(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178442
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】保持部付可撓性植栽用容器
(51)【国際特許分類】
A01G 9/02 20180101AFI20221125BHJP
【FI】
A01G9/02 101U
A01G9/02 101W
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021085241
(22)【出願日】2021-05-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】300089817
【氏名又は名称】那須 正和
(72)【発明者】
【氏名】那須正和
【テーマコード(参考)】
2B327
【Fターム(参考)】
2B327NC36
2B327NC39
2B327ND01
2B327TA07
2B327TA11
2B327TA21
2B327VA07
(57)【要約】
【課題】転倒し難い可撓性シートからなる植栽容器を提供する。
【解決手段】保持部付可撓性植栽用容器は、可撓性シート(10)から成り、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、容部を備えた植栽容器である
保持部付可撓性植栽容器(2)であるか、または保持部付可撓性鉢カバー(3)であり、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、転倒防止相手物(13)に対して係止可能であるか、当接して突っ張ることが可能な転倒防止保持部(4)を備えた構成とした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持部付可撓性植栽用容器(1)であり、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、可撓性シート(10)から成り、前記可撓性シート(10)は、弾性あるいは可とう性を有する素材であり、
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、容部を備えた植栽容器である保持部付可撓性植栽容器(2)であるか、または保持部付可撓性鉢カバー(3)であり、前記保持部付可撓性植栽容器(2)は植物を培養する為の培養基材 (12)及び植物を収容して用いられ、前記保持部付可撓性鉢カバー(3)は、植木鉢(7)を収容して用いられ、
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、転倒防止相手物(13)に対して係止可能であるか、当接して突っ張ることが可能な転倒防止保持部(4)を備えたことを特徴とする保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項2】
前記転倒防止保持部(4)が、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の載置された面に到達する長さまたは前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の底近傍に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項3】
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)が、前記転倒防止保持部(4)及び径締め込み部(5)を備えたことを特徴とする請求項1から請求項2のいずれかに記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項4】
前記転倒防止保持部(4)及び径締め込み部(5)を備えた前記径締め込み部(5)が、2つ以上の高さに設けられていることを特徴とする請求項3に記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項5】
前記転倒防止保持部(4)が、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の底近傍に設けられたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項6】
前記転倒防止保持部(4)が、タブ(6)であるかまたはタブ(6)に設けられた係止部であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項7】
前記タブ(6)が、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の略全周に渡って設けられていることを特徴とする請求項6に記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項8】
前記タブ(6)が、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の底部を形成する可撓性シート(10)の一部であることを特徴とする請求項6から請求項7のいずれかに記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項9】
前記タブ(6)が、穴を備えていることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項10】
