IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日阪製作所の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022177653
(43)【公開日】2022-12-01
(54)【発明の名称】プレート式混合器
(51)【国際特許分類】
   B01F 25/40 20220101AFI20221124BHJP
   B01F 35/90 20220101ALI20221124BHJP
   B01F 35/71 20220101ALI20221124BHJP
【FI】
B01F5/00 D
B01F15/06 Z
B01F15/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021084069
(22)【出願日】2021-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000152480
【氏名又は名称】株式会社日阪製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】樋渡 功
(72)【発明者】
【氏名】岡本 民雄
(72)【発明者】
【氏名】岡田 賢一
【テーマコード(参考)】
4G035
4G037
【Fターム(参考)】
4G035AB37
4G035AB40
4G035AB44
4G035AC02
4G035AE02
4G035AE13
4G035AE15
4G035AE17
4G037AA02
4G037CA02
4G037CA18
4G037EA01
(57)【要約】
【課題】流動性を有する混合対象物同士を連続して混合可能で且つ混合対象物同士が合流した直後に混合可能なプレート式混合器を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、重ね合わされた複数のプレートを有する混合器本体と、流動性を有する混合対象物を混合器本体内にそれぞれ供給する複数の供給流路と、を備え、複数のプレートは、少なくとも一つのプレート間を複数の供給流路のそれぞれから供給される混合対象物が通過することによってこれら混合対象物同士を混合する混合領域を混合器本体において形成し、混合器本体は、複数の供給流路のそれぞれから供給される混合対象物同士を合流させる合流領域であって、混合領域と隣接する位置に形成される合流領域を有し、該合流領域の混合対象物を混合領域に流入させる、ことを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に重ね合わされる複数のプレートを有する混合器本体と、
流動性を有する混合対象物を前記混合器本体内にそれぞれ供給する複数の供給流路と、を備え、
前記複数のプレートは、少なくとも一つのプレート間を前記複数の供給流路のそれぞれから供給される前記混合対象物が通過することによってこれら混合対象物同士を混合する混合領域を前記混合器本体において形成し、
前記混合器本体は、前記複数の供給流路のそれぞれから供給される前記混合対象物同士を合流させる合流領域であって、前記混合領域と隣接する位置に形成される合流領域を有し、該合流領域の前記混合対象物を前記混合領域に流入させる、プレート式混合器。
【請求項2】
前記合流領域は、前記少なくとも一つのプレート間を含む複数のプレート間によって形成され、
前記合流領域を形成する複数のプレート間のうちの対応するプレート間同士は、該合流領域において互いに連通する、請求項1に記載のプレート式混合器。
【請求項3】
前記合流領域は、前記少なくとも一つのプレート間を含み且つ前記重ね合わせ方向に連続して並ぶ複数のプレート間によって形成され、
前記複数のプレート間のうちの隣り合う二つのプレート間を仕切る前記プレートは、前記合流領域に対応する部位に前記二つのプレート間同士を連通する貫通孔を有する、請求項1に記載のプレート式混合器。
【請求項4】
前記二つのプレート間のうちの一方のプレート間における前記貫通孔の位置又は該貫通孔の下流位置に、該一方のプレート間の一部を塞ぐ凸部が形成されている、請求項3に記載のプレート式混合器。
【請求項5】
前記混合器本体は、前記二つのプレート間のうちの一方のプレート間における前記貫通孔の下流位置に、該一方のプレート間を、前記貫通孔が配置され且つ前記合流領域の一部を構成する上流側領域と、前記二つのプレート間のうちの他方のプレート間における前記混合領域と対応する領域と前記重ね合わせ方向から見て重なる下流側領域とに仕切る隔壁部を有し、
前記下流側領域は、温度管理用の流体が流通可能な流路を構成し、
前記二つのプレート間を仕切る前記プレートにおいて、少なくとも前記混合領域と対応する部位は、熱伝導性を有する材料によって構成される、請求項3又は請求項4に記載のプレート式混合器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重ね合わされた複数のプレートを備え、流動性を有する複数の混合対象物がプレート間を通過することで混合されるプレート式混合器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、液体や粉体等の流動性を有する複数種の混合対象物を混合する混合装置として、いわゆるバッチ式の混合装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
具体的に、この混合装置は、図19に示すように、撹拌手段101等を備えた混合容器102と、水溶液や潤滑油、乳化剤等の流動性を有する混合対象物が貯留された複数のタンク103、104、105と、これらの混合対象物を混合したものが貯留されるタンク106と、を備える。この混合装置100では、各タンク103、104、105から混合容器102に供給された複数種の混合対象物が撹拌手段101等によって混合された後、タンク106に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-28215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の混合装置100は、いわゆるバッチ式であるため、前記混合したものを連続的に製造できない。
【0006】
また、粉体と水(液体)とを混合する場合、粉体を水に投入すると瞬時に表面が水和し塊のまま所謂ダマになり易く、このため、粉体と水との合流とほぼ同時期に混合する(即ち、水の中に粉体を均一に分散させる)必要があるが、上記のようなバッチ式の混合装置100では、各混合対象物(粉体と水)が混合容器102にそれぞれ供給された後、これら複数種の混合対象物が混合容器102内で混合されるため、粉体と水とが合流した後、直ぐに混合されない場合があり、この場合、ダマが生じ易く、混合物(複数の混合対象物を混合したもの)の品質等を確保し難い。
【0007】
そこで、本発明は、流動性を有する混合対象物同士を連続して混合可能で且つこれら混合対象物同士が合流した直後に混合可能なプレート式混合器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のプレート式混合器は、
所定方向に重ね合わされる複数のプレートを有する混合器本体と、
流動性を有する混合対象物を前記混合器本体内にそれぞれ供給する複数の供給流路と、を備え、
前記複数のプレートは、少なくとも一つのプレート間を前記複数の供給流路のそれぞれから供給される前記混合対象物が通過することによってこれら混合対象物同士を混合する混合領域を前記混合器本体において形成し、
前記混合器本体は、前記複数の供給流路のそれぞれから供給される前記混合対象物同士を合流させる合流領域であって、前記混合領域と隣接する位置に形成される合流領域を有し、該合流領域の前記混合対象物を前記混合領域に流入させる。
【0009】
かかる構成によれば、複数の供給流路のそれぞれから供給された混合対象物が少なくとも一つのプレート間を通過することによってこれら混合対象物同士が混合されるため、各供給流路を通じて混合対象物が連続して合流領域に供給されることで、混合領域(前記少なくとも一つのプレート間)において各供給流路から供給された混合対象物同士が連続して混合される。しかも、合流領域と隣接する位置(直下流位置)に混合領域が形成されることで合流領域に供給された各混合対象物が直ぐに混合領域に流入するため、複数の供給流路から合流領域に供給された各混合対象物が他の混合対象物との合流直後に混合領域に流入して混合される。
【0010】
前記プレート式混合器では、
前記合流領域は、前記少なくとも一つのプレート間を含む複数のプレート間によって形成され、
前記合流領域を形成する複数のプレート間のうちの対応するプレート間同士は、該合流領域において互いに連通してもよい。
【0011】
このように、対応するプレート間同士を連通させて各供給流路から供給される混合対象物同士を合流させる構成、即ち、混合器本体において複数のプレート間の一部を合流領域として利用することで、該混合器本体の小型化を図ることができる。
【0012】
また、前記プレート式混合器では、
前記合流領域は、前記少なくとも一つのプレート間を含み且つ前記重ね合わせ方向に連続して並ぶ複数のプレート間によって形成され、
前記複数のプレート間のうちの隣り合う二つのプレート間を仕切る前記プレートは、前記合流領域に対応する部位に前記二つのプレート間同士を連通する貫通孔を有してもよい。
【0013】
このように、隣り合う二つのプレート間を仕切るプレートの貫通孔を通じて隣り合うプレート間同士を連通させて各供給流路から供給される混合対象物同士を合流させる構成、即ち、混合器本体において複数のプレート間の一部を合流領域として利用することで、該混合器本体の小型化を図ることができる。
