(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178728
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】マッサージ器
(51)【国際特許分類】
A61H 15/00 20060101AFI20221125BHJP
【FI】
A61H15/00 370B
A61H15/00 380A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021085728
(22)【出願日】2021-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099634
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 安雄
(72)【発明者】
【氏名】田川 将大
(72)【発明者】
【氏名】木村 智昭
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AE02
4C100AE12
4C100AE18
4C100AF06
4C100BA03
4C100BB03
4C100BC03
4C100CA01
4C100CA02
4C100DA04
4C100DA05
4C100DA08
4C100DA10
4C100EA09
(57)【要約】
【課題】 装着状態でも施療部と身体との位置関係に自由度を与え、マッサージ対象箇所を調整可能として、使用者の身体に対してより簡易に適切なマッサージを行える、マッサージ器を提供する。
【解決手段】 駆動部14により回転する施療部11が、身体のマッサージ対象箇所に対し回転して刺激を付与可能とされる一方で、施療部11と駆動部14を支持する支持部15は、施療部11を身体の近傍で傾動と移動の少なくとも一方が可能となるようにして、支持部15で支持された施療部11を身体に対し動かして位置調整が行えることから、使用者の身体のマッサージを受けたい箇所に対し、施療部11の位置がずれている場合でも、施療部11の位置を調整して使用者の所望の箇所をマッサージ対象箇所とし、マッサージに係る刺激を適切に付与する状態へ移行でき、施療部11から確実にマッサージ効果を与えられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の身体におけるマッサージ対象箇所の近傍から当該マッサージ対象箇所に対しマッサージを行うマッサージ器において、
マッサージ対象箇所に近接する状態で回転し、回転に伴うマッサージ対象箇所への連続的又は断続的な刺激付与によるマッサージを実行する施療部と、
当該施療部と連結され、施療部を駆動して回転させる駆動部と、
少なくとも前記施療部を支持する支持部とを備え、
当該支持部が、使用者の身体に対し、施療部を身体表面に沿った傾動と移動の少なくとも一方が可能となるよう支持することを
特徴とするマッサージ器。
【請求項2】
前記請求項1に記載のマッサージ器において、
前記施療部が、前記駆動部の一部又は全部を収容可能な穴又は中空部を設けられ、当該穴又は中空部に配置された駆動部の周囲で回転可能とされることを
特徴とするマッサージ器。
【請求項3】
前記請求項2に記載のマッサージ器において、
前記支持部が、前記駆動部を支持する支持枠を有し、
当該支持枠が、前記駆動部の一部又は全部を収容可能な穴又は中空部を設けられ、駆動部を前記穴又は中空部に収めて支持し、
前記駆動部が、前記支持枠を介して、前記施療部の穴又は中空部に配置され、
前記施療部が、前記支持枠の外周面に沿って回転することを
特徴とするマッサージ器。
【請求項4】
前記請求項1ないし3のいずれかに記載のマッサージ器において、
前記支持部が、施療部を回転可能に支持する第一の支持体、及び、当該第一の支持体を所定の可動範囲内で傾動と移動の少なくとも一方が可能となるように係合させる第二の支持体からなり、
当該第二の支持体が、使用者の身体に施療部のある側を向け、使用者の身体に対し動かない状態で配置されることを
特徴とするマッサージ器。
【請求項5】
前記請求項4に記載のマッサージ器において、
前記支持部の第一の支持体の一部が、第二の支持体を貫通又は迂回して施療部に対し第二の支持体よりも離れた位置まで延出配置され、第一の支持体の他部と共に第二の支持体に対し傾動と移動の少なくとも一方を可能とされ、
支持部を使用者の身体に対し施療部のある側を向けて配置した状態で、第二の支持体より外側に前記第一の支持体の一部が操作可能に露出することを
特徴とするマッサージ器。
【請求項6】
前記請求項1ないし5のいずれかに記載のマッサージ器において、
前記施療部が、
前記駆動部に連結されて回転可能とされる軸状のベース部と、
当該ベース部の外周面から外方に突出する凸部としてベース部に着脱可能に一又は複数取り付けられる施療子とからなることを
特徴とするマッサージ器。
【請求項7】
前記請求項6に記載のマッサージ器において、
前記施療部のベース部が、施療子を嵌合又は螺合によって着脱可能とする穴を、施療部の回転の中心軸方向及び回転方向に複数並べて設けられ、
前記施療子が、ベース部の複数の穴のうちいずれかに取り付けられることを
特徴とするマッサージ器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の身体への装着等により保持される施療部を作動させて、使用者における首より下側の身体所定箇所へのマッサージを行う、マッサージ器に関する。
【背景技術】
【0002】
人体のうち首より下側の身体(上肢及び下肢を含む)における所定の箇所をマッサージする機器は、多種多様なものが用いられているが、一般の使用者が簡便に用いることができるものとして、回転するローラを備えて、このローラを回転させつつ身体のマッサージしたい箇所に相対的に押し当てるようにして、回転中心軸について対称形状又は非対称形状であるローラから連続的な又は断続的な押圧刺激を与えることでマッサージできる装置や器具が広く用いられている。
【0003】
このようなマッサージ装置は、背中や腰、脚、腕等の身体各部に当接可能な施療子としてのローラと、こうしたローラを回転させるモータ等の駆動機構とが一体化された構造とされるのが一般的であった。こうした従来のマッサージ装置の例として、特開昭58-25164号公報に示されるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のマッサージ器は前記特許文献に示される構成となっており、脚や腕等の身体各部に対しローラで押圧、圧迫するマッサージを行うことができる。前記特許文献に示されるマッサージ装置の場合は、特に、床や椅子に置いて使用するのに適するものとなっている。
【0006】
前記特許文献に示されるような据え置き式のマッサージ器の場合、マッサージを受けようとする身体の所定箇所をマッサージ器にもたせ掛ける使用形態となるため、使用者のマッサージを受けたい箇所に継続的に刺激が付与されてマッサージ効果が得られるよう、マッサージ器の作動中に使用者は一定の姿勢をとって動かない状態を保つ必要があった。
【0007】
一方、マッサージ器が手持ち式である場合、使用にあたって、使用者は動かない状態を維持しなくてよいものの、マッサージ器から継続的に刺激が付与されるよう、身体のマッサージ対象とする箇所にマッサージ器の施療子を付けた状態で、マッサージ器を保持する必要があった。
【0008】
