(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022177175
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】モジュラーキャンプ分類及び動的積み込みレイアウト生成のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20221122BHJP
【FI】
G06Q10/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148137
(22)【出願日】2022-09-16
(62)【分割の表示】P 2020537745の分割
【原出願日】2020-02-13
(31)【優先権主張番号】16/277,231
(32)【優先日】2019-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VISUAL BASIC
2.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】520244544
【氏名又は名称】クーパン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(74)【代理人】
【識別番号】100220423
【弁理士】
【氏名又は名称】榊間 城作
(72)【発明者】
【氏名】モ,ウェンティン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨ ソク
(72)【発明者】
【氏名】リ,サン スン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,セン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ホンヤン
(72)【発明者】
【氏名】ピャオ,チャンカン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】荷物の分類および積み込みを最適化する方法及びシステムを提供する。
【解決手段】命令を記憶するメモリを含み、命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを含むシステムであって、複数の荷物に関連付けられた複数の荷物識別子を含むデータを受信することを含む動作を実行する。動作は、複数の荷物の配送位置に関連付けられた複数のブロックエリアを決定することと、ルートの第1のセットを決定することと、ルートの各セットに対する入力の最適な組み合わせを決定することと、最適な組み合わせに関連する最短ルートを決定することで配送ルートを決定することと、荷物の各々を配送車に積み込む順序を決定することと、デバイスに積載順序の視覚的表現を表示させるための命令を生成することと、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物の分類および積み込みを最適化するためのコンピュータ実装システムであって、
命令を記憶するメモリと、
前記命令を実行して動作を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、
当該動作は、複数の荷物に関連付けられた複数の荷物識別子を含むデータを受信すること、
前記データに基づいて、複数の荷物の配送位置に関連する複数のブロックエリアを決定すること、
入力に基づいてルートの第1のセットを決定することであって複数の荷物を配送するための最小ルート数を決定するために当該入力は一度使用されること、ルートの第1のセットのそれぞれに対する入力の最適な組み合わせを決定するためにルートの当該第1のセットを変換すること、各変換ルートに関連するブロックエリアの順序を交換することによって最短ルートを決定することによって、複数の荷物を配送するための順序を含む配送ルートを決定すること、
複数の荷物を複数のモジュール式コンテナ内の1つまたは複数の区画に分類すること、
配送車の構成パラメータを受け取ることであって、当該構成パラメータは利用可能な位置を含むこと、
配送ルートに基づいて複数のモジュール式コンテナを利用可能な位置に積載する積載順序を決定すること、
当該決定された積載順序の視覚的表現をディスプレイするデバイスのための命令を生成すること
を含むコンピュータ実装システム。
【請求項2】
前記動作はさらに、
前記複数の荷物の各荷物を、荷物の複数のグループのうちの1つに分類することを含み、各グループは前記複数のブロックエリアのうちの1つに対応し、
前記積載順序を決定することは、前記グループの各々を前記配送車に積載する順序、または前記グループの各々を積載する前記配送車内の位置のうちの少なくとも1つを決定することを含む
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
各区画は前記複数のブロックエリアのうちの1つに対応し、
前記積載順序を決定することは、前記複数のモジュール式コンテナを前記配送車に積載する順序を決定することと、各モジュール式コンテナを積載する前記配送車内の位置を決定することを含む
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数のブロックエリアを決定することは、
複数の荷物が配送される地理的エリアを決定すること、及び
少なくとも1つの荷物が配送される地理的エリア内の1つ以上の破壊不能エリアを決定することを含み、それぞれの破壊不能エリアが1つのブロックエリアを表す
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数のブロックエリアを決定することは、
配送される複数の荷物に関連する1つ以上の郵便番号を決定すること、及び
荷物のグループが配送される郵便番号によって表される地理的エリア内の1つ以上のエリアを決定することを含み、それぞれのエリアは1つのブロックエリアを表す
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記配送ルートを決定することは、履歴データ、効率優先、資源データ、地理的データ、または配送データのうちの1つまたは複数に基づいて、複数の荷物をそれぞれのブロックエリアに配送するための順序を決定することを含む
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記動作はさらに、
生成された命令を前記デバイスに送信することを含み、
当該デバイスは前記命令を受け取ると、前記積載順序の視覚的表現を表示し、前記視覚的表現は、前記配送車の視覚化された積載マップと、前記複数の荷物のそれぞれの荷物に対する位置とを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記積載順序を決定することは、複数の荷物のそれぞれの荷物に対する配送車内の位置を決定することを含む
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
荷物の分類および積み込みを最適化するためのコンピュータ実装方法であって、
複数の荷物に関連付けられた複数の荷物識別子を含むデータを受信すること、
前記データに基づいて、複数の荷物の配送位置に関連する複数のブロックエリアを決定すること、
入力に基づいてルートの第1のセットを決定することであって複数の荷物を配送するための最小ルート数を決定するために当該入力は一度使用されること、ルートの第1のセットのそれぞれに対する入力の最適な組み合わせを決定するためにルートの当該第1のセットを変換すること、各変換ルートに関連するブロックエリアの順序を交換することによって最短ルートを決定することによって、複数の荷物を配送するための順序を含む配送ルートを決定すること、
複数の荷物を複数のモジュール式コンテナ内の1つまたは複数の区画に分類すること、
配送車の構成パラメータを受け取ることであって、当該構成パラメータは利用可能な位置を含むこと、
配送ルートに基づいて複数のモジュール式コンテナを利用可能な位置に積載する積載順序を決定すること、及び
当該決定された積載順序の視覚的表現をディスプレイするデバイスのための命令を生成すること、
を含むコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記複数の荷物の各荷物を複数の荷物グループのうちの1つに分類することを含み、各グループは前記複数のブロックエリアのうちの1つに対応し、
前記積載順序を決定することは、前記グループの各々を前記配送車に積載する順序を決定すること、及び前記グループの各々を積載する前記配送車内の位置を決定することを含む
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各区画は前記複数のブロックエリアのうちの1つに対応し、
前記積載順序を決定することは、前記複数のモジュール式コンテナを前記配送車に積載する順序を決定すること、及び各モジュール式コンテナを積載する前記配送車内の位置を決定することを含む
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のブロックエリアを決定することは、
複数の荷物が配送される地理的エリアを決定すること、及び
少なくとも1つの荷物が配送される地理的エリア内の1つまたは複数の破壊不能エリアを決定することを含み、それぞれの破壊不能エリアが1つのブロックエリアを表す
請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記配送ルートを決定することは、履歴データ、効率優先、資源データ、地理的データ、および配送データのうちの1つまたは複数に基づいて、複数の荷物をそれぞれのブロックエリアに配送するための順序を決定することを含む
請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記生成された命令をデバイスに送信することをさらに含み、当該デバイスは、命令を
受信すると、積載順序の視覚的表現を表示する
請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記積載順序の視覚的表現が前記配送車の可視化された積載マップを含み、当該可視化された積載マップが、前記複数の荷物の各々の荷物に対する位置を含む
請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記積載順序を決定することは、前記複数の荷物のそれぞれの荷物に対する前記配送車内の位置を決定することを含む
請求項9に記載の方法。
【請求項17】
荷物の分類および積み込みを最適化するためのシステムであって、
メモリとプロセッサとで構成されるコンピュータ実施システムであって、プロセッサに動作を実行させる命令を記憶するメモリであって、当該動作は、
複数の荷物に関連付けられた複数の荷物識別子を含むデータを受信すること、
前記データに基づいて、複数の荷物の配送位置に関連する複数のブロックエリアを決定すること、
入力に基づいてルートの第1のセットを決定することであって複数の荷物を配送するための最小ルート数を決定するために当該入力は一度使用されること、ルートの第1のセットのそれぞれに対する入力の最適な組み合わせを決定するためにルートの当該第1のセットを変換すること、各変換ルートに関連するブロックエリアの順序を交換することで最短ルートを決定することによって、複数の荷物を配送するためのエリア順序を含む配送ルートを決定すること、
複数の荷物を複数のモジュール式コンテナ内の1つまたは複数の区画に分類すること、
配送車の構成パラメータを受け取ることであって、当該構成パラメータは利用可能な位置を含むこと、
前記配送ルートに基づいて複数のモジュール式コンテナを利用可能な位置に積載する積載順序を決定することと、
前記積載順序の視覚的表現を表示するための命令を生成することと、
前記命令を送信することと、
を含むコンピュータ実施システムと、
前記送信された命令を受信すること、及び前記決定された積載順序に従って複数の荷物を順番に並べること、を含む動作を実行するように構成された分類デバイスと、
前記送信された命令を受信すること、及び前記積載順序の視覚的表現を表示すること、を含む動作を実行するように構成された積載デバイスと、
を備えるシステム。
【請求項18】
前記積載順序を決定することは、複数のモジュール式コンテナを配送車に積載する順序を決定することと、各モジュール式コンテナを積載する配送車内の位置を決定することとを含み、複数の荷物を分類することは複数のモジュール式コンテナ内の1つまたは複数の区画内に複数の荷物の各荷物を分類することを含み、各区画は複数のブロックエリアのうちの1つに対応する
請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記視覚的表現は、視覚化された積載マップを含み、当該視覚化された積載マップは、前記複数の荷物のそれぞれの荷物について、前記配送車の前記貨物エリアまたは前記貨物エリア内の位置のうちの少なくとも1つを描写する
請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記積載デバイスは、前記視覚的表現をプリントすることによって、前記視覚的表現を1つ以上のモバイルデバイスに送信することによって、前記視覚的表現をスクリーン上に表示することによって、またはそれらの組合せによって、前記視覚的表現を表示するように構成される、請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、荷物を分類および積み込むためのコンピュータ化されたシステムおよ
び方法に関する。具体的には、本発明の実施形態が1つまたは複数のカスタマ注文に関す
るデータに基づいて、複数の荷物の積載順序を決定し、積載順序の視覚的表現を生成し、
積載順序に関するデータを、視覚的表現をディスプレイするように構成された1つまたは
複数のデバイスに送信するための、発明的かつ非従来型のシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
荷物配送のための多数のコンピュータ化されたシステムが存在する。これらのシステム
は例えば、どの配送作業員が荷物を配送するかを決定し、荷物配送のためのルートを生成
し、配送ルートおよび荷物を配送作業員に通信するバックエンドシステムなどを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これらのバックエンドシステムはトラック内のどこに荷物を配置するかについてのさら
なる案内なしに、トラック内に特定の荷物を配置するように作業員に単に指示するという
点で問題がある。これは、作業員が全ての荷物に適合するためにトラックをパックし、再
パックする必要があるため、遅延をもたらす。これはまた、荷物の喪失につながる可能性
がある。
システムはまた、携帯電話または携帯情報端末(PDA)などの配送作業員デバイスを
含むことができる。配送作業員が荷物を配送しているとき、これらのデバイスは配送作業
員に、荷物をどこに配送するかを通知し、配送作業員が配送トラックの後ろにある荷物を
見つけることができるようにするための情報(バーコードなど)を提供する。しかしなが
ら、これらのデバイスは住所のような情報を提供し、配送作業員がそれぞれの配送位置で
配送する正しい荷物を見つけるために、数百ではないにしても、数十の荷物を掘ることを
要求するという点で、基本的なものである。これは、配送車を事前に梱包する方法を知る
ために配送作業員に頼ることを必要とし、非効率性を引き起こす。
【0004】
したがって、荷物を分類し、梱包し、配送するための改良された電子的方法およびシス
テムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による実施形態は、荷物の分類および積み込みを最適化するためのコンピュータ
化された方法およびシステムを提供する。実施形態は、最適化された分類または積み込み
決定の視覚的表現を提供するための方法およびシステムを含むことができる。
【0006】
いくつかの実施形態では、コンピュータ実装システムが配送車の最適な仕分けおよび積
載順序を決定するように構成されてもよい。システムは、メモリ記憶命令を含むことがで
きる。システムは本開示と矛盾しない1つ以上の動作を実行するために、記憶された命令
を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサをさらに含んでもよい。プロセ
ッサは、複数の荷物に関連する複数の荷物識別子を含むデータを受信してもよい。プロセ
ッサは、複数の荷物の配送位置に関連付けられた複数のブロックエリアを決定することが
できる。複数のブロックエリアは、受信されたデータに基づいて決定されてもよい。プロ
セッサは、配送ルートを決定するように構成してもよい。配送ルートは、複数の荷物を配
送するための順序を含んでもよい。プロセッサはルートの第1のセットを決定し、ルート
の第1のセットを変換して、ルートの第1のセットの各々に対する入力の最適な組合せを
決定することによって、配送ルートを決定することができる。プロセッサはさらに、変換
されたルートに関連するブロックエリアを交換することによって、最短ルートを決定して
もよい。プロセッサは、積載順序を決定するようにさらに構成されてもよい。積載順序は
、複数の荷物の各々の荷物を配送車に積み込む順序を含んでもよい。順序は、決定された
配送ルートに基づくものであってもよい。プロセッサは、デバイスが積載順序の視覚的表
