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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022177897
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】浴用玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 23/10 20060101AFI20221125BHJP
   A63H 33/00 20060101ALI20221125BHJP
   A63H 33/22 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
A63H23/10 Z
A63H33/00 N
A63H33/00 A
A63H33/22 K
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021084333
(22)【出願日】2021-05-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】斎間 伸雄
(72)【発明者】
【氏名】久代 佳奈
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA05
2C150EB03
(57)【要約】
【課題】興趣性の高い浴用玩具を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの玩具パーツを含む浴用玩具1であって、第1液体路11fが形成されている第1本体部11と、第1本体部11に設けられ、壁部9に取付可能な第1取付部5と、第1本体部11に設けられ、液溜まりを形成可能な収容部11pと、を含む第1玩具パーツ10を備えている。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの玩具パーツを含む浴用玩具であって、
第1液体路が形成されている第1本体部と、
前記第1本体部に設けられ、壁部に取付可能な第1取付部と、
前記第1本体部に設けられ、液溜まりを形成可能な収容部と、を含む第1玩具パーツを備えている、
浴用玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路は、前記第1本体部の一方端部から他方端部に亘って形成され、
前記収容部は、前記他方端部側に設けられている、
浴用玩具。
【請求項3】
請求項2に記載の浴用玩具であって、
前記第1取付部は、壁部に対し、前記他方端部よりも前記一方端部の高さ位置が高くなるように取付可能に構成されている、
浴用玩具。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記収容部は、前記第1液体路の一部を形成している、
浴用玩具。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記収容部は、前記第1本体部に着脱可能に設けられている、
浴用玩具。
【請求項6】
請求項1から5の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路の内面は、曲面を含む、
浴用玩具。
【請求項7】
請求項6に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路は、液体の流れる方向に対して直交する方向において湾曲する曲面を含む、
浴用玩具。
【請求項8】
請求項6に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路は、液体の流れる方向において湾曲する曲面を含む、
浴用玩具。
【請求項9】
請求項1から8の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路の少なくとも一部は、光透過性部材により構成されている、
浴用玩具。
【請求項10】
請求項1から9の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1取付部は、前記第1本体部の長手方向の略中央部に設けられている、
浴用玩具。
【請求項11】
請求項1から10の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1取付部は、前記第1本体部の一方側面、及び他方側面の何れにも設けられている、
浴用玩具。
【請求項12】
請求項1から11の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路の底面部は、前記収容部の底面部よりも高さ位置が高くなるように構成されている、
浴用玩具。
【請求項13】
請求項1から12の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第2液体路が形成されている第2本体部を含む第2玩具パーツをさらに備え、
前記第2本体部には、前記壁部に取付可能な第2取付部が設けられ、液溜まりを形成可能な前記収容部が設けられていない、
浴用玩具。
【請求項14】
請求項1から13の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第3液体路が形成されている第3本体部を含む第3玩具パーツをさらに備え、
前記第3液体路は、前記第3本体部の長手方向の一方端部から他方端部に亘って形成され、
前記第3本体部には、前記壁部に取付可能な第3取付部が前記一方端部側に設けられている、
浴用玩具。
【請求項15】
請求項14に記載の浴用玩具であって、
前記第3本体部は、他のすべての前記玩具パーツとは接続不可能に構成されている、
浴用玩具。
【請求項16】
請求項1から15の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第4液体路が形成されている第4本体部を含む第4玩具パーツをさらに備え、
前記第4本体部は、回転可能に構成されている軸部と、前記軸部を中心に回転する複数の羽根部とを含み、
前記羽根部が前記第4液体路を成している、
浴用玩具。
【請求項17】
請求項16に記載の浴用玩具であって、
前記第4本体部は、他のすべての前記玩具パーツとは接続不可能に構成されている、
浴用玩具。
【請求項18】
請求項1から17の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第5液体路が形成されている第5本体部を含む第5玩具パーツをさらに備え、
前記第5本体部は、長板部と、前記長板部をその長さ方向の略中央部で長さ方向に沿って回転可能に支持する支持部と、前記長板部の一方端部に形成されている錘部と、前記長板部の他方端部に形成されている貯留部とを含み、
前記貯留部は、前記第5液体路を成している、
浴用玩具。
【請求項19】
請求項1から18の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
液体を貯留可能なタンク部及び第6液体路を含む第6玩具パーツをさらに備え、
前記第6玩具パーツは、他の玩具パーツの液体路に対して前記第6液体路が連続する第1の装着状態と、前記他の玩具パーツの液体路に対して前記タンク部が連続する第2の装着状態とを選択的にとり得るよう構成されている、
