(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178620
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】ロック装置及び建具
(51)【国際特許分類】
E05C 9/00 20060101AFI20221125BHJP
E05B 5/00 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
E05C9/00 Z
E05B5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021085561
(22)【出願日】2021-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷 秀樹
(57)【要約】
【課題】取り付ける際の姿勢に関わらず、噛合状態と非噛合状態とが不用意に切り替わる事態を防止する。
【解決手段】操作部材62は、戸先枠14に固定された操作部本体61に対して非操作位置及び操作位置の間を移動可能、かつ操作部本体61は、非操作位置に配置された操作部材62を収容可能となる凹部61aを有し、操作部材62が凹部61aに収容された場合に操作位置への移動を制限することによりフック部材50とロックピン40との噛合状態を維持し、操作部本体61には弾性片部102に係止突部103が設けられた回転規制部材100が装着され、伝達レバー91に係止孔部91bが設けられ、操作部材62が操作位置に配置された場合に弾性片部102の付勢力によって係止突部103と係止孔部91bとが互いに係合することによりフック部材50とロックピン40との非噛合状態が維持される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体を構成する枠材もしくは障子を構成する框材のいずれか一方に前記枠材もしくは前記框材の長手に沿って移動可能に配設される第1ロック部材と、前記枠材もしくは前記框材のいずれか他方に固定される第2ロック部材と、前記枠材もしくは前記框材に移動可能に配設される操作部材と、前記操作部材の移動を前記第1ロック部材に伝達することにより前記第2ロック部材に対して前記第1ロック部材を噛合状態及び非噛合状態に切り替える伝達部材とを備え、前記第2ロック部材に対して前記第1ロック部材が噛合状態となった場合に前記枠体に対する前記障子の開閉移動を制限する一方、前記第2ロック部材に対して前記第1ロック部材が非噛合状態となった場合に前記枠体にする前記障子の開閉移動を許容するロック装置であって、
前記操作部材が移動された場合に連動する動作系要素と、前記枠材もしくは前記框材に対して相対移動が制限される非動作系要素との間には、噛合状態を維持する噛合維持機構と、非噛合状態を維持する非噛合維持機構とが設けられていることを特徴とするロック装置。
【請求項2】
前記操作部材は、前記枠材もしくは前記框材に固定された操作部本体に対して非操作位置及び操作位置の間を移動するものであり、
前記操作部材を含む前記動作系要素と、前記操作部本体との間に前記噛合維持機構及び前記非噛合維持機構が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のロック装置。
【請求項3】
前記操作部材は、前記枠材もしくは前記框材に固定された操作部本体に対して非操作位置及び操作位置の間を移動するものであり、
前記操作部材を含む前記動作系要素と、前記操作部本体との間に前記噛合維持機構及び前記噛合維持機構のいずれか一方が設けられ、かつ前記操作部本体を除く前記非動作系要素と前記動作系要素との間に前記噛合維持機構及び前記非噛合維持機構のいずれか他方が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のロック装置。
【請求項4】
前記操作部本体は、前記操作部材が非操作位置に配置された場合に前記操作部材を収容可能となる凹部を有し、前記操作部材が前記凹部に収容された場合に操作位置への移動を制限することにより噛合状態もしくは非噛合状態を維持することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のロック装置。
【請求項5】
前記操作部材が操作位置に配置された場合に付勢部材の付勢力によって前記動作系要素及び前記非動作系要素を互いに係合させることにより、噛合状態もしくは非噛合状態を維持することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のロック装置。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか一つに記載したロック装置が、枠体を構成する縦枠及び障子を構成する縦框に設けられていることを特徴とする建具。
【請求項7】
請求項2~請求項5のいずれか一つに記載したロック装置が設けられた建具であって、
前記枠体を構成する縦枠に前記操作部本体を介して前記操作部材が唯一配設されるとともに、前記第1ロック部材が前記縦枠の長手に沿って移動可能となる状態で上下方向に複数並設され、
