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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178870
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】介護計画の補助装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20180101AFI20221125BHJP
【FI】
G06Q50/22
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021085969
(22)【出願日】2021-05-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】513066476
【氏名又は名称】株式会社 楓の風
(74)【代理人】
【識別番号】100167900
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 仁
(72)【発明者】
【氏名】小室 貴之
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 明子
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA13
(57)【要約】
【課題】熟練度の低い支援者であっても適切に介護計画を立案することができる介護計画の補助装置の提供。
【解決手段】介護計画の補助システム1は、入力手段31,41と、表示手段32,41と、制御手段21とを備える。制御手段21は、国際生活機能分類のうち、参加に分類される複数の分類コードと、対象者の支援を行うための介護目標と、対象者の状態を把握するための質問とを関連付けて介護目標データとして記憶する記憶部22と、質問を表示させる表示制御部211と、質問の回答を受け付ける入力受付部212と、質問の回答および介護目標データに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定する目標判定部213と、介護計画の目標とすると判定された介護目標および分類コードを出力する情報出力部214とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
介護計画の作成を補助する介護計画の補助装置であって、
情報入力を受け付ける入力手段と、
情報を表示する表示手段と、
前記入力手段および前記表示手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
心身機能および身体構造、並びに活動および参加に分類された国際生活機能分類のうち、参加に分類される複数の分類コードと、対象者の支援を行うための介護目標と、対象者の状態を把握するための質問とを関連付けて介護目標データとして記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された質問を前記表示手段に表示させる表示制御部と、
前記入力手段を介して質問の回答を受け付ける入力受付部と、
前記入力受付部にて受け付けられた質問の回答と、前記記憶部に記憶された介護目標データとに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定する目標判定部と、
前記目標判定部にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、当該介護目標に関連付けられた分類コードとを出力する情報出力部とを備えることを特徴とする介護計画の補助装置。
【請求項2】
請求項1に記載された介護計画の補助装置において、
前記入力受付部は、過去の回答および現在の回答に分けて質問の回答を受け付け、
前記目標判定部は、前記入力受付部にて受け付けられた過去の回答および現在の回答と、前記記憶部に記憶された介護目標データとに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定することを特徴とする介護計画の補助装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載された介護計画の補助装置において、
前記制御手段は、
前記目標判定部にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標とを仕分けして前記表示手段に表示させる追加表示制御部と、
前記入力手段を介して前記目標判定部にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標の追加選択を受け付ける追加選択受付部とを備え、
前記情報出力部は、前記追加選択受付部にて受け付けられた介護目標と、当該介護目標に関連付けられた分類コードとを出力することを特徴とする介護計画の補助装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載された介護計画の補助装置において、
前記表示制御部は、前記情報出力部にて出力された介護目標と、分類コードとを目標候補として前記表示手段に表示させ、
前記入力受付部は、前記表示手段に表示された目標候補のうち、少なくともいずれか1つの目標候補の選択を受け付け、
前記記憶部は、複数の分類コードと、対象者の支援を行うための支援方法とを関連付けて支援方法データとして記憶し、
前記制御手段は、
前記入力受付部にて受け付けられた目標候補を介護計画の目標として決定する目標決定部と、
前記目標決定部にて決定された介護計画の目標を達成するための支援方法を選択させる支援方法選択部とを備え、
前記情報出力部は、前記支援方法選択部にて選択させた支援方法と、この支援方法に関連付けられた分類コードとを出力することを特徴とする介護計画の補助装置。
【請求項5】
請求項4に記載された介護計画の補助装置において、
前記入力受付部は、前記表示手段に表示された目標候補のうち、少なくともいずれか1つの目標候補を短期目標として選択を受け付け、少なくともいずれか1つの目標候補を長期目標として選択を受け付け、
前記目標決定部は、前記入力受付部にて受け付けられた短期目標および長期目標を介護計画の目標として決定することを特徴とする介護計画の補助装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載された介護計画の補助装置において、
前記支援方法選択部は、
心身機能の支援方法を選択させる第1の選択群と、
心身機能の支援方法とは異なる支援方法を選択させる第2の選択群とを備えることを特徴とする介護計画の補助装置。
【請求項7】
請求項6に記載された介護計画の補助装置において、
前記制御手段は、
前記支援方法選択部にて第1の選択群から選択された心身機能の支援方法に基づいて、心身機能に係る介護計画の目標を決定する心身機能目標決定部を備えることを特徴とする介護計画の補助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護の対象者を支援する支援者による介護計画の作成を補助する介護計画の補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、介護の対象者に対して、その対象者の居住地域にて提供される多様な通いの場への参加を促し、地域全体で相互に支え合う介護の仕組みの構築が進んでいる。従来の介護は、筋力向上や歩行訓練などの心身機能に偏ったリハビリや機能訓練を中心としているので、介護の対象者に多様な通いの場への参加を促すための有効な介護とはなっていなかった。
参加は、他者との接触や環境との相互作用を含む高度な介護目標である。このため、心身機能の低下を生じた対象者は、自身の可能性を客観的に判断し、参加に係る介護計画の目標を適切に見出すことは困難である。また、このような対象者は、自身の希望を明確に表現できない場合もあるので、熟練度の低い支援者は、参加に係る介護計画を立案することは困難である。
【0003】
