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特開2022-177510リモコン装置、リモコン送受信機、リモコンシステム及びリモコンシステムの制御方法
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  • 特開-リモコン装置、リモコン送受信機、リモコンシステム及びリモコンシステムの制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022177510
(43)【公開日】2022-12-01
(54)【発明の名称】リモコン装置、リモコン送受信機、リモコンシステム及びリモコンシステムの制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20221124BHJP
   E05F 15/77 20150101ALI20221124BHJP
   E06B 9/68 20060101ALI20221124BHJP
   E05B 19/00 20060101ALI20221124BHJP
   E05B 65/02 20060101ALI20221124BHJP
【FI】
H04Q9/00 301B
E05F15/77
E06B9/68 A
E05B19/00 J
E05B65/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021083818
(22)【出願日】2021-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000228730
【氏名又は名称】日本電産サーボ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002723
【氏名又は名称】高法弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】内田 圭二
(72)【発明者】
【氏名】谷杉 智志
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩二
【テーマコード(参考)】
2E042
2E052
5K048
【Fターム(参考)】
2E042AA01
2E052AA04
2E052BA04
2E052EA09
2E052EB01
5K048AA15
5K048BA01
5K048DA01
5K048DC01
5K048EB02
(57)【要約】
【課題】セキュリティを向上したリモコン装置を提供することである。
【解決手段】リモコン送受信機を備える被操作機器に対して動作を指示する指令信号を送信するリモコン装置であって、前記リモコン送受信機から、暗号化キーを受信するリモコン側受信手段と、前記リモコン側受信手段で受信した暗号化キーを使って、前記受付手段で受け付けた動作指示に対応した前記指令信号を暗号化する暗号化手段と、前記暗号化手段で暗号化した前記指令信号を、前記リモコン送受信機に送信するリモコン側第1送信手段と、を有する。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモコン送受信機を備える被操作機器に対して動作を指示する指令信号を送信するリモコン装置であって、
前記リモコン送受信機から、暗号化キーを受信するリモコン側受信手段と、
前記リモコン側受信手段で受信した暗号化キーを使って、前記受付手段で受け付けた動作指示に対応した前記指令信号を暗号化する暗号化手段と、
前記暗号化手段で暗号化した前記指令信号を、前記リモコン送受信機に送信するリモコン側第1送信手段と、
を有する、
リモコン装置。
【請求項2】
利用者による前記被操作機器に対する動作指示の入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で動作指示を受け付けたことに応じて、前記暗号化キーを要求する要求信号を、前記被操作機器のリモコン送受信機に送信するリモコン側第2送信手段と、を備え、
前記リモコン側受信手段は、前記リモコン側第2送信手段で前記要求信号を送信したことに応じて、前記リモコン送受信機から暗号化キーを受信する、
請求項1に記載のリモコン装置。
【請求項3】
前記リモコン側第2送信手段は、前記要求信号と共に、前記リモコン装置を特定可能なリモコン装置IDを送信する、