前記障子を構成する縦框に前記第2ロック部材が上下方向に並んで複数固定され、
前記第1ロック部材は、互いの間が連動部材によって連結されていることを特徴とする建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠体に対する障子の開閉移動を制御するロック装置及び建具に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のロック装置としては、例えば枠体の縦枠に上下方向に沿って移動可能となるように第1ロック部材が配設されるとともに、障子を構成する縦框に第2ロック部材が固定されたものがある。第1ロック部材には、縦枠に設けられた操作部材との間が伝達部材によって連係されている。このロック装置では、操作部材を操作すると、伝達部材を介して第1ロック部材が移動し、第2ロック部材に対して噛合状態及び非噛合状態に切り替えられることになり、枠体に対する障子の開閉移動を制御することが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のロック装置では、第1ロック部材が重力に抗して上方に移動した場合に第2ロック部材に対して噛合状態となる。このとき、操作部材は、縦枠に固定された操作部本体の凹部に収容され、操作部本体に対する移動が制限された非操作位置となる。従って、第2ロック部材に対して噛合状態となっている場合には、第1ロック部材が不用意に下方に移動する事態が招来されることはなく、枠体に対して障子を閉じた状態に維持することが可能である。
【0005】
ここで、この種のロック装置は、取付スペース等の制限により上下を逆にした姿勢(以下、倒立姿勢という)で建具に取り付けられる場合が生じ得る。例えば、特許文献1に記載されたロック装置では、図示された姿勢(以下、正立姿勢という)で取り付ける場合、伝達部材の下端部よりもさらに下方となる部分に操作部材の取付スペースが必要となる。これに対してロック装置を倒立姿勢で取り付ければ、伝達部材の下端部よりも下方となる部分に操作部材を取り付けるための取付スペースを確保する必要がない。従って、伝達部材よりも下方となる部分に取り取付スペースを確保できない状況下では、倒立姿勢でロック装置を取り付けることにより、正立姿勢の場合と同様の操作で障子の開閉移動を制御することが可能となる。
【0006】
しかしながら、ロック装置が倒立姿勢で建具に取り付けられた場合には、操作部材を操作位置に配置して障子を開けた後、操作部材から手を離すと、自重によって第1ロック部材が噛合状態に移行するおそれがある。このため、例えば、そのまま障子を閉じた場合には、第1ロック部材と第2ロック部材とが衝突する等の問題を生じ得る。なお、こうした問題は、第1ロック部材が枠材に配設されたことに起因して生じるものではなく、框材に配設されていても不用意に下方に移動すれば同様に生じ得る。また、正立姿勢及び倒立姿勢は説明の便宜上規定したものに過ぎず、取付姿勢に関わらず上述の問題は生じ得る。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みて、取り付ける際の姿勢に関わらず、噛合状態と非噛合状態とが不用意に切り替わる事態を防止することのできるロック装置及び建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るロック装置は、枠体を構成する枠材もしくは障子を構成する框材のいずれか一方に前記枠材もしくは前記框材の長手に沿って移動可能に配設される第1ロック部材と、前記枠材もしくは前記框材のいずれか他方に固定される第2ロック部材と、前記枠材もしくは前記框材に移動可能に配設される操作部材と、前記操作部材の移動を前記第1ロック部材に伝達することにより前記第2ロック部材に対して前記第1ロック部材を噛合状態及び非噛合状態に切り替える伝達部材とを備え、前記第2ロック部材に対して前記第1ロック部材が噛合状態となった場合に前記枠体に対する前記障子の開閉移動を制限する一方、前記第2ロック部材に対して前記第1ロック部材が非噛合状態となった場合に前記枠体にする前記障子の開閉移動を許容するロック装置であって、前記操作部材が移動された場合に連動する動作系要素と、前記枠材もしくは前記框材に対して相対移動が制限される非動作系要素との間には、噛合状態を維持する噛合維持機構と、非噛合状態を維持する非噛合維持機構とが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、噛合維持機構及び非噛合維持機構が設けられているため、第2ロック部材に対して第1ロック部材が噛合状態及び非噛合状態のいずれであっても不用意に切り替わる事態が招来されるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の形態であるロック装置を適用した建具において障子が開いた状態を室外側から見た斜視図である。
【
図2】
図1に示した建具の要部を示したもので、(a)は障子が閉じた状態の横断面図、(b)障子が開いた状態の横断面図である。
