネジ43の取外しと取付けに加えて、回転させる取付板42のネジ42cの取外しと取付けに手間取るという問題がある(問題点3)。
第二に、取付板5つまり取付穴の回転後の位置を正確に予想するのが容易ではなく、一度の回転変更と取付穴42aの変更で適切な位置が得られるかという問題がある(問題点4)。
【0012】
さらに従来例2、3の取付構造は、穴数や穴の種類(長穴21、角穴24)の多いこの取付構造を実施するには、荷物かご(荷台搭載物)は新規金型による専用製作するのが一般的で、既存の荷物かご(荷台搭載物)をそのままか或いは簡単な穴あけ加工するだけでは適用し難い不便さがある(問題点5)。
また従来例2、3の取付構造は、工具を使ってのネジの締付け取外しによって、第1連結手段3や第2連結手段4を取付け取外しする必要があり、工具無しでは簡単にできない不便さがある(問題点6)。
【0013】
本発明はこれらの問題を一部または全てを解決するもので、荷台搭載物を荷台に着脱する時、枠の形状寸法の違う多種類の荷台に対して取付具(連結手段)の前後左右の幅広い位置調整がより簡単にでき、また既存の荷台搭載物に簡単な穴加工を施すだけで着脱式取付具(連結手段)を適用できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1の発明の構成上の特徴と作用効果を示す。荷物かご、子供席などの荷台搭載物2を自転車の荷台1に着脱するための取付構造であって、荷台搭載物2の前部下方において荷台の横方向の第1枠部1aに引掛ける第1連結手段3を有し、かつ荷台搭載物の下面後方において第1枠部と概ね平行の関係にある荷台の第2枠部1bに引掛けて連結される第2連結手段6を有するもので、
第2連結手段6を取付ける取付穴(少なくとも1つの穴または長穴)82を有する部位が荷台搭載物と別体の取付板8であって、荷台搭載物側の前記部位を含む位置に設けた取付穴7の前後(または左右)縁部に、左右(または前後)方向に長穴(長溝)71(または72)を有し、その長穴(長溝)に取付板8を取付けるように構成することを特徴とし、
荷台の形状寸法の違いに対して、取付板8が取付穴7内を左右(または前後)方向に変位させることによって第2連結手段6を左右(または前後)方向に変位でき、またこの時、第2連結手段6を取付ける取付穴82(複数の穴または長穴)の長手方向を取付板8自体の変位方向と直角にしておけば、第2連結手段6をその方向に変位することができるので、その結果、第2連結手段6を取付穴7の範囲内で左右前後自在に変位できる作用効果がある。
【0015】
請求項2の発明の構成上の特徴と作用を示す。荷物かご、子供席などの荷台搭載物2を自転車の荷台1に着脱するための取付構造であって、荷台搭載物の前部下方において荷台の横方向の第1枠部1aに引掛ける第1連結手段3を有し、かつ荷台搭載物の下面後方において第1枠部と概ね平行の関係にある荷台の第2枠部1bに引掛けて連結される第2連結手段6を有するもので、
第2連結手段6を取付ける取付板8(荷台搭載物と別体の取付板)が、その前後に設けた穴86(少なくとも一つの穴または左右方向の長穴)または少なくとも一つのネジ穴86bと、荷台搭載物底面の対応する位置に設けた穴76(少なくとも一つの穴76aまたは左右方向の長穴76b)とで荷台搭載物底面下部において結合手段86(86a)によって結合され、
取付板8と第2連結手段6はその接触面で第2連結手段6の前後方向と上下方向の動きを阻止するような(前後方向に切った左右方向の)断面形状で嵌め合う凹凸部87、65を有しており、その嵌め合いが(緩やかで)左(または右)方向に動きがあって外れる可能性がある場合は、少なくともその方向に外れ防止部89を設け(左右方向共に設ける場合は少なくともいずれかが外れ防止機能を解除できるように設け)、さらに取付板8側の凹凸部87が第2連結手段6の前後方向の変位範囲に配置されように構成されることを特徴とし、
取付板と第2連結手段6の凹凸部の嵌め合いの場所を変えることによって、第2連結手段6を前後方向に変位できるように作用すると共に、第2連結手段6を左右方向にずらして嵌め合わせ、また嵌め合いを外して(工具を使わずに)第2連結手段6を取付け、取外しができるという作用効果がある。また取付板の前後の穴86と荷台搭載物底面の対応する位置にある穴76の、いずれか一方を左右方向の長穴(または穴の列)にすれば、取付板と第2連結手段6を左右方向にも変位できるという作用効果がある。
【0016】
請求項3の発明の構成上の特徴と作用を示す。荷物かご、子供席などの荷台搭載物2を自転車の荷台1に着脱するための取付構造であって、荷台搭載物の前部下方において、弾性付勢力に抗して前方に引いた引掛け部31aを荷台の第1枠部1aに引掛ける第1連結手段3を有し、かつ荷台搭載物の下面後方において第1枠部と概ね平行の関係にある荷台の第2枠部1bに後方から引掛けて連結される第2連結手段6を有するもので、
第1連結手段3の取付板33の左右下の端部33b、33cを挿入して受止める受け部(挿入部)51a,51bを左右下部に有する受け板5を荷台搭載物2の前部下方(前面板部)に結合手段で取付け固定するように構成することを特徴とし、