転倒防止保持部(4)が、板状または棒状の板棒材(14)であり、前記転倒防止相手物(13)に対して係止または当接して前記保持部付可撓性植栽用容器(1)1の位置を保持することが可能であることを特徴とする請求項1に記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項11】
前記転倒防止保持部(4)が、回動可能部(15)または可撓性素材を備えたことを特徴とする請求項10に記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項12】
前記転倒防止保持部(4)が、本体載留部(16)を備え、前記本体載留部(16)は、前記回動可能部(15)または可撓性素材であり、前記本体載留部(16)によって、前記転倒防止保持部(4)の下端側が前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の下に敷かれるか、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)に係止されることを特徴とする請求項6から請求項11のいずれかに記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項13】
前記転倒防止保持部(4)が、着脱可能であることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれかに記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)
【請求項14】
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)がベルト通し部(11)を備え、前記転倒防止保持部(4)が、 略上下方向に設けられたベルト通し部(11)に挿通可能であることを特徴とする請求項1に記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として植栽容器と鉢カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から植栽容器の転倒防止には様々なものが提案されている。
しかし、可撓性シートから成る植栽容器の転倒防止を考慮して予め転倒防止の部材が備えられた可撓性シートから成る植栽容器は皆無といえる。
【0003】
また、可撓性シートから成る植栽容器というのは、畳むことも可能で、収納性も良く、また、運搬コストも安く、フェルト状あるいは不織布製から、ターポリン製等、通気性の幅が広く、植物の特徴に合わせて選択の幅が広く、有用性の広い植栽容器であるが、係る植栽容器そのままだと、特に、係るサイズや高さによって、通常のプラスチックや陶器鉢と比べて、底部の形状が丸くなり易く、変形もし易く、転倒し易い材質の植栽容器となる問題点もあり、係る植栽容器の転倒防止の構造が求められている。
【0004】
そこで、従来からも種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1には、発明の名称を「植木鉢転倒防止具」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献1参照)。具体的には「植木鉢を該リング形台座2の中央に置き、四方から板バネ1の内向力で植木鉢を保持し、且つ接合したリング形台座2の重量で風圧及び外圧に対抗する。」というものである。しかしながら、特許文献1に記載の発明は、可撓性の植木鉢に関するものでも、直接設けられた構成ではなく、前記問題の解決には至っていない。
【0005】
また、特許文献2には、発明の名称を「転倒防止具」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献2参照)。具体的には「複数の板材1をこの板材1に設けたスリット2を介して交差係合し、被転倒防止物3の四方をこの板材1の立板部1Aで囲む構成とし、前記板材1に複数のスリット2を並設形成し、この複数のスリット2から一つのスリット2を選択して板材1同志を交差係合することで、被転倒防止物3の大きさに応じて板材1の立板部1A間の間隔を調整し得るように構成した転倒防止具。」というものである。しかしながら、特許文献2に記載の発明は、可撓性の植木鉢に関するものでも、直接設けられた構成ではなく、前記問題の解決には至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006-20611
【特許文献2】実登3070672
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
転倒し難い可撓性素材から成る植栽容器あるいは鉢カバーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、可撓性シート(10)から成り、前記可撓性シート(10)は、弾性あるいは可とう性を有する素材であり、
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、容部を備えた植栽容器である保持部付可撓性植栽容器(2)であるか、または保持部付可撓性鉢カバー(3)であり、前記保持部付可撓性植栽容器(2)は植物を培養する為の培養基材 (12)及び植物を収容して用いられ、前記保持部付可撓性鉢カバー(3)は、植木鉢(7)を収容して用いられ、
