IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クラリオン株式会社の特許一覧

特開2022-178413障害物表示装置、及び障害物表示方法
<>
  • 特開-障害物表示装置、及び障害物表示方法 図1
  • 特開-障害物表示装置、及び障害物表示方法 図2
  • 特開-障害物表示装置、及び障害物表示方法 図3
  • 特開-障害物表示装置、及び障害物表示方法 図4
  • 特開-障害物表示装置、及び障害物表示方法 図5
  • 特開-障害物表示装置、及び障害物表示方法 図6
  • 特開-障害物表示装置、及び障害物表示方法 図7
  • 特開-障害物表示装置、及び障害物表示方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178413
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】障害物表示装置、及び障害物表示方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20221125BHJP
【FI】
G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021085192
(22)【出願日】2021-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 祥一郎
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB12
5H181BB13
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF27
5H181FF33
5H181FF35
5H181LL01
5H181LL04
(57)【要約】
【課題】自車両がどの程度、障害物に近付いているのかを容易に把握する。
【解決手段】障害物表示装置100は、車両1の周囲の障害物BSを検出する障害物検出部131と、障害物検出部131が検出した障害物BSと車両1との間の距離Lを検出する距離検出部132と、距離検出部132が検出した距離Lに応じた表現で、距離Lを示す距離画像Wを立体表示する立体表示部137と、備え、立体表示部137は、距離検出部132が検出した距離Lが所定距離よりも短い場合に、車両1の画像、又は障害物BSの画像が、距離画像Wと交差するように表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の周囲の障害物を検出する障害物検出部と、
前記障害物検出部が検出した前記障害物と前記自車両との間の距離を検出する距離検出部と、
前記距離検出部が検出した距離に応じた表現で、前記距離を示す距離画像を立体表示する立体表示部と、
を備え、
前記立体表示部は、前記距離検出部が検出した距離が所定距離よりも短い場合に、前記自車両の画像、又は前記障害物の画像が、前記距離画像と交差するように表示する、
ことを特徴とする、障害物表示装置。
【請求項2】
前記距離画像が示す距離の基準を、前記自車両からの距離、又は、前記障害物からの距離に設定する設定部を更に備え、
前記設定部が前記基準を前記自車両からの距離に設定する場合に、前記立体表示部は、前記障害物の画像が前記距離画像と交差するように表示し、
前記設定部が前記基準を前記障害物からの距離に設定する場合に、前記立体表示部は、前記自車両の画像が前記距離画像と交差するように表示する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の障害物表示装置。
【請求項3】
前記設定部が前記基準を前記自車両からの距離に設定する場合に、前記立体表示部は、前記障害物の画像が前記距離画像と交差している領域の前記障害物の画像の色を変化させ、
前記設定部が前記基準を前記障害物からの距離に設定する場合に、前記立体表示部は、前記自車両の画像が前記距離画像と交差している領域の前記自車両の画像の色を変化させる、
ことを特徴とする、請求項2に記載の障害物表示装置。
【請求項4】
前記立体表示部は、前記距離画像を半透明の画像として表示し、
前記設定部が前記基準を前記自車両からの距離に設定する場合に、前記立体表示部は、前記距離画像のうち、前記障害物の画像と交差している領域を透明化することによって、前記領域の前記障害物の画像の色を変化させ、
前記設定部が前記基準を前記障害物からの距離に設定する場合に、前記立体表示部は、前記距離画像のうち、前記自車両の画像と交差している領域を透明化することによって、前記領域の前記自車両の画像の色を変化させる、
ことを特徴とする、請求項3に記載の障害物表示装置。
【請求項5】
前記障害物検出部が前記障害物を検出しない場合に、前記設定部は、前記距離画像が示す距離の基準を、前記自車両からの距離に設定する、
ことを特徴とする、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の障害物表示装置。
【請求項6】
前記自車両の前後方向を示す第1ベクトルと、前記自車両から前記障害物へ向かう第2ベクトルと、のなす角度に基づいて、前記距離画像を表示する方向を決定する表示方向決定部を更に備える、
ことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の障害物表示装置。
【請求項7】
前記距離画像を表示する方向は、前記自車両の前後方向、及び左右方向の少なくとも一方である、
ことを特徴とする、請求項6に記載の障害物表示装置。
【請求項8】
自車両の周囲の障害物を検出する障害物検出ステップと、
前記障害物検出ステップで検出した前記障害物と前記自車両との間の距離を検出する距離検出ステップと、
前記距離検出ステップで検出した距離に応じた表現で、前記距離を示す距離画像を立体表示する立体表示ステップと、
を含み、
前記立体表示ステップでは、前記距離検出ステップで検出した距離が所定距離よりも短い場合に、前記自車両の画像、又は前記障害物の画像が、前記距離画像と交差するように表示する、
ことを特徴とする、障害物表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、障害物表示装置、及び障害物表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の障害物を表示する技術が開示されている。
特許文献1には、ステアリング角から算出される進行予測曲線に沿って、一定の間隔で車両高さに対応する矩形の複数の面を表示し、進行予測曲線に近接する障害物が検出されるときは、障害物に近接する位置の面の表示を他の面とは変化させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-10428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、車両がどの程度、障害物に近付いているのかを把握し難い。
本発明は、車両がどの程度、障害物に近付いているのかを容易に把握することが可能な障害物表示装置、及び障害物表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明の障害物表示装置は、自車両の周囲の障害物を検出する障害物検出部と、前記障害物検出部が検出した前記障害物と前記自車両との間の距離を検出する距離検出部と、前記距離検出部が検出した距離に応じた表現で、前記距離を示す距離画像を立体表示する立体表示部と、備え、前記立体表示部は、前記距離検出部が検出した距離が所定距離よりも短い場合に、前記自車両の画像、又は前記障害物の画像が、前記距離画像と交差するように表示する、ことを特徴とする。
【0006】
上記目的を達成するために本発明の障害物表示方法は、自車両の周囲の障害物を検出する障害物検出ステップと、前記障害物検出ステップで検出した前記障害物と前記自車両との間の距離を検出する距離検出ステップと、前記距離検出ステップで検出した距離に応じた表現で、前記距離を示す距離画像を立体表示する立体表示ステップと、を含み、前記立体表示ステップでは、前記距離検出ステップで検出した距離が所定距離よりも短い場合に、前記自車両の画像、又は前記障害物の画像が、前記距離画像と交差するように表示する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、自車両と障害物との間の距離が所定距離以下になったときに、自車両、又は障害物の画像と、立体的に表示した距離画像とが交差するように表示するため、自車両がどの程度、障害物に近付いているのかを容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】障害物表示装置を含む車載装置の構成の一例を示す図である。
図2】障害物からの距離を示す距離画像表示画面の一例を示す画面図である。
図3】自車両からの距離を示す距離画像表示画面の一例を示す画面図である。
図4】距離画像を表示する方向の決定方法の一例を示す画面図である。
図5】障害物からの距離を示す距離画像表示画面の他の一例を示す画面図である。
図6】距離画像表示画面に表示する距離画像の他の一例を示す画面図である。
図7】障害物表示装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図8】障害物表示装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、障害物表示装置100を含む車載装置3の構成の一例を示す図である。車載装置3は、車両1に搭載される。
