(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022177684
(43)【公開日】2022-12-01
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20221124BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021084109
(22)【出願日】2021-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 俊介
(74)【代理人】
【識別番号】100217984
【弁理士】
【氏名又は名称】川條 英明
(72)【発明者】
【氏名】山本 恵輝
(72)【発明者】
【氏名】金川 勉
(72)【発明者】
【氏名】小谷野 淳
(72)【発明者】
【氏名】島 伸嘉
(72)【発明者】
【氏名】松田 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】内村 研太
(72)【発明者】
【氏名】杉崎 正範
(72)【発明者】
【氏名】奥薗 孝太
(72)【発明者】
【氏名】阿部 和仁
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA16
2C333CA22
2C333CA78
(57)【要約】
【課題】入賞容易状態を用いた新たなゲーム性を有する遊技機を提供する。
【解決手段】第二図柄変動に係る契機で第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時にRAMクリア処理が実行された第一の場合において、当該電源投入後に大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数となる対象図柄変動が第三図柄変動である場合には、当該対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの所定期間において第一報知が開始される一方、第二図柄変動に係る契機で第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時にRAMクリア処理が実行されなかった第二の場合において、対象図柄変動が第三図柄変動である場合には、第一報知が実行されずに、当該対象図柄変動に係る所定期間において第二報知が開始される。
【選択図】
図21
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を発射可能であり、第一始動口または第二始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かの判定を少なくとも含む当否判定を実行するとともに特別図柄を変動表示させ、図柄変動の終了時に前記特別図柄を停止表示させ、前記当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合には、当該当否判定が実行された図柄変動の終了後に大当り遊技を開始可能であり、電源投入時にRAMクリア処理を実行可能な遊技機であって、
遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、
報知手段と、
前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、
前記遊技状態管理手段は、
遊技状態として、第一遊技状態、または前記第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が前記第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態を設定可能であり、
前記第一遊技状態における第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第二図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第一図柄変動は、前回の前記大当り遊技が終了してから前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数となる図柄変動であり、
前記第二図柄変動は、前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第二回数となる図柄変動であり、
前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、
電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されない場合には、維持される一方、
電源投入時に前記RAMクリア処理が実行される場合には、初期化され、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第一遊技状態における第三図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第三図柄変動は、前記当否判定の結果がハズレでありかつ前記特別図柄に特定図柄が停止表示される図柄変動であり、
前記報知制御手段は、前記第一図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第一報知、および前記第三図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第二報知を実行させることが可能であり、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行された第一の場合において、当該電源投入後に前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が前記第一回数となる対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、当該対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの所定期間において前記第一報知が開始される一方、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかった第二の場合において、前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、前記第一報知が実行されずに、当該対象図柄変動に係る前記所定期間において前記第二報知が開始され、
前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第四図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第四図柄変動は、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第三回数となる図柄変動であり、
前記第一の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が前記第二回数となる一方、
前記第二の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合には、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技球を発射可能であり、第一始動口または第二始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かの判定を少なくとも含む当否判定を実行するとともに特別図柄を変動表示させ、図柄変動の終了時に前記特別図柄を停止表示させ、前記当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合には、当該当否判定が実行された図柄変動の終了後に大当り遊技を開始可能であり、電源投入時にRAMクリア処理を実行可能な遊技機であって、
遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、
報知手段と、
前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、
前記遊技状態管理手段は、
遊技状態として、第一遊技状態、または前記第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が前記第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態を設定可能であり、
前記第一遊技状態における第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第二図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第一図柄変動は、前記第一遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数となる図柄変動であり、
前記第二図柄変動は、前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第二回数となる図柄変動であり、
前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、
電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されない場合には、維持される一方、
電源投入時に前記RAMクリア処理が実行される場合には、初期化され、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第一遊技状態における第三図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第三図柄変動は、前記当否判定の結果がハズレでありかつ前記特別図柄に特定図柄が停止表示される図柄変動であり、
前記報知制御手段は、前記第一図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第一報知、および前記第三図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第二報知を実行させることが可能であり、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行された第一の場合において、当該電源投入後に前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が前記第一回数となる対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、当該対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの所定期間において前記第一報知が開始される一方、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかった第二の場合において、前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、前記第一報知が実行されずに、当該対象図柄変動に係る前記所定期間において前記第二報知が開始され、
前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第四図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第四図柄変動は、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第三回数となる図柄変動であり、
前記第一の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が前記第二回数となる一方、
前記第二の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合には、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の遊技機であって、
前記第一の場合において前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、前記第二報知が実行されず、
前記報知制御手段は、前記第二遊技状態の設定を特定可能な第三報知を実行させることが可能であり、
前記第一の場合および前記第二の場合のいずれにおいても、前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合に、当該対象図柄変動に係る前記所定期間において、前記第三報知が開始される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項3に記載の遊技機であって、
前記第一の場合において前記第三報知が実行される場合には、当該第三報知の実行期間の少なくとも一部と、前記第一報知の実行期間の少なくとも一部と、が重なり、
前記第二の場合において前記第三報知が実行される場合には、当該第三報知の実行期間の少なくとも一部と、前記第二報知の実行期間の少なくとも一部と、が重なる、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項5】
請求項4に記載の遊技機であって、
前記第三報知の実行期間と前記第一報知の実行期間とが重なっている期間の長さは、前記第三報知の実行期間と前記第二報知の実行期間とが重なっている期間の長さよりも長い、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の遊技機であって、
図柄変動ごとに変動パターンが決定され、当該決定された変動パターンに基づいて当該図柄変動の実行に要する変動時間が定まり、
前記第一報知の実行に関し、
前記第一の場合でありかつ前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合において、前記第一報知の実行期間の少なくとも一部が当該第三図柄変動の次の図柄変動の実行期間と重複し、
前記第一の場合でありかつ前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合において、当該第三図柄変動の次の図柄変動に係る前記当否判定の結果に基づいて前記大当り遊技が生起される場合には、当該次の図柄変動において前記第一報知の実行が制限され、
前記第二報知の実行に関し、
前記第二の場合でありかつ前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合において、前記第二報知の実行期間の少なくとも一部が当該第三図柄変動の次の図柄変動の実行期間と重複し、
前記第二の場合でありかつ前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合において、当該第三図柄変動の次の図柄変動に係る前記当否判定の結果に基づいて前記大当り遊技が生起される場合には、当該次の図柄変動において前記第二報知の実行が制限され、
前記第三図柄変動の次の図柄変動に係る前記当否判定の結果に基づいて前記大当り遊技が生起される場合の当該次の図柄変動に係る前記変動時間である第一変動時間が、当該次の図柄変動が前記第一の場合に係る場合と、当該次の図柄変動が前記第二の場合に係る場合と、で異なり得る、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項7】
請求項6に記載の遊技機であって、
前記第三図柄変動の次の図柄変動に係る前記当否判定の結果に基づいて前記大当り遊技が生起されない場合の当該次の図柄変動に係る前記変動時間である第二変動時間が、当該次の図柄変動が前記第一の場合に係る場合と、当該次の図柄変動が前記第二の場合に係る場合とで、同一または異なり、
前記第一の場合に係る前記第一変動時間の平均値と前記第二の場合に係る前記第一変動時間の平均値との差が、前記第一の場合に係る前記第二変動時間の平均値と前記第二の場合に係る前記第二変動時間の平均値との差よりも大きい、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等に代表される遊技機には、始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能に構成され、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、当該当否判定で大当りに当選した場合には、当該図柄変動が終了したことに基づいて大当り遊技を開始によって大当りに当選した場合に大当り遊技を開始するものがある。例えば、特許文献1。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような遊技機では、始動口への遊技球の入賞が容易となる入賞容易状態を設定することで、遊技興趣や遊技意欲の向上を図っているが、当該機能を搭載した遊技機は成熟しており、遊技興趣や遊技意欲を向上させる観点で改善の余地がある。
【0005】
よって、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、入賞容易状態を用いた新たなゲーム性を有する遊技機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、遊技球を発射可能であり、第一始動口または第二始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かの判定を少なくとも含む当否判定を実行するとともに特別図柄を変動表示させ、図柄変動の終了時に前記特別図柄を停止表示させ、前記当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合には、当該当否判定が実行された図柄変動の終了後に大当り遊技を開始可能であり、電源投入時にRAMクリア処理を実行可能な遊技機であって、遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、報知手段と、前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、前記遊技状態管理手段は、遊技状態として、第一遊技状態、または前記第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が前記第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態を設定可能であり、前記第一遊技状態における第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第二図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、前記第一図柄変動は、前回の前記大当り遊技が終了してから前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数となる図柄変動であり、前記第二図柄変動は、前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第二回数となる図柄変動であり、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されない場合には、維持される一方、電源投入時に前記RAMクリア処理が実行される場合には、初期化され、前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第一遊技状態における第三図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、前記第三図柄変動は、前記当否判定の結果がハズレでありかつ前記特別図柄に特定図柄が停止表示される図柄変動であり、前記報知制御手段は、前記第一図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第一報知、および前記第三図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第二報知を実行させることが可能であり、前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行された第一の場合において、当該電源投入後に前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が前記第一回数となる対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、当該対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの所定期間において前記第一報知が開始される一方、前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかった第二の場合において、前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、前記第一報知が実行されずに、当該対象図柄変動に係る前記所定期間において前記第二報知が開始され、前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第四図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、前記第四図柄変動は、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第三回数となる図柄変動であり、前記第一の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が前記第二回数となる一方、前記第二の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合には、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持される、ことを特徴とする遊技機が提供される。
また、本発明によれば、遊技球を発射可能であり、第一始動口または第二始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かの判定を少なくとも含む当否判定を実行するとともに特別図柄を変動表示させ、図柄変動の終了時に前記特別図柄を停止表示させ、前記当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合には、当該当否判定が実行された図柄変動の終了後に大当り遊技を開始可能であり、電源投入時にRAMクリア処理を実行可能な遊技機であって、遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、報知手段と、前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、前記遊技状態管理手段は、遊技状態として、第一遊技状態、または前記第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が前記第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態を設定可能であり、前記第一遊技状態における第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第二図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、前記第一図柄変動は、前記第一遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数となる図柄変動であり、前記第二図柄変動は、前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第二回数となる図柄変動であり、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されない場合には、維持される一方、電源投入時に前記RAMクリア処理が実行される場合には、初期化され、前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第一遊技状態における第三図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、前記第三図柄変動は、前記当否判定の結果がハズレでありかつ前記特別図柄に特定図柄が停止表示される図柄変動であり、前記報知制御手段は、前記第一図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第一報知、および前記第三図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第二報知を実行させることが可能であり、前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行された第一の場合において、当該電源投入後に前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が前記第一回数となる対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、当該対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの所定期間において前記第一報知が開始される一方、前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかった第二の場合において、前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、前記第一報知が実行されずに、当該対象図柄変動に係る前記所定期間において前記第二報知が開始され、前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第四図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、前記第四図柄変動は、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第三回数となる図柄変動であり、前記第一の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が前記第二回数となる一方、前記第二の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合には、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持される、ことを特徴とする遊技機が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、入賞容易状態を用いた新たなゲーム性を有する遊技機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】
図2は、
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図である。
【
図4】
図4は、遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。
【
図6】
図6は、遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを、
図8(b)は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合における特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを、
図8(c)は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合における特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。
【
図9】
図9(a)は、特図変動パターン導出状態PAで用いられる特図変動パターン抽選テーブルを、
図9(b)は、特図変動パターン導出状態PAにおいて特図変動パターンHNPが決定された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルを、模式的に示す図である。
【
図10】
図10(a)は、特図変動パターン導出状態PBで用いられる特図変動パターン抽選テーブルを、
図10(b)は、特図変動パターン導出状態PBにおいて特図変動パターンHNPが決定された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルを、模式的に示す図である。
【
図11】
図11(a)は、特図変動パターン導出状態PCで用いられる特図変動パターン抽選テーブルを、
図11(b)は、特図変動パターン導出状態PCにおいて特図変動パターンHNPが決定された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルを、模式的に示す図である。
【
図12】
図12(a)は、特図変動パターン導出状態PDで用いられる特図変動パターン抽選テーブルを、
図12(b)は、特図変動パターン導出状態PDにおいて特図変動パターンHNPが決定された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルを、模式的に示す図である。
【
図13】
図13(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、
図13(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。
【
図14】
図14(a)は、特図当否判定の結果がハズレとなった場合における特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを、
図14(b)は、特図当否判定の結果がハズレとなった場合における特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。
【
図15】
図15は、図柄D~図柄Fおよび図柄dのそれぞれについて、現在の特図変動パターン導出状態の種類と特図変動パターン導出状態PEへの遷移の関係性を整理した表である。
【
図16】
図16は、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDへの遷移時における演出の流れを示す図である。
【
図17】
図17は、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PEへの遷移時における演出の流れを示す図である。
【
図18】
図18は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の演出の流れを示す図である。
【
図19】
図19は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の演出の流れを示す図である。
【
図20】
図20は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の各演出の実行期間を示すタイミングチャートである。
【
図21】
図21は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の各演出の実行期間を示すタイミングチャートである。
【
図22】
図22は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動において大当りが導出された場合における各演出の実行期間を示すタイミングチャートである。
【
図23】
図23は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動において大当りが導出された場合における各演出の実行期間を示すタイミングチャートである。
【
図24】
図24は、最終変動を除く特図変動パターン導出状態PC中に特
図2に係る特定ハズレ図柄が停止表示される場合における演出の流れを示す図である。
【
図25】
図25は、特図変動パターン導出状態PCの最終変動で特
図2に係る特定ハズレ図柄が停止表示される場合に実行される演出の流れを示す図である。
【
図26】
図26は、特図変動パターン導出状態PC終了時に保留されている特
図2に係る図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合に実行される演出の流れを示す図である。
【
図27】
図27は、期待度示唆演出が実行される際の演出の流れを示す図である。
【
図29】
図29(a)および
図29(b)は、期待度示唆演出に係る演出態様の決定抽選に用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。
【
図30】
図30(a)および30(b)は、本実施形態に係る回数表示の具体例を示す図である。
【
図31】
図31(a)および
図31(b)は、特図低確遷移後の図柄変動の実行回数が0~1000回である期間に電断復電が発生した場合の回数表示の遷移を示す図であり、
図31(a)は、当該電断時にRAMクリア処理が実行された場合の回数表示の遷移を、
図31(b)は、当該電断時にRAMクリア処理が実行されなかった場合の回数表示の遷移を、示す図である。
【
図32】
図32(a)および
図32(b)は、特図変動パターン導出状態PDから特図変動パターン導出状態PAに一度遷移した後の期間に電断復電が発生した場合の回数表示の遷移を示す図であり、
図32(a)は、当該電断時にRAMクリア処理が実行された場合の回数表示の遷移を、
図32(b)は、当該電断時にRAMクリア処理が実行されなかった場合の回数表示の遷移を、示す図である。
【
図33】
図33(a)は、確変大当りに係る大当り遊技終了後の回数表示の遷移を示す図であり、