ところで、従来、介護の対象者を支援する支援者による介護計画の作成を補助する介護計画の補助装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載されたケア支援システムは、介護の対象者の希望を入力させることによって、この希望を実現するための目標の候補を表示し、これらの目標の候補から支援者に目標を選択させている。そして、このケア支援システムは、支援者に選択された目標を達成するために必要な1または複数の実施事項を提示するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6716144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、心身機能の低下を生じた対象者は、前述したように、自身の希望を明確に表現できない場合もあるので、特許文献1に記載されたケア支援システムでは、熟練度の低い支援者は、心身機能の低下を生じた対象者に対して参加に係る介護計画の目標を適切に選択することができず、ひいては参加に係る介護計画を立案することは困難であるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、熟練度の低い支援者であっても適切に介護計画を立案することができる介護計画の補助装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の介護計画の補助装置は、介護計画の作成を補助する介護計画の補助装置であって、情報入力を受け付ける入力手段と、情報を表示する表示手段と、入力手段および表示手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、心身機能および身体構造、並びに活動および参加に分類された国際生活機能分類のうち、参加に分類される複数の分類コードと、対象者の支援を行うための介護目標と、対象者の状態を把握するための質問とを関連付けて介護目標データとして記憶する記憶部と、記憶部に記憶された質問を表示手段に表示させる表示制御部と、入力手段を介して質問の回答を受け付ける入力受付部と、入力受付部にて受け付けられた質問の回答と、記憶部に記憶された介護目標データとに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定する目標判定部と、目標判定部にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、この介護目標に関連付けられた分類コードとを出力する情報出力部とを備えることを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、介護計画の補助装置は、入力受付部にて受け付けられた質問の回答と、記憶部に記憶された介護目標データとに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定する目標判定部を備え、情報出力部は、目標判定部にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、この介護目標に関連付けられた分類コードとを出力する。これによれば、支援者は、情報出力部にて出力された情報に基づいて、介護計画を立案することができるので、熟練度の低い支援者であっても適切に介護計画を立案することができる。
【0009】
本発明では、入力受付部は、過去の回答および現在の回答に分けて質問の回答を受け付け、目標判定部は、入力受付部にて受け付けられた過去の回答および現在の回答と、記憶部に記憶された介護目標データとに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定することが好ましい。
【0010】
このような構成によれば、目標判定部は、入力受付部にて受け付けられた過去の回答および現在の回答と、記憶部に記憶された介護目標データとに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定するので、例えば、過去においては実施できていたものの現在においては実施できなくなってしまった介護目標を介護計画の目標とすることができる。したがって、目標判定部は、その介護目標を介護計画の目標とするか否かを更に適切に判定することができる。
【0011】
本発明では、制御手段は、目標判定部にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標とを仕分けして表示手段に表示させる追加表示制御部と、入力手段を介して目標判定部にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標の追加選択を受け付ける追加選択受付部とを備え、情報出力部は、追加選択受付部にて受け付けられた介護目標と、この介護目標に関連付けられた分類コードとを出力することが好ましい。
【0012】
このような構成によれば、追加選択受付部は、入力手段を介して目標判定部にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標の追加選択を受け付けるので、支援者は、例えば、対象者と面談などを実施し、目標判定部にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標を選択することによって、適切な介護目標を介護計画の目標に追加することができる。
【0013】
本発明では、表示制御部は、情報出力部にて出力された介護目標と、分類コードとを目標候補として表示手段に表示させ、入力受付部は、表示手段に表示された目標候補のうち、少なくともいずれか1つの目標候補の選択を受け付け、記憶部は、複数の支援分類コードと、対象者の支援を行うための支援方法とを関連付けて支援方法データとして記憶し、制御手段は、入力受付部にて受け付けられた目標候補を介護計画の目標として決定する目標決定部と、目標決定部にて決定された介護計画の目標を達成するための支援方法を選択させる支援方法選択部とを備え、情報出力部は、支援方法選択部にて選択させた支援方法と、この支援方法に関連付けられた支援分類コードとを出力することが好ましい。
【0014】
このような構成によれば、介護計画の補助装置は、目標決定部にて決定された介護計画の目標を達成するための支援方法を選択させる支援方法選択部を備え、情報出力部は、支援方法選択部にて選択させた支援方法と、この支援方法に関連付けられた支援分類コードとを出力するので、支援者は、選択した支援方法の支援分類コードを容易に把握することができる。
【0015】
本発明では、入力受付部は、表示手段に表示された目標候補のうち、少なくともいずれか1つの目標候補を短期目標として選択を受け付け、少なくともいずれか1つの目標候補を長期目標として選択を受け付け、目標決定部は、入力受付部にて受け付けられた短期目標および長期目標を介護計画の目標として決定することが好ましい。
【0016】
このような構成によれば、目標決定部は、入力受付部にて受け付けられた短期目標および長期目標を介護計画の目標として決定するので、支援者は、介護計画の目標として短期目標および長期目標をそれぞれ設定することができ、それぞれの支援方法を支援方法選択部にて選択することができる。
【0017】
本発明では、支援方法選択部は、心身機能の支援方法を選択させる第1の選択群と、心身機能の支援方法とは異なる支援方法を選択させる第2の選択群とを備えることが好ましい。
【0018】
このような構成によれば、支援方法選択部は、心身機能の支援方法を選択させる第1の選択群と、心身機能の支援方法とは異なる支援方法を選択させる第2の選択群とを備えるので、支援者は、選択すべき支援方法の種別を容易に把握することができ、熟練度の低い支援者であっても適切に支援方法を選択することができる。
【0019】
本発明では、制御手段は、支援方法選択部にて第1の選択群から選択された心身機能の支援方法に基づいて、心身機能に係る介護計画の目標を決定する心身機能目標決定部を備えることが好ましい。
【0020】
このような構成によれば、制御手段は、支援方法選択部にて第1の選択群から選択された心身機能の支援方法に基づいて、心身機能に係る介護計画の目標を決定する心身機能目標決定部を備えるので、心身機能に係る介護計画の目標と、活動や参加に係る介護計画の目標との目標同士の整合性を高めることができ、支援者は、介護計画を更に適切に立案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態に係る介護計画の補助システムの概略構成を示す図
図2】管理サーバの概略構成を示す機能ブロック図
図3】記憶部に記憶された対象者の状態を把握するための質問を表示手段に表示させた状態を示す図
図4】記憶部に記憶された介護目標データを示す図
図5】記憶部に記憶された支援方法データを示す図
図6】介護計画の補助システムによる補助方法の流れを示すフローチャート
図7】介護目標の仕分け結果を表示し、介護目標の追加選択を受け付ける目標候補の選択フォームを表示手段に表示させた状態を示す図
図8】選択フォームにて選択された介護目標と、この介護目標に関連付けられた分類コードとを表示手段に表示させた状態を示す図
図9】介護計画の目標として決定された目標候補を表示手段に表示させた状態を示す図
図10】心身機能に分類される介護計画の目標として決定された目標候補を表示手段に表示させた状態を示す図
図11】支援方法選択部にて選択させた支援方法を表示手段に表示させた状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る介護計画の補助システムの概略構成を示す図である。
