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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176785
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/10 20060101AFI20221122BHJP
【FI】
H02K5/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021083387
(22)【出願日】2021-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 隼
(72)【発明者】
【氏名】内藤 昭仁
【テーマコード(参考)】
5H605
【Fターム(参考)】
5H605AA02
5H605AA17
5H605BB05
5H605CC01
5H605CC02
5H605DD09
5H605DD17
5H605DD32
5H605GG01
(57)【要約】
【課題】カバーが接着剤でケースに接合されるモータにおいて、接着剤塗布部からの水の浸入に対し耐食性を向上させるモータを提供する。
【解決手段】ケース30は金属製であり、筒部31及び底部37を有し、底部37の反対側が開口しており、ステータ50及びロータ60が収容されている。リアフレーム20の固定部外壁22は、ケース30の筒部31における中間部内壁32に締まり嵌めで固定される。溝形成外壁27は、固定部外壁22よりもケース30の開口側でケース30の開口部内壁33との間に環状溝部34を形成する。カバー40は、ケース30の開口を覆うように設けられ、接着剤Adが充填された環状溝部34に縁部44が挿入されてケース30に接合されている。耐食リング70は、耐食性を有し、環状溝部34においてケース30の開口部内壁33に締まり嵌めで装着されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒部(31)及び底部(37)を有し、前記底部の反対側が開口しており、ステータ(50)及びロータ(60)が収容された金属製のケース(30)と、
前記ケースの前記筒部における中間部内壁(32)に締まり嵌めで固定される固定部外壁(22)、及び、前記固定部外壁よりも前記ケースの開口側で前記ケースの開口部内壁(33)との間に環状溝部(34)を形成する溝形成外壁(27)を有するリアフレーム(20)と、
前記ケースの開口を覆うように設けられ、接着剤(Ad)が充填された前記環状溝部に縁部(44)が挿入されて前記ケースに接合されているカバー(40)と、
耐食性を有し、前記環状溝部において前記ケースの前記開口部内壁に締まり嵌めで装着されている耐食リング(70)と、
を備えるモータ。
【請求項2】
前記耐食リングの材質はアルミニウム合金である請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記耐食リングの材質は鉄合金である請求項1に記載のモータ。
【請求項4】
前記耐食リングの材質は樹脂である請求項1に記載のモータ。
【請求項5】
前記耐食リングはアルミニウムダイカスト品であり、アルマイト処理が施されている請求項2に記載のモータ。
【請求項6】
前記耐食リングはアルミニウムダイカスト品であり、レーザー照射処理が施されている請求項2に記載のモータ。
【請求項7】
前記耐食リングはアルミニウムダイカスト品であり、防腐剤塗布処理が施されている請求項2に記載のモータ。
【請求項8】
前記耐食リングはアルミニウム合金の冷間鍛造品又はプレス品である請求項2に記載のモータ。
【請求項9】
前記耐食リングはステンレスの冷間鍛造品又はプレス品である請求項3に記載のモータ。
【請求項10】
前記耐食リングは冷間鍛造品又はプレス品であり、メッキ処理が施されている請求項3に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ステータが収容されたモータケースと、モータケースの開口を覆うカバーとの間を液密にシールするシール手段として接着剤を用いたモータが知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、ラック取付型の電動パワーステアリング装置に適用され、モータ部と、モータ部の通電を制御する制御部とが一体に構成された駆動装置が開示されている。この駆動装置は、制御部カバーの周壁の端面に形成された環状の突起がモータケースの接着剤溝に嵌合することで、制御部カバーとモータケースとの間の防水性を確保しつつ、制御部カバーがモータケースに接合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6160585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