現を表示するための命令を生成するようにさらに構成されてもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、コンピュータ実装方法が複数の荷物の分類および積み込みを
最適化するように構成されてもよい。該方法は、複数の荷物に関連付けられた複数の荷物
識別子を含むデータを受信することを含んでもよい。該方法は、複数の荷物の配送位置に
関連付けられた複数のブロックエリアを決定するステップをさらに含んでもよい。ブロッ
クエリアは、受信されたデータに基づいて決定されてもよい。該方法は、複数の荷物を配
送するための順序を含む配送ルートを決定することをさらに含んでもよい。配送ルートは
ルートの第1のセットを決定し、ルートの第1のセットを変換して、ルートの第1のセッ
トの各々に対する入力の最適な組合せを決定することによって決定されてもよい。変換さ
れたルートは、各々の変換されたルートに関連付けられたブロックエリアの順序を交換す
ることによって、複数の荷物を配送するための最短ルートを決定するために使用されても
よい。該方法は、配送ルートに基づいて、複数の荷物の各々を配送車に積載する積載順序
を決定するステップをさらに含んでもよい。本方法は、決定された積載順序の視覚的表現
を表示するためのデバイスのための命令を生成することをさらに含んでもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、システムは荷物の分類および装填を最適化するように構成さ
れてもよい。システムは、メモリとプロセッサとで構成されるコンピュータ実施システム
と、プロセッサに動作を実行させる命令を記憶するメモリとを含んでもよい。動作は、複
数の荷物に関連付けられた複数の荷物識別子を含むデータを受信することを含んでもよい
。動作はまた、複数の荷物の配送位置に関連付けられた複数のブロックエリアを決定する
ことを含んでもよい。複数のブロックエリアは、受信されたデータに基づいて決定されて
もよい。動作は、複数の荷物を配送するための領域系列を含む配送ルートを決定すること
をさらに含んでもよい。配送ルートはルートの第1のセットを決定し、ルートの第1のセ
ットを変換して、ルートの第1のセットの各々に対する入力の最適な組み合わせを決定し
、変換されたルートの各々に関連付けられたブロックエリアの順序を交換することによっ
て、最短ルートを決定することによって決定されてもよい。この動作はさらに、複数の荷
物のそれぞれの荷物を配送車に積み込む積載順序を決定することを含み得る。積載順序は
、決定された配送ルートに基づいて決定されてもよい。動作は、積載順序の視覚的表現を
表示するための命令を生成することをさらに含んでもよい。動作は、命令を送信すること
も含んでもよい。デバイスは送信された命令を受信し、決定された積載順序に従って複数
の荷物を分類することを含む動作を実行するように構成された分類デバイスを含んでもよ
い。システムはまた、送信された命令を受信することと、積載順序の視覚的表現を表示す
ることとを含む動作を実行するように構成された積み込みデバイスを含んでもよい。
【0009】
開示された実施形態と一致して、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、本明細書で
説明された方法、プロセス、または動作のいずれかを実行するために少なくとも1つのプ
ロセッサによって実行されるプログラム命令を記憶することができる。
【0010】
前述の一般的な裁量および以下の詳細な説明は、例示的なものにすぎず、特許請求の範
囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】
図1Aは、開示された実施形態と一致する、出荷、輸送、および物流オペレーションを可能にする通信のためのコンピュータ化されたシステムを備えるネットワークの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図1B】
図1Bは、開示された実施形態と矛盾しない、インタラクティブなユーザインタフェース要素と共に、検索要求を満たす1つ以上の検索結果を含むサンプル検索結果ページ(SRP)を示す。
【
図1C】
図1Cは、開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に製品および製品に関する情報を含む例示的な単一ディスプレイページ(SDP)を示す。
【
図1D】
図1Dは、開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に仮想ショッピングカート内のアイテムを含むサンプルカートページを示す。
【
図1E】
図1Eは開示された実施形態に一致する、仮想ショッピングカートからのアイテムを、購入および出荷に関する情報とともに、対話型ユーザインターフェース要素とともに含むサンプル注文ページを示す。
【
図2】
図2は、開示された実施形態と一致する、開示されたコンピュータ化されたシステムを利用するように構成された例示的なフルフィルメントセンタの概略図である。
【
図3】
図3は、開示された実施形態と一致する、荷物の分類および積み込みを最適化するための例示的な手法を示す流れ図である。
【
図4】
図4は、開示された実施形態と一致する、地理的エリア上にマッピングされた複数の決定されたブロックエリアを有する例示的な地理的エリアを示す。
【
図5A】
図5Aは、開示された実施形態に一致する、複数の荷物を受容するように構成された例示的なモジュール式コンテナの概略図である。
【
図5B】
図5Bは、開示された実施形態に一致する、複数の荷物を受容するように構成された例示的なモジュール式コンテナの概略図である。
【
図6A】
図6Aは、開示された実施形態に一致する配送ルートを生成するためのインプットデータを示す流れ図である。
【
図6B】
図6Bは、開示された実施形態と一致するルート生成器によって決定されたアウトプットデータを示す流れ図である。
【
図7A】
図7Aは、開示された実施形態と一致する、積荷領域内に複数の位置を有する例示的な後部積載配送車を示す。
【
図7B】
図7Bは、開示された実施形態と一致する、積み荷領域内に複数の位置を有する例示的な側方積載配送車を示す。
【
図8A】
図8Aは開示された実施形態と一致する、決定された積載順序の視覚的表現の例示的な表示を示し、表示は、プリントアウトからなる。
【
図8B】
図8Bは決定された積載順序の視覚的表現の例示的なディスプレイを示し、ディスプレイは、開示された実施形態に一致する、デバイスのスクリーン上のディスプレイからなる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。可能な限り、図面および以下の説明では
、同一または類似の部分を参照するために、同一の参照番号が使用される。いくつかの例
示的な実施形態が本明細書で説明されるが、修正、適応、および他の実装が可能である。
例えば、置換、追加、または修正が図面に示された構成要素およびステップに行われても
よく、本明細書に記載された例示的な方法は、開示された方法にステップを置換、並べ替
え、除去、または追加することによって修正されてもよい。したがって、以下の詳細な説
明は、開示された実施形態および実施例に限定されない。むしろ、本発明の適切な範囲は
、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0013】
本発明の実施形態は、配送される荷物の分類および積み込みを最適化するように構成さ
れたシステムおよび方法を対象とする。分類および積み込みは、荷物が配送される、決定
されたブロックエリアに基づいてもよい。分類および積み込みの順序は、システムから表
示デバイスに送信される視覚的表現で表すことができる。
【0014】
図1Aを参照すると、出荷、輸送、および物流動作を可能にする通信のためのコンピュ
ータ化されたシステムを含むシステムの例示的な実施形態を示す概略ブロック
図100が
示されている。
図1Aに示すように、システム100は様々なシステムを含むことができ
、その各々は、1つまたは複数のネットワークを介して互いに接続することができる。シ
ステムはまた、例えばケーブルを使用して、直接接続を介して互いに接続されてもよい。
図示のシステムは、出荷権限技術(SAT)システム101、外部フロントエンドシステ
ム103、内部フロントエンドシステム105、輸送システム107、モバイルデバイス
107A、107B、107C、売り手ポータル109、出荷および注文追跡(SOT)
システム111、フルフィルメント(履行)最適化(FO)システム113、フルフィルメ
ントメッセージングゲートウェイ(FMG)115、サプライチェーン管理(SCM)シ
ステム117、労働力管理システム119、モバイルデバイス119A、119B、11
9C(フルフィルメントセンタ(FC)200の内部にあるものとして図示)、第三者フ
ルフィルメントシステム121A、121B、121C、フルフィルメントセンタ認証シ
ステム(FC認証)123、労働管理システム(LMS)125を含む。
【0015】
SATシステム101は、いくつかの実施形態では注文ステータスおよび配送ステータ
スを監視するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、SATデバイス1
01は注文がその約束配送日(PDD)を過ぎているかどうかを決定し、新しい注文を開
始すること、配送されていない注文の品目を再出荷すること、配送されていない注文をキ
ャンセルすること、注文するカスタマとのコンタクトを開始することなどを含む、適切な
行動をとることができる。SATデバイス101は、出力(特定の期間中に出荷された荷
物の数のよう)及び入力(出荷に使用するために受け取った空のボール紙箱の数のよう)
を含む他のデータを監視することもできる。また、SATシステム101はシステム10
0内の異なるデバイス間のゲートウェイとして機能し、外部フロントエンドシステム10
3およびFOシステム113などのデバイス間の通信(例えば、ストアアンドフォワード
または他の技術を使用する)を可能にしてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103が外部ユーザがシステム
100内の1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステム
として実装することができる。例えば、システム100がシステムの提示によってユーザ
がアイテムの注文を行うことができるようにする実施形態では、外部フロントエンドシス
テム103が検索リクエストを受信し、アイテムページを提示し、決済情報を要請するウ
ェブサーバとして実装されてもよい。例えば、外部フロントエンドシステム103は、ア
パッチHTTPサーバー、マイクロソフトインターネットインフォメーションサービス、
NGINX等のソフトウエアを実行するコンピュータ又はコンピュータとして実施するこ
とができる。他の実施形態では、外部フロントエンドシステム103が外部デバイス(例
えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュータ102B)からの要求を受信および
処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し
、取得した情報に基づいて受信した要求に対する応答を提供するように設計されたカスタ
ムウェブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103がウェブキャッシングシ
ステム、データベース、検索システム、または支払いシステムのうちの1つまたは複数を
含むことができる。一態様では外部フロントエンドシステム103がこれらのシステムの
うちの1つまたは複数を備えることができ、別の態様では外部フロントエンドシステム1
03がこれらのシステムのうちの1つまたは複数に接続されたインターフェース(例えば
、サーバ間、データベース間、または他の網接続)を備えることができる。
【0018】
図1B、
図1C、
図1D、および
図1Eによって示されるステップの例示的な組は、外
部フロントエンドシステム103のいくつかの動作を説明するのに役立つ。外部フロント
エンドシステム103は提示および/またはディスプレイのために、システム100内の
システムまたはデバイスから情報を受信することができる。例えば、外部フロントエンド
システム103は、検索結果を含む1つ以上のウェブページをホスティングまたは提供す
ることができる: ページ(SRP)(例えば、
図1B)、単一詳細ページ(SDP)(例えば
、
図1C)、カードページ(例えば、
図1D)、または注文ページ(例えば、
図1E)。
ユーザデバイス(例えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュータ102Bを使用
する)は外部フロントエンドシステム103にナビゲートし、サーチボックスに入力する
ことによってサーチをリクエストすることができる。外部フロントエンドシステム103
は、システム100内の1つまたは複数のシステムからリクエストすることができる。例
えば、外部フロントエンドシステム103は、検索要求を満たす情報をFOシステム11
3に要求してもよい。また、外部フロントエンドシステム103は検索結果に含まれる商
品ごとに、約束配送日または「PDD」を(FOシステム113から)リクエストし、受
信することもできる。
【0019】
PDDはいくつかの実施形態では製品を含む荷物がいつユーザの所望の場所に到着する
か、または、例えば、午後11時59分までに特定の期間内に注文された場合、製品がユ
ーザの所望の場所に配送されることを約束される日付の推定値を表すことができる(PD
DはFOシステム113に関して以下でさらに説明される)外部フロントエンドシステム
103がその情報に基づいてSRP(例えば、
図1B)を準備することができる。SRP
は、検索要求を満たす情報を含むことができる。例えば、これは、検索要求を満たす製品
の写真を含むことができる。SRPはまた、各製品についてのそれぞれの価格、または各
製品についての強化された配送オプション、PDD、重み、規模、オファー、割引などに
関する情報を含んでもよい。外部フロントエンドシステム103は(例えば、網を介して
)要求側ユーザデバイスにSRPを送信することができる。
【0020】
次いで、ユーザデバイスは例えば、ユーザインターフェースをクリックまたはタップす
ることによって、または別の入力デバイスを使用して、SRP上で表される製品を選択す
ることによって、SRPから製品を選択することができる。ユーザデバイスは選択された
商品に関するリクエストを作成し、それを外部フロントエンドシステム103に送ること
ができる。これに応じて、外部フロントエンドシステム103は、選択された商品に関す
る情報をリクエストすることができる。例えば、情報は、それぞれのSRP上の製品につ
いて提示される情報を超える追加の情報を含むことができる。これは、例えば、貯蔵寿命
、原産国、体重、大きさ、荷物中の品目の個数、取扱説明書、または生成物に関する他の
事項を含むことができる。また、情報は(例えば、この製品および少なくとも1つの他の
製品を購入した顧客のビッグデータおよび/または機械学習分析に基づく)類似の製品に
対する推奨、頻繁に質問される質問に対する回答、顧客からのレビュー、製造業者情報、
写真などを含むことができる。
【0021】
外部フロントエンドシステム103は受信したプロダクトインフォメーションに基づい
て、SDP(単一ディテールページ)(例えば、
図1C)を準備することができる。SD
Pは、「今すぐ買う」ボタン、「カードに追加する」ボタン、数量フィールド、アイテム
の写真などの他の対話型要素も含むことができる。SDPは、製品を提供する売り手のリ
ストをさらに含むことができる。リストは各売り手が提供する価格に基づいて注文されて
もよく、その結果、最低価格で製品を販売することを提案する売り手は最上位にリストさ
れてもよい。リストは最高ランクの売り手が最上位にリストされるように、売り手ランキ
ングに基づいて注文されてもよい。売り手ランキングは例えば、PDDを保持する売り手
の過去のトラックレコードを含む複数の要因に基づいて定式化されてもよい。外部フロン
トエンドシステム103は(例えば、網を介して)要求側ユーザデバイスにSDPを配送
することができる。
【0022】
要求ユーザデバイスは、製品情報をリストするSDPを受信してもよい。その後、SD
Pを受信すると、ユーザデバイスはSDPと対話することができる。例えば、要求ユーザ
デバイスのユーザは、SDP上の「カートに入れる」ボタンをクリックするか、または他
の方法で対話することができる。これは、ユーザに関連付けられたショッピングカートに
製品を追加する。ユーザデバイスは、このリクエストを送信して、商品をショッピングカ
ートに追加することができる(103)。
【0023】
外部フロントエンドシステム103はカートページ(例えば、
図1D)を生成すること
ができる。カートページはいくつかの実施形態ではユーザが仮想「ショッピングカート」
に追加した製品をリストし、ユーザデバイスは、SRP、SDP、または他のページ上の
アイコンをクリックするか、または他の方法で対話することによって、カートページを要
求してもよい。いくつかの実施形態では、カートページがユーザがショッピングカートに
追加したすべての製品、ならびに各製品の数量、各製品毎の価格、関連する数量に基づく
各製品の価格、PDDに関する情報、配送方法、出荷費用、ショッピングカート内の製品
を修正するためのユーザインターフェース要素(例えば、数量の削除または修正)、他の
製品を注文するかまたは製品の定期的な配送を設定するためのオプション、利息支払いを