介護計画の補助システム1は、介護の対象者を支援する支援者による介護計画の作成を補助するシステムである。この介護計画の補助システム1は、図1に示すように、介護計画に関する各種のデータを記憶するとともに、介護計画の補助システム1の全体を管理する管理サーバ2と、介護の対象者を支援する支援者の所持する携帯電話、スマートフォン、およびタブレット型のパーソナルコンピュータ、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ等の支援者用端末装置3と、介護の対象者の所持する対象者用端末装置4とを備えている。管理サーバ2、支援者用端末装置3、および対象者用端末装置4は、通信回線としての公衆ネットワークであるインターネット5を介して相互に通信可能に接続されている。
【0023】
支援者用端末装置3は、CPU(Central Processing Unit)や、メモリなどによって構成され、このメモリに記憶された所定のプログラムに従って情報処理を実行する。
本実施形態では、支援者用端末装置3は、デスクトップ型のパーソナルコンピュータである。この支援者用端末装置3は、情報入力を受け付けるキーボードやマウスなどの入力手段31と、情報を表示するモニタなどの表示手段32とを備えている。
【0024】
対象者用端末装置4は、CPUや、メモリなどによって構成され、このメモリに記憶された所定のプログラムに従って情報処理を実行する。
本実施形態では、対象者用端末装置4は、スマートフォンである。この対象者用端末装置4は、タッチパネル41を備えている。タッチパネル41は、情報入力を受け付ける入力手段として機能するとともに、情報を表示する表示手段として機能する。
【0025】
なお、本実施形態では、支援者用端末装置3は、デスクトップ型のパーソナルコンピュータとし、対象者用端末装置4は、スマートフォンとしているが、入力手段および表示手段を備えていれば、どのような端末装置であってもよい。
【0026】
図2は、管理サーバの概略構成を示す機能ブロック図である。
管理サーバ2は、CPUや、メモリなどによって構成され、このメモリに記憶された所定のプログラムに従って情報処理を実行する。この管理サーバ2は、図2に示すように、介護計画の補助システム1の全体を管理する制御手段21と、介護計画に関する各種のデータを記憶する記憶部22とを備えている。
【0027】
記憶部22は、心身機能および身体構造、並びに活動および参加に分類された国際生活機能分類における複数の分類コードと、対象者の支援を行うための介護目標と、対象者の状態を把握するための質問とを関連付けて介護目標データとして記憶する。
【0028】
図3は、記憶部に記憶された対象者の状態を把握するための質問を表示手段に表示させた状態を示す図である。
記憶部22に記憶された介護目標データのうち、対象者の状態を把握するための質問は、図3に示すように、アンケートQ1として支援者用端末装置3の表示手段32や、対象者用端末装置4のタッチパネル41に表示される。
アンケートQ1は、国際生活機能分類のうち、活動に分類される活動アンケートQ2と、参加に分類される参加アンケートQ3とを備えている。
【0029】
活動アンケートQ2は、国際生活機能分類のうち、活動に分類される複数の分類コードに基づいて、対象者の状態を把握するための質問を表示する複数の項目欄Q21と、各項目欄Q21の質問内容に該当する場合にチェックするためのチェックボックス欄Q22とを備えている。
項目欄Q21は、例えば、「1.自宅から一番近い店まで買い物に出かけられる」や、「2.バスや電車で10分以上かかる場所まで出かけられる」などのように、活動に係る対象者の状態を把握するための質問を項目ごとに表示している。
チェックボックス欄Q22は、項目欄Q21に隣接して配置されている。このチェックボックス欄Q22は、各項目欄Q21の質問内容に該当している場合にチェックし、該当していない場合にチェックしないことによって、質問の回答を受け付ける。
【0030】
参加アンケートQ3は、国際生活機能分類のうち、参加に分類される複数の分類コードに基づいて、対象者の状態を把握するための質問を表示する複数の項目欄Q31と、各項目欄Q31の質問内容に該当する場合にチェックするためのチェックボックス欄Q32とを備えている。
項目欄Q31は、例えば、「1.報酬を伴う仕事(家業の手伝いを含む)」や、「2.報酬のない奉仕活動」などのように、参加に係る対象者の状態を把握するための質問を項目ごとに表示している。
チェックボックス欄Q32は、項目欄Q31に隣接して配置されている。このチェックボックス欄Q32は、前述したチェックボックス欄Q22とは異なり、以前(過去)の回答を受け付ける過去回答欄Q321と、現在の回答を受け付ける現在回答欄Q322とを備えている。
【0031】
過去回答欄Q321は、各項目欄Q31の質問内容に過去において該当していた場合にチェックし、該当していなかった場合にチェックしないことによって、過去における質問の回答を受け付ける。
現在回答欄Q322は、各項目欄Q31の質問内容に現在において該当している場合にチェックし、該当していない場合にチェックしないことによって、現在における質問の回答を受け付ける。
【0032】
図4は、記憶部に記憶された介護目標データを示す図である。
介護目標データGD1は、図4に示すように、国際生活機能分類ICF(International Classification of Functioning)における分類コードのデータ列である分類コード列GD2と、対象者の支援を行うための介護目標のデータ列である介護目標列GD3と、この介護目標に対応する介護計画を支援者に立案させるための例文のデータ列である例文列GD4と、前述した対象者の状態を把握するための質問(アンケートQ1)に基づいて、分類コード、介護目標、および例文を抽出するか否かを判断するためのデータ列である抽出条件列GD5とを備えている。
なお、図4では、介護目標データGD1における図中1~4行目のデータ行を、それぞれデータ行DA1~4とする。
【0033】
分類コード列GD2は、例えば、「d620 物品とサービスの入手」(データ行DA1)や、「d470 交通機関や手段の利用」(データ行DA2)や、「d850 報酬を伴う仕事」(データ行DA3)や、「d855 無報酬の仕事」(データ行DA4)などのように、国際機能分類における分類コードのデータを有している。
介護目標列GD3は、例えば、「一番近い店まで買い物に行く」(データ行DA1)や、「バス・電車で10分以上の所に出掛ける」(データ行DA2)や、「(報酬を伴う)仕事をする」(データ行DA3)や、「(報酬がない)仕事や活動をする」(データ行DA4)などのように、対象者の支援を行うための介護目標のデータを有している。
【0034】
例文列GD4は、例えば、「〇〇まで買い物に行ける」、および「記入例:近所のコンビニまで買い物に行ける」(データ行DA1)などのように、介護目標に対応する介護計画を支援者に立案させるための例文のデータを有している。ここで、例文列GD4の左側のデータは、介護目標に対応した抽象的な例文のデータであり、例文列GD4の右側のデータは、左側のデータよりも更に具体的な例文のデータである。
【0035】
抽出条件列GD5は、例えば、「現在×」(データ行DA1,2)や、「以前が〇現在が×」(データ行DA3,4)などのように、対象者の状態を把握するための質問(アンケートQ1)に基づいて、分類コード、介護目標、および例文を抽出するか否かを判断するためのデータを有している。
【0036】
ここで、データ行DA1は、活動アンケートQ2における項目欄Q21の「1.自宅から一番近い店まで買い物に出かけられる」に関連付けられている。そして、データ行DA1は、このチェックボックス欄Q22にチェックしていない場合に、「現在×」である、すなわち現在できていない活動であるとして抽出されるようになっている。
データ行DA2は、活動アンケートQ2における項目欄Q21の「2.バスや電車で10分以上かかる場所まで出かけられる」に関連付けられている。そして、データ行DA2は、このチェックボックス欄Q22にチェックしていない場合に、「現在×」である、すなわち現在できていない活動であるとして抽出されるようになっている。
【0037】
データ行DA3は、参加アンケートQ3における項目欄Q31の「1.報酬を伴う仕事(家業の手伝いを含む)」に関連付けられている。そして、データ行DA3は、この過去回答欄Q321にチェックしてあり、現在回答欄Q322にチェックしていない場合に、「以前が〇現在が×」である、すなわち過去できていたものの現在できていない参加であるとして抽出されるようになっている。