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、転倒防止相手物(13)に対して係止可能であるか、当接して突っ張ることが可能な転倒防止保持部(4)を備えた構成を採用する。
【0009】
また、本発明は、前記転倒防止保持部(4)が、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の載置された面に到達する長さまたは前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の底近傍に設けられた
構成を採用することもできる。
【0010】
また、本発明は、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)が、前記転倒防止保持部(4)及び径締め込み部(5)を備えた構成を採用することもできる。
【0011】
また、本発明は、前記転倒防止保持部(4)及び径締め込み部(5)を備えた前記径締め込み部(5)が、2つ以上の高さに設けられている構成を採用することもできる。
【0012】
また、本発明は、前記転倒防止保持部(4)が、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の底近傍に設けられた構成を採用することもできる。
【0013】
また、本発明は、前記転倒防止保持部(4)が、タブ(6)であるかまたはタブ(6)に設けられた係止部であるか、あるいは、タブに設けられた係止部が穴である構成を採用することもできる。
【0014】
また、本発明は、前記タブ(6)が、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の底部を形成する可撓性シート(10)の一部であるか、または前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の略全周に渡って設けられている構成を採用することもできる。
【0015】
また、本発明は、転倒防止保持部(4)が、板状または棒状の板棒材(14)であり、前記転倒防止相手物(13)に対して係止または当接して前記保持部付可撓性植栽用容器(1)1の位置を保持することが可能である構成を採用することもできる。
【0016】
また、本発明は、前記転倒防止保持部(4)が、回動可能部(15)または可撓性素材を備えた構成を採用することもできる。
【0017】
また、本発明は、前記転倒防止保持部(4)が、本体載留部(16)を備え、前記本体載留部(16)は、前記回動可能部(15)または可撓性素材であり、前記本体載留部(16)によって、前記転倒防止保持部(4)の下端側が前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の下に敷かれるか、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)に係止される構成を採用することもできる。
【0018】
また、本発明は、前記転倒防止保持部(4)が、着脱可能である構成を採用することもできる。
【0019】
また、本発明は、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)がベルト通し部(11)を備え、前記転倒防止保持部(4)が、 略上下方向に設けられたベルト通し部(11)に挿通可能である構成を採用することもできる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る保持部付可撓性植栽用容器によれば、畳んで場所を取らずコンパクトに収納も可能で、また、故に、輸送の際の輸送コストも掛からないという有用性を備えた可撓性シートから成る植栽容器または鉢カバーにおいて、係る可撓性シートから成る植栽容器または鉢カバーに収容した植物が風等で転倒するのを抑止可能であるという、煩わしさ、安全面、植物の生育面、周囲を汚さないという点、衛生面においても、優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明に係る保持部付可撓性植栽用容器の基本構成説明図である。
【
図2】本発明に係る保持部付可撓性植栽用容器の基本構成説明の、正面、背面、側面、上面、下面図である。
【
図3】本発明に係る保持部付可撓性植栽用容器のバリエーションの構成説明図である。
【
図4】本発明に係る転倒防止保持部が板棒材である構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る保持部付可撓性植栽用容器1は、植木鉢7あるいは可撓性シート10から成る植栽容器である保持部付可撓性植栽容器2を載置した際に、強風等で転倒することを防止可能に、係る可撓性シート10から成る植栽容器あるいは係る植木鉢7を収容する鉢カバーが、転倒防止保持部4を備えたことによる効果を最大限に発揮するものである。
【0023】
以下、図面に基づいて本発明に係る保持部付可撓性植栽用容器1について説明する。但し、図面に示した形状や配置構成等についてはあくまでも例示であり、本願発明の特徴的な効果が発揮される範囲において変更することを可能とする。
【0024】
また、以下の各図のそれぞれの構成、説明は、代表的にその図面で係る構成、説明をしたものに過ぎず、無駄な冗長を防止する為にも、その他の図面の構成に対しても、それぞれ、互いにそれぞれの構成及び説明は応用可能であるものである。
【0025】
図1は、
保持部付可撓性植栽用容器1の基本構成を示している。
【0026】