設定するためのオプション、購入を進めるためのユーザインターフェース要素などのカー
ト内の製品に関する情報を列挙することができる。ユーザデバイスのユーザはショッピン
グカート内の製品の購入を開始するために、ユーザインターフェース要素(例えば、「今
すぐ買う」と読むボタン)をクリックするか、さもなければユーザインターフェース要素
と対話することができる。そうすると、ユーザデバイスは、購買を開始するためにこのリ
クエストを外部フロントエンドシステム103に送信することができる。
【0024】
外部フロントエンドシステム103は購買を開始するためのリクエストを受信すること
に応じて、オーダーページ(例えば、
図1E)を生成することができる。注文ページはい
くつかの実施形態ではショッピングカートからアイテムを再リストし、支払いおよび出荷
情報の入力を要求する。例えば、注文ページはショッピングカート内のアイテムの購入者
に関する情報(例えば、名前、住所、電子メールアドレス、電話番号)、受取人に関する
情報(例えば、名前、住所、電話番号、配送情報)、出荷情報(例えば、配送および/ま
たは集荷の速度/方法)、支払情報(例えば、クレジットカード、銀行振込、小切手、記
憶クレジット)、現金受領を要求するためのユーザインターフェース要素(例えば、税務
目的のための)などを要求する区画を含むことができる。外部フロントエンドシステム1
03は、注文ページをユーザデバイスに送信することができる。
【0025】
ユーザデバイスはオーダページに情報を入力し、その情報を外部フロントエンドシステ
ム103に送信するユーザインターフェース要素をクリックするか、または他の方法で対
話することができる。そこから、外部フロントエンドシステム103は買い物かご内の製
品を用いて新しい注文の作成および加工を可能にするために、システム100内の様々な
システムに情報を送信することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103が売り手が注文に関する
情報を送受信することを可能にするようにさらに構成されてもよい。
【0027】
内部フロントエンドシステム105はいくつかの実施形態では内部ユーザ(例えば、シ
ステム100を所有し、運営し、またはリースする団体の従業員)がシステム100内の
1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装
することができる。例えば、システム100がシステムの提示によってユーザが品目の注
文を行うことができるようにする実施形態では、内部フロントエンドシステム105が内
部ユーザが注文に関する診断および統計情報を表示したり、品目情報を変更したり、注文
に関する統計をレビューしたりすることができるウェブサーバとして実装されてもよい。
例えば、内蔵フロントエンドシステム105は、アパッチHTTPサーバ、マイクロソフ
トインターネットインフォメーションサービス、NGINX等のソフトウエアを実行する
コンピュータ又はコンピュータとして実現することができる。他の実施形態では、内蔵フ
ロントエンドシステム105がシステム100に示されたシステムまたはデバイス(なら
びに図示されていない他のデバイス)からの要求を受信および処理し、それらの要求に基
づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、取得された情報に基づい
て受信された要求への応答を提供するように設計されたカスタムウェブサーバソフトウェ
アを実行することができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、内蔵フロントエンドシステム105がウェブキャッシングシ
ステム、データベース、検索システム、支払いシステム、分析システム、注文監視システ
ムなどのうちの1つまたは複数を含むことができる。一態様では内部フロントエンドシス
テム105がこれらのシステムのうちの1つまたは複数を備えることができ、別の態様で
は内部フロントエンドシステム105がこれらのシステムのうちの1つまたは複数に接続
されたインターフェース(たとえば、サーバ間、データベース間、または他の網接続)を
備えることができる。
【0029】
輸送システム107は、いくつかの実施形態ではシステム100内のシステムまたはデ
バイスとモバイルデバイス107A~107Cとの間の通信を可能にするコンピュータシ
ステムとして実装されてもよい。いくつかの実施形態では、トランスポーテーションシス
テム107が1つまたは複数のモバイルデバイス107A~107C(例えば、携帯電話
、スマートフォン、PDAなど)から受信することができる。例えば、いくつかの実施形
態では、モバイルデバイス107A~107Cが配送作業員によって操作されるデバイス
を含むことができる。配送作業員は、正社員、臨時社員、または交替社員であってもよく
、モバイルデバイス107A~107Cを利用して、ユーザによって注文された製品を含
む荷物の配送を行うことができる。例えば、荷物を配送するために、配送作業員は、どの
荷物を配送すべきか、およびそれをどこに配送すべきかを示す通知をモバイルデバイス上
で受信することができる。配送位置に到着すると、配送作業員は荷物を(例えば、トラッ
クの後ろに、または荷物の箱に)配置し、モバイルデバイスを使用して荷物上の識別情報
(例えば、バーコード、イメージ、文字列、RFIDタグなど)に関連するデータを走査
または捕捉し、荷物を(例えば、前扉に置いたままにするか、警備員を置いたままにする
か、受信者に渡すなどによって)配送することができる。いくつかの実施形態では、配送
作業員が荷物の写真をキャプチャすることができ、および/またはモバイルデバイスを使
用してシグネチャを取得することができる。モバイルデバイスは例えば、時刻、日付、G
PS位置、写真、配送作業員に関連付けられた識別子、モバイルデバイスに関連付けられ
た識別子などを含む配送に関する情報を含む情報を輸送機関107に送信することができ
る。輸送システム107はシステム100内の他のシステムによるアクセスのために、こ
の情報をデータベース(図示せず)に記憶することができる。輸送システム107はいく
つかの実施形態ではこの情報を使用して、特定の荷物の位置を示す追跡データを準備し、
他のシステムに送信することができる。
【0030】
いくつかの実施形態ではあるユーザが1つの種類のモバイルデバイスを使用することが
できる(例えば、永久作業員はバーコードスキャナ、スタイラス、および他のデバイスな
どのカスタムハードウェアと共に専用のPDAを使用することができる)が他のユーザは
他の種類のモバイルデバイスを使用することができる(例えば、一時的または移動作業員
は既製の携帯電話および/またはスマートフォンを利用することができる)。
【0031】
いくつかの実施形態では、輸送システム107がユーザを各デバイスに関連付けること
ができる。例えば、輸送システム107はユーザ(例えば、ユーザ識別子、従業員識別子
、または電話番号)とモバイルデバイス(例えば、国際移動デバイス識別子(IMEI)
、国際移動加入識別子(IMSI)、電話番号、汎用一意識別子(UUID)、またはグ
ローバル一意識別子(GUID)によって表される)との間のアソシエーションを記憶す
ることができる。交通機関107はこの関連付けを、配送上で受信されたデータと共に使
用して、とりわけ、作業員の位置、作業員の有効性、または作業員のスピードを決定する
ために、データベースに格納されたデータを分析することができる。
【0032】
売り手ポータル109は、いくつかの実施形態では売り手または他の外部エンティティ
がシステム100内の1つまたは複数のシステムと電子的に通信することを可能にするコ
ンピュータシステムとして実装され得る。例えば、売り手は、コンピュータシステム(図
示せず)を利用して、売り手が売り手ポータル109を使用してシステム100を通して
売りたい製品について、製品情報、注文情報、連絡先情報などをアップ積み込みまたは提
供することができる。
【0033】
出荷および注文追跡システム111はいくつかの実施形態では(例えば、デバイス10
2A~102Bを使用するユーザによって)顧客によって注文された製品を含む荷物の位
置に関する情報を受信し、格納し、転送するコンピュータシステムとして実装され得る。
いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡デバイス111が顧客が注文した製品を含
む荷物を配送する出荷会社によって運営されるウェブサーバ(図示せず)からの情報をリ
クエストまたは記憶することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111がシステム100に示さ
れたシステムからの情報をリクエストし、記憶することができる。例えば、出荷および注
文追跡システム111は、輸送システム107にリクエストすることができる。上述のよ
うに、交通機関107はユーザ(例えば、配送作業員)または乗り物(例えば、配送車)
のうちの1つまたは複数に関連付けられた1つまたは複数のモバイルデバイス107A~
107C(例えば、携帯電話、スマートフォン、PDAなど)から受信することができる
。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡デバイス111がフルフィルメントセン
タ(例えば、フルフィルメントセンタ200)内の個々の製品の位置を決定するために、
労働力管理システム(WMS)119にリクエストすることもできる。出荷および注文追
跡システム111は輸送システム107またはWMS 119のうちの1つまたは複数か
らデータを要求し、それを処理し、要求に応じてそれをデバイス(例えば、ユーザデバイ
ス102Aおよび102B)に提示することができる。
【0035】
フルフィルメント(履行)最適化(FO)システム113はいくつかの実施形態では他の
システム(例えば、外部フロントエンドシステム103および/または出荷および注文追
跡システム111)からの顧客注文に関する情報を記憶するコンピュータシステムとして
実装されてもよい。FOシステム113はまた、特定のアイテムがどこに保持または格納
されるかを記述する情報を格納してもよい。たとえば、特定の項目は1つのフルフィルメ
ントセンタにのみ格納され、他の特定の項目は複数のフルフィルメントセンタに格納され
る場合がある。さらに他の実施形態では、特定のフルフィルメントセンターが特定のセッ
トのアイテム(例えば、生鮮食品または冷凍製品)のみを格納するように設計されてもよ
い。FOシステム113はこの情報ならびに関連する情報(例えば、数量、サイズ、受領
日、有効期限など)を格納する。
【0036】
また、FOシステム113は、商品毎に対応するPDD(約束配送日)を計算してもよ
い。PDDは、いくつかの実施形態では1つまたは複数の要因に基づくことができる。例
えば、FOシステム113は製品に対する過去の需要(例えば、その製品がある期間中に
何回注文されたか)、製品に対する予想需要(例えば、来るべき期間中にその製品を注文
するために何人の顧客が予想されるか)、ある期間中にいくつの製品が注文されたかを示
すネットワーク全体の過去の需要、来るべき期間中にいくつの製品が注文されることが予
想されるかを示すネットワーク全体の予想需要、各フルフィルメントセンタ200に記憶
された製品の1つ以上のカウント、その製品に対する各製品、予想または現行の注文など
に基づいて、製品に対するPDDを計算することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、FOシステム113が定期的に(例えば、1時間ごとに)商
品ごとにPDDを決定し、それを検索または他のシステム(例えば、外部フロントエンド
システム103、SATシステム101、出荷および注文追跡システム111)に送信す
るためにデータベースに格納することができる。他の実施形態では、FOシステム113
が1つまたは複数のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、SATシス
テム101、出荷および注文追跡システム111)から電子要求を受信し、オンデマンド
でPDDを計算することができる。
【0038】
フルフィルメントメッセージングゲートウェイ115はいくつかの実施形態ではFOシ
ステム113などのシステム100内の1つ以上のシステムから1つのフォーマットまた
はプロトコルで要求または応答を受信し、それを別のフォーマットまたはプロトコルに変
換し、変換されたフォーマットまたはプロトコルで、WMS 119または第三者フルフ
ィルメントシステム121A、121B、または121Cなどの他のシステムに転送する
、コンピュータシステムとして実装されてもよい。
【0039】
サプライチェーン管理(SCM)システム117は、いくつかの実施形態では予測機能
を実行するコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、SCMシステム
117は例えば、製品に対する過去の需要、製品に対する予想される需要、ネットワーク
全体の過去の需要、ネットワーク全体の予想される需要、各フルフィルメントセンタ20
0に記憶された製品の数、各製品に対する予想または現在の注文などに基づいて、特定の
製品に対する需要の水準を予測することができる。この予測された水準およびすべてのフ
ルフィルメントセンタにわたるそれぞれの製品の量に応じて、SCMシステム117は特
定の製品に対する予測された需要を満たすのに充分な量を購入し、在庫するための1つま
たは複数の購入注文を生成することができる。
【0040】
労働力管理システム(WMS)119は、いくつかの実施形態ではワークフローをモニ
タするコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、WMS 119は個別の
イベントを示すイベントデータを個々のデバイス(例えば、デバイス107A~107C
または119A~119C)から受信することができる。例えば、WMS 119は、荷
物を走査するためにこれらのデバイスの1つの使用を示すイベントデータを受信してもよ
い。フルフィルメントセンタ200および
図2に関して以下で論じるように、実行処理中
に、荷物識別器(例えば、バーコードまたはRFIDタグデータ)は特定の段階で機械に
よってスキャンまたは読み取ることができる(例えば、自動またはハンドヘルドバーコー
ドスキャナ、RFIDリーダ、高速カメラ、タブレット119A、モバイルデバイス/P
DA 119B、コンピュータ119Cなどのデバイス)。WMS 119は荷物識別子、
時刻、日付、場所、ユーザ識別子、または他の情報と共に、対応するデータベース(図示
せず)に、荷物識別子の走査または読み取りを示すそれぞれの事象を格納することができ
、この情報を他のシステム(例えば、出荷および注文追跡システム111)に提供するこ
とができる。
【0041】
WMS 119はいくつかの実施形態では1つまたは複数のデバイス(たとえば、デバ
イス107A~107Cまたは119A~119C)をシステム100に関連する1つま
たは複数のユーザに関連付ける情報を記憶することができる。例えば、いくつかの状況で
は、ユーザ(パートまたはフルタイムの従業員など)がユーザがモバイルデバイスを所有
する(例えば、モバイルデバイスがスマートフォンである)という点で、モバイルデバイ
スに関連付けられてもよい。他の状況では、ユーザがユーザが一時的にモバイルデバイス
を保管している(例えば、ユーザは日の始めにモバイルデバイスをチェックアウトし、日
中にそれを使用し、日の終わりにそれを返す)という点で、モバイルデバイスに関連付け
られてもよい。
【0042】
WMS 119は、いくつかの実施形態ではシステム100に関連する各ユーザの作業
ログを維持することができる。例えば、WMS 119は任意の割り当てられたプロセス
(例えば、トラックのアン積み込み、ピックゾーンからのアイテムのピッキング、リビン
(rebin)ウォールワーク、パッキングアイテム)、ユーザ識別子、位置(例えば、フ
ルフィルメントセンタ200内のフロアまたはゾーン)、従業員によってシステム内を移
動されたユニットの数(例えば、ピッキングされたアイテムの数、パッキングされたアイ
テムの数)、デバイスに関連する識別子(例えば、デバイス119A~119C)などを
含む、各従業員に関連する情報を記憶することができる。いくつかの実施形態では、WM
S 119がデバイス119A~119C上で動作するタイムキーピングシステムなどの
タイムキーピングシステムからチェックインおよびチェックアウト情報を受信することが
できる。
【0043】
いくつかの実施形態では、第三者フルフィルメント(3PL)システム121A~12
1Cがロジスティクスおよび製品のサードパーティプロバイダに関連するコンピュータシ
ステムを表す。例えば、(
図2に関して以下に説明するように)いくつかの製品がフルフ
ィルメントセンタ200に格納されている間、他の製品は、オフサイトで格納されてもよ
く、オンデマンドで生産されてもよく、またはフルフィルメントセンタ200に格納する
ために利用できなくてもよい。3PLシステム121A~121CはFOシステム113
から(例えば、FMG 115を介して)注文を受信するように構成されてもよく、製品
および/またはサービス(例えば、配送または設置)を顧客に直接的に提供してもよい。
いくつかの実施形態では3PLシステム121A~121Cのうちの1つまたは複数がシ
ステム100の一部とすることができ、他の実施形態では3PLシステム121A~12
1Cのうちの1つまたは複数がシステム100の外部(例えば、サードパーティプロバイ
