(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022017763
(43)【公開日】2022-01-26
(54)【発明の名称】基礎杭用テンプレート、基礎杭設置方法
(51)【国際特許分類】
E02D 27/52 20060101AFI20220119BHJP
E02D 27/12 20060101ALI20220119BHJP
E02D 27/32 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
E02D27/52 A
E02D27/12 Z
E02D27/32 Z
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020120502
(22)【出願日】2020-07-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 公一
(72)【発明者】
【氏名】風野 裕明
(72)【発明者】
【氏名】武川 啓悟
(72)【発明者】
【氏名】山内 雅也
(72)【発明者】
【氏名】石田 悠
【テーマコード(参考)】
2D046
【Fターム(参考)】
2D046CA03
2D046DA05
2D046DA62
(57)【要約】
【課題】海底の地盤に設置された基礎杭と干渉することなく、基礎杭から効率的に取り除くことが可能な基礎杭用テンプレート、基礎杭設置方法を提供すること。
【解決手段】海底の地盤に複数の基礎杭を設置するために用いる基礎杭用テンプレート100であって、基礎杭をあらかじめ設定した基礎杭設置位置に案内するガイド形状部が形成された複数のガイド部材140と、平面視したときに、複数の前記ガイド部材140の相対位置を前記基礎杭設置位置と対応させて保持するテンプレート本体110と、を備え、前記ガイド部材140は、前記テンプレート本体110に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海底の地盤に複数の基礎杭を設置するために用いる基礎杭用テンプレートであって、
基礎杭をあらかじめ設定した基礎杭設置位置に案内するガイド形状部が形成された複数のガイド部と、
平面視したときに、複数の前記ガイド部の相対位置を前記基礎杭設置位置と対応させて保持するテンプレート本体と、
を備え、
前記ガイド部は、
前記テンプレート本体に対して着脱可能に構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項2】
請求項1に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド形状部の位置を変更可能に構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記テンプレート本体は、
前記基礎杭設置位置と対応して配置され前記ガイド部を装着するガイド装着部が形成された複数のガイドホルダ部と、
複数の前記ガイドホルダ部を保持する連結部材と、
を備えていることを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項4】
請求項3に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部は、
前記ガイド形状部が形成された複数のガイドコマ部材を、
備えていることを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイドホルダ部には、前記ガイド部を装着する複数のガイド装着部が形成され、
前記ガイド部を装着する前記ガイド装着部を選択することにより前記ガイド形状部の位置を変更可能に構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項6】
請求項3~5のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部と前記ガイド装着部の少なくともいずれか一方に形成された装着凸部と、他方に形成された装着凹部と、を有するガイド部はめ込み手段を、
備え、
前記装着凸部を前記装着凹部に挿入することにより前記ガイド部が前記ガイドホルダ部に装着される
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド形状部は、
前記基礎杭と対向する位置に配置されたねじ部材に形成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部を、前記基礎杭設置位置と対応させて前記テンプレート本体に保持させる取付部材を、
備えることを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項9】
請求項8に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記取付部材は、
ねじ部材により構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項10】
請求項8に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記取付部材は、
クランプ部材により構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部によって設置する前記基礎杭の直径をaとし、隣接する前記ガイド部により設置する前記基礎杭の軸間距離をbとした場合に、
(b/a)が、2.5以上かつ25以下に設定されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項12】
請求項1又は2に記載の基礎杭用テンプレートを用いて基礎杭を設置する基礎杭設置方法であって、
海面上において、前記テンプレート本体に前記ガイド部を装着するガイド部装着工程と、
前記基礎杭用テンプレートを海底に設置するテンプレート設置工程と、
設置した前記基礎杭用テンプレートに案内させて海底の地盤に前記基礎杭を設置する基礎杭設置工程と、
前記基礎杭設置工程が完了した後に、海底において前記ガイド部を取り外するガイド部取り外し工程と、
海底から前記基礎杭用テンプレートを引き上げるテンプレート引き上げ工程と、
を備えることを特徴とする基礎杭設置方法。
【請求項13】
請求項12に記載の基礎杭設置方法であって、
前記ガイド部装着工程において、
前記テンプレート本体が複数のガイド装着部を有し、複数のガイド装着部のうち選択した前記ガイド装着部に前記ガイド部を装着する
ことを特徴とする基礎杭設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海底の地盤に複数の基礎杭を設置するために用いる基礎杭用テンプレート、基礎杭設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、例えば、洋上風力発電用設備等を建設するためには、海底の地盤に基礎杭を設置することが一般的である。
そこで、基礎杭設置用テンプレートを用いて、海底地盤に基礎杭を効率的に設置するための技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、基礎杭の設置に際しては、建築物の規模に応じて複数の基礎杭を設置(打設)する場合があり、このような場合、複数の基礎杭設置位置の互いに対応させて正確かつ効率的に基礎杭を設置する必要がある。
そこで、設定した基礎杭設置位置に複数の基礎杭を正確に設置(打設)することを目的に、既に設置した基礎杭を基準に順次基礎杭を打設してゆく基礎杭設置技術や基礎杭設置用部材が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
しかしながら、特許文献2に記載の基礎杭設置技術は、既に打たれた2本の基礎杭を基準にして、3本目以降の杭を順次設置する技術であり、基準となる2本の基礎杭が正確に設置されていることが前提である。
したがって、まず2本の基礎杭を互いの相対的位置を維持して基礎杭設置位置に正確に設置することが必要であり、海底において、互いの相対的位置を維持したうえでそれぞれの基礎杭を正確に設置することは容易ではない。
【0005】
さらに、上記基礎杭設置技術では、基礎杭を設置するごとに、基準となる基礎杭を順次変えて基礎杭設置用部材を移動させてゆく必要があるため、作業工程が煩雑であり、基礎杭設置作業を効率的に実施することはあまり期待できない。
そもそも、特許文献2に記載の基礎杭設置用部材で海底に基礎杭を打設する場合には、基準となる基礎杭への取り付から基礎杭の設置が完了するまで、あらゆる作業を海中又は海底で行う必要があり海底への基礎杭設置には適していない。
特に、水深が深い海底では、このように、基礎杭設置用部材を順次移動させながら効率的に基礎杭設置作業を実施することは非常に困難である。
【0006】
また、海底に基礎杭用テンプレートを配置し、そのガイド部に基礎杭を挿通して打設する基礎杭設置方法が知られているが、基礎杭が地盤に対して完全に垂直(鉛直方向)に打設されるとは限らず、若干の傾きが生じる場合がある。
例えば、基礎杭が海底の地盤内において下方に向かうにしたがって互いの間隔が大きくなる(すなわち、カタカナの「ハ」の字状に設置されている場合)と、基礎杭用テンプレートを上方に引き上げる際に、基礎杭用テンプレートのガイド部が設置された基礎杭と干渉して引き上げができなくなる場合がある。
【0007】
一方、特許文献2に記載の基礎杭設置用部材は、設置する基礎杭は1本であり、打設した基礎杭が傾いて「ハ」の字状になることはなく、「ハ」の字状に打設された基礎杭と干渉することなく、基礎杭設置部材を回収することは想定もされていない。したがって、特許文献2に記載の基礎杭設置用部材に複数のガイド部を設置したとしても、海底に複数の基礎杭を設置した後に、基礎杭と干渉することなく、海底から基礎杭設置部材を引き上げ、回収することは困難であるし、基礎杭とともに基礎杭設置部材を残留させる場合には、基礎杭から引き上げる必要もない。
【0008】
特許文献2のような技術を考慮したうえで、基準となる基礎杭の設置を必要とせず、海底において、一回の施工(テンプレートを配置してから引き合上げて回収するまで)で、互いの相対的位置を維持して複数の基礎杭を効率的かつ正確に設置することができ、仮に基礎杭に傾き等が生じた場合においても容易かつ効率的に基礎杭設置用テンプレートを海底から引き揚げて、回収したいとの要望がある。
【0009】
そこで、基礎杭用テンプレートのガイド部に、油圧機構等の駆動手段と連結されたガイドプレート等を設けて、基礎杭用テンプレートを引き上げる際に、駆動手段によってガイドプレートを基礎杭から後退させて基礎杭との間隙を拡大することが可能な基礎杭用テンプレートを用いて基礎杭と干渉を防止する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2016-204863号公報
【特許文献2】特開2015-151848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、ガイド部を進退させるために油圧機構等の駆動手段を設けると、基礎杭用テンプレートの製造コストが増加するうえに、メンテナンス費用が増大してしまう。
また、駆動手段を設けることで、基礎杭用テンプレートが大型化して重量が増大することから、基礎杭用テンプレートの取扱い性が低下して、設置する際の費用が増加する可能性がある。
【0012】
さらに、例えば、油圧機構が海底で故障した場合には、油圧機構を海底で修理した後でないと基礎杭用テンプレートを引き上げできなくなる可能性が生じて、海底における修理コストの発生や、修理作業における安全確保や工期に不測の遅れが生じる虞が生じる等、基礎杭設置作業の全般にわたって影響を及ぼす可能性がある。
そこで、構造が簡単で故障することが抑制され、費用の増大を抑制しつつ基礎杭が海底地盤に垂直に打設されていない場合であっても、基礎杭と干渉することなく効率的に引き上げることが可能な基礎杭用テンプレートが望まれる。
【0013】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、海底の地盤に設置された基礎杭と干渉することなく、効率的に引き上げることが可能な基礎杭用テンプレート、基礎杭設置方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、海底の地盤に複数の基礎杭を設置するために用いる基礎杭用テンプレートであって、基礎杭をあらかじめ設定した基礎杭設置位置に案内するガイド形状部が形成された複数のガイド部と、平面視したときに、複数の前記ガイド部の相対位置を前記基礎杭設置位置と対応させて保持するテンプレート本体と、を備え、前記ガイド部は、前記テンプレート本体に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする。