図1(a)は、係る構成の斜視図であり、
図1(b)の構成の例は、係る構成と同等の構成の側面からの断面図を示している。
係る
保持部付可撓性植栽用容器1は、可撓性シート10からなり、略底部近傍に転倒防止保持部4としてタブ6を備え、係るタブ6に穴を備えた構成の例である。
【0027】
係るタブ6は、図に見えている3か所と、係る
保持部付可撓性植栽用容器1の本体の裏側に1か所の合計4か所に備えられた構成の例である。
係るタブ6に、例えばペグを地面に打つか、ブロックを載せたり、ブロックに係止することによって係る
保持部付可撓性植栽用容器1の転倒を防止する構成である。
また、
図1(a)においては、係るタブ6に設けられた丸い円で示されている穴に、紐やフックで、他の柵等の転倒防止相手物に、係止して設ける構成としても良い。
【0028】
また、
図1(a)の構成の例に示される様に、係る転倒防止保持部4が、係る底近傍に設けられていることによって、係る転倒防止保持部4が目立たず、係る
保持部付可撓性植栽用容器1の意匠面を邪魔せず、意匠的にも有用性があり、また、タブ6を置くだけ、あるいはペグを打つだけ等、容易に係る
保持部付可撓性植栽用容器1の転倒を抑止することが可能な構成であり、有用である。
【0029】
特に、係る保持部付可撓性植栽用容器1が可撓性シート10によって構成されていることによって、特に係る保持部付可撓性植栽用容器1に直接培養基材12を収容した場合、係る保持部付可撓性植栽用容器1の底部は、形状が変化し易く、ひいては、転倒し易い特徴があり、また、係る保持部付可撓性植栽用容器1のサイズや高さや、係る保持部付可撓性植栽用容器1に植栽する植物9の高さが高くなった場合等は、風の影響も受けやすく、このように、転倒防止保持部4を備える有用性が高いものである。
【0030】
また、係る転倒防止保持部4は、
図1の構成の例においては、タブ6である構成の例であるが、紐でも良いし、フックでも良いし、ベルトでも良いし、面ファスナーでも良いし、マグネットでも良く、その他、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる範囲内で限定しない。
【0031】
係る転倒防止保持部4が、略水平方向に設けられた幅のあるタブ6状であることによって、係るタブ6状の幅の分だけ、係る保持部付可撓性植栽用容器1が転倒するのを抑制する方向が広くなり、より少ない転倒防止保持部4の数で係る保持部付可撓性植栽用容器1の転倒を抑制する効果をより高くすることが可能な構成となり、有用である。
【0032】
つまり、例えば、転倒防止保持部4が、2か所に備えられたフックあるいは紐が、狭い幅で備えられた構成においては、係る2つの転倒防止保持部4を軸にする様にして回転するようにして転倒することも考えられるが、係る転倒防止保持部4を幅の広いタブ6状にすることによって、係る転倒を抑止する効果を高めることが可能な構成となり有用である。
【0033】
図1(c)は、係る
保持部付可撓性植栽用容器1に培養基材12を収容し、係る培養基材12に植物9を植栽した構成の例の断面図であり、係る植物は培養基材12に根8を張って植栽されている構成を示している。
尚、係るドット模様部が、係る培養基材12を示している。
係る
保持部付可撓性植栽容器2である
保持部付可撓性植栽用容器1は、地面に載置され、係る転倒防止保持部4であるタブ6に設けられた穴に、ペグが打ち込まれて、係るペグによって転倒を防止している構成の例である。
【0034】
図1(d)は、
図1(c)に示される
保持部付可撓性植栽用容器1が、鉢カバーである保持部付可撓性鉢カバー3である構成の例であり、係る
保持部付可撓性植栽用容器1である保持部付可撓性鉢カバー3に、例えば、陶器製等の硬質な植木鉢7が収容されており、係る植木鉢7が転倒するのを防止する為に、
図1(c)と同様に係る転倒防止保持部4が、タブ6をペグで留められ、係止され、転倒を防止している構成の例である。
この場合、係る
保持部付可撓性植栽用容器1が係止されて転倒を防止している相手物を転倒防止相手物13とし、
図1(c)及び
図1(d)の構成の例における転倒防止相手物13は、地面あるいはペグであり、係る転倒防止相手物13は、地面でも良いし、ペグでも、ブロックでも、柵でも、壁でも、木でも良く、その他、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる範囲内で限定しない。
【0035】
係る転倒防止保持部4を、タブ6や紐状等の可撓性のある素材、或いは、フック等の小さな部品である構成とすることによって、係る保持部付可撓性植栽用容器1を畳んで収納可能とする収納性を損なうことが無い構成であり、有用である。
【0036】
尚、
図1の構成の例において、転倒防止保持部4として、タブ6及びタブ6に設けられた穴を転倒防止保持部4としているが、係るタブ6を第一保持部、係るタブ6に設けられた穴を第二保持部とし、第二保持部は、第一保持部に設けられた転倒防止相手物13との係止部を指し、係る第一保持部はタブ6でも良いし、ベルトでも、紐等の紐状体でも良く、係る第一保持部だけでも、転倒防止相手物13と結束、あるいは転倒防止相手物13が載置されることによって係る
保持部付可撓性植栽用容器1の転倒を抑止可能な構成であり、その他限定せず、第二保持部は、係る第一保持部に設けられた転倒防止保持部4であり、穴でも良いし、フックでも良いし、面ファスナーでも、マグネットでも、ホックでも、バックルでも良く、その他、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる範囲内で限定しない。