ダによって所有または運営される)とすることができる。
【0044】
フルフィルメントセンタ自動システム(FC認証)123は、いくつかの実施形態では
様々な機能を有するコンピュータシステムとして実装され得る。例えば、いくつかの実施
形態では、FC認証123がシステム100内の1つまたは複数の他のシステムのための
シングルサインオン(SSO)サービスとして動作することができる。例えば、FC認証
123はユーザが内部フロントエンドシステム105を介してログインすることを可能に
し、ユーザが出荷および注文追跡システム111においてリソースにアクセスするための
同様の特権を有していることを決定し、ユーザが2回目のログイン処理を必要とせずにそ
れらの特権にアクセスすることを可能にしてもよい。他の実施形態では、FC認証123
がユーザ(例えば、従業員)が自分自身を特定の作業に関連付けることを可能にすること
ができる。例えば、従業員の中には、電子デバイス(デバイス119A~119Cなど)
を持たない者もいれば、その代わりに、1日の過程中に、フルフィルメントセンタ200
内で、タスクからタスクへ、およびゾーンからゾーンへ移動することができる。FC認証
123は、それらの従業員が彼らがどの仕事をしているか、および彼らが様々な時刻にど
の区域にいるかを示すことを可能にするように構成されてもよい。
【0045】
労働管理システム(LMS)125は、いくつかの実施形態では従業員(フルタイムお
よびパートタイムの従業員を含む)のための出勤および残業を記憶するコンピュータシス
テムとして実装されてもよい。例えば、LMS 125は、FC認証123、WMA 11
9、デバイス119A~119C、輸送デバイス107、および/またはデバイス107
A~107Cから受信することができる。
【0046】
図1Aに示される特定の構成は単なる例である。例えば、
図1AはFOシステム113
に接続されたFC認証システム123を示すが、全ての実施形態がこの特定の構成を必要
とするわけではない。実際、いくつかの実施形態では、システム100内のシステムがイ
ンターネット、イントラネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、MAN(メトロポ
リタンエリアネットワーク)、IEEE 802.11a/b/g/n規格に準拠する無
線ネットワーク、専用線などを含む1つまたは複数の公衆またはプライベートネットワー
クを介して互いに接続され得る。いくつかの実施形態では、システム100内のシステム
の1つ以上がデータセンター、サーバファームなどに実装された1つ以上の仮想サーバと
して実装されてもよい。
【0047】
図2は、フルフィルメントセンタ200を示す。フルフィルメントセンタ200は、注
文時に顧客に出荷するためのアイテムを格納する物理的な場所の実例である。フルフィル
メントセンタ(FC)200は多数のゾーンに分割することができ、その各々を
図2に示
す。いくつかの実施形態ではこれらの「ゾーン」がいくつかの実施形態ではアイテムを受
け取り、アイテムを格納し、アイテムを取り出し、アイテムを出荷するプロセスの異なる
段階間の仮想分割と考えることができ、したがって、「ゾーン」は
図2に示されているが
、ゾーンの他の分割も可能であり、
図2のゾーンはいくつかの実施形態では省略、複製、
または修正することができる。
【0048】
インバウンドゾーン203は、
図1Aのシステム100を使用して製品を販売したい売
り手からアイテムが受け取られるFC 200の領域を表す。例えば、売り手は、トラッ
ク201を使用してアイテム202A及び202Bを配送することができる。アイテム2
02Aはそれ自体の出荷パレットを占有するのに十分な大きさの単一のアイテムを表すこ
とができ、アイテム202Bは、スペースを節約するために同じパレット上に一緒に積み
重ねられたアイテムのセットを表すことができる。
【0049】
作業員はインバウンドゾーン203内のアイテムを受け取り、オプションとして、コン
ピュータシステム(図示せず)を使用して、アイテムの破損および正当性を検査すること
ができる。例えば、作業員は、コンピュータシステムを使用して、品目202Aおよび2
02Bの数量を品目の注文数量と比較することができる。数量が合致しない場合、その作
業員は、項目202Aまたは202Bのうちの1つまたは複数を拒否することができる。
もし量が一致すれば、作業員はそれらのアイテムを(例えば、人形、手すり、フォークリ
フト、または手動で使用して)緩衝区域205に移動させることができる。バッファゾー
ン205は例えば、予測される需要を満たすのに十分な量のアイテムがピッキングゾーン
内にあるため、ピッキングゾーン内で現在必要とされていないアイテムのための一時記憶
領域であってもよい。いくつかの実施形態では、フォークリフト206が物品をバッファ
ゾーン205の周り、およびインバウンドゾーン203とドロップゾーン207との間で
移動させるように動作する。ピッキングゾーンに品目202Aまたは202Bが必要な場
合(例えば、予想される需要のため)、フォークリフトは、品目202Aまたは202B
を落下ゾーン207に移動させることができる。
【0050】
ドロップゾーン207は、アイテムがピッキングゾーン209に移動される前にアイテ
ムを格納するFC 200の領域であってもよい。ピッキングタスクに割り当てられた作
業員(「ピッカ」)はピッキングゾーン内のアイテム202Aおよび202Bに接近し、
ピッキングゾーンのバーコードをスキャンし、モバイルデバイス(例えば、デバイス11
9B)を使用してアイテム202Aおよび202Bに関連するバーコードをスキャンする
ことができる。次いで、ピッカーはアイテムをピッキング・ゾーン209に(例えば、カ
ートの上に置くか、またはそれを運ぶことによって)取り込むことができる。
【0051】
ピッキングゾーン209は、アイテム208が記憶ユニット210に記憶されるFC
200の領域であってもよい。いくつかの実施形態では、貯蔵ユニット210が物理的な
棚、本棚、箱、運搬箱、冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵庫などのうちの1つまたは複数を含むこと
ができる。いくつかの実施形態では、ピッキングゾーン209が複数のフロアに編成され
てもよい。いくつかの実施形態では、作業員または機械が例えば、フォークリフト、エレ
ベータ、コンベアベルト、カート、ハンドトラック、ドリー、自動ロボットもしくはデバ
イス、または手動を含む多数の方法で、物品をピッキングゾーン209に移動させてもよ
い。例えば、ピッカーはアイテム202Aおよび202Bをドロップゾーン207内のハ
ンドトラックまたはカート上に置き、アイテム202Aおよび202Bをピッキングゾー
ン209まで歩くことができる。
【0052】
ピッカーは、保管ユニット210上の特定のスペースのような、ピッキングゾーン20
9内の特定のスポットにアイテムを配置する(または「収納する」)命令を受け取ること
ができる。例えば、ピッカはモバイルデバイス(例えば、デバイス119B)を使用して
アイテム202Aを走査することができる。デバイスは例えば、通路、棚、および位置を
示すシステムを使用して、ピッカーがアイテム202Aを収納すべき場所を示すことがで
きる。次に、デバイスはその位置にアイテム202Aを格納する前に、その位置でバーコ
ードをスキャンするようにピッカーに促すことができる。デバイスは
図1AのWMS 1
19のようなコンピュータシステムに(例えば、無線ネットワークを介して)データを送
信し、デバイス119Bを使用するユーザによってアイテム202Aがその場所に格納さ
れたことを示すことができる。
【0053】
ユーザが注文を出すと、ピッカは記憶ユニット210から1つまたは複数のアイテム2
08を取り出すために、デバイス119B上で命令を受け取ることができる。ピッカーは
アイテム208を取り出し、アイテム208上のバーコードをスキャンし、それを搬送機
構214上に置くことができる。搬送機構214はスライドとして表されているが、いく
つかの実施形態では搬送機構がコンベヤベルト、エレベータ、カート、フォークリフト、
ハンドトラック、台車、カートなどのうちの1つまたは複数として実施することができる
。次に、品目208は、パッキングゾーン211に到着することができる。
【0054】
パッキングゾーン211は、アイテムがピッキングゾーン209から受け取られ、最終
的に顧客に出荷するためにボックスまたはバッグにパッキングされるFC 200の領域
であってもよい。パッキングゾーン211では受取アイテム(「リビン(rebin)作業
員」)に割り当てられた作業員がピッキングゾーン209からアイテム208を受け取り
、それがどの注文に対応するかを決定する。例えば、リビン(rebin)作業員はアイテ
ム208上のバーコードを走査するために、コンピュータ119Cなどのデバイスを使用
することができる。コンピュータ119Cはどの注文アイテム208が関連付けられてい
るかを視覚的に示すことができる。これは例えば、注文に対応する壁面216上の空間ま
たは「セル」を含むことができる。注文が完了すると(例えば、セルが注文のためのすべ
てのアイテムを含むため)、リビン(rebin)作業員は注文が完了したことをパッキン
グ作業員(または「パッカー」)に示すことができる。梱包業者はセルから品目を取り出
し、それらを出荷のために箱または袋に入れることができる。その後、パッカーは例えば
、フォークリフト、カート、ドリー、ハンドトラック、コンベヤーベルトを介して、又は
他の方法で、箱又はバッグをハブゾーン213に送ることができる。
【0055】
ハブゾーン213は、パッキングゾーン211から全てのボックスまたはバッグ(「荷
物」)を受け取るFC 200の領域であってもよい。ハブゾーン213内の作業員およ
び/またはマシンは荷物218を検索し、それぞれの荷物が行こうとする配送領域の一部
を決定し、荷物を適切なキャンプゾーン215にルーティングすることができる。例えば
、配送領域が2つのより小さいサブ領域を有する場合、荷物は2つのキャンプゾーン21
5のうちの1つに進む。いくつかの実施形態では、作業員またはマシンが(例えば、デバ
イス119A~119Cのうちの1つを使用して)荷物を走査して、その最終的な宛先を
決定することができる。荷物をキャンプ・ゾーン215にルーティングすることは、例え
ば、荷物が向けられている地理的エリアの一部を(例えば、郵便番号に基づいて)決定す
ることと、地理的エリアの一部に関連付けられたキャンプ・ゾーン215を決定すること
とを含むことができる。
【0056】
キャンプゾーン215はいくつかの実施形態では1つまたは複数の建物、1つまたは複
数の物理的な空間、または1つまたは複数のエリアを備えることができ、荷物は、ルート
および/またはサブルートに分類するためにハブゾーン213から受け取られる。いくつ
かの実施形態ではキャンプゾーン215がFC 200から物理的に分離されているが、
他の実施形態ではキャンプゾーン2015がFC 200の一部を形成することができる
。
【0057】
キャンプゾーン215内の作業員および/またはマシンは例えば、目的地と現存するル
ートおよび/またはサブルートとの照合、ルートおよび/またはサブルートごとの作業負
荷の算出、時刻、出荷方法、荷物220を出荷する費用、荷物220内のアイテムに関連
付けられたPDDなどに基づいて、荷物220がどのルートおよび/またはサブルートに
関連付けられるべきかを決定することができる。いくつかの実施形態では、作業員または
マシンが(例えば、デバイス119A~119Cのうちの1つを使用して)荷物を走査し
て、その最終的な宛先を決定することができる。荷物220が特定のルートおよび/また
はサブルートに割り当てられると、作業員および/またはマシンは、出荷される荷物22
0を移動させることができる。例示的な
図2において、キャンプゾーン215は、トラッ
ク222、かご226、および配送作業員224Aおよび224Bを含む。いくつかの実
施形態では、トラック222が配送作業員224Aによって駆動されてもよく、配送作業
員224AはFC 200の荷物を配送する常勤の従業員であり、トラック222はFC
200を所有し、リースし、または運営する同じ企業によって所有され、リースされ、ま
たは運営される。いくつかの実施形態では、自動車226が配送作業員224Bによって
駆動されてもよく、ここで、配送作業員224Bは必要に応じて(例えば、季節的に)配
送する「屈曲」または時折の作業員である。自動車226は、配送作業員224Bによっ
て所有され、リースされ、または操作され得る。
【0058】
本発明によれば、いくつかの実施形態では、輸送デバイス107が配送車への荷物の仕
分けおよび積み込みを最適化するように構成されてもよい。このデバイスは例えば、荷物
が配送される複数のブロックエリアを決定し、各ブロックエリアにサービスする順序を決
定し、各ブロックエリアがサービスされているときに荷物が容易に配置されるように配送
車に積載する順序を決定し、積載順序に従ってローダまたは自律ロボットが配送車に荷物
を積載することができるように、デバイス上に積載順序の視覚的表現を生成することによ
って、荷物の分類および積載を最適化することができる。例として、
図3は、荷物の分類
および積み込みを最適化するための例示的な方法300を提供する。方法またはその一部
は、システムによって実行されてもよい。システムは1つ以上のプロセッサと、1つ以上
のプロセッサによって実行されたときに、荷物の分類および積み込みを最適化するための
動作をシステムに実行させる命令を記憶するメモリーとを含んでもよい。システムは、シ
ステム100に含まれる任意のもの、システム100に含まれるシステムの組み合わせ、
システム100に含まれないシステム、またはそれらの組み合わせであってもよい。他の
実施形態では、
図1Aに示されるシステムまたはデバイスのうちの1つまたは複数が方法
300の1つまたは複数のステップを実行することができる。
【0059】
本発明によれば、配送される荷物に関する情報を受信するように構成することができる
。例えば、方法300は、配送される複数の荷物に関するデータを受信する工程301を
含むことができる。荷物識別情報、カスタマーオーダー、配送住所、希望配送日、商品の
内容、荷物の寸法等に関する情報を含んでいてもよい。データは例えば、FOシステム1
13によって生成されたデータ、例えば、顧客によって発注された注文の遂行に関連する
データを含むことができる。データは追加的に又は代替的に、例えば、顧客注文の注文及
び配送状態を監視することに関連するデータのような、例えば、SATデバイス101に
よって生成されたデータを含むことができる。例えば、トランスポートシステム107は
配送のために準備された1つ以上の荷物に関するデータを受信することができ、データは
、荷物の各々のための配送住所を含むことができる。
【0060】
データは、本明細書で開示される任意のシステムまたはデバイスから受信され得る。例
えば、データは、デバイス119Aまたはデバイス119Bのようなモバイルデバイスか
ら受信されてもよい。これに加えて、またはこれに代えて、データは荷物配送に関するデ
ータを記憶または生成するシステム、例えば、SATシステム101、FOシステム11
3、出荷および注文追跡システム111、WMS 119などから受信されてもよい。
【0061】
この情報は、荷物を加工する任意の段階で受信することができる。例えば、荷物が落下
ゾーン207からピッキングゾーン209に移送されるとき、ピッカーがモバイルデバイ
ス119Bでバーコードをスキャンするのに応じて、データを受信することができる。別
の例では、データが例えば、梱包ゾーン211において、または出荷のために品目がハブ
ゾーン213またはキャンプゾーン215に輸送されるときに、出荷のために品目が梱包
されるときに受信されてもよい。
【0062】
本開示と一致して、システムは、複数のブロックエリアを決定するように構成され得る
。例えば、方法300は、荷物が配送される複数のブロックエリアを決定する工程303
を含むことができる。ブロックエリアは、複数の荷物のうちの少なくとも1つが配送され
る地理的領域であってもよい。それぞれのブロックエリアは複数の荷物のうちの少なくと
も1つが連続的に配送され得る、壊れない、または連続的な地理的領域であってもよい。
地理的領域は、配送車の使用を最小限に抑えて、その領域内に1つ以上の荷物を配送する
ことを容易にする品質を有する場合、壊れないか、または継続的であり得る。例えば、地
理的エリアは配送の人物が配送の車両を1つの場所に駐車し、配送の車両を移動させる必
要なしに地理的エリア内に多数の荷物を配送することができる場合には、ブロックエリア
であってもよい。別の例として、地理的エリアは配送の人物がエリア内の第1の位置に配
送車を駐車し、エリアの第1の部分内に1つまたは複数の荷物を配送し、次いで、例えば
、高速道路または他の主要な輸送機関上を移動する必要なく、エリア内の第2の位置に配
送車を移動し、エリアの第2の部分内に1つまたは複数の荷物を配送することができる場
合、ブロックエリアとすることができる。ブロックエリアは、特定の量または大きさの荷
物が配送される地理的領域内の領域であってもよい。例えば、複数の荷物をほぼ等しい大
きさのグループにグループ化し、地理的情報を用いて、荷物のグループの各々に対応する
ブロックエリアを決定することができる。ブロックエリアの例、及びそれらの位置、寸法
等を決定するためのプロセスは、
図4に関して以下に説明される。
【0063】
本発明によれば、荷物の分類及び積み込みを最適化するためのデバイスは、荷物を荷物