このように、据え置き式の場合と、手持ち式の場合のいずれも、マッサージを行う間、使用者がマッサージ器について一定の状態を保持することが求められ、使用者によってはその煩わしさや負担感等がマッサージで得られる心地よさを減殺して、使用者がマッサージ効果を適切に享受できない場合がある。
【0009】
これらのマッサージ器に対し、マッサージに係る刺激付与のための機構を小型化して、使用者の身体に装着して用いられる装着式のマッサージ器も提案されている。装着でマッサージ器と身体のマッサージ対象箇所との位置関係が維持されることから、使用者がマッサージ器に対し同じ姿勢で動かない状態を保ったり、マッサージ器を手で保持し続ける必要がなくなり、マッサージ中の煩わしさ等から使用者を解放して、使用者にマッサージ効果を最大限享受させることが期待できる。
【0010】
ただし、装着式のマッサージ器の場合、マッサージ器と身体との位置関係が維持されることで、据え置き式や手持ち式の場合で容易であった、身体又はマッサージ器を少しずらしてマッサージの対象を他の所望の箇所に変えるなどの調整を、マッサージ器の使用中などのマッサージ器装着状態で行うことはできないという課題を有していた。
【0011】
こうした装着式のマッサージ器でマッサージ対象箇所を変える場合には、一旦装着を解除し、施療子の位置がマッサージを受けたい身体の所望の位置に対応するようにして装着し直す他なく、使用者がマッサージ装置を使用する中でマッサージの対象箇所を少しずらしたいと考えても、それを速やか且つ簡易に実行することはできなかった。
【0012】
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、装着状態でも施療部と身体との位置関係に自由度を与え、マッサージ対象箇所を調整可能として、使用者の身体に対してより簡易に適切なマッサージを行える、マッサージ器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の開示に係るマッサージ器は、使用者の身体におけるマッサージ対象箇所の近傍から当該マッサージ対象箇所に対しマッサージを行うマッサージ器において、マッサージ対象箇所に近接する状態で回転し、回転に伴うマッサージ対象箇所への連続的又は断続的な刺激付与によるマッサージを実行する施療部と、当該施療部と連結され、施療部を駆動して回転させる駆動部と、少なくとも前記施療部を支持する支持部とを備え、当該支持部が、使用者の身体に対し、施療部を身体表面に沿った傾動と移動の少なくとも一方が可能となるよう支持するものである。
【0014】
このように本発明の開示によれば、駆動部により回転する施療部が、身体のマッサージ対象箇所に対し回転して刺激を付与可能とされる一方で、施療部を支持する支持部は、施療部を身体の近傍で傾動と移動の少なくとも一方が可能となるようにして、支持部で支持された施療部を身体に対し動かして位置調整が行えることにより、使用者の身体のマッサージを受けたい箇所に対し、施療部の位置がずれている場合でも、施療部の位置を調整して使用者の所望の箇所をマッサージ対象箇所とし、マッサージに係る刺激を適切に付与する状態へ移行でき、施療部から確実にマッサージ効果を与えられる。また、例えば、血液の循環を向上させて代謝を促したり、リンパの流れを良くして老廃物等の除去を促進したり、むくみを取る、などの美容に繋がる効果が期待できる。
【0015】
また、本発明の開示に係るマッサージ器は必要に応じて、前記施療部が、前記駆動部の一部又は全部を収容可能な穴又は中空部を設けられ、当該穴又は中空部に配置された駆動部の周囲で回転可能とされるものである。
【0016】
このように本発明の開示によれば、施療部に設けられた穴又は中空部に駆動部が配置され、この駆動部で駆動される施療部が駆動部の周囲で回転して、マッサージに係る刺激を付与可能とすることにより、施療部が駆動部の周囲に位置して、施療部の回転軸方向について駆動部と重なる分、施療部の回転軸方向における施療部と駆動部とを合わせた寸法を抑えられ、この回転軸方向について施療部と駆動部の配置に必要なスペースを小さくでき、マッサージ器のコンパクト化が図れる。
【0017】
また、本発明の開示に係るマッサージ器は必要に応じて、前記支持部が、前記駆動部を支持する支持枠を有し、当該支持枠が、前記駆動部の一部又は全部を収容可能な穴又は中空部を設けられ、駆動部を前記穴又は中空部に収めて支持し、前記駆動部が、前記支持枠を介して、前記施療部の穴又は中空部に配置され、前記施療部が、前記支持枠の外周面に沿って回転するものである。
【0018】
このように本発明の開示によれば、支持枠で支持される駆動部が、この支持枠を介して施療部の円断面形状の穴又は中空部に配置され、施療部が駆動部の周りを支持枠の外周面に沿って回転し、マッサージに係る刺激を付与可能とすることにより、マッサージの際に身体からの反力が施療部に加わっても、こうした力が支持枠で支えられた駆動部には伝わらず、駆動部による施療部の回転駆動に影響が及ぶことはなく、施療部の回転を安定させて問題なくマッサージを実行できる。
【0019】
また、本発明の開示に係るマッサージ器は必要に応じて、前記支持部が、施療部を回転可能に支持する第一の支持体、及び、当該第一の支持体を所定の可動範囲内で傾動と移動の少なくとも一方が可能となるように係合させる第二の支持体からなり、当該第二の支持体が、使用者の身体に施療部のある側を向け、使用者の身体に対し動かない状態で配置されるものである。
【0020】
このように本発明の開示によれば、支持部を第一の支持体と第二の支持体との組み合わせ構造とし、第一の支持体で施療部を回転可能に支持する一方、第二の支持体に第一の支持体を傾動と移動の少なくとも一方が可能となるように係合させて、使用者の身体に対し動かない状態で配置された第二の支持体に対し、身体に近い側に位置する第一の支持体を施療部と共に動かせることにより、施療部を第一の支持体ごと位置調整してマッサージ対象箇所へ適切に刺激を付与可能な状態が無理なく得られ、施療部で使用者のマッサージを受けたい箇所へ確実にマッサージを行える。
【0021】
また、本発明の開示に係るマッサージ器は必要に応じて、前記支持部の第一の支持体の一部が、第二の支持体を貫通又は迂回して施療部に対し第二の支持体よりも離れた位置まで延出配置され、第一の支持体の他部と共に第二の支持体に対し傾動と移動の少なくとも一方を可能とされ、支持部を使用者の身体に対し施療部のある側を向けて配置した状態で、第二の支持体より外側に前記第一の支持体の一部が操作可能に露出するものである。
【0022】
このように本発明の開示によれば、支持部における第一の支持体の一部が、施療部に対して、第二の支持体よりも離れた位置に達するように配置され、支持部をその施療部のある側を使用者の身体に向けて配置すると、第二の支持体を貫通又は迂回して延出している第一の支持体の一部が第二の支持体より外側に露出し、使用者がこれを操作して、第二の支持体に対し第一の支持体の他部を施療部と共に動かせることにより、第一の支持体の一部を外部から操作すれば、第二の支持体より身体に近い側に位置する第一の支持体の他部を直接動かすことができ、この第一の支持体に支持された施療部をスムーズに位置調整して、使用者のマッサージを受けたい箇所に対し施療部で確実にマッサージを行える状態が得られる。また、施療部の位置調整にあたり、施療部を支持する第一の支持体の一部を操作して、施療部を容易に動かして位置調整でき、使用者における施療部の位置調整に伴う煩わしさがなくなると共に、施療部で使用者のマッサージを受けたい箇所に正しくマッサージを行えるようにするまでの時間を短縮でき、マッサージによるリラックス感を損なうことなくマッサージを実行できる。