車載装置3は、検出部20、操作部50、表示部60、及び障害物表示装置100を備える。
車両1は、「自車両」の一例に対応する。
【0010】
検出部20は、車両1の周囲の障害物BSを検出し、検出した障害物BSと車両1との距離を検出する1個、又は複数個のセンサを備える。本実施形態の検出部20は、センサとして、撮影部30、及び距離センサ40を備える。検出部20は、撮影部30の撮影画像や、距離センサ40のセンサ値を検出情報として障害物表示装置100に出力する。
障害物BSについては、図2図4を参照して更に説明する。
【0011】
撮影部30は、車両1の前方を撮影するフロントカメラ31、車両1の後方を撮影するリアカメラ33、車両1の左側方を撮影する左サイドカメラ35、及び車両1の右側方を撮影する右サイドカメラ37を備える。これらのカメラの各々は、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等のイメージセンサと、イメージセンサから撮影画像を生成するデータ処理回路と、を備える。
撮影部30は、4方向に向けられたカメラによって車両1を中心に360°の範囲を撮影可能となるように、4方向に向けられたカメラの各々の画角が調整される。フロントカメラ31、リアカメラ33、左サイドカメラ35、及び右サイドカメラ37の各々は、撮影範囲を所定のフレームレートで撮影して撮影画像を生成する。撮影部30は、生成した撮影画像を障害物表示装置100に出力する。障害物表示装置100は、入力された撮影画像をメモリ110に記憶させる。
なお、フロントカメラ31、リアカメラ33、左サイドカメラ35、及び右サイドカメラ37の各々は、1台のカメラで構成されてもよいし、複数台のカメラで構成されてもよい。
【0012】
距離センサ40は、例えば、車両1の前方、後方、左側方、及び右側方等の複数箇所にLiDAR(Light Detection and Ranging)を備え、電磁波を用いて障害物BSの位置、大きさ、形状、及び障害物BSまでの距離Lを検出する。
本実施形態では、距離センサ40がLiDARである場合について説明するが、これに限定されない。距離センサ40が、例えば、レーダーやソナーセンサーでもよい。
【0013】
操作部50は、車両1に乗車したユーザーの操作を受け付ける。ユーザーは、例えば、運転者である。操作部50は、受け付けた操作に対応した操作信号を障害物表示装置100に出力する。操作部50が受け付ける操作には、例えば、障害物表示処理の開始を指示する操作や、障害物表示処理を終了させる操作等が含まれる。
操作部50は、例えば、図略の障害物表示オンスイッチ、及び図略の障害物表示オフスイッチを備え、障害物表示オンスイッチが押下された場合には、障害物表示装置100は、障害物表示処理の開始を指示する操作を受け付ける。また、障害物表示処理を実行中に、障害物表示オフスイッチが押下された場合には、障害物表示装置100は、障害物表示処理を終了させる操作を受け付ける。
なお、「障害物表示処理」とは、障害物表示装置100が、障害物BSを検出し、障害物BSとの距離Lを検出し、距離Lを示す距離画像Wを立体表示する処理を示す。「障害物表示処理」については、図7及び図8を参照して説明する。
距離画像Wについては、図2図6を参照して説明する。
【0014】
表示部60は、表示パネル61と、タッチセンサ63と、を備える。
表示パネル61には、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等が用いられる。表示部60は、障害物表示装置100から入力される表示データに基づき、距離画像表示画面DM等の画像を表示パネル61に表示させる。
距離画像表示画面DMについては、図2図6を参照して説明する。
タッチセンサ63は、抵抗膜方式や静電容量方式等のセンサが用いられる。表示部60は、表示パネル61に対するユーザーの指でのタッチ操作を、タッチセンサ63によって検出し、検出したタッチ操作の操作位置を示す位置信号を生成する。表示部60は、生成した位置信号を障害物表示装置100に出力する。
【0015】
障害物表示装置100は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)等のプロセッサ130と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリ110と、を備えるコンピュータである。障害物表示装置100は、これらの装置の他に、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のストレージ装置や、センサ類や周辺機器等を接続するためのインターフェース回路、車載ネットワークを介して他の車載装置と通信する車載ネットワーク通信回路等を備える。障害物表示装置100は、メモリ110、又はストレージ装置が記憶する制御プログラムを、プロセッサ130が実行することで各種の機能的構成を実現する。
【0016】
障害物表示装置100は、障害物検出部131と、距離検出部132と、設定部133と、画像取得部134と、表示方向決定部135と、画像生成部136と、立体表示部137と、を備える。具体的には、プロセッサ130が、メモリ110又はストレージ装置が記憶する制御プログラムを実行することによって、障害物検出部131、距離検出部132、設定部133、画像取得部134、表示方向決定部135、画像生成部136、及び立体表示部137、として機能する。
【0017】
障害物検出部131は、車両1の周囲の障害物BSを検出する。具体的には、障害物検出部131は、距離センサ40の検出結果に基づいて、車両1の周囲の障害物BSを検出する。
本実施形態では、障害物検出部131が、距離センサ40の検出結果に基づいて、車両1の周囲の障害物BSを検出する場合について説明するが、これに限定されない。障害物検出部131が、例えば、撮影部30による撮影画像に基づいて、車両1の周囲の障害物BSを検出してもよい。
【0018】
距離検出部132は、障害物検出部131が検出した障害物BSと車両1との間の距離Lを検出する。具体的には、距離検出部132は、距離センサ40の検出結果に基づいて、障害物BSと車両1との間の距離Lを検出する。
【0019】
設定部133は、距離画像Wが示す距離の基準を、車両1からの距離LA、又は、障害物BSからの距離LBに設定する。距離画像Wは、距離検出部132が検出した距離Lに応じた表現で立体表示される。
距離画像Wについては、図2図6を参照して更に説明する。
設定部133は、例えば、操作部50に対するユーザーの操作に基づいて、距離画像Wが示す距離の基準を、車両1からの距離LA、又は、障害物BSからの距離LBに設定する。
また、設定部133は、障害物検出部131が障害物BSを検出しない場合に、距離画像Wが示す距離の基準を、車両1からの距離LAに設定する。
【0020】
本実施形態では、設定部133は、例えば、操作部50に対するユーザーの操作に基づいて、距離画像Wが示す距離の基準Sを、車両1からの距離、又は、障害物BSからの距離に設定する場合について説明するが、これに限定されない。
設定部133は、例えば、障害物検出部131が検出した障害物BSと車両1との間の距離Lに基づいて、距離画像Wが示す距離の基準Sを、車両1からの距離LA、又は、障害物BSからの距離LBに設定してもよい。例えば、距離Lが所定の閾値距離以上である場合には、設定部133は、距離画像Wが示す距離の基準Sを、車両1からの距離LAに設定し、距離Lが所定の閾値距離未満である場合には、設定部133は、距離画像Wが示す距離の基準Sを、障害物BSからの距離LBに設定する。閾値距離は、例えば、障害物BSとの衝突の可能性に基づいて設定される。具体的には、閾値距離は、例えば、車両1の走行速度と、距離Lと、に基づいて、設定される。
【0021】
画像取得部134は、撮影部30が生成した撮影画像PCを取得する。具体的には、画像取得部134は、フロントカメラ31が生成した撮影画像PC1、リアカメラ33が生成した撮影画像PC3、左サイドカメラ35が生成した撮影画像PC5、及び右サイドカメラ37が生成した撮影画像PC7を所定の周期で取得する。所定の周期は、フレームレートに応じて決定される。
【0022】
表示方向決定部135は、距離画像Wを表示する方向を決定する。距離画像Wを表示する方向は、例えば、車両1の前後方向、又は、左右方向である。
表示方向決定部135は、車両1の前後方向を示す第1ベクトルV1と、車両1から障害物BSへ向かう第2ベクトルV2と、のなす角度θに基づいて、距離画像Wを表示する方向を決定する。
距離画像Wを表示する方向を決定する方法については、図4を参照して更に説明する。
【0023】
画像生成部136は、設定部133によって設定された距離画像Wが示す距離の基準Sと、表示方向決定部135によって決定された距離画像Wを表示する方向と、に基づいて、立体表示部137が表示する距離画像Wを生成する。
距離画像Wは、例えば、所定色の半透明の平面状の矩形画像である。距離画像Wは、車両1の高さ方向、及び、車両1の幅方向と平行に配置される。所定色は、例えば、障害物BSから距離画像Wまでの距離に基づいて設定される。所定色は、例えば、障害物BSから距離画像Wまでの距離が短い程、危険度が高いことを示す色に設定される。
距離画像Wの高さは、例えば、車両1の高さより高い。距離画像Wの幅は、例えば、車両1の幅より広い。
距離画像Wについては、図2図6を参照して更に説明する。
【0024】
画像生成部136は、画像取得部134が取得した車両1の画像に基づいて、車両1の画像を生成する。
また、画像生成部136は、例えば、画像取得部134が取得した障害物BSの画像に基づいて、障害物BSの画像を生成する。
