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特開2022-177629表示装置およびこれを用いた車載用表示システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022177629
(43)【公開日】2022-12-01
(54)【発明の名称】表示装置およびこれを用いた車載用表示システム
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/30 20060101AFI20221124BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20221124BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20221124BHJP
【FI】
G09G3/30 K
G09G3/20 642F
G09G3/20 631U
G09G3/20 642A
G09G3/20 611A
G09G3/20 680Q
B60R11/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021084034
(22)【出願日】2021-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】弁理士法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松原 慶幸
【テーマコード(参考)】
3D020
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
3D020BA04
3D020BB01
3D020BC01
3D020BE03
5C080AA06
5C080AA07
5C080DD01
5C080DD26
5C080EE01
5C080EE19
5C080EE28
5C080EE29
5C080JJ02
5C080JJ07
5C080KK20
5C080KK23
5C380AA01
5C380AA02
5C380AA03
5C380AC13
5C380BA01
5C380BA43
5C380BA47
5C380BB03
5C380BB04
5C380BB23
5C380CF62
5C380CF66
5C380CF68
5C380DA01
5C380DA42
5C380FA06
5C380FA28
5C380HA10
(57)【要約】
【課題】自発光型のディスプレイの一部に日射が当たる状況において、日射領域の見易さを向上させつつ、消費電力の増大を抑制する。
【解決手段】表示装置は、自発光素子で構成された複数の画素を備える自発光型のディスプレイの輝度制御を実行すると共に、ディスプレイの表示面のうち日射が当たる領域である日射領域を推定する日射推定部12cを有する。日射推定部12cは、太陽位置を算出する位置算出部12c1と、ディスプレイに対する日射方向を推定する方向推定部12c2と、日射方向に対応する日射領域および非日射領域の分布を示す日射領域データが複数格納されたデータベース部12c4を備える。日射推定部12cは、複数の日射領域データによりなるデータ群から、推定された日射方向に対応する日射領域データを選択するデータ選択部12c3をさらに有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自発光素子で構成された複数の画素を有するディスプレイ(20)における画像表示を制御する表示装置であって、
太陽の位置を算出する位置算出部(12c1)と、
算出された前記太陽の位置に基づいて、前記ディスプレイに対する日射方向を推定する方向推定部(12c2)と、
前記ディスプレイのうち前記画像表示がされる面を表示面(20a)とし、前記表示面のうち日射されている領域を日射領域とし、前記表示面の残部を非日射領域とし、前記表示面における前記日射領域および前記非日射領域の分布を示すデータを日射領域データとして、複数の前記日射領域データからなるデータ群が格納されたデータベース部(12c4)と、
推定された前記日射方向および前記データ群に基づいて、前記日射領域を推定する日射推定部(12c)と、
前記日射推定部の推定結果に基づいて、前記日射領域の輝度を前記非日射領域の輝度よりも高くする輝度調整を行う輝度制御部(12e)と、
前記ディスプレイにて、前記輝度制御部による輝度調整が行われた前記画像表示を行わせるための映像出力信号を出力する映像出力部(12f)と、を備える表示装置。
【請求項2】
前記ディスプレイが設置されている環境の照度に応じた電気信号を出力する照度センサ(30)から前記環境の照度情報を取得する照度取得部(12d)をさらに備え、
前記輝度制御部は、前記照度情報に基づいて、前記日射領域の輝度調整を行う、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記ディスプレイが設置された地域の天候情報を取得する通信部(11)と、
前記通信部が取得した前記天候情報に基づいて、前記ディスプレイが設置されている環境の照度を推定する照度推定部(12g)と、をさらに備え、
前記輝度制御部は、前記照度推定部が推定した前記環境の照度に基づいて、前記日射領域の輝度調整を行う、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記輝度制御部を有する制御部(12)を備え、
前記制御部は、前記環境の照度に基づいて、前記輝度調整を行うか否かの判定を行い、前記輝度調整を行わないと判定した場合には、前記輝度制御部による前記輝度調整を実行しない制御を行う、請求項2または3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示面に入射する日射の角度をパネル入射角として、前記データベース部は、前記パネル入射角ごとの前記日射領域データからなる前記データ群が格納されており、
前記日射推定部は、推定された前記日射方向に基づいて、前記パネル入射角を算出し、算出した前記パネル入射角に最も近い1つの前記日射領域データを前記データ群から選択することで前記日射領域の推定を行う、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示面に入射する日射の角度をパネル入射角として、前記データベース部は、前記パネル入射角ごとの前記日射領域データからなる前記データ群が格納されており、
前記日射推定部は、推定された前記日射方向に基づいて前記パネル入射角を算出し、算出した前記パネル入射角に最も近い第1の前記日射領域データ、および第1の前記日射領域データの次に算出した前記パネル入射角に近い第2の前記日射領域データを前記データ群から選択し、当該2つの前記日射領域データに基づいて、算出した前記パネル入射角に対応する前記日射領域データを生成することで前記日射領域の推定を行う、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の表示装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1つに記載の表示装置を備える車載用表示システムであって、
前記日射領域データのうち前記日射領域と前記非日射領域との境界に位置する部分を特徴点として、前記特徴点は、前記ディスプレイが搭載された車両の構成部品に関連付けされており、