【0023】
また、本発明の開示に係るマッサージ器は必要に応じて、前記施療部が、前記駆動部に連結されて回転可能とされる軸状のベース部と、当該ベース部の外周面から外方に突出する凸部としてベース部に着脱可能に一又は複数取り付けられる施療子とからなるものである。
【0024】
このように本発明の開示によれば、施療部をベース部と施療子の組み合わせ構造とし、駆動部に連結されるベース部に対し、施療子が突出状態とされて一又は複数取り付けられ、この突出する施療子がベース部の回転で周回移動するのに伴って、施療部に近接させた身体のマッサージ対象箇所に対し、施療子が突出する部分と施療子の存在しない部分とで変化のある刺激付与状態を生じさせることにより、簡略な構造ながらマッサージに係る変化のある刺激を付与でき、マッサージ対象箇所に効率よくマッサージ効果を与えられる。また、マッサージに係る刺激の加え方を、ベース部に対する施療子の着脱交換でも容易に調整でき、使用者の好みに応じたマッサージを行える。
【0025】
また、本発明の開示に係るマッサージ器は必要に応じて、前記施療部のベース部が、施療子を嵌合又は螺合によって着脱可能とする穴を、施療部の回転の中心軸方向及び回転方向に複数並べて設けられ、前記施療子が、ベース部の複数の穴のうちいずれかに取り付けられるものである。
【0026】
このように本発明の開示によれば、施療部のベース部における回転の中心軸方向及び回転方向にそれぞれ並べて設けられた複数の穴に対し、施療子が嵌合又は螺合により配設され、着脱可能とされた施療子をベース部における任意の穴に配置できることにより、ベース部に対する施療子の取り付け位置の調整で、施療子で付与可能な刺激の位置と周期を細かく且つ柔軟に設定でき、使用者の所望するマッサージを実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ器の身体装着状態概略説明図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ器の要部平面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ器における支持部の分解斜視図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ器の施療部内側機構の分解斜視図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ器における施療部の平行移動状態説明図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ器における施療部の傾動状態説明図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ器の身体装着状態概略説明図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ器の要部平面図である。
【
図9】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ器における施療部の平行移動状態説明図である。
【
図10】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ器における施療部の傾動状態説明図である。
【
図11】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ器における他の施療部の正面図である。
【
図12】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ器における他の施療部の駆動部連結側端面図である。
【
図13】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ器における他の支持部適用状態説明図である。
【
図14】本発明の第3の実施形態に係るマッサージ器の要部正面図である。
【
図15】本発明の第3の実施形態に係るマッサージ器の要部平面図である。
【
図16】本発明の第3の実施形態に係るマッサージ器における施療部を平行移動させる位置調整状態説明図である。
【
図17】本発明の第3の実施形態に係るマッサージ器における施療部を傾動させる位置調整状態説明図である。
【
図18】本発明の第3の実施形態に係るマッサージ器における施療部の平行移動状態説明図である。
【
図19】本発明の第3の実施形態に係るマッサージ器における施療部の傾動状態説明図である。
【
図20】本発明の第3の実施形態に係るマッサージ器における支持部の補助部形状説明図である。
【
図21】本発明の第3の実施形態に係るマッサージ器における他の補助部の形状説明図である。
【
図22】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ器におけるさらに他の補助部の形状説明図である。
【
図23】本発明の第4の実施形態に係るマッサージ器の要部平面図である。
【
図24】本発明の第4の実施形態に係るマッサージ器における要部の一部切欠正面図である。
【
図25】本発明の第4の実施形態に係るマッサージ器の要部底面図である。
【
図26】本発明の第4の実施形態に係るマッサージ器における施療部を平行移動させる位置調整状態説明図である。
【
図27】本発明の第4の実施形態に係るマッサージ器における施療部の傾動状態説明図である。
【
図28】本発明の第4の実施形態に係るマッサージ器における第一の支持体の傾動用構造説明図である。
【
図29】本発明の第5の実施形態に係るマッサージ器における施療部の傾動状態説明図である。
【
図30】本発明の第5の実施形態に係るマッサージ器の要部正面図である。
【
図31】本発明の第5の実施形態に係るマッサージ器における施療部を傾動させる位置調整状態説明図である。
【
図32】本発明の第5の実施形態に係るマッサージ器における他の支持部による施療部傾動状態説明図である。
【
図33】本発明の第5の実施形態に係るマッサージ器の要部正面図である。
【
図34】本発明の第5の実施形態に係るマッサージ器における他の支持部で施療部を傾動させる位置調整状態説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るマッサージ器を前記
図1ないし
図6に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係るマッサージ器1は、使用者のマッサージ対象箇所に対してマッサージを実行可能な施療部11と、この施療部11を駆動する駆動部14と、施療部11及び駆動部14を支持する支持部15とを備える構成である。
【0029】
本実施形態に係るマッサージ器1は、一体に組み立てられた施療部11、駆動部14、及び支持部15を、布等の可撓性のある材質製のカバー10で被覆される構成である。このカバー10は、施療部11、駆動部14、及び支持部15を被覆し保護すると共に、身体への巻き付け量を面ファスナー等で調整可能とした公知の巻着機能を有するものである。マッサージ器1は、このカバー10の巻着機能により、使用者の身体のマッサージを受けようとする所定箇所に装着され、この所定箇所をマッサージ対象箇所としてマッサージを行うこととなる。
【0030】
