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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178628
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】フライヤー
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/12 20060101AFI20221125BHJP
【FI】
A47J37/12 351
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021085571
(22)【出願日】2021-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】000112015
【氏名又は名称】株式会社パロマ
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】雉本 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】広瀬 雄大
(72)【発明者】
【氏名】木内 直樹
【テーマコード(参考)】
4B059
【Fターム(参考)】
4B059AA01
4B059AB02
4B059AE02
4B059BD02
(57)【要約】
【課題】テールパイプ上に網体を載置しても、テールパイプと網体との点接触を回避して応力集中によるテールパイプの損傷を防止する。
【解決手段】フライヤー1は、油槽4内で直管部15A,15C上に、網体20が載置され、網体20は、油槽4内部の水平断面形状に合わせて形成される外枠21と、外枠21内で前後方向に延びる縦棒23と、外枠21内で左右方向に延びる横棒22と、を含む。そして、縦棒23D,23Dは、平面視で直管部15A,15Cとオーバーラップする位置で横棒22の下側に配置されて、直管部15への載置状態では、縦棒23D,23Dが直管部15A,15Cに線接触して網体20を支持する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理油を収容する油槽と、
前記油槽内に設けられ、調理油を加熱するパルス燃焼器と、を有し、
前記パルス燃焼器は、燃焼室と、前記燃焼室に接続されて燃焼排気が通過する蛇行状のテールパイプとを有し、前記テールパイプは、前記油槽内を前後方向に延びて互いに平行な複数の直管部を最上位置に備え、
前記油槽内で前記複数の直管部上に、網体が載置されるフライヤーであって、
前記網体は、前記油槽内部の水平断面形状に合わせて形成される外枠と、
前記外枠内で前後方向に延びる縦棒と、
前記外枠内で左右方向に延びる横棒と、を含み、
前記縦棒は、少なくとも平面視で前記直管部とオーバーラップする位置で前記横棒の下側に複数配置されて、前記直管部への載置状態では、前記縦棒が前記直管部に線接触して前記網体を支持することを特徴とするフライヤー。
【請求項2】
前記複数の直管部は、平面視で左右対称に配置され、前記縦棒は、前記網体を前記直管部の対称軸を通る上下方向の仮想軸を中心に回転させて前後逆に載置しても、前記直管部に線接触する回転対称に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のフライヤー。
【請求項3】
前記縦棒は、少なくとも平面視で前記直管部とオーバーラップする位置で前記横棒の上側にも配置されて、前記網体を左右方向の仮想軸を中心に回転させて上下逆に載置しても、前記直管部に線接触することを特徴とする請求項1又は2に記載のフライヤー。
【請求項4】
前記複数の直管部は、平面視で左右対称に配置され、前記縦棒は、前記網体を前記直管部の対称軸を中心に回転させて上下逆に載置しても、前記直管部に線接触する左右対称に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のフライヤー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、調理油を油槽内で加熱し、当該油槽に被調理物を投入して加熱調理する業務用のフライヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