図33(b)は、通常大当りに係る大当り遊技終了後の回数表示の遷移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、
図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球(遊技媒体)の獲得量(遊技球の払い出しに限らず、メダルの払い出しを含む)に関して有利であることを指す。
【0010】
<本発明の特徴について>
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。
【0011】
本発明に係る第1の発明は、
遊技球を発射可能であり、第一始動口(第1始動口57)または第二始動口(第2始動口59)への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かの判定を少なくとも含む当否判定を実行するとともに特別図柄を変動表示させ、図柄変動の終了時に上記特別図柄を停止表示させ、上記当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合には、当該当否判定が実行された図柄変動の終了後に大当り遊技を開始可能であり、電源投入時にRAMクリア処理を実行可能な遊技機であって、
遊技状態を管理する遊技状態管理手段(遊技状態制御手段155)と、
報知手段(メイン表示部81)と、
上記報知手段を制御する報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)と、を備え、
上記遊技状態管理手段は、
遊技状態として、第一遊技状態(特図低確かつ普図低確の遊技状態)、または上記第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が上記第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)を設定可能であり、
上記第一遊技状態における第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から上記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
上記第一図柄変動の終了を契機に設定された上記第二遊技状態における第二図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
上記第一図柄変動は、前回の上記大当り遊技が終了してから上記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数(1000回)となる図柄変動であり、
上記第二図柄変動は、上記第一図柄変動の終了を契機に設定された上記第二遊技状態において上記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第二回数(1200回)となる図柄変動であり、
上記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、
電源投入時に上記RAMクリア処理が実行されない場合には、維持される一方、
電源投入時に上記RAMクリア処理が実行される場合には、初期化され、
上記第二図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から上記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、
上記第二図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に上記大当り遊技を挟んだ後の上記第一遊技状態では、上記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から上記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
上記遊技状態管理手段は、さらに、上記第一遊技状態における第三図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から上記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
上記第三図柄変動は、上記当否判定の結果がハズレでありかつ上記特別図柄に特定図柄(特定ハズレ図柄)が停止表示される図柄変動であり、
上記報知制御手段は、上記第一図柄変動に係る契機での上記第二遊技状態の設定を特定可能な第一報知(突入テロップ画像tg1の表示)、および上記第三図柄変動に係る契機での上記第二遊技状態の設定を特定可能な第二報知(突入テロップ画像tg2の表示)を実行させることが可能であり、
上記第二図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に上記RAMクリア処理が実行された第一の場合において、当該電源投入後に上記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が上記第一回数となる対象図柄変動が上記第三図柄変動である場合には、当該対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの所定期間において上記第一報知が開始される一方、
上記第二図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に上記RAMクリア処理が実行されなかった第二の場合において、上記対象図柄変動が上記第三図柄変動である場合には、上記第一報知が実行されずに、当該対象図柄変動に係る上記所定期間において上記第二報知が開始され、
上記遊技状態管理手段は、さらに、上記第三図柄変動の終了を契機に設定された上記第二遊技状態における第四図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
上記第四図柄変動は、上記第三図柄変動の終了を契機に設定された上記第二遊技状態において上記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第三回数(30回、50回、100回、または1000回)となる図柄変動であり、
上記第一の場合に上記第三図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において上記対象図柄変動が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が上記第二回数となる一方、
上記第二の場合に上記第三図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において上記対象図柄変動が実行された場合には、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持される、
ことを特徴とする遊技機である。
【0012】
本発明に係る第2の発明は、
遊技球を発射可能であり、第一始動口(第1始動口57)または第二始動口(第2始動口59)への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かの判定を少なくとも含む当否判定を実行するとともに特別図柄を変動表示させ、図柄変動の終了時に上記特別図柄を停止表示させ、上記当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合には、当該当否判定が実行された図柄変動の終了後に大当り遊技を開始可能であり、電源投入時にRAMクリア処理を実行可能な遊技機であって、
遊技状態を管理する遊技状態管理手段(遊技状態制御手段155)と、
報知手段(メイン表示部81)と、
上記報知手段を制御する報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)と、を備え、
上記遊技状態管理手段は、
遊技状態として、第一遊技状態(特図低確かつ普図低確の遊技状態)、または上記第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が上記第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)を設定可能であり、
上記第一遊技状態における第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から上記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
上記第一図柄変動の終了を契機に設定された上記第二遊技状態における第二図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
上記第一図柄変動は、上記第一遊技状態において上記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数(1000回)となる図柄変動であり、
上記第二図柄変動は、上記第一図柄変動の終了を契機に設定された上記第二遊技状態において上記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第二回数(1200回)となる図柄変動であり、
上記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、
電源投入時に上記RAMクリア処理が実行されない場合には、維持される一方、
電源投入時に上記RAMクリア処理が実行される場合には、初期化され、
上記第二図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から上記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、
上記第二図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に上記大当り遊技を挟んだ後の上記第一遊技状態では、上記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から上記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
上記遊技状態管理手段は、さらに、上記第一遊技状態における第三図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から上記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
上記第三図柄変動は、上記当否判定の結果がハズレでありかつ上記特別図柄に特定図柄(特定ハズレ図柄)が停止表示される図柄変動であり、
上記報知制御手段は、上記第一図柄変動に係る契機での上記第二遊技状態の設定を特定可能な第一報知(突入テロップ画像tg1の表示)、および上記第三図柄変動に係る契機での上記第二遊技状態の設定を特定可能な第二報知(突入テロップ画像tg2の表示)を実行させることが可能であり、
上記第二図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に上記RAMクリア処理が実行された第一の場合において、当該電源投入後に上記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が上記第一回数となる対象図柄変動が上記第三図柄変動である場合には、当該対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの所定期間において上記第一報知が開始される一方、
上記第二図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に上記RAMクリア処理が実行されなかった第二の場合において、上記対象図柄変動が上記第三図柄変動である場合には、上記第一報知が実行されずに、当該対象図柄変動に係る上記所定期間において上記第二報知が開始され、
上記遊技状態管理手段は、さらに、上記第三図柄変動の終了を契機に設定された上記第二遊技状態における第四図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から上記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
上記第四図柄変動は、上記第三図柄変動の終了を契機に設定された上記第二遊技状態において上記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第三回数となる図柄変動であり、
上記第一の場合に上記第三図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において上記対象図柄変動が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が上記第二回数となる一方、
上記第二の場合に上記第三図柄変動に係る契機で上記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において上記対象図柄変動が実行された場合には、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持される、
ことを特徴とする遊技機である。
【0013】
上記第1の発明および上記第2の発明によれば、上記対象図柄変動が上記第三図柄変動である場合において、上記第二遊技状態が設定されることを認識させつつも、電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かを認識させ易くすることができる。
さらに、上記第1の発明および上記第2の発明によれば、上記第一遊技状態から上記第二遊技状態に遷移可能に構成されている場合であっても、電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かを認識させ易くする効果を高めることができる。
【0014】
なお、上記第一の場合かつ上記対象図柄変動が上記第三図柄変動である場合に、上記所定期間において上記第二報知が開始されてもよい。
【0015】
また、上記第三図柄変動となる上記対象図柄変動において開始されるが、これらの報知は、上記対象図柄変動の次の図柄変動において開始されてもよい。すなわち、上記第一報知および上記第二報知は、上記第三図柄変動となる上記対象図柄変動が開始されてから、当該図柄変動の次の図柄変動が終了するまでに開始されればよい。特に、これらの報知が終了するタイミングは問わない。
【0016】
また、上記「当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される」とは、大当り当選により大当り遊技が生起される場合に限らず、小当りを経由して大当り遊技が生起される場合(いわゆる二種当り)を含む。
【0017】
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0018】
<遊技機10の構造について>
まず、
図1~
図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、
図2は、
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、
図3は、
図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、
図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、
図5は、遊技機10の背面図である。
なお、
図1から
図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれてもよい。
【0019】
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称する)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
【0020】
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
【0021】
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠20の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
【0022】
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
【0023】
なお、
図1~
図5において図示は省略するが、中枠17には、中枠17が外枠15に対して開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する中枠開扉センサ76と、中枠17に対して前枠20が開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する前枠開扉センサ77と、を有している。本実施形態において、これらの開扉センサは、いずれも、開放状態でONとなり、閉鎖状態でOFFとなる。ただし、これらの開扉センサは、開放状態でOFFとなり、閉鎖状態でONとなるように構成されてもよい。
これにより、遊技機10が、中枠17の外枠15に対する開閉状態、および前枠20の中枠17に対する開閉状態の双方を検知することができる。
【0024】
また、
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、およびプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替えるまたは遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、およびそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(上カーソルボタン38a、下カーソルボタン38b、左カーソルボタン38c、右カーソルボタン38d、中カーソルボタン38e)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
さらに、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
【0025】
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
【0026】
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ枠ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や枠ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー報知等と連動して音声の出音または点灯若しくは消灯することができる。
【0027】
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、さらに、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
【0028】
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる図柄列の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。本実施形態における各図柄列の変動表示の方向は下方向であるが、当該方向は特に制限されない。例えば、上方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
【0029】
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からサブ表示部82の表示領域の全域がメイン表示部81の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
【0030】
また、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
【0031】
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄および普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は
図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
【0032】
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特
図1」、第2特別図柄は「特
図2」と略称される場合がある。
【0033】
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
【0034】
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特
図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特
図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
【0035】
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
【0036】
遊技盤50の前面には、
図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
【0037】
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
【0038】
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
【0039】
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応づけられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0040】
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して開始される大当り遊技の一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド遊技」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンド遊技の総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。
なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンド遊技において、10球の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンド遊技において、10球を超える遊技球が大入賞口55に入賞する場合が発生し得る。
【0041】
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特
図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0042】
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応づけられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特
図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0043】
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特
図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
【0044】
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
【0045】
一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
【0046】
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述の各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
なお、本実施形態では、上記入賞口およびアウト口に入球した遊技球であるアウト球を検出するためのアウト球センサ75(図示省略)を備えている。
【0047】
遊技盤50の背面には、
図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、および払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409が装着され、第1副制御基板ケース209および第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、主制御基板100には、RAMクリアスイッチ43が設けられている。
また、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
【0048】
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
【0049】
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、さらに、タンクレール47および払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
【0050】
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
【0051】
<遊技機10の制御構成について>
次に、
図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。
図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、
図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
【0052】
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
【0053】
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時(電源投入時)にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態または遊技可能状態)、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。なお、これらの情報は、RAMクリア処理によってクリア(初期化)される。そのため、RAMクリアされた後は、後述する特図変動パターン導出状態PA(後述する特図低確かつ普図低確)が新たに設定されることとなる。さらに、RAMクリア処理が実行された場合には、装飾図柄に係る図柄列は、初期図柄組合せ(本実施形態では、「1図柄-3図柄-5図柄」)が停止表示された状態となり、電源投入時にRAMクリア処理が実行されなかった場合かつ直前の電断時に図柄変動の実行中でない場合にも初期図柄組合せが停止表示された状態となる。また、この初期図柄組合せは、電源投入時にのみ停止表示されるものであり、図柄変動の実行により停止表示されることがない。
【0054】
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)がバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
【0055】
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76、前枠開扉センサ77等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
【0056】
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、普通電動役物ソレノイド62および特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39やRAMクリアスイッチ43に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。
【0057】
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
【0058】
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37およびカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
【0059】
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ表示させる画像を指示する画像制御コマンド、音声制御基板310へ出力させる音声を指示する音声制御コマンド、枠ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データ、可動装飾体22、およびサブ表示部82等の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300および音声制御基板310と双方向通信が可能に接続されており、各制御コマンド(画像制御コマンド、音声制御コマンド)が第1副制御基板200から第2副制御基板300または音声制御基板310へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が各制御基板(第2副制御基板300、音声制御基板310)から第1副制御基板200へ送信される。
【0060】
また、第1副制御基板200は、枠ランプ35と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、枠ランプ35は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
さらに、第1副制御基板200は、可動装飾体22およびサブ表示部82と電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データを送信する。そして、可動装飾体22およびサブ表示部82は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
【0061】
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき当該演出の内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを、メイン表示部81やサブ表示部82へ送信する。また、このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。
【0062】
音声制御基板310は、第1副制御基板200からの音声制御コマンドに基づき音声演出に関する各種の演算処理を行うCPU311と、音声制御プログラムや音声データ等を記憶したROM312と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM313と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート314とを備えており、CPU311がROM312に記憶された制御プログラムに従って音声演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。したがって、音声制御基板310は、第1副制御基板200から受信した音声制御コマンドに応じて、ROM312に記憶された音声データを読み込み、読み込んだ音声データを合成し、合成後の最終的な音声データを、増幅器を介してスピーカ33に送信し、スピーカ33に音声を出音させることができる。
【0063】
払出制御基板400は、CPU、ROMおよびRAM(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
【0064】
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路(いずれも図示省略)で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
【0065】
<遊技機10の機能構成について>
次に、
図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。
図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、
図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて
図8~
図13を参照することとする。
【0066】
主制御基板100は、
図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、および電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、
図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
【0067】
まず、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
【0068】
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
【0069】
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一または複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図停止図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
