(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178969
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】プリンタおよびプリンタの製造方法
(51)【国際特許分類】
B41J 3/36 20060101AFI20221125BHJP
B41J 2/32 20060101ALI20221125BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20221125BHJP
B41J 11/00 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
B41J3/36 Z
B41J2/32 Z
B41J29/00 C
B41J11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021086132
(22)【出願日】2021-05-21
(71)【出願人】
【識別番号】000002325
【氏名又は名称】セイコーインスツル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】安藤 仁久
【テーマコード(参考)】
2C055
2C058
2C061
2C065
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC01
2C055CC03
2C055CC05
2C058AB05
2C058AB15
2C058AC06
2C058AC12
2C058AD06
2C058AE04
2C058AE14
2C058AF06
2C058AF12
2C058AF15
2C058AF36
2C058AF44
2C061AP05
2C061AQ04
2C061AS06
2C061BB30
2C061BB35
2C065AA01
2C065AB01
2C065AD02
2C065CZ17
(57)【要約】
【課題】組立性を向上させることができるプリンタおよびプリンタの製造方法を提供する。
【解決手段】サーマルプリンタ1は、筐体2と、ヘッド支持体44と、サーマルヘッド43と、透過型センサ65と、を備える。筐体は、複数のラベルが仮着された記録紙を収容する。ヘッド支持体は、筐体に支持軸45を介して支持される。サーマルヘッドは、ヘッド支持体に取り付けられる。透過型センサは、サーマルヘッドと支持軸との間に配置されてラベルを検出する。筐体は、ガイド先端部23と、凹部28と、を有する。ガイド先端部は、支持軸に対して第1間隔L1をあけて設けられる。凹部は、ガイド先端部に設けられて投光素子71が通過可能に第2間隔L2に広げる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺の台紙に複数のラベルが仮着された記録媒体を収容するメカフレームと、
前記メカフレームに支持軸を介して支持される支持体と、
前記支持体に取り付けられて、前記ラベルに印字をおこなうヘッドと、
前記ヘッドと前記支持軸との間に配置され、前記ラベルを検出する透過型センサと、を備え、
前記メカフレームは、
前記ヘッドと前記支持軸との間において、前記支持軸に対して間隔をあけて設けられるフレーム部と、
前記フレーム部に設けられ、前記透過型センサが通過可能に前記間隔を広げる凹部と、を有する、
ことを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
前記メカフレームに係止する弾性変形可能なスナップフィットを有し、前記スナップフィットを前記メカフレームに係止することにより前記透過型センサを前記メカフレームに固定するセンサホルダを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記凹部は、前記透過型センサの先端曲面より大きい曲面に形成されている、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプリンタ。
【請求項4】
透過型センサは、
前記メカフレームに支持される投光素子と、
前記投光素子に向かい合うようにカバーに支持された受光素子と、を備え、
前記投光素子は、
前記凹部で広げられた前記間隔を通過することにより、前記ヘッドと前記支持軸との間に配置される、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプリンタ。
【請求項5】
長尺の台紙に複数のラベルが仮着された記録媒体を収容するメカフレームと、
前記メカフレームに支持軸を介して支持される支持体と、
前記支持体に取り付けられて、前記ラベルに印字をおこなうヘッドと、
前記ヘッドと前記支持軸との間に配置され、前記ラベルを検出する透過型センサと、
前記透過型センサを前記メカフレームに固定させるために、前記メカフレームにスナップフィットを弾性変形させて係止可能なセンサホルダと、を備え、
前記メカフレームは、