データ行DA4は、参加アンケートQ3における項目欄Q31の「2.報酬のない奉仕活動」に関連付けられている。そして、データ行DA4は、この過去回答欄Q321にチェックしてあり、現在回答欄Q322にチェックしていない場合に、「以前が〇現在が×」である、すなわち過去できていたものの現在できていない参加であるとして抽出されるようになっている。
【0038】
また、記憶部22は、複数の支援分類コードと、対象者の支援を行うための支援方法とを関連付けて支援方法データとして記憶する。
【0039】
図5は、記憶部に記憶された支援方法データを示す図である。
支援方法データSD1は、図5に示すように、国際生活機能分類ICFにおける分類コードのデータ列である分類コード列SD2と、対象者の支援を行うための支援方法のデータ列である支援方法列SD3と、この支援方法に対応する支援分類コードのデータ列である支援分類コード列SD4と、この支援方法に対応する介護計画を支援者に立案させるための例文のデータ列である例文列SD5とを備えている。
なお、図5では、支援方法データSD1における図中1~8行目のデータ行を、それぞれデータ行DA11,12,21,22,31,32,41,42とする。
【0040】
ここで、支援方法データSD1は、心身機能の支援方法(データ行DA11,12)、第1の動作の支援方法(データ行DA21,22)、第2の動作の支援方法(データ行DA31,32)、および知的機能・精神機能の支援方法(データ行DA41,42)の4つのカテゴリの支援方法に分けて支援方法データとして記憶部22に記憶されている。
【0041】
分類コード列SD2は、例えば、「b445」(データ行DA11)や、「b455」(データ行DA12)などのように、国際機能分類における分類コードのデータを有している。
支援方法列SD3は、例えば、「15.姿勢転換(保持)を向上する」(データ行DA21)や、「16.起居・移乗動作を向上する」(データ行DA22)などのように、対象者の支援を行うための支援方法のデータを有している。なお、支援方法列SD3は、各支援方法のデータの左側に連番の数字を有している。
【0042】
支援分類コード列SD4は、例えば、「交通機関利用練習 30」(データ行DA31)や、「買い物練習(方法の変更) 37」(データ行DA32)などのように、支援方法に対応する支援分類コードのデータを有している。ここで、支援分類コードは、データの末尾に付された数字である。具体的には、データDA31は、支援分類コード「30」を有し、データDA32は、支援分類コード「37」を有している。
例文列SD5は、例えば、「〇〇の学習機能を改善する」、および「記入例:反復学習への集中を持続させる」(データ行DA41)や、「〇〇を読む機能を改善させる」、および「記入例:新聞などを音読する機能を向上させる」(データ行DA42)などのように、支援方法に対応する介護計画を支援者に立案させるための例文のデータを有している。ここで、例文列SD5の左側のデータは、支援方法に対応した抽象的な例文のデータであり、例文列SD5の右側のデータは、左側のデータよりも更に具体的な例文のデータである。
【0043】
制御手段21は、図2に示すように、表示制御部211と、入力受付部212と、目標判定部213と、情報出力部214と、追加表示制御部215と、追加選択受付部216と、目標決定部217と、支援方法選択部218と、心身機能目標決定部219とを備えている。
表示制御部211は、支援者用端末装置3の表示手段32や、対象者用端末装置4のタッチパネル41に情報を表示させる。
入力受付部212は、支援者用端末装置3の入力手段31や、対象者用端末装置4のタッチパネル41を介して情報入力を受け付ける。
【0044】
ここで、表示制御部211は、記憶部22に記憶された質問(アンケートQ1)を表示手段32や、タッチパネル41に表示させる。入力受付部212は、入力手段31や、タッチパネル41を介して質問の回答を受け付ける。
なお、本実施形態では、入力受付部212は、過去の回答および現在の回答に分けて質問の回答を受け付けるが、過去の回答および現在の回答に分けて質問の回答を受け付けなくてもよく、例えば、質問の回答として現在の回答のみを受け付けるようにしてもよい。
【0045】
目標判定部213は、入力受付部212にて受け付けられた質問の回答(過去の回答および現在の回答)と、記憶部22に記憶された介護目標データとに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定する。
追加表示制御部215は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標とを仕分けして支援者用端末装置3の表示手段32や、対象者用端末装置4のタッチパネル41に表示させる。
追加選択受付部216は、入力手段31や、タッチパネル41を介して目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標の追加選択を受け付ける。
【0046】
そして、情報出力部214は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、追加選択受付部216にて受け付けられた介護目標と、この介護目標に関連付けられた分類コードとを出力する。
なお、本実施形態では、情報出力部214は、表示手段32や、タッチパネル41に情報を表示させて出力しているが、情報を利用可能な形式にて出力することができれば、どのような形式であってもよい。
【0047】
ここで、表示制御部211は、情報出力部214にて出力された介護目標と、分類コードとを目標候補として表示手段32や、タッチパネル41に表示させる。入力受付部212は、表示手段32や、タッチパネル41に表示された目標候補のうち、少なくともいずれか1つの目標候補の選択を受け付ける。
なお、本実施形態では、入力受付部212は、表示手段32や、タッチパネル41に表示された目標候補のうち、少なくともいずれか1つの目標候補を短期目標として選択を受け付け、少なくともいずれか1つの目標候補を長期目標として選択を受け付けるが、短期目標および長期目標の双方の選択を受け付けなくてもよく、全体として1つ、または複数の目標候補の選択を受け付けてもよい。
【0048】
目標決定部217は、入力受付部212にて受け付けられた目標候補(短期目標および長期目標)を介護計画の目標として決定する。
【0049】
支援方法選択部218は、心身機能の支援方法を選択させる第1の選択群と、心身機能の支援方法とは異なる支援方法を選択させる第2の選択群とを備えている。ここで、第1の選択群は、前述した心身機能の支援方法(データ行DA11,12)の選択群であり、第2の選択群は、前述した第1の動作の支援方法(データ行DA21,22)、第2の動作の支援方法(データ行DA31,32)、および知的機能・精神機能の支援方法(データ行DA41,42)の各選択群である。この支援方法選択部218は、目標決定部217にて決定された介護計画の目標を達成するための支援方法を選択させる。
そして、情報出力部214は、支援方法選択部218にて選択させた支援方法と、この支援方法に関連付けられた支援分類コードとを出力する。
【0050】
心身機能目標決定部219は、支援方法選択部218にて第1の選択群から選択された心身機能の支援方法に基づいて、心身機能に係る介護計画の目標を決定する。
【0051】
図6は、介護計画の補助システムによる補助方法の流れを示すフローチャートである。
介護計画の補助システム1による補助方法では、管理サーバ2は、図6に示すように、ステップST1~ST12の処理を繰り返し実行する。
具体的には、表示制御部211は、記憶部22に記憶された質問(アンケートQ1)を表示手段32や、タッチパネル41に表示させる(ステップST1)。
ステップST1にてアンケートQ1を表示させた後、入力受付部212は、入力手段31や、タッチパネル41を介して質問の回答を受け付ける(ステップST2)。
【0052】
本実施形態では、質問の回答として、項目欄Q21の「1.自宅から一番近い店まで買い物に出かけられる」に対応するチェックボックス欄Q22にチェックし、項目欄Q21の「2.バスや電車で10分以上かかる場所まで出かけられる」に対応するチェックボックス欄Q22にチェックしていない場合を例示して説明する(図3参照)。
また、本実施形態では、質問の回答として、項目欄Q31の「1.報酬を伴う仕事(家業の手伝いを含む)」に対応する過去回答欄Q321にチェックし、現在回答欄Q322にチェックしていない場合、並びに項目欄Q31の「2.報酬のない奉仕活動」に対応する過去回答欄Q321および現在回答欄Q322にチェックしている場合を例示して説明する(図3参照)。
【0053】