フライヤーは、調理油を収容する油槽内に、加熱手段となるパルス燃焼器を設けている。このパルス燃焼器は、例えば特許文献1に開示されるように、燃料ガスと燃焼用空気との混合気が燃焼する燃焼室と、燃焼室に接続され、燃焼排気が通過するテールパイプとを備えたものが知られている。このテールパイプは、油槽内を前後方向に延びる複数の直管部と、直管部の端部同士を前後互い違いに繋ぐU字状の曲管部とからなる1本の蛇行状に形成されている。複数の直管部は、油槽内で同じ高さで平行に配設されて、最上位置で網体が支持可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-299658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
テールパイプに載置される網体は、油槽の断面形状に合わせて形成される外枠と、外枠内で左右方向に延びる複数の横棒と、外枠内で前後方向に延びる複数の縦棒とを溶接して形成されている。この網体により、被調理物が収容されたバスケットが油槽内に投入された際、バスケットが網体に受けられることで、バスケットがテールパイプに直接接触することが防止される。
しかし、網体の横棒が下側にあると、横棒とテールパイプの直管部の最上位置とが点接触するため、バスケットを投入した際の衝撃が点接触部分に集中し、テールパイプが凹んだり破損したりするおそれがある。
【0005】
そこで、本開示は、テールパイプ上に網体を載置しても、テールパイプと網体との点接触を回避して応力集中によるテールパイプの損傷を防止することができるフライヤーを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、調理油を収容する油槽と、
前記油槽内に設けられ、調理油を加熱するパルス燃焼器と、を有し、
前記パルス燃焼器は、燃焼室と、前記燃焼室に接続されて燃焼排気が通過する蛇行状のテールパイプとを有し、前記テールパイプは、前記油槽内を前後方向に延びて互いに平行な複数の直管部を最上位置に備え、
前記油槽内で前記複数の直管部上に、網体が載置されるフライヤーであって、
前記網体は、前記油槽内部の水平断面形状に合わせて形成される外枠と、
前記外枠内で前後方向に延びる縦棒と、
前記外枠内で左右方向に延びる横棒と、を含み、
前記縦棒は、少なくとも平面視で前記直管部とオーバーラップする位置で前記横棒の下側に複数配置されて、前記直管部への載置状態では、前記縦棒が前記直管部に線接触して前記網体を支持することを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記複数の直管部は、平面視で左右対称に配置され、前記縦棒は、前記網体を前記直管部の対称軸を通る上下方向の仮想軸を中心に回転させて前後逆に載置しても、前記直管部に線接触する回転対称に配置されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記縦棒は、少なくとも平面視で前記直管部とオーバーラップする位置で前記横棒の上側にも配置されて、前記網体を左右方向の仮想軸を中心に回転させて上下逆に載置しても、前記直管部に線接触することを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記複数の直管部は、平面視で左右対称に配置され、前記縦棒は、前記網体を前記直管部の対称軸を中心に回転させて上下逆に載置しても、前記直管部に線接触する左右対称に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、網体をテールパイプ上に載置した状態では、縦棒が直管部に線接触し、横棒が直管部に点接触することを防止できる。よって、テールパイプに加わる応力を分散させてテールパイプの変形や破損を防止することができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、直管部は、平面視で左右対称に配置され、縦棒は、網体を直管部の対称軸を通る上下方向の仮想軸を中心に回転させて前後逆に載置しても、直管部に線接触する回転対称に配置されているので、網体を前後の向きを気にすることなく載置でき、何れの場合も横棒が直管部に点接触することを防止できる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、縦棒は、平面視で直管部とオーバーラップする位置で横棒の上側にも配