なお、乱数回路105は、自身が更新している複数種類の乱数が正常に更新されているか否かを監視し、乱数が正常に更新されない更新異常が発生した場合には、乱数回路105が有する特定の記憶領域に当該異常が発生したことを示す情報が書き込まれる。そのため、CPU101は、乱数回路105の更新異常が発生したことを把握可能となっている。
【0070】
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、および普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特
図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を、特
図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特
図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特
図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特
図1保留カウンタ」と称する)を備え、特
図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特
図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特
図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特
図1保留カウンタよりも1少ない特
図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特
図2および普図に関しても、特
図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特
図2の保留カウンタを特
図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を、「図柄変動の保留」、または単に「保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特
図1または特
図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特
図1保留カウンタおよび特
図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特
図1に対応する作動保留情報および特
図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特
図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
【0071】
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、および特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングの少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないタイミングを指し、例えば、特図の作動保留情報が保留されたタイミングがある。なお、本実施形態では、後述する普図高確中に特
図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定が規制されるため、当該事前判定に対応する事前判定コマンドの送信も規制される。一方、後述する普図低確中に特
図2の作動保留情報が保留された場合については、事前判定を規制してもよいし、事前判定を規制しなくてもよい。
【0072】
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、および特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り遊技中ではないこと、特
図1および特
図2のいずれも図柄変動の実行中でないこと(特
図1または特
図2に係る図柄変動の停止表示中も含む)、特
図1および特
図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
【0073】
ここで、
図8~
図12は、主制御基板100で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「-」や「0」が記載されている場合があれば、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「-」や「0」が記載された結果に当選することはない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
【0074】
特図当否判定手段131は、図柄変動ごとに、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、ハズレのいずれに当選するかを抽選によって判定する特図当否判定を実行する。
図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選テーブルは、特
図1および特
図2で共通して用いられる。当該判定で用いられる乱数の範囲は、0~65535であるため、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)には、205/65536(約1/320)の確率で大当りが導出される。
同様に、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)には、600/65536(約1/109)の確率で大当りが導出される。
【0075】
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図8(b)は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合における特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、特
図1で大当りが導出された場合には、500/1000(1/2)の確率で図柄Aが、500/1000(1/2)の確率で図柄Bが、停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、ラウンド数が4であり、大当り遊技終了後に特図高確かつ後述する普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数が4であり、大当り遊技終了後に特図低確かつ普図高確となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。よって、図柄Aは、大当り遊技後の特図抽選状態において図柄Bよりも有利な図柄であると言える。
図8(c)は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合における特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特
図1停止図柄抽選と同様に、0~999である。そのため、特
図2で大当りが導出された場合には、750/1000(約1/1.33)の確率で図柄aが、250/1000(1/4)の確率で図柄bが、停止図柄として決定される。
ここで、図柄aは、ラウンド数が10、かつ大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数が4、かつ大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる通常図柄である。よって、図柄aは、ラウンド数において図柄bよりも有利な図柄であると言える。なお、以降の説明では、図柄aに係る大当りを10R確変大当り、図柄bに係る大当りを4R確変大当り、と称する場合がある。
【0076】
また、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとならなかった場合、すなわち、特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、特
図1のハズレ時には、図柄C、図柄D、図柄E、および図柄Fのうちのいずれか一つを決定し、特
図2のハズレ時には、図柄cまたは図柄dを停止図柄として決定する。
なお、詳細は後述するが、特図変動パターン導出状態PAにおいて、図柄D、図柄E、図柄Fのいずれかが決定された場合には、特図変動パターン導出状態PAから後述する特図変動パターン導出状態PEへ遷移し、特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PAにおいて図柄dが決定された場合には、特図変動パターン導出状態PEへ遷移する。
【0077】
また、本実施形態は、特
図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(500/1000)と、特
図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(1000/1000)とが異なっている(特
図1の図柄変動よりも特
図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド遊技(本実施形態では、確変大当りに係る入賞容易期間の4回目のラウンド遊技に設けられる)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
【0078】
このように、上述の本実施形態では、特
図2に係る図柄変動において当選した大当りは、特
図1に係る図柄変動において当選した大当りよりも有利度が高い。これによれば、後述する特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDや特図変動パターン導出状態PEへの遷移等によって遊技興趣をより高めることができる。
【0079】
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターンを決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態と今回の特図当否判定の結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定し、決定した特図変動パターンに基づいて変動時間を決定する。ここで、変動時間とは、特図(特
図1または特
図2)に係る図柄変動が開始されてから当該図柄変動が終了するまでの時間を指す。
遷移条件等の詳細は後述するが、本実施形態における特図変動パターン導出状態には、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PD、および特図変動パターン導出状態PEが存在する。そして、上述の特図変動パターンの決定方法は、特図変動パターン導出状態PAでは、特
図1の図柄変動で採用され、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PD、および特図変動パターン導出状態PEでは、特
図2の図柄変動で採用される。なお、各特図変動パターン導出状態における他方の特図に係る図柄変動では、特図当否判定の結果に応じてあらかじめ定められた一の特図変動パターンが決定される。
【0080】
図9(a)は、特図変動パターン導出状態PA時の特
図1に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。
図9(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態PA時の特
図1に係る図柄変動では、特図変動パターンHNP~特図変動パターンASP-Cが決定され得る。
具体的には、特図変動パターン導出状態PA時の特
図1に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、900/1000(約1/1.11)の確率で特図変動パターンHNP、52/1000(約1/19.2)の確率で特図変動パターンHRP、13/1000(約1/76.9)の確率でHSP1-A、11/1000(約1/90.9)の確率でHSP1-B、9/1000(約1/111)の確率でHSP2-A、7/1000(約1/143)の確率でHSP2-B、5/1000(1/200)の確率でHSP3-A、3/1000(約1/333)の確率でHSP3-Bが決定され、当該場合には、特図変動パターンASP1-A~特図変動パターンASP-Cが決定されることはない。なお、詳細は
図9(b)を用いて後述するが、特図変動パターンHNPが決定された場合には、今回の図柄変動開始時における特
図1保留カウンタの値を用いて特図変動パターンがさらに特定される。
一方、特図変動パターン導出状態PA時の特
図1に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、90/1000(約1/11.1)の確率で特図変動パターンASP1-A、110/1000(約1/約9.09)の確率で特図変動パターンASP1-B、135/1000(約1/7.41)の確率で特図変動パターンASP2-A、165/1000(約1/約6.06)の確率で特図変動パターンASP2-B、180/1000(約1/5.56)の確率で特図変動パターンASP3-A、220/1000(約1/4.56)の確率で特図変動パターンASP3-B、100/1000(1/10)の確率で特図変動パターンASP-Cが決定され、当該場合には、特図変動パターンHNP~特図変動パターンHSP3-Bが決定されることはない。
このように、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PA時の特
図1に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、100/1000(1/10)の割合で、特図変動パターンHRP~特図変動パターンHSP3-Bのいずれかが決定され、900/1000(約1/1.11)の割合で、特図変動パターンHNPが決定される。さらに、特図変動パターン導出状態PA時の特
図1に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の割合で、特図変動パターンASP1-A~特図変動パターンASP-Cのいずれかが決定される。
ここで、本実施形態の特図変動パターンに係る説明において、2つの特図変動パターンを、「~」を挟んで記載した場合、特図変動パターン導出状態ごとの特図変動パターン抽選テーブルに係る図面に記載した順序に従って、手前に記載された特図変動パターンと、後に記載された特図変動パターンとの間に存在する特図変動パターンの記載を省略したものとする。また、本実施形態の特図変動パターンに係る説明において、対応する変動時間の記載があるか否かに関わらず、特図変動パターンの名称が異なる場合は、異なる特図変動パターンが異なる(変動時間が異なる)ことを指す。
【0081】
図9(b)は、特図変動パターン導出状態PA時の特
図1に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数(
図9(a)で示した特図変動パターン抽選テーブルに係る抽選で用いられる乱数とは異なる)の範囲は0~999である。
図9(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PA時の特
図1に係る図柄変動において決定され得る特図変動パターンHNPには、変動時間が3200ms(ミリ秒)の特図変動パターンHNP-A、変動時間が5600msの特図変動パターンHNP-B、変動時間が8000msの特図変動パターンHNP-C、および変動時間が11200msの特図変動パターンHNP-Dがあり、この順に変動時間が長くなっている。
具体的には、今回の図柄変動開始時における特
図1保留カウンタ=3である場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHNP-Aが決定される。同様に、今回の図柄変動開始時における特
図1保留カウンタ=2である場合には、150/1000(約1/6.67)の確率で特図変動パターンHNP-Aが、850/1000(約1/1.18)の確率で特図変動パターンHNP-Bが決定され、今回の図柄変動開始時における特
図1保留カウンタ=1である場合には、50/1000(1/20)の確率で特図変動パターンHNP-Aが、150/1000(約1/6.67)の確率で特図変動パターンHNP-Bが、800/1000(1/1.25)の確率で特図変動パターンHNP-Cが決定され、今回の図柄変動開始時における特
図1保留カウンタ=0である場合には、50/1000(1/20)の確率で特図変動パターンHNP-Bが、100/1000(1/10)の確率で特図変動パターンHNP-Cが、850/1000(約1/1.18)の確率で特図変動パターンHNP-Dが決定される。なお、以降の説明では、参照対象となる特図保留カウンタの値が3である場合には、「保3」、当該特図保留カウンタの値が2である場合には、「保2」、当該特図保留カウンタの値が1である場合には、「保1」、当該特図保留カウンタの値が0である場合には、「保0」、と称する場合がある。
このように、特図変動パターン導出状態PAにおいて特図変動パターンHNPが決定された場合には、今回の図柄変動開始時における特
図1保留カウンタの値によって決定され易い特図変動パターン(変動時間)が異なる。より具体的には、今回の図柄変動開始時における特
図1保留カウンタの値が小さくなるほど長い図柄変動が決定され易くなる(今回の図柄変動開始時における特
図1保留カウンタの値が大きくなるほど短い変動時間が決定され易くなる)。
また、このような特図変動パターンHNP(以下、「基本特図変動パターン」と称する場合がある)は、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PD、および特図変動パターン導出状態PEにおいても存在し、これらの特図変動パターン導出状態では、参照される保留カウンタが特図変動パターン導出状態PAとは異なり、いずれも特
図2保留カウンタの値が参照される。
【0082】
図10(a)は、特図変動パターン導出状態PB時の特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は0~999である。
図10(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態PB時の特
図2に係る図柄変動では、特図変動パターンHNP~特図変動パターンASP-Fが決定され得る。
具体的には、特図変動パターン導出状態PB時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、960/1000(約1/1.04)の確率で特図変動パターンHNP、20/1000(1/50)の確率で特図変動パターンHSP-D、15/1000(約1/66.7)の確率でHSP-E、5/1000(1/200)の確率でHSP-Fが決定され、当該場合には、特図変動パターンASP-D~特図変動パターンASP-Fが決定されることはない。なお、詳細は
図10(b)を用いて後述するが、特図変動パターンHNPが決定された場合には、今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタの値を用いて特図変動パターンがさらに特定される。そして、この特
図2保留カウンタを用いた特図変動パターンの決定方法は、後述する特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PD、および特図変動パターン導出状態PEにおいても同様である。
一方、特図変動パターン導出状態PB時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、500/1000(1/2)の確率で特図変動パターンASP-D、350/1000(約1/2.86)の確率でASP-E、150/1000(約1/6.67)の確率でASP-Fが決定され、当該場合には、特図変動パターンHNP~特図変動パターンHSP-Fが決定されることはない。
このように、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PB時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、40/1000(1/25)の割合で、特図変動パターンHSP-D~特図変動パターンHSP-Fのいずれかが決定され、960/1000(約1/1.04)の割合で、特図変動パターンHNPが決定される。さらに、特図変動パターン導出状態PB時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の割合で、特図変動パターンASP-D~特図変動パターンASP-Fのいずれかが決定される。
【0083】
図10(b)は、特図変動パターン導出状態PB時の特
図2に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数(
図10(a)で示した特図変動パターン抽選テーブルに係る抽選で用いられる乱数とは異なる)の範囲は0~999である。
図10(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PBの特
図2に係る図柄変動において決定され得る特図変動パターンHNPには、変動時間が1500msの特図変動パターンHNP-E、および変動時間が10000msの特図変動パターンHNP-Fがある。
具体的には、今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=3である場合、今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=2である場合、および今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=1である場合、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHNP-Eが決定され、これらの場合には、特図変動パターンHNP-Fが決定されることはない。一方、今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=0である場合、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHNP-Fが決定され、これらの場合には、特図変動パターンHNP-Eが決定されることはない。
なお、特図変動パターンHNP-Eおよび特図変動パターンHNP-Fは、上述の特図変動パターン導出状態PAの特
図1に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に決定され得る特図変動パターン、後述の特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PEの特
図2に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に決定され得る特図変動パターン、および後述の特図変動パターン導出状態PDの特
図2に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に決定され得る特図変動パターンのいずれとも異なる。
【0084】
図11(a)は、特図変動パターン導出状態PC時または特図変動パターン導出状態PE時の特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は0~999である。
図11(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PEの特
図2に係る図柄変動では、特図変動パターンHNP~特図変動パターンASP-Iが決定され得る。
具体的には、特図変動パターン導出状態PC時または特図変動パターン導出状態PE時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、950/1000(約1/1.05)の確率で特図変動パターンHNP、25/1000(1/40)の確率で特図変動パターンHSP-G、15/1000(約1/66.7)の確率でHSP-H、10/1000(1/100)の確率でHSP-Iが決定され、当該場合には、特図変動パターンASP-G~特図変動パターンASP-Iが決定されることはない。
一方、特図変動パターン導出状態PC時または特図変動パターン導出状態PE時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、500/1000(1/2)の確率で特図変動パターンASP-G、350/1000(約1/2.86)の確率でASP-H、150/1000(約1/6.67)の確率でASP-Iが決定され、当該場合には、特図変動パターンHNP~特図変動パターンHSP-Iが決定されることはない。
このように、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PC時または特図変動パターン導出状態PE時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、50/1000(1/20)の割合で、特図変動パターンHSP-G~特図変動パターンHSP-Iのいずれかが決定され、950/1000(約1/1.05)の割合で、特図変動パターンHNPが決定される。さらに、特図変動パターン導出状態PC時または特図変動パターン導出状態PE時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の割合で、特図変動パターンASP-G~特図変動パターンASP-Iのいずれかが決定される。
【0085】
図11(b)は、特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PEの特
図2に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数(
図11(a)で示した特図変動パターン抽選テーブルに係る抽選で用いられる乱数とは異なる)の範囲は0~999である。
図11(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PEの特
図2に係る図柄変動において決定され得る特図変動パターンHNPには、変動時間が2000msの特図変動パターンHNP-G、および変動時間が12000msの特図変動パターンHNP-Hがある。
具体的には、今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=3である場合、今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=2である場合、および今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=1である場合、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHNP-Gが決定され、これらの場合には、特図変動パターンHNP-Hが決定されることはない。一方、今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=0である場合、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHNP-Hが決定され、これらの場合には、特図変動パターンHNP-Gが決定されることはない。
なお、特図変動パターンHNP-Gおよび特図変動パターンHNP-Hは、上述の特図変動パターン導出状態PAの特
図1に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に決定され得る特図変動パターン、後述の特図変動パターン導出状態PBの特
図2に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に決定され得る特図変動パターン、および後述の特図変動パターン導出状態PDの特
図2に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に決定され得る特図変動パターンのいずれとも異なる。
【0086】
図12(a)は、特図変動パターン導出状態PDの特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は0~999である。
図12(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態PDの特
図2に係る図柄変動では、特図変動パターンHNP~特図変動パターンASPFが決定され得る。特に、特図変動パターンHSP-G~特図変動パターンASP-Iは、特図変動パターン導出状態PCや特図変動パターン導出状態PEと共通である。
具体的には、特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、965/1000(約1/1.04)の確率で特図変動パターンHNP、30/1000(約1/33.3)の確率で特図変動パターンHSP-G、3/1000(約1/333)の確率でHSP-H、2/1000(1/500)の確率でHSP-Iが決定され、当該場合には、特図変動パターンASP-G~特図変動パターンASP-Iが決定されることはない。
一方、特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、800/1000(1/1.25)の確率で特図変動パターンASP-G、150/1000(約1/6.67)の確率でASP-H、50/1000(1/20)の確率でASP-Iが決定され、当該場合には、特図変動パターンHNP~特図変動パターンHSP-Iが決定されることはない。
【0087】
以上の通り、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、35/1000(約1/28.6)の割合で、特図変動パターンHSP-G~特図変動パターンHSP-Iのいずれかが決定され、当該割合は、特図変動パターン導出状態PC時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-G~特図変動パターンHSP-Iのいずれかが決定される割合(1/20)よりも低い。一方、特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、965/1000(約1/1.04)の割合で、特図変動パターンHNPが決定され、当該割合は、特図変動パターン導出状態PC時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHNPが決定される割合(約1/1.05)よりも高い。
なお、特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の割合で、特図変動パターンASP-G~特図変動パターンASP-Iのいずれかが決定される。
【0088】
また、特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Gが決定される確率(約1/33.3)は、特図変動パターン導出状態PC時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Gが決定される確率(1/40)よりも高い。一方、特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Hが決定される確率(約1/333)は、特図変動パターン導出状態PC時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Hが決定される確率(約1/66.7)よりも低く、かつ特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Iが決定される確率(1/500)は、特図変動パターン導出状態PC時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Iが決定される確率(1/100)よりも低い。
さらに、特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Gが決定される確率(1/1.25)は、特図変動パターン導出状態PC時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Gが決定される確率(1/2)よりも高い。一方、特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Hが決定される確率(約1/6.67)は、特図変動パターン導出状態PC時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Hが決定される確率(約1/2.86)よりも低く、かつ特図変動パターン導出状態PD時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Iが決定される確率(1/20)は、特図変動パターン導出状態PC時の特
図2に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Iが決定される確率(約1/6.67)よりも低い。
【0089】
図12(b)は、特図変動パターン導出状態PDの特
図2に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数(
図12(a)で示した特図変動パターン抽選テーブルに係る抽選で用いられる乱数とは異なる)の範囲は0~999である。
