(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178897
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】釣果情報に基づいたゲームの提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20221125BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086009
(22)【出願日】2021-05-21
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】720006674
【氏名又は名称】SIIG株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(74)【代理人】
【識別番号】100177987
【弁理士】
【氏名又は名称】河野上 真緒
(72)【発明者】
【氏名】谷川 奨
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC18
(57)【要約】 (修正有)
【課題】釣り人ユーザに釣りを楽しんでもらうための動機を提供する。
【解決手段】釣果情報に基づいたゲームの提供方法であって、サーバ端末の制御部は、ユーザ端末から釣果情報を受信し、釣果情報に基づいて報酬を付与する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣果情報に基づいたゲームの提供方法であって、
サーバ端末の制御部は、
ユーザ端末から釣果情報を受信し、
前記釣果情報に基づいて報酬を付与する、ゲームの提供方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記報酬は、前記釣果情報に含まれる釣果に対応するポイントを含む、ゲームの提供方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記報酬は、前記釣果情報に含まれる釣果に対応するタイトルを含む、
ゲームの提供方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法であって、
前記報酬として、前記ポイントに基づいて付与されるグレードを含む、ゲームの提供方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記釣果を撮像した画像を受信し、
前記画像に基に、複数の釣果画像及び位置情報で構成される学習データを機械学習することにより生成された学習モデルに基づいて魚種を判定し、
前記判定された魚種に関する情報をユーザ端末に送信する、ゲーム提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣果情報に基づいたゲームの提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、釣り人が釣果情報を簡易な方法で取得する方法が普及している。
【0003】
例えば、特許文献1において、釣り人が、クーラーボックスに収容されている魚とその数について、スマートフォン等のカメラで撮像することで、画像解析を通じて釣果情報として取得可能な技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、釣り人ユーザが釣果情報を取得し、閲覧することは可能とする技術であるものの、釣り人ユーザに対して、さらに釣りを楽しんでもらおうという動機付けを提供するものではない。
【0006】
そこで、本発明は、釣り人ユーザに釣りを楽しんでもらうための動機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、釣果情報に基づいたゲームの提供方法であって、サーバ端末の制御部は、ユーザ端末から釣果情報を受信し、前記釣果情報に基づいて報酬を付与する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、釣り人ユーザに釣りを楽しんでもらうための動機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る、ゲーム提供システムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
【
図3】
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。
【
図4】サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【
図5】サーバ100に格納される釣果データの一例を示す図である。
【
図6】サーバ100に格納されるゲームデータの一例を示す図である。
【