【0025】
以下の説明では、画像生成部136が、例えば、画像取得部134が取得した障害物BSの画像に基づいて、障害物BSの画像を生成する場合について説明するが、これに限定されない。画像生成部136が、例えば、距離センサ40が検出した障害物BSの位置、大きさ、及び形状に基づいて、障害物BSの画像を生成してもよい。
【0026】
以下の説明では、画像生成部136が、画像取得部134が取得した車両1の画像に基づいて、車両1の画像を生成する場合について説明するが、これに限定されない。画像生成部136が、例えば、予め生成されてメモリ110又はストレージ装置に記憶された車両1の画像に基づき、車両1の画像を生成してもよい。
【0027】
立体表示部137は、距離画像表示画面DMを表示パネル61に表示する。距離画像表示画面DMは、車両1の画像、及び距離画像Wを含む。また、距離画像表示画面DMは、障害物BSの画像を含んでもよい。
距離画像表示画面DMについては、図2図6を参照して更に説明する。
【0028】
立体表示部137は、距離検出部132が検出した距離Lが所定距離よりも短い場合に、車両1の画像、又は障害物BSの画像が、距離画像Wと交差するように表示する。
立体表示部137が表示する障害物BSの画像は、画像取得部134が取得した画像でもよいし、画像取得部134が取得した画像に基づいて、画像生成部136が生成した画像でもよい。
立体表示部137が表示する車両1の画像は、画像取得部134が取得した画像でもよいし、画像取得部134が取得した画像、又は、メモリ110又はストレージ装置に記憶された車両1の画像に基づいて、画像生成部136が生成した画像でもよい。
【0029】
距離画像Wが示す距離の基準Sを設定部133が車両1からの距離LAに設定する場合には、立体表示部137は、障害物BSの画像が距離画像Wと交差するように表示する。
また、立体表示部137は、障害物BSの画像が距離画像Wと交差している領域RAの障害物BSの画像の色を変化させる。
このように、障害物BSの画像が距離画像Wと交差している領域RAの障害物BSの画像の色が変化されるため、障害物BSの画像が距離画像Wと交差している領域RAをユーザーが視認できる。したがって、車両1がどの程度、障害物BSに近付いているのかを容易に把握できる。
障害物BSの画像が距離画像Wと交差する表示については、例えば、図3を参照して更に説明する。
【0030】
距離画像Wが示す距離の基準Sを設定部133が障害物BSからの距離LBに設定する場合には、立体表示部137は、車両1の画像が距離画像Wと交差するように表示する。
また、立体表示部137は、車両1の画像が距離画像Wと交差している領域の車両1の画像の色を変化させる。
このように、車両1の画像が距離画像Wと交差している領域の車両1の画像の色が変化されるため、車両1の画像が距離画像Wと交差している領域をユーザーが視認できる。したがって、車両1がどの程度、障害物BSに近付いているのかを容易に把握できる。
車両1の画像が距離画像Wと交差する表示については、例えば、図2図5、及び図6を参照して更に説明する。
【0031】
次に、図2図6を参照して距離画像表示画面DMについて説明する。
図2図6の各々には、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸を記載している。X軸は、車両1の前後方向を示す。Y軸は、車両1の幅方向を示す。Z軸は、鉛直方向を示す。X軸の正方向は、車両1の進行方向を示す。Y軸の正方向は、車両1の左方向を示す。Z軸の正方向は、車両1の上方向を示す。
なお、以下の説明では、便宜上、車両1が水平な路面を走行する場合について説明する。
【0032】
図2は、障害物BSからの距離LBを示す距離画像表示画面800、及び距離画像表示画面810の一例を示す画面図である。距離画像表示画面800、及び距離画像表示画面810の各々は、立体表示部137によって、表示パネル61に表示される。距離画像表示画面800、及び距離画像表示画面810の各々は、距離画像表示画面DMの一例に対応する。
なお、距離画像表示画面800、及び距離画像表示画面810の各々は、車両1の右上前方から車両1及び障害物BSを含む領域を見た画像を示す。換言すれば、距離画像表示画面800、及び距離画像表示画面810の各々に示す画像は、車両1の右上前方に配置された視点から見た画像である。
なお、視点の位置は、車両1の進行方向、速度、障害物BSとの距離L等に基づいて、立体表示部137によって決定される。
【0033】
まず、図2の上段に示す距離画像表示画面800について説明する。距離画像表示画面800には、自車両画像P1と、障害物画像P2と、距離画像W1と、が表示される。距離画像W1は、距離画像Wの一例に対応する。
自車両画像P1は、車両1の画像である。車両1は、方向D1に進む。換言すれば、車両1は、後退する。高さHAは、車両1の上下方向(Z軸方向)の高さである。幅WAは、車両1の左右方向(Y軸方向)の幅である。長さSAは、車両1の前後方向(X軸方向)の長さである。
障害物画像P2は、障害物BS1の画像である。障害物BS1は、障害物BSの一例に対応する。障害物BS1は、例えば、ガードレールである。
【0034】
図2では、設定部133が、距離画像W1が示す距離の基準S1を障害物BS1からの距離LBに設定する場合について説明する。基準S1は、基準Sの一例を示す。
距離画像W1は、第1距離画像W11、第2距離画像W12、及び第3距離画像W13を含む。第1距離画像W11、第2距離画像W12、及び第3距離画像W13の各々は、半透明の平面状の矩形画像である。第1距離画像W11、第2距離画像W12、及び第3距離画像W13の各々は、障害物BS1と車両1との間に、X軸に沿って配列される。
第1距離画像W11、第2距離画像W12、及び第3距離画像W13の各々は、車両1の高さ方向(Z軸方向)、及び、車両1の幅方向(Y軸方向)と平行に、すなわち、Y-Z平面と平行に配置される。第1距離画像W11、第2距離画像W12、及び第3距離画像W13の各々の高さHW1は、例えば、車両1の高さHAよりも高い。第1距離画像W11、第2距離画像W12、及び第3距離画像W13の各々の幅WW1は、例えば、車両1の幅WAよりも広い。
【0035】
第1距離画像W11は、障害物BS1からの距離LBが第1距離L11の位置に表示される。第1距離L11は、例えば、0.1mである。
第2距離画像W12は、障害物BS1からの距離LBが第2距離L12の位置に表示される。第2距離L12は、第1距離L11よりも大きい。第2距離L12は、例えば、1.0mである。
第3距離画像W13は、障害物BS1からの距離LBが第3距離L13の位置に表示される。第3距離L13は、第2距離L12よりも大きい。第3距離L13は、例えば、2.0mである。
【0036】
第1距離画像W11は、第1色C11の第1透明度TR11の半透明の平面状の矩形画像である。第2距離画像W12は、第2色C12の第2透明度TR12の半透明の平面状の矩形画像である。第3距離画像W13は、第3色C13の第3透明度TR13の半透明の平面状の矩形画像である。
第1色C11、第2色C12、及び第3色C13の各々は、障害物BS1からの距離LBが短い程、危険度が高いことを示す色に設定される。例えば、第1色C11は、赤色に設定され、第2色C12は、黄色に設定され、第3色C13は、緑色に設定される。
第1透明度TR11、第2透明度TR12、及び、第3透明度TR13の各々は、例えば、障害物BS1から距離LBが短い程、小さい値に設定される。例えば、第1透明度TR11は、60%に設定され、第2透明度TR12は、70%に設定され、第3透明度TR13は、80%に設定される。
図2では、第1透明度TR11が60%に設定され、第2透明度TR12が70%に設定され第3透明度TR13が80%に設定される場合について説明するが、これに限定されない。第1透明度TR11、第2透明度TR12、及び第3透明度TR13の各々は状況に応じて変化してもよい。
以下では、便宜上、第3透明度TR13について、その変化の一例を説明する。
例えば、自車両画像P1が第3距離画像W13と交差する場合には、第3透明度TR13を、例えば、70%に下げる。これによって、自車両画像P1が第3距離画像W13と交差することをユーザーが容易に視認できる。
また、自車両画像P1が第3距離画像W13と交差した後、自車両画像P1が第3距離画像W13を通過した場合には、第3透明度TR13を、例えば、90%に上げる。これによって、自車両画像P1が第3距離画像W13を通過したことをユーザーが容易に視認できる。
【0037】
第1色C11、第2色C12、及び第3色C13の各々は、障害物BS1から距離LBが短い程、危険度が高いことを示す色に設定されるため、ユーザーは、第1距離画像W11、第2距離画像W12、及び第3距離画像W13の各々の危険度を容易に視認できる。
【0038】
また、第1透明度TR11、第2透明度TR12、及び、第3透明度TR13の各々は、例えば、障害物BS1から距離LBが短い程、小さい値に設定されるため、危険度が高い程、距離画像W1の透明度TRが小さい値に設定される。よって、距離画像W1の危険度が高い程、ユーザーが視認し易く表示される。したがって、ユーザーは、距離画像W1の危険度を視認できる。
【0039】
次に、図2の下段に示す距離画像表示画面810について説明する。距離画像表示画面810では、距離画像表示画面800と比較して、車両1が後退し、自車両画像P1と第3距離画像W13とが交差するように表示されている点で相違する。