図12(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PDの特
図2に係る図柄変動において決定され得る特図変動パターンHNPには、変動時間が1000msの特図変動パターンHNP-I、および変動時間5000msの特図変動がある。
具体的には、今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=3である場合、今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=2である場合、および今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=1である場合、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHNP-Iが決定され、これらの場合には、特図変動パターンHNP-Jが決定されることはない。一方、今回の図柄変動開始時における特
図2保留カウンタ=0である場合、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHNP-Jが決定され、これらの場合には、特図変動パターンHNP-Iが決定されることはない。
なお、特図変動パターンHNP-Iおよび特図変動パターンHNP-Jは、上述の特図変動パターン導出状態PAの特
図1に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に決定され得る特図変動パターン、後述の特図変動パターン導出状態PBの特
図2に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に決定され得る特図変動パターン、および特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PEの特
図2に係る図柄変動において特図変動パターンHNPが決定された場合に決定され得る特図変動パターンのいずれとも異なる。
また、本実施形態では、
図12(b)を用いて説明した通り、特図変動パターン導出状態PBの特
図2に係る図柄変動では、当該図柄変動開始時における特
図2保留カウンタの値に基づいて変動パターンが決定されるが、当該図柄変動において、当該図柄変動開始時における特
図2保留カウンタの値に関わらず、あらかじめ定められた一の特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHNP-I)が決定されるようにしてもよい。
【0090】
このように、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PDや特図変動パターン導出状態PEに係る開発コスト(データ容量)負担を低減することを目的として、特図変動パターン導出状態PDや特図変動パターン導出状態PEの特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって決定され得る特図変動パターンには、特図変動パターン導出状態PCの特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって決定され得る特図変動パターンの一部または全部(特図変動パターンHSP-G~特図変動パターンASP-I)が含まれるように構成している。特に、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PCと特図変動パターン導出状態PEとで、同一の特図変動パターン抽選テーブルを用いている。
また、特図変動パターン導出状態PDの特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって決定され得る特図変動パターンは、特図変動パターン導出状態PCの特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって決定され得る特図変動パターンのみで構成されるようにしてもよいし、特図変動パターン導出状態PDと、特図変動パターン導出状態PCとで、同一の特図変動パターン抽選テーブルを用いてもよい。
【0091】
また、特図変動パターン導出手段133は、図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、および決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0092】
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、および普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率でハズレとなる一方、普図低確では、1/65536の確率で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率でハズレとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536でハズレとなる)ようにしてもよい。
【0093】
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定でハズレとなった場合には、特
図1、特
図2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
【0094】
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
【0095】
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
【0096】
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、および大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0097】
図柄表示制御手段145は、特
図1の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特
図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特
図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特
図1および特
図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止表示を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
ここで、装飾図柄の確定停止表示とは、図柄変動における装飾図柄の最終的な停止表示を指し、図柄変動の実行途中において発生し得る装飾図柄の仮停止表示とは異なる。そして、装飾図柄の仮停止表示では、例えば、停止表示されている装飾図柄が上下に小刻みに揺れる動作(いわゆる、揺れ変動)を伴う一方、装飾図柄の確定停止表示では、停止表示されている装飾図柄が揺れ変動を伴わない等、同一の装飾図柄が停止表示された場合であっても、確定停止表示された装飾図柄の停止表示態様と、仮停止表示された装飾図柄の停止表示態様と、が異なる。そのため、遊技者は、装飾図柄の停止表示が、確定停止表示であるか仮停止表示であるかを認識することができる。
【0098】
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
【0099】
電動役物制御手段150は、上述の大当り遊技において、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
【0100】
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
【0101】
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時には、大当りに係る図柄に関わらず特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に大当りに係る図柄に関わらず普図低確とし、規定条件が充足された場合には、規定回数の図柄変動が行われるまで普図高確とし、規定回数の図柄変動が行われた後は普図低確とする。
【0102】
このような特図抽選状態および普図抽選状態は、上述の特図変動パターン導出状態とリンクして変化し、特図変動パターン導出状態の遷移は遊技状態制御手段155によって管理される。以下、特図変動パターン導出状態の遷移について、
図13(a)および
図13(b)を参照しながら説明する。なお、
図13(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、
図13(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。
図13(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態は、特図低確かつ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態PA、特図高確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PB、特図低確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PC、特図低確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PD、および特図低確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態PEで構成され、大当り遊技中を除いて、これらの特図変動パターン導出状態のいずれかが設定される。そして、特図変動パターン導出状態PA~特図変動パターン導出状態PE間の遷移条件には、遷移条件(i)~遷移条件(ix)がある。なお、以下の説明では、特図低確かつ普図高確の遊技状態を、「時短」と表現する場合がある。
【0103】
具体的には、遷移条件(i)は確変大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(ii)は通常大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(iii)は50回目の図柄変動(以下、「特図変動パターン導出状態PC終了図柄変動」と称する場合がある)の終了、遷移条件(iv)は160回目の図柄変動(以下、「特図変動パターン導出状態PB終了図柄変動」と称する場合がある)の終了である。
また、遷移条件(v)は、特図低確で大当り遊技を挟まずに連続して実行された図柄変動の回数が1000回となる図柄変動(以下、「特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動」と称する場合がある)の終了、遷移条件(vi)は、特図変動パターン導出状態PDで大当り遊技を挟まずに連続して実行された図柄変動の回数が1200回となる図柄変動(以下、「特図変動パターン導出状態PD終了図柄変動」と称する場合がある)の終了である。
さらに、遷移条件(vii)は、上述の図柄D~図柄Fの停止表示、遷移条件(viii)は、特図変動パターン導出状態PEで大当り遊技を挟まずに連続して実行された図柄変動の回数が規定回数となる図柄変動(以下、「特図変動パターン導出状態PE終了図柄変動」と称する)の終了であり、遷移条件(ix)は、図柄dの停止表示であり、当該規定回数の詳細は後述する。なお、特図変動パターン導出状態PEでは、図柄dが停止表示することで、当該特図変動パターン導出状態PEにおいて特図変動パターン導出状態PE終了図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数(規定回数)が更新(再設定)される。これらの詳細についても後述する。
【0104】
なお、本実施形態において、特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PD、および特図変動パターン導出状態PEは、いずれも特図低確かつ普図高確である。そのため、有利度の観点では、これらの特図変動パターン導出状態は同一の特図変動パターン導出状態と言うこともできる。
また、特図変動パターン導出状態PCにおいて通常大当りに係る大当り遊技が実行される場合には、当該大当り遊技の終了後に再び特図変動パターン導出状態PCが設定される(遷移条件(iii)における図柄変動のカウントが0から開始される)こととなる。同様に、特図変動パターン導出状態PBにおいて確変大当りに係る大当り遊技が実行される場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態PBが設定される(遷移条件(iv)における図柄変動のカウントが0から開始される)こととなる。
特図変動パターン導出状態PBから遷移条件(ii)を経由して特図変動パターン導出状態PCとなる場合(図示省略)は、確変大当りに係る大当り遊技中の4回目のラウンド遊技において遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過しなかった場合や、通常大当りに係る大当り遊技が実行された場合等のイレギュラーケースであり、特
図2で当選した大当りに係る大当り遊技中に遊技球を第2流路Yに向けて発射していれば、当該大当り遊技の終了後に遷移条件(ii)に基づく特図変動パターン導出状態PCに設定されることはない。
さらに、本実施形態では、特
図2に係る図柄変動において通常大当りが導出されることがないが、特
図2に係る図柄変動において通常大当りを導出可能とし、通常大当りに係る大当り遊技を経由して特図変動パターン導出状態PDから特図変動パターン導出状態PCに遷移可能に構成してもよい。ただし、この場合には、特
図2に係る図柄変動における特図当否判定で大当りとなった場合の通常大当りの割合を、特
図1に係る図柄変動における特図当否判定の結果で大当りとなった場合の通常大当りの割合よりも低くすることが好ましい。
【0105】
また、本実施形態では、遷移条件(v)を、特図低確で大当り遊技を挟まずに連続して実行された図柄変動の回数としている。そのため、特図変動パターン導出状態PCから特図変動パターン導出状態PAに遷移した後は、既に50回の図柄変動がカウントされており、特図変動パターン導出状態PAで大当り遊技を挟まずに950回の図柄変動が実行されると遷移条件(v)が充足される。ただし、当該場合には、図柄変動の回数に係るカウント開始タイミングを特図変動パターン導出状態PCが設定されたタイミングとする必要は必ずしもなく、図柄変動の回数に係るカウント開始タイミングを特図変動パターン導出状態PAに遷移したタイミングとし、その閾値を950としてもよい。
一方、特図変動パターン導出状態PBから特図変動パターン導出状態PAに遷移した後は、当該遷移時点から図柄変動のカウントが始まるため、特図変動パターン導出状態PAで大当り遊技を挟まずに1000回の図柄変動が実行されると遷移条件(v)が充足される。ただし、当該場合においても、図柄変動の回数に係るカウント開始タイミングを特図変動パターン導出状態PAに遷移したタイミングとする必要は必ずしもなく、図柄変動の回数に係るカウント開始タイミングを特図変動パターン導出状態PBが設定されたタイミングとし、その閾値を1160としてもよい。
なお、RAMクリア処理の実行を伴う電断復電が発生した場合には、遷移条件(v)に係る図柄変動の実行回数がクリア(初期化)される一方、RAMクリア処理の実行を伴わない電断復電が発生した場合には、当該実行回数は維持される。
【0106】
また、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PE中に遷移条件(v)が充足される場合があり、この場合には、その時点で特図変動パターン導出状態PDに遷移する。一方、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PCにおいて、遷移条件(v)が充足されないように構成されている。
【0107】
さらに、本実施形態では、遷移条件(v)が充足され得る図柄変動において、停止図柄として遷移条件(vii)や遷移条件(ix)に係る停止図柄(図柄D~図柄F、図柄d)が停止表示された場合には、遷移条件(v)が優先して充足される。これは、遊技状態制御手段155によって、遷移条件(vii)や遷移条件(ix)が充足されるか否かの判定よりも先に(優先して)遷移条件(v)が判定され、一の遷移条件に係る判定の終了を以て遷移条件に係る判定を終了することで実現される。
【0108】
また、上述の遷移条件(i)~遷移条件(ix)のうちの図柄変動の実行回数によって充足される遷移条件には、遷移条件に対応する図柄変動の終了が含まれている、すなわち、遷移条件に対応する図柄変動の終了時に遷移条件が充足されて特図変動パターン導出状態の遷移が発生するように構成されているが、これに限らない。これらの遷移条件の一部または全部において、遷移条件に当該遷移条件に対応する図柄変動の開始が含まれる、すなわち、遷移条件に対応する図柄変動の開始時に遷移条件が充足されて特図変動パターン導出状態の遷移が発生するようにしてもよい。
【0109】
さらに、遷移条件(vi)によって特図変動パターン導出状態PDから特図変動パターン導出状態PAに遷移した場合には、新たに大当り遊技が実行された場合、およびRAMクリア処理が実行された場合を除き、図柄変動の実行回数に基づいて特図変動パターン導出状態PDに遷移することがない。したがって、RAMクリア処理の実行を伴わない電断復電が発生した場合には、図柄変動の実行回数に基づいて特図変動パターン導出状態PDに遷移することはない。ただし、一度大当り遊技が実行された場合には、遷移条件(v)によって特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDへ遷移し得る。
【0110】
よって、遊技機10において、遊技状態管理手段(遊技状態制御手段155)は、遊技状態として、第一遊技状態(特図低確かつ普図低確の遊技状態)、または第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)を設定可能であり、第一遊技状態における第一図柄変動(特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動)の終了を契機に、当該第一遊技状態から第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、第一図柄変動の終了を契機に設定された第二遊技状態における第二図柄変動(特図変動パターン導出状態PD終了図柄変動)の終了を契機に、当該第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、第一図柄変動は、前回の大当り遊技が終了してから大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数(1000回)となる図柄変動であり、第二図柄変動は、第一図柄変動の終了を契機に設定された第二遊技状態において大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第二回数(1200回)となる図柄変動であり、第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、電源投入時にRAMクリア処理が実行されない場合には、維持される一方、電源投入時にRAMクリア処理が実行される場合には、初期化され、第二図柄変動に係る契機で第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、第二図柄変動に係る契機で第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に大当り遊技を挟んだ後の第一遊技状態では、第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、遊技状態管理手段は、さらに、第一遊技状態における第三図柄変動(特定ハズレ図柄の停止表示が決定された図柄変動)の終了を契機に、当該第一遊技状態から第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、第三図柄変動は、当否判定の結果がハズレでありかつ特別図柄に特定図柄(特定ハズレ図柄)が停止表示される図柄変動である、と換言できる。
【0111】
また、遊技機10において、遊技状態管理手段(遊技状態制御手段155)は、遊技状態として、第一遊技状態(特図低確かつ普図低確の遊技状態)、または第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)を設定可能であり、第一遊技状態における第一図柄変動(特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動)の終了を契機に、当該第一遊技状態から第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、第一図柄変動の終了を契機に設定された第二遊技状態における第二図柄変動(特図変動パターン導出状態PD終了図柄変動)の終了を契機に、当該第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、第一図柄変動は、第一遊技状態において大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数(1000回)となる図柄変動であり、第二図柄変動は、第一図柄変動の終了を契機に設定された第二遊技状態において大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第二回数(1200回)となる図柄変動であり、第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、電源投入時にRAMクリア処理が実行されない場合には、維持される一方、電源投入時にRAMクリア処理が実行される場合には、初期化され、第二図柄変動に係る契機で第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、第二図柄変動に係る契機で第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に大当り遊技を挟んだ後の第一遊技状態では、第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、遊技状態管理手段は、さらに、第一遊技状態における第三図柄変動(特定ハズレ図柄の停止表示が決定された図柄変動)の終了を契機に、当該第一遊技状態から第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、第三図柄変動は、当否判定の結果がハズレでありかつ特別図柄に特定図柄(特定ハズレ図柄)が停止表示される図柄変動である、と換言できる。
【0112】
図13(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PD、および特図変動パターン導出状態PEのそれぞれの平均変動時間は、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PCおよび特図変動パターン導出状態PE、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PDの順に短くなる。これは、各特図変動パターン導出状態で最も決定され易い基本特図変動パターンに係る変動時間の長短に起因する。ここで、平均変動時間とは、或る特図変動パターン導出状態において選択され得る特図変動パターンに係る変動時間のそれぞれに対して出現率(当該特図当否判定の結果が導出される確率に対して当該特図変動パターンの当選確率を掛け算することで導出される、任意の図柄変動において発生し得る確率)を掛け算することで導出される変動時間の総和を指す。ただし、本実施形態では、当該或る特図変動パターン導出状態において選択され得る特図変動パターンが一つである場合には、当該特図変動パターンに係る変動時間を平均変動時間として扱う。
【0113】
このように、本実施形態では、遷移条件(vi)が充足されたことによって特図変動パターン導出状態PDから特図変動パターン導出状態PAへ遷移した後は、当該特図変動パターン導出状態PAにおける図柄変動の実行回数に基づいて再び特図変動パターン導出状態PDへ遷移することがないが、当該特図変動パターン導出状態PAにおいて、遷移条件(vii)が充足可能に構成されている。
これによれば、遷移条件(vi)が充足されることによって特図変動パターン導出状態PDから特図変動パターン導出状態PAへ遷移してしまう虞がある場合であっても遊技意欲を減退させ難くすることができる。
【0114】
また、遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、および特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
さらに、遊技状態制御手段155は、各特図変動パターン導出状態において、他の特図変動パターン導出状態への遷移に係る図柄変動の実行回数をカウントし、図柄変動が開始されるごとに、カウントしている図柄変動の回数を含む演出制御コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド領域に記憶させる。なお、当該演出制御コマンドに含まれる情報は、上述の変動開始コマンドに含まれるようにしてもよい。
【0115】
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0116】
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー状態を特定可能な情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
【0117】
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0118】
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176および遊技可能状態移行手段179を備える。
【0119】
復帰状態設定手段176は、復電時にRAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態、および復電時の中枠開扉センサ76の状態に基づいて、復帰状態を設定する復帰状態設定処理を実行する。当該処理によって設定される復帰状態には、遊技停止状態および遊技可能状態(RAMクリア処理の実行を伴う場合と、RAMクリア処理の実行を伴わない場合とがある)がある。
具体的には、復電時にRAM103に異常がある場合には、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態および中枠開扉センサ76の状態に関わらず、遊技停止状態が設定される。また、復電時にRAM103に異常がなく、復電時のRAMクリアスイッチ43がON(押下された状態)であれば、復電時の中枠開扉センサ76がONであることを条件にRAMクリア処理が実行されて遊技可能状態が設定され(復電時の中枠開扉センサ76がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されずに遊技可能状態が設定される)、復電時にRAM103に異常がなく、復電時のRAMクリアスイッチ43がOFF(押下されていない状態)であれば、RAMクリア処理が実行されずに遊技可能状態が設定される。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態である。
一方、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。特に、復電時にRAMクリア処理が実行されない場合には、直前の電断時における遊技可能状態に復帰する。例えば、直前の電断時が大当り遊技の実行中であれば、実行中であった大当り遊技に復帰し、直前の電断時が図柄変動の実行中であれば、実行中であった図柄変動に復帰する。
【0120】
また、RAM103に異常があるか否かとは、復帰状態設定処理の先頭で行われるRAM異常チェック(具体的には、対象となる領域に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)を判定し、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、対象となる領域と当該領域に係るバックアップ情報領域に記憶されている補数のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する処理)をRAM103の遊技に係る領域に対して実行して判断される。
【0121】
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、およびデバイスの初期設定が実行される。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
【0122】
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
【0123】
第1副制御基板200は、
図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段245、音量調整手段250、輝度調整手段255、サブ情報記憶手段260、およびサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、
図6を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
ここで、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。なお、以降の説明では、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドが、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶されることを、単に、演出制御コマンドの受信と表現する場合がある。
【0124】
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
【0125】
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、および大当り演出制御手段227を備える。
【0126】
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドを受信した場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性を取るかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常、確変、通常チャンスタイム、天井チャンスタイム、特殊チャンスタイムに大別され、特図変動パターン導出状態PAには通常、特図変動パターン導出状態PBには確変、特図変動パターン導出状態PCには通常チャンスタイム、特図変動パターン導出状態PDには天井チャンスタイム、特図変動パターン導出状態PEには突然チャンスタイムが対応する。
【0127】
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。なお、演出ルート決定手段222は、当該図柄変動に対応する特図変動パターンが上述の特図変動パターンHNPであった場合には、事前判定コマンドが送信された場合に演出ルートは決定せず、図柄変動の開始時に、変動開始コマンドに含まれる特図変動パターン(例えば、特図変動パターン導出状態PAであれば、特図変動パターンHNP-A~特図変動パターンHNP-D)に基づいて演出ルートを決定する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
【0128】
本実施形態における演出ルートは、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであること(今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りではないこと)を報知するハズレ演出ルートと、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する大当り演出ルートに大別される。さらに、ハズレ演出ルートには、発展演出が実行されない非発展ハズレ演出ルートと、発展演出が実行される発展ハズレ演出ルートがある。なお、後述する通り、大当り演出ルートが決定された場合には、特段の説明がない限り、発展演出が実行される。
ここで、発展演出とは、装飾図柄がリーチ状態(一つの図柄列を除いて装飾図柄が停止表示され、残りの図柄列が変動表示されている状態)となった以降に実行される演出であって、その終盤に今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであるか否かを報知する演出を指す。したがって、発展ハズレ演出ルートに対応する発展演出では、当該発展演出に対応する一連の演出が実行され、その終盤に今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りでないことが報知される。一方、大当り演出ルートに対応する発展演出では、当該発展演出に対応する一連の演出が実行され、その終盤に今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることが報知される。
また、後述する通り、本実施形態では、一の演出モードにおいて、決定された特図変動パターンのそれぞれに対し、互いに異なる一の演出ルートが対応する。そのため、以降の説明では、特図変動パターンに対する演出ルートを、単に、特図変動パターンで表現する場合がある。ただし、一の特図変動パターンに対して複数の演出ルートを対応させてもよく、この場合には、決定された特図変動パターンに対応する複数の演出ルートから一の演出ルートを決定するようにすればよい。
