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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176834
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/12 20060101AFI20221122BHJP
   D06F 23/04 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
D06F39/12 C
D06F23/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021083479
(22)【出願日】2021-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】特許業務法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樋口 秀一
【テーマコード(参考)】
3B165
【Fターム(参考)】
3B165AA11
3B165AA15
3B165AE01
3B165AE02
3B165AE04
3B165BA74
3B165CA01
3B165CA11
3B165CB01
3B165CB17
3B165CB24
3B165CB32
3B165CB36
3B165CE01
3B165DW01
3B165DW03
3B165DW05
3B165DW06
3B165FA02
3B165GA02
3B165GA11
3B165GH02
3B165JM01
3B165JM03
(57)【要約】
【課題】洗濯槽を効果的に洗浄することができる洗濯機を提供する。
【解決手段】洗濯機1は、外槽3及び内槽4を有する洗濯槽8と、洗濯槽8内の水を排出する排水路と、外槽3に設けられた溢水口3Dに接続されて洗濯槽8内の水を溢水口3Dから排水路に導く溢水路と、洗濯槽8内に給水する給水部13と、内槽4に固定された中空の槽洗浄部材10とを含む。内槽4は、駆動部のトルクを受けて回転する。槽洗浄部材10は、給水部13からの水を受ける受水口10Gが設けられた上面部10EAと、溢水口3Dよりも高い位置に配置された吐水口10Dが設けられた外周壁10Bと、受水口10Gを通って落下した水が溜められる貯水部10Jと、貯水部10J内の水を吐水口10Dに導く導路10Nとを有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トルクを発生する駆動部と、
排水口と、前記排水口よりも高い位置に配置された溢水口と、前記溢水口よりも高い位置に配置された開口とが設けられて水が溜められる外槽と、前記外槽との間で水を行き来させるための貫通穴と、下側から前記開口に対向する出入口とが設けられて前記外槽内に配置され、前記開口及び前記出入口を介して洗濯物が出し入れされ、前記駆動部のトルクを受けて回転する内槽とを有する洗濯槽と、
前記排水口に接続され、前記洗濯槽内の水を排出する排水路と、
前記溢水口に接続され、前記洗濯槽内の水を前記溢水口から前記排水路に導く溢水路と、
前記洗濯槽内に給水する給水部と、
前記給水部からの水を受ける受水口が設けられた上面部と、前記溢水口よりも高い位置に配置された吐水口が設けられた外周部と、前記受水口を通って落下した水が溜められる貯水部と、前記貯水部内の水を前記吐水口に導く導路とを有し、前記内槽に固定された中空の槽洗浄部材とを含む、洗濯機。
【請求項2】
前記吐水口は、前記内槽の回転軸線を基準とする径方向の外側、又は、前記回転軸線まわりの周方向に対する接線方向を向いて開口する、請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記導路において前記吐水口側の下流領域における流路面積は、前記導路において前記貯水部側の上流領域における流路面積以下である、請求項1又は2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記槽洗浄部材は、前記槽洗浄部材の内部空間を複数の前記貯水部に仕切る仕切りを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記槽洗浄部材には、前記貯水部内の水を前記洗濯槽内に落下させる給水口が設けられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載の洗濯機は、水槽と、水槽内に配置された洗濯兼脱水槽と、洗濯兼脱水槽を回転させるモータとを含む。