なお、カバー10は、使用者及ぶ他物体との接触、摩擦や、施療部11によるマッサージの実行を経ても破損しない丈夫な可撓性のある材質で形成されることはいうまでもない。また、カバー10のうち、マッサージ器1の装着状態で最も内側で身体に直接触れる部分は、カバー10の他部分に対し着脱可能として、必要に応じて取り外して交換したり、洗って再使用することができるようにしてもかまわない。
【0031】
前記施療部11は、使用者の身体にマッサージ器1を装着すると、マッサージ対象箇所となる身体の表面に近接する配置とされ、こうしたマッサージ対象箇所に近接する状態で、駆動部14の駆動により回転し、回転に伴うマッサージ対象箇所への断続的な刺激付与によるマッサージを実行するものである。
【0032】
施療部11は、詳細には、駆動部14に連結されて回転可能とされる中空軸状のベース部12と、このベース部12の外周面から外方に突出する凸部としてベース部12に複数取り付けられる施療子13とからなるものである。
【0033】
ベース部12は、中空部分として円断面形状の穴11cを設けられてなるものであり、この穴11cは、駆動部14とそれを支える支持枠18とを一部収容可能な大きさとされる。ベース部12は、この穴11cに配置された駆動部14の周囲を、支持枠18の外周面に沿って回転可能とされる。
【0034】
こうして駆動部14の外側で施療部11を回転させるようにすることで、施療部11の回転軸方向について施療部11が駆動部14と重なる分、施療部11の回転軸方向における施療部11と駆動部14を組み合わせた機構の大きさを大幅に縮小でき、施療部11と駆動部14の配置に必要なスペースを抑えられる。
【0035】
前記施療子13は、三角柱を倒したような山型の凸状体として形成されるものである。この施療子13は、ベース部12外周面の複数箇所に、施療部11の回転の中心軸方向及び回転方向について互いに隣り合わない位置関係となるようにそれぞれ取り付けられる。
【0036】
この施療子13は、大きさ及び角の丸みを互いに異ならせた三つを、ベース部12に対し、ベース部12の軸方向にずらし、且つ、ベース部12の周方向に回転角120°分の間隔をなすようにずらして配置される。施療子13の大きさや配置位置、配置数等を適切に設定することで、実行されるマッサージを変化させることができ、例えば、施療子13の配置数を少なくすると共に、施療子13が施療部11の回転軸方向及び回転方向に隣り合わないようにし、施療子同士の間隔を空けることで、マッサージ状態に強弱(減り張り)を付けることができる。
【0037】
前記駆動部14は、施療部11、詳細には施療部11のベース部12端部と連結され、これを駆動して回転させるものである。駆動部14は、具体的には、モータとギアボックスを一体に組み合わせたギアドモータであり、先端の出力軸14aをベース部12に連結して施療部11を回転駆動する構成である。駆動部14をなすギアドモータは、モータとギアボックスとが直列に一体化された公知の細長い略円筒形状のものであり、詳細な説明を省略する。
【0038】
この駆動部14は、略円筒状の支持枠18内に挿入配設され、この支持枠18を介して支持部15に支持される。
そして、駆動部14の外側に、支持枠18を介して施療部11のベース部12が回転可能に配置される。この場合、駆動部14は、支持枠18を介して施療部11の穴11cに配置される状態であるともいえる。
【0039】
前記支持部15は、施療部11及び駆動部14を支持するものであり、特に、使用者の身体の近傍にマッサージ器1を配置した状態で、使用者の身体に対し、施療部11及び駆動部14を身体表面に沿った傾動と移動の両方が可能となるよう支持するものである。
【0040】
支持部15は、詳細には、施療部11を回転可能に支持すると共に駆動部14を一体に取り付けられる第一の支持体16、及び、この第一の支持体16を所定の可動範囲内で傾動と移動の両方が可能となるように係合させる第二の支持体17からなる構成である。
【0041】
前記第一の支持体16は、略板状の基部16aと、駆動部14を内側に取り付けられる略円筒状の支持枠18と、施療部11の端部を回転可能に支える軸支部16cと、基部16aの支持枠18のある側とは反対側の面で基部16aにねじ止めされて設けられる延出部16dとを有する構成である。
【0042】
前記基部16aは、略板状体の一方の面に、支持枠18と軸支部16cを配設される一方、こうした支持枠18等のある側とは反対側となる他方の面に第二の支持体17を貫通する凸部16gを形成される構成である。
【0043】
前記支持枠18は、駆動部14の出力軸14aのある先端部から所定範囲を収容可能な穴部分を設けられて略円筒状に形成され、基部16aに一体に配設されるものである。この支持枠18は、その外周面を施療部11のベース部12内周面が摺接する摺接面とされており、駆動部14の出力軸14aに連結される施療部11のベース部12を支持枠18に対し摺動させ、施療部11を回転可能に支持する仕組みである。
【0044】
支持枠18は、その外周に溝が回転中心軸と平行となる向きに複数穿設されており、施療部11と支持枠18との間に導入されたグリス等の潤滑剤がこうした溝に溜まりやすくなることで、施療部11の回転に際して施療部11と支持枠18との間における潤滑状態の維持が図れる。
また、支持枠18の内周には、駆動部14の外周面に接して駆動部14の位置を保持する複数のリブが形成される。
【0045】
前記延出部16dは、基部16aにおける第二の支持体17を貫通する凸部16gに係合し、第一の支持体16のうち、施療部11及び駆動部14に対し第二の支持体17よりも離れた位置まで延出配置された一部とされるものである。この延出部16dは、基部16aとの間に第二の支持体17を挟んだ状態で、基部16aにねじ16fで締結される。
【0046】
延出部16dは、締結用のねじ16fを緩めた場合に、基部16aに対し、これに近付たり離れたりする動きを許容される一方、これ以外の向きの動きを拘束される状態で係合されている。そして、延出部16dは、ねじ16fを緩めて基部16aから遠ざけ、延出部16dと基部16aとで第二の支持体17を締め付ける力を弱めると、第二の支持体17に対し、基部16aをはじめとする第一の支持体16の他部分と一体に傾動可能とされ、且つ第二の支持体17により規制される可動範囲内で、第二の支持体17に沿って平行移動可能とされることとなる。
【0047】
すなわち、ねじ16fにより第一の支持体16の延出部16dの基部16aへの締結の強度を調整することで、第二の支持体17を挟む位置関係にある延出部16dと基部16aによる第二の支持体17の締め付け度合いを調整し、第一の支持体16を第二の支持体17に対し動かせる状態と固定する状態とを切り替えることができる。
【0048】
前記第二の支持体17は、中央部に貫通孔17aを設けられた板状体とされるものである。この第二の支持体17は、中央部の貫通孔17aに第一の支持体16の基部16aの一部を貫通させ、基部16aと延出部16dとで挟まれる状態とされることで、第一の支持体16と係合し、これを傾動可能とし、且つ貫通孔17aを貫通する基部16aの一部が貫通孔17a内を動ける範囲で第一の支持体16を移動可能とする構成である。
【0049】