以下、各演出モードにおいて決定される各特図変動パターンに対応する演出ルートの内容を説明する。
【0129】
まず、通常モード(特図変動パターン導出状態PA)において決定される、特図変動パターンHNP-A~特図変動パターンHNP-Dおよび特図変動パターンHRPに対応する演出ルートには、上述の非発展ハズレ演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンHNP-A~特図変動パターンHNP-Dには、装飾図柄がリーチ状態とならずに装飾図柄がバラケ目(すべての図柄列が停止表示され、各図柄列に同一の装飾図柄が停止表示されていない状態)で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。ここで、同一の装飾図柄とは、同一の数字を模した装飾図柄を指し、装飾図柄を構成する数字以外の部分が異なる態様であってもよい。同様に、異なる装飾図柄とは、異なる数字を模した装飾図柄を指す。
特図変動パターンHRPには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、後述する発展演出が実行されずに装飾図柄がバラケ目で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。ここで、疑似変動とは、発展演出が開始される前の期間において、一定のルールに基づいた装飾図柄の停止(例えば、「5図柄-7図柄-6図柄」のように、真ん中の図柄列に7図柄が停止した態様となる装飾図柄の停止)等で区切られる期間を指す。したがって、疑似変動の回数が2回となって初めて疑似変動が発生するとも言える。すなわち、リーチ状態を構成するまでの装飾図柄の変動が1回の場合には、疑似変動が発生しないと言うこともできるし、当該場合には、1回の疑似変動が実行されるとも言える。なお、本実施形態における疑似変動の最大回数は3回であるが、疑似変動の最大回数は、これに限らず、2以上の回数であれば、いずれの回数を採用してもよい。
【0130】
特図変動パターンHSP1-A~特図変動パターンHSP3-Bには、上述の発展ハズレ演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンHSP1-Aおよび特図変動パターンHSP1-Bには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄がバラケ目で停止表示される演出ルートが対応する。なお、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP1-Aには、発展演出HEAが対応し、特図変動パターンHSP1-Bには、発展演出HEBが対応する。
特図変動パターンHSP2-Aおよび特図変動パターンHSP2-Bには、2回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄がバラケ目で停止表示される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンHSP1-Aおよび特図変動パターンHSP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP2-Aには発展演出HEAが対応し、特図変動パターンHSP2-Bには発展演出HEBが対応する。
特図変動パターンHSP3-Aおよび特図変動パターンHSP3-Bには、3回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄がバラケ目で停止表示される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンHSP1-Aおよび特図変動パターンHSP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP3-Aには発展演出HEAが対応し、特図変動パターンHSP3-Bには発展演出HEBが対応する。
【0131】
特図変動パターンASP1-Aおよび特図変動パターンASP1-Bには、上述の大当り演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンASP1-Aおよび特図変動パターンASP1-Bには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃い(すべての図柄列が停止表示され、各図柄列に同一の装飾図柄が停止表示された状態)で停止表示される演出ルートが対応する。なお、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP1-Aには、発展演出HEAが対応し、特図変動パターンASP1-Bには、発展演出HEBが対応する。
特図変動パターンASP2-Aおよび特図変動パターンASP2-Bには、2回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンASP1-Aおよび特図変動パターンASP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP2-Aには発展演出HEAが対応し、特図変動パターンASP2-Bには発展演出HEBが対応する。
特図変動パターンASP3-Aおよび特図変動パターンASP3-Bには、3回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンASP1-Aおよび特図変動パターンASP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP3-Aには発展演出HEAが対応し、特図変動パターンASP3-Bには発展演出HEBが対応する。
特図変動パターンASP-Cには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出HECが実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。
【0132】
このように、本実施形態では、同一の発展演出を対応させることで、特図変動パターンHSP1-Aに対応する演出ルートに対して特図変動パターンASP1-Aに対応する演出ルートを、特図変動パターンHSP1-Bに対応する演出ルートに対して特図変動パターンASP1-Bに対応する演出ルートを、特図変動パターンHSP2-Aに対応する演出ルートに対して特図変動パターンASP2-Aに対応する演出ルートを、特図変動パターンHSP2-Bに対応する演出ルートに対して特図変動パターンASP2-Bに対応する演出ルートを、特図変動パターンHSP3-Aに対応する演出ルートに対して特図変動パターンASP3-Aに対応する演出ルートを、特図変動パターンHSP3-Bに対応する演出ルートに対して特図変動パターンASP3-Bに対応する演出ルートを、対応づけている。これにより、対応づけられた演出ルートの演出同士の内容が開始から終了間際(当該演出ルートに係る発展演出によって特図当否判定の結果が示されるタイミング)まで一致することとなる。そのため、発展演出HEAおよび発展演出HEBが実行される図柄変動において、遊技者に大当り当選の期待感を抱かせることができる。また、発展演出HEAおよび発展演出HEBが実行される演出ルートが決定される上述の特図変動パターンは、大当りを期待させる特図変動パターンとも言うこともできる。これらは、後述する他の演出モードにおいても同様である。
なお、特図変動パターンASP-Cには、対応する発展ハズレ演出ルートが存在しない。そのため、図柄変動において発展演出HECが実行された時点で、遊技者に大当り当選を確定的に認識させることができる。したがって、当該特図変動パターンに対応する演出ルートは、大当り当選が確定する演出ルートであると言えるし、当該特図変動パターンは、大当り当選が確定する特図変動パターンであるとも言える。
【0133】
また、
図9(a)で示した通り、特図当否判定の結果がハズレの場合には、疑似変動の回数が同一となる範囲内において、発展演出HEAが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP1-A)、発展演出HEBが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP1-B)の順に決定され難くなる。そして、特図当否判定の結果が大当りの場合には、疑似変動の回数が同一となる範囲内において、発展演出HEAが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP1-A)、発展演出HEBが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP1-B)の順に決定され易くなる。そして、上述の通り、発展演出HECは、大当り当選時にのみ実行される。
そのため、発展演出HEA、発展演出HEB、発展演出HECの順に大当り当選の期待感を高めることができる。なお、このような発展演出に係る大当り当選期待度の高低は、後述する発展演出HEDと、発展演出HEEと、発展演出HEFとの関係性、および発展演出HEGと、発展演出HEHと、発展演出HEIとの間の関係性においても同様である。
【0134】
さらに、
図9(a)で示した通り、特図当否判定の結果がハズレの場合には、同種の発展演出となる範囲において、疑似変動が発生しない演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP1-A)、疑似変動の回数が2回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP2-A)、疑似変動の回数が3回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP3-A)の順に決定され難くなる。そして、特図当否判定の結果が大当りの場合には、同種の発展演出となる範囲において、疑似変動が発生しない演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP1-A)、疑似変動の回数が2回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP2-A)、疑似変動の回数が3回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP3-A)の順に決定され易くなる。
そのため、疑似変動が実行される回数が多くなるにつれて大当り当選の期待感を高めることができる。
【0135】
また、上述の通り、特図変動パターンHSP1-A、特図変動パターンHSP1-B、特図変動パターンHSP-C、特図変動パターンASP1-A、特図変動パターンASP1-B、および特図変動パターンASP-Cでは、疑似変動を介さずにリーチ状態となり、特図変動パターンHSP2-A、特図変動パターンHSP2-B、特図変動パターンASP2-A、および特図変動パターンASP2-Bでは、2回の疑似変動でリーチ状態となり、特図変動パターンHSP3-A、特図変動パターンHSP3-B、特図変動パターンASP3-A、特図変動パターンASP3-Bでは、3回の疑似変動でリーチ状態となる。
そのため、リーチ状態となるまでの時間は、疑似変動を介さずにリーチ状態となる特図変動パターン、2回の疑似変動でリーチ状態となる特図変動パターン、3回の疑似変動でリーチ状態となる特図変動パターンの順に長くなる。ただし、特図変動パターンASP-Cが決定される図柄変動では、他の疑似変動を介さずにリーチ状態となる特図変動パターン(特図変動パターンHSP1-A、特図変動パターンHSP1-B、特図変動パターンASP1-A、および特図変動パターンASP1-B)よりもリーチ状態となるまでの時間が長い。
【0136】
次に、特図変動パターン導出状態PBで決定され得る基本特図変動パターン(特図変動パターンHNP-Eおよび特図変動パターンHNP-F)に対応する演出ルートには、上述の非発展ハズレ演出ルートが対応する。具体的には、特図変動パターンHNP-Eおよび特図変動パターンHNP-Fには、装飾図柄がリーチ状態とならずに装飾図柄がバラケ目で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。これは、後述する特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PD、および特図変動パターン導出状態PEにおける基本特図変動パターンにおいても同様であるため、これらの特図変動パターン導出状態では説明を省略する。
【0137】
特図変動パターンHSP-D~特図変動パターンHSP-Fには、上述の発展ハズレ演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンHSP-D~特図変動パターンHSP-Fには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄がバラケ目で停止表示される演出ルートが対応する。なお、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP-Dには、発展演出HEDが対応し、特図変動パターンHSP-Eには、発展演出HEEが対応し、特図変動パターンHSP-Fには、発展演出HEFが対応する。
また、特図変動パターンASP-D~特図変動パターンASP-Fには、上述の大当り演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンASP-D~特図変動パターンASP-Fには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。なお、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP-Dには、発展演出HEDが対応し、特図変動パターンASP-Eには、発展演出HEEが対応し、特図変動パターンASP-Fには、発展演出HEFが対応する。
【0138】
特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PD、および特図変動パターン導出状態PEで決定され得る、特図変動パターンHSP-G~特図変動パターンHSP-Iには、上述の発展ハズレ演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンHSP-G~特図変動パターンHSP-Iには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄がバラケ目で停止表示される演出ルートが対応する。なお、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP-Gには、発展演出HEGが対応し、特図変動パターンHSP-Hには、発展演出HEHが対応し、特図変動パターンHSP-Iには、発展演出HEIが対応する。
また特図変動パターンASP-G~特図変動パターンASP-Iには、上述の大当り演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンASP-G~特図変動パターンASP-Iには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。なお、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP-Gには、発展演出HEGが対応し、特図変動パターンASP-Hには、発展演出HEHが対応し、特図変動パターンASP-Iには、発展演出HEIが対応する。
【0139】
上述の通り、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PD時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合に、特図変動パターンHSP-G~特図変動パターンHSP-I(いずれも発展演出が実行される演出ルートに対応する特図変動パターン)のいずれかが決定される割合(約1/28.6)は、特図変動パターン導出状態PC時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-G~特図変動パターンHSP-Iのいずれかが決定される割合(1/20)よりも低い。一方、特図変動パターン導出状態PD時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHNP(発展演出が実行されない演出ルートに対応する特図変動パターン)が決定される割合(約1/1.04)は、特図変動パターン導出状態PC時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHNPが決定される割合(約1/1.05)よりも高い。
さらに、特図変動パターン導出状態PC時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合、および特図変動パターン導出状態PD時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、いずれも、1000/1000(1/1)の割合で、特図変動パターンASP-G~特図変動パターンASP-Iのいずれかが決定される。
【0140】
したがって、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PDに係る特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって発展演出が実行される演出ルートに対応する特図変動パターンが決定される割合は、特図変動パターン導出状態PCに係る特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって当該特図変動パターンが決定される割合よりも低くなる。一方、特図変動パターン導出状態PDに係る特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって発展演出が実行されない演出ルートに対応する特図変動パターンが決定される割合は、特図変動パターン導出状態PCに係る特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって当該特図変動パターンが決定される割合よりも高くなる。
これは、特図変動パターン導出状態PDを経由した後の特図変動パターン導出状態PCにおいて、発展演出に対する目新しさを害し難くし、当該特図変動パターン導出状態PCにおける遊技興趣の低下を抑えることに寄与する。また、上述の通り、本実施形態において、特図変動パターン導出状態PEでは、特図変動パターン導出状態PCで用いられる特図変動パターン抽選テーブルが用いられる。そのため、当該効果は、特図変動パターン導出状態PDと特図変動パターン導出状態PE(特に、特図変動パターン導出状態PCから遷移した特図変動パターン導出状態PE)の関係性についても同様である。
【0141】
さらに、上述の通り、特図変動パターン導出状態PD時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Gが決定される確率(約1/33.3)は、特図変動パターン導出状態PC時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Gが決定される確率(1/40)よりも高い。一方、特図変動パターン導出状態PD時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Hが決定される確率(約1/333)は、特図変動パターン導出状態PC時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Hが決定される確率(約1/66.7)よりも低く、かつ特図変動パターン導出状態PD時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Iが決定される確率(1/500)は、特図変動パターン導出状態PC時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合に特図変動パターンHSP-Iが決定される確率(1/100)よりも低い。
さらに、特図変動パターン導出状態PD時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Gが決定される確率(1/1.25)は、特図変動パターン導出状態PC時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Gが決定される確率(1/2)よりも高い。一方、特図変動パターン導出状態PD時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Hが決定される確率(約1/6.67)は、特図変動パターン導出状態PC時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Hが決定される確率(約1/2.86)よりも低く、かつ特図変動パターン導出状態PD時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Iが決定される確率(1/20)は、特図変動パターン導出状態PC時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合に特図変動パターンASP-Iが決定される確率(約1/6.67)よりも低い。
【0142】
したがって、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PDに係る特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって発展演出が実行される演出ルートに対応する特図変動パターンが決定される場合における、発展演出HEGが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンが決定される割合は、特図変動パターン導出状態PCに係る特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって発展演出が実行される演出ルートに対応する特図変動パターンが決定される場合における、発展演出HEGが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンが決定される割合よりも高くなる。一方、特図変動パターン導出状態PDに係る特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって発展演出が実行される演出ルートに対応する特図変動パターンが決定される場合における、発展演出HEHまたは発展演出HEIが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンが決定される割合は、特図変動パターン導出状態PCに係る特図変動パターン抽選テーブルを用いた抽選によって発展演出が実行される演出ルートに対応する特図変動パターンが決定される場合における、発展演出HEHまたは発展演出HEIが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンが決定される割合よりも低くなる。
これは、特図変動パターン導出状態PDを経由した後の特図変動パターン導出状態PCにおいて、一部の発展演出(発展演出HEHまたは発展演出HEI)に対する目新しさを害し難くし、当該特図変動パターン導出状態PCにおける遊技興趣の低下を抑えることに寄与する。特に、当該効果の寄与にあたっては、本実施形態のように、上記一部の発展演出(発展演出HEHまたは発展演出HEI)の数が、他方の発展演出(発展演出HEG)の数よりも多いことが好ましい。また、本実施形態において、特図変動パターン導出状態PEでは、特図変動パターン導出状態PCで用いられる特図変動パターン抽選テーブルが用いられる。そのため、当該効果は、特図変動パターン導出状態PDと特図変動パターン導出状態PE(特に、特図変動パターン導出状態PCから遷移した特図変動パターン導出状態PE)の関係性においても、同様の効果を奏する。
【0143】
サブ保留制御手段223は、保留コマンドを受信した場合(以下、単に、保留入賞の発生と表現する場合がある)に、当該コマンドに含まれる特
図1保留カウンタと特
図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特
図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特
図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
【0144】
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、遊技興趣の向上を目的として、先読み対象の図柄変動が開始される前に、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。先読み対象の図柄変動とは、主たる特図(特図変動パターン導出状態PAでは、特
図1であり、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、または特図変動パターン導出状態PDでは、特
図2である)に係る図柄変動であって、保1~保3の状態で保留される図柄変動、または保0の状態かつ当該特図に係る図柄変動の実行中に保留される図柄変動を指す。
【0145】
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドを受信した場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出実行タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。なお、演出の内容を決定するタイミングとしては、例えば、図柄変動の開始時が挙げられる。
【0146】
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドを受信した場合に、決定された特図の停止図柄に基づいて、装飾図柄の最終的な(確定停止表示される)装飾図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。
具体的には、図柄Aには奇数図柄で構成される図柄揃いを、図柄Bには偶数図柄で構成される図柄揃いを、図柄C~図柄F、図柄c、および図柄dにはバラケ目(上述の初期図柄とは異なる装飾図柄の組合せ)を、対応させている。特に、図柄D~Fには、3図柄-5図柄-7図柄で構成される装飾図柄の組合せが対応し、図柄dには、3図柄-3図柄-7図柄で構成される装飾図柄の組合せが対応し、これらの装飾図柄の組合せ(以下、「特殊図柄組合せ」と称する場合がある)は、他の停止図柄には対応しない。また、図柄aには7図柄で構成される図柄揃いが対応し、図柄bには、7図柄を除く奇数図柄で構成される図柄揃いが対応する。
なお、図柄揃いと大当りに係る特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄Aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して決定される装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、決定される図柄揃いが特図の停止図柄と対応していると言える。
【0147】
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り遊技演出の内容を決定する。なお、大当り遊技演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
【0148】
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出の内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。さらに、読み出した演出データに音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて音響に関する音声制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
特に、通常演出制御手段220は、RAMクリア処理の実行を伴って復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合には、RAMクリア処理の実行を伴って遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出し、RAMクリア処理の実行を伴わずに復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合には、RAMクリア処理の実行を伴わずに遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出す。
さらに、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技停止状態となった場合には、遊技停止状態となったことに加え、RAMクリア処理の実行が必要となったことを報知させるための演出データを読み出す。
なお、これらの報知の詳細は省略するが、実行が開始されてから一定時間(例えば、30s)継続して実行されることが好ましく、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
【0149】
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー報知パターンを決定し、当該エラー報知パターンに従ってエラー報知を実行するための演出データを読み出す。
なお、エラー報知は、図柄変動に係る変動演出よりも優先して実行される。ここで、エラー報知が優先して実行されるとは、エラー報知の実行に係るデバイスと変動演出の実行に係るデバイスが同一のデバイスである場合に、当該デバイスにおいてエラー報知のみが実行される(エラー報知の実行によって変動演出の実行が規制される)場合に限らず、当該デバイスにおいてエラー報知が変動演出よりも認識され易い態様で実行されることを含む。
また、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー報知を実行する演出データを読み出すようにしてもよい。
【0150】
ランプ制御手段240は、枠ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、例えば、通常演出制御手段220によって読み出された演出データにランプに対応する演出データがある場合には、ランプ制御手段240は、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを実行対象のランプへ送信する。
【0151】
可動役物制御手段245は、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてROM202から可動装飾体22やサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22やサブ表示部82へ送信し、可動装飾体22やサブ表示部82の可動を制御する。
【0152】
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0153】
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させる、また、サブコマンド管理手段270は、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。さらに、サブコマンド管理手段270は、当該格納領域に音声制御コマンドまたは音量調整コマンドが記憶されている場合には、これらのコマンドを音声制御基板310に向けて送信される。なお、これらのコマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0154】
以上説明した通り、本実施形態では、遷移条件(v)が充足されることによって特図高確かつ普図低確の遊技状態(特図変動パターン導出状態PD)に遷移するだけでなく、遷移条件(vii)や遷移条件(ix)により、特定ハズレ図柄(図柄D~図柄F、または図柄d)が停止表示されることを条件に、特図高確かつ普図低確の遊技状態(特図変動パターン導出状態PE)に遷移するように構成されている。特に、本実施形態に係る遊技機では、天井チャンスタイム(以下、「遊タイム」と称する場合もある)に係る機能を有することによってホール側が不利益になり過ぎないように、特図変動パターン導出状態PDから特図変動パターン導出状態PAに一度遷移した後は、大当り遊技を経由するか、RAMクリア処理が実行されない限り、図柄変動の実行回数(遷移条件(v))によって当該特図変動パターン導出状態PAから再び特図変動パターン導出状態PDへ遷移しないように構成されている。
これらの機能を備えることは、遊技興趣の向上に寄与するが、従来発生しなかった問題点を生ずる。
【0155】
具体的には、特図変動パターン導出状態PDから特図変動パターン導出状態PAに一度遷移した後(以降の説明では、当該事象を「天井スルー」と表現する場合がある)に営業日を跨いだ場合において、電源投入から1000回転目の図柄変動で図柄D~図柄Fまたは図柄dが停止表示された場合には、当該電源投入時にRAMクリア処理が実行されたか否かに関わらず、その後に普図高確となるため、当該電源投入においてRAMクリア処理が実行されていたか否かを遊技者が特定できないとの問題が発生し得る(以下、問題点1)。