請求項2に記載のリモコン装置。
【請求項4】
前記被操作機器はシャッタである、
請求項1から3のいずれか1項に記載のリモコン装置。
【請求項5】
前記暗号化手段は、複数の暗号化方式を備え、前記複数の暗号化方式のいずれかを選択可能である、
請求項1から4のいずれか1項に記載のリモコン装置。
【請求項6】
前記リモコン側第1送信手段が前記指令信号を送信した後の所定時間内に、前記受付手段で新たに動作指示を受け付けた場合、前記暗号化手段は、前回と同じ前記暗号化キーを使って、前記受付手段で新たに受け付けた動作指示に対応した前記指令信号を暗号化する、
請求項1から5のいずれか1項に記載のリモコン装置。
【請求項7】
被操作機器に設けられ、リモコン装置と信号を送受信するリモコン送受信機であって、
暗号化キーを要求する要求信号を受信し前記暗号化キーを生成する生成手段と、
前記生成した前記暗号化キーを、記憶すると共に前記リモコン装置に送信する機器側第1送信手段と、
指令信号を受信し前記記憶した前記暗号化キーを使って、復号化する復号化手段と、
前記復号化手段で復号化した前記指令信号を、前記被操作機器に送信する機器側第2送信手段と、
を有する、
リモコン送受信機。
【請求項8】
前記暗号化キーは、都度異なる情報である、
請求項7に記載のリモコン送受信機。
【請求項9】
前記暗号化キーは、前記生成手段が前記要求信号を受信した時刻に応じた時刻情報である、
請求項8に記載のリモコン送受信機。
【請求項10】
前記機器側第1送信手段は、前記暗号化キーと共に、前記リモコン送受信機を特定可能なリモコン送受信機IDを送信する、
請求項7から9のいずれか1項に記載のリモコン送受信機。
【請求項11】
前記被操作機器はシャッタである、
請求項7から10のいずれか1項に記載のリモコン送受信機。
【請求項12】
前記指令信号を受信した後の所定時間内に、新たに前記指令信号を受信した場合、前記復号化手段は、前記記憶した前記暗号化キーを暗号化キーとして、前記新たに受信した前記指令信号を復号化する、
請求項7から11のいずれか1項に記載のリモコン装置。
【請求項13】
リモコン送受信機を備える被操作機器に対して動作を指示する指令信号を送信するリモコン装置と、前記被操作機器に設けられ、前記リモコン装置と信号を送受信するリモコン送受信機と、を有するリモコンシステムであって、
前記リモコン装置は、
前記リモコン送受信機から、暗号化キーを受信するリモコン側受信手段と、
前記リモコン側受信手段で受信した暗号化キーを使って、前記受付手段で受け付けた動作指示に対応した前記指令信号を暗号化する暗号化手段と、
前記暗号化手段で暗号化した前記指令信号を、前記リモコン送受信機に送信するリモコン側第1送信手段と、
を有し、
前記リモコン送受信機は、
暗号化キーを要求する要求信号を受信し前記暗号化キーを生成する生成手段と、
前記生成した前記暗号化キーを、記憶すると共に前記リモコン装置に送信する機器側第1送信手段と、
前記指令信号を受信し前記記憶した前記暗号化キーを使って、復号化する復号化手段と、
前記復号化手段で復号化した前記指令信号を、前記被操作機器に送信する機器側第2送信手段と、
を有する、
リモコンシステム。
【請求項14】
リモコン送受信機を備える被操作機器に対して動作を指示する指令信号を送信するリモコン装置と、前記被操作機器に設けられ、前記リモコン装置と信号を送受信するリモコン送受信機と、を有するリモコンシステムの制御方法であって、
前記リモコン装置は、
前記リモコン送受信機から、暗号化キーを受信するリモコン側受信工程と、
前記リモコン側受信工程で受信した暗号化キーを使って、前記受付工程で受け付けた動作指示に対応した前記指令信号を暗号化する暗号化工程と、
前記暗号化工程で暗号化した前記指令信号を、前記リモコン送受信機に送信するリモコン側第1送信工程と、
を有し、
前記リモコン送受信機は、
暗号化キーを要求する要求信号を受信し前記暗号化キーを生成する生成工程と、
前記生成した前記暗号化キーを、記憶すると共に前記リモコン装置に送信する機器側第1送信工程と、
前記指令信号を受信し前記記憶した前記暗号化キーを使って、復号化する復号化工程と、
前記復号化工程で復号化した前記指令信号を、前記被操作機器に送信する機器側第2送信工程と、
を有する、
