(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176879
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】キャップ滅菌用滅菌機
(51)【国際特許分類】
B65B 55/04 20060101AFI20221122BHJP
B65B 55/02 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
B65B55/04 V
B65B55/04 M
B65B55/04 N
B65B55/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022047857
(22)【出願日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】102021000012662
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】504102770
【氏名又は名称】シデル パルティシパション
【氏名又は名称原語表記】SIDEL PARTICIPATIONS
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロッサーナ・ボルジェーゼ
(72)【発明者】
【氏名】マッティア・チェンチ
(72)【発明者】
【氏名】ステファノ・ベルニーニ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】欠点を単純かつ経済的な方法で克服できるようにするキャップ滅菌機を提供する。
【解決手段】本滅菌機(1)は、少なくとも、内部でキャップ(2)が搬送経路に沿って前進される内部空間(4)を有しかつチャンバ(3)と、複数のカート(20)と、外部空間(5)内に配置され、カートを前進経路に沿って電磁場の発生により選択的に前進させるように構成される作動ユニット(21)と、を備える。各カート(20)は、個々のカート(20)が前進経路の少なくとも1つの部分に沿って前進する間に個々のグループを搬送経路に沿って前進させるために、キャップのグループと相互作用するプッシャエレメント(21)を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャップ(2)を滅菌するための滅菌機(1、1’、1’’、1’’’)であって、少なくとも、
-内部空間(4)を有する隔離チャンバ(3)であって、機械(1、1’、1’’、1’’’)は、キャップ(2)が内部空間(4)内に置かれる搬送経路(P)に沿って前進されるように構成され、かつ、隔離チャンバ(3)は、内部空間(4)を外部空間(5)から分離する、隔離チャンバ(3)と、
-内部空間(4)内に位置合わせされる複数のカート(20)と、
-外部空間(5)内に配置され、かつ、カート(20)を前進経路(Q)に沿って電磁場の発生により前進させるように構成される作動ユニット(21)と、
を備え、
各カート(20)は、1つ以上のキャップ(2)を有するキャップ(2)のグループ(23)と相互作用するように構成される、少なくとも1つのプッシャ(22)を備え、それによって、前進経路(Q)の少なくとも1つの部分(Q1)に沿ったカート(20)の前進は、搬送経路(P)に沿ったグループ(23)の前進に対応し、少なくとも1つの部分(Q1)は、内部空間(4)内に配置され、
各カート(20)毎に、作動ユニット(21)は、前進経路(Q)に沿ったカート(20)の前進を、電磁場の制御により、かつ他のカート(20)とは独立して制御するように構成され、
他のカート(20)とは独立して前進する各カート(20)毎に、作動ユニット(21)は、作動ユニット(21)に対するカート(20)の第1の位置成分を磁気浮上によって制御するように構成され、第1の位置成分は、第1の方向(C)に沿って存在し、第1の方向(C)は、前進経路(Q)に対して横断的であり、
他のカート(20)とは独立して前進する各カート(20)毎に、作動ユニット(21)は、作動ユニット(21)に対するカート(20)の第2の位置成分も電磁場の制御によって制御するように構成され、第2の位置成分は、第2の方向(E)に沿って存在し、第2の方向(E)は、第1の方向(C)および前進経路(Q)に対して横断的である、滅菌機(1、1’、1’’、1’’’)。
【請求項2】
隔離チャンバ(3)は、内部空間(4)を画定する複数の壁(10、11、12)を備え、
複数の壁(10、11、12)は、下壁(10)と、上壁(11)とを備え、下壁(10)および上壁(11)は、動作的に重力に対して平行である垂直軸線(A)に沿って互いから離隔され、下壁(10)および第2の壁(11)は、垂直軸線(A)に対して横断的であり、
第1の方向(C)は、垂直軸線(A)に対して平行であり、
前進する各カート(20)毎に、作動ユニット(21)は、隔離チャンバ(3)の下壁(10)または上壁(11)から離隔されたカート(20)を保持する第1の位置成分を、他のカート(20)とは独立して、かつ重力に逆らう作用によって制御するように構成される、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
機械(1、1’、1’’、1’’’)は、ユーザが第1の位置成分の所望の値を、滅菌されるべきキャップ(2)のタイプに応じて事前に設定できるように構成され、
各カート(20)毎に、作動ユニット(21)は、カート(20)の第1の位置成分を、設定された所望の値に応じて事前に制御するように構成される、請求項1または請求項2に記載の機械。