【0014】
この場合、前記プレート式混合器において、
前記二つのプレート間のうちの一方のプレート間における前記貫通孔の位置又は該貫通孔の下流位置に、該一方のプレート間の一部を塞ぐ凸部が形成されてもよい。
【0015】
このような位置に凸部を形成してプレート間の該位置における流通抵抗を調整することで、混合対象物の流れ方向を制御する、即ち、一方のプレート間から他方のプレート間への貫通孔を通じた混合対象物の移動量を増加させることができる。
【0016】
また、前記プレート式混合器では、
前記混合器本体は、前記二つのプレート間のうちの一方のプレート間における前記貫通孔の下流位置に、該一方のプレート間を、前記貫通孔が配置され且つ前記合流領域の一部を構成する上流側領域と、前記二つのプレート間のうちの他方のプレート間における前記混合領域と対応する領域と前記重ね合わせ方向から見て重なる下流側領域とに仕切る隔壁部を有し、
前記下流側領域は、温度管理用の流体が流通可能な流路を構成し、
前記二つのプレート間を仕切る前記プレートにおいて、少なくとも前記混合領域と対応する部位は、熱伝導性を有する材料によって構成されてもよい。
【0017】
このように、上流側領域が形成されている一方のプレート間の残りの領域を利用して温度管理用の流体が流れる流路(下流側第二領域)を形成し、且つ、他方のプレート間を流れる混合対象物と下流側領域を流れる流体との熱交換を可能とすることで、混合対象物を温度管理しながら混合可能な構成を実現しつつ混合器本体のコンパクト化も図ることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上より、本発明によれば、流動性を有する混合対象物同士を連続して混合可能で且つこれら混合対象物同士が合流した直後に混合可能なプレート式混合器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本実施形態に係るプレート式混合器の斜視図である。
図2図2は、前記プレート式混合器の分解斜視図である。
図3図3は、前記プレート式混合器が備える一対のフレーム及び混合器本体の一部を省略した分解斜視図である。
図4図4は、前記プレート式混合器における混合対象物及び温度管理用の流体の流れを説明するための模式図である。
図5図5は、前記混合器本体が有する第一のプレートを第一面側から見た図である。
図6図6は、前記混合器本体が有する第二のプレートを第一面側から見た図である。
図7図7は、前記混合器本体が有する第一のガスケットの正面図である。
図8図8は、前記第一のガスケットが第一面に配置された状態の前記第一のプレートを第一面側から見た図である。
図9図9は、前記混合器本体が有する第二のガスケットの正面図である。
図10図10は、前記第二のガスケットが第一面に配置された状態の前記第二のプレートを第一面側から見た図である。
図11図11は、前記混合器本体の中央縦断面位置での構成を説明するための図である。
図12図12は、図11のXII位置における拡大図である。
図13図13は、図11のXIII位置における拡大図である。
図14図14は、図11のXIV位置における拡大図である。
図15図15は、図11のXV位置における拡大図である。
図16図16は、他実施形態に係る混合器本体及び供給流路の構成を示す模式図である。
図17図17は、他実施形態に係る合流領域の構成を説明するための拡大断面図である。
図18A図18Aは、他実施形態に係るプレートの第一貫通孔及び第一凸部の構成を説明するための図である。
図18B図18Bは、図18AのXVIII-XVIII位置における断面図である。
図19図19は、従来の混合器の構成を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態について、図1図15を参照しつつ説明する。
【0021】
本実施形態に係るプレート式混合器(以下、単に「混合器」とも称する。)は、図1図4に示すように、所定方向に重ね合わされる複数のプレート3を備え、流動性を有する複数種の混合対象物を少なくとも一つのプレート間を通過させることによって混合する。この混合器1が混合可能な混合対象物A、Bとは、液体や気体等の流体、粉体(粉、粒等の集まったもの)、エマルジョン流体やスラリー流体等の液体同士が混ざったものや流体と粉体とが混ざったもの、液体に気体が混ざったもの(例えば、炭酸水、発泡石鹸水)等であり、流動性を有する。また、以下では、複数種の混合対象物A、Bが混合されたもの(即ち、混合された状態の複数種の混合対象物)を「混合物C」とも称することがある。
【0022】
具体的に、混合器1は、重ね合わされた複数のプレート3を有する混合器本体2と、混合対象物A、Bを混合器本体2内にそれぞれ供給する複数(本実施形態の例では、二つ)の供給流路Ch1、Ch2、と、を備える。本実施形態の混合器1では、混合器本体2の一部によって複数の供給流路Ch1、Ch2が形成されている。また、混合器1は、混合物Cを混合器本体2の外部に排出する少なくとも一つの排出流路Ch3を備える。本実施形態の混合器1は、プレート3の重ね合わせ方向において混合器本体2を挟み込む一対のフレーム5a、5bと、混合器本体2と一対のフレーム5a、5bとを配置位置にガイドするガイド部6と、一対のフレーム5a、5bを互いの間隔が小さくなる方向に締め付け可能な複数の締付部材7等、も備える。
【0023】
混合器本体2は、複数の供給流路Ch1、Ch2のそれぞれから供給される混合対象物A、B同士を合流させる合流領域Ar1と、複数の供給流路Ch1、Ch2のそれぞれから供給される混合対象物A、B同士を混合する混合領域Ar2と、を有する。これら合流領域Ar1と混合領域Ar2とは、隣接している。本実施形態の混合器本体2では、合流領域Ar1と混合領域Ar2とは、プレート3の重ね合わせ方向から見て隣接している。これにより、この混合器本体2において、合流領域Ar1で合流した複数種の混合対象物A、Bは、合流直後に、混合領域Ar2に流入できる。
【0024】
本実施形態の混合器本体2は、プレート3の重ね合わせ方向が水平方向と一致するように配置され、複数の供給流路Ch1、Ch2のそれぞれから供給された混合対象物A、B同士は、該混合器本体2内(混合領域Ar2)を下方に向けて流れ落ちることで混合される。また、本実施形態の混合器本体2は、混合された後の混合対象物A、B(即ち、混合物C)を外部に排出する排出領域Ar3を混合領域Ar2の下方位置に有する。
【0025】
具体的に、この混合器本体2は、所定方向に重ね合わされる複数のプレート3と、所定方向に隣り合う二つのプレート3のプレート間(以下、単に「プレート間」と称する。)に挟み込まれる少なくとも一つのガスケット4と、を有する。混合器本体2では、これら複数のプレート3と、少なくとも一つのガスケット4とによって、各プレート間に混合対象物A、B等が流通可能な流路(流路空間)R1~R4が形成されている。この混合器本体2では、上下方向に長尺な矩形板状のプレート3が重ね合わされ、これら複数のプレート3の各プレート間にガスケット4がそれぞれ挟み込まれている。即ち、本実施形態の混合器本体2は、複数のプレート3と複数のガスケット4とを有する。以下の説明では、プレート3の重ね合わせ方向(所定方向)を直交座標系のX軸方向とし、プレート3の短辺方向を直交座標系のY軸方向とし、プレート3の長辺方向を直交座標系のZ軸方向とする。
【0026】
複数のプレート3のそれぞれは、伝熱性を有する。具体的に、複数のプレート3のそれぞれは、ステンレス鋼、チタン等の金属プレート(薄板)がプレス成型されることによって形成されている。尚、各プレート3は、樹脂、セラミック等によって構成されていてもよい。この場合、例えば押し出し成型法等によってプレート3が成型される。本実施形態の複数のプレート3は、図5及び図6にも示されるような二種類のプレート(第一のプレート3A、第二のプレート3B)を含み、これら二種類のプレート3A、3Bは、混合器本体2においてX軸方向に交互に配置されている(図3及び図4参照)。尚、本実施形態において「伝熱性を有する」とは、熱伝導率が0.2W/m・K以上のことを言う。この値は、混合対象物A、Bを温度管理しつつ混合する本実施形態の混合器1において、使用が予定されているプレート3の材質のうちで最も熱伝導率の低い材質(例えば、耐薬液用途で使用可能なフッ素樹脂等)に基づいて設定されたものである。換言すると、本実施形態の混合器1では、混合対象物A、Bを他の流体と熱交換しつつ混合できるように、熱伝導率が所定の値(0.2W/m・K)以上の材質によってプレート3が形成されている。
【0027】
具体的に、複数のプレート3A、3Bのそれぞれは、X軸方向と直交する方向に広がり且つZ軸方向に長尺な矩形板状であり、X軸方向における一方の面(第一面)S1と、第一面S1と反対側(即ち、X軸方向の他方)の面(第二面)S2と、を有する。そして、混合器本体2において、第一のプレート3Aの第二面S2と第二のプレート3Bの第一面S1とが対向し、第二のプレート3Bの第二面S2と第一のプレート3Aの第一面S1とが対向するように、第一のプレート3Aと第二のプレート3BとがX軸方向に交互に配置されている(図3参照)。
【0028】
複数のプレート3A、3Bのそれぞれは、Z軸方向の一方の端部(本実施形態の例では上端部)から他方の端部(本実施形態の例では下端部)に向けて、即ち、下流側に向けて合流部31と混合部32とを順に有する。また、複数のプレート3A、3Bのそれぞれは、混合部32の下方側(下流側)に排出部33を有する。また、本実施形態の複数のプレート3A、3Bのそれぞれは、ガスケット4が配置されるガスケット配置部35と、Z軸方向の両端に形成される一対のガイド用係合部36と、を有する。