この第二の支持体17は、使用者の身体の近傍にマッサージ器1を配置した状態で、使用者の身体に施療部11及び駆動部14並びに第一の支持体16のある側を向け、使用者の身体に対し動かない状態で配置されるものである。例えば、第二の支持体17は、マッサージ器1のカバー10に動かないよう取り付けられ、マッサージ器1の施療部側を使用者のマッサージを受けたい箇所に向けた上で、第二の支持体17又はカバー10に連結された帯状部分を身体に巻回係止するなど、マッサージ器1を使用者の身体に装着すると、身体に対し動かない状態で配置できることとなる。
【0050】
こうした第二の支持体17に対し、第一の支持体16の基部16aにおける凸部16gが、第二の支持体17を貫通すると共に、延出部16dを取り付けられて第二の支持体17との係合を維持し、延出部16dは施療部11及び駆動部14に対し第二の支持体17よりも離れた位置に配置された状態となる。延出部16dは、第一の支持体16の他部分と共に、第二の支持体17に対し傾動と移動の両方を可能とされる。
支持部15を使用者の身体に対し施療部11及び駆動部14のある側を向けて配置した状態では、延出部16dが第二の支持体17より外側に操作可能に露出する。
【0051】
次に、本実施形態に係るマッサージ器の使用者のマッサージ実行状態について説明する。前提として、マッサージ器1は、使用者がマッサージを受けたい身体の所定箇所に施療部11が対向するようにして、マッサージ器1のカバー10を身体に巻回し、面ファスナーの係合等により装着された状態にあるものとする。
【0052】
マッサージ器の装着状態で、施療部11が使用者の所望の箇所から少しずれている場合には、マッサージ器1の外側に現れている延出部16dを用いて第一の支持体16を動かし、これに取り付けられた施療部16の位置を調整する。
【0053】
詳細には、第一の支持体16における基部16aに延出部16dを固定するねじ16fを緩め、延出部16dと基部16aによる第二の支持体17の締め付けを緩和して、第二の支持体17に対し第一の支持体16を動かせるようにする。
【0054】
外側の延出部16dを操作してこれを含む第一の支持体16と施療部11の位置調整を行い、所望の箇所に施療部11を位置させたら、延出部16dのねじを締めて延出部16dと基部16aによる第二の支持体17の締め付けを強化して、第二の支持体17に対し第一の支持体16を固定状態とする。これにより施療部11がマッサージ対象箇所としての使用者のマッサージを受けたい箇所に位置する状態が保持される。
【0055】
使用者がマッサージ器1を操作し、マッサージの実行指示を行うと、駆動部14が作動し、施療部11を回転させる。
施療部11の回転により、ベース部12上の各施療子13をマッサージ対象箇所に対し出没させる状態が得られる。こうして各施療子13からカバー10を介してマッサージ対象箇所に順次押圧刺激を付与する状態が繰り返され、このマッサージ対象箇所において所望のマッサージ効果が得られることとなる。
【0056】
現状のマッサージ対象箇所に続いて、少しずれた他の箇所に対しマッサージを実行する場合には、一旦マッサージの実行を停止した上で、使用前の位置調整時と同様に、第一の支持体16における基部16aに延出部16dを固定するねじ16fを緩め、延出部16dと基部16aによる第二の支持体17の締め付けを緩和して、第二の支持体17に対し第一の支持体16を動かせるようにする。そして、延出部16dを操作してこれと一体に動く施療部11の位置調整を行い、所望の箇所に施療部11を位置させたら、延出部16dのねじを締めて延出部16dと基部16aによる第二の支持体17の締め付けを強化し、第二の支持体17に対し第一の支持体16を固定状態とする。これにより施療部11が新たな位置に保持され、これまでとは異なる所望の箇所へのマッサージを実行できることとなる。
【0057】
なお、施療部11の位置調整に先立ち、使用者の操作又は自動制御により、マッサージ器におけるマッサージの実行強度を弱めること、例えば、駆動部14による施療部11の回転数を過度に身体への刺激を与えない程度に制限したり、身体から離れる向きに施療部11とこれを支える第一の支持体16を適宜移動させる調整を行うことなど、によって、施療部11の作動に一定の安全性が確保されていれば、施療部11の位置調整を行う際に、施療部11の回転によるマッサージの実行を継続させつつ、位置調整を行うようにすることもでき、使用者が新たにマッサージを受けたい所望の箇所と施療部11とを対応付ける調整をより容易に行える。
【0058】
また、施療部11を回転させてマッサージを実行させている状態としてから、使用者が延出部16dを操作して第一の支持体16及びこれと一体の施療部11の位置を適宜調整することで、使用者は、第二の支持体17に対し第一の支持体16を傾動及び移動させられる範囲内の任意位置でマッサージを実行可能とすることができる。
【0059】
このように、本実施形態に係るマッサージ器は、駆動部14により回転する施療部11が、マッサージ対象箇所に対し回転して刺激を付与可能とされる一方で、施療部11と駆動部14を支持する支持部15は、施療部11を傾動及び移動可能として、支持部15で支持された施療部11を身体に対し動かして位置調整が行えることから、使用者のマッサージを受けたい所望の箇所に対し、当初の施療部11の位置がずれていた場合や、マッサージを受けてから新たに別の所望の箇所でマッサージを受けたい場合に、施療部11の位置を調整して正しい箇所へマッサージに係る刺激を適切に付与する状態へ移行でき、施療部11から確実にマッサージ効果を与えられる。
【0060】
また、支持部15を用いた傾動や移動による調整と、施療子13の配置による調整との少なくとも一方に基づいて、施療部11のマッサージ形態を任意に設定することが可能であり、使用者の所望の箇所に適合したマッサージ効果(美容効果)を付与できる。
【0061】
そして、本実施形態に係るマッサージ器は、国際連合で定められた「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」で示される17の目標のうち、例えば、「3:すべての人に健康と福祉を(あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する)」や「12:つくる責任つかう責任(持続可能な消費と生産のパターンを確保する)」といった一部の目標の達成に寄与することが期待できる。
【0062】
(本発明の第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るマッサージ器を前記
図7ないし
図10に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係るマッサージ器2は、前記第1の実施形態と同様に、施療部21と、駆動部24と、支持部25とを備える一方、異なる点として、駆動部24の外側に施療部を位置させる代わりに、施療部21を駆動部24と直列に連結する構成を有するものである。
【0063】
本実施形態に係るマッサージ器2は、前記第1の実施形態と同様、施療部21、駆動部24、及び支持部25を、布等の可撓性のある材質製のカバー20で覆われた状態とされて、カバー20の巻着機能により、使用者の身体のマッサージを受けようとする所定箇所に装着され、この所定箇所をマッサージ対象箇所としてマッサージを行うものである。
【0064】
前記施療部21は、前記第1の実施形態同様、使用者の身体におけるマッサージ対象箇所の近傍にマッサージ器1を配置すると、マッサージ対象箇所に近接し、このマッサージ対象箇所に近接する状態で回転して、回転に伴うマッサージ対象箇所への断続的な刺激付与によるマッサージを実行するものである。
【0065】
