(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022177202
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】レーザーレーダーと測位装置の校正方法、機器及び自律運転車両
(51)【国際特許分類】
G06T 7/38 20170101AFI20221122BHJP
G06T 7/70 20170101ALI20221122BHJP
G05D 1/02 20200101ALN20221122BHJP
【FI】
G06T7/38
G06T7/70 Z
G05D1/02 H
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022149887
(22)【出願日】2022-09-21
(31)【優先権主張番号】202111109237.X
(32)【優先日】2021-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】321009845
【氏名又は名称】アポロ インテリジェント ドライビング テクノロジー(ペキン)カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】シー, キンキン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ヤンフー
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ジアリ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】人工知能技術の分野に関し、特に自律運転、インテリジェント交通、モノのインターネットなどの技術の分野に関するレーザーレーダーと測位装置の校正方法、機器及び自律運転車両を提供する。
【解決手段】方法は、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得する。レーザーレーダーと測位装置とが同じ走行装置上に位置する。方法はさらに、ポイントクラウドデータ系列と姿勢データ系列に基づいて、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を決定し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報に基づいて、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを決定する。これにより、測位装置とレーザーレーダーとの座標変換関係及び時間偏差を決定することができ、校正精度と校正効率を向上させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得するステップであって、前記レーザーレーダーと前記測位装置とが同じ走行装置に位置するステップと、
前記ポイントクラウドデータ系列と前記姿勢データ系列に基づいて、前記レーザーレーダーの第1の軌跡情報と前記測位装置の第2の軌跡情報を決定するステップと、
前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報に基づいて、前記レーザーレーダーと前記測位装置との間の校正オフセットを決定するステップであって、前記校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たすステップと、
を含む、レーザーレーダーと測位装置の校正方法。
【請求項2】
前記レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得するステップが、
前記測位装置の姿勢データ系列を取得するステップと、
前記走行装置の走行状態に基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点が満たすべき設定条件を決定するステップと、
前記設定条件を満たす少なくとも1つのポイントクラウド収集時点の前記レーザーレーダーのポイントクラウドデータに基づいて、前記ポイントクラウドデータ系列を生成するステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記設定条件が、隣接するポイントクラウド収集時点間の時間差分値が前記走行状態に対応する差分値閾値を満たすこと、または、隣接するポイントクラウド収集時点に前記レーザーレーダーの変位が前記走行状態に対応する変位閾値を満たすことである請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ポイントクラウドデータ系列と前記姿勢データ系列に基づいて、前記レーザーレーダーの第1の軌跡情報と前記測位装置の第2の軌跡情報を決定するステップが、
前記ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点の前記レーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定するステップと、
隣接するポイントクラウド収集時点における前記レーザーレーダーのオフセット姿勢データ及び前記レーザーレーダーの初期姿勢データに基づいて、前記第1の軌跡情報を生成するステップと、
前記姿勢データ系列における各姿勢収集時点の姿勢データに対してフィッティング処理を行い、前記姿勢収集時点と前記姿勢データとのマッピング関係を決定するステップと、
前記マッピング関係及び時間軸における連続する時点に基づいて、前記第2の軌跡情報を生成するステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点の前記レーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定するステップが、
前記ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点に基づいて、前記第2の軌跡情報を照会し、前記隣接するポイントクラウド収集時点間の前記測位装置のオフセット姿勢データを決定するステップと、
前記隣接するポイントクラウド収集時点間の前記測位装置のオフセット姿勢データ及び、前記測位装置と前記レーザーレーダーと間の初期オフセットに基づいて、前記隣接するポイントクラウド収集時点間の前記レーザーレーダーの初期オフセット姿勢データを決定するステップと、
前記隣接するポイントクラウド収集時点間の前記レーザーレーダーの初期オフセット姿勢データ及び、前記隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、前記隣接するポイントクラウド収集時点間の前記レーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定するステップと、
を含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記校正オフセットが、校正空間オフセットを含み、
前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報に基づいて、前記レーザーレーダーと前記測位装置との間の校正オフセットを決定するステップが、
空間オフセットを変数とし、前記レーザーレーダーと前記測位装置との間の初期空間オフセットを前記空間オフセットの初期値とし、前記空間オフセットを調整し、前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報との少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係を決定するステップと、
前記少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係における前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報とのマッチ度を決定するステップと、
対応するマッチ度が前記予め設定されたマッチ度条件を満たす軌跡情報の対応関係における前記空間オフセットの値に基づいて、前記校正空間オフセットを決定するステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記校正オフセットが、校正空間オフセットと校正時間オフセットを含み、
前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報に基づいて、前記レーザーレーダーと前記測位装置との間の校正オフセットを決定するステップが、
前記空間オフセットと時間オフセットを変数とし、前記レーザーレーダーと前記測位装置との間の初期空間オフセットを前記空間オフセットの初期値とし、前記空間オフセットと前記時間オフセットを調整し、前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報との少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係を決定するステップと、
前記少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係における前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報とのマッチ度を決定するステップと、
