(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022177742
(43)【公開日】2022-12-01
(54)【発明の名称】スイッチ装置
(51)【国際特許分類】
H01H 13/64 20060101AFI20221124BHJP
H01H 21/50 20060101ALI20221124BHJP
【FI】
H01H13/64
H01H21/50 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021084194
(22)【出願日】2021-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】畑田 洋佑
【テーマコード(参考)】
5G206
5G219
【Fターム(参考)】
5G206AS33H
5G206AS33M
5G206BS55F
5G206BS55M
5G206CS04M
5G206FS32M
5G206FU04
5G206GS22
5G206KS03
5G206KS57
5G206KU23
5G219GS21
5G219HT01
5G219HU11
5G219KS05
5G219KY04
5G219MS05
(57)【要約】
【課題】小型にしても適切な操作力を得ることができ、操作者が適切な節度感を得ることができるスイッチを提供することにある。
【解決手段】線方向に移動可能として支持されたノブ10と、ノブ10を支持する支持体40と、ノブ10の操作によって、電気的な切り替えを行うスイッチ本体30と、ノブ10の操作に節度感を与える節度体20と、を備え、ノブ10とスイッチ本体30と節度体20とは、線方向に直列配置されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
線方向に移動可能として支持されたノブと、
前記ノブを支持する支持体と、
前記ノブの操作によって、電気的な切り替えを行うスイッチ本体と、
前記ノブの操作に節度感を与える節度体と、を備え、
前記ノブと前記スイッチ本体と前記節度体とは、前記線方向に直列配置されているスイッチ装置。
【請求項2】
前記節度体は、前記ノブとともに移動可能とされ、
前記節度体の移動を規制する壁を備える、
請求項1に記載のスイッチ装置。
【請求項3】
前記節度体は、前記ノブに取り付けられている、
請求項2に記載のスイッチ装置。
【請求項4】
前記壁は、前記支持体に設けられている、
請求項2又は3に記載のスイッチ装置。
【請求項5】
前記スイッチ本体の操作部は、前記線方向において、前記壁に対し前記スイッチ本体側に配置されている、
請求項2から4のいずれか一項に記載のスイッチ装置。
【請求項6】
前記節度体は、径が大きい側と径が小さい側を有した形状であり、
前記ノブと前記スイッチ本体との間に、前記径が小さい側が、前記スイッチ本体側となるよう配置されている、
請求項1から5のいずれか一項に記載のスイッチ装置。
【請求項7】
前記節度体は、固定部と変形部を有したラバードームである、
請求項1から6のいずれか一項に記載のスイッチ装置。
【請求項8】
前記支持体は、棒状のレバーに搭載されている、
請求項1から7のいずれか一項に記載のスイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的なスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スイッチ装置の一例として、運転者によって操作されるシフトレバーのレバー本体の先端部に形成されたパーキングスイッチ装置がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示すスイッチ装置では、小型であるため適切な操作力を得にくく、操作者が適切な節度感を得にくいという問題があった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、小型にしても適切な操作力を得ることができ、操作者が適切な節度感を得ることができるスイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、線方向に移動可能として支持されたノブと、ノブを支持する支持体と、ノブの操作によって、電気的な切り替えを行うスイッチ本体と、ノブの操作に節度感を与える節度体と、を備え、ノブとスイッチ本体と節度体とは、線方向に直列配置されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明のスイッチ装置によれば、小型にしても適切な操作力を得ることができ、操作者が適切な節度感を得ることができるスイッチ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置を搭載した車両の運転席前方の図である。