【請求項4】
各カート(20)毎に、第1の位置成分は、作動ユニット(21)とカート(20)との距離dによって画定され、
各カート(20)毎に、作動ユニット(21)は、個々の距離(d)を、距離(d)の値が0.5mm~15.0mm、あるいは0.5mm~10.0mm、または0.5mm~5mmの間隔内に入るように制御すべく構成される、
請求項1~3のいずれか一項に記載の機械。
【請求項5】
各カート(20)は、プレート(24)を備え、機械(1、1’、1’’、1’’’)は、前進経路(Q)に沿ったカート(20)の前進を制御し、かつ第1の位置成分を制御するために、作動ユニット(21)が電磁効果によってプレート(24)と相互作用するように構成され、
プレート(24)は、前進経路(Q)に沿って第1の延長部を提供し、
プレート(24)は、個々のプッシャ(22)を担持する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の機械。
【請求項6】
第1の延長部の値は、100~250mmの間隔内にある、請求項5に記載の機械。
【請求項7】
隔離チャンバ(3)は、内部空間(4)を画定する複数の壁(10、11、12)を備え、
複数の壁(10、11、12)は、2つの側壁(12)を含み、2つの側壁(12)は、重力に対して動作的に横断的である水平軸線(B)に沿って互いから離隔され、側壁(12)は、水平軸線(B)に対して横断的であり、
第2の方向(E)は、水平軸線(B)に平行であり、
各カート(20)毎に、作動ユニット(21)は、側壁(12)から離隔されたカート(20)を保持する第2の位置成分を、他のカート(20)とは独立して制御するように構成される、請求項6に記載の機械。
【請求項8】
機械(1’、1’’)は、第2の方向(E)に沿って互いから離隔される複数のガイドレールを備え、ガイドレールは、個々の異なるタイプのキャップ(2)に適合化され、
各ガイドレールは、搬送経路(P)に沿った個々のタイプのキャップ(2)の前進を機械的接触によって案内するように構成され、
機械(1’、1’’)は、ユーザがガイドレールのうちの1つを、滅菌されるべきキャップのタイプの関数で事前に選択できるように構成され、
各カート(20)毎に、作動ユニット(21)は、カート(20)の第2の位置成分を、選択されたガイドレールの関数で事前に制御するように構成される、
請求項6または請求項7に記載の機械(1’、1’’)。
【請求項9】
プレート(24)は、第2の方向(E)に沿って第2の延長部を提供し、
第2の延長部の値は、100~250mmの間隔内にある、
請求項5または請求項6に記載の機械。
【請求項10】
プレート(24)は、第1の方向(C)に沿って厚さを提供し、かつ、厚さの値は、0.8~1.5mmの間隔内にある、請求項5または請求項6または請求項9に記載の機械。
【請求項11】
プレート(24)は、少なくとも部分的にステンレス鋼で実現される外部ハウジング(25)を備える、請求項5または請求項6または請求項9または請求項10に記載の機械。
【請求項12】
前進経路(Q)の少なくとも1つの部分(Q1)は、少なくとも1つの湾曲セクタを備え、
各カート(20)毎に、作動ユニット(21)は、湾曲セクタに沿った前進の間、カート(20)のロール傾斜および/またはピッチング傾斜を修正しかつ/または制御する方法で電磁場を制御するように構成される、
請求項1~11のいずれか一項に記載の機械。
【請求項13】
機械(1、1’、1’’、1’’’)は、前進経路(Q)が電磁場の制御によってのみ画定されるように、機械的接触により前進経路(Q)に沿ったカート(20)の前進を案内するための機械的ガイドを有していない、
請求項1~12のいずれか一項に記載の機械。
【請求項14】
冷却装置を備え、
隔離チャンバ(3)および作動ユニット(21)は、隔離チャンバ(3)と作動ユニット(21)との間に介在される空間(32)を画定するように、第1の方向(C)に沿って互いから離隔され、
冷却装置は、空間(32)内に、かつ空間(32)を介して冷却流を発生するように構成される、
請求項1~13のいずれか一項に記載の機械。
【請求項15】
作動ユニット(21)は、平面モータによって画定される、または平面モータを備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップ用の、具体的にはレセプタクルのキャップ用、さらにより具体的には瓶のキャップ用の滅菌機に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば食品などの製品のパッケージングに必要とされる材料の滅菌は、パッケージされる製品の必要な保存可能期間を保証し、かつ結果的に消費者の安全を確かなものにするための基本的関心事である。食品が無菌状態でパッケージされる場合には、この点がさらに重要である。
【0003】
ガラス、プラスチック、アルミニウム、鋼および複合材料などの基本成分で作られる容器、缶および瓶などのレセプタクルに、炭酸液(たとえば、発泡水、清涼飲料およびビール)、非炭酸液(静水、フルーツジュース、茶、スポーツ飲料、ワイン、ミルク、フレーバ水、その他を含む)および果肉を含む飲料などの、任意のタイプの注入可能な食品を充填することは、知られている。
【0004】
概して、レセプタクルは、注入可能な食品で充填される前に、レセプタクル滅菌装置内で滅菌され、続いて、充填機内で所望される注入可能な食品で充填される。
【0005】
レセプタクルの充填後、典型的には、充填経路であるレセプタクルの個々の開口が、個々のキャップの装着によって閉鎖される。
【0006】