洗濯機では、洗濯兼脱水槽内への給水の後に洗濯兼脱水槽が回転すると、水槽内に水流が起こって洗濯兼脱水槽と水槽との間に泡が発生することによって槽洗浄が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-39318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の洗濯機に限らず、一般的な洗濯機の洗濯槽内では、洗濯運転後に残った洗剤カスや皮脂汚れ(以下、単に「汚れ」という。)によるバイオフィルムを栄養としてカビが発生して洗濯槽の周方向に沿ってリング状に分布することがある。バイオフィルムは、洗濯運転中に洗濯槽内に溜まる水の水面付近に発生することが多いので、バイオフィルムの発生つまりカビの発生を防止するためには、洗濯槽内において比較的高い位置にある汚れを除去する必要がある。
【0005】
一般的な洗濯槽の上部には、洗濯槽内において所定水位を超えた水を排出する溢水口が設けられるが、前述した汚れは、水跳ねなどによって洗濯槽内において溢水口よりも高い位置にも存在することがある。しかし、特許文献1の槽洗浄の場合には、洗濯槽内において溢水口よりも上側の汚れを除去することが困難である。そもそも、特許文献1の槽洗浄では、洗濯兼脱水槽と水槽との間に残った泡によってカビが増殖するおそれがあるし、この泡が抵抗となって洗濯兼脱水槽が円滑に回転できないことによってモータが拘束されて故障するおそれもある。
【0006】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、洗濯槽を効果的に洗浄することができる洗濯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、トルクを発生する駆動部と、排水口と、前記排水口よりも高い位置に配置された溢水口と、前記溢水口よりも高い位置に配置された開口とが設けられて水が溜められる外槽と、前記外槽との間で水を行き来させるための貫通穴と、下側から前記開口に対向する出入口とが設けられて前記外槽内に配置され、前記開口及び前記出入口を介して洗濯物が出し入れされ、前記駆動部のトルクを受けて回転する内槽とを有する洗濯槽と、前記排水口に接続され、前記洗濯槽内の水を排出する排水路と、前記溢水口に接続され、前記洗濯槽内の水を前記溢水口から前記排水路に導く溢水路と、前記洗濯槽内に給水する給水部と、前記給水部からの水を受ける受水口が設けられた上面部と、前記溢水口よりも高い位置に配置された吐水口が設けられた外周部と、前記受水口を通って落下した水が溜められる貯水部と、前記貯水部内の水を前記吐水口に導く導路とを有し、前記内槽に固定された中空の槽洗浄部材とを含む、洗濯機である。
【0008】
また、本発明は、前記吐水口が、前記内槽の回転軸線を基準とする径方向の外側、又は、前記回転軸線まわりの周方向に対する接線方向を向いて開口することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、前記導路において前記吐水口側の下流領域における流路面積が、前記導路において前記貯水部側の上流領域における流路面積以下であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、前記槽洗浄部材が、前記槽洗浄部材の内部空間を複数の前記貯水部に仕切る仕切りを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、前記槽洗浄部材には、前記貯水部内の水を前記洗濯槽内に落下させる給水口が設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、洗濯機では、給水部によって洗濯槽内に給水されると、水が、内槽の貫通穴を通って外槽と内槽との間で行き来することによって洗濯槽の全体に溜まる。洗濯槽内の水は、外槽の排水口から排水路を通って排出される。洗濯槽内の水位が、外槽において排水口よりも高い位置に配置された溢水口まで上昇すると、水面側つまり上側の水が、溢水口から溢水路を通って排水路に導かれ、排水路を通って排出される。洗濯物は、外槽において溢水口よりも高い位置に配置された開口と、内槽の出入口とを介して内槽に出し入れされる。
【0013】