リモコンシステムの制御方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモコン装置、リモコン送受信機、リモコンシステム及びリモコンシステムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばシャッタのような被操作機器に対して動作を指示する指令信号を送信するリモコン装置が知られている。このようなリモコン装置では、シャッタに設けられたリモコン送受信機に制御信号を送信する際に、リモコン送受信機から取得した認証キー及びリモコン装置を特定する操作子IDも送信することで、偽のリモコン装置によるシャッタの操作を防ぐようセキュリティを向上しようとしている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-111985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、リモコン装置が制御信号とともに認証キー及び操作子IDも送信する構成であったとしても、偽のリモコン装置が操作子IDを入手して認証キーを要求した場合には、被操作機器を動作させることが出来てしまうという問題があった。このため、従来、セキュリティの向上に改善の余地があった。
【0005】
本発明の目的は、セキュリティを向上したリモコン装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の例示的な第1発明は、リモコン送受信機を備える被操作機器に対して動作を指示する指令信号を送信するリモコン装置であって、前記リモコン送受信機から、暗号化キーを受信するリモコン側受信手段と、前記リモコン側受信手段で受信した暗号化キーを使って、前記受付手段で受け付けた動作指示に対応した前記指令信号を暗号化する暗号化手段と、前記暗号化手段で暗号化した前記指令信号を、前記リモコン送受信機に送信するリモコン側第1送信手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本願の例示的な第1発明によれば、セキュリティを向上したリモコン装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態に係るリモコンシステムを示すブロック図である。
図2図1に示したシャッタ111、リモコン送受信機110及びリモコン装置120による信号送受信のタイミングを示すタイムチャートである。
図3図1に示したリモコン装置120の動作を示すフローチャートである。
図4図1に示したリモコン送受信機110の動作を示すフローチャートである。
図5】本発明の第2実施形態に係るリモコンシステムの動作を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るリモコンシステムについて説明する。
【0010】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係るリモコンシステムについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るリモコンシステムを示すブロック図である。
リモコンシステム100は、リモコン送受信機110及びリモコン装置120を有する。リモコン送受信機110とリモコン装置120とは、無線通信システム130によって信号の送受信を行う。無線通信システム130は、赤外線やそのほか既知の如何なる無線通信で信号の送受信を行うものであってもよい。
【0011】
シャッタ111は、例えば建物の出入口や窓などの開口を開閉する装置である。シャッタ111は、リモコン送受信機110を備える被操作機器の一例である。リモコン送受信機110は、シャッタ111に備えられ、シャッタ111に対して動作を指示する指令信号をリモコン装置120から受信する。シャッタ111は、リモコン装置120からの指令信号に応じて開閉する。リモコン送受信機110は、シャッタ111以外の被操作機器に備えられ、その被操作機器に対して動作を指示する指令信号を受信するものであってもよい。被操作機器としては、リモコン装置120によって操作される如何なる機器であってもよい。
【0012】