【0029】
合流部31は、各プレート3A、3Bにおいて混合器本体2の合流領域Ar1と対応する部位である。この合流部31は、複数の連通孔311と、少なくとも一つの第一貫通孔312と、を有し、プレート3A、3Bの上端部に配置されている。この複数の連通孔311の数は、混合器1において混合が予定されている混合対象物の数(種類)に応じて設定されている。本実施形態の混合器1は、二種類の混合対象物(第一の混合対象物Aと第二の混合対象物B)を混合するため、合流部31は、二つの連通孔(第一連通孔311aと第二連通孔311b)を有する。また、本実施形態の合流部31は、一つの第一貫通孔312を有する。
【0030】
第一連通孔311aは、合流部31の上端部におけるY軸方向の中央位置に配置され、第二連通孔311bは、合流部31における第一連通孔311aより下方位置で且つY軸方向にずれた位置に配置されている。本実施形態の各連通孔311a、311bは、円形の貫通孔であり、第一連通孔311aの内径は、第二連通孔311bの内径より大きい。この第一連通孔311aの内径と第二連通孔311bの内径との大小関係は、限定されない。
【0031】
第一貫通孔312は、各連通孔311a、311bより下方位置に配置されている。本実施形態の第一貫通孔312は、Y軸方向に延びる長穴であり、合流部31におけるY軸方向の中央位置に配置されている。
【0032】
また、第二のプレート3Bの合流部31は、第一面S1における第一貫通孔312の下方位置に第一凸部(凸部)313を有する。この第一凸部313は、該第一凸部313を有する第二のプレート3Bと、該第二のプレート3Bの第一面S1と対向する第一のプレート3Aとの間、即ち、プレート間の一部を塞ぐ。本実施形態の混合器本体2のように、プレート間の一部に流路(第二流路R2:図4参照)が形成されている場合には、第一凸部313は、該流路R2の一部を塞ぐ。本実施形態の第一凸部313は、Y軸方向に延び且つ合流部31におけるY軸方向の中央位置に配置されている。詳しくは、第一凸部313のY軸方向の寸法は、第一貫通孔312のY軸方向の寸法より大きく、第一凸部313の突出方向(X軸方向)の先端は、該第一凸部313を有する第二のプレート3Bと対向する第一のプレート3Aに当接している。
【0033】
混合部32は、各プレート3A、3Bにおいて混合器本体2の混合領域Ar2と対応する部位である。この混合部32は、下方に向けて順に、少なくとも一つの第二貫通孔321aを有する第一部位321と、少なくとも一対の第三連通孔322a、322bを有する第二部位322と、少なくとも一つの第三貫通孔323aと少なくとも一つの第三凸部323bとを有する第三部位323と、を有する。本実施形態の混合部32では、第一部位321が複数(図5及び図6に示す例では、四つ)の第二貫通孔321aを有し、第二部位322が一対の第三連通孔322a、322bを有し、第三部位323が複数(図5及び図6に示す例では、五つ)の第三貫通孔323aと一つの第三凸部323bとを有する。
【0034】
第一部位321は、混合器本体2の混合領域Ar2における第一領域Ar21(図2参照)と対応する部位である。この第一部位321において、複数の第二貫通孔321aは、それぞれY軸方向に延び、第一部位321のY軸方向の中央位置においてZ軸方向に間隔をあけて配置されている。本実施形態の各プレート3A、3Bでは、X軸方向から見て、合流部31の第一貫通孔312と混合部32における最も上方位置の第二貫通孔321aとの間に第一凸部313が位置するように、複数の第二貫通孔321aがそれぞれ配置されている。また、第一部位321の複数の第二貫通孔321aは、合流部31の第一貫通孔312とそれぞれ同じ形状であり、Z軸方向に一列で且つ等間隔に並んでいる。
【0035】
また、第一のプレート3Aの第一部位321は、第一面S1においてZ軸方向に隣り合う二つの第二貫通孔321aの間に少なくとも一つの第二凸部321bを有する。本実施形態の第一部位321は、一つの第二凸部321bを有する。この第二凸部321bは、該第二凸部321bを有する第一のプレート3Aと、該第一のプレート3Aの第一面S1と対向する第二のプレート3Bとの間、即ち、プレート間の一部を塞ぐ。本実施形態の混合器本体2のように、プレート間の一部に流路(第一流路R1:図4参照)が形成されている場合には、第二凸部321bは、該流路R1の一部を塞ぐ。本実施形態の第二凸部321bは、Y軸方向に延び、且つ最も上方位置の第二貫通孔321aから下方に向けて二番目の第二貫通孔321aと三番目の第二貫通孔321aとの間に配置されている。詳しくは、第二凸部321bのY軸方向の寸法は、第二貫通孔321aのY軸方向の寸法より大きく、第二凸部321bの突出方向(X軸方向)の先端は、該第二凸部321bを有する第一のプレート3Aと対向する第二のプレート3Bに当接している。尚、第二凸部321bのY軸方向の寸法と第二貫通孔321aのY軸方向の寸法との大小関係は、限定されない。
【0036】
第二部位322は、混合器本体2の混合領域Ar2において第一領域Ar21の下方(下流)側で該第一領域Ar21と隣接する第二領域Ar22(図2参照)と対応する部位である。この第二部位322において、一対の第三連通孔322a、322bは、Y軸方向の両端部に配置されている。具体的に、一対の第三連通孔322a、322bは、X軸方向から見て、第一のプレート3Aの第一面S1と第二のプレート3Bの第二面S2との間(プレート間)において第一連通孔311aから第四連通孔331に向けて形成される流路(第一流路R1:図4参照)のY軸方向の両側に配置されている。より具体的に、一対の第三連通孔322a、322bのうちの一方の第三連通孔322aは、第二部位322におけるY軸方向の一方の端部で且つZ軸方向の所定位置(本実施形態の例では、第二部位322の下端部)に配置され、他方の第三連通孔322bは、第二部位322におけるY軸方向の他方の端部で且つ一方の第三連通孔322aより上方位置(本実施形態の例では、第二部位322の上端部)に配置されている。
【0037】
また、第二部位322は、第一面S1に、少なくとも一つの混合用凸部322cと、少なくとも一つの混合用凹部322dとの少なくとも一方を有する。本実施形態の第二部位322は、複数の混合用凸部322cと複数の混合用凹部322dとを有する。これら複数の混合用凸部322cと複数の混合用凹部322dとは、第一のプレート3Aと第二のプレート3Bとの間、即ち、プレート間を混合対象物A、Bや温度管理用の流体D等が流れることで該混合対象物A、B等の流れに乱流等を生じさせ、これにより、前記流路R1、R3を流れる混合対象物A、B等の混合効率や熱交換効率を向上させる。本実施形態の混合器本体2では、プレート間の一部に流路(第一流路R1、第三流路R3:図4参照)が形成され、複数の混合用凸部322cと複数の混合用凹部322dとは、該流路R1、R3を流れる混合対象物A、B等の流れに乱流等を生じさせる。
【0038】
本実施形態の第二部位322の混合用凸部322cと混合用凹部322dとは、V字状の凸部と凹部とがZ軸方向に交互に形成された(図13参照)、いわゆるヘリンボーン状に配置されている。尚、図2図3図5図6図8、及び図10等においては、混合用凸部322c及び混合用凹部322dの数、形状、及び配置を模式的に示している。
【0039】
本実施形態の各プレート3A、3Bは、上述のように、金属プレート(薄板)がプレス成型されることによって形成されている。このため、第二部位322の第二面S2において、第一面S1の混合用凸部322cと対応する位置(詳しくは、混合用凸部322cの裏面)に混合用凹部322dが形成され、第一面S1の混合用凹部322dと対応する位置(詳しくは、混合用凹部322dの裏面)に混合用凸部322cが形成されている(図13参照)。即ち、各プレート3A、3Bの第二部位322において、第一面S1の混合用凸部322cと、該混合用凸部322cと対応する第二面S2の混合用凹部322dとが表裏の関係であり、且つ、第一面S1の混合用凹部322dと、該混合用凹部322dと対応する第二面S2の混合用凸部322cとが表裏の関係である。
【0040】
第三部位323は、混合器本体2の混合領域Ar2において第二領域Ar22の下方(下流)側で該第二領域Ar22と隣接する第三領域Ar23(図2参照)と対応する部位である。この第三部位323において、複数の第三貫通孔323aは、それぞれY軸方向に延び、第三部位323のY軸方向の中央位置においてZ軸方向に間隔をあけて配置されている。本実施形態の第三部位323では、各第三貫通孔323aは、それぞれ同じ形状であり、Z軸方向に一列で且つ等間隔に並んでいる。また、本実施形態の各第三貫通孔323aは、第一貫通孔312及び第二貫通孔321aと同じ形状である。
【0041】
第三凸部323bは、第一面S1においてZ軸方向に隣り合う二つの第三貫通孔323aの間に配置されている。この第三凸部323bは、該第三凸部323bを有するプレート3A、3Bと、該プレート3A、3Bの第一面S1と対向するプレート3B、3Aとの間、即ち、プレート間の一部を塞ぐ。本実施形態の混合器本体2のように、プレート間の一部に流路(第一流路R1又は第四流路R4:図4参照)が形成されている場合には、第三凸部323bは、該流路R1、R4の一部を塞ぐ。第一のプレート3Aの第三部位323における第三凸部323bの位置と、第二のプレート3Bの第三部位323における第三凸部323bの位置とは、Z軸方向において異なる(図5及び図6参照)。
【0042】