【0015】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、基礎杭を基礎杭設置位置に案内するガイド形状部が形成された複数のガイド部と、平面視したときに、複数のガイド部の相対位置を基礎杭設置位置と対応させて保持するテンプレート本体と、を備えていて、ガイド部がテンプレート本体に対して着脱可能に構成されているので、基礎杭を設置した後に、ガイド部をテンプレート本体から取り外すことが可能である。言い換えると、テンプレート本体を海底から引き揚げる前に、(海底において)テンプレート本体からガイド部を取り外すことができる。
このような構成により、基礎杭用テンプレートは、ガイド部をテンプレート本体に取り付けた場合には、ガイド形状部が基礎杭を基礎杭設置位置に案内することが可能となり、ガイド部をテンプレート本体から取り外すことにより、テンプレート本体と基礎杭との間隙を大きく確保することができる。
その結果、基礎杭が傾いて、平面視したときに、基礎杭相互の間隔がガイド部の間隔と異なって設置された場合であっても、ガイド部を取り外すことにより、テンプレート本体と基礎杭との間隔を拡げて、テンプレート本体と基礎杭とが干渉することなく、基礎杭の設置に用いた基礎杭用テンプレート(テンプレート本体)を効率的に引き上げる(基礎杭から取り外す)ことができる。
【0016】
ここで、ガイド形状部とは、基礎杭が基礎杭設置位置に案内されるように、基礎杭(外周面や下端の周縁部等)と直接対向して基礎杭が近すぎた場合に当接して、基礎杭が基礎杭設置位置に対して位置ずれしないようにする部分(形状部)をいい、ガイド形状部の形態については任意に設定することができる。
また、例えば、ガイド部の数、配置は、基礎杭設置位置の数等に応じて任意に設定することが可能である。
また、ガイド形状部の配置についても、基礎杭設置位置や基礎杭の大きさ等に応じて任意に設定することが可能である。
また、設置される基礎杭をガイド形状部に向かっておおまかに案内する部分を「案内部」という場合があるものとする。
【0017】
また、ガイド部の形態は任意に設定することが可能であり、ガイド部は、一体に形成された構成とされてもよいし、分割可能な複数の部材を組み合わせることにより構成されてもよい。
また、それぞれのガイド部材がすべて同じ構成とされていてもよいし、いずれかのガイド部が他のガイド部と異なる構成とされてもよい。
また、ガイド部は、設置した基礎杭から引き上げることが可能な範囲で、一部のガイド部(例えば、1つ)をテンプレート本体に固定して、残りのガイド部をテンプレート本体に着脱可能に構成してもよい。すなわち、海底から引き揚げる際に取り外しが必要でないガイド部については、例えば、固定式にして着脱可能にしなくてもよい。また、状況に応じて、ガイド部を、取り付けたままにして回収し、あるいは、基礎杭から後退(例えば、スライドにより)させることにより、取り外さずに回収してもよい。
【0018】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド形状部の位置を変更可能に構成されていることを特徴とする。
【0019】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、ガイド形状部の位置を変更可能に構成されているので、例えば、基礎杭設置位置が異なる場合であっても、同一の基礎杭設置用テンプレートを用いて基礎杭を設置することができる。
【0020】
ここで、ガイド形状部の位置の変更は、ガイド形状部の位置を調整する場合、ガイド部を取り替える場合等、任意に設定することができる。
【0021】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記テンプレート本体は、前記基礎杭設置位置と対応して配置され前記ガイド部を装着するガイド装着部が形成された複数のガイドホルダ部と、複数の前記ガイドホルダ部を保持する連結部材と、を備えていることを特徴とする。
【0022】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、テンプレート本体が、基礎杭設置位置と対応するガイド部を装着するためのガイド装着部が形成された複数のガイドホルダ部と、複数のガイドホルダ部を保持する連結部材と、を備えているので、ガイドホルダ部にガイド部を装着することにより、ガイド部をテンプレート本体に効率的に装着することができる。
その結果、ガイド部を、基礎杭設置位置に対して高い精度で配置することができる。
【0023】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド部は、前記ガイド形状部が形成された複数のガイドコマ部材を、備えていることを特徴とする。
【0024】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、ガイド部は、ガイド形状部が形成された複数のガイドコマ部材を備えている。その結果、ガイドコマ部材は、ガイド部よりも軽量となり、取扱い性を向上することができる。また、ガイドコマ部材の配置等を変更することで、ガイド形状部の位置、ひいては基礎杭設置位置(基礎杭設置位置の相互の配置)等や設置する基礎杭の大きさを効率的に変更することが可能となる。
【0025】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイドホルダ部には、前記ガイド部を装着する複数のガイド装着部が形成され、前記ガイド部を装着する前記ガイド装着部を選択することにより前記ガイド形状部の位置を変更可能に構成されていることを特徴とする。
【0026】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、ガイドホルダ部に、ガイド部を装着する複数のガイド装着部が形成されているので、ガイド部を装着するガイド装着部を選択することにより、ガイド形状部の位置、ひいては基礎杭設置位置の配置を効率的に変更することができる。
【0027】
ここで、ガイド部が、複数のガイドコマ部材を備えている場合には、選択するガイド装着部をそれぞれのガイドコマ部材ごとに設定することにより、設置する基礎杭の大きさを任意に設定することができる。
【0028】
請求項6に記載の発明は、請求項3~5のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド部と前記ガイド装着部の少なくともいずれか一方に形成された装着凸部と、他方に形成された装着凹部と、を有するガイド部はめ込み手段を、備え、前記装着凸部を前記装着凹部に挿入することにより前記ガイド部が前記ガイドホルダ部に装着されることを特徴とする。
【0029】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、ガイド部とガイド装着部の少なくともいずれか一方に形成された装着凸部と、他方に形成された装着凹部と、を有するガイド部はめ込み手段を、備えていて、装着凸部を装着凹部に挿入することによりガイド部がガイドホルダ部に装着されるので、ガイドホルダに対してガイド部を容易かつ効率的に装着することができる。
【0030】
ここで、ガイド部とガイド装着部の少なくともいずれか一方に装着凸部が形成されているとは、ガイド部(ガイドコマ部材)とガイド装着部の一方に装着凸部が形成されて、ガイド装着部とガイド部(ガイドコマ部材)の他方に装着凹部が形成されていてもよいし、ガイド部(ガイドコマ部材)とガイド装着部の双方に装着凸部が形成されて、他方の装着凸部と対応する位置に装着凹部が形成された構成とされていてもよい。
【0031】
請求項7に記載の発明は、請求項1~6のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド形状部は、前記基礎杭と対向する位置に配置されたねじ部材に形成されていることを特徴とする。
【0032】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、ガイド形状部が、基礎杭と対向する位置に配置されたねじ部材に形成されているので、ねじ部を進退させることにより、先端部の位置を移動させて、ガイド形状部の位置を変更又は調整することができる。
その結果、基礎杭設置位置を効率的に変更又は調整することができる。
【0033】
請求項8に記載の発明は、請求項1~7のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド部を、前記基礎杭設置位置と対応させて前記テンプレート本体に保持させる取付部材を、備えることを特徴とする。
【0034】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、ガイド部を、取付部材によってガイド部材をテンプレート本体に保持させる位置を変更又は調整することにより、ガイド部を基礎杭設置位置と対応する位置に取り付けることが可能となる。
【0035】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記取付部材は、ねじ部材により構成されていることを特徴とする。
【0036】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、取付部材が、ねじ部材により構成されているので軸方向に進退させて、ガイド部材をテンプレート本体に保持させる位置を効率的に変更又は調整することができる。
【0037】
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記取付部材は、クランプ部材により構成されていることを特徴とする。
【0038】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、クランプ部材により構成されているので、テンプレート本体におけるガイドを保持させる位置を容易かつ効率的に変更又は調整することができる。
【0039】
請求項11に記載の発明は、請求項1~10のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド部によって設置する前記基礎杭の直径をaとし、隣接する前記ガイド部により設置する前記基礎杭の軸間距離をbとした場合に、(b/a)が、2.5以上かつ25以下に設定されていることを特徴とする。
【0040】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、(隣接するガイド部により設置する基礎杭の軸間距離b/基礎杭の直径a)が、2.5以上に設定されているので、設置した基礎杭が群杭として作用するのを抑制して、それぞれの基礎杭に充分な支持力を持たせることができる。
また、(隣接するガイド部により設置する基礎杭の軸間距離b/基礎杭の直径a)が、25以下に設定されているので、ジャケット本体の剛性確保のための補強を少なくして、ジャケット本体のコストが上昇するのを抑制することができる。
なお、基礎杭の直径aは、例えば、1.0m以上5.0m以下とすることが効果を発揮させるうえで好適である。
【0041】
請求項12に記載の発明は、請求項1又は2に記載の基礎杭用テンプレートを用いて基礎杭を設置する基礎杭設置方法であって、海面上において、前記テンプレート本体に前記ガイド部を装着するガイド部装着工程と、前記基礎杭用テンプレートを海底に設置するテンプレート設置工程と、設置した前記基礎杭用テンプレートに案内させて海底の地盤に前記基礎杭を設置する基礎杭設置工程と、前記基礎杭設置工程が完了した後に、海底において前記ガイド部を取り外するガイド部取り外し工程と、海底から前記基礎杭用テンプレートを引き上げるテンプレート引き上げ工程と、を備えることを特徴とする。
【0042】
この発明に係る基礎杭設置方法によれば、海面上において、テンプレート本体にガイド部を装着するガイド部装着工程と、基礎杭用テンプレートを海底に設置するテンプレート設置工程と、設置した基礎杭用テンプレートに案内させて海底の地盤に基礎杭を設置する基礎杭設置工程と、基礎杭設置工程が完了した後に、海底においてガイド部を取り外するガイド部取り外し工程と、海底から基礎杭用テンプレートを引き上げるテンプレート引き上げ工程と、を備えている。
