(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178538
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】監視システム
(51)【国際特許分類】
G08B 27/00 20060101AFI20221125BHJP
【FI】
G08B27/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021085414
(22)【出願日】2021-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】鶴田 壮広
(72)【発明者】
【氏名】桑原 雅人
【テーマコード(参考)】
5C087
【Fターム(参考)】
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA09
5C087AA10
5C087AA25
5C087AA37
5C087AA44
5C087DD20
5C087DD23
5C087DD26
5C087DD28
5C087DD31
5C087DD49
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
(57)【要約】
【課題】監視システムの使用性を高めることが可能となる、監視システムを提供すること。
【解決手段】監視装置30は、構造物2に設置されている設置物4の使用状態を監視する監視システムであって、設置物4の使用状態を示す使用状態情報を取得する取得部と、取得部にて取得された使用状態情報と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する判定部と、判定部の判定結果を示す判定情報を報知する報知部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物に設置されている設置物の使用状態を監視する監視システムであって、
前記設置物の使用状態を示す使用状態情報を取得する取得手段と、
前記取得手段にて取得された前記使用状態情報と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、前記設置物の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を示す判定情報を報知する報知手段と、
を備える監視システム。
【請求項2】
前記設置物の使用状態は、照明装置の点消灯状態を含み、
前記判定手段は、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報及び前記取得時間に基づいて、前記照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、
前記報知手段は、少なくとも前記判定手段によって前記照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、前記判定情報を報知する、
請求項1に記載の監視システム。
【請求項3】
前記設置物の使用状態は、開閉装置の開閉状態を含み、
前記判定手段は、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報及び前記取得時間に基づいて、前記開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、
前記報知手段は、少なくとも前記判定手段によって前記開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、前記判定情報を報知する、
請求項1又は2に記載の監視システム。
【請求項4】
前記判定手段は、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報と、所定方法で取得された過去の前記使用状態情報とに基づいて、前記設置物に関する異常事象が発生しているか否かを判定し、
前記報知手段は、前記判定手段によって前記設置物に関する異常事象が発生していると判定されたか否かの判定結果を示す異常事象判定情報を報知する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の監視システム。
【請求項5】
前記判定情報は、前記判定手段の判定結果をグラフ形式又は表形式で示す画像情報を含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の監視システム。
【請求項6】
前記取得手段は、前記設置物の使用状態を検出する検出手段からLPWA(Low Power Wide Area)通信により前記使用状態情報を取得する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築中の建物の各部屋に設置された電灯の点消灯状態を確認する際には、作業者が目視により確認していた。しかしながら、電灯が多数設置されている場合には、上記確認する作業に時間を要するという問題が生じていた。
【0003】
そこで、電灯の点消灯状態を監視する技術の一つとして、電灯の近傍に設置された監視装置から電灯の点消灯状態を示す監視情報を収集するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来のシステムにおいては、上述したように、監視装置から監視情報を単に収集するものに過ぎないので、収集した監視情報が示す電灯の点消灯状態の如き設置物の使用状態が状況に応じた状態であるか否かを作業者が把握することが難しいことから、使用性の観点からは改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、監視システムの使用性を高めることが可能となる、監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の監視システムは、構造物に設置されている設置物の使用状態を監視する監視システムであって、前記設置物の使用状態を示す使用状態情報を取得する取得手段と、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、前記設置物の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を示す判定情報を報知する報知手段と、を備える。
【0008】
請求項2に記載の監視システムは、請求項1に記載の監視システムにおいて、前記設置物の使用状態は、照明装置の点消灯状態を含み、前記判定手段は、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報及び前記取得時間に基づいて、前記照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、前記報知手段は、少なくとも前記判定手段によって前記照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、前記判定情報を報知する。
【0009】
請求項3に記載の監視システムは、請求項1又は2に記載の監視システムにおいて、前記設置物の使用状態は、開閉装置の開閉状態を含み、前記判定手段は、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報及び前記取得時間に基づいて、前記開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、前記報知手段は、少なくとも前記判定手段によって前記開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、前記判定情報を報知する。
【0010】
請求項4に記載の監視システムは、請求項1から3のいずれか一項に記載の監視システムにおいて、前記判定手段は、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報と、所定方法で取得された過去の前記使用状態情報とに基づいて、前記設置物に関する異常事象が発生しているか否かを判定し、前記報知手段は、前記判定手段によって前記設置物に関する異常事象が発生していると判定されたか否かの判定結果を示す異常事象判定情報を報知する。