ここで、電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かを特定できることのメリットとしては、例えば、当該遊技機を設置しているホールが営業日を跨いだ際にRAMクリア処理を実行する傾向にあるか否か、すなわち、営業開始後の大当り遊技を一度も経由していない状態において天井チャンスタイムに係る機能に関して有利な状態であるか否か(特図変動パターン導出状態PDへ遷移可能な状態であるか否か、または特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動となるまでに要する図柄変動の実行回数が少ないか否か)を遊技者が把握し易くなることが挙げられる。
【0156】
また、特図変動パターン導出状態PCや特図変動パターン導出状態PEの特図低確かつ普図高確の遊技状態において図柄Dが停止表示された場合には、その時点で特図変動パターン導出状態PEに遷移、または特図変動パターン導出状態PEに係る規定回数が再設定される。このこと自体は遊技者にとって有利となり得る。しかし、例えば、特図変動パターン導出状態PCの規定回数の残りが40回の場合等、遷移前の特図低確かつ普図高確の遊技状態に係る規定回数が残っている場合には、遊技者に残念感を与えてしまうとの問題点が発生し得る(以下、問題点2)。
本実施形態では、これらの問題点を改善する機能を有しており、以下当該機能の詳細を説明する。
【0157】
<特定ハズレ図柄に係る遊技状態の遷移について>
まず、問題点1および問題点2を改善する機能の詳細を説明するのに先立ち、
図14を用いて、特図変動パターン導出状態PEへ遷移することとなる特定ハズレ図柄の種類と、各特定ハズレ図柄が決定される割合についての詳細を説明するとともに、
図15を用いて、上述した図柄D~図柄Fおよび図柄dについて、現在の特図変動パターン導出状態の種類と特図変動パターン導出状態PEへの遷移の関係性を説明する。
なお、
図14(a)は、特図当否判定の結果がハズレとなった場合における特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを、
図14(b)は、特図当否判定の結果がハズレとなった場合における特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを、模式的に示す図であり、これらの抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。また、
図15は、図柄D~図柄Fおよび図柄dのそれぞれについて、現在の特図変動パターン導出状態の種類と特図変動パターン導出状態PEへの遷移の関係性を整理した表である。
【0158】
図14(a)に示す通り、特
図1に係る図柄変動では、ハズレ図柄として、図柄C、図柄D、図柄E、または図柄Fが決定され得る。
備考欄に示されている通り、図柄D、図柄E、および図柄Fは、これらの停止図柄が決定されて当該決定された停止図柄が停止表示された場合に、特図変動パターン導出状態PEへ遷移する場合があり、特図変動パターン導出状態PEへ遷移した後には、規定回数の図柄変動が実行されるまで特図変動パターン導出状態PEが継続して設定され、その後に特図変動パターン導出状態PAへ遷移する。当該規定回数は、停止図柄の種類によって異なり、図柄Dに対応する規定回数は30回、図柄Eに対応する規定回数は50回、図柄Fに対応する規定回数は100回である。一方、図柄Cは、停止表示されても特図変動パターン導出状態PEへ遷移しない停止図柄である。
ここで、図柄D~図柄Fが停止表示された場合に、特図変動パターン導出状態PEへ遷移する場合があるとした理由は、現在の特図変動パターン導出状態の種類によっては特図変動パターン導出状態PEへ遷移しない場合があるためであり、現在の特図変動パターン導出状態の種類と特図変動パターン導出状態PEへの遷移の関係性については、後述する。なお、このような停止図柄と現在の特図変動パターン導出状態との関係性は、後述する図柄dにおいても同様である。
【0159】
特
図1に係る特図当否判定の結果がハズレとなった場合における特
図1停止図柄抽選では、996/1000(約1/1.004)の確率で図柄Cが、2/1000(1/500)の確率で図柄Dが、1/1000の確率で図柄Eが、1/1000の確率で図柄Fが、停止図柄として決定され、この順、すなわち、対応する規定回数が多くなるほど、決定される確率が低くなるように構成されている。
【0160】
また、
図14(b)に示す通り、特
図2に係る図柄変動では、ハズレ図柄として、図柄cまたは図柄dが決定され得る。
備考欄に示されている通り、図柄dが決定されて当該決定された停止図柄が停止表示された場合には、特図変動パターン導出状態PEへ遷移する場合があり、特図変動パターン導出状態PEへ遷移した後には、図柄D~図柄Fが停止表示された場合と同様に、規定回数の図柄変動が実行されるまで特図変動パターン導出状態PEが継続して設定され、その後に特図変動パターン導出状態PAへ遷移する。一方、図柄cが停止表示されても特図変動パターン導出状態PEへ遷移しない。特に、図柄dに対応する規定回数は、普図高確で図柄dが停止表示された場合(当該普図高確の終了変動で図柄dが停止表示された場合を含む)には、100回となる一方、普図低確で図柄dが停止表示された場合には、1000回となる。
【0161】
特
図2に係る特図当否判定の結果がハズレとなった場合における特
図2停止図柄抽選では、1/992(約1/1.008)の確率で図柄cが停止図柄として決定される。そして、当該停止図柄抽選では、8/1000(1/125)の確率で図柄dが、停止図柄として決定され、当該確率は、特
図1に係る特図当否判定の結果がハズレとなった場合における特
図1停止図柄抽選において、図柄C~図柄Fが決定される確率の合計値よりも高い。
【0162】
続いて、
図15に示す通り、図柄D~図柄Fが停止表示された場合に特図変動パターン導出状態PEへの遷移が発生する特図変動パターン導出状態は、特図変動パターン導出状態PAのみである。現在の特図変動パターン導出状態が、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PD、および特図変動パターン導出状態PEである場合には、図柄D~図柄Fが停止表示されても、特図変動パターン導出状態PEへの遷移が発生しない。
【0163】
一方、図柄dが停止表示された場合に特図変動パターン導出状態PEへの遷移が発生する特図変動パターン導出状態は、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PC、および特図変動パターン導出状態PEである。現在の特図変動パターン導出状態が、特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PDである場合には、図柄dが停止表示されても、特図変動パターン導出状態PEへの遷移が発生しない。ここで、現在の特図変動パターン導出状態が特図変動パターン導出状態PEである場合に、図柄dが停止した場合における特図変動パターン導出状態PEへの遷移が発生するとは、特図変動パターン導出状態PEが新たに設定されることではなく、当該特図変動パターン導出状態PEに係る規定回数が新たに設定される(当該特図変動パターン導出状態PEに係る規定回数が再設定される)ことを指す。
【0164】
このように、本実施形態では、普図高確である特図変動パターン導出状態(特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PE)において、特
図2に係る特図当否判定の結果がハズレとなりかつ特
図2停止図柄抽選において図柄dが決定された場合には、図柄dが停止表示されたことに基づいて当該特図変動パターン導出状態が継続する期間の長さが変化する。そのため、普図高確である特図変動パターン導出状態の長さが変化する従来にないゲーム性を提供することができるものの、上述の問題点2が生じる。
【0165】
なお、上述の通り、本実施形態では、普図高確中の図柄dの停止表示に係る規定回数が100回であり、かつ図柄D~図柄Fに係る規定回数、および特図変動パターン導出状態PCに係る規定回数がいずれも100回以下である。そのため、上記普図高確である特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PEにおいて図柄dが停止表示された場合には、更新前の規定回数の残りと更新後の規定回数の残りが必ず異なることにより、当該特図変動パターン導出状態が継続する期間の長さが変化するが、当該場合の一部で更新前の規定回数の残りと更新後の規定回数の残りが一致する場合を設けること等により、図柄dが停止表示された際に規定回数の値が変化しない場合が生じるようにしてもよい。
【0166】
特に、本実施形態では、普図高確である特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PEにおいて図柄dが停止表示された場合には、更新後の規定回数の残りが更新前の規定回数の残りよりも必ず多くなることにより、当該特図変動パターン導出状態が継続する期間の長さが必ず延長されることになるが、更新後の規定回数の残りが更新前の規定回数の残りよりも少なくなる場合を設けること等により当該期間の長さが短縮される場合があってもよい。
【0167】
また、上述の通り、特
図2に係る特図当否判定の結果がハズレとなった場合における特
図2停止図柄抽選において図柄dが決定される確率(1/125)は、特
図1に係る特図当否判定の結果がハズレとなった場合における特
図1停止図柄抽選において図柄C~図柄Fが決定される確率の合計値(1/250)よりも高い。そのため、特図変動パターン導出状態PCや特図変動パターン導出状態PEにおいて、当該特図変動パターン導出状態が継続する期間の長さが変化する期待感を高めることができる。
さらに、本実施形態では、特
図1に係る特定ハズレ図柄が複数種類あり、これらのハズレ図柄ごとに規定回数が異なる。そのため、特定ハズレ図柄の停止表示によって特図変動パターン導出状態PEに遷移した後に、当該特図変動パターン導出状態が継続する期間の長さが変化する期待度を異ならせることができる。なお、当該効果は、特図変動パターン導出状態PCに係る規定回数を複数種類設けることでも奏する。
続いて、
図16~
図23を用いて、上記問題点1を改善するための機能について、その詳細を説明する。
【0168】
<特図変動パターン導出状態PA中の普図高確移行時の演出について>
次に、
図16および
図17を用いて、特図変動パターン導出状態PA中の普図高確移行時、すなわち、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDへの遷移時、および特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PEへの遷移時に実行される演出の詳細を説明する。
図16は、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDへの遷移時における演出の流れを示す図であり、
図17は、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PEへの遷移時における演出の流れを示す図である。
【0169】
図16に示す通り、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDへの遷移時には、特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動における装飾図柄に係る図柄組合せ(具体的には、初期図柄組合せおよび特殊図柄組合せのいずれとも異なるバラケ目)の停止表示(仮停止表示)後に、メイン表示部81に係る表示領域に、「天井チャンスタイム突入」および「右打ち」との文字を含む突入テロップ画像tg1が表示される。なお、当該テロップ画像は、特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動の次の図柄変動にも継続して表示される。
【0170】
図17に示す通り、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PEへの遷移時には、特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動における装飾図柄に係る図柄組合せ(この例では、3図柄-5図柄-7図柄で構成されるバラケ目)の停止表示(仮停止表示)後に、メイン表示部81に係る表示領域に、「特殊チャンスタイム突入」および「右打ち」との文字を含む突入テロップ画像tg2が表示される。なお、当該テロップ画像は、突入テロップ画像tg1と同様に、次の図柄変動にも継続して表示される。
【0171】
このように、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDへの遷移時と、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PEへの遷移時とで、メイン表示部81に係る表示領域に表示されるテロップ画像を異ならせることで、いずれの契機で普図高確に移行したかどうかを特定可能としている。
なお、突入テロップ画像tg1は、特図変動パターン導出状態PDへの遷移時以外では表示されない画像である。同様に、突入テロップ画像tg2についても、当該テロップ画像は、特図変動パターン導出状態PEへの遷移時以外には表示されない。
【0172】
<天井スルー後の電断復電から1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の演出について>
次に、
図18~
図20を用いて、天井スルー後の電断復電から1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の演出について詳細を説明する。
図18は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の演出の流れを示す図であり、
図19は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の演出の流れを示す図である。
また、
図20は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の各演出の実行期間を示すタイミングチャートであり、
図21は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の各演出の実行期間を示すタイミングチャートである。
【0173】
図18に示す通り、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合には、当該図柄変動における装飾図柄に係る図柄組合せ(この例では、3図柄-5図柄-7図柄で構成されるバラケ目)の停止表示後に、上述の突入テロップ画像tg1が表示される。そして、その後にメイン表示部81に係る表示領域の上部に、「チャンスタイム中」との文字を含む共通テロップ画像tg3が表示される。
【0174】
一方、
図19に示す通り、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合には、当該図柄変動における装飾図柄に係る図柄組合せ(この例では、3図柄-5図柄-7図柄で構成されるバラケ目)の停止表示後に、上述の突入テロップ画像tg2が表示される。そして、その後にメイン表示部81に係る表示領域の上部に、「チャンスタイム中」との文字を含む共通テロップ画像tg3が表示される。
【0175】
続いて、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動で特定ハズレ図柄が停止表示される場合には、各演出の実行期間の流れが
図20のタイミングチャートに示される流れとなる。
具体的には、当該1000回転目の図柄変動の終了前のタイミングta1において突入テロップ画像tg1の表示が開始され、当該1000回転目の図柄変動の終了時に共通テロップ画像tg3の表示が開始される。その後は、次の1001回転目の図柄変動の途中で突入テロップ画像tg1の表示が終了する。
【0176】
一方、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動で特定ハズレ図柄が停止表示される場合には、各演出の実行期間の流れが
図21のタイミングチャートに示される流れとなる。
具体的には、当該1000回転目の図柄変動の終了前のタイミングta2において突入テロップ画像tg2の表示が開始され、
図20と同様に、当該1000回転目の図柄変動の終了時に共通テロップ画像tg3の表示が開始される。その後は、次の1001回転目の図柄変動の途中で突入テロップ画像tg2の表示が終了する。
【0177】
このように、本実施形態では、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合には、突入テロップ画像tg1が表示される。一方、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合には、突入テロップ画像tg1が表示されずに、突入テロップ画像tg2表示される。
これによれば、電源投入後の1000回転目の図柄変動の終了後に第二遊技状態が設定された場合において、特図低確かつ普図高確の遊技状態が設定されることを認識させつつも、当該電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かを認識させ易くすることができる。
【0178】
なお、当該効果を奏するにあたり、突入テロップ画像tg1は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の全部で表示される必要はなく、その一部で表示されてもよい。同様に、突入テロップ画像tg1についても、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合の全部で表示される必要はなく、その一部で表示されてもよい。
また、本実施形態とは異なり、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合に、突入テロップ画像tg2が表示されるようにしてもよい。
さらに、突入テロップ画像tg1および突入テロップ画像tg2は、上記特定ハズレ図柄が停止表示される1000回転目の図柄変動において表示が開始されるが、これらの画像の表示タイミングのそれぞれは、当該図柄変動の次の1001回転目の図柄変動中に表示が開始されてもよい。すなわち、上記特定ハズレ図柄が停止表示される1000回転目の図柄変動が開始されてから、当該図柄変動の次の1001回転目の図柄変動が終了するまでに表示が開始されればよい。特に、これらのテロップ画像の表示が終了するタイミングは問わない。
【0179】
よって、遊技機10において、報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、第一図柄変動(特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動)に係る契機での第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)の設定を特定可能な第一報知(突入テロップ画像tg1の表示)、および第三図柄変動(特定ハズレ図柄の停止表示が決定された図柄変動)に係る契機での第二遊技状態の設定を特定可能な第二報知(突入テロップ画像tg2の表示)を実行させることが可能であり、第二図柄変動に係る契機で第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時にRAMクリア処理が実行された第一の場合において、当該電源投入後に大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数(1000回)となる対象図柄変動が第三図柄変動である場合には、当該対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの所定期間において第一報知が開始される一方、第二図柄変動に係る契機で第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時にRAMクリア処理が実行されなかった第二の場合において、対象図柄変動が第三図柄変動である場合には、第一報知が実行されずに、当該対象図柄変動に係る所定期間において第二報知が開始される、と換言できる。
【0180】
また、本実施形態において、特図変動パターン導出状態PDでは、特定ハズレ図柄が停止表示されても当該特図変動パターン導出状態に係る規定回数は更新されず、維持される。
これによれば、電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かを認識させ易くする効果を高めることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、特図変動パターン導出状態PDでは、特定ハズレ図柄が停止表示された場合の一部で当該特図変動パターン導出状態に係る規定回数が更新されるようにしてもよい。
【0181】
よって、遊技機10では、第一の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされた場合)でありかつ対象図柄変動(電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動)に係る契機で設定された第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)において、第三図柄変動(特定ハズレ図柄の停止表示が決定された図柄変動)が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持される、と換言できる。
【0182】
また、本実施形態では、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされた場合において、特図変動パターン導出状態PE中に1000回転目の図柄変動が実行された場合には、特図低確かつ普図高確の遊技状態に係る規定回数が、特図変動パターン導出状態PDへの遷移に起因して1000回となる。一方、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされた場合において、特図変動パターン導出状態PE中に1000回転目の図柄変動が実行された場合には、特図低確かつ普図高確の遊技状態に係る規定回数が維持される。
これによれば、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PEに遷移可能に構成されている場合であっても、電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かを認識させ易くする効果を高めることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、特図変動パターン導出状態PDでは、特定ハズレ図柄が停止表示された場合の一部で当該特図変動パターン導出状態に係る規定回数が更新されるようにしてもよい。
【0183】
よって、遊技機10において、第一の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされた場合)に第三図柄変動(特定ハズレ図柄の停止表示が決定された図柄変動)に係る契機で第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)が設定され、当該第二遊技状態において対象図柄変動(電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動)が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が第二回数(1200回)となる一方、第二の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされた場合)に第三図柄変動に係る契機で第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において対象図柄変動が実行された場合には、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持される、と換言できる。
【0184】
さらに、本実施形態において、特図変動パターン導出状態PDに係る規定回数(1200)は、特定ハズレ図柄の停止表示によって遷移した特図変動パターン導出状態PEに係る規定回数(30回、50回、100回、または1000回)よりも多い。
これによれば、特図変動パターン導出状態PEから特図変動パターン導出状態PDに遷移した場合であっても遊技意欲を減退させないようにすることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、上記二つの規定回数を同一の値としてもよい。
【0185】
よって、遊技機10において、遊技状態管理手段(遊技状態制御手段155)は、さらに、第三図柄変動(特定ハズレ図柄の停止表示が決定された図柄変動)の終了を契機に設定された第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)における第四図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から第一遊技状態(特図低確かつ普図低確の遊技状態)へ遊技状態を遷移させることが可能であり、第四図柄変動は、第三図柄変動の終了を契機に設定された第二遊技状態において大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第三回数(30回、50回、100回、または1000回)となる図柄変動であり、第一の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされた場合)に第三図柄変動に係る契機で第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において対象図柄変動(電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動)が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が第二回数(1200回)となる一方、第二の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされた場合)に第三図柄変動に係る契機で第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において対象図柄変動が実行された場合には、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持され、第二回数は、第三回数と同一の回数、または第三回数よりも多い回数である、と換言できる。
【0186】
特に、本実施形態では、本実施形態では、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合には、突入テロップ画像tg2が表示されない。
そして、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合、および天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合のいずれにおいても、共通テロップ画像tg3が表示される。
これによれば、突入テロップ画像tg1が表示されるか突入テロップ画像tg2が表示されるかにより、電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かを認識させ易くしつつも、当該機能に起因して低下する普図高確の設定に対する認識し易さを、共通テロップ画像tg3の表示によって高めることができる。また、電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かに興味がない遊技者に対しては、違和感なく普図高確の設定を認識させることができる。
【0187】
よって、遊技機10において、第一の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされた場合)において対象図柄変動(電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動)が第三図柄変動(特定ハズレ図柄の停止表示が決定された図柄変動)である場合には、第二報知(突入テロップ画像tg2の表示)が実行されず、報知制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)の設定を特定可能な第三報知(共通テロップ画像tg3の表示)を実行させることが可能であり、第一の場合および第二の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされた場合)のいずれにおいても、対象図柄変動が第三図柄変動である場合に、当該対象図柄変動に係る所定期間(対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの期間)において、第三報知が開始される、と換言できる。
【0188】
また、
図20における期間T1で示される通り、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合において、突入テロップ画像tg1の表示期間と共通テロップ画像tg3の表示期間とが重複する。同様に、
図21における期間T2で示される通り、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合において、突入テロップ画像tg2の表示期間と共通テロップ画像tg3の表示期間とが重複する。
これによれば、上述した普図高確の設定に対する認識し易さを高めるとの効果、および電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かに興味がない遊技者に対し、違和感なく普図高確の設定を認識させるとの効果を高めることができる。
【0189】
よって、遊技機10において、第一の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされた場合)において第三報知(共通テロップ画像tg3の表示)が実行される場合には、当該第三報知の実行期間の少なくとも一部と、第一報知(突入テロップ画像tg1の表示)の実行期間の少なくとも一部と、が重なり、第二の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされた場合)において第三報知が実行される場合には、当該第三報知の実行期間の少なくとも一部と、第二報知(突入テロップ画像tg2の表示)の実行期間の少なくとも一部と、が重なる、と換言できる。
【0190】
特に、本実施形態において、期間T1は、期間T2よりも長い期間であるため、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされた場合を強調することができる。
【0191】
よって、遊技機10において、第三報知(共通テロップ画像tg3の表示)の実行期間と第一報知(突入テロップ画像tg1の表示)の実行期間とが重なっている期間の長さは、第三報知の実行期間と第二報知(突入テロップ画像tg2の表示)の実行期間とが重なっている期間の長さよりも長い、と換言できる。
【0192】
上述の説明では、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動、および天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動が、いずれも、特図低確かつ普図低確である遊技状態で実行されることを前提とした。しかし、本実施形態では、これらの図柄変動が特図低確かつ普図低確において実行される場合もあり、当該場合には、当該1000回転目の図柄変動が開始されてから次の1001回転目の図柄変動が終了するまでの期間において、突入テロップ画像tg1および突入テロップ画像tg2はいずれも表示されない。
これによれば、既存の特図低確かつ普図高確における遊技に集中させることができる。
【0193】
また、本実施形態では、電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動が終了するタイミングを基準として、上記タイミングta2とタイミングta1とは異なる(より具体的には、タイミングta2は、タイミングta1よりも手前のタイミング)。これによれば、これらのタイミングの違いにより、電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かを認識させ易くすることができる。
【0194】
<上記1001回転目の図柄変動で大当りが導出された場合の挙動について>
次に、
図22および
図23を用いて、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動において大当りが導出された場合の挙動を説明する。
図22は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動において大当りが導出された場合における各演出の実行期間を示すタイミングチャートであり、
図23は、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動において大当りが導出された場合における各演出の実行期間を示すタイミングチャートである。
【0195】
図22に示す通り、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動において大当りが導出された場合では、当該1001回転目の図柄変動の開始を契機に、突入テロップ画像tg1の表示が終了する(突入テロップ画像tg1の表示が規制される)。そして、期間T3が経過した後のタイミングにて当該大当りの当選を特定可能とする大当り演出が開始される。共通テロップ画像tg3については、当該1001回転目の図柄変動がハズレとなった場合と同様に、当該1000回転目の図柄変動の終了時に表示が開始される。