前記日射推定部は、前記構成部品に取り付けられた姿勢センサ(46)から前記構成部品の姿勢情報を取得し、前記姿勢情報に基づいて前記特徴点を更新し、推定した前記日射領域の補正を行う、車載用表示システム。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれか1つに記載の表示装置を備える車載用表示システムであって、
前記ディスプレイが搭載された自車両に取り付けられた車載カメラ(47)が撮像した撮像データに基づいて、前記自車両への日射を遮る遮蔽体が検出された場合、前記日射推定部は、前記遮蔽体によって前記表示面に生じる日陰領域を算出し、前記日陰領域に基づいて推定した前記日射領域の補正を行う、車載用表示システム。
【請求項9】
請求項1ないし6のいずれか1つに記載の表示装置を備える車載用表示システムであって、
前記方向推定部は、前記ディスプレイが搭載された自車両のピッチ、ロールおよびヨーの姿勢情報を取得し、前記姿勢情報に基づいて前記日射方向を推定する、車載用表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光ダイオード(OLED)などの自発光型のディスプレイの表示を制御可能な表示装置およびこれを用いた車載用表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスプレイに日射が当たった場合において、輝度制御を行うことで画面の見易さを向上可能な表示装置が提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載の装置は、自動車等の移動体に搭載される車両用表示装置であって、使用時刻や車両の走行位置という条件に基づいて、ディスプレイ画面全体の輝度レベルを自動的に制御する構成となっている。これにより、明るさを検知するためのセンサを設けなくても、表示装置が搭載される周囲環境の明るさに対応した輝度となり、表示画面の見易さが向上している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-184446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この表示装置は、所定の条件に対応して自動的にディスプレイ画面全体の輝度レベルを制御するため、画面の一部領域のみの輝度レベルの調整を行うことができない。例えば、この表示装置は、ディスプレイ画面の一部領域だけに日射が当たっているような状況であっても、画面全体の輝度レベルを上げてしまい、消費電力が必要以上に増大してしまう。また、このような状況において、表示画面は、日射領域では見易さが向上する一方で、非日射領域では必要以上に明るくなってしまい、却って見易さが低下しうる。画面全体の輝度レベルを上げる制御は、消費電力を低減する観点から、特にOLEDディスプレイを用いる場合には好ましくない。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑み、表示装置およびこれを用いた車載用表示システムにおいて、自発光型のディスプレイの画面の一部領域だけに日射が当たる状況にて、日射領域および非日射領域の見易さを両立しつつも、消費電力の増大を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の表示装置は、自発光素子で構成された複数の画素を有するディスプレイ(20)における画像表示を制御する表示装置であって、太陽の位置を算出する位置算出部(12c1)と、算出された太陽の位置に基づいて、ディスプレイに対する日射方向を推定する方向推定部(12c2)と、ディスプレイのうち画像表示がされる面を表示面とし、表示面のうち日射されている領域を日射領域とし、表示面の残部を非日射領域とし、表示面における日射領域および非日射領域の分布を示すデータを日射領域データとして、複数の日射領域データからなるデータ群が格納されたデータベース部(12c4)と、推定された日射方向およびデータ群に基づいて、日射領域を推定する日射推定部(12c)と、日射推定部の推定結果に基づいて、日射領域の輝度を非日射領域の輝度よりも高くする輝度調整を行う輝度制御部(12e)と、ディスプレイにて、輝度制御部による輝度調整が行われた画像表示を行わせるための映像出力信号を出力する映像出力部(12f)と、を備える。
【0007】
この表示装置は、太陽位置を算出し、算出された太陽位置に基づいてディスプレイに対する日射方向を推定すると共に、データベース部に複数の日射領域データからなるデータ群が格納されている。そして、この表示装置は、推定された日射方向およびデータ群に基づいて日射領域を推定し、日射領域の輝度を非日射領域の輝度よりも高くする輝度制御を実行する。そのため、ディスプレイの一部のみに日射が当たる状況において、日射領域のみの輝度を高くでき、表示画面の見易さを向上できる一方で、ディスプレイ全体の輝度を高くする必要がなくなり、消費電量の増大を抑制できる。
【0008】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態の表示システムの一例を示すブロック図である。
図2】日射推定部の一例を示すブロック図である。
図3】太陽高度の定義の一例を示す図である。
図4】太陽方位の定義の一例を示す図である。
図5】パネル取付角のうち高度の定義の一例を示す図である。
図6】パネル取付角のうち方位の定義の一例を示す図である。
図7】車両方位の定義の一例を示す図である。
図8】日射領域データの一例を示す図である。
図9】パネル入射角に対応する日射領域データの選択について説明するための説明図である。
図10】第1実施形態の表示システムにおける輝度制御の一例を示すフローチャートである。
図11】第1実施形態の表示システムの変形例を示すブロック図である。
図12】第1実施形態の表示システムにおける輝度制御の変形例を示すフローチャートである。
図13】第2実施形態の表示システムに係る日射推定部を示すブロック図である。
図14】あるパネル入射角に対応する日射領域データおよびその特徴点を示す図である。
図15】他のパネル入射角に対応する日射領域データおよびその特徴点を示す図である。
図16】異なるパネル入射角に対応する2つの日射領域データの特徴点に基づく他のパネル入射角に対応する特徴点の推定を説明するための説明図である。
図17】2つの日射領域データに基づく日射領域推定の一例を示す図である。
図18】第2実施形態の表示システムにおける他の日射領域推定の一例を示す図である。
図19】第3実施形態の表示システムの一例を示すブロック図である。
図20】第4実施形態の表示システムの一例を示すブロック図である。
図21】第4実施形態における日射領域データの補正を説明するための説明図である。
図22】第4実施形態における日射領域データの補正処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
【0011】
(第1実施形態)
第1実施形態の表示装置が適用されたOLED表示システムについて説明する。本実施形態では、OLED表示システムが自動車などの車両用とされた車載用表示システムである場合を代表例として説明するが、勿論、他の用途にも適用され得る。なお、OLED表示システムは、「有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示システム」とも、「EL表示システム」とも称され得る。
【0012】
〔基本構成〕
本実施形態のOLED表示システムは、例えば図1に示すように、描画用コントローラ10と、ディスプレイ20、センサ部30、車載機器40を有した構成とされている。
【0013】