【0011】
請求項5に記載の監視システムは、請求項1から4のいずれか一項に記載の監視システムにおいて、前記判定情報は、前記判定手段の判定結果をグラフ形式又は表形式で示す画像情報を含む。
【0012】
請求項6に記載の監視システムは、請求項1から5のいずれか一項に記載の監視システムにおいて、前記取得手段は、前記設置物の使用状態を検出する検出手段からLPWA(Low Power Wide Area)通信により前記使用状態情報を取得する。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の監視システムによれば、取得手段にて取得された使用状態情報と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、設置物の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する判定手段と、判定手段の判定結果を示す判定情報を報知する報知手段と、を備えるので、従来技術(電灯の点灯状態を示す監視情報を単に収集する技術)に比べて、設置物の使用状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなり、監視装置の使用性を高めることができる。
【0014】
請求項2に記載の監視システムによれば、判定手段が、取得手段にて取得された使用状態情報及び取得時間に基づいて、照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、報知手段が、少なくとも判定手段によって照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、判定情報を報知するので、設置物である照明装置の点灯状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなるため、監視装置の使用性を一層高めることができる。
【0015】
請求項3に記載の監視システムによれば、判定手段が、取得手段にて取得された使用状態情報及び取得時間に基づいて、開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、報知手段が、少なくとも判定手段によって開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、判定情報を報知するので、設置物である開閉装置の開閉状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなるため、監視装置の使用性を一層高めることができる。
【0016】
請求項4に記載の監視システムによれば、判定手段が、取得手段にて取得された使用状態情報と、所定方法で取得された過去の使用状態情報とに基づいて、設置物に関する異常事象が発生しているか否かを判定し、報知手段が、判定手段によって設置物に関する異常事象が発生していると判定されたか否かの判定結果を示す異常事象判定情報を報知するので、設置物に関する異常事象の発生の有無を報知対象者が把握でき、当該異常事象に対する措置(例えば、修繕措置等)を講じやすくなる。
【0017】
請求項5に記載の監視システムによれば、判定情報が、判定手段の判定結果をグラフ形式又は表形式で示す画像情報を含むので、判定情報を視覚的に把握しやすくなり、判定情報の視認性を高めることができる。
【0018】
請求項6に記載の監視システムによれば、取得手段が、設置物の使用状態を検出する検出手段からLPWA通信により使用状態情報を取得するので、構造物の施工中に検出装置の通信設備を比較的導入しやすくなると共に、構造物の施工後も継続して当該通信設備を利用することができる。また、上記通信設備のコストや施工作業の手間を比較的低減することができる。よって、上記通信設備の設置性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る提供システムの概要を示す図である。
【
図3】提供システムの電気的構成を示したブロック図である。
【
図4】基準使用状態テーブルの構成例を示す図である。
【
図5】実施の形態1に係る監視処理のフローチャートである。
【
図9】実施の形態2に係る提供システムの概要を示す図である。
【
図11】基準使用状態テーブルの構成例を示す図である。
【
図12】実施の形態2に係る監視処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る監視システムの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0021】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、構造物に設置されている設置物の使用状態を監視する監視システムに関する。
【0022】
ここで、「構造物」の具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、オフィスビル、商業施設、公共施設、及びアパートやマンションの如き集合住宅等の建築構造物や、橋、トンネル、ダム等の土木構造物を含む概念であるが、実施の形態1、2では、複数階を有する施工中のオフィスビルとして説明する。
【0023】
また、「設置物」の具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、照明装置(一例として、屋内灯、屋外灯等)、開閉装置(一例として、窓装置、扉装置、シャッター装置等)、及び空調装置(一例として、冷房機、暖房機、給気機、加湿機等)を含む概念であるが、実施の形態1では、照明装置(具体的には、屋内灯)として説明し、実施の形態2では、開閉装置(具体的には、窓装置)として説明する。
【0024】
また、「設置物の使用状態」とは、設置物の使用時のありさまを意味し、例えば、照明装置の点消灯状態(具体的には、照明装置の点灯状態又は消灯状態)、開閉装置の開閉状態(具体的には、開閉装置の開放状態又は閉鎖状態)、及び空調装置の稼働状態(具体的には、空調装置の稼働中状態又は停止中状態)を含む概念である。
【0025】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0026】
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1に係る監視システムについて説明する。この実施の形態1は、設置物が照明装置である形態である。
【0027】
(構成)
最初に、実施の形態1に係る監視システムが適用される提供システムの構成について説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態1に係る提供システムを概念的に示す図である。
図2は、検出装置の設置状況を示す図である。
図3は、提供システムの電気的構成を示したブロック図である。
【0029】
提供システム1は、構造物2の施工に従事している作業者M(以下、「作業者M」と称する)に対して各種の情報を提供するためのシステムであり、
図1に示すように、検出装置10、端末装置20、及び監視装置30を備えている。
【0030】
また、この提供システム1を構成する各装置の接続形態については、実施の形態1では、検出装置10と監視装置30とは、後述する通信設備15及びネットワーク3を介して相互に通信可能に接続されている。また、端末装置20と監視装置30とは、ネットワーク3を介して相互に通信可能に接続されている。
【0031】
(構成-検出装置)
検出装置10は、構造物2に設置されている設置物4の使用状態(具体的には、照明装置の点消灯状態)を検出する検出手段である。この検出装置10は、例えば公知の検出装置(一例として、通信機能を有する設置物4周辺の照度を検出する照度センサ等)を用いて構成されており、構造物2の各部屋の内部において設置物4の近傍に設けられている。
【0032】
具体的には、
