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特開2022-177310リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022177310
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料
(51)【国際特許分類】
   A23L 2/00 20060101AFI20221122BHJP
   A23L 2/52 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
A23L2/00 B
A23L2/52
A23L2/00 T
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022159927
(22)【出願日】2022-10-04
(62)【分割の表示】P 2018188211の分割
【原出願日】2018-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100129458
【弁理士】
【氏名又は名称】梶田 剛
(72)【発明者】
【氏名】西井 まゆ佳
(72)【発明者】
【氏名】石井 仁
(72)【発明者】
【氏名】河野 美香
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は、ノンアルコール飲料におけるリンゴ酸の後味のもたつきを軽減することである。
【解決手段】ノンアルコール飲料中でカリウムをリンゴ酸と組み合わせる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リンゴ酸の含有量が500~3000ppmであり、カリウムの含有量が150~1000ppmである、ノンアルコール飲料。
【請求項2】
pHが2.0~6.0である、請求項1に記載の飲料。
【請求項3】
炭酸飲料である、請求項1又は2に記載の飲料。
【請求項4】
チューハイテイスト飲料、又はノンアルコールカクテルである、請求項1~3のいずれか1項に記載の飲料。
【請求項5】
リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料を製造する方法であって、
当該飲料中のリンゴ酸の含有量を500~3000ppmに調整する工程、および
当該飲料中のカリウムの含有量を150~1000ppmに調整する工程
を含む、前記方法。
【請求項6】
リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料におけるリンゴ酸に由来する後味のもたつきを軽減する方法であって、
当該飲料中のリンゴ酸の含有量を500~3000ppmに調整する工程、および
当該飲料中のカリウムの含有量を150~1000ppmに調整する工程
を含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料及びその製造方法に関する。また、本発明は、リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料における後味のもたつきを軽減する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
リンゴ酸は飲食品において酸味料として広く用いられている。また、リンゴ酸を別の目的で飲料に添加することも試みられている。たとえば、特許文献1では、リンゴ酸を水溶性ヘスペリジン特有の不快味を抑制するために用いている。
【0003】
また、リンゴ酸の添加量を増やした場合にリンゴ酸の酸味が残存することが知られており、これを抑制するための技術が開発されている(特許文献2及び3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-126849号公報
【特許文献2】特開2013-66440号公報
【特許文献3】特開2013-66437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料を開発する際に、ノンアルコール飲料においてリンゴ酸の後味のもたつきが目立つことを見出した。
本発明の課題は、ノンアルコール飲料におけるリンゴ酸の後味のもたつきを軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、ノンアルコール飲料中でカリウムをリンゴ酸と組み合わせると、リンゴ酸の後味のもたつきを軽減できることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
本発明は、以下のものに関するが、これらに限定されない。
1.リンゴ酸の含有量が500~3000ppmであり、カリウムの含有量が150~1000ppmである、ノンアルコール飲料。
2.pHが2.0~6.0である、1に記載の飲料。
3.炭酸飲料である、1又は2に記載の飲料。