描画用コントローラ10は、ディスプレイ20による画像表示を制御する表示装置に相当するものであり、センサ部30からの検出信号や車載機器40から伝えられる各種信号に基づいてディスプレイ20での画像表示を制御する。描画用コントローラ10とディスプレイ20やセンサ部30とは直接的に接続配線を介して接続され、描画用コントローラ10と車載機器40とは車載用通信バス(以下、車内LAN(Local Area Network))50を通じて接続されている。このため、描画用コントローラ10には、直接もしくは車内LAN50を通じてセンサ部30からの検出信号や車載機器40からの各種信号が入力されるようになっている。なお、この描画用コントローラ10の詳細構成については後述する。
【0014】
ディスプレイ20は、例えば、OLED等の自発光素子により構成された複数の画素を有するディスプレイによって構成されており、描画用コントローラ10からの映像出力信号に対応する画像表示を行う。ディスプレイ20は、画像表示を行う表示領域を構成している自発光素子ごと、すなわち画素ごとに、駆動電圧を可変して印加することで、輝度レベルの調整が可能な構成となっている。
【0015】
なお、本明細書では、ディスプレイ20がOLEDディスプレイである場合を代表例として説明するが、OLEDディスプレイ等の自発光型ディスプレイについては公知であるため、ディスプレイ自体の詳細な説明については省略する。また、自発光素子としては、OLEDを代表例として説明するが、これに限定されるものではなく、無機ELやマイクロLEDなどの他の自発光素子であっても構わない。
【0016】
センサ部30は、ディスプレイ20への日射量を検出するためのものであり、例えば、ディスプレイ20の区画される領域ごとの日射量を検出する。センサ部30は、例えば図1に示すように、第1照度センサ31、第2照度センサ32および第3照度センサ33の3つの照度センサによって構成されるが、照度センサの数に関しては任意である。照度センサの数が3つである場合には、例えば、ディスプレイ20のうち映像を表示する領域を表示領域として、表示領域を第1領域、第2領域および第3領域の3つに分割し、照度センサ31~33がそれぞれ第1領域~第3領域の1つに関連付けされる。そして、第1照度センサ31によって第1領域、第2照度センサ32によって第2領域、第3照度センサ33によって第3領域、それぞれの照度を検出し、その検出結果を示す検出信号を描画用コントローラ10に伝達する構成とされる。
【0017】
なお、センサ部30が複数の照度センサにより構成される場合、照度センサの配置や表示領域の対応領域については任意であり、上記した例に限定されるものではなく、適宜変更されうる。
【0018】
車載機器40は、映像信号を描画用コントローラ10に入力するための機器や車両情報を描画用コントローラ10に入力するための機器などで構成されている。ここでは、車載機器40として、ナビゲーション装置41、マルチメディア42、空調装置(以下、エアコンという)43、車両ECU(Electronic Control Unit)44が備えられている。ただし、ここで車載機器40として示したのは一例に過ぎず、ここで示した機器以外のものとされていても良い。
【0019】
ナビゲーション装置41は、地図データベースに記憶してある地図情報に基づいて、自車両の現在位置や地図の映像などを示す映像信号を描画用コントローラ10に入力する。また、ナビゲーション装置41は、ユーザの操作に基づいて、例えば目的地設定を行うための映像や、車両周辺もしくは目的地周辺の施設や店舗情報に関する映像などを示す映像信号を描画用コントローラ10に入力する。さらに、ナビゲーション装置41は、例えば、公知のGPS(Global Positioning System)により車両の緯度、経度、現在時刻、車両が向いている方位に関する情報を取得し、これらの情報を描画用コントローラ10に入力している。
【0020】
マルチメディア42は、文字や画像、動画、音声など、様々な種類・形式のメディアを組み合わせされて複合的に扱うことができるものである。メディアは、情報の記録、伝達、保管などを行う装置、媒体であり、車両においてはテレビ放送局、動画サイトなどの表示画像とする映像の提供媒体、もしくは、動画などを記録したUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体等が該当する。マルチメディア42は、それらメディアからの映像信号を無線通信もしくはUSBケーブルなどの通信バスを通じて描画用コントローラ10に入力する。
【0021】
エアコン43は、車両における空調制御を行うものであり、その制御部に相当するエアコンECUからのエアコン制御に関する各種情報を描画用コントローラ10に入力する。例えば、エアコン43のモード選択に応じた制御信号が描画用コントローラ10に入力される。
【0022】
車両ECU44は、各種車両に関する情報を取得し、その情報を描画用コントローラ10に入力する。例えば、車両ECU44は、車両の傾斜角度、つまり坂道などによる車両の傾きなどの車両状態を示す情報を描画用コントローラ10に入力している。なお、上記したように、本実施形態では、ナビゲーション装置41から緯度および経度、現在時刻、車両が向いている方位の情報を描画用コントローラ10に入力しているが、車両ECU44でこれらの情報を扱っている場合もある。その場合には、これらの情報を車両ECU44から描画用コントローラ10に入力しても良い。
【0023】
以上が、OLED表示システムの基本的な構成である。
【0024】
〔描画用コントローラ〕
続いて、描画用コントローラ10の詳細構成について説明する。
【0025】
上記したように、描画用コントローラ10は、ディスプレイ20による画像表示を制御するものであり、それを実現するための機能部として、通信部11、制御部12、外部記憶装置13を有した構成とされている。
【0026】
通信部11は、車内LAN50を通じて車載機器40からの情報を取得する部分である。車載機器40から車内LAN50に伝えられている信号や情報については、通信部11にて取得される。図1では、ナビゲーション装置41やマルチメディア42について、情報や映像信号を描画用コントローラ10に対して直接入力できる取得経路と、通信部11を通じて入力できる取得経路を示した。このように、車載機器40からの情報や映像信号の取得経路については任意であり、情報や映像信号が描画用コントローラ10に直接入力されても良いし、車内LAN50からこの通信部11を通じて入力されても良い。
【0027】
制御部12は、例えば、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えたマイクロコンピュータによって構成されている。制御部12は、外部記憶装置13に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することで、車載機器40から伝えられる映像信号や情報に基づいてディスプレイ20での表示画像の映像出力を行う。また、ここでは制御部12は、センサ部30からの検出信号を入力し、その検出信号に基づいてディスプレイ20の各領域の輝度レベルの調整も行っている。具体的には、制御部12は、映像入力/結合部12a、描画部12b、日射推定部12c、照度取得部12d、輝度制御部12eおよび映像出力部12fを有した構成とされている。
【0028】
映像入力/結合部12aは、車載機器40から直接もしくは車内LAN50を通じて映像信号が入力され、その映像信号が示す画像データを輝度制御部12eに出力する。また、映像入力/結合部12aは、描画部12bで描画された画像データがある場合、それを入力して映像信号が示す画像データと結合し、結合後の画像データを輝度制御部12eに出力する。
