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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022017785
(43)【公開日】2022-01-26
(54)【発明の名称】本文作成キット
(51)【国際特許分類】
   B42D 1/00 20060101AFI20220119BHJP
   G09F 3/02 20060101ALI20220119BHJP
   G09F 3/10 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
B42D1/00 H
G09F3/02 M
G09F3/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020120539
(22)【出願日】2020-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】394016265
【氏名又は名称】東京美術紙工協業組合
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】特許業務法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 裕隆
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザー自らが組み立てて作製するオリジナル本の本文を作成することができる本文作成キットを提供する。
【解決手段】一方に絵、模様、図形、又は文章が描かれた表示面を有し、他方に組立方法の案内文が記載された案内面33aを有する矩形状のラベルシート31aが少なくとも2枚又は複数枚で1セットの本文作成キットであって、案内面側は、縦方向中央線36と縦方向中央線を3分割する2本の横方向線37、38とが設けられ、マス目状に区分された6区分にそれぞれ剥離紙39、40~44、41a、42aと剥離紙が貼着した貼着面とを有し、案内面には、縦方向中央線に沿って山折りするための山折り案内文45、横方向線に沿って切り離すための切り離し案内文46a、46b、横方向線に沿って谷折りするための谷折り案内文47a、47b、剥離紙を剥がして貼着面同士を貼着させるための剥離案内文48a~48f、が少なくとも記載されている。
【選択図】図1-a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方に絵、模様、図形、又は文章が描かれた表示面を有し、他方に組立方法を案内する案内文が記載された案内面を有する矩形状のラベルシートが少なくとも2枚又は複数枚で1セットの本文作成キットであって、
前記案内面側は、縦方向中央線と該縦方向中央線を3分割する2本の横方向線とが設けられて、マス目状に6区分され、該6区分にそれぞれ剥離紙と該剥離紙が貼着した貼着面とを有し、
また、前記案内面には、
前記縦方向中央線に沿って山折りするための山折り案内文と、
前記横方向線に沿って切り離すための切り離し案内文と、
前記横方向線に沿って谷折りするための谷折り案内文と、
前記剥離紙を剥がして前記貼着面同士を貼着させるための剥離案内文と、が少なくとも記載されていること
を特徴とする本文作成キット。
【請求項2】
前記ラベルシートは、4辺の近傍に沿って外枠切り離し線が設けられており、
前記案内面には、前記外枠切り離し線に沿って切り離すための切り離し案内文が記載されていること
を特徴とする請求項1に記載の本文作成キット。
【請求項3】
前記絵、模様、図形は、塗り絵用の輪郭であること
を特徴とする請求項1に記載の本文作成キット。
【請求項4】
前記切り離し案内文に沿った前記横方向線、及び前記外枠切り離し線は、マイクロミシン目であること
を特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の本文作成キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザー自らが組み立てて作製するオリジナル本の本文を作成するための本文作成キットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザー自らが作製する本としては、次のような構成の製本キットが知られている。図4に示すように、この製本キット1は、一方に文字、写真、絵等の情報を表示できる印字面8aを有し、他方に剥離紙2、3、4、5、6が貼着された粘着面を有し、切断線7が設けられた用紙8と、粘着面の表表紙領域2aに貼着するための表表紙厚紙9と、粘着面の背表紙領域4aに貼着するための背表紙厚紙10と、粘着面の裏表紙領域6aに貼着するための裏表紙厚紙11と、複数枚の紙葉12、12…が背部13で綴られた紙葉部材14とを1セットとする構成である(特許文献1参照)。