【
図2】本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置の概略構造断面図である。
【
図3】本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置の回路説明図である。
【
図4】本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置のストローク特性図である。
【
図5】本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置の動作説明の概略構造断面図である。
【
図6】本発明の第2の実施の形態に係るスイッチ装置の概略構造断面図である。
【
図7】本発明の第2の実施の形態に係るスイッチ装置のストローク特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置を搭載した車両の運転席前方の図である。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置の概略構造断面図であり、
図1のA-A断面図である。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置の回路説明図である。
【0010】
スイッチ装置1は、制御対象とする機器への操作を受け付けるスイッチ装置として機能することができ、種々の機器へ適用できる。本実施の形態では、車両100のシフトレバー80に搭載され、制御対象とする機器を、例えば、EPB(Electric Parking Brake)として説明する。
【0011】
本発明の実施の形態に係るスイッチ装置1は、
図1に示す、車両100のコラム90から伸びる棒状のシフトレバー80の先端部付近に搭載される。
【0012】
スイッチ装置1は、
図2のように、ノブ10と節度体であるラバードーム20とスイッチの本体30、及び、支持体40(シフトレバー80)と回路基板50とで構成されている。
【0013】
ノブ10は、樹脂製であり、支柱部11と操作部12と本体30を押す押下部13と収納部14とラバードーム20を押す押下部15とを有する。ノブ10は、支持体40(シフトレバー80)の支持部41に、
図2の上下方向の線方向に移動可能とされて支持されている。
【0014】
支柱部11は、支持体40であるシフトレバー80に沿う方向に軸をもつ柱状である。操作部12は、支柱部11の一方の端部(
図2の上端)に、支柱部11よりやや広くフランジ状に形成されている。操作部12は、シフトレバー80の先端部に配置される。操作部12は、操作者がスイッチ装置1の操作を行う際に、押す部位である。
【0015】
押下部13は、支柱部11の他方の端部(
図2の下端)からシフトレバー80に沿う方向に延びた位置に形成されている。押下部13は、操作者が操作部12を押した際、ノブ10が本体30を押す部位である。
【0016】
収納部14は、支柱部11の他方の端部(
図2の下端)に形成された凹部である。収納部14は、ラバードーム20を収納する。また、据付部14aは、ラバードーム20を取り付ける部位である。
【0017】
押下部15は、収納部14の底面(
図2の収納部14の上面)である。押下部15は、操作者が操作部12を押した際、ノブ10がラバードーム20を押す部位である。
【0018】
ラバードーム20は、ゴム製であり略回転対称形状である。ラバードーム20は、円柱形状の基部21と円筒形状の円筒部22と肉薄のスカート部23と固定部24とを有する。対称軸の一方の端部である円筒部22は径が小さく、他方の端部である固定部24は径が大きい。
【0019】
ラバードーム20は、ラバードーム20の径が大きい固定部24の側が、ノブ10の据付部14aに取り付けられ、ノブ10の収納部14に収納される。また、ラバードーム20は、ラバードーム20の径が小さい円筒部22の側が、支持体40の支持部42に搭載される。
【0020】
つまり、ラバードーム20は、ノブ10と支持体40の支持部42に挟まれた状態で配置される。このため、ノブ10が操作されると、ラバードーム20はノブ10とともに移動するが、一方で、支持部42がラバードーム20の移動を規制する壁となる。そして、ラバードーム20は、スカート部23や円筒部22などが変形部として弾性変形する。
【0021】
ラバードーム20及びラバードーム20の据付部14aや支持部42は、ノブ10の幅(