のグループに分類するように構成することができる。荷物は、複数のブロックエリアに対
応するグループに分類されてもよい。例えば、該方法300は、ステップ303で決定さ
れたブロックエリアに対応するグループに荷物を分類するステップ305を含むことがで
きる。分類は、複数の荷物内の各荷物を、決定されたブロックエリアのうちの1つと相関
させ、各荷物を、同じブロックエリアに対応する他の荷物と位置決めすることを含み得る
。トランスポートシステム107はブロックエリアの位置またはブロックエリアに含まれ
るアドレスのようなブロックエリアに関するデータを使用し、そのデータを各荷物からの
データと比較して、各荷物がどのブロックエリアに配送されるかを決定することができる
。
【0064】
輸送デバイス107は荷物を自動的に複数のグループに分類することができ、または作
業員またはマシンに命令を提供することができ、命令は荷物の適切な分類を含む。例えば
、コンベアベルトを使用して、例えば、コンベアベルト上の仕切りを使用して、コンベア
ベルト上の種々の点で荷物を分離することによって、荷物を複数のグループに仕分けして
もよい。例えば、ブロックエリア401に関連した荷物はコンベアベルト上の第1の点に
おけるセパレータによってコンベアベルトから除去されてもよく、ブロックエリア409
に関連した荷物はコンベアベルト上の第2の点におけるセパレータによってコンベアベル
トから除去されてもよい。別の例ではデバイスがモバイルデバイス107Aまたはデバイ
ス119A上のGUI上に命令を提供することなどによって、荷物が複数のグループにど
のように分類されるべきかを決定し、作業員に命令を提供することができ、作業員は命令
に従って荷物を手動で分類することができる。
【0065】
荷物は、ハブゾーン213、キャンプゾーン215、またはそれらの組合せでグループ
に分類することができる。例えば、作業員またはマシンがハブゾーン213内の荷物21
8を検索すると、荷物がスキャンされ、ブロックエリアに関連付けられる。次に、荷物は
、ブロックエリアとの関連付けに基づいてグループ化されてもよい。別の実施形態では、
荷物220がキャンプゾーン215で処理されるときに、ブロックエリアに対応する群に
分類されてもよい。加えて、または代替として、荷物はハブゾーン213において、各グ
ループが複数のブロックエリアに対応するグループに分類され、さらに、各サブグループ
がブロックエリアに対応するサブグループに分類されてもよいことが企図される。この実
施例では、
図4に示す地理的領域400に配送される荷物がハブゾーン213内で一緒に
グループ化され、キャンプゾーン215に移送される。キャンプゾーン215に入ると、
荷物はさらに7つのサブグループに分割され、それぞれのサブグループは7つのブロック
エリア401、403、405、407、409、411、または413のうちの1つに
対応する。
【0066】
本発明によれば、荷物を分類するステップは、荷物のそれぞれの群を1つまたは複数の
モジュール式コンテナに分類するステップを含むことができる。モジュール式コンテナは
、1つ以上の荷物を一時的に保管することができる任意の容器であってもよい。モジュー
ル式コンテナは、再使用可能であってもよく、配送車に容易に装填可能であるように構成
されてもよい。例えば、モジュール式コンテナは車輪を有し、それをFC 200の周り
で容易に輸送することを可能にするか、又はフォークリフト206のような機械によって
移動可能なように構成することができる。モジュール式コンテナは荷物を貯蔵するための
1つまたは複数の区画を有することができ、例えば選択的に取り外し可能な壁面または仕
切りを含めることによって、区画を追加または取り外すことができるように構成すること
ができる。ブロックエリアに関する荷物は、荷物の仕分けと配送との間で、1つ以上のモ
ジュール式コンテナに格納されてもよい。また、2つ以上のブロックエリアに関連する荷
物は、単一のモジュール式コンテナ上に格納されてもよいことも企図される。モジュール
式コンテナの例は、
図5A及び
図5Bに関して以下に説明される。
【0067】
分類された荷物に関連するデータは、システム100内の他のシステムに送信されても
よく、または外部システムに送信されてもよい。例えば、輸送システム107は上述のよ
うに荷物を分類し、情報をFOシステム113、出荷および注文追跡システム111、ま
たはデータを処理することができる他のシステムに提供することができる。データは、ど
の荷物が各グループに分類されるか、いくつの荷物が各グループに分類されるか、各グル
ープに分類される荷物の寸法、各グループの荷物に関連する荷物識別子、各グループの位
置、各グループに関連するモジュール式コンテナなどに関する情報を含むことができる。
【0068】
本発明によれば、荷物の分類および積み込みを最適化するためのデバイスは、配送ルー
トを決定するように構成されてもよい。配送ルートは、決定されたブロックエリアに関す
る情報に基づいて決定されてもよい。例えば、方法300は、ステップ303で決定され
たブロックエリアに基づいて配送ルートを決定するステップ307を含むことができる。
これに加えて、またはこれに代えて、輸送デバイス107は、分類された荷物に関するデ
ータに基づいて、履歴配送データまたは運転データに基づいて、あるいはこれらの組合せ
に基づいて、配送ルートを決定することができる。
【0069】
配送ルートは、複数の荷物を配送するための順序を含み得る。例えば、配送ルートは、
複数のブロックエリアの各々にサービスを提供する順序を含むことができる。例えば、配
送ルートは最初に荷物をブロックエリア413に配送し、次にブロックエリア411に配
送し、次にブロックエリア407に配送するなどのルートとすることができる。配送ルー
トはさらに、または代替として、地理的領域を通る物理的なルートを含むことができ、例
えば、配送ルートを通って配送車をナビゲートするための方向と、ルートに沿って荷物を
どのようにおよび/またはどこに配送するかについての命令とを含むことができる。配送
ルートの決定に関する例は、
図6Aおよび
図6Bに関して以下に説明される。
【0070】
本発明によれば、荷物の分類および積載を最適化するためのデバイスは、配送車を積載
する順序を決定するように構成されてもよい。積載順序は、荷物の複数のグループの各々
を積み込む順序を含むことができる。例えば、該方法300は、ステップ305で決定さ
れた荷物のグループを配送車に積載するための積載順序を決定するためのステップ309
を含むことができる。積載順序は、それぞれの荷物または荷物群が配送車内に配置される
位置を含むことができる。積載順序は、配送の乗物に合わせることができる。同じルート
に対する積載順序は例えば、第1の構成で構成された貨物領域を有する配送車が配送に使
用される場合、または第2の構成を有する貨物領域を有する配送車が配送に使用される場
合、異なってもよい。例えば、貨物エリアが複数の物理的区画を有する場合、積載順序は
、第1の区画を積載する順序と、第2の区画を積載する順序とを含むことができる。同様
に、積載順序は、配送乗物の扉または出入り口の位置によって決定されてもよい。配送車
の構成およびそれぞれに関連付けられ得る積載順序の例を、
図7Aおよび
図7Bに関して
以下に論じる。
【0071】
上述のように、地理的エリアに配送される複数の荷物は、地理的エリア内のブロックエ
リアに関連付けられたモジュール式コンテナに分類されてもよい。荷物をモジュール式コ
ンテナに分類することは、積載順序を決定するための処理を単純化することができる。例
えば、積載順序は、複数のモジュール式コンテナの各々を配送車に積載する順序を含むこ
とができる。
【0072】
本発明によれば、荷物の分類及び積み込みを最適化するためのデバイスは、デバイスに
積載順序の視覚的表現をディスプレイさせるための命令を生成することができる。例えば
、方法300は、ステップ309で決定された積載順序を表示させるための命令を生成す
るためのステップ311を含むことができる。命令は、いくつかのタイプのディスプレイ
のための指示を含むことができる。例えば、命令は、コンピュータシステムに積載順序の
視覚的表現を印刷させるための指示、モバイルデバイスに視覚的表現をGUIに表示させ
るための指示、コンピュータシステムに視覚的表現を複数のデバイスに送信させるための
指示、それらの組合せなどを含むことができる。視覚的表現及びそれを表示するための命
令の例は、
図8A及び
図8Bに関して以下に説明される。
【0073】
図4は、地理的領域400上にマップされた複数のブロックエリア401、403、4
05、407、409、411、413を示す。地理的区域400は高速道路システム4
19、道路システム417、および鉄道システム415によって画定される複数の都市ブ
ロックを含み、複数の建物(番号なし)および池421を含む。それぞれのブロックエリ
アは、複数の荷物のうちの1つまたは複数のための配送位置に関連付けられる。
【0074】
本開示から理解され得るように、ブロックエリアは、任意の寸法であり得る。例えば、
多数の荷物がマンションビルディングまたは事務所ビルディングなどの単一のビルディン
グに配送される場合、ブロックエリアは、そのビルディングのみを含むことができる。ブ
ロックエリア405は、1つの建物を含むブロックエリアの一例である。別の例では、ブ
ロックエリアが複数の都市ブロックのサイズとすることができ、複数の建物、住宅、また
はそれらの組合せを含むことができる。ブロックエリア403は地理的エリア400の2
つのブロックをカバーし、複数の建物を含むブロックエリアの一例である。また、ブロッ
クエリアは建物の一部のみを含んでもよいことも考えられる。例えば、複数のテナントを
有する事務所ビルは、それぞれのテナントに配送される荷物の量に応じて、複数のブロッ
クエリアに分割されてもよい。本開示から理解され得るように、ブロックエリアは、任意
の形状または構成であり得る。ブロックエリア407は略矩形であるブロックエリアの一
例であり、ブロックエリア411は、形状が不規則であるブロックエリアの一例である。
【0075】
ブロックエリアの境界は、既存の物理的境界、人工的境界、またはそれらの組み合わせ
によって定義されてもよい。物理的境界は例えば、水域、高速道路または道路システム、
鉄道、建物、樹木線などを含むことができる。人工境界は、エリアコード、郵便番号、サ
ービスエリア、近隣、他のブロックエリアなどに関連する境界を含むことができる。ブロ
ックエリア409は、片側の池421、両側のハイウェイシステム419、および他の側
の道路システム417を含む物理的境界によって画定されるブロックエリアの一例である
。ブロックエリア411は2つの側面の地理的領域400の外側境界と、別の側面の隣接
するブロックエリア405とによって規定される、高速道路システム419によって規定
されるブロックエリアの一例であり、両者は人工的境界である。
【0076】
また、配送する複数の荷物に関する情報からブロックエリアを決定してもよい。上述し
たように、例えば、方法300の段階301において、システムによって受信されるデー
タは、荷物に対する配送アドレスを含むことができる。輸送システム107のようなシス
テムは配送アドレスを使用して、アドレスに対応する地理的エリアを決定し、さらに、ア
ドレスに関連するブロックエリアを決定することができる。ブロックエリアは、既存の地
理的エリアまたは他の人工的境界から決定されてもよい。例えば、システムは複数の荷物
の配送住所に関するデータを受信し、住所を1つ以上の郵便番号に関連付けることができ
る。次に、荷物の第1のグループが郵便番号の第1のサブエリアに配送されるであり、荷
物の第2のグループが郵便番号の第2のサブエリアに配送されるであることなどを決定す
ることができる。次に、郵便番号によって定義される領域は複数のブロックエリアに分割
され、各ブロックエリアは郵便番号内の識別されたサブ領域のうちの1つまたは複数に対
応する。
【0077】
ブロックエリアは、履歴配送データによって定義されてもよい。例えば、以前の配送に
基づいて、交通機関107は例えば、地理的エリアのサブエリアが一貫して大量の荷物を
受信することを決定することができる。この領域は例えば、既知のブロックエリアとして
システム100と通信するメモリデバイスまたはデータベースに保存することができる。
将来の分析では、サービスされる地理的エリアが既知のブロックエリアを含む場合、輸送
システム107は既知のブロックエリアに対応する地理的エリアの部分を第1のブロック
エリアとして自動的に分類し、それによって、地理的エリアの複数のブロックエリアへの
分割を単純化することができる。例えば、ブロックエリア413が一貫して大量の荷物を
受け取るビジネスパークに関連付けられている場合、次に地理的領域400について複数
のブロックエリアを決定するときに、ブロックエリア413を独立したブロックエリアと
して自動的に分類することによって解析を開始することができる。履歴データはまた、エ
リアの自然境界またはエリアへのサービスの容易さに関するデータを含むことができる。
例えば、ブロックエリア411のように、ブロックエリア411を二つの区域に分けたハ
イウェイシステム419が自然境界として機能し、ブロックエリア411が二つのブロッ
クエリアに分けられるべきであるように思えるかもしれない。しかしながら、履歴データ
ーは、配送運転者がブロックエリア411内でハイウェイシステム419の両側に容易に
サービスすることができることを示すことができる。これは、ドライバーフィードバック
、その領域内の配送のモニターされた有効性、またはデバイスに提供されるかまたはデバ
イスによって決定される他の測定基準に基づいて決定される。
【0078】
ブロックエリアは、システムによって自動的に決定されてもよい。例えば、輸送システ
ム107は上述したデータを受信し、例えば、ニューラルネットワーク又は他のコンピュ
ータ学習方法を使用して、上述したように複数のブロックエリアを決定することができる
。ブロックエリアを自動的に決定する利点は、コンピューティング・システムが後続の動
作で自動的に分析されるか、または他のシステムに送信される可能性がある追加のデータ
を生成する可能性があることである。他の例では、ブロックエリアが1つ以上の作業員か
らの入力に基づいて決定されてもよい。例えば、作業員は、2つの隣り合うブロックエリ
アを作ることを正当化する、以前の経験からの実際的な知見を有することができる。別の
実施形態ではコンピュータシステムが複数のブロックエリアを決定し、ブロックエリアを
1つまたは複数の作業員にディスプレイすることができ、次いで、1つまたは複数の作業
員はシステムと対話することによって、決定されたブロックエリアの境界を調整または確
認する機会を有することができる。
【0079】
決定されたブロックエリアに関するデータは、他のシステムに送信されてもよく、メモ
リデバイスまたはデータベースに記憶されてもよく、あるいはシステム100によって他
の方法で処理されてもよい。データは、ブロックエリアの位置、サイズ、または寸法など
のブロックエリアに関する情報を含むことができる。また、荷物量、荷物の大きさ、荷物
毎の荷物識別子など、各ブロックエリアに配送する荷物に関する情報を含んでいてもよい
。
【0080】
図5Aはモジュラー容器501の例示的な実施形態の正面図を提供し、
図5Bは、同じ
例示的なモジュラー容器501の側面図を提供する。モジュール式コンテナ501は、裏
側503、右側505、および左側507を含む。モジュール式コンテナ501は前面を
欠いているが、撤去可能な前面を備えるように構成されてもよい。撤去可能な前面はヒン
ジドア、スリダブルウォール、又はモジュール式コンテナ501への荷物の搭載及び搭載
を可能に選択的に可動する他の部分を含むことができる。背面503、右側面505、お
よび左側面507のそれぞれは複数の垂直バー510から構成されるものとして示されて
いるが、この構造は例示的なものにすぎず、各側面503、505、507は任意の構成
でよいことを理解されたい。
【0081】
モジュール式コンテナ501は、複数の荷物を受け入れるための底部棚としても機能す
る底部509を含む。例えば、荷物514は、底部509の上面に載っている。底部50
9は、モジュール式コンテナ501を移動可能にするための手段のための取り付け点とし
て働くことができる。例えば、ホイール513は、当技術分野で知られている任意の手段
によって底部509に取り付けることができる。また、ホイール513は、側部503、
505、507のいずれかに取り付けられてもよく、または底部509と側部503、5
05、507との組み合わせに取り付けられてもよいことも企図される。モジュール容器
501はまた、底部シェルフとモジュラー容器501の上縁部との間に位置する取り外し
可能なシェルフである仕切板511を含む。分割器511は、一群の荷物を支持する棚と
して作用する。例えば、荷物512は仕切り511の上面に載っている。分割器511は
、当技術分野で知られている任意の手段によってモジュール式コンテナ501に取り付け
ることができる。例えば、分割器511は、右側面505および左側面507の垂直バー
510を通して機械的締結具513によって取り付けられてもよい。分割器511は、モ
ジュール式コンテナ501が底部509と、側部503、505、および507のそれぞ
れとによって画定される1つの区画を有するように、取り外されてもよい。
【0082】
モジュール式コンテナ501は、使用されていないときに省スペース構成で格納され得
るように構成され得ることが企図される。複数のモジュール式コンテナは、配送車に装填
されてもよく、荷物が配送目的地に配送された後に配送車内に残ってもよい。省スペース