内槽に固定された槽洗浄部材では、上面部に設けられた受水口が給水部からの水を受けると、この水が受水口を通って落下して貯水部に溜められる。槽洗浄部材が内槽と一体回転すると、貯水部内の水が、遠心力によって、導路を通って槽洗浄部材の外周部の吐水口に到達し、吐水口から吐出される。吐水口は、溢水口よりも高い位置に配置されるので、吐水口から吐出された水は、洗濯槽において溢水口よりも高さ位置にある汚れにも到達して、この汚れを除去する。そのため、洗濯槽を効果的に洗浄することができる。
【0014】
また、本発明によれば、吐水口は、内槽の回転軸線を基準とする径方向の外側、又は、回転軸線まわりの周方向に対する接線方向を向いて開口するので、吐水口から吐出された水を、特に外槽の内周面において溢水口よりも高さ位置にある汚れに浴びせて、この汚れを効果的に除去することができる。このように、洗濯槽を一層効果的に洗浄することができる。
【0015】
また、本発明によれば、導路において吐水口側の下流領域における流路面積が、導路において貯水部側の上流領域における流路面積以下であるので、導路内の水は、吐水口から勢いよく吐出されて、洗濯槽において溢水口よりも高さ位置にある汚れに浴びせられる。そのため、この汚れを効果的に除去することができるので、洗濯槽を一層効果的に洗浄することができる。
【0016】
また、本発明によれば、槽洗浄部材の内部空間が、仕切りによって複数の貯水部に仕切されるので、個々の貯水部が小さくなる。これにより、各貯水部に速やかに水を溜めることができるので、洗濯槽を洗浄するための準備を速やかに済ませることができる。
【0017】
また、本発明によれば、槽洗浄部材には、貯水部内の水を洗濯槽内に落下させる給水口が設けられるので、洗濯槽を洗浄しない場合には、給水部からの水を槽洗浄部材の貯水部経由で給水口から洗濯槽内に落下させることによって洗濯槽に給水することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る洗濯機の模式的な縦断面右側面図である。
図2図1から槽洗浄部材を抜き出した拡大図である。
図3】槽洗浄部材の平面図である。
図4図2のA-A矢視断面図である。
図5図1における要部の拡大図である。
図6】洗濯機において実行される槽洗浄工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る洗濯機1の縦断面右側面図である。図1の紙面に直交する方向を洗濯機1の左右方向Xといい、図1における左右方向を洗濯機1の前後方向Yといい、図1における上下方向を洗濯機1の上下方向Zという。左右方向Xのうち、図1の紙面における奥側を左側X1といい、図1の紙面における手前側を右側X2という。前後方向Yのうち、図1における左側を前側Y1といい、図1における右側を後側Y2という。上下方向Zのうち、上側を上側Z1といい、下側を下側Z2という。
【0020】
洗濯機1は、その外殻をなす筐体2と、筐体2内に収容されて水が溜められる外槽3と、外槽3内に収容される内槽4と、内槽4内に収容される回転翼5と、内槽4及び回転翼5を回転させるトルクを発生する駆動部の一例としてのモータ6と、モータ6のトルクを内槽4や回転翼5に伝達する電動の伝達機構7とを含む。外槽3及び内槽4のまとまりは、洗濯槽8を構成する。洗濯機1は、内槽4の上端部に取り付けられたバランサ9と、バランサ9に固定された槽洗浄部材10とを含む。
【0021】
筐体2は、例えば金属製であり、ボックス状に形成される。上面2Aには、筐体2の内外を連通させる開口2Bが設けられる。上面2Aには、開口2Bを開閉する扉11が設けられる。上面2Aにおいて開口2Bの周囲の領域には、液晶操作パネルなどで構成された表示操作部12が設けられる。洗濯機1の使用者は、表示操作部12のスイッチなどを操作することによって、洗濯機1の運転条件を自由に選択したり、洗濯機1に対して運転開始や運転停止などを指示したりすることができる。表示操作部12の液晶パネルなどには、洗濯機1の運転に関する情報が目視可能に表示される。
【0022】
外槽3は、例えば樹脂製であり、有底円筒状に形成される。外槽3は、その中心において上下方向Zに延びる軸線Jを有する。以下では、軸線Jまわりの周方向を周方向Sといい、軸線Jを基準とする径方向を径方向Rという。径方向Rのうち、軸線Jから離れる方向を、径方向Rの外側つまり径方向外側R1といい、軸線Jに近付く方向を、径方向Rの内側つまり径方向内側R2という。
【0023】
外槽3は、上下方向Zに沿って配置された略円筒状の円周壁3Aと、円周壁3Aの中空部分を下側Z2から塞いだ底壁3Bと、円周壁3Aの上端縁を縁取りつつ径方向内側R2へ張り出したリング状の環状壁3Cとを有する。円周壁3Aの上部には、円周壁3Aを径方向Rに貫通した溢水口3Dが設けられる。
【0024】