対応するマッチ度が前記予め設定されたマッチ度条件を満たす軌跡情報の対応関係における前記空間オフセットの値と前記時間オフセットの値に基づいて、前記校正空間オフセットと前記校正時間オフセットを決定するステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記予め設定されたマッチ度条件が、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係における前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報とのマッチ度の最大値である請求項1に記載の方法。
【請求項9】
レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得する取得モジュールであって、前記レーザーレーダーと前記測位装置とが同じ走行装置に位置する取得モジュールと、
前記ポイントクラウドデータ系列と前記姿勢データ系列に基づいて、前記レーザーレーダーの第1の軌跡情報と前記測位装置の第2の軌跡情報を決定する第1の決定モジュールと、
前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報に基づいて、前記レーザーレーダーと前記測位装置との間の校正オフセットを決定する第2の決定モジュールであって、前記校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす第2の決定モジュールと、
を備える、レーザーレーダーと測位装置の校正装置。
【請求項10】
前記取得モジュールが、
前記測位装置の姿勢データ系列を取得し、
前記走行装置の走行状態に基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点が満たすべき設定条件を決定し、
前記設定条件を満たす少なくとも1つのポイントクラウド収集時点の前記レーザーレーダーのポイントクラウドデータに基づいて、前記ポイントクラウドデータ系列を生成する請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記設定条件が、隣接するポイントクラウド収集時点間の時間差分値が前記走行状態に対応する差分値閾値を満たすこと、または、隣接するポイントクラウド収集時点に前記レーザーレーダーの変位が前記走行状態に対応する変位閾値を満たすことである請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の決定モジュールが、
前記ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点の前記レーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定し、
隣接するポイントクラウド収集時点における前記レーザーレーダーのオフセット姿勢データ及び前記レーザーレーダーの初期姿勢データに基づいて、前記第1の軌跡情報を生成し、
前記姿勢データ系列における各姿勢収集時点の姿勢データに対してフィッティング処理を行い、前記姿勢収集時点と前記姿勢データとのマッピング関係を決定し、
前記マッピング関係及び時間軸における連続する時点に基づいて、前記第2の軌跡情報を生成する請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の決定モジュールが、
前記ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点に基づいて、前記第2の軌跡情報を照会し、前記隣接するポイントクラウド収集時点間の前記測位装置のオフセット姿勢データを決定し、
前記隣接するポイントクラウド収集時点間の前記測位装置のオフセット姿勢データ及び、前記測位装置と前記レーザーレーダーとの間の初期オフセットに基づいて、前記隣接するポイントクラウド収集時点間の前記レーザーレーダーの初期オフセット姿勢データを決定し、
前記隣接するポイントクラウド収集時点間の前記レーザーレーダーの初期オフセット姿勢データ及び、前記隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、前記隣接するポイントクラウド収集時点間の前記レーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定する請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記校正オフセットが、校正空間オフセットを含み、
前記第2の決定モジュールが、空間オフセットを変数とし、前記レーザーレーダーと前記測位装置との間の初期空間オフセットを前記空間オフセットの初期値とし、前記空間オフセットを調整し、前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報との少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係を決定し、
前記少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係における前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報とのマッチ度を決定し、
対応するマッチ度が前記予め設定されたマッチ度条件を満たす軌跡情報の対応関係における前記空間オフセットの値に基づいて、前記校正空間オフセットを決定する請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記校正オフセットが、校正空間オフセットと校正時間オフセットを含み、
前記第2の決定モジュールが、前記空間オフセットと時間オフセットを変数とし、前記レーザーレーダーと前記測位装置との間の初期空間オフセットを前記空間オフセットの初期値とし、前記空間オフセットと前記時間オフセットを調整し、前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報との少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係を決定し、
前記少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係における前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報とのマッチ度を決定し、
対応するマッチ度が前記予め設定されたマッチ度条件を満たす軌跡情報の対応関係における前記空間オフセットの値と前記時間オフセットの値に基づいて、前記校正空間オフセットと前記校正時間オフセットを決定する請求項9に記載の装置。
【請求項16】
前記予め設定されたマッチ度条件が、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係における前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報とのマッチ度の最大値である請求項9または14または15に記載の装置。
【請求項17】
少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリと、
を備え、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサが、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実行可能である電子機器。
【請求項18】
コンピュータ命令が記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令が、コンピュータに請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実行させる非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項19】
プロセッサによって実行される場合、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラム。
【請求項20】
請求項17に記載の電子機器を備える自律運転車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は人工知能技術の分野に関し、特に自律運転、インテリジェント交通、モノのインターネットなどの技術の分野に関し、特にレーザーレーダーと測位装置の校正方法、機器及び自律運転車両に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、自動運転の中で、複数種類のセンサが連携して動作して車体の感知と位置決めを完成する必要があり、その前提は、複数のセンサ間の座標の変換関係が知られていることである。しかしながら、座標変換関係を取得するには、複数種類のセンサを校正し、複数種類のセンサ間の時空偏差を決定する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、レーザーレーダーと測位装置の校正方法、機器及び自律運転車両を提供する。
【0004】