構成に変換するようにモジュール式コンテナを構成することは、モジュール式コンテナ内
に以前に装填された荷物を除去した後に、作業員が空のモジュール式コンテナを配送車内
に格納することを可能にし、それによって配送車内の空間を解放することができる。例え
ば、モジュール式コンテナ501は実質的に平坦な構成に折り畳むことができるように、
折り畳み可能な設計を有することができる。別の例として、モジュラー容器501は例え
ば、機械的締結具を取り外すことによって分解され、組み立てられたモジュラー容器より
も少ない体積しか必要としない構成で格納されてもよい。
【0083】
それぞれのブロックエリアに対応する荷物は、モジュール式コンテナ501上に分類さ
れてもよい。単一のブロックエリアからの荷物は、1つのモジュール式コンテナ501に
積載することができる。例えば、ブロックエリア411に配送される複数の荷物があって
もよく、第1のモジュール式コンテナ501には、ブロックエリア411に向けられた荷
物の全てが装填されてもよい。荷物の量は、デバイダ511が取り外された状態でモジュ
ール式コンテナ501全体を満たすのに充分な量とすることができる。別の実施形態では
、ブロックエリア409に向けられた荷物のグループと、ブロックエリア407に向けら
れた荷物のグループとが存在してもよい。ブロックエリア409用の荷物はモジュール式
コンテナ501の第1の区画内に配置されてもよく、第1の区画は底部509と仕切り5
11との間の領域によって画定され、ブロックエリア407用の荷物は同じモジュール式
コンテナ501の第2の区画内に配置されてもよく、第2の区画は仕切り511の上方の
領域によって画定される。
【0084】
モジュール式コンテナは、仕分けおよび装填荷物のためのいくつかの利点を提供する。
一例として、第1の位置、例えばハブゾーン213のモジュール式コンテナにブロックエ
リア別に分類された荷物は、キャンプゾーン215の配送車に搭載されたときに再分類さ
れる必要はない。また、モジュール式コンテナは、無駄な空間を最小限に抑えて、配送車
に適合するように知的な大きさにすることができる。例えば、モジュール容器501は、
配送車の荷物領域の高さに対応する高さであってもよい。さらに、モジュール容器501
は、配送車の寸法の割合である幅員を有していてもよい。例えば、モジュール式コンテナ
の幅は配送車の貨物領域の幅の3分の1とすることができ、これにより、配送車は、配送
車の貨物領域の無駄な空間を最小限に抑えた3つのモジュール式コンテナを積載すること
ができる。分別・モジュールコンテナへの積み込みにより発生する効率は、配送タイムの
向上や燃費の向上など、配送上のメリットにつながる可能性がある。
【0085】
荷物は、本発明と一致する任意の手段によって分類されてもよく、モジュール式コンテ
ナに分類される必要はないことを理解されたい。例えば、搬送デバイス107は荷物が上
述したのと実質的に同じ方法でどのように分類されるべきかを決定することができ、荷物
を複数のグループに分類するための命令を生成することができる。命令は例えば、各荷物
のための荷物識別子、各荷物のグループのためのグループID、および各荷物を対応する
グループに入れるための命令を含み得る。分類は例えば、分類デバイス、ロボットシステ
ムなどによって実行されてもよい。いくつかの実施形態は、手動分類も含むことができる
。
【0086】
デバイスは、複数の要因に基づいて1つ以上の配送ルートを決定することができる。効
率の好みは、配送ルートを決定するために使用されてもよい。効率の好みは、ユーザによ
って提供されるか、またはデバイスによって決定され、荷物を配送する効率に関連する任
意の規則または指針であってもよい。例えば、第1の効率優先は右旋回が赤色光で行われ
ることができ、さもなければ実行がより容易であるため、右旋回が左旋回よりも好ましい
ことを提供することができる。効率優先の別の例は例えば、FC 200を出る任意の配
送車が少なくとも80%の荷物で満杯である必要がある場合に、配送車が一定のパーセン
テージで満杯である場合にのみ、配送のために出発することができるというものであって
もよい。効率優先の別の例は、2つのルートが互いにオーバーラップしないことである。
また、例えば、他のエリアよりも先に最も荷物度の高いブロックエリアに荷物を配送する
ことを優先してもよい。ここで提供される効率優先は単なる例示であり、任意の効率優先
がルート決定に含まれてもよいことが理解される。
【0087】
リソースデータは、配送ルートを決定するために使用されてもよい。リソースデータは
、配送上で使用され得るリソースに関連する任意のデータである。資源データの例には、
利用可能な配送車の数および種類(例えば、2台のトラックおよび1台の乗客車)、利用
可能な配送作業員の数(例えば、1つのフルタイム作業員および2つのパートタイム作業
員)、配送に利用可能な支援機械またはシステムの数(例えば、1台の犬車または自律ロ
ボット)などに関するデータが含まれる。リソースデータは、デバイス119A上などの
入力を介してシステムに提供されてもよく、またはWMS 119などのシステムによっ
て決定されてもよい。
【0088】
荷物データはまた、配送ルートを決定するために使用されてもよい。荷物データは、荷
物識別子、荷物の量、荷物の寸法、荷物が配送される領域、荷物がどのように分類される
か等を含むことができる。荷物情報は、インプットまたは別のシステムからシステムによ
って受信されてもよい。例えば、荷物データは、方法300のステップ301で受信され
たデータ、方法300のステップ303で生成されたデータ、方法300のステップ30
5で生成されたデータ、またはそれらの組合せを含むことができる。
【0089】
配送ルートを決定するために使用される要因は上述のように、配送ルートが、荷物をブ
ロックエリアに対応するグループに分類する前後に決定されるかどうかに依存し得る。例
えば、システムは地理的エリア400に関するデータを受信し、地理的エリア400の有
効性の好み及び地形に基づいて、ブロックエリアの各々に荷物を配送するためのルートを
決定することができる。結果として得られるルートは例えば、各ブロックエリアにアクセ
スするための最も効率的なルートであってもよい。例えば、効率的な優先によれば、最も
効率的なルートはブロックエリア409から始まり、ブロックエリア413から始まり、
ブロックエリア411から始まり、ブロックエリア407から始まり、ブロックエリア4
05から始まり、ブロックエリア401から始まり、最後にブロックエリア403である
。逆に、荷物がすでにグループに分類されている場合はブロックエリアの一部に他の領域
よりもはるかに多い、または少ない荷物が含まれているか、または一部のブロックエリア
の荷物が同じモジュール式コンテナで分類されていることが荷物されている可能性がある
。例えば、ブロックエリア407が地理的エリア400のブロックエリアの中で最も荷物
量が多く、ブロックエリア411と405の荷物が同じモジュール式コンテナに分類され
ている場合、システムはまずブロックエリア407のために荷物の全部を配送し、次に、
ブロックエリア411と405が同じモジュール式コンテナに含まれているために連続し
て配送されるという条件を有する他のブロックエリアに荷物を配送する順序を決定するこ
とが最も効率的であると判断するかもしれない。
【0090】
図6Aは、ルート生成器へのインプットを示す例示的なフローチャートの説明図である
。
図6Aから分かるように、入力はいくつかの異なるタイプのデータを含むことができ、
各タイプのデータは、複数の情報を含むことができる。例えば、配送データ601は、各
ブロックエリアのアイデンティティ、各ブロックエリアに配送される荷物の量または体積
、および荷物が分類されるモジュール式コンテナのアイデンティティに関するデータを含
み得る。例えば、
図6Aによって表されるインプットは方法300のステップ307の一
部として実行されてもよく、配送データ601は方法300のステップ303で生成され
たブロックエリアに関するデータと、方法300のステップ305の間に発生した可能性
があるモジュールコンテナへの荷物の分類に関するデータとを含んでもよい。配送データ
601は単なる例示であり、
図6Aに示されていないデータを含んでもよく、または
図6
Aに示されているデータの一部を除外してもよい。
【0091】
インプットは、荷物の配送を達成するために利用可能なリソースに関連するリソースデ
ータ603を含むことができる。
図6Aの例では、資源データ603が配送車の可用性、
それぞれの配送車の能力(例えば、配送車内に受け取ることができる多数のモジュール式
コンテナで測定される)、および荷物を配送することができる作業員の可用性および状態
に関するデータを含む。資源データ603は利用可能な配送車の台数、各配送車の好み又
は制限(例えば、2輪駆動車両は、山又は他の震えやすい地形のエリアにサービスできな
い場合がある)、各配送車の燃費などの他の情報を含むことができる。
【0092】
入力は、事前に設定された、または決定された規格に関連する効率優先605を含むこ
とができる。効率優先605は、配送に影響を及ぼす事業体が達成したいと望む任意の効
率基準、または制度または作業員が重視する任意の基準であってもよい。例えば、第1の
効率基準は各ブロックエリアに荷物を配送するために可能な最少の配送車を使用すること
ができ、第2の効率基準は配送上で左折しないようにしたいという要望であり、第3の効
率基準は、配送のために出発する前に80%を超える全ての配送車を有するようにするこ
とであり得る。
【0093】
入力は、地理的データ607も含むことができる。地理的データ607は
図4の地図に
対応する地図として示されているが、データは視覚的表現(地図など)、エリアの記述(
GPS座標または地形情報など)、またはそれらの組合せを含む、任意の形態をとること
ができる。地理的データ607は、地理的エリア内の各ブロックエリア401、403、
405、407、409、411、413の位置、位置、寸法などを含むことができる。
列挙されたデータに加えて、履歴配送データなどの追加データをインプットとして含める
ことができる。配送データ601、資源データ603、効率優先605、地理的データ6
07、および他のインプットデータは、プロセッシングのためにルート生成器611に提
供される。
【0094】
ルート生成器611は複数の荷物を配送するためのシーケンスを含む配送ルート612
を決定するために、インプットデータをプロセッシングするための1つ以上のアルゴリズ
ムを含み得る。ルート生成器611は、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、
またはそれらの組合せとして実施することができる。ルート生成器611は配送を完了し
、リソースをグループ化し、それらを、例えば、配送される荷物にマッチングさせるため
に、どのリソースが必要であるかを決定するように構成されたマッチングアルゴリズムを
含むことができる。例えば、マッチングアルゴリズムは、配送データ601をリソースデ
ータ603と比較して、リソースデータ603において識別された配送車の両方が配送デ
ータ601において識別された9つのモジュール式コンテナを移送するために必要とされ
ることを決定し得る。この判定は配送車(第1の配送車用の6つのモジュール式コンテナ
及び第2の配送車用の4つのモジュール式コンテナ)のいずれの容量も、配送データ60
1で特定された9つのモジュール式コンテナを収容するのに十分ではないが、2つの配送
車の総容量が9つのモジュール式コンテナを収容するのに十分であるという判定に基づく
ことができる。マッチングアルゴリズムはまた、例えば、どの作業員が配送車の各々とマ
ッチングされるべきか、FC 200のどの領域(例えば、キャンプゾーン215、出荷
ゾーン217など)が各配送車とマッチングされるべきか、および他のロジスティックイ
ンフォメーションを決定し得る。マッチングアルゴリズムはまた、配送データ601内の
特定の要件を認識し、特定の要件を有するそれらの荷物を、リソースデータ603内で識
別された適切なリソースとマッチングさせるように構成されてもよい。例えば、荷物の第
1の群が冷凍を必要とする場合、マッチングアルゴリズムは、これらの荷物を、冷凍能力
を有する配送車とマッチングさせる。
【0095】
ルート生成器611は、第1の配送車と第2の配送車との間の荷重をバランスさせるた
めのバランスアルゴリズムを含んでもよい。負荷は、任意の基準に基づいてバランスをと
ることができる。例えば、デバイスは各配送車がFC 200を出るときにほぼ同じ比率
で完全になるように、各配送車が配送ルート上を実質的に同じ距離を走行するように、ま
たは任意の他のバランス基準で、荷重をバランスさせることができる。
図6Aに描かれた
実例では、バランシングアルゴリズムが(6つのモジュール式コンテナの能力を有する)
より大きな配送車がより小さな配送車よりも多くのモジュール式コンテナを有するべきで
あると決定し、それぞれの配送車にどのモジュール式コンテナを割り当てるべきかを決定
することができる。バランシングアルゴリズムは例えば、どのモジュール式コンテナが互
いに近接して配送の目的地を有するかを決定することによって、またはすべてのモジュー
ル式コンテナを配送するのに必要な総距離を決定することによって、および2つの配送す
る車両間の総距離を実質的に等しく、またはそれぞれの配送車の大きさ、燃費、または他
の基準に比例して分割することによって、解析において地理的データ607および効率優
先605を考慮し得る。
【0096】
マッチングアルゴリズム及びバランシングアルゴリズムは、複数の潜在的ルートを決定
することができると考えられる。例えば、マッチングアルゴリズムは、配送およびバラン
シングアルゴリズムを完成させるために使用され得る配送車、作業員、およびFC 20
0領域の複数の可能な組み合わせを決定してもよく、効率優先605および他の基準を満
足する複数の可能なルートを決定してもよい。ルート生成器611は、複数の考えられる
ルートをユーザに報告またはディスプレイすることができることが企図される。これに加
えて、またはこれに代えて、ルート生成器611は、1つまたは複数の好ましいルートを
決定することができる。ルート生成器611は
図6Aに示されていない追加のインプット
、例えば、履歴配送データ、気象状態に関するデータ、または配送ルートに影響を及ぼし
得る他の要因を考慮し得ることが企図される。ルート生成器611は追加のアルゴリズム
を含むことができ、アルゴリズムは、任意の順序で、または実質的に同時にインプットデ
ータを処理することができることが企図される。
【0097】
たとえば、ルート生成器611は、1つまたは複数の考えられるルートを決定するため
の機能を実装することができる。いくつかの実施形態では、ルート生成器611が基本ル
ート生成器611A、ルート最適化器611B、およびシーケンス最適化器611Cを含
んでもよい。基本ルート生成器611Aは、複数の荷物を配送するためのルートの第1の
セットを決定してもよい。基本ルート生成器へのインプットは上述したように、資源デー
タと配送データとの混合を含むことができる。例えば、入力は利用可能な多数の配送車、
各配送車の容量、各車両に対する好み、各ブロックエリアに対して意図される荷物の容積
、ブロックエリア間の距離等を含んでもよい。基本ルート生成器611Aは、荷物を配送
するための考えられるすべてのルートを識別するための発見的アルゴリズムを含んでもよ
い。ヒューリスティックアルゴリズムはそれぞれのインプットが決定において一度だけ使
用され、荷物を配送するために必要とされる最小限のルートを決定することができるよう
に、制限されることができる。ルートはランダムに決定されてもよいし、複数の所定の設
定に従って決定されてもよい。例えば、入力が
図6Aのものに対応する場合、基本ルート
生成器611Aはそれぞれの配送車に対応する2つの配送ルートを決定することができ、
各ブロックエリアおよび各配送ドライバを2つのルートのうちの1つにランダムに割り当
てることができる。
【0098】
ルート・オプティマイザ611Bは基本ルート生成器によって決定されたルートを受け
取り、一連の変換を実行してもよい。変換は、各ルートに対する入力の最適な組み合わせ
を決定するように構成されてもよい。例えば、上記の例を続けると、ルートオプティマイ
ザ611Bは第1の配送ルートから第2の配送ルートに、およびその逆に、ブロックエリ
アのうちの1つまたは複数を交換することができる。ブロックエリア、作業員、および他
の要因を再配置することによって、ルート最適化器は、第1のルートについての複数の可
能な組み合わせ、および第2のルートについての複数の可能な組み合わせを生成すること
ができる。ルートオプティマイザ611Bは可能な第1のルートのそれぞれを可能な第2
のルートのそれぞれと比較し、比較に基づいて第1のルートおよび第2のルートを選択す
ることができる。例えば、ルートオプティマイザ611Bは、1つまたは複数の要因にお
いて第2のルートとの差が最小化された第1のルートを選択することができる。比較は例
えば、1/0プログラミングモデルを使用して実行されてもよい。例えば、ファクタは荷
物のボリュームであってもよく、ルートオプティマイザはルートごとの荷物のボリューム
間の差異が最小である第1および第2のルートに基づいて、第1および第2のルートを選
択してもよい。言い換えれば、選択された第1のルートは選択された第2のルートとほぼ
同じ荷物量を有し、第1のルートまたは第2のルートの他の選択は、第1のルートと第2
のルートとの間の体積の間の差異をより小さくしない。ルートオプティマイザ611Bの
アウトプットはルートごとの組合せの一覧、例えば、使用されるべき配送車の指標、サー