本実施形態の第一のプレート3Aの第三部位323における第三凸部323bは、Y軸方向に延び、且つ最も上方位置の第三貫通孔323aから下方に向けて四番目の第三貫通孔323aと五番目の第三貫通孔323aとの間に配置されている。この第三凸部323bのY軸方向の寸法は、第三貫通孔323aのY軸方向の寸法より大きく、第三凸部323bの突出方向(X軸方向)の先端は、該第三凸部323bを有する第一のプレート3Aと対向する第二のプレート3Bに当接している。尚、第三凸部323bのY軸方向の寸法と第三貫通孔323aのY軸方向の寸法との大小関係は、限定されない。
【0043】
また、本実施形態の第二のプレート3Bの第三部位323における第三凸部323bは、Y軸方向に延び、且つ最も上方位置の第三貫通孔323aから下方に向けて二番目の第三貫通孔323aと三番目の第三貫通孔323aとの間に配置されている。この第三凸部323bのY軸方向の寸法は、第三貫通孔323aのY軸方向の寸法より大きく、第三凸部323bの突出方向(X軸方向)の先端は、該第三凸部323bを有する第二のプレート3Bと対向する第一のプレート3Aに当接している。尚、第三凸部323bのY軸方向の寸法と第三貫通孔323aのY軸方向の寸法との大小関係は、限定されない。
【0044】
排出部33は、各プレート3A、3Bにおいて混合器本体2の排出領域Ar3と対応する部位である。この排出部33は、少なくとも一つの第四連通孔331を有し、プレート3A、3Bの下端部に配置される。この第四連通孔331は、排出部33のY軸方向の中央位置に配置されている。本実施形態の第四連通孔331は、円形の貫通孔であり、内径は、第一連通孔311aと同じである。
【0045】
ガスケット配置部35は、各プレート3A、3Bにおいてガスケット4A、4Bが配置される部位であり、例えば、ガスケット4A、4Bをプレート間に挟み込むときに該ガスケット4A、4Bのプレート3A、3Bに対する位置ずれを防ぐ。このガスケット配置部35は、第一面S1に形成された溝や、ガスケット4A、4Bの各部位の幅方向の両側に形成される凸部等によって構成されている。
【0046】
ガイド用係合部36は、各プレート3A、3Bがガイド部6に配置されるときに該ガイド部6と係合する部位である。本実施形態のガイド用係合部36は、各プレート3A、3Bの上端と下端とに形成された切欠きである。各ガイド用係合部36は、各プレート3A、3Bの上辺及び下辺におけるY軸方向の中央位置に配置されている。
【0047】
複数のガスケット4は、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)やエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)等の合成ゴム、フッ素樹脂等のシール部材であり、プレート間に挟み込まれることにより該プレート間に流路(流路空間)R1~R4等を形成する。これら複数のガスケット4は、図3図4図7図10に示すような二種類のガスケット(第一のガスケット4A、第二のガスケット4B)を含み、混合器本体2においてX軸方向に交互に配置されている。本実施形態の第一のガスケット4Aと第二のガスケット4BとにおけるX軸方向から見た輪郭形状は、一致している。
【0048】
第一のガスケット4Aは、第二のプレート3Bの第二面S2と第一のプレート3Aの第一面S1との間に挟み込まれている。これにより、第一のガスケット4Aは、第二のプレート3Bの第二面S2と第一のプレート3Aの第一面S1との間に少なくとも一つの流路(本実施形態の例では、第一流路R1:図8において符号R1で示すスモークを付した範囲を参照)を形成する。具体的に、第一のガスケット4Aは、第一のプレート3Aの第一面S1に配置された状態において(図8参照)、混合対象物A、Bが流れる領域(第一流路R1)の周囲を囲う第一流路形成部41Aと、所定の連通孔311b、322a、322bの周囲を囲う複数の第一封止部42Aと、を有する。また、第一のガスケット4Aは、第一流路形成部41Aと各第一封止部42Aとを接続する複数の接続部43Aも有する。
【0049】
第一流路形成部41Aは、第一のプレート3Aの第一面S1において第一連通孔311aと第四連通孔331とを囲む部位であり、混合対象物A、Bが第一連通孔311aから第四連通孔331まで流通可能な流路(第一流路R1)を第二のプレート3Bの第二面S2と第一のプレート3Aの第一面S1との間に形成する。より具体的に、第一流路形成部41Aは、第一のプレート3Aの第一面S1において、第一連通孔311a、第一貫通孔312、複数の第二貫通孔321a、第二凸部321b、複数の混合用凸部322c及び複数の混合用凹部322d、複数の第三貫通孔323a、第三凸部323b、及び第四連通孔331を囲む部位である。本実施形態の第一流路形成部41Aは、Z軸方向に延び且つ該Z軸方向(混合対象物A、Bの流れ方向:図8の矢印α参照)の各位置における幅(Y軸方向の寸法)が略一定の環状であり、該第一流路形成部41Aに囲まれた領域(第一流路R1)の両端部に第一連通孔311aと第四連通孔331とが位置している。
【0050】
複数の第一封止部42Aのそれぞれは、第一のプレート3Aの第一面S1において、第二連通孔311bと一対の第三連通孔322a、322bのそれぞれとを囲む部位である。本実施形態の各第一封止部42Aは、囲っている連通孔311b、322a、322bの形状と対応した形(本実施形態の例では、円形)の環状である。
【0051】
複数の接続部43Aのそれぞれは、X軸方向から見て第二のガスケット4Bの対応する部位と重なる位置において、第一流路形成部41Aと各第一封止部42Aとを接続する。これにより、各プレート間にガスケット4A、4Bが挟み込まれた状態で複数のプレート3A、3B(混合器本体2)にX軸方向の外側から挟み込む方向に力が加わったときの各プレート3A、3Bの変形等を防ぐ又は抑えることができる。
【0052】
第二のガスケット4Bは、第一のプレート3Aの第二面S2と第二のプレート3Bの第一面S1との間に挟み込まれている。これにより、第二のガスケット4Bは、第一のプレート3Aの第二面S2と第二のプレート3Bの第一面S1との間に少なくとも一つの流路(本実施形態の例では、第二流路R2、第三流路R3、第四流路R4:図10において符号R2~R4で示すスモークを付した範囲を参照)を形成する。具体的に、第二のガスケット4Bは、第二のプレート3Bの第一面S1に配置された状態において(図10参照)、混合対象物A、Bが流れる領域(第二流路R2)の周囲を囲む第二流路形成部41Bと、温度管理用の流体Dが流通可能な領域(第三流路R3)の周囲を囲む第三流路形成部42Bと、混合対象物A、Bが流れる領域(第四流路R4)の周囲を囲む第四流路形成部43Bと、第一連通孔311aの周囲を囲む第二封止部44Bと、を有する。また、第二のガスケット4Bは、流路形成部41B、42B、43B同士又は第二流路形成部41Bと第二封止部44Bとを接続する複数の接続部45Bも有する。
【0053】
第二流路形成部41Bは、第二のプレート3Bの第一面S1に配置された状態において第二連通孔311bと第一貫通孔312とを囲む部位であり、混合対象物A、Bが第二連通孔311bから第一貫通孔312まで流通可能な流路(第二流路R2)を第一のプレート3Aの第二面S2と第二のプレート3Bの第一面S1との間に形成する。本実施形態の第二流路形成部41Bは、第二のプレート3Bの第一面S1において第二連通孔311bから最も下方位置の第二貫通孔321aまでを囲む部位である。より具体的に、第二流路形成部41Bは、第二のプレート3Bの第一面S1において、第二連通孔311b、第一貫通孔312、複数の第二貫通孔321a、及び第一凸部313を囲む部位である。本実施形態の第二流路形成部41Bは、混合対象物A、Bの流れ方向(図10の矢印α参照)における各位置の幅が略一定の環状であり、該第二流路形成部41Bに囲まれた領域の両端部に第二連通孔311bと最も下方位置の第二貫通孔321aとが位置している。
【0054】
第三流路形成部42Bは、第二のプレート3Bの第一面S1に配置された状態において、一方の第三連通孔322aと他方の第三連通孔322bとを囲む部位であり、流体Dが一方の第三連通孔322aから他方の第三連通孔322bまで、又は他方の第三連通孔322bから一方の第三連通孔322aまで流通可能な流路(第三流路R3)を第一のプレート3Aの第二面S2と第二のプレート3Bの第一面S1との間に形成する。より具体的に、第三流路形成部42Bは、第二のプレート3Bの第一面S1において、一方の第三連通孔322a、複数の混合用凸部322c及び複数の混合用凹部322d、並びに他方の第三連通孔322bを囲む部位である。
【0055】
この第三流路形成部42Bは、X軸方向から見たときに、第二のプレート3Bの第一面S1において第一流路R1の少なくとも一部と重なる範囲を囲む環状である。本実施形態の第三流路形成部42Bによって形成される第三流路R3は、X軸方向から見たときに、各第三連通孔322b及びその周辺を除き、プレート3A、3Bを介して第一流路R1と重なる位置に形成されている。
【0056】
第四流路形成部43Bは、第二のプレート3Bの第一面S1に配置された状態において、複数の第三貫通孔323aと第四連通孔331とを囲む部位であり、混合対象物A、Bが最も上方位置の第三貫通孔323aから第四連通孔331まで流通可能な流路(第四流路R4)を第一のプレート3Aの第二面S2と第二のプレート3Bの第一面S1との間に形成する。より具体的に、第四流路形成部43Bは、第二のプレート3Bの第一面S1において、複数の第三貫通孔323a、第三凸部323b、及び第四連通孔331を囲む部位である。本実施形態の第四流路形成部43Bは、混合対象物A、Bの流れ方向(図10の矢印γ参照)の各位置の幅が略一定の環状であり、X軸方向から見て第一流路形成部41Aの対応する部位と重なっている。