接着剤の塗布によってある程度の防水効果は得られるものの、激しく水がかかる環境下では、接着剤塗布部から内部に水が浸入し、腐食が発生する可能性がある。特許文献1には、水の侵入による腐食を防止することについて言及されていない。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、カバーが接着剤でケースに接合されるモータにおいて、接着剤塗布部からの水の浸入に対し耐食性を向上させるモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるモータは、ケース(30)と、リアフレーム(20)と、カバー(40)と、耐食リング(70)と、を備える。ケースは金属製であり、筒部(31)及び底部(37)を有し、底部の反対側が開口しており、ステータ(50)及びロータ(60)が収容されている。
【0008】
リアフレームは、固定部外壁(22)及び溝形成外壁(27)を有する。固定部外壁は、ケースの筒部における中間部内壁(32)に締まり嵌めで固定される。溝形成外壁は、固定部外壁よりもケースの開口側でケースの開口部内壁(33)との間に環状溝部(34)を形成する。カバーは、ケースの開口を覆うように設けられ、接着剤(Ad)が充填された環状溝部に縁部(44)が挿入されてケースに接合されている。
【0009】
耐食リングは、耐食性を有し、環状溝部においてケースの開口部内壁に締まり嵌めで装着されている。なお、「締まり嵌め」には、圧入、焼き嵌め又は冷やし嵌めが含まれる。当業者は完成品のモータを観察又は分析することで、耐食リングがケースに締まり嵌めで固定されていることを特定可能である。したがって、「締まり嵌めで装着されている」との記載はモータの完成状態を示すことにより構造を特定するものであり、製造方法によって物を特定するものではない。
【0010】
一実施例では、耐食リングの材質はアルミニウム合金である。例えば耐食リングはアルミニウムダイカスト品であり、アルマイト処理、レーザー照射処理又は防腐剤塗布処理が施されている。或いは、耐食リングはアルミニウムの冷間鍛造品又はプレス品である。
【0011】
別の実施例では、耐食リングの材質は鉄合金である。例えば耐食リングはステンレスの冷間鍛造品又はプレス品である。或いは、耐食リングは冷間鍛造品又はプレス品であり、メッキ処理が施されている。また別の実施例では、耐食リングの材質は樹脂である。
【0012】
本発明のモータは、耐食性を有する耐食リングがケースの開口部内壁に締まり嵌めで装着されている。したがって、激しく水がかかる環境下でも、接着剤塗布部からの水の浸入に対し耐食性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施形態によるモータが適用される電動パワーステアリング装置の全体構成図。
図2】一実施形態によるモータの模式断面図。
図3図2のIII部拡大断面図。
図4】耐食リングの(a)平面図、(b)側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(一実施形態)
以下、モータの一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態のモータは、車両の電動パワーステアリング装置に適用され、操舵アシストトルクを発生するモータである。また、本実施形態のモータは、ECU(すなわち制御装置)がモータの軸方向の一方側に一体に構成された「機電一体式」のモータである。
【0015】
最初に図1を参照し、電動パワーステアリング装置90の構成例を示す。運転者による操舵トルクは、ハンドル91からステアリングシャフト92を経由してインターミディエイトシャフト93に伝達され、ラックアンドピニオン機構94で回転運動がラック軸95の直線運動に変換される。そして、ラック軸95の直線運動変位に応じた角度に一対の車輪99が操舵される。
【0016】
モータ80は、ラック軸95に付設された動力伝達部96に取り付けられている。モータ80の外観は、動力伝達部96に取り付けられた金属(例えば鉄)製のケース30と、動力伝達部96の反対側に位置する樹脂製のカバー40とからなっている。モータ80の出力軸の回転は、動力伝達部96内のギアやプーリを介して減速されつつラック軸95に伝達される。
【0017】
特許文献1(特許第6160585号公報)に記載されている通り、ラック取付型の電動パワーステアリング装置90では、路面から跳ね返る雨水やラック軸95をつたわって流れる雨水、結露水、漏れたラジエータ液やウォシャー液等がモータ80にかかりやすい状況にある。そのため、ケース30とカバー40との接合部から内部に水が浸入しないように、ケース30とカバー40との接合部に接着剤が塗布されている。これによりある程度の防水効果は得られるものの、激しく水がかかる環境下では、接着剤塗布部から内部に水が浸入し、腐食が発生する可能性がある。本実施形態はこの点に着目し、接着剤塗布部からの水の浸入に対し耐食性を向上させるモータを提供することを目的とする。
【0018】
次に図2図3を参照し、モータ80の軸方向断面の構成について説明する。図2の下側に示されるモータ80の出力軸側を「フロント側」といい、図2の上側に示されるカバー40側を「リア側」という。ECU10は、モータ80のリア側において、回転軸Zに対して同軸に配置されている。
【0019】