リモコン装置120は、利用者の操作を受け付ける操作ボタンを有する。リモコン装置120は、この操作ボタンによって、利用者によるシャッタ111に対する動作指示の入力を受け付ける。リモコン装置120は、利用者によるシャッタ111に対する動作指示の入力を、操作ボタン以外の既知の如何なる手段によって受け付けるものであってもよい。利用者が入力する動作指示としては、シャッタ111の開動作の指示、シャッタ111の閉動作の指示、及びシャッタ111の動作停止の指示などが挙げられる。
【0013】
図2は、図1に示したシャッタ111、リモコン送受信機110及びリモコン装置120による信号送受信のタイミングを示すタイムチャートである。すなわち、図2は、本発明の第1実施形態に係るリモコンシステム110の動作を示すタイムチャートである。
まず、リモコン装置120は、利用者によるシャッタ111に対する動作指示の入力を受け付ける(ステップS201)。続いてリモコン装置120は、要求信号をリモコン送受信機110に送信する(ステップS201)。この要求信号は、暗号化キーを要求する信号である。
【0014】
なお、リモコン装置120は、利用者によるシャッタ111に対する動作指示の入力に応じて要求信号を送信するものに限られない。例えば、リモコン装置120は、利用者がリモコン装置120を手にした振動を検知し、この振動を検知したことに応じて要求信号を送信するようにしてもよい。
【0015】
要求信号を受信したリモコン送受信機110は、暗号化キーを生成し、生成した暗号化キーをリモコン装置120に送信する(ステップS203)。続いてリモコン装置120は、ステップS201で受け付けた動作指示に対応した指令信号を、ステップS203で受信した暗号化キーを使って暗号化し、暗号化した指令信号をリモコン送受信機110に送信する(ステップS204)。
【0016】
続いてリモコン送受信機110は、ステップS204で受信した指令信号を、ステップS203で送信した暗号化キーを使って復号化し、復号化した指令信号をシャッタ111に送信する(ステップS205)。シャッタ111は、受信した指令信号に対応した動作を実行する。
【0017】
図3は、図1に示したリモコン装置120の動作を示すフローチャートである。
リモコン装置120は、利用者によるシャッタ111に対する動作指示の入力を待つ(ステップS301)。リモコン装置120は、利用者による動作指示を受け付けたならば、ステップS302の処理へと進む。
【0018】
ステップS301に続いて、リモコン装置120は、暗号化キーを要求する信号である要求信号をリモコン送受信機110に送信する(ステップS302)。なお、リモコン装置120は、ステップS302において、要求信号と共に、リモコン装置120を特定可能なリモコン装置IDを送信するようにしてもよい。
【0019】
続いてリモコン装置120は、要求信号に対する応答である暗号化キーの受信を待つ(ステップS303)。リモコン装置120は、ステップS302で要求信号を送信した後、所定時間(例えば100ms)を経過するまでに暗号化キーを受信しなかった場合には、処理を終了してステップS301に戻るようにしてもよい。リモコン装置120は、暗号化キーを受信したならば、ステップS304の処理へと進む。
【0020】
なお、リモコン送受信機110が、後述の図4のステップS403において、暗号化キーと共に、リモコン送受信機110を特定可能なリモコン送受信機IDを送信する構成においては、リモコン装置120は、以下の処理を行うことが出来る。リモコン装置120は、ステップS303で暗号化キーと共に受信したリモコン送受信機IDが、操作を許可されたリモコン送受信機として自身が記憶してあるIDに含まれるかを判定し、含まれる場合はステップS304の処理へと進み、含まれない場合には処理を終了してステップS301に戻るようにしてもよい。
【0021】
ステップS303に続いてリモコン装置120は、受信した暗号化キーを使って、ステップS301で受け付けた動作指示に対応した指令信号を暗号化する(ステップS304)。この暗号化の暗号化方式としては、RC4、DES、3DES、及びAESなどの既知の如何なる暗号化方式も用いることが出来る。なお、リモコン装置120は、ステップS304で行う暗号化の暗号化方式として、複数種類の暗号化方式を備え、いずれかを選択可能にしてもよい。
【0022】
続いてリモコン装置120は、ステップS304で暗号化した指令信号をリモコン送受信機110に送信する(ステップS305)。リモコン装置120は、ステップS303で暗号化キーを受信した後、ステップS305で暗号化した指令信号を送信するまでの処理を、所定時間以内(例えば100ms以内)で実行する。