【0029】
描画部12bは、通信部11が取得した、エアコン43から伝えられるエアコン制御に関する各種情報や、車両ECU44から伝えられる各種車両に関する情報などを入力し、その情報をディスプレイ20に描画するための画像データを生成する。
【0030】
日射推定部12cは、例えば、車載機器40から日時情報および自車両Vの位置や車両姿勢情報を取得し、これらの情報に基づいてディスプレイ20への日射方向および日射されている領域となる日射領域を推定し、その推定結果を輝度制御部12eに出力する。日射推定部12cの詳細については後述する。
【0031】
照度取得部12dは、センサ部30を構成する照度センサ31~33からの出力信号が入力され、ディスプレイ20が設置された環境の照度である「環境照度」を取得する。照度取得部12dは、例えば、環境照度に応じた電気信号を照度情報として輝度制御部12eに出力する。
【0032】
輝度制御部12eは、映像入力/結合部12aから入力される画像データに対して、ディスプレイ20を構成する画素群のうち日射領域に位置する画素群(以下、便宜的に「日射画素群」という)の輝度調整を行い、そのデータを映像出力部12fに出力する。輝度制御部12eは、例えば、日射推定部12cにより推定された日射領域に基づいて、輝度制御の対象となる日射画素群を決定すると共に、照度取得部12dから得られる環境照度に基づいて日射画素群の設定輝度を高くした画像データを生成する。そして、輝度制御部12eは、例えば、日射画素群の設定輝度を調整した画像データを映像出力部12fに出力する。
【0033】
なお、輝度制御部12eによる輝度調整は、ディスプレイ20の表示画像のうち日射領域の部分の見易さが向上すればよく、日射画素群の一部のみに実行されてもよいし、日射画素群の全部に実行されてもよい。例えば、輝度制御部12eは、表示画像が自車両の外部を撮像したものである、といったように日射領域の全域の見易さ向上が好ましい場合には日射画素群のすべての輝度を高くする調整を実行しうる。また、輝度制御部12eは、例えば、表示画像がテキスト等の情報部分と画面の背景等の非情報部分とによりなる、といったように日射領域の一部のみの見易さ向上が好ましい場合には、日射画素群のうち情報部分を表示する部分のみ輝度調整を実行しうる。後者の場合、背景部分の輝度レベルを維持または低下させつつ、情報部分の輝度レベルを向上させることで、コントラストが大きくなり、より見易い表示画像となる効果も期待される。このように、輝度制御部12eは、日射画素群の一部または全部のいずれの輝度調整を実行する構成とされうる。
【0034】
映像出力部12fは、輝度制御部12eから伝えられる輝度調整後の画像データをディスプレイ20で表示させるべく、映像出力信号を出力する。
【0035】
外部記憶装置13は、制御部12で実行する各種プログラムや制御部12から伝えられる各種データなどを記憶しており、制御部12によるプログラムの読み出しやデータの書き込みが可能となっている。なお、ここでは非遷移有形記録媒体として外部記憶装置13を挙げ、制御部12とは別の構成としたが、制御部12内のROMやRAMとしても良い。
【0036】
以上が、描画用コントローラ10の基本的な構成である。
【0037】
〔日射推定部〕
次に、日射推定部12cの構成について、図2図9を参照して説明する。
【0038】
図5図6では、ディスプレイ20の向きと自車両Vの向きとの関係を分かり易くするため、ディスプレイ20および自車両Vの両方を示すと共に、便宜的に、自車両Vの大きさをディスプレイ20よりも小さくしている。
【0039】
日射推定部12cは、例えば図2に示すように、位置算出部12c1と、方向推定部12c2と、データ選択部12c3と、データベース部12c4とを有してなる。
【0040】
位置算出部12c1は、例えば、ナビゲーション装置41から自車両が位置する地点の緯度の車両位置情報、並びに日時情報に基づいて、太陽の位置を算出する。具体的には、位置算出部12c1は、車載機器40から取得した上記の情報に基づいて、図3に示す自車両Vに対する太陽の高度角θ、および図4に示す自車両Vに対する太陽の方位角φを算出する。
【0041】
なお、高度角θおよび方位角φは、例えば、自車両Vの地点の緯度を指定し、太陽赤緯および時角を用いて球面三角法の公式により算出する、といった公知の方法により得られる。位置算出部12c1は、上記した公知の方法等により、高度角θおよび方位角φを太陽の位置として算出する。
【0042】
高度角θは、例えば、図3に示すように、ディスプレイ20が搭載された自車両Vが位置する地平面を基準(0°)とし、自車両Vと太陽とを結ぶ仮想直線と地平面とのなす角度のうち鋭角のものとして定義されている。高度角θは、例えば、太陽が自車両Vよりも上方に位置する場合を正とされ、自車両Vよりも下方(地面側)に位置する場合を負とされ、-90°から90°の範囲内の値となる。
【0043】
方位角φは、例えば、図4に示すように、自車両Vを上面視した状況において、自車両Vの進行方向を基準(0°)として、自車両Vと太陽とを繋ぐ第1の仮想直線と、当該基準の位置と自車両Vとを繋ぐ第2の仮想直線とのなす角度として定義されている。方位角φは、例えば、自車両Vの右方向が90°、自車両Vの後ろ方向が180°、自車両Vの左方向が270°といった具合に、上面視した状況において時計回りを正として定義され、0°から360°の範囲内の値となる。
【0044】
なお、「自車両Vの進行方向」とは、自車両Vの全長方向に沿った方向であって、車室側からフロントガラス側に向かう方向を意味する。「自車両Vの後ろ方向」とは、進行方向とは逆方向を意味する。「自車両Vの右方向」および「自車両Vの左方向」とは、それぞれ、自車両Vの車幅方向に沿った方向であって、進行方向を向いた状態における右方向および左方向を意味する。以下における「進行方向」、「後ろ方向」、「右方向」および「左方向」は、上記の方向を意味する。
【0045】
位置算出部12c1は、例えば、上記の定義に従って算出した高度角θおよび方位角φを太陽位置情報として、当該情報を方向推定部12c2に出力する。
【0046】
方向推定部12c2は、太陽位置情報と、自車両Vに対するディスプレイ20の搭載情報と、自車両Vの車両姿勢情報とに基づいて、ディスプレイ20の表示面20aに対する日射方向を推定する。ディスプレイ20の搭載情報とは、例えば図5および図6に示す自車両Vに対するディスプレイ20の取付角度であるパネル取付角θ、φである。車両姿勢情報とは、例えば図7に示すように、自車両Vのヨー、ロール、ピッチの車両姿勢のうちヨーに対応する角度であって、自車両Vの進行方向が指し示す方向である車両角度φである。
【0047】
パネル取付角θは、例えば図5に示すように、側面視にて、自車両Vに取り付けられたディスプレイ20の表示面20aに対する法線方向が差し示す方向として定義されている。例えば、パネル取付角θは、側面視にて、自車両Vの後ろ方向を基準(0°)とし、自車両Vの上側を正とし、自車両Vの下側すなわち地平面側を負として、-180°から180°の範囲内の値とされる。パネル取付角θは、太陽の高度角θに対応している。
【0048】
パネル取付角φは、例えば図6に示すように、上面視にて、自車両Vに取り付けられたディスプレイ20の表示面20aに対する法線方向が差し示す方向として定義されている。例えば、パネル取付角θは、側面視にて、自車両Vの後ろ方向を基準(0°)とし、自車両Vの左方向を正とし、自車両Vの右方向を負として、-180°から180°の範囲内の値とされる。パネル取付角φは、太陽の方位角φに対応している。
【0049】
