(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178576
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】プログラム、携帯端末
(51)【国際特許分類】
G07G 1/01 20060101AFI20221125BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
G07G1/01 301D
G07G1/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021085474
(22)【出願日】2021-05-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 〔1〕 開催日(公開日) 令和3年2月17日~令和3年2月19日 展示会名、開催場所 第55回スーパーマーケット・トレードショー2021 一般社団法人 全国スーパーマーケット協会 主催 幕張メッセ(千葉市美浜区中瀬2-1) <資 料> 第55回スーパーマーケット・トレードショー2021 開催概要 <資 料> 第55回スーパーマーケット・トレードショー2021 出展者詳細
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】マモントワ エカテリーナ
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142DA08
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA15
3E142GA22
3E142GA35
3E142GA41
3E142JA02
(57)【要約】
【課題】携帯端末を用いたセルフシステムを利用し易くする。
【解決手段】商品を登録するために顧客に貸し出され利用後に返却される携帯端末としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、顧客に情報を表示する表示手段、登録する商品を撮像する撮像手段、他の装置と通信する通信手段として機能させ、前記表示手段は、顧客から返却され貸し出されていないときに、当該携帯端末の状況に応じて異なる種類の情報を顧客に表示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を登録するために顧客に貸し出され利用後に返却される携帯端末としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
顧客に情報を表示する表示手段、
登録する商品を撮像する撮像手段、
他の装置と通信する通信手段
として機能させ、
前記表示手段は、
顧客から返却され貸し出されていないときに、当該携帯端末の状況に応じて異なる種類の情報を顧客に表示することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記表示手段は、
当該携帯端末の利用方法に関する情報、当該携帯端末が利用できない旨の情報を含む複数種類の情報のなかから当該携帯端末の状況に応じた種類の情報を顧客に表示することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示手段は、
当該携帯端末の状況として当該携帯端末のバッテリー残量に応じて異なる種類の情報を顧客に表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記携帯端末は、
顧客から返却され貸し出されていないときに充電装置にセットされ、
前記表示手段は、
前記充電装置にセットされているときに、前記異なる種類の情報を表示することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示手段は、
前記利用方法に関する情報を、他の携帯端末が表示する前記利用方法に関する情報と連動させて表示することを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、更に、情報を初期化する初期化手段
として機能させ、
前記初期化手段は、顧客から返却されたときと、貸出中において所定時間に亘って利用されていないときに、情報を初期化することを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項7】
商品を登録するために顧客に貸し出され利用後に返却される携帯端末であって、
顧客に情報を表示する表示手段と、
登録する商品を撮像する撮像手段と、
他の装置と通信する通信手段と
を備え、
前記表示手段は、
顧客から返却され貸し出されていないときに、当該携帯端末の状況に応じて異なる種類の情報を顧客に表示することを特徴とする携帯端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末を用いて顧客自身が商品を登録するセルフシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のようなセルフシステムに慣れない顧客も存在する。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、携帯端末を用いたセルフシステムを利用し易くする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、商品を登録するために顧客に貸し出され利用後に返却される携帯端末としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、顧客に情報を表示する表示手段、登録する商品を撮像する撮像手段、他の装置と通信する通信手段として機能させ、前記表示手段は、顧客から返却され貸し出されていないときに、当該携帯端末の状況に応じて異なる種類の情報を顧客に表示することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】販売システムを説明するためのネットワークの概念図である。
【
図10】携帯端末の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】携帯端末、クラウドサーバの処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図12】精算装置、携帯端末、クラウドサーバの処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図13】携帯端末の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】携帯端末の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】貸出返却装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】貸出返却装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本実施形態の販売システム1を説明するためのネットワークの概念図である。
図1に示す販売システム1は、本部サーバ10、クラウドサーバ20、ストアコントローラ30(例えば、サーバ等)、取引状況管理装置40(例えば、パーソナルコンピュータ等)、精算装置50、登録精算装置51、携帯端末60、貸出返却装置90を含む。
【0009】
ストアコントローラ30、取引状況管理装置40、精算装置50、登録精算装置51、貸出返却装置90は、LAN19(有線でも無線でもよい)を介して通信可能に接続される。販売システム1は、種々の店舗(スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ホームセンタ、家電量販店等)に導入可能である。
【0010】
図1において、各装置(端末)の台数は例示である。例えば、
図1において、取引状況管理装置40の右側に「…」を図示したが、1店舗にて設置される取引状況管理装置40の数は1台以上であればよい。また例えば、
図1において、2台の携帯端末60を図示したが、店内において使用される携帯端末60の数は客の数に応じて変化する。
【0011】
販売システム1は、携帯端末60を使用して商品を登録し、精算装置50を使用して精算するといった態様のセルフサービス(以下、サービスAと称する場合がある)を提供する。つまり、サービスAは、顧客自身が商品登録と精算とを行うが、商品登録に関しては携帯端末60を使用し、精算に関しては精算装置50を使用するといった態様のセルフサービスである。
【0012】
また、販売システム1は、サービスAに加え、他のサービスも提供する。例えば、他のサービスとして、販売システム1は、顧客が登録精算装置51を使用して商品を登録し且つ精算するといった態様のサービスや、店員が登録装置(非図示)を使用して商品を登録し、顧客が精算装置(非図示)を使用して精算するといった態様のサービスも提供可能である。
【0013】
本部サーバ10は、店舗外(例えば、本社やデータセンタ等)に設置され、販売システム1全体を管理するサーバである。本部サーバ10は、例えば、サービスAを含むサービスの運用に必要な各種情報(例えば、商品マスタ、特売ファイル等)や、店舗におけるサービスの実績情報(例えば、売上実績情報、商品販売実績情報等)を記憶する。本部サーバ10は、クラウドサーバ20、ストアコントローラ30と通信する。本部サーバ10は、他の装置(例えば、取引状況管理装置40、精算装置50、貸出返却装置90等)と通信してもよい。本部サーバ10は、複数台のサーバから構成されるものであってもよい。
【0014】
クラウドサーバ20は、店舗外(例えば、データセンタ等)に設置され、サービスAを提供するサーバである。例えば、クラウドサーバ20は、CPUと、ROMと、RAMと、ハードディスクと、を備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。クラウドサーバ20、本部サーバ10、携帯端末60と通信する。クラウドサーバ20、他の装置(例えば、ストアコントローラ30、取引状況管理装置40、貸出返却装置90等)と通信してもよい。クラウドサーバ20は、複数台のサーバから構成されるものであってもよい。
【0015】
クラウドサーバ20は、例えば、サービスAの運用に必要な各種情報(例えば、商品マスタ、取引情報(カート情報とも称する)等)を記憶する。取引情報(カート情報)について説明する。クラウドサーバ20は、取引の開始時に取引情報を生成し、取引の進行にあわせて取引情報を更新する。取引情報は、例えば、取引識別情報(カート識別情報)、取引開始日時、取引終了日時、会員識別情報、登録商品情報(登録情報(計)、登録情報(商品N;Nは整数)を含む。取引識別情報は、取引情報を一意に識別する識別情報である。取引開始日時は、取引の開始日時(例えば、当該カート情報の生成日時、又は、1品目の商品の登録日時)である。取引終了日時は、取引の終了日時(例えば、精算完了日時)である。会員識別情報は、顧客(会員)を一意に識別する情報である。登録情報(計)は、商品が登録されるごとに更新される情報である。登録情報(計)は、品数(商品数)、小計金額等を含む。登録情報(商品N)は、N品目の商品の登録情報である。登録情報(商品N)は、商品コード、品名(商品名)、数量、価格等を含む。なお、取引情報の生成時には、一部の情報(登録商品情報、取引終了日時等)は空欄である。
【0016】
ストアコントローラ30は、販売システム1のうち当該店舗に係る部分を制御する装置である。ストアコントローラ30は、LAN19内の各装置(例えば、精算装置50、貸出返却装置90等)やLAN19外の各装置(例えば、本部サーバ10)と通信する。例えば、ストアコントローラ30は、本部サーバ10から商品マスタや特売ファイルを受信し、精算装置50に供給する。
【0017】
取引状況管理装置40は、主にLAN19内の各装置を管理する装置である。例えば、取引状況管理装置40は、LAN19内の各装置(例えば、精算装置50、登録精算装置51、貸出返却装置90)と通信し、LAN19内の各装置の処理状況、動作状況等を監視等する。また、取引状況管理装置40は、LAN19外の各装置(例えば、本部サーバ10、クラウドサーバ20)と通信してもよい(直接的に通信してもよいし、ストアコントローラ30を介して通信してもよい)。例えば、取引状況管理装置40は、クラウドサーバ20に記憶される取引情報(カート情報)を参照してもよい。
【0018】
携帯端末60は、サービスAにおいて商品を登録する際に使用される端末である。つまり、顧客は、サービスAにおける商品の登録に際し、携帯端末60を使用する。本実施形態において、携帯端末60は、サービスAを利用する顧客(会員)に対し、店舗側が貸し出す(貸与する)ものである。本実施形態では、サービスAを利用する顧客は、貸出返却装置90から携帯端末60を借り、借りた携帯端末60を貸出返却装置90に返却する。
【0019】
精算装置50は、サービスAにおいて精算する際に使用される装置である。つまり、顧客は、携帯端末60を使用して登録した商品の精算に際し、精算装置50を使用する。例えば、精算装置50は、CPUと、ROMと、RAMと、ハードディスクと、表示部(タッチディスプレイ)と、スキャナ部と、カード決済部(非現金決済部)と、釣銭機(現金決済部)と、印刷部と、音声出力部と、通信部と、撮像部と、サインポールと、を備える。これらは、バスを介して相互に通信する。
【0020】