図2の下段に示す距離画像表示画面810では、距離画像表示画面800と相違する点について主に説明し、距離画像表示画面800と同様の表示についてはその説明を省略する場合がある。
【0040】
距離画像表示画面810には、自車両画像P1と、障害物画像P2と、第1距離画像W11と、第2距離画像W12と、第3距離画像W13と、が表示される。
距離画像表示画面810では、距離検出部132が検出した距離Lが所定距離よりも短いため、立体表示部137は、自車両画像P1が、距離画像Wと交差するように表示する。具体的には、例えば、距離Lが次の式(1)を満たす場合には、立体表示部137は、自車両画像P1が、第3距離画像W13と交差するように表示する。
L13-SA<L<L13 (1)
ここで、長さSAは、車両1の長さであり、第3距離L13は、障害物BS1と第3距離画像W13との間の距離である。図2では、第3距離L13は、「所定距離」の一例に対応する。
【0041】
立体表示部137は、第3距離画像W13のうち、自車両画像P1と交差している領域RAを透明化することによって、自車両画像P1の色を変化させる。
図2の下段に示す距離画像表示画面810では、領域RAの輪郭BLを示す。輪郭BLは、距離画像表示画面810に表示される3次元空間において、第3距離画像W13の位置と自車両画像P1の外面の位置とが一致している線を示す。領域RAは、第3距離画像W13において輪郭BLの下方向(Z軸の負方向)の領域である。
領域RAを透明化することによって、距離画像表示画面810に示すように、自車両画像P1のうち、第3距離画像W13よりも障害物BS1に近接する領域は、自車両画像P1が、第3距離画像W13と重なった画像として表示される。すなわち、自車両画像P1のうち、第3距離画像W13よりも障害物BS1に近接する領域は、第3透明度TR13の第3色C13(例えば、緑色)が自車両画像P1に重畳された色に変化する。
また、自車両画像P1のうち、第3距離画像W13よりも障害物BS1から離間する領域は、自車両画像P1が第3距離画像W13と重ならない画像として表示される。すなわち、自車両画像P1のうち、第3距離画像W13よりも障害物BS1から離間する領域は、自車両画像P1の色が変化しない。
【0042】
図2を参照して説明したように、立体表示部137は、第3距離画像W13のうち、自車両画像P1と交差している領域RAを透明化することによって、領域RAの自車両画像P1の色を変化させるため、自車両画像P1と第3距離画像W13とが交差している状態を容易に、且つ、リアルに表示できる。
【0043】
図2では、立体表示部137が、自車両画像P1と第3距離画像W13とが交差する場合について説明したが、これに限定されない。自車両画像P1と第1距離画像W11とが交差してもよいし、自車両画像P1と第2距離画像W12とが交差してもよい。
なお、例えば、距離Lが次の式(2)を満たす場合には、立体表示部137は、自車両画像P1が、第1距離画像W11と交差するように表示する。この場合には、第1距離L11は、「所定距離」の一例に対応する。
L11-SA<L<L11 (2)
また、例えば、距離Lが次の式(3)を満たす場合には、立体表示部137は、自車両画像P1が、第2距離画像W12と交差するように表示する。この場合には、第2距離L12は、「所定距離」の一例に対応する。
L12-SA<L<L12 (3)
【0044】
図3は、車両1からの距離LAを示す距離画像表示画面820、及び距離画像表示画面830の一例を示す画面図である。距離画像表示画面820、及び距離画像表示画面830の各々は、立体表示部137によって、表示パネル61に表示される。距離画像表示画面820、及び距離画像表示画面830の各々は、距離画像表示画面DMの一例に対応する。
なお、距離画像表示画面820、及び距離画像表示画面830の各々は、車両1の右上後方から車両1及び障害物BSを含む領域を見た画像を示す。換言すれば、距離画像表示画面820、及び距離画像表示画面830の各々に示す画像は、車両1の右上後方に配置された視点から見た画像である。
なお、視点の位置は、車両1の進行方向、速度、障害物BSとの距離L等に基づいて、立体表示部137によって決定される。
【0045】
まず、図3の上段に示す距離画像表示画面820について説明する。距離画像表示画面820には、自車両画像P1と、障害物画像P2と、距離画像W2と、が表示される。距離画像W2は、距離画像Wの一例に対応する。
自車両画像P1は、車両1の画像である。車両1は、方向D2に進む。換言すれば、車両2は、前進する。
障害物画像P2は、障害物BS2の画像である。障害物BS2は、障害物BSの一例に対応する。障害物BS2は、例えば、車両1の前方を走行する他の車両である。
高さHBは、障害物BS2の上下方向(Z軸方向)の高さである。幅WAは、障害物BS2の左右方向(Y軸方向)の幅である。長さSBは、障害物BS2の前後方向(X軸方向)の長さである。
【0046】
図3では、設定部133が、距離画像W2が示す距離の基準S2を車両1からの距離LAに設定する場合について説明する。基準S2は、基準Sの一例を示す。
距離画像W2は、第1距離画像W21、第2距離画像W22、及び第3距離画像W23を含む。第1距離画像W21、第2距離画像W22、及び第3距離画像W23の各々は、半透明の平面状の矩形画像である。第1距離画像W21、第2距離画像W22、及び第3距離画像W23の各々は、障害物BS2と車両1との間に、X軸に沿って配列される。
第1距離画像W21、第2距離画像W22、及び第3距離画像W23の各々は、障害物BS2の高さ方向(Z軸方向)、及び、車両1の幅方向(Y軸方向)と平行に、すなわち、Y-Z平面と平行に配置される。第1距離画像W21、第2距離画像W22、及び第3距離画像W23の各々の高さHW2は、例えば、障害物BS2の高さHAよりも高い。第1距離画像W21、第2距離画像W22、及び第3距離画像W23の各々の幅WW2は、例えば、障害物BS2の幅WBよりも広い。
図3では、距離画像W2が、第1距離画像W21、第2距離画像W22、及び第3距離画像W23で構成される場合について説明するが、これに限定されない。距離画像W2が、1つ又は2つの距離画像Wで構成されてもよいし、距離画像W2が、4つ以上の距離画像Wで構成されてもよい。また、距離画像W2の個数が状況に応じて変化してもよい。
【0047】
第1距離画像W21は、車両1からの距離LAが第1距離L21の位置に表示される。第1距離L21は、例えば、10mである。
第2距離画像W22は、車両1からの距離LAが第2距離L22の位置に表示される。第2距離L22は、第1距離L21よりも大きい。第2距離L22は、例えば、20mである。
第3距離画像W23は、車両1からの距離LAが第3距離L23の位置に表示される。第3距離L23は、第2距離L22よりも大きい。第3距離L23は、例えば、30mである。
【0048】
第1距離画像W21は、第1色C21の第1透明度TR21の半透明の平面状の矩形画像である。第2距離画像W22は、第2色C22の第2透明度TR22の半透明の平面状の矩形画像である。第3距離画像W23は、第3色C23の第3透明度TR23の半透明の平面状の矩形画像である。
第1色C21、第2色C22、及び第3色C23の各々は、車両1からの距離LAが短い程、危険度が高いことを示す色に設定される。例えば、第1色C21は、赤色に設定され、第2色C22は、黄色に設定され、第3色C23は、緑色に設定される。
第1透明度TR21、第2透明度TR22、及び、第3透明度TR23の各々は、例えば、車両1からの距離LAが短い程、小さい値に設定される。例えば、第1透明度TR21は、60%に設定され、第2透明度TR22は、70%に設定され、第3透明度TR23は、80%に設定される。
図3では、第1透明度TR21が60%に設定され、第2透明度TR22が70%に設定され第3透明度TR23が80%に設定される場合について説明するが、これに限定されない。第1透明度TR21、第2透明度TR22、及び第3透明度TR23の各々は状況に応じて変化してもよい。
【0049】
第1色C21、第2色C22、及び第3色C23の各々は、車両1からの距離LAが短い程、危険度が高いことを示す色に設定されるため、ユーザーは、第1距離画像W21、第2距離画像W22、及び第3距離画像W23の各々の危険度を容易に視認できる。
【0050】
また、第1透明度TR21、第2透明度TR22、及び、第3透明度TR23の各々は、例えば、車両1からの距離LAが短い程、小さい値に設定されるため、危険度が高い程、距離画像Wの透明度TRが小さい値に設定される。よって、距離画像Wの危険度が高い程、ユーザーが視認し易く表示される。したがって、ユーザーは、距離画像Wの危険度を視認できる。
なお、第1透明度TR21、第2透明度TR22、及び、第3透明度TR23の各々は、視点の位置に応じて設定してもよい。
【0051】
次に、図3の下段に示す距離画像表示画面830について説明する。距離画像表示画面830では、距離画像表示画面820と比較して、車両1と障害物BS2との間の距離Lが短くなり、自車両画像P1と第2距離画像W22とが交差するように表示されている点で相違する。
図3の下段に示す距離画像表示画面830では、距離画像表示画面820と相違する点について主に説明し、距離画像表示画面820と同様の表示についてはその説明を省略する場合がある。
【0052】
距離画像表示画面830には、自車両画像P1と、障害物画像P2と、第1距離画像W21と、第2距離画像W22と、第3距離画像W23と、が表示される。
距離画像表示画面830では、距離検出部132が検出した距離Lが所定距離よりも短いため、立体表示部137は、障害物画像P2が、距離画像Wと交差するように表示する。例えば、距離Lが次の式(4)を満たす場合には、立体表示部137は、障害物画像P2が、第2距離画像W22と交差するように表示する。
