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  • 特開-洪水対策用ヘリポート付き避難施設 図1
  • 特開-洪水対策用ヘリポート付き避難施設 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178201
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】洪水対策用ヘリポート付き避難施設
(51)【国際特許分類】
   E04H 9/14 20060101AFI20221125BHJP
   E04H 3/10 20060101ALI20221125BHJP
   E04H 6/44 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
E04H9/14 Z
E04H3/10 Z
E04H6/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021084809
(22)【出願日】2021-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】510262150
【氏名又は名称】エアロファシリティー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147348
【弁理士】
【氏名又は名称】堀井 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】木下 幹巳
【テーマコード(参考)】
2E139
【Fターム(参考)】
2E139AA07
2E139AC08
(57)【要約】
【課題】洪水の際に適応し、かつ、平常時も有効に活用ができ、更に経済性や実用性に優れたヘリポートを設けた洪水対策用ヘリポート付き避難施設を提供すること。
【解決手段】地上階より上方で、床面が、想定される洪水浸水高さより上方の中間階と、中間階に設けられ、平常時に公共利用が可能で、洪水時に避難可能な密閉可能な空間と、中間階よりも上方に設けられ、平常時にドクターヘリのランデブーポイントとして使用可能で、洪水時にヘリコプターによる人や物の移送が可能なアルミデッキヘリポートと、地上階または中間階とヘリポートとの間のストレチャー昇降用段差解消機とを有する洪水対策用ヘリポート付き避難施設であること。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
-地上階より上方で、床面が、想定される洪水浸水高さより上方の中間階と、
-前記中間階に設けられ、平常時に公共利用が可能で、洪水時に避難可能な密閉可能な空間と、
-前記中間階よりも上方に設けられ、平常時にドクターヘリのランデブーポイントとして使用可能で、洪水時にヘリコプターによる人や物の移送が可能なアルミデッキヘリポートと、
-前記地上階または前記中間階とヘリポートとの間のストレチャー昇降用段差解消機と
を有する洪水対策用ヘリポート付き避難施設。
【請求項2】
更に、洪水が押し寄せる側に略鉛直に屹立して設けた洪水勢い軽減用の柱状構築物を有することを特徴とする請求項1に記載の洪水対策用ヘリポート付き避難施設。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平常時も有効に利用でき、災害時、特に、洪水の際に対応が可能な、ヘリポートが付いた避難施設に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、気候変動が大きくなり、各地で洪水が多発している。その際に、地域住民が避難に利用でき、かつ、屋上にヘリポートを備えた施設の要望が高まっている。
【0003】
例えば、特許文献1には、津波の発生時に海岸近くの住民が迅速に避難することが可能であるとともに、高齢者や子供等であっても容易に迅速な避難が可能であり、しかも高所にいる避難者に対して食料等の必要物資を供給することができ、緊急時には更に別の安全な場所へと避難することが可能な高架式津波避難所を提供することを課題とし、地中に打ち込まれた支柱と、該支柱により地上の所定高さに支持された避難台と、地表面と前記避難台との行き来を可能とする昇降手段とからなる津波避難所であって、前記昇降手段が階段及びゴンドラからなる高架式津波避難所の技術思想が開示されている。
【0004】
しかしながら、この津波避難所は、もっぱら津波に対する避難を想定したものであり、設備も大掛かりになるという問題点がある。
【0005】
また、屋上部分にヘリポートも用意してあるが、どのようなヘリポートであるのかが開示されておらず、実用性、経済性などが不明であるという問題点がある。
【0006】
更に、津波発生時以外の平常時における利用について考慮されておらず、経済性からは大きな問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006-112087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする課題は、洪水の際に適応し、かつ、平常時も有効に活用ができ、更に経済性や実用性に優れたヘリポートを設けた洪水対策用ヘリポート付き避難施設を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、洪水対策用ヘリポート付き避難施設であって、