本開示の一様態によれば、レーザーレーダーと測位装置の校正方法を提供し、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得するステップであって、前記レーザーレーダーと前記測位装置とが同じ走行装置に位置するステップと、前記ポイントクラウドデータ系列と前記姿勢データ系列に基づいて、前記レーザーレーダーの第1の軌跡情報と前記測位装置の第2の軌跡情報を決定するステップと、前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報に基づいて、前記レーザーレーダーと前記測位装置との間の校正オフセットを決定するステップであって、前記校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たすステップと、を含む。
【0005】
本開示の別の態様によれば、レーザーレーダーと測位装置の校正装置を提供し、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得する取得モジュールであって、前記レーザーレーダーと前記測位装置とが同じ走行装置に位置する取得モジュールと、前記ポイントクラウドデータ系列と前記姿勢データ系列に基づいて、前記レーザーレーダーの第1の軌跡情報と前記測位装置の第2の軌跡情報を決定する第1の決定モジュールと、前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報に基づいて、前記レーザーレーダーと前記測位装置との間の校正オフセットを決定する第2の決定モジュールであって、前記校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、前記第1の軌跡情報と前記第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす第2の決定モジュールと、を備える。
【0006】
本開示の別の態様によれば、電子機器を提供し、少なくとも1つのプロセッサと、該少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリと、を備え、前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが本開示の上記の一態様によって提供されたレーザーレーダーと測位装置の校正方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される。
【0007】
本開示の別の態様によれば、コンピュータ命令が記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ命令は、前記コンピュータに本開示の上記の一態様によって提供されたレーザーレーダーと測位装置の校正方法を実行させる。
【0008】
本開示の別の態様によれば、コンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータプログラムはプロセッサによって実行される場合、本開示の上記の一態様によって提供されたレーザーレーダーと測位装置の校正方法を実現する。
【0009】
本開示の別の態様によれば、本開示の上記の別の態様によって提供された電子機器を備える自律運転車両を提供する。
【0010】
なお、この部分に記載の内容は、本開示の実施例の肝心または重要な特徴を特定することを意図しておらず、本開示の範囲を限定することも意図していないことを理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明を通して容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面は、本技術案をよりよく理解するために使用され、本出願を限定するものではない。
【
図6】本開示の実施例に係るレーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットの概略図である。
【
図8】本開示の実施例を実施するための例示的な電子機器800の概略図ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面と併せて本開示の例示的な実施例を説明し、理解を容易にするためにその中には本開示の実施例の様々な詳細事項が含まれており、それらは単なる例示的なものと見なされるべきである。したがって、当業者は、本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、ここで説明される実施例に対して様々な変更と修正を行うことができることを認識されたい。同様に、明確及び簡潔にするために、以下の説明では、周知の機能及び構造の説明を省略する。
【0013】
現在、自動運転の中で、複数種類のセンサが連携して動作して成車体の感知と位置決めを完成する必要があり、その前提は、複数のセンサ間の座標の変換関係が知られていることである。しかしながら、座標変換関係を取得するには、複数種類のセンサを校正し、複数種類のセンサ間の時空偏差を決定する必要がある。
【0014】
従来技術では、主に収集されたレーザーレーダーデータ時点に基づいて、測位装置によって提供された姿勢に対して線形補間を行い、時点の測位装置の空間取付外部パラメータを決定する。しかしながら、上記の技術案では、線形補間精度が低く、かつ空間偏差しか得られず、時間偏差が得られにくく、校正精度が低く、補正効率が低い。
【0015】
上記の課題に対して、本開示は、レーザーレーダーと測位装置の校正方法、機器及び自律運転車両を提供する。
【0016】
図1は、本開示の第1の実施例に係る概略図である。なお、本開示の実施例のレーザーレーダーと測位装置の校正方法は、レーザーレーダーと測位装置の校正装置に適用されることができ、電子機器がレーザーレーダーと測位装置の校正機能を実行できるように、当該装置は電子機器に構成されることができる。当該電子機器は、パーソナルコンピューター(Personal Computer、PCと省略する)、モバイル端末、サーバなどであってもよく、モバイル端末は、例えば、車載機器、携帯電話機、タブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント、ウェアラブルデバイスなどの各種のオペレーティングシステム、タッチスクリーン及び/又はディスプレイを備えるハードウェアデバイスであってもよい。
【0017】
図1に示すように、当該レーザーレーダーと測位装置の校正方法は以下のステップ101~103を含むことができる。
【0018】
ステップ101、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得し、レーザーレーダーと測位装置とが同じ走行装置上に位置する。
【0019】
本出願の実施例では、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列とは、複数のポイントクラウド収集時点にレーザーレーダーが周囲のオブジェクトにレーザー信号を送信し、フィードバックされた信号に基づいて生成されたポイントクラウドデータを指し、ポイントクラウドデータは、レーザーレーダーがワールド座標系において、レーザーレーダー周囲の各オブジェクトとレーザーレーダーとの位置関係及び強度情報を特徴付けることができる。例えば、X、Y、Z座標情報と階調値情報である。測位装置の姿勢データ系列とは、測位装置が異なる収集時点に収集した自身の姿勢データを指す。姿勢は、座標位置および/または姿勢を含むことができ、測位装置とは、位置決め、位置測定、姿勢測定を実現できるセンサを指し、例えば、測位装置は、慣性計測ユニット(Inertial Measurement Unit、IMUと省略する)であってもよい。レーザーレーダーと測位装置とは同じ走行装置上に位置し、例えば、レーザーレーダーと測位装置は、同じ走行している車両に位置する車載レーザーレーダーと車載測位装置であってもよい。
【0020】
ステップ102、ポイントクラウドデータ系列と姿勢データ系列に基づいて、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を決定する。
【0021】
本出願の実施例では、ポイントクラウドデータ系列におけるポイントクラウドデータに基づいて、複数のポイントクラウド収集時点にレーザーレーダーの姿勢データを決定することができ、複数のポイントクラウド収集時点にレーザーレーダーの姿勢データに基づいて、第1の軌跡情報を決定する共に、姿勢データ系列における測位装置の複数の姿勢データを、カーブフィッティングして、測位装置の第2の軌跡情報を得る。なお、第1の軌跡情報は、複数のポイントクラウド収集時点のレーザーレーダー、及び複数のポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーの姿勢データを含み、離散軌跡情報であってもよい。
【0022】
ステップ103、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報に基づいて、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを決定し、校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす。
【0023】