【0023】
図4は、図1に示したリモコン送受信機110の動作を示すフローチャートである。
リモコン送受信機110は、リモコン装置120からの要求信号の受信を待つ(ステップS401)。リモコン送受信機110は、要求信号を受信したならば、ステップS402の処理へと進む。
【0024】
なお、リモコン装置120が、図3のステップS302において、要求信号と共に、リモコン装置120を特定可能なリモコン装置IDを送信する構成においては、リモコン送受信機110は、以下の処理を行うことが出来る。リモコン送受信機110は、ステップS401で要求信号と共に受信したリモコン装置IDが、操作を許可するリモコン装置として自身が記憶してあるIDに含まれるかを判定し、含まれる場合はステップS402の処理へと進み、含まれない場合には処理を終了してステップS401に戻るようにしてもよい。
【0025】
ステップS401に続いて、リモコン送受信機110は、暗号化キーを生成する(ステップS402)。リモコン送受信機110は、暗号化キーとして、都度異なる情報を生成する。リモコン送受信機110は、例えば現在時刻に応じた時刻情報を、暗号化キーとして生成する。リモコン送受信機110は、例えばステップS401で要求信号を受信した時刻に応じた時刻情報を、暗号化キーとして生成する。リモコン送受信機110は、生成した暗号化キーを記憶部に記憶しておく。
【0026】
続いてリモコン送受信機110は、ステップS402で生成した暗号化キーをリモコン装置120に送信する(ステップS403)。リモコン送受信機110は、ステップS401で要求信号を受信した後、ステップS403で生成した暗号化キーを送信するまでの処理を、所定時間以内(例えば100ms以内)で実行する。なお、リモコン送受信機110は、ステップS403において、暗号化キーと共に、リモコン送受信機110を特定可能なリモコン送受信機IDを送信するようにしてもよい。
【0027】
続いてリモコン送受信機110は、リモコン装置120からの指令信号の受信を待つ(ステップS404)。リモコン送受信機110は、ステップS403で暗号化キーを送信した後、所定時間(例えば100ms)を経過するまでに指令信号を受信しなかった場合には、処理を終了してステップS401に戻るようにしてもよい。リモコン送受信機110は、指令信号を受信したならば、ステップS405の処理へと進む。
【0028】
続いてリモコン送受信機110は、記憶部に記憶してある暗号化キーを使って、ステップS404で受信した指令信号を復号化する(ステップS405)。この復号化は、リモコン装置120による暗号化方式に対応して処理を変更する。
【0029】
続いてリモコン送受信機110は、ステップS405で復号化した指令信号をシャッタ111に送信する(ステップS406)。指令信号を受信したシャッタ111は、受信した指令信号に対応した動作を実行する。
【0030】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係るリモコンシステムについて説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るリモコンシステムの動作を示すタイムチャートである。第2実施形態の基本構成は、第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と異なる点について、図5を参照して説明する。図5のステップS201~S205、S509~S513は、図2のステップS201~S205と同じであるので説明を省略する。
【0031】
リモコン装置120は、ステップS204で暗号化された指令信号を送信した後の所定時間内(例えば第1所定時間の経過前)に、新たに利用者による動作指示を受け付けたならば(ステップS506)、ステップS204で送信した指令信号を暗号化した際に使った暗号化キーと同じ暗号化キーを使って、ステップS506で受け付けた動作指示に対応した指令信号を暗号化し、リモコン送受信機110に送信する(ステップS507)。第1所定時間は、例えば10sである。
【0032】