装着前には、キャップも個々の滅菌機内で滅菌される。滅菌後、滅菌キャップは、蓋付け機へ送られ、蓋付け機は、充填済みのレセプタクルも受け入れる。
【0007】
ある典型的なキャップ滅菌機は、隔離チャンバ内に収容されるガイドレール付きの搬送装置を備える。キャップは、ガイドレール上に連続して、かつ互いに接触して位置合わせされ、かつキャップは、挿入用の星形などのプッシャエレメントにより、一度に1つずつ挿入され、ガイドレール内に既に存在する一連のキャップと接触して配置される。これは、一連のキャップに推力が加わることに繋がり、その結果、一連のキャップが前進することとなる。
【0008】
これらの既知の滅菌機の欠点は、関連する動作速度を蓋付け機の作業条件に応じて適合化することが不可能であることに存する。
【0009】
これらの既知の滅菌機のさらなる問題点は、全てのキャップ間の接触と組み合わされてキャップが曝露される高温、およびキャップ間の接触に起因して、キャップが、一連のキャップ内で作用する力によって変形されやすいことにある。
【0010】
したがって、具体的には欧州特許出願公開第3670404号明細書を参照すると、その出願人は、ある搬送装置を基礎とする代替の滅菌機を開発しており、この滅菌機は、隔離チャンバ内に配置されるガイドレールと、複数の可動カートグループを運ぶ無端レールとを備える。各カートグループは、個々のプッシャエレメントへ動作的に連結され、個々のプッシャエレメントは、ガイドレール上に配置される限定数のキャップによる個々のグループと、該個々のグループを前進させるようにして相互作用するように設計される。
【0011】
ある実施形態では、無端レールが隔離チャンバの下に配置され、各可動カートに、第1の相互作用部材が装備される。さらに、搬送装置は、隔離チャンバ内に配置されかつガイド上へ可動式に連結される複数の補助カートを備える。各補助カートは、個々のカートに関連づけられていて、個々の第1の相互作用エレメントと、個々のカートの前進を補助カートの前進に変えるようにして磁気的に相互作用するように構成される、個々の第2の相互作用エレメントを備える。
【0012】
さらに、隔離チャンバ内の清潔さを保証するために、補助カートは、補助チャンバ内に配置され、補助チャンバがさらに隔離チャンバの内部に配置されることは、留意されるべきである。しかしながら、この方法では、滅菌機の機械的複雑さが増大される。
【0013】
さらに、補助カートとガイドとの相互作用は、具体的には補助チャンバの内部に残りくずを形成させることが観察されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3670404号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、上述の欠点のうちの少なくとも1つを単純かつ経済的な方法で克服できるようにするキャップ滅菌機を製造することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前述の目的は、独立請求項1に規定されているような滅菌機に関する本発明によって達成される。好ましい代替実施形態は、従属請求項によって保護される。
【0017】
以下、本発明をよりよく理解するために、本発明の好ましい一実施形態を、純粋に非限定的な例として、かつ添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1の実施形態によるキャップ用滅菌機を、明確を期してパーツを取り外して示した略平面図である。
【
図2】
図1の滅菌機の一部分を、明確を期してパーツを取り外して示した略側面断面図である。
【
図3】
図2の滅菌機の詳細を、明確を期してパーツを取り外して示した略正面断面図である。
【
図4】
図1の滅菌機の詳細を、明確を期してパーツを取り外して示した略図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態による滅菌機の詳細を、明確を期してパーツを取り外して示した略正面断面図である。
【
図6】本発明の第3の実施形態による滅菌機の詳細を、明確を期してパーツを取り外して示した略正面断面図である。
【
図7】本発明の第4の実施形態による滅菌機の詳細を、明確を期してパーツを取り外して示した略正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1を参照すると、キャップ2を滅菌するための滅菌機が、全体として1で示されている。
【0020】
具体的には、滅菌機1は、注入可能な食品を入れる、たとえば瓶、容器またはこれらに類似するものなどのレセプタクルに装着されることが可能なキャップ2を滅菌するように構成される。
【0021】
レセプタクルは、たとえばポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性ポリマーで製造されることが可能である。あるいは、または追加的に、レセプタクルは、たとえば、ガラス、金属材料、複合材料、多層材料およびこれらに類似するものなどの異なる材料で製造されることも可能である。
【0022】
より詳細には、注入可能な製品は、たとえば、炭酸液(発泡水、清涼飲料およびビールなど)、非炭酸液(静水、フルーツジュース、ワイン、茶、ミルク、フレーバ水など)、乳濁液、懸濁液、高粘度液および果肉を含む飲料であってもよい。
【0023】
一部の実施形態によれば、キャップ2は、ポリエチレンなど、具体的には高密度ポリエチレンなどのポリマー材料で製造されることが可能である。
【0024】