4.チューハイテイスト飲料、又はノンアルコールカクテルである、1~3のいずれか1項に記載の飲料。
5.リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料を製造する方法であって、
当該飲料中のリンゴ酸の含有量を500~3000ppmに調整する工程、および
当該飲料中のカリウムの含有量を150~1000ppmに調整する工程
を含む、前記方法。
6.リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料におけるリンゴ酸に由来する後味のもたつきを軽減する方法であって、
当該飲料中のリンゴ酸の含有量を500~3000ppmに調整する工程、および
当該飲料中のカリウムの含有量を150~1000ppmに調整する工程
を含む、前記方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、ノンアルコール飲料において目立つリンゴ酸の後味のもたつきを軽減することができる。ここで、「リンゴ酸の後味のもたつき」とは、飲用後に口の中にまとわり付き、後味として残存する渋みや収斂味のことを意味する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の飲料及び関連する方法について、以下に説明する。
なお、本明細書を通じて、単位ppmは重量/容量ppmを意味し、単位mg/Lと同義である。
【0010】
(リンゴ酸)
本発明の飲料におけるリンゴ酸の含有量は、500~3000ppm、好ましくは500~2000ppm、より好ましくは1000~1500ppmである。
【0011】
本発明との関連で用いる「リンゴ酸」との用語は、2-ヒドロキシブタン二酸(2-hydroxybutanedioic acid)を意味し、これには、L-リンゴ酸、D-リンゴ酸、DL-リン
ゴ酸が含まれる。本発明の飲料は、L-リンゴ酸とD-リンゴ酸のいずれか一つだけを含有してもよいし、両方を含有してもよい。また、DL-リンゴ酸を含有してもよい。好ましいリンゴ酸は、L-リンゴ酸およびDL-リンゴ酸である。本発明の飲料がリンゴ酸の二種類の異性体を含有する場合には、本発明のリンゴ酸の含有量はそれらの総量を意味する。
リンゴ酸の含有量は、HPLC等の公知の方法により測定することができる。
【0012】
(カリウム)
本発明の飲料におけるカリウムの含有量は150~1000ppmである。ある態様においては、当該飲料中のカリウムの含有量は150~500ppm、又は150~300ppmである。カリウム量が増加するにつれてリンゴ酸の後味のもたつきを軽減する効果が高まり、その量が一定以上となると軽減効果が十分に現れる。一方、カリウムが過剰に存在すると、カリウムに由来するぬめりが生じ、口当たりが悪くなることがある。
【0013】
カリウムは実際にはカリウムイオンの形態で存在することが多く、本発明における「カリウムの含有量」は、カリウムそのものの含有量とカリウムイオンの含有量との合計量を意味する。
【0014】
カリウムは、カリウム塩の形態で飲料に添加することができる。用いられるカリウム塩としては、塩化カリウム、クエン酸カリウム(クエン酸三カリウム、クエン酸一水素二カリウム、クエン酸二水素一カリウム)、炭酸カリウムなどが挙げられる。特に、塩化カリウム、クエン酸カリウム、炭酸カリウムが好ましい。
【0015】
本発明の飲料中のカリウムの含有量は、ICP発光分光分析装置を用いて公知の方法により測定することができる。あるいは、カリウムがカリウム塩の形態で飲料に添加される場合は、これを遊離体(フリー体)の量に換算した上で飲料中のカリウムの含有量を算出することもできる。
【0016】
(ノンアルコール飲料)
本発明の飲料はノンアルコール飲料であり、アルコールを含有しない。しかしながら、本発明のノンアルコール飲料は、極く微量のアルコールを含む飲料を除くものではない。たとえば、アルコール度数が四捨五入により0%となる飲料(アルコール度数が四捨五入により0.0%となる飲料、及び0.00%となる飲料を含む)は、本発明のノンアルコ
ール飲料の範囲に含まれる。
【0017】
ノンアルコール飲料の例は、アルコール飲料に似た味を有するアルコールテイスト飲料である。アルコールテイスト飲料の例としては、チューハイテイスト飲料、ノンアルコールカクテルなどが例示されるが、これらに限定されない。ここで、チューハイテイスト飲料やノンアルコールカクテルとは、ノンアルコールでありながらモデルとなったチューハイ(一般的には、蒸留酒をジュースや茶などの別の飲料で希釈したアルコール飲料を意味する)やカクテルのような味を有し、甘味、厚み、および若干の苦味を含む酒らしい味わいを実現させた飲料のことを指す。
【0018】
なお、本明細書においては、飲料のアルコール含有量は、公知のいずれの方法によっても測定することができるが、例えば、振動式密度計によって測定することができる。具体的には、必要に応じて飲料から濾過又は超音波によって炭酸ガスを抜いた試料を調製し、そして、その試料を直火蒸留し、得られた留液の15℃における密度を測定し、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)の付表である「第2表
アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」を用いて換算して求めることができる。
【0019】
(炭酸飲料)
本発明の飲料は、炭酸ガスを含む炭酸飲料であってもよい。炭酸ガスは、当業者に通常知られる方法を用いて飲料に付与することができ、例えば、これらに限定されないが、二酸化炭素を加圧下で飲料に溶解させてもよいし、ツーヘンハーゲン社のカーボネーター等のミキサーを用いて配管中で二酸化炭素と飲料とを混合してもよいし、また、二酸化炭素が充満したタンク中に飲料を噴霧することにより二酸化炭素を飲料に吸収させてもよいし、飲料と炭酸水とを混合してもよい。これらの手段を適宜用いて炭酸ガス圧を調節する。
【0020】
本発明の飲料が炭酸ガスを含有する場合、その炭酸ガス圧は、特に限定されないが、好ましくは0.7~3.5kgf/cm、より好ましくは0.8~2.8kgf/cmである。本発明において、炭酸ガス圧は、京都電子工業製ガスボリューム測定装置GVA-500Aを用いて測定することができる。例えば、試料温度を20℃にし、前記ガスボリューム測定装置において容器内空気中のガス抜き(スニフト)、振とう後、炭酸ガス圧を測定する。本明細書においては、特に断りがない限り、炭酸ガス圧は、20℃における炭酸ガス圧を意味する。
【0021】
(果汁又は野菜汁)
本発明の飲料は、果汁及び/又は野菜汁を含有してもよい。果汁は、果実を搾汁して得られる果汁をそのまま使用するストレート果汁、あるいは濃縮した濃縮果汁のいずれの形態であってもよい。また、透明果汁、混濁果汁を使用することもでき、果実の外皮を含む全果を破砕し種子など特に粗剛な固形物のみを除いた全果果汁、果実を裏ごしした果実ピューレ、或いは、乾燥果実の果肉を破砕もしくは抽出した果汁を用いることもできる。野菜汁も、上記の果汁と同様の形態で用いることができる。
【0022】
果汁の種類は、特に限定されないが、例えば、柑橘類(オレンジ、うんしゅうみかん、グレープフルーツ、レモン、ライム、柚子、いよかん、なつみかん、はっさく、ポンカン、シイクワシャー、かぼす等)、仁果類(りんご、なし、など)、核果類(もも、梅、アンズ、スモモ、さくらんぼ、など)、しょうか類(ブドウ、カシス、ブルーベリー、など)、熱帯、亜熱帯性果実類(パイナップル、グアバ、バナナ、マンゴー、ライチ、など)、果実的野菜(いちご、メロン、スイカ、など)の果汁が挙げられる。これらの果汁は、1種類を単独使用しても、2種類以上を併用してもよい。また、野菜汁の種類は、例えば、トマト汁、コーン汁、かぼちゃ汁、ニンジン汁等が挙げられ、野菜汁は、1種類を単独
使用しても、2種類以上を併用してもよい。また、果汁と野菜汁を組み合わせてもよい。
【0023】
本発明の飲料における果汁の含有量は、特に限定されないが、典型的には、果汁率に換算して0.1~50w/w%、又は0.5~30w/w%である。
本発明では、飲料中の「果汁率」を飲料100g中に配合される果汁配合量(g)を用いて下記換算式によって計算することとする。また濃縮倍率を算出する際はJAS規格に準ずるものとし、果汁に加えられた糖質、はちみつ等の糖用屈折計示度を除くものとする。
【0024】
果汁率(w/w%)=<果汁配合量(g)>×<濃縮倍率>/100mL/<飲料の比重>×100
本発明の飲料における野菜汁の含有量は、特に限定されないが、典型的には、0.1~50w/w%、又は0.5~30w/w%である。ここで、野菜汁の含有量は、上記の果汁率に換算した果汁の含有量に準じて求める。
【0025】
(pH)
本発明の飲料のpHは特に限定されないが、例えば2.0~6.0、又は2.0~4.0である。
(他の成分)
本発明における飲料には、他にも、本発明の効果を損なわない限り、飲料に通常配合する添加剤、例えば、香料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を配合することができる。
【0026】
(容器詰め飲料)
本発明の飲料は、容器詰めの形態で提供することができる。容器の形態には、缶等の金属容器、ペットボトル、紙パック、瓶、パウチなどが含まれるが、これらに限定されない。例えば、本発明の飲料を容器に充填した後にレトルト殺菌等の加熱殺菌を行う方法や、飲料を殺菌して容器に充填する方法を通じて、殺菌された容器詰め製品を製造することができる。
【0027】
(方法)
本発明は、別の側面ではリンゴ酸を含有するノンアルコール飲料の製造方法である。当該方法は、当該飲料中のリンゴ酸の含有量を500~3000ppmに調整する工程、および当該飲料中のカリウムの含有量を150~1000ppmに調整する工程を含む。
【0028】