前記ヘッドと前記支持軸との間において、前記支持軸に対して間隔をあけて設けられるフレーム部と、
前記フレーム部に設けられ、前記透過型センサが通過可能に前記間隔を広げる凹部と、を有するプリンタの製造方法であって、
前記凹部で広げられた前記間隔に前記透過型センサを通過させることにより、前記ヘッドと前記支持軸との間に前記透過型センサを挿入するセンサ挿入工程と、
前記ヘッドと前記支持軸との間に挿入された前記透過型センサを前記メカフレームに仮固定するセンサ仮固定工程と、
前記間隔に前記センサホルダを挿入するセンサホルダ挿入工程と、
前記センサホルダのスナップフィットを弾性変形させて前記メカフレームに係止させるとともに、前記仮固定された前記透過型センサを前記センサホルダにより前記メカフレームに固定するセンサ固定工程と、を備える、
ことを特徴とするプリンタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタおよびプリンタの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、長尺の台紙に所定の間隔をあけて複数のラベルが仮着された記録紙(記録媒体)がロール状に巻かれた状態で収容され、台紙に仮着されたラベルに印字をおこなうプリンタが知られている。このプリンタは、台紙に仮着されたラベル間の隙間(ギャップ)を検出するために光学式の透過型センサを備える。透過型センサは、例えばラベルに対するサーマルヘッド(以下、ヘッドと略記する)による印字の位置精度を高めるためにヘッドの近傍に投光素子および受光素子が配置される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このプリンタによれば、例えば、ロール状に巻かれた記録紙の長手方向の一端をヘッドとプラテンローラとの間に挟み込んだ状態でプラテンローラを回転させる。プラテンローラの回転により、ヘッドとプラテンローラとの間に挟み込んだ記録紙を搬送する。
この状態において、透過型センサの投光素子から受光素子に光が照射され、照射された光が記録紙を透過する。透過した光の強弱を受光素子で検出することにより、記録紙に仮着されたラベルの位置を検出する。検出したラベルの位置情報に基づいてヘッドがそれぞれのラベルに印字をおこなう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1では、ヘッドの近傍に透過型センサの投光素子および受光素子が配置されている。また、ヘッドは、例えばヘッド支持体に支持され、ヘッド支持体は支持軸に支持されている。さらに、ヘッドとヘッド軸との間に透過型センサが配置される。支持軸はメカフレーム(すなわち、筐体)に支持されている。
【0006】
このため、透過型センサを組み立てる際に、透過型センサを支持軸とメカフレームとの隙間を通す必要があり、例えば透過型センサの表面をメカフレームに接触させて透過型センサの表面を破損させてしまうことが考えられる。
透過型センサの表面をメカフレームに接触させないように、透過型センサを組み立てるためには、支持軸をメカフレームから分解する必要があり、組立性の観点等から改良の余地が望まれている。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、組立性を向上させることができるプリンタおよびプリンタの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るプリンタは、長尺の台紙に複数のラベルが仮着された記録媒体を収容するメカフレームと、前記メカフレームに支持軸を介して支持される支持体と、前記支持体に取り付けられて、前記ラベルに印字をおこなうヘッドと、前記ヘッドと前記支持軸との間に配置され、前記ラベルを検出する透過型センサと、を備え、前記メカフレームは、前記ヘッドと前記支持軸との間において、前記支持軸に対して間隔をあけて設けられるフレーム部と、前記フレーム部に設けられ、前記透過型センサが通過可能に前記間隔を広げる凹部と、を有することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、ヘッドと支持軸との間に透過型センサを配置することにより、透過型センサをヘッドの近傍に配置できる。これにより、透過型センサで検出したラベルの印字位置に精度よく印字をおこなうことができる。
また、フレーム部に凹部を設けることにより、支持軸とフレーム部との間の間隔を透過型センサが通過可能に広げることができる。よって、支持軸とフレーム部との間の間隔を通過させて、透過型センサをヘッドと支持軸との間に配置できる。これにより、支持軸をメカフレームから分解することなく透過型センサをヘッドと支持軸との間に組み立てることができ、組立性を向上させることができる。
【0010】
上記のプリンタでは、前記メカフレームに係止する弾性変形可能なスナップフィットを有し、前記スナップフィットを前記メカフレームに係止することにより前記透過型センサを前記メカフレームに固定するセンサホルダを備えてもよい。
【0011】