施療部21は、詳細には、駆動部24に連結されて回転可能とされる中実軸状のベース部22と、このベース部22の外周面から外方に突出する凸部としてベース部22に着脱可能に複数取り付けられる施療子23とからなるものである。
【0066】
ベース部22は、駆動部24の出力軸に駆動部24と直列となるように連結して設けられる。このベース部22における駆動部24の出力軸と連結しない端部は別途軸受等で支持される。ベース部22は、連結された駆動部24の近傍で回転可能とされる。
【0067】
また、ベース部22は、その外周面に、施療子23を嵌合又は螺合によって着脱可能とする取付穴22aを、施療部21の回転の中心軸方向及び回転方向に複数並べて設けられる。例えば、ベース部22は、施療子23の配置の自由度を大きくするために、施療部21の回転方向に一致するベース部22の周方向に、回転角60°分の間隔で取付穴22aを設けた構造とする。なお、取付穴22aは、底のある穴に限られるものではなく、貫通孔であってもよい。
【0068】
前記施療子23は、前記第1の実施形態と同様に、三角柱を倒したような山型の凸状体として形成されるものである。ただし、この施療子23は、ベース部22外周面の複数の取付穴のうち、施療部21の回転の中心軸方向及び回転方向について互いに隣り合わない位置関係となる複数の取付穴に嵌合又は螺合によりそれぞれ取り付けられる仕組みである。
【0069】
この施療子23は、大きさ及び角の丸みを互いに異ならせた三つを、ベース部22に対し、ベース部22の軸方向にずらし、且つ、ベース部22の周方向に回転角120°分の間隔をなすようにずらして配置される。施療子23の大きさや配置位置、配置数等を適切に設定調節することで、実行されるマッサージを変化させることができ、例えば、施療子23の配置数を少なくすると共に、施療子23が施療部21の回転軸方向及び回転方向に隣り合わないようにし、施療子同士の間隔を空けることで、マッサージ状態に強弱(減り張り)を付けることができる。
なお、施療子は、山型の形状に限られるものではなく、凸状をなすものであれば、他の形状、例えば、半球型とすることもできる(
図11及び
図12参照)。
【0070】
前記駆動部24は、施療部21、詳細には施療部21のベース部22端部と連結され、これを駆動して回転させるものである。駆動部24は、具体的には、モータとギアボックスを一体に組み合わせたギアドモータであり、先端の出力軸24aをベース部22の一端部に連結して施療部21を回転駆動する構成である。駆動部24をなすギアドモータは、前記第1の実施形態同様、モータとギアボックスとが直列に一体化された公知の細長い略円筒形状のものであり、詳細な説明を省略する。
【0071】
前記支持部25は、施療部21及び駆動部24を支持するものであり、特に、使用者の身体におけるマッサージ対象箇所の近傍にマッサージ器2を配置した状態で、使用者の身体に対し、施療部21及び駆動部24を身体表面に沿った傾動と移動の両方が可能となるよう支持するものである。
【0072】
支持部25は、詳細には、施療部21を回転可能に支持すると共に駆動部24を一体に取り付けられる第一の支持体26と、中央部に貫通孔27aを設けられ、この貫通孔27aにより設定される所定の可動範囲内で第一の支持体26を傾動と移動の両方が可能となるように係合させる第二の支持体27とを備える構成である。
【0073】
前記第一の支持体26は、略板状の基部26aと、駆動部24の先端側部分を取り付けられる支持台部26bと、駆動部24の出力軸24aに連結された施療部21のベース部22における他端部を回転可能に支える軸支部26cと、基部26aの支持台部26bや軸支部26cのある側とは反対側の面で基部26aにねじ止めされて設けられる延出部26dとを有する構成である。
【0074】
前記基部26aは、略板状体の一方の面に、支持台部26bと軸支部26cを配設される一方、こうした支持台部26b等のある側とは反対側となる他方の面に、第二の支持体27の貫通孔27aを貫通する凸部26gを形成される構成である。
【0075】
前記延出部26dは、基部26aの第二の支持体27を貫通する凸部26gに係合し、第一の支持体26のうち、施療部21及び駆動部24に対し第二の支持体27よりも離れた位置まで延出配置された一部とされるものである。この延出部26dは、基部26aとの間に第二の支持体27を挟んだ状態で、基部26aにねじ26fで締結される。
【0076】
延出部26dは、締結用のねじを緩めた場合に、基部26aに対し、これに近付たり離れたりする動きを許容される一方、これ以外の向きの動きを拘束される状態で係合されている。そして、延出部26dは、ねじを緩めて基部26aから遠ざけ、延出部26dと基部26aとで第二の支持体27を締め付ける力を弱めると、第二の支持体27に対し、基部26aをはじめとする第一の支持体の他部分と一体に傾動且つ第二の支持体の拘束を受けない所定範囲内で第二の支持体27に沿って各方向に移動可能とされることとなる。
【0077】
すなわち、ねじ26fにより第一の支持体26の延出部26dの基部26aへの締結の強度を調整することで、第二の支持体27を挟む位置関係にある延出部26dと基部26aによる第二の支持体27の締め付け度合いを調整し、第一の支持体26を第二の支持体27に対し動かせる状態と固定する状態とを切り替えることができる。この他、締結強度の調整用のねじ26fとは別に第一の支持体26と第二の支持体27に螺合するねじを設け、このねじの回転調整で第二の支持体27に対する第一の支持体26の位置を変更可能とするなどして、第一の支持体26の身体に対し接近、離隔する方向についての位置調整を行える構成とすることもできる。
【0078】
前記第二の支持体27は、前記第1の実施形態同様、中央部に貫通孔27aを設けられた板状体とされるものである。この第二の支持体27は、中央部の貫通孔27aに第一の支持体26の基部26aの一部を貫通させ、基部26aと延出部26dとで挟まれる状態とされることで、第一の支持体26と係合し、これを傾動可能且つ貫通孔27aの範囲で移動可能とする構成である。
【0079】
この第二の支持体27は、使用者の身体におけるマッサージ対象箇所の近傍にマッサージ器2を配置した状態で、使用者の身体に施療部21及び駆動部24並びに第一の支持体26のある側を向け、カバー20での装着により使用者の身体に対し動かない状態で配置されるものである。
【0080】
こうした第二の支持体27に対し、第一の支持体26の基部26aにおける凸部26gが、第二の支持体27を貫通すると共に、延出部26dを取り付けられて第二の支持体27との係合を維持し、延出部26dは施療部21及び駆動部24に対し第二の支持体27よりも離れた位置に配置された状態となる。延出部26dは、第一の支持体26の他部分と共に、第二の支持体27に対し傾動と移動の両方を可能とされる。
支持部25を使用者の身体に対し施療部21及び駆動部24のある側を向けて配置した状態では、延出部26dが第二の支持体27より外側に操作可能に露出する。
【0081】
次に、本実施形態に係るマッサージ器の使用者のマッサージ実行状態について説明する。前提として、前記第1の実施形態同様、マッサージ器2は、使用者がマッサージを受けたい身体の所定箇所に施療部21が対向するようにして、マッサージ器2のカバー20を身体に巻回し、面ファスナーの係合等により装着された状態にあるものとする。
【0082】