【0037】
また、特に保持部付可撓性植栽容器2は、水抜き穴を備えていることが望ましいが、係る保持部付可撓性植栽容器2を形成する可撓性シート10の材質が、フェルトや不織布のような水の透過性の高い素材である場合は、必ずしも水抜き穴を備えない構成としても良い。
【0038】
図2は、
図2(a)から
図2(c)が
図1(a)の構成と略同等の例における正面、背面、側面、上面、下面図であり、
図2(a)が正面図、側面図、背面図を示しており、
図2(b)が、上面図、
図2(c)が下面図を示している。
係るタブ6は、係る
保持部付可撓性植栽用容器1の底面を構成する可撓性シート10の一部によって構成されている例であり、係る構成とすることによって、容易に、低コストで転倒防止保持部4を設けることが可能な構成となり、有用である。
【0039】
図2(d)は、
図2(a)の構成の例のタブ6が、略全周に設けられている構成の例であり、係るタブ6は、この様に係る
保持部付可撓性植栽用容器1の略全周に設けられた構成としても良く、係る構成とすることによって、係るタブ6が、前周に渡って係る
保持部付可撓性植栽用容器1を支える効果を奏することも可能で有用であり、また、係るタブ6を第一保持部として、係る全周に設けられたタブ6のどの部分にでも、第二保持部として、穴や、フック等を設けることが可能であるので、自由度が高い構成であり、有用である。
尚、係る底部の形状は、四角でも良いし、丸でも良いし、星形でも良く限定しない。
【0040】
図3は、
保持部付可撓性植栽用容器1のバリエーションの構成の例を示している。
図3(a)の構成の例は、係る転倒防止保持部4が係る
保持部付可撓性植栽用容器1の底近傍ではなく、上部付近に設けられた構成の例である。
【0041】
図3(a)の構成の例に示されている係る転倒防止保持部4は、幅のあるベルト状であり、先端付近に穴を備え、係る穴を、
図1の構成の例に示される様に、地面や、ブロックに係止した構成としても良いし、フェンスや柵、木等に係止する構成として、係る転倒を防止する構成の例である。
係る転倒防止保持部4を
図1(c)や
図1(d)の構成の例の様に、地面と係止する為には、係る転倒防止保持部4の長さが、地面まで届くことが望ましく、周囲に他に係止して転倒を防止可能な転倒防止相手物13が無い状況であっても、係る
保持部付可撓性植栽用容器1を載置する地面等の載置面に、係る
保持部付可撓性植栽用容器1を係止可能な構成であり、有用である。
但し、
図3(a)の構成の例に示される様な、紐や、ベルトや、面ファスナー等の紐状体を転倒防止保持部4として係る
保持部付可撓性植栽用容器1の高い位置に設けた場合、例えば、係る転倒防止保持部4である紐状体を地面に張って係止して設けた場合、係る転倒防止保持部4に引っ張られて係る
保持部付可撓性植栽用容器1を構成する可撓性シート10が、下に引っ張られてずれ落ちる可能性があり、そうなると、意匠的にも好ましくなく、培養基材12が、係るずれ落ちた部分からこぼれ落ちる可能性もあり、係る可撓性シート10がずれ落ちない様に、図面には示されていないが、係る可撓性シート10が自立可能に、棒である自立棒を備えた構成としても良く、例えば係る自立棒を、係る
保持部付可撓性植栽用容器1を構成する可撓性シート10に備えた穴に挿入して、係る可撓性シート10と係る自立棒を一体にすることによって、係る可撓性シート10のずれを抑制する構成としても、有用である。
【0042】
図3(b)、
図3(c)、
図3(d)の構成の例は、係る可撓性シート10のずれを防止することも可能な構成の例である。
図3(b)の構成の例は、保持部付可撓性鉢カバー3としての
保持部付可撓性植栽用容器1は、係る可撓性シート10のずれを抑止すると共に、係る
保持部付可撓性植栽用容器1に対して収容される植木鉢7のサイズがかなり小さく隙間が大きい場合に、係る
保持部付可撓性植栽用容器1である保持部付可撓性鉢カバー3による係る植木鉢7の転倒抑止効果が減退するので、係る保持部付可撓性鉢カバー3と係る植木鉢7を密着させることによって、係る植木鉢7の転倒を抑止可能とする構成の例であり、係る
図1は、
保持部付可撓性植栽用容器1の開口部近傍に、径締め込み部5を備え、係る径締め込み部5によって、係る保持部付可撓性鉢カバー3と、植木鉢7を密着させて一体にした構成の例であり、例えば風等で係る植木鉢7が転倒しそうになっても、係る保持部付可撓性鉢カバー3が係る植木鉢7の転倒を抑止することが可能となり、有用である。
【0043】
係る径締め込み部5は、紐を係る
保持部付可撓性植栽用容器1に設けられた穴に通した巾着構造でも良いし、ゴムや紐や面ファスナー等で締め付ける構成としても良い。
図3(b)の構成の例における径締め込み部5においては、係る
保持部付可撓性植栽用容器1に設けられた紐の通し穴に通した紐を締めることによって、係る
保持部付可撓性植栽用容器1の径を縮めた構成の例である。
【0044】
また、
図3(b)の構成の例においては、係る
保持部付可撓性植栽用容器1の開口部は、係る植栽容器の開口部よりも低い位置に設けられた構成の例であるが、係る
保持部付可撓性植栽用容器1の開口部を、係る植栽容器の開口部よりも少し高い位置に設けることによるか、係る植木鉢7の凹凸部に係る径締め込み部5の位置が掛かる構成とすることによって、係る可撓性シート10のずれを抑止する効果を、より、高めることが可能な構成となり有用である。