この構成によれば、センサホルダのスナップフィットを弾性変形させてメカフレームに簡単に係止できる。これにより、透過型センサをセンサホルダによりメカフレームに簡単に固定でき、組立性を一層向上させることができる。
【0012】
上記のプリンタにおいて、前記凹部は、前記透過型センサの先端曲面より大きい曲面に形成されていてもよい。
【0013】
この構成によれば、凹部を透過型センサの先端曲面より大きい曲面(湾曲面)に形成した。これにより、支持軸とフレーム部との間の間隔を、透過型センサを通過可能に広げることができる。
また、凹部を曲面に形成した。よって、例えば凹部を矩形状に形成した場合と比べて、凹部に生じる応力集中等を抑制できる。これにより、メカフレームの強度を確保でき、プリンタの耐落下衝撃を確保できる。
【0014】
上記のプリンタにおいて、透過型センサは、前記メカフレームに支持される投光素子と、前記投光素子に向かい合うようにカバーに支持された受光素子と、を備え、前記投光素子は、前記凹部で広げられた前記間隔を通過することにより、前記ヘッドと前記支持軸との間に配置されてもよい。
【0015】
この構成によれば、ヘッドと支持軸との間に投光素子を配置し、投光素子に向かい合うように受光素子を配置した。よって、投光素子および受光素子(すなわち、透過型センサ)をヘッドの近傍に配置できる。これにより、透過型センサで検出したラベルの印字位置に精度よく印字をおこなうことができる。
また、フレーム部に凹部を設けることにより、支持軸とフレーム部との間の間隔を投光素子が通過可能に広げることができる。よって、支持軸とフレーム部との間の間隔を通過させて、投光素子をヘッドと支持軸との間に配置できる。これにより、支持軸をメカフレームから分解することなく投光素子をヘッドと支持軸との間に組み立てられることにより、透過型センサの組立性を向上させることができる。
【0016】
本発明の一態様に係るプリンタの製造方法は、長尺の台紙に複数のラベルが仮着された記録媒体を収容するメカフレームと、前記メカフレームに支持軸を介して支持される支持体と、前記支持体に取り付けられて、前記ラベルに印字をおこなうヘッドと、前記ヘッドと前記支持軸との間に配置され、前記ラベルを検出する透過型センサと、前記透過型センサを前記メカフレームに固定させるために、前記メカフレームにスナップフィットを弾性変形させて係止可能なセンサホルダと、を備え、前記メカフレームは、前記ヘッドと前記支持軸との間において、前記支持軸に対して間隔をあけて設けられるフレーム部と、前記フレーム部に設けられ、前記透過型センサが通過可能に前記間隔を広げる凹部と、を有するプリンタの製造方法であって、前記凹部で広げられた前記間隔に前記透過型センサを通過させることにより、前記ヘッドと前記支持軸との間に前記透過型センサを挿入するセンサ挿入工程と、前記ヘッドと前記支持軸との間に挿入された前記透過型センサを前記メカフレームに仮固定するセンサ仮固定工程と、前記間隔に前記センサホルダを挿入するセンサホルダ挿入工程と、前記センサホルダのスナップフィットを弾性変形させて前記メカフレームに係止させるとともに、前記仮固定された前記透過型センサを前記センサホルダにより前記メカフレームに固定するセンサ固定工程と、を備えることを特徴とする。
【0017】
この方法によれば、センサ挿入工程において、凹部で広げられた間隔に透過型センサを通過させることにより、ヘッドと支持軸との間に透過型センサを挿入する。つぎに、センサ仮固定工程において、ヘッドと支持軸との間に挿入された透過型センサをメカフレームに仮固定する。ついで、センサホルダ挿入工程において、間隔にセンサホルダを挿入する。つづいて、センサ固定工程において、センサホルダのスナップフィットを弾性変形させてメカフレームに係止させるとともに、仮固定された透過型センサをセンサホルダによりメカフレームに固定する。
【0018】
これにより、支持軸をメカフレームから分解することなく透過型センサをヘッドと支持軸との間に組み立てることができ、組立性を向上させることができる。
また、センサホルダは、スナップフィットを弾性変形させてメカフレームに簡単に係止できるように構成されている。これにより、透過型センサをセンサホルダによりメカフレームに簡単に固定でき、組立性を一層向上させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、支持軸をメカフレームから分解することなく透過型センサをヘッドと支持軸との間に組み立てることができる。これにより、組立性を向上させることができるプリンタおよびプリンタの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係る実施形態のサーマルプリンタにおいてカバーが閉位置に閉じられた状態を示す斜視図である。
【
図2】実施形態のサーマルプリンタにおいてカバーが開位置に開けられた状態を示す側面図である。
【
図3】実施形態のサーマルプリンタにおいてカバーを外した状態を示す斜視図である。
【
図4】実施形態のサーマルプリンタに備えるカバーを示す斜視図である。
【
図5】