ステップST2にて質問の回答を受け付けた後、目標判定部213は、入力受付部212にて受け付けられた質問の回答(過去の回答および現在の回答)と、記憶部22に記憶された介護目標データGD1とに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定する(ステップST3)。
【0054】
具体的には、本実施形態では、項目欄Q21の「1.自宅から一番近い店まで買い物に出かけられる」は、チェックボックス欄Q22にチェックしているので、データ行DA1に基づいて、現在できていない活動であるとして抽出されないことになる。換言すれば、目標判定部213は、この質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標としないと判定する。
これに対して、本実施形態では、項目欄Q21の「2.バスや電車で10分以上かかる場所まで出かけられる」は、チェックボックス欄Q22にチェックしていないので、データ行DA2に基づいて、現在できていない活動であるとして抽出されることになる。換言すれば、目標判定部213は、この質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とすると判定する。
【0055】
また、本実施形態では、項目欄Q31の「1.報酬を伴う仕事(家業の手伝いを含む)」は、過去回答欄Q321にチェックし、現在回答欄Q322にチェックしていないので、データ行DA3に基づいて、過去できていたものの現在できていない参加であるとして抽出されることになる。換言すれば、目標判定部213は、この質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とすると判定する。
これに対して、本実施形態では、項目欄Q31の「2.報酬のない奉仕活動」は、過去回答欄Q321および現在回答欄Q322にチェックしているので、データ行DA4に基づいて、過去できていたものの現在できていない参加であるとして抽出されないことになる。換言すれば、目標判定部213は、この質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標としないと判定する。
【0056】
ステップST3にて質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定した後、追加表示制御部215は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標とを仕分けして支援者用端末装置3の表示手段32や、対象者用端末装置4のタッチパネル41に表示させる(ステップST4)。
ステップST4にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標とを仕分けして表示させた後、追加選択受付部216は、入力手段31や、タッチパネル41を介して目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標の追加選択を受け付ける(ステップST5)。
【0057】
図7は、介護目標の仕分け結果を表示し、介護目標の追加選択を受け付ける目標候補の選択フォームを表示手段に表示させた状態を示す図である。
追加表示制御部215は、図7に示すように、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標とを仕分けした仕分け結果として目標候補の選択フォームF1を支援者用端末装置3の表示手段32や、対象者用端末装置4のタッチパネル41に表示させる。
【0058】
選択フォームF1は、国際生活機能分類のうち、活動に分類される介護目標を選択するための活動選択フォームF2と、参加に分類される介護目標を選択するための参加選択フォームF3とを備えている。
活動選択フォームF2は、活動アンケートQ2の項目欄Q21と対応する介護目標を表示する項目欄F21と、各項目欄F21の介護目標を選択する場合にチェックするためのチェックボックス欄F22と、支援者および対象者にて実施された面談結果などの特記事項を自由に入力するための入力欄F23とを備えている。
チェックボックス欄F22は、項目欄F21に隣接して配置されている。このチェックボックス欄F22は、各項目欄F21の介護目標を選択する場合にチェックし、選択しない場合にチェックしないことによって、介護目標の選択を受け付ける。
【0059】
参加選択フォームF3は、参加アンケートQ3の項目欄Q31と対応する介護目標を表示する項目欄F31と、各項目欄F31の介護目標を選択する場合にチェックするためのチェックボックス欄F32と、支援者および対象者にて実施された面談結果などの特記事項を自由に入力するための入力欄(図示略)とを備えている。
チェックボックス欄F32は、項目欄F31に隣接して配置されている。このチェックボックス欄F32は、各項目欄F31の介護目標を選択する場合にチェックし、選択しない場合にチェックしないことによって、介護目標の選択を受け付ける。
【0060】
ここで、追加表示制御部215は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標をハッチング処理することによって、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標とを仕分けしている。
また、追加表示制御部215は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と対応するチェックボックス欄F22,F32にチェックしておくことによって、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標とを仕分けしている。
【0061】
そして、この選択フォームF1を利用することによって、追加選択受付部216は、入力手段31や、タッチパネル41を介して目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標の追加選択を受け付ける。
具体的には、追加選択受付部216は、チェックボックス欄F22,F32のチェックの有無を判定し、チェックされている場合には、そのチェックボックス欄F22,F32と対応する介護目標の選択を受け付け、チェックされていない場合には、そのチェックボックス欄F22,F32と対応する介護目標の選択を受け付けないようになっている。
【0062】
ここで、本実施形態では、前述したように、追加表示制御部215は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と対応するチェックボックス欄F22,F32にチェックしているので、追加選択受付部216は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標の選択を受け付けるようになっている。
しかしながら、本実施形態では、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と対応するチェックボックス欄F22,F32のチェックを外しておくことによって、追加選択受付部216は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標の選択を受け付けないようになる。換言すれば、介護計画の補助システム1の使用者は、例えば、支援者および対象者にて実施された面談結果に応じて、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標の選択を解除することができる。
【0063】
本実施形態では、介護目標の追加選択として、項目欄F21の「2.バスや電車で10分以上かかる場所まで出かけられる」に対応するチェックボックス欄F22にチェックし、項目欄F31の「1.報酬を伴う仕事」に対応するチェックボックス欄F32にチェックしている場合を例示して説明する。
【0064】
ステップST5にて介護目標の追加選択を受け付けた後、情報出力部214は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、追加選択受付部216にて受け付けられた介護目標と、この介護目標に関連付けられた分類コードとを出力する。そして、表示制御部211は、情報出力部214にて出力された介護目標と、分類コードとを目標候補として表示手段32や、タッチパネル41に表示させる(ステップST6)。
【0065】
図8は、選択フォームにて選択された介護目標と、この介護目標に関連付けられた分類コードとを表示手段に表示させた状態を示す図である。
表示制御部211は、図8に示すように、情報出力部214にて出力された介護目標と、分類コードとを目標候補として表示するための目標選定画面G11を支援者用端末装置3の表示手段32や、対象者用端末装置4のタッチパネル41に表示させる。
【0066】