図2に示すように、部屋の壁部2a(例えば、外光の影響を受けにくい窓部2b側の壁部2a)に設けられており、当該壁部2aに対して固定具等によって着脱自在に固定されている。
【0033】
また、検出装置10の具体的な動作については任意であるが、実施の形態1では、検出装置10によって検出された設置物4周辺の照度を示す情報を使用状態情報(すなわち、設置物4の使用状態を示す情報)として連続的又は断続的に送信する(なお、実施の形態1では、当該使用状態情報に、検出装置10の検出対象となる設置物4を一意に識別する設置物識別情報を付加したものを送信する)。
【0034】
また、検出装置10による使用状態情報の送信方法については任意であるが、実施の形態1では、LPWA(Low Power Wide Area)通信(例えば、ELTRES、ZETA、SIGFOX、LoRaWAN、NB-Iot等)により通信設備15(例えば、LPWA通信用の中継器を含む通信設備等)を介して監視装置30に送信する。
【0035】
このような送信により、構造物2の施工中に検出装置10の通信設備15を比較的導入しやすくなると共に、構造物2の施工後も継続して当該通信設備15を利用することができる。また、上記通信設備15のコストや施工作業の手間を比較的低減することができる。よって、上記通信設備15の設置性を高めることができる。
【0036】
(構成-端末装置)
端末装置20は、監視装置30から各種の情報を受信するための装置であり、
図3に示すように、端末側通信部21、端末側操作部22、端末側出力部23、端末側制御部24、及び端末側記憶部25を備えている。なお、この端末装置20は、例えば、複数の作業者Mの各々によって所持されている公知の携帯端末(一例として、スマートフォンやタブレット端末)又は据え置き型のパーソナルコンピュータ等によって構成することができるので、その詳細な説明は省略する。
【0037】
(構成-端末装置-端末側通信部)
端末側通信部21は、ネットワーク3を介して監視装置30と端末装置20との相互間で通信を行うための端末側通信手段であり、例えば、無線通信網又は有線通信網を用いて通信を行う公知の通信手段を用いて構成されている(なお、後述する監視装置30の監視側通信部31についても同様とする)。
【0038】
(構成-端末装置-端末側操作部)
端末側操作部22は、端末装置20に対する操作入力を受け付ける端末側操作手段であり、各種のスイッチやタッチパッド等の公知の操作手段を用いて構成されている。
【0039】
(構成-端末装置-端末側出力部)
端末側出力部23は、端末側制御部24の制御に基づいて各種の情報を出力する端末側出力手段であり、例えば公知の表示手段(一例として、ディスプレイ)又は音声出力手段(一例として、スピーカ)を用いて構成されている。
【0040】
(構成-端末装置-端末側制御部)
端末側制御部24は、端末装置20を制御する端末側制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(なお、後述する監視装置30の監視側制御部32についても同様とする)。なお、この端末側制御部24によって実行される処理の詳細については後述する。
【0041】
(構成-端末装置-端末側記憶部)
端末側記憶部25は、端末装置20の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する端末側記憶手段であり、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、DVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体、又はFlash Rom、USBメモリ、SDカードの如き電気的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる(なお、後述する監視装置30の監視側記憶部33についても同様とする)。
【0042】
(構成-監視装置)
監視装置30は、設置物4の使用状態を監視する監視システムであり、
図3に示すように、監視側通信部31、監視側制御部32、及び監視側記憶部33を備えている。なお、この監視装置30は、例えば、ネットワーク3上に設けられた公知のクラウドサーバ等によって構成することができるので、その詳細な説明は省略する。
【0043】
(構成-監視装置-監視側通信部)
監視側通信部31は、ネットワーク3を介して検出装置10及び端末装置20の各々と監視装置30との相互間で通信を行うための監視側通信手段である。
【0044】
(構成-監視装置-監視側制御部)
監視側制御部32は、監視装置30を制御する監視側制御手段であり、
図3に示すように、機能概念的に、取得部32a、判定部32b、及び報知部32cを備えている。
【0045】
取得部32aは、使用状態情報を取得する取得手段であり、具体的には、各検出装置10からLPWA通信により使用状態情報を取得する。
【0046】
判定部32bは、取得部32aにて取得された使用状態情報と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する判定手段である。
【0047】
報知部32cは、判定手段の判定結果を示す情報(以下、「判定情報」と称する)を報知する報知手段である。なお、この監視側制御部32によって実行される処理の詳細については後述する。
【0048】
(構成-監視装置-監視側記憶部)
監視側記憶部33は、監視装置30の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する監視側記憶手段であり、
図3に示すように、基準使用状態テーブル33aを備えている。
【0049】
基準使用状態テーブル33aは、後述する基準使用状態情報を格納する基準使用状態情報格納手段である。
【0050】
図4は、基準使用状態テーブル33aの構成例を示す図である。
図4に示すように、基準使用状態テーブル33aは、項目「設置物識別情報」、項目「設置場所情報」、項目「時間帯情報」、及び項目「基準使用状態情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて格納している。
【0051】
このうち、項目「設置物識別情報」に対応する情報は、設置物識別情報であり、例えば、
図4に示す設置物4に割り当てられた識別番号である「1001」等が該当する。また、項目「設置場所情報」に対応する情報は、設置物4の設置場所を示す設置場所情報であり、例えば、
図4に示す設置物4の設置場所である「101号室」等が該当する。また、項目「時間帯情報」に対応する情報は、設置物4の使用状態に関する時間帯を示す時間帯情報であり、例えば、
図4に示す上記時間帯である「午前0時~午前6時」等が該当する。また、項目「基準使用状態情報」に対応する情報は、上記時間帯に応じた設置物4の使用状態を示す基準使用状態情報であり、例えば、
図4に示す上記設置物4の使用状態である「消灯状態」等が該当する。なお、
図4に示す基準使用状態情報の「-」は、時間帯に応じた設置物4の使用状態がない旨を示す。
【0052】
以上のような提供システム1により、従来技術(電灯の点灯状態を示す監視情報を単に収集する技術)に比べて、設置物4の使用状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者(具体的には、作業者M等)が把握しやすくなり、監視装置30の使用性を高めることができる。
【0053】
(監視処理)
次に、上述のように構成された監視装置30の監視側制御部32によって実行される監視処理について説明する。
【0054】
図5は、実施の形態1に係る監視処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。
図6は、判定情報の構成例を示す図である。
図7は、判定情報の構成例を示す図である。
図8は、異常事象判定情報の構成例を示す図である。
【0055】
監視処理は、構造物2に設置されている設置物4の使用状態を監視する処理である。この監視処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態1では、検出装置10、通信設備15、端末装置20、及び監視装置30の電源が投入された後に起動されるものとして説明する。