図3(c)の構成の例は、係る径締め込み部5が2段に設けられた構成であり、係る2段の径締め込み部5によって、より係る植木鉢7と
保持部付可撓性植栽用容器1との密着性を高めて、係る植木鉢7の転倒を抑止する効果を高めた構成となり有用である。
また、係る径締め込み部5は、2段以上設けて、更に密着性を高めた構成としても良い。
【0045】
図3(d)の構成の例は、
図3(a)の構成の例の紐状体の転倒防止保持部4が、ベルト通し部11に設けられた構成の例であり、係るベルト通し部11は、3段の高さに設けられ、係る転倒防止保持部4は、上から2つ目のベルト通し部11の下から出された構成の例である。
係る構成とすることによって、それぞれの高さのベルト通し部11から係る転倒防止保持部4である紐状体を出すことによって、その高さに合わせた転倒防止相手物13に係る転倒防止保持部4を係止することが可能な構成となり、また、係る可撓性シート10のずれも抑止する効果も備えた構成となり、特に、例えば、係る紐状体を、係る
保持部付可撓性植栽用容器1本体と面ファスナー等で係止あるいは抑えることが可能な構成とすることによって、係る可撓性シート10のずれを抑止する効果が、更に高まる構成となり、有用である。
【0046】
また、
図3(d)の構成の例では、略垂直方向に係る紐状体が通る様に係るベルト通しが設けられている構成の例であるが、図には示されていないが、係るベルト通しを、水平方向にも係るベルト通しを設けることによって、係る
保持部付可撓性植栽用容器1の周方向にも、係る転倒防止保持部4の位置を調整可能な構成となり有用である。
【0047】
図4の構成の例は、係る転倒防止保持部4 が、板または棒状の板棒材14である構成の例である。
【0048】
図4(a)の構成の例は、
保持部付可撓性植栽用容器1の開口部近傍に、係る板棒材14が係止して設けられており、係る係止部から、斜め下方向にて、係る
保持部付可撓性植栽用容器1が載置されている地面に当接して係る
保持部付可撓性植栽用容器1を支えている構成の例である。
係る転倒防止保持部4は、係る地面と、当接して係る
保持部付可撓性植栽用容器1を支える構成としても良いし、係る地面に突き刺しても良いし、ブロック等に係止しても良い。
係る転倒防止保持部4が、紐状材である構成においては、係る紐状材が掛かる
保持部付可撓性植栽用容器1を引っ張る力によって、係る
保持部付可撓性植栽用容器1の転倒を抑止する構成の例であったが、係る転倒防止保持部4が板棒材14であることによって、係る転倒防止保持部4が突っ張る力でも、係る
保持部付可撓性植栽用容器1を支えることが可能な構成となり、よりがっちりと係る
保持部付可撓性植栽用容器1の位置を保持可能な構成となり、有用である一方、収納面においては、係る転倒防止保持部4が可撓性のある紐状材に有用性があり、また、係る転倒防止保持部4を係止する位置の選択の幅も広くなる有用性もあり、それぞれ、一長一短ある構成の例となる。
【0049】
本図の構成の例においては、係る板棒材14は、係る
保持部付可撓性植栽用容器1の開口部近傍に設けられている構成の例であるが、もっと低い位置に、係る板棒材14は設けられる構成としても良く、限定しない。
また、係る転倒防止保持部4である板棒材14は、係る
保持部付可撓性植栽用容器1内に、培養基材12あるいは植木鉢7が入っている部分に係止されて設けられていることが望ましく、特に、植木鉢7が入っている構成の例においては、係る植木鉢7にも、係る板棒材14が係る可撓性シート10越しに当接する様にして設けられることが望ましい。
図4(b)の構成の例の板棒材14においては、係る板棒材14が回動可能部15にて回動して、係る植栽容器の底の下に敷かれる様にして配置する構成の例であり、係る植栽容器の底の下に敷かれる転倒防止保持部4の部位を、本体載留部16とする。
【0050】
係る本体載留部16は、
図4(b)の構成の例においては、板材である構成の例であるが、係る本体載留部16を、可撓性シート10または紐状材である構成としても良く、また、
図4(b)の構成の例においては、係る本体載留部16を、係る
保持部付可撓性植栽用容器1の下に敷く構成の例であるが、
図4(c)の構成の例に示される様に、係る本体載留部16は、係る
保持部付可撓性植栽用容器1本体に係止する構成としても良く、また係る係止部は、面ファスナー等で着脱可能に係止可能な構成としても、係る本体載留部16の長さを調整可能な構成とすることも可能であり、有用である。
係る、
図4(c)の構成の例の本体載留部16においては、また、係る長さを調整可能な本体載留部16の構成として、長さを調整可能なベルトである構成としても有用である。
【0051】
図4(c)の構成の例の構成の例における係る回動可能部15 は、蝶番によって、回動可能である構成の例であり、その他、二つの板棒材14を橋架する様にして可撓性シート10を設けて、回動する構成としても良く、その他、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる範囲内で限定しない。
図4(d)の構成の例の転倒防止保持部4は、L字形状の構成の例である。
係る転倒防止保持部4が、L字形状である構成の例においては、係る
保持部付可撓性植栽用容器1に、培養基材12収容される
保持部付可撓性植栽容器2の様に、収容物で係る
保持部付可撓性植栽用容器1が張る位収容された構成の方が、望ましい構成であり、係る
保持部付可撓性植栽用容器1より、かなり細い植木鉢7を収容する構成であると、係るL字の支えが利かないので、あまり望ましくない構成である。
【0052】