本出願の実施例では、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報に基づいて、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度を決定することができ、当該マッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす場合、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを決定する。なお、校正オフセットは校正空間オフセット、例えば、レーザーレーダーの姿勢と測位装置の姿勢との座標変換関係であってもよく、または、校正オフセットは校正空間オフセットと校正時間オフセットであってもよい。予め設定されたマッチ度条件は、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係における第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度の最大値であってもよい。
【0024】
なお、決定されたレーザーレーダーの姿勢と測位装置の姿勢との座標変換関係に基づいて、空間オフセットと時間オフセットを校正し、レーザーレーダーポイントクラウドデータと測位装置から出力されたデータと併せて、データ融合を行い、融合されたデータに基づいて、予め設定された運転ポリシーと併せて、自律運転車両の走行を制御することができる。
【0025】
以上のようにして、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得し、レーザーレーダーと測位装置とが同じ走行装置上に位置し、ポイントクラウドデータ系列と姿勢データ系列に基づいて、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を決定し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報に基づいて、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを決定し、校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす。これにより、測位装置とレーザーレーダーとの座標変換関係及び時間偏差を決定することができ、校正精度と効率を向上させる。
【0026】
レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を正確に取得するために、
図2に示すように、
図2は本開示の第2の実施例に係る概略図であり、本開示の実施例では、異なる時点の測位装置の姿勢データを取得し、設定条件を満たす少なくとも1つのポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのポイントクラウドデータに基づいて、ポイントクラウドデータ系列を生成することができる。
図2に示す実施例は、以下のステップ201~205を含むことができる。
【0027】
ステップ201、測位装置の姿勢データ系列を取得する。
【0028】
本開示の実施例では、測位装置は、異なる収集時点に自身の姿勢データを収集し、異なる収集時点に収集された自身の姿勢データに基づいて姿勢データ系列を生成することができる。
【0029】
ステップ202、走行装置の走行状態に基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点が満たすべき設定条件を決定する。
【0030】
なお、レーザーレーダーが各収集時点に収集したポイントクラウドデータのデータ量が多い、走行装置の静止状態において、レーザーレーダーが周辺環境のポイントクラウドデータを頻繁に収集すると、データが冗長になり、そのため、データ冗長を減らすために、本開示の実施例では、走行装置の走行状態に基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点が満たすべき設定条件を決定することができ、設定条件は、隣接するポイントクラウド収集時点間の時間差分値が走行状態に対応する差分値閾値を満たすこと、または、隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーの変位が走行状態に対応する変位閾値を満たすことを含むことができる。
【0031】
例えば、走行装置は車両であり、車両が静止状態である場合、レーザーレーダーがポイントクラウドデータを収集する周波数を大きくすることができ、または、車両が一定の距離を走行する前と一定の距離を走行した後にそれぞれ対応する時点を、レーザーレーダーの隣接するポイントクラウド収集時点とすることができる。
【0032】
ステップ203、設定条件を満たす少なくとも1つのポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのポイントクラウドデータに基づいて、ポイントクラウドデータ系列を生成する。
【0033】
さらに、設定条件を満たす場合、レーザーレーダーが少なくとも1つのポイントクラウド収集時点に収集したポイントクラウドデータでポイントクラウドデータ系列を生成することができる。
【0034】
ステップ204、ポイントクラウドデータ系列と姿勢データ系列に基づいて、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を決定する。
【0035】
ステップ205、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報に基づいて、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを決定し、校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす。
【0036】
本開示の実施例では、ステップ204~205はそれぞれ、本開示の各実施例の任意の一形態で実現することができ、本開示の実施例はこれに対して限定しせず、これ以上も説明しない。
【0037】
以上のようにして、測位装置の姿勢データ系列を取得し走行装置の走行状態に基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点が満たすべき設定条件を決定し、設定条件を満たす少なくとも1つのポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのポイントクラウドデータに基づいて、ポイントクラウドデータ系列を生成する。これにより、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を正確に取得することができ、データ冗長を減少させた。
【0038】
レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を正確に決定するために、
図3に示すように、
図3は、本開示の第3の実施例に係る概略図である。本開示の実施例では、レーダーの初期姿勢データと、隣接するポイントクラウド収集時点のオフセット姿勢データに基づいて、レーザーレーダーの軌跡情報を決定することができ、同時に、測位装置の姿勢収集時点と姿勢データとのマッピング関係、及び時間軸における連続する時点に基づいて、第2の軌跡情報を生成し、
図3に示すように、
図3に示す実施例は以下のステップ301~306を含むことができる。
【0039】
ステップ301、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得し、レーザーレーダーと測位装置とが同じ走行装置上に位置する。
【0040】
ステップ302、ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定する。
【0041】
なお、ポイントクラウドデータ系列における任意の隣接する各ポイントクラウドデータに対して、ポイントクラウドデータにおける同じオブジェクトの姿勢が変わらないため、ポイントクラウドデータにおけるオブジェクトの姿勢とレーザーレーダーの姿勢との関係に基づいて、各フレームのデータにおけるレーザーレーダーの姿勢データを決定することができる。さらに、ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定する。
【0042】
隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのオフセット姿勢データをより確実に取得するために、選択的に、ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点に基づいて、第2の軌跡情報を照会し、隣接するポイントクラウド収集時点間の測位装置のオフセット姿勢データを決定し、隣接するポイントクラウド収集時点間の測位装置のオフセット姿勢データ、及び測位装置とレーザーレーダーとの間の初期オフセットに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点間のレーザーレーダーの初期オフセット姿勢データを決定し、隣接するポイントクラウド収集時点間のレーザーレーダーの初期オフセット姿勢データ、及び隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点間のレーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定する。