上記のうち、例えば、スキャナ部は、種々の情報を光学的に読み取る。具体的には、スキャナ部は、携帯端末60が表示するコード(精算用2次元コードGA631(後述))をスキャンし、精算処理に必要な情報を読み取る。また、スキャナ部は、品券類(商品券、クーポン券、優待券)、各種カード(例えば、会員カード、ポイントカード等)に付されたコードをスキャンし、夫々の情報を読み取ってもよい。また、スキャナ部は、店員の名札等に付されたコードをスキャンし、店員コードを読み取ってもよい。また、スキャナ部は、商品に付されているコードをスキャンし、商品コード(JANコード等)を読み取ってもよい。また、カード決済部は、各種カード(クレジットカード、交通系カード等のプリペイドカード、デビット支払時におけるキャッシュカード、ポイント支払時におけるポイントカード等)による決済機構である。カード決済部は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備えるものであってもよいが、少なくともカード認識部を備えるものであればよい。なお、カード認識部は、特典付与、割引等のために各種カード(例えば、ポイントカード、会員カード、株主カード等)を認識してもよい。また、釣銭機は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。紙幣や硬貨が投入口に投入された場合にはセンサによって検出(投入があった旨の検出、金種別の枚数の検出等)される。また、撮像部は、例えば、顧客を撮像する。なお、精算装置50は、2以上の撮像部を備え、顔と手元(釣銭機の投入口や排出口付近)とを同時に撮像してもよい。サインポールは、先端部分に発光部を有し、発光部の発光態様によって、種々の情報(店員呼出、動作状況等)を報知する。なお、精算装置50は、各種のキー(ボタン)から構成されるキー操作部を更に備えてもよい。また、精算装置50は、人の存在を検出するセンサ(人感センサ等)等を更に備えてもよい。
【0021】
登録精算装置51は、主に顧客によって使用され、商品の登録と精算とに用いられる。登録精算装置51の構成は、精算装置50と同様であってもよい。なお、登録精算装置51では、スキャナ部は、主に、商品に付されているコードをスキャンし、商品コード(JANコード等)を読み取る。
【0022】
貸出返却装置90は、携帯端末60の貸出及び返却が行われる装置である。上述したように、サービスAを利用する顧客は、貸出返却装置90から携帯端末60を借り、借りた携帯端末60を貸出返却装置90に返却する。貸出返却装置90は、例えば、店舗の出入口等に設置される。本実施形態では、貸出返却装置90は、携帯端末60を充電する充電機能を有する。
【0023】
図2は、携帯端末60の構成例である。携帯端末60は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、ストレージ304と、表示部305と、音声出力部(スピーカ、スピーカ端子)314と、通信部315と、撮像部(カメラ)316と、音声入力部(マイク、マイク端子)318と、を備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0024】
CPU301は、中央演算処理装置であり、ROM302に記憶されているプログラムやストレージ304に記憶されているプログラム(例えば、サービスAに用いられるアプリケーションプログラムとしてダウンロードしたアプリケーションプログラム(以下、特定アプリと称する場合がある))を読み出して実行することにより、携帯端末60の動作を制御する。例えば、CPU301は、商品に付されているバーコードを撮像部316が撮像しているときに、撮像部316によって撮像されている撮像画像(スルー画像(ライブビュー)として取得している画像)内の特徴点を抽出し、オブジェクトであるバーコードを認識する。
ROM302は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU301が利用する各種の情報を記憶する。
RAM303は、読み出し書き込みメモリであり、主記憶装置として種々の情報を記憶する。例えば、RAM303は、ROM302やストレージ304から読み出した情報、外部から取得した情報、処理において生成した情報等を記憶する。
ストレージ304は、補助記憶装置として種々の情報(例えば、特定アプリ、特定アプリによって表示される各種画面の画面情報等)を記憶する。ストレージ304は、RAM303に代えて、ROM302から読み出した情報、外部から取得した情報、処理において生成した情報等を記憶してもよい。
【0025】
表示部305は、タッチディスプレイであり、種々の情報を表示するとともに、種々の入力を受け付ける。
音声出力部314は、音声を出力する。例えば、音声出力部314は、確認音、警告音、音声ガイダンス等を出力する。また、音声出力部314は、通話に関連し、呼出音、相手の音声を出力してもよい。
通信部315は、他の装置(例えば、クラウドサーバ20)との間において情報を送受信する。また、通信部315は、通話に関連し、他の携帯端末60等との間において音声情報を送受信してもよい。なお、通信部315による通信は、国際電気通信連合 (ITU) が定める規定(4G、5G等)による方式に基づく無線通信であってもよいし、無線LANの団体が定める規定(Wi-Fi(登録商標)等)による方式に基づく無線通信であってもよい。
撮像部316は、撮像する。例えば、撮像部316は、各種コード(例えば、バーコード、2次元コード)を撮像する。
音声入力部318は、音声を入力する。例えば、音声入力部318は、音声認識による操作における音声を入力する。また、音声入力部318は、通話に関連し、相手に送信する音声を入力する。
【0026】
なお、携帯端末60は、位置測位部(GPS機能)、動き判定部(例えば、加速度センサ、角速度センサ等)、近距離無線通信部(Bluetooth(登録商標)、赤外線センサ)等を更に備えてもよい。
【0027】
図3は、貸出返却装置90の外観の一例である。
図4は、ホルダ部93等を説明する説明図である。
図3に示すように、貸出返却装置90は、筐体部91と、表示部905とを備える。筐体部91の上面は、携帯端末設置部92が形成されている。携帯端末設置部92は、1段~5段の段状に形成されている。携帯端末設置部92の各段(1段目~5段目)の夫々には、5個のホルダ部93が形成されている。つまり、貸出返却装置90(携帯端末設置部92)には、合計25個のホルダ部93が形成されている。
【0028】
なお、A(Aは{1、2、3、4、5})段目の左からB(Bは{1、2、3、4、5})番目のホルダ部93をホルダ部93-ABと称する場合がある。例えば、1段目の左から2番目のホルダ部93をホルダ部93-12と称し、2段目の左から4番目のホルダ部93をホルダ部93-24と称する。また、A段目に属する左から1~5番目の5個のホルダ部93(ホルダ部93-A1、93-A2、93-A3、93-A4、93-A5)を纏めてホルダ部93-AXと称する場合がある。例えば、
図4では、1段目の5個のホルダ部93-11、93-12、93-13、93-14、93-15を纏めてホルダ部93-1Xと示している。また、各段に属する左からB番目の5個のホルダ部93(ホルダ部93-1B、93-2B、93-3B、93-4B、93-5B)を纏めてホルダ部93-XBと称する場合がある。
【0029】
夫々のホルダ部93には、携帯端末60がセット(設置)可能である。例えば、
図3に示した例では、ホルダ部93-X4(各段に属する左から4番目の5個のホルダ部93-14、93-24、93-34、93-44、93-54)の夫々に携帯端末60がセットされている。
【0030】
夫々のホルダ部93には、携帯端末接続部917が設けられている。つまり、貸出返却装置90(携帯端末設置部92)には、合計25個の携帯端末接続部917が形成されている。なお、ホルダ部93-AB(A段目の左からB番目のホルダ部93)に設けられている携帯端末接続部917を携帯端末接続部917-ABと称する場合がある。例えば、
図4では、ホルダ部93-1Xの夫々に設けられている携帯端末接続部917-11、917-12、917-13、917-14、917-15を示している。
【0031】
夫々の携帯端末接続部917は、夫々のホルダ部93にセットされた携帯端末60に対してワイヤレスに電力の供給(充電)が可能である。また、夫々の携帯端末接続部917は、夫々のホルダ部93にセットされた携帯端末60との間でワイヤレスに情報の送受信(通信)が可能である。つまり、貸出返却装置90は、ホルダ部93-ABにセットされている携帯端末60に対して携帯端末接続部917-ABを介してワイヤレスに電力を供給し、ホルダ部93-ABにセットされている携帯端末60との間で携帯端末接続部917-ABを介してワイヤレスに情報を送受信する。例えば、
図4に示した例では、貸出返却装置90は、ホルダ部93-14にセットされている携帯端末60に対して携帯端末接続部917-14を介してワイヤレスに電力を供給し、ホルダ部93-14にセットされている携帯端末60との間で携帯端末接続部917-14を介してワイヤレスに情報を送受信する。
【0032】
サービスAによる取引を開始する顧客は、貸出返却装置90(ホルダ部93-11~93-55の何れか)にセットされている携帯端末60を取り出し、取引の終了後に貸出返却装置90(ホルダ部93-11~93-55の何れか)にセット(返却)する。以下の説明において、携帯端末60の状態として、貸出返却装置90(ホルダ部93-11~93-55の何れか)にセットされている状態を非貸出状態(収納状態)と称し、セットされていない状態を貸出状態(非収納状態)と称する場合がある。
【0033】
なお、貸出返却装置90は、当該貸出返却装置90(ホルダ部93)にセットされている携帯端末60に、所定の間隔で所定の情報を送信(携帯端末60からの要求によらずに送信、又は、携帯端末60からの要求に応じて送信)してもよい。携帯端末60は、貸出返却装置90との通信に基づいて、貸出状態であるか否かを判断してもよい。例えば、携帯端末60は、所定の間隔で所定の情報を貸出返却装置90から受信しているときは収納状態であると判断し、所定の間隔で所定の情報を貸出返却装置90から受信していないときは貸出状態であると判断してもよい。携帯端末60は、貸出返却装置90との通信に代えて又は加えて貸出返却装置90から電力供給に基づいて、貸出状態であるか否かを判断してもよい。例えば、携帯端末60は、貸出返却装置90から電力供給がある場合(なお、画面表示によって電力を消費し続けるためセットされていれば電力供給は継続)には収納状態であると判断し、電力供給がない場合には貸出状態であると判断してもよい。
【0034】
図5は、貸出返却装置90の構成例である。なお、
図5において、
図3及び
図4と同一部分には同一の符号を付している。貸出返却装置90は、
図5に示したように、CPU901と、ROM902と、RAM903と、ストレージ904と、表示部905と、通信部915と、携帯端末接続部917と、を備える。なお、
図5では1つの携帯端末接続部917を示したが、貸出返却装置90は、
図3及び
図4において説明したように、25個の携帯端末接続部917-11~携帯端末接続部917-55を備える。
【0035】
CPU901は、中央演算処理装置であり、貸出返却装置90全体を制御する。例えば、CPU901は、表示部905における表示を制御する。また例えば、CPU901は、携帯端末接続部917による情報の送受信を制御する。なお、CPU901は、携帯端末接続部917による電力の供給を制御してもよい。
ROM902は、読み出し専用メモリであり、CPU901が利用する各種の情報を記憶する。
RAM903は、読み出し書き込みメモリであり、主記憶装置として種々の情報を記憶する。
ストレージ904は、補助記憶装置として種々の情報(例えば、表示部905に表示する画像等)を記憶する。なお、他の装置(例えば、クラウドサーバ20等)に記憶されている情報を受信してストレージ904に記憶してもよい。
表示部905は、種々の情報(例えば、画像等)を表示する。表示部905の表示態様については後述する。なお、表示部905は、種々の情報を表示するとともに種々の入力を受け付けるもの(例えば、タッチディスプレイ)であってもよい。
通信部915は、他の装置(例えば、本部サーバ10、クラウドサーバ20)との間において情報を送受信する。なお、通信部915による通信は、国際電気通信連合 (ITU) が定める規定(4G、5G等)による方式に基づく無線通信であってもよいし、無線LANの団体が定める規定(Wi-Fi(登録商標)等)による方式に基づく無線通信であってもよい。
携帯端末接続部917は、携帯端末60にワイヤレスに接続する。
図3及び
図4において説明したように、携帯端末接続部917によって、携帯端末60に対してワイヤレスに電力を供給し、携帯端末60との間でワイヤレスに情報を送受信する。
【0036】
なお、貸出返却装置90は、自装置の記憶部(ROM902、RAM903、ストレージ904)に記憶されている情報の他、他の装置(例えば、クラウドサーバ20等)に記憶されている情報を受信して表示部905に表示してもよい。また、貸出返却装置90は、ストレージ904を備えなくてもよい(ストレージ904に記憶されるような情報を他の装置から取得してもよい)。
【0037】
なお、貸出返却装置90は、撮像部、キー操作部、人感センサ、サインポール等を更に備えてもよい。
【0038】
図6~
図9は、携帯端末60の表示例である。
図6(A)~
図6(C)は、サービスAのチュートリアル画面(ガイダンス画面)である。
図6(D)は、準備中画面(充電中画面)である。
図7(A)は、サービスAのメニュー画面である。
図7(B)~
図8(A)は、登録画面である。
図8(B)は、精算用2次元コード表示画面である。
図8(C)は、精算用2次元コード読取完了画面である。
図8(D)は、取引完了画面(精算完了画面)である。
図9(A)及び
図9(B)は、小画面SG660を説明する図である。
図9(C)は、注意画面である。携帯端末60は、上述した各種画面の画面情報を記憶部(例えば、ストレージ304)に記憶している。
【0039】
(チュートリアル画面)
チュートリアル画面は、サービスAについて説明する画面である。携帯端末60は、貸出返却装置90にセットされている収納状態において、バッテリー残量が基準値以上であるときに、
図6(A)~
図6(C)に示したようなチュートリアル画面を表示する。また、携帯端末60は、貸出返却装置90にセットされていない貸出状態において、所定の操作(サービス開始ボタンBT604の操作)がなされる迄は、
図6(A)~
図6(C)に示したようなチュートリアル画面を表示する。
【0040】
図6(A)に示したチュートリアル画面には、サービスAによる買物(コンセプト)について紹介する画像GA601が表示されている。
図6(B)に示したチュートリアル画面には、サービスAによる買物(商品の登録部分)について紹介する画像GA602が表示されている。
図6(C)に示したチュートリアル画面には、サービスAによる買物(会計の部分)について紹介する画像GA603が表示されている。また、
図6(A)~
図6(C)に示したチュートリアル画面には、サービスの開始を宣言するサービス開始ボタンBT604が配置されている。なお、
図6(A)に示したチュートリアル画面を第1チュートリアル画面、
図6(B)に示したチュートリアル画面を第2チュートリアル画面、