【0003】
紙葉部材14は、図5に示すように、背部13と、表側部15と、裏側部16とにそれぞれ粘着紙17、18、19が設けられている。粘着紙17、18、19の表面には、それぞれ剥離紙20、21、22が貼着されている。剥離紙20、21、22をそれぞれを剥がして粘着紙17、18、19の粘着面を露出できるようになっている。
【0004】
このような構成の製本キット1は、ユーザー自らが、切断線7に沿って用紙8を切り、表表紙厚紙9と背表紙厚紙10と裏表紙厚紙11とをそれぞれ対応する粘着面に貼り付けてから、用紙8の周囲8bを内側に折り曲げて表紙部材23を形成する(図5参照)。
【0005】
そして、図5に示すように、紙葉部材14の剥離紙20を剥がして背部13の粘着面を露出させ、表紙部材23の背表紙厚紙10に貼着する。続いて、表側部15の剥離紙21を剥がして粘着面を露出させ、表表紙厚紙9に貼着する。さらに、裏側部16の剥離紙22を剥がして粘着面を露出させ、裏表紙厚紙11に貼着して、図6に示す本(冊子)24を作製する。なお、図6中の符号25は表表紙を示し、符号26は裏表紙を示す。
【0006】
このように、種々の工程を経てオリジナルな本24を作製するので、工作性が豊かであり、本を作る楽しみを有する。
また、用紙8には、文字、写真、絵等の情報を表示できる印字面8aを有するので、本24の表表紙25、裏表紙26、又は背表紙に所望の表題、写真、絵等を描くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006-159429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この従来例の製本キット1においては、工作性に富み、本24を作る楽しみが増すと共に、ユーザー自身のオリジナルな本24が作製できるという特徴があるものの、ユーザー自身が本24の紙葉部材14を作るものではなく、また、紙葉部材14に描かれる本文を作れるものではないという欠点を有している。
【0009】
従って、従来例における製本キット1においては、ユーザー自身が本24の紙葉部材14を作ると共に、紙葉部材14に描かれる本文を作ることによって、工作性や本を作る楽しみをさらに増加することに解決しなければならない課題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記従来例の課題を解決するための本発明の要旨は、一方に絵、模様、図形、又は文章が描かれた表示面を有し、他方に組立方法を案内する案内文が記載された案内面を有する矩形状のラベルシートが少なくとも2枚又は複数枚で1セットの本文作成キットであって、前記案内面側は、縦方向中央線と該縦方向中央線を3分割する2本の横方向線とが設けられて、マス目状に6区分され、該6区分にそれぞれ剥離紙と該剥離紙が貼着した貼着面とを有し、また、前記案内面には、前記縦方向中央線に沿って山折りするための山折り案内文と、前記横方向線に沿って切り離すための切り離し案内文と、前記横方向線に沿って谷折りするための谷折り案内文と、前記剥離紙を剥がして前記貼着面同士を貼着させるための剥離案内文と、が少なくとも記載されていることである。
【0011】
また、前記ラベルシートは、4辺の近傍に沿って外枠切り離し線が設けられており、
前記案内面には、前記外枠切り離し線に沿って切り離すための切り離し案内文が記載されていること、;
前記絵、模様、図形は、塗り絵用の輪郭であること、;
前記切り離し案内文に沿った前記横方向線、及び前記外枠切り離し線は、マイクロミシン目であること、;
を含むものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る本文作成キットによれば、ユーザー自身がラベルシートの案内面の山折り案内文と、切り離し案内文と、谷折り案内文と、剥離案内文との説明通り順番に組み立てると、本の紙葉部材やその本文を作ることができる。したがって、工作性や本を作る楽しみが増大する。
ラベルシートの表示面に描かれた絵、模様、図形は、ラベルシートを組み立てると紙葉(各頁)に描かれる塗り絵用の輪郭であるので、ユーザ自身がそれらに塗り絵や文章等を書き込んで、楽しく紙葉部材に描かれる本文を作成できる。
そして、本文は、家庭用のプリンターなどで簡単に印刷したり、既に描かれた模様などに色を付けたり、文章を書いたりしてオリジナルのものを作ることができる。
さらに、切り離し案内文に沿った横方向線、及び外枠切り離し線は、マイクロミシン目であることによって、手で簡単に切り離すことができる。そして、ハサミ等の道具を使用せずに組み立てて、紙葉部材を作ることができるという種々の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1-a】ラベルシート31aの案内面33aを示す正面図である。