飲料中のリンゴ酸の含有量、カリウム含有量を調整する方法は、当該飲料に関する上の記載から自明である。そのタイミングも限定されない。例えば、上記工程を同時に行ってもよいし、別々に行ってもよいし、工程の順番を入れ替えてもよい。最終的に得られた飲料が、上記の条件を満たせばよい。また、それらの含有量の好ましい範囲は、飲料に関して上記した通りである。また、追加される他の成分の具体例や量も、飲料に関して上記した通りである。
【0029】
本発明の製造方法は、リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料におけるリンゴ酸に由来する後味のもたつきを軽減することができる。従って、当該製造方法は、別の側面では、リンゴ酸を含有するノンアルコール飲料におけるリンゴ酸に由来する後味のもたつきを軽減する方法である。
【0030】
(数値範囲)
明確化のために記載すると、本明細書において下限値と上限値によって表されている数値範囲、即ち「下限値~上限値」は、それら下限値及び上限値を含む。例えば、「1~2
」により表される範囲は、1及び2を含む。
【実施例0031】
以下に実施例に基づいて本発明の説明をするが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(試験方法)
後述する試験例において、アルコール含有飲料及びノンアルコール飲料を製造し、得られた飲料について、訓練された専門パネル3名がリンゴ酸の後味のもたつきを感じるかどうかの官能評価を行った。具体的には、リンゴ酸の後味のもたつきが強い場合を1点、リンゴ酸の後味のもたつきを感じず、スッキリとした後味が得られる場合を5点として、1~5点の5段階で評価した。具体的な評価基準を以下に示す。
【0032】
1点:リンゴ酸の後味のもたつきが強い
2点:リンゴ酸の後味のもたつきが感じられる
3点:リンゴ酸の後味のもたつきをあまり感じない
4点:リンゴ酸の後味のもたつきをほとんど感じない
5点:リンゴ酸の後味のもたつきを感じず、スッキリとした後味
【0033】
各試験例においては、上記の評価に基づき各自が実施し、その後協議して評価点を決定した。なお、各パネラーは、評価基準となるサンプルを使用して後味とそれに対応する点数との関係を確認し、評価基準の共通認識が確立されてから評価試験を実施した。
【0034】
(試験例1)
リンゴ酸の濃度とアルコール濃度がリンゴ酸の後味のもたつきに与える影響について検討した。具体的には、下記の表に示す原料を混合して、アルコール飲料とノンアルコール飲料を製造し、官能評価を行った。なお、リンゴ酸はDL-リンゴ酸(扶桑化学工業株式会社)を使用した(他の試験例でも同様である)。また、アルコール飲料においては、3%のアルコール度数になるように、エタノールを添加しアルコール度数を調整した。
【0035】
リンゴ酸の後味のもたつきは、リンゴ酸の濃度に依存して強くなることが明らかとなった。また、当該後味のもたつきは、アルコールが存在しない場合に顕著となり、アルコールが存在すると目立ちにくいことも明らかとなった。したがって、当該もたつきの問題は、ノンアルコール飲料に特有の問題である。
【0036】
【表1】
【0037】
(試験例2)
ノンアルコール飲料において、リンゴ酸の濃度とカリウムの濃度がリンゴ酸の後味のもたつきに与える影響について検討した。具体的には、下記の表に示す原料を混合して、種々のリンゴ酸濃度とカリウム濃度を有するノンアルコール飲料を製造し、官能評価を行った。クエン酸カリウムとしては、クエン酸三カリウム(丸善薬品産業株式会社)を用いた(他の試験例でも同様である)。
【0038】
特定量以上の量のカリウムを加えると、リンゴ酸の味のもたつきが改善された。また、カリウムの含有量が多すぎる(1100ppm)と、リンゴ酸の味のもたつきは改善されるものの、カリウムに由来する後味が目立ち始めた。
【0039】
【表2】
【0040】
(試験例3)
カリウム源を変更して、リンゴ酸の後味に与える影響を検討した。具体的には、下記の表に示す原料を混合してノンアルコール飲料を製造し、官能評価を行った。塩化カリウムおよび炭酸カリウムは三栄源エフ・エフ・アイ株式会社から入手した。
【0041】
カリウム源が変更されても、試験例2と同様の後味改善効果が認められた。
【0042】
【表3】
【0043】
(試験例4)
香料を飲料に添加して、リンゴ酸の後味を検討した。具体的には、下記の表に示す原料を混合してノンアルコール飲料を製造し、官能評価を行った。香料が添加されても、試験例2と同様に後味改善効果が認められた。
【0044】
【表4】
【0045】
(試験例5)
複数種類の果汁を飲料に添加して、リンゴ酸の後味を検討した。具体的には、下記の表に示す原料を混合してノンアルコール飲料を製造し、官能評価を行った。いずれの果汁が添加されても、試験例2と同様に後味改善効果が認められた。
【0046】
【表5】
【0047】
(試験例6)
飲料に炭酸を添加して、その効果を確認した。具体的には、下記の表に示す原料を混合してノンアルコール飲料を製造し、官能評価を行った。炭酸の有無によらず、後味改善効果が認められた。なお、炭酸ガスを含有する飲料における炭酸ガス圧は、1.8kgf/cm(20℃)であった。
【0048】
【表6】