【0056】
監視処理が起動されると、
図5に示すように、SA1において取得部32aは、使用状態情報を取得する。
【0057】
この使用状態情報の取得方法については任意であるが、実施の形態1では、各検出装置10から送信される使用状態情報を通信設備15を介して連続的又は断続的に受信することにより、取得する。
【0058】
SA2において監視側制御部32は、設置物4の使用状態を判定するタイミング(以下、「判定タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0059】
この判定タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態1では、定期的なタイミング(例えば、10分間隔のタイミング等)が到来したか否か、設置物4の使用状態の判定を指示する旨を示す情報(以下、「判定指示情報」と称する)を端末装置20から受信したか否かに基づいて判定する。ここで、定期的なタイミングが到来した場合又は判定指示情報を受信した場合には、判定タイミングが到来したと判定し、定期的なタイミングが到来していない場合及び判定指示情報を受信していない場合には、判定タイミングが到来していないと判定する。
【0060】
そして、監視側制御部32は、判定タイミングが到来したと判定された場合(SA2、Yes)にはSA3へ移行する。また、判定タイミングが到来していないと判定された場合(SA2、No)にはSA1へ移行し、SA2において判定タイミングが到来したと判定されるまで、SA1及びSA2の処理を繰り返す。
【0061】
SA3において判定部32bは、SA1にて取得された使用状態情報(具体的には、各設置物4の使用状態情報)と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを設置物4毎に判定する。
【0062】
この設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する方法については任意であるが、実施の形態1では以下の通りに判定する。
【0063】
まず、SA1の処理開始からSA2にて判定タイミングが到来したと判定されるまでに取得された処理対象の設置物4の使用状態情報に示される設置物4周辺の照度が閾値以上であるか否かに基づいて、当該設置物4の使用状態を特定する。具体的には、上記照度が閾値以上である場合には点灯状態と特定し、上記照度が閾値未満である場合には消灯状態と特定する。次に、基準使用状態テーブル33aに格納される基準使用状態情報のうち、上記処理対象の設置物4の設置物識別情報及び上記取得時間に対応する基準使用状態情報を抽出する。そして、上記特定された設置物4の使用状態と、上記抽出された基準使用状態情報に示される設置物4の使用状態とが一致するか否かを判定し、上記一致する場合には、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であると判定し、上記一致しない場合には、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態でないと判定する。
【0064】
一例として、上記使用状態情報に付加された設置物識別情報=1001であり、上記使用状態情報に示される設置物4周辺の照度=閾値以上の照度であり、上記取得時間=午前2時00分である場合には、設置物4の使用状態が点灯状態と特定されると共に、消灯状態を示す基準使用状態情報が抽出される。そして、上記特定された設置物4の使用状態(=点灯状態)と上記抽出された基準使用状態情報に示される設置物4の使用状態(=消灯状態)とが一致しないことから、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態でないと判定される。
【0065】
SA4において報知部32cは、SA3にて判定された判定結果に基づいて、判定情報を作成する。
【0066】
この判定情報の作成方法については任意であるが、実施の形態1では以下の通りに作成する。
【0067】
すなわち、SA1の処理開始からSA2にて判定タイミングが到来したと判定されるまでに取得された使用状態情報と、SA3にて判定された判定結果を示す情報とを重ね合わせることにより、当該判定結果をグラフ形式で示す画像情報として、判定情報を設置物4毎に作成する。
【0068】
具体的には、
図6に示すように、縦軸が設置物4周辺の照度であり、横軸が取得時間であるグラフ上に、処理対象の設置物4の上記使用状態情報UIを、当該使用状態情報UIが取得された取得時間に関連付けて配置する。また、上記処理対象の設置物4の上記判定結果を示す情報のうち、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態を示す情報DI1(
図6では、ハッチングしていない領域)を、対応する上記使用状態情報UIの周辺に配置すると共に、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態を示さない情報DI2(
図6では、ハッチング領域)を対応する上記使用状態情報UIの周辺に配置する。そして、上記設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態を示す情報DI1と、上記設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態を示さない情報DI2とを異なる態様で示すことにより(例えば、前者の情報を白色で示し、後者の情報を赤色で示すこと等)、判定情報DIを作成する(なお、例えば、上記使用状態情報UIを表示しないように、判定情報DIを作成してもよい)。
【0069】
ただし、これに限らず、例えば、SA3にて判定された判定結果を表形式で示す画像情報として、判定情報を取得時間毎に作成してもよい。
【0070】
具体的には、
図7に示すように、複数の行と複数の列からなる表の各マスには、各設置場所情報PIを配置すると共に、当該設置場所情報PIに対応する上記使用状態情報(具体的には、特定の取得時間に対応する上記使用状態情報)に示される設置物4周辺の照度が閾値以上であるか否かに基づいて特定される当該設置物4の使用状態(具体的には、照明装置の消灯状態又は点灯状態)を示す情報SIを配置する。そして、各設置場所情報に対応する上記判定結果を示す情報を、判定結果に応じた態様で示すことにより(例えば、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態を示す情報DI1については、マスを白色に色付けて示し、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態を示さない情報DI2については、マスを赤色に色付けて示すこと等)、判定情報DIを作成する。
【0071】
このような判定情報の作成により、判定情報を視覚的に把握しやすくなり、判定情報の視認性を高めることができる。
【0072】
図5に戻り、SA5において判定部32bは、SA1にて取得された使用状態情報と、所定方法で取得された過去の使用状態情報とに基づいて、設置物4に関する異常事象が発生しているか否かを設置物4毎に判定する。
【0073】
ここで、「設置物4に関する異常事象」とは、例えば、設置物4の故障、及び人為的又は非人為的による設置物4の誤操作等が該当する。
【0074】
また、上記過去の使用状態情報の取得方法については任意であるが、例えば、監視側記憶部33に設けられた過去使用状態テーブルであって、取得部32aによって取得された過去の使用状態情報と、設置物識別情報と、過去の使用状態情報の取得時間を示す過去取得時間情報とを相互に関連づけて格納する過去使用状態テーブルから、所定期間の過去の使用状態情報(一例として、直近1か月の過去の使用状態情報等)を取得すること、又は、上記過去使用状態テーブルを備える外部装置(一例として、外部サーバ)から、所定期間の過去の使用状態情報を受信することにより取得すること等が該当する。
【0075】