図6(C)に示したチュートリアル画面を第3チュートリアル画面と称する場合がある。
【0041】
携帯端末60は、第1チュートリアル画面の表示開始から所定時間(例えば5秒)内にサービス開始ボタンBT604が操作されなかった場合には、第2チュートリアル画面を表示する。携帯端末60は、第2チュートリアル画面の表示開始から所定時間(例えば5秒)内にサービス開始ボタンBT604が操作されなかった場合には、第3チュートリアル画面を表示する。携帯端末60は、第3チュートリアル画面の表示開始から所定時間(例えば5秒)内にサービス開始ボタンBT604が操作されなかった場合には、第1チュートリアル画面を表示する。つまり、携帯端末60は、貸出返却装置90にセットされている収納状態においてバッテリー残量が基準値以上であるときには、所定の操作(サービス開始ボタンBT604の操作)がなされる迄、第1~第3のチュートリアル画面を繰り返し表示する。
【0042】
なお、サービスAを利用する顧客は、貸出返却装置90から携帯端末60を借り、借りた携帯端末60をショッピングカートに取り付けて使用してもよいし、ショッピングカートに取り付けずに携帯端末60を手に持ったまま使用してもよい。なお、
図6(B)に示した第2チュートリアル画面の画像GA602(
図6(C)に示した第3チュートリアル画面の画像GA603も同様)は、ショッピングカートに取り付けて携帯端末60を使用する様子を示している。
【0043】
(準備中画面)
準備中画面は、当該携帯端末60が準備中(充電中)である旨を報知する画面である。携帯端末60は、貸出返却装置90にセットされている収納状態において、バッテリー残量が基準値未満であるときに、
図6(D)に示したような準備中画面を表示する。
図6(D)に示した準備中画面には、準備中である旨、他の携帯端末60の利用を促す案内が表示されている。
【0044】
(メニュー画面)
メニュー画面(登録画面、精算用2次元コード表示画面、精算用2次元コード読取完了画面、取引完了画面、注意画面も同様)は、貸出返却装置90にセットされていない貸出状態において表示される画面である。携帯端末60は、チュートリアル画面においてサービス開始ボタンBT604が操作され、会員識別情報(会員番号)が入力された場合、
図7(A)に示したようなメニュー画面を表示する。例えば、会員が、貸出返却装置90から携帯端末60(チュートリアル画面を表示中の携帯端末60)を借り(取り出し)、チュートリアル画面のサービス開始ボタンBT604を操作すると、該携帯端末60は、サービス開始ボタンBT604の操作後に、会員識別情報の入力を受け付ける入力欄と実行ボタンとを表示する(例えば、上記入力欄や実行ボタンを設けた小画面をチュートリアル画面の前面に表示する)。会員が、入力欄に会員識別情報を入力し実行ボタンを操作すると、該携帯端末60は、
図7(A)に示したようなメニュー画面を表示する。
図7(A)に示したメニュー画面には、サービスAに係る種々のボタンが配置されている。例えば、
図7(A)に示したメニュー画面には、買物の開始を宣言する買物開始ボタンBT610が配置されている。
【0045】
(登録画面)
携帯端末60は、メニュー画面において買物開始ボタンBT610が操作された場合、
図7(B)に示したような登録画面(初期登録画面)を表示する。登録画面の上部は、主に撮像画像を表示する撮像画像表示領域HR621である。撮像画像表示領域HR621の中央部は、バーコードの読み取りに適したバーコード読取領域(中央に「バーコードをかざしてください」なるメッセージを表示した矩形の領域)である。登録画面の下部は、主に商品の登録情報を表示する登録情報表示領域HR622である。登録画面の最下部は、他の関連情報を表示する関連情報表示領域HR623である。
【0046】
図7(C)は、1品目の商品として〇〇食パンが撮像されているときの登録画面(初期登録画面)である。
図7(C)に示した登録画面の撮像画像表示領域HR621(バーコード読取領域)には、スルー画像として〇〇食パンに付されているバーコードが表示されている。
【0047】
図7(D)は、1品目の商品(〇〇食パン)の登録が完了した後の登録画面である。つまり、携帯端末60は、1品目の商品(〇〇食パン)の登録が完了した場合、
図7(D)に示したような登録画面を表示する。
図7(D)に示した登録画面の登録情報表示領域HR622には、商品名「〇〇食パン」、数量「1」、価格「¥220」が表示されている(符号a)。また、登録情報表示領域HR622には、概算合計「1点 ¥220」が表示されている(符号b)。携帯端末60は、登録情報の一部(数量)について数量ボタンとして表示する。数量ボタンは、数量を変更するためのボタンである。
【0048】
携帯端末60は、
図7(D)に示すように、商品(1品目の商品)の登録後には、商品の登録を終了し会計(精算)に進む旨を宣言するお会計へ進むボタンBT626を操作可能に表示するとともに、お会計へ進むボタンBT626について説明する画像GA627を表示する。
【0049】
図8(A)は、2品目の商品(〇〇ウーロン茶)の登録が完了した後の登録画面である。つまり、携帯端末60は、2品目の商品(〇〇ウーロン茶)の登録が完了した場合、
図8(A)に示したような登録画面を表示する。
【0050】
(精算用2次元コード表示画面)
携帯端末60は、
図8(A)に示した登録画面においてお会計へ進むボタンBT626が操作された場合、
図8(B)に示したような精算用2次元コード表示画面を表示する。
図8(B)に示した精算用2次元コード表示画面は、精算用2次元コードGA631、精算用2次元コードGA631を精算装置50に読み取らせる方法について説明する画像GA633が表示され、買物に戻るボタンBT639が配置されている。
【0051】
精算用2次元コードGA631は、精算処理を実行するために必要となる情報を2次元コード化したものである。例えば、精算用2次元コードGA631は、クラウドサーバ20に記憶されている複数の取引情報のなかから当該取引の取引情報を識別する取引識別情報を2次元コード化したものである。なお、読み取ることで精算装置50が当該取引の取引情報を取得可能であれば、2次元コード化される情報は取引識別情報でなくてもよい。例えば、精算用2次元コードGA631は、当該取引の取引情報の所在情報(販売システム1内における記憶場所。URI(Uniform Resource Identifier)等)を2次元コード化したものであってもよい。
【0052】
(精算用2次元コード読取完了画面)
携帯端末60は、会員が精算用2次元コード表示画面に表示されている精算用2次元コードGA631を精算装置50に読み取らせた場合、
図8(C)に示したような精算用2次元コード読取完了画面を表示する。
図8(C)に示した精算用2次元コード読取完了画面には、精算機(精算装置50)がお会計コード(精算用2次元コードGA631)を読み取った旨、精算機での精算を案内する画像GA641が表示されている。
【0053】
(取引完了画面)
携帯端末60は、精算装置50における精算が完了した場合、
図8(D)に示したような取引完了画面を表示する。
図8(D)に示した取引完了画面には、取引が完了した旨、携帯端末60の貸出返却装置90への返却を案内する画像GA651が表示されている。
【0054】
なお、携帯端末60は、取引完了画面において、貸出返却装置90の位置を報知してもよい。例えば、携帯端末60は、取引完了画面に、貸出返却装置90における返却の様子を示した画像(
図8(D)に示した画像GA651)に代えて又は加えて、貸出返却装置90の位置を示した画像(地図画像、フロア画像)を表示してもよい(貸出返却装置90の位置と貸出返却装置90における返却の様子と示した1つの画像として表示してもよい)。また、携帯端末60は、取引完了画面において、貸出返却装置90における正しい返却の仕方(正しく充電されるセットの方法)を表示してもよい。例えば、携帯端末60は、取引完了画面に、貸出返却装置90における返却の様子を示した画像(
図8(D)に示した画像GA651)や貸出返却装置90の位置を示した画像に代えて又は加えて、正しく充電されるセットの方法を示した画像を表示してもよい(1つの画像として表示してもよい)。
【0055】
(放置状態において表示される小画面)
携帯端末60は、貸出中(貸出状態)に放置状態(後述)となった場合には、
図9(A)や
図9(B)に示したような小画面SG660を表示する。
図9(A)は登録画面の前面に表示された小画面SG660を示し、
図9(B)は精算用2次元コード表示画面の前面に表示された小画面SG660を示している。
【0056】
(注意画面)
携帯端末60は、貸出中(貸出状態)における所定の場合に、
図9(C)に示したような注意画面を表示する。例えば、携帯端末60は、小画面SG660において使用中でない旨の応答(「いいえ」ボタンの操作)があった場合や、小画面SG660の表示後所定時間内に応答がなかった場合に、注意画面を表示する。
【0057】
(異常画面)
携帯端末60は、動作確認が必要な場合(故障等の虞がある場合)には、異常画面を表示する。例えば、携帯端末60は、収納状態において動作確認が必要な場合、
図9(D)に示したような異常画面を表示してもよい。
【0058】
図10は、携帯端末60の処理の一例を示すフローチャートである。具体的には、
図10に示したフローチャートは、収納状態の携帯端末60の処理(収納時処理)の一例を示すフローチャートである。携帯端末60は、収納状態において、
図10のフローチャートに示した収納時処理を繰り返し実行する。なお、
図10のフローチャートに示した収納時処理(後述する
図14のフローチャートに示した収納時処理も同様)に関連し、携帯端末60は、記憶部(例えば、RAM303、ストレージ304)に、消去済フラグ(未消去「0(初期値)」、消去済「1」)とチュートリアル表示フラグ(未表示「0(初期値)」、表示中「1」)とを記憶しているものとする。また、携帯端末60は、貸出状態から収納状態となったときに、消去済フラグを0(未消去)に初期化し、チュートリアル表示フラグを0(未表示)に初期化するものとする。また、チュートリアル画面(準備中画面も同様)の表示によるバッテリーの消費量(準備中画面も同様)は、微量(充電量に対して無視できる程度の消費量)である(微量でなければ充電の意味がない)。これに関連し、貸出返却装置90による充電はハイスペックな充電(急速充電等)とし、充電中に表示し得る画面(チュートリアル画面、準備中画面等)は極端にリッチな画面にはしないようしてもよい。
【0059】
ステップS1:携帯端末60は、消去済フラグが1(消去済)であるか否かを判断する。消去済フラグが1(消去済)であれば(ステップS1:YES)、ステップS8に進む。消去済フラグが0(未消去)であれば(ステップS1:NO)、ステップS2に進む。
【0060】
ステップS2:携帯端末60は、取引情報(サービスAの取引において記憶される、会員番号、商品の登録情報等)を消去する。つまり、携帯端末60は、過去の貸出時に記憶された取引情報を初期化する。続いてステップS3に進む。
ステップS3:携帯端末60は、消去済フラグを1(消去済)にする。続いてステップS8に進む。
【0061】
ステップS8:携帯端末60は、チュートリアル表示フラグが1(表示中)であるか否かを判断する。チュートリアル表示フラグが1(表示中)であれば(ステップS8:YES)、ステップS14に進む。チュートリアル表示フラグが0(未表示)であれば(ステップS8:NO)、ステップS9に進む。
ステップS9:携帯端末60は、当該携帯端末60のバッテリー残量が基準値以上であるか否かを判断する。基準値以上であれば(ステップS9:YES)、ステップS10に進む。基準値未満であれば(ステップS9:NO)、ステップS15に進む。なお、バッテリー残量と比較する基準値は、例えば、1回の貸出における消費量等に基づいて算出(決定)したものであってもよい。
ステップS10:携帯端末60は、チュートリアル表示フラグを1(表示中)にする。続いてステップS14に進む。
【0062】
ステップS14:携帯端末60は、チュートリアル画面(第1~第3チュートリアル画面)を表示(既に表示している場合には継続して表示)する。そして
図10のフローチャートは終了する(終了後ステップS1から再開する)。
ステップS15:携帯端末60は、準備中画面を表示(既に表示している場合には継続して表示)する。そして
図10のフローチャートは終了する(終了後ステップS1から再開する)。
【0063】
図10に示したフローチャート(
図14に示したフローチャートも同様)では、バッテリー残量が基準値以上であると判断した場合にはチュートリアル表示フラグを1(表示中)とし、以降(収納状態が続く限り)は、バッテリー残量が基準値以上であるか否かの判断を省略している。つまり、
図10に示したフローチャートでは、チュートリアル表示フラグを用いることによって、バッテリー残量が基準値以上であるか否かを判断する回数を減らし、当該判断によるバッテリー残量の減少を抑えている。また、チュートリアル表示フラグを用いることによって、基準値以上であったバッテリー残量がチュートリアル画面の表示によって基準値未満になるような状況が万が一生じたとしても(なお、上述したようにチュートリアル画面の表示によるバッテリーの消費量は微量であるため基本的には生じない)、準備中画面とチュートリアル画面とが頻繁に切り替わる現象が生じないようにしている。
【0064】
図11は、携帯端末60、クラウドサーバ20の処理の一例を示すシーケンス図である。具体的には、
図11に示したシーケンス図は、貸出状態の携帯端末60においてメニュー画面を表示してから精算用2次元コード表示画面を表示する迄の、携帯端末60、クラウドサーバ20の処理の一例を示している。
図11において、左側は携帯端末60の処理を示し、右側はクラウドサーバ20の処理を示している。なお、
図11に示したシーケンス図(
図12に示したシーケンス図においても同様)において、携帯端末60は、放置状態(
図13のステップS20(YES)の状態)ではないものとする。
【0065】
ステップS100:携帯端末60は、メニュー画面(
図7(A))を表示する。例えば、携帯端末60は、チュートリアル画面においてサービス開始ボタンBT604が操作され、会員識別情報が入力されたことに基づいてメニュー画面を表示する。
ステップS101:携帯端末60は、買物開始の操作(メニュー画面の買物開始ボタンBT610の操作)を受け付ける。