目標選定画面G11は、国際生活機能分類のうち、活動に分類される目標候補を介護計画の目標として選定するための活動選定画面G12と、参加に分類される目標候補を介護計画の目標として選定するための参加選定画面G13とを備えている。
【0067】
活動選定画面G12は、目標選定画面G11の左側に配置されている。この活動選定画面G12は、目標候補を表示する目標候補欄G121と、各目標候補欄G121の右側に隣接して配置されるとともに、各目標候補欄G121に表示された目標候補に対応する分類コードを表示するコード欄G122と、各目標候補欄G121の左側に隣接して配置されるとともに、各目標候補欄G121に表示された目標候補を短期目標および長期目標のいずれの目標とするかを選定するためのラジオボタンG123とを備えている。
【0068】
ここで、情報出力部214は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、追加選択受付部216にて受け付けられた介護目標と、記憶部22に記憶された介護目標データGD1とに基づいて、この介護目標に関連付けられた分類コードとを出力する。
【0069】
具体的には、本実施形態では、追加選択受付部216は、項目欄F21の「1.自宅から一番近い店まで買い物に出かけられる」、および「2.バスや電車で10分以上かかる場所まで出かけられる」に対応する介護目標の選択を受け付けている。
したがって、情報出力部214は、データ行DA1,DA2に基づいて、目標候補欄G121およびコード欄G122に対して介護目標列GD3および分類コード列GD2のデータを出力する。
【0070】
参加選定画面G13は、目標選定画面G11の右側に配置されている。この参加選定画面G13は、目標候補を表示する目標候補欄G131と、各目標候補欄G131の右側に隣接して配置されるとともに、各目標候補欄G131に表示された目標候補に対応する分類コードを表示するコード欄G132と、各目標候補欄G131の左側に隣接して配置されるとともに、各目標候補欄G131に表示された目標候補を短期目標および長期目標のいずれの目標とするかを選定するためのラジオボタンG133とを備えている。
【0071】
ここで、情報出力部214は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、追加選択受付部216にて受け付けられた介護目標と、記憶部22に記憶された介護目標データGD1とに基づいて、この介護目標に関連付けられた分類コードを出力する。
【0072】
具体的には、本実施形態では、追加選択受付部216は、項目欄F31の「1.報酬を伴う仕事(家業の手伝いを含む)」、および「2.報酬のない奉仕活動」に対応する介護目標の選択を受け付けている。
したがって、情報出力部214は、データ行DA3,4に基づいて、目標候補欄G131およびコード欄G132に対して介護目標列GD3および分類コード列GD2のデータを出力する。
【0073】
ラジオボタンG123,G133は、各目標候補欄に表示された目標候補を短期目標として選定する場合に選択する左欄と、長期目標として選定する場合に選択する右欄とを有している。
【0074】
ステップST6にて目標候補を表示手段に表示させた後、入力受付部212は、図6に示すように、表示手段32や、タッチパネル41に表示された目標候補のうち、少なくともいずれか1つの目標候補の選択を受け付ける(ステップST7)。
ステップST7にて目標候補の選択を受け付けた後、目標決定部217は、入力受付部212にて受け付けられた目標候補(短期目標および長期目標)を介護計画の目標として決定する(ステップST8)。
【0075】
本実施形態では、目標候補欄G121の「1.一番近い店まで買い物に行く」に対応するラジオボタンG123を短期目標として選定し、「2.バス・電車で10分以上の所に出掛ける」に対応するラジオボタンG123を長期目標として選定し、目標候補欄G131の「1.(報酬を伴う)仕事をする」に対応するラジオボタンG133を長期目標として選定し、目標候補欄G131の「2.(報酬がない)仕事や活動をする」に対応するラジオボタンG133を短期目標として選定している場合を例示して説明する。
【0076】
図9は、介護計画の目標として決定された目標候補を表示手段に表示させた状態を示す図である。
表示制御部211は、図9に示すように、目標決定部217にて介護計画の目標として決定された目標候補を表示するための目標設定画面G21を支援者用端末装置3の表示手段32や、対象者用端末装置4のタッチパネル41に表示させる。
【0077】
目標設定画面G21は、国際生活機能分類のうち、参加に分類される介護計画の目標を設定するための参加設定画面G22と、活動に分類される介護計画の目標を設定するための活動設定画面G23とを備えている。
なお、活動設定画面G23は、参加設定画面G22の下側に配置されている。この活動設定画面G23は、参加設定画面G22と同様の機能を有しているので、その説明を省略する。
【0078】
参加設定画面G22は、目標決定部217にて決定された介護計画の短期目標を設定する左欄と、介護計画の長期目標を設定する右欄とを有している。
この参加設定画面G22は、例文を表示する例文欄G221と、例文欄G221の下側に配置されるとともに、目標の清書を自由に入力するための目標入力欄G222と、目標入力欄G222の下側に配置されるとともに、目標決定部217にて決定された介護計画の目標に対応する分類コードを表示するコード欄G223と、コード欄G223の下側に配置されるとともに、目標の達成度を選択するための達成度選択欄G224とを備えている。
【0079】
ここで、表示制御部211は、目標決定部217にて介護計画の目標として決定された目標候補と、記憶部22に記憶された介護目標データGD1とに基づいて、この介護目標に関連付けられた例文や分類コードを表示させる。
【0080】
具体的には、本実施形態では、目標候補欄G131の「1.(報酬を伴う)仕事をする」に対応するラジオボタンG133を長期目標として選定し、目標候補欄G131の「2.(報酬がない)仕事や活動をする」に対応するラジオボタンG133を短期目標として選定している。
したがって、表示制御部211は、データ行DA3,4に基づいて、例文欄G221およびコード欄G223に対して例文列GD4および分類コード列GD2のデータを表示させる。
【0081】
ステップST8にて介護計画の目標を決定した後、支援方法選択部218は、図6に示すように、目標決定部217にて決定された介護計画の目標を達成するための支援方法を選択させる(ステップST9)。
【0082】
ここで、参加設定画面G22は、図9に示すように、心身機能の支援方法を選択させるための心身支援選択欄G225と、第1の動作の支援方法を選択させるための第1支援選択欄G226と、第2の動作の支援方法を選択させるための第2支援選択欄G227と、知的機能・精神機能の支援方法を選択させるための知的支援選択欄G228とを備えている。
【0083】
心身支援選択欄G225は、前述した心身機能の支援方法(データ行DA11,12)の選択群から心身機能の支援方法を選択させるプルダウンメニューである。
第1支援選択欄G226は、前述した第1の動作の支援方法(データ行DA21,22)の選択群から第1の動作の支援方法を選択させるプルダウンメニューである。
第2支援選択欄G227は、前述した第2の動作の支援方法(データ行DA31,32)の選択群から第2の動作の支援方法を選択させるプルダウンメニューである。
知的支援選択欄G228は、前述した知的機能・精神機能の支援方法(データ行DA41,42)の選択群から知的機能・精神機能の支援方法を選択させるプルダウンメニューである。
【0084】
本実施形態では、参加設定画面G22における短期目標および長期目標において、心身支援選択欄G225は、「1.呼吸機能を向上する」を選択し、第1支援選択欄G226は、「15.姿勢転換(保持)を向上する」を選択し、第2支援選択欄G227は、「25.交通機関の利用に慣れる」を選択し、知的支援選択欄G228は、「36.模倣や繰り返しで学習する機能を改善する」を選択している場合を例示して説明する。
【0085】
ステップST9にて支援方法を選択させた後、図6に示すように、心身機能目標決定部219は、第1の選択群から心身機能の支援方法を選択しているか否かを判定する(ステップST10)。
心身機能目標決定部219は、ステップST10にて第1の選択群から心身機能の支援方法を選択していないと判定した場合には、ステップST11の処理を実行することなく、ステップST12以降の処理を実行する。
これに対して、心身機能目標決定部219は、ステップST10にて第1の選択群から心身機能の支援方法を選択していると判定した場合には、支援方法選択部218にて第1の選択群から選択された心身機能の支援方法に基づいて、心身機能に係る介護計画の目標を決定する(ステップST11)。