置されて、網体を左右方向の仮想軸を中心に回転させて上下逆に載置しても、直管部に線接触するので、網体の表裏を気にすることなく載置でき、何れの場合も横棒が直管部に点接触することを防止できる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、縦棒は、網体を直管部の対称軸を中心に回転させて上下逆に載置しても、直管部に線接触する左右対称に配置されているので、網体を左右に反転させても横棒が直管部に点接触することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】フライヤーの斜視図である。
図2】フライヤーの側面図である。
図3】フライヤーの平面図である。
図4図3の左側の油槽部分の拡大図である。
図5図4のA-A線断面図である。
図6図4のB-B線断面図である。
図7】網体の斜視図である。
図8】網体の説明図で、(A)は正面、(B)は平面、(C)は側面をそれぞれ示す。
図9】網体を上下逆に載置した図6相当の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、フライヤーの一例を示す斜視図である。図2はフライヤーの側面図、図3は平面図である。図4は、図3の油槽部分の拡大図である。図5は、図4のA-A線断面図である。
フライヤー1は、フレーム3に図示しない外板を取り付けてなる四角箱状の器体2を有する。器体2内の上部には、左右一対の油槽4,4が設けられている。器体2の下面には、複数のキャスタ5,5・・が設けられている。
フライヤー1の構成は、各油槽4に対して左右略同じであるため、特に言及する場合を除いて主に左側の油槽4について説明する。
油槽4は、後述するパルス燃焼器12,12が設置される底部6と、その上側の第1調理部7と第2調理部8とを有している。第1調理部7は、底部6の上側に形成され、上下方向に開口面積が変化しない角筒状となっている。第2調理部8は、第1調理部7の上側に位置し、第1調理部7の上端から上方へ行くに従って前後左右へ拡開するテーパ状に形成されている。第1調理部7には、第1油面温度センサ9が設けられている。第2調理部8には、第2油面温度センサ10が設けられている。パルス燃焼器12の後方で油槽4内には、調理用温度センサ11が設けられている。
【0010】
油槽4内の底部6には、左右一対のパルス燃焼器12,12が設けられている。各パルス燃焼器12は、燃焼室13とテールパイプ14とをそれぞれ備えている。
各テールパイプ14の一端は、燃焼室13の左右外側の側面に接続されている。油槽4内でテールパイプ14は、4本の直管部15A~15Dと、直管部15A~15Dの前後端同士を互い違いに連結する複数の曲管部16,16・・とを備えた1本の蛇行形状となっている。蛇行形状となったテールパイプ14の他端は、油槽4の正面側外部に引き出されている。
直管部15A~15Dのうち、上流側(燃焼室13側)の3本の直管部15A~15Cは、前後方向に配設されて互いに平行となっている。最下流の1本の直管部15Dは、前方へ斜め下向きに配設されて油槽4の外部へ繋がっている。
3本の直管部15A~15Cのうち、燃焼室13との接続側で油槽4の左右の内壁に最も近い最外の直管部15Aと、油槽4の中央に最も近い最内の直管部15Cとは、図5及び図6に示すように、油槽4内の最上位置に配置されている。左右のパルス燃焼器12,12は、第1調理部7の左右方向の中心で前後上下方向に延びる仮想平面Fを中心とした鏡面対称となるように配置されている。よって、直管部15A,15Aと直管部15C,15Cとは、平面視で、仮想平面Fを中心とした左右対称に配置されている。
【0011】
油槽4内でパルス燃焼器12,12の上側には、網体20が設けられている。網体20は、底部6と第1調理部7との間で左右のテールパイプ14,14上に載置されている。網体20は、第1調理部7の水平断面形状に略合致する平面視四角形状となっている。
網体20は、図7及び図8にも示すように、外形を形成する外枠21と、外枠21内で左右方向に延びる2本の横棒22,22と、外枠21内で前後方向に延びる複数の縦棒23,23・・とを有する。何れも線材で形成されて交差部分が溶接されることで一体化されている。
外枠21は、前後辺部24,24と、左右辺部25,25とを有している。前後辺部24,24には、左右両端を除く中央部分が互いの対向側へ凹む凹部26,26が形成されている。左右辺部25,25には、側面視で前後両端を除く中央部分が線材1本分だけ上側へ突出する上曲げ部27,27が形成されている。