すなわち、ガイド部が装着された基礎杭用テンプレートを基礎杭設置位置に応じて海底に設置し、基礎杭用テンプレートを用いて基礎杭を設置するので、基礎杭を基礎杭設置位置に正確かつ効率的に設置することができる。
また、テンプレート引き上げ工程において、基礎杭用テンプレートを海底から引き上げる前に、ガイド部をテンプレート本体から取り外すので、テンプレート本体と基礎杭との間隙を大きく確保することができ、平面視したときに、基礎杭相互の間隔がガイド部の間隔に対して異なっている場合であっても、基礎杭と干渉することなく、基礎杭用テンプレート(テンプレート本体)を引き上げることができる。
【0043】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の基礎杭設置方法であって、前記ガイド部装着工程において、前記テンプレート本体が複数のガイド装着部を有し、複数のガイド装着部のうち選択した前記ガイド装着部に前記ガイド部を装着することを特徴とする。
【0044】
この発明に係る基礎杭設置方法によれば、ガイド部装着工程において、テンプレート本体の複数のガイド装着部のうち選択したガイド装着部にガイド部を装着するので、ガイド部を効率的に装着することができる。
【発明の効果】
【0045】
本発明に係る基礎杭用テンプレート、基礎杭設置方法によれば、設置された基礎杭と干渉することなく、基礎杭用テンプレートを海底から効率的に引き上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートの概略構成を説明する平面図である。
【
図2】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートの概略構成を説明する側面から見た図である。
【
図3】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートを説明するガイド部の詳細を説明する
図1に矢視IIIで示す部分平面図である。
【
図4】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートにおけるガイド形状部の概略を説明する概念図である。
【
図5】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートを説明するガイド部を説明する
図3に矢視V-Vで示す概略構成図である。
【
図6A】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートを説明するガイド部を説明する
図3に矢視VIA-VIAで示す概略構成図である。
【
図6B】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートを説明するガイド部を説明する
図3に矢視VIB-VIBで示す概略構成図である。
【
図7】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイドホルダの概略構成を説明する平面図である。
【
図8】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイドホルダの概略構成を説明する
図7に矢視VIII-VIIIで示す図である。
【
図9】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイドホルダの概略構成を説明する
図7に矢視IX-IXで示す図である。
【
図10】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイドコマ部材の概略構成を説明する図であり、(A)は側面から見た図を、(B)は(A)に矢視XB-XBで示す図である。
【
図11】第1実施形態に係るテンプレート本体に対するガイドコマ部材の装着を説明する正面から見た概念図であり、(A)はガイドコマ部材を装着する状態を、(B)はガイドコマ部材が装着された状態を示している。
【
図12】第1実施形態に係るテンプレート本体に対するガイドコマ部材の装着を説明する側面から見た概念図であり、(A)はガイドコマ部材を装着する状態を、(B)はガイドコマ部材が装着された状態を示している。
【
図13】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートを用いた基礎杭の設置を説明する概念図であり、(A)はテンプレートを海底に設置して基礎杭を打設する状態を、(B)はテンプレートを用いて基礎杭の設置を完了した状態を、(C)はテンプレートを基礎杭から引き上げる状態を示している。
【
図14】第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートの作用を説明する概念図であり、(A)はガイドコマ部材が装着された状態を、(B)はガイドコマ部材を取り除いてテンプレートを引き上げる状態を示している。
【
図15】本発明の第2実施形態に係る基礎杭用テンプレートの概略構成を説明する図であり、(A)は平面図を、(B)は側面図を示している。
【
図16】第2実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイド部の概略構成を説明する平面図である。
【
図17】第2実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイド部の概略構成を説明する側面から見た概念図である。
【
図18】第2実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイド部材の装着(取付け)の詳細を説明する側面から見た図である。
【
図19】第2実施形態に係る基礎杭用テンプレートの作用の概略を説明する側面から見た図である。
【
図20】本発明の第3実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイド部の概略構成を説明する平面図である。
【
図21】第3実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイド部の概略を説明する側面から見た縦断面図である。
【
図22】第3実施形態に係る基礎杭用テンプレートにおいてガイド部材を固定するクランプ部材(取付部材)を説明する概略構成図である。
【
図23】本発明の第4実施形態に係る基礎杭用テンプレートの概略構成を説明する側面から見た図である。
【
図24】第4実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイド部の概略構成を説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
<第1実施形態>
以下、
図1~
図12を参照して、本発明の第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートについて説明する。
図1~
図3は、第1実施形態に係る基礎杭用テンプレートの概略構成を説明する図であり、
図1は平面図であり、
図2は側面図であり、
図3はガイド部の詳細を説明する
図1に矢視IIIで示す部分平面図である。また、
図4は、基礎杭用テンプレートにおけるガイド形状部の概略を説明する概念図である。なお、以下の図面において、説明の便宜のため、各構成要素の厚さや寸法の比率を適宜調整する場合がある。
【0048】
図1~
図12において、符号100は基礎杭用テンプレートを、符号110はテンプレート本体を、符号111は連結部材を、符号120はガイドホルダを、符号140はガイド部材(ガイド部)を、符号150はガイドコマ部材を、符号150Sはガイド形状部を示している。また、符号Oは、基礎杭用テンプレートを平面視したときの中心を示している。また、符号O1はガイド部に配置された基礎杭の中心軸(軸線)を示している。
また、ガイド部材、ガイドコマ部材、ガイド装着部を基礎杭側から見たときの左右を、左側、右側又は横方向と称して、左側を符号Lにより、右側を符号Rにより示す場合がある。
また、ガイド部材、ガイドコマ部材、ガイド装着部を側面から見たときの基礎杭側を前方側、基礎杭とは反対側を後方側、又これらを総称して前後方向と称し、前方側を符号Aにより、後方側を符号Bにより示す場合がある。
【0049】
基礎杭用テンプレート100は、
図1~
図3に示すように、例えば、テンプレート本体110と、テンプレート本体110に配置された4つ(複数)のガイド部材(ガイド部)140と、を備えている。
そして、基礎杭用テンプレート100は、例えば、風力発電用設備等の基礎構造をなす複数の基礎杭Sを海底の地盤に設置(打設)するために用いられる。
【0050】
この実施形態において、テンプレート本体110は、
図1に示すように、例えば、短辺が互いに平行に対向配置された二対の短辺対と、長辺が互いに平行に対向配置された二対の長辺対と、を備え、二対の短辺対と二対の長辺対が交互に配置されて、4つの短辺と4つの長辺が交互に接続された平面視したときの外形形状が略八角形に形成されている。
【0051】
テンプレート本体110は、
図1、
図2に示すように、例えば、ガイド部材(ガイド部)140を装着するための4つ(複数)のガイドホルダ120と、ガイドホルダ120の互いの相対位置を保持する連結部材111と、を備えている。
テンプレート本体110は、平面視したときに、外形形状が基礎杭用テンプレート100と同様に形成されている。
【0052】
それぞれのガイドホルダ120は、
図3に示すように、例えば、ガイドホルダ枠体121と、ガイド部材(ガイド部)140を装着するための第1ガイド部材装着部(ガイド部装着部)122と、第2ガイド部材装着部(ガイド部装着部)128と、を備えている。
また、第1ガイド部材装着部(ガイド部装着部)122、第2ガイド部材装着部(ガイド部装着部)128は、ガイドホルダ枠体121内に配置されている。
【0053】
図1において、符号aは、基礎杭の直径(外径)であり、符号bは、隣接するガイドホルダ120の第1ガイド部材装着部122に装着されたガイド部材(ガイド部)140に配置された基礎杭Sの軸間距離、いいかえると、隣接するガイドホルダ120において、それぞれの第1ガイド部材装着部122に装着された基礎杭Sの中心軸(軸線)と基礎杭Sの中心軸(軸線)の間隔の寸法を示している。
なお、
図1に示したのは、第1ガイド部材装着部122にガイド部材(ガイド部)140を配置した例であるが、第2ガイド部材装着部128に装着したガイド部材(ガイド部)140に基礎杭Sを配置する場合も同様である。
【0054】
ここで、ガイド部によって設置する基礎杭の直径a、隣接するガイド部により設置する基礎杭の軸間距離b、及び(隣接するガイド部により設置する基礎杭の軸間距離b/ガイド部によって設置する基礎杭の直径a)にいついては任意に設定することが可能である。
【0055】
この実施形態では、例えば、隣接するガイドホルダ120の第1ガイド部材装着部122及び第2ガイド部材装着部128に装着したガイド部材(ガイド部)140に配置された2本の基礎杭Sは、(隣接するガイド部により設置する基礎杭の軸間距離b/ガイド部によって設置する基礎杭の直径a)が2.5以上、25.0以下に設定されている。
また、基礎杭Sの直径aは1.0m以上5.0m以下の場合に効果が発揮される点で好適である。
【0056】
ガイドホルダ枠体121は、平面視したときに、外形形状が略正方形に形成された枠本体構造物と、枠本体構造物の内方に必要に応じて形成されたベース構造部(不図示)と、を備えている。
そして、枠本体構造物の外面には、連結部材111が連結されている。
【0057】
そして、ガイドホルダ120は、
図4に示すように、ガイド部材(ガイド部)140を装着することにより、ガイド形状部150Sが基礎杭Sの外周面と対向して、基礎杭用テンプレート100に挿入される基礎杭Sを基礎杭設置位置に案内することが可能に構成されている。
なお、基礎杭Sとガイド形状部150Sの間隔(間隙)L0は、基礎杭設置位置の交差や用途に応じて任意に設定することが可能であるが、この実施形態では、ガイド形状部150Sと基礎杭Sの間隔L0は、最も小さい(ガイド形状部150Sの下端部)でL0=20mmに設定されている。
【0058】
ここで、ガイド形状部150Sは、基礎杭用テンプレート100によって基礎杭を設置する際に、基礎杭(外周面又は下端の周縁部を含む)Sと直接対向することにより、基礎杭Sが近すぎた場合に基礎杭Sと当接して、基礎杭Sを所定の基礎杭設置位置に案内する部分(形状部)である。
なお、ガイドホルダ120の詳細構成については、後述する。