底壁3Bは、略水平に延びる円板状に形成され、底壁3Bの円中心位置には、底壁3Bを上下方向Zに貫通した貫通穴3Eが設けられる。底壁3Bにおいて貫通穴3Eを避けた位置には、底壁3Bを上下方向Zに貫通した排水口3Fが設けられる。環状壁3Cは、「外槽カバー」と呼ばれることがある。環状壁3Cの内側には、円周壁3Aの中空部分に上側Z1から連通する開口3Gが設けられる。開口3Gは、筐体2の開口2Bに対して下側Z2から対向し、連通した状態にある。
【0025】
環状壁3Cの周上1箇所、本実施形態では環状壁3Cの後端部には、環状壁3Cを上下方向Zに貫通した中継口3Hが設けられる。開口3G及び中継口3Hは、溢水口3Dよりも高い位置に配置され、溢水口3Dは、排水口3Fよりも高い位置に配置される。
【0026】
洗濯機1は、洗濯槽8内に給水する給水部13と、排水口3Fに接続されて一部が筐体2の外つまり機外へ引き出された排水路14と、溢水口3Dと排水路14とをつなぐ溢水路15とをさらに含む。給水部13は、筐体2内において外槽3の中継口3Hの上側Z1に配置された洗剤ケース16と、水道水の蛇口(図示せず)につながって一部が筐体2内に引き込まれた給水路17と、給水路20の途中に設けられた給水弁18とを含む。
【0027】
洗剤ケース16の一例は、筐体2に固定されたボックス状の本体16Aと、本体16A内に収容されて一部が筐体2の開口2Bに露出された引出し16Bとを含む。本体16Aの上面のほぼ全域は、開口し、本体16Aの内部を上側Z1へ開放する。本体16Aには、その底壁から下側Z2へ向けて突出した筒状の導水路16Cが設けられる。
【0028】
導水路16Cの下端は、外槽3の中継口3Hの真上に配置される。導水路16Cの下端は、本実施形態では中継口3Hから上側Z1へ離れて配置されるが、中継口3Hに接続されてもよい。使用者は、図1に示す収容位置にある引出し16Bを引き出して、引出し16Bの内部に洗剤を投入する。その後、使用者が引出し16Bを収容位置まで押し込むと、洗剤が本体16A内にセットされる。
【0029】
給水路17において筐体2内に位置する部分17Aは、本実施形態では上下方向Zに延び、この部分17Aの下端は、洗剤ケース16の本体16Aの内部に上側Z1から臨む。給水弁18が開くと、蛇口からの水が給水路17から本体16A内に落下し、本体16A内の洗剤を乗せて導水路16Cから外槽3の中継口3Hに落下する。その後については追って詳説するが、中継口3Hに落下した水は、外槽3内に溜められる。給水弁18が閉じると、外槽3つまり洗濯槽8内への給水が停止される。
【0030】
排水路14の途中には、排水弁19が設けられる。排水弁19が閉じた状態にあると、外槽3内に水が溜まった状態が維持される。排水弁19が開くと、外槽3内の水が排水路14を通って機外に排出される。溢水路15は、外槽3の溢水口3Dに接続された一端(図示せず)と、排水路14において排水弁19よりも外槽3の排水口3Fから離れた下流部分に接続された他端15Aとを有する。外槽3内の水位が溢水口3Dまで上昇すると、外槽3内における上側Z1の水が、溢水口3Dから溢水路15に溢れ、溢水路15によって排水路14まで導かれた後に、機外に排出される。
【0031】
内槽4は、例えば金属製であり、外槽3よりも一回り小さい有底円筒状に形成され、内部に洗濯物を収容することができる。内槽4は、上下方向Zに沿って配置された略円筒状の円周壁4Aと、内槽4の下端に設けられて円周壁4Aの中空部分を下側Z2から塞いだ底壁4Bとを有する。
【0032】
円周壁4Aの内周面と底壁4Bの上面とは、内槽4の内面部である。内槽4の上端には、円周壁4Aの内周面の上端によって縁取られた出入口4Cが設けられる。出入口4Cは、円周壁4Aの中空部分を上側Z1に露出させ、外槽3の開口3Gに下側Z2から対向して連通した状態にある。使用者は、開放された開口2B、開口3G及び出入口4Cを介して、内槽4に対して上側Z1から洗濯物(図示せず)を出し入れする。
【0033】
内槽4は、外槽3内に同軸上で配置される。外槽3内に収容された状態の内槽4は、軸線Jを回転軸線として回転可能である。軸線Jは、本実施形態では内槽4の中心を通って垂直方向に延びるが、垂直方向に対する傾斜方向に延びてもよい。傾斜方向は、一例として、上側Z1へ向かうにつれて前側Y1へずれる方向である。内槽4の円周壁4A及び底壁4Bの少なくともいずれかには、貫通穴4Dが複数設けられ、外槽3内の水は、貫通穴4Dを介して外槽3と内槽4との間で行き来できる。これにより、水が内槽4内にも溜められることよって洗濯槽8の全体に溜まり、外槽3内の水位と内槽4内の水位とが一致する。