あるいは、または追加的に、キャップ2は、形(たとえば、その伸展部-高さ、直径、他)および/または型式が変わってもよい。たとえば、キャップ2は、レセプタクル3上へねじ込まれるべき雌ねじを備えてもよい。具体的には、キャップ2は、「スポーツキャップ」または「ねじキャップ」のタイプであってもよい。
【0025】
具体的に
図1を参照すると、滅菌機1は、キャップ2が搬送経路Pに沿って前進される内部空間4を有する隔離チャンバ3を備える。
【0026】
さらに、隔離チャンバ3は、内部空間4を外部空間5から分離する。
【0027】
さらに、滅菌機1は、内部空間4内の物理的および/または化学的状態を制御するように構成される調整装置を備えることが可能である。機械1は、この場合、内部空間が無菌および/または滅菌状態であるように構成される。たとえば、調整装置は、内部空間内の温度、圧力、湿度、滅菌および/または化学組成を制御するように、かつ/または内部空間4内に存在するガスの流れを制御するように構成されることができる。
【0028】
好ましくは、調整装置は、内部空間4内の物理的および/または化学的状態を局所的に制御するように構成されることが可能であり、すなわち、物理的および/または化学的状態は、内部空間4の異なる部分において変わってもよい。
【0029】
効果的には、調整装置は、内部空間4内の無菌状態を保持するように構成されることが可能である。
【0030】
より詳細には、隔離チャンバ3は、滅菌されるべきキャップ2のための入口6と、滅菌されたキャップ2のための出口7とを備えることができる。
【0031】
具体的には、搬送経路Pは、(入口6に実質的に配置されている)開始ステーション8と(出口7に実質的に配置されている)終了ステーション9との間に延在する。具体的には、使用において、キャップ2は、開始ステーション8から終了ステーション9へと前進する。より具体的には、キャップ2は、使用において、搬送経路Pに沿って前進する間(すなわち、開始ステーション8から終了ステーション9へと前進する間)に滅菌される。
【0032】
具体的に
図1を参照すると、隔離チャンバ3は、環形状を有することが可能であり、すなわち、内部空間4は、環状とすることができる。
【0033】
好ましくは、隔離チャンバ3は、内部空間4を画定する複数の壁を備えることが可能である。
【0034】
動作的に、この複数の壁は、下壁10と、上壁11とを備える。これらの下壁10および上壁11は、垂直軸線Aに沿って互いから動作的に離隔されている。これらの上壁11および下壁10は、この垂直軸線Aに対して横断的である。この垂直軸線Aは、動作的に重力に対して平行である。
【0035】
この複数の壁は、2つの側壁12を備える。これらの2つの側壁12は、水平軸線Bに沿って互いから動作的に離隔されている。これらの側壁12は、この水平軸線Bに対して横断的である。この水平軸線Bは、動作的に重力に対して横断的である。
【0036】
一部の好ましい非限定的な実施形態によれば、滅菌機1は、内部空間4内に配置されかつキャップ2を搬送経路Pに沿ったその前進の間に支持するように構成される、少なくとも1つのガイドレール(不図示、それ自体既知)を備えることが可能である。具体的には、ガイドレールは、搬送経路Pを決定する。
【0037】
より具体的には、ガイドレールは、各々が搬送経路Pの直線部分および曲線部分を画定する直線部分および曲線部分を備えることが可能である。
【0038】
さらに、ガイドレールは、特に開始ステーション8に実質的に配置される少なくとも1つの入口セクションと、特に終了ステーション9に実質的に配置される出口セクションとを備え、これらは、各々キャップ2がガイドレールへと送られかつこれらのキャップ2がガイドレールから出ることを可能にする。
【0039】
一部の好ましい実施形態によれば、隔離チャンバ3、具体的には内部空間4は、キャップ3が個々のゾーンを通って搬送される間に曝露される動作に応じて画定される、複数のゾーンを備えることができる。
【0040】
たとえば、調整装置は、隔離チャンバ3の、具体的には内部空間4の注入ゾーン16内へ、滅菌液(過酸化水素、および/または気体、蒸気および/または液体形態である他の任意の化学滅菌剤など)を注入するように構成される滅菌装置を備える。具体的には、キャップ2が注入ゾーン16を通って前進する間、キャップ2は、使用時に滅菌液に曝露され、滅菌液がキャップ2上に堆積する。
【0041】
さらに、隔離チャンバ3、具体的には内部空間4は、接触および/または活性化ゾーン17も備えることが可能である。接触ゾーン17は、搬送経路Pに沿って注入ゾーン16の下流に配置される。具体的には、キャップ2が接触ゾーン17内を前進する間、滅菌液がキャップ2に作用する。
【0042】
好ましくは、隔離チャンバ3、具体的には内部空間4は、搬送経路Pに沿って接触ゾーン17の下流に配置される換気ゾーン18も備えることが可能である。具体的には、使用において、キャップ2が換気ゾーン18を通って搬送されている間、キャップ2上に存在する滅菌液がキャップ2から蒸発する。
【0043】
好ましくは、調整装置は、換気ゾーン18へ連結される、換気ゾーン18の必要な換気を可能にするための換気ユニットを備えることが可能である。
【0044】
具体的に
図2~
図4を参照すると、滅菌機1は、搬送経路Pに沿ったキャップ2の前進を実装しかつ制御するように構成される搬送装置19を備える。
【0045】
より詳細には、搬送装置19は、
-内部空間4内に位置合わせされる複数のカート20と、
-外部空間5内に配置される作動ユニット21であって、カート20を、電磁場の生成および制御により前進経路Qに沿って、具体的には無端および/または環状の前進経路Qに沿って選択的に前進させるように構成される作動ユニット21と、