続いてリモコン送受信機110は、ステップS204で暗号化された指令信号を受信した後の所定時間内(例えば第2所定時間の経過前)に、新たに指令信号を受信したならば(ステップS507)、ステップS507で受信した指令信号を、ステップS203で送信した暗号化キーを使って復号化し、復号化した指令信号をシャッタ111に送信する(ステップS508)。シャッタ111は、ステップS508で受信した指令信号に対応した動作を実行する。第2所定時間は、例えば10s+100msである。本実施形態によれば、利用者がリモコン装置120に対して連続した操作を行う場合などに、暗号化キーの再取得を省略することでレスポンスを向上することが出来る。第1所定時間及び第2所定時間は、利用者が設定、変更可能にしてもよい。
【0033】
なお、リモコン装置120は、ステップS507で暗号化された指令信号を送信した後、所定時間外(例えば第1所定時間以上経過後)に、新たに利用者による動作指示を受け付けたならば(ステップS509)、ステップS201と同様に、新たに要求信号を送信する(ステップS202)。図5のステップS509~S513は、図2のステップS201~S205と同じであるので説明を省略する。
【0034】
<リモコン装置120、リモコン送受信機110、リモコンシステム100の作用・効果>
次に、リモコン装置120、リモコン送受信機110、リモコンシステム100の作用・効果について説明する。上述したリモコン装置120及びリモコン送受信機110の各処理は、ハードウェアによって実現されるものであってもよいし、コンピュータで実行されるソフトウェアで実現されるものであってもよい。
【0035】
上述の実施形態に係る発明においては、リモコン送受信機を備える被操作機器に対して動作を指示する指令信号を送信するリモコン装置であって、前記リモコン送受信機から、暗号化キーを受信するリモコン側受信手段と、前記リモコン側受信手段で受信した暗号化キーを使って、前記受付手段で受け付けた動作指示に対応した前記指令信号を暗号化する暗号化手段と、前記暗号化手段で暗号化した前記指令信号を、前記リモコン送受信機に送信するリモコン側第1送信手段と、を有する。
指令信号を暗号化キーで暗号化することで、同一の指令信号であっても暗号化キーにより異なる信号にすることが出来、指令信号の傍受による被操作機器の乗っ取りを防ぎ、セキュリティを向上することが出来る。
【0036】
また、利用者による前記被操作機器に対する動作指示の入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段で動作指示を受け付けたことに応じて、前記暗号化キーを要求する要求信号を、前記被操作機器のリモコン送受信機に送信するリモコン側第2送信手段と、を備え、前記リモコン側受信手段は、前記リモコン側第2送信手段で前記要求信号を送信したことに応じて、前記リモコン送受信機から暗号化キーを受信する。
このため、利用者の一つの指示でセキュリティの高い指示を行うことが出来る。
【0037】
また、前記リモコン側第2送信手段は、前記要求信号と共に、前記リモコン装置を特定可能なリモコン装置IDを送信する。
リモコン装置のIDも用いることで、セキュリティをより向上することが出来る。また、複数のリモコン装置やリモコン送受信機による混信などを抑制できる。
【0038】
また、前記被操作機器はシャッタである。
このため、シャッタのセキュリティを向上することが出来る。
【0039】
また、前記暗号化手段は、複数の暗号化方式を備え、前記複数の暗号化方式のいずれかを選択可能である。
暗号化方式が複数あることで、セキュリティをより向上することが出来る。また、複数のリモコン装置やリモコン送受信機による混信などを抑制できる。
【0040】
また、前記リモコン側第1送信手段が前記指令信号を送信した後の所定時間内に、前記受付手段で新たに動作指示を受け付けた場合、前記暗号化手段は、前回と同じ前記暗号化キーを使って、前記受付手段で新たに受け付けた動作指示に対応した前記指令信号を暗号化する。
このため、暗号化キーの再生成を不要とし、レスポンスを向上することが出来る。
【0041】
また、被操作機器に設けられ、リモコン装置と信号を送受信するリモコン送受信機であって、暗号化キーを要求する要求信号を受信し前記暗号化キーを生成する生成手段と、前記生成した前記暗号化キーを、記憶すると共に前記リモコン装置に送信する機器側第1送信手段と、指令信号を受信し前記記憶した前記暗号化キーを使って、復号化する復号化手段と、前記復号化手段で復号化した前記指令信号を、前記被操作機器に送信する機器側第2送信手段と、を有する。