図1-b】ラベルシート31bの案内面33bを示す正面図である。
図1-c】ラベルシート31cの案内面33cを示す正面図である。
図2-a】ラベルシート31aの表示面32aを示す正面図である。
図2-b】ラベルシート31bの表示面32bを示す正面図である。
図2-c】ラベルシート31cの表示面32cを示す正面図である。
図3】ラベルシートから紙葉12を組み立てる組立手順を示す説明図である。
図4】従来例に係る製本キットの1セットを示す斜視図である。
図5】従来例に係る製本キットの表紙部材に紙葉部材を貼着する状態を説明する斜視図である。
図6】従来例に係る製本キットの冊子の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、理解を容易にするため、従来例で説明した図面(図4及び図5)に対応する部分には、従来例と同一の符号を付けて説明する。
【0015】
まず、図1-a及び図2-aにおいて、符号31aはラベルシートを示し、このラベルシート31aは、一方に絵、模様、図形、又は文章が描かれた表示面32aを有し(図2-a参照)、他方に組立方法を案内する案内文が記載された案内面33aを有して(図1-a参照)、矩形状に形成されている。
そして、ラベルシートが少なくとも2枚又は複数枚で1セットの本文作成キットを構成する。
なお、ここでの説明は、ラベルシートが3枚(31a、31b、31c)で1セットの本文作成キットを構成する場合の一例について説明する。
【0016】
ラベルシート31a、31b、31cは、サイズが例えばA4判、又はB4判等の所定サイズのものを縦長に用いるのであり、そのため、縦方向は長手方向の意味であり、横方向は短手方向の意味である。
【0017】
また、ラベルシート31aは、4辺の近傍に沿って外枠切り離し線34が設けられており、案内面33aには、外枠切り離し線34に沿って切り離すための切り離し案内文35が「(1)外枠きりはなし」と記載されている。そして、外枠切り離し線34に沿って外枠を切り離すようになっている。
外枠切り離し線34は、マイクロミシン目である。マイクロミシン目は、肉眼では分からない約0.1mmから0.4mm程度の細かいピッチのミシン目であり、手で簡単に切り離せて、切り離し跡のギザギザが目立たず綺麗に仕上げることができる。
【0018】
なお、「(1)外枠きりはなし」の文の前の「(1)」の表示は、組立作業の順番を示す番号であり、以下に続いて説明する(2)から(14)の番号の順番通りに組立作業を進めれば本を作ることができる仕組みになっている。
【0019】
案内面33a側は、図1-aに示すように、1本の縦方向中央線36と、この縦方向中央線36を均等に3分割する2本の横方向線37、38とが設けられて、マス目状に6区分されている。そして、この6区分に剥離紙39、40、63、41、41a、42、42a、43、64、44と、この剥離紙が貼着したそれぞれの貼着面(図示せず)とを有する。
【0020】
案内面33aの縦方向中央線36に沿った位置には、山折り案内文45が「(2)やまおり」と記載されている。「(2)」の表示は、上述のように組立作業の順番2番目を示す。
【0021】
縦方向中央線36から図1-aにおける右側の端部に沿った横方向線37には、切り離し案内文46aが「(3)きりはなし」と記載されている。また、縦方向中央線36から図1-aにおける左側の端部に沿った横方向線38には、切り離し案内文46bが「(4)きりはなし」と記載されている。「(3)」と「(4)」の表示は、上述のように組立作業の順番3番目と4番目とを示す。
切り離し案内文46a、46bに沿った横方向線37、38は、マイクロミシン目である。マイクロミシン目は、外枠切り離し線34の説明と同様に、肉眼では分からない約0.1mmから0.4mm程度の細かいピッチのミシン目である。
【0022】
縦方向中央線36から図1-aにおける左側の端部に沿った横方向線37には、谷折り案内文47aが「(5)たにおり」と記載されている。また、縦方向中央線36から図1-aにおける右側の端部に沿った横方向線38には、谷折り案内文47bが「(8)たにおり」と記載されている。「(5)」と「(8)」の表示は、上述のように組立作業の順番5番目と8番目とを示す。
【0023】
剥離紙41には、剥離案内文48aが「(6)まずここをはがしてずれないよう1と2を重ねてせっちゃく」と記載されている。
剥離紙39には、剥離案内文48bが「(7)のこったここをはがし、同じくはがしたP2裏とせっちゃく」と記載されている。
剥離紙41aには、剥離案内文48cが「(7)のこったここをはがし、同じくはがしたP1裏とせっちゃく」と上下逆さ文字で記載されている(いずれも図1-a参照)。