図1のサーマルプリンタをV-V線で破断した断面図である。
【
図6】実施形態のサーマルプリンタに備えた印字ユニット等を上側後方からみた斜視図である。
【
図7】実施形態のサーマルプリンタにおいて支持軸と凹部との間の第2間隔を説明する斜視図である。
【
図8】
図6の印字ユニット等を後方からみた背面図である。
【
図9】
図8の印字ユニット等のIX部を拡大した背面図である。
【
図10】実施形態のサーマルプリンタに備えたセンサホルダを示す斜視図である。
【
図11】実施形態のサーマルプリンタにおいて投光素子を組付位置まで挿入するセンサ挿入工程を説明する断面図である。
【
図12】実施形態のサーマルプリンタにおいて投光素子を組付位置に仮固定するセンサ仮固定工程を説明する断面図である。
【
図13】実施形態のサーマルプリンタにおいてセンサホルダを挿入するセンサホルダ挿入工程を説明する断面図である。
【
図14】実施形態のサーマルプリンタにおいて仮固定された投光素子をセンサホルダにより固定するセンサ固定工程を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。以下の実施形態では、プリンタとして、使用者により携行可能とされた携帯型のサーマルプリンタを例に挙げて説明するが、プリンタは携帯型のサーマルプリンタに限らない。なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。図中において、FRは前方を、LHは左方を、UPは上方をそれぞれ示す。以下の実施形態では、サーマルプリンタが
図1に示す前後上下左右方向を向いた状態を携行時の姿勢として想定された想定携行姿勢とし、この想定携行姿勢にあるサーマルプリンタについて説明する。
【0022】
<サーマルプリンタ1>
図1、
図2に示すように、サーマルプリンタ1は、筐体(メカフレーム)2と、カバー(ペーパーカバー)3と、印字ユニット4と、透過型センサユニット5(
図5参照)と、を備える。サーマルプリンタ1は、記録媒体である記録紙Pの複数のラベル32(
図3参照)に印字し、印字したラベル32(すなわち、記録紙P)を排出口24から排出する。
【0023】
<筐体2>
例えば、筐体2は、ポリカーボネート等の樹脂材料、または金属材料により形成されている。筐体2の上部は、前壁10および側壁14を有する直方体状に形成されている。筐体2の下部は、前方に向けて開口する開口部9(
図3も参照)を有する箱型形状に形成されている。
【0024】
筐体2の前壁10における上部には、サーマルプリンタ1の各種操作をおこなう操作部11が設けられている。操作部11には、電源スイッチ、FEEDスイッチ等の各種機能スイッチ12、電源スイッチのON/OFFの情報を知らせるPOWERランプ、サーマルプリンタ1のエラー等を知らせるERRORランプ等の各種ランプ13が含まれる。
【0025】
図3、
図4に示すように、筐体2の下部には、開口部9を通してロール紙Rが収容されるロール紙収容部21が画成されている。ロール紙収容部21は、ロール紙Rを収容するガイドプレート22を備える。ガイドプレート22は、カバー3の内面とともに用紙収容部を形成する。用紙収容部にはロール紙Rが保持される。
ガイドプレート22は、左右方向から見た断面視で弧状を有する。ガイドプレート22は、弧状の内周面にロール紙Rの外周面が接触した状態でロール紙Rを保持する。ガイドプレート22は、ロール紙Rから引き出された記録紙Pを印字ユニット4まで案内する。
ガイドプレート22は、後述するサーマルヘッド43と支持軸45との前後方向の間に概ね対向するガイド先端部(フレーム部)23を有する。ガイド先端部23については後で詳しく説明する。
【0026】
実施形態において、記録紙Pは、長尺の台紙31とその表面(ラベル貼付面)に所定の間隔をあけて仮着された多数枚のラベル(例えば、感熱ラベル)32とを備えたラベル連続体である。ラベル32の表面(印字面)には、所定の温度領域に達すると発色する感熱発色層がコーティングされている。記録紙Pは、ロール状に巻かれた状態で筐体2のロール紙収容部21に収容される。
【0027】
<カバー3>
カバー3は、サーマルプリンタ1の下部前面を形成する。例えば、カバー3は、ポリカーボネート等の樹脂材料により形成されている。カバー3は、筐体2の開口部9を開閉する覆い部(ペーパーカバー)である。カバー3は、下端部が筐体2の下端部にヒンジシャフト17を介して回動可能に支持されている。
【0028】
カバー3の上端部は、後述するプラテンユニット42を介して筐体2に係止可能とされている。カバー3は、後述するプラテンローラ52を回転自在に支持する。カバー3の閉位置において、カバー3の上端縁と筐体2の前壁10における下端縁との間に形成された隙間は、印字ユニット4によって印字される記録紙Pが排出される排出口24(
図1参照)を構成している。
【0029】
図1、
図3に示すように、排出口24の開口縁には、排出口24から排出される記録紙Pを切断する切断刃25が設けられている。切断刃25は、筐体2の前壁10における下端縁(開口縁のうち、上側に位置する部分)、およびカバー3の上端縁(