【0057】
第二封止部44Bは、第二のプレート3Bの第一面S1において、第一連通孔311aを囲む部位である。本実施形態の第二封止部44Bは、囲っている第一連通孔311aの形状と対応した形(本実施形態の例では、円形)の環状である。
【0058】
複数の接続部45Bのそれぞれは、X軸方向から見て第一のガスケット4Aの対応する部位と重なる位置において、流路形成部41B、42B、43B同士、又は第二流路形成部41Bと第二封止部44Bとを接続する。これにより、各プレート間にガスケット4A、4Bが挟み込まれた状態で複数のプレート3A、3B(混合器本体2)にX軸方向の外側から挟み込む方向に力が加わったときの各プレート3A、3Bの変形等を防ぐ又は抑えることができる。
【0059】
以上のように構成されるプレート3及びガスケット4において、第一のプレート3Aと第二のプレート3BとがX軸方向において交互に配置されると共に、第二のプレート3Bの第二面S2と第一のプレート3Aの第一面S1との間に第一のガスケット4Aがそれぞれ挟み込まれ且つ第一のプレート3Aの第二面S2と第二のプレート3Bの第一面S1との間に第二のガスケット4Bがそれぞれ挟み込まれることによって、混合器本体2が構成される(図3図11参照)。尚、図11においては、構成を理解しやすくするために、各プレート3A、3Bの第二部位322(第二領域Ar22に相当する部位)の形状を簡素化して示している。
【0060】
このとき、混合器本体2において、第二のプレート3Bの第二面S2と第一のプレート3Aの第一面S1との間のそれぞれに、X軸方向から見て第一のガスケット4Aの第一流路形成部41Aの内側(第一流路形成部41Aに囲まれた範囲)に第一流路R1が形成されている(図8及び図11参照)。
【0061】
また、混合器本体2において、第一のプレート3Aの第二面S2と第二のプレート3Bの第一面S1との間のそれぞれに、X軸方向から見て第二のガスケット4Bの第二流路形成部41Bの内側(第二流路形成部41Bに囲まれた範囲)に第二流路R2が形成され、第三流路形成部42Bの内側(第三流路形成部42Bに囲まれた範囲)に第三流路R3が形成され、第四流路形成部43Bの内側(第四流路形成部43Bに囲まれた範囲)に第四流路R4が形成されている(図10及び図11参照)。
【0062】
また、混合器本体2において、各プレート3A、3Bの第一連通孔311aがX軸方向に連なることで第一供給流路Ch1が形成され、各プレート3A、3Bの第二連通孔311bがX軸方向に連なることで第二供給流路Ch2が形成され、各プレート3A、3Bの一方の第三連通孔322aがX軸方向に連なることで流入路Ch4が形成され、各プレート3A、3Bの他方の第三連通孔322bがX軸方向に連なることで流出路Ch5が形成され、各プレート3A、3Bの第四連通孔331がX軸方向に連なることで排出流路Ch3が形成されている(図4参照)。
【0063】
この第一供給流路Ch1は、X軸方向に延びると共に各第一流路R1にのみ連通し、外部から供給される第一の混合対象物Aを各第一流路R1に流入させる(供給する)。また、第二供給流路Ch2は、X軸方向に延びると共に各第二流路R2にのみ連通し、外部から供給される第二の混合対象物Bを各第二流路R2に流入させる(供給する)。また、流入路Ch4は、X軸方向に延びると共に各第三流路R3にのみ連通し、外部から供給される温度管理用の流体Dを各第三流路R3に流入させる(供給する)。また、流出路Ch5は、各第三流路R3にのみ連通し、各第三流路R3を流れた温度管理用の流体Dを外部に流出させる(排出する)。また、排出流路Ch3は、X軸方向に延びると共に各第一流路R1と各第四流路R4とにのみ連通し、各第一流路R1と各第四流路R4とを流れた混合対象物A、B(混合物C)を外部に流出させる(排出する)。
【0064】
図1図4に戻り、一対のフレーム5a、5bのそれぞれは、X軸方向から見てプレート3A、3Bと対応した形状の厚板状の部材である。
【0065】
一対のフレーム5a、5bのうちの一方のフレーム5aは、Z軸方向に長尺な矩形厚板状であり、プレート3A、3Bの各連通孔311a、311b、322a、322b、331(各供給流路Ch1、Ch2、流入路Ch4、流出路Ch5、排出流路Ch3)とX軸方向から見て重なる位置において同方向に貫通する複数(本実施形態の例では、五つ)の貫通孔51を有する。また、一方のフレーム5aは、Y軸方向の両端に、Z軸方向に間隔をあけて並ぶ複数の切欠部52を有する。
【0066】
また、一対のフレーム5a、5bのうちの他方のフレーム5bは、Z軸方向に長尺な矩形厚板状であり、Y軸方向の両端に、Z軸方向に間隔をあけて並ぶ複数の切欠部53を有する。これら複数の切欠部53のそれぞれは、一方のフレーム5aの各切欠部52とX軸方向から見て重なる位置に配置されている。
【0067】
ガイド部6は、それぞれがX軸方向に延びる一対のガイドバー61を有する。また、本実施形態のガイド部6は、一対のガイドバー61の端部同士の間隔を維持するサポート部材62も有する。
【0068】
一対のガイドバー61は、一方のフレーム5aのZ軸方向の両端部から互いに平行に延びている。これら一対のガイドバー61は、他方のフレーム5bを一方のフレーム5aに対して平行な状態(姿勢)でX軸方向に接離可能にガイドする。また、一対のガイドバー61のそれぞれは、プレート3A、3BのZ軸方向の両端のガイド用係合部36とそれぞれ係合することで、各プレート3A、3Bを配置位置にガイドする。本実施形態のガイド用係合部36は、切欠きであり、一対のガイドバー61のそれぞれが各プレート3A、3BのZ軸方向の両端部に形成された切欠き(ガイド用係合部)36に嵌まり込むことで、各プレート3A、3Bを配置位置にガイドする。
【0069】
サポート部材62は、Z軸方向に延び、一対のガイドバー61の端部(一方のフレーム5aに接続されている端部と反対側の端部)同士を接続することによって、該端部同士のZ軸方向の間隔を維持する。
【0070】
複数の締付部材7のそれぞれは、X軸方向に延びるボルト71と、該ボルト71と螺合するナット72と、を有する。各締付部材7は、一対のフレーム5a、5bの対応する(X軸方向から見て重なる)切欠部52、53に嵌まり込んだ状態でX軸方向の間隔が小さくなる方向に一対のフレーム5a、5bを締め付ける。この複数の締付部材7による一対のフレーム5a、5bの締め付けによって、各プレート間に配置されたガスケット4A、4Bが十分な力で挟み込まれ、これにより、各プレート間に形成された各流路R1~R4が液密な状態となる。
【0071】
以上のように構成される混合器1において、第一の混合対象物Aと第二の混合対象物Bとを温度管理しつつ混合する場合、第一の混合対象物Aが第一供給流路Ch1から混合器本体2内に供給されると共に第二の混合対象物Bが第二供給流路Ch2から混合器本体2内に供給され、且つ、温度管理用の流体(所定温度の流体)Dが流入路Ch4から供給される(図1及び図2参照)。
【0072】
このとき、図4図11、及び図12に示すように、混合器本体2の合流領域Ar1において、第一供給流路Ch1から供給された第一の混合対象物Aと第二供給流路Ch2から供給された第二の混合対象物Bとが合流する。
【0073】
詳しくは、混合器本体2の合流領域Ar1において、第一供給流路Ch1から各第一流路R1に流入した第一の混合対象物Aが該第一流路R1を流れている状態で、第二供給流路Ch2から各第二流路R2に流入した第二の混合対象物Bの一部が第一貫通孔312を通じて該第二流路R2と隣り合う第一流路R1にそれぞれ流入(移動)することで、第一の混合対象物Aと第二の混合対象物Bとが合流する。
【0074】
このとき、各第二流路R2における第一貫通孔312の直下流位置(最も上方位置の第二貫通孔321aとの間)に第一凸部313がそれぞれ形成されていることで、この第一凸部313の位置における各第二流路R2の流路断面積が小さくなっている(即ち、流通抵抗が大きくなっている)ため、各第二流路R2を流れる第二の混合対象物Bの多くが第一貫通孔312を通じて該第二流路R2と隣り合う第一流路R1にそれぞれ流入する。
【0075】
また、合流領域Ar1においては第一流路R1と第二流路R2とがX軸方向に交互に配置されているため、X軸方向の端部に形成される第二流路R2を除いた各第二流路R2の両側に第一流路R1がそれぞれ形成されている。よって、第一流路R1との間を隔てるプレート3A、3Bの各第一貫通孔312を通じて第二流路R2を流れる第二の混合対象物Bの一部は、該第二流路R2の両側の第一流路R1にそれぞれ流入する(合流する)。
【0076】
このようにして合流領域Ar1で合流した混合対象物A、Bは、合流直後に該合流領域Ar1と隣接する混合領域Ar2に流入し、該混合領域Ar2を通過することで混合される。詳しくは、以下の通りである。
【0077】
合流領域Ar1から混合領域Ar2に流入した混合対象物A、Bは、混合領域Ar2における合流領域Ar1の直下流に形成されている第一領域Ar21(各プレート3A、3Bの混合部32の第一部位321に相当する領域)において、各第二貫通孔321aを通じて隣り合う流路R1、R2間を移動することによって混合対象物A、Bが混合(流路間混合)される。
【0078】
より詳しくは、第二凸部321bの位置において各第一流路R1の流路断面積が小さくなっている(即ち、流通抵抗が大きくなっている)ため、各第一流路R1を流れる混合対象物A、Bの多くが第二凸部321bの直上流の第二貫通孔321aを通じて該第一流路R1と隣り合う各第二流路R2にそれぞれ流入する。また、最も下方位置の第二貫通孔321aの下流位置において第二流路R2が閉じている(塞がっている)ため、第二流路R2を流れる混合対象物A、Bは、最も下方位置の第二貫通孔321aを通じて該第二流路R2と隣り合う各第一流路R1にそれぞれ流入する。