浴用玩具。
【請求項20】
請求項1から19の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
全ての前記玩具パーツに形成された各液体路は、球体が転動可能に構成されている、
浴用玩具。
【請求項21】
請求項1から20の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記玩具パーツに含まれる取付部は、前記壁部に吸着する吸着部材の一端部に連結可能な連結部である、
浴用玩具。
【請求項22】
請求項1から21の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記収容部は、固形状の入浴剤を滞留可能に構成されている、
浴用玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴用玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、軌道上を走行する走行玩具と、水中走行時の水しぶきによる変色機能を備えた軌道走行玩具セットが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された軌道走行玩具セットは、軌道玩具が、陸上走行路と、内部に水中走行路を有する液体貯溜部と、水の付着により変色し乾燥により変色前の状態に戻る水変色部とを有し、水中走行路の一端と陸上走行路は連通しており、水中走行路の他端近傍に水変色部を配置してなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-36294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1においては、軌道走行玩具セットは、軌道上を走行する走行玩具の動きと共に、水中走行時の水しぶきによる水変色部の変色効果を楽しむものである。
しかし、この玩具は、全てが完成されたものであって、遊戯者が玩具の遊び方等に工夫するなどして関与することができない。このように、与えられた構造の玩具では、変化がなく、直ぐに飽きてしまうなど興趣性を維持できない、という課題を有している。
【0006】
本発明は、興趣性の高い浴用玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る浴用玩具は、
少なくとも1つの玩具パーツを含む浴用玩具であって、
第1液体路が形成されている第1本体部と、
前記第1本体部に設けられ、壁部に取付可能な第1取付部と、
前記第1本体部に設けられ、液溜まりを形成可能な収容部と、を含む第1玩具パーツを備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、興趣性の高い浴用玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の浴用玩具における第1玩具パーツの一例を示す斜視図である。
図2図1におけるA-A線に沿った部分の断面図である。
図3図1におけるB-B線に沿った部分の断面図である。
図4】第1玩具パーツの他の形態を示す斜視図である。
図5】第1玩具パーツの他の形態を示す分解斜視図である。
図6】第1玩具パーツの他の形態を示す斜視図である。
図7図6におけC-C線に沿った部分の断面図である。
図8】本発明の浴用玩具における第2玩具パーツの一例を示す斜視図であって、(a)は、液体流路が変化する第2玩具パーツの斜視図であり、(b)は、液体流路が一定の曲率に形成された第2玩具パーツの斜視図である。
図9】本発明の浴用玩具における第3玩具パーツの一例を示す斜視図である。
図10】本発明の浴用玩具における第3玩具パーツの他の例を示す斜視図である。
図11図9及び図10に示す第3玩具パーツの使用形態の一例を示す斜視図である。
図12】本発明の浴用玩具における第4玩具パーツの一例を示す斜視図である。
図13】本発明の浴用玩具における第5玩具パーツの一例を示す斜視図である。
図14】本発明の浴用玩具における第6玩具パーツの一例を示し、(a)は、タンク部側上にした状態の斜視図であり、(b)は、第6液体路を上にした状態の斜視図である。
図15図14に示す第6玩具パーツを他の玩具パーツに取り付ける状態の一例を示す分解斜視図である。
図16図14に示す第6玩具パーツを他の玩具パーツに取り付ける状態の他の例を示す分解斜視図である。
図17】本発明の浴用玩具における第7玩具パーツの一例を示す斜視図である。
図18】本発明の浴用玩具における第8玩具パーツの一例を示す斜視図である。
図19】本発明の浴用玩具における第9玩具パーツの一例を示す斜視図である。
図20】本発明の浴用玩具における第10玩具パーツの一例を示す斜視図である。
図21】浴用玩具の玩具パーツの組み合わせの一例を示す斜視図である。
図22】浴用玩具の玩具パーツの組み合わせの一例を示す斜視図である。
図23】浴用玩具の玩具パーツの組み合わせの一例を示す斜視図である。
図24】浴用玩具の玩具パーツの組み合わせの一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の浴用玩具の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態における浴用玩具は、複数の玩具パーツ或いは単独の玩具パーツによって、水やお湯などが流れる流路を作成して遊ぶ玩具である。したがって、水遊びをしても大丈夫な場所、特にお風呂等において使用可能に構成された玩具である。
【0011】
また、本明細書で云う「液体」とは、水、お湯、入浴剤が溶けたお湯又は水、更には、その他に水に比べて粘性の高い流動性のある各種無害の液状物をいう。また、以下の説明において使用する方向や向きについては、浴用玩具を浴室の壁部に取り付けた状態における向きを言うものであって、例えば、左右とは玩具パーツを取り付けた状態において取付けた壁部に向かって見たときの左右方向であり、前後とは壁部に対面した状態において手前側を前又は前方側、壁部側を後又は後方側、上下とは壁部における上下方向、として説明する。
【0012】
図1は、浴用玩具における第1玩具パーツの一例を示す斜視図であり、図2は、図1におけるA-A線に沿った部分の断面図、図3は、図1におけるB-B線に沿った部分の断面図である。
【0013】
図1に示すように、浴用玩具1は、例えば、第1玩具パーツ10と、第1玩具パーツ10を壁部9に取り付け可能な吸着部材8と、を備えている。実際の遊戯に際しては、後述するように複数の玩具パーツを組み合わせて使用する。
第1玩具パーツ10は、左右方向に比較的細長い形状の第1本体部11を備えており、第1本体部11の長手方向の上端面(図中上側面)に液体を流す第1液体路11fが構成されている。すなわち、第1本体部11の図中右側の一方端部11eから左側の他方端部11tに亘って第1液体路が形成されている。第1液体路11fは、図2の横断面(前後方向の断面)にて示すように、液体の流れる方向に対して直交する方向で下方に凹むように湾曲する曲面を備えている。また、第1液体路11fは、図3の縦断面(左右方向の断面)にて示すように、液体の流れる方向において傾斜角度が変化する湾曲面を備えている。また、第1液体路11fには、他方端部11t側に流路の液溜まりを形成する収容部11pが設けられている。なお、収容部11pは、図3に示すように、例えば固形状の入浴剤3を滞留させことができるように、第1液体路11fの底面部11fbに対して鋭角な凹みとして形成されている。