図4参照)にそれぞれ一体で形成されている。例えば、記録紙Pを切断刃25に向けて引き倒すことにより、記録紙Pの台紙31が切断される。
【0030】
図1、
図2に示すように、筐体2における裏側上部には、ストラップ、ベルト等が取り付け可能なフック19が設けられている。例えば、使用者がサーマルプリンタ1を携行する場合、肩にかけたストラップ、または腰ベルトをフック19に取り付ける等してサーマルプリンタ1を携行することが多いと想定される。このため、
図1に示す前後上下左右方向を向いた状態が、サーマルプリンタ1の想定携行状態となる。
【0031】
<印字ユニット4>
図2に示すように、印字ユニット4は、筐体2およびカバー3に収容されている。印字ユニット4は、ヘッドユニット41と、プラテンユニット42と、を備える。印字ユニット4は、記録紙Pのうち、ロール紙Rから引き出された部分に対してラベル32(
図3参照)に印字をおこなう。
【0032】
図3、
図5、
図6に示すように、ヘッドユニット41は、筐体2の前壁10における下端部に設けられている。ヘッドユニット41は、複数の発熱素子を有するサーマルヘッド(ヘッド)43を備える。サーマルヘッド43は、ヘッド支持体(支持体)44等を介して筐体2に支持されている。すなわち、ヘッド支持体44は、後端部が筐体2の下端部に支持軸45を介して回動可能に支持されている。すなわち、サーマルヘッド43は、ヘッド支持体44および支持軸45を介して筐体2に回動可能に支持されている。
【0033】
ヘッド支持体44は、カバー3を閉状態に維持する部材であり、カバー3が閉状態において、後述するプラテンローラ52と対向する位置に配置される。ヘッド支持体44は、コイルバネ46の弾性力により、プラテンローラ52に近接する方向に常に付勢されている。ヘッド支持体44の上端部には、例えばサーマルヘッド43が貼り付けられることにより取り付けられている。
【0034】
サーマルヘッド43は、フレキシブル基板48(
図6に示す)を介して不図示の制御部等に接続されている。サーマルヘッド43では、サーマルヘッド43上に搭載された不図示のドライバICが制御部からの信号に基づいて発熱素子の発熱が制御される。そして、ラベル32がサーマルヘッド43の発熱素子を通過する際に、発熱素子によりラベル32に印字がおこなわれる。
【0035】
図4、
図5に示すように、プラテンユニット42は、カバー3の上端部(先端部)に設けられている。プラテンユニット42は、カバー3の開閉操作に伴いヘッドユニット41に対して着脱可能に組み合わされる。プラテンユニット42は、カバー3に取り付けられるプラテンフレーム51と、プラテンフレーム51に回転可能に支持されたプラテンローラ52と、を備える。
【0036】
プラテンローラ52は、カバー3の閉状態において、サーマルヘッド43と対向する位置に配置される。プラテンローラ52は、サーマルヘッド43との間に記録紙P(
図3参照)を挟み込んで搬送する。
【0037】
プラテンローラ52は、左右方向に沿って延びるプラテン軸53と、プラテン軸53に外装されたゴム等からなるローラ本体54と、を備える。プラテン軸53の両端部には、プラテン軸53を回転可能に支持する軸受55(右側の軸受55のみを図示する)がそれぞれ外装されている。プラテンローラ52は、軸受55を介してプラテンフレーム51に回転可能に支持されている。
【0038】
例えば、プラテン軸53の左側端部には、プラテン用ギヤ(不図示)が装着されている。ヘッドユニット41には、不図示のプラテン用ギヤに組み合わされる輪列機構および輪列機構に接続されたモータ57(
図6参照)が設けられている。プラテン用ギヤは、プラテンユニット42とヘッドユニット41とが組み合わされたとき、ヘッドユニット41側に設けられた輪列機構に噛合して、モータ57の回転駆動力をプラテンローラ52に伝達する。モータ57の回転駆動力がプラテンローラ52に伝達することにより、プラテンローラ52が回転する。
また、プラテンユニット42とヘッドユニット41とが組み合わされたとき、プラテンローラ52の外周面にヘッドユニット41におけるサーマルヘッド43が圧接される。この状態において、プラテンローラ52が回転することによりプラテンローラ52とサーマルヘッド43との間に挟み込まれた記録紙P(
図3参照)が搬送される。
【0039】
図1、
図2に示すように、筐体2の前壁10と側壁14との境界部分にはボタン61が設けられている。ボタン61は、押下面62を前面に有する。ボタン61は、サーマルヘッド43とプラテンローラ52とを互いに離反させる操作をおこなうための操作部である。ボタン61は、筐体2とカバー3との係止を解除し、筐体2の開口部9(
図3参照)を開放するための操作部である。
例えば、ボタン61を押すと、付勢部材に抗してロックアーム63が矢印Q1方向に回動する。すると、ロックアーム63がプラテン軸53の軸受55(
図4参照)から外れるため、プラテンローラ52がローラ挿入溝64から外れる。これにより、カバー3を開くことができる。