L22-SB<L<L22 (4)
ここで、長さSBは、障害物BS2(車両1の前方の他の車両)の長さであり、第2距離L22は、車両1と第2距離画像W22との間の距離である。図2では、第2距離L22は、「所定距離」の一例に対応する。
【0053】
立体表示部137は、第2距離画像W22のうち、障害物画像P2と交差している領域RAを透明化することによって、領域RAの障害物画像P2の色を変化させる。
図2の下段に示す距離画像表示画面810では、領域RAの輪郭BLを示す。輪郭BLは、距離画像表示画面830に表示される3次元空間において、第2距離画像W22の位置と自車両画像P1の外面の位置とが一致している線を示す。領域RAは、第2距離画像W22において輪郭BLの下方向(Z軸の負方向)の領域である。
領域RAを透明化することによって、距離画像表示画面830に示すように、障害物画像P2のうち、第2距離画像W22よりも車両1から離間する領域は、障害物画像P2が、第2距離画像W22と重なった画像として表示される。すなわち、障害物画像P2のうち、第2距離画像W22よりも障害物BS1から離間する領域は、第2透明度TR22の第2色C22(例えば、黄色)が障害物画像P2に重畳された色に変化する。
また、障害物画像P2のうち、第2距離画像W22よりも車両1に近接する領域は、障害物画像P2が第2距離画像W22と重ならない画像として表示される。すなわち、障害物画像P2のうち、第2距離画像W22よりも車両1に近接する領域は、第2透明度TR22の第2色C22(例えば、黄色)が障害物画像P2に重畳された色に変化した状態から、障害物画像P2自体の色に戻る。
【0054】
立体表示部137は、第2距離画像W22のうち、障害物画像P2と交差している領域RAを透明化することによって、領域RAの障害物画像P2の色を変化させるため、障害物画像P2と第2距離画像W22とが交差している状態を容易に、且つ、リアルに表示できる。
【0055】
図3では、立体表示部137が、障害物画像P2と第2距離画像W22とが交差する場合について説明したが、これに限定されない。障害物画像P2と第1距離画像W21とが交差してもよいし、障害物画像P2と第3距離画像W23とが交差してもよい。
なお、距離Lが次の式(5)を満たす場合には、立体表示部137は、障害物画像P2が、第1距離画像W11と交差するように表示する。この場合には、第1距離L21は、「所定距離」の一例に対応する。
L21-SB<L<L21 (5)
また、距離Lが次の式(6)を満たす場合には、立体表示部137は、障害物画像P2が、第3距離画像W23と交差するように表示する。この場合には、第3距離L23は、「所定距離」の一例に対応する。
L23-SB<L<L23 (6)
【0056】
次に、図4を参照して、距離画像Wを表示する方向について説明する。
図4は、表示方向決定部135が距離画像W3を表示する方向の決定方法の一例を示す画面図である。距離画像W3は、距離画像Wの一例に対応する。
図4は、障害物BSからの距離LBを示す距離画像表示画面850、及び距離画像表示画面860の一例を示す画面図である。距離画像表示画面850、及び距離画像表示画面860の各々は、立体表示部137によって、表示パネル61に表示される。距離画像表示画面850、及び距離画像表示画面860の各々は、距離画像表示画面DMの一例に対応する。
なお、距離画像表示画面850、及び距離画像表示画面860の各々は、車両1の上方から車両1及び障害物BSを含む領域を見た画像を示す。換言すれば、距離画像表示画面850、及び距離画像表示画面860の各々に示す画像は、車両1の上方に配置された視点から見た画像である。
なお、視点の位置は、車両1の進行方向、速度、障害物BSとの距離L等に基づいて、立体表示部137によって決定される。
【0057】
図4に示す距離画像表示画面850、及び距離画像表示画面860について説明する。距離画像表示画面850、及び距離画像表示画面860の各々には、自車両画像P1と、障害物画像P2と、距離画像W3と、が表示される。
自車両画像P1は、車両1の画像である。車両1は、方向D3に進む。換言すれば、車両1は、前進する。方向D3は、第1ベクトルV1の一例を示す。第1ベクトルV1は、車両1の前後方向を示す。図4では、第1ベクトルV1は、車両1の前方向を示す。
障害物画像P2は、障害物BS3の画像である。障害物BS3は、障害物BSの一例に対応する。障害物BS3は、例えば、車両1が走行する車線に対して、右隣の車線を走行する他の車両(トラック)である。例えば、車両1が走行車線を走行している場合には、障害物BS3は、追い越し車線を走行する他の車両である。
【0058】
表示方向決定部135は、第1ベクトルV1と、車両1から障害物BS3へ向かう第2ベクトルV2と、のなす角度θに基づいて、距離画像W3を表示する方向を決定する。
距離画像W3は、半透明の平面状の矩形画像である。距離画像W3は、障害物BS3と車両1との間に配置される。距離画像W3は、距離画像Wの一例に対応する。
第2ベクトルV2は、例えば、車両1の前端の幅方向中心位置P11から、障害物BS3において車両1からの距離LAが最も小さい箇所P21へ向かうベクトルである。
【0059】
図4の上段の距離画像表示画面850に示すように、第1ベクトルV1と第2ベクトルV21とのなす角度θ1が閾値角度θA以下である場合には、表示方向決定部135は、距離画像W31を表示する方向を車両1の前方向に決定する。また、立体表示部137は、車両1の前方向に距離画像W31を表示する。距離画像W31は、距離画像W3の一例に対応する。
角度θ1は、角度θの一例に対応する。閾値角度θAは、例えば、45度である。距離画像W31は、距離画像W3の一例に対応する。
この場合には、距離画像W31は、車両1の高さ方向(Z軸方向)、及び、車両1の幅方向(Y軸方向)と平行に、すなわちY-Z平面と平行に配置される。
【0060】
図4の下段の距離画像表示画面860に示すように第1ベクトルV1と第2ベクトルV22とのなす角度θ2が閾値角度θAより大である場合には、表示方向決定部135は、距離画像W32を表示する方向を車両1の右方向に決定する。また、立体表示部137は、車両1の右方向に距離画像W32を表示する。距離画像W32は、距離画像W3の一例に対応する。
第2ベクトルV22は、第2ベクトルV2の一例に対応する。角度θ2は、角度θの一例に対応する。距離画像W32は、距離画像W3の一例に対応する。
この場合には、距離画像W32は、車両1の高さ方向(Z軸方向)、及び、車両1の前後方向(X軸方向)と平行に、すなわちX-Z平面と平行に配置される。
【0061】
図4を参照して説明するように、第1ベクトルV1と第2ベクトルV21とのなす角度θに基づいて、距離画像W3を表示する方向を決定するため、距離画像Wを適正な方向に表示できる。
【0062】
本実施形態では、距離画像Wを、車両1の前方向、又は、車両1の右方向に表示する場合について説明したが、距離画像Wを、車両1の前後方向、及び車両1の左右方向の少なくとも一方に表示すればよい。
例えば、車両1が前方向に走行しており、障害物検出部131が、車両1の前方向と右方向とに障害物BSを検出する場合には、立体表示部137は、車両1の前方向と右方向とに距離画像Wを表示してもよい。
また、例えば、車両1が後退しており、障害物検出部131が、車両1の後方向と左方向と右方向とに障害物BSを検出する場合には、立体表示部137は、車両1の後方向と左方向と右方向とに距離画像Wを表示してもよい。
【0063】
図5は、障害物BSからの距離LBを示す距離画像表示画面900の他の一例を示す画面図である。
距離画像表示画面900は、第1画面910と第2画面920とを含む。
第1画面910、及び第2画面920の各々は、自車両画像P1と、距離画像W4を含む。距離画像W4は、距離画像Wの一例に対応する。距離画像W4は、第1距離画像W41と、第2距離画像W42と、第3距離画像W43と、を含む。
【0064】
第1画面910、及び第2画面920の各々では、図2と同様に、設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準Sを不図示の障害物BSからの距離LBに設定する。
また、第1画面910、及び第2画面920の各々では、障害物BSは、第2距離画像W42に対してX軸の正方向に存在する。なお、障害物BSは、第1画面910、及び第2画面920の各々には表示されていない。
【0065】
第1画面910に示す画像は、車両1の真上から車両1と、車両1の周囲を含む領域を見た画像を示す。第2画面920に示す画像は、車両1の上後方から車両1の前部、及び車両1の前方を含む領域を見た画像を示す。
第1距離画像W41、第2距離画像W42、及び第3距離画像W43の各々は、半透明の平面状の矩形画像である。第1距離画像W41、第2距離画像W42、及び第3距離画像W43の各々は、障害物BSと車両1との間に、X軸に沿って配列される。
第1距離画像W41、第2距離画像W42、及び第3距離画像W43の各々は、車両1の高さ方向(Z軸方向)、及び、車両1の幅方向(Y軸方向)と平行に、すなわちY-Z平面と平行に配置される。第1距離画像W41、第2距離画像W42、及び第3距離画像W43の各々の高さは、例えば、車両1の高さHAよりも高い。第1距離画像W41、第2距離画像W42、及び第3距離画像W43の各々の幅は、例えば、車両1の幅WAよりも広い。
【0066】
第1距離画像W41は、障害物BSからの距離LBが第1距離L41の位置に表示される。第1距離L41は、例えば、0.1mである。