図7】本発明の第一実施形態に係る、ゲーム提供方法の一例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される釣果情報の投稿画面の画面例を示す図である。
【
図9】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示されるポイント情報の付与画面の画面例を示す図である。
【
図10】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示されるポイント情報及びグレード情報の付与画面の画面例を示す図である。
【
図11】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示されるグレード情報の付与画面の画面例を示す図である。
【
図12】本発明の第一実施形態に係る、魚種情報判定方法の一例を示すフローチャートである。
【
図13】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末100に表示される判定された魚種情報の提供画面の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本発明の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、釣果情報に基づいたゲームの提供システムを示すブロック構成図である。本システム1は、例えば、ユーザ端末から提供された釣果情報を格納し、釣果情報に基づいてゲーム情報をユーザ端末に対して提供する事業者に関連づけられるサーバ端末100、及び釣果情報を提供する提供者に関連づけられるユーザ端末200A、200Bを含む。なお、説明の便宜上、各端末を単一または特定数のものとして記載しているが、各々数は制限されない。
【0012】
サーバ端末100、及びユーザ端末200A、200Bは、ネットワークNW1を介して各々接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0013】
サーバ端末100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
ユーザ端末200A、200Bは、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0015】
本実施形態では、システム1は、サーバ端末100、及びユーザ端末200A、200Bを備え、各端末のユーザが各々の端末を利用して、サーバ端末100に対する操作を行う構成として説明するが、サーバ端末100がスタンドアローンで構成され、サーバ端末自身に、各ユーザが直接操作を行う機能を備えても良い。
【0016】
図2は、
図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0017】
通信部110は、ネットワークNW1を介してユーザ端末200、ユーザ端末300と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0018】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、ユーザに関連する各種データを格納する、ユーザデータ格納部121、ユーザの釣果情報に関連する各種データを格納する、釣果データ格納部122、ゲーミフィケーションに必要な情報に関連する各種データを格納する、ゲームデータ格納部123、及び魚種判定を実行するために必要な学習データ及び学習モデルを格納する学習データ格納部124を有する。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0019】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、各端末からの情報を受け付ける情報受付部131と、ユーザに関連する各種データを参照し、処理する、ユーザ情報処理部132と、ユーザの釣果情報に関連する各種データを参照し、処理する、釣果情報処理部133と、ゲーミフィケーションを実行するための各種データを参照し、処理する、ゲーム情報処理部134とを有する。この情報受付部131、ユーザ情報処理部132、釣果情報処理部133、及びゲーム情報処理部134は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0020】
情報受付部131は、サーバ端末100が提供し、ユーザ端末200A、200Bから通信部110を介して情報を受付ける。以下、ユーザ端末200A、200Bを総称してユーザ端末200として説明する。例えば、ユーザ端末200からは、ユーザに関する情報及び釣果に関する情報(例えば、後述するユーザデータ1000、釣果データ2000等)等を受信する。
【0021】
ユーザ情報処理部132は、ユーザ端末200から受信したユーザに関連する各種データ(例えば、後述する提供者データ1000等)を参照し、所定の処理を行う。
【0022】