また、この設置物4に関する異常事象が発生しているか否かを判定する方法については任意であるが、実施の形態1では以下の通りに判定する。
【0076】
すなわち、まず、上記SA3の各設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する方法を用いて、処理対象の設置物4の上記SA1にて取得された使用状態情報に基づいて、直近の設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定すると共に、処理対象の設置物4の上記過去の使用状態情報に基づいて、過去の設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する(なお、当該判定を既に行っている場合には、省略してもよい)。次に、これらの判定結果のうち、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態でなかった合計回数が所定数以上(例えば、10回以上等)であるか否か、又は設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態でなかった合計時間が所定時間以上(例えば、50時間以上等)であるか否かに基づいて判定する。そして、上記所定数以上である場合、又は上記所定時間以上である場合には上記異常事象が発生していると判定し、上記所定数以上でない場合、及び上記所定時間以上でない場合には上記異常事象が発生していないと判定する。
【0077】
SA6において報知部32cは、SA5にて判定された判定結果に基づいて、異常事象判定情報を作成する。
【0078】
ここで、「異常事象判定情報」とは、判定部32bによって設置物4に関する異常事象が発生していると判定されたか否かの判定結果を示す情報である。
【0079】
また、この異常事象判定情報の作成方法については任意であるが、実施の形態1では、SA6にて判定された判定結果を表形式で示す画像情報として、異常事象判定情報を作成する。
【0080】
具体的には、
図8に示すように、まず、複数の行と複数の列からなる表の各マスに、各設置場所情報と、当該設置場所情報に対応するSA6にて判定された判定結果を示す情報とを配置する。そして、各設置場所情報に対応する上記判定結果を示す情報を、判定結果に応じた態様で示すことにより(例えば、異常事象が発生していないことを示す上記判定結果を示す情報を、黒字及びマスを色付けしないで示し、異常事象が発生していることを示す上記判定結果を示す情報を、赤字及びそのマスを色付けて示すこと(あるいは、当該マスの色付けを省略してもよい)等)、異常事象判定情報ADIを作成する。
【0081】
このような異常事象判定情報の作成により、異常事象判定情報を視覚的に把握しやすくなり、異常事象判定情報の視認性を高めることができる。
【0082】
図5に戻り、SA7において報知部32cは、SA4にて作成された判定情報と、SA6にて作成された異常事象判定情報とを含む情報(以下、「報知情報」と称する)を報知する。
【0083】
この報知情報の報知方法については任意であるが、実施の形態1では以下の通りに報知する。
【0084】
すなわち、報知情報を所定のクラウドにアップロードし、その後端末装置20によって報知情報が上記所定のクラウドからダウンロードされると、当該ダウンロードしたタイミング(又は当該ダウンロードしてから所定時間経過したタイミング)で端末側出力部23によって当該報知情報を表示させることにより、報知する。
【0085】
ただし、これに限らず、例えば、監視装置30と端末装置20とがネットワーク3を介して直接通信できる場合には、監視側制御部32が報知情報を直接送信して、端末装置20によって報知情報が受信されたタイミングで端末側出力部23によって当該報知情報を表示させることにより、報知してもよい。
【0086】
このような報知情報の報知により、報知された判定情報によって、設置物4である照明装置の点灯状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなるため、監視装置30の使用性を高めることができる。また、報知された異常事象判定情報によって、各設置物4に関する異常事象の発生の有無を報知対象者が把握でき、当該異常事象に対する措置(例えば、修繕措置等)を講じやすくなる。
【0087】
SA8において監視側制御部32は、監視処理を終了するタイミング(以下、「終了タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0088】
この終了タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、例えば、外部装置(一例として、施工の管理者によって所持されている管理装置等)から監視処理の終了を指示する情報(以下、「終了指示情報」と称する)を受信したか否かに基づいて判定し、上記終了指示情報が受信された場合には終了タイミングが到来したと判定し、上記終了指示情報が受信されていない場合には終了タイミングが到来していないと判定する。
【0089】
そして、監視側制御部32は、終了タイミングが到来したと判定された場合(SA8、Yes)には監視処理を終了する。一方で、終了タイミングが到来していないと判定された場合(SA8、No)にはSA1へ移行し、SA8にて終了タイミングが到来したと判定されるまでSA1からSA8の処理を繰り返し行う。
【0090】
このような監視処理により、従来技術(電灯の点灯状態を示す監視情報を単に収集する技術)に比べて、設置物4の使用状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなり、監視装置30の使用性を高めることができる。
【0091】
(実施の形態1の効果)
このように実施の形態1によれば、取得部32aにて取得された使用状態情報と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する判定部32bと、判定部32bの判定結果を示す判定情報を報知する報知部32cと、を備えるので、従来技術(電灯の点灯状態を示す監視情報を単に収集する技術)に比べて、設置物4の使用状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなり、監視装置30の使用性を高めることができる。
【0092】
また、判定部32bが、取得部32aにて取得された使用状態情報及び取得時間に基づいて、照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、報知部32cが、少なくとも判定部32bによって照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、判定情報を報知するので、設置物4である照明装置の点灯状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなるため、監視装置30の使用性を一層高めることができる。
【0093】
また、判定部32bが、取得部32aにて取得された使用状態情報と、所定方法で取得された過去の使用状態情報とに基づいて、設置物4に関する異常事象が発生しているか否かを判定し、報知部32cが、判定部32bによって設置物4に関する異常事象が発生していると判定されたか否かの判定結果を示す異常事象判定情報を報知するので、設置物4に関する異常事象の発生の有無を報知対象者が把握でき、当該異常事象に対する措置(例えば、修繕措置等)を講じやすくなる。
【0094】
また、判定情報が、判定部32bの判定結果をグラフ形式又は表形式で示す画像情報を含むので、判定情報を視覚的に把握しやすくなり、判定情報の視認性を高めることができる。
【0095】
また、取得部32aが、設置物4の使用状態を検出する検出装置10からLPWA通信により使用状態情報を取得するので、構造物2の施工中に検出装置10の通信設備15を比較的導入しやすくなると共に、構造物2の施工後も継続して当該通信設備15を利用することができる。また、上記通信設備15のコストや施工作業の手間を比較的低減することができる。よって、上記通信設備15の設置性を高めることができる。