【0034】
内槽4の底壁4Bは、外槽3の底壁3Bに対して上側Z1に間隔を隔てて略平行に延びる円板状に形成される。底壁4Bにおいて軸線Jと一致する円中心位置には、底壁4Bを上下方向Zに貫通する貫通穴4Eが設けられる。底壁4Bには、貫通穴4Eを取り囲みつつ軸線Jに沿って下側Z2へ延び出た管状の支持軸21が設けられる。支持軸21は、外槽3の底壁3Bの貫通穴3Eに挿通されて、支持軸21の下端部は、底壁3Bよりも下側Z2に位置する。
【0035】
回転翼5は、いわゆるパルセータであり、軸線Jを円中心とする円盤状に形成され、内槽4内において底壁4B上に配置される。回転翼5において内槽4の出入口4Cに臨む上面部には、上側Z1へ隆起しつつ軸線Jを基準として放射状に配置された複数の隆起部5Aが設けられる。回転翼5には、その中央部から軸線Jに沿って下側Z2へ延びる回転軸22が設けられる。回転軸22は、支持軸21の中空部分に挿通されて、回転軸22の下端部は、外槽3の底壁3Bよりも下側Z2に位置する。
【0036】
モータ6は、インバータモータなどの電動モータである。モータ6は、筐体2内において、外槽3の下側Z2に配置される。モータ6は、軸線Jを中心として回転する出力軸23を有し、トルクを発生して出力軸23から出力する。
【0037】
伝達機構7は、支持軸21及び回転軸22のそれぞれの下端部と、モータ6から上側Z1に突出した出力軸23の上端部との間に介在される。伝達機構7は、モータ6が出力軸23から出力するトルクを、支持軸21及び回転軸22の一方または両方に対して選択的に伝達する。伝達機構7として、公知のクラッチなどが用いられる。モータ6からのトルクが支持軸21に伝達されると、内槽4が、モータ6のトルクを受けて、軸線Jを回転中心として回転駆動される。モータ6からのトルクが回転軸22に伝達されると、回転翼5が、モータ6のトルクを受けて、軸線Jを回転中心として回転駆動される。
【0038】
バランサ9は、周方向Sに沿って延びる円環状の中空体であり、内槽4の円周壁4Aの上端部に同軸上で固定される。バランサ9は、回転時における内槽4の振動を低減させるものであって、バランサ9内の空洞9Aには、振動低減に寄与するための塩水などの液体が収容される。
【0039】
槽洗浄部材10は、周方向Sに沿って延びる円環状の中空体であり、バランサ9の上端面9Bに同軸上で固定されることにより、バランサ9を介して内槽4に固定される。槽洗浄部材10の内径及び外径は、バランサ9の内径及び外径とそれぞれ同じである。そのため、槽洗浄部材10の内周部をなす内周壁10Aにおける内周面は、バランサ9の内周面9Cと面一に配置され、槽洗浄部材10の外周部をなす外周壁10Bにおける外周面は、バランサ9の外周面9Dと面一に配置される。
【0040】
図1から槽洗浄部材10を抜き出した図2を参照して、槽洗浄部材10の内周壁10A及び外周壁10Bは、上下方向Zに沿って配置され周方向Sに延びる円環状の板である。内周壁10Aの下端部には、内周壁10Aを径方向Rに貫通した給水口10Cが設けられる。給水口10Cは、周方向Sに等間隔で並ぶように複数設けられてよいし、周方向Sにおける内周壁10Aの全域にわたるように1つだけ設けられてもよい。外周壁10Bには、周方向Sに等間隔で並ぶ複数の吐水口10Dが設けられる。各吐水口10Dは、本実施形態では径方向外側R1を向いて開口するが、周方向Sに対する接線方向Tを向いて開口してもよい(図4参照)。
【0041】
内周壁10Aの上端と外周壁10Bの上端とは、同じ高さ位置に配置される。槽洗浄部材10は、内周壁10Aの上端と外周壁10Bの上端との間に架設された上壁10Eを有する。上壁10Eは、上下方向Zに薄い板状であり、その上面部10EAでは、大部分が水平に沿って径方向Rに延びるが、径方向外側R1の外縁10EB及び径方向内側R2の内縁10ECが上側Z1へ一段突出してもよい。
【0042】
内周壁10Aの下端と外周壁10Bの下端とは、周方向Sにおけるほとんどの領域では同じ高さ位置に配置される。しかし、周方向Sにおいて吐水口10Dと同じ位置では、外周壁10Bの下端が内周壁10Aの下端よりも上側Z1に配置される。槽洗浄部材10は、内周壁10Aの下端と外周壁10Bの下端との間に架設された下壁10Fを有する。周方向Sにおいて吐水口10Dと同じ位置における下壁10Fでは、径方向外側R1の外縁部10FA及び径方向内側R2の内縁部10FBが、水平に沿って径方向Rに延びるが、これらの間の途中部10FCは、径方向外側R1へ向かうにつれて上昇するように傾斜する。内縁部10FBは、周方向Sに沿って水平に延びる円環状に形成される。各吐水口10Dは、内周壁10Aの給水口10Cよりも上側Z1、つまり高い位置に配置される。