第2距離画像W42は、障害物BSからの距離LBが第2距離L42の位置に表示される。第2距離L42は、第1距離L41よりも大きい。第2距離L42は、例えば、1.0mである。
第3距離画像W43は、障害物BSからの距離LBが第3距離L43の位置に表示される。第3距離L43は、第2距離L42よりも大きい。第3距離L43は、例えば、2.0mである。
第1距離画像W41、第2距離画像W42、及び第3距離L43の色、及び透明度は、図2に示す第1距離画像W11、第2距離画像W12、及び第3距離画像W13の各々と同様に設定される。
【0067】
自車両画像P1は、方向D4、すなわちX軸の正方向へ走行する。第3距離画像W43は、自車両画像P1と交差している。
第1画面910では、車両1の前部が第3距離画像W43の前方(X軸の正方向)に配置され、車両1の中央部及び後部が第3距離画像W43の後方(X軸の負方向)に配置されている。すなわち、車両1のフロントガラスの前方に第3距離画像W43が配置されているため、ユーザーは第3距離画像W43が、自車両画像P1と交差していることを視認できる。
【0068】
第2画面920では、輪郭BLは、第2画面920に表示される3次元空間において、第3距離画像W43の位置と自車両画像P1の外面の位置とが一致している線を示す。領域RAは、第1距離画像W11において輪郭BLの下方向(Z軸の負方向)の領域である。
領域RAを透明化することによって、第2画面920に示すように、自車両画像P1のうち、第3距離画像W43よりも障害物BSから離間する領域は、自車両画像P1が、第3距離画像W43と重なった画像として表示される。すなわち、自車両画像P1のうち、第3距離画像W43よりも障害物BSから離間する領域は、第3透明度TR13の第3色C13(例えば、緑色)が自車両画像P1に重畳された色に変化する。
また、自車両画像P1のうち、第3距離画像W43よりも障害物BS1に近接する領域は、自車両画像P1が第3距離画像W43と重ならない画像として表示される。すなわち、自車両画像P1のうち、第3距離画像W43よりも障害物BS1に近接する領域は、自車両画像P1の色が変化しない。
【0069】
図5の第2画面920を参照して説明したように、立体表示部137は、第3距離画像W43のうち、自車両画像P1と交差している領域RAを透明化することによって、領域RAの自車両画像P1の色を変化させるため、自車両画像P1と第3距離画像W43とが交差している状態を容易に、且つ、リアルに表示できる。
【0070】
図6は、距離画像表示画面950に表示する距離画像W5の他の一例を示す画面図である。図6では、図2と同様に、設定部133が、距離画像W5が示す距離の基準Sを不図示の障害物BSからの距離LBに設定する。
図2図5に示す距離画像表示画面DMに表示する距離画像Wが半透明の平面状の矩形画像であるのに対して、図6に示す距離画像W5は、半透明の直方体状の画像である点で相違する。距離画像W5は、距離画像Wの一例に対応する。
【0071】
距離画像W5は、第1距離画像W51と、第2距離画像W52とを含む。
また、距離画像表示画面950では、障害物BSは、第1距離画像W51に対してX軸の正方向に存在する。障害物BSは、距離画像表示画面950には表示されていない。
【0072】
距離画像表示画面950に示す画像は、車両1の右上前方から車両1、及び車両1の後方を含む領域を見た画像を示す。
第1距離画像W51、及び第2距離画像W52の各々は、半透明の直方体状の画像である。第1距離画像W51及び第2距離画像W52の各々は、障害物BSと車両1との間に、X軸に沿って配列される。
第1距離画像W51、及び第2距離画像W52の各々は、車両1の高さ方向(Z軸方向)、及び、車両1の幅方向(Y軸方向)と平行に、すなわちY-Z平面と平行に配置される。第1距離画像W51、及び第2距離画像W52の各々の高さは、例えば、車両1の高さHAよりも高い。第1距離画像W51、及び第2距離画像W52の各々の幅は、例えば、車両1の幅WAよりも広い。
【0073】
第1距離画像W51は、障害物BSからの距離LBが第1距離L51から第2距離L52の範囲に表示される。第1距離L51は、例えば、0.1mである。第2距離L52は、例えば、1.0mである。換言すれば、第1距離画像W51のX軸方向の厚みは、0.9mである。
第2距離画像W52は、障害物BSからの距離LBが第2距離L52から第3距離L53の範囲に表示される。第3距離L53は、例えば、2.0mである。換言すれば、第2距離画像W52のX軸方向の厚みは、1,0mである。
第1距離画像W51、及び第2距離画像W52の色、及び透明度は、図2に示す第2距離画像W12、及び第3距離画像W13の各々と同様に設定される。第1距離画像W51の色は、例えば、黄色であり、第2距離画像W52の色は、例えば、緑色である。
【0074】
自車両画像P1は、方向D5、すなわちX軸の正方向へ走行する。換言すれば、車両1は後退する。第2距離画像W52は、自車両画像P1と交差している。すなわち、距離画像表示画面950では、距離検出部132が検出した距離Lが所定距離よりも短いため、立体表示部137は、自車両画像P1が、第2距離画像W52と交差するように表示する。例えば、距離Lが次の式(7)を満たす場合には、立体表示部137は、自車両画像P1が、第2距離画像W52と交差するように表示する。
L52-SA<L<L53 (7)
ここで、長さSAは、車両1の前後方向(X軸方向)の長さである。
【0075】
距離画像表示画面950では、輪郭BLは、距離画像表示画面950に表示される3次元空間において、第2距離画像W52においてX軸の負方向の面(距離LBが第3距離L53の面)の位置と、自車両画像P1の外面の位置とが一致している線を示す。領域RAは、第2距離画像W52において輪郭BLの下方向(Z軸の負方向)の領域である。
領域RAを透明化することによって、距離画像表示画面950に示すように、自車両画像P1のうち、第3距離L53よりも障害物BSに近接する領域は、自車両画像P1が、第2距離画像W42と重なった画像として表示される。すなわち、自車両画像P1のうち、第3距離L53よりも障害物BSに近接する領域は、第3透明度TR13の第3色C13(例えば、緑色)が自車両画像P1に重畳された色に変化する。
また、自車両画像P1のうち、第3距離L53よりも障害物BSから離間する領域は、自車両画像P1が第2距離画像W52と重ならない画像として表示される。すなわち、自車両画像P1のうち、第3距離L53よりも障害物BSから離間する領域は、自車両画像P1の色が変化しない。
【0076】
図6を参照して説明したように、立体表示部137は、第2距離画像W52のうち、自車両画像P1と交差している領域RAを透明化することによって、領域RAの自車両画像P1の色を変化させるため、自車両画像P1と第2距離画像W52とが交差している状態を容易に、且つ、リアルに表示できる。
【0077】
また、図6では、距離画像W5が、半透明の直方体状の画像であるため、自車両画像P1と距離画像W5とが交差している状態を容易に、且つ、リアルに表示できる。
【0078】
なお、図6では、自車両画像P1が、第2距離画像W52と交差する場合について説明したが、自車両画像P1と第1距離画像W51とが交差してもよい。
なお、距離Lが次の式(8)を満たす場合には、立体表示部137は、自車両画像P1が、第1距離画像W51と交差するように表示する。この場合には、第2距離L52は、「所定距離」の一例に対応する。
L51-SA<L<L52 (8)
【0079】
また、下記の式(9)を満たす場合に、立体表示部137は、自車両画像P1と、第2距離画像W52、及び第1距離画像W51の各々とが交差するように表示する。
L52-SA<L<L52+SA (9)
長さSAは、車両1の前後方向(X軸方向)の長さである。
自車両画像P1と、第2距離画像W52、及び第1距離画像W51の各々とが交差する場合には、第2距離画像W52と第1距離画像W51との境界線の位置で、自車両画像P1の色が変化する。換言すれば、第2距離画像W52と第1距離画像W51との境界線(第2距離L52における第2距離画像W52と第1距離画像W51との表面)に対してX軸の正方向が黄色、境界線に対してX軸の負方向が緑色の半透明画像と重畳されて表示される。したがって、自車両画像P1と距離画像W5とが交差している状態を容易に、且つ、リアルに表示できる。
【0080】
図7及び図8は、障害物表示装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
なお、図7及び図8に示すフローチャートでは、立体表示部137が、距離画像Wを表示する位置を、障害物BSと車両1との間の距離Lに基づいて設定する場合について説明する。なお、図7及び図8に示すフローチャートでは、立体表示部137が距離画像Wを表示する位置を決定する処理については、便宜上、その説明を省略する。
【0081】
まず、図7に示すように、ステップS101において、障害物検出部131は、車両1の周囲の障害物BSを検出したか否かを判定する。
障害物BSを検出していないと障害物検出部131が判定した場合(ステップS101;NO)には、処理がステップS105へ進む。障害物BSを検出したと障害物検出部131が判定した場合(ステップS101;YES)には、処理がステップS103へ進む。
そして、ステップS103において、距離検出部132は、障害物検出部131が検出した障害物BSと車両1との間の距離Lを検出する。
次に、ステップS105において、設定部133は、距離画像Wが示す距離の基準Sを、車両1からの距離LA、又は、障害物BSからの距離LBに設定する。