【
図3】
図1に示した建具に適用するロック装置の分解斜視図である。
【
図4】
図3に示したロック装置を内周側から見たもので、(a)は噛合状態を示す図、(b)は非噛合状態を示す図である。
【
図5】
図3に示したロック装置の操作部材、操作部本体及び伝達レバーを示したもので、(a)は分解斜視図、(b)は操作部材が非操作位置に配置された状態の斜視図、(c)は操作部材が操作位置に配置された状態の斜視図である。
【
図6】
図3に示したロック装置の操作部材、操作部本体及び伝達レバーを示した図である。
【
図7】変形例であるロック装置の操作部材、操作部本体及び伝達レバーを示したもので、(a)は分解斜視図、(b)は操作部材が非操作位置に配置された状態の斜視図、(c)は操作部材が操作位置に配置された状態の斜視図である。
【
図8】
図7に示したロック装置の要部を示す拡大図である。
【
図9】本発明の実施の形態2であるロック装置の要部を示すもので、(a)は第1ロック部材であるフック部材の移動を案内するためのガイド部材の斜視図、(b)はガイド部材に対してフック部材が噛合状態に配置された状態の図、(c)はガイド部材に対してフック部材が非噛合状態に配置された状態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係るロック装置及び建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下においては便宜上、見込み方向及び見付け方向という用語を用いる。見込み方向とは、図中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った面については見込み面と称する場合がある。見付け方向とは、下枠等のように水平方向に沿って延在するものの場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向である。縦枠等のように上下方向に沿って延在するものの場合には、見込み方向に直交した水平に沿う方向を見付け方向という。見付け方向に沿った面については、見付け面と称する場合がある。
【0012】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1であるロック装置を適用した建具を示したものである。ここで例示する建具は、枠体10と、枠体10に対して開閉可能に配設した障子20とを備えた縦すべり出し窓と称されるものである。枠体10は、上枠11、下枠12、左右の縦枠13,14を四周枠組みすることによって構成したものである。障子20は、長方形状を成す面材21の四周に上框22、下框23、左右の縦框24,25を装着することによって構成したものである。図には示していないが、上枠11と上框22との間及び下枠12と下框23との間には、フリクションステーと称されるリンク機構が設けてあるとともに、下框23の室内に臨む部分にオペレータハンドル30が設けてある。この建具では、オペレータハンドル30を操作することによってフリクションステーが適宜動作し、上下方向に沿った軸心を中心として障子20が回転することにより、一方の縦框(以下、戸先框25という)が室外に向けて突出した状態で障子20が開いた状態となる。オペレータハンドル30を反対方向に操作すれば、戸先框25が枠体10の対応する縦枠(以下、戸先枠14という)に対向して配置され、枠体10に対して障子20が閉じた状態となる。枠体10を構成する枠11,12,13,14及び障子20を構成する框22,23,24,25としては、アルミニウム合金等の金属や樹脂の押し出し形材から成るものであっても良いし、金属の押し出し形材と樹脂の押し出し形材との複合タイプのものであっても構わない。
図2に示すように、戸先枠14は、角筒状を成す縦枠基部14aと、縦枠基部14aの室外側に位置する外周縁部から室外に向けて延在した平板状の見込み壁部14bとを有したものである。障子20を閉じた場合には、戸先框25の外周に位置する見込み面25aが見込み壁部14bに対向し、かつ室内に臨む見付け面25bが縦枠基部14aに対向した状態に配置されることになる。
【0013】
この建具には、ロック装置として、障子20の戸先框25にロックピン(第2ロック部材:非動作系要素)40が設けてあるとともに、枠体10の戸先枠14にフック部材(第1ロック部材:動作系要素)50及びロック操作部60が設けてある。本実施の形態1では、戸先框25にロックピン40が上下に2つ設けてあるとともに、戸先枠14にフック部材50が上下に2つ設けてある。ロック操作部60については、戸先枠14に唯一設けてある。以下、ロック装置の構成について詳述するが、ロックピン40やロック操作部60、フック部材50等の構成要素については建具に取り付けた状態の姿勢でそれぞれの方向を特定することとする。
【0014】
ロックピン40は、略長方形のプレート状を成すピンベース41と、ピンベース41のほぼ中央となる部分から立設した円柱状を成すピン本体42とを備えたもので、ピン本体42が見付け方向に延在する状態でピンベース41を介して戸先框25の見込み面25aに固定してある。