【0043】
図3は、槽洗浄部材10の平面図である。上壁10Eの上面部10EAにおいて内縁10EC寄りの径方向内側R2の領域には、上壁10Eを上下方向Zに貫通して周方向Sに沿って延びる円弧状の受水口10Gが設けられる。同じ大きさの受水口10Gが、複数、本実施形態では4つ設けられ、周方向Sに等間隔で並んで配置される。槽洗浄部材10は、隣り合う受水口10Gの間に1つずつ配置された複数の仕切り10Hを有する。
【0044】
図4は、図2のA-A矢視断面図である。仕切り10Hは、本実施形態では4つ設けられ、それぞれの仕切り10Hは、径方向Rに延びる板状であって、内周壁10Aと外周壁10Bとの間に架設される。槽洗浄部材10は、内周壁10Aに沿って延びる円環状の内部空間10Iを有するが、内部空間10Iは、これらの仕切り10Hによって、同じ大きさの複数の貯水部10Jに仕切られる。貯水部10Jは、受水口10Gと同数設けられる。貯水部10Jは、周方向Sで同じ位置にある受水口10Gの真下に1つずつ配置される。平面視において、受水口10Gと、その真下の貯水部10Jとは同じ大きさを有する(図3参照)。
【0045】
槽洗浄部材10は、内周壁10Aと外周壁10Bとの間に配置されて周方向Sに延びる円環状のリブ10Kを有する。内周壁10Aとリブ10Kとの間に貯水部10Jが区画される。リブ10Kにおいて周方向Sで外周壁10Bの各吐水口10Dと同じ位置には、吐水口10Dよりも周方向Sに広い中継口10Lが、リブ10Kを径方向Rに貫通して設けられる。
【0046】
槽洗浄部材10は、周方向Sで同じ位置にある吐水口10Dと中継口10Lとをつなぐ一対のリブ10Mを有する。一対のリブ10Mにおける径方向外側R1の端部は、吐水口10Dにおける周方向Sの両端部に1つずつ接続される。一対のリブ10Mにおける径方向内側R2の端部は、中継口10Lにおける周方向Sの両端部に1つずつ接続される。一対のリブ10Mの間には、導路10Nが1つ設けられる。一対のリブ10Mは、吐水口10Dと同数設けられるので、導路10Nは、槽洗浄部材10の全体では、吐水口10Dと同数つまり複数設けられる。
【0047】
各導路10Nは、周方向Sで同じ位置にある吐水口10Dと、貯水部10Jとに接続される。各導路10Nにおいて、吐水口10D側の領域を下流領域10NAといい、貯水部10J側の領域を上流領域10NBという。各導路10Nでは、一対のリブ10Mの周方向Sの間隔が径方向外側R1へ向かうにつれて狭くなるので、導路10Nは、径方向外側R1へ向かうにつれて周方向Sに狭くなる。導路10Nは、上壁10Eと下壁10Fとによって上下方向Zから挟まれるが、下壁10Fでは、外縁部10FAが内縁部10FBよりも高い位置に配置されるので、導路10Nは、径方向外側R1へ向かうにつれて上下方向Zに狭くなる(図2参照)。これにより、各導路10Nでは、下流領域10NAにおける流路面積は、上流領域10NBにおける流路面積以下である。流路面積とは、周方向S又は接線方向Tに沿って切断したときの導路10Nの断面積である。
【0048】
図5は、図1における要部の拡大図である。内槽4に固定された状態における槽洗浄部材10では、各吐水口10Dは、外槽3の溢水口3Dよりも高い位置に配置され、各受水口10Gは、外槽3の環状壁3Cの中継口3Hと径方向Rで同じかつ、中継口3Hよりも低い位置にある。そのため、いずれか1つの受水口10Gは、常に中継口3Hの真下に位置する。槽洗浄部材10の内周壁10Aに設けられた給水口10Cは、径方向外側R1かつ上側Z1から内槽4内に臨む。なお、バランサ9によって囲まれた空間や、槽洗浄部材10によって囲まれた空間を内槽4の出入口4Cとみなしてもよい。
【0049】
洗濯機1は、例えばマイコンによって構成されて筐体2内に内蔵された制御部30をさらに含む。制御部30は、CPUと、ROMやRAMなどのメモリと、計時用のタイマとを含む。モータ6、伝達機構7、表示操作部12、給水弁18及び排水弁19のそれぞれは、制御部30に対して電気的に接続される。制御部30は、モータ6に印加する電圧のデューティ比を制御することによって、所望の回転数で回転するようにモータ6を制御する。制御部30は、伝達機構7を制御することによって、モータ6のトルクの伝達先を支持軸21及び回転軸22の一方または両方へと切り替える。使用者が表示操作部12を操作して運転条件などについて選択すると、制御部30は、その選択を受け付ける。制御部30は、表示操作部12の表示を制御する。制御部30は、給水弁18及び排水弁19の開閉を制御する。