【0059】
4つのガイドホルダ120は、
図1に示すように、例えば、テンプレート本体110を平面視したときに、テンプレート本体110の内方に位置されている。
また、4つのガイドホルダ120は、テンプレート本体110の中心Oを挟んで互いに直交する位置(テンプレート本体110の中心Oとする「十」字の端部)に、互いの辺が平行になるように配置されている。
また、ガイドホルダ120の辺は、テンプレート本体110の外形形状がなす略八角形の短辺を構成する。
【0060】
連結部材111の構成は、4つ(複数)のガイドホルダ120の相対的な位置を保持可能な範囲で任意に設定することが可能であるが、この実施形態では、
図1、
図2に示すように、例えば、外側連結部材112と、内側連結部材113と、上下方向連結部材114と、第1補強連結部材115と、第2補強連結部材116と、を備えている。
そして、連結部材111は、隣接するガイドホルダ120の外面同士及び連結部材111同士を連結する。
【0061】
また、この実施形態において、連結部材111は、例えば、鋼管や型鋼(例えば、H形鋼)により形成されている。
また、連結部材111における連結は、任意に設定することが可能であるが、この実施形態では、例えば、溶接により形成されている。
なお、連結部材111における連結として、例えば、ボルト等の締結部材や他のジョイント部材を用いてもよい。
【0062】
外側連結部材112は、
図1に示すように、例えば、隣接するガイドホルダ120が構成する正方形の外側の角部(頂部)同士を連結するとともに、テンプレート本体110の外形形状がなす八角形の長辺を構成している。
また、外側連結部材112は、
図2に示すように、ガイドホルダ120を上下2個所(複数個所)で連結している。
【0063】
内側連結部材113は、例えば、隣接するガイドホルダ120がなす正方形のテンプレート本体110の内方に位置される角部同士を、外側連結部材112と平行に連結するとともに、テンプレート本体110の内方側に、外形形状の八角形と略相似形の八角形を形成する構成とされている。
また、内側連結部材113は、図示していないが、外側連結部材112と同様に、ガイドホルダ120を2個所(複数個所)で上下方向に連結する。
【0064】
上下方向連結部材114は、
図2に示すように、上側に配置された外側連結部材112と、下側に配置された外側連結部材112とを連結して、上下の外側連結部材112の相対的な位置を保持する。また、図示していないが、同様に上下の内側連結部材113も連結している。
また、上側の外側連結部材112と下側の内側連結部材113、上側の内側連結部材113と下側の外側連結部材112を連結していることが好適である。
【0065】
第1補強連結部材115は、
図1に示すように、外側連結部材112と内側連結部材113とを連結して、外側連結部材112と内側連結部材113の相対的な位置関係を保持する構成とされている。
また、第1補強連結部材115は、外側連結部材112と内側連結部材113のそれぞれの軸方向における連結位置をずらして斜めに連結することにより、たすき掛けのように連結する構成としてもよい。
また、上側の外側連結部材112と下側の内側連結部材113、上側の内側連結部材113と下側の外側連結部材112を斜めに連結することにより、たすき掛けのように連結する構成としてもよい。
【0066】
第2補強連結部材116は、
図1に示すように、例えば、隣接配置された内側連結部材113の中央部同士を連結することで、内側連結部材113の相対的な位置及び姿勢を保持されるように補強する。
また、第2補強連結部材116は、例えば、上側の内側連結部材113の中央部と、隣接配置された下側の内側連結部材113の中央部とを連結してもよい。
【0067】
ガイドホルダ120は、前述のように、ガイドホルダ枠体121内に配置される第1ガイド部材装着部(ガイド部装着部)122と、第2ガイド部材装着部(ガイド部装着部)128と、を備えていて、第1ガイド部材装着部(ガイド部装着部)122、第2ガイド部材装着部(ガイド部装着部)128は、ガイドホルダ枠体121内のベース構造部(不図示)から立設された構成とされている。
【0068】
そして、ガイド部材140を、第1ガイド部材装着部122、第2ガイド部材装着部128のいずれに装着するかにより、基礎杭設置テンプレート100によって設置する基礎杭設定位置を変更することが可能とされている。
【0069】
具体的には、この実施形態では、後述するように、ガイド部材140は、例えば、4つ(複数)のガイドコマ部材150を備えており、この4つのガイドコマ部材150の装着位置を変更することにより、ガイド形状部150Sの位置が変更され、基礎杭用テンプレート100によって設置する基礎杭設置位置が変更される。
【0070】
第1ガイド部材装着部(ガイド部装着部)122は、
図3に示すように、例えば、基礎杭用テンプレート100の外方側(中心Oから遠い側)に位置される第1基礎杭設置位置(沖側設置位置)P1と対応して配置されている。
また、第1ガイド部材装着部122は、ガイドコマ部材150を装着するための4つのガイドコマ装着部123を備えている。
【0071】
第2ガイド部材装着部128は、基礎杭用テンプレート100の内方側(中心Oに近い側)に位置される第2基礎杭設置位置(岸側設置位置)P2と対応して配置されている。
また、第2ガイド部材装着部128は、ガイドコマ部材150を装着するための4つのガイドコマ装着部129を備えている。
【0072】
ガイドコマ装着部123は、この実施形態では、
図3に示すように、例えば、ガイドホルダ枠体121内に配置されていて、テンプレート本体110の外方側から内方側(中心O側)に向かって、第1基礎杭設置位置P1と対応して、基礎杭Sを挟んでそれぞれ2つずつ対向して配置されている。
また、ガイドコマ装着部129は、第2基礎杭設置位置P2と対応して、基礎杭Sを挟んでそれぞれ2つずつ対向して配置されている。
【0073】
また、ガイドコマ装着部123、ガイドコマ装着部129は、
図5、
図7に示すように、テンプレート本体110の外方側から内方側(中心O側)(
図5、
図7に示す左側Lから右側R)に向かって、ガイドコマ装着部123、ガイドコマ装着部129、ガイドコマ装着部123、ガイドコマ装着部129の順に配置されている。なお、基礎杭Sを挟んで対向する位置のガイドコマ装着部123、ガイドコマ装着部129は、テンプレート本体110の外方側から内方側(中心O側)に向かう場合に、
図5、
図7に示す右側Rから左側Lとなる(以下、同様の場合がある。)。)
【0074】
それぞれのガイドコマ装着部123、129は、
図5、
図6A、
図6B、
図7に示すように、ガイドコマ部材150を装着するための装着凹部122Uを備えている。
また、ガイドコマ装着部123、129は、装着凹部122Uに対して前方側A(基礎杭S側)に配置された前方側支持壁部124と、ガイドコマ部材150の後方側Bに配置された後方側支持壁部125と、ガイドコマ部材150の横方向(左右LR方向)に沿って配置されたサイド支持壁部126と、を備えている。
【0075】
前方側支持壁部124は、
図6A、
図6B、
図7、
図9に示すように、前方側A(基礎杭S側)に配置され、例えば、ガイドホルダ120のベース構造部(不図示)から上方に向かって立設されている。
そして、前方側支持壁部124は、装着凹部122Uに挿入されたガイドコマ部材150の前方側Aを支持する。
また、前方側支持壁部124は、基礎杭S側の面に、ガイドコマ部材150を安定して保持するための傾斜部124Tが形成されている。
前方側支持壁部124の構成は任意に設定することが可能であるが、例えば、型鋼(H形鋼)等を組み合わせて構成されている。
【0076】
後方側支持壁部125は、
図6A、
図6B、
図7、
図9に示すように、ガイドコマ部材150を挿入する装着凹部122Uの後方側B(基礎杭Sとは反対側)に配置されていて、例えば、ガイドホルダ120のベース構造部(不図示)から上方に向かって立設されている。
そして、後方側支持壁部125は、装着凹部122Uに挿入されたガイドコマ部材150の後方側Bを支持する
後方側支持壁部125の構成は任意に設定することが可能であるが、例えば、型鋼(H形鋼)等を組み合わせて構成されている。
【0077】
サイド支持壁部126は、
図7、
図8に示すように、ガイドコマ装着部123、129の装着凹部122Uの間に配置されていて、例えば、ガイドホルダ120のベース構造部(不図示)から上方に向かって立設されている。
そして、サイド支持壁部126は、装着凹部122Uに挿入されたガイドコマ部材150の横方向を支持する。
【0078】
また、サイド支持壁部126は、
図5、
図7、
図8に示すように、例えば、一つのサイド支持壁部126Aと、それぞれ二つのサイド支持壁部126B、126Cを備えていて、テンプレート本体110の外方側から内方側(
図7、
図8に示す左側Lから右側R)に向かって、サイド支持壁部126B、サイド支持壁部126C、サイド支持壁部126A、サイド支持壁部126C、サイド支持壁部126Bの順に配置されている。
なお、サイド支持壁部126の構成は任意に設定することが可能であるが、例えば、型鋼(H形鋼)等を組み合わせて構成されている。
【0079】
サイド支持壁部126Aは、例えば、ガイドホルダ120の左右LR方向における中央部に配置されている。
また、サイド支持壁部126Aは、この実施形態において、左側Lと右側Rの肩部に傾斜部126Tが形成されている。
【0080】
サイド支持壁部126Bは、例えば、ガイドホルダ120の左右方向における両側の橋部に配置されている。
また、サイド支持壁部126Bは、この実施形態において、装着凹部122Uが形成される側方部にガイド傾斜部126Tが形成されている。
【0081】
サイド支持壁部126Cは、例えば、左右方向におけるサイド支持壁部126Aとサイド支持壁部126B間に配置されている。
また、サイド支持壁部126Cは、この実施形態において、両方の肩部にガイド傾斜部126Tが形成されている。
【0082】
また、サイド支持壁部126Cは、ガイドコマ装着部123と、ガイドコマ装着部129の装着間隔と対応していて、第1ガイド装着部122と第2ガイド装着部128の装着間隔に基づいて設定されている。
言い換えると、サイド支持壁部126Cの左右方向寸法は、第1基礎杭設置位置P1と第2基礎杭設置位置P2の設置間隔に基づいて設定されている。
【0083】
次に、
図10を参照して、ガイドコマ部材について説明する。
図10は、ガイドコマ部材の概略構成を説明する図であり、
図10(A)はガイドコマ部材を側面から見た図であり、
図10(B)は
図10(A)に矢視XB-XBで示したガイドコマ部材の断面図である。
【0084】
ガイドコマ部材150は、
図10(A)に示すように、例えば、ベース部151と、位置決めコマ部(装着凸部)152と、基礎杭ガイド部153と、ガイド支持部156と、を備え、基礎杭ガイド部153の前方側Bにはガイド形状部150Sが形成されている。
そして、位置決めコマ部(装着凸部)152を、ガイドコマ装着部123(129)の挿入凹部122Uに挿入することにより、ガイドホルダ120に装着することができる。
なお、ガイドコマホルダ120にガイドコマ部材150を装着した後は、例えば、ボルト(ねじ部材)等の取付部材(不図示)を用いて固定することが好適である。
また、取付部材に代えて、例えば、ガイドコマ部材150を溶接等で固定し、ガイドコマ部材150を取り外す際に溶接部分を切断、除去してもよい。
【0085】
ベース部151は、例えば、平面視外形形状が略矩形の前後方向に延在する部材とされている。また、ベース部151は、
図10に示すように、位置決めコマ部(装着凸部)152、基礎杭ガイド部153、ガイド支持部156と接続されている。
また、ベース部151は、前後方向の長さが、ガイドコマ装着部123(129)の前方側支持壁部124の上面124F及び後方側支持壁部125の上面125Fに載置可能な寸法に形成されている(
図6A、
図6B参照)。
【0086】
そして、ベース部151は、下面151Fが前方側支持壁部124の上面124F及び後方側支持壁部125の上面125Fと当接することにより、ガイドコマ部材150が上下方向に位置決めされ、ガイドコマ部材150を所定の上下方向位置(高さ)に設定可能とされている。
また、ベース部151は、幅(左右方向寸法)が、隣接するサイド支持壁部126、126の間隔よりもわずかに小さく形成されている。
【0087】
位置決めコマ部(装着凸部)152は、例えば、ベース部151の下面151Fに接続され下方に向かって延在している。