「(6)」と「(7)」の表示は、上述のように組立作業の順番6番目と7番目とを示す。
【0024】
剥離紙42aには、剥離案内文48dが「(9)まずここをはがしてずれないよう3と4を重ねてせっちゃく」と記載されている。
剥離紙42には、剥離案内文48eが「(10)のこったここをはがし、同じくはがしたP4裏とせっちゃく」と記載されている。
剥離紙44には、剥離案内文48fが「(10)のこったここをはがし、同じくはがしたP3裏とせっちゃく」と上下逆さ文字で記載されている(いずれも図1-a参照)。
「(9)」と「(10)」の表示は、上述のように組立作業の順番9番目と10番目とを示す。
【0025】
剥離紙39には、「P1」と記載されており、この位置の反対側の表示面32aが、本を作ったときに1頁目になることが案内されている。
【0026】
剥離紙40には、「表紙に付く面」と記載されると共に、「いちばんさいごにここをはがして表紙裏にせっちゃく」と記載されて、剥離紙40を剥がした貼着面を紙葉部材14の表表紙厚紙9に貼着する位置であることが案内されている。
また、剥離紙40の側部には、縦長の小剥離紙63が貼着しており、小剥離紙63には、「さいごに表紙につける時にまずここをはがして表紙に固定する」と案内されている。小剥離紙63を設けた理由は、まず小さい貼着面を貼着させてから、次に剥離紙40の貼着面を貼着させることで、一度に全面を接着する難しさを解消したものである。
【0027】
剥離紙41には、「P2」と上下逆さ文字で記載されており、この位置の反対側の表示面32aが、本を作ったときに2頁目になることが案内されている。
【0028】
剥離紙42には、「P3」と上下逆さ文字で記載されており、この位置の反対側の表示面32aが、本を作ったときに3頁目になることが案内されている。
【0029】
剥離紙43には、「P5」と記載されており、この位置の反対側の表示面32aが、本を作ったときに5頁目になることが案内されている。
また、「次のP6とずれないようにせっちゃく」と記載されており、剥離紙43を剥がした貼着面をラベルシート31bの6頁目の貼着面に貼着する位置であることが案内されている。
さらに、剥離紙43の側部には、縦長の小剥離紙64が貼着しており、小剥離紙64には、「6P裏とせっちゃくするときまずここをはがしてずれないようにはり合わせる」と案内されている。小剥離紙64を設けた理由は、まず小さい貼着面を貼着させてから、次に剥離紙43の貼着面を貼着させることで、一度に全面を接着する難しさを解消したものである。
【0030】
剥離紙44には、「P4」と記載されており、この位置の反対側の表示面32aが、本を作ったときに4頁になることが案内されている。
【0031】
表示面32aは、図2-aに示すように、案内面33a側と同一の位置でマス目状に6区分されており、この6区分にそれぞれ絵、模様、図形、又は文字等が印刷されている。この絵、模様、図形、文字等は、6区分の横列ごとに上下の位置が異なって描かれており、ラベルシートを組み立てると各頁で上下の位置が揃う仕組みになっている。
また、模様、図形、文字等は、各頁に描かれる塗り絵用の輪郭であり、ユーザ自身がそれらに色付けや塗り絵などを楽しんで本文を作成できるようになっている。
なお、表示面32aは、ユーザーが後に自由に絵や文章を書けるように無地であってもよく、または詩やエッセイ等の文章が書かれていてもよい。
【0032】
次に、ラベルシート31bについて説明する(図1-b、図2-b参照)。ラベルシート31aの表示面32a及び案内面33aで説明した部分に対応する部分には、同一の符号を付けて説明し、詳細は省略する。
まず、案内面33bには、図1-bに示すように、外枠の切り離し案内文35と、山折り案内文45と、切り離し案内文46a、46bと、谷折り案内文47a、47bとが記載されている。
【0033】
剥離紙51には、剥離案内文55aが「(6)まずここをはがしてずれないよう7と8を重ねてせっちゃく」と記載されている。
剥離紙49には、剥離案内文55bが「(7)のこったここをはがし、同じくはがしたP8裏とせっちゃく」と記載されている。
剥離紙51aには、剥離案内文55cが「(7)のこったここをはがし、同じくはがしたP7裏とせっちゃく」と上下逆さ文字で記載されている(いずれも図1-b参照)。
【0034】
剥離紙52aには、剥離案内文55dが「(9)まずここをはがしてずれないよう9と10を重ねてせっちゃく」と記載されている。
剥離紙52には、剥離案内文55eが「(10)のこったここをはがし、同じくはがしたP10裏とせっちゃく」と記載されている。
剥離紙54には、剥離案内文55fが「(10)のこったここをはがし、同じくはがしたP9裏とせっちゃく」と上下逆さ文字で記載されている(いずれも図1-b参照)。
【0035】