【0014】
第1本体部11には、その一方側面11c(前方側)、及び他方側面11d(後方側)の何れにも第1取付部としての取付部5が設けられており、壁部9に対して左右何れの向きにも取り付け可能な構成となっている。取付部5は、内方広がりで下方に向って切り欠かれた嵌合孔5aを備えており、この嵌合孔5aに吸着部材8が係合するように構成されている。例えば、吸着部材8には、円形の吸着面8aから突出した先太形状の取付け端部8bが設けられており、この取付け端部8bと嵌合孔5aとが嵌合(図2参照)して第1本体部11を保持する。なお、取付部5が設けられた位置は、第1本体部11の長手方向の略中央部に位置している。
【0015】
また、第1本体部11の一方側面11c(前方側)及び他方側面11d(後方側)には、それぞれ2個ずつの凸部7が設けられている。この凸部7は、第1本体部11の長手方向の両端部位において、上下方向延びる突条として形成されている。これは、第1本体部11が吸着部材8を介して壁部9に取り付けられたときに、第1本体部11の両端部位が壁部9から所定の距離だけ離れる。特に、第1本体部11の長手方向の長さ(L1)が大きく構成されている場合には、吸着部材8の性質上、第1本体部11の固定が不安定になりやすいが、凸部7が設けられていることによって、壁部9との距離を小さく或いは無くすことができる。これにより、第1本体部11の壁部9に対する前後方向の傾きを防止し、安定保持を保証する。
【0016】
図3に示すように、取付部5は、他方端部11tよりも一方端部11eの高さ位置の高低差(水平設置の場合の高低差(H1))が生じる。この高低差(H1)は、取付部5が吸着部材8に対して回転可能に連結されているので高さ調整は容易にできる。したがって、壁部9に第1本体部11を取付けた後でも、一方端部11eが他方端部11tよりも高くなるように調節できる。これにより、一方端部11eから他方端部11tに向って流れる液体の好適な流れの形成が可能である。
【0017】
図3に示ように、収容部11pの底面部である収容部底面11pbは、第1液体路11fの底面部11fbよりもその高さの高低差(H2)が低く形成されているが、第1液体路11fの一部を構成している。すなわち、収容部11pは、上流から流れてくる液体が入り込んで液体を一時的に滞留させるが、収容部11p内において、渦を巻くような乱れた流れ(乱流)を形成して液体を下流側に流す。
【0018】
本実施形態における第1玩具パーツ10は、後述する各玩具パーツを含めて、その全体が光透過性の合成樹脂にて構成されている。したがって、液体を流しているときには、前面方向から見ると、図3に示すような断面を見ているような状態で流体の流れを目視できる。
【0019】
第1玩具パーツ10の形態としては、前掲のものとは異なる形態を図4図7に示す。
図4は、第1玩具パーツ10の他の形態を示す斜視図である。
図4に示す第1玩具パーツ10の場合は、第1本体部11の第1液体路11fが、側面視で図1に示した構成の場合のように湾曲面の途中で変化するような湾曲でなく、下方に向かって全体的に膨らむような湾曲の第1液体路11fを構成している。さらに、収容部11pについては、円筒形の形状となっており、図1に示したものに比べて小さい構成となっている。
【0020】
図5は、第1玩具パーツ10の他の形態を示す斜視図である。
図5に示す第1玩具パーツ10の場合は、収容部11pを有する部分が第1本体部11に対して着脱可能に構成されている。すなわち、第1本体部11が、上流側部分11aと下流側部分11bと分かれた構成となっており、下流側部分11bが収容部11pを有する別部材として構成されている。この場合、下流側部分11bの一端面には、一対の嵌入突起4aが設けられている一方、上流側部分11aの一端面11wには、一対の嵌合凹部4bが形成されている。例えば、嵌合凹部4bは、第1本体部11の下方及び左右方向に向かって開口された形状となっている。したがって、嵌合凹部4bに対して嵌入突起4aを、図中において左側若しくは下側から嵌め込むように挿入することで、上流側部分11aに下流側部分11bを取り付けることができる。
【0021】
図6は、第1玩具パーツ10の他の形態を示す斜視図であり、図7は、図6におけC-C線に沿った部分の断面図である。
図6及び図7に示す第1玩具パーツ10の場合は、第1本体部11の長手方向の長さ(L2)が、図1に示したものに比べて短く構成されており、第1液体路11fの深さ(H3)が図1に示したものに比べて深く構成されている。更に、第1液体路11fの一方端部11eは、閉じられ解放されていない構成である。また、収容部11pは、長手方向の略中央領域に設けられており、また、収容部11pは、円筒形状であると共に収容部底面11pbが半球面に構成されている。このように、収容部底面11pbの形状が半球面に構成されることで、前掲の断面形状が矩形状のものとは違う液体の流れ方が期待できる。
【0022】
図8は、第2玩具パーツ20の一例を示す斜視図である。なお、図8(a)は、液体流路が上下に変化する形状の第2玩具パーツ20であり、図8(b)は、液体流路が同じ曲率の第2玩具パーツ20を示す。
【0023】
第2玩具パーツ20は、図8(a)に示すように、第2本体部21には、前掲の第1液体路11fと同様に上下に変化する第2液体路21fが一方端部21eから他方端部21tに亘って形成されている。しかし、第2本体部21には、液溜まりを形成する図1に示したような収容部11pが設けられていない。また、第2本体部21の他方端部21t側の端壁面21twには、下端側が切り欠かれた一対の嵌合凹部4bが設けられている。この嵌合凹部4bには、後述する他の玩具パーツを接続することが可能である。また、図示しないが、一方端部21e側においても、他の部材と接続可能な嵌合凹部4bが設けられている。なお、第2本体部21には、第2取付部として第1玩具パーツ10と同じ構造の取付部5が設けられており、他の構成は第1玩具パーツ10と同様に構成されている。
【0024】
図8(b)に示す第2玩具パーツ20の場合には、図4に示す第1玩具パーツ10の場合と同様に第2液体路21fが、下方に向かって全体的に湾曲する第1液体路11fを構成しており、この場合においても、収容部11pは設けられていない。
【0025】
図9は、第3玩具パーツ30(30A)の一例を示す斜視図である。
第3玩具パーツ30Aは、図9に示すように、第3液体路31fが形成されている第3本体部31を備える。第3液体路31fは、第3本体部31の長手方向の一方端部31eから他方端部31tに亘って形成されている。ここで、一方端部31eは、背面壁31wにて閉じられている一方、他方端部31tは、注ぎ口34が形成されている。この注ぎ口34は、注ぎ口幅(W1)が一方端部31e側の横幅(W2)よりも大きく構成され、また、注ぎ口底面31bが上流側よりも段差を持って低く構成されており、さらに、注ぎ口底面31bには複数の開口31hが形成されている。したがって、第3液体路31f上の流れは、注ぎ口34によってシャワー状に落下する。また、第3本体部31には、第3取付部として第1玩具パーツ10と同じ構造の取付部5が設けられている。この取付部5は、左右側壁11c,11d、及び背面壁31wに計3個設けられている。