ビスされるべき区域、配送される荷物などを含むことができる。
【0099】
シーケンスオプティマイザ611Cは、ルートオプティマイザからの出力を使用して、
各ルートのシーケンスを決定することができる。シーケンスは、ブロックエリアのそれぞ
れにサービスする順序を含むことができる。シーケンスオプティマイザ611Cは例えば
、各ブロックエリアをノードとして表し、各ノードとそれに隣接するノードとの間の距離
を決定し、各ノードに移動するための最短距離を決定することができる。各ノード(すな
わち、ブロックエリア)に移動するための最短距離の決定は、巡回セールスマン問題(T
SP)を解決するのと実質的に同じ方法で達成することができる。例えば、シーケンスオ
プティマイザ611Cは各ノードを2つの最も近い隣接ノードに接続することによってベ
ースライン距離を決定し、このモデルによって必要とされる合計距離を計算することがで
きる。その後、シーケンス・オプティマイザーは1つ以上のノードをスワップできる。ス
ワップの結果、移動した総距離が短くなる場合、シーケンスオプティマイザはその結果を
保存することができ、スワップの結果、移動した総距離が長くなる場合、シーケンスオプ
ティマイザは異なるスワップを実行し、このプロセスを繰り返すことができる。スワップ
はランダム化されてもよく、あるいは、シーケンスオプティマイザ611Cがどのノード
をスワップすべきかを推定するために、ヒューリスティックモデルまたはニューラルネッ
トワークモデルを使用してもよい。スワッピングプロセスの数回の反復の後、各ブロック
エリアへの移動のための可能な最短ルートが決定される。
【0100】
シーケンスオプティマイザ611Cは最短ルートが必ずしも最適シーケンスではないよ
うに、追加の制約を含むことができると考えられる。例えば、制約はルートがそれ自体を
クロスオーバしないようにすることであり、シーケンスオプティマイザは、ルートをそれ
自体クロスさせるスワップを実行することを回避するためにその情報を使用する。シーケ
ンスオプティマイザのアウトプットは、各配送ルート、各ルートに関連付けられたブロッ
クエリア、作業員、配送車など、および各ブロックエリアにサービスするシーケンスの一
覧であってもよい。
【0101】
この例では基本ルート生成器611A、ルートオプティマイザ611B、および順序オ
プティマイザ611Cの各々はマッチングアルゴリズムまたは上述のバランシングアルゴ
リズムのいずれかに含まれてもよく、それに対して相補的であってもよく、またはバラン
シングおよび/またはマッチングアルゴリズムの代わりに使用されてもよい。例えば、基
本ルート生成器611Aはマッチングアルゴリズムに含まれてもよく、ルートオプティマ
イザ611Bおよびシーケンスオプティマイザ611Cはバランスアルゴリズムに含まれ
てもよい。別の実施形態では、ルート生成器611がマッチングアルゴリズムおよび順序
オプティマイザ611Cのみを含んでもよい。ルート・オプティマイザ611Bおよびシ
ーケンス・オプティマイザ611Cと組み合わせて基本ルート生成器611Aを使用する
ことは、さもなければ、ランダムまたはブルートフォース方式で生成され得る生成ルート
において、効率的利点を提供する。
【0102】
図6Bは、ルート生成器611から出力され得るデータタイプの図示を提供する。
図6
Bに示されるルート生成器611の出力は、
図6Aに示される入力データに対応する。本
事例では、ルート生成器611がルート1 613Aとルート2 613Bの2つのルート
を決定した。各ルートについて、ルート生成器611は、どの配送車を使用するか、どの
作業員が荷物を配送するか、どのモジュール式コンテナが各配送車に含まれるか、各ルー
ト上で配送される荷物の個数、各ルートによってサービスされるブロックエリア、ブロッ
クエリアがサービスされる順序などを識別するデータを生成した。例えば、ルート1 6
13Aは、使用される配送車と、そのルート上で荷物を配送する作業に割り当てられた作
業員とを識別するルートディテール615Aを含む。ルート詳細615Aは、リソースデ
ータ603に対応することに留意されたい。ルートディテール615Aは、どのキャンプ
ゾーン215が配送車を積み込むために使用されるべきかのような、他のロジスティック
インフォメーションを識別するデーターを含むことができると考えられる。ルート1 6
13Aのために生成されたデータは、ルート上で配送される荷物の番号、荷物を保持する
モジュール式コンテナの識別、および荷物が対応するブロックエリアを識別する荷物詳細
617Aを含むことができる。荷物詳細617Aは、各荷物に対応する配送住所、各荷物
の寸法、各荷物の重みなど、荷物に関する他の情報を含むことができることが企図される
。ルート生成器611に提供される配送データ601の全体は、荷物詳細617Aのルー
ト1 613Aと荷物詳細617Bのルート2 613Bとの間で考慮されることに留意さ
れたい。ルート毎に生成される情報には荷物の配送順序、またはブロックエリアのサービ
ス順序が含まれていてもよい。例えば、ルート1 613Aは、ルート1 613Aによっ
てサービスされる各ブロックエリアがサービスされる順序と、各ブロックエリアに対応す
る1つまたは複数のモジュール式コンテナとを指示する配送順序619Aを含む。上述の
ように、ブロックエリアがサービスされる順序は、効率優先605および地理的データ6
07を含むいくつかの要因によって決定され得る。配送順序619Aは、それぞれのブロ
ックエリアへの、およびそれぞれのブロックエリア間のナビゲーション方向などの追加の
データを含むことができることが企図される。
【0103】
ルート生成器611は効率プリファレンス605に対する例外を認識するように、また
はそわなければ特殊化されたルートを生成するように構成され得ることが企図される。例
えば、配送が、配送データ601に反映され得る、所定の時間フレーム内に配送される荷
物を含む場合、ルート生成器611はそれらの荷物プライオリティを与え、それによって
、それらが時間フレーム内に配送されることを確実にするために、配送ルートにおけるそ
れらの位置を変更することができる。
【0104】
ルート生成器611によって生成されたデータは、さらに処理され、記憶され、または
システム100内の任意のシステムまたは外部システムに送信されてもよい。例えば、ル
ート詳細615Aは作業員またはロボットシステムが配送のためにルート詳細615A内
で識別された配送車を準備し、配送に関連する1つまたは複数のタスクをFC 200内
の作業員またはシステムに割り当てることができるように、WMS 119に送信するこ
とができる。同様に、荷物詳細617Aおよび617Bはハブゾーン213の作業員また
はシステムが荷物詳細617Aで識別されたモジュール式コンテナを第1のキャンプゾー
ン215に移送し、荷物詳細617Bで識別されたモジュール式コンテナを第2のキャン
プゾーン215に移送することができるように、デバイス107Aなどのデバイスに送信
することができる。同様に、配送注文619Aおよび配送注文619BはFOシステム1
13に送信され、PDDを決定するために、または出荷および注文追跡システム111に
使用され、荷物の出荷の追跡を支援するために使用されてもよい。
【0105】
図7Aは、例示的な配送車700の上面図である。配送車は、乗客領域701及び貨物
領域703、2つのドア705A、705Bを有する貨物領域703から構成される。積
荷区域703内には、複数の位置A、B、C、D、E、Fがあり、そこに一群の荷物また
はモジュール式コンテナを積み込むことができる。位置A、B、C、D、E、Fは、貨物
領域703内の物理的に分離された領域を表さないことが考えられる。
図7Aから分かる
ように、領域A及びBは、配送車700の前面に最も近く、ドア705A、705Bから
最も遠い貨物領域703内の領域である。この例では、好ましい積載順序が領域Aおよび
Bが領域CおよびDの前に充填され、領域EおよびFの前に充填される順序であってもよ
く、ドア705A、705Bから等距離にある領域が隣接する領域よりも優先されてもよ
い場合もある。例えば、ドア705Aはドア705Bとは独立に開いてもよく、ドア70
5Bはドア705Aが既に開いている場合にのみ開いてもよい場合がある。この場合、位
置Fは位置Eよりも優先され、位置Fは位置Eよりも先に積み込みされ、この場合、位置
Eは最初に配送される荷物に関連付けられ、荷物は最後に位置Eに積み込みされる。配送
ルート上の最初の停留所では、作業員が位置Eの荷物を配送し、配送の残部のために位置
Eを空のままにすることができる。その後、配送作業員は例えば、位置Eの空いている空
間を通って取り除くことによって、位置Fに装填された荷物を配送することができ、それ
によって扉705Bを開く必要性を回避する。1つの位置A、B、C、D、E、Fを別の
位置よりも優先する追加の理由があり得、上記の例は限定的ではない。
図7Bは、配送車
、配送車702の別の実例を提供する。配送車702は、ドア715A及び715Bが荷
物領域713の側面に位置することを除いて、配送車700と実質的に同じである。上記
と同様に、好ましい積載順序は最初にドアから最も離れた領域を積載し、最後にドアに最
も近い領域を積載するものであってもよい。
【0106】
図7Aおよび
図7Bに示す例では、配送車700および702の構成は例示にすぎない
ことを理解されたい。特に、ドア705A、705B、715A、715Bはそれぞれの
貨物領域703、713上のどこにでも配置することができ、ヒンジ上の開口部として示
されているが、ドアは摺動、転動、後退などの当技術分野で知られている任意の手段によ
って開くことができる。また、複数の位置に複数のドアが存在してもよく、例えば、配送
車は、荷物領域の側部および後部の両方に位置するドアを有する可能性がある。貨物エリ
ア703、713は任意の数のエリアに再分割されてもよく、これらのエリアは同じまた
は変化するサイズおよび位置であってもよい。配送車700、702は、台車222、自
動車224、または配送を達成するために使用することができる任意の他の車両とするこ
とができる。
【0107】
積載順序は、積載位置を含んでもよい。位置は、装填ガイドラインによって予め決定さ
れてもよく、またはアドホックに基づいて決定されてもよい。例えば、積載ガイドライン
は、全ての配送車が左側から右側へ、及び前側から後側へ積載されることを指示すること
ができる。この例題では、荷物のグループを最初に積み込む方向が配送車内の左端と最前
端の位置に荷物のグループを積み込む方向である。別の例として、積載順序は荷物のグル
ープを最初に装填し、それを第1の位置に積載する方向を含むことができる。位置は、配
送車の寸法、荷物群の寸法、荷物群が属するブロックエリアなどの複数の要因に基づいて
決定されてもよい。位置は例えば、
図7Bに示されるような位置G、H、I、J、K、L
のうちの1つ、またはそのサブセットであってもよい。例えば、デバイスは荷物の第1の
グループが位置Hに積み込みされるべきであると決定し、荷物の第2のグループが同様に
位置Hに積み込みされるべきであると決定することができる。第1のグループの位置は位
置Hの右半分、位置Hの下半分、または位置Hの任意の他の分割であってもよく、
図7B
から理解され得るように、位置G、H、I、J、K、Lは、様々な形状およびサイズであ
ってもよい。荷物群を積載する位置を決定することは、それぞれの荷物の位置に関する情
報が荷物が配送されているときに配送作業員またはロボットシステムに提供され得、それ
によって、配送車内の荷物の位置を突き止めるために必要とされる手間をさらに低減する
ので、好都合である。本発明から理解されるように、位置は、配送車に対応することがで
きる。
【0108】
積載順序は、以前に決定された配送ルート、ブロックエリア、またはそれらの組合せに
対応することができる。例えば、方法300のステップ309で決定された積載順序は、
ステップ307で決定された配送ルートに対応することができる。例えば、ルート生成器
611によって生成された配送順序619Bに関連するデータは、順序を決定するために
使用されてもよい。積載順序は、最初のブロックエリアに配送される荷物が最後に配送車
に積載されるように決定されてもよい。配送車内の位置は、決定されたブロックエリアに
対応することができる。例えば、
図6Bに示すように、ルート2 613Bは最初にブロ
ックエリア411に荷物を配送し、次にブロックエリア407に配送荷物し、次に最後に
ブロックエリア405に荷物を配送する。この例の荷物の積載順序はルート405の荷物
を最初に配送車に積み込み、次にブロックエリア407の荷物を積み込み、最後にブロッ
クエリア411の荷物を積み込む方向であってもよい。例えば、配送車702が配送ルー
トを実行するために使用される場合、区画405に関連する荷物は、ドアから最も遠く、
配送車702の前部に最も近い位置である位置Hに積み込みされてもよい。次いで、ブロ
ックエリア407に関連付けられた荷物を、位置G、すなわち、前に積み込みされた位置
(すなわち、位置H)よりもドアに近い1つの位置である位置、などに積み込むことがで
きる。この順序で荷物を積み込むことの長所は配送車が配送のために外に出たときに、最
初に納品される荷物が配送車の扉またはアクセスポイントに最も近い位置に配置されるこ
とである。さらに、配送車が配送ルートを下って進み、荷物が配送車から除去されるにつ
れて、それぞれの後続の配送領域に配送される荷物は、扉または出入り口に最も近くなる
。このように、荷物は、それぞれの配送領域において配送車内に荷物を配置する必要性を
低減することによって、より効率的に配送され得る。
【0109】
積載順序は、複数のモジュール式コンテナを配送車に積み込む順序を含み得る。例えば
、位置A、B、C、D、E、Fの各々は各位置A、B、C、D、E、Fが1つのモジュー
ル式コンテナを受け入れることができるように、モジュール式コンテナ501のサイズに
対応するサイズであってもよいと考えられる。加えて、または代替として、位置A、B、
C、D、E、Fの各々は様々なサイズであってもよく、各々はモジュラー容器、複数のモ
ジュラー容器、または同様のもの一部分を受容するようにサイズ決定されてもよい。本実
施形態の目的のために、位置A、B、C、D、E、Fの各々は単一のモジュール式コンテ
ナを受容するような大きさであるが、当業者は他の大きさおよび構成が可能であることを
認識する。
【0110】
例えば、ルート1 613Aの配送順序619Aはルート上の3つの停留所(すなわち
、区域411、407、405での停留所)と、ルート上で配送される5つのモジュール
式コンテナ(すなわち、モジュール式コンテナ2、3、4、7、8)とを含む。上述のよ
うに、好ましい順序は、最初に配送される荷物が最後に積み込みされ、最後に配送される
荷物が最初に積み込みされる順序であってもよい。この例ではモジュール式コンテナ2、
3はルート1 613Aによってサービスされる最後のブロックエリアであるブロックエ
リア405に対応するので、積載順序は最初にモジュール式コンテナ2、3を積載するこ
とを含むことができる。配送車700がルート1 613Aに使用されている場合、モジ
ュール式コンテナ2、3は、ドア705A、705Bから最も離れた位置である位置A、
Bに積み込まれてもよい。モジュール式コンテナ2、3は同じブロックエリア405に関
連付けられているので、モジュール式コンテナ2、3の両方が同時に配送されるので、モ
ジュール式コンテナ2が位置Aまたは位置Bに装填されるかどうかは問題にならない。モ
ジュール式コンテナ4は、ルート1 613A上でサービスされるべき最後から2番目の
ブロックエリアであるブロックエリア407に対応するので、次に積み込みされてもよい
。位置CおよびDは、ドアから最も遠い空き位置である。上述のように、位置Cまたは位
置Dのいずれかを他方より優先する理由があり得る。例えば、モジュール容器4を位置D
に積載することができ、最後に、ルート1 613A上でサービスされる第1のブロック
エリアに対応するモジュール容器7、8を配送車700に積載することができる。この実
施形態ではモジュール式コンテナ7、8は位置Cおよび位置Fに装填されてもよく、本発
明によって理解されるように、モジュール式コンテナの使用は複数の荷物または複数のグ
ループの荷物のそれぞれについてではなく、比較的少数のモジュール式コンテナについて
積載順序および位置の決定を必要とするという長所を提供する。
【0111】
積載順序は、積み込み最適化アルゴリズムによって決定されてもよい。積み込み最適化
アルゴリズムは、上述のように積載順序を決定してもよい。積み込み最適化アルゴリズム
はさらに、貨物エリア内の位置の数、各位置の大きさ、各位置の向き、各位置への荷物ま
たはブロックエリアの写像、それらの組合せなどを含む、配送車内の貨物エリアをどのよ
うに分割するかを決定することができる。例えば、積み込み最適化アルゴリズムは、配送
車700の積み込み領域703が6つの等しい大きさで整形された位置A、B、C、D、
E、及びFに最適に分割されることを決定することができる。
【0112】
上記の例は一群の荷物または複数のモジュール式コンテナのそれぞれを積載する順序を
決定することによって積載順序を決定することを論じているが、積載順序を決定すること
は複数の荷物のそれぞれの荷物を配送車に積載する順序を決定することを含むことができ
ることを理解されたい。例えば、積載順序を決定することは、第1のブロックエリアに対
応するそれぞれの荷物がそのブロックエリアに関連付けられた配送車内の位置に装填され
るべき順序を決定することを含んでもよい。この決定は、上述したのと実質的に同じ方法
で実行することができる。