【0015】
フック部材50は、
図1~
図4に示すように、ガイド部材(非動作系要素)70を介して戸先枠14の見込み壁部14bにおいて戸先框25に対向する見込み面に取り付けてあり、戸先枠14の長手に沿って移動することが可能である。本実施の形態1では、支持部51、フック基部52、噛合部53、連係部54を有した平板状を成すフック部材50を適用している。支持部51は、戸先枠14の長手に沿って延在するもので、上下両端部にそれぞれかしめ孔51aを有している。フック基部52は、支持部51の上端部から室外に向けて延在したものである。噛合部53は、フック基部52の延在端部から下方に向けて延在したもので、支持部51との間に下方に開口した噛合溝55を構成している。噛合部53の長手に沿った寸法は、支持部51より短く、実施の形態1ではほぼ1/2である。噛合部53の下端部において支持部51に近接する縁部は、下方に向けて漸次支持部51から離隔するように傾斜している。連係部54は、フック基部52の中間部から上方に向けて延在した後、室内に向けて屈曲したもので、フック基部52との間に室内側に開口する連係溝56を構成している。
【0016】
ガイド部材70は、上下に沿った寸法がフック部材50よりも大きな長方形状を成し、かつ高さ方向のほぼ中間となる部分に室外に向けて開口する挿入凹部71を有したものである。このガイド部材70には、挿入凹部71を挟んで上下となる部分にそれぞれ取付孔72及びガイド溝73,74が設けてある。取付孔72は、ガイド部材70において室外側となる縁部に形成した貫通孔である。ガイド溝73,74は、ガイド部材70において室内側となる縁部に形成した直線状に延在するものである。ガイド部材70の上方に設けたガイド溝73は、戸先枠14の長手に沿って延在している。ガイド部材70の下方に設けたガイド溝74は、下端が上方のガイド溝73の延長上に位置し、かつ上方に向かうに従って漸次室外側となるように傾斜している。図からも明らかなように、下方のガイド溝74は、開口縁部にリブ74aが設けてあり、上方のガイド溝73よりも開口内周面の板厚方向に沿った寸法が拡大してある。また、ガイド部材70には、2つの取付孔72を設けた部分及び挿入凹部71よりも室内側に位置する部分及び挿入凹部71よりも下方に位置する部分を覆うようにカバー部材(非動作系要素)80が設けてある。カバー部材80には、取付孔72に対応する部分にそれぞれカバー取付孔81が設けてあるとともに、下方のガイド溝74に対応する部分にカバーガイド溝82が設けてある。
【0017】
2つのガイド部材70は、それぞれ表面にカバー部材80を重ね合わせた状態でカバー取付孔81及び取付孔72を介して取付ネジ(図示せず)を戸先枠14に螺合することにより、カバー部材80とともに枠体10に取り付けられることになる。ガイド部材70を取り付ける位置は、枠体10に対して障子20を閉じた場合に、それぞれの挿入凹部71にロックピン40のピン本体42が同時に挿入されるように設定してある。
【0018】
上述したフック部材50は、ガイド部材70のガイド溝73,74を介して支持部51のかしめ孔51aにそれぞれガイドピン57をかしめることにより、ガイド部材70の表面を覆う状態で戸先枠14に支持してある。さらに、本実施の形態1では、上方のフック部材50と下方のフック部材50との間が連動部材(動作系要素)90によって連係してある。連動部材90は、戸先枠14とガイド部材70との間に配設した上下に延在する薄板部材であり、それぞれのフック部材50において上方に設けたガイドピン57によって2つのフック部材50を連結している。
【0019】
上記のようにしてガイド部材70に支持させたフック部材50は、いずれか一方、例えば下方のフック部材50を下方に移動させると、連動部材90を介して上方のフック部材50も下方に移動することになる。フック部材50をもっとも下方まで移動させた場合には、
図4(a)に示すように、支持部51に螺合したガイドピン57が上方のガイド溝73の下端部及び下方のガイド溝74の下端部に位置するため、支持部51が戸先枠14の長手に沿った姿勢に配置され、かつガイド部材70に形成した挿入凹部71の開口が噛合部53によって閉塞された状態となる(噛合状態)。
【0020】
一方、下方のフック部材50を上方に移動させると、連動部材90を介して上方のフック部材50も上方に移動することになり、フック部材50をもっとも上方まで移動させた場合、
図4(b)に示す状態となる。すなわち、上下のフック部材50は、いずれも支持部51に螺合したガイドピン57がガイド溝73,74の上端部に位置するため、噛合部53が挿入凹部71よりも上方に位置する結果、挿入凹部71の開口が開放された状態となる(非噛合状態)。さらに、上述したように、ガイド部材70の下方に設けたガイド溝74は、上方に向けて漸次室外側となるように傾斜している。この結果、フック部材50が非噛合状態に配置された場合には、支持部51の上端部が室内側となるように傾斜した姿勢となる。
【0021】
ロック操作部(噛合維持機構)60は、
図1~