【0096】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2に係る監視システムについて説明する。この実施の形態2は、設置物が開閉装置である形態である。ただし、この実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて、実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
【0097】
(構成)
最初に、実施の形態2に係る監視システムが適用される提供システム100の構成について説明する。
図9は、実施の形態2に係る提供システム100の概要を示す図である。
図10は、検出装置10の設置状況を示す図である。
【0098】
提供システム100は、
図9に示すように、検出装置10、端末装置20、及び監視装置30を備えている。
【0099】
(構成-検出装置)
検出装置10は、構造物2に設置されている設置物4の使用状態(具体的には、開閉装置の開閉状態)を検出する検出手段である。この検出装置10は、例えば公知の検出装置(一例として、開閉センサ11(例えば、磁石11aとマグネットスイッチ11bからなる開閉センサ11)及び通信機12を備える検出装置等)を用いて構成されており、構造物2の各部屋の内部において設置物4の近傍に設けられている。
【0100】
具体的には、
図10に示すように、各部屋の設置物4の開閉体4aに設けられており、当該開閉体4aに対して固定具等によって着脱自在に固定されている。
【0101】
また、検出装置10の具体的な動作については任意であるが、実施の形態2では、検出装置10によって検出されたレベル値を示す情報を使用状態情報として連続的又は断続的に送信する(なお、実施の形態2においても、当該使用状態情報に、検出装置10の検出対象となる設置物4を一意に識別する設置物識別情報を付加したものを送信する)。
【0102】
ここで、「検出装置10によって検出されたレベル値」とは、例えば、開閉装置が開放状態である場合に、開閉センサ11の磁石11aとマグネットスイッチ11bとが離れることでマグネットスイッチ11bから出力されるLレベル値(一例として、レベル値=0)と、開閉装置が閉鎖状態である場合に、開閉センサ11の磁石11aとマグネットスイッチ11bとが接近することでマグネットスイッチ11bから出力されるHレベル値(一例として、レベル値=1)とを含む概念である。
【0103】
(構成-端末装置)
実施の形態2に係る端末装置20は、実施の形態1に係る端末装置20と略同一に構成されている。
【0104】
(構成-監視装置)
実施の形態2に係る監視装置30は、実施の形態1に係る監視装置30と略同一に構成されている。ただし、監視側記憶部33の構成の詳細については、下記に示す工夫が施されている。
【0105】
(構成-監視装置-監視側記憶部)
監視側記憶部33は、基準使用状態テーブル33aを備えている。
【0106】
図11は、基準使用状態テーブル33aの構成例を示す図である。
図11に示すように、基準使用状態テーブル33aは、項目「設置物識別情報」、項目「設置場所情報」、項目「時間帯情報」、及び項目「基準使用状態情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて格納している。
【0107】
このうち、項目「設置物識別情報」に対応する情報は、設置物識別情報であり、例えば、
図11に示す設置物4に割り当てられた識別番号である「2001」等が該当する。また、項目「設置場所情報」に対応する情報は、設置場所情報であり、例えば、
図11に示す設置物4の設置場所である「101号室」等が該当する。また、項目「時間帯情報」に対応する情報は、時間帯情報であり、例えば、
図11に示す設置物4の使用状態に関する時間帯である「午前0時~午前8時」等が該当する。また、項目「基準使用状態情報」に対応する情報は、基準使用状態情報であり、例えば、
図11に示す上記時間帯に応じた設置物4の使用状態である「閉鎖状態」等が該当する。
【0108】
(監視処理)
次に、上述のように構成された監視装置30の監視側制御部32によって実行される監視処理について説明する。
【0109】
図12は、実施の形態2に係る監視処理のフローチャートである。
図13は、判定情報の構成例を示す図である。
【0110】
実施の形態2に係る監視処理については、
図12のSB1、SB2は、
図5のSA1、SA2とそれぞれ同様であるので、説明を省略する。
【0111】
図12に示すように、SB3において判定部32bは、SB1にて取得された使用状態情報(具体的には、各設置物4の使用状態情報)と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを設置物4毎に判定する。
【0112】
この設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する方法については任意であるが、実施の形態2では以下の通りに判定する。
【0113】
まず、SB1の処理開始からSB2にて判定タイミングが到来したと判定されるまでに取得された処理対象の設置物4の使用状態情報に示されるレベル値が閾値以上であるか否かに基づいて、当該設置物4の使用状態を特定する。具体的には、上記レベル値が閾値以上である場合には閉鎖状態と特定し、上記レベル値が閾値未満である場合には開放状態と特定する。次に、基準使用状態テーブル33aに格納される基準使用状態情報のうち、上記処理対象の設置物4の設置物識別情報及び上記取得時間に対応する基準使用状態情報を抽出する。そして、上記特定された設置物4の使用状態と、上記抽出された基準使用状態情報に示される設置物4の使用状態とが一致するか否かを判定し、上記一致する場合には、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であると判定し、上記一致しない場合には、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態でないと判定する。
【0114】
一例として、上記使用状態情報に付加された設置物識別情報=2001であり、上記使用状態情報に示されるレベル値=閾値未満のレベル値であり、上記取得時間=午後1時15分である場合には、設置物4の使用状態が開放状態と特定されると共に、開放状態を示す基準使用状態情報が抽出される。そして、上記特定された設置物4の使用状態(=開放状態)と上記抽出された基準使用状態情報に示される設置物4の使用状態(=開放状態)とが一致することから、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であると判定される。
【0115】
SB4において報知部32cは、SB3にて判定された判定結果に基づいて、判定情報を作成する。
【0116】
この判定情報の作成方法については任意であるが、実施の形態2では、SB1の処理開始からSB2にて判定タイミングが到来したと判定されるまでに取得された使用状態情報と、当該使用状態情報が取得された取得時間を示す情報と、SB3にて判定された判定結果を示す情報とを重ね合わせることにより、当該判定結果をグラフ形式で示す画像情報として、判定情報を設置物4毎に作成する。
【0117】
具体的には、
図13に示すように、縦軸がレベル値であり、横軸が取得時間であるグラフ上に、処理対象の設置物4の上記使用状態情報UIを、当該使用状態情報UIが取得された取得時間と関連付けて配置する。また、上記処理対象の設置物4の上記判定結果を示す情報のうち、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態を示す情報DI1(
図13では、ハッチングしていない領域)を、対応する上記使用状態情報UIの周辺に配置すると共に、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態を示さない情報DI2(