また、位置決めコマ部(装着凸部)152は、前方側支持壁部124と対向する側の面に、下方に向かうにしたがって前方側支持壁部124から離間して傾斜するテーパ部152Tが形成されている。
また、位置決めコマ部(装着凸部)152は、横方向寸法が、隣接するサイド支持壁部126、126の間隔(装着凹部122Uの幅)よりもわずかに小さく形成されている。
【0088】
基礎杭ガイド部153は、例えば、ベース部151の前方側Aに固定された下部ガイド部154と、下部ガイド部154の上端部に接続され上方に向かって延在する上部ガイド部155と、を備えている。
また、基礎杭ガイド部153は、
図10(B)に示すように、基礎杭ガイド部153の後方側Bを構成する後方側部材153Aと、後方側部材153Aの前方側Aに接続され基礎杭と対向する前方側部材153Bと、を備えている。
また、下部ガイド部154、上部ガイド部155は、それぞれ後方側部材153A及び前方側部材153Bを備えている。
【0089】
後方側部材153Aは、
図10(B)に示すように、例えば、長手方向(矢視XB-XB)に沿って見たときの断面が、前方側Aと後方側Bの端部が左右LR方向に突出する略矩形形状に形成されている。
【0090】
前方側部材153Bは、
図10(B)に示すように、例えば、長手方向に沿って見たときの断面が、丸鋼管を中心軸を含むように長手方向に沿って分割された略半円形の円弧形状とされている。
また、前方側部材153Bの円弧状の外周面は、下部ガイド部154の全長にわたってガイドコマ部材150のガイド形状部150Sを構成している。
【0091】
下部ガイド部154は、上方に向かうにしたがって後方側Bに傾斜している。
すなわち、下部ガイド部154は、上方に向かにしたがって基礎杭(不図示)との間隔が拡大するように形成されている。
下部ガイド部154の傾斜は、後方側部材153Aの後方側Bの面が前方側支持壁部124の傾斜部124Tと相補的に設定されている。
また、下部ガイド部154の前方側部材153Bの前方側Aの外周面はガイド形状部150Sとされている。
【0092】
このような構成により、4つの下部ガイド部154に挟まれた基礎杭(不図示)は、下方に移動されるにしたがって、ガイド形状部150Sとの間隔が縮小して、基礎杭設置位置に正確に案内される。
なお、
図10(A)に示すように、
図4で示したガイド形状部150Sと基礎杭Sとの間隔L0は、ガイドコマ部材150の下端部におけるガイド形状部150Sと基礎杭Sの間隔である。
【0093】
上部ガイド部(案内部)155は、
図10に示すように、下部ガイド部154の上端部に接続されている。
また、上部ガイド部(案内部)155は、上方に向かうにしたがって、下部ガイド部154よりも後方側Bに大きく傾斜している。
そして、上部ガイド部(案内部)155は、基礎杭(不図示)を下方に移動させて設置する際に、基礎杭Sを下部ガイド部154の前面Aに形成されたガイド形状部150Sに向かっておおまかに案内するための案内部である。
【0094】
ガイド支持部156は、例えば、下部がベース部151の上面に接続されていて、上部が上部ガイド部155の後方側部材153Aの後方側Bの面に接続されていて、基礎杭ガイド部153を後方側Bから支持する。
【0095】
以下、
図11、
図12を参照して、テンプレート本体に対するガイドコマ部材の装着について説明する。
図11は、テンプレート本体に対するガイドコマ部材の装着を説明する正面から見た概念図であり、
図11(A)はガイドコマ部材を装着する状態を、
図11(B)はガイドコマ部材が装着された状態を示している。また、
図12は、テンプレート本体に対するガイドコマ部材の装着を説明する側面から見た概念図であり、
図12(A)はガイドコマ部材を装着する状態を、
図12(B)はガイドコマ部材が装着された状態を示している。
なお、
図11、
図12は、テンプレート本体110の外方から中心O側に向かって見たときに、基礎杭Sを挟んで左側に位置されるガイドコマ部材装着部123、129を図示したものである。
【0096】
ガイド部材(ガイド部)140をテンプレート本体110に装着する際には、例えば、基礎杭を設置する基礎杭設置位置(この実施形態では、第1基礎杭設置位置P1又は第2基礎杭設置位置P2)と対応するガイド部材装着部(ガイド部装着部)122、128を選択して、ガイド部材(ガイド部)140を装着する。
具体的には、第1基礎杭設置位置P1と対応させる場合には、ガイド部材装着部(ガイド部装着部)122を構成する4つのガイドコマ装着部123にガイドコマ部材150を装着し、第2基礎杭設置位置P2と対応させる場合には、ガイド部材装着部128を構成する4つのガイドコマ装着部129にガイドコマ部材150を装着する。
【0097】
例えば、第1基礎杭設置位置P1と対応させる場合には、
図11、
図12に示すように、4つのガイドコマ装着部123に、それぞれガイドコマ部材150を装着する。
ガイドコマ装着部123にガイドコマ部材150を装着する場合は、
図11(A)、
図12(A)に示すように、ガイドコマ部材150を上方からまっすぐ下降させてガイドコマ装着部123に挿入する。
【0098】
なお、ガイドコマ部材150を、ガイドコマ装着部123、又はガイドコマ装着部129に装着する際には、4つのガイドコマ部材150を個別に装着してもよいし、4つのガイドコマ部材150を予め一つに連結しておいて、連結した4つのガイドコマ部材150を一度に挿入してもよい。
【0099】
ガイドコマ部材150を下降させる際には、ガイドコマ部材150の左右LR方向の位置が、サイドガイド126のガイドテーパ126Tによって、ガイドコマ挿入部123に案内される。
また、ガイドコマ部材150は、位置決めコマ部(装着凸部)152がガイドコマ装着部123の装着凹部122Uに挿入されることで、前後方向及び左右方向の位置が設定される。
このとき、位置決めコマ部(装着凸部)152は、案内テーパ部152Tによって前後方向の位置が挿入凹部122Uに案内される。
【0100】
そして、ガイドコマ部材150がガイドコマ挿入部123に着座すると、ガイドコマ部材150のベース部151の下面151Fと、前方側支持壁部124の上面124F及び後方側支持壁部125の上面125Fが当接して、ガイドコマ部材150は所定の上下方向位置(高さ)に設定される。
【0101】
以下、
図11~
図14を参照して、基礎杭用テンプレート100を用いた基礎杭の設置(基礎杭設置方法)について説明する。
【0102】
図13は、基礎杭用テンプレートを用いた基礎杭の設置を説明する概念図であり、
図13(A)はテンプレートを海底に設置して基礎杭を打設する状態を、
図13(B)はテンプレートを用いて基礎杭の設置を完了した状態を、
図13(C)はテンプレートを基礎杭から引き上げる状態を示している。また、
図14は、基礎杭用テンプレートの作用を説明する概念図であり、
図14(A)はガイドコマ部材が装着された状態を、
図14(B)はガイドコマ部材を取り除いてテンプレートを引き上げる状態を示している。
【0103】
基礎杭設置方法は、例えば、ガイド部装着工程(S1)と、テンプレート設置工程(S2)と、基礎杭設置工程(S3)と、ガイド部取り外し工程(S4)と、テンプレート引き上げ工程(S5)と、を備えている。
【0104】
(1)ガイド部装着工程(S1)
まず、ガイド部装着工程において、例えば、台船上(海面上)において、テンプレート本体110のガイドホルダ120に、ガイド部材140を装着して、基礎杭設置位置と対応する基礎杭用テンプレート100を組み立てる。
【0105】
ガイドホルダ120へのガイド部材140の装着は、
図11、
図12に示したように、例えば、テンプレート本体110の基礎杭設置位置P1と対応する第1ガイド部材装着部122に、ガイド部材(ガイド部)140を装着する。より具体的には、ガイドコマ部材装着部123に、ガイドコマ部材150を装着する。
また、装着したガイドコマ部材150は、例えば、ボルト等の締結部材(取付部材、不図示)を用いてガイドホルダ120に固定することが好適である。
【0106】
(2)テンプレート設置工程(S2)
次に、ガイド部装着工程で準備した基礎杭用テンプレート100を、台船に設けられたクレーン等を用いて海底地盤Gに設置する。
基礎杭用テンプレート100を設置する際には、例えば、海底でダイバーが基礎杭用テンプレート100を所定の基礎杭設置位置に案内しながら設置する。
【0107】
(3)基礎杭設置工程(S3)
次いで、
図13(A)に示すように、台船クレーンで吊り下げた基礎杭Sを基礎杭用テンプレート100を用いて、順次基礎杭設置位置に設置(打設)する。
基礎杭設置工程は、周知の方法を適用することが可能であり、例えば、バイブロハンマーを用いて基礎杭用テンプレート100に基礎杭Sを建込み、油圧ハンマー打ち止め等を行って、基礎杭を打設する。
基礎杭Sの設置が完了すると、
図13(B)に示すように、基礎杭Sが基礎杭用テンプレート100内に収容された状態、言い換えると、ガイドコマ部材150で挟まれた状態で設置される。
【0108】
(4)ガイド部取り外し工程(S4)
基礎杭設置工程における基礎杭Sの打設が完了したら、海面下において、
図13(B)で示した基礎杭Sが収容された基礎杭用テンプレート100から、ガイド部材(ガイド部材140を取り外す。具体的には、ガイドコマ部材150をガイドコマホルダ120から取り外す。
ガイドコマ部材150を取り外すことで、テンプレート本体110のガイドホルダ120と設置した基礎杭Sと間に、テンプレート本体110を引き上げる際に互いが干渉しないための間隔を確保する。
ガイドコマ部材150の取り外しは、
図11、
図12で示した順序と逆の順序で実施する。
【0109】
(5)テンプレート引き上げ工程(S4)
ガイド部取り外し工程において、基礎杭用テンプレート100と基礎杭Sの間に間隔を確保したら、例えば、
図13(C)に示すように、台船上のクレーン等を用いてテンプレート本体110を海底から引き上げる。
【0110】
基礎杭用テンプレート100を引き上げる際に、
図14(A)に示すように、基礎杭テンプレート本体110にガイド部材(ガイド部)140が装着れたままでは、基礎杭Sが傾いて設置されていると、ガイド部材(ガイド部)140が基礎杭Sと干渉して、基礎杭用テンプレート100を引き上げられない場合がある。
基礎杭Sの相互の位置関係が、カタカナの「ハ」の字状に設置されている場合は、特に、基礎杭用テンプレート100の引き上げが困難である。
【0111】
一方、
図14(B)に示すように、基礎杭用テンプレート100からガイドコマ部材150が取り除かれていると、基礎杭Sとテンプレート本体110(具体的には、ガイドホルダ120)との間に適度な間隙が形成され、基礎杭Sが傾むいて設置されていても、基礎杭用テンプレート100を容易に引き上げることができる。
【0112】
第1実施形態に係る基礎杭用テンプレート100によれば、ガイド部材(ガイド部)140が、テンプレート本体110に対して着脱可能に構成されているので、基礎杭Sを設置した後に、ガイド部材(ガイド部)140を、テンプレート本体110(基礎杭用テンプレート100)から取り外すことができる。
したがって、ガイド部材(ガイド部)140をテンプレート本体110に取り付けた場合には、ガイド形状部150Sが基礎杭Sを基礎杭設置位置に案内することができ、ガイド部材(ガイド部)140をテンプレート本体110から取り外した場合には、テンプレート本体110と基礎杭Sとの間隙を大きく確保することができる。
その結果、例えば、基礎杭Sが傾いて設置されていても、テンプレート本体110と基礎杭Sとが干渉することなく、基礎杭用テンプレート100(テンプレート本体110)を引き上げることができる。
【0113】
また、基礎杭用テンプレート100によれば、ガイド形状部150Sの位置を変更可能に構成されているので、ひとつの基礎杭設置用テンプレート100を用いて複数の基礎杭設置位置P1、P2に対応することができる。
【0114】
また、基礎杭用テンプレート100によれば、テンプレート本体110が、基礎杭設置位置P1、P2と対応して、ガイド装着部122、128が形成されたガイドホルダ部120を備えているので、基礎杭設置位置P1、P2と対応する基礎杭設置用テンプレート100を効率的に構成することができる。
また、ガイド部材(ガイド部)140を装着するガイド装着部122、128を選択することにより、ガイド形状部150Sの位置、ひいては基礎杭設置位置の配置を効率的に変更することができる。
【0115】