パネル取付角θ、φは、ディスプレイ20の搭載状態に基づいて予め設定されており、外部記憶装置13あるいは制御部12内の図示しないROMやRAMなどの記憶媒体にデータとして格納されている。
【0050】
車両角度φは、例えば図7に示すように、上面視にて、自車両Vの進行方向が指し示す方向として定義されている。車両角度φは、例えば、北を基準(0°)とし、東が90°、南が180°、西が270°とされ、0°から360°の範囲内の値とされる。車両角度φは、太陽の方位角φおよびパネル取付角φに対応している。車両角度φは、例えば、自車両Vに搭載された図示しないジャイロセンサ等により取得される。
【0051】
方向推定部12c2は、例えば、上記の各角度に基づいて、ディスプレイ20の表示面20aに対する日射方向として、太陽の方位方向の角度に対応するパネル入射角φと、太陽の高度方向の角度に対応するパネル入射角θとを算出する。
【0052】
方向推定部12c2は、パネル入射角φの算出においては、まず、下記の式(1)で示す入射角φを算出する。
【0053】
φ=φ-φ-(φ-180)・・・(1)
パネル入射角φは、例えば図6に示すパネル取付角φと同様の定義とされ、-180°から180°の範囲内の値とされることが好ましい。方向推定部12c2は、パネル入射角φを-180°から180°の範囲内とするため、入射角φが-540°よりも小さい場合にはφ+720°をパネル入射角φとする処理を行う。方向推定部12c2は、入射角φが-540°以上かつ-180°よりも小さい場合にはφ+360°をパネル入射角φとし、入射角φが-180°から180°の範囲内である場合には入射角φをパネル入射角φとする処理を行う。方向推定部12c2は、入射角φが180°より大きく、かつ540°以下の場合にはφ-360°をパネル入射角φとし、入射角φが540°より大きい場合にはφ-720°をパネル入射角φとする処理を行う。上記の算出処理を行うことにより、パネル入射角φは、-180°から180°の範囲内となる。
【0054】
パネル入射角φの値が-90°~90°の範囲内である場合、すなわち、表示面20a側から太陽光が入射している場合には、方向推定部12c2は、下記の式(2)で示す入射角θ00を算出する。
【0055】
θ00=θ-θ・・・(2)
一方、パネル入射角φの値が-180°~-90°または90°~180°の範囲内である場合、すなわち、表示面20aの逆側から太陽光が入射している場合、方向推定部12c2は、下記の式(3)で示す入射角θ01を算出する。
【0056】
θ01=(90-θ×2)+θ-θ・・・(3)
パネル入射角θは、例えば図5に示すパネル取付角θと同様の定義とされ、-180°から180°の範囲内の値とされることが好ましい。方向推定部12c2は、パネル入射角θを-180°から180°の範囲内とするため、θ00またはθ01が-180°よりも小さい場合には、θ00またはθ01に360°を加算した値をパネル入射角θとする処理を行う。θ00またはθ01が180°よりも大きい場合には、方向推定部12c2は、θ00またはθ01に360°を減算した値をパネル入射角θとする処理を行う。θ00またはθ01が-180°から180°の範囲内である場合には、方向推定部12c2は、θ00またはθ01をパネル入射角θとする処理を行う。上記の算出処理を行うことにより、パネル入射角θは、-180°から180°の範囲内となる。
【0057】
なお、パネル入射角θ、φを-180°から180°の範囲内にする演算方法については、上記の方法に限定されるものではなく、180で除算し、余りを算出する方法であってもよく、適宜変更されてもよい。
【0058】
方向推定部12c2は、算出したパネル入射角θ、φを日射方向として推定し、算出結果に対応する信号をデータ選択部12c3に出力する。
【0059】
データ選択部12c3は、方向推定部12c2から取得した日射方向の推定結果に基づき、データベース部12c4から当該推定結果に対応する日射領域データを1つ選択する。データ選択部12c3は、選択した日射領域データを日射領域情報として、輝度制御部12eに出力する。
【0060】
日射領域データは、例えば図8に示すように、ディスプレイ20の表示面20aのうち日射が当たる領域である日射領域と、残部の領域である非日射領域との分布を示すデータである。日射領域データは、例えば、日射領域に対応する白、および非日射領域に対応する黒の二値化された画像形式のデータとされ、ディスプレイ20の表示面20aにおける座標と関連付けされている。つまり、日射領域データのうち日射領域に関連付けられた領域に位置する画素群が日射画素群であり、輝度制御部12eによる輝度制御が実行される。日射領域データは、例えば図9に示すように、異なるパネル入射角θ、φに対応して1つずつ予め作成されており、データベース部12c4に格納されている。日射領域データは、例えば、ディスプレイ20が搭載される自車両Vの3Dデータに基づいて、光学シミュレーションソフトにより太陽位置、すなわちパネル入射角θ、φを設定することで作成される。
【0061】
データ選択部12c3は、データベース部12c4に格納された複数の日射領域データからなるデータ群のうち算出されたパネル入射角θ、φに最も近い1つの日射領域データを選択する。例えば図9に示すように、算出されたパネル入射角θ、φがそれぞれ-3°、58°である場合、データ選択部12c3は、パネル入射角θ、φがそれぞれ0°、60°の日射領域データを1つ選択する。
【0062】
データベース部12c4は、例えば、パネル入射角θ、φごとの複数の日射領域データを格納しており、ROMやRAMなどの任意の記憶媒体である。なお、データベース部12c4に格納される日射領域データは、図9に示すように、パネル入射角θ、φそれぞれ10°刻みの例に限られず、5°刻みであってもよく、その数については容量やCPUの処理能力等に応じて適宜変更されうる。
【0063】
以上が、日射推定部12cの基本的な構成である。
【0064】
〔輝度制御〕
次に、OLED表示システムにおける輝度制御処理の一例について、図10を参照して説明する。
【0065】
OLED表示システムは、例えば、ディスプレイ20がオン状態になるなどの所定の開始条件を満たした場合、図10に示す制御フローを実行する。
【0066】
ステップS100では、制御部12は、センサ部30の検出信号を取得する。これにより、第1照度センサ31、第2照度センサ32および第3照度センサ33それぞれの検出信号が取得され、ディスプレイ20が設置された環境照度が検出される。
【0067】
続いて、制御部12は、ステップS110に処理を進め、車載機器40から自車両Vの位置情報および日時情報を取得し、上記した方法により太陽の高度角θおよび方位角φを算出する。
【0068】
次いで、制御部12は、ステップS120に処理を進め、車載機器40から自車両Vの姿勢情報(車両角度φ)を取得し、パネル取付角θ、φ、並びに太陽の高度角θおよび方位角φに基づいて、パネル入射角θ、φを算出する。これにより、ディスプレイ20の表示面20aに対する日射方向が推定される。
【0069】
そして、制御部12は、ステップS130に処理を進め、ステップS120にて推定した日射方向に基づき、データベース部12c4に格納された複数の日射領域データから推定された日射方向に対応する1つの日射領域データを選択する。これにより、ディスプレイ20の表示面20aにおける日射領域が推定される。
【0070】