ステップS102:携帯端末60は、買物開始を指示する操作があった旨を通知する買物開始指示情報を送信する。買物開始指示情報は、会員識別情報を含む。
【0066】
ステップS103:クラウドサーバ20は、買物開始指示情報を受信する。
ステップS104:クラウドサーバ20は、取引識別情報を生成(採番)する。また、クラウドサーバ20は、当該取引の取引情報(登録情報(「商品1」等)は空)を生成する。
ステップS105:クラウドサーバ20は、取引識別情報を送信する。
【0067】
ステップS106:携帯端末60は、取引識別情報を受信、記憶する。
ステップS107:携帯端末60は、登録画面(初期登録画面。
図7(B))を表示する。
【0068】
ステップS108:携帯端末60は、1品目の商品に付されたバーコードを読み取る。具体的には、携帯端末60は、
図7(C)に示したように、商品に付されているバーコードを撮像することによってバーコードを読み取る。携帯端末60は、上記バーコードから当該商品の商品コードを取得する。
ステップS109:携帯端末60は、当該取引の取引識別情報、当該商品の商品コードを送信する。
【0069】
ステップS110:クラウドサーバ20は、取引識別情報、商品コードを受信する。
ステップS111:クラウドサーバ20は、当該取引の取引情報を更新する。具体的には、クラウドサーバ20は、受信した商品コードに基づいて商品を特定し、当該商品の商品情報を「登録情報(商品1)」に記憶する。また、クラウドサーバ20は、当該商品の商品情報(価格)等を「登録情報(計)」に記憶する。
ステップS112:クラウドサーバ20は、当該商品の商品情報(登録情報)を送信する。
【0070】
ステップS113:携帯端末60は、商品情報(登録情報)を受信する。
ステップS114:携帯端末60は、登録画面を表示(表示内容を更新)する(
図7(D))。
【0071】
なお、当該ステップS114の後には、2品目以降の商品(2品目の商品、3品目の商品、…)に付されたバーコードの読み取り(ステップS108)も可能であり、会計に進む操作の受け付け(ステップS115)も可能である。
【0072】
ステップS115:携帯端末60は、会計に進む操作(登録画面のお会計へ進むボタンBT626の操作)を受け付ける。
ステップS116:携帯端末60は、精算用2次元コード表示画面(
図8(B))を表示する。つまり、携帯端末60は、精算装置50に読み取らせる精算用2次元コードGA631を表示する。なお、携帯端末60は、精算用2次元コードGA631を自ら生成して精算用2次元コード表示画面に表示してもよいし、他の装置(例えば、クラウドサーバ20)に要求し、要求に応じて他の装置が生成した精算用2次元コードGA631を受信して、精算用2次元コード表示画面に表示してもよい。
【0073】
図12は、精算装置50、クラウドサーバ20、携帯端末60の処理の一例を示すシーケンス図である。
図12に示したシーケンス図は、貸出状態の携帯端末60が精算用2次元コード表示画面(精算用2次元コードGA631)を表示(
図11のステップS116)してから取引完了画面を表示する迄の、精算装置50、クラウドサーバ20、携帯端末60の一例を示している。
図12において、左側は精算装置50の処理を示し、中央はクラウドサーバ20の処理を示し、右側は携帯端末60の処理を示している。なお、
図12に示したシーケンス図の開始時において、精算装置50は、精算用2次元コードGA631を読み取らせる旨を案内する画面(初期画面。非図示)を表示しているものとする。
【0074】
ステップS120:精算装置50は、初期画面において、携帯端末60が表示する精算用2次元コードGA631を読み取る。精算装置50は、精算用2次元コードGA631から当該取引(当該携帯端末60を用いて商品を登録した取引)の取引情報を識別する取引識別情報を取得する。
ステップS121:精算装置50は、当該取引の取引情報を要求する取引情報要求情報を送信する。取引情報要求情報は、当該取引を識別する取引識別情報を含む。
ステップS122:クラウドサーバ20は、取引情報要求情報を受信する。
ステップS123:クラウドサーバ20は、当該取引の取引情報を送信する。
ステップS124:精算装置50は、当該取引の取引情報を受信、記憶する。
ステップS125:精算装置50は、取引情報に基づいて、当該取引における商品(商品名、価格等)を一覧表示する商品一覧画面(非図示)を表示する。商品一覧画面には、会員が、当該取引における商品(商品名、価格等)を確認した後に処理を進行させるための確認ボタンが配置されている。
【0075】
ステップS126:クラウドサーバ20は、取引情報要求情報の受信後(本例では、精算装置50への取引情報の送信後)に、精算装置50が精算用2次元コードGA631を読み取った旨を通知する読取完了情報を送信する。読取完了情報は、取引識別情報を含むものであってもよい。なお、クラウドサーバ20は、精算装置50への取引情報の送信前に携帯端末60に読取完了情報を送信してもよい。
ステップS127:携帯端末60は、読取完了情報を受信する。
ステップS128:携帯端末60は、精算用2次元コード読取完了画面(
図8(C))を表示する。
【0076】
ステップS129:精算装置50は、商品一覧画面における確認操作(確認ボタンの操作)に基づいて、決済方法(例えば、現金決済、クレジットカード決済)を選択するための決済方法選択画面(決済種別選択画面。非図示)を表示する。決済方法選択画面には、会員が、当該取引の決済方法を選択するための決済種別ボタン(例えば、現金ボタン、クレジットカードボタン)ボタンが配置されている。
ステップS130:精算装置50は、決済方法選択画面における決済方法選択操作(決済種別ボタンの操作)に基づいて、決済方法も含む精算内容を確認するための精算内容確認画面(決済実行指示画面。非図示)を表示する。決済内容確認画面には、会員が、当該取引の精算内容について確認した後に処理を進行させるための確認ボタンが配置されている。
ステップS131:精算装置50は、決済内容確認画面における確認操作(確認ボタンの操作)に基づいて精算(決済)する。例えば、精算装置50は、現金決済の場合には釣銭機を用いて精算し、クレジットカード決済の場合にはカード決済部を用いて精算する。なお、図示は省略したが、精算装置50は、クレジットカード決済の場合には、外部の装置(例えば、クレジット決済に係るサーバ(非図示))との間で情報を送受信し、精算する。
ステップS132:精算装置50は、精算情報を送信する。精算情報は、取引識別情報を含む。
ステップS133:精算装置50は、初期画面(非図示)を表示する。
【0077】
ステップS134:クラウドサーバ20は、精算情報を送信する。
ステップS135:クラウドサーバ20は、精算情報の受信後に、当該取引が完了した旨を通知する取引完了情報を送信する。取引完了情報は、取引識別情報を含むものであってもよい。
ステップS136:携帯端末60は、取引完了情報を受信する。
ステップS137:携帯端末60は、取引完了画面(
図8(D))を表示する。
【0078】
図13は、携帯端末60の処理の一例を示すフローチャートである。具体的には、
図13に示したフローチャートは、貸出状態の携帯端末60の放置状態を監視する処理(放置状態監視処理)の一例を示すフローチャートである。貸出状態の携帯端末60は、サービスAに係る取引実行処理(
図11、
図12に示した処理)と同時並列的に放置状態監視処理(
図13に示した処理)を実行する。例えば、貸出状態の携帯端末60は、メニュー画面において買物開始の操作を受け付ける迄の間(
図11のステップS100~S101の間)や、買物開始の操作を受け付けてから買物開始指示情報を送信する迄の間(ステップS101~S102の間)や、買物開始指示情報を送信してから取引識別情報を受信する迄の間(ステップS102~S105の間)等の各場面において、放置状態監視処理(
図13)を実行する。つまり、携帯端末60は、貸出状態であるときには、サービスAに係る取引実行処理(
図11、
図12)と、放置状態監視処理(
図13)とを、並行処理(マルチタスクとして処理)する。
【0079】
ステップS20:携帯端末60は、当該携帯端末60が放置状態(貸出中に所定時間に亘って人から放って置かれている状態)であるか否かを判断する。一例として、携帯端末60は、所定時間に亘って位置の移動もなく(例えば、GPS、加速度センサ等による判断)、姿勢の変化もなく(例えば、角速度センサによる判断)、操作もない場合に放置状態であると判断する。放置状態であれば(ステップS20:YES)、ステップS21に進む。放置状態でなければ(ステップS20:NO)、
図13のフローチャートは終了する。つまり、貸出状態の携帯端末60は、放置状態でないと判断した場合には、サービスAに係る取引実行処理(
図11、
図12)を実行し、適宜(例えば割込みによって)、
図13のフローチャートをステップS20から再開する。
【0080】
ステップS21:携帯端末60は、使用中か否かを確認する確認画面を表示する。例えば、携帯端末60は、使用中である旨のはいボタンと、使用中でない旨のいいえボタンとを配置した小画面SG660(
図9(A)(B))を表示する。例えば、携帯端末60は、登録画面の表示中に放置状態であると判断した場合には
図9(A)に示したように登録画面の前面に小画面SG660を表示し、精算用2次元コード表示画面の表示中に放置状態であると判断した場合には、
図9(B)に示したように精算用2次元コード表示画面の前面に小画面SG660を表示する。続いてステップS22に進む。
【0081】
ステップS22:携帯端末60は、使用中である旨の応答があったか否かを判断する。例えば、携帯端末60は、小画面SG660においてはいボタンの操作があったか否かを判断する。使用中である旨の応答があれば(ステップS22(YES))、ステップS27に進む。使用中である旨の応答がなければ(ステップS22(NO))、ステップS23に進む。
ステップS23:携帯端末60は、使用中でない旨の応答があったか否かを判断する。例えば、携帯端末60は、小画面SG660においていいえボタンの操作があったか否かを判断する。使用中でない旨の応答があれば(ステップS23(YES))、ステップS25に進む。使用中でない旨の応答がなければ(ステップS23(NO))、ステップS24に進む。
ステップS24:携帯端末60は、確認開始(小画面SG660の表示開始)から所定時間(例えば2分)が経過したか否かを判断する。経過していれば(ステップS24(YES))、ステップS25に進む。経過していなければ(ステップS24(NO))、ステップS22に戻る。
【0082】
ステップS25:携帯端末60は、取引情報(サービスAの取引において記憶される、会員番号、商品の登録情報等)を消去する。続いてステップS26に進む。
【0083】
ステップS26:携帯端末60は、注意画面(
図9(C))を表示する。そして
図13のフローチャートは終了する。つまり、貸出状態の携帯端末60は、放置状態であって使用中でもない場合には、取引情報を消去するとともに注意画面を表示し、サービスAに係る取引実行処理(
図11、
図12)を中止する。
【0084】
なお、
図9(C)に示した注意画面は、当該携帯端末60の利用者であるに顧客に対して当該携帯端末60の返却を依頼する旨(「利用を止めた場合、本機を元の位置に戻してください。」なるメッセージ)と、当該携帯端末60の利用者ではない顧客に対して当該携帯端末60について店員への連絡を依頼する旨(「本機を見つけたお客様は、店員に声をかけてください。」なるメッセージ)とが表示されているが、
図9(C)に示した注意画面に代えて、当該携帯端末60の利用者であるに顧客に対して当該携帯端末60の返却を依頼する旨を表示する注意画面(注意画面A)と、当該携帯端末60の利用者ではない顧客に対して当該携帯端末60について店員への連絡を依頼する旨を表示する注意画面(注意画面B)とを用意してもよい。携帯端末60は、使用中でない旨の応答があった場合には(ステップS23(YES))、注意画面Aを表示し、所定時間が経過した場合には(ステップS24(NO))、注意画面Bを表示してもよい。
【0085】
ステップS27:携帯端末60は、確認画面(小画面SG660)を消去する。そして
図13のフローチャートは終了する。つまり、貸出状態の携帯端末60は、放置状態であると判断したが、実際には使用中であった場合には、確認画面(小画面SG660)を消去してサービスAに係る取引実行処理(
図11、
図12)を実行し、適宜(例えば割込みによって)、
図13のフローチャートをステップS20から再開する。
【0086】
図13のフローチャートによれば、携帯端末60は、放置状態(貸出中に所定時間に亘って人から放って置かれている状態)となった場合には、使用中でない旨の応答や所定時間が経過した場合に取引情報を消去する。一方、
図10のフローチャートによれば、携帯端末60は、収納状態となった場合(ホルダ部93に返却された場合)には、直ちに取引情報を消去する。
【0087】
(収納状態におけるチュートリアル画面の表示)
貸出返却装置90にセットされた携帯端末60(収納状態の携帯端末60)は、バッテリー残量が基準値以上である場合にはチュートリアル画面(
図6(A)の第1チュートリアル画面、
図6(B)の第2チュートリアル画面、
図6(C)の第3チュートリアル画面)を表示するが(
図10)、貸出返却装置90にバッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が複数台セットされている場合には、当該複数台の携帯端末60は、下記の表示態様1、2、3の何れかの表示態様でチュートリアル画面を表示する。
【0088】
(表示態様1/夫々が独立してチュートリアル画面を表示)
バッテリー残量が基準値以上の夫々の携帯端末60は、バッテリー残量が基準値以上の他の携帯端末60とは無関係に(独立して)、チュートリアル画面を表示する。例えば、携帯端末60は、バッテリー残量が基準値以上であると判断した場合、該判断の直後に第1チュートリアル画面を表示し、以降、第2チュートリアル画面→第3チュートリアル画面→第1チュートリアル画面といった具合に第1~第3チュートリアル画面を繰り返し表示してもよい。つまり、バッテリー残量が基準値以上である携帯端末60が貸出返却装置90にセットされた場合には該セットされたときに第1チュートリアル画面の表示を開始し、バッテリー残量が基準値未満である携帯端末60が貸出返却装置90にセットされた場合には充電によってバッテリー残量が基準値以上となったときに第1チュートリアル画面の表示を開始してもよい。なお、