【0026】
図10は、第3玩具パーツ30(30B)の他の例を示す斜視図である。
第3玩具パーツ30Bの構成は、図10に示すように、第3本体部31の一方端部31eから他方端部31tにわたって比較的深い深さ(H4)を有し、また、図9の場合とは異なって第3液体路31fが段差のない構造となっている。この場合、注ぎ口34の開口31hは1個形成されている。また、第3液体路31fは、注ぎ口幅(W1)よりも横幅(W2)が大きく形成された幅広部35を備えている。この場合においても、取付部5は3個設けられている。このように構成された、二種類の第3玩具パーツ30A,30Bは、例えば、液体を浴槽に入れるときの最終部品として使用することができる。また、この二種類の第3玩具パーツ30A,30Bは、第3本体部31が他の玩具パーツを連結する構成がなく、他の玩具パーツとは接続不能である。
【0027】
図11は、図9及び図10に示す第3玩具パーツ30A、30Bの使用形態の一例を示す斜視図である。
第3玩具パーツ30A、30Bにおいては、例えば図11に示すような使用形態も想定される。この場合、上側の第3玩具パーツ30Aは、その長手方向が壁部9に対して沿うように取り付けられている。そして、シャワー状の注ぎ口34から注がれる液体を、下側の第3玩具パーツ30Bの幅広部35を使って受け止め、下側の第3玩具パーツ30Bにて液体を浴槽等に注ぎ入れる。
【0028】
図12は、第4玩具パーツ40の一例を示す斜視図である。
第4玩具パーツ40は、図12に示すように、第4本体部41は、回転可能に構成されている軸部42と、軸部42を中心に回転する複数の羽根部43を備えている。したがって、第4液体路41fは、羽根部43上に形成される。第4本体部41は、例えば平板状のベース部44の表面側44a(手前側)には、軸部42を回転可能に支持する支軸45が突設され、裏面側(後側)には、第4取付部として第1玩具パーツ10と同じ構造の取付部5が設けられ、取付部5に吸着部材8が取り付けられている。また、軸部42には、ベース部44側とは反対側(手前側)に軸部42よりも大径の円盤壁部46が設けられている。この円盤壁部46は、ベース部44と共に液体が前後側に流れるのを規制することができる。なお、液体(図中の矢印)は、羽根部43の一端側の上方に落下することで、羽根部43を時計回り方向に回転させながら流れる。また、第4玩具パーツ40の第4本体部41は、他のすべての玩具パーツに対して接続する構成を備えていない。
【0029】
図13は、第5玩具パーツ50の一例を示す斜視図である。
第5玩具パーツ50は、図13に示すように、第5本体部51が、長板部52と、この長板部52を回転可能に支持する支持部53と、を備えている。長板部52は、その一方端部に形成されている錘部52aと、長板部52の他方端部に窪み状に形成された貯留部52bと、を備えており、液体が流されていない状態では、錘部52aの重さによって、錘部52a側が下に降りている状態(図示の状態)となっている。そして、液体が流れたときに(太い矢印にて示す)、長板部52は、貯留部52b内に液体が溜まると、その重さで、貯留部52b側が降下するように回転し、液体を下方に落とす。これにより、長板部52は、錘部52a側が再び降下して貯留部52bが上方移動する。長板部52は、液体が供給されている間は、貯留部52bが第5液体路51fを構成し、シーソー(若しくはししおどし)のような動作を繰り返す。このように、第5本体部51の貯留部52bが第5液体路51fを形成する。
【0030】
支持部53は、例えば、ベース板53aの両端側に一対の支持片53bを有し、支持片53bが長板部52の長手方向中央の揺動軸心部52cを支持している。支持片53bには、上端に支持孔53dが設けられており、この支持孔53dに揺動軸心部52cの前後側に突出する突出軸52cdが支持されている。また、一対の支持片53bには、その外側に、第5取付部として第1玩具パーツ10と同じ構造の取付部5が設けられている。なお、支持孔53dは、上端側が切り欠かれた構成となっており、支持部53に対して長板部52が容易に着脱できるよう構成されている。
【0031】
図14は、第6玩具パーツの一例を示す斜視図である。
第6玩具パーツ60は、図14(a)に示すように略直方体形状であり、その一面が開口された第6本体部61を備えている。図14(a)に示すようにタンク部60aの開口を上に向けた状態においては、液体をタンク部60a内に溜めて給水タンクとして用いることができる。また、第6本体部61の一方側壁面61e(図中右側)には、一対の板状の嵌入突起4aが突設されており、他方側壁面61tには、窪み状の第6液体路61fが形成されている。また、一方側壁面61eの上縁部61euは、他の玩具パーツに連結したときに、他の玩具パーツの形状に対応する湾曲した形状に構成されている。
【0032】
第6液体路61fは、図14(b)に示すように、タンク部60aの開口側とは反対の底側壁面61bから他方側壁面61tにかけて連続する凹部状の構造である。また、第6液体路61fの一方端縁部61fe及び他方端縁部61ftは、他の玩具パーツに連結したときに、他の玩具パーツの形状に対応する湾曲した形状に構成されている。
【0033】
図15は、第6玩具パーツ60の他の玩具パーツへの取付け状態の一例を示す分解斜視図である。
図15に示すように、第6玩具パーツ60は、例えば、第2玩具パーツ20の第2液体路21fに対して第6液体路61fが連続する第1の装着状態とすることができる。この場合、一対の嵌入突起4aを、一対の嵌合凹部4bに嵌め合わせることによって、第6玩具パーツ60の装着状態を維持する。
【0034】
図16は、第6玩具パーツの他の玩具パーツへの取付け状態の他の例を示す分解斜視図である。
図16に示すように、第6玩具パーツ60は、例えば、第2玩具パーツ20の第2液体路21fに対してタンク部60aが連続する第2の装着状態とする。この場合においても、図15に示した場合とは上下を逆転させた状態で、一対の嵌入突起4aを一対の嵌合凹部4bに嵌め合わせる。これにより、第6玩具パーツ60の装着状態を維持する。
【0035】
図17は、第7玩具パーツの一例を示す斜視図である。
第7玩具パーツ70は、図17に示すように、第7本体部71が前半路部71aと後半路部71bとが前後一対の連結部71cによって上下に連結されている。例えば、前半路部71aにおいては、液体が前半路部71aの一方端部71ae側から他方端部71atに向かって斜め左下方に向かって流れ、後半路部71bの一方端部71beに入った液体は、向きを変えて他方端部71bt向かって右下側へ流れ落ちる。このように、第7玩具パーツ70は、流れる向きを1つの玩具パーツで変更する。したがって、前半路部71aと後半路部71bによってジグザグに流れる第7玩具パーツ70の第7液体路が形成される。また、両連結部71cには、第7取付部として第1玩具パーツ10と同じ構造の取付部5が設けられている。
【0036】
図18は、第8玩具パーツ80の一例を示す斜視図である。