釣果情報処理部133は、ユーザ端末200から受信した釣果に関連する各種データ(例えば、後述する釣果データ2000)を参照し、所定の処理を行う。
【0023】
ゲーム情報処理部134は、ユーザから提供された釣果情報に基づいて、ゲーム情報(例えば、後述するゲームデータ3000)を参照し、所定の報酬を付与する処理を行う。
【0024】
また、制御部130は、図示しない、画面生成部を有することもでき、求めに応じて、ユーザ端末200のユーザーインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。例えば、記憶部120に格納された(図示しない)画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストをユーザーインターフェースの所定の領域に配置することで、ユーザーインターフェースを生成する。画像生成部に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0025】
図3は、
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0026】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0027】
表示操作部220は、提供者が指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザーインターフェースであり、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、ユーザ端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるユーザ端末200により実行される。
【0028】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0029】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0030】
図4は、サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【0031】
図4に示す提供者データ1000は、ユーザに関連する各種データを格納する。
図4において、説明の便宜上、一ユーザ(提供者ID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のユーザの情報を格納することができる。ユーザに関連する各種データとして、例えば、ユーザに関する基本情報(ユーザ名、ニックネーム、住所、地域(都道府県、市町村)等)、投稿情報(投稿内容(釣果(魚種、数、サイズ、日時、釣り場等)、投稿回数、(他ユーザの)コメント/評価等)、釣果情報(釣果データに格納された釣果情報に紐づけられる識別子等)、報酬情報(ランク(全国、都道府県別、市町村別)、投稿ポイント、魚種ポイント、サイズポイント、ボーナス、グレード、タイトル等)を含むことができる。その他、画面上に表示されるユーザに対する所定のアクションを行うための2Dまたは3Dのアバターデータ(画像データ)を含むこともできる。アバターは、ユーザに対して釣りに関する情報を提供、アドバイスしたり、アプリ内での操作、行動の支援、また、釣りの成果を称賛する等のアクションを行うことができる。さらに、画面上にユーザの分身として表示されるアバターデータ(画像データ)を含むこともできる。ここで、ユーザアバターに対し、釣りの成果に基づいて付与されるアイテム(衣服、アクセサリー、道具)を装備したり着せ替えたりすることができる。
【0032】
図5は、サーバ100に格納される釣果データの一例を示す図である。
【0033】
釣果データ2000は、ユーザの釣果情報に関連する各種データを格納する。
図5において、説明の便宜上、一釣果(釣果ID「20001」で識別される釣果)の例を示すが、複数の釣果に関連する情報を格納することができる。釣果に関連する各種データとして、例えば、釣果に関連するユーザ情報(ユーザID等)、ユーザが釣った魚種、匹数、サイズ、重量、位置情報(例えば、釣り場)、公開範囲(ユーザ登録、釣り場以外の範囲のユーザに対して投稿、釣果を公開するか)、釣った際に使用した道具(釣り具類)に関する情報を含むことができる。これにより、共有された釣り具について、アプリケーション内で購入することができる。または、釣った際に使用した釣り具を販売するECサイトのURL情報をあわせてデータとして保持しておくことで、ユーザの投稿画面を通じて、他のユーザがECサイトを通じて釣り具を購入することもできることとしてもよい。また、ユーザは「釣れた場所」、「釣った道具」、「釣った方法」等の情報を他のユーザに提供し、提供に際して販売することもできる。他のユーザは、ユーザの釣果情報が表示された画面にアクセスし、例えば、「購入」ボタン等の押下することで、情報を購入することができる。購入金額の全額または一部が、情報を提供したユーザに還元されることとしてもよい。
【0034】