【0050】
制御部30は、モータ6、伝達機構7、給水弁18及び排水弁19の動作を制御することによって、洗濯運転を実行する。洗濯運転は、内槽4内の洗濯物を洗う洗い工程と、洗い工程後に内槽4内の洗濯物をすすぐすすぎ工程と、内槽4を回転させて洗濯物を脱水する脱水工程とを有する。すすぎ工程は、複数回実行されてもよく、脱水工程には、洗濯運転の途中に実行される中間脱水工程と、洗濯運転の最後に実行される最終脱水工程とが存在する。なお、洗濯機1は、最終脱水工程の後に洗濯物Qを乾燥させる乾燥工程も実行する洗濯乾燥機であってもよい。
【0051】
洗い工程では、制御部30は、排水弁19を閉じた状態で給水弁18を開く。このとき、モータ6が停止した状態にあるので、内槽4も回転翼5も静止した状態にある。給水弁18が開くと、蛇口からの水が、給水部13では、給水路17から洗剤ケース16内に落下し、洗剤ケース16内の洗剤を乗せて導水路16Cから外槽3の中継口3Hに落下する(矢印P1を参照)。
【0052】
給水部13から中継口3Hに落下した水は、槽洗浄部材10の上面部10EAにおいて中継口3Hの真下に位置するいずれかの受水口10Gに落下して、受水口10Gによって受けられた後に、受水口10Gを通って貯水部10Jに落下する(矢印P2を参照)。貯水部10J内の水は、槽洗浄部材10の内周壁10Aにおける最寄りの給水口10Cを通って内槽4内つまり洗濯槽8内に落下する(矢印P3を参照)。このような給水処理によって、洗濯槽8に給水することができる。給水処理により、洗剤ケース16内の全ての洗剤は、内槽4内に供給される。
【0053】
給水処理の後、制御部30は、モータ6のトルクが回転翼5に伝達されるように必要に応じて伝達機構7を切り替えてから、モータ6を駆動させることによって回転翼5を回転させる。これにより、攪拌処理として、内槽4内の洗濯物が、回転する回転翼5によって攪拌洗いされる。また、水に溶けた洗剤によって洗濯物の汚れが分解される。所定の攪拌時間が経過すると、制御部30は、モータ6を停止させることによって攪拌処理を終了し、排水処理として排水弁19を開いて洗濯槽8内の水を排出する。これにより、洗い工程が終了する。
【0054】
すすぎ工程の内容は、洗剤が存在しない以外において、洗い工程と実質的に同じである。具体的には、制御部30は、給水処理によって洗濯槽8内に水、具体的には水道水を溜めてから撹拌処理を実行することによって、内槽4内の洗濯物を攪拌すすぎする。その後、所定の攪拌時間が経過すると、制御部30は、排水処理を実行することによって、すすぎ工程を終了する。
【0055】
脱水工程では、制御部30は、排水弁19を開いた状態で、内槽4を高速回転させる。この高速回転により生じた遠心力によって、内槽4内の洗濯物が脱水される。脱水により洗濯物から染み出た水は、排水路14から機外に排出される。ただし、内槽4の回転条件は、中間脱水工程と最終脱水工程とで異なってもよく、特に、最終脱水工程における内槽4の最大回転数は、中間脱水工程における内槽4の最大回転数よりも高い。内槽4の回転中において槽洗浄部材10の貯水部10Jには水が存在してもよく、この場合の槽洗浄部材10は、バランサ9と同様に、回転時における内槽4の振動の低減に寄与してもよい。
【0056】
このような槽洗浄部材10を、「トップバランサ」と呼んでもよいし、バランサ9の一部とみなしてもよい。脱水工程の終盤において、制御部30は、モータ6のトルクが内槽4に伝わらないように伝達機構7を切り換えてモータ6を停止するので、内槽4が惰性回転する。脱水工程の最後に、制御部30は、排水弁19を閉じる。
【0057】
制御部30は、洗濯運転の一環の処理、又は、洗濯運転から独立した処理として、洗濯槽8を洗浄する槽洗浄工程を実行する。なお、槽洗浄工程は、洗濯運転の一環として実行される場合には、最終脱水工程の後に実行されるとよい。図6のフローチャートを参照して、槽洗浄工程について説明する。なお、槽洗浄工程中では、排水弁19は、常に開いた状態にある。制御部30は、槽洗浄工程の開始に先立って、モータ6のトルクが内槽4に伝達されるように伝達機構7を切り替える。なお、既に、伝達機構7が切り替え済みであれば、伝達機構7を切り替える処理は省略される。
【0058】
制御部30は、槽洗浄工程の最初に、給水弁18を開く(ステップS1)。そして、制御部30は、モータ6を作動させることによって内槽4を低速回転させる(ステップS2)。このときのモータ6の回転数の一例は、50rpm以下である。このときの内槽4は、一定の回転速度で連続回転してもよいし、回転速度の上昇と低下とを繰り返すように間欠回転してもよい。