図6に示すように、操作部本体(非動作系要素)61と操作部材62とを備えて構成したもので、操作部本体61を介して戸先枠14の縦枠基部14aに固定してある。操作部本体61は、戸先枠14の長手に沿って延在し、かつ一側面が開口した直方体の箱状を成すもので、一側面に開口する凹部61aが縦枠基部14aの内周側に位置する見込み面から外部に開放する状態で縦枠基部14aの内部に配設してある。操作部本体61の凹部61aにおいて下端となる部分には、円筒状を成す軸受部61bが貫通するように設けてある。操作部材62は、操作部本体61の凹部61aに収容可能となる大きさを有したハンドル部62aと、ハンドル部62aの一端部に傾動可能に連結した支持軸部62bとを有したもので、支持軸部62bを操作部本体61の軸受部61bに装着することによって操作部本体61に取り付けてある。
【0022】
この操作部材62は、支持軸部62bに対してハンドル部62aを傾動させることにより操作部本体61に収容した状態(非操作位置)と操作部本体61から突出した状態(操作位置)とに移動可能である。ハンドル部62aを操作部本体61に収容した状態においては、操作部本体61に対する操作部材62の回転が制限された状態となる。一方、ハンドル部62aが操作部本体61から突出した状態においては、操作部材62を支持軸部62bの軸心回りに回転することが可能である。なお、図には明示していないが、本実施の形態1のロック操作部60には、ハンドル部62aを操作部本体61に収容した場合にハンドル部62aに係合することによってその状態に維持する一方、押圧された場合にハンドル部62aとの係合状態が解除される係合爪が設けてあるとともに、係合爪との係合状態が解除された場合にハンドル部62aを突出した状態に付勢するハンドルバネが設けてある。ハンドルバネのバネ力に抗してハンドル部62aを操作部本体61に収容させた場合には、再びハンドル部62aが係合爪に係合された状態となるため、ハンドル部62aを操作部本体61の凹部61aに収容させることができる。
【0023】
操作部材62の支持軸部62bにおいて軸受部61bを貫通した端部には、伝達レバー(伝達部材:動作系要素)91が取り付けてある。伝達レバー91は、支持軸部62bの径方向に沿って延在したもので、支持軸部62bとの相対回転が阻止された状態で支持軸部62bに取り付けてある。伝達レバー91の延在端部は、縦枠基部14aの室外に臨む部分に形成した切り欠き(図示せず)を介して操作基部の外部に突出しており、突出端部に設けた連係ピン91aを連係溝56に配置することによって下方のフック部材50に連係してある。なお、伝達レバー91は、必ずしも下方のフック部材50に連係させる必要はなく、上方のフック部材50の連係溝56に連係させても良いし、連動部材90に連係させるように構成することも可能である。
【0024】
本実施の形態1では、
図4(a)に示すように、操作部材62のハンドル部62aが操作部本体61に収容された状態において伝達レバー91が支持軸部62bから室外に向けて漸次下方となるように延在し、フック部材50がガイド部材70に対してもっとも下方に配置された状態となる。一方、
図4(b)に示すように、操作部材62のハンドル部62aを操作部本体61から突出させ状態で支持軸部62bを反時計回りに回転させると、伝達レバー91が支持軸部62bから室外に向けて漸次上方となるように延在し、フック部材50がガイド部材70に対してもっとも上方に配置された状態となる。
【0025】
上述したロック装置には、非噛合維持機構が設けてある。非噛合維持機構は、フック部材50を非噛合状態に維持するためのものである。本実施の形態1では、操作部本体61の軸受部61bに回転規制部材100が配設してあるとともに、伝達レバー91に係止孔部91bが設けてある。図示においては、回転規制部材100を明確化する目的でドットが施してある。回転規制部材100は、軸受部61bに外装される円環部101と、円環部101において伝達レバー91に近接する外周部から外方に延在した弾性片部102と、弾性片部(付勢部材)102において伝達レバー91に対応する表面に設けた係止突部103とを有したもので、樹脂等の弾性部材によって一体に成形してある。図示の例では、円環部101の外周に弾性片部102が2つ設けてあるとともに、操作部本体61の裏面において軸受部61bの上方となる部分に当接部61cが突出するように設けてあり、この当接部61cを弾性片部102の相互間に配置することにより、操作部本体61に対して回転規制部材100の相対回転を阻止している。係止孔部91bは、伝達レバー91において回転規制部材100の弾性片部102に対向し、かつフック部材50がガイド部材70に対してもっとも上方に配置された場合に回転規制部材100の係止突部103に嵌合する位置に形成してある。
【0026】
上記のように構成した建具では、ロック装置が
図4(b)に示す状態において、枠体10に対して障子20を閉じると、戸先枠14に設けたロックピン40のピン本体42がそれぞれガイド部材70の挿入凹部71に収容された状態となる。この状態から操作部材62のハンドル部62aを時計回りに回転させると、