【0043】
つまり、測位装置の姿勢収集時点と姿勢データとのマッピング関係、及び時間軸における連続する時点に基づいて、第2の軌跡情報を生成することができる。さらに、ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点に基づいて、それに対応して第2の軌跡情報から隣接するポイントクラウド収集時点の測位装置の姿勢データを照会し、隣接するポイントクラウド収集時点の測位装置の姿勢データを比較して、隣接するポイントクラウド収集時点間の測位装置のオフセット姿勢データを決定することができ、さらに、隣接するポイントクラウド収集時点間の測位装置のオフセット姿勢データ、及び測位装置とレーザーレーダーとの間の初期オフセットに基づいて(測位装置とレーザーレーダーとの間の初期取付位置及び姿勢のオフセット)、隣接するポイントクラウド収集時点間のレーザーレーダーの初期オフセット姿勢データを決定することができ、最後に、隣接するポイントクラウド収集時点間のレーザーレーダーの初期オフセット姿勢データを初期値とし、隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、反復最近接ポイント(Iterative Closest Point、ICPと省略する)アルコリズムを使用して、隣接するポイントクラウド収集時点間のレーザーレーダーの初期オフセット姿勢データを調整して、隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータにおける同じオブジェクトの姿勢を重ね合わせ、さらに、対応する調整された初期オフセット姿勢データを隣接するポイントクラウド収集時点間のレーザーレーダーのオフセット姿勢データとする。これにより、隣接するポイントクラウド収集時点間のレーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定することができる。
【0044】
ステップ303、隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのオフセット姿勢データ及びレーザーレーダーの初期姿勢データに基づいて、第1の軌跡情報を生成する。
【0045】
さらに、隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのオフセット姿勢データをレーザーレーダーの初期姿勢データと組み合わせて、各収集時点のレーザーレーダーの姿勢情報を決定することができ、次に、各収集時点のレーザーレーダーの姿勢情報を、レーザーレーダーの第1の軌跡情報とする。
【0046】
ステップ304、姿勢データ系列における各姿勢収集時点の姿勢データに対してフィッティング処理を行い、姿勢収集時点と姿勢データとのマッピング関係を決定する。
【0047】
本開示の実施例では、姿勢データ系列における各姿勢収集時点の姿勢データに対して6次Bスプラインフィットを行うことができ、スプライン関数を生成し、当該スプライン関数は、姿勢収集時点と姿勢データとのマッピング関係を特徴付けることができる。
【0048】
ステップ305、マッピング関係及び時間軸における連続する時点に基づいて、第2の軌跡情報を生成する。
【0049】
さらに、マッピング関係(スプライン関数)を時間軸における時間が連続する形で表現し、第2の軌跡情報を生成する。
【0050】
ステップ306、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報に基づいて、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを決定し、校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす。
【0051】
本開示の実施例では、ステップ301、306はそれぞれ、本開示の各実施例の任意の一形態で実現することができ、本開示の実施例はこれに対して限定せず、これ以上も説明しない。
【0052】
以上のようにして、ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定する。隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのオフセット姿勢データ及びレーザーレーダーの初期姿勢データに基づいて、第1の軌跡情報を生成する。姿勢データ系列における各姿勢収集時点の姿勢データに対してフィッティング処理を行い、姿勢収集時点と姿勢データとのマッピング関係を決定する。マッピング関係及び時間軸における連続する時点に基づいて、第2の軌跡情報を生成する。これにより、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を正確に決定することができる。
【0053】
レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを正確に決定するために、
図4に示すように、
図4は本開示の第4の実施例に係る概略図である。一例として、校正オフセットが校正空間オフセットである場合、空間オフセットを変数とし、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを空間オフセットの初期値とし、当該空間オフセットを調整し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との間が、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係になるようにして、当該対応関係における空間オフセットの値を、校正空間オフセットとすることができ、
図4に示す実施例は以下のステップ401~405を含むことができる。
【0054】
ステップ401、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得し、レーザーレーダーと測位装置とが同じ走行装置上に位置する。
【0055】
ステップ402、ポイントクラウドデータ系列と姿勢データ系列に基づいて、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を決定する。
【0056】
ステップ403、空間オフセットを変数とし、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを空間オフセットの初期値とし、空間オフセットを調整し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係を決定する。
【0057】
本開示の実施例では、レーザーレーダーと測位装置の初期取付位置に基づいて、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを決定することができ、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを空間オフセットの初期値とし、空間オフセットを調整し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との間が、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係になるようにする。例えば、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との間の軌跡を揃える。
【0058】
ステップ404、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係において第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度を決定する。
【0059】
本開示の実施例では、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との間に少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係が存在する場合、マッチングアルゴリズムに基づいて第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度を決定する。
【0060】
ステップ405、対応するマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす軌跡情報の対応関係における空間オフセットの値に基づいて、校正空間オフセットを決定する。
【0061】
選択的に、予め設定されたマッチ度条件が、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係における第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度の最大値であり、つまり、校正空間オフセットを正確に決定するために、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との間の軌跡が揃えられた場合、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度が最大値になり、この時の空間変数を校正空間オフセットとすることができる。
【0062】