【0059】
内槽4が回転しつつ給水が行われることにより、給水部13から中継口3Hに落下した水は、内槽4と一緒に低速回転する槽洗浄部材10の上面部10EAにおける全ての受水口10Gのそれぞれを通って落下して(図5の矢印P2を参照)、各受水口10Gの真下の貯水部10Jに溜められる。内槽4の低速回転による遠心力により、各貯水部10J内の水は、給水口10Cから径方向外側R1へ遠ざけられるので、給水口10Cから内槽4内に落下せず、貯水部10J内に溜まった状態で維持される。なお、ステップS2の処理は、ステップS1の処理と同時に実行されてもよいし、ステップS1の処理よりも先に実行されてもよい。
【0060】
前述したように、槽洗浄部材10の内部空間10Iが、仕切り10Hによって複数の貯水部10Jに仕切されるので、個々の貯水部10Jの容量が小さい。これにより、各貯水部10Jに速やかに水を溜めることができるので、洗濯槽8を洗浄するための準備を速やかに済ませることができる。そして、全ての貯水部10Jに満遍なく水を溜めた制御部30は、内槽4を引き続き低速回転させた状態で、給水弁18を閉じることによって給水を停止してから(ステップS3)、モータ6の回転数を、例えば700rpmまで上げることによって内槽4を高速で定常回転させる(ステップS4)。
【0061】
すると、内槽4と一緒に高速回転する槽洗浄部材10の各貯水部10J内の水は、高速回転に応じて増大した遠心力によって、いずれかの導路10Nを流れて吐水口10Dに導かれ、吐水口10Dから径方向外側R1へ勢いよく吐出される(図5の矢印P4を参照)。各吐水口10Dは、溢水口3Dよりも高い位置に配置されるので、各吐水口10Dから吐出された水は、洗濯槽8、特に外槽3の円周壁3Aの内周面において溢水口3Dよりも高さ位置にある汚れにも到達して、この汚れを除去する。そのため、洗濯槽8を効果的に洗浄することができる。さらに、使用者が洗剤などを用いて洗濯槽8を洗浄しなくても、洗濯槽8を清潔に保つことができる。
【0062】
前述したように、吐水口10Dは、径方向外側R1、又は、周方向Sに対する接線方向Tを向いて開口する(図4参照)。これにより、吐水口10Dから吐出された水を、特に外槽3の内周面において溢水口3Dよりも高さ位置にある汚れに浴びせて、この汚れを効果的に除去することができる。このように、洗濯槽8を一層効果的に洗浄することができる。また、複数の吐水口10Dから放射状に水が吐出されて外槽3の円周壁3Aの内面に浴びせられるので、円周壁3Aを周方向Sにおける全域にわたって満遍なく洗浄することができる。
【0063】
さらに、導路10Nにおいて吐水口10D側の下流領域10NAにおける流路面積が、導路10Nにおいて貯水部10J側の上流領域10NBにおける流路面積以下であるので、導路10N内の水は、吐水口10Dから勢いよく吐出されて、洗濯槽8において溢水口3Dよりも高さ位置にある汚れに浴びせられる。そのため、この汚れを効果的に除去することができるので、洗濯槽8を一層効果的に洗浄することができる。なお、槽洗浄部材10の各吐水口10Dから洗濯槽8に浴びせられる水は、洗浄効果が高い次亜塩素酸水やオゾン水などであってもよい。
【0064】
内槽4を高速回転が所定時間継続されると、貯水部10J内の水が無くなるので、制御部30は、モータ6を停止させてもよい。ステップS1~S4のサイクルは、所定回数繰り返し実行されてもよい。もちろん、所定回数は、1回だけでもよい。このサイクルが所定回数実行されると(ステップS5でNO)、制御部30は、槽洗浄工程を終了する。なお、槽洗浄部材10において各貯水部10J内に残った水は、水抜き穴としても機能する給水口10Cを通って貯水部10Jから排出される(図5の矢印P3を参照)。
【0065】
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 洗濯機
3 外槽
3D 溢水口
3F 排水口
3G 開口
4 内槽
4C 出入口
4D 貫通穴
6 モータ
8 洗濯槽
10 槽洗浄部材
10B 外周壁
10C 給水口
10D 吐水口
10EA 上面部
10G 受水口
10H 仕切り
10I 内部空間
10N 導路
10NA 下流領域
10NB 上流領域
10J 貯水部
13 給水部
14 排水路
15 溢水路
J 軸線
R 径方向
R1 径方向外側
S 周方向
T 接線方向
Z2 下側
図1
図2
図3
図4
図5
図6