横棒22,22は、上曲げ部27,27の下側で外枠21の中央から前後に配設されて、左右両端が上曲げ部27,27と溶接されている。よって、横棒22,22は、上下高さが左右辺部25,25の前後両端と同じ高さとなっている。
【0012】
縦棒23は、外枠21及び横棒22,22を挟んで上側に8本、下側に10本が配設されて、前後両端が外枠21と、中間部が横棒22,22とそれぞれ溶接されている。下側の縦棒23は、平面視で、網体20の左右方向の中心で前後方向に延びる対称軸A1を中心に左右対称となるように左右に5本ずつ等間隔で配置されている。上側の縦棒23も、平面視で対称軸A1を中心に左右対称となるように左右に4本ずつ等間隔で配置されている。
以下、上側の縦棒23を下側と区別する際は、23Uと表記し、上側の縦棒23U間で区別する際は、左右外側から中心に向かってそれぞれ23U,23U・・23Uと表記する。同様に、下側の縦棒23を上側と区別する際は、23Dと表記し、下側の縦棒23D間で区別する場合は、左右外側から中心に向かってそれぞれ23D,23D・・23Dと表記する。
下側の縦棒23Dにおいて、左右外側の2本の縦棒23D,23Dは、前後辺部24,24における凹部26,26の左右両側に連結されている。左右の中間に配置される2本の縦棒23D,23Dは、前後端同士が半円状に繋がって平面視長円形を形成している。
【0013】
この状態で左右外側の2本の縦棒23D,23Dは、図6に示すように、それぞれ平面視で直管部15A,15Aと上下方向でオーバーラップしている。同様に、左右の長円形状を形成する内側2本の縦棒23D,23Dも、それぞれ平面視で直管部15C,15Cと上下方向でオーバーラップしている。
よって、網体20をテールパイプ14上へ載置した状態では、外枠21の前側の凹部26が、左右の燃焼室13,13の上面に当接し、後側の凹部26が、調理用温度センサ11の上面に当接する。そして、各縦棒23Dと各縦棒23Dとが直管部15A,15Cの表面に近接或いは線接触して網体20を水平に支持する。直管部15A,15Cに対する縦棒23D,23Dの配置は、対称軸A1上での網体20の前後方向の中心O(図7)を通る上下方向の仮想軸A2を中心として網体20を前後逆に回転させても変わらない。すなわち、縦棒23Dは、回転対称にも形成されているため、網体20は、前後の向きにかかわらず、常に縦棒23D,23Dが直管部15A,15Cに近接或いは線接触することになる。
【0014】
上側の縦棒23Uにおいて、左右の中間に配置される2本の縦棒23U,23Uは、縦棒23D,23Dと同様に、前後端同士が半円状に繋がる平面視長円形を形成している。上側の縦棒23Uは、平面視で下側の縦棒23Dと重なっておらず、左右方向にずれて、横棒22,22に対して互い違いに配置されている。
この状態で左右内側の2本の縦棒23U,23Uは、それぞれ平面視で直管部15C,15Cと上下方向でオーバーラップしている。同様に、左右辺部25,25の上曲げ部27,27も、それぞれ平面視で直管部15A,15Aと上下方向でオーバーラップしている。
よって、網体20を、平面視で中心Oを通る左右方向の仮想軸A3を中心に反転させて表裏を逆にしてテールパイプ14に載置すると、前述と同様に外枠21の前後の凹部26,26が左右の燃焼室13,13及び調理用温度センサ11の上面に当接する。そして、図9に示すように、縦棒23U,23Uが直管部15C,15Cの表面に近接或いは線接触すると共に、上曲げ部27,27が直管部15A,15Aの表面に近接或いは線接触して網体20を水平に支持する。直管部15に対する縦棒23U,23U及び上曲げ部27,27の配置は、裏返した網体20を上下方向の仮想軸A2を中心として前後逆に回転させても変わらない。すなわち、縦棒23U,23U及び上曲げ部27,27は、回転対称にも形成されているため、裏返した網体20は、前後の向きにかかわらず、常に縦棒23U,23U及び上曲げ部27,27が直管部15A,15Cに近接或いは線接触することになる。
【0015】
一方、図1,2に示すように、油槽4の正面側外部には、エアチャンバ30が設けられている。エアチャンバ30内には、燃焼室13,13と連通する図示しない混合室が設けられている。混合室には、ガス電磁弁32を備えたガス導管31が接続されて、燃料ガスが供給される。