図18に示す第8玩具パーツ80は、底壁81b、前壁81c、後壁81d、左壁81e、及び右壁81tにより略直方体形状で上面が開口された液溜め部81が構成されている。前後壁81c,81dには、それぞれ第8取付部として第1玩具パーツ10と同じ構造の取付部5が設けられており、吸着部材8を着脱可能に構成されている。また、液溜め部81の前後の上端縁81cu,81duは、左右両側の上端縁81eu,81tuよりも高く構成されている。これは、例えば、タンク内から出る液体の流れは、左右の上端縁81eu,81tu側から流れるように構成されている。したがって、左右の上端縁81eu,81tuが第8玩具パーツ80の第8液体路を構成する。更に、左右の上端縁81eu,81tuのうち、一方端部の上端縁81euの方が他方端部の上端縁81tuよりも高く構成されている。また、これにより、低い方の上端縁81tu側から液体が流れ出易くなっている。この第8玩具パーツ80は、左右の上端縁81eu,81tuの形状が例えば第2玩具パーツ20の第2液体路21fの形状に対応する湾曲形状に構成されている。この形状は、例えば第2玩具パーツ20に近接させて配置したときに好都合に構成されているものの、第2玩具パーツ20に直接取り付ける構造は備えておらず、他の玩具パーツに取り付けすることはできない。
【0037】
図19は、第9玩具パーツの一例を示す斜視図である。
図19に示す第9玩具パーツ90は、円弧状底壁91b、前壁91c、及び後壁91dにより上方が開口された液溜め部91とされおり、更に円弧状底壁91bの底に連結された中空流管部93を備えている。中空流管部93は、液溜め部91の底孔91hに連通しており、液溜め部91内の液体を通す流管である。また、中空流管部93は、所定の向きに曲げられた矩形状管或いは円形管にて構成され、液溜め部91に溜まった液体を所定方向にむけることができる。このように、液溜め部91と中空流管部93によって第9玩具パーツ90の第9液体路が形成される。また、前後壁91c,91dには、それぞれ第9取付部として第1玩具パーツ10と同じ構造の取付部5が設けられ、吸着部材8の着脱を可能にしている。また、液溜め部91の開口の一方側の上端縁91bu(中空流管部93の向きとは反対側の上端縁)は、下方に向かって凹む湾曲形状に構成されており、例えば第2玩具パーツ20の第2液体路21fに接近して配置したときに好都合な形状となっている。この第9玩具パーツ90は、他の玩具パーツに連結する構造は備えていない。
【0038】
図20は、第10玩具パーツ100の一例を示す斜視図である。
第10玩具パーツ100は、第10本体部101が円弧状底壁101b、前壁101c、及び後壁101dにより上方が開口された正面視で半円形状の液溜め部102を構成する。前後壁101c,101dには、それぞれ2つずつの第10取付部として第1玩具パーツ10と同じ構造の取付部5が設けられており、吸着部材8が着脱可能である。例えば、左右方向の略中心位置の取付部5と左右一方側に偏った位置の取付部5とを備えている。また、液溜め部102の上端縁部の前後上縁部101f,101g及び左右上端縁部101e,101tの高さは、高低差がない構造である。したがって、液溜め部102に溜まった液体を所定方向に流したい場合は、左右上端縁部101e,101tの何れかを高くするように傾けて配置する必要がある。すなわち、左右上端縁部101e,101tの高低差によって第10玩具パーツ100の第10液体路が形成される。また、この第10玩具パーツ100においても、他の玩具パーツに取り付ける構成は設けられていない。
【0039】
以下、浴用玩具1の遊び方の一例について説明する。図21図24は、玩具パーツの組み合わせの一例を示す斜視図である。なお、浴用玩具1の組み合わせの設置状態は、図21から図24の図番の順に上から下に向かって浴室の壁部9に連続して取り付けた状態を示している。
【0040】
図21においては、各玩具パーツが上流側から、第1玩具パーツ10、第6玩具パーツ60、第4玩具パーツ40、の順に組み合わされた状態である。最上部には、第1玩具パーツ10(小さい収容部11pを備えたもの)が設けられ、第1玩具パーツ10の左側端に第6玩具パーツ60を下向き(タンク部60aが下向き)になるように取り付けられ、その左下側に第4玩具パーツ40が設置されている。そして、もう一つの第6玩具パーツ60の中に入れた液体(お湯又は水)を第1玩具パーツ10の右側に落とすことで、液体は、第1玩具パーツ10、第6玩具パーツ60、及び第4玩具パーツ40に流れ、第4玩具パーツ40を回転させながら落下する。また、収容部11p内に入浴剤を予め収容しておくことで、入浴剤にて着色された液体が流れる。
【0041】
図22においては、上流側から、第8玩具パーツ80、第1玩具パーツ10、第5玩具パーツ50、第9玩具パーツ90、の順に組み合わされた状態である。
図21に示した第4玩具パーツ40から落下した液体(すでに着色されている)は、第8玩具パーツ80内に落下し、少し左側に傾けた第8玩具パーツ80から溢れて第1玩具パーツ10(大きい収容部11pを備えたもの)の右側端に落ちて第1玩具パーツ10上を左下側に流れる。また、第1玩具パーツ10上では、収容部11pに一端溜まるようして流れが若干乱れた状態で第5玩具パーツ50側に流れる。そして、第5玩具パーツ50の貯留部52bに流入して長板部52が上下揺動し、更に、第9玩具パーツ90に落ちて中空流管部93から流れ出る。
【0042】
なお、第1玩具パーツ10の収容部11pには、例えば、上流側の入浴剤とは異なった色の入浴剤を収容しておく。これにより、第1玩具パーツ10から流れ落ちる流体は、それ以前の流体の色と混ぜ合わされた状態となって流れる。
【0043】
図23においては、上流側から、第10玩具パーツ100、2つの第2玩具パーツ20、第6玩具パーツ60、の順に組み合わされた状態である。
図22に示した第9玩具パーツ90から落下した液体は、第10玩具パーツ100内に溜まりながら左側からから溢れて落下し、連続する2つの第2玩具パーツ20の左側端に落ち第2玩具パーツ20上を左下側に流れ、左側の第2玩具パーツ20に取り付けられ第6玩具パーツ60に一時的に滞留するようにして左下に落下する。
【0044】
図24においては、上流側から、第7玩具パーツ70、二種類の第3玩具パーツ30(30A、30B)、の順に組み合わされた状態である。
図23に示した第6玩具パーツ60から落下した液体は、第7玩具パーツ70に流れ落ちて、左向き更に右向きに流れて第3玩具パーツ30Bに落下して再び左向きに流れて、最後の第3玩具パーツ30Aに落ちる。第3玩具パーツ30Aでは、流体が壁部9から離れるように手前側に流れて浴槽Bt内に落ちる。
【0045】
また、図21に示すような球体4を各玩具パーツに形成された各液体路に転動させて流すことができる。この場合、図21に示すような比較的大きい球形サイズの場合には、第3玩具パーツ30、第7玩具パーツ70、及び第9玩具パーツ90等は通過できないものの、そのサイズを工夫することで、何れの玩具パーツも転動通過させることができる。更に、球体4は、中空として液体に対して浮くような構成、或いは液体と略同じ更には液体よりも大きい比重の構成とすることで、液体に浮かずに流れ、その流れ方に変化を持たせることが可能である。
【0046】