【0082】
次に、ステップS107において、障害物表示装置100は、設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準Sを、障害物BSからの距離LBに設定したか否かを判定する。
設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準を、障害物BSからの距離LBに設定していない(車両1からの距離LAに設定した)と障害物表示装置100が判定した場合(ステップS107;NO)には、処理が図8のステップS123へ進む。設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準を、障害物BSからの距離LBに設定したと障害物表示装置100が判定した場合(ステップS107;YES)には、処理がステップS109へ進む。
そして、ステップS109において、表示方向決定部135は、車両1の前後方向を示す第1ベクトルV1と、車両1から障害物BSへ向かう第2ベクトルV2と、のなす角度θを算出する。
【0083】
次に、ステップS111において、表示方向決定部135は、角度θが閾値角度θA以下であるか否かを判定する。
角度θが閾値角度θA以下ではないと表示方向決定部135が判定した場合(ステップS111;NO)には、処理がステップS115へ進む。
そして、ステップS115において、表示方向決定部135は、距離画像Wを車両1の左右方向に配置すると決定する。立体表示部137は、距離画像Wを車両1の左右方向の位置に表示すると決定する。その後、処理がステップS117へ進む。
角度θが閾値角度θA以下であると表示方向決定部135が判定した場合(ステップS111;YES)には、処理がステップS113へ進む。
そして、ステップS113において、表示方向決定部135は、距離画像Wを車両1の前後方向に配置すると決定する。立体表示部137は、距離画像Wを車両1の前後方向の位置に表示すると決定する。その後、処理がステップS117へ進む。
【0084】
次に、ステップS117において、立体表示部137は、障害物BSと車両1との間の距離Lに基づいて、距離画像Wが車両1の画像(自車両画像P1)と交差するか否かを判定する。立体表示部137は、例えば、式(1)~式(9)によって、距離画像Wが車両1の画像(自車両画像P1)と交差するか否かを判定する。
距離画像Wが車両1の画像(自車両画像P1)と交差しないと立体表示部137が判定した場合(ステップS117;NO)には、処理がステップS121へ進む。距離画像Wが車両1の画像(自車両画像P1)と交差すると立体表示部137が判定した場合(ステップS117;YES)には、処理がステップS119へ進む。
そして、ステップS119において、立体表示部137は、距離画像Wのうち、車両1の画像(自車両画像P1)と交差する領域RAを透明化する。
次に、ステップS121において、立体表示部137は、自車両画像P1、障害物画像P2、及び距離画像Wを含む距離画像表示画面DMを表示パネル61に表示する。その後、処理がステップS101にリターンする。
【0085】
ステップS107でNOの場合には、図8に示すように、ステップS123において、障害物表示装置100は、設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準Sを、車両1からの距離LAに設定したと判定する。
次に、ステップS125において、障害物検出部131は、車両1の周囲の障害物BSを検出したか否かを判定する。
障害物BSを検出していないと障害物検出部131が判定した場合(ステップS125;NO)には、処理がステップS131へ進む。障害物BSを検出したと障害物検出部131が判定した場合(ステップS125;YES)には、処理がステップS127へ進む。
そして、ステップS127において、表示方向決定部135は、車両1の前後方向を示す第1ベクトルV1と、車両1から障害物BSへ向かう第2ベクトルV2と、のなす角度θを算出する。
【0086】
次に、ステップS129において、表示方向決定部135は、角度θが閾値角度θA以下であるか否かを判定する。
角度θが閾値角度θA以下ではないと表示方向決定部135が判定した場合(ステップS129;NO)には、処理がステップS133へ進む。
そして、ステップS133において、表示方向決定部135は、距離画像Wを車両1の左右方向に配置すると決定する。立体表示部137は、距離画像Wを車両1の左右方向の位置に表示すると決定する。その後、処理がステップS135へ進む。
角度θが閾値角度θA以下であると表示方向決定部135が判定した場合(ステップS129;YES)には、処理がステップS131へ進む。
そして、ステップS131において、表示方向決定部135は、距離画像Wを車両1の前後方向に配置すると決定する。立体表示部137は、距離画像Wを車両1の前後方向の位置に表示すると決定する。その後、処理がステップS135へ進む。
【0087】
次に、ステップS135において、立体表示部137は、障害物BSと車両1との間の距離Lに基づいて、距離画像Wが車両1の画像(自車両画像P1)と交差するか否かを判定する。立体表示部137は、例えば、式(1)~式(9)によって、距離画像Wが障害物2の画像(障害物画像P2)と交差するか否かを判定する。
距離画像Wが障害物2の画像(障害物画像P2)と交差しないと立体表示部137が判定した場合(ステップS135;NO)には、処理がステップS139へ進む。距離画像Wが障害物2の画像(障害物画像P2)と交差すると立体表示部137が判定した場合(ステップS135;YES)には、処理がステップS137へ進む。
そして、ステップS137において、立体表示部137は、距離画像Wのうち、障害物2の画像(障害物画像P2)と交差する領域RAを透明化する。
次に、ステップS139において、立体表示部137は、自車両画像P1、障害物画像P2、及び距離画像Wを含む距離画像表示画面DMを表示パネル61に表示する。その後、処理がステップS101にリターンする。
【0088】
ステップS101は、「障害物検出ステップ」の一例に対応する。ステップS103は、「距離検出ステップ」の一例に対応する。ステップS117、ステップS119及びステップS121は、「立体表示ステップ」の一例に対応する。
また、ステップS135、ステップS137、及びステップS139は、「立体表示ステップ」の他の一例に対応する。
【0089】
以上説明したように、本実施形態の障害物表示装置100は、車両1の周囲の障害物BSを検出する障害物検出部131と、障害物検出部131が検出した障害物BSと車両1との間の距離Lを検出する距離検出部132と、距離検出部132が検出した距離Lに応じた表現で、距離Lを示す距離画像Wを立体表示する立体表示部137と、備え、立体表示部137は、距離検出部132が検出した距離Lが所定距離よりも短い場合に、車両1の画像(自車両画像P1)、又は障害物BSの画像(障害物画像P2)が、距離画像Wと交差するように表示する。
距離検出部132が検出した距離Lが所定距離よりも短い場合に、車両1の画像(自車両画像P1)、又は障害物BSの画像(障害物画像P2)が、距離画像Wと交差するように表示する。よって、距離画像Wの表示位置と、自車両画像P1又は障害物画像P2が距離画像Wと交差するか否かと、に基づいて、車両1の位置、又は障害物BSの位置を把握できる。したがって、距離画像Wを適正な位置に表示することによって、ユーザーは、車両1がどの程度、障害物BSに近付いているのかを容易に把握できる。
【0090】
また、距離画像Wが示す距離の基準Sを、車両1からの距離LA、又は、障害物BSからの距離LBに設定する設定部133を更に備え、設定部133が基準Sを車両1からの距離LAに設定する場合に、立体表示部137は、障害物BSの画像が距離画像Wと交差するように表示し、設定部133が基準Sを障害物BSからの距離LBに設定する場合に、立体表示部137は、車両1の画像が距離画像Wと交差するように表示する。
すなわち、設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準Sを車両1からの距離LAに設定する場合には、立体表示部137は、障害物BSの画像が距離画像Wと交差するように表示する。したがって、ユーザーは、障害物BSの画像が距離画像Wと交差する状態に基づいて、車両1がどの程度、障害物BSに近付いているのかを容易に把握できる。
また、設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準Sを障害物BSからの距離LBに設定する場合には、立体表示部137は、車両1の画像が距離画像Wと交差するように表示する。したがって、ユーザーは、車両1の画像が距離画像Wと交差する状態に基づいて、車両1がどの程度、障害物BSに近付いているのかを容易に把握できる。
【0091】
また、設定部133が基準Sを車両1からの距離LAに設定する場合に、立体表示部137は、障害物BSの画像が距離画像Wと交差している領域RAの障害物BSの画像の色を変化させ、設定部133が基準Sを障害物BSからの距離LBに設定する場合に、立体表示部137は、車両1の画像が距離画像Wと交差している領域RAの車両1の画像の色を変化させる。
すなわち、設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準Sを車両1からの距離LAに設定する場合には、立体表示部137は、障害物BSの画像が距離画像Wと交差している領域RAの障害物BSの画像の色を変化させる。したがって、ユーザーは、障害物BSの画像が距離画像Wと交差する領域RAに基づいて、車両1がどの程度、障害物BSに近付いているのかを容易に把握できる。