図13では、ハッチング領域)を、対応する上記使用状態情報UIの周辺に配置する。そして、上記設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態を示す情報DI1と、上記設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態を示さない情報DI2とを異なる態様で示すことにより(例えば、前者の情報を白色で示し、後者の情報を赤色で示すこと等)、判定情報DIを作成する。
【0118】
ただし、これに限らず、例えば、
図7の判定情報と略同様に、SB3にて判定された判定結果を表形式で示す画像情報として、判定情報を取得時間毎に作成してもよい。
【0119】
図12に戻り、SB5において報知部32cは、SA7の処理と略同様に、SB4にて作成された判定情報を報知する。
【0120】
このような判定情報の報知により、設置物4である開閉装置の開閉状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなるため、監視装置30の使用性を高めることができる。
【0121】
SB6において監視側制御部32は、終了タイミングが到来したか否かを判定する。
【0122】
そして、監視側制御部32は、終了タイミングが到来したと判定された場合(SB6、Yes)には監視処理を終了する。一方で、終了タイミングが到来していないと判定された場合(SB6、No)にはSB1へ移行し、SB6にて終了タイミングが到来したと判定されるまでSB1からSB6の処理を繰り返し行う。
【0123】
このような監視処理により、実施の形態1に係る監視処理と同様に、設置物4の使用状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなり、監視装置30の使用性を高めることができる。
【0124】
(実施の形態2の効果)
このように実施の形態2によれば、判定部32bが、取得部32aにて取得された使用状態情報及び取得時間に基づいて、開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、報知部32cが、少なくとも判定部32bによって開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、判定情報を報知するので、設置物4である開閉装置の開閉状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなるため、監視装置30の使用性を一層高めることができる。
【0125】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0126】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0127】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「システム」とは、複数の装置によって構成されたものに限定されず、単一の装置によって構成されたものを含む。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。また、上記実施の形態で説明した各情報については、そのデータ構造を任意に変更してもよい。例えば、監視装置30を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部に監視側制御部32を設けると共に、これら複数の装置の他の一部に監視側記憶部33を設けてもよい。
【0128】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0129】
(構造物について)
上記実施の形態1、2では、構造物2が、施工中のオフィスビルである説明したが、これに限らず、例えば、施工後のオフィスビルであってもよい。
【0130】
また、上記実施の形態1では、監視装置30によって、設置物4である照明装置の点消灯状態のみが監視され、実施の形態2では、監視装置30によって、設置物4である開閉装置の開閉状態のみが監視されると説明したが、これに限らない。例えば、監視装置30によって、照明装置の点消灯状態及び開閉装置の開閉状態の両方が監視されてもよい。この場合には、実施の形態1に係る基準使用状態テーブル33a及び実施の形態2に係る基準使用状態テーブル33aの両方が、監視側記憶部33に設けられてもよい。
【0131】
また、上記実施の形態1、2では、設置物4が、照明装置又は開閉装置であると説明したが、これに限らず、例えば、空調装置であってもよい。この場合には、検出装置10が、設置物4周辺の風量を検出する風量センサ及び通信機を備える公知の検出装置等を用いて構成されてもよい。
【0132】
(提供システムについて)
上記実施の形態1、2では、提供システムが、端末装置20を備えていると説明したが、これに限らない。例えば、監視装置30が、構造物2又はその近傍に設置される公知のサーバ装置で構成され、且つ、各種の情報を出力する出力手段(一例として、公知の表示手段又は音声出力手段等)を備えている場合に、報知部32cが当該出力手段によって判定情報を報知できる場合には、端末装置20を省略してもよい。
【0133】
(検出装置について)
上記実施の形態1、2では、検出装置10が、使用状態情報をLPWA通信により監視装置30に送信すると説明したが、これに限らない。例えば、LPWA通信以外の通信(例えば、LTE(Long Term Evolution)通信等)により送信することにより、監視装置30の取得部32aが、検出装置10からLTE通信により使用状態情報を取得できるようにしてもよい。
【0134】
(監視処理について)
上記実施の形態1では、SA5及びSA6の処理が行われると説明したが、これに限らず、例えば、SA5及びSA6の処理を省略してもよい。
【0135】
また、上記実施の形態2では、異常事象判定情報が作成されないと説明したが、これに限らない。例えば、実施の形態1に係る監視処理と略同様に、判定部32bは、設置物4に関する異常事象が発生しているか否かを設置物4毎に判定し、報知部32cは、当該判定結果に基づいて、異常事象判定情報を作成してもよい。
【0136】
また、上記実施の形態1では、SA3の処理において、SA1にて取得された使用状態情報と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを設置物4毎に判定すると説明したが、これに限らない。
【0137】
例えば、特定の設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かのみを判定してもよい(なお、上記実施の形態2のSB3の処理についても略同様とする)。この場合には、特定の設置物4に関する判定情報のみを作成して報知してもよい。
【0138】
あるいは、上記使用状態情報及び上記取得時間に加えて、さらに天気情報、温度情報、又は/及び湿度情報に基づいて、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを設置物4毎に判定してもよい(なお、上記実施の形態2のSB3の処理についても略同様とする)。
【0139】
一例として、実施の形態1では、上記取得時間=午前7時から午後5時までの時間帯であり、所定方法(例えば、外部装置からの受信等)で取得した構造物2周辺の天気情報=曇り又は雨を示す情報である場合には、基準使用状態テーブル33aに格納された基準使用状態情報に関わらず、基準使用状態情報=点灯状態を示す情報であるとして判定してもよい。
【0140】
また、実施の形態2では、上記取得時間=午前8時から午後9時までの時間帯であり、所定方法(例えば、外部装置からの受信、又は構造物2に設置されたセンサからの受信等)で取得した構造物2周辺の湿度情報=閾値以上の湿度を示す情報である場合には、基準使用状態テーブル33aに格納された基準使用状態情報に関わらず、基準使用状態情報=開放状態を示す情報であるとして判定してもよい。
【0141】
また、上記実施の形態1では、SA3の処理において、判定部32bが、基準使用状態テーブル33aに格納される基準使用状態情報を用いて、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定すると説明したが、これに限らない。例えば、端末装置20又は外部装置から受信した基準使用状態情報を用いて、設置物4の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定してもよい。