また、基礎杭用テンプレート100によれば、ガイド部材(ガイド部)140は、ガイド形状部150Sが形成された複数のガイドコマ部材150を備えているので、ガイド部材(ガイド部)140の取扱い性を向上することができる。
また、ガイドコマ部材150の配置等を変更することで、ガイド形状部150Sの位置、ひいては、基礎杭設置位置(基礎杭設置位置の相互の配置)等や、例えば、設置する基礎杭Sの大きさ(外径)を効率的に変更することができる。
【0116】
また、基礎杭用テンプレート100によれば、(隣接するガイド部により設置する基礎杭の軸間距離b/基礎杭の直径a)が2.5以上に設定されているので、設置した基礎杭Sが群杭として作用するのが抑制され、基礎杭Sの直径の増大や基礎杭Sの長さを増大させることなく、それぞれの基礎杭に充分な支持力を持たせることができる。その結果、コストが増大するのを抑制することができる。
また、上記(b/a)が25.0以下に設定されているので、ジャケット本体の剛性確保のための補強を少なくして、ジャケット本体のコストが上昇するのを抑制することができる。
【0117】
また、基礎杭用テンプレート100によれば、ガイド部材(ガイド部)140に形成された位置決めコマ部(凸部)152と、ガイドコマ装着部123、129に形成された装着凹部122Uとを有するガイド部はめ込み手段を備えているので、ガイドホルダ120に対してガイド部材(ガイド部)140を容易かつ効率的に装着することができる。
【0118】
また、第1実施形態に係る基礎杭設置方法によれば、ガイド部装着工程において、海面上において、テンプレート本体110にガイド部材(ガイド部)140を装着するので、基礎杭設置用テンプレート100を容易かつ効率的に組み立てることができる。
また、テンプレート設置工程(S2)において、基礎杭用テンプレート100を海底地盤Gに設置し、基礎杭設置工程(S3)において、基礎杭用テンプレート100に案内させて海底地盤Gに基礎杭Sを設置するので、基礎杭設置用テンプレート100を用いて、基礎杭Sを効率的に基礎杭設置位置に設置(打設)することができる。
【0119】
また、第1実施形態に係る基礎杭設置方法によれば、ガイド部取り外し工程において、海底においてガイド部材(ガイド部)140を基礎杭設置用テンプレート100から取り外すので、基礎杭Sと干渉することなく、基礎杭用テンプレート100を海底Gから引き上げることができ、テンプレート引き上げ工程において、基礎杭用テンプレート100が基礎杭Sと干渉することに起因する不意の工期延長が生じるのを防止することができる。
【0120】
また、第1実施形態に係る基礎杭設置方法によれば、ガイド部装着工程において、テンプレート本体1100の複数のガイド装着部122、128のうち、基礎杭設置位置P1、P2に応じて選択したガイド装着部122、128にガイド部材(ガイド部)140を装着するので、ガイド部材(ガイド部)140を効率的に装着することができる。特に、ガイドコマ部材150を用いることにで、より効率的に着脱することができる。
【0121】
<第2実施形態>
以下、
図15~
図19を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図15は、本発明の第2実施形態に係る基礎杭用テンプレートの概略構成を説明する図であり、
図15(A)は平面図を、
図15(B)は側面図を示している。また、
図16は、基礎杭用テンプレートのガイド部の概略構成を説明する平面図であり、
図17はガイド部を側面から見た概念図であり、
図18はガイド部の詳細を説明する側面から見た図である。また、
図19は礎杭用テンプレートのガイド部の作用を説明する側面から見た図である。
【0122】
図15~
図19において、符号200は基礎杭用テンプレートを、符号210はテンプレート本体を、符号211は連結部材を、符号220はガイドホルダを、符号240はガイド部材(ガイド部)を、符符号240Sはガイド形状部を示している。また、符号Oは、基礎杭用テンプレートを平面視したときの中心を示している。
【0123】
基礎杭用テンプレート200は、
図15、
図16に示すように、例えば、テンプレート本体210と、テンプレート本体210に配置された4つ(複数)のガイド部材(ガイド部)240と、を備えている。
【0124】
テンプレート本体210は、
図15に示すように、例えば、4つ(複数)のガイドホルダ220と、4つのガイドホルダ220を連結する連結部材211と、を備えている。
【0125】
連結部材211の構成は、4つ(複数)のガイドホルダ120の相対的な位置を保持可能な範囲で任意に設定することが可能であるが、この実施形態では、
図115に示すように、例えば、外側連結部材212と、対角連結部材213と、内側連結部材214と、コーナ補強部材215と、上下連結部材(不図示)と、を備えている。
そして、連結部材211は、隣接するガイドホルダ220の外面同士及び連結部材211同士を連結する。
【0126】
外側連結部材212は、
図15に示すように、例えば、隣接するガイドホルダ220の外面同士を連結し、ガイドホルダ220を上下2段で連結する。また、テンプレート本体210を平面視したときの外形形状を構成する。
【0127】
対角連結部材213は、
図15に示すように、テンプレート本体210において、互いに対角に配置されたガイドホルダ420の角部同士を連結する。
【0128】
内側連結部材214は、平面視正方形に連結されていて、例えば、テンプレート本体210内において、互いに交差する対角連結部材213の交差部を囲むように、対角連結部材213を連結する。
【0129】
コーナ補強部材215は、
図15に示すように、テンプレート本体210の内方に起きて、その角部近傍に配置され、それぞれ外側連結部材212と対角連結部材213とを連結していて、平面視して正方形に形成されている。
【0130】
ガイドホルダ220は、
図16、
図17に示すように、平面視したときに略正方形に形成されたガイドホルダ本体221と、ストッパ部材223と、ガイド部材装着部225と、ガイド部材取付ねじ(取付部材)226と、を備えている。
【0131】
ガイドホルダ本体221は、例えば、直線状の長尺に形成された4つの断面矩形状部材222を備え、4つの断面矩形状部材222を平面視正方形に配置して、隣接する端部同士を溶接により連結して構成されている。
また、ガイドホルダ本体221は、例えば、上面221Fが平坦な面に形成されている。
【0132】
ストッパ部材223は、例えば、直方体の鋼製(金属製)ブロックにより形成されている。
また、ストッパ部材223は、ガイドホルダ本体221を構成するそれぞれの断面矩形状部材222の後方側B(外側)の面の長手方向(横方向)における中央部に配置されている。
そして、ストッパ部材223は、上端部が上面221Fよりも上方まで延在した構成とされている。
【0133】
また、ストッパ部材223には、
図16、
図17に示すように、例えば、後方側B(ガイドホルダ本体221における外方側)のフランジ部と前方側Aのフランジ部にそれぞれを貫通し同芯に形成された4つの貫通穴223Hが形成されている。具体的には、貫通穴223Hは、例えば、それぞれのストッパ部材223に、横方向(左右方向)に2つ、上下方向に2段に配置されている。
また、それぞれのストッパ部材223の前方側Aの面には、貫通孔223Hの周囲にナット223Tが取付られている。
【0134】
ガイド部材装着部225は、この実施形態において、例えば、ガイドホルダ本体221の平坦な上面221Fと、ストッパ部材223で規制されたガイドホルダ220の内方側に位置された領域により構成されている。
【0135】
ガイド部材取付ねじ(取付部材)226は、例えば、雄ネジからなる取付ねじ本体226Aと、取付ねじ本体226Aに螺合されるふたつのナット(ダブルナット)からなるナット部材226Bと、を備えている。
【0136】
また、ナット部材226Bを緩めることにより、取付ねじ本体226Aを回転させて、取付ねじ本体226Aを進退させることが可能とされている。
そして、取付ねじ本体226Aを後退させると、ガイドホルダ220からガイド部材240を取り外すことが可能とされ、取付ねじ本体226Aを前進させると、ガイド部材240をガイド部材装着部225に装着(載置した状態で取り付け)することが可能とされている。
【0137】
ガイド部材(ガイド部)240は、
図16、
図17に示すように、例えば、ガイド部材装着部225に装着(載置)可能なベース部241と、ベース部241の上端部に形成されたガイドプレート242と、を備えている。
【0138】
ベース部241は、
図17~
図19に示すように、例えば、ガイド装着部25より少し小さい長さ及び幅(前後AB方向寸法)に形成され、ガイド装着部25に装着(載置)可能に構成されている。
【0139】
ベース部241は、例えば、下面241Fが平坦に形成されていて、ガイド部材装着部225の上で、スムースに摺動して移動することが可能とされている。
【0140】
ガイドプレート242は、ベース部241の長手方向の中央部に配置され、上方に延在して形成されている。
なお、ガイドプレート242の幅(左右方向寸法)は任意に設定することが可能であり、ベース部241の中央部を含んでその左右両側に延在していてもよい。
また、ガイドプレート242は、上方に向かうにしたがって後方側Bに延在して形成されている。
【0141】
ガイド形状部240Sは、この実施形態において、
図17~
図19に示すように、ベース部241の前方側Aに配置された板状部材の前方側Aの面に形成されている。
また、ガイドプレート242の前方側Aの面には、基礎杭をガイド形状部240Sにおおまかに案内する案内部240Gが形成されている。
【0142】
ガイド部材240を装着する場合は、
図18に示すように、ガイドホルダ220のガイド装着部250に、ガイド部材240を載置して、ガイド部材取付ねじ(取付部材)226により、ガイド部材240を四方の後方側Bから押圧、固定する。
【0143】
基礎杭用テンプレート200によれば、ガイド部材取付ねじ(取付部材)226を緩めることにより、ガイドホルダ220からガイド部材(ガイド部)240を取り外すことができる。
その結果、例えば、ガイドホルダ220と基礎杭Sとが干渉するのを防止して、基礎杭用テンプレート200(テンプレート本体210)を引き上げることができる。
【0144】
また、基礎杭用テンプレート200によれば、取付部材がガイド部材取付ねじ226により構成されているので、ガイド部材240を容易かつ効率的に着脱することができる。
【0145】
なお、基礎杭用テンプレート200を構成する4つ(複数)のガイド部のうち、海底から引き揚げる際に取り外しが必要でないガイド部については、必ずしも着脱可能としなくてもよい。例えば、鉛直方向に対する基礎杭の傾きを考慮した場合に、取り外さなくても確実に基礎杭設置用テンプレート200を引き上げられるガイド部については、テンプレート本体210に固定していてもよいし、基礎杭設置後の状況に応じて、ガイド部を取り付けたまま引き上げ可能な場合には、ガイド部材240を取り付けたまま基礎杭設置用テンプレート200を引き上げてもよい。
【0146】
また、例えば、ガイド部材取付ねじ(取付部材)226を緩めて、ガイド部材240に後方側Bに、ガイド部材240に移動可能なスペースを確保することにより、ガイド部材240が基礎杭に生じた傾きに沿って後退(例えば、スライドすることにより)して基礎杭Sから引き上げられる場合には、ガイド部材取付ねじ(取付部材)226を緩めて、ガイド部材240については取り外さずに基礎杭用テンプレート200を引き上げてもよい。
このように、必要に応じてガイド部材240を取り外すことにより、効率的な基礎杭設置工事を行うことが可能となり、しかも海底(海中)における作業を大幅に削減、効率化することが可能になる。
【0147】
<第3実施形態>
以下、
図20~
図22を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
図20は、第3実施形態に係る基礎杭用テンプレートのガイド部の概略構成を説明する平面図であり、
図21は、基礎杭用テンプレートのガイド部の概略を説明する側面から見た縦断面図である。また、
図22は、基礎杭用テンプレートにおいてガイド部材を固定するクランプ部材(取付部材)を説明する概略構成図である。
【0148】
図20~
図22において、符号300は基礎杭用テンプレートを、符号310はテンプレート本体を、符号320はガイドホルダを示している。また、符号360は、クランプ部材(取付部材)を示している。
【0149】
基礎杭用テンプレート300は、
図20、