を備える。
【0046】
チャンバ3の少なくとも1つの壁は、作動ユニット21と内部空間4との間に空間的に介在される。この介在壁は、たとえば
図3に示すように下壁10である可能性もあれば、たとえば
図6に示すように上壁11である可能性もある。
【0047】
具体的に
図2~
図4を参照すると、各カート20は、少なくとも1つのプッシャ22を備える。各カート20毎に、機械1は、プッシャ22がキャップ2による個々のグループ23と相互作用しかつ/またはこれを押すように構成され、よって、前進経路Qの少なくとも1つの部分Q1に沿ったカート20の前進により、グループ23は、搬送経路Pに沿って前進する。各カート20毎に、機械1は、プッシャ22により個々のグループ23に加えられる押圧作用によって、前進経路Qの少なくとも1つの部分Q1に沿ったカート20の前進が搬送経路Pに沿ったグループ23の前進に対応するように構成される。各カート20毎に、機械1は、この押圧作用によって、前進経路Qのこの少なくとも1つの部分Q1に沿ったカート20の前進が搬送経路Pに沿ったグループ23のこの前進を引き起こすように構成される。
図3、
図5、
図6および
図7は、前進経路Qに対して局所的に垂直な平面上にあると見なされるべきものである。
図2は、前進経路Qの直線部分に平行な平面上にあると見なされるべきものである。各カート20毎に、作動ユニット21は、前進経路Qに沿ったカート20の前進を、電磁場の制御により、かつ他のカート20とは独立して制御するように構成される。
【0048】
各カート20毎に、作動ユニット21は、カート20の第1の位置成分を磁気浮上により他のカート20とは独立して制御するように構成される。この第1の位置成分は、第1の方向Cに沿っている。この第1の位置成分は、作動ユニット21および/またはチャンバ3に対するものである。この第1の方向Cは、前進経路Qに対して局所的に横断しかつ/またはこれに直交する。この第1の方向Cは、局所的に、前進経路Qに対して横断的かつ/またはこれに直交する平面上に存在する。作動ユニット21は、第1の成分のこの制御を、前進経路Qに沿ったカート20の前進の間に実行するように構成される。
【0049】
各カート20毎に、作動ユニット21は、電磁場の制御により、かつ他のカート20とは独立して、作動ユニット21および/またはチャンバ3に対するカート20の第2の位置成分も制御するように構成される。この第2の位置成分は、第2の方向Eに沿って存在する。この第2の方向Eは、前進経路Qに対し、かつ第1の方向Cに対して局所的に横断的であり、かつ/またはこれらに直交する。この第2の方向Eは、局所的に、前進経路Qに対して横断的かつ/またはこれに直交する上述の平面上に存在する。作動ユニット21は、第2の成分のこの制御を、前進経路Qに沿ったカート20の前進の間に実行するように構成される。
【0050】
図3から分かるように、第1の方向Cは、垂直軸線Aに平行とすることができる。
図3から分かるように、第2の方向Eは、水平軸線Bに平行であってもよい。
【0051】
各カート20毎に、第1の位置成分は、内部空間4内のカート20の隆起分または高さと見なされる可能性もある。
【0052】
各カート20毎に、第2の位置成分は、内部空間4内のカート20の横方向位置と見なされる可能性もある。
【0053】
この方法において、作動ユニット21は、電磁力によりカート20と、前進経路Qに沿ってカート20を前進させる、かつ同時に前進経路Qを横断する平面に沿った、または該平面上のカート20の横方向位置を制御するようにして選択的に相互作用する電磁場を生成しかつ制御(調整)するように構成される。
【0054】
電磁効果による、かつ/または磁気浮上による高さおよび/または横方向位置の制御に起因して、カート20は、より単純な機械的形状を有することができ、これにより、汚染のリスクが低減され、かつ/またはチャンバ3を幾つかの部分的チャンバに分割する必要がなくなる。
【0055】
作動ユニット21は、平面モータによって画定される可能性もある。平面モータは、カート20の第1の位置成分、第2の位置成分および前進の制御による前述の効果を達成するような方法で制御されることに特に適する。
【0056】
より詳細には、各カート20毎に、作動ユニット21は、チャンバ3の下壁10から、かつ/または上壁11から離隔されたカート20を保持する第1の位置成分を、他のカート20とは独立して制御するような方法で構成される可能性もある。作動ユニット21は、下壁10から、または上壁11から離隔されたカート20を、他のカート20とは独立して、かつ重力に逆らう作用によって保持するように構成される。
【0057】
この方法において、カート20は、カート20と上壁11との間、および/またはカート20と下壁10との間の干渉のリスクを低減するように、極めて精確に制御されることができる。さらに、垂直軸線Aに沿ったチャンバ3の延伸は、第1の位置成分が精確に制御されることができるという事実に起因して低減されることができる。
【0058】
第1の位置成分が制御されなければ、カート20は、重力の結果として下壁10へ向かって落下することになり、かつ/または、外乱の結果として下壁10および/または上壁11に接触する可能性もあることは、留意されるべきである。
【0059】
機械1は、ユーザが、この第1の位置成分の所望される値を、キャップのタイプに応じて事前に設定できるように構成されることが可能である。キャップのタイプの変動は、キャップの形および/または他の特徴の変動を引き起こす可能性がある。各カート20毎に、作動ユニット21は、カート20の第1の位置成分を、設定された所望される値に応じて事前に制御するように構成される。