本開示の実施例では、ステップ401~402はそれぞれ、本開示の各実施例の任意の一形態で実現することができ、本開示の実施例はこれに対して限定せず、これ以上も説明しない。
【0063】
以上のようにして、空間オフセットを変数とし、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを空間オフセットの初期値とし、空間オフセットを調整し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係を決定する。少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係において第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度を決定する。対応するマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす軌跡情報の対応関係における空間オフセットの値に基づいて、校正空間オフセットを決定する。これにより、レーザーレーダーと測位装置との間の校正空間オフセットを正確に決定することができる。
【0064】
レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを正確に決定するために、
図5に示すように、
図5は本開示の第5の実施例に係る概略図である。別の例として、空間オフセットと時間オフセットを校正し、空間オフセットと時間オフセットを変数とし、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを空間オフセットの初期値とし、空間オフセットと時間オフセットを調整し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との間が、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係になるようにして、当該対応関係における空間オフセットと時間オフセットの値を、校正空間オフセットと校正時間オフセットとして、
図5に示す実施例は以下のステップ501~505を含むことができる。
【0065】
ステップ501、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得し、レーザーレーダーと測位装置とが同じ走行装置上に位置する。
【0066】
ステップ502、ポイントクラウドデータ系列と姿勢データ系列に基づいて、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を決定する。
【0067】
ステップ503、空間オフセットと時間オフセットを変数とし、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを空間オフセットの初期値とし、空間オフセットと時間オフセットを調整し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係を決定する。
【0068】
本開示の実施例では、レーザーレーダーと測位装置の初期取付位置に基づいて、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを決定することができ、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを空間オフセットの初期値とし、空間オフセットを調整し、同時に、レーザーレーダーの初めてのポイントクラウド収集時点と測位装置の初めての姿勢収集時点に基づいてレーザーレーダーと測位装置との初期時間オフセットを決定することができ、レーザーレーダーと測位装置との初期時間オフセットを時間オフセットの初期値とし、時間オフセットを調整し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との間が、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係になるようにする。例えば、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との軌跡を揃えるようにする。
【0069】
ステップ504、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係において第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度を決定する。
【0070】
本開示の実施例では、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との間に少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係が存在する場合、マッチングアルゴリズムに基づいて第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度を決定する。
【0071】
ステップ505、対応するマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす軌跡情報の対応関係における空間オフセットの値と時間オフセットの値に基づいて、校正空間オフセットと校正時間オフセットを決定する。
【0072】
選択的に、予め設定されたマッチ度条件が、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係における第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度の最大値であり、つまり、校正決定空間オフセットと校正時間オフセットを正確に決定するために、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との間の軌跡が揃えられた場合、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度が最大値になり、この時の空間変数を校正空間オフセットとして、時間変数を校正時間オフセットとすることができる。
【0073】
本開示の実施例では、ステップ501~502はそれぞれ、本開示の各実施例の任意の一形態で実現することができ、本開示の実施例はこれに対して限定しない。
【0074】
以上のようにして、空間オフセットと時間オフセットを変数とし、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを空間オフセットの初期値とし、空間オフセットと時間オフセットを調整し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係を決定する。少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係において第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度を決定する。対応するマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす軌跡情報の対応関係における空間オフセットの値と時間オフセットの値に基づいて、校正空間オフセットと校正時間オフセットを決定するこれにより、レーザーレーダーと測位装置との間の校正空間オフセットと校正時間オフセットを正確に決定することができる。
【0075】
アプリケーションシナリオとして、車両の自律運転のシナリオにおいて、車両はレーザーレーダーのポイントクラウドデータ及び測位装置が収集したデータに基づいて、互いに組み合わせ、車体の感知と位置決めを完成し、これにより、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを正確に決定し、車体の感知と位置決めをよりよく完成させ、車両の自律運転経路をより正確にすることができる。
【0076】
上記の実施例をより良く説明するために、例を挙げて説明する。
【0077】
例えば、
図6に示すように、ポイントクラウドデータ系列と姿勢データ系列に基づいて、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を決定することができ、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との間の軌跡が揃えられた場合、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度は最大値になり、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットは決定される。
【0078】
本開示の実施例のレーザーレーダーと測位装置の校正方法は、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得し、前記レーザーレーダーと前記測位装置とが同じ走行装置に位置する。ポイントクラウドデータ系列と姿勢データ系列に基づいて、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を決定する。第1の軌跡情報と第2の軌跡情報に基づいて、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを決定し、校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす。これにより、測位装置とレーザーレーダーとの座標変換関係及び時間偏差を決定することができ、校正精度と効率を向上させる。同時に、校正条件が設定されていない場合、周辺環境に依存してレーザーレーダーと測位装置との外部パラメータ校正を完成することができ、コストを削減する。