以上のようにして、液体並びに球体が流れ落ちる遊びができるが、浴用玩具1は、組立て方によって液体の流れが上手く流れなかったりする。例えば、図22に示した第5玩具パーツ50から第9玩具パーツ90への液体供給は間欠的な流れ動作となる。このために、第9玩具パーツ90内に溜まる液体量の関係から、中空流管部93から液体が安定して上手く排出できない場合、逆に、間欠的に流れることで中空流管部93から間欠的吹き出す状態を作り出すこともあり得る。また、第8玩具パーツ80の傾き方の設定が悪く、液体が一方側に上手く流れない場合、第8玩具パーツ80と第1玩具パーツ10の上下落差があり過ぎて液体が跳ねて上手く流れない、といった設置不具合なども想定される。その他にも、各玩具パーツの傾き度合いや配列順序の不適切なことで上手く流れないこともある。このような不具合は、液体を流してみて明らかになるものである。また、入浴剤についても、収容部11pに入れては見たものの、玩具パーツの傾斜度合が強すぎた場合には、入浴剤が収容部に11p内に留まることができずに直ぐに流れてしまう場合など、液体の流れる量や流速を調整する必要がある。このように浴用玩具1にあっては、液体を上手く流し且つ液体の色変化を楽しむようにするためには、様々な創意工夫が必要であり、単に楽しむだけでなく多くの教材的要素を持ち合わせている。
【0047】
以上述べたように、本実施形態の第1玩具パーツ10においては、第1液体路11fが形成されている第1本体部11に液溜まりの収容部11pが設けられているので、液体を流した時に、収容部11pによって一時的滞留が可能であり、また、液体の流れに変化を持たせて楽しむことができる。
【0048】
また、第1玩具パーツ10においては、収容部11pが第1液体路11fの長手方向の一方側(他方端部11t側)に設けられていることで、第1本体部11から次の玩具パーツに流れる直前の位置で液体を着色することができるので、第1液体路11f上を比較的長い距離(一方端部11eから他方端部11tに流れる距離)を流れているときの液体の色と流れ出るときの色との変化を1個のパーツで楽しむことができる。
【0049】
また、第1玩具パーツ10においては、収容部11pは、第1液体路11fの一部として形成されているので、収容部11p内に液体の流れの乱れを利用して、例えば収容部11p内の徐々に溶けていくような固形状の入浴剤3を滞留させてかき混ぜることができる。これにより、液体の色の変化を楽しみながら入浴剤3を浴槽内入れることができる。また、収容部11p内に収容する物品としては、入浴剤に限るものではなく、溶けない物品であっても良い。この場合、物品が収容部11p内において、液体の乱流によってクルクル回るように動く状態を作り出すことができる。
【0050】
また、本実施形態の第1玩具パーツ10において、収容部11pが下流側部分11bとして着脱可能な構成の場合には、第1本体部11は、下流側部分11bの無い形態と、収容部11pを備える状態と、を使い分けることができる。更に、下流側部分11bの形状の異なったものを複数種類用意することで、選択肢を増やすことができる。
【0051】
また、第1玩具パーツ10においては、一方端部11eから他方端部11tに流れる第1液体路11fの距離が比較的長く構成されており、液体の流れる方向において湾曲する曲面を備えることで、直線的の流れに比べて流れの向きが変わる変化を楽しむことができる。特に、パーツ自体が光透過性部材にて形成されている場合には、パーツ側面及び下方から目視でき、更に色変化の楽しみ方を倍増させる。
【0052】
また、第1玩具パーツ10においては、一部のみが光透過性部材にて形成されている場合には、例えば、流体の流れを横或いは下方側から見たときに、流れが見えたり見えなかったりして変化を楽しむことができる。
【0053】
更に、第1液体路11fが液体の流れる方向に対して直交する方向に沿って(横断面方向)に対して曲面を有することで、液体の流れが上方側から見やすい。また、流体以外の球体4を転動させる玉転がし遊びとしても使用でき、この場合、第1液体路11fが横断面方向に曲面を有することで、球体4のサイズに対する対応性を良くすることができる。
【0054】
第1玩具パーツ10は、その第1本体部11の長手方向の略中央部に取付部5が設けられているので、第1本体部11を、長手方向における重心の付近にて取り付けることができ、安定した取り付けができる。また、取付部5は、第1本体部11の両側面11c,11dの両側に設けられているので、第1玩具パーツ10の取り付け方の選択肢が増え、取り付け方の自由度が増す。
【0055】
第1玩具パーツ10は、第1液体路11fの底面部11fbの高さが収容部底面11pbよりも高い位置になる構成であるので、第1液体路11fにおいて、液溜りが形成できるだけでなく、流体が収容部11p内に落ちるように入ることで、収容部11p内で乱流が形成される。この結果、例えば、収容部11pに入れられた入浴剤3の粒状部分は流れずに収容部11p内にとどまることができる一方、入浴剤3を乱流により良くかき混ぜて溶かすことができる。
【0056】
本実施形態の第2玩具パーツ20は、その第2本体部21に、水溜まりを形成可能な収容部11pが設けられていないので、第1玩具パーツ10とは、異なった使い方で、横方向の長い流路を形成する部品として使用できる。
【0057】
本実施形態の第3玩具パーツ30においては、取付部5が長手方向の端部壁31ewにも設けられているので、注ぎ口34を壁部9から離れた位置に配置することができる。また、第3玩具パーツ30の第3本体部31は、他の玩具パーツに対して直接接続する構造を備えていないので、他の部材との配置関係や取付箇所を工夫が必要な部材として機能する。
【0058】
本実施形態の第4玩具パーツ40においては、第4本体部41は、回転可能に構成されている複数の羽根部43によって形成されるので、液体によって回転する動きのある動作を楽しむことができる。第4液体路41fを楽しむことができる。また、第4玩具パーツ40の第4本体部41においても、他の玩具パーツに対して直接接続する構造を備えていないので、その配置や取付箇所を工夫が必要な部材として機能する。
【0059】
本実施形態の第5玩具パーツ50においては、貯留部52bに液体が入ったときに、錘部52a側よりも貯留部52b側が重くなり回動し、回動によって液体が流出して逆方向に回動することを繰り返すことができるので、液体の流れで揺動動作を繰り返す変化のある動作を楽しむことができる。
【0060】
また、本実施形態の第6玩具パーツ60は、他の玩具パーツに取付けていないときは給水タンクとして使用できる。また、第6液体路61fを使用する第1の装着状態では、例えば第2本体部21の第2液体路21fに連続する滑らかな流を形成することができる。一方、タンク部60aを使用する第2の装着状態では、収容部11Pのない玩具パーツを収容部有りの形態に変更できる。このように第6玩具パーツ60は、複数の使用形態を選択することができる。
【0061】
本実施形態の第7玩具パーツ70は、1つの玩具パーツで流体の向きを左右変更できるので、流路の変更を容易にでき、狭い壁部9などにおいて使い勝手が良い。また、第7玩具パーツ70においても、他の玩具パーツに対して直接接続する構造を備えていないので、その配置や取付箇所を工夫が必要な部材として機能する。
【0062】
本実施形態の第8玩具パーツ80は、他の玩具パーツに対して直接接続する構造を備えず且つ液溜りを独立して配置できるので、流路形成においては使い勝手が良いが、その配置や取付箇所を工夫が必要な部材として機能する。また、液体の流れる方向は、その方向きの設定により適宜設定する必要があり、この点でも工夫を要する部材として機能する。
【0063】