最後に、制御部12は、ステップS140に処理を進め、輝度制御部12eによる輝度制御を実行する。具体的には、輝度制御部12eは、ステップS130で選択された日射領域データのうち日射領域に関連付けられた画素群、すなわち日射画素群を輝度制御の対象として設定する。そして、輝度制御部12eは、照度取得部12dから出力された環境照度に基づいて、環境照度における見易さを向上させるため、日射画素群の輝度を高くする処理を行う。続いて、映像出力部12fは、輝度制御部12eからの出力信号に基づいて、輝度制御後の映像信号をディスプレイ20に出力する。その後、制御部12は、処理をステップS100に戻す。
【0071】
これにより、ディスプレイ20は、表示面20aの一部に日射が当たっている状況において、画素レベルで輝度制御がなされ、表示画像のうち日射領域に位置する部分の輝度が大きくなり、表示画像の見易さが向上する。
【0072】
なお、上記の輝度制御は、あくまで一例であり、ステップS100の処理がステップS130の後、あるいはステップS130と並行して行われてもよく、その処理の順番については可能な範囲内で適宜変更されてもよい。
【0073】
本実施形態によれば、自車両Vの位置情報、走行方向、日時情報およびディスプレイ20の搭載情報に基づいて、ディスプレイ20の日射方向を推定した後、推定した日射方向に基づいて日射領域の推定および輝度制御を実行するOLED表示システムとなる。これにより、ディスプレイ20を構成する画素群のうち日射領域に位置する日射画素群を高精度で推定でき、ひいては日射画素群の一部または全部を選択的に輝度向上させることが可能であるため、表示画像の見易さが向上する。また、見易さ向上のためにディスプレイ20の全体の輝度レベルを高くする必要がなくなり、日射画素群の輝度レベルを選択的に高くすることにより、見易さ向上に伴う消費電力の増大を抑制できる。
【0074】
なお、上記では、ディスプレイ20の一部のみが日射領域となっている場合の輝度調整を例に挙げたが、ディスプレイ20の全領域が日射領域となる場合にも、それに対応する輝度調整が行われる。例えば、ディスプレイ20の全領域が日射領域となる場合、日射量の推定結果に基づき、ディスプレイ20の全領域のうちの輝度調整が必要な表示内容の場所について画素レベルでの輝度調整を行う。また、文字表示の輝度レベルについては、推定した日射量に対応した高さとする。このように、ディスプレイ20の全領域が日射領域となる場合にも、画素レベルで輝度レベルを調整し、高くする部分を限定することで、消費電力の増加を抑制することが可能になる。さらに、制御部12は、ディスプレイ20の全領域が非日射領域となる場合には、日射領域推定を実施せず、照度センサ31~33から取得した環境照度に基づいて、輝度制御を実行してもよい。この場合、制御部12は、環境照度に基づき、ディスプレイ20のうち輝度調整が必要な表示部分について画素レベルでの輝度制御を実行する。
【0075】
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態のOLED表示システムは、例えば図11に示すように、センサ部30を有さず、照度取得部12dに代わって、照度推定部12gを有する構成であってもよい。
【0076】
この場合、車載機器40は、ディスプレイ20が設置された自車両の位置(地域)における天候情報を取得可能な通信機器45が含まれている。通信機器45は、例えば、無線LANなどにより、インターネット経由で天候情報を取得し、車内LAN50を介して当該天候情報を通信部11に出力する。
【0077】
照度推定部12gは、取得した天候情報に基づいて、環境照度を推定する。本変形例では、例えば、時刻に対応する基準照度のデータが外部記憶装置13等に格納されており、照度推定部12gは、天候情報と基準照度とに基づいて環境照度を推定する。具体的には、例えば、照度推定部12gは、天候が晴れの場合には基準照度の100%、曇りの場合には基準照度の70%、雨の場合には基準照度の30%を環境照度として推定する。
【0078】
これにより、自車両Vに照度センサ31~33が搭載されていない場合であっても、ディスプレイ20の環境照度を推定でき、ディスプレイ20の輝度制御を実行することが可能なOLED表示システムとなる。
【0079】
また、OLED表示システムは、ディスプレイ20の全域が日射領域である場合において、輝度制御が不要な状況であるとき、輝度制御を実行しない構成であってもよい。この場合、OLED表示システムは、例えば図12に示す制御フローを実行する。
【0080】
OLED表示システムは、例えば、ディスプレイ20がオン状態になる等の所定の開始条件を満たした場合、ステップS101の処理を開始する。ステップS101では、制御部12は、センサ部30から環境照度を取得するか、あるいは天候情報および時刻情報に基づいて環境照度を推定する。
【0081】
続いて、ステップS102では、制御部12は、例えば、環境照度が所定の閾値以上であるか否かの判定を行い、肯定判定の場合には処理をステップS110に進め、否定判定の場合には処理をステップS101に戻す。所定の閾値については、人の肉眼での画像の見易さを考慮して適宜設定される。
【0082】
その後、制御部12は、ステップS101にて肯定判定の場合には、上記第1実施形態と同様に、ステップS110~ステップS140の処理を順次実行する。
【0083】
これにより、OLED表示システムは、ディスプレイ20の表示面20aの全領域が日射領域である場合であっても、表示画面の見易さが低下していない状況においては、不要な輝度制御を実行せず、消費電力の増大を抑制することができる。
【0084】
なお、ステップS102における判定処理については、あくまで一例であり、例えば、「時刻が朝から夕方の間であるか否か」などの表示面20aの見易さを判定可能な他の条件設定であっても構わない。
【0085】
上記の変形例によれば、OLED表示システムは、上記第1実施形態の効果に加えて、次の効果が得られる。
【0086】
(1)第1の変形例によれば、自車両Vが照度センサ31~33を有していない場合においても、ディスプレイ20の環境照度を推定でき、日射画素群の輝度制御が可能となる。
【0087】
(2)第2の変形例によれば、ディスプレイ20の表示面20aの全域に日射が当たっている場合であっても、環境照度が低く、表示画像の見易さに支障がないとき、不要な輝度制御を実行せず、消費電力の増大をさらに抑制することができる。
【0088】
(第2実施形態)
第2実施形態のOLED表示システムについて、図13図17を参照して説明する。図14では、後述する特徴点の関連付けを分かり易くするため、関連付けられた複数の特徴点を便宜的に破線で繋いだものを示している。また、図16の縦軸および横軸は、例えば、それぞれ、日射領域データにおける縦方向の座標y、および横方向の座標xとなっている。
【0089】
本実施形態のOLED表示システムは、例えば図13に示すように、日射推定部12cがさらに領域補間部12c5を備える構成である点で上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
【0090】
日射推定部12cは、本実施形態では、方向推定部12c2により推定されたパネル入射角θ、φに近い、少なくとも2つの日射領域データをデータ選択部12c3が選択する。そして、日射推定部12cは、データ選択部12c3により選択された複数の日射領域データに基づいて、推定されたパネル入射角に対応する日射領域の補間を行う構成となっている。
【0091】
以下、説明の簡便化のため、データ選択部12c3により選択された日射領域データを「選択データ」と称し、方向推定部12c2により推定されたパネル入射角を「推定入射角」と称する。また、パネル入射角または推定入射角のθ、φがそれぞれα°、β°である場合を、パネル入射角(α°、β°)または推定入射角(α°、β°)、あるいは単に(α°、β°)と称する。