【0060】
この方法において、ユーザは、機械1の柔軟性を高めるために、機械1を特定のタイプのキャップに直観的かつ便利に適合させることができる。
【0061】
第1の位置成分の制御は、第1の位置成分の、この設定された所望される値を遂行しかつ/または保持するように実行される。
【0062】
この方法において、作動ユニット21は、電磁力によりカート20と、前進経路Qに沿ってカート20を前進させる、かつ前進経路Qを横断する平面に沿ったカート20の横方向位置を制御するようにして選択的に相互作用する電磁場を生成しかつ制御(調整)するように構成される。
【0063】
具体的には、作動ユニット21は、電磁場の発生および制御によって、複数のカート20を互いに独立して前進させるように構成されることが可能である。さらにより具体的には、作動ユニット21は、電磁場の発生および制御によって、複数のカート20を互いに独立して加速しかつ/または減速するように、かつ/または複数のカート20の位置合わせを互いに独立して修正するように構成されることが可能である。
【0064】
より詳細には、各カート毎に、作動ユニット21は、第2の位置成分を、チャンバ3の側壁12から離隔されたカート20を保持することによって制御するように構成される可能性もある。作動ユニット21は、側壁12から離隔されたカート20を、他のカート20とは独立して保持するように構成される。
【0065】
この方法では、カート20とチャンバ3の壁との間の干渉をなくすることに関する上述の制御がさらに向上される。
【0066】
第2の位置成分の制御がない場合、カート20が、外乱に起因して側壁12のうちの1つに接触する可能性もあることは、留意されるべきである。
【0067】
各カート20毎に、第1の位置成分は、距離dによって画定されることができる。距離dは、作動ユニット21とカート20との間に画定される。
【0068】
各カート20毎に、作動ユニット21は、個々の距離dを制御するように構成される。
【0069】
好ましくは、各カート20毎に、作動ユニット21は、個々の距離dを、この距離dの値が0.5mm~15.0mm、具体的には0.5mm~10.0mm、または0.5mm~5mmの間隔内に入るように制御すべく構成される。
【0070】
この方法において、距離dは、カート20とチャンバ3の下壁10または上壁11との間の外乱に起因する干渉のリスクを回避するに足るものであり、同時に、カート20の前進および上述の位置成分に対する作動ユニット21の十分な制御をも保証する。
【0071】
具体的には、前進の間、カート20は、隔離チャンバ3の1つ以上の部分に接触することなく前進する。
【0072】
したがって、第1の方向Cに沿ったカート20の第1の位置成分の制御により、作動ユニット21は、前進の間のカート20(すなわち、距離d)、および必然的に、カート20と下壁10との間および/またはカート20と上壁11との間の個々の距離を垂直制御するように構成される。さらに、第2の方向Eに沿ったカート20の制御により、作動ユニット21は、カート20をその前進の間、横方向または水平方向に制御するように構成される。
【0073】
各カート20は、プレート24を備える。機械1は、前進経路Qに沿ったカート20の前進、および/または第1の位置成分および/または第2の位置成分を制御するために、作動ユニット21が電磁効果を介してプレート24と相互作用するように構成される。
【0074】
このプレート24は、前進経路Qに沿って第1の延長部を提供する。この第1の延長部は、
図4に示す第1の延長軸線Fに沿って存在する。この第1の延長部は、カート20の長さである。
【0075】
この第1の延長部の値は、カート20の寸法を制限して保持する必要性に関連して、カート20のピッチング傾斜の電磁効果による制御を容易にすべく、100~250mmの間隔内にある。
【0076】
このプレート24は、この第2の方向Eに沿って第2の延長部を提供する。この第2の延長部は、
図4に示す第2の延長軸線Gに沿うものであるとも考えられることができる。この第2の延長部は、カート20の幅である。
【0077】
この第1の延長部の値は、カート20の寸法を制限して保持する必要性に関連して、カート20のロール傾斜の電磁効果による制御を容易にすべく、100~250mmの間隔内にある。
【0078】
さらに、前進経路Q、または前進経路Qの前記少なくとも1つの部分Q1は、少なくとも1つの直線セクタと、少なくとも1つの湾曲セクタとを具備する可能性もある。
【0079】
作動ユニット21は、少なくとも1つの湾曲セクタに沿った前進の間、カート20のロール傾斜および/またはピッチング傾斜を修正しかつ/または制御するために、電磁場を制御するように構成される。この方法において、遠心力の効果は、相殺されることが可能である。さらに、第1の延長部の上述の値、および/または第2の延長部の上述の値は、具体的には少なくとも1つの湾曲セクタに沿った傾斜の制御を容易にするように選択される。
【0080】
このプレート24は、第1の方向Cに沿って厚さを有する。この厚さは、第3の延長軸線Iに沿った第3の延長部として考えられることができる。第3の延長軸線Iは、第1の延長軸線Fおよび第2の延長軸線Gの両方に対して横断的である。
【0081】
前記厚さの値は、十分な電磁的相互作用の必要性と、カート20の限定的な垂直接地面積を保持する必要性との間の優れた妥協点を得るために、0.8~1.5mmの間隔内に存在する。
【0082】