【0142】
また、上記実施の形態1では、SA7において報知部32cが、SA4にて作成された判定情報の内容に関わらず、当該判定情報を報知すると説明したが、これに限らない。例えば、SA4にて作成された判定情報が照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態でないことを示す場合のみ、当該判定情報を報知してもよい(なお、上記実施の形態2のSB5の処理についても略同様とする)。
【0143】
(判定情報について)
上記実施の形態1、2では、判定情報が、判定部32bにて判定された判定結果をグラフ形式又は表形式で示す画像情報を含むと説明したが、これに限らない。例えば、判定情報は、上記画像情報に代えて(又は、上記画像情報に加えて)、判定部32bにて判定された判定結果を示すテキスト情報を含んでもよい。この場合において、上記判定情報の報知方法については、例えば、端末装置20によって報知情報が上記所定のクラウドからダウンロードされると、当該ダウンロードしたタイミングで端末側出力部23によって当該報知情報を表示又は音声出力させることにより、報知してもよい。
【0144】
(付記)
付記1の監視システムは、構造物に設置されている設置物の使用状態を監視する監視システムであって、前記設置物の使用状態を示す使用状態情報を取得する取得手段と、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、前記設置物の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を示す判定情報を報知する報知手段と、を備える。
【0145】
付記2の監視システムは、付記1に記載の監視システムにおいて、前記設置物の使用状態は、照明装置の点消灯状態を含み、前記判定手段は、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報及び前記取得時間に基づいて、前記照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、前記報知手段は、少なくとも前記判定手段によって前記照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、前記判定情報を報知する。
【0146】
付記3の監視システムは、付記1又は2に記載の監視システムにおいて、前記設置物の使用状態は、開閉装置の開閉状態を含み、前記判定手段は、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報及び前記取得時間に基づいて、前記開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、前記報知手段は、少なくとも前記判定手段によって前記開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、前記判定情報を報知する。
【0147】
付記4の監視システムは、付記1から3のいずれか一項に記載の監視システムにおいて、前記判定手段は、前記取得手段にて取得された前記使用状態情報と、所定方法で取得された過去の前記使用状態情報とに基づいて、前記設置物に関する異常事象が発生しているか否かを判定し、前記報知手段は、前記判定手段によって前記設置物に関する異常事象が発生していると判定されたか否かの判定結果を示す異常事象判定情報を報知する。
【0148】
付記5の監視システムは、付記1から4のいずれか一項に記載の監視システムにおいて、前記判定情報は、前記判定手段の判定結果をグラフ形式又は表形式で示す画像情報を含む。
【0149】
付記6の監視システムは、付記1から5のいずれか一項に記載の監視システムにおいて、前記取得手段は、前記設置物の使用状態を検出する検出手段からLPWA(Low Power Wide Area)通信により前記使用状態情報を取得する。
【0150】
(付記の効果)
付記1に記載の監視システムによれば、取得手段にて取得された使用状態情報と、当該使用状態情報が取得された取得時間とに基づいて、設置物の使用状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定する判定手段と、判定手段の判定結果を示す判定情報を報知する報知手段と、を備えるので、従来技術(電灯の点灯状態を示す監視情報を単に収集する技術)に比べて、設置物の使用状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなり、監視装置の使用性を高めることができる。
【0151】
付記2に記載の監視システムによれば、判定手段が、取得手段にて取得された使用状態情報及び取得時間に基づいて、照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、報知手段が、少なくとも判定手段によって照明装置の点消灯状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、判定情報を報知するので、設置物である照明装置の点灯状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなるため、監視装置の使用性を一層高めることができる。
【0152】
付記3に記載の監視システムによれば、判定手段が、取得手段にて取得された使用状態情報及び取得時間に基づいて、開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態であるか否かを判定し、報知手段が、少なくとも判定手段によって開閉装置の開閉状態が時間帯に応じた状態でないと判定された場合には、判定情報を報知するので、設置物である開閉装置の開閉状態が状況に応じた状態であるか否かを報知対象者が把握しやすくなるため、監視装置の使用性を一層高めることができる。
【0153】
付記4に記載の監視システムによれば、判定手段が、取得手段にて取得された使用状態情報と、所定方法で取得された過去の使用状態情報とに基づいて、設置物に関する異常事象が発生しているか否かを判定し、報知手段が、判定手段によって設置物に関する異常事象が発生していると判定されたか否かの判定結果を示す異常事象判定情報を報知するので、設置物に関する異常事象の発生の有無を報知対象者が把握でき、当該異常事象に対する措置(例えば、修繕措置等)を講じやすくなる。
【0154】
付記5に記載の監視システムによれば、判定情報が、判定手段の判定結果をグラフ形式又は表形式で示す画像情報を含むので、判定情報を視覚的に把握しやすくなり、判定情報の視認性を高めることができる。
【0155】
付記6に記載の監視システムによれば、取得手段が、設置物の使用状態を検出する検出手段からLPWA通信により使用状態情報を取得するので、構造物の施工中に検出装置の通信設備を比較的導入しやすくなると共に、構造物の施工後も継続して当該通信設備を利用することができる。また、上記通信設備のコストや施工作業の手間を比較的低減することができる。よって、上記通信設備の設置性を高めることができる。
【符号の説明】
【0156】
1 提供システム
2 構造物
2a 壁部
2b 窓部
3 ネットワーク
4 設置物
4a 開閉体
10 検出装置
11 開閉センサ
11a 磁石
11b マグネットスイッチ
12 通信機
15 通信設備
20 端末装置
21 端末側通信部
22 端末側操作部
23 端末側出力部
24 端末側制御部
25 端末側記憶部
30 監視装置
31 監視側通信部
32 監視側制御部
32a 取得部
32b 判定部
32c 報知部
33 監視側記憶部
33a 基準使用状態テーブル
100 提供システム
ADI 異常事象判定情報
DI 判定情報
DI1 設置物の使用状態が時間帯に応じた状態を示す情報
DI2 設置物の使用状態が時間帯に応じた状態を示さない情報
M 作業者
SI 設置物の使用状態を示す情報
UI 使用状態情報