図6は、サーバ100に格納されるゲームデータの一例を示す図である。
【0035】
ゲームデータ3000は、ユーザの釣果をゲーム要素としてゲームを提供するために必要な各種データを格納する。ゲームに関連する各種データとして、例えば、ポイント情報(釣果(魚種、数、サイズ、重量、位置情報等)に対応するポイントのテーブル、投稿数に対応するポイントのテーブル、ポイントに対応するグレード(レベル)のテーブル、その他ボーナス情報等)、タイトル情報(ミッションに対応するタイトルのテーブル、魚種別のサイズ情報(Big(大物)、Huge(超大物)、Monster(モンスター級)等)、ユーザ情報(ユーザID等)を含むことができる。その他、環境貢献度情報として、例えば、ごみ拾い、稚魚放流事業等の環境保全活動に参加したユーザに対し、環境貢献度のスコアまたは活動参加回数を算出した値を含むこともできる。
【0036】
<処理の流れ>
図7を参照しながら、本実施形態のシステム1が実行するゲームの提供方法の処理の流れについて説明する。
図7は、本発明の第一実施形態に係る、ゲーム提供方法の一例を示すフローチャートである。
【0037】
まず、ステップS101の前段の処理として、本システム1を利用するために、ユーザは、各端末のウェブブラウザまたはアプリケーション等を利用してサーバ端末100にアクセスし、初めてサービスを利用する場合は、前述のユーザの基本情報等を入力することでユーザ登録を行う。サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、ユーザ端末200から、ユーザ登録に必要な情報を受信する。サーバ端末100の制御部130の提供者情報処理部131は、受信した情報を、記憶部120のユーザデータ格納部121に、ユーザデータ1000として格納する。なお、ユーザが既にユーザ登録済であって、ユーザアカウントを取得済の場合は、例えばIDとパスワードを入力する等の所定の認証を受けてログインすることで、サービスが利用可能となる。この認証後、ウェブサイト、アプリケーション等を介して所定のユーザーインターフェースが提供され、ステップS101へ進む。
【0038】
続いて、ステップS101の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、ユーザ端末200から、投稿情報を受信する。例えば、投稿情報として、
図4において説明したように、釣果(魚種、数、サイズ、日時、釣り場等)等を含むことができる。
図8に示すように、ユーザは、ユーザ端末200に表示される投稿画面において、ユーザが釣った魚をもった画像データ、釣った魚の魚種、数、サイズ、重量、釣り場に関する情報を入力し、投稿ボタンを押下することで投稿情報をサーバ端末100に投稿することができる。ここで、ユーザが釣った魚の場所を他のユーザに教えたくない場合に、画像データに含まれるユーザの背景を塗りつぶしたり、ぼかしを入れたりするよう、ユーザの要求に応じて、または、自動的に加工を行う処理を、アプリ内に実装されたアプリケーション若しくはサーバ端末100の制御部130で実行することができる。ここで、ユーザが投稿を行うに際して、サーバ端末100は、ユーザの気分を高揚させるために、楽曲、効果音、アニメーション等の所定の演出を提供することができる。
【0039】
次に、ステップS102の処理として、サーバ端末100の制御部130の釣果情報処理部133は、受信した投稿情報を基に釣果情報を参照し、釣果データ格納部122に釣果データ2000として、釣果情報を格納する。例えば、ユーザの投稿情報に釣果情報として、魚種「ヒラマサ」、「1匹」、サイズ「72cm」、釣り場「新潟県佐渡市」等が含まれる場合、釣果データとして釣果データ格納部122に格納する。
【0040】
次に、ステップS103の処理として、サーバ端末100の制御部130のゲーム情報処理部134は、格納した釣果データを基にポイントを付与する処理を行う。例えば、ゲーム情報処理部134は、ユーザデータ格納部121、釣果データ格納部122及びゲームデータ格納部123に各々格納される、ユーザデータ1000、釣果データ2000及びゲームデータ3000を参照し、ユーザデータ1000に含まれる投稿情報、釣果データ2000に含まれる、ユーザの釣果情報、及びゲームデータ3000に含まれる、ポイント情報(魚種、数及びサイズに対応するポイント数に関する情報(テーブル等))を基に、ポイントを算出する。例えば、