尚、一連の本図の実施例において、可撓性シート10の素材は、可とう性を有したシート状で、テント生地やメッシュ生地等の布状部材、他各種繊維素材、各種ゴムや各種樹脂シート製、綿、麻等の天然素材、紙製、金属メッシュ等、その他、必要に応じた強度、機能を有し、本発明の範囲内でその素材を限定しない。
また、前記転倒防止保持部4は、面ファスナー、ホック、磁石、嵌合、フックによって着脱可能な構成としても良く、係る着脱可能な係止部の構成は、その他、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる範囲内で限定しない。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本願発明は、収納性や、運搬性、通気性等、様々な有用性を備えた可撓性シートからなる植栽容器について、係る可撓性シートから成る植栽容器は、比較的転倒し易く、係る課題を解決可能な魅力的な発明であり、産業上利用可能性は極めて高いと思慮されるものである。
【符号の説明】
【0054】
1 保持部付可撓性植栽用容器
2 保持部付可撓性植栽容器
3 保持部付可撓性鉢カバー
4 転倒防止保持部
5 径締め込み部
6 タブ
7 植木鉢
8 根
9 植物
10 可撓性シート
11 ベルト通し部
12 培養基材
13 転倒防止相手物
14 板棒材
15 回動可能部
16 本体載留部
【手続補正書】
【提出日】2021-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持部付可撓性植栽用容器(1)であり、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、可撓性シート(10)から成り、前記可撓性シート(10)は、弾性あるいは可とう性を有する素材であり、
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、容部を備えた植栽容器である保持部付可撓性植栽容器(2)であるか、または保持部付可撓性鉢カバー(3)であり、前記保持部付可撓性植栽容器(2)は植物を培養する為の培養基材 (12)及び植物を収容して用いられ、前記保持部付可撓性鉢カバー(3)は、植木鉢(7)を収容して用いられ、
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、転倒防止相手物(13)に対して係止可能である転倒防止保持部(4)を備え、
前記転倒防止保持部(4)が、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の略底面と略一体に同一面を備えたタブ(6)または、前記タブ(6)に設けられた穴であり、
前記タブ(6)は、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の外側面よりも外側にはみ出るようにして設けられた可撓性シート(10)であることを特徴とする保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項2】
保持部付可撓性植栽用容器(1)であり、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、可撓性シート(10)から成り、前記可撓性シート(10)は、弾性あるいは可とう性を有する素材であり、
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、容部を備えた植栽容器である保持部付可撓性植栽容器(2)であるか、または保持部付可撓性鉢カバー(3)であり、前記保持部付可撓性植栽容器(2)は植物を培養する為の培養基材 (12)及び植物を収容して用いられ、前記保持部付可撓性鉢カバー(3)は、植木鉢(7)を収容して用いられ、
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、底部を備えて前記底部を地面に直接載置可能であり、
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)は、転倒防止相手物(13)に対して係止可能であるか、当接して突っ張ることが可能な転倒防止保持部(4)を備え、
前記保持部付可撓性植栽用容器(1)が、前記転倒防止保持部(4)及び径締め込み部(5)を備え、
前記径締め込み部(5)は、前記底部より高い位置に設けられて前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の外径を絞って縮めることが可能な構成であることを特徴とする保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項3】
前記径締め込み部(5)が、2つ以上の高さに設けられていることを特徴とする請求項2に記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項4】
前記転倒防止保持部(4)が、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の略底面と略一体に同一面を備えたタブ(6)であり、
前記タブ(6)が、前記保持部付可撓性植栽用容器(1)の略全周に渡って設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。
【請求項5】
前記タブ(6)が、穴を備えていることを特徴とする請求項4に記載の保持部付可撓性植栽用容器(1)。