なお、当該大当り演出とは、演出自体の実行有無や演出態様によって大当りの当選期待度を示唆するもの、すなわち、特図当否判定の結果がハズレである場合に実行され得るものではなく、特図当否判定の結果がハズレである場合に実行されずかつ特図当否判定の結果が大当りである場合に実行され得る演出を指す。
【0196】
図23に示す通り、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動において大当りが導出された場合についても、RAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされた場合と同様に、当該1001回転目の図柄変動の開始を契機に、突入テロップ画像tg2の表示が終了する。そして、期間T4が経過した後のタイミングにて当該大当りの当選を特定可能とする大当り演出が開始される。なお、共通テロップ画像tg3については、当該1001回転目の図柄変動がハズレとなった場合と同様に、当該1000回転目の図柄変動の終了時に表示が開始される。
【0197】
そして、本実施形態では、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動で大当り当選した場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブル(
図12(a)に示す抽選テーブル)と、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動で大当り当選した場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブル(
図11(a)に示す抽選テーブル)と、が異なる。そのため、これらの場合で決定され得る特図変動パターン(変動時間)が異なり得る。
これによれば、天井スルー後に電断復電がなされてから1001回転目の図柄変動に係る前記当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合であっても、当該図柄変動に係る変動時間の違いにより、当該電断復電に係る電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かを認識させ易くすることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動で大当り当選した場合に、当該1001回転目の図柄変動において用いられる特図変動パターン抽選テーブルで決定され得る特図変動パターンと、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動で大当り当選した場合に、当該1001回転目の図柄変動において用いられる特図変動パターン抽選テーブルで決定され得る特図変動パターンとで、重複する特図変動パターンがないように構成し、前者の場合に当該1001回転目の図柄変動において決定され得る特図変動パターンと、後者の場合に当該1001回転目の図柄変動において決定され得る特図変動パターンとが、必ず異なるようにしてもよい。さらに、前者の場合における特図変動パターンと後者の場合における特図変動パターンとが異なり得る、またはこれらの特図変動パターンが必ず異なるようにするにあたっては、前者の場合および後者の場合の少なくともいずれか一方であらかじめ定められた一の特図変動パターンが決定されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、上記大当り演出を実行するにあたり、突入テロップ画像tg1や突入テロップ画像tg2の表示を終了していたが、これに限らない。例えば、これらのテロップ画像について、輝度を下げたり、大きさを小さくしたり、一部を視認困難にする等、これらのテロップ画像を認識し難い態様にしてもよい。すなわち、上記大当り演出を実行するにあたり、突入テロップ画像tg1や突入テロップ画像tg2の表示が制限されればよい。
【0198】
よって、遊技機10において、第一報知(突入テロップ画像tg1の表示)の実行に関し、第一の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされた場合)でありかつ対象図柄変動(電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動)が第三図柄変動(特定ハズレ図柄の停止表示が決定された図柄変動)である場合において、第一報知の実行期間の少なくとも一部が当該第三図柄変動の次の図柄変動の実行期間と重複し、第一の場合でありかつ対象図柄変動が第三図柄変動である場合において、当該第三図柄変動の次の図柄変動に係る当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合には、当該次の図柄変動において第一報知の実行が制限され、第二報知(突入テロップ画像tg2の表示)の実行に関し、第二の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされた場合)でありかつ対象図柄変動が第三図柄変動である場合において、第二報知の実行期間の少なくとも一部が当該第三図柄変動の次の図柄変動の実行期間と重複し、第二の場合でありかつ対象図柄変動が第三図柄変動である場合において、当該第三図柄変動の次の図柄変動に係る当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合には、当該次の図柄変動において第二報知の実行が制限され、第三図柄変動の次の図柄変動に係る当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合の当該次の図柄変動に係る変動時間である第一変動時間が、当該次の図柄変動が第一の場合に係る場合と、当該次の図柄変動が第二の場合に係る場合と、で異なり得る、と換言できる。
【0199】
特に、詳細な計算は省略するが、本実施形態では、特図当否判定の結果が大当りの場合に
図12(a)に示す抽選テーブルを用いて決定され得る特図変動パターンに係る変動時間の平均値(平均変動時間)と、特図当否判定の結果が大当りの場合に
図11(a)に示す抽選テーブルを用いて決定され得る特図変動パターンに係る変動時間の平均値との差が、特図当否判定の結果がハズレの場合に
図12(a)に示す抽選テーブルを用いて決定され得る特図変動パターンに係る変動時間の平均値と、特図当否判定の結果がハズレの場合に
図11(a)に示す抽選テーブルを用いて決定され得る特図変動パターンに係る変動時間の平均値との差よりも大きくなるように構成されている。
これによれば、天井スルー後に電断復電がなされてから1001回転目の図柄変動に係る前記当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合において、当該電断復電に係る電源投入時にRAMクリア処理が実行されていたか否かを認識させ易くするとの上述した効果を高めることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、本実施形態のように、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動に係る特図当否判定の結果がハズレである場合に、当該1001回転目の図柄変動において用いられる特図変動パターン抽選テーブルと、天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされてから1000回転目の図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、次の1001回転目の図柄変動に係る特図当否判定の結果がハズレである場合に、当該1001回転目の図柄変動において用いられる特図変動パターン抽選テーブルと、を異なるものとしてもよいし、同一としてもよい。
【0200】
よって、遊技機10において、第三図柄変動(特定ハズレ図柄の停止表示が決定された図柄変動)の次の図柄変動に係る当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起されない場合の当該次の図柄変動に係る変動時間である第二変動時間が、当該次の図柄変動が第一の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴う電源投入がなされた場合)に係る場合と、当該次の図柄変動が第二の場合(天井スルー後の電断後にRAMクリア処理の実行を伴わない電源投入がなされた場合)に係る場合とで、同一または異なり、第一の場合に係る第一変動時間の平均値と第二の場合に係る第一変動時間の平均値との差が、第一の場合に係る第二変動時間の平均値と第二の場合に係る第二変動時間の平均値との差よりも大きい、と換言できる。
続いて、
図24~
図29を用いて、上記問題点2を改善するための機能について、その詳細を説明する。
【0201】
<特図変動パターン導出状態PCから特図変動パターン導出状態PEへの遷移時における演出について>
図24~
図26を用いて、特
図2に係る特定ハズレ図柄(図柄d)の停止表示による特図変動パターン導出状態PCから特図変動パターン導出状態PEへの遷移時に実行される演出の詳細を説明する。
図24は、最終変動を除く特図変動パターン導出状態PC中に特
図2に係る特定ハズレ図柄が停止表示される場合における演出の流れを示す図であり、
図25は、特図変動パターン導出状態PCの最終変動で特
図2に係る特定ハズレ図柄が停止表示される場合に実行される演出の流れを示す図であり、
図26は、特図変動パターン導出状態PC終了時に保留されている特
図2に係る図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示される場合に実行される演出の流れを示す図である。
ここで、上述の特図変動パターン導出状態PCの最終変動とは、当該特図変動パターン導出状態PCに係る規定回数に到達し、終了時に特図変動パターン導出状態PCが終了する図柄変動を指す。さらに、特図変動パターン導出状態PC終了直後に普通電動役物61の開放状態が残る場合には、上述の特図変動パターン導出状態PC終了時に保留されている特
図2に係る図柄変動に、当該開放状態によって保留された特
図2に係る図柄変動も含まれる。
【0202】
図24に示す通り、最終変動を除く特図変動パターン導出状態PC中に特
図2に係る特定ハズレ図柄が停止表示され、特図変動パターン導出状態PEに遷移する際には、当該特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動において、装飾図柄に係る図柄組合せ(この例では、3図柄-3図柄-7図柄で構成されるバラケ目)の停止表示(仮停止表示)後に、メイン表示部81に係る表示領域に、「特殊チャンスタイム突入」および「右打ち継続」との文言を含む突入テロップ画像tg4の表示が開始される。なお、当該テロップ画像は、次の図柄変動にも継続して表示され、当該次の図柄変動中にその表示が終了する。
また、後述する
図25および
図26に係る演出例も含め、メイン表示部81に係る表示領域には、共通テロップ画像tg3が継続して表示される。
【0203】
図25に示す通り、特図変動パターン導出状態PCの最終変動に特
図2に係る特定ハズレ図柄が停止表示され、特図変動パターン導出状態PEに遷移する際には、当該最終変動において、装飾図柄に係る図柄組合せが停止表示される前に、メイン表示部81に係る表示領域に、「特殊チャンスタイム突入でNICE」との文字を含む説明テロップ画像tg5が表示される。
そして、
図24に示す例と同様に、特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動における装飾図柄に係る図柄組合せ(この例では、3図柄-3図柄-7図柄で構成されるバラケ目)が停止表示された後に、メイン表示部81に係る表示領域に、「特殊チャンスタイム突入」および「右打ち継続」との文言を含む突入テロップ画像tg4の表示が開始される。
なお、図示は省略するが、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PCの最終変動において特定ハズレ図柄とは異なる停止図柄(ハズレに対応する停止図柄や大当りに対応する停止図柄)が停止表示される場合にも、当該最終変動において説明テロップ画像tg5が表示される。ただし、当該場合に説明テロップ画像tg5が表示されないようにしてもよい。
【0204】
図26に示す通り、特図変動パターン導出状態PC終了時に保留されている特
図2に係る図柄変動において特定ハズレ図柄が停止表示され、特図変動パターン導出状態PEに遷移する際には、当該特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動において、特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動における装飾図柄に係る図柄組合せが停止表示される前に、メイン表示部81に係る表示領域に、「特殊チャンスタイム突入でGREAT」との文字を含む説明テロップ画像tg6が表示される。
そして、
図24および
図25に示す例と同様に、特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動における装飾図柄に係る図柄組合せ(この例では、3図柄-3図柄-7図柄で構成されるバラケ目)が停止表示された後に、メイン表示部81に係る表示領域に、「特殊チャンスタイム突入」および「右打ち継続」との文言を含む突入テロップ画像tg4の表示が開始される。
なお、
図25に係る説明と同様に図示は省略するが、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PC終了時に保留されている特
図2に係る図柄変動において特定ハズレ図柄とは異なる停止図柄が停止表示される際にも、当該特定ハズレ図柄とは異なる停止図柄が停止表示される図柄変動において説明テロップ画像tg6が表示される。ただし、当該場合に説明テロップ画像tg6が表示されないようにしてもよい。
【0205】
ここで、説明テロップ画像tg5および説明テロップ画像tg6の表示は、特図変動パターン導出状態PCに係る規定回数を有効活用できることを認識させることに寄与する。そのため、本実施形態では、最終変動を除く特図変動パターン導出状態PC中にこれらのテロップ画像が表示されない。
【0206】
このように、本実施形態では、最終変動を除く特図変動パターン導出状態PC中に特定ハズレ図柄が停止表示される場合には、当該特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動において、説明テロップ画像(説明テロップ画像tg5、説明テロップ画像tg6)が表示されずに、突入テロップ画像tg4の表示が開始される。一方、特図変動パターン導出状態PCが終了する際(特図変動パターン導出状態PCの最終変動、および特図変動パターン導出状態PC終了時に保留されている特
図2に係る図柄変動)に特定ハズレ図柄が停止表示される場合には、当該特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動において、説明テロップ画像の表示が開始された後に、突入テロップ画像tg4の表示が開始される。
これによれば、突入テロップ画像tg4の表示が開始される前の説明テロップ画像の表示有無により、特定ハズレ図柄が停止表示されるタイミングが有利なタイミングであったか否かを認識させ易くし、特定ハズレ図柄の停止表示によって普図高確の期間が延長される新たなゲーム性における遊技興趣を向上させることができる。
【0207】
なお、当該効果を奏するにあたり、説明テロップ画像の表示期間の一部が突入テロップ画像tg4の表示期間と重なっていてもよい。
また、本実施形態では、説明テロップ画像tg5と説明テロップ画像tg6のように、説明テロップ画像の表示態様を複数種類設けたが、これらの説明テロップ画像を同一の表示態様としてもよい。その場合には、
図25および
図26で挙げた特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動のタイミングに関わらず、特図変動パターン導出状態PCの最終変動において説明テロップ画像の表示を開始させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、上記特図変動パターン導出状態PCの終了時に特定ハズレ図柄が停止表示される場合には、説明テロップ画像が必ず表示されるが、これに限らない。すなわち、説明テロップ画像は、上記特図変動パターン導出状態PCの終了時に特定ハズレ図柄が停止表示される場合の一部で表示されるようにしてもよい。
また、上述した説明テロップ画像の実行条件が担保されていれば、当該テロップ画像により特図変動パターン導出状態PCに係る規定回数を最大限消化(最大限有効活用)したことを特定可能であるため、当該テロップ画像の表示態様は問わない。
さらに、上述の説明では、上記問題点2を改善するにあたり、特図変動パターン導出状態PCから特図変動パターン導出状態PEへの遷移時を例に説明したが、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PEから特図変動パターン導出状態PEへの遷移時(特定ハズレ図柄の停止表示により特図変動パターン導出状態PEに係る規定回数が再設定される場合)にも同様の機能を備えている。これに関しては、上述の特図変動パターン導出状態PCを特図変動パターン導出状態PEに置き換えるだけであるため、その説明を省略する。
【0208】
よって、遊技機10において、遊技状態管理手段(遊技状態制御手段155)は、遊技状態として、第一遊技状態(特図低確かつ普図低確の遊技状態)、または第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)を設定可能であり、第二遊技状態において大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が規定回数となった場合に、当該第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、特定図柄変動の終了を契機に、当該特定図柄変動に係る第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、特定図柄変動は、第二始動口(第2始動口59)に係る図柄変動であって、当否判定の結果がハズレでありかつ特別図柄に特殊図柄(図柄d)が停止表示される図柄変動であり、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、特定図柄変動の実行を特定可能とする第一演出(突入テロップ画像tg4)、および第一演出とは異なる第二演出(説明テロップ画像)を実行させることが可能であり、第二遊技状態において特定図柄変動が実行される場合の少なくとも一部では、第二演出が実行されることなく、当該特定図柄変動に係る第一演出が実行される一方、第二遊技状態の終了時に特定図柄変動が保留されている場合の少なくとも一部では、第二演出が開始された後に、当該特定図柄変動に係る第一演出が実行される、と換言できる。
【0209】
上述の通り、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAにおいて図柄dが停止表示された場合には、当該図柄dの停止表示によって遷移する特図変動パターン導出状態PEの規定回数が1000回となり、当該規定回数は、特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PEにおいて図柄dが停止表示された場合に設定される規定回数(100回)よりも多い。
なお、必ずしもこのように構成する必要はなく、特図変動パターン導出状態PAにおいて図柄dが停止表示された場合に設定される特図変動パターン導出状態PEに係る規定回数を100回としてもよいし、そもそも当該場合における特図変動パターン導出状態PEへの遷移を規制してもよいが、このようにすることで、特定ハズレ図柄の停止表示によって普図高確の期間が延長される新たなゲーム性における遊技興趣向上の効果を低下させないようにすることができる。
当該効果を奏するにあたっては、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄dの停止表示によって遷移する特図変動パターン導出状態PEの規定回数を、特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PEにおいて図柄dが停止表示された場合に設定される規定回数と同一の回数としてもよい。さらに、特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PEにおいて図柄dが停止表示された場合に、規定回数が再設定されないようにしてもよい。
【0210】
よって、遊技機10において、第一遊技状態(特図低確かつ普図低確の遊技状態)における特定図柄変動(図柄dが停止表示される図柄変動)の終了を契機に設定される第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)に係る規定回数(1000回または100回)は、第二遊技状態における特定図柄変動の終了を契機に設定される第二遊技状態に係る規定回数である所定の規定回数(100回)と同一の回数、または当該所定の規定回数よりも多い回数である、と換言できる。
【0211】
また、本実施形態では、
図14を用いて説明した通り、特
図1に係る特図当否判定の結果がハズレとなりかつ特
図1停止図柄抽選で特定ハズレ図柄が停止図柄として決定される割合は、特
図2に係る特図当否判定の結果がハズレとなりかつ特
図2停止図柄抽選で特定ハズレ図柄が停止図柄として決定される割合よりも低い。
これによれば、特定ハズレ図柄の停止表示によって普図高確の期間が延長される新たなゲーム性における遊技興趣を向上させることができる。
【0212】
よって、遊技機10において、第一始動口(第1始動口57)に係る図柄変動について、一回の第一始動口に係る図柄変動において特別図柄に特殊図柄(特定ハズレ図柄)が停止表示される割合は、一回の第二始動口(第2始動口59)に係る図柄変動において特別図柄に特殊図柄が停止表示される割合よりも低い、または、第一始動口に係る図柄変動において特別図柄に特殊図柄が停止表示されない、と換言できる。
【0213】
また、本実施形態とは異なるが、特図低確かつ普図高確の遊技状態(特図変動パターン導出状態PC、特図変動パターン導出状態PE)の最終変動において決定される特図変動パターン(変動時間)をあらかじめ定められた一の時間としてもよい。
これによれば、図柄dが停止表示される図柄変動が実行されたタイミングが有利なタイミングであったと遊技者全員が判断する場合に、当該事象の発生を認識させ易くすることができる。
【0214】
よって、遊技機10において、第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)の最後の図柄変動が特定図柄変動(図柄dが停止表示される図柄変動)となる場合において、当該特定図柄変動の実行に要する時間は、あらかじめ定められた一の時間である、と換言できる。
【0215】
<特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動の保留期待度を示唆する演出について>
図24~
図26を用いた説明では省略したが、特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に、特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動が保留されている期待度を示唆する期待度示唆演出を実行してもよい。以下、
図27~
図29を用いて、当該機能の詳細を説明する。
図27は、期待度示唆演出が実行される際の演出の流れを示す図であり、
図28(a)~
図28(c)は、期待度示唆演出の演出態様を示す図である。
図29(a)および
図29(b)は、期待度示唆演出に係る演出態様の決定抽選に用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。
【0216】
図27に示す通り、特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時において特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動が保留されている期待度を示唆する期待度示唆演出は、説明テロップ画像(この例では、説明テロップ画像tg6)の表示開始後かつ装飾図柄に係る図柄組合せ(この例では、3図柄-3図柄-7図柄で構成されるバラケ目)が停止表示される前に実行される。そして、この例において、期待度示唆演出は、「チャンス」との文字を含む示唆テロップ画像tg7の表示により実現されている。
なお、この例において、示唆テロップ画像tg7は、装飾図柄に係る図柄組合せが停止表示される前に表示が開始されているが、当該テロップ画像の表示開始タイミングは、その後に表示される突入テロップ画像tg4の表示開始前であればよい。
また、示唆テロップ画像tg7の表示期間は、説明テロップ画像の表示期間の一部と重複してもよい。さらに、示唆テロップ画像tg7の表示終了タイミングは、突入テロップ画像tg4の表示開始前であることが好ましいが、これに限らず、示唆テロップ画像tg7の表示終了タイミングは、突入テロップ画像tg4の表示開始後かつ突入テロップ画像tg4の表示終了前であってもよい。
さらに、示唆テロップ画像tg7は、図柄dが停止表示される図柄変動が保留されている期待度を示唆するものであるため、図柄dが停止表示される図柄変動が保留されていない場合にも表示され、その場合の表示開始タイミングは、説明テロップ画像の表示が開始された後かつ装飾図柄に係る図柄組合せが停止表示される前となる。
【0217】
図28(a)~
図28(c)に示す通り、この変形例における示唆テロップ画像tg7の表示態様には、3種類存在する。具体的には、
図28(a)に示す「???」との文字を含む示唆テロップ画像tg71と、
図28(b)に示す「チャンス」との文字を含む示唆テロップ画像tg72と、
図28(c)に示す「激アツ」との文字を含む示唆テロップ画像tg73と、がある。
【0218】
また、示唆テロップ画像tg7を表示するにあたり、当該テロップ画像の表示態様としていずれの表示態様を採用するかは、
図29(a)および
図29(b)に示される抽選テーブルを用いて決定される。
まず、直前の特図低確かつ普図高確の遊技状態に係る規定回数が100回未満の場合、すなわち、当該遊技状態への遷移条件が、通常大当りに係る大当り遊技の終了や、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄Dまたは図柄Eの停止表示である場合には、
図29(a)に示される抽選テーブルを用いて示唆テロップ画像tg7の表示態様が決定される。
具体的には、直前の特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に図柄dが停止表示される図柄変動が保留されていない場合には、800/1000(1/1.25)の確率で示唆テロップ画像tg71が、200(1/5)の確率で示唆テロップ画像tg72が、示唆テロップ画像tg7の表示態様として決定され、示唆テロップ画像tg73は決定されない。直前の特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に図柄dが停止表示される図柄変動が保留されている場合には、400/1000(1/2.5)の確率で示唆テロップ画像tg71が、500(1/2)の確率で示唆テロップ画像tg72が、100(1/10)の確率で示唆テロップ画像tg73が、示唆テロップ画像tg7の表示態様として決定される。
【0219】
直前の特図低確かつ普図高確の遊技状態に係る規定回数が100回の場合、すなわち、当該遊技状態への遷移条件が、図柄dの停止表示や、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄Fの停止表示である場合には、
図29(b)に示される抽選テーブルを用いて示唆テロップ画像tg7の表示態様が決定される。
具体的には、直前の特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に図柄dが停止表示される図柄変動が保留されていない場合には、900/1000(約1/1.11)の確率で示唆テロップ画像tg71が、100(1/10)の確率で示唆テロップ画像tg72が、示唆テロップ画像tg7の表示態様として決定され、示唆テロップ画像tg73は決定されない。直前の特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に図柄dが停止表示される図柄変動が保留されている場合には、650/1000(約1/1.54)の確率で示唆テロップ画像tg71が、250(1/4)の確率で示唆テロップ画像tg72が、100(1/10)の確率で示唆テロップ画像tg73が、示唆テロップ画像tg7の表示態様として決定される。
【0220】
このように、本実施形態において、示唆テロップ画像tg7は、説明テロップ画像の表示開始後かつ突入テロップ画像tg4の表示開始前に表示される画像であり、示唆テロップ画像は、その表示態様によって、図柄dが停止表示される図柄変動が保留されている期待度を示唆するものであると言える。そして、示唆テロップ画像tg7は、直前の特図低確かつ普図高確の遊技状態への遷移条件に関わらず、表示され得る。
これによれば、直前の特図低確かつ普図高確の遊技状態への遷移条件によらず、説明テロップ画像の表示から突入テロップ画像tg4の流れを認識させ易くし、特定ハズレ図柄が停止表示された場合に当該停止表示のタイミングが有利なタイミングであったか否かを認識させ易くすることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、説明テロップ画像の表示開始後かつ突入テロップ画像tg4の表示開始前の全部で示唆テロップ画像tg7を表示させる必要はなく、その一部で示唆テロップ画像tg7を表示させるようにしてもよい。
【0221】
よって、遊技機10において、遊技状態管理手段(遊技状態制御手段155)は、第一条件が充足された場合、および第一条件(図柄dの停止表示、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄Fの停止表示)とは異なる第二条件(通常大当りに係る大当り遊技の終了、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄Dまたは図柄Eの停止表示)が充足された場合のいずれにおいても、第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)へ遊技状態を遷移させることが可能であり、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、演出態様によって特定図柄変動(図柄dが停止表示される図柄変動)が保留されている期待度を示唆する第三演出(示唆テロップ画像tg7の表示)を実行させることが可能であり、第一条件が充足されたことによって遷移された第二遊技状態の終了時、および第二条件が充足されたことによって遷移された第二遊技状態の終了時のいずれにおいても、第二演出(説明テロップ画像)および第一演出(突入テロップ画像tg4)が実行される場合の少なくとも一部で、第二演出の開始後かつ第一演出の開始前に、第三演出が開始される、と換言できる。
なお、上記第一条件および第二条件は、互いに異なる条件であれば、本実施形態における条件に限らず、その内容は問わない。
【0222】
また、本実施形態では、直前の特図低確かつ普図高確の遊技状態への遷移条件によって示唆テロップ画像tg7の演出態様を決定する際に参照される抽選テーブルが異なる。そのため、特に、当該遊技状態の終了時に図柄dが停止表示される図柄変動が保留されている場合において、示唆テロップ画像tg7の演出態様として示唆テロップ画像tg72が決定される割合が、前者の場合と後者の場合とで異なる。
これによれば、示唆テロップ画像tg7の表示により、説明テロップ画像の表示から突入テロップ画像tg4の流れをより認識させ易くすることができる。
【0223】
よって、遊技機10において、第一条件(図柄dの停止表示、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄Fの停止表示)が充足されたことによって遷移された第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)に係る規定回数(100回)と、第二条件(通常大当りに係る大当り遊技の終了、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄Dまたは図柄Eの停止表示)が充足されたことによって遷移された第二遊技状態に係る規定回数(100回未満)と、が異なり、第三演出(示唆テロップ画像tg7の表示)は、第一演出態様(示唆テロップ画像tg71)になる場合と、第一演出態様よりも特定図柄変動が保留されている期待度が高い第二演出態様(示唆テロップ画像tg72)になる場合と、があり、第一条件が充足されたことによって遷移された第二遊技状態の終了時に特定図柄変動が保留されており、かつ第三演出が実行される場合において、当該第三演出が第二演出態様になる割合と、第二条件が充足されたことによって遷移された第二遊技状態の終了時に特定図柄変動が保留されており、かつ第三演出が実行される場合において、当該第三演出が第二演出態様になる割合と、が異なる、と換言できる。
【0224】