-地上階より上方で、床面が、想定される洪水浸水高さより上方の中間階と、
-前記中間階に設けられ、平常時に公共利用が可能で、洪水時に避難可能な密閉可能な空間と、
-前記中間階よりも上方に設けられ、平常時にドクターヘリのランデブーポイントとして使用可能で、洪水時にヘリコプターによる人や物の移送が可能なアルミデッキヘリポートと、
-前記地上階または前記中間階と前記アルミデッキヘリポートとの間のストレチャー昇降用段差解消機と
を有することを特徴とする。
【0010】
なお、ドクターヘリとは、救急医療用の医療機器を装備したヘリコプターであり、医師および看護師が同乗して救急現場に向かい、現場から医療機関に搬送するまでの間、患者に救命医療(航空救急)を行うことができる専用ヘリコプターをいうが、そのすべての機能を備えていない場合もあり得る。
【0011】
ここで、中間階の高さは、洪水レベルを想定しており、巨大津波までは想定の範囲とはなっていない。そのため、構造が比較的簡便にでき、建造費用も安価で、経済性が高い。
【0012】
また、中間階に設けた避難可能な密閉可能な空間、例えば、天井・壁・ドアを有する部屋については、平常時にも公共利用、例えば、地域の集会や趣味の教室などとして使用が可能である。
【0013】
また、ヘリポートとしては、アルミデッキ製のものとしたので、ヘリポート自体が軽量で、かつ、短工期で完成するなどの点で有利であり、更に、ヘリポートが軽量なことから建物自体の構造もその重量に耐えられれはよいため、構造が簡略化できる。
【0014】
更に、ヘリポートを平常時にドクターヘリのランデブーポイント(陸上搬送からヘリによる搬送への載せ替え地点)として活用する。そのために、地上階または中間階から屋上のヘリポートまで、ストレッチャー(移動用車輪付き簡易ベッド)に傷病者を寝かせたまま上昇させる手段として段差解消機を有している。
【0015】
段差解消機はパンタグラフ構造で、油圧または電動で上昇・下降させるもので、シザーリフト、テーブルリフトなどとも呼ばれるものである。
【0016】
これによれば、ストレッチャー用の昇降手段として、階段は使用できず、スロープでは広いスペースを必要とし、エレベータでは、ヘリポート面からの突出を避けるには、極めて高コストで技術的にも困難があるが、段差解消機であれば、構造が簡便であり、設置なども容易であることから、費用を抑えて目的を達成する昇降手段が得られる。
【0017】
次に、本発明の第2の態様は、第1の態様の洪水対策用ヘリポート付き避難施設であって、更に、洪水が押し寄せる側に略鉛直に屹立して設けた洪水勢い軽減用の柱状構築物を有することを特徴としてもよい。
【0018】
柱状構築物は、複数本、好適には3本設ける。略鉛直とは、洪水の押し寄せる方向などに応じて、やや鉛直よりも傾けることを含むものとする。これによれば、洪水の押し寄せてくる勢いを軽減することができ、また、浮遊物などによる避難施設の損壊の危険性をなくすことができる。
【発明の効果】
【0019】
ここまで述べたように、本発明によれば、洪水の際に適応し、かつ、平常時も有効に活用ができ、更に経済性や実用性に優れたヘリポートを設けた洪水対策用ヘリポート付き避難施設を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態の洪水対策用ヘリポート付き避難施設の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態の避難施設の段差解消機の斜視図である。
【0021】
本発明の一実施形態を、図面を用いて説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
【0022】
図1は本発明の一実施形態の洪水対策用ヘリポート付き避難施設の斜視図であり、説明のため、一部、切り欠いてある。洪水対策用ヘリポート付き避難施設1は、地上階10より上方に、2階部分20及び屋上部分30が、洪水に耐えうる頑強な構造体で建築されている。
【0023】
地上階10は、ほぼ柱部分のみのピロティであって、駐車場などとして用いられるものとし、この部分は洪水発生時には浸水することもあり得るものとする。
【0024】
また、地上階10には、2階部分20へのエレベータ11が設けられている。それ以外にも外階段12、スロープ(図示せず)などの動力が不要の昇降手段が設けられており、更に、エスカレータなどの動力を必要とする昇降手段を有していてもよい。
【0025】
但し、動力を必要とする昇降手段については、洪水発生時には使用不可となることも想定しておく。
【0026】
次に、2階部分20は、床面を有する階層であって、地上高5m以上であることが望ましい。その高さは想定される洪水の際の浸水高さから定めればよく、巨大津波への対応ほどは大掛かりなものでなくてもよい。