【0079】
このようにして、混合器本体2における第一領域Ar21(各プレート3A、3Bの第一部位321に相当する領域)では、第一流路R1の混合対象物A、Bの少なくとも一部が該第一流路R1と隣り合う各第二流路R2にそれぞれ流入し、第二流路R2の混合対象物A、Bの少なくとも一部が該第二流路R2と隣り合う少なくとも一つの第一流路R1に流入することが少なくとも一回ずつ行われることで、第一流路R1を流れる混合対象物A、Bと第二流路R2を流れる混合対象物A、Bとが混合(流路間混合)される、即ち、異なるプレート間を流れる混合対象物A、B同士が混合される。
【0080】
続いて、第一領域Ar21で流路間混合された混合対象物A、B(混合物C)は、図4図11、及び図13に示すように、混合領域Ar2において第一領域Ar21の直下流に形成されている第二領域Ar22(各プレート3A、3Bの混合部32の第二部位322に相当する領域)に流入し、第二領域Ar22において更に混合される。尚、図13においては、構成を理解しやすくするために、各プレート3A、3Bの第二部位322(第二領域Ar22に相当する部位)の形状を簡素化して示している。
【0081】
このとき、第二流路R2が最も下方位置の第二貫通孔321aの下流位置で閉じているため(図12における符号47B参照)、混合対象物A、Bは、第一領域Ar21から第二領域Ar22に流入する際には、第一流路R1のみ(第一流路R1が形成されているプレート間のみ)を流れており、第二流路R2が形成されているプレート間には流れていない。この第二領域Ar22において、混合対象物A、B(混合物C)は、各第一流路R1内においてそれぞれ混合(流路内混合)される。
【0082】
詳しくは、第一流路R1を規定する第一のプレート3Aの第一面S1と第二のプレート3Bの第二面S2とには、それぞれ複数の混合用凸部322cと複数の混合用凹部322dとが形成されているため、各第一流路R1を混合対象物A、Bが流れる際に混合対象物A、Bの流れに乱れ等がそれぞれ生じ、これにより、各第一流路R1内において混合対象物A、B同士が混合(流路内混合)される、即ち、共通のプレート間での混合対象物A、Bの混合が行われる。
【0083】
このとき、流入路Ch4から供給された温度管理用の流体(所定温度の流体)Dが第三流路R3(合流領域Ar1及び第一領域Ar21において第二流路R2が形成されているプレート間)内を流れ、第一流路R1と第三流路R3とを仕切っている各プレート3A、3Bが伝熱性を有しているため、第二領域Ar22において第一流路R1を流れる混合対象物A、Bは、第三流路R3を流れる流体Dと熱交換しつつ(即ち、流体Dによって加熱又は冷却されつつ)混合される。本実施形態の混合器1の第二領域Ar22では、各第一流路R1のX軸方向の両側に第三流路R3がそれぞれ配置されているため、各第一流路R1を流れる混合対象物A、Bは、X軸方向の両側から流体Dによって加熱又は冷却されつつ流路内混合される。このため、混合器1において流入路Ch4に供給する流体Dの温度を調整することによって、混合対象物A、Bを所定の温度に保ちつつ混合できる。即ち、混合器1は、第二領域Ar22において、混合対象物A、Bを温度管理しつつ混合できる。また、温度調整用の流体Dの温度、流量を調整(制御)することで、第二領域Ar22において混合される混合対象物A、Bの温度や粘度を変更できる。
【0084】
続いて、第二領域Ar22で流路内混合された混合対象物A、B(混合物C)は、図4図11、及び図14に示すように、混合領域Ar2において第二領域Ar22の直下流に形成されている第三領域Ar23(各プレート3A、3Bの混合部32の第三部位323に相当する領域)に流入し、第三領域Ar23において各第三貫通孔323aを通じて隣り合う流路R1、R4間を移動することによって混合(流路間混合)される。
【0085】
詳しくは、各第一流路R1において最も上方位置の第三貫通孔323aの位置まで流れた混合対象物A、Bの一部が該第三貫通孔323aを通じて該第一流路R1と隣り合う第四流路R4に移動する(流入する)。そして、各第一流路R1及び各第四流路R4における第三凸部323bの位置において各第一流路R1及び各第四流路R4の流路断面積がそれぞれ小さくなっている(即ち、流通抵抗が大きくなっている)ため、各第一流路R1を流れる混合対象物A、Bの多くが第三凸部323bの直上流の第三貫通孔323aを通じて該第一流路R1と隣り合う各第四流路R4にそれぞれ流入し、又は、第四流路R4を流れる混合対象物A、Bの多くが第三凸部323bの直上流の第三貫通孔323aを通じて該第四流路R4と隣り合う少なくとも一つの第一流路R1に流入する。
【0086】
このようにして、混合器本体2における第三領域Ar23(各プレート3A、3Bの第三部位323に相当する領域)では、各第一流路R1の混合対象物A、Bの少なくとも一部が該第一流路R1と隣り合う各第四流路R4にそれぞれ流入し、各第四流路R4の混合対象物A、Bの少なくとも一部が該第四流路R4と隣り合う少なくとも一つの第一流路R1に流入することが少なくとも一回ずつ行われることで、第一流路R1を流れる混合対象物A、Bと第四流路R4を流れる混合対象物A、Bとが混合(流路間混合)される、即ち、異なるプレート間を流れる混合対象物A、B同士が混合される。
【0087】
このとき、第二領域Ar22の各第一流路R1を流れる混合対象物A、Bに温度、混合度の差(バラつき)が生じていた場合には、第三領域Ar23での流路間混合によって各流路R1、R4を流れる混合対象物A、B間の温度、混合度の差(バラつき)が抑えられる。
【0088】
以上のようにして混合領域Ar2で混合(流路間混合および流路内混合)された混合対象物A、B(混合物C)は、図4図11、及び図15に示すように、各第一流路R1及び各第三流路R3から排出流路Ch3に流入し、該排出流路Ch3を通じて外部に排出される。
【0089】
以上の混合器1によれば、複数の供給流路Ch1、Ch2のそれぞれから供給された混合対象物A、Bが少なくとも一つのプレート間(詳しくは、混合領域Ar2に相当する領域)を通過することによってこれら混合対象物A、B同士が混合される。このため、各供給流路Ch1、Ch2を通じて混合対象物A、Bが連続して合流領域Ar1に供給され続けることで、混合領域Ar2(前記少なくとも一つのプレート間)において各供給流路Ch1、Ch2から供給された混合対象物A、B同士が連続して混合され続ける。
【0090】
しかも、混合器1において合流領域Ar1と隣接する位置(直下流位置)に混合領域Ar2が形成されることで合流領域Ar1に供給された各混合対象物A、Bが直ぐに混合領域Ar2に流入できる。このため、複数の供給流路Ch1、Ch2から合流領域Ar1に供給された各混合対象物A、Bが他の混合対象物B、Aとの合流直後に混合領域Ar2に流入して混合される。このため、例えば、水溶液と粉体スラリーのような互いに接触(合流う)して直ぐに反応(粉体の表面の水和等)し始める混合対象物A、B同士であっても、仮に混合が不十分な粉体スラリーでもダマを成長させることなく混合できる。即ち、バッチ式の混合器のような混合槽等に1バッチ分の各混合対象物を一度に全て投入すると、仮に未溶解の粉体がある場合、直ぐに混合されずダマが成長するため、長時間の混合を必要としていたが、本実施形態の混合器1では、混合対象物A、B同士が接触(合流)して直ぐに混合され始めるため、前記混合対象物A、Bを混合できる。これにより、この混合器1においては、均一な混合物Cを短時間で且つ連続的に得ることができる。
【0091】
また、本実施形態の混合器1の混合器本体2では、複数のプレート間のうちの隣り合う二つのプレート間を仕切るプレート3A、3Bが、合流部31(合流領域Ar1に対応する部位)に前記二つのプレート間同士を連通する第一貫通孔(貫通孔)312を有している。このように、隣り合う二つのプレート間を仕切るプレート3A、3Bの第一貫通孔312を通じて隣り合うプレート間同士を連通させて各供給流路Ch1、Ch2から供給される混合対象物A、B同士を合流させる構成、即ち、混合器本体2において複数のプレート間の一部を合流領域Ar1として利用することで、混合器本体において複数のプレート3A、3Bが重ね合わされた領域(部位)と別に合流領域が設けられる構成に比べ、該混合器本体2の小型化を図ることができる。
【0092】
また、本実施形態の混合器1の混合器本体2では、隣り合う二つのプレート間のうちの一方のプレート間における第一貫通孔312の下流位置に、該一方のプレート間(本実施形態の例では、第二流路R2)の一部を塞ぐ第一凸部(凸部)313形成されてもよい。このような第一凸部313が一方のプレート間(第二流路R2)に形成されることで、第一貫通孔312の下流側において混合対象物Bが一方のプレート間(第二流路R2)を流れ難くなる(流通抵抗が大きくなる)ため、一方のプレート間(第二流路R2)から他方のプレート間(本実施形態の例では、第一流路R1)への第一貫通孔312を通じた混合対象物Bの移動量が増加する。
【0093】