本実施形態の第9玩具パーツ90は、他の玩具パーツに対して直接接続する構造を備えていないので、その配置や取付箇所を工夫が必要な部材であり、更に、中空流管部93から流体が上方に向かって噴出するようにするためには、タンク部90a内に液体をある程度以上溜めるか、或いはタンク部90aへの流体の落下勢いを強くする工夫等が必要な部材として機能を有する。
【0064】
本実施形態の第10玩具パーツ100は、他の玩具パーツに対して直接接続する構造を備えていないので、その配置や取付箇所を工夫が必要な部材である。また、液溜りとして大きな容積を有していると共に底面全体が円弧状に湾曲しているので、傾き方の工夫によって液溜め容積を大きく変更できる。また、取付部5が左右の中央以外にも設けられているので、取り付け形態についても更に選択肢が多くある。
【0065】
また、本実施形態の全ての玩具パーツにおいて、取付部5に対応する部材として吸着部材8を用いたことで、各玩具パーツの取り付けや取り外しが極めて容易にできる。
【0066】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はその技術思想の範囲で適宜変更することができる。例えば、第5玩具パーツ50における羽根部43の枚数や形状などは適宜設定可能である。また、上記実施形態における遊戯形態を示した図21図24においては、液体の流路を1つの場合について説明したが、これに限るものではなく、複数の流路を形成して、流路の合流や分岐等を設けるようにしても良い。
【符号の説明】
【0067】
1 浴用玩具
5 取付部(第1、第2、第3、第4、第5、第7、第8、第9、及び第10取付部)
8 吸着部材
9 壁部
10 第1玩具パーツ
11 第1本体部
11f 第1液体路
11e 一方端部
11t 他方端部
11p 収容部
20 第2玩具パーツ
21 第2本体部
21f 第2液体路
30 第3玩具パーツ
31 第3本体部
31f 第3液体路
40 第4玩具パーツ
41 第4本体部
41f 第4液体路
50 第5玩具パーツ
51 第5本体部
51f 第5液体路
60 第6玩具パーツ
61 第6本体部
61f 第6液体路
70 第7玩具パーツ
80 第8玩具パーツ
90 第9玩具パーツ
100 第10玩具パーツ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【手続補正書】
【提出日】2022-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの玩具パーツを含む浴用玩具であって、
第1液体路が一方端部から他方端部に亘って形成されている第1本体部と、
前記第1本体部に設けられ、前記他方端部よりも前記一方端部の高さ位置が高くなるように壁部に取付可能な第1取付部と、
前記第1本体部に設けられ、液溜まりを形成可能な収容部と、を含む第1玩具パーツを備えている、
浴用玩具。
【請求項2】
少なくとも1つの玩具パーツを含む浴用玩具であって、
第1液体路が形成されている第1本体部と、
前記第1本体部に設けられ、壁部に取付可能な第1取付部と、
前記第1本体部に設けられ、液溜まりを形成可能な収容部と、を含む第1玩具パーツを備え
前記第1液体路の底面部は、前記収容部の底面部よりも高さ位置が高くなるように構成されている、
浴用玩具。
【請求項3】
請求項1または2に記載の浴用玩具であって、
前記収容部は、前記第1液体路の一部を形成している、
浴用玩具。
【請求項4】
請求項1からの何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記収容部は、前記第1本体部に着脱可能に設けられている、
浴用玩具。
【請求項5】
請求項1からの何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路の内面は、曲面を含む、
浴用玩具。
【請求項6】
請求項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路は、液体の流れる方向に対して直交する方向において湾曲する曲面を含む、
浴用玩具。
【請求項7】
請求項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路は、液体の流れる方向において湾曲する曲面を含む、
浴用玩具。
【請求項8】
請求項1からの何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路の少なくとも一部は、光透過性部材により構成されている、
浴用玩具。
【請求項9】
請求項1からの何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1取付部は、前記第1本体部の長手方向の略中央部に設けられている、
浴用玩具。
【請求項10】
請求項1からの何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1取付部は、前記第1本体部の一方側面、及び他方側面の何れにも設けられている、
浴用玩具。
【請求項11】
請求項1から10の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第2液体路が形成されている第2本体部を含む第2玩具パーツをさらに備え、
前記第2本体部には、前記壁部に取付可能な第2取付部が設けられ、液溜まりを形成可能な前記収容部が設けられていない、
浴用玩具。
【請求項12】
請求項1から11の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第3液体路が形成されている第3本体部を含む第3玩具パーツをさらに備え、
前記第3液体路は、前記第3本体部の長手方向の一方端部から他方端部に亘って形成され、
前記第3本体部には、前記壁部に取付可能な第3取付部が前記一方端部側に設けられている、
浴用玩具。
【請求項13】
請求項12に記載の浴用玩具であって、
前記第3本体部は、他のすべての前記玩具パーツとは接続不可能に構成されている、
浴用玩具。
【請求項14】
請求項1から13の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第4液体路が形成されている第4本体部を含む第4玩具パーツをさらに備え、
前記第4本体部は、回転可能に構成されている軸部と、前記軸部を中心に回転する複数の羽根部とを含み、
前記羽根部が前記第4液体路を成している、
浴用玩具。
【請求項15】
請求項14に記載の浴用玩具であって、
前記第4本体部は、他のすべての前記玩具パーツとは接続不可能に構成されている、
浴用玩具。
【請求項16】
請求項1から15の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第5液体路が形成されている第5本体部を含む第5玩具パーツをさらに備え、
前記第5本体部は、長板部と、前記長板部をその長さ方向の略中央部で長さ方向に沿って回転可能に支持する支持部と、前記長板部の一方端部に形成されている錘部と、前記長板部の他方端部に形成されている貯留部とを含み、
前記貯留部は、前記第5液体路を成している、
浴用玩具。
【請求項17】
請求項1から16の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
液体を貯留可能なタンク部及び第6液体路を含む第6玩具パーツをさらに備え、