また、設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準Sを障害物BSからの距離LBに設定する場合には、立体表示部137は、車両1の画像が距離画像Wと交差している領域RAの車両1の画像の色を変化させる。したがって、ユーザーは、車両1の画像が距離画像Wと交差する領域RAに基づいて、車両1がどの程度、障害物BSに近付いているのかを容易に把握できる。
【0092】
また、立体表示部137は、距離画像Wを半透明の画像として表示し、設定部133が基準Sを車両1からの距離LAに設定する場合に、立体表示部137は、距離画像Wのうち、障害物BSの画像と交差している領域RAを透明化することによって、領域RAの障害物BSの画像の色を変化させ、設定部133が基準Sを障害物BSからの距離LBに設定する場合に、立体表示部137は、距離画像Wのうち、車両1の画像と交差している領域RAを透明化することによって、領域RAの車両1の画像の色を変化させる。
すなわち、設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準Sを車両1からの距離LAに設定する場合には、立体表示部137は、距離画像Wのうち、障害物BSの画像と交差している領域RAを透明化することによって、領域RAの障害物BSの画像の色を変化させる。したがって、簡素な処理で、障害物BSの画像が距離画像Wと交差している領域RAの障害物BSの画像の色を変化させることができる。
また、設定部133が、距離画像Wが示す距離の基準Sを障害物BSからの距離LBに設定する場合には、立体表示部137は、距離画像Wのうち、車両1の画像と交差している領域RAを透明化することによって、領域RAの車両1の画像の色を変化させる。したがって、簡素な処理で、車両1の画像が距離画像Wと交差している領域RAの車両1の画像の色を変化させることができる。
【0093】
また、障害物検出部131が障害物BSを検出しない場合に、設定部133は、距離画像Wが示す距離の基準Sを、車両1からの距離LAに設定する。
したがって、障害物検出部131が障害物BSを検出しない場合であっても、設定部133は、距離画像Wが示す距離の位置の基準Sを適正に設定できる。
【0094】
また、車両1の前後方向を示す第1ベクトルV1と、車両1から障害物BSへ向かう第2ベクトルV2と、のなす角度θに基づいて、距離画像Wを表示する方向を決定する表示方向決定部135を更に備える。
したがって、車両1の前後方向を示す第1ベクトルV1と、車両1から障害物BSへ向かう第2ベクトルV2と、のなす角度θに基づいて、距離画像Wを表示する方向を決定するため、距離画像Wを表示する方向を適正に決定できる。
【0095】
また、距離画像Wを表示する方向は、車両1の前後方向、及び左右方向の少なくとも一方である。
したがって、距離画像Wを表示する方向は、車両1の前後方向、及び左右方向の少なくとも一方であるため、距離画像Wを表示する方向を容易に決定できる。
【0096】
また、本実施形態の駐車支援方法は、車両1の周囲の障害物BSを検出する障害物検出ステップ(ステップS101)と、障害物検出ステップで検出した障害物BSと車両1との間の距離Lを検出する距離検出ステップ(ステップS103)と、前記距離検出ステップで検出した距離Lに応じた表現で、距離Lを示す距離画像Wを立体表示する立体表示ステップ(ステップS117、ステップS119及びステップS121)と、を含み、前記立体表示ステップでは、前記距離検出ステップで検出した距離Lが所定距離よりも短い場合に、車両1の画像、又は障害物BSの画像が、距離画像Wと交差するように表示する。
したがって、本実施形態の駐車支援方法は、本実施形態の障害物表示装置100と同様の作用効果を奏する。
【0097】
上述した本実施形態は、あくまでも本発明の一実施形態を例示したものであって、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
【0098】
例えば、図1は、本発明の理解を容易にするために、構成要素を主な処理内容に応じて分類して示した図であり、構成要素は、処理内容に応じて、更に多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素が更に多くの処理を実行するように分類することもできる。
また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
また、各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
【0099】
また、図1において、障害物表示装置100が、検出部20及び表示部50の少なくとも一方を一体に備えてもよい。
【0100】
また、本実施形態では、障害物表示装置100が、障害物検出部131、距離検出部132、設定部133、画像取得部134、表示方向決定部135、画像生成部136、及び立体表示部137を備えるが、これに限定されない。障害物表示装置100とインターネット等のネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ装置が、障害物検出部131、距離検出部132、設定部133、画像取得部134、表示方向決定部135、画像生成部136、及び立体表示部137の少なくとも1つを備えてもよい。サーバ装置が、例えば、設定部133、表示方向決定部135、画像生成部136、及び立体表示部137を備えてもよい。
【0101】
また、本実施形態では、立体表示部137が、車両1の前後方向、及び左右方向の少なくとも一方に、距離画像Wを配列して表示する場合について説明するが、これに限定されない。例えば、立体表示部137が、車両1が走行中の道路に沿って、距離画像Wを配列してもよい。また、例えば、立体表示部137が、車両1の進行方向に沿って、距離画像Wを配列してもよい。
【0102】
また、本実施形態では、操作部50の障害物表示オンスイッチが押下された場合には、障害物表示装置100は、障害物表示処理の開始を指示する操作を受け付け、操作部50の障害物表示オフスイッチが押下された場合には、障害物表示装置100は、障害物表示処理を終了させる操作を受け付けるが、これに限定されない。
例えば、障害物検出部131が障害物BSを検出した場合に、障害物表示処理の開始を指示してもよい。また、例えば、車両1のエンジンが停止した場合に、障害物表示処理の終了を指示してもよい。この場合には、ユーザーの利便性を向上できる。
【0103】
また、本発明の障害物表示方法を、コンピュータを用いて実現する場合には、このコンピュータに実行させる制御プログラムを記録媒体、又はこの制御プログラムを伝送する伝送媒体の態様で構成することも可能である。
記録媒体には、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD、Blu-ray(登録商標) Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、上記記録媒体は、障害物表示装置100が備えるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。
また、制御プログラムを、障害物表示装置100とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ装置から障害物表示装置100がダウンロードしてもよい。
【0104】
また、例えば、図7及び図8に示すフローチャートの処理単位は、障害物表示装置100の処理の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。障害物表示装置100の処理は、処理内容に応じて、更に多くの処理単位に分割してもよい。また、障害物表示装置100の処理は、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割してもよい。
【符号の説明】
【0105】
1 車両(自車両)
3 車載装置
20 検出部
30 撮影部
40 距離センサ
50 操作部
60 表示部
61 表示パネル
63 タッチセンサ
100 障害物表示装置
110 メモリ
130 プロセッサ
131 障害物検出部
132 距離検出部
133 設定部
134 画像取得部
135 表示方向決定部
136 画像生成部
137 立体表示部
800、810、820、830、850、860、900、950 距離画像表示画面
BL 輪郭
BS、BS1、BS2、BS3 障害物
C11、C21 第1色
C12、C22 第2色
C13、C23 第3色
D1、D2、D3、D4、D5 方向
DM 距離画像表示画面
L、LA、LB 距離
L11、L21、L41、L51 第1距離(所定距離)
L12、L22、L42、L52 第2距離(所定距離)
L13、L23、L43、L53 第3距離(所定距離)
P1 車両画像
P2 障害物画像
RA 領域
S、S1、S2 基準
SA、SB 長さ
TR 透明度
TR11、TR21 第1透明度
TR12、TR22 第2透明度
TR13、TR23 第3透明度
V1 第1ベクトル
V2 第2ベクトル
W、W1、W2、W3、W31、W32、W4、W5 距離画像
W11、W21、W41、W51 第1距離画像
W12、W22、W42、W52 第2距離画像
W13、W23、W43 第3距離画像
θ、θ1、θ2 角度
θA 閾値角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8