また、本実施形態の混合器1では、混合器本体2は、隣り合う二つのプレート間のうちの一方のプレート間における第一貫通孔312の下流位置に、該一方のプレート間を、第一貫通孔312が配置され且つ合流領域Ar1の一部を構成する第二流路(上流側領域)R2と、前記二つのプレート間のうちの他方のプレート間(第一流路R1)における混合領域Ar2と対応する領域とX軸方向から見て重なる第三流路(下流側領域)R3とに仕切る隔壁部(第二のガスケット4Bの一部47B:図9及び図11参照)を有する。そして、第三流路(下流側領域)R3は、温度管理用の流体Dが流通可能な流路を構成し、前記二つのプレート間を仕切るプレート3A、3Bにおける少なくとも混合領域Ar2(詳しくは、第二領域Ar22)と対応する部位が熱伝導性を有している。このように、第二流路R2が形成されている一方のプレート間の残りの領域を利用して温度管理用の流体Dが流れる第三流路R3を形成し、且つ、他方のプレート間を流れる混合対象物A、Bと第三流路R3を流れる流体Dとの熱交換を可能とすることで、混合対象物A、Bを温度管理(温度制御)しながら混合可能な構成を実現しつつ混合器本体2のコンパクト化も図ることができる。また、本実施形態の混合器1では、この混合対象物A、Bを温度管理(温度制御)することによって、これら混合対象物A、Bの圧力、流量、粘度、又は濁度等を管理しながら混合することも可能になる。これらによって、本実施形態の混合器1では、混合物Cの均一化と、混合時間の短時間化が図られる。
【0094】
また、本実施形態の混合器1の混合器本体2では、第二のガスケット4Bは、第二流路R2と第三流路R3とが形成されているプレート間において第二流路R2と第三流路R3とを隔てる隔壁部47Bを複数(本実施形態の例では、二つ)有し、これら複数の隔壁部47Bは、Z軸方向に間隔をあけて配置されている。かかる構成によれば、第二流路R2から第三流路R3側に漏れ出た混合対象物A、Bが第三流路R3内に浸入するのをより確実に防ぐことができる。即ち、第二流路R2を流れる混合対象物A、Bが第二流路R2側の隔壁部47Bから漏れ出たとしても、該隔壁部47Bより第三流路R3側に少なくとも一つの隔壁部47Bがあることで、この漏れ出た混合対象物A、Bが第三流路R3に浸入して温度管理用の流体Dに混ざるのがより確実に防がれる。また、第三流路R3から第二流路R2側に漏れ出た温度管理用の流体Dが第二流路R2内に浸入するのをより確実に防ぐことができる。即ち、第三流路R3を流れる温度管理用の流体Dが第三流路R3側の隔壁部47Bから漏れ出たとしても、該隔壁部47Bより第二流路R2側に少なくとも一つの隔壁部47Bがあることで、この漏れ出た温度管理用の流体Dが第二流路R2に浸入して混合対象物A、Bに混ざるのがより確実に防がれる。
【0095】
また、本実施形態の混合器1の混合器本体2では、第二のガスケット4Bは、第三流路R3と第四流路R4とが形成されているプレート間において第三流路R3と第四流路R4とを隔てる隔壁部48Bを複数(本実施形態の例では、二つ)有し、これら複数の隔壁部48Bは、Z軸方向に間隔をあけて配置されている。かかる構成によれば、第三流路R3から第四流路R4側に漏れ出た温度管理用の流体Dが第四流路R4内に浸入するのをより確実に防ぐことができる。即ち、第三流路R3を流れる温度管理用の流体Dが第三流路R3側の隔壁部48Bから漏れ出たとしても、該隔壁部47Bより第四流路R4側に少なくとも一つの隔壁部48Bがあることで、この漏れ出た温度管理用の流体Dが第四流路R4に浸入して混合対象物A、Bに混ざるのがより確実に防がれる。また、第四流路R4から第三流路R3側に漏れ出た混合対象物A、Bが第三流路R3内に浸入するのをより確実に防ぐことができる。即ち、第四流路R4を流れる混合対象物A、Bが第四流路R4側の隔壁部48Bから漏れ出たとしても、該隔壁部48Bより第三流路R3側に少なくとも一つの隔壁部48Bがあることで、この漏れ出た混合対象物A、Bが第三流路R3に浸入して温度管理用の流体Dに混ざるのがより確実に防がれる。
【0096】
尚、本発明のプレート式混合器は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
【0097】
上記実施形態の混合器1は、二つの供給流路Ch1、Ch2を備える、即ち、二種類の混合対象物A、Bを混合するが、この構成に限定されない。混合器1は、三つ以上の供給流路Ch1、Ch2、・・・を備える、即ち、三種類以上の混合対象物を混合する構成でもよい。この場合、混合器本体2において、合流領域Ar1が二つ以上形成されていてもよい。即ち、一つの合流領域Ar1で全ての混合対象物を合流させる構成でもよく、複数の合流領域Ar11、Ar12、・・・が直列に形成され、各合流領域Ar11、Ar12、・・・で所定の混合対象物に対して一又は複数の混合対象物が順に合流する構成でもよい。混合対象物が順に合流する構成の場合には、合流直後に混合する必要のある混合対象物同士は、混合領域Ar2と隣接する位置(直上流位置)に形成された合流領域において合流するように構成される。
【0098】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2では、重ね合わされた複数のプレート3の配置領域(詳しくは、複数のプレート3の配置領域の一部)に合流領域Ar1が形成されているが、この構成に限定されない。例えば、図16に示すように、ケース8と、ケース8内に配置される複数のプレート3と、を有する混合器本体2において、プレート3の配置領域には混合領域Ar2のみが形成され、該混合領域Ar2(プレート3が配置された領域)の直上流位置(即ち、プレート3の配置されていない領域)に合流領域Ar1が形成されていてもよい。即ち、合流領域Ar1は、混合器本体2において、混合領域Ar2の直上流位置において該混合領域Ar2と隣接していればよい。また、合流領域Ar1は、二つの混合領域Ar2の間に配置されていてもよい。
【0099】
また、上記実施形態の混合器1では、複数種の混合対象物A、Bがプレート間を下方に向けて流れ落ちることで混合されるが、この構成に限定されない。混合器1は、複数種の混合対象物A、Bがプレート間を上方に向けて流れることで混合される構成や、複数種の混合対象物A、Bがプレート間を水平又は略水平方向に流れることで混合される構成でもよい。また、混合器1は、プレート3の重ね合わせ方向の異なる位置のプレート間での混合対象物A、Bの流れる方向が異なる構成でもよい。
【0100】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2では、二種類のプレート3A、3Bが重ね合わされているが、この構成に限定されない。混合器本体2において、三種類以上のプレート3A、3B、・・・が重ね合わされる構成でもよい。
【0101】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2では、ガスケット4がプレート間に挟み込まれることで各流路R1~R4が形成されているが、この構成に限定されない。例えば、重ね合わせ方向に隣り合うプレート3の周縁部同士がブレージング溶接等によって封止されることで、各プレート間に混合対象物A、Bや温度管理用の流体Dが流通可能な流路R1、R2、・・・が形成される構成でもよい。
【0102】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2では、各プレート3が金属製のプレートであるため、プレート3全体が伝熱性を有するが、この構成に限定されない。例えば、隣り合うプレート間を仕切るプレート3において、各プレート間を流れる混合対象物A、Bと温度管理用の流体Dとの熱交換に必要な範囲のみ、伝熱性を有する構成でもよい。
【0103】
また、上記実施形態の混合器1の各プレート3は、プレス成型によって形成されているため、該プレート3の第二面S2において、第一面S1の凸部313、321b、322c、323bと対応する位置(該凸部313、321b、322c、323bの裏面)には該凸部313、321b、322c、323bと対応する形状の凹部が形成され、第一面S1の凹部322dと対応する位置(該凹部322dの裏面)には該凹部322dと対応する形状の凸部が形成されている、即ち、各プレート3において凸部と凹部とが表裏の関係であるが、この構成に限定されない。各プレート3において、一方の面S1、S2の凸部313、321b、322c、323b(又は凹部322d)の裏面S2、S1が平坦であってもよく、一方の面S1、S2の凸部313、321b、322c、323b(又は凹部322d)の裏面S2、S1が凸部(又は凹部)であってもよい。
【0104】
また、上記実施形態の混合器1では、流路内混合が行われる流路R1を構成する二つのプレート3A、3Bの対向する面S1、S2には、いわゆるヘリンボーン状に配置された複数の混合用凸部322c及び複数の混合用凹部322dがそれぞれ形成されているが、この構成に限定されない。例えば、前記二つのプレート3の対向する面S1、S2には、少なくとも一つの混合用凸部322c及び少なくとも一つの混合用凹部322dのうちの何れか一方のみがそれぞれ形成(配置)されていてもよい。また、前記二つのプレート3の対向する面S1、S2のうちの一方の面S1、S2のみに、少なくとも一つの混合用凸部322c及び少なくとも一つの混合用凹部322dのうちの少なくとも一方が形成される構成でもよい。
【0105】
また、混合用凸部322cと混合用凹部322dとの具体的な形状は限定されない。即ち、混合用凸部322cと混合用凹部322dとの形状(配置パターン)は、ヘリンボーン形状以外であってもよい。また、混合対象物の種類等によっては平らな二つのプレート3のプレート間を流れ落ちるだけでも混合されるため、前記二つのプレート3の対向する面S1、S2がそれぞれ平坦な構成、即ち、混合用凸部322c及び混合用凹部322dのいずれもが形成されていない構成であってもよい。
【0106】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2では、流路内混合が行われる流路(上記実施形態の例では、第一流路R1)が複数形成されているが、この構成に限定されない。混合器本体2において流路内混合が行われる流路は、一つでもよい。