機械1は、機械的接触により前進経路Qに沿ったカート20の前進を案内するための機械的ガイドを欠いている。この方法において、前進経路Qは、電磁場の制御によってのみ画定されることが可能であり、よって、機械1の機構がさらに単純化され、望ましくない汚染のリスクがさらに制限される。
【0083】
機械は、冷却装置を備えることが可能である。
【0084】
隔離チャンバ3および作動ユニット21は、隔離チャンバ3と作動ユニット21との間に介在される空間32を画定するように、この第1の方向Cに沿って互いから離隔される。冷却装置は、空間32内に、かつ/または空間32を介して冷却流を発生するように構成される。この冷却流は、少なくとも空気、および/または水、および/または他の任意の冷却流体によって生成される。
【0085】
この方法では、滅菌中に放出される熱に起因する作動ユニット21の損傷または過度の摩耗が回避される。
【0086】
より具体的には、各グループ23の複数のキャップ2は、互いに連続して配置されることができる。
【0087】
図2に示す具体的な事例では、各グループ23が5つのキャップ2を含むことができる。
【0088】
好ましくは、各グループ23は、幾つかのキャップを含むことができ、その値は、1~20、または1~15の範囲とすることができる。
【0089】
図2の具体的な事例において、各グループ23は、同数のキャップ2を含む。しかしながら、グループ23のキャップ2の数は、一部の実施形態によれば、互いに変えることもできる。
【0090】
より詳細には、使用において、前進経路Qに沿ったカート20の前進により、プッシャ22の前進が得られ、次いでこれが個々のグループ23を搬送経路Pに沿って押しやる。
【0091】
さらに、前進経路Qに沿ってカート20が前進する間、プッシャ22は、開始ステーション8および終了ステーション9を通過する。具体的には、終了ステーション9は、前進経路Qに沿って開始ステーション8の下流に配置されることができる。
【0092】
さらに詳細には、各カート20毎に、プッシャ22は、開始ステーション8において個々のグループ23と周期的に接触し、かつ終了ステーション9において個々のグループ23から周期的に離れる。プッシャ22が開始ステーション8から終了ステーション9へと前進する間、プッシャ22は、グループ23に接触している。プッシャ22が終了ステーション9から開始ステーション8へと前進する間、プッシャ22は、いかなるキャップとも接触しない。
【0093】
機械1は、搬送経路Pに沿ったキャップの前進を機械的接触によって案内するための、少なくとも1つのガイドレールを備える。各カート20毎に、プッシャ22は、前述の押圧作用を発生させるために、ガイドレール内に摺動式に係合される。
【0094】
具体的には、前進経路Qは、能動部分Q1と、戻り部分Q2とを具備してもよい。能動部分Q1は、少なくとも1つの部分Q1が、それに沿って個々のグループ23に対して各カート20の押圧効果を生成する、前進経路Qの前述の少なくとも1つの部分に対応するものと考えられることができる。具体的には、各カート20は、個々のプッシャエレメント22が、各々開始ステーション8から終了ステーション9へ、かつ終了ステーション9から開始ステーション8へ前進する場合に、能動部分Q1および戻り部分Q2に沿って前進する。
【0095】
より具体的には、部分Q1は、搬送経路Pに対して局所的に平行であってもよい。
【0096】
さらに、作動ユニット21は、個々のプッシャ22が開始ステーション8および終了ステーション9を通って連続的に前進すべく、すなわち、各プッシャ22が開始ステーション8を通過する度に、プッシャ22が個々の新しいグループ23と接触して、該個々の新しいグループ23を終了ステーション9に向かって押しやるべく、前進経路Qに沿ってカート20を連続的に前進させるように構成される。
【0097】
一部の非限定的な実施形態によれば、作動ユニット21は、カート20の前進速度を、電磁場の制御によって、具体的には、これを、ある特定の時間にカート20が沿って前進する前進経路の部分に応じて制御することによって、変調するように構成されることが可能である。たとえば、該速度は、カート20が注入ゾーン16内の一部分、または接触もしくは起動ゾーン内の一部分、または換気ゾーン内の一部分に沿って前進する、という事実に応じて制御されてもよい。
【0098】
各カート20毎に、ベースプレート24は、プッシャ22を支持する。
【0099】
より詳細には、各ベースプレート24は、電磁場と相互作用するための少なくとも1つの磁気部分または強磁性部分を備える。
【0100】
好ましくは、各ベースプレート24、具体的には各外部ハウジング25は、壁10に面する、かつ/または作動ユニット21に面する面26を備えることができる。
【0101】
図2~
図4を具体的に参照すると、この特定の事例において、各プッシャ22は、搬送経路Pに沿って個々のグループ23に接触し、かつこれを押すように構成されるバー27を備える。
【0102】
具体的に
図1~
図3を参照すると、作動ユニット21は、ハウジング30と、ハウジング30内に配置される複数のコイルと、電磁場を生成しかつ制御すべく選択的(電気的)にコイルへ供給するように構成されるコントローラとを備えることが可能である。
【0103】
好ましくは、ハウジング30は、環形状を有する。具体的には、コイルは、ハウジング30の延び全体に沿って配置される。
【0104】
より具体的には、ハウジング30は、隔離チャンバ3、具体的には下壁10または上壁11、に面する面31を備えることができる。
【0105】
具体的には、下壁10または上壁11は、ハウジング30とカート20との間に介在される。
【0106】