図4(a)に示すように、フック部材50が下方に移動することにより、ピン本体42が噛合溝55に配置され、噛合部53によって挿入凹部71の開口が閉塞された状態となる。このとき、枠体10に対して障子20が完全に閉じた位置に配置されていない場合にも、噛合部53の先端部に設けた傾斜面の作用により、下方に移動するフック部材50によって障子20が閉じる方向に移動し、障子20が完全に閉じた位置に配置された状態で挿入凹部71の開口が噛合部53によって閉塞されることになる。挿入凹部71の開口が噛合部53によって閉塞された状態においては、障子20を開く方向に移動させようとしても、ピン本体42がフック部材50の噛合部53に当接することによって障子20の開く方向への移動が阻止される。この状態からハンドル部62aを操作部本体61の凹部61aに収容させれば、操作部本体61に対するハンドル部62aの回転が阻止された状態となる。これにより、フック部材50が不用意に上方に移動する事態が招来されることがなく、枠体10に対して障子20が閉じた状態に維持される。しかも、本実施の形態1の建具によれば、ハンドル部62aが縦枠基部14aに設けた操作部本体61の凹部61aに収容されるため、ハンドル部62aを室内側から視認することが困難となり、外観品質の点で有利となる。
【0027】
一方、操作部本体61からハンドル部62aを突出させて反時計回りに回転させると、フック部材50が連動部材90とともに上方に移動し、ガイド部材70に設けた挿入凹部71の開口が開放された状態となる。従って、ガイド部材70の挿入凹部71からピン本体42を逸脱させることが可能であり、枠体10に対して障子20を開くことができるようになる。このとき、上述したロック装置では、ハンドル部62aの操作によってフック部材50をもっとも上方に移動させた場合、伝達レバー91に設けた係止孔部91bに回転規制部材100の係止突部103が嵌合されるとともに、弾性片部102の弾性力によってこの状態が維持される。従って、フック部材50及び連動部材90が重力によって不用意に下方に移動する事態が招来されるおそれがない。これにより、再び枠体10に対して障子20を閉じた場合にも、フック部材50の噛合部53とロックピン40のピン本体42とが衝突する事態を招来するおそれがない。その後、弾性片部102の弾性力に抗して伝達レバー91の係止孔部91bから回転規制部材100の係止突部103を逸脱させることのできる操作力をハンドル部62aに加えれば、操作部本体61に対してハンドル部62aを回転させることが可能となる。従って、ハンドル部62aを時計回りに回転させた後に操作部本体61の凹部61aに収容させれば、フック部材50を下方に移動させて障子20を閉じた状態に維持することが可能となる。
【0028】
なお、上述した実施の形態では、フック部材50が上方に移動した場合に非噛合状態となるようにロック装置を建具に配設しているが、図示のロック装置を上下反転して建具に設けるようにしても良い。この場合には、フック部材50が上方に移動した場合に噛合状態となり、ハンドル部62aを操作部本体61の凹部61aに収容させることによってフック部材50が不用意に下方に移動する事態が防止されることになる。
【0029】
また、上述した実施の形態では、樹脂によって成形した回転規制部材100の弾性力によって係止突部103を伝達レバー91の係止孔部91bに嵌合させることによりハンドル部62aが操作部本体61の凹部61aから突出した際の非噛合状態を維持するようにしているが、本発明は必ずしもこれに限定されず、例えば
図7、
図8に示す変形例のように、操作部本体61に設けた収容孔61dにコイルスプリング(付勢部材)111及び硬質材によって成形した係止小球体112を収容し、係止小球体112が伝達レバー91の係止孔部91bに押圧された状態となることで非噛合状態を維持するように非噛合維持機構を構成することも可能である。伝達レバー91の基端部には、回転位置に関わらず常時収容孔61dの開口を覆うように太径に形成してある。なお、変形例のロック装置は、非噛合維持機構のみが実施の形態1と異なるもので、その他の構成は実施の形態1と同様に構成すれば良い。
【0030】
この変形例においても、操作部材62のハンドル部62aを時計回りに回転させてフック部材50を下方に移動させた場合には、
図7(b)に示すように、ハンドル部62aを操作部本体61の凹部61aに収容させることで、操作部本体61に対するハンドル部62aの回転が阻止された状態となる。これにより、フック部材50が不用意に上方に移動する事態が招来されることがなく、枠体10に対して障子20が閉じた状態に維持される。
【0031】
一方、操作部本体61からハンドル部62aを突出させ、反時計回りに回転させることによってフック部材50を上方に移動させた場合には、
図7(c)に示すように、コイルスプリング111のバネ力により係止小球体112が伝達レバー91に設けた係止孔部91bに押圧された状態となる。従って、フック部材50及び連動部材90が重力によって不用意に下方に移動する事態が招来されるおそれがない。その後、コイルスプリング111のバネ力に抗して伝達レバー91の係止孔部91bから係止小球体112を逸脱させることのできる操作力をハンドル部62aに加えれば、操作部本体61に対してハンドル部62aを回転させることが可能となる。従って、ハンドル部62aを時計回りに回転させた後に操作部本体61の凹部61aに収容させることで、フック部材50を下方に移動させて障子20を閉じた状態に維持することができる。