【0040】
例えば、ボタン61を矢印の如く押下する(想定携行姿勢において後方に押す)ことにより、筐体2とカバー3との係止が解除される。これにより、カバー3が
図1に示す閉位置から
図2に示す開位置へ矢印の如く回動する。
【0041】
<透過型センサユニット5>
図3、
図5、
図6に示すように、透過型センサユニット5は、透過型センサ65と、センサホルダ66と、を備える。透過型センサ65は、記録紙Pの台紙31に仮着された多数枚のラベル32をそれぞれ検出する。透過型センサ65は、例えば光学式の透過型センサであり、前後方向においてサーマルヘッド43と支持軸45との間(すなわち、サーマルヘッド43の近傍)に配置されている。
サーマルプリンタ1は、一般に、カバー3において記録紙Pの紙送り方向へのサイズの制限がある。このため、筐体2に配置される透過型センサ65をサーマルヘッド43の近傍に配置する必要がある。
【0042】
透過型センサ65は、投光素子71と、受光素子72と、を備える。投光素子71は、筐体2に支持されている。投光素子71は、前後方向においてサーマルヘッド43と支持軸45との間に配置されている。また、筐体2のガイドプレート22は、サーマルヘッド43と支持軸45との間に概ね対向するガイド先端部23を有している。ガイド先端部23は、支持軸45からサーマルヘッド43に向けて延びる直線74に対して下方に位置している。すなわち、ガイド先端部23は、前後方向のサーマルヘッド43と支持軸45との間において、支持軸45に対して下方に第1間隔(間隔、隙間)L1をあけて設けられている。
【0043】
ガイド先端部23は、支持軸45側から前方のサーマルヘッド43に向かうに従って上方に向けてサーマルヘッド43に近づくように傾斜状に形成されている。ガイド先端部23がサーマルヘッド43に近づくように上方に向けて傾斜されることにより、ガイド先端部23により記録紙Pをサーマルヘッド43に向けて案内する。ガイド先端部23は、投光素子71に対向する部位に開口部27が形成されている。開口部27は、支持軸45より前方に位置している。
【0044】
ここで、ガイド先端部23がサーマルヘッド43に近づくように上方に向けて傾斜されることにより、支持軸45とガイド先端部23との第1間隔L1が比較的狭く形成される。このため、例えば、投光素子71を支持軸45の後方から支持軸45とガイド先端部23との第1間隔L1を経て開口部27に対向する位置まで前方に組み付ける際に、投光素子71の先端部 が干渉することが考えられる。
そこで、実施形態において、ガイド先端部23のうち支持軸45に対向する部位(面)に凹部(切欠)28を形成した。
【0045】
図5、
図7、
図8に示すように、ガイド先端部23に凹部28が形成されることにより、支持軸45とガイド先端部23(具体的には、凹部28)との第2間隔(間隔、隙間)L2が広げられている。すなわち、支持軸45と凹部28との第2間隔L2は、投光素子71が通過可能に広げられている。よって、投光素子71を組み付ける際に、投光素子71の先端部71aが凹部28(すなわち、ガイド先端部23)に干渉することなく、投光素子71を第2間隔L2に矢印Aの如く通過させることができる。
【0046】
これにより、投光素子71を開口部27に対向する組付位置(すなわち、サーマルヘッド43と支持軸45との間)まで配置できる。よって、支持軸45を筐体2から分解することなく投光素子71をサーマルヘッド43と支持軸45との間の組付位置に組み立てることができる。したがって、投光素子71(すなわち、透過型センサ65)の組立性を向上させることができる。
【0047】
ここで、
図4、
図5に示すように、投光素子71は、センサフレキシブル基板76に接続されることにより、センサフレキシブル基板76を介して受光素子72(後述する)に接続されている。センサフレキシブル基板76は可撓性を備えた基板である。センサフレキシブル基板76は、例えば、先端部76aに投光素子71が接続され、投光素子71にある程度近い部位76bがU字状に折り曲げられている。以下、U字状に折り曲げられた部位を「U字折曲部76b」ということもある。
【0048】
投光素子71が組付位置に配置された状態において、例えばセンサフレキシブル基板76の先端部76a、およびU字折曲部76b等に弾性力が発生する。よって、投光素子71が組付位置に配置された状態において、先端部76aおよびU字折曲部76b等の弾性力により、投光素子71が筐体2の組付位置に仮固定される。先端部76aおよびU字折曲部76b等の弾性力については後で詳しく説明する。
組付位置に仮固定された投光素子71は、後述するセンサホルダ66により組付位置に固定される。センサホルダ66については後で詳しく説明する。
【0049】
図7、
図9に示すように、凹部28は、投光素子71の先端部71aの曲面(以下、先端曲面ということもある)より大きい曲面(湾曲面)に形成されている。これにより、支持軸45と凹部28との間の第2間隔L2は、投光素子71を通過可能に広げられている。