【0027】
また、2階部分20には、床面のほか、天井(上階の床面と共通であってもよい)、壁面、ドア、窓などで区切られた密閉空間21を設ける。この部分については、電気、ガス、水道、電話、インターネット接続手段(Wi-Fi設備)、トイレなどを設けた居住性に優れた場所であり、平常時には公民館などの公共施設として、あるいは、娯楽施設(カラオケ、趣味の教室など)として利用されている。
【0028】
更に、2階部分20には図示しない備蓄倉庫が設けられており、洪水時の救助用品、避難者のための食料品、飲料水など、非常用品を備蓄するようになっており、更に、図示しない非常用の電源設備を設けている。
【0029】
備蓄倉庫は、密閉空間21の中に設けることが、長期間安全に内容物を保管することができることから好適であるが、適切な対応を施せば、密閉空間21の外部に設けてもよい。
【0030】
屋上部分30は、床面を有する建造物の最上階であって、上面は開放されている。屋上部分30から上方に、アルミデッキヘリポート40が設けられる。
【0031】
アルミデッキヘリポート40はアルミニウム合金押出形材製のデッキ材を組み合わせて形成するものであり、施工しやすいシンプルな構造で、工程簡略化や工期短縮が可能であり、アルミ製で軽量のため建造物本体の構造スリム化が可能であるなどの利点がある。
【0032】
アルミデッキヘリポート40は、ドクターヘリを対象機として、最低でも飛行場外離着陸場の規格を満たす必要があり、着陸帯の寸法は17m×21m程度が必要である。
【0033】
なお、航空法81条の2(捜索及び救助の特例)を受けて防災機が飛来着陸することも想定し、11トンヘリが着陸できる床及び柱強度とすることが望ましい。
【0034】
2階部分20から、あるいは屋上部分30から、アルミデッキヘリポート40の離着陸面(ヘリコプターが離着陸する平面部分)までは、図示しない階段あるいはスロープなどの昇降手段が設けられており、歩行可能な利用者は、これによってアルミデッキヘリポート40へと昇降することができる。
【0035】
更に、段差解消機50が、2階部分20から、屋上部分30を貫いて、アルミデッキヘリポート40の離着陸面より少し低いところまで延伸している。
【0036】
更に、段差解消機50の上部には、風雨を避けるため、段差解消機50への出入りする面を除き、3側面と上部とを覆う囲い32が設けられる。
【0037】
なお、図1においては、説明のため、囲い32の一部を切欠き、段差解消機50のストレッチャー搭載部52が見える状態としている。
【0038】
図2は本発明の一実施形態の避難施設の段差解消機の斜視図であり、パンタグラフ状の機構51を油圧または電動で上昇・下降させ、ストレッチャー搭載部52に載置されるストレッチャーを昇降させるようになっている。
【0039】
ここで、ストレッチャー搭載部52は、ストレッチャーを載置しても余裕のある底面積を有する略水平で平らな底板521の上に、出入口側を除く3方に壁部522を設けることが好適である。このようにすると、ストレッチャーとともに介添人も安全に昇降できる。
【0040】
また、段差解消機50においてストレッチャー搭載部52の最上端はアルミデッキヘリポート40の離着陸面より少し低い位置としたが、ここでストレッチャーを搬出した後は、緩やかなスロープ31と緩やかなカーブ(図示せず)を使ってアルミデッキヘリポート40の離着陸面に到達することができる。
【0041】
このように、ストレッチャー搭載部52にストレッチャーを載置し、底板521の上面をアルミデッキヘリポート40の離着陸面よりやや低い位置まで上昇させ、そこから緩やかなスロープ31をストレッチャーに備えられている車輪を用いて移動させれば、ストレッチャーを離着陸面にスムーズに移動させることができる。
【0042】
一方、ストレッチャー搭載部52を離着陸面よりやや下方までとしたことで、囲い32の部分を含めても、ヘリコプターの離着陸の障害となる突出部が低く抑えられるため、ヘリコプターの運航に支障を与えず、また、段差解消機50という比較的簡便・低コストの装置で、ベッドに横たわる傷病者をヘリコプターへと移送することができる。
【0043】
なお、段差解消機50の底板521の上面の揚程は、2階部分20からアルミデッキヘリポート40の離着陸面の少し下までとしたが、それに限定せず、ヘリコプターの離着陸の障害にならなければ、アルミデッキヘリポート40の離着陸面の高さと略面一まで底板521の上面が上昇するようにしてもよい。そのようにすればスロープを設ける必要はない。
【0044】
また、状況によっては、2階部分20からではなく、地上階10から離着陸面あるいはその少し下までとしてもよい。
【0045】
なお、段差解消機としては、パンタグラフ状の機構でなく、それ以外の上昇・下降手段であってもよいが、アルミデッキヘリポート40の離着陸面からの突出高さが極力小さいことが望ましい。
【0046】
更に、洪水対策用ヘリポート付き避難施設1の一部として、構造物の外部に洪水勢い軽減用の柱状構築物60を設ける。この柱状構築物60は、鉄筋コンクリート製の円柱が好適であり、ほぼ鉛直に屹立して3本設ける。