図21に示すように、例えば、テンプレート本体310と、テンプレート本体310に装着(配置)された4つ(複数)のガイド部材(ガイド部)240と、クランプ部材(取付部材)360と、を備えている。
ガイド部材(ガイド部)240は、第2実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0150】
テンプレート本体310は、
図20、
図21に示すように、例えば、4つ(複数)のガイドホルダ320と、4つ(複数)のガイドホルダ320を連結する連結部材(不図示)と、を備えている。テンプレート本体310は、第2実施形態に係るテンプレート本体210におけるガイドホルダ220、取付ボルト(取付部材)226に代えて、ガイドホルダ320、クランプ部材(取付部材)360を備えている。
その他は、テンプレート本体210と同様であるので、第2実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
【0151】
ガイドホルダ320は、
図20、
図21に示すように、平面視したときに略正方形に形成されたガイドホルダ本体221と、ストッパ部材223と、ガイド部材装着部225と、を備えている。
第2実施形態におけるガイド部材取付ねじ(取付部材)226を備えるかどうは任意に設定することが可能であるが、必須の鋼製ではなく、第3実施形態では、ガイド部材取付ねじ(取付部材)226を備えていない。 その他は、第2実施形態と同様であるので、第2実施形態と同じ符号を付して必要な構成のみ説明する。
【0152】
ガイドホルダ320は、前述のように、ガイドホルダ本体221を備え、ガイドホルダ本体221の上面221Fは、平坦な面に形成されている。
そして、ガイドホルダ本体221の平坦な上面221Fと、ストッパ部材223で規制されたガイドホルダ220の内方側の領域に、ガイド部材装着部225が形成されている。
また、ガイドホルダ本体221の上部には、フランジ部221Aが形成されている。
また、前述のように、ガイド部材240のベース部241の下部には、フランジ部241Aが形成されている。
【0153】
クランプ部材(取付部材)360は、
図22に示すように、例えば、クランプ部材本体361と、固定部366と、固定ねじ367と、を備えている。
【0154】
クランプ部材本体361は、例えば、互いに対向配置された支持壁部362、363と、支持壁部362の端部と支持壁部363の端部とを連結する連結壁部364と、を備えている。
【0155】
固定部366は、例えば、支持壁部362の支持壁部363と対向する面に配置され、支持壁部363に向かって突出している。
【0156】
固定ねじ367は、例えば、ボルト状部材からなり、支持壁部363に形成された支持壁部362側に向かって延在するねじ穴(雌ネジ)363Hに螺合されている。
そして、固定ねじ367は、頭部367Tを軸線周りに廻すことにより、ねじ穴363Hに沿って進退して、固定部366と協働して、固定ねじ367の先端部と固定部366によりガイドホルダ本体22のフランジ部221Aと、ガイド部材240のベース部241のフランジ部241Aを挟んで固定する構成とされている。
【0157】
そして、固定ねじ367は、
図20、
図21に示すように、ガイドホルダ320にガイド部材(ガイド部)240を装着した状態で、ガイドホルダ320の上部フランジ部221Aとガイド部材(ガイド部)240の下部フランジ部241Aを挟んで固定する。
【0158】
基礎杭用テンプレート300によれば、基礎杭を設置した後に、クランプ部材(取付部材)360を緩めて、ガイドホルダ320から、ガイド部材240を取り外すことができるので、ガイド部材240を容易かつ効率的に取り外すことができる。
その結果、基礎杭用テンプレート300を効率的に引き上げることができる。
【0159】
また、基礎杭用テンプレート300によれば、ガイド部材240を位置調整した後に、ガイドホルダ320に効率的に装着することができる。
したがって、ガイド装着部250上において、ガイド部材240の位置を容易かつ効率的に調整することができる。
【0160】
<第4実施形態>
以下、
図23、
図24を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
図23は、第4実施形態に係る基礎杭用テンプレートの概略構成を説明する側面から見た図であり、
図24はガイド部の概略構成を説明する平面図である。
図23、
図24において、符号400は基礎杭用テンプレートを、符号410はテンプレート本体を、符号411は連結部材を、符号420はガイドホルダを、符号440はガイド部材(ガイド部)を、符号450Sはガイド形状部を示している。また、符号Oは、基礎杭用テンプレートを平面視したときの中心を示している。
【0161】
基礎杭用テンプレート400は、
図23、
図24に示すように、例えば、テンプレート本体410と、テンプレート本体410に配置された複数のガイド部材(ガイド部)440と、を備えている。
基礎杭用テンプレート400は、例えば、平面視したときに、外形形状が略正方形に形成されている。
【0162】
テンプレート本体410は、
図23、
図24に示すように、この実施形態において、例えば、4つ(複数)のガイドホルダ420と、隣接するガイドホルダ420を連結する連結部材411と、を備えている。
【0163】
連結部材411は、
図23に示すように、例えば、上下に二段に配列され隣接するガイドホルダ420を連結する第1連結部材412と、上下に配列された第1連結部材412を軸方向における異なる位置で斜めに連結する斜材を構成する第2連結部材413と、を備えている。
【0164】
ガイドホルダ420は、
図24に示すように、例えば、平面視して円筒状に形成されたガイドホルダ本体421と、ガイドホルダ本体421の上部に配置され上方が外方に向かって拡径されるガイドコーン422と、を備えている。
【0165】
また、ガイドホルダ420は、ガイドホルダ本体421の外周面から互いに直交する方向に向かって連結部材411が連結されている。
また、ガイドホルダ420には、外方から内方に向かって貫通するねじ穴(ガイド部材装着部)420Hが形成されている。
ねじ穴(ガイド部材装着部)420Hは、ガイドホルダ本体421にその中心O1の周りに90°間隔に配置されている。
また、ねじ穴(ガイド部材装着部)420Hは、
図24に示すように、例えば、上下2段に配列されている。
【0166】
ガイド部材(ガイド部)440は、
図23、
図24に示すように、それぞれのガイドホルダ420に配置される8本のガイドボルト(ねじ部材、ガイド部材)441を備えている。
ガイドボルト(ねじ部材、ガイド部材)441は、ガイドホルダ420に形成されたねじ穴(ガイド部材装着部)420Hに螺合させて、ガイドホルダ420内のガイド穴420Gに対して進退され、ガイドボルト(ねじ部材)441の先端部に形成されたガイド形状部440Sと基礎杭(不図示)との間隔(間隙)を調整可能とされている。
【0167】
ガイドコーン422は、例えば、下方に向かうにしたがって縮径される略円錐形に形成されていて、内周面には円錐状傾斜部が形成されている。
そして、この傾斜部は、上方からガイドコーン422に基礎杭Sを挿入した場合に、下方に移動する基礎杭Sを、ガイド形状部440Sに向かっておおまかに案内する案内部440Gとされている。
【0168】
また、ガイドコーン422は、例えば、ガイドホルダ本体421よりも外径が大きく形成されたリング部材423を介してガイドホルダ本体421に連結されている。
なお、ガイドコーン422、リング部材423をガイド部材(ガイド部)440に対して着脱可能とするかどうかは任意に設定することができる。
【0169】
基礎杭用テンプレート400によれば、ガイドボルト(ねじ部材)441を後退させ、又はガイドホルダ420から取り除くことで、設置した基礎杭との干渉を防止して、容易かつ効率的に礎杭用テンプレート400を引き上げることができる。
【0170】
また、基礎杭用テンプレート400によれば、ガイド形状部440Sが、ガイドボルト(ねじ部材)441の先端部に形成され、基礎杭と対向可能とされているので、ガイドボルト(ねじ部材)441を進退させることにより、ガイド形状部440Sの位置を変更又は調整することができる。
その結果、基礎杭設置位置を効率的に変更又は調整することができる。
【0171】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施形態においては、基礎杭用テンプレート100がガイド部材(ガイド部)140を装着する4つのガイドホルダ120を備えている場合について説明したが、ガイドホルダ120の数(言い換えると、ガイド部材140の数)は任意に設定することが可能であり、例えば、3つでもよいし、5つ以上の数に設定してもよい。
【0172】
また、上記実施形態においては、基礎杭用テンプレート100が略正方形に設定された基礎杭設置位置と対応するガイド部材(ガイド部)140を備えた構成である場合について説明したが、対応する基礎杭設置位置の配置は任意に設定してもよい。例えば、正三角形や不等辺三角形、長方形や不等辺四角形(不等辺多角形)、五角形やそれ以上の多角形、十字形や碁盤の目状に配置された基礎杭設置位置に対応してガイド部材(ガイド部)が配置された構成としてもよい。
【0173】
また、上記実施形態においては、基礎杭用テンプレート100がすべてのガイドホルダ部120に、同じ構成のガイド部材140(ガイドコマ部材150)を装着する場合について説明したが、基礎杭用テンプレートが複数種類のガイドホルダと、それに対応する複数種類のガイド部を備えていてもよい。具体的には、例えば、いずれかのガイドホルダ120が、他の構成のガイド部材(ガイドコマ部材)を装着する構成とされていてもよい。
【0174】
また、上記実施形態においては、すべてのガイドホルダ120が、ガイド部材(ガイド部)140を着脱可能とされている場合について説明したが、一部のガイド部材(ガイド部)がテンプレート本体に固定されて着脱しない構成とされていてもよい。
【0175】
また、上記実施形態においては、ガイド形状部150Sが形成されたガイドコマ部材150が着脱可能とされている場合について説明したが、ガイド部を構成するガイド形状部がテンプレート本体の側に形成された構成としてもよい。
【0176】
また、上記実施形態においては、基礎杭用テンプレート100のガイドホルダ部120が、第1基礎杭設定位置P1と対応する第1ガイド部材装着部122と、第2基礎杭設定位置P2と対応する第2ガイド部材装着部123とを備えている場合について説明したが、例えば、3箇所以上の基礎杭設定位置と対応するガイド部材装着部を備えていてもよい。
【0177】
また、上記第2実施形態においては、それぞれのガイドホルダ220、230が一つの基礎杭設置位置に対応する場合について説明したが、例えば、これら実施形態において、ガイド部材(ガイド部)240を配置する位置を調整して、複数の基礎杭設置位置に対応可能な構成としてもよい。
例えば、上記第2実施形態において、ガイド部材取付ねじ(取付部材)226の進退量を調整することにより、取付部材としての機能に加えてガイド部材240の位置変更機能を備えた構成としてもよい。
【0178】
また、上記実施形態においては、はめ込み手段が、ガイドコマ部材150に形成された一つの位置決めコマ部(装着凸部)152と、ガイドコマ装着部123、129に形成された一つの挿入凹部122Uと、を備えている場合について説明したが、はめ込み手段を構成する装着凸部、装着凹部の数、構成については任意に設定することが可能である。例えば、複数の装着凹部が形成され、ガイドコマ装着部123、129に一つ又は複数の装着凸部が形成された構成とされてもよい。また、例えば、ガイドコマ部材150と、ガイドコマ装着部123、129に、それぞれ入り混じって互いに相補的に形成された複数の装着凸部及び装着凹部によりはめ込み手段が構成されてもよい。
【0179】
また、上記実施形態においては、ガイドコマ部材150が、ベース部151と、位置決めコマ部(凸部)152と、基礎杭ガイド部153と、ガイド支持部156と、を備えている場合について説明したが、ガイドコマ部材150の構成については任意に設定することが可能である。
【0180】
また、上記実施形態においては、基礎杭用テンプレート100、200、400が、ガイド形状部150S、240S、440Sに向かって、基礎杭Sをおおまかに案内する案内部150G、240G、440Gを備えている場合について説明したが、案内部150G、240G、440Gを備えるかどうかについては任意に設定することが可能である。