図10のフローチャートに示した収納時処理は、当該表示態様1による制御を示している。
【0089】
(表示態様2/複数台が連動してチュートリアル画面を表示)
貸出返却装置90は、
図3及び
図4を用いて説明したように、25個のホルダ部93(ホルダ部93-11~93-55)を備える。バッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が複数台セットされている場合(表示態様3とは異なりセットされているホルダ部93の位置は問わない)には、当該複数台の携帯端末60について、第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させる。例えば、バッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が貸出返却装置90に2台セットされている場合には、当該2台の携帯端末60について、第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させる。また、バッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が貸出返却装置90に3台セットされている場合には、当該3台の携帯端末60について、第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させる。
【0090】
上記複数台は、予め設定された所定台数以上であってもよい。例えば、所定台数が10台の場合、バッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が10台未満であるときには、当該10台未満の夫々の携帯端末60は、他の携帯端末60とは無関係にチュートリアル画面を表示し(表示態様1)、バッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が10台以上であるときには、当該10台以上の夫々の携帯端末60は、第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させてチュートリアル画面を表示してもよい(表示態様2)。
【0091】
表示態様2において、第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させるか否か(つまり、表示態様2ではバッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が複数台存在するか否か)については、貸出返却装置90が判断してもよい。第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングについては、貸出返却装置90が制御してもよいし、個々の携帯端末60が制御してもよい(例えば、全携帯端末60の時計を正確に合わせておき、貸出返却装置90の上述の判断後にタイミングを一致させてもよい)。
【0092】
(表示態様3/グループ内の複数台が連動してチュートリアル画面を表示)
貸出返却装置90は、
図3及び
図4を用いて説明したように、25個のホルダ部93(ホルダ部93-11~93-55)を備える。25個のホルダ部93のうち2個以上のホルダ部93を1つのグループとし、貸出返却装置90において1~12個のグループを予め設定可能である(詳細は後述)。あるグループに属するホルダ部93の全部に携帯端末6がセットされ、かつ、当該グループに属するホルダ部93にセットされている全部の携帯端末60についてバッテリー残量が基準値以上である場合には、当該グループに属するホルダ部93にセットされている全部の携帯端末60について、第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させる。
【0093】
表示態様3において、第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させるか否か(つまり、表示態様3では、あるグループに属するホルダ部93の全部に携帯端末6がセットされ、かつ、当該グループに属するホルダ部93にセットされている全部の携帯端末60についてバッテリー残量が基準値以上であるか否か)については、貸出返却装置90が判断してもよい。第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングについては、貸出返却装置90が制御してもよいし、個々の携帯端末60が制御してもよい(例えば、全携帯端末60の時計を正確に合わせておき、貸出返却装置90の上述の判断後にタイミングを一致させてもよい)。
【0094】
下記(1)~(6)は、表示態様3における、グループの設定例である。貸出返却装置90は、設定されたグループに関する情報を記憶部(例えば、RAM903、ストレージ904)に記憶する。
(1)設定例1(横一列5個からなるグループ)
グループ1(1段目の5個のホルダ部93-1X)
グループ2(2段目の5個のホルダ部93-2X)
グループ3(3段目の5個のホルダ部93-3X)
グループ4(4段目の5個のホルダ部93-4X)
グループ5(5段目の5個のホルダ部93-5X)
(2)設定例2(縦一列5個からなるグループ)
グループ1(各段の左から1番目の5個のホルダ部93-X1)
グループ2(各段の左から2番目の5個のホルダ部93-X2)
グループ3(各段の左から3番目の5個のホルダ部93-X3)
グループ4(各段の左から4番目の5個のホルダ部93-X4)
グループ5(各段の左から5番目の5個のホルダ部93-X5)
(3)設定例3(4隅の4個からなるグループ)
グループ1(左下隅の4個のホルダ部93-11、12、21、22)
グループ2(右下隅の4個のホルダ部93-14、15、24、25)
グループ3(左上隅の4個のホルダ部93-41、42、51、52)
グループ4(右上隅の4個のホルダ部93-44、45、54、55)
(4)設定例4(中央付近の9個からなるグループ)
グループ1(ホルダ部93-YY)。Yは{2、3、4}である。
(5)設定例5(対角線上の5個からなるグループ)
グループ1(右上がりの対角線上の5個のホルダ部93-11、22、33、44、55)
グループ2(右下がりの対角線上の5個のホルダ部93-51、42、33、24、15)
(6)設定例6(25個(全台)からなるグループ)
グループ1(ホルダ部93-XX)
【0095】
図14は、携帯端末60の処理の一例を示すフローチャートである。携帯端末60は、
図10に示したフローチャート(表示態様1の場合の処理例)に代えて、
図14に示したフローチャート(表示態様2、表示態様3の場合の処理例)を実行してもよい。収納状態の複数の携帯端末60が表示態様2又は表示態様3のようにチュートリアル画面を連動して表示する態様では、携帯端末60は、例えば、
図14のフローチャートに示した処理を繰り返し実行する。なお、
図14のフローチャートのステップS1、S2、S8~S10、S14、S15の各処理は、
図10のフローチャート(表示態様1の場合の処理例)と同様であるため、説明の一部を省略する。なお、
図14のフローチャートに示した収納時処理に関連し、携帯端末60は、記憶部(例えば、RAM303、ストレージ304)に、連動表示フラグ(連動表示無「0(初期値)」、連動表示有「1」)を記憶しているものとする。また、携帯端末60は、貸出状態から収納状態となったときに、連動表示フラグを0(連動表示無)に初期化するものとする。
【0096】
ステップS1:携帯端末60は、消去済フラグが1(消去済)であるか否かを判断する。消去済フラグが1であればステップS4に進む。消去済フラグが0であればステップS2に進む。
ステップS2:携帯端末60は、取引情報を消去する。続いてステップS3に進む。
ステップS3:携帯端末60は、消去済フラグを1にする。続いてステップS4に進む。
【0097】
ステップS4:携帯端末60は、チュートリアル画面の連動表示の開始を指示する連動開始指示情報を貸出返却装置90から受信したか否かを判断する。連動開始指示情報を受信した場合(ステップS4:YES)、ステップS5に進む。連動開始指示情報を受信していない場合(ステップS4:NO)、ステップS6に進む。
ステップS5:携帯端末60は、連動表示フラグを1(連動表示有)にする。続いてステップS6に進む。
【0098】
ステップS6:携帯端末60は、チュートリアル画面の連動表示の終了を指示する連動終了指示情報を貸出返却装置90から受信したか否かを判断する。連動終了指示情報を受信した場合(ステップS6:YES)、ステップS7に進む。連動終了指示情報を受信していない場合(ステップS6:NO)、ステップS8に進む。
ステップS7:携帯端末60は、連動表示フラグを0(連動表示無)にする。続いてステップS8に進む。
【0099】
ステップS8:携帯端末60は、チュートリアル表示フラグが1であるか否かを判断する。チュートリアル表示フラグが1であればステップS12に進む。チュートリアル表示フラグが0であればステップS9に進む。
ステップS9:携帯端末60は、当該携帯端末60のバッテリー残量が基準値以上であるか否かを判断する。基準値以上であればステップS10に進む。基準値未満であればステップS15に進む。
ステップS10:携帯端末60は、チュートリアル表示フラグを1にする。続いてステップS12に進む。
【0100】
ステップS12:携帯端末60は、連動表示フラグが1(連動表示有)であるか否かを判断する。連動表示フラグが1(連動表示有)であれば(ステップS12:YES)、ステップS13に進む。連動表示フラグが0(連動表示無)であれば(ステップS12:NO)、ステップS14進む。
【0101】
ステップS13:携帯端末60は、他の携帯端末60と連動させてチュートリアル画面を表示する。そして
図14のフローチャートは終了する(終了後ステップS1から再開する)。
ステップS14:携帯端末60は、単独でチュートリアル画面を表示する。そして
図14のフローチャートは終了する(終了後ステップS1から再開する)。
ステップS15:携帯端末60は、準備中画面を表示する。そして
図14のフローチャートは終了する(終了後ステップS1から再開する)。
【0102】
図15は、貸出返却装置90の処理の一例を示すフローチャートである。収納状態の複数の携帯端末60が表示態様2のようにチュートリアル画面を連動して表示する態様では、貸出返却装置90は、例えば、
図15のフローチャートに示した処理を繰り返し実行する。なお、
図15のフローチャートは、バッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が予め設定された所定台数以上である場合に表示態様2のようにチュートリアル画面を連動して表示させる場合の処理を示している。また、
図15のフローチャートの処理に関連し、貸出返却装置90は、記憶部(例えば、RAM903、ストレージ904)に、連動制御フラグ(連動制御無「0(初期値)」、連動制御有「1」)を記憶しているものとする。なお、
図15のフローチャートの処理の1回目の開始時(例えば、電源ON後に最初に実行する処理)において、連動制御フラグは0(連動制御無)であるものとする。
【0103】
ステップS30:貸出返却装置90は、連動制御フラグが1(連動制御有)であるか否かを判断する。連動制御フラグが1(連動制御有)であれば(ステップS30:YES)、ステップS35に進む。連動制御フラグが0(連動制御無)であれば(ステップS30:NO)、ステップS31に進む。
【0104】
ステップS31:貸出返却装置90は、バッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が予め設定された所定台数以上セットされているか否かを判断する。例えば、貸出返却装置90は、夫々の携帯端末60にバッテリー残量が基準値以上であるか否か(例えば、チュートリアル表示フラグが1であるか否かでもよい)を問い合わせることによって、バッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が予め設定された所定台数以上セットされているか否かを判断してもよい。所定台数以上セットされていれば(ステップS31:YES)、ステップS33に進む。所定台数以上セットされていなければ(ステップS31:NO)、
図15のフローチャートは終了する(終了後ステップS30から再開する)。
【0105】
ステップS33:貸出返却装置90は、当該全携帯端末60(バッテリー残量が基準値以上である全携帯端末60)に、チュートリアル画面の連動表示の開始を指示する連動開始指示情報を送信する。続いてステップS34に進む。
ステップS34:貸出返却装置90は、連動制御フラグを1(連動制御有)にする。そして、
図15のフローチャートは終了する(終了後ステップS30から再開する)。
【0106】
ステップS35:貸出返却装置90は、ステップS31と同様、バッテリー残量が基準値以上の携帯端末60が所定台数以上セットされているか否かを判断する。所定台数以上セットされていれば(ステップS35:YES)、
図15のフローチャートは終了する(終了後ステップS30から再開する)。所定台数以上セットされていなければ(ステップS35:NO)、ステップS36に進む。
【0107】
ステップS36:貸出返却装置90は、当該全携帯端末60(バッテリー残量が基準値以上である全携帯端末60)に、チュートリアル画面の連動表示の終了を指示する連動終了指示情報を送信する。続いてステップS37に進む。
ステップS37:貸出返却装置90は、連動制御フラグを0(連動制御無)にする。そして、
図15のフローチャートは終了する(終了後ステップS30から再開する)。
【0108】
図16は、貸出返却装置90の処理の一例を示すフローチャートである。貸出返却装置90は、
図15に示したフローチャート(表示態様2の場合の処理例)に代えて、
図16に示したフローチャート(表示態様3の場合の処理例)を実行してもよい。収納状態の複数の携帯端末60が表示態様3のようにチュートリアル画面を連動(グループ毎に連動)して表示する態様では、貸出返却装置90は、例えば、
図16のフローチャートに示した処理を繰り返し実行する。なお、
図16のフローチャートの処理に関連し、貸出返却装置90は、記憶部(例えば、RAM903、ストレージ904)に、グループ毎の連動制御フラグ(連動制御無「0(初期値)」、連動制御有「1」)を記憶しているものとする。また、