マッサージ器の装着状態で、施療部21が使用者の所望の箇所から少しずれている場合には、マッサージ器2の外側に現れている延出部26dを用いて第一の支持体26を動かし、これに取り付けられた施療部26の位置を調整する。
【0083】
詳細には、第一の支持体26における基部26aに延出部26dを固定するねじ26fを緩め、延出部26dと基部26aによる第二の支持体27の締め付けを緩和して、第二の支持体27に対し第一の支持体26を動かせるようにする。
【0084】
外側の延出部26dを操作してこれを含む第一の支持体26と施療部21の位置調整を行い、所望の箇所に施療部21を位置させたら、延出部26dのねじを締めて延出部26dと基部26aによる第二の支持体27の締め付けを強化して、第二の支持体27に対し第一の支持体26を固定状態とする。これにより施療部21がマッサージ対象箇所としての使用者のマッサージを受けたい箇所に位置する状態が保持される。
【0085】
使用者がマッサージ器2を操作し、マッサージの実行指示を行うと、駆動部24が作動し、施療部21を回転させる。
施療部21の回転により、ベース部22上の各施療子23をマッサージ対象箇所に対し出没させる状態が得られる。こうして各施療子23からカバー20を介してマッサージ対象箇所に順次押圧刺激を付与する状態が繰り返され、マッサージ対象箇所において所望のマッサージ効果が得られることとなる。
【0086】
現状のマッサージ対象箇所に続いて、少しずれた他の箇所に対しマッサージを実行する場合には、駆動部24の作動を停止させ、一旦マッサージの実行を中断した上で、使用前の位置調整時と同様に、第一の支持体26における基部26aに延出部26dを固定するねじ26fを緩め、延出部26dと基部26aによる第二の支持体27の締め付けを緩和して、第二の支持体27に対し第一の支持体26を動かせるようにする。そして、延出部26dを操作してこれと一体に動く施療部21の位置調整を行い、所望の箇所に施療部21を位置させたら、延出部26dのねじを元のように締めて延出部26dと基部26aによる第二の支持体27の締め付けを強化し、第二の支持体27に対し第一の支持体26を固定状態とする。これにより施療部21が新たな位置に保持され、これまでとは異なる所望の箇所へのマッサージを実行できることとなる。
【0087】
この他、マッサージに係る刺激の付与具合を変える場合には、駆動部24の駆動による施療部21の回転数を変えることで対応できる。また、一旦マッサージの実行を停止し、マッサージ器2を身体から外して、施療部21のベース部22上における各施療子23の位置や数等を変更することで対応してもよい。
【0088】
このように、本実施形態に係るマッサージ器は、施療部21のベース部22における回転の中心軸方向及び回転方向にそれぞれ並べて設けられた複数の取付穴22aに対し、施療子23が嵌合又は螺合により配設され、着脱可能とされた施療子23をベース部22における任意の取付穴に配置できることから、ベース部22に対する施療子23の取り付け位置の調整で、施療子21で付与可能な刺激の位置と周期を細かく且つ柔軟に設定でき、使用者の所望するマッサージを実行できる。
【0089】
なお、前記第1の実施形態においては、第二の支持体17の貫通孔17aに第一の支持体16の一部を貫通させ、第一の支持体16を第二の支持体17に係合させる構成としているが、こうした第一の支持体16と第二の支持体17との組み合わせ状態はこれらに限られるものではなく、例えば、第二の支持体に設けられた所定形状の規制孔に、第一の支持体の一部(凸部)が貫通して孔内を移動可能に係合することで、第二の支持体に対する第一の支持体の可動範囲を設定する構成とすることもできる。
【0090】
また、前記第1及び第2の各実施形態に係るマッサージ器においては、第一の支持体16、26の一部として、施療部11、21及び駆動部14、24に対し第二の支持体17、27よりも離れた位置まで延出配置された延出部16d、26dを設け、使用者がこの延出部16d、26dを動かすことで、第二の支持体17、27の貫通孔17a、27aにより設定される所定の可動範囲内で、第二の支持体17、27に対し第一の支持体16、26の他部及び施療部11、21を平行移動及び傾動させられる構成としているが、この他、第二の支持体に対し第一の支持体を動かす一又は複数のアクチュエータを設けて、第二の支持体における貫通孔等で設定された可動範囲内で、第二の支持体に対する第一の支持体の傾動や移動をアクチュエータにより行わせて、第一の支持体で支持される施療部の自動位置調整を伴いつつ、施療部によるマッサージを実行する構成とすることもできる。
【0091】
さらに、前記第1及び第2の各実施形態に係るマッサージ器においては、支持部15、25における第一の支持体16、26の一部として、基部16a、26aから突出して第二の支持体17、27を貫通する凸部16g、26gと、この凸部16g、26gに係合して、施療部11、21に対し第二の支持体17、27よりも離れた位置に配置される延出部16d、26dとを設け、マッサージ器の身体への装着状態で、マッサージ器1、2の外側に現れている延出部16d、26dを用いて第一の支持体16、26を動かし、これに取り付けられた施療部16、26の位置を調整可能な構成としているが、これに限られるものではなく、第一の支持体の一部が、第二の支持体を迂回して、施療部に対し第二の支持体よりも離れた位置まで延出配置され、この一部を用いて第一の支持体の他部とそれに取り付けられた施療部とを第二の支持体に対し動かせるようにする構成、例えば、
図13に示すように、第一の支持体16の基部16aから第二の支持体17に沿って延出し、さらに第二の支持体17の縁を越えて、第二の支持体17における第一の支持体16に面する側とは反対側の部位まで回り込んだ迂回部16eを形成し、マッサージ器の装着状態で外側に露出するようにしたこの迂回部16eを操作して第一の支持体16全体を動かし、施療部11の位置調整を可能とする構成としてもかまわない。
【0092】
(本発明の第3の実施形態)
前記第1の実施形態に係るマッサージ器においては、第二の支持体17の広い貫通孔17aに第一の支持体16の凸部を貫通させ、貫通孔17aで凸部の可動範囲を規制することで、第一の支持体16を第二の支持体17に対し平行移動可能且つ傾動可能とする構成としているが、これに限られるものではなく、第3の実施形態として、
図14ないし
図20に示すように、第二の支持体37が、略板状の基台部38と、この基台部38に沿って傾動(回動)可能に配設された略板状の補助部39とからなり、この補助部39に設けられた所定形状の規制孔39aに、第一の支持体36の一部(凸部)が貫通して孔内を移動可能に係合することで、第一の支持体36を補助部39と共に第二の支持体37の基台部38に対し傾動可能とし、且つ、規制孔39aにより制限された移動範囲内で、第二の支持体37に沿って第一の支持体37を平行移動可能とする構成とすることもできる。
【0093】
さらに、補助部39を規制孔の形状が異なる別の補助部(
図21及び
図22参照)に交換して、こうした規制孔39b、39cで第二の支持体に対する第一の支持体の移動による位置調整の自由度を変えるようにすることもできる。
【0094】
(本発明の第4の実施形態)
前記第1の実施形態に係るマッサージ器においては、第二の支持体17の貫通孔17aに第一の支持体16の凸部を貫通させつつ、第一の支持体16の基部16aと延出部16dが第二の支持体17を挟むように配置されて、延出部16dを動かすと第二の支持体17に対し第一の支持体16の他部及び施療部11を平行移動及び傾動させられる構成としているが、この他、第4の実施形態として、