図2の左右方向)以内に配置されている。このため、支持体40(シフトレバー80)は、ラバードーム20を取り付けた制約を受けずに、細いものにできる。また、ラバードーム20の径が小さい円筒部22の側が、ラバードーム20のノブ10の外側となり、ラバードーム20の移動を規制する壁となる支持部42は小さく設計できる。そして、本体30を押す押下部13周辺のノブ10の設計自由度を大きくすることができる。
【0022】
本体30は、ケース31と操作部32とで構成されている。本体30は、ケース31内に、2つのマイクロスイッチを備える。マイクロスイッチは、電気接点部と小型のラバー(図示せず)を有している。操作部32は、
図2の上下方向に移動可能にケース31に支持されている。
【0023】
操作部32は、ばねにより上方向への付勢力を与えられ、上からの力が加わらないときは、
図2のように大きく突出した状態となっている。そして、操作部32がノブ10の押下部13によって押され、上からの力が加わると、操作部32は、突出が小さな状態となるとともに、小型のラバー(図示せず)を押す。そして、ラバー(図示せず)が変形して、電気接点部の接続状態が変わり、2つのマイクロスイッチの状態が変わる。
【0024】
本体30の2つのマイクロスイッチは、
図3のように、それぞれ2つの接点部を有している。2つの接点部は、操作部32によって、押されていない状態ではOFFの状態であり、押された状態ではONの状態である。
【0025】
本体30は、回路基板50に搭載されている。そして、
図3のように、本体30は、常時クローズ回路が存在するノーマリークローズ回路とできる回路構成とされている。
【0026】
すなわち、本体30の2つの電気端子:P SW1・P SW2は、2つのマイクロスイッチと接続されている。2つのマイクロスイッチは、それぞれのOFF側の端子が、本体30の電気端子:P SW3と接続されている。また、2つのマイクロスイッチは、それぞれのONの端子が、本体30の電気端子:P SW4と接続されている。これにより、2つのマイクロスイッチがOFFのとき、電気端子:P SW1・P SW2は、電気端子:P SW3との経路をもつ。また、2つのマイクロスイッチがONのとき、電気端子:P SW1・P SW2は、SW4との経路をもつ。
【0027】
この本体30の回路構成により、スイッチ装置1は、常時クローズ回路が存在するノーマリークローズ回路とされ、断線などの異常検出に優れるフェールセーフ機能をもった装置とされている。
【0028】
なお、回路基板50は、板状の基板でもよいし、フレキシブル基板とされてもよい。あるいは、基板は省き、本体から直接ケーブル出力するものでもよい。
【0029】
(スイッチ装置1の動作)
図4は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置のストローク特性図である。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置の動作説明の概略構造断面図である。
図5(a)は、操作前の図、
図5(b)は、変曲点1付近での図、
図5(c)は、変曲点3付近での図である。
【0030】
図4は、横軸がノブ10のストローク(mm)であり、縦軸がノブ10に生じる力(N)である、ストローク特性図である。操作者がスイッチ装置1を操作する前の状態が、ノブ10のストローク(mm)の基準位置であり、その時の力(N)は0(N)である。操作者は、ノブ10の操作部12を押したストロークに応じ、ノブ10に生じた力を感じる。また、
図4のストロークの位置a、b、cにおける、それぞれのスイッチ装置の概略構造断面図が、
図5(a)、
図5(b)、
図5(c)である。
【0031】
図5(a)は、操作者がスイッチ装置1を操作する前の状態の図である。ラバードーム20は、外力が加わらない状態で、変形のない状態である。本体30の操作部32は、大きく突出した状態である。本体30の2つのマイクロスイッチは、それぞれOFFの状態である。
【0032】
図5(a)の状態から、操作者がノブ10の操作部12を押すと、最初は、主に、ラバードーム20のスカート部23が弾性変形する。本体30の操作部32は、ノブ10の押下部13に押されて、突出が徐々に小さくなる。本体30の2つのマイクロスイッチは、依然、それぞれOFFの状態である。
【0033】
図5(b)は、
図4の変曲点1付近での状態の図である。このとき、ノブ10が下がり、ノブ10の押下部15がラバードーム20の基部21と接した状態である。
【0034】
図5(b)の状態から、操作者がノブ10の操作部12をさらに押すと、次は、ラバードーム20の円筒部22も弾性変形する。本体30の操作部32は、ノブ10の押下部13に押されて、突出がさらに小さくなる。本体30の2つのマイクロスイッチは、依然、それぞれOFFの状態である。