図16のフローチャートの処理の1回目の開始時(例えば、電源ON後に最初に実行する処理)において、各グループの夫々の連動制御フラグは0(連動制御無)であるものとする。また、
図16のフローチャートの処理において、グループは2つ以上存在するものとする(設定例1~3、5の何れかであるものとする)。グループが1つの場合(設定例4、6の場合)、ステップS48は不要である。
【0109】
ステップS40:貸出返却装置90は、あるグループの連動制御フラグが1であるか否かを判断する。連動制御フラグが1であれば(ステップS40:YES)、ステップS45に進む。連動制御フラグが0であれば(ステップS40:NO)、ステップS41に進む。
【0110】
ステップS41:貸出返却装置90は、当該全携帯端末60(当該グループに属する全携帯端末60)がセットされているか(つまり当該グループに属する全台が揃っているか)否かを判断する。全携帯端末60がセットされていれば(ステップS41:YES)、ステップS42に進む。少なくとも1台の携帯端末60がセットされていなければ(ステップS41:NO)、ステップS48に進む。
【0111】
ステップS42:貸出返却装置90は、当該グループに属する全携帯端末60のバッテリー残量が基準値以上であるか否かを判断する。例えば、貸出返却装置90は、当該グループに属する夫々の携帯端末60にバッテリー残量が基準値以上であるか否か(例えば、チュートリアル表示フラグが1であるか否かでもよい)を問い合わせることによって、当該グループに属する全携帯端末60のバッテリー残量が基準値以上であるか否かを判断してもよい。全携帯端末60のバッテリー残量が基準値以上であれば(ステップS42:YES)、ステップS43に進む。少なくとも1台の携帯端末60のバッテリー残量が基準値未満であれば(ステップS42:NO)、ステップS48に進む。
【0112】
ステップS43:貸出返却装置90は、当該全携帯端末60(当該グループに属する全携帯端末60)に、連動開始指示情報を送信する。続いてステップS44に進む。
ステップS44:貸出返却装置90は、連動制御フラグを1にする。続いてステップS48に進む。
【0113】
ステップS45:貸出返却装置90は、ステップS41と同様、当該全携帯端末60がセットされているか否かを判断する。全携帯端末60がセットされていれば(ステップS45:YES)、ステップS48に進む。少なくとも1台の携帯端末60がセットされていなければ(ステップS45:NO)、ステップS46に進む。
【0114】
ステップS46:貸出返却装置90は、当該全携帯端末60(当該グループに属する全携帯端末60)に、連動終了指示情報を送信する。続いてステップS47に進む。
ステップS47:貸出返却装置90は、連動制御フラグを0にする。続いてステップS48に進む。
【0115】
ステップS48:貸出返却装置90は、全部のグループについて確認(ステップS40以降の処理を実行)したか否かを判断する。全部のグループについて確認した場合(ステップS48:YES)、
図16のフローチャートは終了する(終了後ステップS40から再開する)。少なくとも一部のグループについて確認していない場合(ステップS48:NO)、ステップS40に戻る(確認していないグループについて確認する)。
【0116】
(貸出返却装置90の表示部905の表示)
貸出返却装置90は、サービスAに係る種々の情報を表示部905に表示する。例えば、貸出返却装置90は、当該貸出返却装置90(又は、貸出返却装置90において貸し出される携帯端末60)について説明する情報を表示部905に表示してもよい。貸出返却装置90は、サービスAについて説明する情報(例えば、チュートリアル画面)を表示部905に表示してもよい。
【0117】
貸出返却装置90は、サービスAに係る種々の情報に代えて又は加えて、当該店舗に関する情報(例えば、店舗の紹介情報(営業時間、売場案内等)、各種キャンペーン情報、サービスAの会員募集情報、求人情報等)、商品、サービスに関する情報(例えば、メーカー等が提供する新商品情報)等を表示部905に表示してもよい。
【0118】
(取引状況管理装置40の表示等)
取引状況管理装置40は、貸出返却装置90に関する情報として、例えば、下記(1)~(3)のような情報を表示してもよい。
(1)携帯端末60の貸出状況(ホルダ部93にセットされている携帯端末60の数)
(2)携帯端末60の充電状況(ホルダ部93にセットされている携帯端末60のうちバッテリー残量が基準値以上である携帯端末60の数、ホルダ部93にセットされている携帯端末60のうちバッテリー残量が基準値未満である携帯端末60の数)
(3)表示部905の表示内容
なお、取引状況管理装置40は、貸出返却装置90(表示部905)における表示内容の切り替えを制御してもよい。
【0119】
(サービスAの利用時間に関係する内容)
サービスAの利用時間(利用可能時間)は、店舗の営業時間よりも短く設定してもよい(例えば、店舗の営業時間は9時~21時、サービスAの利用時間は10時~20時)。サービスAの利用時間を店舗の営業時間よりも短く設定した場合には、例えば、営業時間内において、下記(1)~(4)のように制御してもよい。なお、店舗の営業時間は9時~21時、サービスAの利用時間は10時~20時であるものとする。
(1)サービスAの利用時間外(9時~10時、20時~21時)には、貸出返却装置90にセットされている収納状態の携帯端末60は、利用時間外である旨(例えば、「ご利用時間外です」「準備中(利用時間外)」等)を表示してもよい。また、収納状態の携帯端末は、利用時間外である旨に加えて利用時間を表示してもよい。携帯端末60に代えて又は加えて、貸出返却装置90(表示部905)が、上述のような情報を表示してもよい。
(2)(1)に関連し、間もなくサービスAの利用時間となる時間として予め定めた所定時間(例えば、9時50分~10時)には、収納状態の携帯端末60は、まもなく携帯端末60が利用できるようになる旨を表示してもよい。また、収納状態の携帯端末は、貸出開始までの残り時間をカウントダウン(例えば、1分単位でカウントダウン)表示してもよい。また、まもなくサービスAの利用時間外となる時間として予め定めた所定時間(例えば、19時50分~20時)には、収納状態の携帯端末60は、まもなく携帯端末60が利用できなくなる旨を表示してもよい。また、収納状態の携帯端末は、貸出終了迄の残り時間をカウントダウン(例えば、1分単位でカウントダウン)表示してもよい。携帯端末60に代えて又は加えて、貸出返却装置90(表示部905)が、上述のような情報を表示してもよい。
(3)サービスAの利用時間外には、携帯端末60が取られないように(借りられないように)、貸出返却装置90にカバー(貸出台カバー)を設けてもよい。貸出台カバーは、携帯端末60がセットされる部分(携帯端末設置部92)の上に被せるものであってもよい。(1)(2)に関連し、貸出台カバーは、収納状態の携帯端末60の表示部305が外側から見える構造のものであってもよいし、表示部305を覆う場合には表示内容が見えるように少なくとも表示部305の前面部分は透明(又は半透明)であってもよい。また、貸出台カバーには、利用時間外に携帯端末60を返却する顧客(19時55分頃に借りて20時5分頃に返却する顧客)に対するメッセージ(例えば、「お近くの店員に返却して下さい」)を印刷してもよい。また、貸出返却装置90(表示部905)が、利用時間外に携帯端末60を返却する顧客に対するメッセージを表示してもよい。
(4)サービスAの利用時間の終了時刻の前後の時間として予め定めた所定時間(例えば、19時50分~20時10分)において、全部の携帯端末60が貸出返却装置90に返却されている場合(全部の携帯端末60が返却されている状態で19時50になったときに、又は、19時50分~20時10分の間で最後の1台が返却されたときに)、その旨が店員に報知されるようにしてもよい。例えば、貸出返却装置90は、表示部905に全部の携帯端末60が返却されている旨を表示してもよいし、店員が携帯する端末(携帯端末、タブレット端末等)や取引状況管理装置40に全部の携帯端末60が返却されている旨を通知してもよい。また、貸出返却装置90がサインポールを備える場合には、サインポールを所定の態様で発光させることにより、全部の携帯端末60が返却されている旨を店員に報知してもよい。
【0120】
以上、実施形態について説明したが、上記実施形態によれば、携帯端末60を用いたセルフシステムが利用し易くなる。例えば、貸出返却装置90に置かれた携帯端末60は、貸し出しに適している状態にあるか否かで異なる画面を表示する(
図6(A)~
図6(D))。従って、顧客は借りるべき携帯端末60を画面にて簡便に確認することができるため、上記セルフシステムが利用し易くなる。また、貸出返却装置90に置かれた携帯端末60(貸し出しに適している状態の携帯端末60)や貸し出された直後の携帯端末60は、利用方法に関する情報(ガイダンス、案内)を繰り返し表示する(
図6(A)~
図6(C))。従って、顧客は、実際に利用する際に利用方法を確認することができるため、上記セルフシステムが利用し易くなる。
【0121】
また、上記実施形態によれば、店員の作業負担が軽減する(結果、より少ない人数での店舗運用が可能になる)。例えば、携帯端末60の貸し出しや返却、返却後の携帯端末60の充電は顧客によって行われるため(顧客に任せているため)、店員の作業負担が軽減する。また、上述したように、携帯端末60は利用方法に関する情報を繰り返し表示するため、すくなくとも店員が一から説明する場合に比べ、店員の負担が低減する。また、携帯端末60は返却方法に関する情報(ガイダンス、案内)を表示し(
図8(D))、返却されると自動的に充電されるため、返却(充電)に関して店員が顧客に説明する頻度(場面)や顧客から質問される頻度が減少し、店員の作業負担が軽減する。
【0122】
(変形例等)
以上、実施形態について説明したが、機器の構成、データの構成、処理の流れ、表示及び出力の態様などは、例えば下記(1)、(2)、…に示すように、適宜変更が可能である。また、下記(1)、(2)、…は、夫々適宜組み合わされてよい。
【0123】
(1)上記実施形態では、収納状態の携帯端末60の処理として、バッテリー残量が基準値以上であると判断した後はバッテリー残量が基準値以上であるか否かの判断を行わない例を説明したが、バッテリー残量が基準値以上であると判断した後であっても、毎回(又は、何回かに1回の割合、つまり所定時間が経過する度に)、バッテリー残量が基準値以上であるか否かを判断してもよい。なお、バッテリー残量が基準値以上であると判断した後であってもバッテリー残量が基準値以上であるか否かを、少なくとも毎回判断する態様では、チュートリアル表示フラグは不要である。
【0124】
(2)上記(1)に関連し、携帯端末60は、基準値以上であったバッテリー残量が基準値未満となった場合には、異常を報知してもよい。例えば、携帯端末60は、
図9(D)に示したような異常画面を表示してもよい。
【0125】
(3)上記実施形態では、チュートリアル画面の表示態様3について、あるグループに属するホルダ部93の全部に携帯端末6がセットされ、かつ、当該グループに属するホルダ部93にセットされている全部の携帯端末60についてバッテリー残量が基準値以上である場合に、当該グループに属するホルダ部93にセットされている全部の携帯端末60について第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させると説明したが、第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させる条件は「全部」でなくてもよい。例えば、あるグループに属するホルダ部93に、バッテリー残量が基準値以上である携帯端末60が、当該グループに属するホルダ部93にセット可能な最大台数の所定割合(例えば、過半数、8割等)以上セットされている場合に、当該バッテリー残量が基準値以上である携帯端末60について第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させてもよい。一例として、設定例1のグループ1の場合、当該グループ1に属する5個のホルダ部93(ホルダ部93-1X)に、バッテリー残量が基準値以上である携帯端末60が、当該グループに属するホルダ部93にセット可能な最大数「5台」の所定割合「過半数」以上(つまり3台以上)セットされている場合に、当該バッテリー残量が基準値以上である携帯端末60について第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させてもよい。
【0126】
(4)上記実施形態では、チュートリアル画面を連動させる表示態様(表示態様2、表示態様3)として、第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させると説明したが、完全に一致ではなく、ほぼ一致、つまり見た目として切り替えのタイミングがおおよそ合っていればよい。
【0127】
(5)上記実施形態では、収納状態の複数台の携帯端末60について表示を連動させるものとして第1~第3チュートリアル画面の切り換えタイミングを一致させる例を説明したが、「連動」は上記に限定されない。例えば、収納状態の複数台の携帯端末60について、第1~第3チュートリアル画面に代えて又は加えて他の画面の切り換えタイミングを一致(又はほぼ一致)させてもよい。また、収納状態の複数台の携帯端末60について、画面上に表示される動画の再生タイミングを一致(又はほぼ一致)させてもよい。また、収納状態の複数台の携帯端末60について、画面の切り換えタイミング又は動画の再生タイミングを、少しずつずらして(歌における輪唱の如く)、表示してもよい。また、収納状態の複数台の携帯端末60について、全台を用いて1つの画像を表示してもよい。設定例1のグループ1の場合、1段目に設置された5台の携帯端末60(表示部305)を用いて1つの画像(静止画、動画)を表示(例えば、サービスAの流れを横方向に時系列に示した動画、車が走る動画等)してもよい。設定例2のグループ1の場合、各段の左から1番目の5台の携帯端末60(表示部305)を用いて1つの画像(静止画、動画)を表示(例えば、ポイントが積み上がる流れを縦方向に時系列に示した動画、ロケットが打ちあがる動画等)してもよい。また、収納状態の携帯端末60において表示される画面(又は動画)には複数種類が存在し、単に、同一の種類の画面(又は画像)を表示することを以って、「連動」と称してもよい。
【0128】