図9に示すように、ゲーム情報処理部134は、ユーザ投稿に対し、投稿に対するポイント100EXP、サイズに対応する230EXP、「大物のヒラマサ」に対応する120EXP、その他スペシャルボーナスとして100EXP、計550EXPを付与するポイントとして算出する。ここで、ゲームデータ3000に含まれるポイント情報として、魚種やサイズ等の釣果に対する、釣り場に応じた難易度を係数として格納しておき、ユーザから受信した釣果情報に含まれる、位置情報または釣り場に関する情報に基づいて、難易度を考慮したポイント算出を行うこともできる。また、釣果データ格納部122に格納された、ユーザの魚種別の最大サイズ、最大重量の釣果情報に基づき、ユーザが投稿した釣果情報に含まれる魚のサイズ、重量等が最大サイズ、最大重量を上回った場合、記録更新を称賛する通知を行ったり、アニメーション等による演出を行うことができる。また、釣果データ格納部122に格納された、魚種別の世界、国、都道府県、市町村等の地域別の単位での最大サイズ、最大重量の釣果情報に基づき、ユーザが投稿した釣果情報に含まれる魚のサイズ、重量等が最大サイズ、最大重量を上回った場合、記録更新を称賛する通知を行ったり、アニメーション等による演出を行うことができる。ここで、ユーザは、正式な記録を希望する場合、通知画面等の所定の画面を通じて、申請画面に移行し、申請を行うことができる。
【0041】
また、ゲーム情報処理部134は、ユーザの釣果情報及び釣り場情報(位置情報)に基づいて、全国、都道府県、市町村別のランキングを算出することもできる。さらに、ゲーム情報処理部134は、
図10及び
図11に示すように、ゲームデータ3000に格納された、ポイントに対応するグレード(レベル/ランク)情報(テーブル)に基づいて、算出したポイント数を、既にユーザが獲得しているポイントに加算し、対応するグレードが要件とするポイント数を満たすか否かを判定し、ポイント数を満たす場合はユーザのグレード(レベル/ランク)を上げる処理を行う。
図10及び
図11の例において、ユーザがランク26にグレードアップしたことが、ユーザ端末において表示される。ゲーム情報処理部134は、算出したポイント情報、ランク情報及びグレード情報をユーザIDと紐づけてユーザデータ1000として格納する。ユーザに付与されたポイント数、グレード情報、ランク情報は、ユーザアカウントのマイページ等ユーザ端末に表示され、他のユーザも参照することができるので、ユーザはポイント数、グレード獲得、ランク上げをモチベーションとして釣りを楽しむことができる。
【0042】
次に、ステップS104の処理として、サーバ端末100の制御部130のゲーム情報処理部134は、格納した釣果データを基にタイトルを付与する処理を行う。例えば、ゲーム情報処理部134は、釣果データ格納部122及びゲームデータ格納部123に各々格納される、釣果データ2000及びゲームデータ3000を参照し、釣果データ2000に含まれる、ユーザの釣果情報、及びゲームデータ3000に含まれる、タイトル情報(ミッションに対するタイトルに関する情報(テーブル等))を基に、タイトルの付与を決定する。例えば、「ヒラマサを釣ろう」というミッションがユーザに対して予め設定されていたときに、ユーザにより投稿された投稿情報に、釣果情報としてヒラマサを釣った情報が含まれていれば、「ヒラマサを釣った」というタイトル(称号)が付与される。これらの称号は、例えば、ユーザのプロフィール画面等に表示されるユーザにニックネームの近傍に(例えば、ユーザニックネームの前後に「ヒラマサを釣った Masayoshi」というような表示形態で)に表示させることができる。これにより、各ユーザの個性が他のユーザによって認知されることができる。その他、釣果情報に基づいたタイトルの例として、「ルーキー」、「ビギナー」、「ゴールドアングラー」といった経験に基づくタイトルや、「マダイを釣った」、「クロダイを釣った」といった釣った魚種に基づいたタイトル等が挙げられる。付与されるタイトルは、ユーザアカウントのマイページ等に表示され、他のユーザも参照することができるので、タイトル獲得をモチベーションとしてユーザは釣りを楽しむことができる。
【0043】
上記に加え、本アプリケーションにおいて、ユーザ同士の交流機能を備えることもでき、例えば、ユーザのプロフィール画面にQRコード等に二次元コードを表示し、他のユーザが自身のユーザ端末を介して前述のユーザの画面に表示された二次元コードをスキャンすると、そのユーザの釣果情報とプロフィールを含む、プロフィール画面が表示され、そのユーザをフォローすることができる。ここで、例えば、あるユーザが釣った魚が、サーバ端末100のゲームデータ3000として格納される条件情報に含まれる条件(所定の魚種、所定のサイズ、重量)を満たしたときに、その魚に関する情報や条件を満たした旨について、そのユーザをフォローする他のユーザに対して通知することできる。さらに、あるユーザが、他のユーザの釣果情報を表示する画面において、釣った魚について情報をもっと知りたい場合に、その画面上で、例えば、「釣った場所を教えて」や「一緒に釣りに行きたい」ボタンを押下することで、他のユーザにその旨の申請情報を送信することができる。申請情報を受け付けたユーザは、相手に情報を送信する旨等を承諾するか否かについて選択を行うことができる。情報を提供したユーザに対しては、経験値やその他報酬と交換可能なポイント等を付与してもよい。
【0044】