また、混合室には、給気管33が接続されている。給気管33は、器体2の後側底部に設けられたファン34に接続されて、燃焼用空気が供給される。
油槽4の外部へ引き出されたテールパイプ14,14は、エアチャンバ30内で左右一対の排気管35,35に接続されている。排気管35,35は、エアチャンバ30から引き出されて器体2の後部へ引き回された後、油槽4の後方で上向きに延びて、燃焼排気を排出可能となっている。排気管35,35における上向きの下流端部には、円筒形のマフラー36,36がそれぞれ設けられている。マフラー36,36の上部は、排気管カバー37に上方から覆われて、排気管35,35の上端を排気アダプタ38内に突出させている。
【0016】
排気管カバー37の内部でマフラー36,36の前側には、油槽4に調理油を補給するための増油タンク40が収容されている。マフラー36,36は、増油タンク40の後面と接触している。
増油タンク40は、増油バルブ42を備えた増油管41を介して油槽4と接続されている。増油バルブ42は、手動操作により開弁する常閉弁で、落とし込みレバー43によって正面側から開弁操作可能となっている。よって、落とし込みレバー43を介して増油バルブ42を開弁操作すると、増油タンク40内の調理油を油槽4に補給することができる。但し、増油タンク40の貯留量を越えて供給される調理油は、増油タンク40の前面からオーバーフローし、油槽4の後端上側に設けたオーバーフロー口44から油槽4内に流入可能となっている。
【0017】
右側の油槽4の下方には、一斗缶置き台45が設けられている。一斗缶置き台45は、器体2の下部で前方へ引き出し可能に設けられている。一斗缶置き台45には、足し油タンクとなる一斗缶46が設けられて、図示しない保温ヒータによって一斗缶46を保温可能となっている。一斗缶46には、一斗缶蓋47が被せられて、一斗缶蓋47に設けた足し油パイプ48が一斗缶46内に差し込まれている。足し油パイプ48の上端は、足し油ポンプ49の吸込側に接続されている。足し油ポンプ49の吐出側には、足し油管50が接続されている。足し油管50は、油槽4ごとに分岐して、各油槽4の第2調理部8の前壁に設けた足し油口51に、足し油電磁弁52を介してそれぞれ接続されている。
【0018】
器体2の底部で左側の油槽4の下方には、底部にフィルタを備えたフィルタリングタンク55が設けられている。フィルタリングタンク55の上方には、各油槽4の底部に設けた排油管56とそれぞれ接続される集合管57が左右方向に設けられている。集合管57の下流端がフィルタリングタンク55に接続されて、集合管57を介して各油槽4内の調理油をフィルタリングタンク55に排出可能となっている。各排油管56には、常閉弁である排油バルブ(図示略)がそれぞれ設けられている。各排油バルブは、正面側に設けた排油レバー58の手動操作で開弁することができる。
器体2の下部には、フィルタリングポンプ60が設けられている。フィルタリングポンプ60の吸込側は、フィルタリングタンク55の底部に吸込管61を介して接続されている。フィルタリングポンプ60の吐出側は、各油槽4ごとに分岐している。各油槽4に接続される分岐管は、第1給油管62と、第2給油管63とにさらに分岐している。
第1給油管62は、増油管41に接続されている。第1給油管62には、常閉弁である第1給油バルブ64が設けられている。第1給油バルブ64は、正面側に設けた図示しない増油レバーの手動操作で開弁することができる。第2給油管63は、油槽4の後面下部に接続されている。第2給油管63には、常閉弁である図示しない第2給油バルブが設けられている。第2給油バルブも、正面側に設けた図示しない給油レバーの手動操作で開弁することができる。
【0019】
器体2の正面上部には、各油槽4ごとにフライコントローラ65が設けられている。フライコントローラ65は、操作パネル66を備えている。操作パネル66では、所定の調理モード及びメンテナンスメニューの設定等が可能となっている。
器体2の下部には、バーナコントローラ67が設けられている。バーナコントローラ67には、各センサ等の検出信号が入力される。バーナコントローラ67は、フライコントローラ65からの指示に従い、パルス燃焼器12、ファン34、各ポンプ、保温ヒータ、各電磁弁を制御して被調理物の調理や調理油のフィルタリング等を行う。
【0020】