第1連結手段3の取付板33を受け板5の受け部(挿入部)51に挿入した後、引掛け部31aを引いて弾性付勢力が生じても、その力に耐える受け部51によって、第1枠部1aに引掛け部を引掛けた第1連結手段3を安定して保持するように作用する。
そして第1連結手段3の引掛け部の荷台の第1枠部1aへの引掛けを解除した後、(ネジなどの取外しもなく、工具を使うこともなく)そのまま第1連結手段3を受け板から抜き取ることができるという効果がある。
【0017】
請求項4の発明の構成上の特徴と作用を示す。請求項1または請求項2において、荷台1の第1枠部1a(または別の第3枠部1e)と第2枠部1bの間隔寸法が大き(小さ)過ぎるために第1連結手段3または第2連結手段6が引掛けられない場合であって、
それらの横枠と平行になるように第2連結手段6の引掛け部に対応する位置に設ける代用枠1f(引掛け枠)と、荷台の前後方向に伸びる左右2つの内枠1dの直ぐ内側それぞれで、代用枠1fを巻き込んでそれを保持する保持部A91、内枠を巻き込んで(引掛けて)保持部A91と結合手段で結合される保持部B93、及びその後方で代用枠の前後方向位置調整用の複数穴92a(または長穴)を備えて保持部Aと結合手段で結合され、かつ第2枠部1bを巻き込む(引掛ける)調整部92から成り、保持部A91、保持部B93、調整部92によって代用枠1fを支持、固定するように構成することを特徴とし、
荷台1の第1枠部1aと第2枠部1bの間隔寸法が第1連結手段3と第2連結手段6の位置と適合しないために第1連結手段または第2連結手段のいずれかが引掛けられない場合でも、第2連結手段を代用枠1fに引掛け、第1連結手段を第1枠部1aに引掛けて、荷台搭載物を荷台に着脱できるという作用効果がある。
【発明の効果】
【0018】
本発明の自転車の荷台搭載物の取付構造によれば、荷台搭載物を荷台に着脱する時、枠の形状寸法の違う多種類の荷台に対して取付具(連結手段)の幅広い位置調整がより簡単にでき、また既存の荷物かごなど(荷台搭載物)に簡単な穴加工を施したり既存の穴を利用したりするだけで、着脱式取付具(連結手段)を適用できるような便利で、安価な荷台搭載物の取付構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図4】従来例3…取付板による荷物かご取付構造(特許文献1)
【
図5】従来例3…取付板回転後の取付穴位置変化(特許文献1)
【
図7】実施例1…取付板部と第2連結手段の取付構造
【
図8】実施例2…取付板部と第2連結手段の取付構造
【
図9】付随例1…取付板部と第2A連結手段(平板棒)の取付構造
【
図10】付随例2…取付板部と第2連結手段の滑止め構造その1
【
図11】付随例3…取付板部と第2連結手段の滑止め構造その2
【
図17】実施例5…代用枠とその保持構造(荷台例3に適用)
【発明を実施するための形態】
【0020】
荷台搭載物として、荷物かごの図で取付構造を説明する。
【実施例0021】
請求項1に関する実施例1を
図6、
図7に示す。
実施例1は、従来例2と同様で
図6に示すように荷物かご2の下面後方左右に取付けた2つの第2連結手段6のそれぞれの引掛け部61を第2枠部1b(後方の横枠)の左右部分に後方から引掛け、荷物かごの前部下方に取付けた第1連結手段3の可動枠31の引掛け部31aを前方から第1枠部1aに引掛けて連結するものである。
【0022】
図6、
図7に示すように、左右2つの第2連結手段6を取付ける長穴82が位置する部分を荷物かごとは別体の左右2つの取付板8とし、荷台の形状寸法の違いに対して第2連結手段6の位置調整が必要と予想される範囲で荷物かごの底面に設けた左右2つの取付穴(角穴)7に、それぞれの取付板8を取付けている。
図7に示すように、取付穴(角穴)7の前後縁部に設けた左右方向の長穴71に前後にネジ穴81bを持つ取付板8を(板部71aの)下方から当てて、ネジ(81a)締めによって取付ける。
【0023】
第2連結手段6が取付けられている取付板8は、ネジ81aを外すことなく緩めるだけで取付板8を左右方向に変位させて、第2連結手段6の左右方向の位置調節ができる。また取付板8の前後方向の長穴82にネジ62aで取付けられている第2連結手段6は、このネジ62aを外すことなく緩めるだけで、第2連結手段6の前後方向の位置調節ができる。
このように荷台の形状寸法の違いに対して、第2連結手段の位置を左右または前後方向にきめ細かく位置調節でき、かつ従来よりも手間取らず格段に容易く実施できるようになる。
【0024】
なお板部71aの下方から当てる取付板8は、第2連結手段6の変位が滑らかにできるように(取付板8が荷台の枠に当たったりしないように)その下面が荷物かごの最下部よりも下にならないように寸法を決めている。
第2連結手段6が取付けられている取付板8は、ネジ81aを外すことなく緩めるだけで取付板8を前後方向に変位させて、第2連結手段6の前後方向の位置調節ができる。また取付板8の左右方向の長穴82にネジ62aで取付けられている第2連結手段6は、このネジ62aを外すことなく緩めるだけで、第2連結手段6の左右方向の位置調節ができる。
このように荷台の形状寸法の違いに対して、第2連結手段の位置を前後または左右方向にきめ細かく位置調節でき、かつ従来よりも手間取らず格段に容易く実施できるようになる。