IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 柿本 幸作の特許一覧

<>
  • 特開-円周方向磁力電動機 図1
  • 特開-円周方向磁力電動機 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176864
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】円周方向磁力電動機
(51)【国際特許分類】
   H02K 41/03 20060101AFI20221122BHJP
   H02K 23/40 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
H02K41/03 A
H02K23/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021105223
(22)【出願日】2021-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】599129959
【氏名又は名称】柿本 幸作
(72)【発明者】
【氏名】柿本 幸作
【テーマコード(参考)】
5H623
5H641
【Fターム(参考)】
5H623GG13
5H623GG15
5H641BB06
5H641BB14
5H641BB17
5H641GG03
5H641GG04
5H641GG08
5H641GG15
5H641HH02
5H641HH05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コイルに用いる電導線の無駄を省き、電気抵抗を減らし、磁力の作用方向を対向方向にして磁力の作用力を増し、相互作用により省電力の電動機を提供する。
【解決手段】モーターハウジング8の内側に取り付けたスリット入り円弧筒型固定磁石1の筒中を通過回転する状態に円弧型回転磁石2を回転磁石保持部5に取り付ける。スリット入り円弧筒型固定磁石1は永久磁石が好ましい。モーターハウジングの内側円周とスリット入り円弧筒型固定磁石と円弧型回転磁石は回転軸6の中心の円周上に存在させ、円弧型回転磁石の通過回転が回転軸を回転させる。例えば、固定磁石と回転磁石を四極にした場合、回転軸を中心に対向する二つの円弧型回転磁石の対向線が交わる角度を直角とせずに任意の角度をずらして回転磁石保持部に取り付け、二組の対向する円弧型回転磁石に角度に応じた電力供給する二組の整流子とブラシを設ければモーターの始動と回転がスムーズになる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定子と回転子の双方のS極N極が共に回転軸中心方向や回転軸中心から外周方向を向かず、固定子と回転子双方の、一対になるS極N極が、回転軸中心のほぼ同一円周上に存在する構造が特徴とする回転電動機。
【請求項2】
N極からS極までの間が円弧形である筒磁石のN極からS極に達して、なおかつ、この磁石の筒の内径部から外径部に通じる形で一部分を切り欠き、その切り欠いた部分を通じて回転磁石保持部に取り付けた回転磁石又は、回転コイルが筒磁石の筒内部を連続的に通過することにより、回転軸が回転する構造を特徴とする回転電動機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円周方向磁力を活用する回転電動機に関するもの。
【背景技術】
【0002】
一般的な回転電動機は、回転子の磁極は回転軸方向からモーターハウジングの外周方向に向いていて、固定子の磁極は、回転軸の中心方向に向いている構造が多く、その場合、回転子や固定子のコイルは回転軸を中心とする円周方向にも通過している。
【0003】
固定子と回転子の磁力は、お互いに向かい合った方向に作用せず、スライドする方向に作用している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
課題は、回転子の円周方向に通過するコイルにある回転に作用しないコイルを極力排除し、コイルの無駄と、電気抵抗の軽減を図り、固定子と回転子の磁力が向かい合う方向に作用させることである。
【0005】
本発明は、この課題を解決するために、スリット入り円弧筒型固定子と円弧型回転子を回転軸中心の円周上に存在させ、スリット入り円弧筒型固定子の筒中を円弧型回転子がくぐりぬける構造にし、固定子と回転子の各極の磁極がほぼ向かい合う方向に作用させ、そのことで電導線の無駄も省き、省電力型回転電動機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、回転磁石保持部に回転軸中心円周に沿わして円弧型回転磁石を取り付ける。スリット入り円弧筒型固定磁石を、回転軸中心の同心円上であり、なおかつ、スリット入り円弧筒型固定磁石を円弧型回転磁石が筒中をくぐる状態にモーターハウジングに固定する。回転磁石が回転して筒状磁石の筒中にちょうど入りこんだ時に前記二つの磁石の両端は、回転軸中心から外周に延伸した線上になる長さにする。筒状固定磁石の長さと筒状固定磁石同士の間隔長さは同等とする。固定磁は永久磁石とし、回転磁石と双方の磁石の両端をN極とS極にする。そして、一部の回転磁石どうしの間隔を若干変更し、変更した回転磁石専用の整流子か回転角度検知器などを別途設けて電流を制御し回転を滑らかにする方法もある。
【発明の効果】
【0007】
本発明の電動機は、一部の電動機に比べ磁石に用いるコイル長さを短縮できるためコイル電導線を節約し、電気抵抗も軽減できる。さらに、固定磁石と回転磁石の磁極面がスライドする磁気作用ではなく、対面方向の磁気作用に近くなるため磁気作用力が大きくなる。磁気作用力の増大と電気抵抗の軽減により省電力化になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】 本発明に係る固定磁石と回転磁石の実施形態を示す図で、固定磁石の一部を切り欠き、回転磁石保持部も説明に不要な部分を切り欠いた斜視図である。
図2】 本発明の回転子が、上記図1の状態から約45度回転した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、モーターハウジング〔8〕に取り付けたスリット入り円弧筒型固定磁石〔1〕の筒中を回転磁石保持部〔5〕に取り付けた円弧型回転磁石〔2〕がくぐり、それにともなって整流子〔4〕と回転軸〔6〕が回転する。スリット入り円弧筒型固定磁石〔1〕のN極は任意の電流を流されたコイルの円弧型回転磁石〔2〕のS極をひきつけ、同時に円弧型回転磁石〔2〕のN極を押しやる。さらに、前記円弧型回転磁石〔2〕のN極は前記スリット入り円弧筒型固定磁石〔1〕のS極にひきつけられて回転磁石保持部〔5〕が回転し、回転軸〔6〕が回転する。この場合、スリット入り円弧筒型固定磁石〔1〕は永久磁石が好ましい。
【0010】
図2は、図1に示した、円弧型回転磁石〔2〕が約45度回転した図で、前記円弧型回転磁石〔2〕のにコイル〔3〕に整流子〔4〕と図示がないブラシによって逆転した電流が流されて磁極が反転しているため、双方磁石の反発力及び、双方磁石の引き合う力により更に右回転方向に回転し、この動作が連続して回転軸が回転する。
【0011】
図示はしていないが、円弧型回転磁石が4個なら、回転軸〔6〕を中心にして向かい合う二個の円弧型回転磁石〔2〕が二組存在し、その場合、回転軸〔6〕の中心で交わる対向線角度を、直角より任意の角度をずらしてそれに対応の整流子か回転角度検知器などを設けて、各円弧型回転磁石〔2〕に電力を送れば始動も回転もスムーズになる。
【符号の説明】
【0012】
1 スリット入り円弧筒型固定磁石
2 円弧型回転磁石
3 コイル
4 整流子
5 円弧型回転磁石保持部
6 回転軸
7 スリット
8 モーターハウジング
図1
図2