好ましくは、カート20と作動ユニット21との距離dは、個々の面26および面31間の距離により、具体的には面31に垂直な軸線に対して画定される。
【0107】
使用時において、滅菌機1は、キャップ2を、これらが内部空間4内を、かつ搬送経路Pに沿って搬送される間に滅菌する。
【0108】
より詳細には、滅菌機1の動作は、少なくとも、
-カート20を前進経路Qに沿って前進させるステップと、
-前進経路Qに沿ったカート20の前進、および、個々のプッシャ22による個々のグループ23との接触に起因して、キャップ2のグループ23を搬送経路Pに沿って押すステップと、
を備える。
【0109】
さらに、滅菌機1の動作は、さらに、
-開始ステーション8において、キャップ2をガイドレール上へ供給するステップ、および/または、
-終了ステーション9において、キャップ2をガイドレールから取り外すステップ、および/または、
-注入ゾーン16において、滅菌液を注入するステップ、および/または、
-換気ゾーン18を換気するステップ、
を備えることができる。
【0110】
図5は、本説明による機械の第2の実施形態を示す。第2の実施形態は、1’で示される。
【0111】
機械1’は、互いから離隔されかつ/または第2の方向Eに沿って分配される複数のガイドレールを備える。第2の方向Eは、水平軸線Bに平行とすることができる。ガイドレールは、異なるキャップの個々のタイプに適合化される。各ガイドレールは、搬送経路Pに沿った個々のタイプのキャップの前進を機械的接触によって案内するように構成される。機械1は、ユーザがガイドレールのうちの1つをキャップのタイプに応じて事前に選択できるように構成される。各カート20毎に、作動ユニット21は、カート20の第2の位置成分を、選択されたガイドレールに応じて事前に制御するように構成される。
【0112】
カート20が前進する間、作動ユニットは、第2の位置成分を、第2の位置成分の制御値を遂行または保持するようにして制御する。この制御値は、選択されたガイドレールに対応する。
【0113】
機械1’では、各カート20毎に、プッシャのバー27が鉤状の端33を画定することができる。
【0114】
図6は、本説明による機械の第3の実施形態1’’を示す。
【0115】
機械1’’と機械1’との相違点は、機械1’では、作動ユニット21が下壁10の側面上に位置決めされるが、機械1’’では、作動ユニット21が上壁11の側面上に位置決めされることにある。さらに、機械1’’では、各カート20毎に、バー27が鉤状の端33を画定しない。
【0116】
図7は、本説明による機械の第4の実施形態1’’’を示す。
【0117】
機械1’’’は、互いから離隔されかつ/または第1の方向Cに沿って分散される複数のガイドレールを備える。第1の方向は、垂直軸線Aに平行とすることができる。ガイドレールは、個々の異なるタイプのキャップに適合化される。各ガイドレールは、搬送経路Pに沿った個々のタイプのキャップの前進を、機械的接触によって案内するように構成される。
【0118】
機械1’’’において、各カート20は、複数のプッシャ22’’’を備え、複数のプッシャ22’’’は、各々が個々のガイドレール内に滑動可能式に係合される。この方法では、カート20の第1の位置成分をキャップのタイプに応じて事前に制御するステップが不要である。
【0119】
図示されていない第5の実施形態は、ガイドレールが第2の方向Eに沿って離隔されることにおいて、機械1’’’とは異なるものとすることができる。このさらなる実施形態も、各カート毎に、各々が個々のガイド内に摺動可能に係合される複数のプッシャを備え、それによって、カート20の第2の位置成分をキャップのタイプに応じて事前に制御するステップが不要にされる。
【0120】
本発明による滅菌機1、滅菌機1’、滅菌機1’’または滅菌機1’’’の特徴の考察から、本発明により達成され得る利点が明らかである。
【0121】
具体的には、滅菌機1、滅菌機1’、滅菌機1’’および滅菌機1’’’は、カート20のための機械的ガイドを必要としない。これにより、複雑さが低減され、かつ、カート20と機械的ガイドとの接触により引き起こされる残りくずの形成を回避することができるようになる。
【0122】
さらに、キャップが前進するゾーンを、汚染源となる可能性もある他のコンポーネントから分離するために、チャンバ3内に補助チャンバを設ける必要性も回避される。
【0123】
さらなる利点は、電磁場が内部空間4内に存在するカート20に直接作用し、これにより、複雑さをさらに低減することが可能になる、という事実にある。
【0124】
最後に、説明されかつ例示された滅菌機に対して、特許請求の範囲により規定される保護の範囲を逸脱することなく、変更および変形が行われ得ることは、明らかである。
【符号の説明】
【0125】
1、1’、1’’、1’’’ 滅菌機、機械
2 キャップ
3 隔離チャンバ
4 内部空間
5 外部空間
6 入口
7 出口
8 開始ステーション
9 終了ステーション
10 下壁
11 上壁
12 側壁
16 注入ゾーン
17 接触および/または活性化ゾーン
18 換気ゾーン
19 搬送装置
20 カート
21 作動ユニット
22 プッシャ、プッシャエレメント
22’’’ プッシャ
23 グループ
24 ベースプレート
25 外部ハウジング
26 面
27 バー
30 ハウジング
31 面
32 空間
33 鉤状の端
A 垂直軸線
B 水平軸線
C 第1の方向
E 第2の方向
F 第1の延長軸線
G 第2の延長軸線
I 第3の延長軸線
P 搬送経路
Q 前進経路
Q1 部分、能動部分
Q2 戻り部分
【外国語明細書】