機電一体式のモータ80は、主にモータ部を構成するケース30、ステータ50、ロータ60及びリアフレーム20と、制御部を構成するECU10及びカバー40等を備えている。モータ部は3相ブラシレスモータを構成しており、ECU10はモータ部の駆動を制御する。
【0020】
ケース30は鉄等の金属製であり、筒部31及び底部37を有し、底部37の反対側であるリア側において、端部36の内側が開口している。ケース30の底部37側にはステータ50及びロータ60が収容されており、開口側にリアフレーム20が嵌合している。リアフレーム20が嵌合する部位では、ケース30の筒部31は、内径が相対的に小さい中間部内壁32と内径が相対的に大きい開口部内壁33とが受け段部35を介して段形状に形成されている。
【0021】
ステータ50は、鉄製の複数の薄板状ステータコアが軸方向に積層されて構成されている。ステータ50の外壁は、ケース30の筒部31の内壁に「締まり嵌め」で固定されている。以下、リアフレーム20や耐食リング70の固定を含め、締まり嵌めには、圧入、焼き嵌め又は冷やし嵌めを含む。
【0022】
ステータ50には、3相巻線52が巻回されている。3相巻線52は、モータ端子53を介して、ECU10の基板15に接続されている。ECU10により3相巻線52への通電が制御されることで、ステータ50に回転磁界が形成される。
【0023】
ロータ60は、鉄製の複数の薄板状ロータコアが軸方向に積層されて構成されている。ロータ60は、ステータ50の内側に設けられ、中心にシャフト63が固定されている。シャフト63は、ケース30の底部37に保持されたフロント軸受61、及び、リアフレーム20に保持されたリア軸受62により回転可能に支持されている。
【0024】
ロータ60の外周には複数の永久磁石65が設けられている。永久磁石65がロータコアの表面に設けられたSPM式、又は、永久磁石65がロータコアの内部に埋め込まれたIPM式のいずれでもよい。ロータ60は、3相巻線52への通電によってステータ50に形成される回転磁界により、シャフト63を軸として回転する。シャフト63のフロント側の端部には、回転を伝達するジョイント67が設けられている。シャフト63のリア側の端部には、回転角検出用のセンサマグネット68が設けられている。
【0025】
リアフレーム20は、アルミニウム合金等で形成され、ケース30の開口部においてステータ50及びロータ60のリア側端面と対向するように設けられている。本体部21の中央にはシャフト63が挿通されるシャフト孔28が形成されている。本体部21のリア側には、基板15のねじ固定に用いられるねじ座部が設けられており、本体部21のフロント側にはリア軸受62が保持されている。リアフレーム20は、基板15やリア軸受62を支持するとともに、ECU10の基板上に実装された素子からの放熱を受容するヒートシンクとしても機能する。
【0026】
本体部21の外周には、径外方向に突出する鍔部23が設けられている。鍔部23のフロント側端面25は、ケース30の受け段部35に当接する。鍔部23よりフロント側の固定部外壁22は、ケース30の中間部内壁32に締まり嵌めで固定される。鍔部23の外壁24は、ケース30の開口部内壁33に隙間嵌めで挿入される。これにより、リアフレーム20は、ケース30に対し軸方向に位置決めされた状態で固定される。
【0027】
リアフレーム20の鍔部23よりもケース30の開口側には溝形成外壁27が設けられている。溝形成外壁27は、径方向でケース30の開口部内壁33と対向しており、鍔部23のリア側端面26を溝底として、ケース30の開口部内壁33との間に環状溝部34を形成する。環状溝部34には、例えばシリコーン系の接着剤Adが充填される。
【0028】
ECU10は、リアフレーム20に固定されている基板15と、基板15に実装された各種の電子部品とを含む。基板15は、リアフレーム20にねじで固定されている。基板15のリアフレーム20側の面には、複数のスイッチング素子や、シャフト63の先端に設けられたセンサマグネット68と対向するように配置された回転角センサ18等が実装されている。基板15のリアフレーム20と反対側の面には、マイコンやコンデンサ等が実装されている。また、リアフレーム20を貫通してモータ端子53が基板15に接続されている。なお、図2の例では基板15は一枚であるが、他の実施形態では、二枚以上の基板を備えるようにしてもよい。
【0029】
カバー40は例えば樹脂製であり、天壁41及び周壁42を有し、ケースの開口を覆うように設けられている。周壁42のケース30側の端部には、径外方向に突出する庇部43、及び、環状溝部34に挿入される縁部44が環状に形成されている。縁部44の内径は、リアフレーム20の溝形成外壁27の外径よりも少し大きく設定されている。
【0030】
接着剤Adが充填された環状溝部34に縁部44が挿入されると、縁部44が接着剤Adを押し込むことで、隙間をシールしつつ、カバー40がケース30に接合される。図3には接合部を拡大して示す。カバー40は、基板15に実装された電子部品を外部の衝撃から保護したり、ECU10内への埃や水等の浸入を防止したりする。なお、カバー40の一部に、外部からの給電ケーブルや信号ケーブルが接続されるコネクタ(図示しない)が設けられてもよい。