特に、本実施形態において、直前の特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に図柄dが停止表示される図柄変動が保留されている場合において、当該遊技状態に係る規定回数が100回の場合(当該遊技状態への遷移条件が、図柄dの停止表示や、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄Fの停止表示である場合)において示唆テロップ画像tg72が決定される割合は、当該遊技状態に係る規定回数が100回未満の場合(当該遊技状態への遷移条件が、通常大当りに係る大当り遊技の終了や、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄Dまたは図柄Eの停止表示である場合)において示唆テロップ画像tg72が決定される割合よりも低い。
これによれば、後者の場合において、示唆テロップ画像tg7の演出態様がいずれの演出態様であっても図柄dが停止表示される図柄変動の保留に対する期待感を抱かせ、遊技興趣を向上させることができる。
【0225】
よって、遊技機10において、第一条件(図柄dの停止表示、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄Fの停止表示)が充足されたことによって遷移された第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)に係る規定回数(100回)が、第二条件(通常大当りに係る大当り遊技の終了、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄Dまたは図柄Eの停止表示)が充足されたことによって遷移された第二遊技状態に係る規定回数(100回未満)よりも多く、第一条件が充足されたことによって遷移された第二遊技状態の終了時に特定図柄変動(図柄dが停止表示される図柄変動)が保留されており、かつ第三演出(示唆テロップ画像tg7の表示)が実行される場合において、当該第三演出が第二演出態様になる割合が、第二条件が充足されたことによって遷移された第二遊技状態の終了時に特定図柄変動が保留されており、かつ第三演出が実行される場合において、当該第三演出が第二演出態様(示唆テロップ画像tg72)になる割合よりも低い、と換言できる。
【0226】
また、本実施形態では、示唆テロップ画像tg7の表示態様を決定するにあたり、特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に保留されている図柄変動の中に特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動があるかどうかを判定していたが、これに限らない。特に、示唆テロップ画像tg7を、特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に保留されていた図柄変のそれぞれで行う場合には、対応する図柄変動ごとに、当該対応する図柄変動が特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動があるかどうかを判定し、当該判定の結果を参照した抽選により示唆テロップ画像tg7の表示態様を決定するようにしてもよい。
【0227】
また、特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時には、上述した特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動が保留されている可能性だけでなく、大当りが導出される図柄変動が保留されている可能性もある。そのため、特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に、特定ハズレ図柄が停止表示されている図柄変動、および大当りが導出される図柄変動の双方が保留されている可能性がある。
これに対し、本実施形態では、保留された順序でみて、大当りが導出される図柄変動、特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動の順に保留されている場合に加え、保留された順序でみて、特定ハズレ図柄が停止表示される図柄変動、大当りが導出される図柄変動の順に保留されている場合のいずれにおいても、突入テロップ画像tg4が表示されずに、上述の大当り演出が実行される。
これによれば、特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に保留されていた図柄変動において大当りが導出されたことによる遊技興趣向上の効果が、突入テロップ画像tg4の表示により低下してしまうことを抑止することができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、突入テロップ画像tg4と同様に、示唆テロップ画像tg7を表示させないようにすることが好ましい。一方、説明テロップ画像については表示させることが好ましく、これによれば、特図低確かつ普図高確の遊技状態の終了時に保留されていた図柄変動において大当りが導出されたことによる遊技興趣向上の効果を高めることができる。
【0228】
よって、遊技機10において、演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)は、大当り遊技が生起されることを特定可能とする第四演出(大当り演出)を実行させることが可能であり、第二遊技状態(特図低確かつ普図高確の遊技状態)の終了時において、保留された順番でみて、第二始動口(第2始動口59)に係る図柄変動であって大当り遊技が生起される所定図柄変動、特定図柄変動(図柄dが停止表示される図柄変動)の順に保留されている場合に加え、保留された順番でみて、特定図柄変動、所定図柄変動の順に保留されている場合には、第一演出(突入テロップ画像tg4)が実行されずに、第四演出が実行される、と換言できる。
【0229】
<回数表示について>
また、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAにおいて、左サブ表示部82bおよび右サブ表示部82cに係る表示領域において回数表示を行うように構成されている。詳細は後述するが、回数表示とは、電源投入から、特図変動パターン導出状態PBの終了後から、または特図変動パターン導出状態PCの終了後から加算または減算される表示であり、特図変動パターン導出状態PEでは、直前の特図変動パターン導出状態と同一の回数表示が継続して実行される。
以下、
図30~
図33を用いて、本実施形態における回数表示の詳細を説明する。
なお、
図30(a)および
図30(b)は、本実施形態に係る回数表示の具体例を示す図である。
図31(a)および
図31(b)は、特図低確遷移後の図柄変動の実行回数が0~1000回である期間に電断復電が発生した場合の回数表示の遷移を示す図であり、
図31(a)は、当該電断時にRAMクリア処理が実行された場合の回数表示の遷移を、
図31(b)は、当該電断時にRAMクリア処理が実行されなかった場合の回数表示の遷移を、示す図である。
図32(a)および
図32(b)は、特図変動パターン導出状態PDから特図変動パターン導出状態PAに一度遷移した後の期間に電断復電が発生した場合の回数表示の遷移を示す図であり、
図32(a)は、当該電断時にRAMクリア処理が実行された場合の回数表示の遷移を、
図32(b)は、当該電断時にRAMクリア処理が実行されなかった場合の回数表示の遷移を、示す図である。
図33(a)は、確変大当りに係る大当り遊技終了後の回数表示の遷移を示す図であり、
図33(b)は、通常大当りに係る大当り遊技終了後の回数表示の遷移を示す図である。
【0230】
図30(a)および
図30(b)に示す通り、本実施形態における回数表示には、回数表示A1と回数表示A2とがあり、回数表示A1および回数表示A2は、特図変動パターン導出状態PAにおいて行われる。
【0231】
より具体的には、
図30(a)に示す通り、回数表示A1では、左サブ表示部82bに係る表示領域のうちの表示領域821には、「遊タイム迄残???回」との文字が、右サブ表示部82cに係る表示領域822には、「現在●●●●回」との文字が表示される。
ここで、「遊タイム迄残???回」との文字は、図柄変動が実行されるごとに内容が更新されないものであり、当該文字は、特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数を特定不可能な表示である。
「現在●●●●回」との文字は、図柄変動が実行されるごとに内容(回数)が更新(加算)されるものであり、当該文字は、電断復電後に実行された図柄変動の回数を特定可能な表示である。なお、RAMクリアの実行を伴う電断復電後に当該文字が表示される場合には、特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数がリセットされるため、当該文字の表示によって特定される図柄変動の回数があらかじめ定められた回数(1000回)となる図柄変動が、特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動と一致する。しかし、RAMクリアの実行を伴わない電断復電後に当該文字が表示される場合には、これらの図柄変動が一致しない。そのため、「現在●●●●回」との文字は、「遊タイム迄残???回」と同様に、特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数を特定不可能な表示であると言える。
【0232】
図30(b)に示す通り、回数表示A2では、表示領域821には、「遊タイム迄残●●●回」との文字が表示され、表示領域822には、回数表示A1と同様に、「現在●●●●回」との文字が表示される。
ここで、「遊タイム迄残●●●回」との文字は、図柄変動が実行されるごとに内容(回数)が更新(減算)されるものであり、当該文字は、特図変動パターン導出状態PD遷移図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数を特定可能な表示である。
【0233】
図31(a)は、特図低確遷移後の図柄変動の実行回数が0~1000回である期間のうちの当該実行回数が300回である場合を例に、当該期間においてRAMクリア処理の実行を伴う電断復電が発生した場合における回数表示の遷移を示している。
具体的には、電断復電からの図柄変動の実行回数が0~1000回の期間では回数表示A1が行われ、電断復電からの図柄変動の実行回数が2201回以降の期間では、再び回数表示A1が行われる。なお、電断復電からの図柄変動の実行回数が1001~2200回の期間では、回数表示A1および回数表示A2のいずれも行われない。
なお、本実施形態における回数表示の終了タイミングまたは開始タイミングは、対応する期間における最初の図柄変動の実行中であればいずれのタイミングであってもよいが、当該図柄変動の開始時であることが好ましい。
【0234】
図31(b)は、特図低確遷移後の図柄変動の実行回数が0~1000回である期間のうちの当該実行回数が300回である場合を例に、当該期間においてRAMクリア処理の実行を伴わない電断復電が発生した場合における回数表示の遷移を示している。
具体的には、電断復電からの図柄変動の実行回数が0~700回の期間では回数表示A1が行われ、電断復電からの図柄変動の実行回数が1901回以降の期間では、再び回数表示A1が行われる。なお、電断復電からの図柄変動の実行回数が701~1900回の期間では、回数表示A1および回数表示A2のいずれも行われない。
【0235】
次に、
図32(a)は、特図変動パターン導出状態PDから特図変動パターン導出状態PAに一度遷移した後の期間のうちの当該実行回数が2500回である場合を例に、当該期間においてRAMクリア処理の実行を伴う電断復電が発生した場合の回数表示の遷移を示しており、当該場合における回数表示の遷移は、
図31(a)と同様である。そのため、説明は省略する。
一方、
図32(b)は、特図変動パターン導出状態PDから特図変動パターン導出状態PAに一度遷移した後の期間のうちの当該実行回数が2500回である場合を例に、当該期間においてRAMクリア処理の実行を伴わない電断復電が発生した場合の回数表示の遷移を示しており、当該場合における回数表示は、回数表示A1のまま維持される。
【0236】
図33(a)は、確変大当りに係る大当り遊技終了後の回数表示の遷移を示している。具体的には、確変大当りに係る大当り遊技終了後からの図柄変動の実行回数が161~1160回の期間では回数表示A2が行われ、確変大当りに係る大当り遊技終了後からの図柄変動の実行回数が2361回以降の期間では、回数表示A1が行われる。なお、確変大当りに係る大当り遊技終了後からの図柄変動の実行回数が0~160回の期間、および当該実行回数が1161~2360回の期間では、回数表示A1および回数表示A2のいずれも行われない。
【0237】
図33(b)は、通常大当りに係る大当り遊技終了後の回数表示の遷移を示している。具体的には、通常大当りに係る大当り遊技終了後からの図柄変動の実行回数が51~1000回の期間では回数表示A2が行われ、通常大当りに係る大当り遊技終了後からの図柄変動の実行回数が2201回以降の期間では、回数表示A1が行われる。なお、通常大当りに係る大当り遊技終了後からの図柄変動の実行回数が0~50回の期間、および当該実行回数が1001~2200回の期間では、回数表示A1および回数表示A2のいずれも行われない。
なお、図示は省略するが、特図変動パターン導出状態PE中では、特図変動パターン導出状態PB中や特図変動パターン導出状態PC中と同様に、回数表示A1および回数表示A2のいずれも行われない。
【0238】
<他の変形例について>
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
まず、本実施形態では、特図低確かつ普図高確の遊技状態(特図変動パターン導出状態PCまたは特図変動パターン導出状態PE)において特定ハズレ図柄が停止表示された場合には、当該特定ハズレ図柄に係る特図低確かつ普図高確の遊技状態(特図変動パターン導出状態PE)へ遷移し、上記規定回数等の遷移前の特図低確かつ普図高確の遊技状態に係る情報はクリアされるが、これに限らない。例えば、特定ハズレ図柄の停止表示前の特図低確かつ普図高確の遊技状態と、当該特定ハズレ図柄の停止表示後の特図低確かつ普図高確の遊技状態とを並行して設定し、これらの遊技状態のうちの終了タイミングが遅い方の遊技状態の終了に合わせて特図低確かつ普図低確の遊技状態へ遷移させるようにしてもよい。
【0239】
また、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PCや特図変動パターン導出状態PEの終了直後の特図変動パターン導出状態PAにおいて図柄dが停止表示された際には、規定回数が1000回の特図変動パターン導出状態PEに遷移する。そのため、特図変動パターン導出状態PDに遷移する前であれば、当該特図変動パターン導出状態PEから続けて特図変動パターン導出状態PDへ遷移することとなる新たなゲーム性を提供することができる。
【0240】
また、本実施形態において、遷移条件(vii)の充足に係る停止図柄の種類数や、遷移条件(ix)に係る停止図柄の種類数は、それぞれ、本実施形態の種類数に限らず、一種類を含む任意の数としてもよい。
【0241】
さらに、上述した各種テロップ画像等、本実施形態において説明した各演出は、必ずしも画像によって実現されるものである必要はなく、音声やランプ点灯等の別のデバイスによって実現されてもよいし、これらのデバイスの組合せによって実現されてもよい。
【0242】
また、上述の本実施形態では、特図変動パターン導出状態PCと特図変動パターン導出状態PEとで同一の特図変動パターン抽選テーブルを用いるが、特図変動パターン導出状態PCと特図変動パターン導出状態PEとで異なる特図変動パターン抽選テーブルを用いるようにしてもよい。
【0243】
また、各特図変動パターン導出状態では、
図9~
図12で示した特図変動パターン抽選テーブルを用いて特図変動パターンが決定される場合があれば、他の特図変動パターン抽選テーブルを用いて特図変動パターンが決定される場合があってもよいし、特図変動パターン抽選テーブルを用いることなく(抽選を行うことなく)特図変動パターンが決定される場合があってもよい。ただし、各特図変動パターン導出状態では、当該特図変動パターン導出状態が継続する期間の半分以上の期間において、
図9~
図12で示した特図変動パターン抽選テーブルを用いた特図変動パターンの決定がなされることが好ましい。
【0244】
また、上述の本実施形態では、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PD、および特図変動パターン導出状態PEは、いずれも特図低確であり、一の図柄変動において大当り遊技が生起される割合が同一であるが、これに限らない。いわゆる二種当りを用いる等により、特図変動パターン導出状態PDや特図変動パターン導出状態PEにおける一の図柄変動で大当り遊技が生起される割合が、特図変動パターン導出状態PAにおける一の図柄変動で大当り遊技が生起される割合よりも高くなるようにしてもよい。
【0245】
また、本実施形態における確率、割合、頻度の高低は、各関係性が担保されていれば、低い方が当選しないようにしてもよいし、高い方が必ず当選するようにしてもよい。いずれの場合も抽選自体を行わないようにしてもよい。
さらに、本実施形態において図示した抽選テーブルにおける各抽選値は一例であって、抽選テーブル同士の大小関係が維持されていれば、各抽選値は当該範囲において任意の値を採用してもよい。
【0246】
また、本実施形態における回数の多少は、各機能に係る多少関係が担保されていれば、各回数の値は0よりも大きい値であれば、いずれの値を採用してもよい。
【0247】
また、上述の説明では、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態を参照して復電時の復帰状態を決定しているが、復電時からのRAMクリアスイッチ43のON状態の時間が規定時間(例えば、3s)を超えるか否かを参照するようにしてもよい。このようにすれば、誤ったRAMクリア処理の発生をより抑えることができる。
【0248】
また、上述の説明では、復電時の復帰状態を決定するにあたり、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)を参照していたが、当該状態を参照せずに復帰状態を設定するようにしてもよい。この場合には、一律に、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)の場合に従って復電時の復帰状態を設定すればよい。
【0249】
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
【0250】
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)
遊技球を発射可能であり、第一始動口または第二始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かの判定を少なくとも含む当否判定を実行するとともに特別図柄を変動表示させ、図柄変動の終了時に前記特別図柄を停止表示させ、前記当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合には、当該当否判定が実行された図柄変動の終了後に大当り遊技を開始可能であり、電源投入時にRAMクリア処理を実行可能な遊技機であって、
遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、
報知手段と、
前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、
前記遊技状態管理手段は、
遊技状態として、第一遊技状態、または前記第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が前記第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態を設定可能であり、
前記第一遊技状態における第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第二図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第一図柄変動は、前回の前記大当り遊技が終了してから前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数となる図柄変動であり、
前記第二図柄変動は、前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第二回数となる図柄変動であり、
前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、
電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されない場合には、維持される一方、
電源投入時に前記RAMクリア処理が実行される場合には、初期化され、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第一遊技状態における第三図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第三図柄変動は、前記当否判定の結果がハズレでありかつ前記特別図柄に特定図柄が停止表示される図柄変動であり、
前記報知制御手段は、前記第一図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第一報知、および前記第三図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第二報知を実行させることが可能であり、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行された第一の場合において、当該電源投入後に前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が前記第一回数となる対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、当該対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの所定期間において前記第一報知が開始される一方、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかった第二の場合において、前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、前記第一報知が実行されずに、当該対象図柄変動に係る前記所定期間において前記第二報知が開始され、
前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第四図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第四図柄変動は、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第三回数となる図柄変動であり、
前記第一の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が前記第二回数となる一方、
前記第二の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合には、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持される、
ことを特徴とする遊技機。
(2)
遊技球を発射可能であり、第一始動口または第二始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かの判定を少なくとも含む当否判定を実行するとともに特別図柄を変動表示させ、図柄変動の終了時に前記特別図柄を停止表示させ、前記当否判定の結果に基づいて大当り遊技が生起される場合には、当該当否判定が実行された図柄変動の終了後に大当り遊技を開始可能であり、電源投入時にRAMクリア処理を実行可能な遊技機であって、
遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、
報知手段と、
前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、
前記遊技状態管理手段は、
遊技状態として、第一遊技状態、または前記第二始動口への遊技球の入賞が可能となる入賞可能期間が前記第一遊技状態よりも設定され易い第二遊技状態を設定可能であり、
前記第一遊技状態における第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第二図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第一図柄変動は、前記第一遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第一回数となる図柄変動であり、
前記第二図柄変動は、前記第一図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第二回数となる図柄変動であり、
前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、
電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されない場合には、維持される一方、
電源投入時に前記RAMクリア処理が実行される場合には、初期化され、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第一遊技状態における第三図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第三図柄変動は、前記当否判定の結果がハズレでありかつ前記特別図柄に特定図柄が停止表示される図柄変動であり、
前記報知制御手段は、前記第一図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第一報知、および前記第三図柄変動に係る契機での前記第二遊技状態の設定を特定可能な第二報知を実行させることが可能であり、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行された第一の場合において、当該電源投入後に前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が前記第一回数となる対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、当該対象図柄変動が開始されてから当該対象図柄変動の次の図柄変動が終了するまでの所定期間において前記第一報知が開始される一方、
前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかった第二の場合において、前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、前記第一報知が実行されずに、当該対象図柄変動に係る前記所定期間において前記第二報知が開始され、
前記遊技状態管理手段は、さらに、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態における第四図柄変動の終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、
前記第四図柄変動は、前記第三図柄変動の終了を契機に設定された前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数が第三回数となる図柄変動であり、
前記第一の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合の少なくとも一部では、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が前記第二回数となる一方、
前記第二の場合に前記第三図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態が設定され、当該第二遊技状態において前記対象図柄変動が実行された場合には、その後に当該第二遊技状態が継続し得る図柄変動の回数が維持される、
ことを特徴とする遊技機。
(3)
上記(1)又は(2)に記載の遊技機であって、
前記第一の場合において前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合には、前記第二報知が実行されず、
前記報知制御手段は、前記第二遊技状態の設定を特定可能な第三報知を実行させることが可能であり、
前記第一の場合および前記第二の場合のいずれにおいても、前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合に、当該対象図柄変動に係る前記所定期間において、前記第三報知が開始される、
ことを特徴とする遊技機。
(4)
上記(3)に記載の遊技機であって、
前記第一の場合において前記第三報知が実行される場合には、当該第三報知の実行期間の少なくとも一部と、前記第一報知の実行期間の少なくとも一部と、が重なり、
前記第二の場合において前記第三報知が実行される場合には、当該第三報知の実行期間の少なくとも一部と、前記第二報知の実行期間の少なくとも一部と、が重なる、
ことを特徴とする遊技機。
(5)
上記(4)に記載の遊技機であって、
前記第三報知の実行期間と前記第一報知の実行期間とが重なっている期間の長さは、前記第三報知の実行期間と前記第二報知の実行期間とが重なっている期間の長さよりも長い、
ことを特徴とする遊技機。
(6)
上記(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
図柄変動ごとに変動パターンが決定され、当該決定された変動パターンに基づいて当該図柄変動の実行に要する変動時間が定まり、
前記第一報知の実行に関し、
前記第一の場合でありかつ前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合において、前記第一報知の実行期間の少なくとも一部が当該第三図柄変動の次の図柄変動の実行期間と重複し、
前記第一の場合でありかつ前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合において、当該第三図柄変動の次の図柄変動に係る前記当否判定の結果に基づいて前記大当り遊技が生起される場合には、当該次の図柄変動において前記第一報知の実行が制限され、
前記第二報知の実行に関し、
前記第二の場合でありかつ前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合において、前記第二報知の実行期間の少なくとも一部が当該第三図柄変動の次の図柄変動の実行期間と重複し、
前記第二の場合でありかつ前記対象図柄変動が前記第三図柄変動である場合において、当該第三図柄変動の次の図柄変動に係る前記当否判定の結果に基づいて前記大当り遊技が生起される場合には、当該次の図柄変動において前記第二報知の実行が制限され、
前記第三図柄変動の次の図柄変動に係る前記当否判定の結果に基づいて前記大当り遊技が生起される場合の当該次の図柄変動に係る前記変動時間である第一変動時間が、当該次の図柄変動が前記第一の場合に係る場合と、当該次の図柄変動が前記第二の場合に係る場合と、で異なり得る、
ことを特徴とする遊技機。
(7)
上記(6)に記載の遊技機であって、
前記第三図柄変動の次の図柄変動に係る前記当否判定の結果に基づいて前記大当り遊技が生起されない場合の当該次の図柄変動に係る前記変動時間である第二変動時間が、当該次の図柄変動が前記第一の場合に係る場合と、当該次の図柄変動が前記第二の場合に係る場合とで、同一または異なり、
前記第一の場合に係る前記第一変動時間の平均値と前記第二の場合に係る前記第一変動時間の平均値との差が、前記第一の場合に係る前記第二変動時間の平均値と前記第二の場合に係る前記第二変動時間の平均値との差よりも大きい、
ことを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0251】
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 枠ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38 カーソルボタン
38a 上カーソルボタン
38b 下カーソルボタン
38c 左カーソルボタン
38d 右カーソルボタン
38e 中カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
43 RAMクリアスイッチ
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
54 保護部材
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
77 前枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
245 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
310 音声制御基板
311 CPU
312 ROM
313 RAM
314 I/Oポート
400 払出制御基板
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
X 第1流路
Y 第2流路
tg1 突入テロップ画像
tg2 突入テロップ画像
tg3 共通テロップ画像
tg4 突入テロップ画像
tg5 説明テロップ画像
tg6 説明テロップ画像
tg7 示唆テロップ画像
tg71 示唆テロップ画像
tg72 示唆テロップ画像
tg73 示唆テロップ画像
821 表示領域
822 表示領域