以上の如く構成されたフライヤー1では、一度に調理する被調理物の量が、第1定格量と、それよりも多い第2定格量との2種類に規定されている。増油タンク40内には、満杯状態(第1油量から第2油量への増油分)の調理油が収容される。
まず、第1定格量の被調理物を調理する場合、油槽4に第1調理部7の上端まで調理油(第1油量)を貯留する。この状態で、ユーザが操作パネル66の運転スイッチをONする。すると、バーナコントローラ67は、燃焼室13内で混合ガスを断続的に燃焼させてパルス燃焼器12をON/OFF動作させる。すなわち、燃焼室13内で混合ガスに点火して燃焼室13内で爆発燃焼させ、その燃焼に伴う燃焼室13内の圧力上昇によって燃焼排気をテールパイプ14へ強制的に排出する。そして、その燃焼排気の排出により負圧となる燃焼室13内に燃料ガスと燃焼用空気とを吸入する。このON/OFF動作が繰り返されることで、油槽4に貯留された調理油が加熱される。
【0021】
バーナコントローラ67は、調理用温度センサ11から得られる検出温度を監視する。検出温度が所定の調理温度(例えば180~182℃)に到達すると、フライコントローラ65は、操作パネル66に調理OKの表示を出力する等して報知する。この報知がなされたら、調理者は第1定格量の被調理物を入れたバスケットを油槽4に投入する。
投入されたバスケットは、網体20上に支持される。このとき、バスケットを投入する勢いが強いと、網体20に載置した際の衝撃で網体20が下方へたわみ、縦棒23Dが直管部15A,15Cに当接或いは押圧される。しかし、縦棒23Dは、直管部15A,15Cに線接触するため、応力が分散されてテールパイプ14の損傷が防止される。これは、前述のように回転対称及び左右対称に形成される網体20において、前後の向きを変えても、表裏を逆にしても同じである。
【0022】
そして、操作パネル66の操作で第1調理モードを選択し、調理開始ボタンを押し操作すると、バーナコントローラ67は、第1定格量に対応して予め設定された第1調理時間とパルス燃焼器12の第1熱量とで被調理物の加熱調理を行う。タイムアップしたら、フライコントローラ65は、アラームを鳴らして調理終了を報知する。
このとき、パルス燃焼器12から発生する燃焼排気は、排気管35,35を通って油槽4の後側に移動し、マフラー36,36を介して排気アダプタ38内に排出され、排気アダプタ38から前方へ排出される。
こうして燃焼排気がマフラー36,36を通過する際、燃焼排気の熱量が、マフラー36,36と接触する増油タンク40を介して内部の調理油に付与される。よって、燃焼排気の排気熱を利用して調理油の温度を効果的に上げることができる。
【0023】
第1調理モードから第2調理モードへ切り替える場合、増油タンク40から調理油を増油させる必要がある。よって、ユーザが落とし込みレバー43を操作して増油バルブ42を開弁させると、増油タンク40内の増油分の調理油が、増油管41を介して油槽4に供給される。増油タンク40は空となる。
こうして調理油が第2調理部8の上端(第2油量)まで供給され、バーナコントローラ67が、調理用温度センサ11により調理油の温度が調理温度に到達したことを確認すると、フライコントローラ65は、操作パネル66に調理OKの表示を出力する等して報知する。この報知がなされたら、ユーザは第2定格量の被調理物を入れたバスケットを油槽4に投入する。
そして、操作パネル66で第2調理モードを選択して調理開始ボタンを押し操作すると、バーナコントローラ67は、第2定格量に対応して予め設定された第2調理時間と、第1調理モードの際の第1熱量よりも大きい第2熱量とで被調理物の加熱調理を行う。タイムアップしたら、フライコントローラ65は、アラームを鳴らして調理終了を報知する。
なお、各調理モードでの調理中は、足し油電磁弁52は閉弁している。よって、被調理物を油槽4に投入した際に油面が足し油口51に達することがあっても、足し油管50側へ逆流することはない。
【0024】
一方、バーナコントローラ67は、第1、第2調理モードでの運転中は、一斗缶置き台45に設けた図示しないタンク温度センサから得られる検出温度を監視する。そして、一斗缶46で所定の保温温度が維持されるように保温ヒータをON/OFF制御する。
第1、第2油面温度センサ9,10によって第1、第2調理モードの何れかで必要な調理油の減少を検知するか、或いは所定の調理回数に達するかすると、バーナコントローラ67は、足し油ポンプ49を駆動させて該当する油槽4の足し油電磁弁52の何れか又は両方を開弁させる。