前記第6玩具パーツは、他の玩具パーツの液体路に対して前記第6液体路が連続する第1の装着状態と、前記他の玩具パーツの液体路に対して前記タンク部が連続する第2の装着状態とを選択的にとり得るよう構成されている、
浴用玩具。
【請求項18】
請求項1から17の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
全ての前記玩具パーツに形成された各液体路は、球体が転動可能に構成されている、
浴用玩具。
【請求項19】
請求項1から18の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記玩具パーツに含まれる取付部は、前記壁部に吸着する吸着部材の一端部に連結可能な連結部である、
浴用玩具。
【請求項20】
請求項1から19の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記収容部は、固形状の入浴剤を滞留可能に構成されている、
浴用玩具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明に係る浴用玩具は、少なくとも1つの玩具パーツを含む浴用玩具であって、第1液体路が一方端部から他方端部に亘って形成されている第1本体部と、前記第1本体部に設けられ、前記他方端部よりも前記一方端部の高さ位置が高くなるように壁部に取付可能な第1取付部と、前記第1本体部に設けられ、液溜まりを形成可能な収容部と、を含む第1玩具パーツを備えている。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの玩具パーツを含む浴用玩具であって、
第1液体路が形成されている第1本体部と、
前記第1本体部に設けられ、壁部に取付可能な第1取付部と、
前記第1本体部に設けられ、液溜まりを形成可能な収容部と、を含む第1玩具パーツを備え、
前記第1液体路の底面部は、前記収容部の底面部よりも高さ位置が高くなるように構成されている、
浴用玩具。
【請求項2】
請求項に記載の浴用玩具であって、
前記収容部は、前記第1液体路の一部を形成している、
浴用玩具。
【請求項3】
請求項1または2に記載の浴用玩具であって、
前記収容部は、前記第1本体部に着脱可能に設けられている、
浴用玩具。
【請求項4】
請求項1からの何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路の内面は、曲面を含む、
浴用玩具。
【請求項5】
請求項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路は、液体の流れる方向に対して直交する方向において湾曲する曲面を含む、
浴用玩具。
【請求項6】
請求項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路は、液体の流れる方向において湾曲する曲面を含む、
浴用玩具。
【請求項7】
請求項1からの何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1液体路の少なくとも一部は、光透過性部材により構成されている、
浴用玩具。
【請求項8】
請求項1からの何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1取付部は、前記第1本体部の長手方向の略中央部に設けられている、
浴用玩具。
【請求項9】
請求項1からの何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記第1取付部は、前記第1本体部の一方側面、及び他方側面の何れにも設けられている、
浴用玩具。
【請求項10】
請求項1からの何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第2液体路が形成されている第2本体部を含む第2玩具パーツをさらに備え、
前記第2本体部には、前記壁部に取付可能な第2取付部が設けられ、液溜まりを形成可能な前記収容部が設けられていない、
浴用玩具。
【請求項11】
請求項1から10の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第3液体路が形成されている第3本体部を含む第3玩具パーツをさらに備え、
前記第3液体路は、前記第3本体部の長手方向の一方端部から他方端部に亘って形成され、
前記第3本体部には、前記壁部に取付可能な第3取付部が前記一方端部側に設けられている、
浴用玩具。
【請求項12】
請求項11に記載の浴用玩具であって、
前記第3本体部は、他のすべての前記玩具パーツとは接続不可能に構成されている、
浴用玩具。
【請求項13】
請求項1から12の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第4液体路が形成されている第4本体部を含む第4玩具パーツをさらに備え、
前記第4本体部は、回転可能に構成されている軸部と、前記軸部を中心に回転する複数の羽根部とを含み、
前記羽根部が前記第4液体路を成している、
浴用玩具。
【請求項14】
請求項13に記載の浴用玩具であって、
前記第4本体部は、他のすべての前記玩具パーツとは接続不可能に構成されている、
浴用玩具。
【請求項15】
請求項1から14の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
第5液体路が形成されている第5本体部を含む第5玩具パーツをさらに備え、
前記第5本体部は、長板部と、前記長板部をその長さ方向の略中央部で長さ方向に沿って回転可能に支持する支持部と、前記長板部の一方端部に形成されている錘部と、前記長板部の他方端部に形成されている貯留部とを含み、
前記貯留部は、前記第5液体路を成している、
浴用玩具。
【請求項16】
請求項1から15の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
液体を貯留可能なタンク部及び第6液体路を含む第6玩具パーツをさらに備え、
前記第6玩具パーツは、他の玩具パーツの液体路に対して前記第6液体路が連続する第1の装着状態と、前記他の玩具パーツの液体路に対して前記タンク部が連続する第2の装着状態とを選択的にとり得るよう構成されている、
浴用玩具。
【請求項17】
請求項1から16の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
全ての前記玩具パーツに形成された各液体路は、球体が転動可能に構成されている、
浴用玩具。
【請求項18】
請求項1から17の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記玩具パーツに含まれる取付部は、前記壁部に吸着する吸着部材の一端部に連結可能な連結部である、
浴用玩具。
【請求項19】
請求項1から18の何れか一項に記載の浴用玩具であって、
前記収容部は、固形状の入浴剤を滞留可能に構成されている、
浴用玩具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の一態様は、少なくとも1つの玩具パーツを含む浴用玩具であって、第1液体路形成されている第1本体部と第1本体部に設けられ壁部に取付可能な第1取付部と、第1本体部に設けられ、液溜まりを形成可能な収容部と、を含む第1玩具パーツを備えている。