【0032】
なお、上述した実施の形態及び変形例では、操作部本体61と操作部材62との間に噛合維持機構を設けるとともに、操作部本体61と伝達レバー91との間に非噛合維持機構を設けるようにしているが、必ずしもこれに限定されない。例えば、以下に記載する実施の形態2のように、フック部材50に設けたガイドピン57と、ガイド部材70との間に非噛合維持機構を設けることも可能である。
【0033】
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2であるロック装置に適用するガイド部材及びフック部材を示したものである。ここで例示するロック装置は、実施の形態1と同様、縦すべり出し窓の枠体10に対する障子20の開閉移動を制御するもので、実施の形態1とは、非噛合維持機構の構成のみが異なっている。すなわち、実施の形態2のロック装置では、操作部本体61と伝達レバー91との間の非噛合維持機構が省略してある一方、2つのガイド部材70の上方に位置するガイド溝73に突出するようにそれぞれ突出部120が設けてある。突出部120は、ガイド溝73に隣接するように切欠121を形成することによってガイド溝73と切欠121との間に幅の小さい弾性仕切り片部(付勢部材)122を形成し、かつこの弾性仕切り片部122の一部をガイド溝73に突出するように湾曲させることによって構成してある。突出部120を設けた部分のガイド溝73の幅は、ガイドピン57よりもわずかに狭く構成してあり、弾性仕切り片部122を弾性的に変形させることによってガイドピン57の通過が可能となる。突出部120を設ける位置は、フック部材50がガイド部材70に対してもっとも上方に配置された際にガイドピン57の下方部に当接可能となるように設定してある。上述の突出部120は、2つのガイド部材70それぞれに設けても良いし、いずれか一方のガイド部材70にのみ設けても良い。2つのガイド部材70のそれぞれに突出部120を設けた場合には、取り扱い部品点数が増えないという利点がある。なお、実施の形態2において実施の形態1と同様の構成については同一の符号が付してある。
【0034】
上記のように構成した実施の形態2においても、操作部材62のハンドル部62aを時計回りに回転させてフック部材50を下方に移動させた場合には、
図9(b)に示すように、ハンドル部62aを操作部本体61の凹部61aに収容させることで、操作部本体61に対するハンドル部62aの回転が阻止された状態となる。これにより、フック部材50が不用意に上方に移動する事態が招来されることがなく、枠体10に対して障子20が閉じた状態に維持される。
【0035】
一方、操作部本体61からハンドル部62aを突出させ、反時計回りに回転させることによってフック部材50を上方に移動させた場合には、
図9(c)に示すように、ガイドピン57が突出部120を超えて上方に配置されるため、突出部120によってガイドピン57の下方への移動が制限された状態となる。従って、フック部材50及び連動部材90が重力によって不用意に下方に移動する事態が招来されるおそれがない。その後、弾性仕切り壁部の弾性力に抗してガイドピン57を下方に移動させることのできる操作力をハンドル部62aに加えれば、操作部本体61に対してハンドル部62aを回転させることが可能となる。従って、ハンドル部62aを時計回りに回転させた後に操作部本体61の凹部61aに収容させることで、フック部材50を下方に移動させて障子20を閉じた状態に維持することができる。
【0036】
なお、上述した実施の形態1、変形例、実施の形態2では、ロック装置の適用対象として縦すべり出し窓を例示しているが、枠体10に対して障子20が開閉可能に配設されているものであれば、その他の建具に適用することも可能である。また、フック部材及びロックピンを備えるロック装置においてフック部材が移動可能となるように構成しているが、ロックピンが移動可能となるように構成することも可能である。さらに、フック部材及びロックピンを2組備えたものを例示しているが、1組であっても良いし、3組以上であっても構わない。この場合、必ずしも連動部材を設ける必要はなく、フック部材及びロックピンの組毎に操作部材を設けることも可能である。またさらに、操作部材として回転操作するものを例示しているが、操作部材に移動方向はこれに限らず、例えば直線状にスライドさせるものであっても良い。
【0037】