すると、足し油ポンプ49の駆動と共に足し油電磁弁52が開弁される。すると、一斗缶46内で液化された調理油が、足し油パイプ48から吸い込まれ、足し油ポンプ49から足し油管50を介して足し油口51まで流れる。よって、調理油は、足し油口51の出口から、前壁の上面を伝って油槽4内に供給されることになる。
【0025】
上記形態のフライヤー1は、油槽4内で直管部15A,15C上に、網体20が載置され、網体20は、油槽4内部の水平断面形状に合わせて形成される外枠21と、外枠21内で前後方向に延びる縦棒23と、外枠21内で左右方向に延びる横棒22と、を含む。そして、縦棒23D,23Dは、平面視で直管部15A,15Cとオーバーラップする位置で横棒22の下側に配置されて、直管部15A,15Cへの載置状態では、縦棒23D,23Dが直管部15A,15Cに線接触して網体20を支持する。
この構成によれば、網体20をテールパイプ14上に載置した状態では、縦棒23Dが直管部15A,15Cに線接触し、横棒22が直管部15A,15Cに点接触することを防止できる。よって、テールパイプ14に加わる応力を分散させてテールパイプ14の変形や破損を防止することができる。
【0026】
直管部15A,15Cは、平面視で左右対称に配置され、縦棒23D,23Dは、網体20を直管部15A,15Cの対称軸A1を通る上下方向の仮想軸A2を中心に回転させて前後逆に載置しても、直管部15A,15Cに線接触する回転対称に配置されている。よって、網体20を前後の向きを気にすることなく載置でき、何れの場合も横棒22が直管部15A,15Cに点接触することを防止できる。
縦棒23Uは、平面視で直管部15Cとオーバーラップする位置で横棒22の上側にも配置されて、網体20を左右方向の仮想軸A3を中心に回転させて上下逆に載置しても、直管部15Cに線接触する。よって、網体20の表裏を気にすることなく載置でき、何れの場合も横棒22が直管部15Cに点接触することを防止できる。
縦棒23U及び23D,23Dは、網体20を直管部15A,15Cの対称軸A1を中心に回転させて上下逆に載置しても、直管部15A,15Cに線接触する左右対称に配置されている。よって、網体20を左右に反転させても横棒22が直管部15A,15Cに点接触することを防止できる。
【0027】
本開示においては、以下の変更が可能である。
網体の形状、横棒と縦棒との数及び配置は上記形態に限定されない。特に縦棒の数及び配置は、テールパイプの直管部の位置に合わせて適宜変更可能である。よって、縦棒は、必ずしも回転対称や左右対称に配置されなくてもよい。
上記形態では、2本の縦棒の前後両端を繋いで平面視長円形としているが、前後両端を繋がなくてもよいし、逆に前後両端を繋ぐ縦棒を増やしてもよい。
縦棒は、1つの直管部に複数当接するようにしてもよい。
上記形態では、網体を上下逆に載置した際、外枠の上曲げ部が直管部に当接する構造となっているが、上曲げ部でなく縦棒が当接する構造としてもよい。
縦棒は、横棒の下側にのみ配置してもよい。
【0028】
上記形態では、外枠の前後を燃焼室と調理用温度センサとに載置させると共に、縦棒を直管部上に載置することで網体を支持しているが、外枠の前後の載置をなくして縦棒が直管部のみに載置することで網体を支持してもよい。
上記形態では、2つの油槽が並設されるフライヤーを例示しているが、1つの油槽や3つ以上の油槽が並設されるフライヤーであっても、本開示は適用可能である。
また、各油槽内の左右方向の中央に仕切板がそれぞれ設けられて、各油槽がそれぞれパルス燃焼器を有する分割油槽に2分割される構造であっても、本開示は適用可能である。この場合、網体は、各分割油槽ごとにそれぞれ設けられる。
【符号の説明】
【0029】
1・・フライヤー、2・・器体、3・・フレーム、4・・油槽、7・・第1調理部、8・・第2調理部、12・・パルス燃焼器、13・・燃焼室、14・・テールパイプ、15(15A~15D)・・直管部、16・・曲管部、20・・網体、21・・外枠、22・・横棒、23(23U,23D)・・縦棒、25・・前後辺部、26・・左右辺部、26・・凹部、27・・上曲げ部、65・・フライコントローラ、66・・操作パネル、67・・バーナコントローラ、F・・仮想平面、A1・・対称軸、A2,A3・・仮想軸。
図1
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図9