【0092】
具体的には、例えば、データ選択部12c3は、データベース部12c4に格納されている複数の日射領域データの中から、推定入射角に最も近いパネル入射角に対応する第1の日射領域データを選択する。次いで、データ選択部12c3は、第1の日射領域データに次いで推定入射角に近いパネル入射角に対応する第2の日射領域データを選択する。例えば、方向推定部12c2による推定入射角(-3°、58°)の場合、データ選択部12c3は、例えば図14および図15に示す2つの日射領域データを選択する。図14に示す日射領域データは、パネル入射角(0°、60°)に対応したものであり、第1の日射領域データに相当する。図15に示す日射領域データは、パネル入射角(-10°、60°)に対応したものであり、第2の日射領域データに相当する。
【0093】
なお、領域補間部12c5で用いられる選択データの数は、例えば、2つとされるが、3つ以上であってもよい。
【0094】
データベース部12c4に格納されている複数の日射領域データは、例えば図14図15に示すように、日射領域と非日射領域との境界に位置する複数の座標点のうち一部の代表点が「特徴点」として設定されている。この特徴点は、ディスプレイ20が搭載された自車両の構造物に関連付けされており、パネル入射角に応じて変化する。例えば、図14に示す特徴点のうち破線で囲んだ2つの特徴点は、図15の特徴点のうち破線で囲んだ2つの特徴点に対応しており、パネル入射角に応じてその位置が変化する。また、日射領域データの特徴点は、例えば図16に示すように、それぞれパネル入射角の異なる日射領域データのうち当該特徴点に対応する1つの特徴点に関連付けされている。このとき、選択された2つの日射領域データは、推定されたパネル入射角とは異なるデータであるため、その特徴点と、推定されたパネル入射角に対応する特徴点とは異なる座標となっている。
【0095】
領域補間部12c5は、推定されたパネル入射角に対応する特徴点を「推定特徴点」として、2つの選択データの特徴点に基づいて、その間に位置する推定特徴点を算出し、日射領域の補間を行う。領域補間部12c5は、例えば図17に示すように、パネル入射角の異なる2つの選択データおよび当該選択データの特徴点に基づき、推定されたパネル入射角における日射領域データを生成する。具体的には、領域補間部12c5は、例えば、パネル入射角(-10°、60°)の選択データの特徴点とパネル入射角(0°、60°)の特徴点とに基づき、パネル入射角(-3°、60°)における推定特徴点の座標を算出する。そして、領域補間部12c5は、算出した推定特徴点の座標に基づいて、非日射領域の外郭を補正し、パネル入射角(-3°、60°)に対応する日射領域データを生成する。言い換えると、領域補間部12c5は、2つの日射領域データに基づいて関連付けられた特徴点を更新し、新たな日射領域データを生成する。そして、日射推定部12cは、領域補間部12c5が生成した日射領域データを推定入射角(-3°、58°)に対応する日射領域情報として、輝度制御部12eにデータ出力する。
【0096】
なお、特徴点が関連付けされる自車両の構造物としては、例えば、ピラー、ステアリングや座席のシートなどが挙げられるが、ディスプレイ20の設置箇所や傾き等に応じて、適宜変更されうる。また、領域補間部12c5は、上記の日射領域データの生成においては、推定特徴点のみに基づいて日射領域データを生成する方法であってもよいし、選択データの一方を推定特徴点に基づいて補正する方法であってもよい。領域補間部12c5により生成された日射領域データは、データベース部12c4や外部記憶装置13に保存され、データ選択部12c3により選択が可能な状態とされてもよい。
【0097】
本実施形態によっても上記第1実施形態の効果が得られるOLED表示システムとなる。また、本実施形態のOLED表示システムでは、次の効果も得られる。
【0098】
(1)本実施形態では、日射推定部12cは、推定入射角に近い複数のパネル入射角に対応する日射領域データを選択し、これらの選択データに基づいて、推定入射角における日射領域データを生成する。そのため、推定入射角に対応して生成される日射領域データは、ディスプレイ20における実際の日射領域および非日射領域により近いものとなる。よって、上記第1実施形態に比べて、日射領域の推定精度、ひいては輝度制御の精度が向上し、ディスプレイ20の表示画像の見易さおよび消費電力の増大抑制の効果をさらに高めることができる。
【0099】
(第2実施形態の変形例)
上記第2実施形態では、2つの選択データに基づいて、推定入射角のうち高度に対応するパネル入射角θの日射領域データを生成する例について説明した。さらに、領域補間部12c5は、推定入射角のうち方位に対応するパネル入射角φについても同様の処理を実行してもよい。
【0100】
具体的には、推定入射角(-3°、58°)の場合、領域補間部12c5は、例えば図18に示すように、パネル入射角(0°、60°)およびパネル入射角(-10°、60°)の2つの日射領域データに基づき、第1の日射領域の推定データを生成する。この第1の日射領域の推定データは、パネル入射角(-3°、60°)に対応している。
【0101】
次に、領域補間部12c5は、パネル入射角(0°、50°)およびパネル入射角(-10°、50°)の2つの日射領域データに基づき、パネル入射角(-3°、50°)に対応する第2の日射領域の推定データを生成する。
【0102】
そして、領域補間部12c5は、パネル入射角(-3°、60°)に対応する第1の日射領域の推定データと、パネル入射角(-3°、50°)に対応する第2の日射領域の推定データとに基づいて、第3の日射領域の推定データを生成する処理を行う。この第3の日射領域の推定データは、推定入射角(-3°、58°)に対応している。領域補間部12c5は、上記した第3の日射領域の推定データを日射領域情報として、輝度制御部12eに出力する。
【0103】
本変形例によれば、上記第2実施形態の効果に加えて、次の効果も得られる。
【0104】
(1)本変形例では、制御部12は、推定入射角の高度および方位の両方に対応する日射領域データを生成し、この日射領域データに基づいて輝度制御を実行する。そのため、日射領域の推定精度、ひいては輝度制御の精度が上記第2実施形態に比べて向上し、表示画面の見易さ向上および消費電力の増大抑制の効果をさらに高めることができる。
【0105】
(第3実施形態)
第3実施形態のOLED表示システムについて、図19を参照して説明する。
【0106】
本実施形態のOLED表示システムは、車載機器40として姿勢センサ46が含まれており、姿勢センサ46からの出力信号に基づいて、日射推定部12cが日射領域データを補正する構成となっている点で上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
【0107】
姿勢センサ46は、日射領域データの特徴点が関連付けされた自車両の構造物のうち姿勢あるいは配置の変更が可能なものに取り付けられるセンサである。姿勢センサ46は、例えば、座席のシートなどの自車両Vの構造部品に取り付けられ、取り付けられた構造部品の姿勢や自車両における位置に対応する信号を出力する。姿勢センサ46の出力信号は、車内LAN50を介して通信部11に出力され、日射推定部12cでの処理に用いられる。
【0108】