【0079】
上記の実施例を実現するために、本開示は、さらにレーザーレーダーと測位装置の校正装置を提案する。
【0080】
図7に示すように、
図7は本開示の第6の実施例に係る概略図である。当該レーザーレーダーと測位装置の校正装置700は、取得モジュール710、第1の決定モジュール720及び第2の決定モジュール730を備える。
【0081】
取得モジュール710は、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得し、レーザーレーダーと測位装置とが同じ走行装置上に位置する。第1の決定モジュール720は、ポイントクラウドデータ系列と姿勢データ系列に基づいて、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を決定する。第2の決定モジュール730は、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報に基づいて、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを決定し、校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす。
【0082】
本開示の実施例の1つの可能な実現形態として、取得モジュール710は、測位装置の姿勢データ系列を取得し、走行装置の走行状態に基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点が満たすべき設定条件を決定し、設定条件を満たす少なくとも1つのポイントクラウド収集時点の前記レーザーレーダーのポイントクラウドデータに基づいて、ポイントクラウドデータ系列を生成する。
【0083】
本開示の実施例の1つの可能な実現形態として、設定条件は、隣接するポイントクラウド収集時点間の時間差分値が走行状態に対応する差分値閾値を満たすこと、または、隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーの変位が走行状態に対応する変位閾値を満たすことである。
【0084】
本開示の実施例の1つの可能な実現形態として、第1の決定モジュール720は、ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定し、隣接するポイントクラウド収集時点のレーザーレーダーのオフセット姿勢データ及びレーザーレーダーの初期姿勢データに基づいて、第1の軌跡情報を生成し、姿勢データ系列における各姿勢収集時点の姿勢データに対してフィッティング処理を行い、姿勢収集時点と姿勢データとのマッピング関係を決定し、マッピング関係及び時間軸における連続する時点に基づいて、第2の軌跡情報を生成する。
【0085】
本開示の実施例の1つの可能な実現形態として、第1の決定モジュール720は、さらに、ポイントクラウドデータ系列における隣接するポイントクラウド収集時点に基づいて、第2の軌跡情報を照会し、隣接するポイントクラウド収集時点間の測位装置のオフセット姿勢データを決定し、隣接するポイントクラウド収集時点間の測位装置のオフセット姿勢データ、及び測位装置とレーザーレーダーと間の初期オフセットに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点間のレーザーレーダーの初期オフセット姿勢データを決定し、隣接するポイントクラウド収集時点間の前記レーザーレーダーの初期オフセット姿勢データ及び、隣接するポイントクラウド収集時点のポイントクラウドデータに基づいて、隣接するポイントクラウド収集時点間のレーザーレーダーのオフセット姿勢データを決定する。
【0086】
本開示の実施例の1つの可能な実現形態として、校正オフセットは、校正空間オフセットを含み、第2の決定モジュール730は、空間オフセットを変数とし、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを空間オフセットの初期値とし、空間オフセットを調整し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係を決定し、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係において第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度を決定し、対応するマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす軌跡情報の対応関係における空間オフセットの値に基づいて、校正空間オフセットを決定する。
【0087】
本開示の実施例の1つの可能な実現形態として、校正オフセットは、校正空間オフセットと校正時間オフセットを含み、第2の決定モジュール730は、空間オフセットと時間オフセットを変数とし、レーザーレーダーと測位装置との間の初期空間オフセットを前記空間オフセットの初期値とし、空間オフセットと時間オフセットを調整し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報との少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係を決定し、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係において第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度を決定し、対応するマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす軌跡情報の対応関係における空間オフセットの値と時間オフセットの値に基づいて、校正空間オフセットと校正時間オフセットを決定する。
【0088】
本開示の実施例の1つの可能な実現形態として、予め設定されたマッチ度条件は、少なくとも1種類の軌跡情報の対応関係における第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度の最大値である。
【0089】
本開示の実施例のレーザーレーダーと測位装置の校正装置は、レーザーレーダーのポイントクラウドデータ系列及び測位装置の姿勢データ系列を取得し、前記レーザーレーダーと前記測位装置とが同じ走行装置に位置し、ポイントクラウドデータ系列と姿勢データ系列に基づいて、レーザーレーダーの第1の軌跡情報と測位装置の第2の軌跡情報を決定し、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報に基づいて、レーザーレーダーと測位装置との間の校正オフセットを決定し、校正オフセットに基づいて決定された軌跡情報の対応関係では、第1の軌跡情報と第2の軌跡情報とのマッチ度が予め設定されたマッチ度条件を満たす。これにより、測位装置とレーザーレーダーとの座標変換関係及び時間偏差を決定することができ、校正精度と効率を向上させる。同時に、校正条件が設定されていない場合、周辺環境に依存してレーザーレーダーと測位装置との外部パラメータ校正を完成することができ、コストを削減する。
【0090】
なお、本開示の技術案では、関連するユーザ個人情報の収集、記憶、使用、加工、伝送、提供、公開などの処理は、いずれもユーザの同意を得た上で行い、関連法律法規の規定に合致し、かつ公序良俗に違反しない。
【0091】
本開示の実施例によれば、本開示は、電子機器、読み取り可能な記憶媒体、及びコンピュータプログラムをさらに提供する。
【0092】
本開示の実施例によれば、本開示の実施例に記載の電子機器を備える自律運転車両をさらに提供する。
【0093】
図8は、本開示の実施例を実行するための例示的な電子機器800の概略ブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、および他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。電子機器は、パーソナルデジタル処理、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、および他の同様のコンピューティングデバイスなどの様々な形態のモバイルデバイスを表すこともできる。本明細書で示される部品、それらの接続と関係、およびそれらの機能は、単なる例であり、本明細書の説明および/または求められる本開示の実現を制限することを意図したものではない。
【0094】
図8に示すように、電子機器800は、読み取り専用メモリ(ROM)802に記憶されているコンピュータプログラムまたは記憶ユニット808からランダムアクセスメモリ(RAM)803にロードされたコンピュータプログラムに従って様々な適切な動作および処理を実行できる計算ユニット801を備える。RAM803には、電子機器800の動作に必要な各種のプログラムやデータも記憶されてもよい。計算ユニット801、ROM 802、及びRAM 803は、バス804を介して互いに接続されている。パス804には、入力/出力(I/O)インターフェース805も接続されている。