このため、指令信号を暗号化キーで暗号化することで、同一の指令信号であっても暗号化キーにより異なる信号にすることが出来、指令信号の傍受による被操作機器の乗っ取りを防ぎ、セキュリティを向上することが出来る。
【0042】
また、前記暗号化キーは、都度異なる情報である。
暗号化キーが都度異なる情報であることで、リモコン送受信機に時間をずらして同じ指令信号を送信しても被操作機器を動作させることは出来ず、セキュリティを向上することが出来る。
【0043】
また、前記暗号化キーは、前記生成手段が前記要求信号を受信した時刻に応じた時刻情報である。
暗号化キーが時刻情報であることで、リモコン送受信機に時間をずらして同じ指令信号を送信しても被操作機器を動作させることは出来ず、セキュリティを向上することが出来る。
【0044】
また、前記機器側第1送信手段は、前記暗号化キーと共に、前記リモコン送受信機を特定可能なリモコン送受信機IDを送信する。
リモコン送受信機のIDも用いることで、セキュリティをより向上することが出来る。
【0045】
また、前記被操作機器はシャッタである。
このため、シャッタのセキュリティを向上することが出来る。
【0046】
また、前記指令信号を受信した後の所定時間内に、新たに前記指令信号を受信した場合、前記復号化手段は、前記記憶した前記暗号化キーを暗号化キーとして、前記新たに受信した前記指令信号を復号化する。
このため、暗号化キーの再生成を不要とし、レスポンスを向上することが出来る。
【0047】
また、リモコン送受信機を備える被操作機器に対して動作を指示する指令信号を送信するリモコン装置と、前記被操作機器に設けられ、前記リモコン装置と信号を送受信するリモコン送受信機と、を有するリモコンシステムであって、前記リモコン装置は、前記リモコン送受信機から、暗号化キーを受信するリモコン側受信手段と、前記リモコン側受信手段で受信した暗号化キーを使って、前記受付手段で受け付けた動作指示に対応した前記指令信号を暗号化する暗号化手段と、前記暗号化手段で暗号化した前記指令信号を、前記リモコン送受信機に送信するリモコン側第1送信手段と、を有し、前記リモコン送受信機は、暗号化キーを要求する要求信号を受信し前記暗号化キーを生成する生成手段と、前記生成した前記暗号化キーを、記憶すると共に前記リモコン装置に送信する機器側第1送信手段と、前記指令信号を受信し前記記憶した前記暗号化キーを使って、復号化する復号化手段と、前記復号化手段で復号化した前記指令信号を、前記被操作機器に送信する機器側第2送信手段と、を有する。
このため、指令信号を暗号化キーで暗号化することで、同一の指令信号であっても暗号化キーにより異なる信号にすることが出来、指令信号の傍受による被操作機器の乗っ取りを防ぎ、セキュリティを向上することが出来る。
【0048】
また、リモコン送受信機を備える被操作機器に対して動作を指示する指令信号を送信するリモコン装置と、前記被操作機器に設けられ、前記リモコン装置と信号を送受信するリモコン送受信機と、を有するリモコンシステムの制御方法であって、前記リモコン装置は、前記リモコン送受信機から、暗号化キーを受信するリモコン側受信工程と、前記リモコン側受信工程で受信した暗号化キーを使って、前記受付工程で受け付けた動作指示に対応した前記指令信号を暗号化する暗号化工程と、前記暗号化工程で暗号化した前記指令信号を、前記リモコン送受信機に送信するリモコン側第1送信工程と、を有し、前記リモコン送受信機は、暗号化キーを要求する要求信号を受信し前記暗号化キーを生成する生成工程と、前記生成した前記暗号化キーを、記憶すると共に前記リモコン装置に送信する機器側第1送信工程と、前記指令信号を受信し前記記憶した前記暗号化キーを使って、復号化する復号化工程と、前記復号化工程で復号化した前記指令信号を、前記被操作機器に送信する機器側第2送信工程と、を有する。
このため、指令信号を暗号化キーで暗号化することで、同一の指令信号であっても暗号化キーにより異なる信号にすることが出来、指令信号の傍受による被操作機器の乗っ取りを防ぎ、セキュリティを向上することが出来る。
【0049】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0050】
100 リモコンシステム
110 リモコン送受信機
120 リモコン装置

図1
図2
図3
図4
図5