また、凹部28を曲面に形成することにより、例えば凹部28を矩形状に形成した場合と比べて、凹部28に生じる応力集中などを抑制できる。これにより、筐体2の強度を確保でき、例えばサーマルプリンタ1(
図1参照)の耐落下衝撃を確保できる。
【0050】
さらに、凹部28は、例えば、平面視において三角形に形成されている。よって、例えば凹部28を平面視において矩形状に形成した場合と比べて、凹部28の凹み面積を小さく抑えることができる。これにより、筐体2の強度を確保でき、例えばサーマルプリンタ1の耐落下衝撃を確保できる。
【0051】
図4、
図5に示すように、受光素子72は、カバー3に支持されている。受光素子72は、カバー3の閉状態において、投光素子71に対して向かい合う位置に配置される。投光素子71および受光素子72は、例えばセンサフレキシブル基板76を介して不図示の制御部等に接続されている。
【0052】
図5、
図10に示すように、センサホルダ66は、ガイドプレート22と係止部81との間に係止されている。係止部81は、ガイドプレート22の上方で、かつ支持軸45の後方に位置する筐体2の一部に形成されている。センサホルダ66は、例えばポリカーボネート等の樹脂材料により形成されている。センサホルダ66は、ホルダベース82と、ホルダ突出部83と、を有する。
【0053】
ホルダベース82は、上面部85、下面部86、左面壁87、右面壁88、および前面壁89により、後面部が開口された中空の矩形体状に形成されている。ホルダベース82は、上面部85、下面部86、左面壁87、および右面壁88がガイドプレート22と係止部81との間に挿入可能に形成されている。ホルダベース82がガイドプレート22と係止部81との間に挿入された状態において、上面部85が係止部81に接触し、かつ下面部86がガイドプレート22に接触する。
【0054】
上面部85は、スナップフィット92を有する。スナップフィット92は、上面部85の後端部に基端部92aが一体に連結され、上面部85の前端部まで前方に突出されている。スナップフィット92は、先端部に係止爪93を有する。係止爪93は、先端部から上方に向けて突出されている。係止爪93の前面には、後方へ向けて上向きに傾斜する傾斜面93aを有する。スナップフィット92は、基端部92aを支軸にして上下方向に弾性変形可能に形成されている。
スナップフィット92は、ホルダベース82がガイドプレート22と係止部81との間に挿入された状態において、係止爪93が係止部81の係止孔81aに係止されている。これにより、ホルダベース82(すなわち、センサホルダ66)がガイドプレート22と係止部81との間に挿入された状態に固定されている。
【0055】
ホルダベース82の下面部86のうち前縁にホルダ突出部83が一体に形成されている。ホルダ突出部83は、下面部86の前縁からガイドプレート22のガイド先端部23に沿って前方に向けて上り勾配で突出されている。ホルダ突出部83は、支持軸45と凹部28との間に挿入可能に形成されている。また、ホルダ突出部83は、ガイド先端部23に対向する面において、前後方向の中央部に段差部95が形成されている。段差部95は、ホルダ突出部83が支持軸45と凹部28との間に挿入された状態において、投光素子71の素子ベース71bのうちベース後端部71cに当接可能に形成されている。
【0056】
具体的には、ホルダベース82の係止爪93が係止孔81aに係止されてホルダベース82(センサホルダ66)がガイドプレート22と係止部81との間に固定される。この状態において、段差部95が投光素子71の素子ベース71bのうちベース後端部71cに当接する。
また、段差部95がベース後端部71cに当接した状態において、素子ベース71bのベース前端部71dが筐体2の受け凹部29に当接した状態に保持される。これにより、ホルダベース82の係止爪93が係止孔81aに係止された状態において、投光素子71が筐体2に固定される。
【0057】
このように、センサホルダ66のスナップフィット92を弾性変形させて筐体2に簡単に係止できる。よって、投光素子71(すなわち、透過型センサ65)をセンサホルダ66により筐体2に簡単に固定できる。これにより、投光素子71(すなわち、透過型センサ65)の組立性を一層向上させることができる。
【0058】
<サーマルプリンタ1の動作>
以上説明したように実施形態のサーマルプリンタ1によれば、
図3、
図5に示すように、カバー3の閉状態において、プラテンローラ52が回転することによりプラテンローラ52とサーマルヘッド43との間に挟み込まれた記録紙Pが搬送される。この状態において、透過型センサ65の投光素子71から受光素子72に光が照射され、照射された光が記録紙Pを透過する。
【0059】
投光素子71から照射された光が記録紙Pの台紙31のみを透過する場合と、ラベル32および台紙31の両方を透過する場合とを比べると透過した光の強弱が変化する。光の強弱の変化を受光素子72で検出することにより、記録紙Pに仮着されたラベル32の位置を検出する。検出したラベル32の位置情報に基づいてサーマルヘッド43がラベル32の印字位置に印字をおこなう。