(6)上記(4)(5)にも関連し、表示部905と、収納状態の携帯端末60(バッテリー残量が基準値以上の携帯端末60。以下、同様)とで、表示を連動させてもよい。例えば、表示部905と、収納状態の携帯端末60とで、同一種類の画面(又は画像)を表示してもよい。一例として、表示部905において当該店舗に関する情報(例えば、店舗の紹介情報等)を表示しているときには、収納状態の携帯端末60は、当該店舗に関する情報(例えば、店舗の紹介情報等)を表示し、表示部905においてチュートリアル画面を表示しているときには、収納状態の携帯端末60は、チュートリアル画面を表示してもよい。表示部905の表示と、収納状態の携帯端末60とで、画面の切り換えタイミングを一致(又はほぼ一致)させてもよい。
【0129】
(7)上記実施形態では、収納状態の携帯端末60について現在のバッテリー残量に基づいて準備中画面(
図6(D))を表示させるか否を判断する例を説明したが、準備中画面を表示させるか否を判断する判断方法はこれに限定されない。バッテリー残量に代えて又は加えて下記(a)~(g)の1つ又は2つ以上に基づいて準備中画面を表示させるか否を判断してもよい。
(a)直前(直近)の貸出時(直近顧客の利用時)のバッテリー消費量
(b)直前の貸出時の貸出時間(直近顧客の利用時間)
(c)直前の貸出時の買上点数
(d)直前の貸出時の商品のスキャン回数
(e)直前の貸出時におけるクラウドサーバ20等との間の通信回数(又は通信量)
(f)総稼働時間(又は導入開始日時)
(g)設定されている画面輝度
【0130】
(8)上記実施形態では、当該携帯端末60に関する情報に基づいて準備中画面(
図6(D))を表示させるか否を判断する例を説明したが、他の携帯端末60の状況も考慮して準備中画面を表示させるか否を判断してもよい。例えば、バッテリー残量と比較する基準値として、第1基準値と、第1基準値よりも少ない第2基準値を用意し、収納状態の携帯端末60の台数が基準台数(例えば13台)以上であるときにはバッテリー残量が第1基準値未満の携帯端末60について準備中画面を表示し、収納状態の携帯端末60の台数が基準台数(例えば13台)未満であるときにはバッテリー残量が第2基準値未満の携帯端末60について準備中画面を表示してもよい。上記(7)の(a)~(g)による判断の場合も同様である。また、例えば、基準値を設けずに、収納状態の携帯端末60のバッテリー残量を比較し、少ない方から所定台数内の携帯端末60について、準備中画面を表示させてもよい。なお、上記所定台数は、一定でもよいし、変化(例えば、全携帯端末60の稼働率(貸出状況)等に基づいて変化)させてもよい。上記(7)の(a)~(g)による判断の場合も同様である。
【0131】
(9)上記実施形態では、携帯端末60は、貸出返却装置90にセットされたことを条件(条件aとする)に取引情報を消去する例(
図10のステップS2、
図14のステップS2)や、放置状態(貸出中に所定時間に亘って人から放って置かれている状態)において使用中である旨の応答がなく所定時間が経過したことを条件(条件bとする)に取引情報を消去する例(
図13のステップS25)を説明したが、携帯端末60が取引情報を消去する条件は、条件a及び条件bに限定されない。例えば、携帯端末60は、条件a、条件bの一方又は両方に代えて又は加えて、下記条件c~条件hのうちの1つ以上を条件として取引情報を消去してもよい。
(条件c)貸出返却装置90から所定の情報を受信したとき
携帯端末60は、貸出返却装置90から所定の情報(消去指示通知)を受信したことを条件に取引情報を消去する。なお、貸出返却装置90は、上記条件aに関連するが、携帯端末60がセットされた場合に当該携帯端末60に所定の情報を送信してもよい。
(条件d)収納状態から貸出状態となるとき
携帯端末60は、ホルダ部93から外されたことを条件に取引情報を消去する。
(条件e)貸出状態においてメニュー画面を表示するとき
携帯端末60は、チュートリアル画面においてサービス開始ボタンBT604が操作されたことを条件にメニュー画面を表示するともに取引情報を消去する。
(条件f)貸出状態において取引完了画面を表示するとき
携帯端末60は、取引が完了したこと(例えば、クラウドサーバ20から取引完了通知を受信したこと)を条件に取引完了画面を表示するともに取引情報を消去する。
(条件g)貸出返却装置90以外の他の装置(例えば、取引状況管理装置40)から所定の情報を受信したとき
携帯端末60は、他の装置から所定の情報(消去指示通知)を受信したことを条件に取引情報を消去する。なお、他の装置は、携帯端末60(収納情報、貸出状態であるかは問わない)の指定を含む所定の操作に基づいて、指定された携帯端末60に所定の情報を送信してもよい。
(条件h)店員による所定の操作(例えば店員専用の操作)があったとき
携帯端末60は、例えば、所定の操作がなされたことを条件に取引情報を消去する。
【0132】
(10)上記実施形態では、貸出返却装置90は、ホルダ部93-ABにセットされている携帯端末60に対して携帯端末接続部917-ABを介してワイヤレスに電力を供給し、上記携帯端末60との間で携帯端末接続部917-ABを介してワイヤレスに情報を送受信する例を説明したが、ワイヤレスでなくてもよい。例えば、携帯端末接続部917-ABは接続端子を有するケーブルであってもよい。つまり、貸出返却装置90は、ホルダ部93-ABにセットされかつケーブル(携帯端末接続部917-AB)が接続された携帯端末60に対して上記ケーブルを介して電力を供給し、上記携帯端末60との間で上記ケーブルを介して情報を送受信してもよい。つまり、貸出返却装置90から携帯端末60への電力供給や、貸出返却装置90と携帯端末60との間の通信は、非接触による方法(物理的に直接両者を接続しない方法)であってもよいし、接触による方法(直接的に両者を接続する方法)であってもよい。
【0133】
(11)上記実施形態では、携帯端末60は、貸出返却装置90との通信や貸出返却装置90から電力供給に基づいて収納状態であるか否かを判断する例を説明したが、収納状態であるか否かを判断する方法はこれに限定されない。例えば、携帯端末60は、貸出返却装置90との通信や貸出返却装置90から電力供給に代えて又は加えて自装置の位置情報(例えば、GPS、ビーコン、監視カメラ等によって取得する位置情報)に基づいて、収納状態であるか否かを判断してもよい。例えば、貸出返却装置90の設置位置の位置情報を携帯端末60が参照可能な場所に記憶し、携帯端末60は、自装置が、貸出返却装置90の設置位置に位置している場合、収納状態であると判断してもよい。
【0134】
(12)上記実施形態では、貸出返却装置90が携帯端末60を充電する充電機能を有する例を説明したが、貸出返却装置90は携帯端末60を充電する充電機能を有しなくてもよい。例えば、店内には、充電機能を有しない貸出返却装置(貸出返却装置190)と、携帯端末60を充電する充電装置とを設置(例えばバックルームに設置)してもよい。また、店内には、貸出返却装置90と貸出返却装置190とを設置してもよい。なお、貸出返却装置190(貸出返却装置390(後述)も同様)は、充電機能を有しない携帯端末接続部を備えてもよいし、携帯端末接続部自体を備えなくてもよい。なお、充電機能を有しない貸出返却装置(貸出返却装置190、貸出返却装置390)にセットされた携帯端末60については、当該充電機能を有しない貸出返却装置にセットされている状態では充電されることはないため(バッテリー残量が増加しないため)、バッテリー残量が基準値未満であれば以降は常に基準値未満である。従って、バッテリー残量が基準値未満であると判断した後は、バッテリー残量が基準値以上であるか否かの判断は不要である。
【0135】
(13)上記実施形態では、貸出返却装置90が表示部905を備える例を説明したが、貸出返却装置90は表示部905を備えなくてもよい。例えば、店内には、表示部905を備えない貸出返却装置(貸出返却装置290)と、表示装置(表示部905と同様の表示部を備える装置)とを設置(例えば、前後に並べて設置)してもよい。なお、店内に、充電機能も表示部も備えない貸出返却装置(貸出返却装置390)を設置してもよい。
【0136】
(14)上記実施形態では、貸出返却装置90をLAN19に接続する例を説明したが、貸出返却装置90をLAN19に接続しなくてもよい。貸出返却装置90については、LAN19上の他の装置との通信が必要である場合(例えば、上述したように、取引状況管理装置40において貸出返却装置90に関する情報を表示する場合)にはLAN19に接続するが、不要であればLAN19に接続しなくてもよい。貸出返却装置190、290、390についても同様である。
【0137】
(15)上記実施形態では、携帯端末60が画面情報を記憶し、自身が記憶する画面情報等に基づいて画面を表示(特定アプリによって表示)する例を説明したが、携帯端末60は画面情報を記憶していなくてもよい。例えば、携帯端末60は、画面情報を記憶せずに、クラウドサーバ20が生成(更新)した画面情報に基づいて各種画面を表示してもよい。一例として、
図11のステップS104~S107に示した処理を以下のようにして、初期登録画面を表示してもよい。クラウドサーバ20は、取引識別情報を生成(採番)し、初期登録画面の画面情報(登録情報(「商品1」等)は空)を生成する(ステップS104)。クラウドサーバ20は、取引識別情報、初期登録画面の画面情報を送信する(ステップS105)。携帯端末60は、取引識別情報、初期登録画面の画面情報を受信し、取引識別情報を記憶する(ステップS106)。携帯端末60は、クラウドサーバ20から受信した画面情報に基づいて登録画面(初期登録画面)を表示する(ステップS107)。他の画面についても同様である。
【0138】
(16)上記実施形態では、携帯端末60を貸し出して商品を登録する例を説明したが、商品の陳列場所において商品を登録可能な移動型(可搬型)の機器であれば、貸し出すものは携帯端末60でなくてもよい。例えば、タブレット端末や、表示部を備えるショッピングカート(又は、ショッピングカートに着脱可能な表示器)を貸し出して商品を登録してもよい。上記ショッピングカートは、電子タグの情報を認識する電子タグ認識部を備えるものであってもよい。
【0139】
上記ショッピングカート(表示部を備える、又は表示器を着脱可能な、ショッピングカート)は、電子タグの情報を認識する電子タグ認識部を備えるもの(以下、電子タグ認識カートと称する)であってもよい。また、上記ショッピングカート(電子タグ認識カートであってもよい)は、バッテリー(表示部又は表示器の電源となるバッテリー)を搭載し、充電されるもの(以下、充電カートと称する)であってもよい。充電カートの充電は、例えば、カート集積所(ショッピングカートの貸し出し、ショッピングカートの返却の少なくとも一方が行われる場所)にて行われる。例えば、充電装置(充電設備)をカート集積所に設置し、充電カートは、該充電装置によって充電されてもよい。充電の方法(方式)は、接触(接触充電)であってもよいし非接触(非接触充電)であってもよい。接触充電の場合、例えば、充電カートにケーブル等を接続し充電を行う。カート集積所には、収納可能な充電カート数(貸出し前の最大の待機カート数)と同数のケーブル等を用意(収納位置が設定されている場合には夫々の収納位置に並べて用意)する。非接触充電の場合、例えば、非接触充電システム(給電(送信)ユニット、受電(受信)ユニット)を充電カート側とカート集積所(充電設備)側とに夫々設け、カート集積所側の給電ユニットから送信された電力を充電カート側の受電ユニットで受信し充電を行う。カート集積所には、接触充電の場合と同様、収納可能な充電カート数と同数の給電ユニットを設け、給電、受電が一対になるように配置してもよいし、纏めて複数の充電カート(受電ユニット)に電力を送信可能な大型の給電ユニットを配置してもよい。なお、カート集積所における、充電カートの引き出しや充電カートの返却、充電カートの充電(接触充電、非接触充電)などについては、店員が行ってもよいし、顧客が行ってもよい(店側が顧客に依頼してもよい)。顧客に充電を任せる(依頼する)場合には、店員が定期的に充電の状況(正しく充電されているか等)を確認してもよい。
【0140】
なお、バッテリーを搭載しないショッピングカート(充電カートではないショッピングカート。電子タグ認識カートであってもよい)の場合、表示部又は表示器への充電は、当該表示部又は当該表示器に対して行われてもよい。なお、着脱可能な表示器を備えるショッピングカートとは異なり、着脱不可能な表示部を備えるショッピングカートであって当該表示部に充電が行われる場合には、ショッピングカートの一部(表示部)に充電が行われるとも解されるため、充電が行われる表示部を備えるショッピングカートについては、「充電カート」と称してもよい。
【0141】
充電カートの返却を顧客に任せる場合には、返却に関して顧客に伝達してもよい。例えば、充電カート(充電カートのプログラム)は、精算装置50に取引情報が引き継がれたこと(精算装置50が精算用2次元コードGA631を読み取ったこと)や、精算装置50において決済が完了したことを条件に、返却に関するガイダンス(案内情報)を表示部(又は表示器)に表示してもよい。一例として、充電カートは、精算用2次元コード読取完了画面(
図8(C))や、取引完了画面(
図8(D))において、カート集積所への返却を案内するガイダンスを表示部(又は表示器)に表示してもよい。上記ガイダンスは、返却先(カート集積所)を示した地図情報(フロア情報)を含むものであってもよい。なお、返却に関しては、バッテリーを搭載しないショッピングカート(電子タグ認識カートであってもよい)についても同様である。
【0142】
充電カートの充電を顧客に任せる場合には、充電に関して顧客に伝達してもよい。例えば、充電カート(充電カートのプログラム)は、精算装置50に取引情報が引き継がれたことや、精算装置50において決済が完了したことを条件に、充電に関するガイダンス(案内情報)を表示部(又は表示器)に表示してもよい。一例として、充電カートは、精算用2次元コード読取完了画面や取引完了画面において、ケーブル等の接続方法に関するガイダンスや、非接触充電の方法に関するガイダンスを表示部(又は表示器)に表示してもよい。
【0143】
ケーブル等の接続方法に関するガイダンスは、例えば、下記(a)~(c)のうちの1つ以上を案内するものであってもよい。
(a)利用可能なケーブル等。例えば、カート集積所に用意されている複数のケーブル等のうち利用されていない最も先頭(最寄り)のケーブル等
(b)ケーブル等の接続方法。例えば、ケーブル等の挿し口について、例えば、充電カートのどの位置に挿し口があるのか、挿し込む向き、深さ