【0035】
操作者がノブ10の操作部12を押すことにより、操作者が感じる力は、
図4のように、ストロークの位置:aから位置:bとなるまでは小さく、位置:b以降、円筒部22の変形の影響が加わり大きくなる。変形のために要する力は、薄く横に広がったスカート部23と比べ、スカート部23より厚く、ノブ10の移動方向に軸をもつ円筒部22は、スカート部23より大きい。そして、ストロークの位置:bである変曲点1以降、操作者が感じる力が大きくなった状態は、変曲点2まで続く。
【0036】
変曲点2は、変曲点2から変曲点3にかけて、ラバードーム20の円筒部22が潰れることによって生じ、変曲点2においてストローク特性は極大値をとる。すなわち、ストローク力は、変曲点2に近づくにつれて増大し、変曲点2でピークの値となり、変曲点2を過ぎると減少する。そして、操作者は顕著な節度感を感じる。節度感は、ゴム特有の柔らかい弾力のある感触である。この感触は、車両100のシフトレバー80に搭載されたEPBのスイッチ装置1に好適である。
【0037】
そして、操作者が感じるこの節度感と合わせて、本体30は電気的な切り替えが行われる。すなわち、変曲点2と変曲点3の間の変曲点2の周辺において、本体30の2つのマイクロスイッチが、本体30の操作部32がノブ10の押下部13に押されることによって、OFFの状態からONの状態に変わる。そして、
図3の2つの電気端子:P SW1・P SW2は、電気端子:P SW3と接続されていた状態から、電気端子:P SW4と接続されている状態へと変わる。
【0038】
なお、厳密には、本体30のマイクロスイッチがOFFの状態からONの状態に変わる操作のためにも力を要する。しかし、小型であるマイクロスイッチでは、操作者が感じる力は十分には生じない。このため、電気的な切り替えには係わらない節度体としてのラバードーム20が別途用いられている。
【0039】
仮に、ラバードーム20は、本体30のマイクロスイッチのラバーと相似形状で、相似比が2であったとして、回転軸に対して垂直な方向の面積は4倍で、円筒部22などの肉厚も2倍となる。すると、1つのラバードーム20は、2つのマイクロスイッチより数倍大きなストローク力となる。相似形状が同じでなかったとしても、ラバードーム20を加えることで、操作者が十分に感じる力を生じさせることができる。
【0040】
図5(c)は、
図4の変曲点3付近となるストロークの位置:cでの状態の図である。ラバードーム20は、円筒部22が潰れた状態である。本体30の操作部32は、僅かに突出した状態である。本体30の2つのマイクロスイッチは、それぞれONの状態である。
【0041】
図5(c)の状態から、操作者がノブ10の操作部12をさらに押すと、潰れたラバードーム20をさらに押すことになる。このため、
図5のように、変曲点3以降は、操作者が感じる力は、再度、大きくなる。また、変形のために要する力は、潰れていない円筒部22を弾性変形するより大きなものとなる。実質、ストロークはこの付近で止まる。
【0042】
そして、操作者がEPBのノブ10の操作部12の押下操作を止めると、ノブ10は、ラバードーム20の弾性力と本体30の操作部32の付勢力とによって、
図4(a)の状態に戻る。本体30の2つのマイクロスイッチは、それぞれOFFの状態となる。
【0043】
(本発明の第1の実施の形態の効果)
上記した本発明の実施の形態によると、ノブとスイッチ本体に、電気的な切り替えには係わらない節度体を加え、これらを直列配置した。これにより、小型にしても十分な節度感を得ることができる。
【0044】
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態に係るスイッチ装置の概略構造断面図であり、
図1のA-A断面図である。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係るスイッチ装置のストローク特性図である。以下の説明において、第1の実施の形態と同一の構成及び機能を有する部分については同一の引用数字を付している。
【0045】
このスイッチ装置1は、第1の実施の形態で説明したスイッチ装置1の節度体と、この節度体の配置関係などにおいて第1の実施の形態と相違している。
【0046】
節度体は、ラバードーム20に代えてメタルドーム25を用いている。また、配置は、節度体がノブ10と本体30の間である配置に代えて、ノブ10と本体30と節度体の順の直列配置にしてある。また、節度体は、ノブ10に取り付けられ支持体40との間に挟まれる配置に代えて、支持体40に取り付けられノブ10との間に挟まれる配置にしてある。そして、ノブ10や支持体40などの形状は、これらに対応した形状とされてある。以下、主にこの相違点について説明する。