【0181】
また、上記実施形態においては、ガイド部材の取付部材が、ガイド部材取付ねじ226やクランプ部材360である場合について説明したが、取付部材の構成については任意に設定することが可能である。
【0182】
また、上記実施形態においては、基礎杭テンプレート100が、(隣接するガイド部により設置する基礎杭の軸間距離b/基礎杭の直径a)が、2.5以上25以下に設定されている場合について説明したが、上記(b/a)については任意に設定することが可能である。例えば、上記(b/a)が2.5未満に設定されていてもよいし、上記(b/a)が25.0より大きな数値に設定されていてもよい。また、基礎杭Sの直径(外径)についても任意に設定することが可能であり、例えば、直径が1.0m未満の基礎杭Sに適用してもよいし、直径が5.0mよりも大きい基礎杭Sに適用してもよい。
また、上記事項は、基礎杭テンプレート200、300、400についても同様である。
【0183】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。
【符号の説明】
【0184】
G 海底
S 基礎杭
100、200、300、400 基礎杭テンプレート
110、210、310、410 テンプレート本体
111、211、411 連結部材
120、220、320、420 ガイドホルダ
122、123 ガイド部材装着部(ガイド部装着部)
122U 装着凹部
140、240 ガイド部材(ガイド部)
150 ガイドコマ部材
150S、240S、440S ガイド形状部
150G、240G、440G 案内部
226 ガイド部材取付ねじ(取付部材)
360 クランプ部材(取付部材)
440 ガイド部材(ガイド部)
441 ガイドボルト(ねじ部材、ガイド部材)441
【手続補正書】
【提出日】2020-11-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海底の地盤に複数の基礎杭を設置するために用いる基礎杭用テンプレートであって、
基礎杭をあらかじめ設定した基礎杭設置位置に案内するガイド形状部が形成された複数のガイド部と、
平面視したときに、複数の前記ガイド部の相対位置を前記基礎杭設置位置と対応させて保持するテンプレート本体と、
を備え、
前記ガイド部は、
前記テンプレート本体に対して着脱可能に構成され、
前記テンプレート本体は、
前記基礎杭設置位置と対応して配置され前記ガイド部を装着するガイド装着部が形成された複数のガイドホルダ部と、
複数の前記ガイドホルダ部を保持する連結部材と、
を備えている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項2】
請求項1に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド形状部の位置を変更可能に構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部は、
前記ガイド形状部が形成された複数のガイドコマ部材を、
備えていることを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイドホルダ部には、前記ガイド部を装着する複数のガイド装着部が形成され、
前記ガイド部を装着する前記ガイド装着部を選択することにより前記ガイド形状部の位置を変更可能に構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部と前記ガイド装着部の少なくともいずれか一方に形成された装着凸部と、他方に形成された装着凹部と、を有するガイド部はめ込み手段を、
備え、
前記装着凸部を前記装着凹部に挿入することにより前記ガイド部が前記ガイドホルダ部に装着される
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド形状部は、
前記基礎杭と対向する位置に配置されたねじ部材に形成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部を、前記基礎杭設置位置と対応させて前記テンプレート本体に保持させる取付部材を、
備えることを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項8】
請求項7に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記取付部材は、
ねじ部材により構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項9】
請求項7に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記取付部材は、
クランプ部材により構成されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、
前記ガイド部によって設置する前記基礎杭の直径をaとし、隣接する前記ガイド部により設置する前記基礎杭の軸間距離をbとした場合に、
(b/a)が、2.5以上かつ25以下に設定されている
ことを特徴とする基礎杭用テンプレート。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートを用いて基礎杭を設置する基礎杭設置方法であって、
海面上において、前記テンプレート本体に前記ガイド部を装着するガイド部装着工程と、
前記基礎杭用テンプレートを海底に設置するテンプレート設置工程と、
設置した前記基礎杭用テンプレートに案内させて海底の地盤に前記基礎杭を設置する基礎杭設置工程と、
前記基礎杭設置工程が完了した後に、海底において前記ガイド部を取り外するガイド部取り外し工程と、
海底から前記基礎杭用テンプレートを引き上げるテンプレート引き上げ工程と、
を備えることを特徴とする基礎杭設置方法。
【請求項12】
請求項11に記載の基礎杭設置方法であって、
前記ガイド部装着工程において、
前記テンプレート本体が複数のガイド装着部を有し、複数のガイド装着部のうち選択した前記ガイド装着部に前記ガイド部を装着する
ことを特徴とする基礎杭設置方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、海底の地盤に複数の基礎杭を設置するために用いる基礎杭用テンプレートであって、基礎杭をあらかじめ設定した基礎杭設置位置に案内するガイド形状部が形成された複数のガイド部と、平面視したときに、複数の前記ガイド部の相対位置を前記基礎杭設置位置と対応させて保持するテンプレート本体と、を備え、前記ガイド部は、前記テンプレート本体に対して着脱可能に構成され、前記テンプレート本体は、前記基礎杭設置位置と対応して配置され前記ガイド部を装着するガイド装着部が形成された複数のガイドホルダ部と、複数の前記ガイドホルダ部を保持する連結部材と、を備えていることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
この発明に係る基礎杭用テンプレートによれば、基礎杭を基礎杭設置位置に案内するガイド形状部が形成された複数のガイド部と、平面視したときに、複数のガイド部の相対位置を基礎杭設置位置と対応させて保持するテンプレート本体と、を備えていて、ガイド部がテンプレート本体に対して着脱可能に構成されているので、基礎杭を設置した後に、ガイド部をテンプレート本体から取り外すことが可能である。言い換えると、テンプレート本体を海底から引き揚げる前に、(海底において)テンプレート本体からガイド部を取り外すことができる。
このような構成により、基礎杭用テンプレートは、ガイド部をテンプレート本体に取り付けた場合には、ガイド形状部が基礎杭を基礎杭設置位置に案内することが可能となり、ガイド部をテンプレート本体から取り外すことにより、テンプレート本体と基礎杭との間隙を大きく確保することができる。
その結果、基礎杭が傾いて、平面視したときに、基礎杭相互の間隔がガイド部の間隔と異なって設置された場合であっても、ガイド部を取り外すことにより、テンプレート本体と基礎杭との間隔を拡げて、テンプレート本体と基礎杭とが干渉することなく、基礎杭の設置に用いた基礎杭用テンプレート(テンプレート本体)を効率的に引き上げる(基礎杭から取り外す)ことができる。
また、テンプレート本体が、基礎杭設置位置と対応するガイド部を装着するためのガイド装着部が形成された複数のガイドホルダ部と、複数のガイドホルダ部を保持する連結部材と、を備えているので、ガイドホルダ部にガイド部を装着することにより、ガイド部をテンプレート本体に効率的に装着することができ、ガイド部を、基礎杭設置位置に対して高い精度で配置することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド部は、前記ガイド形状部が形成された複数のガイドコマ部材を、備えていることを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイドホルダ部には、前記ガイド部を装着する複数のガイド装着部が形成され、前記ガイド部を装着する前記ガイド装着部を選択することにより前記ガイド形状部の位置を変更可能に構成されていることを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
請求項5に記載の発明は、請求項1~4のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド部と前記ガイド装着部の少なくともいずれか一方に形成された装着凸部と、他方に形成された装着凹部と、を有するガイド部はめ込み手段を、備え、前記装着凸部を前記装着凹部に挿入することにより前記ガイド部が前記ガイドホルダ部に装着されることを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
請求項6に記載の発明は、請求項1~5のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド形状部は、前記基礎杭と対向する位置に配置されたねじ部材に形成されていることを特徴とする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
請求項7に記載の発明は、請求項1~6のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド部を、前記基礎杭設置位置と対応させて前記テンプレート本体に保持させる取付部材を、備えることを特徴とする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記取付部材は、ねじ部材により構成されていることを特徴とする。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記取付部材は、クランプ部材により構成されていることを特徴とする。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
請求項10に記載の発明は、請求項1~9のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートであって、前記ガイド部によって設置する前記基礎杭の直径をaとし、隣接する前記ガイド部により設置する前記基礎杭の軸間距離をbとした場合に、(b/a)が、2.5以上かつ25以下に設定されていることを特徴とする。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
請求項11に記載の発明は、請求項1~9のいずれか一項に記載の基礎杭用テンプレートを用いて基礎杭を設置する基礎杭設置方法であって、海面上において、前記テンプレート本体に前記ガイド部を装着するガイド部装着工程と、前記基礎杭用テンプレートを海底に設置するテンプレート設置工程と、設置した前記基礎杭用テンプレートに案内させて海底の地盤に前記基礎杭を設置する基礎杭設置工程と、前記基礎杭設置工程が完了した後に、海底において前記ガイド部を取り外するガイド部取り外し工程と、海底から前記基礎杭用テンプレートを引き上げるテンプレート引き上げ工程と、を備えることを特徴とする。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の基礎杭設置方法であって、前記ガイド部装着工程において、前記テンプレート本体が複数のガイド装着部を有し、複数のガイド装着部のうち選択した前記ガイド装着部に前記ガイド部を装着することを特徴とする。