【0060】
ここで、サーマルヘッド43と支持軸45との間に投光素子71が配置されている。よって、透過型センサ65は、サーマルヘッド43の近傍に配置されている。これにより、透過型センサ65で検出したラベル32の印字位置に精度よく印字をおこなうことができる。
【0061】
<サーマルプリンタ1の製造方法>
つぎに、実施形態に係るサーマルプリンタ1の製造方法を
図11から
図14に基づいて説明する。
図11に示すように、センサ挿入工程において、ガイド先端部23に凹部28が形成されることにより、上下方向において支持軸45とガイド先端部23(具体的には、凹部28)との第2間隔L2が広げられている。凹部28で広げられた第2間隔L2に投光素子71を矢印Bの如く通過させる。投光素子71が前後方向においてサーマルヘッド43と支持軸45との間の組付位置(すなわち、開口部27に対向する位置)まで挿入する。
【0062】
図12に示すように、センサ仮固定工程において、第2間隔L2を通過した投光素子71を前後方向においてサーマルヘッド43と支持軸45との間の組付位置に配置する。投光素子71が組付位置に配置された状態において、素子ベース71bのベース前端部71dが筐体2の受け凹部29に当接する。
また、投光素子71が組付位置に配置された状態において、例えば、センサフレキシブル基板76の先端部76aが支持軸45に当接し、かつ、センサフレキシブル基板76のU字折曲部76bがガイドプレート22に当接する。これにより、例えば、先端部76aおよびU字折曲部76b等のセンサフレキシブル基板76の弾性力により投光素子71が筐体2の組付位置に仮固定される。
【0063】
図13に示すように、センサホルダ挿入工程において、投光素子71が筐体2の組付位置にセンサフレキシブル基板76により仮固定された後、センサホルダ66をガイドプレート22と係止部81との間に矢印Cの如く挿入する。よって、センサホルダ66のホルダ突出部83がガイドプレート22と係止部81との間を経て支持軸45と凹部28との間の第2間隔L2に矢印Cの如く挿入する。
同時に、センサホルダ66のホルダベース82がガイドプレート22と係止部81との間に矢印Cの如く挿入する。
【0064】
図14に示すように、センサ固定工程において、ホルダベース82がガイドプレート22と係止部81との間に挿入される。この際、ホルダベース82のスナップフィット92が弾性変形することにより、スナップフィット92の係止爪93が係止部81の係止孔81aに係止する。よって、ホルダベース82(すなわち、センサホルダ66)がガイドプレート22と係止部81との間に挿入された状態に固定される。
センサホルダ66が固定された状態において、ホルダ突出部83の段差部95が素子ベース71bのベース後端部71cに当接する。また、素子ベース71bのベース前端部71dが筐体2の受け凹部28に当接した状態に保持される。これにより、仮固定された投光素子71がセンサホルダ66により筐体2に固定される。
【0065】
以上説明したように実施形態のサーマルプリンタ1の製造方法によれば、ガイド先端部23に凹部28を形成することにより、支持軸45とガイド先端部23(具体的には、凹部28)との第2間隔L2が広げられている。よって、凹部28で広げられた第2間隔L2に投光素子71を通過させて組付位置まで挿入できる。
これにより、支持軸45を筐体2から分解することなく投光素子71(すなわち、透過型センサ65)を、前後方向においてサーマルヘッド43と支持軸45との間の組付位置に組み立てることができる。したがって、投光素子71(すなわち、透過型センサ65)の組立性を向上させることができる。
【0066】
また、センサホルダ66は、スナップフィット92を弾性変形させてスナップフィット92の係止爪93を係止孔81a(すなわち、筐体2)に簡単に係止できる。これにより、投光素子71をセンサホルダ66で筐体2に簡単に固定でき、投光素子71(すなわち、透過型センサ65)の組立性を一層向上させることができる。
【0067】
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0068】
例えば、前記実施形態では、使用者がサーマルプリンタ1を携行する状態においてサーマルプリンタ1の前後上下左右方向を設定したが、サーマルプリンタ1は用途に応じて前後上下左右方向を任意に選択してもよい。
【0069】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
【符号の説明】
【0070】
1…サーマルプリンタ(プリンタ)
2…筐体(メカフレーム)
3…カバー(ペーパーカバー)
5…透過型センサユニット
23…ガイド先端部(フレーム部)
28…凹部
31…台紙
32…ラベル
43…サーマルヘッド(ヘッド)
44…ヘッド支持体(支持体)
45…支持軸
65…透過型センサ
66…センサホルダ
71…投光素子
71a…投光素子の先端部
72…受光素子
92…スナップフィット
L1…第1間隔(間隔)
L2…第2間隔(間隔)
P…記録紙(記録媒体)