剥離紙49には、「P7」と記載されており、この位置の反対側の表示面32bが、本を作ったときに7頁目になることが案内されている。
【0036】
剥離紙50には、「P6」と記載されており、この位置の反対側の表示面32bが、本を作ったときに6頁目になることが案内されている。また、「(12)さいごにここをはがしてP5うらにせっちゃく」案内されている。
そして、剥離紙50の側部には、縦長の小剥離紙65が貼着しており、小剥離紙65には、「(11)まがらないようにまずここをはがしてP5につける」と案内されている。小剥離紙65を設けた理由は、まず小さい貼着面を貼着させてから、次に剥離紙50の貼着面を貼着させることで、一度に全面を接着する難しさを解消したものである。
【0037】
剥離紙51aには、「P8」と上下逆さ文字で記載されており、この位置の反対側の表示面32bが、本を作ったときに8頁目になることが案内されている。
【0038】
剥離紙52には、「P9」と上下逆さ文字で記載されており、この位置の反対側の表示面32bが、本を作ったときに9頁目になることが案内されている。
【0039】
剥離紙53には、「P11」と記載されており、この位置の反対側の表示面32bが、本を作ったときに11頁目になることが案内されている。
また、「(14)いちばんさいごに次のP12とずれないようにせっちゃく」と記載されており、剥離紙53を剥がした貼着面をラベルシート31cの12頁目の接着面に貼着する位置であることが案内されている。
さらに、剥離紙53の側部には、縦長の小剥離紙66が貼着しており、小剥離紙66には、「(13)P12裏うらとせっちゃくするときまずここをはがしてずれないようはり合わせる」と案内されている。小剥離紙66を設けた理由は、まず小さい貼着面を貼着させてから、次に剥離紙53の貼着面を貼着させることで、一度に全面を接着する難しさを解消したものである。
【0040】
剥離紙54には、「P10」と記載されており、この位置の反対側の表示面32bが、本を作ったときに10頁になることが案内されている。
【0041】
表示面32bは、図2-bに示すように、案内面33b側と同一の位置でマス目状に6区分されており、この6区分にそれぞれ絵、模様、図形、又は文字等が印刷されている。この絵、模様、図形、文字等は、6区分の横列ごとに上下の位置が異なって描かれており、ラベルシートを組み立てると各頁で上下の位置が揃う仕組みになっている。
また、模様、図形、文字等は、各頁に描かれる塗り絵用の輪郭である等の説明については、前述の表示面32aの説明と同様である。
【0042】
次に、ラベルシート31cについて説明する(図1-c、図2-c参照)。ラベルシート31aの表示面32a及び案内面33aで説明した部分に対応する部分には、同一の符号を付けて説明し、詳細は省略する。
まず、案内面33cには、図1-cに示すように、外枠の切り離し案内文35と、山折り案内文45と、切り離し案内文46a、46bと、谷折り案内文47a、47bとが記載されている。
【0043】
剥離紙58には、剥離案内文62aが「(6)まずここをはがしてずれないよう13と14を重ねてせっちゃく」と記載されている。
剥離紙56には、剥離案内文62bが「(7)のこったここをはがし、同じくはがしたP14裏とせっちゃく」と記載されている。
剥離紙58aには、剥離案内文62cが「(7)のこったここをはがし、同じくはがしたP13裏とせっちゃく」と上下逆さ文字で記載されている(いずれも図1-c参照)。
【0044】
剥離紙59aには、剥離案内文62dが「(9)まずここをはがしてずれないよう15と16を重ねてせっちゃく」と記載されている。
剥離紙59には、剥離案内文62eが「(10)のこったここをはがし、同じくはがしたP16裏とせっちゃく」と記載されている。
剥離紙61には、剥離案内文62fが「(10)のこったここをはがし、同じくはがしたP15裏とせっちゃく」と上下逆さ文字で記載されている(いずれも図1-c参照)。
【0045】
剥離紙56には、「P13」と記載されており、この位置の反対側の表示面32cが、本を作ったときに13頁目になることが案内されている。
【0046】
剥離紙57には、「P12」と記載されており、この位置の反対側の表示面32cが、本を作ったときに12頁目になることが案内されている。また、「(12)さいごにここをはがしてP11うらにせっちゃく」と案内されている。
そして、剥離紙57の側部には、縦長の小剥離紙67が貼着しており、小剥離紙67には、「(11)まがらないようにまずここをはがしてP11につける」と案内されている。小剥離紙67を設けた理由は、まず小さい貼着面を貼着させてから、次に剥離紙57の貼着面を貼着させることで、一度に全面を接着する難しさを解消したものである。
【0047】