【0113】
積載順序またはそれに関連するデータは、ネットワークまたは外部システム内の他のシ
ステムに送信され、格納され、同じまたは異なるシステムによってさらに処理され、デバ
イス上に表示され、またはそれらの組合せであってもよい。例えば、配送注文はモバイル
デバイス107Aまたはモバイルデバイス119Aなどのデバイス上に表示され、作業員
は積載注文に従って配送車を積載することができる。他の例として、積み込みオーダデー
タは更なるプロセスのために、WMS 119、FOシステム113、SATシステム1
01、出荷および注文追跡システム111等に送信されてもよい。別の例として、積載順
序に関するデータは、積載順序に従って配送車を積載するように構成されたロボットシス
テムに送信されてもよい。
【0114】
本開示と一致して、積載順序データは、積載順序の視覚的表現を表示するためのデバイ
スのための命令を生成するためにさらに処理され得る。積載順序の視覚的表現は、作業員
またはロボットシステムが積載順序に従って配送車を積載することを可能にし得る任意の
視覚的表現を含み得る。例えば、視覚的表現は、積載順序のテキスト記述、積載順序に従
って配送車を積載するためのテキスト方向、配送車がどのように装填されるべきかを識別
するグラフまたはテーブル、視覚化された装填マップ、それらの組合せなどを含むことが
できる。視覚化された積載マップは、配送車のダイアグラムまたはマップと、配送車内の
複数の位置とを含むことができる。例えば、視覚化された積載マップは配送車の上面図を
含むことができ、積載順序に関連して決定されたそれぞれの位置の位置を含むことができ
る。例えば、視覚化された積載マップは、
図7Aの配送車700の図と実質的に同様に見
える。視覚化された積載マップは、配送車の図における荷物、荷物群、複数の荷物識別子
、モジュール式コンテナ、またはそれらの組合せを示す図をさらに含むことができる。ま
た、視覚化された積み込みマップは、3次元であってもよいことが企図される。すなわち
、
図7Aに描かれた上面図に限定されるのではなく、可視化された積載マップは複数の異
なった向きから、積載領域703、積載領域703を有する位置、及びその中に積載され
る荷物を表示することができる。視覚化された装填マップは、配送車に装填される複数の
荷物、荷物のグループ、またはモジュール式コンテナのそれぞれの位置を含むことができ
る。
【0115】
図8Aは積載順序の視覚的表現を含む例示的プリントアウトの図であり、視覚的表現は
、複数のモジュール式コンテナが配送車に積載される位置を示すテーブル801と、配送
車を積載するための文字方向803との両方を含む。明確にするために、テーブル801
に含まれるデータおよびテキスト方向803は、
図7Aおよび
図7Bに示される位置A~
L、
図6Aの配送データ601に含まれるようなモジュール式コンテナ1~9、および図
6Bに示されるような配送順序619A、619Bなどの先行例に対応する。上述し、表
801に示すように、配送順序619Aについて、モジュール式コンテナ2は位置Aに装
填され、モジュール式コンテナ3は位置Bに装填され、モジュール式コンテナ7は位置C
に装填され、モジュール式コンテナ4は位置Dに装填され、位置Eには何も装填されず、
モジュール式コンテナ8は位置Fに装填される。表801はこのことを報告し、テキスト
方向803は、決定された積載順序に従ってモジュール式コンテナを配送車に積載するた
めの一連のステップを記述する。
図8Aはテーブルとテキスト記述803の両方を示して
いるが、テーブル801またはテキスト記述803のいずれかだけで、積載順序をロボッ
トシステムまたは作業員に伝達することができる。
図8Aはプリントアウト800上の視
覚的表現を示すが、視覚的表現はデバイス上、仮想空間内、または任意の他のモダリティ
上に表示され得ることが理解される。
【0116】
図8Bは、積載順序の視覚的表現の例示的な表示を提供する。視覚的表現は、デバイス
810上に表示される。デバイス810は例えば、コンピュータ、PDA、モバイルデバ
イス、またはディスプレイを備えた他のデバイスとすることができる。例えば、デバイス
810は、デバイス107A、107B、107C、または別のデバイスのいずれかであ
ってもよい。デバイス810は、システム100および他のデバイス内のシステムとの間
でデータを送受信するように構成され得ることが企図される。例えば、デバイス810は
輸送システム107によって生成された命令を受信し、それに応答して視覚的表現を表示
することができる。別の例では、デバイス810が例えば、デバイス810上に表示され
る視覚表現に関する情報、デバイス810上の入力などを含むデータをWMS 119に
送信することができる。デバイス810のディスプレイはタッチスクリーン812として
表されるが、ディスプレイは当技術分野で知られている任意のディスプレイとすることが
できる。タッチスクリーン812は、3つの主要表示領域、グラフィック表示領域811
、タスクバー813、およびタスク表示領域819を有するものとして描かれている。タ
ッチスクリーン812の構成は、例示的なものにすぎず、積載順序の1つまたは複数の視
覚的表現を表示するように構成された任意の1つまたは複数の領域を有することができる
ことを理解されたい。例えば、タッチスクリーン812は、対話型3次元視覚化積み込み
マップを表示するように構成された単一の表示領域を有することができる。
【0117】
タスクバー813は、ディスプレイ領域811および819の各々に表示されるものを
制御するための主要な手段であってもよい。タスクバー813は、複数のタスク間をナビ
ゲートするための手段を含むことができる。例えば、タスクバー813は、ユーザが上下
のナビゲーション矢印817に触れると、保留中のタスクのリストをナビゲートするよう
に構成されたナビゲーション矢印817を含むことができる。タスク間をナビゲートする
ための手段は、ドロップダウンメニュー、スクロールバー、音声起動ナビゲータなどの、
当技術分野で知られている任意の他の手段を含むことができる。タスクバー813は、選
択されたタスクのアイデンティティを表示するように構成され得るタスク選択領域815
を含み得る。タスクバー813は、デバイス810のディスプレイ上のどこに配置されて
もよく、または完全に省略されてもよいことが理解される。例えば、タスクバー813は
、完全に省略されてもよく、デバイス810は上述のように、分類および積載順序を最適
化するためにシステムによって生成された命令を受信することに応答して、タスクを自動
的に表示するように構成されてもよい。グラフィック表示領域811およびタスク表示領
域819は、積載順序の任意の視覚的表現を表示するように構成され得る。例えば、グラ
フィック表示領域811は、配送車の概略図、配送車を搭載するためのテキスト指示、ま
たは本明細書で開示される任意の他の視覚的表現を表示することができる。タスク表示領
域819は、実質的に同様の情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、タスク
表示領域819がタスクの対話型表示を含むことができ、作業員またはロボットシステム
が決定された積載順序に従って配送車を積載することを確実にするように構成することが
できる。
【0118】
図8(b)に示す例では、タスク選択領域815に、選択されたタスク「配送車1の積
載」が表示されている。
図8Bに関連して上述したように、選択されたタスクは、本明細
書の他の例で生成され、
図6Bに示される情報に対応する。グラフィック表示領域811
は、
図7Aの配送車700に対応する、配送車1の概略図を表示することができる。回路
図は、配送車の荷物領域内の複数の位置を含む。タスク表示領域819内の表示は、タス
ク選択領域815内に表示されるタスク選択と同様に対応する。タスク領域819内のデ
ィスプレイは、決定された積載順序に従って配送車を積載するための複数のステップを含
む。これらのステップは、
図8Aおよびテキスト方向803に関連して上述したものに対
応する。ステップは、タスクの性能を監視する複数のインジケータ821、823、82
5を伴う。ブランクインジケータ823は、デフォルトインジケータであってもよく、タ
スクのステップがまだ完了していないことをシグナリングしてもよい。各ステップのイン
ジケータは、タスクの開始前にブランクインジケータ823であってもよいことが企図さ
れる。空白インジケータ823は、
図8Bに示される空のボックスのような中立位置を示
す記号、または中立表現を有する絵文字などであってもよい。完全なインジケータ821
は、タスクのステップが完了したことを知らせるインジケータであってもよい。完了イン
ジケータ821はブランクインジケータ823の修正バージョンであってもよいし、タス
クの完了を示すブランクインジケータ823のシンボルとは異なるシンボルであってもよ
い。例えば、完全インジケータ821は、
図8Bに示されるチェックマークされたボック
ス、または関連付けられたまたは達成された表現を有する絵文字などであり得る。作業員
は例えば、インジケータを押す又は選択することによって、作業の段階が完了すると、空
白のインジケータ823を完全なインジケータ823に変更することができると考えられ
る。インジケータは、ステップの完了時に自動的に変化するように構成されてもよいこと
も企図される。例えば、複数のセンサまたはカメラシステムはタスクを監視し、タスクが
完了したときにデバイス810に信号を送信するように構成されてもよく、次いで、デバ
イス810は、ブランクインジケータ823を完了インジケータ821に変更するように
構成されてもよい。エラーインジケータ825は、タスクのステップが間違って完了した
こと、または間違った順序で完了したことを知らせるインジケータであってもよい。エラ
ー・インジケータ825はブランクインジケータ823の修正バージョンであってもよい
し、タスクの誤った完了を示すブランクインジケータ823のシンボルとは異なるシンボ
ルであってもよい。例えば、エラーインジケータ825は、
図8Bに示される「X」印の
ボックス、または悲しい表現を有する絵文字などであり得る。エラーインジケータ825
は、作業員が決定された積載順序と順序が異なる順序でインジケータに触れるか、または
インジケータを選択した場合に表示され得ることが企図される。例えば、作業員がモジュ
ール式コンテナ7を位置Cに積載する前に、モジュール式コンテナ8を位置Fに積載する
場合、作業表示領域819は、誤差インジケータ825を表示するように構成されてもよ
い。また、センサまたはカメラシステムは配送車の積載を監視し、配送車が誤って積載さ
れた場合に、エラーインジケータ825を表示するための命令を自動的に生成してもよい
と考えられる。エラー・メッセージは、エラー・インジケータ825に関連して表示する
ことができると考えられる。例えば、エラーインジケータ825が表示されるとき、エラ
ーメッセージ827は、実質的に同時に表示されてもよい。エラーメッセージ827は、
エラーのテキスト記述など、エラーインジケータ825の理由の視覚的表現を含むことが
できる。エラーメッセージ827が表示されている間、タスク表示領域819はエラーが
解決されない限り、またはエラーが解決されるまで、さらなるアクションを禁止するよう
に構成され得ることが企図される。
図8Bに示される例は例示的なものにすぎず、デバイ
スは本発明と一致する任意の手段によって、積載順序の視覚的表現をディスプレイするよ
うに構成され得ることが理解される。
【0119】
本発明によれば、荷物の分類及び積み込みを最適化するためのデバイスは、決定された
配送ルートに関する情報を表示するための命令を生成するように構成されてもよい。命令
はデバイスに送信されてもよく、配送ルートの視覚的表現は、
図8Bに関連して説明され
たのと実質的に同じ方法で表示されてもよい。例えば、タスク選択領域815に表示され
得るタスクの1つは「ルート1上の配送荷物」であってもよく、グラフィック表示領域8
11およびタスク表示領域819内の表示は決定された配送ルートに関する情報を表示し
てもよい。例えば、図形表示エリア811は
図4の地理的エリア400に対応することが
できる配送ルートの地図を表示することができ、作業表示エリア819は、
図6Bの配送
順序619Aに対応するステップを含む、配送を達成するためのテキスト方向を表示する
ことができる。
【0120】
本発明によれば、荷物の分類および積み込みを最適化するためのデバイスは、決定され
た積載順序の視覚的表現のディスプレイからのインプットに応じて、本明細書に開示され
た方法およびプロセスを実行するように構成されてもよい。例えば、上述したように、視
覚化された積み込みマップがデバイスに表示され、作業員がシステムによって決定された
順序とは別の順序で荷物を配送すると決定した場合、作業員はルートに変更を加えること
ができ、システムは、変更に関するインプットを受け取ることができる。次に、デバイス
は例えば、変更された配送ルートと一致する新しい積載順序を決定し、変更と一致する新
しい視覚化された積み込みマップをディスプレイするための命令を生成するために、方法
300のステップを繰り返すことができる。同様の調整は、方法300の任意のステップ
で行うことができる。例えば、作業員はステップ303で決定されたブロックエリアを、
例えば、ブロックエリアの大きさ、寸法などを変更することによって、または第1のブロ
ックエリアを第2のブロックエリアと組み合わせることによって変更することができ、次
いで、システムは変更と一致する積載順序を決定するために、方法300の残りのステッ
プを実行することができ、以下同様である。
【0121】
本発明によれば、積載順序の視覚的表現は、複数の荷物の配送中に使用することができ
る。例えば、視覚化された積み込みマップを表示するための命令は配送作業員が視覚化さ
れた積み込みマップを見ることができるように、デバイスに配送されてもよい。作業員は
、デバイスのディスプレイ上の視覚化された装填マップを見て、配送される荷物または荷
物群の位置を見て、配送車内の荷物を手動で分類または走査する必要なく、荷物を容易に
見つけることができる。例えば、配送作業員は例えば、輸送デバイス107によって決定
されたルートを配送荷物するように促されてもよい。配送を実行している間、作業員は、
例えば作業表示領域819に本配送のステップの表示を含むデバイス810のようなデバ
イスを有することができる。作業員が第1のブロックエリアのような第1の配送領域に近
づくと、デバイスは例えば、グラフィックディスプレイ811上の視覚化された積み込み
マップにおいて、その配送領域に配送される荷物の位置を表示することができる。作業員
は、このインフォメーションを使用して、領域に配送される荷物を迅速かつ容易に突き止
めることができる。作業員は例えば、荷物が配置されたとき、および/またはそれらが配
送されたときに、それらに添付されたバーコードをスキャンすることによって、荷物が配
置または配送されたことを示すインプットをデバイス810に提供してもよい。次いで、
デバイス810は次の配送をディスプレイするようにアップデートすることができ、以下
同様である。これは、従来技術に勝る明確な利点を提供する。
【0122】
本開示はその特定の実施形態を参照して示され、説明されてきたが、本開示は修正なし
に、他の環境において実施され得ることが理解されるのであろう。前述の説明は、例示の
目的で提示されている。これは、網羅的ではなく、開示された正確な形態または実施形態
に限定されない。当業者には、開示された実施形態の明細書および実施を考慮することに
よって、修正および適合が明らかになるのであろう。加えて、開示された実施形態の態様
はメモリに格納されるものとして説明されているが、当業者はこれらの態様が例えばハー
ドディスクまたはCD ROM、あるいは他の形態のRAMまたはROM、USB媒体、DVD
、ブルーレイ、または他の光学ドライブ媒体などの二次記憶デバイスなどの他のタイプの
コンピュータ可読媒体に格納され得ることを理解するのであろう。
【0123】
記載された説明および開示された方法に基づくコンピュータプログラムは、熟練した開
発者の技術の範囲内である。様々なプログラムまたはプログラムモジュールを、当業者に
知られている技法のいずれかを使用して作成することができ、または既存のソフトウェア
に関連して設計することができる。例えば、プログラム・セクションまたはプログラムモ
ジュールは、.Net Framework、.Net Compact Framework (およびVisual Basic、C など
の関連言語)、Java、C++、Objective-C、HTML、HTML/AJAXの組み合わせ、XML、またはJa
vaアプレットを含むHTMLの中で、または手段によって設計され得る。
【0124】
さらに、例示的な実施形態が本明細書で説明されてきたが、本開示に基づいて当業者に
よって理解されるように、同等の要素、修正、省略、組み合わせ(例えば、様々な実施形
態にわたる態様の)、適応、および/または変更を有する任意のおよびすべての実施形態
の範囲。クレームの限定はクレームに使用されている文言に広く基づいて解釈されるもの
とし、本明細書に記載されている例に限定されるものではなく、又は出願手続中に解釈さ
れるものとする。実施例は、非排他的であると解釈されるべきである。さらに、開示され
た方法のステップは、ステップを並べ替えること、および/またはステップを挿入または
削除することを含む、任意の方法で修正されてもよい。したがって、本明細書および実施
例は単に例示的なものとみなされ、真の範囲および精神は以下の特許請求の範囲およびそ
れらの均等物の全範囲によって示されることが意図される。