【0107】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2において、合流領域Ar1は、隣り合うプレート間(第一流路R1と第二流路R2と)を仕切るプレート3A、3Bの合流部31に第一貫通孔312が設けられ、これにより、前記隣り合うプレート間を連通させることによって形成されているが、この構成に限定されない。合流領域Ar1は、図17に示すように、X軸方向に形成される複数のプレート間のうちの対応するプレート間同士が、流路Ch6等によって互いに連通することによって形成されていてもよい。この場合、互いに連通するプレート間は、隣り合っていなくてもよい。また、三つ以上のプレート間が流路等で連通する構成でもよい。このように、対応するプレート間同士を連通させて各供給流路Ch1、Ch2、・・・から供給される混合対象物A1、A2、A3、A4、・・・同士を合流させる構成、即ち、混合器本体2において複数のプレート間の一部を合流領域Ar1として利用することによっても、該混合器本体2の小型化を図ることができる。
【0108】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2では、混合領域Ar2において、混合方法の異なる領域同士が隣り合うように三つの領域(第一領域Ar21、第二領域Ar22、第三領域Ar23)が形成されているが、この構成に限定されない。混合領域Ar2が一つの領域(混合方法が同じ領域)によって構成されていてもよく、混合領域Ar2において、混合方法の異なる領域同士が隣り合うように二つの領域又は四つ以上の領域が形成されてもよい。
【0109】
また、上記実施形態の混合器1では、各供給流路Ch1、Ch2が混合器本体2を構成する部材の一部(上記実施形態の例では、各プレート3A、3Bの一部(第一連通孔311a及び第二連通孔311b))によって形成されているが、この構成に限定されない。各供給流路Ch1、Ch2は、混合器本体2と別体として構成されていてもよい(図16参照)。
【0110】
また、上記実施形態の混合器1では、各供給流路Ch1、Ch2が混合器本体2の内部に形成されているが、この構成にも限定されない。様々な混合対象物に対応するために各供給流路Ch1、Ch2は、混合器本体2の外部に形成(配置)されてもよい(図16参照)。
【0111】
また、上記実施形態の混合器本体2における第一領域Ar21及び第三領域Ar23(即ち、流路間混合が行われる領域)では、プレート3を介して隣り合う二つの流路R1、R2(又はR1、R4)のうちの少なくとも一方の流路に、第一凸部313又は第二凸部321b(又は第三凸部323b)を設けて該流路R1、R2(又はR4)の一部を塞ぐ(即ち、流路が局所的に狭くなった部位を有する構成とする)ことで、該凸部313、321b(又は323b)の上流位置の第一貫通孔312、第二貫通孔321a(又は第三貫通孔323a)を通じた他方の流路への混合対象物A、Bの流入量を増大させているが、この構成に限定されない。例えば、プレート3を介して隣り合う二つの流路R1、R2(又はR1、R4)のいずれもが、凸部を有しない構成(流路が局所的に狭くなっている部位を有しない構成)であってもよい。
【0112】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2では、各流路R1、R2、R3内に突出する各凸部313、321b、323bの具体的な構成は、限定されない。例えば、上記実施形態の各凸部313、321b、323bは、Y軸方向に真っ直ぐ延びているが、全体又は少なくとも一箇所において曲がっていてもよい。また、各凸部313、321b、323bは、該凸部313、321b、323bを有するプレート3A、3Bと対向するプレート3B、3Aに当接していなくてもよい。また、各凸部313、321b、323bは、X軸方向に並ぶ二つのプレート3A、3Bの対向する面S1、S2の対向する位置から互いに接近する方向に突出していてもよい。
【0113】
また、上記実施形態の各凸部313、321b、323bは、貫通孔312、321a、323aの直下流位置に配置されているが、この構成に限定されない。例えば図18A及び図18Bに示すように、凸部313は、貫通孔312の位置に配置される、即ち、貫通孔312周縁部の一部によって構成されていてもよい。かかる構成によっても、プレート間(流路)の一部を塞ぐ(局所的に流路断面積を小さくする)ことができる。
【0114】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2では、プレート間の一部に流路が形成されているが、この構成に限定されない。例えば、図16に示すように、混合器本体2において、重ね合わされた複数のプレート3がケース8等に収容された構成等とすることで、プレート間の全域が流路(混合対象物A、Bが流れる領域)として用いられる構成でもよい。
【0115】
この図16に示すような合流領域Ar1にプレート3が配置されていない混合器1では、合流領域Ar1への混合対象物A、Bの供給が上方から落下させるように行われる構成でもよい。かかる構成によれば、混合対象物A、Bが粉体又は粉体を含む流体等であっても、該混合対象物A、Bを合流領域Ar1へ容易に供給することができる。
【0116】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2では、流路内混合が行われるプレート間(上記実施形態の例では、第一流路R1)と隣り合うプレート間に温度管理用の流体Dが流通可能な第三流路R3が形成されている、即ち、混合対象物A、Bを温度管理しつつ混合可能な構成であるが、この構成に限定されない。混合器本体2において第三流路R3が形成されていない構成であってもよい。
【0117】
また、上記実施形態の混合器1の混合器本体2では、各プレート3における第一貫通孔312の配置された部位(合流部)31によって合流領域Ar1が形成され、各プレート3における複数の第二貫通孔321aの配置された部位(第一部位)321によって第一領域Ar21が形成されていたが、この構成(区分け)に限定されない。混合器本体2において、各プレート3における第一貫通孔312及び複数の第二貫通孔321aの配置された部位31、321によって形成される領域を、各供給流路Ch1、Ch2によって供給された混合対象物A、Bが合流する領域と、流路間混合される領域とを含む合流・混合領域としてもよい。
【0118】
また、混合器1の混合器本体2において、各プレート3の第一領域(流路間混合領域)Ar21及び第三領域(流路間混合領域)Ar23に相当する部位に配置された複数の第二貫通孔321a及び複数の第三貫通孔323aの具体的な構成は限定されない。例えば、上記実施形態の混合器本体2に含まれる各プレート3の複数の第二貫通孔321aのそれぞれ、及び複数の第三貫通孔323aのそれぞれは、Y軸方向に延びる長穴であるが、丸孔、多角形の孔等の他の形状の孔でもよい。また、流路間混合領域(第一領域Ar21、第三領域Ar23)に配置される複数の貫通孔321a、323aに、他の孔と形状が異なる孔や、大きさの異なる孔が含まれていてもよい。即ち、混合対象物A、Bが通過可能な孔であればよい。また、流路間混合領域(第一領域Ar21、第三領域Ar23)に配置される複数の貫通孔321a、323aは、Z軸方向に沿って一列に並んでいなくてもよい。また、流路間混合領域(第一領域Ar21、第三領域Ar23)に配置される複数の貫通孔321a、323aの一部は、Z軸方向の同じ位置に複数配置されていてもよい。
【符号の説明】
【0119】
1…プレート式混合器、2…混合器本体、3…プレート、3A…第一のプレート(プレート)、3B…第二のプレート(プレート)、31…合流部、311…連通孔、311a…第一連通孔(連通孔)、311b…第二連通孔(連通孔)、312…第一貫通孔(貫通孔)、313…第一凸部(凸部)、32…混合部、321…第一部位、321a…第二貫通孔、321b…第二凸部、322…第二部位、322a、322b…第三連通孔、322c…混合用凸部、322d…混合用凹部、323…第三部位、323a…第三貫通孔、323b…第三凸部、33…排出部、331…第四連通孔、35…ガスケット配置部、36…ガイド用係合部、4…ガスケット、4A…第一のガスケット(ガスケット)、41A…第一流路形成部、42A…第一封止部、43A…接続部、4B…第二のガスケット(ガスケット)、41B…第二流路形成部、42B…第三流路形成部、43B…第四流路形成部、44B…第二封止部、45B…接続部、47B、48B…隔壁部、5a、5b…フレーム、51…貫通孔、52、53…切欠部、6…ガイド部、61…ガイドバー、62…サポート部材、7…締付部材、71…ボルト、72…ナット、8…ケース、100…混合装置、101…撹拌手段、102…混合容器、103、104、105、106…タンク、A…第一の混合対象物(混合対象物)、A1、A2、A3、A4…混合対象物、B…第二の混合対象物(混合対象物)、C…混合物、D…温度管理用の流体、Ar1、Ar11、Ar12…合流領域、Ar2…混合領域、Ar21…第一領域、Ar22…第二領域、Ar23…第三領域、Ar3…排出領域、Ch1…第一供給流路(供給流路)、Ch2…第二供給流路(供給流路)、Ch3…排出流路、Ch4…流入路、Ch5…流出路、Ch6…流路、R1…第一流路、R2…第二流路、R3…第三流路、R4…第四流路、S1…第一面、S2…第二面、α、β、γ…混合対象物の流れ方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図19