その他、本アプリケーションにおいて、ユーザ間の交流を高めるためのイベント(例えば、釣り大会)を提供することもできる。イベントに関する情報は、ゲームデータ3000としてサーバ端末100の記憶部120に格納することができる。釣り大会のイベントにおいて、例えば、ユーザは、釣った魚の魚種、サイズ、重量等、または、ランキング等に応じて、所定の賞品と交換可能なポイントを獲得することができる。または、ユーザは、釣った魚によるランキングや入賞に応じて、抽選券を獲得し、所定の数の抽選券を集めることで、所定の賞品と交換するための抽選に応募することができることとしてもよい。ここで、釣り大会のイベントにおける入賞や地域別のランキング等を付与するに際し、釣果に関するユーザの投稿情報の信頼性を高めるために、管理者または管理者により権限を付与されたユーザによる審査により、サーバ端末100は、投稿の信頼性を認定するための、例えば、「認定済み」といった認定情報(例えば、ラベル)の付与を行い、投稿画面にそのラベルを表示させることができる。また、サーバ端末100は、他のユーザにより、「認定済み」ラベルのみが表示されたユーザの釣果情報を検索する機能を提供することもできる。また、ユーザが投稿を行うに際して、サーバ端末100は、ユーザの気分を高揚させるために、楽曲、効果音、アニメーション等の所定の演出を提供することができる。
【0045】
図12は、本発明の第一実施形態に係る、魚種情報判定方法の一例を示すフローチャートである。
【0046】
本判定方法は、
図7において説明した、ユーザが投稿情報をサーバ端末100に送信するに際し、ユーザが釣った魚の魚種の判別ができないようなとき、ユーザがユーザ端末100等により釣った魚を撮像し、撮像した魚の画像データをサーバ端末100に送信することで、サーバ端末100において画像認識により魚種を自動判定し、判定結果として魚種の名称をユーザ端末100に送信することに関するものであり、ユーザは、判定された魚種を投稿情報として入力することが可能となる。
【0047】
ステップS201の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、ユーザ端末200から、釣果画像情報を受信する。上述のように、ユーザはスマートフォン内蔵カメラ等のユーザ端末100により釣った魚を撮像し、画像データとしてサーバ端末100に送信し、サーバ端末100の情報受付部131は、ユーザ端末100から本画像データを、釣果の画像情報として受信する。ここで、スマートフォン、ARグラス等のデバイスにLiDARスキャナ(赤外線を利用した距離測定デバイス)が備えられている場合は、魚の特徴を三次元で捉え、魚種、全長、質量等、被写体となる魚に関する情報をより精度高く算出することができ、検知した質量や全長から魚の重量を推定することができる。
【0048】
次に、ステップS202の処理として、サーバ端末100の制御部の釣果情報処理部133は、受信した釣果画像情報を基に魚種の判定を行う。例えば、釣果情報処理部133は、受信した釣果画像情報を基に、記憶部120の学習データ格納部124に格納された学習モデルを参照し、魚種を判定する処理を行う。ここで、サーバ端末100は、予め、他の複数のユーザから釣果の画像データを収集し、学習データとして、画像データに含まれる魚の画像に対応する魚種を機械学習することで学習モデルを生成し、学習モデルを、記憶部120の学習データ格納部124に学習モデルとして格納している。ここで、学習モデルを生成するに際して、画像データ及び魚種に関する情報に限らず、位置情報を変数として入力データとすることで、位置情報に関連する釣り場で釣ることができる魚種を学習することができるため、画像データに含まれる魚の外観的な特徴のみならず、釣り場の地域に基づいて、高精度で魚種を判定することもできる。ここで、ステップS202の処理と並行して、魚種に限らず、上記画像データに基づいて、学習モデルを基に、魚種のサイズを予測することもできる。ここで、学習モデルについては、サーバ端末100に限定されず、ユーザ端末(アプリケーション内)に格納し、ユーザ端末で学習モデルに基づいて解析を行うこともできる。
【0049】
次に、ステップS203の処理として、釣果情報処理部133は、ユーザ端末100に対し、判定した魚種に関する情報を提供する。例えば、釣果情報処理部133は、ユーザ端末100から送信された釣果画像情報に基づき判定した魚種の名称が「ヒラマサ」であれば、「ヒラマサ」という名称をユーザ端末100に送信し、
図13の画面例に示すように、ユーザ端末100において、釣った魚の画像データに「ヒラマサ」という名称が表示される。また、名称とともに正解率を示すこともできる。
【0050】
このように、魚種判定方法を提供することで、ユーザは、知識がなくても魚種を知ることができ、簡易に釣果情報を投稿することができ、さらに釣りを楽しむことができる。
【0051】
以上、発明に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0052】
1 システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 ユーザ端末、NW1 ネットワーク