(c)ケーブル等が正しく接続されたこと(充電開始したこと)の確認。例えば、カート装置が画面上に給電中である旨を表示。または、カート装置が給電中である旨を報知する発光部(LED)を備え、該発光部が給電中である旨を表示。
なお、上記(c)にも関連するが、カート集積所側として、各ケーブル等に対応するLEDを設け(例えば、ケーブル等の夫々に設け)、給電中の旨を確認できるようにしてもよい。
【0144】
非接触充電の方法に関するガイダンスは、例えば、下記(a)~(c)のうちの1つ以上を案内するものであってもよい。
(a)利用可能な停車エリア。例えば、カート集積所に設けた複数の停車エリア(夫々の充電カートの非接触充電が可能な場所)のうち利用されていない最も先頭(最寄り)の停車エリア
(b)停車位置。停車エリアにおける停車位置(位置決め)
(c)停車位置が適切であること(充電開始したこと)の確認(ケーブル等の接続方法に関するガイダンスと同様)
なお、上記(b)に関連し、非接触給電の場合は物理的な接続が無いため、例えば、給電ユニットに「△」のイラスト等を記載し、受電ユニットには給電ユニットの「△」に対応する「▽」のイラスト等を記載し、「▽」「△」の頂点同士が重なるように停車させるように、表示部(又は表示器)において指示してもよい。実際のイラスト等が画面上にも表示されるため、顧客は、停車位置を直感的に把握することができる。
【0145】
(17)上記(16)に関連し、貸出返却装置90(貸出返却装置190、290、0390についても同様)と、携帯端末60(収納状態の携帯端末60)の関係は、カート集積所と、ショッピングカート(カート集積所に存在するショッピングカート。電子タグ認識カート、充電カートであるか否かは問わない)の関係に適用してもよい。つまり、例えば、カート集積所に存在するショッピングカートは、収納状態の携帯端末60と同様、バッテリー残量が基準値以上であればチュートリアル画面を表示し、バッテリー残量が基準値未満であれば準備中画面を表示し、充電に異常があれば異常画面を表示してもよい。
【0146】
(18)上記(16)(17)にも関連し、取引状況管理装置40は、カート集積所等について管理(監視、制御)してもよい。つまり、取引状況管理装置40は、カート集積所に設置する装置、又は、カート集積所に存在するショッピングカート自体と通信可能とし、例えば、カート集積所に存在するショッピングカート(電子タグ認識カート、充電カートであるか否かは問わない)の数(カート集積所が貸出し返却場所又は貸出場所である場合には待機カート数)を管理画面に表示してもよい。また、ショッピングカートが充電カートである場合には、取引状況管理装置40は、カート集積所における、夫々の充電カートの充電の状況(バッテリー残量等)、貸出可能な充電カート(バッテリー残量が基準値以上である充電カート)の数等を管理画面に表示してもよい。取引状況管理装置40は、カート集積所における夫々の充電カートの充電の状況等に代えて又は加えて、店内(貸出中)の充電カートの充電の状況等を管理画面に表示してもよい。この場合、充電カートは、無線通信によってバッテリー残量に関する情報を取引状況管理装置40に送信してもよい。
【0147】
(19)取引状況管理装置40は、各装置の操作履歴情報を表示してもよい。例えば、取引状況管理装置40は、LAN19内の各装置、携帯端末60、ショッピングカート(電子タグ認識カートであってもよいし、充電カートであってもよい)の操作履歴情報を表示してもよい。操作履歴は、例えば、利用開始時刻、各商品の登録時刻、登録完了時刻、精算開始時刻、精算終了時刻、取引完了時刻、当該携帯端末60の貸出時刻、返却時刻、画面遷移に関する情報、操作(商品登録数量変更等も含む)に関する情報、商品の登録情報等である。操作履歴情報は、完了後の取引の操作に関する履歴情報も、完了前(現在進行中)の取引の操作(当該取引の現在までの操作)に関する履歴情報も含む。従って、店員(監視店員)は、取引状況管理装置40により、例えば、ある携帯端末60(ある顧客)が、どの画面にどの位の時間滞在しているかを確認することができる。
【0148】
(20)取引状況管理装置40は、携帯端末60、ショッピングカート(電子タグ認識カート、充電カートであってもよい)等における案内情報(ガイダンス)の表示を遠隔制御してもよい。換言すれば、携帯端末60等は、取引状況管理装置40による遠隔制御に従って、案内情報を表示してもよい。例えば、取引状況管理装置40は、対象の装置(顧客)や、対象のガイダンス(ガイダンスの種類)を選択(指定)する操作を受付可能とし、店員による選択操作に基づいて、選択された端末に対し、選択されたガイダンスを表示させる情報を送信してもよい。
【0149】
上記(19)(20)によれば、例えば、店員は、取引状況管理装置40において、各顧客(各装置)の状況(困っている状況等)を推測し、必要な顧客に対し、遠隔操作により、好適なガイダンスを提供することができる。つまり、所定の場所(取引状況管理装置40が1台であれば1か所)において、複数の顧客を効率的にサポート(誘導)することができる。なお、取引状況管理装置40は、ガイダンスとして(又はガイダンスとは別に)、必要な顧客(装置)に、サービスカウンター位置や当該取引状況管理装置40の設置位置が分かり易く示された地図情報を送信し、顧客を誘導してもよい。なお、携帯端末60等は、送信の有無にかかわらず、適宜、顧客がサービスカウンター位置等を確認できるように、顧客の操作(例えばヘルプボタン等の操作)に基づいて地図情報を表示してもよい。なお、携帯端末60等は、地図情報を記憶しておき、顧客の操作に基づいて記憶している地図情報を表示してもよいし、顧客の操作に基づいて取引状況管理装置40に地図情報を要求して表示してもよい。なお、前者の場合、携帯端末60等は、ヘルプボタン等の操作があった旨を取引状況管理装置40に通知してもよい。
【0150】
(21)上記実施形態では、商品の陳列場所において商品を登録可能な移動型の機器として、店舗が貸し出す携帯端末60について説明したが、上記移動型の機器は個人の所有物であってもよい。つまり、個人の所有物である携帯端末やタブレット端末等を用いて商品の陳列場所において商品を登録してもよい(サービスAに用いる機器は、個人の所有物である携帯端末等であってもよい)。個人の所有物である携帯端末等をショッピングカートに装着して商品を登録してもよい。つまり、個人の所有物である携帯端末等を着脱可能なショッピングカートを用意してもよい。また、上記ショッピングカートは、上記携帯端末等を充電するバッテリーを搭載したものであってもよい。
【0151】
(22)上記(16)や(21)に関連し、サービスAには、店舗側が顧客に貸し出す端末(携帯端末60、タブレット端末等)も、顧客の所有物である端末(携帯端末、タブレット端末等)も利用可能であるが、店舗側が顧客に貸し出す端末を識別する情報(例えば、契約者固有IDやMACアドレス)を予め記憶しておくことにより、使用している端末(又は使用された端末)が、店舗が貸し出す端末であるか否かを区別して管理してもよい。例えば、取引状況管理装置40において、現在の買物状況や過去の販売履歴などを、両者を区別可能に表示してもよい。なお、店舗側が顧客に貸し出す端末に関しては、「(取引状況管理装置40の表示等)」において説明した通り、更に詳細な管理が可能になる。
【0152】
(23)上記実施形態では、主に、会員として登録した顧客がサービスAを利用する態様について説明したが、会員として登録していない顧客(非会員)もサービスAを利用してもよい。これに関連し、上記実施形態では、携帯端末60は、チュートリアル画面においてサービス開始ボタンBT604の操作があった場合には、会員識別情報の入力を受け付ける入力欄と実行ボタンとを表示(例えば、上記入力欄や実行ボタンを設けた小画面をチュートリアル画面の前面に表示)すると説明したが、サービス開始ボタンBT604の操作があった場合には、更に非会員である旨の操作を受け付ける非会員ボタンを表示(例えば、上記入力欄や非会員ボタンや実行ボタンを設けた小画面をチュートリアル画面の前面)に表示し、非会員による非会員ボタンの操作があった場合には、処理を進める(メニュー画面を表示する)ようにしてもよい。なお、非会員の場合には、会員の会員識別情報に相当する識別情報として、当該取引において非会員の顧客を識別する顧客識別情報(当該取引内に限定して有効な一時的な顧客番号)を採番し、処理(例えば、
図11のステップS102の買物開始指示情報を送信する処理)を進行させてもよい。
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、プログラム、携帯端末に関する。
[背景技術]
携帯端末を用いて顧客自身が商品を登録するセルフシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018-147252号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上述のようなセルフシステムに慣れない顧客も存在する。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、携帯端末を用いたセルフシステムを利用し易くする技術を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
【0153】
(1)商品を登録するために顧客に貸し出され利用後に返却される携帯端末(例えば、携帯端末60)としてコンピュータを機能させるプログラム(例えば、特定アプリ)であって、前記コンピュータを、顧客に情報を表示する表示手段(例えば、表示部305)、登録する商品を撮像する撮像手段(例えば、撮像部316)、他の装置と通信する通信手段(例えば、通信部315)として機能させ、前記表示手段は、顧客から返却され貸し出されていないときに(収納状態であるときに)、当該携帯端末の状況(現在のバッテリー残量、直前の貸出時のバッテリー消費量、直前の貸出時の貸出時間、直前の貸出時の買上点数、直前の貸出時の商品のスキャン回数、直前の貸出時における通信回数、通信量、総稼働時間、導入開始日時、画面輝度等)に応じて異なる種類の情報(例えば、チュートリアル画面、準備中画面、異常画面)を顧客に表示することを特徴とするプログラムである。
(1)のプログラムによれば、携帯端末を用いたセルフシステムが利用し易くなる。つまり、顧客から返却され貸し出されていないときに当該携帯端末の状況に応じた好適な情報が表示されるため、例えば、顧客は、表示情報を確認しつつ借りる携帯端末を選択することができる。
【0154】
(2)前記表示手段は、当該携帯端末の利用方法に関する情報(例えば、チュートリアル画面)、当該携帯端末が利用できない旨の情報(例えば、準備中画面、異常画面)を含む複数種類の情報のなかから当該携帯端末の状況に応じた種類の情報を顧客に表示することを特徴とする(1)に記載のプログラムである。
(2)のプログラムによれば、携帯端末を用いたセルフシステムが利用し易くなる。つまり、携帯端末の利用方法に関する情報や、当該携帯端末が利用できない旨の情報が表示されるため、例えば、顧客は、実際に携帯端末を借りる際に、どの携帯端末を借りたらよいのか、借りた後にどうすればよいのかを知ることができる。
【0155】
(3)前記表示手段は、当該携帯端末の状況として当該携帯端末のバッテリー残量に応じて異なる種類の情報を顧客に表示(例えば、バッテリー残量が基準値以上であればチュートリアル画面を表示し、バッテリー残量が基準値未満であれば準備中画面を表示し、充電に異常があれば異常画面を表示)することを特徴とする(1)又は(2)に記載のプログラムである。
(3)のプログラムによれば、携帯端末を用いたセルフシステムが利用し易くなる。つまり、バッテリー残量に応じた情報が表示されるため、例えば、顧客は、バッテリー不足となる心配のない携帯端末を借り、セルフシステムを快適に利用することができる。
【0156】
(4)前記携帯端末は、顧客から返却され貸し出されていないときに充電装置にセットされ、前記表示手段は、前記充電装置にセットされているときに、前記異なる情報を表示することを特徴とする(1)乃至(3)の何れかに記載のプログラムである。
(4)のプログラムによれば、携帯端末を用いたセルフシステムが利用し易くなる。つまり、充電しつつ、当該携帯端末の状況に応じた好適な情報が表示されるため、例えば、顧客に貸出可能な携帯端末の数を増やしつつ、顧客は、表示情報を確認しつつ借りる携帯端末を選択することができる。
【0157】
(5)前記表示手段は、前記利用方法に関する情報を、他の携帯端末が表示する前記利用方法に関する情報と連動させて表示することを特徴とする(2)に記載のプログラムである。
(5)のプログラムによれば、携帯端末を用いたセルフシステムが利用し易くなる。つまり、注目を集め、顧客に情報が浸透し、結果、利用し易くなる。
【0158】
(6)前記コンピュータを、更に、情報を初期化する初期化手段として機能させ、前記初期化手段は、顧客から返却されたときと、貸出中において所定時間に亘って利用されていないときに、情報を初期化することを特徴とする(2)に記載のプログラム。
(6)のプログラムによれば、消去すべき情報を好適に消去することができる。結果、セキュリティ面、プライバシー面において利用を躊躇していた顧客も、利用し易くなる。
【0159】
(7)商品を登録するために顧客に貸し出され利用後に返却される携帯端末であって、顧客に情報を表示する表示手段と、登録する商品を撮像する撮像手段と、他の装置と通信する通信手段とを備え、前記表示手段は、顧客から返却され貸し出されていないときに、当該携帯端末の状況に応じて異なる種類の情報を顧客に表示することを特徴とする携帯端末である。
(7)の携帯端末によれば、携帯端末を用いたセルフシステムが利用し易くなる。
【0160】
なお、以上に説明した各装置(本部サーバ10、ストアコントローラ30、取引状況管理装置40、精算装置50、登録精算装置51、携帯端末60等)の機能を実現するためのプログラム(携帯端末60においては例えば特定アプリ)をコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上記各装置の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0161】
1…販売システム
10…本部サーバ
20…クラウドサーバ
30…ストアコントローラ
40…取引状況管理装置
50…精算装置
51…登録精算装置
60…携帯端末
90、190、290、390…貸出返却装置