【0095】
電子機器800の複数のコンポーネントはI/Oインターフェース805に接続され、キーボード、マウスなどの入力ユニット806、各タイプのディスプレイ、スピーカなどの出力ユニット807、磁気ディスク、光ディスクなどの記憶ユニット808、およびネットワークカード、モデム、無線通信トランシーバなどの通信ユニット809を備える。通信ユニット809は、電子機器800が、インターネットなどのコンピュータネットワークおよび/または各種の電信ネットワークを介して他のデバイスと情報/データを交換することを可能にする。
【0096】
計算ユニット801は、処理および計算能力を有する様々な汎用および/または専用の処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット801のいくつかの例は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、各種の専用の人工知能(AI)計算チップ、各種のマシン運転学習モデルアルゴリズムの計算ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、およびいずれかの適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどを含むが、これらに限定されない。計算ユニット801は、前文に記載の各方法及び処理、例えば、レーザーレーダーと測位装置の校正方法を実行する。例えば、いくつかの実施例では、レーザーレーダーと測位装置の校正方法を、記憶ユニット808などの機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとして実現することができる。いくつかの実施例では、コンピュータプログラムの一部または全部はROM 802および/または通信ユニット809を介して電子機器800にロードおよび/またはインストールされてもよい。コンピュータプログラムがRAM 803にロードされ、計算ユニット801によって実行される場合、前文に記載のレーザーレーダーと測位装置の校正方法の1つのまたは複数のステップが実行されてもよい。代替的に、他の実施例では、計算ユニット801はレーザーレーダーと測位装置の校正方法を実行するように、他のいずれかの適切な方式(例えば、ファームウェアを介して)によって構成されてもよい。
【0097】
本明細書で上記記載されたシステムと技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンプレックス・プログラマブル・ロジック・デバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせで実現することができる。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実施されることを含むことができ、当該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを備えるプログラム可能なシステムで実行および/または解釈することができ、当該プログラマブルプロセッサは、特定用途向け又は汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、ストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、および少なくとも1つの出力装置からデータおよび命令を受信し、データおよび命令を当該ストレージシステム、当該少なくとも1つの入力装置、および当該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる。
【0098】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書くことができる。これらのプログラムコードは、プロセッサ又はコントローラによって実行された際に、フローチャートおよび/またはブロック図に規定された機能/操作が実施されるように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されてもよい。プログラムコードは、完全に機械上で実行されるか、部分的に機械上で実行されるか、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的に機械上で実行され、部分的にリモート機械上で実行され又は完全にリモート機械又はサーバ上で実行されてもよい。
【0099】
本開示のコンテクストでは、機械読み取り可能な媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用されるために、又は命令実行システム、装置、またはデバイスと組み合わせて使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することができる有形の媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体または機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線的、又は半導体システム、装置又はデバイス、または上記コンテンツのいずれかの適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数のラインに基づく電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、または上記コンテンツのいずれかの適切な組み合わせを含む。
【0100】
ユーザとのインタラクションを提供するために、ここで説明されるシステム及び技術をコンピュータ上で実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、当該キーボード及び当該ポインティングデバイスによって入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置も、ユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形式のセンシングフィードバック(例えば、ビジョンフィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形式(音響入力と、音声入力、または、触覚入力とを含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0101】
ここで説明されるシステムおよび技術は、バックエンドコンポーネントを備えるコンピューティングシステム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェアコンポーネントを備えるコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを備えるコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインターフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータ、ユーザは、当該グラフィカルユーザインターフェース又は当該ウェブブラウザによってここで説明されるシステムおよび技術の実施形態とインタラクションできる)、又はこのようなバックエンドコンポーネントと、ミドルウェアコンポーネントと、フロントエンドコンポーネントのいずれかの組み合わせを備えるコンピューティングシステムで実行することができる。いずれかの形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によってシステムのコンポーネントを相互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)と、ワイドエリアネットワーク(WAN)と、インターネットと、を含む。
【0102】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバを備えることができる。クライアントとサーバは、一般に、互いに離れており、通常に通信ネットワークを介してインタラクションする。対応するコンピュータ上で実行され、互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによってクライアントとサーバとの関係が生成される。サーバはクラウドサーバであってもよく、分散システムのサーバであってもよく、ブロックチェーンを組み込んだサーバであってもよい。なお、上記に示される様々な形式のフローを使用して、ステップを並べ替え、追加、又は削除することができると理解されたい。例えば、本開示に記載の各ステップは、並列に実行されてもよいし、順次実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよいが、本開示で開示されている技術案の所望の結果を実現することができれば、本明細書では限定されない。
【0103】
上記具体的な実施形態は、本開示の保護範囲を制限するものではない。当業者は、設計要件と他の要因に応じて、様々な修正、組み合わせ、サブコンビネーション、及び代替を行うことができることを理解されたい。任意の本開示の精神と原則内で行われる修正、同等の置換、及び改善などは、いずれも本開示の保護範囲内に含まれなければならない。