【0031】
ここで図3に示すように、接着剤Adとケース30との接着面から水が浸入して内部の基板15やモータ端子53に至り、腐食が発生する可能性がある。この課題に対する解決手段として、環状溝部34において、耐食性を有する耐食リング70がケース30の開口部内壁33に締まり嵌めで装着されている。
【0032】
図4に示すように、耐食リング70は、文字通りのリング形状を呈する。耐食リング70は、耐食性及び接着性に優れた材質で形成されるか、又は、表面処理が施される。耐食リング70の具体的な材質及び工法について、複数の実施例を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
[1A]材質:ADC12等のダイカスト用アルミニウム合金、工法:ダイカスト及び切削加工
アルミニウムダイカスト品を切削加工し、同軸度や面粗度が公差内に入るリング形状に仕上げる。切削加工後、アルマイト処理、又はレーザー照射処理、又は防腐剤塗布処理が施される。これらの表面処理をケース(例えば鉄製)30に施す場合に比べ、耐食リング70のみに表面処理する方が容易で処理量を少なくでき、コスト面でも有利である。
【0035】
[1B]材質:アルミニウム合金、工法:冷間鍛造またはプレス
耐食性及び加工性に優れたアルミニウム合金の冷間鍛造品またはプレス品でリング形状を作る。切削加工や後処理が不要であるため、加工コストが低減する。
【0036】
[2]材質:鉄合金、工法:冷間鍛造またはプレス
鉄合金の冷間鍛造品またはプレス品でリング形状を作る。ステンレス合金の場合、後処理は不要である。ステンレス合金以外の一般鋼の場合、耐食性のメッキ処理が施される。
【0037】
[3]材質:樹脂、工法:射出成形
樹脂の特性として腐食しない。成形後の切削加工や後処理が不要である。
【0038】
以上のように本実施形態では、耐食リング70がケース30の開口部内壁33に締まり嵌めで装着されているため、接着剤塗布部からの水の浸入に対し、ケース内側シール部の耐食性を向上させることができる。また、耐食性を高めることで接着部の沿面距離(図3参照)を短くすることができるため、モータ80を小型化できる。
【0039】
さらに環状溝部34に充填される接着剤Adの量が低減するため、接着剤塗布工程のタクトタイムを短縮可能である。加えて、ケース30の材質に接着性の良い材料を選択できない場合であっても、耐食リング70を共通部品として利用することで、耐食性及び接着性を確保することができる。
【0040】
耐食リング70の組付け性について、耐食リング70の端面をリアフレーム20の鍔部23のリア側端面26に突き当てることで軸方向の位置決めができる。締まり嵌めは圧入でもよく、焼き嵌めでもよい。焼き嵌めの場合、耐食リング70の材質に基づく強度物性に依らない嵌合が可能である。
【0041】
(その他の実施形態)
(a)本発明は、ECU10がモータ80と一体に構成された機電一体式モータ(すなわち特許文献1における「駆動装置」)に限らず、別体の制御装置とハーネスで接続される機電別体式モータに適用されてもよい。その場合、リアフレーム20は、基板上の素子の発熱が放出されるヒートシンクとして機能せず、単にケース30の開口部においてリア軸受62を保持する部材であってもよい。
【0042】
(b)リアフレーム20とケース30との嵌合部は、図2図3に示す鍔部23、受け段部35等の構成に限らず、段部や固定部がどのように配置されてもよい。リアフレーム20の外壁がケース30の筒部31の内壁に締まり嵌めで固定されること、及び、リアフレーム20とケース30との間に環状溝部34が形成されることが最小限の要件である。
【0043】
(c)カバー40は樹脂製に限らない。また、カバー40は一部品で形成されるものに限らず、例えばカバー本体と、ケーブルが接続されるコネクタとが別体で形成され、接着剤等で接合されてもよい。その場合、「カバーの一部を構成するコネクタ」のケース30側の端部に縁部44が形成されてもよい。
【0044】
(c)ケース30は、底部37が筒部31に一体に形成された構成に限らず、筒部31とは別体に形成されたフロントフレームが筒部31に固定されてもよい。
【0045】
(d)本発明のモータは、永久磁石式の多相交流モータに限らず、DCモータや誘導モータ等であってもよい。また、発電機として機能するものであってもよい。
【0046】
(e)本発明のモータは、ラック取付型に限らず、コラム取付型の電動パワーステアリング装置に適用されてもよい。また、電動パワーステアリング装置以外の車載装置や、車両に搭載される装置以外の各種装置に適用されてもよい。
【0047】
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0048】
20・・・リアフレーム、
22・・・固定部外壁、 27・・・溝形成外壁、
30・・・ケース、
32・・・中間部内壁、 33・・・開口部内壁、 34・・・環状溝部、
40・・・カバー、 44・・・縁部、
50・・・ステータ、
60・・・ロータ、
70・・・耐食リング、
80・・・モータ。
図1
図2
図3
図4