図23ないし
図28に示すように、第一の支持体46と第二の支持体47とが重なる状態で、第一の支持体46に設けられた所定形状の規制孔46aと、第二の支持体47に設けられた所定形状の規制孔47aとを共に貫通しつつ、第一の支持体46と第二の支持体47が互いに離れず重なる状態を維持するよう拘束する連結体48を設けて、使用者の操作で連結体48が動かされると、この連結体48と規制孔46aで係合する第一の支持体46が共に動かされるようにする構成とすることもできる。
【0095】
例えば、第二の支持体47の規制孔47aを、直線状の長孔を一又は複数組み合わせて連通させたもの(
図25、
図26参照)とすれば、この第二の支持体の規制孔47aに、連結体48が貫通して孔内を移動可能に係合していることで、連結体48を第二の支持体47に対し移動させると、連結体48と係合する第一の支持体46及びこれと一体の施療部41を第二の支持体47に沿って平行移動可能とすることができる。この場合に、第一の支持体46の規制孔46aを、連結体48に対し第一の支持体46が相対的に動ける形状、例えば、第一の支持体46を二箇所で貫通する連結体48に対応する円弧状の孔形状として(
図28参照)、連結体48に対し第一の支持体46を傾動可能とし、第一の支持体46の第二の支持体47に対する位置調整の自由度を大きくする構成とすることもできる。
【0096】
逆に、第二の支持体の規制孔を、第二の支持体を二箇所で貫通する連結体に対応する円弧状の孔形状として、連結体を第二の支持体に対し傾動可能とし、連結体を第二の支持体に対し傾動させると、連結体と係合する第一の支持体及びこれと一体の施療部を第二の支持体に対し傾動可能とすることができる。そして、第一の支持体の規制孔を、直線状の長孔を一又は複数組み合わせた形状とすれば、連結体に対し第一の支持体が第二の支持体に沿って平行移動できるようになり、前記同様に第一の支持体の第二の支持体に対する位置調整の自由度を大きくすることができる。
【0097】
(本発明の第5の実施形態)
前記第1の実施形態に係るマッサージ器においては、第一の支持体16の基部16aと延出部16dで第二の支持体17を挟む配置とし、延出部16dを動かすと第二の支持体17に対し第一の支持体16の他部及び施療部11を平行移動及び傾動させられる構成としているが、この他、第5の実施形態として、
図29ないし
図31に示すように、第一の支持体56を第二の支持体57と重なる状態で、この第二の支持体57に対し傾動可能に連結すると共に、第二の支持体57から第一の支持体側に突出して第一の支持体56と連動可能に係合する操作片58を設けて、使用者の操作で操作片58が動かされると、これに連動する第一の支持体56を傾動させられる構成とすることもできる。
【0098】
詳細には、操作片58は、第二の支持体57に回転可能に支持され、第一の支持体側に突出して配設される歯車部58aと、この歯車部58aと一体に連結されて使用者による歯車部58aの回転操作を可能とするツマミ部58bとからなるものである。そして、第一の支持体56には、この第一の支持体56の傾動中心位置を同じく中心とする円弧状の孔56aが穿設されると共に、この円弧状の孔56aの縁に円弧状配置のラック56bが設けられる。操作片の歯車部58aが第一の支持体56における円弧状の孔56aに挿入され、ラック56bに噛合することで、操作片58を第二の支持体57に対し回転させると、回転する歯車部58aと噛合するラック56bが動いて、第二の支持体57に対し第一の支持体57及びこれと一体の施療部51を傾動させられる仕組みである。
【0099】
ツマミ部58bによる傾動調整の後は、操作片58が意図せず動かないように、操作片58の雄ネジ部58cに螺合する固定具58dを締め付けて第二の支持体57に密着させ、操作片58が回らないように固定する仕組みを採用することもできる。
【0100】
さらに他の例として、
図32ないし
図34に示すように、操作片58がツマミ部を有さず、操作に際し所定の特別な器具を併用しないと操作片58を回転させられないようにすることもでき、例えば、マッサージ器が所定の管理者から使用者に貸し出し等で提供される場合に、管理者による位置調整済みの施療部の、使用者の不要な操作による意図しない位置変化を防ぐことができる。
【0101】
なお、前記各実施形態に係るマッサージ器においては、施療部を使用者の身体におけるマッサージを受けたい箇所に向けるようにしてマッサージ器を身体に巻回等により装着して、施療部を位置調整可能としつつ施療部によるマッサージが行える構成としているが、マッサージ対象となる身体の首より下側のいずれかの箇所に対応させて、マッサージ器の装着態様を選択でき、巻回により装着するものの他に、例えば、靴やブーツのような足や脚を挿入することで装着状態とするものや、手袋や長手袋、腕カバーのような手や腕を挿入して装着状態とするもの、衣服のように着用して装着状態とするものであってもかまわない。
【0102】
また、マッサージ器が使用者の身体の近くに位置して、施療部が身体のマッサージ対象箇所の近傍からマッサージを実行できる状態であれば、マッサージ器は装着しての使用に限られるものではなく、マッサージを受けたい箇所に合わせて、例えば、施療部で掌へのマッサージが行えるようにマッサージ器を手で握って又は両手の間に抱えて使用したり、腕や脚へのマッサージのためにマッサージ器を腕の間や脚の間に挟んで使用したり、胸や腹へのマッサージのためにマッサージ器を胸や腹の前に抱きかかえて使用することもできる。そして、マッサージ器においては、こうした使用態様を無理なく実現可能な形態や構造を一部又は全部採用する構成としてもかまわない。
【0103】
さらに、前記各実施形態で示したような施療部を位置調整可能とする構成を、マッサージ器を手に持って使用する手持ち式のマッサージ器や、マッサージ器を床に置いて身体のマッサージを受けたい箇所を施療部に当てるようにして使用する据え置き式のマッサージ器に適用することもでき、特に据え置き式のマッサージ器ではマッサージ器全体を動かしてマッサージ位置を細かく調整する操作が比較的困難であったのに対し、身体とマッサージ器全体の位置関係を変えることなく、施療部などの一部の位置調整でマッサージ対象箇所をずらしてマッサージを行うことができ、簡略な調整で使用者のマッサージを受けたい箇所へ確実にマッサージが行われる状態を実現できる。
【0104】
ただし、前記手持ち式や据え置き式等の、身体に装着せず使用者が任意に動かせるタイプのマッサージ器に対しては、施療部とこれを回転させる駆動部の構成のみ適用することもできる。
【符号の説明】
【0105】
1、2 マッサージ器
10、20 カバー
11、21 施療部
11c 穴
12、22 ベース部
13、23 施療子
14、24 駆動部
14a、24a 出力軸
15、25 支持部
16、26 第一の支持体
16a、26a 基部
16c、26c 軸支部
16d、26d 延出部
16e 迂回部
16f、26f ねじ
16g、26g 凸部
17、27 第二の支持体
17a、27a 貫通孔
18 支持枠
22a 取付穴
26b 支持台部
36、46、56 第一の支持体
37、47、57 第二の支持体
38 基台部
39 補助部
39a 規制孔
39b、39c 規制孔
41、51 施療部
46a、47a 規制孔
48 連結体
56a 孔
56b ラック
58 操作片
58a 歯車部
58b ツマミ部
58c 雄ねじ部
58d 固定具