【0086】
図10は、心身機能に分類される介護計画の目標として決定された目標候補を表示手段に表示させた状態を示す図である。
表示制御部211は、図9および図10に示すように、心身機能に分類される介護計画の目標として決定された目標候補を表示するための目標設定画面G21を支援者用端末装置3の表示手段32や、対象者用端末装置4のタッチパネル41に表示させる。
【0087】
目標設定画面G21は、前述した参加設定画面G22および活動設定画面G23と、国際生活機能分類のうち、心身機能に分類される介護計画の目標を設定するための心身機能設定画面G24とを備えている。
【0088】
心身機能設定画面G24は、活動設定画面G23の下側に配置されている。この心身機能設定画面G24は、支援方法選択部218にて第1の選択群から選択された心身機能の支援方法を表示する目標候補欄G241と、目標候補欄G241の左側に配置されるとともに、心身機能に分類される介護計画の目標を選定するためのラジオボタンG242と、目標候補欄G241の下側に配置されるとともに、例文を表示する例文欄G243と、例文欄G243の下側に配置されるとともに、目標の清書を自由に入力するための目標入力欄G244と、目標入力欄G244の下側に配置されるとともに、介護計画の目標に対応する分類コードを表示するコード欄G245と、コード欄G245の下側に配置されるとともに、目標の達成度を選択するための達成度選択欄G246とを備えている。
【0089】
心身機能設定画面G24は、心身機能に係る介護計画の短期目標を設定する左欄と、心身機能に係る介護計画の長期目標を設定する右欄とを有している。
目標候補欄G241は、参加設定画面G22にて設定された介護計画の目標、および活動設定画面G23にて設定された介護計画の目標の双方において、心身支援選択欄G225にて選択された2つの心身機能の支援方法と、記憶部22に記憶された支援方法データSD1とに基づいて、支援方法に対応する介護計画を支援者に立案させるための例文を上下2段に表示する。
具体的には、表示制御部211は、目標候補欄G241に対して例文列SD5のデータを表示させる。また、表示制御部211は、活動設定画面G23にて設定された介護計画の目標を目標候補欄G241の上段に表示し、参加設定画面G22にて設定された介護計画の目標を目標候補欄G241の下段に表示している。
【0090】
なお、本実施形態では、前述したように、参加設定画面G22における短期目標および長期目標において、心身支援選択欄G225は、「1.呼吸機能を向上する」を選択しているので、目標候補欄G241は、「呼吸機能を向上させる」を下段に表示している。
また、本実施形態では、活動設定画面G23における短期目標および長期目標において、心身支援選択欄は、図10に示すように、「2.全身持久力を向上させる」を選択しているので、目標候補欄G241は、「全身持久力を向上させる」を上段に表示している。
【0091】
ラジオボタンG242は、目標候補欄G241の上段に表示された目標候補を選定する場合に選択する上欄と、目標候補欄G241の下段に表示された目標候補を選定する場合に選択する下欄とを有している。
本実施形態では、目標候補欄G241の上段に表示された目標候補「全身持久力を向上させる」に対応するラジオボタンG242を選定している場合を例示して説明する。
【0092】
ここで、表示制御部211は、ラジオボタンG242にて選択された心身機能に係る介護計画の目標と、記憶部22に記憶された支援方法データSD1とに基づいて、この介護計画の目標に関連付けられた例文や分類コードを表示させる。
【0093】
具体的には、本実施形態では、目標候補欄G241の上段に表示された目標候補「全身持久力を向上させる」に対応するラジオボタンG242を選定している。
したがって、表示制御部211は、データ行DA12に基づいて、例文欄G243およびコード欄G245に対して例文列SD5および分類コード列SD2のデータを表示させる。
【0094】
ステップST11にて心身機能に係る介護計画の目標を決定した後、またはステップST10にて第1の選択群から心身機能の支援方法を選択していないと判定した場合には、情報出力部214は、支援方法選択部218にて選択させた支援方法と、この支援方法に関連付けられた支援分類コードとを出力する。そして、表示制御部211は、情報出力部214にて出力された支援方法と、支援分類コードとを表示手段32や、タッチパネル41に表示させる(ステップST12)。
【0095】
図11は、支援方法選択部にて選択させた支援方法を表示手段に表示させた状態を示す図である。
表示制御部211は、図11に示すように、支援方法選択部218にて選択させた支援方法を表示するための支援設定画面G31を支援者用端末装置3の表示手段32や、対象者用端末装置4のタッチパネル41に表示させる。
【0096】
支援設定画面G31は、国際生活機能分類のうち、参加に分類される介護計画の目標を達成するための支援方法を設定するための参加支援設定画面G32と、活動に分類される介護計画の目標を達成するための支援方法を設定するための活動支援設定画面G33とを備えている。
なお、活動支援設定画面G33は、参加支援設定画面G32の下側に配置されている。この活動支援設定画面G33は、参加支援設定画面G32と同様の機能を有しているので、その説明を省略する。
【0097】
参加支援設定画面G32は、目標決定部217にて決定された介護計画の短期目標を達成するための支援方法を設定する左欄と、介護計画の長期目標を達成するための支援方法を設定する右欄とを有している。
この参加支援設定画面G32は、介護計画の目標を表示する目標欄G321と、目標欄G321の下側に配置されるとともに、支援方法の例文を表示する例文欄G322と、例文欄G322の左側に配置されるとともに、支援方法を選定するためのラジオボタンG323と、支援方法の清書を自由に入力するための支援方法入力欄G324と、支援方法入力欄G324の下側に配置されるとともに、ラジオボタンG323にて選定された支援方法に対応する支援分類コードを表示する支援コード欄G325とを備えている。
【0098】
ここで、表示制御部211は、目標決定部217にて介護計画の目標として決定された目標候補と、記憶部22に記憶された介護目標データGD1とに基づいて、目標欄G321に介護計画の目標を表示させる。
具体的には、本実施形態では、目標候補欄G131の「1.(報酬を伴う)仕事をする」に対応するラジオボタンG133を長期目標として選定し、目標候補欄G131の「2.(報酬がない)仕事や活動をする」に対応するラジオボタンG133を短期目標として選定している。
したがって、表示制御部211は、データ行DA3,4に基づいて、目標欄G321に対して例文列GD4のデータを表示させる。
【0099】
また、表示制御部211は、支援方法選択部218にて選択させた支援方法と、記憶部22に記憶された支援方法データSD1とに基づいて、例文欄G322に支援方法の例文を表示させる。
具体的には、本実施形態では、参加設定画面G22における短期目標および長期目標において、心身支援選択欄G225は、「1.呼吸機能を向上する」を選択し、第1支援選択欄G226は、「15.姿勢転換(保持)を向上する」を選択し、第2支援選択欄G227は、「25.交通機関の利用に慣れる」を選択し、知的支援選択欄G228は、「36.模倣や繰り返しで学習する機能を改善する」を選択している。
したがって、表示制御部211は、データ行DA11,21,31,41に基づいて、例文欄G322に対して例文列SD5のデータを表示させる。
【0100】
ラジオボタンG323は、例文欄G322に表示された支援方法を選定する場合に選択すべく各例文欄G322に対応する4つの欄を有している。
本実施形態では、介護計画の短期目標を達成するための支援方法を設定する左欄は、1段目の「呼吸機能を向上させる」に対応するラジオボタンG323を選定し、介護計画の長期目標を達成するための支援方法を設定する右欄は、3段目の「〇〇交通機関の利用に慣れる」に対応するラジオボタンG323を選定している場合を例示して説明する。
【0101】
ここで、表示制御部211は、ラジオボタンG323にて選定された支援方法と、記憶部22に記憶された支援方法データSD1とに基づいて、支援コード欄G325に支援分類コードを表示させる。
具体的には、本実施形態では、介護計画の短期目標を達成するための支援方法を設定する左欄は、1段目の「呼吸機能を向上させる」に対応するラジオボタンG323を選定し、介護計画の長期目標を達成するための支援方法を設定する右欄は、3段目の「〇〇交通機関の利用に慣れる」に対応するラジオボタンG323を選定している。
したがって、表示制御部211は、データ行DA11,31に基づいて、支援コード欄G325に対して支援分類コード列SD4のデータを表示させる。