以上のように、本発明に係るロック装置は、枠体を構成する枠材もしくは障子を構成する框材のいずれか一方に前記枠材もしくは前記框材の長手に沿って移動可能に配設される第1ロック部材と、前記枠材もしくは前記框材のいずれか他方に固定される第2ロック部材と、前記枠材もしくは前記框材に移動可能に配設される操作部材と、前記操作部材の移動を前記第1ロック部材に伝達することにより前記第2ロック部材に対して前記第1ロック部材を噛合状態及び非噛合状態に切り替える伝達部材とを備え、前記第2ロック部材に対して前記第1ロック部材が噛合状態となった場合に前記枠体に対する前記障子の開閉移動を制限する一方、前記第2ロック部材に対して前記第1ロック部材が非噛合状態となった場合に前記枠体にする前記障子の開閉移動を許容するロック装置であって、前記操作部材が移動された場合に連動する動作系要素と、前記枠材もしくは前記框材に対して相対移動が制限される非動作系要素との間には、噛合状態を維持する噛合維持機構と、非噛合状態を維持する非噛合維持機構とが設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、噛合維持機構及び非噛合維持機構が設けられているため、第2ロック部材に対して第1ロック部材が噛合状態及び非噛合状態のいずれであっても不用意に切り替わる事態が招来されるおそれがない。
【0038】
また本発明は、上述したロック装置において、前記操作部材は、前記枠材もしくは前記框材に固定された操作部本体に対して非操作位置及び操作位置の間を移動するものであり、前記操作部材を含む前記動作系要素と、前記操作部本体との間に前記噛合維持機構及び前記非噛合維持機構が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、例えば、単一の操作部材によって複数組の第1ロック部材及び第2ロック部材を動作させる場合に、噛合維持機構及び非噛合維持機構を操作部本体に集約して設けることができる。
【0039】
また本発明は、上述したロック装置において、前記操作部材は、前記枠材もしくは前記框材に固定された操作部本体に対して非操作位置及び操作位置の間を移動するものであり、前記操作部材を含む前記動作系要素と、前記操作部本体との間に前記噛合維持機構及び前記噛合維持機構のいずれか一方が設けられ、かつ前記操作部本体を除く前記非動作系要素と前記動作系要素との間に前記噛合維持機構及び前記非噛合維持機構のいずれか他方が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、第1ロック部材及び第2ロック部材を複数組設けた場合に、噛合維持機構及び非噛合維持機構のいずれか他方も複数設けられることになり、信頼性の点で有利となる。
【0040】
また本発明は、上述したロック装置において、前記操作部本体は、前記操作部材が非操作位置に配置された場合に前記操作部材を収容可能となる凹部を有し、前記操作部材が前記凹部に収容された場合に操作位置への移動を制限することにより噛合状態もしくは非噛合状態を維持することを特徴としている。
この発明によれば、操作部材を操作部本体の凹部に収容させれば、噛合状態もしくは非噛合状態が維持されるため、操作が容易となる。
【0041】
また本発明は、上述したロック装置において、前記操作部材が操作位置に配置された場合に付勢部材の付勢力によって前記動作系要素及び前記非動作系要素を互いに係合させることにより、噛合状態もしくは非噛合状態を維持することを特徴としている。
この発明によれば、噛合状態もしくは非噛合状態を解除する場合には、付勢部材の付勢力に抗する操作力を操作部材に加えるだけで良く、特別な操作を要しないため、操作性の点で有利である。
【0042】
また、本発明に係る建具は、上述したロック装置が、枠体を構成する縦枠及び障子を構成する縦框に設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、重力の作用によって噛合状態及び非噛合状態が不用意に切り替わる事態を防止することができる。
【0043】
また本発明は、上述したロック装置が設けられた建具であって、前記枠体を構成する縦枠に前記操作部本体を介して前記操作部材が唯一配設されるとともに、前記第1ロック部材が前記縦枠の長手に沿って移動可能となる状態で上下方向に複数並設され、前記障子を構成する縦框に前記第2ロック部材が上下方向に並んで複数固定され、前記第1ロック部材は、互いの間が連動部材によって連結されていることを特徴としている。
この発明によれば、複数組の第1ロック部材及び第2ロック部材に対して単一の操作部材を操作すれば良いため、操作性の点で有利である。
【符号の説明】
【0044】
10 枠体、14 戸先枠、20 障子、25 戸先框、40 ロックピン、41 ピンベース、42 ピン本体、50 フック部材、51 支持部、51a ネジ孔、52 フック基部、53 噛合部、54 連係部、55 噛合溝、56 連係溝、57 ガイドピン、60 ロック操作部、61 操作部本体、61a 凹部、61b 軸受部、61c 当接部、61d 収容孔、62 操作部材、62a ハンドル部、62b 支持軸部、70 ガイド部材、71 挿入凹部、72 取付孔、73 ガイド溝、74 ガイド溝、80 カバー部材、90 連動部材、91 伝達レバー、91a 連係ピン、91b 係止孔部、100 回転規制部材、101 円環部、102 弾性片部、103 係止突部、111 コイルスプリング、112 係止小球体、120 突出部、121 切欠、122 弾性仕切り片部