日射推定部12cは、本実施形態では、ナビゲーション装置41や姿勢センサ46の出力信号に基づいて、必要に応じて、選択もしくは生成した日射領域データの補正を行う。例えば、太陽が自車両よりも背後の方向に位置し、太陽位置とディスプレイ20とを直線で繋いだ場合において、座席のシートが当該直線上に位置するときには、表示面20aにおける日射領域は、シートの位置により変化する。日射推定部12cは、このような場合、姿勢センサ46からシートの姿勢や位置の情報を取得し、当該情報に基づいて、選択または生成した日射領域データの補正を行う。つまり、ディスプレイ20への日射を遮蔽し、かつ可動の構造物が自車両に存在する場合、日射推定部12cは、日射領域データを修正し、修正した日射領域データに基づく信号を輝度制御部12eに出力する。
【0109】
本実施形態のOLED表示システムによっても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。また、このOLED表示システムは、次の効果も得られる。
【0110】
(1)本実施形態では、ディスプレイ20における日射領域を変化させうる構造物がある場合、当該構造物の姿勢等に基づいて日射領域データの補正を実行するため、日射領域の推定精度がさらに向上する。そのため、上記第1実施形態に比べて、表示画面の見易さ向上および消費電力の増大抑制の効果をさらに高めることができる。
【0111】
(第4実施形態)
第4実施形態のOLED表示システムについて、図20図22を参照して説明する。
【0112】
本実施形態のOLED表示システムは、車載機器40として車載カメラ47が含まれており、車載カメラ47により撮像された画像データに基づいて、日射推定部12cが日射領域データを補正する構成となっている点で上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
【0113】
車載カメラ47は、例えば、自車両の前方を撮像し、車内LAN50を介して撮像データを車外画像として通信部11に出力する。この車外画像は、自車両への日射を遮る遮蔽体の検出に用いられる。
【0114】
なお、遮蔽体としては、例えば、建築物、樹木、壁、電柱、大型車両といった自車両の位置に日陰が生じる任意の構造物などが挙げられるが、これらに限定されない。また、遮蔽物の検出および遮蔽物の方位や大きさの推定については、例えば、公知の画像解析技術により行われる。
【0115】
日射推定部12cは、例えば、本実施形態では、制御部12が車外画像に基づいて遮蔽体が存在すると判定した場合には、当該遮蔽体によってディスプレイ20に生じる日陰領域を算出し、必要に応じて日射領域データの補正を行う。例えば図21に示すように、日射推定部12cは、選択あるいは生成した日射領域データに、遮蔽体により生じる日陰領域を上書きすることで、日射領域データの補正を行う。
【0116】
なお、遮蔽体によってディスプレイ20の表示面20aに生じる日陰領域については、例えば、日射領域データと同様に、自車両の3Dデータおよび遮蔽物の位置、大きさに基づいて光学シミュレーションソフトにより算出可能である。また、撮像画像に基づく遮蔽体の検出処理は、車載カメラ47で実行されてもよい。
【0117】
〔日射領域の補正〕
本実施形態のOLED表示システムは、例えば図22に示す制御フローの処理を実行する。
【0118】
本実施形態のOLED表示システムは、例えば車載カメラ47がオン状態になる等の所定の開始条件を満たした場合、図12の制御フローを開始する。図12の制御フローは、例えば図10に示す輝度制御と並行して実行されると共に、ステップS130の日射領域の推定が実行されていることが前提である。
【0119】
ステップS410では、車載カメラ47は、例えば、自車両Vの外部の空間を撮像し、制御部12にカメラ画像を車外画像として出力する。
【0120】
続いて、制御部12は、処理をステップS420に進め、例えば公知の画像解析技術により遮蔽体が検出されたか否かの判定を行い、肯定判定の場合には処理をステップS430に進め、否定判定の場合には処理をステップS410に戻す。
【0121】
次いで、ステップS430では、制御部12は、ステップS420で検出された遮蔽体に基づく日陰領域の算出を行う。
【0122】
その後のステップS440では、制御部12は、表示面20aに日陰領域が生じるか否かの判定を行い、肯定判定の場合には処理をステップS450に進め、否定判定の場合には処理をステップS410に戻す。
【0123】
その後のステップS450では、制御部12は、例えば図10のステップS130で推定された日射領域に、ステップS430で算出した日陰領域を加えた形で上書きし、日射領域の補正を行う。ステップS450の終了後、制御部12は、処理をステップ410に戻す。
【0124】
以上が、本実施形態のOLED表示システムによる日射領域の補正処理である。
【0125】
本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果と同様の効果が得られるOLED表示システムとなる。また、本実施形態によれば、次の効果も得られる。
【0126】
(1)遮蔽物による日陰領域が生じる状況において、ディスプレイ20の構成画素のうち日陰領域に位置する画素群の輝度を上げる必要がなくなるため、表示画像の見易さと消費電力の低減との両立効果が上記第1実施形態に比べてさらに向上する。
【0127】
(他の実施形態)
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらの一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【0128】
(1)例えば、OLED表示システムは、センサ部30、通信機器45、照度取得部12dおよび照度推定部12gを備え、照度取得部12dまたは照度推定部12gによりディスプレイ20の表示面20aにおける照度を取得または推定する構成であってもよい。この場合、OLED表示システムは、例えば、必要に応じて、照度の取得または推定の処理を切り替える構成とされうる。このように、上記各実施形態およびその変形例に係るOLED表示システムは、可能な範囲内で自由に組み合わせられてもよい。
【0129】
(2)上記第1実施形態およびその変形例では、日射推定部12cが車両ECU44から自車両Vの傾きのうちヨーの情報(車両角度φ)を取得し、日射領域の推定を実行する例について説明したが、これに限定されない。例えば、OLED表示システムは、車両ECU44から自車両のヨーの情報に加えて、ピッチもしくはロールまたはその両方の情報を取得し、これらの情報に基づいて日射領域の推定を実行する構成であってもよい。これは、上記第2実施形態以降についても同様である。これにより、日射推定部12cによる日射領域の推定精度がさらに向上する効果が得られる。
【0130】
(3)本開示に記載の制御部12及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部12及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部12及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
【符号の説明】
【0131】
11・・・通信部、12・・・制御部、12c1・・・位置算出部、
12c2・・・方向推定部、12c4・・・データベース部、12d・・・照度取得部、
12e・・・輝度制御部12e・・・映像出力部12f・・・照度推定部、
20・・・ディスプレイ、20a・・・表示面、30・・・照度センサ、
46・・・姿勢センサ、47・・・車載カメラ
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