【0047】
ここで、洪水勢い軽減用の柱状構築物60の間隔は、大きな浮遊物、例えば、家屋や自動車などが、直接、洪水対策用ヘリポート付き避難施設1の本体に激突して損傷させることを防ぐために、それらが通過できないような寸法とする。
【0048】
次に、このような構成の洪水対策用ヘリポート付き避難施設1の運用を説明する。
【0049】
平常時は、各種の昇降手段を用いて、地上階10から2階部分20に上がり、2階部分20の密閉空間21において、地域住民が、公民館としての機能を利用し、あるいは、各種の娯楽や業務を行う場所として利用している。
【0050】
また、平常時においても、ドクターヘリによる移送を必要とする傷病者が発生した場合は、この洪水対策用ヘリポート付き避難施設1をランデブーポイント(陸上搬送からヘリによる搬送への載せ替え地点)として使用することができる。
【0051】
すなわち、ストレッチャーを必要としない傷病者については、介護者の助けを借りて、地上階10から2階部分20を経由して、各種の昇降手段でアルミデッキヘリポート40へと到達し、そこで、飛来したドクターヘリに搭乗することができる。
【0052】
一方、自力移動が困難なストレッチャーに横たわる傷病者は、2階部分20まではエレベータなどを利用して上り、ドクターヘリの到着を待つ。
【0053】
段差解消機50は、そのストレッチャー搭載部52の底板521の上面が2階部分20の床面と同一高さに停止している。ここで、もし2階部分20の床面と段差解消機50の底板521の上面との間に微小な段差があれば、それはスロープなどで吸収すればよい。
【0054】
ドクターヘリが到着したら、ストレッチャーは、段差解消機50のストレッチャー搭載部52に載置され、段差解消機50のパンタグラフ状の機構51の作動によって、ストレッチャー搭載部52の上面がアルミデッキヘリポート40の離着陸面よりやや下方の最上端まで上昇させられる。
【0055】
この状態で、ストレッチャーは、移動用車輪を装備しているため、介護者によってスロープ31を通ってアルミデッキヘリポート40の離着陸面に容易に移動させることができ、ドクターヘリへの搭乗が可能となる。
【0056】
次に、洪水発生時には、避難者は、地上階10から各種昇降手段により2階部分20の密閉空間21に避難する。
【0057】
ここで、エレベータやエスカレータなどの動力を必要とする昇降手段は、非常電源設備を備えておけば停電などの事態には対応が可能である。但し、洪水による浸水が進行すると利用できなくなる場合もあり、その場合は、別の、動力を必要としない昇降手段、例えば、外階段12を利用するようにする。
【0058】
密閉空間21の中あるいは近傍には備蓄倉庫があるため、避難者はその中の物資を利用して、洪水が治まるか、救助がなされるかを待つことになる。
【0059】
救助の際に、アルミデッキヘリポート40を使用する際は、平常時の場合と同様、各種の昇降手段を用いてアルミデッキヘリポート40の離着陸面まで到達し、救助用のヘリコプターに搭乗することになる。
【0060】
特に、洪水発生時には、避難過程で負傷した者、高齢などで治療が必要となった者の搬送が求められることがあり、その中でも透析患者については2日に1度の透析治療が必要であるため、ドクターヘリのニーズは高い。
【0061】
これらの傷病者の場合は、自力移動できない者も多く、その場合は、先に述べたように、ストレッチャーと段差解消機50とスロープ31とを用いて、アルミデッキヘリポート40の離着陸面まで上昇させることが可能である。
【0062】
逆に、避難者を診察・治療するために、医師・看護師などを派遣するニーズもあり、そのためにもアルミデッキヘリポート40が活用される。
【0063】
また、洪水時に、水の勢いが猛烈な場合、あるいは、大きな浮遊物、例えば倒壊した家屋や自動車などがこの避難施設の本体部分に近づいてきた場合には、洪水勢い軽減用の柱状構築物60によって、洪水の勢いを減衰させ、また、それらの浮遊物が避難施設の本体に激突するのを避けることができ、避難施設及び避難者の安全を確保することができる。
【0064】
なお、これまでの説明で、洪水対策用ヘリポート付き避難施設1は、地上階10、2階部分20、屋上部分30を有するとしたが、2階部分20と屋上部分30との間に、3階部分あるいは4階部分など、複数の階層を設けてもよい。この階層にも密閉空間を設けて平常時に使用するようにしてもよい。これらの2階部分、3階以上の部分を総称して中間階とする。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明の洪水対策用ヘリポート付き避難施設は、洪水避難施設にアルミデッキヘリポートを設けたことで、比較的低コストで設置ができ、平常時及び洪水発生時のいずれの場合にも利用できることから、産業上、大いに利用可能性がある。
【符号の説明】
【0066】
1 洪水対策用ヘリポート付き避難施設
10 地上階
20 2階部分
21 密閉空間
30 屋上部分
40 アルミデッキヘリポート
50 段差解消機
60 洪水勢い軽減用の柱状構築物

図1
図2