剥離紙58aには、「P14」と上下逆さ文字で記載されており、この位置の反対側の表示面32cが、本を作ったときに14頁目になることが案内されている。
【0048】
剥離紙59には、「P15」と上下逆さ文字で記載されており、この位置の反対側の表示面32cが、本を作ったときに15頁目になることが案内されている。
【0049】
剥離紙60には、「うら表紙に付く面」と記載されると共に、「(14)いちばんさいごにうら表紙のうらがわとずれないようにせっちゃく」と記載されて、剥離紙60を剥がした貼着面を紙葉部材14の裏表紙厚紙11に貼着する位置であることが案内されている。
また、剥離紙60の側部には、縦長の小剥離紙68が貼着しており、小剥離紙68には、「(13)うら表紙うらとせっちゃくする時まずここをはがしてずれないようにはり合わせる」と案内されている。小剥離紙68を設けた理由は、まず小さい貼着面を貼着させてから、次に剥離紙60の貼着面を貼着させることで、一度に全面を接着する難しさを解消したものである。
【0050】
剥離紙61には、「P16」と記載されており、この位置の反対側の表示面32cが、本を作ったときに16頁になることが案内されている。
【0051】
表示面32cは、図2-cに示すように、案内面33c側と同一の位置でマス目状に6区分されており、この6区分にそれぞれ絵、模様、図形、又は文字等が印刷されている。この絵、模様、図形、文字等は、6区分の横列ごとに上下の位置が異なって描かれており、ラベルシートを組み立てると各頁で上下の位置が揃う仕組みになっている。
また、模様、図形、文字等は、各頁に描かれる塗り絵用の輪郭である等の説明については、前述の表示面32aの説明と同様である。
【0052】
以上のように構成されるラベルシート31a、31b、31cは、図3に示すように、外枠切り離し線34に沿って4辺の外枠を切り離し、縦方向中央線36に沿って山折りし、横方向線37、38に沿って切り離し及び谷折りし、剥離案内文に従って剥離紙を剥がして所定の位置に貼着させて、複数枚の紙葉12からなる紙葉部材14を形成する(図4及び図5参照)。
【0053】
そして、剥離紙40を剥がしてその貼着面を表紙部材23の表表紙厚紙9に貼着させ、剥離紙60を剥がしてその貼着面を表紙部材23の裏表紙厚紙11に貼着させることによって、図6に示す本(冊子)24が作製できる。
【0054】
以上、説明したように、本発明に係る本文作成キットによれば、ユーザー自身がラベルシート31a、31b、31cの案内面33a、33b、33cの山折り案内文47a、47bと、切り離し案内文46a、46bと、谷折り案内文47a、47bと、剥離案内文との説明に従い(1)~(14)の表示の順番通りに組み立てると、本の紙葉部材14を作ることができる。
ラベルシート31a、31b、31cの表示面32a、32b、32cに描かれた絵、模様、図形は、ラベルシートを組み立てると紙葉12(各頁)に描かれる塗り絵用の輪郭であるので、ユーザー自身がそれらに塗り絵や文章等を書き込んで楽しく本文を作成できることとなり、本文を作る楽しみが増大する。
そして、本文は、家庭用のプリンターなどで簡単に印刷したり、既に描かれた模様などに色を付けたり、文章を書いたりしてオリジナルのものを作ることができる。
さらに、切り離し案内文35に沿った横方向線37、38、及び外枠切り離し線34は、マイクロミシン目であることによって、手で簡単に切り離すことができる。そして、ハサミ等の道具を使用せずに組み立てて、紙葉部材14を作ることができる。
【符号の説明】
【0055】
1 製本キット
2、3、4、5、6 剥離紙
2a 表表紙領域
4a 背表紙領域
6a 裏表紙領域
7 切断線
8 用紙
8a 印字面
8a 周囲
9 表表紙厚紙
10 背表紙厚紙
11 裏表紙厚紙
12 紙葉
13 背部
14 紙葉部材
15 表側部
16 裏側部
17、18、19 粘着紙
20、21、22 剥離紙
23 表紙部材
24 本(冊子)
25 表表紙
26 裏表紙
31a、31b、31c ラベルシート
32a、32b、32c 表示面
33a、33b、33c 案内面
34 外枠切り離し線
35 切り離し案内文
36 縦方向中央線
37、38 横方向線
39、40、41、41a、42、42a、43、44 剥離紙
45 山折り案内文
46a、46b 切り離し案内文
47a、47b 谷折り案内文
48a、48b、48c、48d、48e、48f 剥離案内文
49、50、51、51a、52、52a、53、54 剥離紙
55a、55b、55c、55d、55e、55f 剥離案内文
56、57、58、58a、59、59a、60、61 剥離紙
62a、62b、62c、62d、62e、62f 剥離案内文
63、64、65、66、67、68 小剥離紙
図1-a】
図1-b】
図1-c】
図2-a】
図2-b】
図2-c】
図3
図4
図5
図6