【0102】
このように、介護計画の補助システム1は、介護の対象者を支援する支援者による介護計画の作成を補助することができるようになっている。
また、介護計画の補助システム1は、目標選定画面G11、目標設定画面G21、および支援設定画面G31の各画面にて設定した介護計画を所定の書式にて書き出すことができる機能を有している(図示略)。
【0103】
ここで、介護計画の補助システム1は、情報入力を受け付ける入力手段(入力手段31,タッチパネル41)と、情報を表示する表示手段(表示手段32,タッチパネル41)と、入力手段31、表示手段32、およびタッチパネル41を制御する制御手段21を有する管理サーバ2とを備えた本発明の介護計画の補助装置として機能している。
【0104】
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)介護計画の補助システム1は、入力受付部212にて受け付けられた質問(アンケートQ1)の回答と、記憶部22に記憶された介護目標データGD1とに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定する目標判定部213を備え、情報出力部214は、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定された介護目標と、この介護目標に関連付けられた分類コードとを出力する。これによれば、支援者は、情報出力部214にて出力された情報に基づいて、介護計画を立案することができるので、熟練度の低い支援者であっても適切に介護計画を立案することができる。
【0105】
(2)目標判定部213は、入力受付部212にて受け付けられた過去の回答および現在の回答と、記憶部22に記憶された介護目標データGD1とに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定するので、例えば、過去においては実施できていたものの現在においては実施できなくなってしまった介護目標を介護計画の目標とすることができる。したがって、目標判定部213は、その介護目標を介護計画の目標とするか否かを更に適切に判定することができる。
(3)追加選択受付部216は、入力手段31やタッチパネル41を介して目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標の追加選択を受け付けるので、支援者は、例えば、対象者と面談などを実施し、目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標を選択することによって、適切な介護目標を介護計画の目標に追加することができる。
【0106】
(4)介護計画の補助システム1は、目標決定部217にて決定された介護計画の目標を達成するための支援方法を選択させる支援方法選択部218を備え、情報出力部214は、支援方法選択部218にて選択させた支援方法と、この支援方法に関連付けられた支援分類コードとを出力するので、支援者は、選択した支援方法の支援分類コードを容易に把握することができる。
(5)目標決定部217は、入力受付部212にて受け付けられた短期目標および長期目標を介護計画の目標として決定するので、支援者は、介護計画の目標として短期目標および長期目標をそれぞれ設定することができ、それぞれの支援方法を支援方法選択部218にて選択することができる。
【0107】
(6)支援方法選択部218は、心身機能の支援方法を選択させる第1の選択群と、心身機能の支援方法とは異なる支援方法を選択させる第2の選択群とを備えるので、支援者は、選択すべき支援方法の種別を容易に把握することができ、熟練度の低い支援者であっても適切に支援方法を選択することができる。
(7)制御手段21は、支援方法選択部218にて第1の選択群から選択された心身機能の支援方法に基づいて、心身機能に係る介護計画の目標を決定する心身機能目標決定部219を備えるので、心身機能に係る介護計画の目標と、活動や参加に係る介護計画の目標との目標同士の整合性を高めることができ、支援者は、介護計画を更に適切に立案することができる。
【0108】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、介護計画の補助装置は、管理サーバ2と、支援者用端末装置3と、対象者用端末装置4とを備えたシステムとしてインターネット5上に分散された複数の機器によって構成されていたが、単体の情報処理装置にて構成されていてもよい。
前記実施形態では、記憶部22は、管理サーバ2のメモリにて構成されていたが、HDD(Hard Disk Drive)や、NAS(Network Attached Storage)等によって構成されてもよく、クラウドサービスによって構成されてもよい。
【0109】
前記実施形態では、入力受付部212は、過去の回答および現在の回答に分けて質問の回答を受け付け、目標判定部213は、入力受付部212にて受け付けられた過去の回答および現在の回答と、記憶部22に記憶された介護目標データGD1とに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定していた。これに対して、質問および質問の回答は、過去および現在に分けなくてもよく、例えば、現在のみとしてもよい。要するに、入力受付部は、入力手段を介して質問の回答を受け付け、目標判定部は、入力受付部にて受け付けられた質問の回答と、記憶部に記憶された介護目標データとに基づいて、質問に関連付けられた介護目標を介護計画の目標とするか否かを判定すればよい。
【0110】
前記実施形態では、追加選択受付部216は、入力手段31やタッチパネル41を介して目標判定部213にて介護計画の目標とすると判定されなかった介護目標の追加選択を受け付けていた。これに対して、介護計画の補助装置は、介護目標の追加選択を受け付けなくてもよい。この場合には、介護計画の補助装置は、追加表示制御部および追加選択受付部を備えていなくてもよい。
介護計画の補助システム1は、目標決定部217にて決定された介護計画の目標を達成するための支援方法を選択させる支援方法選択部218を備え、情報出力部214は、支援方法選択部218にて選択させた支援方法と、この支援方法に関連付けられた支援分類コードとを出力していた。これに対して、介護計画の補助装置は、介護計画の目標を達成するための支援方法を選択させなくてもよい。この場合には、介護計画の補助装置は、目標決定部および支援方法選択部を備えていなくてもよい。
【0111】
前記実施形態では、目標決定部217は、入力受付部212にて受け付けられた短期目標および長期目標を介護計画の目標として決定していた。これに対して、目標決定部は、介護計画の目標を短期目標および長期目標に分けて決定しなくてもよい。要するに、目標決定部は、入力受付部にて受け付けられた目標候補を介護計画の目標として決定すればよい。
【0112】
前記実施形態では、支援方法選択部218は、心身機能の支援方法を選択させる第1の選択群と、心身機能の支援方法とは異なる支援方法を選択させる第2の選択群とを備えていた。これに対して、支援方法選択部は、第1の選択群および第2の選択群を備えていなくてもよい。要するに、支援方法選択部は、目標決定部にて決定された介護計画の目標を達成するための支援方法を選択させればよく、選択群は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
前記実施形態では、心身機能目標決定部219は、支援方法選択部218にて第1の選択群から選択された心身機能の支援方法に基づいて、心身機能に係る介護計画の目標を決定していたが、これとは異なる他の方法にて心身機能に係る介護計画の目標を決定するようにしてもよく、例えば、心身機能に係る介護計画の目標を選択させた後、心身機能の支援方法を設定または選択するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0113】
以上のように、本発明は、介護の対象者を支援する支援者による介護計画の作成を補助する介護計画の補助装置に好適に利用できる。
【符号の説明】
【0114】
1 介護計画の補助システム(介護計画の補助装置)
2 管理サーバ
3 支援者用端末装置
4 対象者用端末装置
5 インターネット
21 制御手段
22 記憶部
31 入力手段
32 表示手段
41 タッチパネル(入力手段および表示手段)
211 表示制御部
212 入力受付部
213 目標判定部
214 情報出力部
215 追加表示制御部
216 追加選択受付部
217 目標決定部
218 支援方法選択部
219 心身機能目標決定部
GD1 介護目標データ
SD1 支援方法データ
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