【0047】
図6のように、メタルドーム25は、金属製であり回転対称形状である。メタルドーム25は、変形部となるドーム形状のドーム部26と固定部27とを有する。メタルドーム25は、固定部27が支持体40の支持部44に取り付けられている。
【0048】
ノブ10は、支柱部11と操作部12と押下部13と押下部15と延伸部16とを有する。押下部13は、支柱部11の他方の端部(
図6の下端)である。押下部13は、操作者が操作部12を押した際、ノブ10が本体30を押す部位である。押下部15は、支柱部11の他方の端部(
図6の下端)からシフトレバー80に沿う方向に延びた延伸部16の先端に形成されている。押下部15は、操作者が操作部12を押した際、ノブ10がメタルドーム25を押す部位である。延伸部16は、本体30に対し、ノブ10の支柱部11や操作部12とは反対側まで延伸して、メタルドーム25付近にまで達している。
【0049】
図7は、メタルドーム25によるスイッチ装置1のストローク特性図である。
図7は、
図4のラバードーム20によるスイッチ装置1のストローク特性図と同様、変曲点1、変曲点2、変曲点3をもつ。ここで、メタルドーム25によるストローク特性は、変曲点2と変曲点3との間の傾きがラバードーム20よりも急峻である。このため、変曲点2と変曲点3との間で操作者が感じる節度感は、「カチ」「カチ」といった金属的な硬いメリハリのある感触となる。
【0050】
以上のように、本実施の形態によっても、第1の実施の形態について説明した作用及び効果を得ることができる。
【0051】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及びその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。
【0052】
以上説明した実施の形態では、節度体として、ラバードームやメタルドームを用いた構成を示したが、これに限るものではない。例えば、単一部材による節度体に限らず、ばねと治具を用いた機構などとしても構わない。
【0053】
また、節度体が、本体のスイッチの電気的な切り替えには係わらない、ノブと支持体の間に配置された構成を示したが、これに限るものではない。例えば、節度体がノブと本体の操作部との間に配置された構成としてもよい。
【0054】
また、ひとつの節度体を用いた構成を示したが、複数の節度体を用いた構成としてもよい。この際、直列配列したものであってもよいし、並列配列したのもであってもよい。但し、複数の節度体の配置は、ノブの移動方向に直列とするのが望ましい。
【0055】
また、フェールセーフ機能を持った構成として、2つのマイクロスイッチを有し、それぞれのONとOFFの端子が結線されてノーマリークローズ回路とした構成を示したが、これに限るものではない。例えば、2つのマイクロスイッチは、それぞれの端子が結線されていないノーマリークローズ回路であっても構わない。また、フェールセーフ機能を持った構成は、ノーマリークローズ回路に限定されるものではない。
【0056】
また、本体は、2つのマイクロスイッチ構成を示したが、これに限るものではない。例えば、本体は、単数のスイッチを備え、節度体によってスイッチ装置の節度感を増したものとしてもよい。あるいは、2つ以上のスイッチを備えたものでもよい。
【0057】
また、シフトレバー自体を支持体とした構成を示したが、別途支持体を設け、スイッチ装置をシフトレバーに搭載したものであってもよい。
【0058】
また、車両のシフトレバーに搭載され、制御対象とする機器を、EPBとして説明したが、これに限るものではない。例えば、他のレバーの先端部にモード切替などのスイッチ装置として搭載してもよい。また、レバーに限らず、搭載面積に制限があり、奥行にはゆとりがある場所に搭載する場合に、特に有効である。
【0059】
なお、これら実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態およびその変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0060】
1…スイッチ装置、10…ノブ、11…支柱部、12…操作部、13…押下部、14…収納部、14a…据付部、15…押下部、16…延伸部、20…ラバードーム、21…基部、22…円筒部、23…スカート部、24…固定部、25…メタルドーム、26…ドーム部、27…固定部、30…本体、31…ケース、32…操作部、40…支持体、41…支持部、42…支持部(壁)、43…支持部、44…支持部、50…回路基板、60…ステアリング、70…ワイパ系レバー、80…シフトレバー、90…コラム、100…車両